超音波表面処理装置及び方法
エアロゾル化処理組成物に接触する表面又は空間に技術的な恩典を与える処理組成物のミスト、すなわち、エアロゾル化処理組成物を発生させる装置を開示する。本発明の装置を利用する表面の処理の方法も開示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理組成物を表面、例えば、非生物硬質面又は非生物軟質面に送出するための装置及び方法、及びこのような表面を処理する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表面に技術的恩典をもたらす化学的組成物は、古くからあって当業技術で公知である。主としてその組成が多くの場合に水性である液体組成物は、ある一定量のこのような組成物を表面に単に注ぐか又は分注容器から送出される液滴の形態でそれを送出することを含むいくつかの手段のいずれかにより表面に供給することができる。広く使用される分注容器は、ある一定量の組成物並びに高圧気体を含むエアロゾル容器のような高圧容器、並びにノズルを通じて組成物を分注するのに使用することができる手動式のポンピング可能なスプレーヘッドが装備された非加圧式フラスコ又は容器を含む。このようなものは、多くの状況で有効であるが、短所がないわけではない。一般的に、エアロゾル容器又は手動式のポンピング可能なスプレーヘッドを使用する送出率は有効であるが、このような手段によって送出される比較的大きい液滴は、一般的に、それらが分注される硬質又は軟質面を急速に飽和させる。更に、このような手段によって送出される比較的大きい個々の液滴は、粒径、質量、又は直径も広範囲であることが多く、これは、送出される平均的な液滴粒径の分布に関して非常に低い均一性の度合いをもたらす。これは、多量のこのような処理組成物が表面上に比較的急速に送出されるか又は堆積されように意図される場合に有利であるが、これはまた、粒径が比較的大きい液滴が急速に表面上に落下して硬質又は軟質面上に処理組成物の限られた程度の分布をもたらすので不利でもある。すなわち、硬質又は軟質面を含む表面へ処理組成物の送出のための改良型の方法を提供する現実的な必要性が当業技術に存在する。本発明が関連するのは、そのような必要性である。
【0003】
同じく空気処理、例えば、空間内への芳香剤、香水、殺虫剤、消臭スプレー、臭気中和剤の分散に主として関連する技術分野で公知であるのは、分散粒子の形態で液体組成物を分注するための様々な装置である。このようなものは、振動板とリザーバから振動板まで液体の送出のための芯又は毛細管とを含む様々な装置を開示するFeriani他に付与されたUS 76948927、Tollenに付与されたUS 2009/308945、Valpey III他に付与されたUS 2009/272818、タカハシ他に付与されたUS 5299739に開示されたものを含む。更に、Collins,Jr.他に付与されたUS 2004/0256487、Abergel他に付与されたUS 2005/0103891、及びHess他に付与されたUS 6802460は、リザーバからの液体に直接に流体接触している振動板を含むスプレー装置を開示している。US 5297734は、空間に液体の粒子を送出するための液体が供給される振動板の様々な構成を開示している。これらの米国特許文書の内容は、引用により本明細書に組み込まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第76948927号
【特許文献2】米国特許出願公開第2009/308945号
【特許文献3】米国特許出願公開第2009/272818号
【特許文献4】米国特許第5299739号
【特許文献5】米国特許出願公開第2004/0256487号
【特許文献6】米国特許出願公開第2005/0103891号
【特許文献7】米国特許第6802460号
【特許文献8】米国特許第5297734号
【特許文献9】米国特許出願公開第2009/0121043号
【特許文献10】米国特許第7673812号
【特許文献11】国際公開第2009/059664号
【特許文献12】米国特許第6854662号
【特許文献13】米国特許第7229029号
【特許文献14】米国特許出願公開第2007/0011940号
【特許文献15】米国特許出願公開第2007/0169775号
【特許文献16】米国特許出願公開第2008/00419272号
【特許文献17】米国特許第7229028号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これらの公知の当業技術の装置にも関わらず、当業技術の処理装置及び処理方法には更なる進歩が依然として必要である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様において、エアロゾル化処理組成物と接触する表面又は空間に技術的恩典をもたらす処理組成物、すなわち、エアロゾル化処理組成物のミストを発生させる装置を提供する。
【0007】
本発明の更に別の態様により、硬質面及び軟質面の処理の方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は、表面に接触してそこに技術的恩典を提供する。
【0008】
本発明の付加的な態様により、非生物無孔性硬質面の処理の方法を提供し、本方法は、硬質面に接触してそこに技術的恩典を提供する処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含む。
【0009】
本発明の更に別の態様により、軟質面、例えば、カーペット、敷物、カバー、カーテン及び掛け布、布地、織物、及び衣類の処理の方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は、軟質面に接触し、更に任意的にその1つ又は複数の表面にも浸透し、かつそこに技術的恩典を提供する。
【0010】
本発明の更に別の態様により、チリダニの発生を制御するか又はその残留糞便を制御する方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は、表面に接触してそこに技術的恩典を提供する。
【0011】
本発明の更に別の態様では、アレルゲンを変性させる方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は、表面に接触してそこに技術的恩典を提供する。
【0012】
本発明の更に別の態様では、布地、織物、及び衣類などの洗濯処理のために洗濯機内で処理される物品の前処理又は物品の後処理の方法を提供し、本方法は、前処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、ミストは、上述の布地、織物、及び衣類などに接触し、更に任意的にその1つ又は複数の表面にも浸透し、かつそこに技術的恩典を提供する。このような前処理段階又は後処理段階は、上述の物品に直接に実施することができ、又は洗濯機又は洗濯物乾燥機のような機械を利用して実施することができる。
【0013】
本発明の更に別の態様により、自動皿洗い機内で処理される皿類物品のような物品の前処理又は物品の後処理の方法を提供し、本方法は、前処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、この組成物は、皿類、例えば、食器類、ガラス製品、調理用具、及び調理器具などに接触し、かつそこに技術的恩典を提供する。このような前処理段階又は後処理段階は、上述の皿類物品に直接に実施することができ、又は自動皿洗い機のような機械を利用して実施することができる。
【0014】
本発明の更に別の態様では、空間への空気処理組成物の送出の方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は、上述の空間に接触し、それに対して技術的な恩典、例えば、芳香、香水、消臭、悪臭中和、及び空気清浄などを提供する。本方法は、開放空間、例えば、部屋のようなより大きい容積、建物内部の公共の場、車両内の運転室又は車内、並びに閉じた容器又は他の比較的より小さい空間、例えば、収容キャビネット、クロゼット、シャワー個室、及び厨芥入れ又はごみ箱の内部に実施することができる。
【0015】
本発明の更に別の態様により、身体表面、例えば、皮膚面又は毛髪面、例えば、毛髪の成長がある皮膚表面への処理組成物の適用の方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、この組成物は、身体表面に接触してそこに技術的恩典を提供する。
【0016】
本発明の上記及び更に別の態様は、以下の明細書及び添付図面の精査からより明らかであろう。
【0017】
本発明の一態様において、エアロゾル化処理組成物とも呼ばれてエアロゾル化処理組成物と接触する表面又は空間に技術的恩典を与える処理組成物のミストを発生させる装置を提供する。一実施形態により、流体製品をエアロゾル化する装置を提供し、この装置は、ミスト発生器と、ミスト発生器を作動させるための制御回路と、エアロゾル化される流体製品のためのリザーバと、ミスト発生器に流体製品を供給するための手段と、ハウジングと、任意的に、ミスト発生器によって発生したミストの流れを装置から外へ向けるようになった少なくとも1つの流れ誘導ノズル又は流れ誘導オリフィスとを含む。
【0018】
本発明の第2の態様では、装置は、処理組成物のミストを供給する機能を行うように相互接続することができる2つ又はそれよりも多くの部分に分割される。
【0019】
本発明の第3の態様では、装置は、完全に手で保持可能であり、かつ表面及び/又は空間を処理するのに使用する処理組成物のミストを発生させる。
【0020】
装置は、ミスト発生器手段を含み、これは、中実又は多孔性であるか又はグリッドの形態で又は振動部材を通過する1つ又はそれよりも多くのセグメント又はスロットの形態で微細穿孔された金属又はセラミック板を含む振動部材と、作動時に振動部材に振動運動を引き起こす圧電アクチュエータとを含むことができる。ミスト発生器手段は、上述の振動部材に取り付けられて円環に張られた圧電材料の環状リングとすることができ、これは、起動時に上述の振動部材を振動させる。ミスト発生器手段は、圧電材料の振動運動を受け取って振動運動を上述の振動部材に伝達する非振動要素又は部材に取り付けられるか、隣接するか、又は当接する圧電材料を含むことができる。ミスト発生器手段は、圧電材料の振動運動を受け取って処理組成物を必ずではないが任意的に振動させる振動部材を通して強く押し込む非振動要素又は部材に取り付けられるか、隣接するか、又は当接する圧電材料を含むことができ、メッシュ又は板は振動せず、処理組成物は、圧電材料の振動運動を受け取る、取り付けられたか、隣接するか、又は当接する非振動要素又は部材の移動により、例えば、圧電材料の振動運動による非振動部材とメッシュ又は板の間に位置する処理組成物の圧縮により振動部材を通して駆動される。
【0021】
ミスト発生器手段は、管状圧電材料とすることができ、これは、起動時に管状圧電材料が振動又は膨張/収縮し、これが、次に振動部材の振動運動を与えるように、圧電材料の端部間でその内部ボアに張られた振動部材を含み、及び/又はその1つ又はそれよりも多くの端部で内部ボアに張られた振動部材を含む。
【0022】
ミスト発生器手段は、装置の一部を形成し、かつ装置に恒久的に固定することができる。ミスト発生器手段は、以下に説明するようなミスト発生器アセンブリのような更に別の要素の一部又は装置の一部を形成することができる。代替的に、ミスト発生器手段は、装置に挿入又は固定された時に装置を完成させてその使用を可能にする補充ユニット又は補充リザーバの一部として設けることができる。更に、ミスト発生器手段は、装置又は補充ユニット又は補充リザーバのうちの1つ又はそれよりも多くにユーザにより必要に応じて又は望むように除去及び/又は設けることができるユーザ交換可能な物品又はユニットとすることができる。更に、いずれの実施形態でも、ミスト発生器は、作動ミスト発生器手段を形成するために組み立てる必要があるいくつかの部分で形成することができ、例えば、圧電アクチュエータは、装置の一部を形成することができ、別の振動部材は、装置及び補充ユニット又は補充リザーバが適正に整列し、又はそうでなければ装置内に設けられるまで作動不能のままであり、従って、圧電アクチュエータとその後にミスト発生器手段として作動する振動部材との間の相互作用を可能にする補充ユニット又は補充リザーバの一部を形成することができる。このような実施形態は、補充ユニット又は補充リザーバの交換で新しい振動部材が装置に設けられるという点で好ましい。
【0023】
装置は、ミスト発生器手段の作動を制御するコントローラ手段を含む。コントローラ手段は、1つ又はそれよりも多くの機能を提供することができる。コントローラ手段は、ミスト発生器の作動に向けて適切な電気信号を発生させるのに使用される高周波発生器と、特に、それに関連付けられた圧電素子又は装置とを含むことが好ましい。コントローラ手段は、コントローラ手段の作動モードを制御するために本発明によって装置のユーザにより確立することができる1つ又はそれよりも多くのスイッチ又は他の入力手段、例えば、ボタン、接点、又はスイッチを含むことができる。コントローラ手段はまた、処理組成物の計量された量又は投与量が装置から分注された後にユニットの電源を切断するか又はその作動を停止することができるミスト発生器の出力を制御するための手段を含むことができ、処理組成物の量は、例えば、設定値を通じてユーザが制御可能な量とすることができ、又はユーザが変更することができない所定の計量された量とすることができる。装置によって送出される処理組成物の量は、装置の環境条件に応答することができるコントローラ手段によって受信した信号に応答して変えることができる。コントローラ手段はまた、装置に関連付けられた1つ又はそれよりも多くのセンサから受信される1つ又はそれよりも多くの信号入力を受信してそれに応答するように適応させることができる。例えば、コントローラ手段は、リザーバ又は補充ユニット内の処理組成物の量のような装置のいずれかの部分のステータス、装置の物理的向き、並びに分注の頻度及び/又は単位時間間隔にわたって分注される処理組成物の容積に関連する信号又は条件を受信してそれに応答するように適応させることができる。このような応答の非限定的な例は、処理組成物の容積送出速度及び/又は単位時間当たりの処理組成物の送出の頻度のうちの1つ又はそれよりも多くを増加又は低減することを含む。コントローラ手段は、ワイヤのような適切な導体手段を通じて装置の1つ又はそれよりも多くの更に別の要素にそれらの作動を制御するために伝達することができる1つ又はそれよりも多くの出力信号を提供することができる。コントローラ手段は、プログラマブルとすることができ、かつ各々が少なくとも1つ、好ましくは複数の個別のプログラムされた段階を有する1つ又はそれよりも多くのプログラムによる装置の作動のための適切な電子回路を含むことができ、一般的に、このようなものは、少なくとも論理又はプログラムコントローラ、例えば、中心演算処理装置及び1つ又はそれよりも多くのプログラムを格納するためのシステムメモリを含む。コントローラ手段は、好ましくはコントローラ手段への1つ又はそれよりも多くの信号入力に応答する特定の論理に従って作動する非プログラマブル回路とすることができる。コントローラ手段は、流体処理組成物から処理ミストを発生させる際にその作動を制御するためにミスト発生器に適切な電力及び/又は信号出力を供給するために駆動回路を含むことができ、これは、この目的に対して適切な公知の従来技術の駆動回路を含むことができる。コントローラ手段内に存在することができる適切な回路の一例は、その内容が引用により本明細書に組み込まれている公開出願US 2009/0121043に開示されているような変圧器変換器を含み、かつ存在する圧電素子及びミスト発生器によって作用される入力を有するパルス幅変調回路(PWM)である。適切な回路の更に別の例は、処理組成物が細かい液滴のエアロゾルに形成されるように可変周波数をミスト発生器に供給するマイクロプロセッサ制御式可変発振器を含むものである。可変発振器は、充電及び放電の時間を調節するデジタル抵抗器を含むことが好ましく、このような回路は、その内容が引用により組み込まれるUS 7673812に開示されている。
【0024】
装置は、ユーザによる直接の制御により、例えば、装置上のスイッチを制御することによって作動させることができ、又は代替的に、装置は、間接的に、例えば、遠隔制御ユニットによって作動させることができる。
【0025】
装置は、装置が携帯型であるように装置と一体化している電力供給源、例えば、1つ又はそれよりも多くのバッテリを含むことができ、又は装置は、装置を電源に、例えば、コントローラ手段に電力を供給する変圧器又は電気幹線に接続するための手段、例えば、ワイヤを含むことができる。バッテリは、消耗した時にユーザにより交換可能にすることができる。バッテリは、適切な電源に接続することによって補充することができる充電式バッテリとすることができる。従って、ある一定の実施形態では、本発明の装置は完全に携帯型であるが、他の実施形態では、本発明の装置又はその一部は、装置が使用中である時に必ずしも移動するか又は携帯型であるというわけではない固定部品とすることができる。このようなものは、例えば、充電ステーション又は流体リザーバを含む装置の一部を含む。装置の更に別の構成も可能である。
【0026】
装置は、1つ又はそれよりも多くのセンサ手段を含むことができる。センサ手段は、装置内の条件の状態、例えば、処理組成物の存在又は適切な補充容器の存在を評価するために存在することができる。センサ手段は、装置が使用中である環境の状態、例えば、時刻、装置の環境の近くの輝度の程度、光の欠如、光の存在、音センサ、振動センサ、熱センサ、臭気又は匂いセンサ、圧力センサ、及び近接センサなどを評価するために存在することができる。
【0027】
装置は、装置内及び/又は着脱式リザーバとすることができるリザーバ内に存在する液体の量に応答して装置の作動を制御する充填レベルセンサを含むことができる。
【0028】
装置は、例えば、レベルセンサ、水平センサ、加速度計、又は水平又は水平線に対して装置の相対位置を確立するのに使用することができるあらゆる他の装置とすることができる装置の物理的向きを判断する1つ又はそれよりも多くの方位感知手段を含むことができる。
【0029】
装置は、ある一定量の処理組成物を収容するリザーバを含むことができ、このリザーバは、装置の一部又はその要素として一体的に形成することができ、これは、除去されるのではなく、必要とされる時に処理組成物が補充されるように意図している。代替的に、装置は、装置から除去され、かつ装置に新しい量の処理組成物を補充するか又は再供給するためのような必要な時に交換されることが意図される着脱式リザーバを含むことができる。装置のリザーバは、単一の流体処理組成物を収容するように適応させることができ、又は複数の流体処理組成物を収容するように適応させることができる。このような着脱式リザーバは、カートリッジ又はアセンブリの形態を取ることができ、又はこのようなカートリッジ又はアセンブリの一部とすることができる。カートリッジは、補充されることが意図されていない使い捨てカートリッジとすることができる。カートリッジは、大気に任意的に通気することができるバッグ又はプレナムを含むことができる。カートリッジは、ユーザにより補充可能にすることができる。
【0030】
装置は、リザーバからミスト発生器への流体製品、すなわち、処理組成物の送出速度を制御する少なくとも1つの流体制御手段を含むことができる。流体制御手段は装置の一部を形成することができ、又は着脱式リザーバの一部とすることができ、又は装置及び着脱式リザーバの両方に存在することができる。流体制御手段は、一部が協働要素が組み込まれた時に合同で流体制御手段を形成するように着脱式リザーバ上に存在し、一部が装置上に存在する協働要素によって形成することができる。装置は、1つ又はいくつかの流体制御手段を含むことができる。流体制御手段の非限定的な例は、以下のもの、すなわち、a)オイルリザーバからミスト発生器手段に処理組成物を供給する流体導管になる1つ又はそれよりも多くの管又はチャンネル、b)1つ又はそれよりも多くのポンプ、特に好ましくは、1つ又はそれよりも多くのマイクロポンプ、c)例えば、処理組成物が、少なくとも振動(又は揺動)運動の範囲の一部中に振動部材の上面又は底面に供給され、又は振動(又は揺動)運動の範囲中に、例えば、端部で露出処理組成物を有する芯又は管の近くにあるが振動部材とは直接に接触していない場合に発生するように振動部材がある一定量の処理組成物に接触してそこから放出する前に振動部材内に同伴する振動部材と処理組成物との間の直接的な物理的相互作用、d)ミスト発生器手段への処理組成物の重力供給式流れによるもの、e)手動の供給手段、例えば、ある一定量の処理液体をミスト発生器手段に伝達するポンプ又は球のような要素のユーザによる手動のポンピング、f)リザーバとミスト発生器手段の中間に存在するアンティチャンバ又は空洞であって、アンティチャンバ又は空洞がリザーバから最初に満たされ、ミスト発生器手段がリザーバから以前に処理組成物が供給されていた空洞のアンティチャンバから処理組成物を供給されるアンティチャンバ又は空洞を含む。アンティチャンバは、ミスト発生器手段も含む更に別の要素又は構成要素の一部を形成することができ、例えば、ミスト発生器アセンブリの一部を形成することができる。
【0031】
特に好ましい流体流れ手段は、b)歯車ポンプ、正置換ポンプ、ロータリーポンプ、マイクロポンプ、ダイヤフラムポンプ、及び特に好ましくは、「Bartels Mikrotechnik GmbH」(ドイツ国ドルトムント)から現在市販されているような圧電ダイヤフラムポンプを含むがこれらの限定されない1つ又はそれよりも多くのポンプを含む。このような圧電ダイヤフラムポンプの例は、以下のもの、すなわち、WO/2009/059664のうちの1つ又はそれよりも多くに開示されており、この特許の内容は、引用により本明細書に組み込まれている。それは、本発明の特に好ましい実施形態である。
【0032】
装置は、リザーバからミスト発生器への流体製品(処理組成物)の送出速度を制御する少なくとも1つの流体制御手段を含むことができる。流体制御手段は、装置の一部を形成することができ、又は着脱式リザーバの一部とすることができ、又は装置及び着脱式リザーバの両方に存在することができる。流体制御手段は、協働要素によって形成することができ、協働要素が組み立てられた時に協力して流体制御手段を形成するように、その一部は、着脱式リザーバ上に存在し、一部は、装置上に存在する。装置は、1つ又はいくつかの流体制御手段を含むことができる。
【0033】
装置は、処理組成物のミストの流量を増大させる空気流発生器手段を含むことができる。存在する時に、空気流発生器手段は、霧化処理組成物の流動を特に装置を出る時に誘発するか又は誘導する空気流を発生させるのに使用することができる。空気流発生器手段はまた、霧状の処理組成物又は処理組成物のミストを同伴し、かつ装置から外方に流動を誘導するのに使用することができる。しかし、特に好ましい実施形態では、このような更に別の空気流発生器手段は、存在せず、かつ装置から除外される。
【0034】
装置は、ハウジングにより実質的に限られる単一のユニットとすることができ、又は装置は、1つ又はそれよりも多くの伸張可能な要素、例えば、ミスト発生器及び/又はリザーバを含む装置のハウジングに接続したワンドを含むことができる。一実施形態では、装置の一部は、処理組成物のリザーバ及びミスト発生器手段を収容し、ミスト発生器手段は、霧化処理組成物(処理組成物のミスト)が装置を出る流れ誘導ノズルを含むことができる装置の更に別の部分まで霧化処理組成物が通る管により接続され、ユーザは、上述の表面を処理するために硬質面の上へ及び/又は軟質面上へ霧化処理組成物の流動を誘導するために装置と、存在する時に流れ誘導ノズルとを位置決めすることができる。流れ誘導ノズルは、本発明の全ての実施形態の必要とされるというわけではなく、装置から除外することができるが、本発明のある一定の好ましい実施形態において存在することができる。
【0035】
装置は、補助流れ誘導の恩典をもたらす流れ誘導ノズルと協働するか、又は処理中の表面に相互作用的に接触するための手段をもたらす更に別の流れ誘導要素を含むことができる。しかし、ある一定の実施形態では、このような流れ誘導要素は、存在せず、かつ装置から省略される。
【0036】
装置は、装置の周囲環境に揮発性材料を供給するのに使用される空気処理手段を更に含むことができ、揮発性材料は、ミスト発生器手段とは独立して周囲環境に供給される。空気処理手段は、揮発性材料、例えば、芳香剤、香水、飛翔昆虫の制御又は根絶のための組成物、臭気中和剤、消臭剤、並びに処理組成物とは別々である心身一体的又はアロマセラピーの恩典をもたらすことができるものの1つ又はそれよりも多くを送出するのに使用することができる。例えば、このような揮発性材料は、装置の一部を形成するか又は装置と共に使用することができるある一定量の上述の揮発性材料を含むリザーバ内に設けることができる。このようなリザーバは、あらゆる形状又は適切な形を取ることができ、かつ装置の内部に又は装置の外部に含めることができ、又は装置と別々又は分離可能であるが装置の近くに設けられることが意図される別々の物品又は要素として設けることができる。非限定的な例として、このようなリザーバは、空気処理の恩典をもたらす際に有用な揮発性組成物、リザーバから周囲環境に発することができる揮発性空気処理組成物も含むゲル又は固体組成物で含浸され、又はこれらの組成物が吸収されるパッド又はタブレットか、又はリザーバから周囲環境への揮発性材料送出のための繊維質芯又はパッド又は多孔質膜を含む容器のような多孔質材料を含むことができる。代替的に、リザーバは、単体、例えば、板の形態で、又は揮発性の組成物のためのリザーバとして機能し、かつ周囲環境に送出することができる複数の球体又はビーズとしてある一定量の粒子材料を収容することができる。このような材料の非限定的な例は、芳香セルロースポリマーベースの商品名Auracell(登録商標)(例えば、Rotuba Extruders)、PolyIFF(登録商標)(例えば、International Flavors and Fragrances Inc.)、並びにTenite(登録商標)(例えば、Eastman Chemical Co.)で現在市販されているものを含む。
【0037】
本発明の装置は、処理剤を含む処理組成物の送出のためのミスト発生器手段を含む。ある一定の実施形態では、処理組成物は、単に処理剤で形成することができる。ミスト発生器は、処理組成物の霧化をもたらすか、又は処理組成物を直接的に推進してノズルを通過させてその結果としてそこから離散粒子の形成を引き起こすために処理組成物を直接に加熱するか又は推進剤ガス又は液体のためのポンプの使用を利用することなく処理組成物のエアロゾル化をもたらすあらゆる装置とすることができる。
【0038】
