超音波探触子
【課題】容易に鋼より線の診断をする。
【解決手段】探触子1の超音波の送受信面に、超音波を伝播させたい方向に沿って、つり線100がフィットするように溝20Aを形成する。これにより、探触子1とつり線100との接触面積が増え、カップリング効率が良くなるので、つり線100の腐食部分などで反射した超音波を検出する精度が向上する。また、つり線100を診断する際に、溝20Aがつり線100にフィットするので、探触子1とつり線100の中心線がずれにくく、測定ばらつきを減らすことができる。このように、超音波を利用して、端子かんの解体が不要なつり線診断が可能となる。
【解決手段】探触子1の超音波の送受信面に、超音波を伝播させたい方向に沿って、つり線100がフィットするように溝20Aを形成する。これにより、探触子1とつり線100との接触面積が増え、カップリング効率が良くなるので、つり線100の腐食部分などで反射した超音波を検出する精度が向上する。また、つり線100を診断する際に、溝20Aがつり線100にフィットするので、探触子1とつり線100の中心線がずれにくく、測定ばらつきを減らすことができる。このように、超音波を利用して、端子かんの解体が不要なつり線診断が可能となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波を利用した探傷診断技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電話の音声信号やインターネットの通信信号は電線や光ファイバケーブルを通して、電話局舎と各ユーザ(各家庭やオフィス)を結んでいる。それらは電柱の間に引かれたつり線と呼ばれる鋼より線に保持されている。このつり線には電柱に保持するための吊架金物や、分岐のための分線金物、結線部分を風雨や紫外線から保護する端子かんと呼ばれる箱などが接続されている。
【0003】
つり線は重いケーブルがつられているため、破断するとケーブル落下による大きな事故につながる。しかしながら、吊架金物や分線金物、端子かんなどが設置されている部分は目視による点検が困難である。また、分解して調査するには、時間と手間がかかる。そこで、非破壊で内部の局部的な腐食を診断する機器が必要とされている。
【0004】
一方、鉄板などの鋼材の表面に超音波探触子を接触させて超音波を入射させて反射エコーを観測し、鋼材の表面や内部の傷を発見する方法が知られている(特許文献1参照)。そこで、本発明者は、図13,14に示すように、つり線100に探触子500を接触させて超音波を入射し、超音波エコー(反射波)を測定することにより端子かん200内の局部腐食110を検出するつり線診断方法を考案した。なお、図13では探触子500を大きく描いているが、実際は、指でつまむことができる程度の大きさである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−114221号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の探触子500は、鉄板など表面が平らなものの探傷検査に用いるものである。ところが、つり線100は、図15に示すように、7本程度の素線(鋼線)をよった鋼より線で、素線径は2.3〜3.5mmであり、よった後のおおよその外径は7〜11 mm程度である。したがって、従来の探触子500を径が小さいつり線100に接触させると、図16に示すように、探触子500とつり線100との接触面積が小さく、カップリング効率が悪いという問題がある。超音波エコーを測定する際には、つり線100の長手方向に超音波が伝播するように超音波をつり線100に入射させるが、従来の探触子500の場合、つり線100と探触子500の中心線の位置がずれやすく、測定結果のばらつきが発生するという問題がある。また、探触子500を接触させる部分には、グリセリンなどの接触媒質310を塗布するが、測定後に接触媒質310がつり線100に付着したままの場合、接触媒質310に塩が溜まって、その箇所が腐食するという問題がある。さらに、高所作業車を使用せずに、地上からつり線診断をしたいという要望もある。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、容易に鋼より線の診断をすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る超音波探触子は、鋼より線に超音波を入射させて、超音波の反射波を受信する超音波探触子であって、超音波の送受信面に鋼より線をあてがう溝を有することを特徴とする。
【0009】
本発明にあっては、超音波の送受信面に鋼より線をあてがう溝を有することにより、超音波探触子と鋼より線との接触面積が増え、カップリング効率が良くなるので、鋼より線の腐食部分などで反射した超音波を検出する精度が向上する。さらに、溝に鋼より線がフィットすることにより、探触子と鋼より線の中心線がずれにくくなり、測定のばらつきを減らすことができる。
【0010】
上記超音波探触子において、ゲル状シートにより形成され、送受信面に装着するアタッチメントに溝を形成したことを特徴とする。
【0011】
本発明にあっては、超音波の送受信面に装着する、溝を備えたアタッチメントをゲル状シートで形成することで、界面の数を減らすことができるので、多重反射が少なくなり、カップリング効率が良くなる。