処理組成物は、直ちに利用可能な形で送出することができ、例えば、装置から噴霧して分注する処理組成物を形成するために水又は他の材料で更に別の希釈が不要であるか、又は代替的に、噴霧化されて装置から分注される前に水又は他の材料での更に別の希釈を必要とする濃縮した形で送出することができる。
【0039】
好ましい実施形態では、ミスト発生器手段は、使用に向けて一般的に好ましいネブライザ手段である。ネブライザ手段は、典型的には、エネルギを処理組成物に与え、超音波エネルギは、変換器を通じて供給される。従って、このエネルギにより、処理組成物の直接的な加熱を必要とすることなく、又は処理組成物を引き起こす推進組成物又は手動液体ポンプを必要とすることなく処理組成物の噴霧が得られる。様々なタイプのネブライザには、超音波ネブライザ、気体ネブライザ、ベンチュリネブライザがあるがこれらに限定されない。このようなものは、様々な商業的供給元から取得することができる。
【0040】
現在「Kai−Chih Industrial Ltd.」(台湾)から市販されている例示的なネブライザ手段は、US 6854662の1つ又はそれよりも多くに開示されているもの、US 7229029に開示されているようなネブライザ及びバッフル板アセンブリ、US 2007/0011940に開示されているような圧電及びパーカッションボードアセンブリ、US 2007/0169775に開示されているようなブロック圧電アクチュエータ及び振動可能板、US 2008/00419272に開示されているような圧電セラミックアクチュエータ及び振動板を含む振動部材を含み、上述の特許の各々の内容は、本明細書においてその全内容が引用により組み込まれている。更に別のネブライザ及び/又はミスト発生器には、本特許明細書に引用により組み込まれて説明した米国特許の1つ又はそれよりも多くに開示されたものを含め当業技術で公知であるものがある。
【0041】
ミスト発生器手段は、電源から通電され、グリッド又は板を高周波数で振動させ、同時に非常に細かい液体粒子のクラウド、すなわち、ミストを放出させ、これは、次に、省略することができる。代替的に「処理ミスト」という処理組成物のミストを形成する非常に細かい液体粒子は、一般的に、比較的広い分布とすることができ、例えば、約0.25ミクロン〜約500ミクロンの平均直径を有するが、細かい液体粒子の粒子分布は、約5〜約300ミクロンの範囲に該当することが好ましく、約10〜約100ミクロン間の範囲であることが特に好ましい。処理組成物のミストを形成する非常に細かい液体粒子の多数(>75%、好ましくは>85%、特に好ましくは>95%)は、約8〜80ミクロン、特に好ましくは約10〜50ミクロンの範囲であることが好ましい。ある一定の好ましい実施形態では、処理組成物のミストを形成する非常に細かい液体粒子の最大約25%まで、好ましくは最大10%までは、0.1〜10ミクロンの範囲であり、処理組成物のミストを形成する非常に細かい液体粒子の約25%まで、好ましくは15%までは、100ミクロンを超え、残りの少なくとも50%は、処理組成物のミストを形成する非常に細かい液体粒子の少なくとも、75%は、10〜50ミクロンの範囲であることが好ましく、10〜30ミクロンの範囲であることが特に好ましい。望ましくはかつ優先度が増大する順に、処理組成物のミストを形成する非常に細かい液体粒子の高々約22%、20%、18%、16%、15%、12%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、かつ最も好ましくは、本質的にいずれもが(0.5%未満)、0.1〜10ミクロンの範囲ではなく、同時に、かつ優先度が増大する順に、処理組成物のミストを形成する非常に細かい液体粒子の高々約22%、20%、18%、16%、15%、12%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%が50ミクロンを超え、かつ最も好ましくは、本質的に、いずれもが(0.5%未満)、50ミクロンを超えず、処理組成物のミストを形成する非常に細かい液体粒子の残り〜100%は、10ミクロン及び50ミクロン以内である。
【0042】
代替的に、装置が、呼吸に適するか又は経皮的により容易に吸収されように意図される処理組成物を供給するように意図される場合、粒径分布は、上述よりも小さい平均直径を有して送出されることに関連する場合がある。このようなネブライザにおいて、ミスト発生器手段は、電源から通電され、グリッドを高周波数で振動させ、同時に、非常に細かい液体粒子、すなわち、ミストのクラウドを放出させ、これは、次に、省略することができる。代替的に「処理ミスト」(TM)と呼ばれる処理組成物のミストを形成する非常に細かい液体粒子は、一般的に、比較的広い分布とすることができ、例えば、約0.01ミクロン〜約200ミクロンの平均直径を有するが、細かい液体粒子の粒子分布は、約0.1〜約50ミクロンの範囲に該当し、特に好ましくは約0.1〜約25ミクロンの間、かつ特に好ましくは約0.1〜約15ミクロンの範囲であることが好ましい。処理組成物のミストを形成する非常に細かい液体粒子の多数(>75%、好ましくは>85%、特に好ましくは>95%)は、0.1〜10ミクロンの範囲であることが好ましい。望ましくは、優先度が増大する順に、処理組成物のミストを形成する非常に細かい液体粒子の高々約22%、20%、18%、16%、15%、12%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%が10ミクロンを超え、かつ最も好ましくは、本質的にいずれもが(0.5%未満)、10ミクロンを超えず、処理組成物のミストを形成する非常に細かい液体粒子の残り〜100%は、10ミクロン又はそれ未満である。
【0043】
更に別の実施形態では、非常に細かい液体粒子の「二峰性」分布がネブライザによって達成され、中心値の又は平均化された液体粒径又は液体粒子質量に関して平均化された非常に細かい液体粒子の分布をもたらす多くの公知のネブライザとは対照的に、上述の好ましい実施形態では、ネブライザは、非常に細かい液体粒子の二峰性分布、すなわち、第1の中心値の又は第1の平均化された液体粒径又は液体粒子質量に関して平均化された第1の粒径分布である液体粒子の第1の部又は比率と、第2の中心値の又は第2の平均化された液体粒径又は液体粒子質量に関して平均化された第2の粒径分布である液体粒子の第2の部又は比率とをもたらすようになっている。このような実施形態では、第1の中心値の又は第1の粒径分布の平均的な液体粒径又は液体粒子質量は、平均的又は中心値の粒径又は質量が第2の中心値の又は第2の粒径分布の平均的な液体粒径又は液体粒子質量よりも小さい。このような二峰性分布の達成は、小さい方の粒径である好ましくは1〜10ミクロン、好ましくは1〜8ミクロン、更により好ましくは2〜7ミクロンの範囲の第1の中心値又は第1の平均化された液体粒径を有する液体粒子の第1の部又は部分と、比較的より大きい粒径である、好ましくは、10〜50ミクロン、好ましくは10〜40ミクロン、更により好ましくは10〜35ミクロンの範囲の第2の中心値又は第2の平均化された液体粒径を有する液体粒子の第2の部又は部分とをもたらすものである。しかし、任意的に、有利な態様では、第1又は第2の比率に存在する液体粒子の粒子又は質量の少なくとも60%、かつ優先度が増大する順に、少なくとも70%、75%、80%は、質量又はサイズが±35%以内であり、かつ優先度が増大する順に、それぞれの中心値又は平均的な液体粒径又は液体粒子質量の±30%、±25%、±20%、±15%、±10%以内である。このような二峰性分布の達成は、ネブライザによって送出される液体粒径又は質量の分布の狭域化をもたらすものである。より好ましくは、液体粒子の第1の部又は部分において送出される粒子の質量は、より大きい平均的な粒径又は質量を有する液体粒子の第2の部又は部分において送出される粒子の質量の高々約1/2、好ましくは約1/4よりも大きくない。代替的に、ただし好ましくは、液体粒子の第1の部又は部分において送出された粒子:液体粒子の第2の部又は部分において送出された粒子の質量比は、約1:2の範囲にあり、かつ優先度が増大する順に、約1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10のそれぞれの質量比にある。非常に細かい液体粒子の二峰性分布としての液体処理組成物の送出は、処理組成物の分布の制御をもたらすものであり、液体粒子の第1の一部又は比率において送出された液体処理組成物の制御された質量であるが視覚的に非常に目視可能である量又は質量は、液体粒子の第2の一部又は比率において送出された液体処理組成物のより大きい質量と同時に送出される。このような送出により、使用する用途及び方法において小さい方の潜在的に呼吸に適する液滴又は粒子として送出される処理組成物の量が最小にされるか又は低減され、これらは、最小にされることが意図され、上述の粒子は、依然としてなお空気によって運ばれ、かつより大きくて潜在的に呼吸に適していない液滴又は処理組成物の粒子として送出される処理組成物のより大きい質量よりも浮力がある。
【0044】
処理組成物のミスト(互換的に処理ミストと呼ぶ)は、いくつかの恩典を有する。第1の恩典は、それが流れておりかつ多少浮力があるという点である。それによってミストが放出される場所から必ずしも装置の出口の近くではない表面上への非常に細かい液体粒子の堆積が可能である。これは、手動ポンプ式トリガ噴霧器を通じて付加することができる液体又は更に加圧式エアロゾル容器から分注される液体と比較すると、小さな程度の空中ドリフトをもたらすと共に液体の堆積改善を可能にすることができる。前者の場合に、手動ポンプ式トリガ噴霧器から分注される液体組成物の液滴は、一般的に、このようなミスト発生器によって送出される液滴よりも大きい平均的な液滴サイズ、及び従って同時に液滴当たりにより多くの量を移送して処理表面に浴びせる平均液滴質量を有する。このような特性は、液滴の空中浮力を最小にし、液滴が表面に接触した時に液体組成物の質量が大きいほど、主として吸着によって遥かに急速に表面を湿潤化し、かつ吸収によりその程度が小さくなる。従って、このような液滴の粒径が大きくかつ重たいほど、手動ポンプ式トリガ噴霧器から放出される速度により、一般的に、多くの量の液体配合物が分注され、かつ表面が急速に湿潤化される。後者を参照すると、加圧式エアロゾル容器から液体組成物の送出により、一般的に、類似の送出特性が得られる。一般的にこのような加圧式エアロゾル容器と共に使用されるエアロゾル容器のスプレーアクチュエータのオリフィスサイズ及び内部通路の極めて重要な選択により、平均的な液滴サイズの選択及び制御の多少の余地が得られることが多いが、依然として加圧式エアロゾル容器から分注される液体組成物の一般的な液滴は、典型的には、このような発生器によって送出されるものよりも大きい平均粒径も有し、従って、平均的な液滴質量と、液滴当たりより大きい量の液体組成物を同時に移送して処理表面に浴びせる平均的な液滴サイズのより大きい分布とを有する。このような特性は、液滴の空中浮力を最小にし、液滴が表面に接触した時に液体組成物の質量が大きいほど、主として吸着によって遥かに急速に表面を湿潤化し、かつ吸収によりその程度が小さくなる。更に、加圧式エアロゾル容器から分注される液滴が一般的に手動ポンプ式トリガ噴霧器から放出された液滴よりも高い線速度で放出されるので、このような液滴により、空中浮力及び空中ドリフトの可能性が更に小さくなる。
【0045】
本発明による装置においてミスト発生器から放出される処理ミストは、特にこのような処理ミストが3次元の特徴を有するか又はそれら自体が3次元の例えば模様面、非平面、又は粗面化面を有する物品に関連付けることができる時に硬質面又は非有孔面への改良型送出をもたらすことができる。このような表面の不規則性は、送出ミストが定着してこのような3次元面に堆積させるように、本発明による装置から又はこのような面の近くに又は隣接して本発明の工程に従ってミストを供給することによって非常に効率的に処理することができる。装置から分注された後の少なくとも数分の1秒間にわたって空気によって運ばれることが予想されるミストの送出により、処理表面上に定着する前に有用な程度の空中ドリフトを示すことが多い。このような空中ドリフトは、特にこのような表面が3次元であるか又は3次元の特徴を有する物品に関連している時に硬質面の対象範囲の改善をもたらすものである。後者に関して、非限定的な例として、このような面は、衛生器具、例えば、蛇口が延びる場合がある台所調理台又はシンクとすることができる。別の非限定的な例は、洗面所器具、例えば、要素、例えば、蛇口、注ぎ口、排水口、及び取手なども含むトイレ、ビデ、シャワー、浴槽、又は浴室流しとすることができる。処理組成物のミストの空中ドリフトは、開放空間、例えば、部屋、建物内部の空間、車両運転室、又は車両車内、並びに閉じた容器、例えば、収容キャビネット、クロゼット、シャワー個室、厨芥入れ、又はごみ箱の内部などに処理組成物を供給する際にも非常に有用である。代替的に、処理組成物の非常に細かい液体の粒子のクラウドとして特徴付けることができる処理組成物の空気によって運ばれるミストの形の処理組成物の送出は、このような要素のものを含むこのような表面上の表面堆積の改善をもたらすものである。このミスト又はクラウドの空気によって運ばれる性質のために、分注ミスト又はクラウドは、まず表面又は物品を取り囲み、次に、非常に細かい液体粒子の定着によりその上に堆積することができる処理組成物の非常に細かい液体の粒子の包囲体又は境界域を形成する。
【0046】
本発明の装置の使用により又は本発明の工程の実施により特に有益に処理される更に別の3次元の表面は、軟質面である。このような軟質面は、何らかの空隙率を示すことが多く、従って、その面を通る気体の通路が可能である。頻繁に、このような軟質面は、構造において内部空間又は割れ目も有する。このような軟質面の非限定的な例には、織物、カーペット、及び衣類などがある。上述したようなミスト又はクラウドを通じた処理組成物の送出は、このような内部空間、例えば、より糸内の繊維間の空間、カーペットのけば又は短柔毛内の隣接糸の間の空間、織り又は不織物の繊維間の空間又は軟質面内の割れ目を漂うか又は浸透するという理由で、処理組成物の非常に細かい液体粒子がこのような粒子が表面上に堆積する前に軟質面の内部に移動されるように一般的に軟質面の浸透力を改善する。このような効果は、軟質面の3次元マトリックスへの処理組成物の非常に細かい液体の粒子のミストの注入と呼ぶことができ、放出された非常に細かい液体粒子の少なくとも一部は、軟質面自体のいずれかの部分に接触する前に軟質面の内部に移動し、その後になって最初に軟質面と接触して軟質面に堆積する。
【0047】
装置の送出速度は、特定の用途に合うように変えることができ、例えば、有利な態様では、それは、空間の容積が大きいほど時間の単位(例えば、秒、分、時間、日)当たりの処理組成物の高い送出速度を有することとすることができ、及び/又は装置は、配置の密接化及び/又は処理対象の小容量化又は小空間化とは対照的に、処理対象の1つ又は複数の表面から隔てて位置している。有利な態様では、装置から分注される処理ミストは、殆どの用途及び用途に対して約0.5ミリリットル/分〜約100ミリリットル/分の割合で送出することができる。好ましくは、送出速度は、約1〜50ミリリットル/分からであり、より好ましくは1〜25ミリリットル/分、より好ましくは1〜10ミリリットル/分、特に好ましくは約1〜5ミリリットル/分である。
【0048】
任意的に、ただし好ましくは、本発明による装置内のミスト発生器から放出される処理ミストは、装置を出た時に水平面に沿って適切な距離を進むことができることが好ましい。ミスト発生器から放出される処理ミストのプルームは、装置に垂直な横方向又は水平方向に最高60cmまで進むことが好ましく、装置を出た場所から測定した時の方向で1〜50cm進むことが好ましい。このようなプルームは、非平面形状、例えば、曲面を有する表面に関して処理ミストの進行、分布及び接触、並びに処理される表面の下側及び裏面を含め処理される表面の側面への処理ミストの進行を可能にするものである。
【0049】
処理組成物の空気によって運ばれるミストとしての処理組成物の送出の更に別の重要な技術的特性は、一般的に、処理組成物の表面被覆率が良く、かつ層が均一であるほど硬質面又は軟質面上に堆積し、従って、類似の技術的な効果をもたらすために、手動ポンプ式トリガ噴霧器又は加圧式エアロゾル容器を通じた同じ処理組成物の送出と比較して処理組成物の実質量を低減することができるという点である。より簡単には、ミスト又は処理組成物の非常に細かい液体の粒子のクラウドとして送出される過度の送出又は過剰噴霧のために浪費される処理組成物の量が少なくなる。このような点は、例えば、表面洗浄、消毒、又は抗菌の恩典をもたらす処理組成物の送出が望ましい時に、又は膜形成ポリマーが表面に適用されることを意図された場合に有用である。両方の例において、処理組成物の堆積の均一化をもたらすことができる。多孔質面又は軟質面、特に衣服又は織物に処理組成物を供給した時に、更に別の有用な効果がより良好に現れる。非常に細かい液体粒子のミスト又はクラウドとして送出される処理組成物の量の制御を行うことは、例えば、処理軟質面の点又は領域としての組成物の局所的送出の最小化をもたらすものであり、処理軟質面は、織物又は表面の湿潤部又は飽和部を急速に形成する可能性があり、それによって例えばトリガ噴霧器により又は加圧式エアロゾル容器からなどの組成物の付加された領域の皺発生又は汚れ発生をもたらす可能性がある。それとは対照的に、ミスト又は非常に細かい液体粒子のクラウドとして送出される処理組成物の小さい程度の空中ドリフトは、織物又は衣服上、及び一部の場合に織物又は衣服内でも分布の均一化をもたらすものであり、従って、送出する必要がある処理組成物の実質量の低減又は最小化を可能にする。このような空中ドリフトは、特にこのようなものが衣服、又はカーペット面、敷物のような織物物品、カーテン又は掛け布のような窓処理、シートを含む寝具面、枕、毛布、寝台掛け、寝具、並びに例えばシャワーカーテン、タオルのような浴室に使用される織物又は物品である場合に処理軟質面の湿潤化、飽和、汚れ発生又は皺発生の可能性を最小にするものである。本発明の装置の使用に付随して、洗浄又は消臭又は臭気中和の恩典をもたらす処理組成物は、望ましい洗浄又は消臭又は臭気中和の恩典をもたらすために、処理ミスト、すなわち、十分な量で衣服又は織物物品を処理するのに使用される非常に細かい液体粒子のクラウドとして送出される。言うまでもなく、これらの恩典の2つ又はそれよりも多くは、このような軟質面を処理する工程の実施において提供することができる。
【0050】
本発明の装置は、非生物の硬質面及び非生物の軟質面、並びに局所的表面を含む表面を処理するのに使用される処理組成物の離散又はエアロゾル化粒子の処理ミストを発生させる。エアロゾル化された形態の処理組成物は、最終的に本発明の装置から分注された後に処理される表面に接触する少なくとも1つの処理剤を含む。処理剤は、処理剤以外の更に別の成分を含む処理組成物の成分として送出することができるが、単に処理剤のみから構成された処理組成物は、本発明の範囲から除外されない。
【0051】
処理組成物は、少なくとも1つの処理剤を含む。処理組成物は、処理される硬質面又は軟質面に技術的恩典を提供する。非限定的な例として、このような技術的恩典は、洗浄の恩典、ウイルス除去の恩典、消毒の恩典、静菌性効果、抗ウイルス性の恩典、カビ、真菌、胞子のような出現又は再成長の存在を低減する殺胞子の恩典、アレルゲン防止の恩典、反殺ダニの恩典、抗真菌性恩典、再汚染防止の恩典、水垢除去の恩典、しみ除去の恩典、芳香処理、消臭、臭気中和を含むがこれらの限定されない空気処理の恩典、殺虫の恩典、駆虫の恩典、並びに硬質面への表面コーティングの提供のうちの1つ又はそれよりも多くとすることができる。硬質面及び/又は軟質面に適用時の処理組成物は、処理表面上の望ましくない病原体(例えば、バクテリア、ウイルス、カビ)の保持又は成長の可能性を低減するためなどの一時的又は耐久性があるとすることができる技術的恩典を提供し、すなわち、例えば、残留抗菌、殺菌、又は消毒の恩典をもたらすことができる。処理組成物は、硬質面及び/又は軟質面に表面コーティングを提供することができる。処理組成物は、処理表面上の生物膜の蓄積を低減することができる処理後の水垢の出現及び/又はその蓄積の低減を提供することができる。処理組成物は、処理表面に表面の輝きの恩典をもたらすことができる。処理組成物は、再汚染防止の恩典をもたらすことができる。処理組成物は、性質が親水性又は性質が疎水性である硬質面又は軟質面上にコーティングを堆積させることができる。処理組成物は、表面処理の恩典を与えて触知可能な恩典、例えば、布地軟質化などを改善することができる。処理組成物は、芳香、消臭、臭気中和、空気清浄を含むがこれらの限定されない空気処理の恩典、殺虫の恩典、害虫駆除の恩典をもたらすことができる。処理組成物は、人の皮膚又は毛髪のようなあらゆる他の身体表面に局所的に適用した時に皮膚処理の恩典をもたらすことができる。処理組成物は、脱毛組成物とするか、又は人体からの毛髪の除去に向けて脱毛成分、例えば、チオグリコール酸を含むことができる。処理組成物は、薬物、ビタミン、製剤、及び食用材料などを含む吸入可能又は呼吸に適する組成物とすることができる。処理ミストに形成される処理組成物は、処理ミストが硬質面又は軟質面に又はその中に適用され、又はあらゆる他の手段で又は他の使用に向けて送出された時に望ましい技術的恩典が与えられるように、必然的に処理組成物内に有効量の1つ又はそれよりも多くの処理剤を含む。
【0052】
処理ミストの形態に形成される前に、処理組成物は、有利な態様では、本発明の装置が用途を見出す室温(20℃)及び通常気圧で流動可能な液体である。処理組成物の粘性は、必ずしも極めて重要であるというわけではなく、本発明の装置において噴霧して粉砕又はエアロゾル化粒子のミストとして供給することができることを必要とするに過ぎない。しかし、有利な態様では、処理組成物の粘性は、約0〜2000cP、好ましくは約0.5〜1000cPの間、特に好ましくは約0.5〜500cPの間の範囲に該当する。処理組成物の特に好ましい実施形態は、自由に流動可能な液体であり、すなわち、「水に薄められた」ものであり、従って、容易に流動可能であり、並びにポンプによりのような機械的手段により、又は小径管内のような毛細管手段により容易にポンピング可能であり、かつミスト発生器手段によっても容易かつ有効に噴霧化されるものである。
【0053】
有利な態様では、処理組成物は、液体の殆ど、少なくとも50重量%を含む。ある一定の好ましい実施形態では、処理組成物は、少なくとも60重量%、及び優先度が増大する順に液体の70重量%、80重量%、90重量%、95重量%、97重量%、98重量%、99重量%、及び100重量%までである。液体は、上述のように室温及び通常の一般的な大気条件下で自由に流れる液体であることが好ましい。有利な態様では、液体は、水とすることができ、又は1つ又はそれよりも多くの非水溶溶剤、例えば、1つ又はそれよりも多くの有機溶剤とすることができ、又は水及び1つ又はそれよりも多くの更に別の非水性溶剤、例えば、1つ又はそれよりも多くの有機溶剤を含む混合物又は組成物とすることができる。水は、水道水とすることができるが、好ましくは蒸留水、最も好ましくは純水である。非限定的な例として、処理組成物内に含めることができる例示的な有用な有機溶剤は、アルコール類、(例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノールのような低分子量アルコール)、グリコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコールなど)、水溶性エーテル(例えば、ジ、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル)、水溶性グリコールエーテル(例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル)、エチレングリコール又はプロピレングリコールのモノアルキルエーテルの下位エステル(例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)及びそれらの混合物のような少なくとも部分的に水溶性であるものを含む。グリコールエーテルは、一般構造Ra−Rb−OHを有し、Raは、1〜20の炭素原子のアルコキシ又は少なくとも6つの炭素原子のアリールオキシであり、Rbは、プロピレングリコールのエーテル凝縮水であり、及び/又は1〜10のグリコールモノマー単位を有するエチレングリコールである。言うまでもなく、2つ又はそれよりも多くの有機溶剤の混合物を同時に使用することができる。処理組成物内に含めることができる1つの好ましい有機溶剤は、トリエチレングリコールであり、トリエチレングリコールは、トリエチレングリコールの最高粒子が存在する空間に臭気浄化又は臭気中和の恩典をもたらすと考えられる。従って、このような技術的恩典が所望されるそのようなある一定の実施形態では、トリエチレングリコールの介在は、その有利な恩典が得られるように考慮することができる。存在する時に、それは、望ましい程度の空気清浄を行うために有効量で含めることができる。ある一定の実施形態では、トリエチレングリコールは、処理組成物に存在する優勢な成分又は処理組成物に存在する唯一の処理剤でさえあることも明示的に考えられている。
【0054】
処理組成物は、1つ又はそれよりも多くの界面活性剤を含むことができる。1つ又はそれよりも多くのこのような界面活性剤の存在は、一般的に本発明の装置で処理される表面上に存在する可能性がある土壌又は他の疎水性物質の緩和をもたらすために有利に含まれる。このような界面活性剤は、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤のうちの1つ又はそれよりも多くから選択することができる。このような界面活性剤は、本質的に当業技術で公知である。陰イオン界面活性剤の非限定的な例には、有機化合物、例えば、アルキル化合物の硫酸塩及びスルホン酸塩がある。陰イオン界面活性剤の非限定的な例には、アルキルカルボン酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、スルホサクシネート、タウリン酸塩、脂肪酸タウリド、アルキル燐酸塩、イセチオン酸塩、アルキル多糖硫酸塩、アルキルポリグルコシド硫酸塩、サルコシン酸塩、又はそれらの混合物がある。陰イオン性石鹸も、本発明の組成物に使用することができる。上述の陰イオン界面活性剤の例は、以下の商品名、すなわち、Rhodapon(登録商標)、Stepanol(登録商標)、Hostapur(登録商標)、Surfine(登録商標)、Sandopan(登録商標)、及びBiosoft(登録商標)の商品名で入手可能である。
【0055】
例示的な有用な非イオン界面活性剤は、長鎖アルキル基又はアルキル化アリール基、非イオン界面活性剤を水中で少なくとも部分的に可溶性又は分散可能にするのに十分な数のエトオキシ及び/又はプロポキシ成分を含む親水鎖部分のような疎水性塩基部分を含むものである。非限定的な例として、このような非イオン界面活性剤には、エトキシル化アルキルフェノール、アルコキシル化脂肪アルコール、メチルグルコースのポリエチレングリコールエーテル、ソルビトールのポリエチレングリコールエーテル、エチレンオキシド、プロピレンオキシドブロックコポリマー、脂肪(C6−C24)酸のエトキシル化エステル、長鎖アミン又はアミドを有するエチレンオキシドの凝縮生成物、酸化アルキレンの凝縮物、特に、ソルビタン脂肪酸エステルを有するエチレンオキシド、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミタート、ポリオキシエチレントリオレイン酸ソルビタン、アルコキシル化アルカノールアミド、例えば、C8−C24アルキルジ(C2−C3アルカノールアミド)、並びにその混合物がある。有用な非イオン界面活性剤の例には、Tomadol(登録商標)、Neodol(登録商標)、Rhodasurf(登録商標)、Genapol(登録商標)、Pluronic(登録商標)、Lutensol(登録商標)、Emulgen(登録商標)、及びAlfonic(登録商標)の商品で入手可能である材料がある。更に有用な非イオン界面活性剤には、アルキルモノグリコシドがあり、アルキルポリグルコシドは、単糖、又は単糖に加水分解性である化合物を酸媒体中の脂肪アルコールのようなアルコールと反応させることによって一般的に調製され、その例には、50%C10−C16アルキルポリグリコシドとして説明されている「Glucopon(登録商標)625 CS」として入手可能であるD−グルコピラノシドがある。
【0056】
処理組成物は、1つ又はそれよりも多くの両性の界面活性剤を含むことができ、その非限定的な例は、直鎖又は分岐である脂肪族ラジカルを有する第2及び第3アミンの誘導体であり、脂肪族置換基の1つは、約8〜18個の炭素原子を含み、脂肪族置換基の少なくとも1つは、陰イオン性水可溶化基、例えば、ナトリウム3−(ドデシルアミノ)プロピオン酸塩及びナトリウム3−(ドデシルアミノ)プロパン−1−スルホン酸塩、サルコシン酸塩及びタウリン酸塩、アミドスルホサクシネート、及びホスホベタインを含むベタインのようなカルボキシ基、スルホン酸基、又は硫酸基を含む。例示的なベタインには、ドデシル基ジメチルベタイン、セチル基ジメチルベタイン、及びドデシル基アミドプロピルジメチルベタインがある。
【0057】
処理組成物は、1つ又はそれよりも多くの陽イオン界面活性剤成分、特に好ましくは、かなりの殺菌恩典をもたらす陽イオン性界面活性剤を含むことができる。処理組成物内に含めることができる好ましい陽イオン性界面活性剤組成物の非限定的な例は、かなりの殺菌の恩典をもたらすものであり、特に好ましいのは、一般構造式:
により特徴付けることができる第4アンモニウム化合物及びその塩類であり、ここで、R1、R2、R3、及びR4の少なくとも1つは、6〜26個の炭素原子のアルキル、アリール、又はアルキルアリール置換基であり、分子の全ての陽イオン部分は、少なくとも165の分子量を有する。アルキル置換基は、長鎖アルキル、長鎖アルコキシアリール、長鎖アルキルアリール、ハロゲン置換長鎖アルキルアリール、長鎖アルキルフェノキシアルキル、アリールアルキルなどとすることができる。上述のアルキル置換基以外の窒素原子上の残りの置換基は、通常12個の炭素原子のみを含有する炭化水素である。置換基R1、R2、R3、及びR4は、直鎖状とすることができ、又は分岐状とすることができるが、好ましくは直鎖状であり、かつ1つ又はそれよりも多くのアミド、エーテル、又はエステル結合を含むことができる。対イオンXは、四級アンモニウム錯体の水溶性又は水混和性を可能にするあらゆる塩形成陰イオンとすることができる。上述の式に従って殺菌剤として作用する好ましい四級アンモニウム化合物は、R2及びR3が同じか又は異なるC8−C12アルキルであり、又はR2は、C12-16アルキル、C8-18アルキルエトオキシ、C8-18アルキルフェノールエトキシであり、R3は、ベンジルであり、Xは、ハロゲン化物、例えば、塩化物、臭化物、又は沃化物であるか、又はメソ硫酸陰イオンである。R2及びR3に説明されたアルキル基は、直鎖状又は分岐状とすることができるが、実質的に直鎖状であることが好ましい。
【0058】
特に有用な四級殺菌剤は、単一の四級化合物、並びに2つ又はそれよりも多くの異なる四級化合物の混合物を含む組成物を含む。このような有用な四級化合物は、BARDAC(登録商標)、BARQUAT(登録商標)、HYAMINE(登録商標)、LONZABAC(登録商標)、及びONYXIDE(登録商標)銘柄の下で入手可能である。感知可能な殺菌の恩典を与える1つ又はそれよりも多くの陽イオン性界面活性剤が存在する時、それらは、これより以降に説明する更に別の抗菌物質と共に共同抗菌物質として存在することができる。感知可能な殺菌の恩典を与える1つ又はそれよりも多くの陽イオン性界面活性剤が存在する時に、好ましくは、陰イオン界面活性剤、及び更に任意的に両性界面活性剤は、本発明の処理組成物から除外される。本明細書で特に開示していないが当業技術で公知の他の界面活性剤も、本発明の処理組成物に使用することができる。
【0059】
組成物の処理はまた、1つ又はそれよりも多くのフッ素系界面活性剤を含むことができ、その非限定的な例には、過フルオロ脂肪族オキシベンゼンスルホン酸の陰イオン性塩類及び直鎖過フルオロアルキル−オキシ安息香酸の陰イオン性塩類がある。他の適切なフッ化炭素系表面活性剤は、以下の構造及び説明による化合物である。
(a)RfCH2CH2SCH2CO2M、ここで、Rfは、F(CF2CF2)であり、nは、約3〜約8であり、Mは、アルカリ金属(例えば、ナトリウム又はカリウム)又はアンモニウムである。
(b)CnF2n+1SO3M、ここで、CnF2n+1は、直鎖フッ化炭素ラジカルであり、nは、約8〜約12であり、mは、アルカリ金属又はアンモニウムである。
(c)CnF2n+1SO3M、ここで、CnF2n+1は、直鎖フッ化炭素ラジカルであり、nは、約8〜約12であり、mは、アルカリ金属陽イオンである。
(d)RfCH2CH2O(CH2CH2)nH、ここで、Rfは、直鎖F(CF2CF2)nラジカルであり、nは、約3〜約8である。
(e)Rf(OCH2CH2)nORf、ここで、Rfは、式C8F15+C10F19又はC12F23の分岐鎖ラジカルであり、nは、約10〜約30である。
(f)Rf(OCH2CH2)mOR、ここで、Rfは、式C8F15+C10F19又はC12F23の分岐鎖ラジカルであり、mは、約2〜約20であり、Rは、C1〜C3アルキルである。
【0060】
フッ素化炭化水素系界面活性剤は、商標登録済み製品として多くの市販のソースから入手可能である。例は、「E.I.duPont de Nemours &Co.」からのZONYLフッ素系界面活性剤、3MカンパニーからのFLUORADフッ素系界面活性剤、例えば、「FLUORAD FC−129」(RfSO2N(C2H5)CH2CO2−K+であり、ここで、Rfは、CnF2n+1であり、nは、約8である)である。
【0061】
処理組成物は、上述の1つ又はそれよりも多くの陽イオン性界面活性剤以外の抗菌剤を更に含むことができる。このような抗菌剤は、かなりの殺菌の恩典をもたらす1つ又はそれよりも多くの陽イオン性界面活性剤以外の1つ又はそれよりも多くの化合物、すなわち、上述の陽イオン殺菌剤である。このような抗菌剤は、望ましくは、硬質面、軟質面、又は皮膚面、すなわち、人又は動物の表皮に適用された組成物の抗菌効果の評価に関する容認及び標準化された試験プロトコルに従って黄色ブドウ球菌、大腸菌、緑膿菌、及び腸内連鎖球菌から構成される群から選択された微生物のうちの少なくとも2つ、好ましくは、少なくとも3つ、最も好ましくは、少なくとも4つの60秒の接触時間での本発明の装置によって送出される処理組成物が、好ましくは少なくとも3log10殺傷効果、好ましくは少なくとも4log10殺傷効果を示すように、陽イオン殺菌剤以外に処理表面に有効な抗菌の恩典をもたらす。
【0062】
抗菌剤は、亜鉛ピリチオンのようなピリチオン、ジメチルジメチルオールヒダントイン、メチルクロロイソチアゾリノン/メチルクロロイソチアゾリノン亜硫酸ソーダ、重亜硫酸ソーダ、イミダゾリジニル尿素、ジアゾリジニル尿素、ベンジルアルコール、2つの−ブロモ−2つの−ニトロプロパン−1,3−ジオール、ホルマリン(ホルムアルデヒド)、ブチルカルバミド酸ヨードプロピニル、クロロアセトアミド、メタンアミン、メチルジブロモニトリルグルタロニトリル、グルタルアルデヒド、5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン、フェネチルアルコール、o−フェニルフェノール/ナトリウムo−フェニルフェノール、ヒドロキシメチルグリシン酸ナトリウム、ポリメトキシ二環式オキサゾリジン、ジメトキサン、チメロサールジクロロベンジルアルコール、カプタン、クロルフェネシン、ジクロロフェン、クロロブタノール、ラウリン酸グリセリルのようなハロヒダントイン、2,4,4−トリクロロ−2−ヒドロキシ−ジフェニルエーテル(Triclosan(登録商標))及び2,2−ジヒドロキシ−5,5−ジブロモ−ジフェニルエーテルのようなハロゲン置換ジフェニルエーテル、モノアルキル及びポリアルキルのようなフェノール類抗菌の化合物、及びp−クロロフェノール、メチルp−クロロフェノール、4−クロロ−3,5−ジメチルフェノール、2,4−ジクロロ−3,5−ジメチルフェノール、3,4,5,6−テトラブロモ−2−メチルフェノール、5−メチル2ペンチルフェノール、4−イソプロピル−3−メチルフェノール、パラ−クロロメタキシレノール、ジクロロメタキシレノール、クロロチモール及び5−クロロ2ヒドロキシジフェニルメタン、レゾルシノール及びその誘導体のような芳香族ハロフェノール、2,2−メチレンビス(4−クロロフェノール)及び硫化ビス(2−ヒドロキシ−5−クロロベンジル)、安息香酸エステル(パラベン),のようなビスフェノールの化合物、3−トリフルオロメチル−4,4’−ジクロロカルバニリド(トリクロカルバン)、3−トリフルオロメチル−4,4−ジクロロカルバニリド及び3,3,4−トリクロロカルバニリドのようなハロゲン化カルバニリドの1つ又はそれよりも多くを含むことができる。
【0063】
抗菌剤は、ポリヘキサメチレンビグアニド(p−クロロフェニルビグアニド)のようなビグアニド、4クロロベンズヒドリルビグアニド、1,6−ビス−(4−クロロベンジルビグアニド)−ヘキサン(Fluorhexidine(登録商標))、クロルヘキシジンを含むがこれに限定されないハロゲン化ヘキシジン(1,1’−ヘキサメチレン−ビス−5−(4−クロロフェニルビグアニド)(Chlorohexidine(登録商標))、並びに上述のあらゆる塩類、例えば、塩酸ポリヘキサメチレンビグアニドのうちの1つ又はそれよりも多くを含むことができる。
【0064】
本発明の処理組成物は、処理組成物のpHをターゲット範囲又はレベルに調節し、及び/又は抗菌の恩典をもたらすために、使用することができる1つ又はそれよりも多くの有機酸又は無機酸を含むことができる。酸は、水溶性無機酸、鉱酸、又は有機酸のうちの1つ又はそれよりも多くとすることができ、実質的に全てのこのような公知の材料は、処理組成物において有用であると考えられる。非限定的な例として、有用な無機酸は、鉱酸、塩化水素酸、リン酸、及び硫酸などを含む。
【0065】
ある一定の実施形態では、本発明の組成物は、処理組成物のpHを調節するのに使用することができ、かつ任意的に抗菌の恩典も与えることができる1つ又はそれよりも多くの有機酸を含む。例示的な有機酸は、一般的に少なくとも1つの炭素原子を含み、かつ構造が少なくとも1つのカルボキシル基(−COOH)を含む。上述の有機酸の誘導体も、有用であると考えられる。例示的な有機酸は、酢酸のような直鎖脂肪酸、ジカルボン酸、酸性アミノ酸、及びグリコール酸、乳酸、ヒドロキシアクリル酸、アルファ−ヒドロキシ酪酸、グリセリン酸、リンゴ酸、酒石酸及びクエン酸のようなヒドロキシ酸、並びにこれらの有機酸の酸性塩を含む。これらのうちのクエン酸、ソルビン酸、酢酸、硼酸、蟻酸、マレイン酸、アジピン酸、乳酸、リンゴ酸、マロン酸、グリコール酸、サリチル酸やその誘導体、例えば、エチルヘキシルサリシレート、ジプロピレングリコールサリシレート、TEAサリシレート、サリチル酸2−エチルヘキシルエステル、サリチル酸4−イソプロピルベンジルエステル、サリチル酸ホモメンチルエステルのようなサリチル酸のエステルのようなサリチル酸誘導体が好ましい。言うまでもなく、1つ又はそれよりも多くの酸の混合物は、有用であると考えられる。
【0066】
処理組成物は、二原子酸素(O−O)接合を含む本質的にあらゆる化合物とすることができる過酸素化合物を含むことができる。二原子酸素接合、特に二価O−O接合は、容易に切断可能であり、従って、これらの過酸素化合物を含有する化合物は、強力な酸化剤として作用することができる。様々な等級の過酸素化合物の非限定的な例は、過酸類、過酸塩類、及び過酸化水素のような過酸化物を含む。過酸素は、本発明の実施形態により消毒薬の目的に対して機能的であるあらゆる脂肪族又は芳香族過酸(又はペルオキソ酸)とすることができる。あらゆる機能的なペルオキソ酸を使用することができるが、1〜7個の炭素を含むペルオキソ酸は、使用に最も実際的である。これらのペルオキソ酸は、ペルオキシギ酸、ペルオキシ酢酸、ペルオキシ蓚酸、ペルオキシプロピオン酸、過酢酸、ペルオキシブタン酸、ペルオキシペンタン酸、ペルオキシヘキサン酸、過酸化アジピン酸、過酸化クエン酸、及び/又はペルオキシ安息香酸を含むことができるがこれらに限定されない。例示的な過酸塩類は、過マンガン酸塩、過ホウ酸塩、過塩素酸塩、過酢酸塩、過炭酸塩、及び過硫酸塩などを含む。例示的な過酸化物化合物は、過酸化水素、金属過酸化物、及び過酸化水和物を含む。使用することができる金属過酸化物は、過酸化ナトリウム、過酸化マグネシウム、過酸化カルシウム、過酸化バリウム、及び/又は過酸化ストロンチウムを含むがこれらに限定されない。関連の過酸化水素を有する他の塩類(例えば、ナトリウム過炭酸塩)も過酸化水素の供給源であり、それによって原位置で過酸化水素を生成すると考えられる。
【0067】
本発明の処理組成物は、ハロゲン漂白剤とすることができる酸化剤を含むこともできる。酸化剤は、様々な次亜ハロゲン酸塩生成種から選択することができるハロゲン漂白剤源、例えば、次亜ハロゲン酸塩、ハロアミン、ハロイミン、ハロイミド及びハロアミドのアルカリ金属塩類、及びアルカリ土金属塩類から構成される群から選択された漂白剤であることが好ましい。これらの全ては、原位置で次亜ハロゲン漂白種を生成すると考えられる。酸化剤は、次亜ハロゲン漂白種を生成することができる次亜ハロゲン酸塩又は次亜ハロゲン酸塩発生剤であることが好ましい。以下、「次亜ハロゲン酸塩」という用語は、特に断らない限り、次亜ハロゲン酸塩又は次亜ハロゲン酸塩発生剤を説明するのに使用する。次亜ハロゲン酸塩酸化剤は、水溶液中の次亜塩素酸塩又は次亜塩素酸塩の発生剤であることが好ましい。次亜臭素酸塩又は次亜臭素酸塩発生剤も適切である。代表的な次亜塩素酸塩発生剤として、次亜塩素酸ソーダ、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸リチウム、次亜塩素酸マグネシウム及び次亜塩素酸カルシウム、塩素化燐酸三ナトリウム十二水化物、二塩化イソシアヌル酸カリウム及びジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、及びトリクロロシアヌル酸を含む。使用に適する有機漂白剤源は、トリクロロシアヌル酸及び三ブロモシアヌル酸、ジブロモシアヌル酸及びジクロロシアヌル酸のような複素環式Nブロモ及びNクロロイミド及びそのカリウム塩及びソーダ塩、N臭素化及びN塩素化スクシンイミド、マロンアミド、フタルイミド及びナフタルイミドを含む。ジブロモジメチル−ヒダントイン及びジクロロジメチル−ヒダントイン(クロロジメチルヒダントイン、N−クロロスミファミド(ハロアミド)及びクロラミン(ハロアミン)のようなヒダントインも適切である。存在する時に、有利な態様では、次亜ハロゲン酸塩酸化剤は、アルカリ金属次亜塩素酸塩、次亜塩素酸塩のアルカリ土金属塩、又はその混合物である。
【0068】
本発明の処理組成物は、処理される表面、特に織物又は繊維の表面に静電防止又は表面軟化の恩典をもたらす処理剤を含むことができる。繊維、織物、又は布地軟化の恩典をもたらす処理剤として考慮されたのは、織物軟化剤化合物として当業技術で公知である1つ又はそれよりも多くの化合物である。非限定的な例として、このような織物軟化剤化合物は、全ての現在の市販の四級長鎖軟化剤及び好ましくは少なくとも部分的に不飽和エステルクアットを含む。例示的な適切な織物軟化剤は、陽イオンである繊維軟化化合物、極性頭基及び2つの長いヒドロカルビル成分(好ましくはアルキル、アルケニル、及びそれらの混合物から選択)を含む水不溶性四級アンモニウム化合物を含み、各このようなヒドロカルビル成分は、C12に等しいかそれを超え、好ましくはC14よりも大きく、より好ましくは、C16よりも大きい平均的な鎖長を有する。更により好ましくは、各長鎖アルキル又はアルケニル基の少なくとも50%は、主に直鎖状である。好ましい全体的な鎖長は、約C18であるが、より低い例えば、C14、C16、及び部分的により高いC20鎖のゼロ以外の比率を有する鎖長の混合物を望ましい。陽イオン軟化剤は、適切に塩化ジステアリルジメチルアンモニウム又はその不飽和類似物とすることができるが、選択した四級アンモニウム布地軟化剤は、生物分解可能であることが好ましい。このような特性は、ジ(カノリルオキシエチル)ジメチル塩化アンモニウムのような多くの市販のエステルクアット織物軟化剤に共通である。好ましい実施形態では、繊維軟化化合物は、少なくとも1つのエステル成分、好ましくは、2つのこのようなエステル成分を通じて四級アンモニウム成分に結合された2つのC12-22アルキル又はアルケニル基を有する四級アンモニウムエステルクアット化合物である。勿論、2つ又はそれよりも多くの織物軟化剤化合物の混合物もある。
【0069】
本発明の処理組成物は、空気処理技術の恩典をもたらす処理剤を含むこともできる。非限定的な例として、このような処理剤は、芳香剤、香水、飛翔昆虫の制御又は根絶のための組成物、臭気中和剤、消臭剤、並びに心身一体的な又はアロマセラピーの恩典をもたらすことができるものを含む。
【0070】
芳香剤は、処理組成物の一部を形成することができ、芳香剤は、天然及び合成芳香剤ベースとすることができ、最も一般的には、任意的に有機溶剤又は芳香剤が溶解、懸濁、又は分散された有機溶剤の混合物のような担体に関連付けられた複数のこのような芳香剤の混合物又は配合物である。存在する時に、このような芳香剤成分は、あらゆる有効量で処理組成物に存在することができる。有利な態様では、芳香剤又は香水は、一部を形成する処理組成物の総重量に基づいて約0.00001重量%〜約50重量%の量で存在するが、このような成分の熱劣化を与えないミスト発生器手段の送出方式のために、処理組成物の約100重量%までの更により高い量での介在も、本発明のある一定の実施形態において可能でありかつ実際に有利であると考えられる。
【0071】
本発明の処理組成物は、1つ又はそれよりも多くの心身一体的成分を含むことができ、特に、ユーザにいわゆる「アロマセラピーの恩典」を与えるように選択された1つ又はそれよりも多くの精油を含むことができる。このような精油は、芳香族の植物の花、茎、葉、根、及び木皮のような自然に発生する植物源から抽出されることが多い。精油を単独で使用することができるが、精油の混合物を利用して連結的な香り恩典を与え、一部の場合に同様に治療の恩典をもたらすことも一般的である。1つ又はそれよりも多くの精油を含むことができる芳香剤組成物と同様に、効能のために、精油は、精油が溶解又は分散された1つ又はそれよりも多くの有機溶剤中のような液体担体中に分散状態で供給されることが多い。アロマセラピーの恩典をもたらす好ましい精油は、カモミール油、ラバンジン油、ラベンダー油、グレープフルーツ油、レモン油、ライム油、マンダリンオレンジ油、オレンジ花精油、及びオレンジ油から選択された1つ又はそれよりも多くの油を含む。存在する時に、アロマセラピー恩典をもたらすこれらの1つ又はそれよりも多くの精油は、あらゆる有効量で存在し、有利な態様では、一部を形成する処理組成物の総重量に基づいて約0.00001重量%〜約50重量%の量で存在するが、このような心身一体的成分又は精油の熱劣化を与えないミスト発生器手段の送出方式のために、処理組成物の約100重量%までの更により高い量での介在も、本発明のある一定の実施形態において可能でありかつ実際に有利であると考えられる。アロマセラピーの恩典をもたらすこれらの1つ又はそれよりも多くの精油は、先に説明した任意的な芳香処理成分の有無に関わらず使用することができ、又は上述の芳香処理成分の代わりに全体的、部分的に関わらず使用することができることは理解されるものとする。
【0072】
処理組成物の望ましいpHを維持又は確立するために、1つ又はそれよりも多くのpHバッファの使用が考えられている。本発明による処理組成物は、任意的に但し望ましくは、ある一定量のpH調節剤又はpHバッファ組成物を含む。このような組成物は、当業技術で公知であり、かつ従来より使用されている多くを含む。非限定的な例として、pH調節剤として、燐含有化合物、ケイ酸塩、炭酸塩及び硼酸塩、特定の酸及び塩基、酒石酸塩及び特定のアセテートのような一価及び多価の塩類を含む。更に別の例示的なpH調節剤は、一般的に少量でのみ必要とされる鉱酸、塩基組成物、及び有機酸を含む。更に別の非限定的な例として、pH緩衝組成物は、アルカリ金属燐酸塩、ポリリン酸塩、ピロ燐酸塩、三リン酸エステル、四リン酸エステル、ケイ酸塩、メタ珪酸塩、多珪酸塩、炭酸塩、水酸化物、及びそれらの混合物を含む。pH緩衝組成物は、アルカリ金属燐酸塩、ポリリン酸塩、ピロ燐酸塩、三リン酸塩、四リン酸塩、ケイ酸塩、メタ珪酸塩、多珪酸塩、炭酸塩、水酸化物、及びそれらの混合物を含む。アルカリ土金属燐酸塩、炭酸塩、水酸化物のようなある一定の塩類も緩衝塩として機能することができる。アルミノ珪酸塩(ゼオライト)、硼酸塩、アルミン酸塩のような材料、及びグルコン酸、コハク酸塩、マレイン酸塩、及びそれらのアルカリ金属塩のようなある一定の有機物を緩衝塩として使用することも適切である場合がある。
【0073】
望ましくは、本発明による組成物は、望ましいpH範囲に本発明の処理組成物のpHを調節及び維持するのに使用することができる有効量の有機酸及び/又はその無機の塩の形を含む。
【0074】
本発明の処理組成物は、1つ又はそれよりも多くのアルカノールアミン類を含むこともでき、1つ又はそれよりも多くのアルカノールアミン類は、改善された洗浄の恩典をもたらすだけでなく、同時に処理組成物のpHを調節するために使用することもできる。非限定的な例として、このようなアルカノールアミン類は、モノアルカノールアミン類、ジアルカノールアミン類、トリアルカノールアミン類、及びアルキル−ジアルカノールアミン類のようなアルキルアルカノールアミン類、及びジアルキル−モノアルカノールアミン類を含む。アルカノール基及びアルキル基は、一般的に短から中程度の鎖長、すなわち、長さが1〜7個の炭素である。ジアルカノールアミン類及びトリアルカノールアミン類及びジアルキル−モノアルカノールアミン類に対して、これらの基を同じアミン上で結合すると、例えば、メチルエチルヒドロキシプロピルヒドロキシルアミンを生成することができる。当業者は、この基の他のメンバを容易に確認することができる。
【0075】
本発明の処理組成物は、1つ又はそれよりも多くの屈水性誘発物質、好ましくは1つ又はそれよりも多くの陰イオン性屈水性誘発物質化合物を含むこともできる。例示的な屈水性誘発物質は、例えば、ベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、C1−C11アルキルベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、C5−C11アルキルスルホン酸塩、C6−C11アルキル硫酸塩、アルキルジフェニル酸化物二スルホン酸塩、及び燐酸エステル屈水性誘発物質を含む。特に有用な屈水性化合物は、ベンゼンスルホン酸塩、o−トルエンスルホン酸塩、m−トルエンスルホン酸塩及びp−トルエンスルホン酸塩、2,3−キシレンスルホン酸塩、2,4−キシレンスルホン酸塩及び4,6−キシレンスルホン酸塩、クメンスルホン酸塩を含み、このような例示的な屈水性誘発物質は、一般的に、ナトリウム及びカリウム塩の形を含めその塩の形態である。
【0076】
本発明の更に別の態様により、硬質面及び軟質面の処理の方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は、表面に接触してそこに技術的恩典を提供する。
【0077】
本発明の付加的な態様により、非生物無孔性硬質面の処理の方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は上述の硬質面に接触してそこに技術的恩典を提供する。一般的に、与えられる技術的恩典は、洗浄の恩典、ウイルス除去の恩典、消毒の恩典、静菌性効果、抗ウイルス性の恩典、カビ、真菌、胞子のような存在、発生、又は再成長を低減する殺胞子の恩典、アレルゲン防止の恩典、反殺ダニの恩典、抗真菌性恩典、再汚染防止の恩典、外観、例えば、表面の輝きを改善する表面処理の恩典、芳香処理、消臭、臭気中和、空気清浄を含むがこれらの限定されない空気処理の恩典、殺虫の恩典、駆虫の恩典、並びに硬質面への表面コーティングの実施のうちの1つ又はそれよりも多くである。非限定的な例として、硬質面は、施釉タイル及び無釉タイル、レンガ、磁器、セラミック、並びに大理石、花崗岩及び他の石面を含む石、ガラス、金属、プラスチック、例えば、ポリエステル、ビニール、繊維ガラス、Formica(登録商標)、Corian(登録商標)、及び業界で公知の他の硬質面、並びにフローリング面、例えば、木、タイル、ガラス、セラミック、セメント面、グラウト、リノリューム、カーペット、及び敷物などのような耐火物で構成された表面を含む。
【0078】
本発明の更に別の態様により、軟質面、例えば、布地、織物、及び衣類などの処理の方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は、上述の布地、織物、及び衣類などに接触し、更にその1つ又は複数の表面にも任意的に浸透し、そこに技術的恩典を提供する。上記と同様に、一般的に、本方法に従って装置によって送出される処理組成物は、水及び/又は有機溶剤のような1つ又はそれよりも多くの溶剤及び1つ又はそれよりも多くの更に別の成分、特に、1つ又はそれよりも多くの界面活性剤、又は処理表面にウイルス除去の恩典、消毒の恩典又は抗菌の恩典をもたらす他の材料を含む。一般的に、与えられる技術的恩典は、芳香処理、香水処理、臭気中和、悪臭処理又は消臭、洗浄、消毒、殺菌、衣類又は織物のような織物又は繊維軟化、皺防止、並びに処理軟質面への膜形成組成物の処理又はコーティングの実施、例えば、衣類、織物、カバー、カーペットを敷かれた表面、敷物、並びにこのような軟質面の生成に使用された縫糸及び繊維などを含む特にこのような処理表面のその後の汚染に抗するための処理組成物を含むフッ化ポリマー界面活性剤の適用のうちの1つ又はそれよりも多くである。