【0012】
上記超音波探触子において、溝の長手方向が送受信面に対して傾いていることを特徴とする。
【0013】
本発明にあっては、溝の長手方向を超音波の送受信面に対して傾けることで、鋼より線への超音波の入射角度を容易に変更することができる。
【0014】
上記超音波探触子は棒の先端に取り付けられるものであって、送受信面側にテーパー状に広がるスカート部を有することを特徴とする。
【0015】
本発明にあっては、棒の先端に超音波探触子を取り付けることで、高所に存在する棒状鋼材の診断が容易となる。また、スカート部を有するので、超音波探触子を棒状鋼材へ接触させることも容易である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、容易に鋼より線の診断をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】第1の実施の形態における探触子の構成を示す斜視図である。
【図2】上記探触子をつり線に接触させて診断を行う様子を示す断面図である。
【図3】つり線の切断面からの反射波の強度を測定した結果を示すグラフであり、図3(a)は上記探触子を用いた場合の測定結果を示し、図3(b)は従来の探触子の測定結果を示す。
【図4】第2の実施の形態における探触子の構成を示す断面図である。
【図5】第2の実施の形態における別の探触子の構成を示す断面図である。
【図6】第3の実施の形態における探触子の構成を示す側面図である。
【図7】第3の実施の形態における別の探触子の構成を示す側面図である。
【図8】第4の実施の形態におけるゲル状シートの特性を説明するための説明図である。
【図9】第4の実施の形態における別のゲル状シートの構成を示す図であり、図9(a)はゲル状シートの断面を示す断面図であり、図9(b)はゲル状シートの平面を示す平面図である。
【図10】第4の実施の形態におけるさらに別のゲル状シートの構成を示す図であり、図10(a)はゲル状シートの断面を示す断面図であり、図10(b)はゲル状シートの平面を示す平面図である。
【図11】第5の実施の形態における探触子の構成を示す概略図である。
【図12】上記探触子の構成を示す側面図である。
【図13】つり線診断の様子を示す概略図である。
【図14】つり線内を伝わる超音波の様子を示す概略図である。
【図15】つり線の構成を示す側面図である。
【図16】従来の探触子を用いてつり線を診断する様子を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態における探触子の構成を示す斜視図であり、図1(a)は、つり線100との接触面を下に、図1(b)は、つり線100との接触面を上にして示している。同図に示す探触子1は、超音波を送受信する探触子本体11、測定装置(図示せず)にケーブルを介して接続される接続端子12、および、探触子本体11の超音波送受信面に配置したアタッチメント20を備える。アタッチメント20は、つり線100との接触面側に、つり線100をあてがう溝20Aを有する。溝20Aは、超音波を伝播させたい方向に沿って形成される。溝20Aの断面は、つり線100の外周に沿うように丸く加工されている。
【0019】
図2は、探触子1をつり線100に接触させて診断を行う様子を示す断面図であり、つり線100を長手方向から見た断面で示している。つり線100は鋼より線であり、その径は約1cm程度である。
【0020】
つり線100を診断する際には、まず、つり線100にゲル状シート30を貼付する。そして、ゲル状シート30の上から、つり線100を溝20Aにあてがい、探触子1をゲル状シート30を介してつり線100に接触させる。アタッチメント20と探触子11の間は超音波のカップリングを高めるために間にグリセリンを入れる。探触子1は、腐食を診断する箇所からおよそ30cm以内の位置でつり線100に接触させる。ゲル状シート30は、高分子重合体を原料とした1mm程度の厚さのものを使用した。
【0021】
続いて、探触子1は、超音波がつり線100の長手方向に伝播するように、探触子1とつり線100との接触面に対して斜めに、超音波をつり線100に入射する。超音波の入射角度は、診断するつり線100の径の大きさ、診断箇所までの距離などにより設定する。入射する超音波の周波数は1〜5MHzである。
【0022】
そして、探触子1により反射波を受信して腐食箇所を検出する。つり線100に腐食が発生しているときは、腐食箇所での反射波が観測される。
【0023】
図3は、つり線100の切断面からの反射波の強度を切断端面からの距離を変えて測定した結果を示すグラフであり、図3(a)は、本実施の形態における探触子1を用いて測定した結果を示し、図3(b)は、接触面が平らな従来の探触子を用いて測定した結果を示す。本実施の形態における探触子1は、従来の探触子に比べて反射強度が3dB改善したことを確認した。また、つり線100と探触子1の中心線の位置がずれにくくなり、測定ばらつきが減ることを確認した。これらの効果は、ゲル状シート30の替わりにグリセリンを接触媒質として用いた場合でも確認できた。
【0024】