【0079】
本発明の更に別の態様により、チリダニの発生を制御し、及び/又はその残留糞便、並びにアレルゲン、例えば、「der−p」アレルゲン及び「der−f」アレルゲンの変性を制御する方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は、表面に接触してそこに技術的恩典を提供する。一般的に、本方法に従って装置によって送出される処理組成物は、一般的に、水及び/又は有機溶剤のような1つ又はそれよりも多くの溶剤、及び1つ又はそれよりも多くの更に別の成分、特に有機酸及び特に乳酸、クエン酸、界面活性剤、精油及び酵素のうちの1つ又はそれよりも多くを含むことができる。
【0080】
本発明の更に別の態様により、医療器具、例えば、人体の各部と直接に接触し、かつ定期的洗浄、殺菌、消毒、又は滅菌を必要とする医療処置に使用される外科器具、歯科器具、又は他の器具の処理の方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は、上述の医療器具に接触して、処理された医療器具に対して洗浄、殺菌、消毒、又は滅菌の恩典をもたらす。
【0081】
本発明の更に別の態様では、空間への空気処理組成物の送出の方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は、上述の空間に接触してそこに技術的恩典を提供する。一般的に、与えられる技術的恩典は、芳香処理、香水処理、臭気中和、悪臭処理又は消臭、空気清浄のうちの1つ又はそれよりも多くである。一般的に、本方法に従って装置によって送出される処理組成物は、水及び/又は有機溶剤のような1つ又はそれよりも多くの溶剤、及び1つ又はそれよりも多くの更に別の成分を含む。
【0082】
本発明の更に別の態様では、洗浄処理、例えば、ドライクリーニング又は洗濯処理、例えば、布地、織物、及び衣類などの水洗濯のための洗濯機内で処理すべき物品の前処理又は後処理の方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は、上述の布地、織物、及び衣類などに接触し、更にその1つ又は複数の表面にも任意的に浸透し、かつそこに技術的恩典を提供する。
【0083】
本発明の更に別の態様では、封入空間への空気処理組成物の送出の方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は、上述の封入空間に接触してそこに技術的恩典を提供し、例えば、芳香処理、香水処理、消臭、悪臭中和、空気清浄などを提供する。このような封入空間の例は、より大きい又は開放空間、例えば、部屋のようなより大きい容積、建物内部の公共の場、車両内の運転室又は車内、及び閉じた容器又は他の比較的より小さい空間内、例えば、収容キャビネット、クロゼット、シャワー個室、厨芥入れ又はごみ箱の内部などを含む。缶、ドラム、瓶、及び篭などである剛性容器、又は袋、封筒のような柔軟な容器を含む廃棄物、生ごみ、又はごみを回収及び保管する容器の内部に芳香処理、消臭、香水処理、臭気中和、ウイルス除去、消毒又は他のそこに技術的恩典を提供する処理組成物のミストの送出は、本発明の考えられている好ましい実施形態である。
【0084】
本発明の更に別の態様により、皿洗い工程、例えば、手動皿洗い工程又は自動皿洗い機において処理すべき皿類物品のような物品の前処理又は後処理の方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、上述の組成物は、皿類、例えば、食器類、ガラス製品、調理具、及び調理器具などに接触し、かつそこに技術的恩典を提供する。一般的に、本方法に従って装置によって送出される処理組成物は、水及び/又は有機溶剤のような1つ又はそれよりも多くの溶剤、及び1つ又はそれよりも多くの更に別の成分、特に1つ又はそれよりも多くの界面活性剤、又は処理表面にウイルス除去の恩典、消毒の恩典、又は抗菌の恩典をもたらす他の材料を含む。一般的に、与えられる技術的恩典は、特にこのような処理表面のその後の汚染に抗するために処理された硬質面に膜形成組成物のコーティングを提供することなどによる洗浄、消毒、殺菌、表面処理のうちの1つ又はそれよりも多くである。
【0085】
本発明の更に別の態様により、身体表面、例えば、皮膚面又は毛髪面への処理組成物の適用の方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は、身体表面に接触してそこに技術的恩典を提供する。例示的な身体表面には、表皮、例えば、手、腕、脚、面、頭皮、並びに他の身体の領域を含む。一般的に、本方法に従って装置によって送出される処理組成物は、水及び/又は有機溶剤のような1つ又はそれよりも多くの溶剤、及び1つ又はそれよりも多くの更に別の成分、特に、1つ又はそれよりも多くの界面活性剤、又は処理された身体表面にウイルス除去の恩典、消毒の恩典、抗菌の恩典、脱臭の恩典、芳香の恩典、香水の恩典、皮膚栄養の恩典、皮膚調節の恩典、傷処理の恩典をもたらす他の材料を含む。好ましい方法において、にきび防止又は肌の汚れ落としの恩典をもたらすことができる処理組成物を供給するために、にきび防止又は肌の汚れ落とし組成物を身体表面、好ましくは頭、顔面、及び首の皮膚面に適用する。にきび防止恩典をもたらす処理組成物は、発生を改善することができる有効な量のサリチル酸又は他のにきび防止有効成分又は組成物を含むことができる。
【0086】
本発明の更に別の態様では、毛髪成長が存在する可能性がある皮膚への脱毛組成物の送出の方法を提供し、本方法は、皮膚面に脱毛組成物又は脱毛成分を含む組成物、例えば、チオグリコール酸を供給する段階を含む。
【0087】
本発明の更に別の態様では、表面への又は封入空洞、容積、又は空間への噴霧化又は霧化流体処理組成物、すなわち、「処理ミスト」の送出の方法を提供する。非限定的な例として、このような封入内部、空洞、容積、又は他の封入空間は、一例として、体腔、例えば口腔、部屋及び建物などの封入内部、車、バス、トラック、航空機、ボート、及び船などのような車両の閉鎖内部、保管ロッカー、戸棚、押入れ、及び箱などの封入内部を含む。
【0088】
本発明の更に別の態様では、噴霧化又は霧化流体処理組成物の装置からの処理組成物のミストの送出により殺虫の恩典、殺ダニの恩典、殺ウイルスの恩典、抗菌の恩典、又は消毒の恩典をもたらす処理組成物のミストの送出のための装置及び方法を提供し、処理組成物は、殺虫の恩典、殺ダニの恩典、殺ウイルスの恩典、抗菌の恩典、又は消毒の恩典をもたらす1つ又はそれよりも多くの成分を含む。
【0089】
本発明のある一定の好ましい実施形態を含む本発明の様々な実施形態を示す図面をここで参照する。添付図面において、図を通して同様の数字を使用して同様の要素を示している。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】振動板を含むミスト発生器手段の実施形態を示す図である。
【図2】振動板も含むミスト発生器手段の代替的な実施形態を示す図である。
【図2A】処理組成物の処理ミストの二峰性分布を提供するようになった構成のミスト発生器手段の実施形態を示す図である。
【図2B】処理組成物の処理ミストの二峰性分布を提供するようになった構成のミスト発生器手段の実施形態を示す図である。
【図2C】処理組成物の処理ミストの二峰性分布を提供するようになった構成のミスト発生器手段の実施形態を示す図である。
【図3A】より詳細な断面図で通常の作動条件の振動板の一部分の作動を示す図である。
【図3B】より詳細な断面図で通常の作動条件の振動板の一部分の作動を示す図である。
【図3C】より詳細な断面図で通常の作動条件の振動板の一部分の作動を示す図である。
【図4】本発明のミスト発生器手段の一部を形成する振動板の更に別の実施形態を示す図である。
【図5】本発明によるミスト発生器手段の更に別の実施形態を示す図である。
【図6】本発明によるミスト発生器手段の代替的な実施形態を示す図である。
【図7】ミスト発生器手段の更に別の実施形態を示す図である。
【図8】ミスト発生器手段の一部の実施形態を示す図である。
【図9】処理組成物の2つの供給源との使用に適合されたミスト発生器手段の実施形態を示す図である。
【図10】本発明の装置に有用なミスト発生器手段の更に別の代替形態を示す図である。
【図11】本発明の装置に有用なミスト発生器手段の更に別の実施形態を示す図である。
【図12】第1の本体部分に存在する噴霧化チャンバの更に別の実施形態を示す図である。
【図A1】好ましい処理ミスト粒径二峰性分布又は粒子質量二峰性分布を示す図である。
【図A2】好ましい処理ミスト粒径二峰性分布又は粒子質量二峰性分布を示す図である。
【図13A】ミスト発生器手段を含むミスト発生器アセンブリの好ましい実施形態を示す図である。
【図13B】ミスト発生器手段を含むミスト発生器アセンブリの好ましい実施形態を示す図である。
【図14】ミスト発生器手段の更に別の実施形態を示す図である。
【図15】ミスト発生器手段の更に別の実施形態を示す図である。
【図16A】ミスト発生器アセンブリの更に好ましい実施形態を示す図である。
【図16B】ミスト発生器アセンブリの更に好ましい実施形態を示す図である。
【図16C】ミスト発生器アセンブリの更に好ましい実施形態を示す図である。
【図17A】ミスト発生器手段の振動板の1つの作動モードのミスト発生器アセンブリを示す図である。
【図17B】ミスト発生器手段の振動板の他の作動モードのミスト発生器アセンブリを示す図である。
【図17C】ミスト発生器手段の振動板の更に他の作動モードのミスト発生器アセンブリを示す図である。
【図18A】ミスト発生器アセンブリを示す図である。
【図18B】ミスト発生器アセンブリを示す図である。
【図18C】ミスト発生器アセンブリを示す図である。
【図19A】直立垂直向きで、すなわち、水平面に対して90°上方のミスト発生器アセンブリを示す図である。
【図19B】上方に傾斜した向きで、すなわち、ほぼ水平面に対して45°のミスト発生器アセンブリを示す図である。
【図19C】水平向きで、すなわち、水平面に対して0°のミスト発生器アセンブリを示す図である。
【図19D】下方に傾斜した向きで、すなわち、水平面に対してほぼ45°下方のミスト発生器アセンブリを示す図である。
【図19E】下方の垂直向きで水平面に対して90°下方のミスト発生器アセンブリを示す図である。
【図20A】ミスト発生器アセンブリの好ましい実施形態を示す図である。
【図20B】ミスト発生器アセンブリの好ましい実施形態を示す図である。
【図20C】ミスト発生器アセンブリの好ましい実施形態を示す図である。
【図21】本発明の装置の一部を形成する装着板に固定されたミスト発生器アセンブリの代表図を示す図である。
【図22】本発明による装置の一実施形態を示す図である。
【図23】第1のアセンブリの代替的な実施形態を示す図である。
【図24】第1のアセンブリを含む本発明による装置を示す図である。
【図25】本発明による装置の更に別の実施形態を示す図である。
【図26】断面図で制御ハンドル又は制御「ワンド」の簡単な実施形態を示す図である。
【図27】自己内蔵型かつ携帯型のアセンブリ内の装置の更に別の実施形態の断面図である。
【図28A】自己内蔵型かつ携帯型実施形態における装置の好ましい実施形態の図である。
【図28B】自己内蔵型かつ携帯型実施形態における装置の好ましい実施形態の図である。
【図28C】自己内蔵型かつ携帯型実施形態における装置の好ましい実施形態の図である。
【図28D】自己内蔵型かつ携帯型実施形態における装置の好ましい実施形態の図である。
【図28E】図28A、図28B、図28C、図28Dに示す装置の一部を示す図である。
【図28F】図28DのD−D線に沿った、図28A、図28B、図28C、図28D、及び図28Eによる装置の断面図である。
【図29】織物表面を処理する簡略化された方法を示す図である。
【図30】織物表面を処理する簡略化された方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0091】
図1は、ここでは貫通する複数の微孔隙21を有する微細穿孔金属ふるい又はシートで形成された振動板22を含むミスト発生器手段20の実施形態を示している。振動板22は、ほぼ円形であり、かつ周囲圧電素子24を含む。圧電素子が振動板22の周縁26にありかつ周縁26に固定されていると実施形態に示されているが、圧電素子24は、振動板22のあらゆる部分に固定することができ、かつ必ずしもその周囲にある必要があるというわけではないことは理解されるものとする。更に、1対の電流搬送手段40、すなわち、回路制御手段(図示せず)から電流を供給する1対のワイヤが図に示されており、回路制御手段は、その振動板22内の振動を誘発することによってミスト発生器手段20を作動させるように作用し、ミスト発生器手段20は、「TM」とラベル付けされた参照矢印によって示すように振動板22から処理組成物のミストTMを励起するように作動する。
【0092】
図2は、振動板22も含むミスト発生器手段20の代替的な実施形態を示すが、この実施形態では、一連のセグメント23が振動板を貫通する。このような要素も示すUS 7229028を参照するが、この特許の内容全体は、引用により本明細書に組み込まれている。同様に、圧電素子24は、振動板22の周縁26に示されており、同様にそこに固定される。電流搬送手段40、すなわち、回路制御手段(図示せず)から圧電素子24に電流を移送して、参照矢印TMの方向にミストTMの形内の処理組成物をポンピングするようにミスト発生器手段20内の振動を誘発するための手段をもたらす1対の線も示されている。
【0093】
図2A、図2B、及び図2Cは、液滴又は粒子、すなわち、処理組成物の処理ミストの二峰性分布を提供するようになった異なる構成のミスト発生器手段20の実施形態を示している。図2Aに示す実施形態は、図1及び図2による実施形態と殆どの点において類似のものであるが、微細穿孔金属ふるい又はシートで形成された振動板22は、異なる構成又はサイズ、例えば、断面又は直径である貫通する第1の一連の微孔隙21Aと、貫通する第2の一連の微孔隙21Bとを含み、各一連の微孔隙は、他の又は異なる連続とは異なる構成又はサイズ、例えば、断面又は直径であるという点において異なる。処理組成物は、ミスト発生器手段20により噴霧化され、液滴又は液体粒子の二峰性分布を有する処理ミストとして供給される。図2Bの実施形態は、矩形構成を有するミスト発生器手段20の更に別の実施形態を示しており、微細穿孔金属ふるい又はシートで形成された振動板22を含み、貫通する第1の一連の微孔隙21Aと、貫通する第2の一連の微孔隙21Bと、貫通する第3の一連の微孔隙21Cとを含み、各一連の微孔隙は、別の一連のものとは異なる構成又はサイズ、例えば、断面又は直径である。処理組成物は、ミスト発生器手段20により噴霧化され、液滴又は液体粒子の三峰性分布を有する処理ミストとして供給される。図2Cの実施形態は、矩形構成を有するミスト発生器手段20の更に別の実施形態を示しており、微細穿孔金属ふるい又はシートで形成された振動板22を含み、貫通する第1の一連の微孔隙21Aと、貫通する第2の一連の微孔隙21Bとを含み、各一連の微孔隙は、別の一連のものとは異なる構成又はサイズ、例えば、断面又は直径であり、処理組成物は、ミスト発生器手段20により噴霧化され、液滴又は液体粒子の二峰性分布を有する処理ミストとして供給される。
【0094】
しかし、多くの有用な実施形態では、ミスト発生器手段20は、図1及び図2に示す実施形態のような全て同様の大きさである貫通する単一の一連の微孔隙21のみを含む振動板22を含み、図1及び図2は、本発明のあらゆる実施形態に使用することができ、かつ単峰性粒子分布を有する処理ミストTMを送出する非常に適切なミスト発生器手段20を示すことは理解されるものとする。
【0095】
図3A、図3B、及び図3Cは、より詳細な断面図で通常の作動条件の振動板22の一部分の作動を示している。一般的に、適切な電流が圧電素子24に通電された時に、適切な電流は、圧電素子24の構成又は膨張及び収縮を誘発する。少なくとも一部が少なくとも圧電素子24の一部に機械的、化学的に、又はそうでなければ物理的に接合された振動板22は、同様に振動するが、振動板22のより可撓性の性質のために、揺動パターンが、振動板22内に導入される。振動板22が、図1及び図2に開示するように性質が一般的に円形であり、かつ圧電素子24に周囲で結合された場合に、一般的に、周囲からかつ振動板22の中心の方向に延びる波打つ波形が現れるが、振動板22が、ほぼ矩形であるか又は側面の1つのみ又は端部の1つのみで圧電素子24に接合された時に、振動板22と圧電24の間の接続点から延びる一般的に波打つ波形が現れる。後者は、振動板22の一部が機械的に結合されていない場合に、その上のこのような点での振動板22のより多くの移動の自由をもたらすという事実によるものである。依然として、このような構成において、波形は、振動板22全のあらゆる点にわたる波、又は波形の一部の通過中にこのような点を取り囲む領域が、振動板22が静的状態である時の同じ点の条件と比較して同じ点に対して上方へ又は下方へ屈曲するように振動板22の屈曲を誘発する。図3A、図3B、及び図3Cは、様々な作動条件の振動板22の小区画の断面図を示している。図3Aは、このような静的状態の振動板22の小区画の断面図を示している。図3Aで分るように、振動板22は、貫通する一連の微孔隙又はチャンネル25を含み、チャンネル25は、任意的に、しかし、好ましくは、振動板22の底面22aの方で僅かに広い直径又は幅のチャンネル入口25aと、振動板22の上面22bの方で僅かに狭い直径又は幅のチャンネル出口25bとを有する。これは、ミスト発生器手段20の一部として作動する時に振動板22を通る処理組成物のポンピング作用を改善すると考えられる。ここで図3Bを参照すると、振動板22の同じ部分は、振動板22の揺動中の波形の一部の「トラフ」である状態に示されている。振動板22の底面22aの通路入口25aに存在する処理組成物の1対の微細液滴「MD」も示されている。例えば、1対の微細液滴「MD」は、液体の形態で供給された時のような振動板22下での処理組成物の存在によって形成することができる。図3Cをここで参照すると、振動板22の同じ部分は、振動板22の揺動中の波形の一部の「ピーク」にある状態に示されている。図3Cで分るように、振動板の屈曲の方向が、ここでは図3Cに示すものに対して逆転され、斜めの外方に曲げられた方向にある時に、通路出口25bは、従って、図3Bに従ってトラフ位置である振動板22の1つと比較すると、図3Aに従って静的位置である時でさえも多少増大した幅又は直径を有する。同時に、振動板22の底面22aでの通路入口25aの直径又は幅は、従って、図3Bに従ってトラフ位置である振動板22の1つと比較すると、図3Aに従って静的位置にある時でさえも短縮され、それによって処理組成物の微細液滴MDは参照矢印TCの方向に外方に振動板22から放出される。このようにして、液体組成物のポンピング、ここでは、本発明の処理組成物は、振動板22の厚み方向にわたって達成することができる。
【0096】
しかし、振動板22の厚み方向に沿ったポンピングを提供することによって処理組成物を噴霧してそれによってミストの形態で処理組成物を供給する優れた手段が得られるが、処理組成物は、代替的に、振動板22の上面22bに直接に送出することができ、振動板22の振動性振動のために、処理組成物の微細液滴MDも、直前で上述したように振動板22を必然的に通過することなく形成されることが予想されることに注意されたい。
【0097】
図4は、図1及び図2に示す実施形態といくつかの点においては類似のものである本発明のミスト発生器手段20の一部を形成する振動板22の更に別の実施形態を示している。ここではボウル状の微細穿孔金属ふるい又はシートで形成された振動板22を含むミスト発生器手段20が図1及び図2に示されている。振動板22は、ほぼ円形であり、かつ周囲圧電素子24を含む。底面22aの一部は、ここでは液体の形態の処理組成物TCの表面と接触しているか又は処理組成物TCで部分的に浸漬される。作動時に、ミスト発生器手段20は、ボウル状の振動板22の内部から外方に、参照矢印TMの方向に上方へ及び外方に処理組成物の微細液滴をポンピングする。
【0098】
図5は、本発明によるミスト発生器手段20の更に別の実施形態を示している。図示の実施形態では、ここではほぼ円形でありかつ周囲圧電素子24を含むボウル状の微細穿孔金属ふるい又はシートで形成された振動板22が設けられる。底面22aの一部は、処理組成物TCの表面に接触しているか、又は流体導管30、ここでは円形管によって送出された流れ中の液体の柱の形態の処理組成物TCで部分的に浸漬される。処理組成物TCは、管30の開放端32から流れ出て処理組成物のメニスカス又は層をこの開放端32に維持する。作動時に、ミスト発生器手段20は、ボウル状の振動板22の内部から外方に、参照矢印TMの方向に上方へ及び外方に処理ミストとして処理組成物の微細液滴をポンピングし、振動の一部の最中の振動板22は、処理組成物TCと接触して上述の方法で振動板を通じてかつ振動板22から外方にポンピングする。管30を出る量の処理組成物を再循環させて振動板22に再供給することができ、又は回収又は排出及び廃棄することができる。このようにして、ミスト発生器手段20の作動特性及び処理組成物TCが送出される速度の制御により、流体移送手段としての毛細管又は芯の使用を除外し、すなわち、装置から除外することができる。
【0099】
図6は、本発明によるミスト発生器手段20の代替的な実施形態を示している。ミスト発生器手段20は、ここでは構成がほぼ矩形である微細穿孔金属ふるい又はシートで形成された圧電素子24及び振動板22を含む。この実施形態では、振動板22の一端のみが、圧電素子24に接合されており、ミスト発生器手段20の作動中に、振動板22の近位端部22Pからその長さに沿って遠位端部22Dに延びる典型的なリップル波形が現れる。後者は、振動板22の各部が特に遠位端部22D内に機械的に結合されていないので、これは、振動板22のより多くの移動の自由をもたらすという事実によるものである。図示の実施形態では、振動板22は、ほぼ矩形であるが、3つの相互接続部分、すなわち、近位端部27D、中間部27I、及び遠位端部27Dを定めるためにこのように屈曲状態でもある。図示の実施形態では、近位端部27P及び遠位端部27Dは、全てほぼ平行であるが、近位端部27D及び遠位端部27Dに角度形成する中間部27Iを通じて互いから離間している。ここでは、角度は、ほぼ等しく、かつほぼ円弧の30度と45度の間である。図に示す角度よりも大きい及び小さい角度が考えられている。更に、1対の電流搬送手段40、すなわち、1対のワイヤが図に示されており、1対のワイヤは、コントローラ手段(図示せず)から電流を供給し、コントローラ手段(図示せず)は、その振動板22内の振動を誘発することによってミスト発生器手段20を作動させるように作用し、その振動板22は、参照矢印「TM」によって示すように振動板22から外方に処理組成物をポンピングするように作動する。この図に示すように、振動板22の遠位端部27Dは、処理組成物TCに接触しているか、又はここでは液体の形態で存在するある一定量の処理組成物TC内に浸漬される。図面では分らないが、遠位端部27Dは、図1、図2、図2A、図2B、又は図2Cを参照して上述したように通路又は微孔隙を含む。ミスト発生器手段20の作動中に、振動板22の揺動により、処理組成物の微細液滴が参照矢印TMの方向に振動板22から外方にポンピングされる。処理ミストTM内の粒径分布は、単峰性分布、二峰性分布、三峰性分布、又はあらゆる他の分布とすることができる。
【0100】
図7は、図6に示す実施形態と一部の点において類似のものであるミスト発生器手段20の更に別の実施形態を示している。この図では、矩形振動板22の一部は、圧電素子24に固定、装着、又は接合され、矩形振動板22は、そこから外方に延びる。振動板22は、遠位端部27Dに中間角度を通じて延びる近位端部27Pを有し、遠位端部27Dは、図1及び図2を参照して上述したように通路又は微孔隙を含む。従って、通路又は微孔隙を含む振動板22の一部は、傾斜状態である。液体の形態の処理組成物は、小径管70の束として示された毛細手段70によって供給され、小径管70は、処理組成物を含むリザーバから(図示せず)管70の末端72の方向に処理組成物を移動する。最も好ましくは、管70は、複数の細径管であり、末端72への処理組成物の送出は、細径管の各々内の毛管力による場合があり、又は処理組成物の移送及び送出は、処理組成物を強制的に管70を通るようにかつ末端72へ送るポンプによる場合がある。作動中、処理組成物の末端端部72での薄膜層又はメニスカスが形成され、振動運動の一部の最中に、振動板22は、処理組成物の薄膜層又はメニスカスに接触して処理組成物を同伴する。振動板22の振動運動中に、通路又は微孔隙を含む振動板22の一部は、処理組成物を同伴し、次に、振動板22を通って上方にかつ参照矢印TMの方向に振動板22から外方にポンピングする。
【0101】
図8は、ミスト発生器手段20の一部の実施形態を示しており、処理組成物TCは、流体導管30、ここでは円形管によって供給された流動液体の柱として振動板22に供給され、十分な量の処理組成物が流体導管の開放端に存在し、いずれの過剰な処理組成物TCも溢れることができる。揺動の一部の最中に、振動板22は、処理組成物TCと接触し、参照矢印TMの方向に振動板を通じて、次に、振動板22から外方にそれをポンピングする。
【0102】
図9Aは、処理組成物の2つの供給源との使用に適合されたミスト発生器手段20の実施形態を示している。図9Aで分るように、一般的に矩形構成の振動板22は、中心部分に圧電素子24を含む。振動板22は、2つの遠位端部27Dを有し、その各々は、図1及び図2、図2A、図2B、及び図2Cを参照して上述したように通路又は微孔隙を含む。
【0103】
図10は、本発明の装置に有用なミスト発生器手段20の更に別の代替形態を示している。周囲圧電素子24に接合されるか、取り付けられるか、又は他の方法で固定された振動板22は、全体的に図1又は図2のいずれかに示されており、装置の第1の本体部分40に存在する堰43の基部44よりも僅かに上方に位置決めされる。流体導管60は、ある一定量の処理組成物TCを振動板22の上面22bに供給する。振動板22の底面22aと基部44の間に小さい空隙が存在することができ、従って、基部空洞46が形成される。圧電素子24が作動された時に、振動板22内の振動運動により、霧化チャンバ45内に処理組成物TCの霧化粒子のミストTMの形成が引き起こされ、霧化粒子がそこから放出される。従って、図は、処理組成物TCを霧化するために処理組成物TCが必ずしも振動板を通じてポンピングされる必要があるというわけではないことを示している。有利な態様では、この基部空洞46内に集まることができるあらゆる液体又は流体処理組成物TCは、振動板22内の振動運動により最終的に霧化され、あらゆる液体又は流体処理組成物TCは、同じく霧化チャンバ45を出る。
【0104】
図11は、本発明の装置に有用なミスト発生器手段20の更に別の実施形態を示している。しかし、図1、図2、図2A、図2B、及び図2Cを参照して説明するように、単に任意的に、ただし好ましくは、貫通する微孔隙21、25)を含む振動板22は、堰43を左右に移動する霧化チャンバ45に位置決めされた全体的に図1又は図2のいずれかに示されている周囲圧電素子24に接合されるか、取り付けられるか、又は他の方法で固定される。貫通する複数の穿孔21を有する穿孔スクリーン要素27は、振動板22と平行でありかつ振動板22から離間している。作動面において、振動板22は、処理組成物を個別の液滴又は粒子に霧化するように作動し、個別の液滴又は粒子は、穿孔スクリーン要素27の方向に誘導されるが、特定の液滴サイズ又は粒子質量を超えない個別の液滴又は粒子のみが、処理ミストTMとして放出され、一方、特定の液滴サイズ又は粒子質量を超える個別の液滴又は粒子TCは、振動板22に戻される。このようにして、処理ミストの個別の液滴又は粒子の最大粒度の制御を確立することができる。
【0105】
図10及び図11で開示する実施形態では、以下の図のいくつかで開示するようにボア、空洞、又は少なくとも1つの傾斜した側壁を有する堰以外の他の構成を霧化チャンバ45の一部として使用することができる。
【0106】
図12をここで参照すると、第1の本体部分40Aに存在する噴霧化チャンバ45の更に別の実施形態、ここでは、開放端48の反対側に基部44を有するほぼ円形のボア42が示されている。図4に示すような振動板22及び圧電素子24は、僅かに凹状の基部44よりも上方にかつボア42の一部にわたって横断方向に取り付けられる。処理組成物TCの供給分は、上面22bに接触するように流体導管を通じて及び振動板22よりも上方で噴霧化チャンバ45に入る。圧電素子が作動された時に、振動が振動板22内で誘発され、それによって噴霧化チャンバ45内に処理組成物TCの霧化粒子のミストTMの形成が引き起こされ、処理組成物TCの霧化粒子は、開放端48を通じて放出される。振動板22と僅かに凹状の基部44の間に集まることができるあらゆる液体又は流体処理組成物TCは、振動板22内の振動運動によっても噴霧化され、これはまた、噴霧化チャンバ45を出る。図15は、センサ手段、ここではミストセンサ手段を示している。図示の実施形態では、ミストセンサ手段71は、送信機ユニット71Aと、ボア45にわたって及び好ましくはその開放端48の近くで互いから横断方向に取り付けられた受信機ユニット71Aとを含む。送信機ユニットは、信号、例えば、受信機ユニットによって受信することができる光信号、音響信号、又は他の信号などを発生させ、矢印73により表されるように、送信機ユニット71Aと受信機ユニット72Bの間に空隙を通過する処理組成物の霧化粒子、すなわち、ミストの量又は存在の品質により移送される信号の品質のあらゆる変動が受信機ユニットにより検出される。適切な信号をコントローラ手段(図示せず)に送信することができ、コントローラ手段は、コントローラ手段及び装置の1つ又はそれよりも多くの更に別の部分により応答作用を開始することができる。例えば、ミストセンサ手段が処理組成物の霧化粒子を生成している量が不十分であるように判断した場合、この状態を表す信号をコントローラ手段に送信することができ、コントローラ手段は、例えば、電源を増大させるか又は圧電素子24に送信された周波数信号を増大させ、それによって揺動又は振動の速度及び/又は処理組成物TCの質量流量を増大させることができる。ポンピングを通じて供給することができる処理組成物TCは増大させることができる。代替的に、ミストセンサ手段は、噴霧化チャンバ45が処理組成物の流体の形態で溢れているか否かを判断することができ、それを表す信号をコントローラに送ると、コントローラは、適切な応答、例えば、装置の停止又はミスト発生器20の作動の中断を引き起こすことができる。更に代替的に、ミストセンサ手段は、噴霧化チャンバ45内の処理組成物のミストの有無を判断することができ、後者が感知された場合に、それを表す信号をコントローラに送ることができ、制御システムは、適切な応答、例えば、装置の停止又はミスト発生器20の中断作動を引き起こすことができる。
【0107】
図示していないが適切な電気的又は信号ユニット伝導手段、すなわち、ワイヤを使用して、必要な場合に、ミストセンサ手段、流体制御手段、コントローラ手段の様々な要素、並びにあらゆる他の装置、この装置の要素又は部分を接続することができるが、このようなものは、必ずしも本明細書に示す図に示されているというわけではないことは更に理解されるものとする。
【0108】
図A1及び図A2は、グラフ表示により、好ましい処理ミスト粒径二峰性分布又は粒子質量二峰性分布を示している。図A1は、便利な時間間隔、例えば、1秒又はそれよりも長く又は1分又はそれよりも長い間隔にわたって通常の定常状態作動中にミスト発生器により分注される個別の液滴のサイズ(ミクロン単位)の質量分布又は%分布を示している。図A1で分るように、10〜20ミクロンの範囲の粒子よりも大きい量の0〜10ミクロンの範囲の粒子が分注され、一方、20〜30ミクロンの連続的範囲の粒子の量は、以前の2つの範囲で分注されるものよりも大きい。粒径がより高い範囲、すなわち、30〜40ミクロン及び40〜50ミクロンに増加する時に、この量は連続的に減少する。図A1からも分るように、0〜10の範囲の分注粒子の全質量は、20ミクロン及びそれよりも大きい範囲の分注粒子の全質量よりも実質的に小さい。図A2は、ここでは「C1」(実線で)により表された第1の二峰性分布、及び「C2」(点線で)により表された第2の二峰性分布として表された本発明の好ましい実施形態による2つの更に他の二峰性分布を示している。曲線は、x軸上に示すように特定のミクロン粒径範囲の液滴に対してy軸上に示すように重量%、すなわち、形成された処理ミストに存在する処理組成物のそれぞれの個別の液滴又は粒子の質量又は百分率により分布を表している。線C1を参照すると、第1の中心値又は第1の平均化液体粒径は、線分C11に対応し、線分C11は、線分C11の左右に対して曲線C1の下にある二峰性分布の第1の部分内の粒径分布でほぼ4ミクロンにあり、第2の中心値又は第2の平均化液体粒径は、線分C12に対応し、線分C12は、線分C11の左右に対して曲線C1の下にある二峰性分布の第2の部分内の粒径分布でほぼ29ミクロンにあることが見出される。C2により表された更に別の二峰性分布は、多くの点において類似のものであるが、第1の中心値又は第1の平均化液体粒径は、線分C21に対応し、線分C21は、線分C21の左右に対して曲線C2の下にある二峰性分布の第1の部分内の粒径分布でほぼ5ミクロンにあり、第2の中心値又は第2の平均化液体粒径は、線分C22に対応し、線分C22は、線分の左右に対して曲線C2の下にある二峰性分布の第2の部分内の粒径分布でほぼ22ミクロンにある。
【0109】
図13A及び図13Bは、ミスト発生器手段20を含むミスト発生器アセンブリ400の好ましい実施形態を示しており、ミスト発生器手段20は、図1、図2、図2A、図4、図14A、及び/又は図15を参照して説明した実施形態と殆どの点で類似のものである周囲圧電素子に固定されたか、接合されたか、又は他の方法で取り付けられた振動板22を含むが、具体的に開示していない他のミスト発生器手段を使用に向けて適応させることができる。図示の実施形態では、ミスト発生器アセンブリ400は、張られて開放端48を有する第1の本体要素40Aを含み、第1の本体要素40Aは、ここでは、ミスト発生器手段20にわたって取り付けられ、圧電素子24の周縁26は、第1の本体要素40Aのボア42内に取り付けられて噴霧化チャンバ45を形成し、かつ第1の本体要素40A内の及びミスト発生器手段20の後方に又は内方に基部空洞46も形成する。ミスト発生器手段20は、液密に第1の本体要素40Aに取り付けられる。1対の電流搬送手段40、すなわち、1対のワイヤが更に図に示されており、1対のワイヤは、回路制御手段(図示せず)から電流を供給し、回路制御手段(図示せず)は、その振動板22内の振動を誘発することによってミスト発生手段20を作動させるように作用し、その振動板22は、ミスト発生器アセンブリ400から処理組成物のミストTMをポンピングするように作動し、手段40(ワイヤ)は、適切な穿孔又はチャンネル又は通路を通じて、又はその意味ではミスト発生器アセンブリ400の要素のあらゆる他の適切な構成により第1の本体要素40Aの一部を通過することができる。図20Dの側面断面図から分るように、流体導管30も存在しており、流体導管30は、開放端32を有し、開放端32は、供給ボア31を通じて基部空洞46に延び、処理組成物TCは、あらゆる適切な手段、例えば、毛管流、重力流によってであるが、最も好ましくは、処理組成物及びミスト発生器アセンブリ400のリザーバの中間に存在するポンピングを通じて流体導管30から供給ボア31に供給される。好ましい作動モードにおいて、コントローラ手段は、基部空洞46に処理組成物を供給するのに使用されるポンピング手段の体積流量を制御し、同時に処理ミストTMの満足な送出速度は、発生したようにミスト発生器手段20及びその出力の作動を制御するように作動され、同時に十分な量の処理組成物TCは、TCの十分な供給分がその中で存在するようにミスト発生器アセンブリ400に供給されるが、同時に処理組成物TCの過剰分のポンピング及び基部空洞46の「溢れ」は、望ましくは回避される。図20Eは、ミスト発生器手段20、貫通する微孔隙又は穴又は通路21を含む板22の構成を示すミスト発生器アセンブリ400の底部平面図を示している。
【0110】
第1の本体要素40Aは、金属、合成ポリマー、及びセラミック材料などのようなあらゆる適切な材料で形成又は製造することができるが、有利な態様では、少なくとも、ミスト発生器手段20が固定されたミスト発生器アセンブリ400の第1の本体要素40Aの部分は、性質が少なくともエラストマー性又は部分的にエラストマー性である。これは、第1の本体要素40Aとの液密シールをもたらすと共に振動板の運動を可能にするようにミスト発生器手段20を装着することを可能にし、更に、スクリーン22の微孔隙21を通じることを除き、ミスト発生器アセンブリ400を出るための基部空洞46に存在するあらゆる処理組成物の通過を拒否するものである。このような構造の恩典は、ミスト発生器アセンブリ400が後出の図でより詳細に説明するようにあらゆる様々な向きに使用されることを可能にするものである。第1の本体要素40Aの少なくとも一部が、少なくともミスト発生器手段20と第1の本体要素40Aの間の接続部の領域で可撓性又はエラストマー性である場合に、ミスト発生器手段20の配置を可能にするためにミスト発生器手段20と第1の本体要素40Aの間の接続部の領域を延伸又は膨張させることができる時にミスト発生器手段20の簡単な配置又は装着を可能にし、領域がその元の向きに戻すように許容された時に、液体不浸透性シールは、第1の本体要素40A及びミスト発生器手段20の間に形成される。特に好ましい実施形態では、ミスト発生器アセンブリ400の第1の本体要素40Aは、ゴム、シリコーン、又は他の可撓性材料のようなエラストマー材料のモノリシック質量体で構成又は形成することができ、エラストマー材料のモノリシック質量体を同時に使用して図示の方法でミスト発生器手段20を取り付けて保持することができる。第1の本体要素40Aの一部又は全部は、作動しているミスト発生器手段20から装置の他の部分まで発する振動性衝撃、及び/又は装置のユーザにより感じられる振動性衝撃を吸収するようにも作用することが好ましい。ある一定の好ましい実施形態では、第1の本体要素40Aは、全体的に可撓性又はエラストマー材料で形成される。
【0111】
図13A及び図13Bに示す実施形態と殆どの点において類似のものであるミスト発生器手段の更に別の実施形態を図14に示している。図14の実施形態は、主として、ミスト発生器アセンブリ400が、接合ネジの組40Sを通じて結合状態である第1の本体要素41及び第2の本体要素40Bで形成されているという点で異なるものである。第1の本体要素40Aと第2の本体要素40Bの中間には、ミスト発生器手段が位置決めされ、ミスト発生器手段20は、図1、図2、図2A、及び/又は図4を参照して説明した実施形態と殆どの点において類似のものである周囲圧電素子に固定されたか、接合されたか、又は他の方法で取り付けられた振動板22を含むが、具体的に開示していない他のミスト発生器手段を使用に向けて適応させることができる。本明細書においては、第1の本体要素40A及び第2の本体要素40Bの使用材料は、必ずしもエラストマー又は可撓性材料であるというわけではないが、硬質材料であるように示されている。このような硬質材料は、例えば、セラミック、金属とすることができるが、有利な態様では、簡単に射出成形、成形、又は他の方法で形成することができる合成ポリマーであり、かつ無孔性でもあり、従って、これは、内部に特に基部空洞46内に処理組成物TCを保持する際に有用である。第1の本体要素40Aは、角状突起形又は円錐形の開放端48を有し、それにわたってミスト発生器手段20が張られて取り付けられ、圧電素子24の周縁26は、ここでは、2つのOリング40R1及び40R2として示された2つのエラストマー性の封入部材間に取り付けられ、2つのOリングは、ミスト発生器手段20と、組み込まれている時には第1の本体要素40A及び第2の本体要素40Bとの間に液体密封を提供する。このようにして、ミスト発生器手段20は、2つのエラストマー封入部材を通じて液密に第1の本体要素40Aに取り付けられる。この位置決めにより、ミスト発生器手段20の前方へ又は外方に霧化チャンバ45が形成され、かつ第2の本体要素40B内にミスト発生器手段20の後方に基部空洞46も形成される。図示していないが、1対の電流搬送手段40、すなわち、1対のワイヤが存在することが理解され、1対のワイヤは、回路制御手段(図示せず)から電流を供給し、回路制御手段は、その振動板22内の振動を誘発することによってミスト発生手段20を作動するように作用し、その振動板22は、ミスト発生器アセンブリ400から処理組成物のミストTMをポンピングするように作用し、手段40(ワイヤ)は、適切な穿孔又はチャンネル又は通路を通じて、又はその意味ではミスト発生器アセンブリ400の要素のあらゆる他の適切な構成により第1の本体要素40A及び/又は第2の本体要素40の一部を通過することができる。この側面断面図から分るように、流体導管30も存在しており、流体導管30は、開放端32を有し、開放端32は、供給ボア31を通じて基部空洞46に延び、処理組成物TCは、あらゆる適切な手段、例えば、重力流によってであるが、最も好ましくは、処理組成物のリザーバとミスト発生器アセンブリ400の中間に存在するポンプを通じて流体導管30から供給ボア31に供給される。好ましい作動モードにおいて、コントローラは、基部空洞46に処理組成物を供給するのに使用されるポンプ手段の体積流量を制御し、同時に、処理ミストTMの満足な送出速度が生成され、同時に、十分な量の処理組成物TCは、TCの十分な供給分がその中で存在するようにミスト発生器アセンブリ400に供給されるようにミスト発生器手段20及びその出力の作動を制御するように作動されるが、処理組成物TCの過剰分のポンピング及び基部空洞46の「溢れ」は、望ましいことに回避される。
【0112】
図13A、図13B、及び図14に示す実施形態と殆どの点において類似のものであるミスト発生器手段の更に別の実施形態を図15に示している。図14の実施形態は、主として、ミスト発生器アセンブリ400が、圧縮タイプの取付具を通じて結合状態の第1の本体要素41及び第2の本体要素40Bで形成され、これは、この好ましい実施形態において第1の本体要素40Aが可撓性エラストマー材料で形成される時に容易にされるという点において異なるものである。第1の本体要素40Aは、ミスト発生器手段20の装着フレームとして機能し、ミスト発生器手段20は、図1、図2、図2A、及び/又は図4を参照して説明した実施形態と殆どの点において類似のものである周囲圧電素子に固定されたか、接合されたか、又は他の方法で取り付けられた振動板22を含むが、具体的にこの図で開示していない他のミスト発生器手段を使用に向けて適応させることができる。本明細書においては、第2の本体要素40Bの使用材料は、必ずしもエラストマー性又は可撓性材料であるというわけではないが、硬質材料であるように示されている。有利な態様では、硬質材料は、簡単に射出成形、成形、又は他の方法で形成することができる合成ポリマーであり、かつ無孔性でもあり、従って、これは、内部に特に基部空洞46内に処理組成物TCを保持する際に有用である。第1の本体要素40Aは、角状突起形又は円錐形の開放端48を有し、これにわたってミスト発生器手段20が張られて取り付けられ、圧電素子24の周縁26は、外周凹部40R内に取り付けられ、外周凹部40Rは、周縁26を包み込み、かつその間に液密シールをもたらす。第1の本体要素40Aは、これらの要素が組み込まれた時に第2の本体要素40Bとの液密シールを形成する。有利な態様では、図示のように、第1の本体要素40Aは、傾斜した外部側壁40AFを含み、傾斜した外部側壁40AFは、少なくとも外周凹部40Rの領域の外部に延び、外周凹部40Rは、周縁26を包み込み、第2の本体要素40Bは、第1の本体要素40Aと接触する対応する傾斜した内部側壁40BFを含む。第1の本体要素40Aと第2の本体要素40Bの寸法は、第1の本体要素40Aが第2の本体要素40Bに挿入された時に、第1の本体要素40Aが、第2の本体要素40Bに挿入されてそれと共に液体密封を形成し、同時に、圧縮力が第1の本体要素内にかつ特にミスト発生器手段20を着座させて封入するように機能する外周凹部40Rの領域において存在するように僅かな圧縮が第1の本体要素40Aに与えられるようなものであることが好ましい。このようにして、ミスト発生器手段20は、ミスト発生器アセンブリ400内で液密に第1の本体要素40Aに取り付けられる。この位置決めにより、ミスト発生器手段20の前方又は外方に霧化チャンバ45も形成され、この位置決めにより、第2の本体要素40B内にミスト発生器手段20の後方に基部空洞46も形成される。図示していないが、1対の電流搬送手段40、すなわち、1対のワイヤが存在することが理解される。1対のワイヤは、回路制御手段(同じく図示せず)から電流を供給し、回路制御手段は、その振動板22内の振動を誘発することによってミスト発生手段20を作動するように作用し、その振動板22は、ミスト発生器アセンブリ400から処理組成物のミストTMをポンピングするように作用し、電流搬送手段40(例えば、ワイヤ)は、適切な穿孔又はチャンネル又は通路を通じて、又はその意味ではミスト発生器アセンブリ400の要素のあらゆる他の適切な構成により第1の本体要素40A及び/又は第2の本体要素40の一部を通過することができる。この側面断面図から分るように、流体導管30も存在しており、流体導管30は、開放端32を有し、開放端32は、供給ボア31を通じて基部空洞46に延び、処理組成物TCは、あらゆる適切な手段、例えば、重力流によってであるが、最も好ましくは、処理組成物のリザーバとミスト発生器アセンブリ400の中間に存在するポンプを通じて流体導管30から供給ボア31に供給される。更に、この図は、基部空洞46内に延びる溢れ導管46Cであり、図示のように、溢れ管47Tに接続され、溢れ管47Tを使用して、出ている処理組成物TCをミスト発生器アセンブリ400から離れる方向にように更に誘導することができる。好ましい作動モードにおいて、コントローラ手段は、基部空洞46に処理組成物を供給するのに使用されるポンプ手段の体積流量を制御し、同時に処理ミストTMの満足な送出速度が生成され、かつ同時に十分な量の処理組成物TCは、TCの十分な供給分がその中に存在するようにミスト発生器アセンブリ400に供給されるようにミスト発生器手段20及びその出力の作動を制御するように作動されるが、処理組成物TCの過剰分のポンピング及び基部空洞46の「溢れ」は、望ましいことに回避される。しかし、万一、余分な処理組成物TCがミスト発生器アセンブリ400内に、特に基部空洞46に存在する場合に、このような余分な処理組成物TCは、溢れ管47Tを通じて引き抜くか又は除去することができる。
【0113】
図16A、図16B、及び図16Cは、そのいくつかの図において以前の図13A、図13B、図14、及び図15を参照して説明した特徴の多くを含むミスト発生器アセンブリ400の更に好ましい実施形態を示している。以前の図16Aによって示す断面図を参照すると、図示のように、ミスト発生器アセンブリ400は、開放端48を有する第1の本体要素40Aを含み、それにわたってミスト発生器手段20が張られて取り付けられ、ここでは圧電素子24の周縁26は、第1の本体要素40Aのボア42内に取り付けられて噴霧化チャンバ45を形成し、かつ第1の本体要素40A内の及びミスト発生器手段20の後方に基部空洞46も形成する。ミスト発生器手段20は、液密に第1の本体要素40Aに取り付けられる。1対の電流搬送手段40、例えば、1対のワイヤが更に示されており、1対のワイヤは、回路制御手段(図示せず)から電流を供給し、回路制御手段(図示せず)は、その振動板22内の振動を誘発することによってミスト発生手段20を作動させるように作用し、その振動板22は、ミスト発生器アセンブリ400から処理組成物のミストTMをポンピングするように作動し、手段40(ワイヤ)は、適切な穿孔を通じて第1の本体要素40Aの一部を通過することができ、又はあらゆる他の経路によりミスト発生器から外方にアセンブリ400を他の方法で通過することができる。図示の実施形態に存在するのに対して、基部空洞46から内方に、すなわち、ミスト発生器手段20から離れる方向に延びる第1の本体要素40A内のトラフ46Tも設けられ、ミスト発生器手段20内では、ミスト発生器アセンブリ400が完全に又は部分的に逆さ状態の時に、処理組成物TCの一部は、トラフ46T内に集まることができる。任意的に、しかし、好ましくは、図16A、図16Bの実施形態に示すように、ミスト発生器アセンブリ400は、溢れ導管46Cを更に含み、溢れ導管46Cは、トラフ46Tに存在する場合がある処理組成物TCのいずれもが排水され、又は他の方法でミスト発生器アセンブリ400を出るようにトラフ46Tと流体連通にしている。有利な態様では、溢れ導管46Cは、適切な溢れ管47Tに更に接続され、溢れ管47Tを使用して、出ている処理組成物TCをミスト発生器アセンブリ400から離れるように更に誘導することができる。開放端32を有する流体導管30は、ミスト発生器アセンブリ400の基部空洞46に延び、処理組成物TCは、あらゆる適切な手段、例えば、毛管流、重力流により上述の流体導管30を通じて基部空洞46に供給されるが、ここでもまた、処理組成物のリザーバとミスト発生器アセンブリ400との中間に存在する1つ又は複数のポンプを通じて供給されることが最も好ましい。図20D及び図20Eの実施形態の場合と同様に、コントローラ手段は、ミスト発生器アセンブリ400の基部空洞46に処理組成物を供給するのに使用されるポンプ手段の体積流量を制御し、同時に処理ミストTMの満足な送出速度が発生するようにミスト発生器手段20及びその出力の作動を制御するように作動され、同時に十分な量の処理組成物TCが、TCの十分な供給分が中に存在するようにミスト発生器アセンブリ400に供給されるが、同時に処理組成物TCの過剰分のポンピング及び基部空洞46の「溢れ」は、望ましくは回避されることが好ましい。この実施形態では、上述の装置の望ましくない溢れ発生の危険性は、通常、トラフ46Tに接続した溢れ導管46Cの作用により回避されるが、その理由には、過剰な体積流量での基部空洞46に入る処理組成物TCのあらゆる過剰分は、ミスト発生器アセンブリ400に届かないようにかつミスト発生器アセンブリ400から外に分流することができるからである。図16Bは、ミスト発生器手段20の構成を示すミスト発生器アセンブリ400の底面図を示しており、板22は、貫通する微孔隙又は通路21を含み、ミスト発生器手段20は、板の周縁26でボア42内に取り付けられる。図16Cは、斜視図でミスト発生器アセンブリ400の基部を示すが、ミスト発生器手段20の図示は、この図では明瞭さを期すために省略されている。そこから分るように、トラフ46Tは、同心であり、かつ供給ボア31の周りに延び、供給ボア31を通じて処理組成物TCは、流体導管30から供給され、かつ基部空洞46に入る。
【0114】
図17A、図17B及び図17Cは、全体的に図16Aを参照して上述したように、ミスト発生器手段20の振動板22の3つの異なる作動モードのミスト発生器アセンブリ400を示している。これらの図では、ミスト発生器アセンブリ400は、線「H」により表された水平面に対して方向付けされる。図の第1の図では、すなわち、図17Aでは、標示付きの矢印により表されるように、基部空洞46に流体導管30を通じて供給されるある一定量の処理組成物TCが示されている。処理組成物TCの送出速度は、基部空洞46に存在する処理組成物TCの容積が基部空洞46を満たさないように制御され、基部空洞46内の処理組成物TCよりも上方の上部空間「HS」が存在する。振動板22は、図示のように外方に延長され、処理ミストTMの粒子が発生される。図の次の図では、すなわち、図17Bでは、ミスト発生器手段20の振動板22は、その中間位置にある。図の最終図では、すなわち、図17Cでは、振動板22は、内方に延長(屈曲)されて示されており、それによって基部空洞64内の処理組成物TCのレベルは僅かに上昇するが、十分な上部空間HSが基部空洞64に存在し、ミスト発生器アセンブリ400は、溢れ状態ではなく、正常に作動する。
【0115】
図18A、図18B及び図18Cは、全体的に図16Aを参照し、並びに図17A、図17B、及び図17Cを参照して上述したようにミスト発生器アセンブリ400を示している。それらの図と同様に、振動板22は、3つの異なる状態に示されているが、以前の図17A、図17B、及び図17Cに示すように異なる周波数で揺動する。しかし、それらの図と同様に、板22の作動特性は異なり、例えば、異なって振動又は揺動するが、依然として各構成において、十分な上部空間HSが基部空洞64内に残り、ミスト発生器アセンブリ400は、溢れ状態ではなく、正常に作動する。図18A、図18B、及び図18Cの実施形態では、振動板22の異なる揺動パターンが、処理組成物TMのミストの送出の異なるパターンを提供する。
【0116】