以上説明したように、本実施の形態によれば、探触子1の超音波送受信面に、超音波を伝播させたい方向に沿って、つり線100がフィットするように溝20Aを形成したことにより、探触子1とつり線100との接触面積が増え、カップリング効率が良くなるので、つり線100の腐食部分などで反射した超音波を検出する精度が向上する。さらに、つり線100を診断する際に、溝20Aがつり線100にフィットすることにより、探触子1とつり線100の中心線がずれにくいので測定ばらつきを減らすことができる。このように、超音波を利用して、端子かんの解体が不要なつり線診断が可能となる。
【0025】
なお、本実施の形態では、溝20Aの断面を円弧状に加工したが、もちろん、角がある凹状に加工したものでもよい。
【0026】
また、本実施の形態では、鋼より線を例に説明したが、径が細い棒状鋼材でも同様に適用可能である。
【0027】
[第2の実施の形態]
図4は、第2の実施の形態における探触子の構成を示す断面図である。同図は、つり線100を長手方向から見た断面で示している。
【0028】
図4に示すアタッチメント型ゲル状シート21は、弾力性のあるゲル状シートを、つり線100をあてがう溝を備えた形状に加工したものであり、探触子本体11に接続するアタッチメントと接触媒質(ゲル状シート)を一体化したものである。溝を形成した反対の面には、探触子本体11を配置するための凹部を形成した。アタッチメント型ゲル状シート21は、高分子重合体を主原料とする。
【0029】
アタッチメントと接触媒質を一体化し、つり線100にフィットする溝を備えることにより、つり線100との接触面積を増やし、カップリング効率を高めることができる。また、アタッチメントと接触媒質を一体化することで、界面の数を減らすことができるので、多重反射が少なくなり、カップリング効率を高める効果が期待できる。
【0030】
図5は、第2の実施の形態における別の探触子の構成を示す断面図である。同図は、つり線100を長手方向から見た断面で示している。
【0031】
図5は、図4に示したアタッチメント型ゲル状シート21に針金21Aを備えたものである。針金21Aを備えることで、アタッチメント型ゲル状シート21をつり線100にしっかりと固定できるので、位置決め精度、再現性を向上させることができる。
【0032】
以上説明したように、本実施の形態によれば、つり線100をあてがう溝を備えたアタッチメントを、弾力性のあるゲル状シートにより形成してアタッチメントとゲル状シートを一体化することで、界面の数を減らすことができるので、多重反射が少なくなり、カップリング効率を高めることができる。
【0033】
[第3の実施の形態]
図6は、第3の実施の形態における探触子の構成を示す側面図である。
【0034】
図6に示すアタッチメント22は、つり線100との接触面につり線100をあてがう溝を備え、その溝の長手方向に対して探触子本体11を傾けて設置できるように、アタッチメント22の高さを変化させて形成し、側面からみた形状が楔形となるようにしたものである。
【0035】
探触子本体11の設定を変更して超音波の送信角度を調節することは容易にできないが、図6に示すように、探触子本体11の設置面を、溝に対して傾けたアタッチメント22を利用することにより、超音波の入射角度を調節することが可能となる。傾斜角の異なる複数のアタッチメント22を用意することで、つり線100の径にあわせて最適な入射角度を指定することが可能となる。
【0036】
図7は、第3の実施の形態における別の探触子の構成を示す側面図である。
【0037】
図7に示すアタッチメント23は、つり線100との接触面につり線100をあてがう溝を備え、探触子本体11を設置した位置により超音波の入射角度を変更できるように、側面からみた形状が楕円となるように、高さを変化させて形成したものである。
【0038】
なお、アタッチメント22,23は、ポリイミドなどの合成樹脂により形成してもよいし、第2の実施の形態のように、ゲル状シートで形成するものでもよい。
【0039】
以上説明したように、本実施の形態によれば、つり線100を接触させる溝に対して探触子本体11の設置面が傾くように形成したアタッチメント22,23を利用することにより、容易に超音波の送信角度を調節することが可能となる。
【0040】
[第4の実施の形態]
第4の実施の形態は、第1の実施の形態で探触子とつり線との間に配置したゲル状シート、あるいは、第2の実施の形態におけるアタッチメント型ゲル状シートに工夫をしたものである。
【0041】
図8は、第4の実施の形態におけるゲル状シートの特性を説明するための図である。図8の左側で、探触子本体11、本実施の形態におけるゲル状シート25、および、つり線100を模式的に示し、図8の右側に、それぞれ部材における音響インピーダンスのグラフを示した。
【0042】
図8に示すゲル状シート25は、ゲル状シート材料の比重を膜厚方向に徐々に変化(グレーテッド)させて形成したものである。これにより、ゲル状シート25の音響インピーダンスを探触子本体11の音響インピーダンスからつり線100の音響インピーダンスへ徐々に変化させることができるので、音響インピーダンスの不整合による多重反射を抑えることが可能となる。なお、ゲル状シート25を、ゲル状シート材料の比重の異なる数層をステップ状に製膜して形成してもよい。