図19A、図19B、図19C、図19D、及び図19Eは、5つの異なる向きで、すなわち、図19Aでは直立垂直向きで、すなわち、水平面に対して90°上方に、図19Bでは上方に傾斜した向きで、すなわち、ほぼ水平面に対して45°で、図19Cでは水平向きで、すなわち、水平面に対して0°で、図19Dでは下方に傾斜した向きで、すなわち、ほぼ45°下方で、かつ水平面に対して最後に図19Eでは下方の垂直向きで90°下方で、かつ水平面に対して図16Aによるミスト発生器アセンブリ400をそれぞれ示しており、各向きは、図中で「H」と説明したそれぞれの線によって示されている。最初に図19Aを参照すると、図20K1で分るように、処理組成物TCは、ミスト発生器アセンブリ400に流体導管30を通じてポンピングされる。処理組成物TCの一部は、基部空洞64の一部を占有し、一方、基部空洞64の残りは、処理組成物TCよりも上方の上部空間HSを含む。振動板22が作動すると、処理組成物TMのミストが形成されてミスト発生器アセンブリ400から離れる水平方向に出る。基部空洞64内からのあらゆる余分な処理組成物TCは、溢れ導管46Cを通じてミスト発生器アセンブリ400から外方に(「OF」と説明した矢印の方向に)出ることができる。図19Bでは、この傾斜した向きにおいて、流体導管30を通じてポンピングされて基部空洞64に存在する処理組成物TCは、基部空洞64の一部を占有し、占有されていない基部空洞64の残りの部分は、処理組成物TCよりも上方に上部空間HSを形成する。振動板22が作動すると、処理組成物TMのミストが形成され、下方の傾斜方向にミスト発生器アセンブリ400を出る。基部空洞64内からのあらゆる余分な処理組成物TCは、溢れ導管46Cを通じて「OF」と説明した矢印の方向にミスト発生器アセンブリ400を出ることができる。ここで図19Cを参照すると、この水平の向きにおいて、流体導管30を通じてポンピングされて基部空洞64に存在する処理組成物TCは、基部空洞64の一部を占有し、占有されていない基部空洞64の残りの部分は、処理組成物TCよりも上方に上部空間HSを形成する。振動板22が作動すると、処理組成物TMのミストが形成され、下方にミスト発生器アセンブリ400を出る。基部空洞64内からのあらゆる余分な処理組成物TCは、溢れ導管46Cを通じて「OF」と説明した矢印の方向にミスト発生器アセンブリ400を出ることができる。ここで図19Dを考慮すると、この下方に傾斜した向きにおいて、流体導管30を通じてポンピングされて基部空洞64に存在する処理組成物TCは、基部空洞64の一部を占有し、占有されていない基部空洞64の残りの部分は、処理組成物TCよりも上方に上部空間HSを形成する。振動板22が作動すると、処理組成物TMのミストが形成され、角度形成した方向に下方にミスト発生器アセンブリ400を出る。基部空洞64内からのあらゆる余分な処理組成物TCは、溢れ導管46Cを通じてミスト発生器アセンブリ400を出ることができる。ここで図19Eを考慮すると、この下方の垂直向きにおいて、流体導管30を通じてポンピングされて基部空洞64に存在する処理組成物TCは、基部空洞64の一部を占有し、占有されていない基部空洞64の残りの部分は、処理組成物TCよりも上方に上部空間HSを形成する。振動板22が作動すると、処理組成物TMのミストが形成され、水平方向にミスト発生器アセンブリ400を出る。基部空洞64内からのあらゆる余分な処理組成物TCは、溢れ導管46Cを通じてミスト発生器アセンブリ400を出ることができる。
【0117】
ここで上述の図面の考慮に続いて認めることができるように、ミスト発生器アセンブリ400の実施形態は、環境に対して及び/又は本発明の装置を利用して処理される表面に対してその向きに関して比較的影響を受けず、その理由は、それが、その向きと無関係に、ミスト発生器手段20の振動板22が作動する間、処理ミストTMがミスト発生器アセンブリ400から形成されて送出することができるように、処理組成物TCの十分な量がミスト発生器アセンブリ400で内部に、すなわち、基部空洞64に存在する限り作動したままに留まることになるからである。ここではトラフ46T(トラフは必要というわけではないが)を通じて基部空洞64と流体連通している溢れ導管46Cの具備は、基部空洞64が余分な処理組成物TCで溢れないことを保証するための手段を可能にする。あらゆる余分な処理組成物TCの流出は、溢れ導管46Cの具備により制御することができ、実際、複数の溢れ導管46Cが予想される。更に、溢れ導管46Cからの処理組成物の流出の速度は、下流弁を設けることにより、又は他の流れを制御するか又は流れを向けるための手段(図示せず)によるなどで制御することができる。このようにして、コントローラ(図示せず)及び/又はポンプ(図示せず)を使用して、流体導管30を通じた処理組成物の容積測定送出速度、及び/又は他方でミスト発生器20が作動した時に処理組成物TCの十分な量が基部空洞64に存在して振動板22と接触し、同時にミスト発生器アセンブリ400及び特にミスト発生器20の不要な溢れ発生がミスト発生器手段の向きと無関係に水平面に対して回避されるように過剰な量の処理組成物TCが基部空洞64に存在しないようにミスト発生器アセンブリ400を出る溢れ処理組成物の容積測定流出速度を制御する。このようにして、ミスト発生器手段400及び処理組成物TMのミストの方向の制御における広い許容範囲を設けることを本発明の装置及び本発明の方法において達成することができる。同様に、このような恩典は、図20D及び図20Eに示すミスト発生器アセンブリ400の実施形態のような溢れ導管を含まないミスト発生器アセンブリ400に与えることができることは理解されるものとする。このような実施形態では、最適作動特性を与えて溢れ発生の可能性を最小にするために処理組成物TCの進入又は供給の慎重な制御が必要である。
【0118】
図20A、図20B、及び図20Cは、いくつかの代替図により、図16Aの実施形態と殆どの点において類似のものであるミスト発生器アセンブリ400の好ましい実施形態を示している。図20Aに示す断面図に示すように、第1の本体要素40Aには、基部空洞64に対して当接するミスト発生器手段20が中に取り付けられる。供給流体導管30は、基部空洞64の中に延び、一方、溢れ導管46Cは、トラフ46Tの一部を通じて基部空洞64と流体連通している。ミスト発生器手段20は、第1の本体要素40Aと密封気密接続しており、可撓性エラストマー材料で製造された1対の延長突出部402によりその中に保持され、図示の実施形態では、第1の本体要素40A全体は、可撓性又はエラストマー性の材料で形成され、ここでは、ゴムのような材料で形成されることが好ましく、ゴムのような材料は、例えば、ゴム、シリコーン材料、シリコンエラストマー、又はそれに関して第1の本体要素40Aとミスト発生器手段20の間に液体密封も形成しかつ保持するのに使用することができる構造的な流体シール面をもたらすあらゆる他のエラストマー材料とすることができる。図20Bは、斜視図でミスト発生器アセンブリ400及びその要素を示しており、ワイヤ空洞「WP」も見出され、ワイヤ空洞「WP」内では、ミスト発生器手段20に接続されたワイヤ40(又は他の電流搬送導体)がミスト発生器アセンブリ400を出ることができる。図20Cは、平面図で発生器アセンブリ400と同じものを示している。
【0119】
図21は、1対のミスト発生器アセンブリ400、好ましくは本発明の装置の一部を形成する装着板「MP」に固定された図20D、図16A、図18l1、図20J1、及び/又は図20Aによるミスト発生器アセンブリの1つ又はそれよりも多くの代表図を示している。この図では、1対の流体制御手段90が示されており、1対の流体制御手段90は、リザーバ80から外方に通過する流体処理組成物の量又は品質の制御を行うことができるあらゆる装置とすることができる。リザーバ80は、ある一定量の処理組成物TCを含むための補充可能なリザーバ、着脱式補充パッケージ、カートリッジ、又はあらゆる他の容器とすることができる。図示の実施形態では、流体制御手段は、最も都合よくは1対のポンプ、特に好ましくは、ミスト発生器アセンブリ400の各々に処理組成物TCの制御された量を供給するためにコントローラ手段(図示せず)により作動してそれにより制御することができる1対の圧電ポンプである。ミスト発生器アセンブリ400の各々への処理組成物供給の量は、必ずしも同じというわけではなく、コントローラからの入力に応答して変えることができるが、多くの作動又は作動モードにおいてこのような量は、本質的に同一になる。コントローラ(図示せず)は、装着板PM内の角状突起又は他の穿孔PPを通じてミスト発生器アセンブリ400を出る処理組成物TMのミストのプルームを発生させるために流体制御手段90及びミスト発生器アセンブリ400を作動させる。
【0120】
図22は、本発明による装置1の一実施形態を示している。装置1は、リザーバ80内のある一定量の流体処理組成物TCを含む第1のアセンブリ120と、ミスト発生器20を引き起こすのに必要とされる電力も伝達される150での1つ又は複数の中間ワイヤによってコントローラ手段140に取り付けられている処理組成物TC内に浸漬されたミスト発生器20とを含む。第1のアセンブリ120は、上部カバー122を通じて開放可能であり、上部カバー122は、貫通する2つのコネクタポート、すなわち、空気流入口コネクタポート123とミスト出力コネクタポート124とを有する。図では示めされていないが、空気流発生器手段が「G」と説明される矢印によりに表されている空気流発生器手段は、空気流管123Aを通じた気体、好ましくは空気の流れを供給し、空気流管123Aは、容器80の内部内で高圧を発生させる。容器80に存在するミストTMの形態の処理組成物は、ミスト管124Aを通じて外へ強制的に推し進められ、ミスト管124Aは、それを制御ハンドル160又は制御「ワンド」に誘導し、制御ハンドル160は、遠位端161で流れ誘導ノズル162を有し、流れ誘導ノズル162から処理組成物TMのミストが出る。制御ハンドル160は、人により把持され、ミスト管124Aは可撓性であり、第1のアセンブリ120と別のものであるので、ミスト管124Aを便利に使用して、望ましい位置に処理組成物TMのある一定量のミストを供給することができる。
【0121】
図23は、第1のアセンブリ120の代替的な実施形態を示しており、第1のアセンブリ120は、コントローラ手段、電力供給源、及び空気流発生器が第1のアセンブリ120の一部を形成するハウジング129内に含まれているという点において自己内蔵型であり、例えば、ミスト管124Aを通る処理組成物のミストの流れを引き起こすためにリザーバ80の内部に十分な圧力を供給する際にバッテリ式送風機又はファンを使用することができる。このような自己内蔵型の第1のアセンブリは、本発明による装置1の携帯化をもたらすものである。
【0122】
図24は、図25を参照して全体的に示すような第1のアセンブリ120を含む本発明による装置を示しており、第1のアセンブリ120には可撓性ストラップ128が取り付けられ、可撓性ストラップ128を使用して肩のような身体の部分から第1のアセンブリ120を吊り下げることができる。装置1は、中間可撓性ミスト管124Aにより第1のアセンブリ120に接続した制御ハンドル160も含み、中間可撓性ミスト管124Aからミストの形態の処理組成物を供給することができる。制御ボタン163を次に使用して、流れ誘導ノズル162からの処理組成物の放出を制御することができる。
【0123】
図25は、本発明による装置1の更に別の実施形態を示しており、ミストの形態の大量の処理組成物を分注する必要がある時に望ましい場合があるように、第1のアセンブリ120には車輪付きのカート125が設けられている。図示の実施形態は、図24に説明したものと殆どの点において類似のものであり、図は、ここでは吊着中のカーテンTSとして示された「軟質面」を処理することができる方法を示している。使用時に、ユーザは、単に制御ハンドル160の流れ誘導ノズル162からのエアロゾル化処理組成物、すなわち、処理ミストTMの放出を誘導する。
【0124】
図26は、断面図で図24及び図25の上述の実施形態による制御ハンドル160又は制御「ワンド」の簡単な実施形態を示している。この図では、ミスト管124は、制御ハンドル160の近位端164を通って放出弁163aまで延び、放出弁163aは、放出弁163aが「開」状態である時に、処理組成物のミストが管ノズル124Bを通り、かつ流れ誘導ノズル162に至り、流れ誘導ノズル162からエアロゾル化処理組成物又は処理組成物のミストが出るように制御ボタン163により手動で制御することができる。制御ハンドル160の手による把持は、制御ハンドル160を保持してその中で作動させる人のオペレータの1つ又はそれよりも多くの指を包み込む凹部164Bを僅かに把持することによって改善することができる。
【0125】
図27は、自己内蔵型かつ携帯型のアセンブリ内の装置1の更に別の実施形態の断面図を示している。成形ハウジング170は、一端でハウジング170の内部と連通している流れ誘導ノズル162を含み、反対端でリザーバ80及び電力供給源190、ここでは、1つ又はそれよりも多くの電気バッテリを成形ハウジング170内に挿通することができる着脱式カバー171を含む。有利な態様では、吸気格子172も、ハウジング170に存在し、吸気格子172は、流れ誘導ノズルの反対端で又はその近くに形成されることが好ましい。ハウジング170の内部には制御回路手段(図示せず)、及びここでは送風機200の形態である空気流発生器も位置し、送風機200は、小さい電気モータ202によって駆動され、小さい電気モータ202は、送風機200の駆動軸(図示せず)に適切に機械的に結合される。供給手段70は、リザーバ80から外方に延び、かつミスト発生器20が作動されるとリザーバの内部に存在するエアロゾル化処理組成物のミストTMが発生するようにミスト発生器20の十分近くにある。処理組成物の飛翔ミストの移動及び供給を補助するために、送風機200は、出口203からの移動中の空気の流れを誘導して装置1の流れ誘導ノズル162から外へ流れるように空気を誘導する。このような装置は、携帯型かつコンパクトであり、リザーバ80の補充又は交換を必要とせずに及び/又は1つ又はそれよりも多くのバッテリ190の交換又は充電を必要とせずに多くの場合に1つ又はそれよりも多くの処理作業を行うことができるので実際的でもある。更に、処理組成物のミストの発生がミスト発生器20の起動と本質的にほぼ同時なので、制御手段及び結果的に送風機200及びミスト発生器20を通電する制御ボタン163は、実際に表面を処理する時に装置1を起動かつ作動させるために使用する必要があるのみであるから、表面処理作業と作業の間で電力を節約することができる。
【0126】
図28A、図28B、図28C、図28Dは、自己内蔵型かつ携帯型実施形態における装置1の好ましい実施形態の図を示している。成形ハウジング170は、ハウジング170の一部を形成する装着板MPを通って延びる複数の流れ誘導ノズル162を含み、流れ誘導ノズル162の各々の後部には、全体的に図20A、図20B、及び図20Cを参照して説明した通りである3つのミスト発生アセンブリ400が取り付けられる。ハウジング170に嵌入されたカートリッジ状のリザーバ80も、装置1内に装着状態及び非装着状態で示されている。装置1は、装置1の作動を制御するためにユーザにより作動することができる摺動可能なスイッチ163Aを含む。図では示していないが、ハウジング内には、少なくとも電源、好ましくは、1つ又はそれよりも多くの電気バッテリ(充電式又は非充電式)、回路制御手段(図示せず)、及び制御回路手段からの適切な制御信号に応答して3つのミスト発生アセンブリ400の各々のミスト発生器手段20の各々に供給すべきカートリッジ状のリザーバ80に存在する処理組成物の供給をもたらすために少なくとも1つであるが2つ又はそれよりも多くのポンプ及び必要配管又は他の流体導管が存在することができ、制御回路手段は、同時にミスト発生器20及び1つ又はそれよりも多くのポンプ、好ましくは、「Bartels Mikrotechnik GmbH」(ドイツ国ドルトムント)から現在市販されているような圧電ダイヤフラムポンプも作動する。好適度が劣る実施形態では、ミスト発生器アセンブリ400は、図19A、図19B、図19C、図19D、及び図19Eのうちの1つ又はそれよりも多くで概説した原理に従って作動することができるあらゆる他のミスト発生アセンブリ400とすることができる。1つ又はそれよりも多くの、ここでは、3つのミスト発生器アセンブリ400の使用により、装置1は、上述のように水平面に対して様々な傾き又は向きで作動することができる。このような使用により、ミスト発生器手段20が装着板MPから外方に直接に処理組成物TMのミストを分注するので処理組成物のミストの流量を増大させる空気流発生器手段の必要性もなくなる。従って、好ましい実施形態では、本発明の装置では、このような空気流発生器手段が除外される。
【0127】
図28Eは、図28A、図28B、図28C、図28Dに示す装置1の一部を示している。図28Eは、平面図で装置1の内部から見た時の装着板MPを示している。図28Eで分るように、3つのミスト発生アセンブリ400は、ほぼ線形の構成で配列され、装着板MPに固定又は他の方法で取り付けられる。
【0128】
図28Fは、図28Dの線「DD」に従った図28A、図28B、図28C、図28D、及び図28Eによる装置の断面図を示している。これらの図で分るように、装着板MPは、装置1の下側に、かつ装着板MPに対して傾斜する取手160の反対側に位置決めされる。取手160は、把持可能であり、かつユーザの手により把持されるのに適している。3つのミスト発生器アセンブリ400は、ミスト発生器アセンブリ400から発生された処理組成物が、その一部として構成された装着板MP及び流れ誘導ノズル162を通過するように配置される。流れ誘導ノズルは、「角のような」形状を与えるために直線的又は僅かにテーパのついた側壁を有する貫通する単一のオリフィス又は穴である。本特許の図から理解されるように、ミスト発生器手段20は、空気流発生装置の必要性により分注する流れ誘導ノズル162に本質的に実際上隣接している。この図では分らないが、ミスト発生器アセンブリ400の各々は、同時にミスト発生器20及び1つ又はそれよりも多くのポンプも作動する制御回路手段からの適切な制御信号に応答してミスト発生器手段20の各々、3つのミスト発生アセンブリ400の各々に供給すべきカートリッジ状のリザーバ80に存在する処理組成物の供給をもたらすために、電源、好ましくは、1つ又はそれよりも多くの電気バッテリ、制御回路手段、及び少なくとも1つのポンプ、及び必要な配管又は他の流体導管を含むがこれらの限定されない装置の更に別の要素に接続されることは理解されるものとする。
【0129】
図28A、図28B、図28C、図28D、図28E、及び図28Fの好ましい実施形態に関して図示していないが、装置1は、新しいバッテリに関する取り外し及び交換を補助することができるように特に交換可能なバッテリを位置決めすることができる位置において装置1の内部へアクセスを可能にするためなどにヒンジ式又は着脱式及び交換式とすることができる開放可能なカバー部を含むことができる。例えば、取手160の一部は、特に、1つ又はそれよりも多くのバッテリが取手内に存在する場合に内部へのアクセスを可能にするこのような開放可能なカバー部を含むことができる。摺動可能なスイッチ163Aの代わりに、他のタイプのスイッチを含むことができ、並びに複数のスイッチ又はスライダ又は他の信号入力手段を設けることができる。このようなスイッチは、2つ又はそれよりも多くの位置間に移動可能にすることができ、最も簡単な形で「オン」及び「オフ」スイッチとしてのみ作動するが、少なくとも1つ又はそれよりも多くの中間設定を含むことが好ましい。1つ又はそれよりも多くの中間設定を使用して、処理組成物のミストの送出速度を制御すること、及び1つ又はそれよりも多くの予め選択された時間間隔で装置1の作動を自動的に係合及び係合解除させ、それによって装置1の無人作動又は他の作動パラメータをもたらすタイマ手段のような装置1の様々な作動パラメータを確立することができる。装置1は、装置のユーザに視覚的フィードバックを行う1つ又はそれよりも多くのステータスインジケータ手段を含むことができる。非限定的な例には、絵文字、アイコン、書き言葉、及び数字インジケータなどのような装置の作動ステータスに関連の記号を適切に表示する発光ダイオード又は小さいLCD又はLEDパネルがある。しかし、ステータスインジケータ手段は、ユーザに装置1の作動ステータスを含む装置のステータスに関する情報を提供するあらゆる目視で識別可能、音響的に識別可能、触知識別可能なインジケータとすることができる。
【0130】
このような装置1は、携帯型及びコンパクトであり、リザーバ80の補充又は交換を必要とせずに及び/又は1つ又はそれよりも多くのバッテリ190の交換又は充電を必要とせずに頻繁に1つ又はそれよりも多くの処理作業を行うことができるので実際的でもある。更に、処理組成物のミストの発生がミスト発生器20の起動と本質的にほぼ同時であり、処理組成物のミストの有向送出の方向は広く変えることができるので、装置1は、使用において有効かつ便利でもある。
【0131】
図29は、織物表面、ここでは、椅子TUの布張りをした表面を処理する簡略化された方法を示している。本発明1による装置、例えば、図28A、図28B、図28C、図28D、図28E、及び図28Fによる実施形態は、装置が作動する間にエアロゾル化処理組成物、すなわち、ミストTMが装置1の適切な配置により織物表面に接触するように使用されるように作動される。処理組成物TMのミストは、織物の表面に接触するだけでなく、織物内に浸透して織物を貫通し、技術的な恩典、例えば、洗浄の恩典、消毒の恩典、ウイルス除去の恩典、芳香処理の恩典、臭気除去の恩典、臭気中和の恩典、アレルゲン防止の恩典、治療の恩典、及び/又は他の技術的な恩典を与えることができる。
【0132】
図30は、織物表面、ここでは、タイル張りのセラミック面、例えば、台所調理台、シャワー個室、浴槽周囲、又はフローリング又は壁面を処理する簡略化された方法を示している。本発明による装置1、例えば、図28A、図28B、図28C、図28D、図28E、及び図28Fによる実施形態は、装置が作動する間にエアロゾル化処理組成物、すなわち、処理組成物TMのミストが硬質面の近くに装置1の適切な配置により硬質の表面に接触するように使用されるように作動される。処理組成物TMのミストの空気によって運ばれる性質のために、ミストTMが適用された軌跡で表面に均一に堆積する前に少なくとも数秒間に空気によって運ばれるままであり、すなわち、浮遊する。
【0133】
図示していないが、本発明の装置は、衣類洗濯機、並びに衣類乾燥機の内部及び内容物を処理するのに使用することができ、装置は、処理ミストTMを放出するために衣類洗濯又は乾燥サイクル前、衣類洗濯又は乾燥サイクル中、又は衣類洗濯又は乾燥サイクル後に使用することができるように考えられている。
【0134】
図示していないが、本発明の装置は、織物及び衣類、特に洋服及び衣類上の汚れ、特に局所化した汚れを処理するのに使用することができるように考えられている。このような処理は、衣類洗濯又は乾燥サイクル前、衣類洗濯又は乾燥サイクル中、又は衣類洗濯又は乾燥サイクル後に行うことができる。このような織物及び衣類の処理は、洗浄の恩典、消毒の恩典、臭気中和の恩典、又はその意味では所望されるか又は必要な場合にあらゆる他の技術的な恩典を与えることができる。
【0135】
図示していないが、本発明の装置は、調理器具、皿類、給仕用品、食事用具、及び食器類などを処理するのに使用することができるように考えられている。装置は、あらゆる望ましい時間にこのような物品上へ処理組成物のミストを分注するように作動することができる。一例においては、このような処理は、調理器具、皿類、給仕用品、食事用具、及び/又は食器類に対して次の洗浄作業を行う前に、特に、自動皿洗い機において洗浄作業を行う前に行うことができる。別の例としては、このような処理は、洗浄作業の後に行うことができ、装置は、処理の恩典、例えば、表面コーティング、消毒又はウイルス除去組成物の層を調理器具、皿類、給仕用品、食事用具、食器類の表面上に与えるために使用される。
【0136】
図示していないが、本発明による装置は、皿洗いサイクルの一部の最中に処理組成物のミストを分注するために、食器洗浄機械、例えば、自動皿洗い機の内部内に設けることができるように考えられている。装置は、その中に永久的に固定することができ、又は装置に新しい量の処理組成物TCの補充の必要がある場合に又は修理のためにユーザにより取外し可能であるように適切な装着ブラケットによるなどで取外し可能に固定することができる。本発明による装置は、従来通りに皿洗い機に存在するようなラック内に置くか、又はラックから吊ることによって取外し可能に挿入することができるユニットとして供給することができるようにも考えられている。装置は、センサ信号に応答して食器洗浄機械の内部及びその内容物に処理組成物TMのある一定量のミストを送出するように装置が作動するように、時間、温度、食器洗浄機械に存在する洗浄液の化学組成を含むがこれらの限定されないセンサ信号のような適切な入力に応答して作動させることができる。
【0137】
同様に、図示していないが、本発明による装置は、衣類洗濯機及び/又は衣類乾燥機の内部に設けることができる。装置は、その中に永久的に固定することができ、又は装置に新しい量の処理組成物TCの補充の必要がある場合に又は修理のためにユーザにより取外し可能であるように適切な装着ブラケットによるなどで取外し可能に固定することができる。本発明による装置は、衣類洗濯機及び/又は衣類乾燥機内に取外し可能に挿入することができるユニットとして供給することができることも考えられる。装置は、センサ信号に応答して食器洗浄機械の内部及びその内容物に処理組成物TMのある一定量のミストを供給するように装置が作動するように、時間、温度、食器洗浄機械に存在する洗浄液の化学組成を含むがこれらの限定されないセンサ信号のような適切な入力に応答して作動させることができる、
【0138】
図示していないが、本発明の装置は、シャワー個室の内部及び内容物を処理するのに使用することができるように考えられている。本発明のこのような処理及び装置を使用して、処理組成物TMのミストを供給することができる。装置のユーザは、シャワー個室の内部及び/又は表面に手動で装置を持ち込み、処理ミストTMを分注するように装置を作動させる。代替的に、装置は、シャワー個室の内部に保持され、例えば、適切なハンガー手段によりシャワーヘッド又はシャワーヘッド給水管から吊すことができ、又は1つ又はそれよりも多くの吸着又は接着剤手段によりシャワー個室の一部に接着することができ、装置は、このようにして適切に装着することができ、好ましくは、取外し可能に装着可能である。装置は、次に、シャワー個室の内部及び内容物上の表面を処理するためにある一定量の処理組成物TMのミストを放出するように必要に応じて予めプログラムするか又は手動式で作動することができる。1つの好ましい実施形態では、時間ベースで周期的に装置の作動及び処理組成物TMのミストの分注を自動的に開始するか、又は適切な信号の受信に応答して作動を行うために、タイマ手段が制御回路内に含まれる。任意的に、装置は、補助的な空気処理の恩典を与える空気処理手段を更に含む。
【0139】