【0043】
図9は、第4の実施の形態における別のゲル状シートの構成を示す図であり、図9(a)は、ゲル状シートの断面を示す断面図であり、図9(b)は、ゲル状シートの平面を示す平面図である。
【0044】
図9に示すゲル状シート26は、鋼より線であるつり線100の表面の形状に合わせた凸部26Aをゲル状シート26の表面に形成したものである。凸部26Aは、つり線100表面の溝の傾きに合わせて、図の上下方向に対して約10度傾けた直線に沿って形成したものである。凸部26Aの間隔は、つり線100表面の溝の間隔とし、凸部26Aの高さは、つり線100表面の溝の深さ程度とする。ゲル状シート26の表面に凸部26Aを備えることにより、ゲル状シート26をつり線100に、よりフィットさせることが可能となる。
【0045】
図10は、第4の実施の形態におけるさらに別のゲル状シートの構成を示す図であり、図10(a)は、ゲル状シートの断面を示す断面図であり、図10(b)は、ゲル状シートの平面を示す平面図である。
【0046】
図10に示すゲル状シート27は、ゲル状シート27の表面にドット状の凸部27Aを形成したものである。凸部27Aの間隔は、つり線100表面の溝の間隔とし、凸部27Aの高さは、つり線100表面の溝の深さ程度とする。凸部27Aは、つり線100表面の溝の傾きに合わせた直線上に並べるとよい。ゲル状シート27の表面に凸部27Aを備えることにより、ゲル状シート27をつり線100に、よりフィットさせることが可能となる。
【0047】
以上説明したように、本実施の形態によれば、ゲル状シート25を、ゲル状シート材料の比重を膜厚方向に徐々に変化させて形成することにより、探触子本体11の音響インピーダンスからつり線100の音響インピーダンスへ徐々に変化させることができるので、音響インピーダンスの不整合による多重反射を抑えることが可能となる。
【0048】
本実施の形態によれば、ゲル状シート26,27の表面に、つり線100表面の形状に合わせた凸部26A,27Aを形成することにより、ゲル状シート26,27をつり線100によりフィットさせることが可能となる。
【0049】
[第5の実施の形態]
第5の実施の形態は、高所作業車を使用せずに、地上からつり線診断を可能にした探触子である。
【0050】
図11は、第5の実施の形態における探触子の構成を示す概略図である。本実施の形態は、図11に示すように、伸縮可能な棒51の先端に第1の実施の形態における探触子1を取り付けたものである。探触子1は、ケーブルを介して測定者の保持する測定装置に接続される。測定者は、測定装置を操作して探触子1により超音波を送受信してつり線100の診断を行う。
【0051】
探触子1の超音波送受信面に、超音波を伝播させたい方向に沿った溝を備えることにより、棒51の先端に探触子1を配置した構成でも、つり線100の長手方向に超音波が伝播するように探触子1を容易に接触させることができる。言い換えると、容易に溝に沿ってつり線100を接触させることができるので、棒51の先端に探触子1を取り付けて、離れた場所からつり線100の診断が可能となる。
【0052】
図12は、探触子1を接続した棒51の先端を拡大した図である。同図に示すように、探触子1は、治具52に保持され、棒51に固定される。より具体的には、治具52により、探触子本体11、接触面に溝を形成したアタッチメント20、および、接触媒質としてのゲル状シート30が保持される。ゲル状シート30は、治具52に接着してもよいし、ゲル状シート30の両端部を探触子1の両側面に回り込ませて治具52で挟むものでもよい。
【0053】
また、治具52がテーパー状に広がるスカート部を備えることにより、スカート部をつり線100に引っ掛け、容易に探触子1をつり線100に接触させることができる。
【0054】
なお、棒51の先端に取り付ける探触子1は、第1の実施の形態の探触子1に限らず、アタッチメント型ゲル状シート21を備えた第2の実施の形態のものでも、他の実施の形態の探触子を用いるものでもよい。
【0055】
以上説明したように、本実施の形態によれば、接触面に溝を備えた探触子1を棒51の先端に配置することにより、つり線100から離れた場所においてつり線100の診断をすることができる。
【符号の説明】
【0056】
1…探触子
11…探触子本体
12…接続端子
20…アタッチメント
20A…溝
30…ゲル状シート
21…アタッチメント型ゲル状シート
21A…針金
22,23…アタッチメント
25,26,27…ゲル状シート
26A,27A…凸部
51…棒
52…治具
100…つり線
110…局部腐食
200…端子かん
310…接触媒質
500…探触子
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波を利用した探傷診断技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電話の音声信号やインターネットの通信信号は電線や光ファイバケーブルを通して、電話局舎と各ユーザ(各家庭やオフィス)を結んでいる。それらは電柱の間に引かれたつり線と呼ばれる鋼より線に保持されている。このつり線には電柱に保持するための吊架金物や、分岐のための分線金物、結線部分を風雨や紫外線から保護する端子かんと呼ばれる箱などが接続されている。
【0003】
つり線は重いケーブルがつられているため、破断するとケーブル落下による大きな事故につながる。しかしながら、吊架金物や分線金物、端子かんなどが設置されている部分は目視による点検が困難である。また、分解して調査するには、時間と手間がかかる。そこで、非破壊で内部の局部的な腐食を診断する機器が必要とされている。
【0004】
一方、鉄板などの鋼材の表面に超音波探触子を接触させて超音波を入射させて反射エコーを観測し、鋼材の表面や内部の傷を発見する方法が知られている(特許文献1参照)。そこで、本発明者は、図13,14に示すように、つり線100に探触子500を接触させて超音波を入射し、超音波エコー(反射波)を測定することにより端子かん200内の局部腐食110を検出するつり線診断方法を考案した。なお、図13では探触子500を大きく描いているが、実際は、指でつまむことができる程度の大きさである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−114221号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の探触子500は、鉄板など表面が平らなものの探傷検査に用いるものである。ところが、つり線100は、図15に示すように、7本程度の素線(鋼線)をよった鋼より線で、素線径は2.3〜3.5mmであり、よった後のおおよその外径は7〜11 mm程度である。したがって、従来の探触子500を径が小さいつり線100に接触させると、図16に示すように、探触子500とつり線100との接触面積が小さく、カップリング効率が悪いという問題がある。超音波エコーを測定する際には、つり線100の長手方向に超音波が伝播するように超音波をつり線100に入射させるが、従来の探触子500の場合、つり線100と探触子500の中心線の位置がずれやすく、測定結果のばらつきが発生するという問題がある。また、探触子500を接触させる部分には、グリセリンなどの接触媒質310を塗布するが、測定後に接触媒質310がつり線100に付着したままの場合、接触媒質310に塩が溜まって、その箇所が腐食するという問題がある。さらに、高所作業車を使用せずに、地上からつり線診断をしたいという要望もある。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、容易に鋼より線の診断をすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る超音波探触子は、鋼より線に超音波を入射させて、超音波の反射波を受信する超音波探触子であって、超音波の送受信面に鋼より線をあてがう溝を有することを特徴とする。
【0009】
本発明にあっては、超音波の送受信面に鋼より線をあてがう溝を有することにより、超音波探触子と鋼より線との接触面積が増え、カップリング効率が良くなるので、鋼より線の腐食部分などで反射した超音波を検出する精度が向上する。さらに、溝に鋼より線がフィットすることにより、探触子と鋼より線の中心線がずれにくくなり、測定のばらつきを減らすことができる。
【0010】
上記超音波探触子において、ゲル状シートにより形成され、送受信面に装着するアタッチメントに溝を形成したことを特徴とする。
【0011】
本発明にあっては、超音波の送受信面に装着する、溝を備えたアタッチメントをゲル状シートで形成することで、界面の数を減らすことができるので、多重反射が少なくなり、カップリング効率が良くなる。
【0012】
上記超音波探触子において、溝の長手方向が送受信面に対して傾いていることを特徴とする。
【0013】
本発明にあっては、溝の長手方向を超音波の送受信面に対して傾けることで、鋼より線への超音波の入射角度を容易に変更することができる。
【0014】
上記超音波探触子は棒の先端に取り付けられるものであって、送受信面側にテーパー状に広がるスカート部を有することを特徴とする。
【0015】
本発明にあっては、棒の先端に超音波探触子を取り付けることで、高所に存在する棒状鋼材の診断が容易となる。また、スカート部を有するので、超音波探触子を棒状鋼材へ接触させることも容易である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、容易に鋼より線の診断をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】第1の実施の形態における探触子の構成を示す斜視図である。
【図2】上記探触子をつり線に接触させて診断を行う様子を示す断面図である。
【図3】つり線の切断面からの反射波の強度を測定した結果を示すグラフであり、図3(a)は上記探触子を用いた場合の測定結果を示し、図3(b)は従来の探触子の測定結果を示す。
【図4】第2の実施の形態における探触子の構成を示す断面図である。
【図5】第2の実施の形態における別の探触子の構成を示す断面図である。
【図6】第3の実施の形態における探触子の構成を示す側面図である。
【図7】第3の実施の形態における別の探触子の構成を示す側面図である。
【図8】第4の実施の形態におけるゲル状シートの特性を説明するための説明図である。