図示していないが、本発明の装置を使用して、並ぶか又はオンラインかに関わらず、ごみ入れ缶又はごみ箱のようなごみ容器の内部を処理することができることも考えられる。装置は、ある一定量のミスト処理組成物TMが、ごみ容器の内部に及び/又はごみ容器の近くに少なくとも周期的に放出されるように、例えば、適切なハンガーによってごみ容器の一部に固定又は吊すことができる。一実施形態では、ごみ容器は、可動式蓋を含み、装置は、その上に装着することができる。別の実施形態では、装置は、装置がごみ容器の内部にあるようにハンガーによって取り付けられる。上述の実施形態の両方において、処理組成物TMのミストは、ごみ容器の内部に誘導され、次に、信号手段の信号に応答して及び/又は装置を起動させることができるユーザ入力に応答して、時間ベース、周期ベースのいずれかでごみ容器のごみ又は他の内容物を処理するのに使用することができる。
【0140】
当然のことながら、上述の図中に説明した実施形態は例示であり、限定するものではないことは理解されるものとする。開示した実施形態に示す様々な要素は、異なる実施形態の同様又は類似の要素と置換することができることも同じく明確に理解されるものとする。特に、本明細書に示した装置1の異なる実施形態において異なる形態のミスト発生器20で置き換えることができることが事実予想される。
【符号の説明】
【0141】
1 装置
80 リザーバ
160 制御ハンドル
163A 摺動可能なスイッチ
170 成形ハウジング
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理組成物を表面、例えば、非生物硬質面又は非生物軟質面に送出するための装置及び方法、及びこのような表面を処理する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表面に技術的恩典をもたらす化学的組成物は、古くからあって当業技術で公知である。主としてその組成が多くの場合に水性である液体組成物は、ある一定量のこのような組成物を表面に単に注ぐか又は分注容器から送出される液滴の形態でそれを送出することを含むいくつかの手段のいずれかにより表面に供給することができる。広く使用される分注容器は、ある一定量の組成物並びに高圧気体を含むエアロゾル容器のような高圧容器、並びにノズルを通じて組成物を分注するのに使用することができる手動式のポンピング可能なスプレーヘッドが装備された非加圧式フラスコ又は容器を含む。このようなものは、多くの状況で有効であるが、短所がないわけではない。一般的に、エアロゾル容器又は手動式のポンピング可能なスプレーヘッドを使用する送出率は有効であるが、このような手段によって送出される比較的大きい液滴は、一般的に、それらが分注される硬質又は軟質面を急速に飽和させる。更に、このような手段によって送出される比較的大きい個々の液滴は、粒径、質量、又は直径も広範囲であることが多く、これは、送出される平均的な液滴粒径の分布に関して非常に低い均一性の度合いをもたらす。これは、多量のこのような処理組成物が表面上に比較的急速に送出されるか又は堆積されように意図される場合に有利であるが、これはまた、粒径が比較的大きい液滴が急速に表面上に落下して硬質又は軟質面上に処理組成物の限られた程度の分布をもたらすので不利でもある。すなわち、硬質又は軟質面を含む表面へ処理組成物の送出のための改良型の方法を提供する現実的な必要性が当業技術に存在する。本発明が関連するのは、そのような必要性である。
【0003】
同じく空気処理、例えば、空間内への芳香剤、香水、殺虫剤、消臭スプレー、臭気中和剤の分散に主として関連する技術分野で公知であるのは、分散粒子の形態で液体組成物を分注するための様々な装置である。このようなものは、振動板とリザーバから振動板まで液体の送出のための芯又は毛細管とを含む様々な装置を開示するFeriani他に付与されたUS 76948927、Tollenに付与されたUS 2009/308945、Valpey III他に付与されたUS 2009/272818、タカハシ他に付与されたUS 5299739に開示されたものを含む。更に、Collins,Jr.他に付与されたUS 2004/0256487、Abergel他に付与されたUS 2005/0103891、及びHess他に付与されたUS 6802460は、リザーバからの液体に直接に流体接触している振動板を含むスプレー装置を開示している。US 5297734は、空間に液体の粒子を送出するための液体が供給される振動板の様々な構成を開示している。これらの米国特許文書の内容は、引用により本明細書に組み込まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第76948927号
【特許文献2】米国特許出願公開第2009/308945号
【特許文献3】米国特許出願公開第2009/272818号
【特許文献4】米国特許第5299739号
【特許文献5】米国特許出願公開第2004/0256487号
【特許文献6】米国特許出願公開第2005/0103891号
【特許文献7】米国特許第6802460号
【特許文献8】米国特許第5297734号
【特許文献9】米国特許出願公開第2009/0121043号
【特許文献10】米国特許第7673812号
【特許文献11】国際公開第2009/059664号
【特許文献12】米国特許第6854662号
【特許文献13】米国特許第7229029号
【特許文献14】米国特許出願公開第2007/0011940号
【特許文献15】米国特許出願公開第2007/0169775号
【特許文献16】米国特許出願公開第2008/00419272号
【特許文献17】米国特許第7229028号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これらの公知の当業技術の装置にも関わらず、当業技術の処理装置及び処理方法には更なる進歩が依然として必要である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様において、エアロゾル化処理組成物と接触する表面又は空間に技術的恩典をもたらす処理組成物、すなわち、エアロゾル化処理組成物のミストを発生させる装置を提供する。
【0007】
本発明の更に別の態様により、硬質面及び軟質面の処理の方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は、表面に接触してそこに技術的恩典を提供する。
【0008】
本発明の付加的な態様により、非生物無孔性硬質面の処理の方法を提供し、本方法は、硬質面に接触してそこに技術的恩典を提供する処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含む。
【0009】
本発明の更に別の態様により、軟質面、例えば、カーペット、敷物、カバー、カーテン及び掛け布、布地、織物、及び衣類の処理の方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は、軟質面に接触し、更に任意的にその1つ又は複数の表面にも浸透し、かつそこに技術的恩典を提供する。
【0010】
本発明の更に別の態様により、チリダニの発生を制御するか又はその残留糞便を制御する方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は、表面に接触してそこに技術的恩典を提供する。
【0011】
本発明の更に別の態様では、アレルゲンを変性させる方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は、表面に接触してそこに技術的恩典を提供する。
【0012】
本発明の更に別の態様では、布地、織物、及び衣類などの洗濯処理のために洗濯機内で処理される物品の前処理又は物品の後処理の方法を提供し、本方法は、前処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、ミストは、上述の布地、織物、及び衣類などに接触し、更に任意的にその1つ又は複数の表面にも浸透し、かつそこに技術的恩典を提供する。このような前処理段階又は後処理段階は、上述の物品に直接に実施することができ、又は洗濯機又は洗濯物乾燥機のような機械を利用して実施することができる。
【0013】
本発明の更に別の態様により、自動皿洗い機内で処理される皿類物品のような物品の前処理又は物品の後処理の方法を提供し、本方法は、前処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、この組成物は、皿類、例えば、食器類、ガラス製品、調理用具、及び調理器具などに接触し、かつそこに技術的恩典を提供する。このような前処理段階又は後処理段階は、上述の皿類物品に直接に実施することができ、又は自動皿洗い機のような機械を利用して実施することができる。
【0014】
本発明の更に別の態様では、空間への空気処理組成物の送出の方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は、上述の空間に接触し、それに対して技術的な恩典、例えば、芳香、香水、消臭、悪臭中和、及び空気清浄などを提供する。本方法は、開放空間、例えば、部屋のようなより大きい容積、建物内部の公共の場、車両内の運転室又は車内、並びに閉じた容器又は他の比較的より小さい空間、例えば、収容キャビネット、クロゼット、シャワー個室、及び厨芥入れ又はごみ箱の内部に実施することができる。
【0015】
本発明の更に別の態様により、身体表面、例えば、皮膚面又は毛髪面、例えば、毛髪の成長がある皮膚表面への処理組成物の適用の方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、この組成物は、身体表面に接触してそこに技術的恩典を提供する。
【0016】
本発明の上記及び更に別の態様は、以下の明細書及び添付図面の精査からより明らかであろう。
【0017】
本発明の一態様において、エアロゾル化処理組成物とも呼ばれてエアロゾル化処理組成物と接触する表面又は空間に技術的恩典を与える処理組成物のミストを発生させる装置を提供する。一実施形態により、流体製品をエアロゾル化する装置を提供し、この装置は、ミスト発生器と、ミスト発生器を作動させるための制御回路と、エアロゾル化される流体製品のためのリザーバと、ミスト発生器に流体製品を供給するための手段と、ハウジングと、任意的に、ミスト発生器によって発生したミストの流れを装置から外へ向けるようになった少なくとも1つの流れ誘導ノズル又は流れ誘導オリフィスとを含む。
【0018】
本発明の第2の態様では、装置は、処理組成物のミストを供給する機能を行うように相互接続することができる2つ又はそれよりも多くの部分に分割される。
【0019】
本発明の第3の態様では、装置は、完全に手で保持可能であり、かつ表面及び/又は空間を処理するのに使用する処理組成物のミストを発生させる。
【0020】
装置は、ミスト発生器手段を含み、これは、中実又は多孔性であるか又はグリッドの形態で又は振動部材を通過する1つ又はそれよりも多くのセグメント又はスロットの形態で微細穿孔された金属又はセラミック板を含む振動部材と、作動時に振動部材に振動運動を引き起こす圧電アクチュエータとを含むことができる。ミスト発生器手段は、上述の振動部材に取り付けられて円環に張られた圧電材料の環状リングとすることができ、これは、起動時に上述の振動部材を振動させる。ミスト発生器手段は、圧電材料の振動運動を受け取って振動運動を上述の振動部材に伝達する非振動要素又は部材に取り付けられるか、隣接するか、又は当接する圧電材料を含むことができる。ミスト発生器手段は、圧電材料の振動運動を受け取って処理組成物を必ずではないが任意的に振動させる振動部材を通して強く押し込む非振動要素又は部材に取り付けられるか、隣接するか、又は当接する圧電材料を含むことができ、メッシュ又は板は振動せず、処理組成物は、圧電材料の振動運動を受け取る、取り付けられたか、隣接するか、又は当接する非振動要素又は部材の移動により、例えば、圧電材料の振動運動による非振動部材とメッシュ又は板の間に位置する処理組成物の圧縮により振動部材を通して駆動される。
【0021】
ミスト発生器手段は、管状圧電材料とすることができ、これは、起動時に管状圧電材料が振動又は膨張/収縮し、これが、次に振動部材の振動運動を与えるように、圧電材料の端部間でその内部ボアに張られた振動部材を含み、及び/又はその1つ又はそれよりも多くの端部で内部ボアに張られた振動部材を含む。
【0022】
ミスト発生器手段は、装置の一部を形成し、かつ装置に恒久的に固定することができる。ミスト発生器手段は、以下に説明するようなミスト発生器アセンブリのような更に別の要素の一部又は装置の一部を形成することができる。代替的に、ミスト発生器手段は、装置に挿入又は固定された時に装置を完成させてその使用を可能にする補充ユニット又は補充リザーバの一部として設けることができる。更に、ミスト発生器手段は、装置又は補充ユニット又は補充リザーバのうちの1つ又はそれよりも多くにユーザにより必要に応じて又は望むように除去及び/又は設けることができるユーザ交換可能な物品又はユニットとすることができる。更に、いずれの実施形態でも、ミスト発生器は、作動ミスト発生器手段を形成するために組み立てる必要があるいくつかの部分で形成することができ、例えば、圧電アクチュエータは、装置の一部を形成することができ、別の振動部材は、装置及び補充ユニット又は補充リザーバが適正に整列し、又はそうでなければ装置内に設けられるまで作動不能のままであり、従って、圧電アクチュエータとその後にミスト発生器手段として作動する振動部材との間の相互作用を可能にする補充ユニット又は補充リザーバの一部を形成することができる。このような実施形態は、補充ユニット又は補充リザーバの交換で新しい振動部材が装置に設けられるという点で好ましい。
【0023】
装置は、ミスト発生器手段の作動を制御するコントローラ手段を含む。コントローラ手段は、1つ又はそれよりも多くの機能を提供することができる。コントローラ手段は、ミスト発生器の作動に向けて適切な電気信号を発生させるのに使用される高周波発生器と、特に、それに関連付けられた圧電素子又は装置とを含むことが好ましい。コントローラ手段は、コントローラ手段の作動モードを制御するために本発明によって装置のユーザにより確立することができる1つ又はそれよりも多くのスイッチ又は他の入力手段、例えば、ボタン、接点、又はスイッチを含むことができる。コントローラ手段はまた、処理組成物の計量された量又は投与量が装置から分注された後にユニットの電源を切断するか又はその作動を停止することができるミスト発生器の出力を制御するための手段を含むことができ、処理組成物の量は、例えば、設定値を通じてユーザが制御可能な量とすることができ、又はユーザが変更することができない所定の計量された量とすることができる。装置によって送出される処理組成物の量は、装置の環境条件に応答することができるコントローラ手段によって受信した信号に応答して変えることができる。コントローラ手段はまた、装置に関連付けられた1つ又はそれよりも多くのセンサから受信される1つ又はそれよりも多くの信号入力を受信してそれに応答するように適応させることができる。例えば、コントローラ手段は、リザーバ又は補充ユニット内の処理組成物の量のような装置のいずれかの部分のステータス、装置の物理的向き、並びに分注の頻度及び/又は単位時間間隔にわたって分注される処理組成物の容積に関連する信号又は条件を受信してそれに応答するように適応させることができる。このような応答の非限定的な例は、処理組成物の容積送出速度及び/又は単位時間当たりの処理組成物の送出の頻度のうちの1つ又はそれよりも多くを増加又は低減することを含む。コントローラ手段は、ワイヤのような適切な導体手段を通じて装置の1つ又はそれよりも多くの更に別の要素にそれらの作動を制御するために伝達することができる1つ又はそれよりも多くの出力信号を提供することができる。コントローラ手段は、プログラマブルとすることができ、かつ各々が少なくとも1つ、好ましくは複数の個別のプログラムされた段階を有する1つ又はそれよりも多くのプログラムによる装置の作動のための適切な電子回路を含むことができ、一般的に、このようなものは、少なくとも論理又はプログラムコントローラ、例えば、中心演算処理装置及び1つ又はそれよりも多くのプログラムを格納するためのシステムメモリを含む。コントローラ手段は、好ましくはコントローラ手段への1つ又はそれよりも多くの信号入力に応答する特定の論理に従って作動する非プログラマブル回路とすることができる。コントローラ手段は、流体処理組成物から処理ミストを発生させる際にその作動を制御するためにミスト発生器に適切な電力及び/又は信号出力を供給するために駆動回路を含むことができ、これは、この目的に対して適切な公知の従来技術の駆動回路を含むことができる。コントローラ手段内に存在することができる適切な回路の一例は、その内容が引用により本明細書に組み込まれている公開出願US 2009/0121043に開示されているような変圧器変換器を含み、かつ存在する圧電素子及びミスト発生器によって作用される入力を有するパルス幅変調回路(PWM)である。適切な回路の更に別の例は、処理組成物が細かい液滴のエアロゾルに形成されるように可変周波数をミスト発生器に供給するマイクロプロセッサ制御式可変発振器を含むものである。可変発振器は、充電及び放電の時間を調節するデジタル抵抗器を含むことが好ましく、このような回路は、その内容が引用により組み込まれるUS 7673812に開示されている。
【0024】
装置は、ユーザによる直接の制御により、例えば、装置上のスイッチを制御することによって作動させることができ、又は代替的に、装置は、間接的に、例えば、遠隔制御ユニットによって作動させることができる。
【0025】
装置は、装置が携帯型であるように装置と一体化している電力供給源、例えば、1つ又はそれよりも多くのバッテリを含むことができ、又は装置は、装置を電源に、例えば、コントローラ手段に電力を供給する変圧器又は電気幹線に接続するための手段、例えば、ワイヤを含むことができる。バッテリは、消耗した時にユーザにより交換可能にすることができる。バッテリは、適切な電源に接続することによって補充することができる充電式バッテリとすることができる。従って、ある一定の実施形態では、本発明の装置は完全に携帯型であるが、他の実施形態では、本発明の装置又はその一部は、装置が使用中である時に必ずしも移動するか又は携帯型であるというわけではない固定部品とすることができる。このようなものは、例えば、充電ステーション又は流体リザーバを含む装置の一部を含む。装置の更に別の構成も可能である。
【0026】
装置は、1つ又はそれよりも多くのセンサ手段を含むことができる。センサ手段は、装置内の条件の状態、例えば、処理組成物の存在又は適切な補充容器の存在を評価するために存在することができる。センサ手段は、装置が使用中である環境の状態、例えば、時刻、装置の環境の近くの輝度の程度、光の欠如、光の存在、音センサ、振動センサ、熱センサ、臭気又は匂いセンサ、圧力センサ、及び近接センサなどを評価するために存在することができる。
【0027】
装置は、装置内及び/又は着脱式リザーバとすることができるリザーバ内に存在する液体の量に応答して装置の作動を制御する充填レベルセンサを含むことができる。
【0028】
装置は、例えば、レベルセンサ、水平センサ、加速度計、又は水平又は水平線に対して装置の相対位置を確立するのに使用することができるあらゆる他の装置とすることができる装置の物理的向きを判断する1つ又はそれよりも多くの方位感知手段を含むことができる。
【0029】
装置は、ある一定量の処理組成物を収容するリザーバを含むことができ、このリザーバは、装置の一部又はその要素として一体的に形成することができ、これは、除去されるのではなく、必要とされる時に処理組成物が補充されるように意図している。代替的に、装置は、装置から除去され、かつ装置に新しい量の処理組成物を補充するか又は再供給するためのような必要な時に交換されることが意図される着脱式リザーバを含むことができる。装置のリザーバは、単一の流体処理組成物を収容するように適応させることができ、又は複数の流体処理組成物を収容するように適応させることができる。このような着脱式リザーバは、カートリッジ又はアセンブリの形態を取ることができ、又はこのようなカートリッジ又はアセンブリの一部とすることができる。カートリッジは、補充されることが意図されていない使い捨てカートリッジとすることができる。カートリッジは、大気に任意的に通気することができるバッグ又はプレナムを含むことができる。カートリッジは、ユーザにより補充可能にすることができる。
【0030】
装置は、リザーバからミスト発生器への流体製品、すなわち、処理組成物の送出速度を制御する少なくとも1つの流体制御手段を含むことができる。流体制御手段は装置の一部を形成することができ、又は着脱式リザーバの一部とすることができ、又は装置及び着脱式リザーバの両方に存在することができる。流体制御手段は、一部が協働要素が組み込まれた時に合同で流体制御手段を形成するように着脱式リザーバ上に存在し、一部が装置上に存在する協働要素によって形成することができる。装置は、1つ又はいくつかの流体制御手段を含むことができる。流体制御手段の非限定的な例は、以下のもの、すなわち、a)オイルリザーバからミスト発生器手段に処理組成物を供給する流体導管になる1つ又はそれよりも多くの管又はチャンネル、b)1つ又はそれよりも多くのポンプ、特に好ましくは、1つ又はそれよりも多くのマイクロポンプ、c)例えば、処理組成物が、少なくとも振動(又は揺動)運動の範囲の一部中に振動部材の上面又は底面に供給され、又は振動(又は揺動)運動の範囲中に、例えば、端部で露出処理組成物を有する芯又は管の近くにあるが振動部材とは直接に接触していない場合に発生するように振動部材がある一定量の処理組成物に接触してそこから放出する前に振動部材内に同伴する振動部材と処理組成物との間の直接的な物理的相互作用、d)ミスト発生器手段への処理組成物の重力供給式流れによるもの、e)手動の供給手段、例えば、ある一定量の処理液体をミスト発生器手段に伝達するポンプ又は球のような要素のユーザによる手動のポンピング、f)リザーバとミスト発生器手段の中間に存在するアンティチャンバ又は空洞であって、アンティチャンバ又は空洞がリザーバから最初に満たされ、ミスト発生器手段がリザーバから以前に処理組成物が供給されていた空洞のアンティチャンバから処理組成物を供給されるアンティチャンバ又は空洞を含む。アンティチャンバは、ミスト発生器手段も含む更に別の要素又は構成要素の一部を形成することができ、例えば、ミスト発生器アセンブリの一部を形成することができる。
【0031】
特に好ましい流体流れ手段は、b)歯車ポンプ、正置換ポンプ、ロータリーポンプ、マイクロポンプ、ダイヤフラムポンプ、及び特に好ましくは、「Bartels Mikrotechnik GmbH」(ドイツ国ドルトムント)から現在市販されているような圧電ダイヤフラムポンプを含むがこれらの限定されない1つ又はそれよりも多くのポンプを含む。このような圧電ダイヤフラムポンプの例は、以下のもの、すなわち、WO/2009/059664のうちの1つ又はそれよりも多くに開示されており、この特許の内容は、引用により本明細書に組み込まれている。それは、本発明の特に好ましい実施形態である。
【0032】
装置は、リザーバからミスト発生器への流体製品(処理組成物)の送出速度を制御する少なくとも1つの流体制御手段を含むことができる。流体制御手段は、装置の一部を形成することができ、又は着脱式リザーバの一部とすることができ、又は装置及び着脱式リザーバの両方に存在することができる。流体制御手段は、協働要素によって形成することができ、協働要素が組み立てられた時に協力して流体制御手段を形成するように、その一部は、着脱式リザーバ上に存在し、一部は、装置上に存在する。装置は、1つ又はいくつかの流体制御手段を含むことができる。
【0033】
装置は、処理組成物のミストの流量を増大させる空気流発生器手段を含むことができる。存在する時に、空気流発生器手段は、霧化処理組成物の流動を特に装置を出る時に誘発するか又は誘導する空気流を発生させるのに使用することができる。空気流発生器手段はまた、霧状の処理組成物又は処理組成物のミストを同伴し、かつ装置から外方に流動を誘導するのに使用することができる。しかし、特に好ましい実施形態では、このような更に別の空気流発生器手段は、存在せず、かつ装置から除外される。
【0034】
装置は、ハウジングにより実質的に限られる単一のユニットとすることができ、又は装置は、1つ又はそれよりも多くの伸張可能な要素、例えば、ミスト発生器及び/又はリザーバを含む装置のハウジングに接続したワンドを含むことができる。一実施形態では、装置の一部は、処理組成物のリザーバ及びミスト発生器手段を収容し、ミスト発生器手段は、霧化処理組成物(処理組成物のミスト)が装置を出る流れ誘導ノズルを含むことができる装置の更に別の部分まで霧化処理組成物が通る管により接続され、ユーザは、上述の表面を処理するために硬質面の上へ及び/又は軟質面上へ霧化処理組成物の流動を誘導するために装置と、存在する時に流れ誘導ノズルとを位置決めすることができる。流れ誘導ノズルは、本発明の全ての実施形態の必要とされるというわけではなく、装置から除外することができるが、本発明のある一定の好ましい実施形態において存在することができる。
【0035】
装置は、補助流れ誘導の恩典をもたらす流れ誘導ノズルと協働するか、又は処理中の表面に相互作用的に接触するための手段をもたらす更に別の流れ誘導要素を含むことができる。しかし、ある一定の実施形態では、このような流れ誘導要素は、存在せず、かつ装置から省略される。
【0036】
装置は、装置の周囲環境に揮発性材料を供給するのに使用される空気処理手段を更に含むことができ、揮発性材料は、ミスト発生器手段とは独立して周囲環境に供給される。空気処理手段は、揮発性材料、例えば、芳香剤、香水、飛翔昆虫の制御又は根絶のための組成物、臭気中和剤、消臭剤、並びに処理組成物とは別々である心身一体的又はアロマセラピーの恩典をもたらすことができるものの1つ又はそれよりも多くを送出するのに使用することができる。例えば、このような揮発性材料は、装置の一部を形成するか又は装置と共に使用することができるある一定量の上述の揮発性材料を含むリザーバ内に設けることができる。このようなリザーバは、あらゆる形状又は適切な形を取ることができ、かつ装置の内部に又は装置の外部に含めることができ、又は装置と別々又は分離可能であるが装置の近くに設けられることが意図される別々の物品又は要素として設けることができる。非限定的な例として、このようなリザーバは、空気処理の恩典をもたらす際に有用な揮発性組成物、リザーバから周囲環境に発することができる揮発性空気処理組成物も含むゲル又は固体組成物で含浸され、又はこれらの組成物が吸収されるパッド又はタブレットか、又はリザーバから周囲環境への揮発性材料送出のための繊維質芯又はパッド又は多孔質膜を含む容器のような多孔質材料を含むことができる。代替的に、リザーバは、単体、例えば、板の形態で、又は揮発性の組成物のためのリザーバとして機能し、かつ周囲環境に送出することができる複数の球体又はビーズとしてある一定量の粒子材料を収容することができる。このような材料の非限定的な例は、芳香セルロースポリマーベースの商品名Auracell(登録商標)(例えば、Rotuba Extruders)、PolyIFF(登録商標)(例えば、International Flavors and Fragrances Inc.)、並びにTenite(登録商標)(例えば、Eastman Chemical Co.)で現在市販されているものを含む。