【図9】第4の実施の形態における別のゲル状シートの構成を示す図であり、図9(a)はゲル状シートの断面を示す断面図であり、図9(b)はゲル状シートの平面を示す平面図である。
【図10】第4の実施の形態におけるさらに別のゲル状シートの構成を示す図であり、図10(a)はゲル状シートの断面を示す断面図であり、図10(b)はゲル状シートの平面を示す平面図である。
【図11】第5の実施の形態における探触子の構成を示す概略図である。
【図12】上記探触子の構成を示す側面図である。
【図13】つり線診断の様子を示す概略図である。
【図14】つり線内を伝わる超音波の様子を示す概略図である。
【図15】つり線の構成を示す側面図である。
【図16】従来の探触子を用いてつり線を診断する様子を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態における探触子の構成を示す斜視図であり、図1(a)は、つり線100との接触面を下に、図1(b)は、つり線100との接触面を上にして示している。同図に示す探触子1は、超音波を送受信する探触子本体11、測定装置(図示せず)にケーブルを介して接続される接続端子12、および、探触子本体11の超音波送受信面に配置したアタッチメント20を備える。アタッチメント20は、つり線100との接触面側に、つり線100をあてがう溝20Aを有する。溝20Aは、超音波を伝播させたい方向に沿って形成される。溝20Aの断面は、つり線100の外周に沿うように丸く加工されている。
【0019】
図2は、探触子1をつり線100に接触させて診断を行う様子を示す断面図であり、つり線100を長手方向から見た断面で示している。つり線100は鋼より線であり、その径は約1cm程度である。
【0020】
つり線100を診断する際には、まず、つり線100にゲル状シート30を貼付する。そして、ゲル状シート30の上から、つり線100を溝20Aにあてがい、探触子1をゲル状シート30を介してつり線100に接触させる。アタッチメント20と探触子11の間は超音波のカップリングを高めるために間にグリセリンを入れる。探触子1は、腐食を診断する箇所からおよそ30cm以内の位置でつり線100に接触させる。ゲル状シート30は、高分子重合体を原料とした1mm程度の厚さのものを使用した。
【0021】
続いて、探触子1は、超音波がつり線100の長手方向に伝播するように、探触子1とつり線100との接触面に対して斜めに、超音波をつり線100に入射する。超音波の入射角度は、診断するつり線100の径の大きさ、診断箇所までの距離などにより設定する。入射する超音波の周波数は1〜5MHzである。
【0022】
そして、探触子1により反射波を受信して腐食箇所を検出する。つり線100に腐食が発生しているときは、腐食箇所での反射波が観測される。
【0023】
図3は、つり線100の切断面からの反射波の強度を切断端面からの距離を変えて測定した結果を示すグラフであり、図3(a)は、本実施の形態における探触子1を用いて測定した結果を示し、図3(b)は、接触面が平らな従来の探触子を用いて測定した結果を示す。本実施の形態における探触子1は、従来の探触子に比べて反射強度が3dB改善したことを確認した。また、つり線100と探触子1の中心線の位置がずれにくくなり、測定ばらつきが減ることを確認した。これらの効果は、ゲル状シート30の替わりにグリセリンを接触媒質として用いた場合でも確認できた。
【0024】
以上説明したように、本実施の形態によれば、探触子1の超音波送受信面に、超音波を伝播させたい方向に沿って、つり線100がフィットするように溝20Aを形成したことにより、探触子1とつり線100との接触面積が増え、カップリング効率が良くなるので、つり線100の腐食部分などで反射した超音波を検出する精度が向上する。さらに、つり線100を診断する際に、溝20Aがつり線100にフィットすることにより、探触子1とつり線100の中心線がずれにくいので測定ばらつきを減らすことができる。このように、超音波を利用して、端子かんの解体が不要なつり線診断が可能となる。
【0025】
なお、本実施の形態では、溝20Aの断面を円弧状に加工したが、もちろん、角がある凹状に加工したものでもよい。
【0026】
また、本実施の形態では、鋼より線を例に説明したが、径が細い棒状鋼材でも同様に適用可能である。
【0027】
[第2の実施の形態]
図4は、第2の実施の形態における探触子の構成を示す断面図である。同図は、つり線100を長手方向から見た断面で示している。
【0028】
図4に示すアタッチメント型ゲル状シート21は、弾力性のあるゲル状シートを、つり線100をあてがう溝を備えた形状に加工したものであり、探触子本体11に接続するアタッチメントと接触媒質(ゲル状シート)を一体化したものである。溝を形成した反対の面には、探触子本体11を配置するための凹部を形成した。アタッチメント型ゲル状シート21は、高分子重合体を主原料とする。
【0029】
アタッチメントと接触媒質を一体化し、つり線100にフィットする溝を備えることにより、つり線100との接触面積を増やし、カップリング効率を高めることができる。また、アタッチメントと接触媒質を一体化することで、界面の数を減らすことができるので、多重反射が少なくなり、カップリング効率を高める効果が期待できる。
【0030】
図5は、第2の実施の形態における別の探触子の構成を示す断面図である。同図は、つり線100を長手方向から見た断面で示している。
【0031】
図5は、図4に示したアタッチメント型ゲル状シート21に針金21Aを備えたものである。針金21Aを備えることで、アタッチメント型ゲル状シート21をつり線100にしっかりと固定できるので、位置決め精度、再現性を向上させることができる。
【0032】
以上説明したように、本実施の形態によれば、つり線100をあてがう溝を備えたアタッチメントを、弾力性のあるゲル状シートにより形成してアタッチメントとゲル状シートを一体化することで、界面の数を減らすことができるので、多重反射が少なくなり、カップリング効率を高めることができる。
【0033】
[第3の実施の形態]
図6は、第3の実施の形態における探触子の構成を示す側面図である。
【0034】
図6に示すアタッチメント22は、つり線100との接触面につり線100をあてがう溝を備え、その溝の長手方向に対して探触子本体11を傾けて設置できるように、アタッチメント22の高さを変化させて形成し、側面からみた形状が楔形となるようにしたものである。
【0035】
探触子本体11の設定を変更して超音波の送信角度を調節することは容易にできないが、図6に示すように、探触子本体11の設置面を、溝に対して傾けたアタッチメント22を利用することにより、超音波の入射角度を調節することが可能となる。傾斜角の異なる複数のアタッチメント22を用意することで、つり線100の径にあわせて最適な入射角度を指定することが可能となる。
【0036】
図7は、第3の実施の形態における別の探触子の構成を示す側面図である。
【0037】
図7に示すアタッチメント23は、つり線100との接触面につり線100をあてがう溝を備え、探触子本体11を設置した位置により超音波の入射角度を変更できるように、側面からみた形状が楕円となるように、高さを変化させて形成したものである。
【0038】
なお、アタッチメント22,23は、ポリイミドなどの合成樹脂により形成してもよいし、第2の実施の形態のように、ゲル状シートで形成するものでもよい。
【0039】
以上説明したように、本実施の形態によれば、つり線100を接触させる溝に対して探触子本体11の設置面が傾くように形成したアタッチメント22,23を利用することにより、容易に超音波の送信角度を調節することが可能となる。
【0040】
[第4の実施の形態]
第4の実施の形態は、第1の実施の形態で探触子とつり線との間に配置したゲル状シート、あるいは、第2の実施の形態におけるアタッチメント型ゲル状シートに工夫をしたものである。
【0041】
図8は、第4の実施の形態におけるゲル状シートの特性を説明するための図である。図8の左側で、探触子本体11、本実施の形態におけるゲル状シート25、および、つり線100を模式的に示し、図8の右側に、それぞれ部材における音響インピーダンスのグラフを示した。
【0042】
図8に示すゲル状シート25は、ゲル状シート材料の比重を膜厚方向に徐々に変化(グレーテッド)させて形成したものである。これにより、ゲル状シート25の音響インピーダンスを探触子本体11の音響インピーダンスからつり線100の音響インピーダンスへ徐々に変化させることができるので、音響インピーダンスの不整合による多重反射を抑えることが可能となる。なお、ゲル状シート25を、ゲル状シート材料の比重の異なる数層をステップ状に製膜して形成してもよい。
【0043】
図9は、第4の実施の形態における別のゲル状シートの構成を示す図であり、図9(a)は、ゲル状シートの断面を示す断面図であり、図9(b)は、ゲル状シートの平面を示す平面図である。
【0044】
図9に示すゲル状シート26は、鋼より線であるつり線100の表面の形状に合わせた凸部26Aをゲル状シート26の表面に形成したものである。凸部26Aは、つり線100表面の溝の傾きに合わせて、図の上下方向に対して約10度傾けた直線に沿って形成したものである。凸部26Aの間隔は、つり線100表面の溝の間隔とし、凸部26Aの高さは、つり線100表面の溝の深さ程度とする。ゲル状シート26の表面に凸部26Aを備えることにより、ゲル状シート26をつり線100に、よりフィットさせることが可能となる。
【0045】
図10は、第4の実施の形態におけるさらに別のゲル状シートの構成を示す図であり、図10(a)は、ゲル状シートの断面を示す断面図であり、図10(b)は、ゲル状シートの平面を示す平面図である。
【0046】
図10に示すゲル状シート27は、ゲル状シート27の表面にドット状の凸部27Aを形成したものである。凸部27Aの間隔は、つり線100表面の溝の間隔とし、凸部27Aの高さは、つり線100表面の溝の深さ程度とする。凸部27Aは、つり線100表面の溝の傾きに合わせた直線上に並べるとよい。ゲル状シート27の表面に凸部27Aを備えることにより、ゲル状シート27をつり線100に、よりフィットさせることが可能となる。
【0047】
以上説明したように、本実施の形態によれば、ゲル状シート25を、ゲル状シート材料の比重を膜厚方向に徐々に変化させて形成することにより、探触子本体11の音響インピーダンスからつり線100の音響インピーダンスへ徐々に変化させることができるので、音響インピーダンスの不整合による多重反射を抑えることが可能となる。
【0048】
本実施の形態によれば、ゲル状シート26,27の表面に、つり線100表面の形状に合わせた凸部26A,27Aを形成することにより、ゲル状シート26,27をつり線100によりフィットさせることが可能となる。
【0049】
[第5の実施の形態]
第5の実施の形態は、高所作業車を使用せずに、地上からつり線診断を可能にした探触子である。
【0050】
図11は、第5の実施の形態における探触子の構成を示す概略図である。本実施の形態は、図11に示すように、伸縮可能な棒51の先端に第1の実施の形態における探触子1を取り付けたものである。探触子1は、ケーブルを介して測定者の保持する測定装置に接続される。測定者は、測定装置を操作して探触子1により超音波を送受信してつり線100の診断を行う。
【0051】
探触子1の超音波送受信面に、超音波を伝播させたい方向に沿った溝を備えることにより、棒51の先端に探触子1を配置した構成でも、つり線100の長手方向に超音波が伝播するように探触子1を容易に接触させることができる。言い換えると、容易に溝に沿ってつり線100を接触させることができるので、棒51の先端に探触子1を取り付けて、離れた場所からつり線100の診断が可能となる。
【0052】
図12は、探触子1を接続した棒51の先端を拡大した図である。同図に示すように、探触子1は、治具52に保持され、棒51に固定される。より具体的には、治具52により、探触子本体11、接触面に溝を形成したアタッチメント20、および、接触媒質としてのゲル状シート30が保持される。ゲル状シート30は、治具52に接着してもよいし、ゲル状シート30の両端部を探触子1の両側面に回り込ませて治具52で挟むものでもよい。
【0053】
また、治具52がテーパー状に広がるスカート部を備えることにより、スカート部をつり線100に引っ掛け、容易に探触子1をつり線100に接触させることができる。
【0054】
なお、棒51の先端に取り付ける探触子1は、第1の実施の形態の探触子1に限らず、アタッチメント型ゲル状シート21を備えた第2の実施の形態のものでも、他の実施の形態の探触子を用いるものでもよい。
【0055】
以上説明したように、本実施の形態によれば、接触面に溝を備えた探触子1を棒51の先端に配置することにより、つり線100から離れた場所においてつり線100の診断をすることができる。
【符号の説明】
【0056】
1…探触子
11…探触子本体
12…接続端子
20…アタッチメント
20A…溝
30…ゲル状シート
21…アタッチメント型ゲル状シート
21A…針金
22,23…アタッチメント
25,26,27…ゲル状シート
26A,27A…凸部
51…棒
52…治具
100…つり線
110…局部腐食
200…端子かん
310…接触媒質
500…探触子
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋼より線に超音波を入射させて、前記超音波の反射波を受信する超音波探触子であって、
超音波の送受信面に前記鋼より線をあてがう溝を有することを特徴とする超音波探触子。
【請求項2】
ゲル状シートにより形成され、前記送受信面に装着するアタッチメントに前記溝を形成したことを特徴とする請求項1記載の超音波探触子。
【請求項3】
前記溝の長手方向が前記送受信面に対して傾いていることを特徴とする請求項2記載の超音波探触子。
【請求項4】
前記超音波探触子は棒の先端に取り付けられるものであって、
前記送受信面側にテーパー状に広がるスカート部を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の超音波探触子。
【請求項1】
鋼より線に超音波を入射させて、前記超音波の反射波を受信する超音波探触子であって、
超音波の送受信面に前記鋼より線をあてがう溝を有することを特徴とする超音波探触子。
【請求項2】
ゲル状シートにより形成され、前記送受信面に装着するアタッチメントに前記溝を形成したことを特徴とする請求項1記載の超音波探触子。
【請求項3】
前記溝の長手方向が前記送受信面に対して傾いていることを特徴とする請求項2記載の超音波探触子。
【請求項4】
前記超音波探触子は棒の先端に取り付けられるものであって、
前記送受信面側にテーパー状に広がるスカート部を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の超音波探触子。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2011−80941(P2011−80941A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−235064(P2009−235064)
【出願日】平成21年10月9日(2009.10.9)
【出願人】(399040405)東日本電信電話株式会社 (286)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月9日(2009.10.9)
【出願人】(399040405)東日本電信電話株式会社 (286)
【Fターム(参考)】
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