【0037】
本発明の装置は、処理剤を含む処理組成物の送出のためのミスト発生器手段を含む。ある一定の実施形態では、処理組成物は、単に処理剤で形成することができる。ミスト発生器は、処理組成物の霧化をもたらすか、又は処理組成物を直接的に推進してノズルを通過させてその結果としてそこから離散粒子の形成を引き起こすために処理組成物を直接に加熱するか又は推進剤ガス又は液体のためのポンプの使用を利用することなく処理組成物のエアロゾル化をもたらすあらゆる装置とすることができる。
【0038】
処理組成物は、直ちに利用可能な形で送出することができ、例えば、装置から噴霧して分注する処理組成物を形成するために水又は他の材料で更に別の希釈が不要であるか、又は代替的に、噴霧化されて装置から分注される前に水又は他の材料での更に別の希釈を必要とする濃縮した形で送出することができる。
【0039】
好ましい実施形態では、ミスト発生器手段は、使用に向けて一般的に好ましいネブライザ手段である。ネブライザ手段は、典型的には、エネルギを処理組成物に与え、超音波エネルギは、変換器を通じて供給される。従って、このエネルギにより、処理組成物の直接的な加熱を必要とすることなく、又は処理組成物を引き起こす推進組成物又は手動液体ポンプを必要とすることなく処理組成物の噴霧が得られる。様々なタイプのネブライザには、超音波ネブライザ、気体ネブライザ、ベンチュリネブライザがあるがこれらに限定されない。このようなものは、様々な商業的供給元から取得することができる。
【0040】
現在「Kai−Chih Industrial Ltd.」(台湾)から市販されている例示的なネブライザ手段は、US 6854662の1つ又はそれよりも多くに開示されているもの、US 7229029に開示されているようなネブライザ及びバッフル板アセンブリ、US 2007/0011940に開示されているような圧電及びパーカッションボードアセンブリ、US 2007/0169775に開示されているようなブロック圧電アクチュエータ及び振動可能板、US 2008/00419272に開示されているような圧電セラミックアクチュエータ及び振動板を含む振動部材を含み、上述の特許の各々の内容は、本明細書においてその全内容が引用により組み込まれている。更に別のネブライザ及び/又はミスト発生器には、本特許明細書に引用により組み込まれて説明した米国特許の1つ又はそれよりも多くに開示されたものを含め当業技術で公知であるものがある。
【0041】
ミスト発生器手段は、電源から通電され、グリッド又は板を高周波数で振動させ、同時に非常に細かい液体粒子のクラウド、すなわち、ミストを放出させ、これは、次に、省略することができる。代替的に「処理ミスト」という処理組成物のミストを形成する非常に細かい液体粒子は、一般的に、比較的広い分布とすることができ、例えば、約0.25ミクロン〜約500ミクロンの平均直径を有するが、細かい液体粒子の粒子分布は、約5〜約300ミクロンの範囲に該当することが好ましく、約10〜約100ミクロン間の範囲であることが特に好ましい。処理組成物のミストを形成する非常に細かい液体粒子の多数(>75%、好ましくは>85%、特に好ましくは>95%)は、約8〜80ミクロン、特に好ましくは約10〜50ミクロンの範囲であることが好ましい。ある一定の好ましい実施形態では、処理組成物のミストを形成する非常に細かい液体粒子の最大約25%まで、好ましくは最大10%までは、0.1〜10ミクロンの範囲であり、処理組成物のミストを形成する非常に細かい液体粒子の約25%まで、好ましくは15%までは、100ミクロンを超え、残りの少なくとも50%は、処理組成物のミストを形成する非常に細かい液体粒子の少なくとも、75%は、10〜50ミクロンの範囲であることが好ましく、10〜30ミクロンの範囲であることが特に好ましい。望ましくはかつ優先度が増大する順に、処理組成物のミストを形成する非常に細かい液体粒子の高々約22%、20%、18%、16%、15%、12%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、かつ最も好ましくは、本質的にいずれもが(0.5%未満)、0.1〜10ミクロンの範囲ではなく、同時に、かつ優先度が増大する順に、処理組成物のミストを形成する非常に細かい液体粒子の高々約22%、20%、18%、16%、15%、12%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%が50ミクロンを超え、かつ最も好ましくは、本質的に、いずれもが(0.5%未満)、50ミクロンを超えず、処理組成物のミストを形成する非常に細かい液体粒子の残り〜100%は、10ミクロン及び50ミクロン以内である。
【0042】
代替的に、装置が、呼吸に適するか又は経皮的により容易に吸収されように意図される処理組成物を供給するように意図される場合、粒径分布は、上述よりも小さい平均直径を有して送出されることに関連する場合がある。このようなネブライザにおいて、ミスト発生器手段は、電源から通電され、グリッドを高周波数で振動させ、同時に、非常に細かい液体粒子、すなわち、ミストのクラウドを放出させ、これは、次に、省略することができる。代替的に「処理ミスト」(TM)と呼ばれる処理組成物のミストを形成する非常に細かい液体粒子は、一般的に、比較的広い分布とすることができ、例えば、約0.01ミクロン〜約200ミクロンの平均直径を有するが、細かい液体粒子の粒子分布は、約0.1〜約50ミクロンの範囲に該当し、特に好ましくは約0.1〜約25ミクロンの間、かつ特に好ましくは約0.1〜約15ミクロンの範囲であることが好ましい。処理組成物のミストを形成する非常に細かい液体粒子の多数(>75%、好ましくは>85%、特に好ましくは>95%)は、0.1〜10ミクロンの範囲であることが好ましい。望ましくは、優先度が増大する順に、処理組成物のミストを形成する非常に細かい液体粒子の高々約22%、20%、18%、16%、15%、12%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%が10ミクロンを超え、かつ最も好ましくは、本質的にいずれもが(0.5%未満)、10ミクロンを超えず、処理組成物のミストを形成する非常に細かい液体粒子の残り〜100%は、10ミクロン又はそれ未満である。
【0043】
更に別の実施形態では、非常に細かい液体粒子の「二峰性」分布がネブライザによって達成され、中心値の又は平均化された液体粒径又は液体粒子質量に関して平均化された非常に細かい液体粒子の分布をもたらす多くの公知のネブライザとは対照的に、上述の好ましい実施形態では、ネブライザは、非常に細かい液体粒子の二峰性分布、すなわち、第1の中心値の又は第1の平均化された液体粒径又は液体粒子質量に関して平均化された第1の粒径分布である液体粒子の第1の部又は比率と、第2の中心値の又は第2の平均化された液体粒径又は液体粒子質量に関して平均化された第2の粒径分布である液体粒子の第2の部又は比率とをもたらすようになっている。このような実施形態では、第1の中心値の又は第1の粒径分布の平均的な液体粒径又は液体粒子質量は、平均的又は中心値の粒径又は質量が第2の中心値の又は第2の粒径分布の平均的な液体粒径又は液体粒子質量よりも小さい。このような二峰性分布の達成は、小さい方の粒径である好ましくは1〜10ミクロン、好ましくは1〜8ミクロン、更により好ましくは2〜7ミクロンの範囲の第1の中心値又は第1の平均化された液体粒径を有する液体粒子の第1の部又は部分と、比較的より大きい粒径である、好ましくは、10〜50ミクロン、好ましくは10〜40ミクロン、更により好ましくは10〜35ミクロンの範囲の第2の中心値又は第2の平均化された液体粒径を有する液体粒子の第2の部又は部分とをもたらすものである。しかし、任意的に、有利な態様では、第1又は第2の比率に存在する液体粒子の粒子又は質量の少なくとも60%、かつ優先度が増大する順に、少なくとも70%、75%、80%は、質量又はサイズが±35%以内であり、かつ優先度が増大する順に、それぞれの中心値又は平均的な液体粒径又は液体粒子質量の±30%、±25%、±20%、±15%、±10%以内である。このような二峰性分布の達成は、ネブライザによって送出される液体粒径又は質量の分布の狭域化をもたらすものである。より好ましくは、液体粒子の第1の部又は部分において送出される粒子の質量は、より大きい平均的な粒径又は質量を有する液体粒子の第2の部又は部分において送出される粒子の質量の高々約1/2、好ましくは約1/4よりも大きくない。代替的に、ただし好ましくは、液体粒子の第1の部又は部分において送出された粒子:液体粒子の第2の部又は部分において送出された粒子の質量比は、約1:2の範囲にあり、かつ優先度が増大する順に、約1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10のそれぞれの質量比にある。非常に細かい液体粒子の二峰性分布としての液体処理組成物の送出は、処理組成物の分布の制御をもたらすものであり、液体粒子の第1の一部又は比率において送出された液体処理組成物の制御された質量であるが視覚的に非常に目視可能である量又は質量は、液体粒子の第2の一部又は比率において送出された液体処理組成物のより大きい質量と同時に送出される。このような送出により、使用する用途及び方法において小さい方の潜在的に呼吸に適する液滴又は粒子として送出される処理組成物の量が最小にされるか又は低減され、これらは、最小にされることが意図され、上述の粒子は、依然としてなお空気によって運ばれ、かつより大きくて潜在的に呼吸に適していない液滴又は処理組成物の粒子として送出される処理組成物のより大きい質量よりも浮力がある。
【0044】
処理組成物のミスト(互換的に処理ミストと呼ぶ)は、いくつかの恩典を有する。第1の恩典は、それが流れておりかつ多少浮力があるという点である。それによってミストが放出される場所から必ずしも装置の出口の近くではない表面上への非常に細かい液体粒子の堆積が可能である。これは、手動ポンプ式トリガ噴霧器を通じて付加することができる液体又は更に加圧式エアロゾル容器から分注される液体と比較すると、小さな程度の空中ドリフトをもたらすと共に液体の堆積改善を可能にすることができる。前者の場合に、手動ポンプ式トリガ噴霧器から分注される液体組成物の液滴は、一般的に、このようなミスト発生器によって送出される液滴よりも大きい平均的な液滴サイズ、及び従って同時に液滴当たりにより多くの量を移送して処理表面に浴びせる平均液滴質量を有する。このような特性は、液滴の空中浮力を最小にし、液滴が表面に接触した時に液体組成物の質量が大きいほど、主として吸着によって遥かに急速に表面を湿潤化し、かつ吸収によりその程度が小さくなる。従って、このような液滴の粒径が大きくかつ重たいほど、手動ポンプ式トリガ噴霧器から放出される速度により、一般的に、多くの量の液体配合物が分注され、かつ表面が急速に湿潤化される。後者を参照すると、加圧式エアロゾル容器から液体組成物の送出により、一般的に、類似の送出特性が得られる。一般的にこのような加圧式エアロゾル容器と共に使用されるエアロゾル容器のスプレーアクチュエータのオリフィスサイズ及び内部通路の極めて重要な選択により、平均的な液滴サイズの選択及び制御の多少の余地が得られることが多いが、依然として加圧式エアロゾル容器から分注される液体組成物の一般的な液滴は、典型的には、このような発生器によって送出されるものよりも大きい平均粒径も有し、従って、平均的な液滴質量と、液滴当たりより大きい量の液体組成物を同時に移送して処理表面に浴びせる平均的な液滴サイズのより大きい分布とを有する。このような特性は、液滴の空中浮力を最小にし、液滴が表面に接触した時に液体組成物の質量が大きいほど、主として吸着によって遥かに急速に表面を湿潤化し、かつ吸収によりその程度が小さくなる。更に、加圧式エアロゾル容器から分注される液滴が一般的に手動ポンプ式トリガ噴霧器から放出された液滴よりも高い線速度で放出されるので、このような液滴により、空中浮力及び空中ドリフトの可能性が更に小さくなる。
【0045】
本発明による装置においてミスト発生器から放出される処理ミストは、特にこのような処理ミストが3次元の特徴を有するか又はそれら自体が3次元の例えば模様面、非平面、又は粗面化面を有する物品に関連付けることができる時に硬質面又は非有孔面への改良型送出をもたらすことができる。このような表面の不規則性は、送出ミストが定着してこのような3次元面に堆積させるように、本発明による装置から又はこのような面の近くに又は隣接して本発明の工程に従ってミストを供給することによって非常に効率的に処理することができる。装置から分注された後の少なくとも数分の1秒間にわたって空気によって運ばれることが予想されるミストの送出により、処理表面上に定着する前に有用な程度の空中ドリフトを示すことが多い。このような空中ドリフトは、特にこのような表面が3次元であるか又は3次元の特徴を有する物品に関連している時に硬質面の対象範囲の改善をもたらすものである。後者に関して、非限定的な例として、このような面は、衛生器具、例えば、蛇口が延びる場合がある台所調理台又はシンクとすることができる。別の非限定的な例は、洗面所器具、例えば、要素、例えば、蛇口、注ぎ口、排水口、及び取手なども含むトイレ、ビデ、シャワー、浴槽、又は浴室流しとすることができる。処理組成物のミストの空中ドリフトは、開放空間、例えば、部屋、建物内部の空間、車両運転室、又は車両車内、並びに閉じた容器、例えば、収容キャビネット、クロゼット、シャワー個室、厨芥入れ、又はごみ箱の内部などに処理組成物を供給する際にも非常に有用である。代替的に、処理組成物の非常に細かい液体の粒子のクラウドとして特徴付けることができる処理組成物の空気によって運ばれるミストの形の処理組成物の送出は、このような要素のものを含むこのような表面上の表面堆積の改善をもたらすものである。このミスト又はクラウドの空気によって運ばれる性質のために、分注ミスト又はクラウドは、まず表面又は物品を取り囲み、次に、非常に細かい液体粒子の定着によりその上に堆積することができる処理組成物の非常に細かい液体の粒子の包囲体又は境界域を形成する。
【0046】
本発明の装置の使用により又は本発明の工程の実施により特に有益に処理される更に別の3次元の表面は、軟質面である。このような軟質面は、何らかの空隙率を示すことが多く、従って、その面を通る気体の通路が可能である。頻繁に、このような軟質面は、構造において内部空間又は割れ目も有する。このような軟質面の非限定的な例には、織物、カーペット、及び衣類などがある。上述したようなミスト又はクラウドを通じた処理組成物の送出は、このような内部空間、例えば、より糸内の繊維間の空間、カーペットのけば又は短柔毛内の隣接糸の間の空間、織り又は不織物の繊維間の空間又は軟質面内の割れ目を漂うか又は浸透するという理由で、処理組成物の非常に細かい液体粒子がこのような粒子が表面上に堆積する前に軟質面の内部に移動されるように一般的に軟質面の浸透力を改善する。このような効果は、軟質面の3次元マトリックスへの処理組成物の非常に細かい液体の粒子のミストの注入と呼ぶことができ、放出された非常に細かい液体粒子の少なくとも一部は、軟質面自体のいずれかの部分に接触する前に軟質面の内部に移動し、その後になって最初に軟質面と接触して軟質面に堆積する。
【0047】
装置の送出速度は、特定の用途に合うように変えることができ、例えば、有利な態様では、それは、空間の容積が大きいほど時間の単位(例えば、秒、分、時間、日)当たりの処理組成物の高い送出速度を有することとすることができ、及び/又は装置は、配置の密接化及び/又は処理対象の小容量化又は小空間化とは対照的に、処理対象の1つ又は複数の表面から隔てて位置している。有利な態様では、装置から分注される処理ミストは、殆どの用途及び用途に対して約0.5ミリリットル/分〜約100ミリリットル/分の割合で送出することができる。好ましくは、送出速度は、約1〜50ミリリットル/分からであり、より好ましくは1〜25ミリリットル/分、より好ましくは1〜10ミリリットル/分、特に好ましくは約1〜5ミリリットル/分である。
【0048】
任意的に、ただし好ましくは、本発明による装置内のミスト発生器から放出される処理ミストは、装置を出た時に水平面に沿って適切な距離を進むことができることが好ましい。ミスト発生器から放出される処理ミストのプルームは、装置に垂直な横方向又は水平方向に最高60cmまで進むことが好ましく、装置を出た場所から測定した時の方向で1〜50cm進むことが好ましい。このようなプルームは、非平面形状、例えば、曲面を有する表面に関して処理ミストの進行、分布及び接触、並びに処理される表面の下側及び裏面を含め処理される表面の側面への処理ミストの進行を可能にするものである。
【0049】
処理組成物の空気によって運ばれるミストとしての処理組成物の送出の更に別の重要な技術的特性は、一般的に、処理組成物の表面被覆率が良く、かつ層が均一であるほど硬質面又は軟質面上に堆積し、従って、類似の技術的な効果をもたらすために、手動ポンプ式トリガ噴霧器又は加圧式エアロゾル容器を通じた同じ処理組成物の送出と比較して処理組成物の実質量を低減することができるという点である。より簡単には、ミスト又は処理組成物の非常に細かい液体の粒子のクラウドとして送出される過度の送出又は過剰噴霧のために浪費される処理組成物の量が少なくなる。このような点は、例えば、表面洗浄、消毒、又は抗菌の恩典をもたらす処理組成物の送出が望ましい時に、又は膜形成ポリマーが表面に適用されることを意図された場合に有用である。両方の例において、処理組成物の堆積の均一化をもたらすことができる。多孔質面又は軟質面、特に衣服又は織物に処理組成物を供給した時に、更に別の有用な効果がより良好に現れる。非常に細かい液体粒子のミスト又はクラウドとして送出される処理組成物の量の制御を行うことは、例えば、処理軟質面の点又は領域としての組成物の局所的送出の最小化をもたらすものであり、処理軟質面は、織物又は表面の湿潤部又は飽和部を急速に形成する可能性があり、それによって例えばトリガ噴霧器により又は加圧式エアロゾル容器からなどの組成物の付加された領域の皺発生又は汚れ発生をもたらす可能性がある。それとは対照的に、ミスト又は非常に細かい液体粒子のクラウドとして送出される処理組成物の小さい程度の空中ドリフトは、織物又は衣服上、及び一部の場合に織物又は衣服内でも分布の均一化をもたらすものであり、従って、送出する必要がある処理組成物の実質量の低減又は最小化を可能にする。このような空中ドリフトは、特にこのようなものが衣服、又はカーペット面、敷物のような織物物品、カーテン又は掛け布のような窓処理、シートを含む寝具面、枕、毛布、寝台掛け、寝具、並びに例えばシャワーカーテン、タオルのような浴室に使用される織物又は物品である場合に処理軟質面の湿潤化、飽和、汚れ発生又は皺発生の可能性を最小にするものである。本発明の装置の使用に付随して、洗浄又は消臭又は臭気中和の恩典をもたらす処理組成物は、望ましい洗浄又は消臭又は臭気中和の恩典をもたらすために、処理ミスト、すなわち、十分な量で衣服又は織物物品を処理するのに使用される非常に細かい液体粒子のクラウドとして送出される。言うまでもなく、これらの恩典の2つ又はそれよりも多くは、このような軟質面を処理する工程の実施において提供することができる。
【0050】
本発明の装置は、非生物の硬質面及び非生物の軟質面、並びに局所的表面を含む表面を処理するのに使用される処理組成物の離散又はエアロゾル化粒子の処理ミストを発生させる。エアロゾル化された形態の処理組成物は、最終的に本発明の装置から分注された後に処理される表面に接触する少なくとも1つの処理剤を含む。処理剤は、処理剤以外の更に別の成分を含む処理組成物の成分として送出することができるが、単に処理剤のみから構成された処理組成物は、本発明の範囲から除外されない。
【0051】
処理組成物は、少なくとも1つの処理剤を含む。処理組成物は、処理される硬質面又は軟質面に技術的恩典を提供する。非限定的な例として、このような技術的恩典は、洗浄の恩典、ウイルス除去の恩典、消毒の恩典、静菌性効果、抗ウイルス性の恩典、カビ、真菌、胞子のような出現又は再成長の存在を低減する殺胞子の恩典、アレルゲン防止の恩典、反殺ダニの恩典、抗真菌性恩典、再汚染防止の恩典、水垢除去の恩典、しみ除去の恩典、芳香処理、消臭、臭気中和を含むがこれらの限定されない空気処理の恩典、殺虫の恩典、駆虫の恩典、並びに硬質面への表面コーティングの提供のうちの1つ又はそれよりも多くとすることができる。硬質面及び/又は軟質面に適用時の処理組成物は、処理表面上の望ましくない病原体(例えば、バクテリア、ウイルス、カビ)の保持又は成長の可能性を低減するためなどの一時的又は耐久性があるとすることができる技術的恩典を提供し、すなわち、例えば、残留抗菌、殺菌、又は消毒の恩典をもたらすことができる。処理組成物は、硬質面及び/又は軟質面に表面コーティングを提供することができる。処理組成物は、処理表面上の生物膜の蓄積を低減することができる処理後の水垢の出現及び/又はその蓄積の低減を提供することができる。処理組成物は、処理表面に表面の輝きの恩典をもたらすことができる。処理組成物は、再汚染防止の恩典をもたらすことができる。処理組成物は、性質が親水性又は性質が疎水性である硬質面又は軟質面上にコーティングを堆積させることができる。処理組成物は、表面処理の恩典を与えて触知可能な恩典、例えば、布地軟質化などを改善することができる。処理組成物は、芳香、消臭、臭気中和、空気清浄を含むがこれらの限定されない空気処理の恩典、殺虫の恩典、害虫駆除の恩典をもたらすことができる。処理組成物は、人の皮膚又は毛髪のようなあらゆる他の身体表面に局所的に適用した時に皮膚処理の恩典をもたらすことができる。処理組成物は、脱毛組成物とするか、又は人体からの毛髪の除去に向けて脱毛成分、例えば、チオグリコール酸を含むことができる。処理組成物は、薬物、ビタミン、製剤、及び食用材料などを含む吸入可能又は呼吸に適する組成物とすることができる。処理ミストに形成される処理組成物は、処理ミストが硬質面又は軟質面に又はその中に適用され、又はあらゆる他の手段で又は他の使用に向けて送出された時に望ましい技術的恩典が与えられるように、必然的に処理組成物内に有効量の1つ又はそれよりも多くの処理剤を含む。
【0052】
処理ミストの形態に形成される前に、処理組成物は、有利な態様では、本発明の装置が用途を見出す室温(20℃)及び通常気圧で流動可能な液体である。処理組成物の粘性は、必ずしも極めて重要であるというわけではなく、本発明の装置において噴霧して粉砕又はエアロゾル化粒子のミストとして供給することができることを必要とするに過ぎない。しかし、有利な態様では、処理組成物の粘性は、約0〜2000cP、好ましくは約0.5〜1000cPの間、特に好ましくは約0.5〜500cPの間の範囲に該当する。処理組成物の特に好ましい実施形態は、自由に流動可能な液体であり、すなわち、「水に薄められた」ものであり、従って、容易に流動可能であり、並びにポンプによりのような機械的手段により、又は小径管内のような毛細管手段により容易にポンピング可能であり、かつミスト発生器手段によっても容易かつ有効に噴霧化されるものである。
【0053】
有利な態様では、処理組成物は、液体の殆ど、少なくとも50重量%を含む。ある一定の好ましい実施形態では、処理組成物は、少なくとも60重量%、及び優先度が増大する順に液体の70重量%、80重量%、90重量%、95重量%、97重量%、98重量%、99重量%、及び100重量%までである。液体は、上述のように室温及び通常の一般的な大気条件下で自由に流れる液体であることが好ましい。有利な態様では、液体は、水とすることができ、又は1つ又はそれよりも多くの非水溶溶剤、例えば、1つ又はそれよりも多くの有機溶剤とすることができ、又は水及び1つ又はそれよりも多くの更に別の非水性溶剤、例えば、1つ又はそれよりも多くの有機溶剤を含む混合物又は組成物とすることができる。水は、水道水とすることができるが、好ましくは蒸留水、最も好ましくは純水である。非限定的な例として、処理組成物内に含めることができる例示的な有用な有機溶剤は、アルコール類、(例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノールのような低分子量アルコール)、グリコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコールなど)、水溶性エーテル(例えば、ジ、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル)、水溶性グリコールエーテル(例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル)、エチレングリコール又はプロピレングリコールのモノアルキルエーテルの下位エステル(例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)及びそれらの混合物のような少なくとも部分的に水溶性であるものを含む。グリコールエーテルは、一般構造Ra−Rb−OHを有し、Raは、1〜20の炭素原子のアルコキシ又は少なくとも6つの炭素原子のアリールオキシであり、Rbは、プロピレングリコールのエーテル凝縮水であり、及び/又は1〜10のグリコールモノマー単位を有するエチレングリコールである。言うまでもなく、2つ又はそれよりも多くの有機溶剤の混合物を同時に使用することができる。処理組成物内に含めることができる1つの好ましい有機溶剤は、トリエチレングリコールであり、トリエチレングリコールは、トリエチレングリコールの最高粒子が存在する空間に臭気浄化又は臭気中和の恩典をもたらすと考えられる。従って、このような技術的恩典が所望されるそのようなある一定の実施形態では、トリエチレングリコールの介在は、その有利な恩典が得られるように考慮することができる。存在する時に、それは、望ましい程度の空気清浄を行うために有効量で含めることができる。ある一定の実施形態では、トリエチレングリコールは、処理組成物に存在する優勢な成分又は処理組成物に存在する唯一の処理剤でさえあることも明示的に考えられている。
【0054】
処理組成物は、1つ又はそれよりも多くの界面活性剤を含むことができる。1つ又はそれよりも多くのこのような界面活性剤の存在は、一般的に本発明の装置で処理される表面上に存在する可能性がある土壌又は他の疎水性物質の緩和をもたらすために有利に含まれる。このような界面活性剤は、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤のうちの1つ又はそれよりも多くから選択することができる。このような界面活性剤は、本質的に当業技術で公知である。陰イオン界面活性剤の非限定的な例には、有機化合物、例えば、アルキル化合物の硫酸塩及びスルホン酸塩がある。陰イオン界面活性剤の非限定的な例には、アルキルカルボン酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、スルホサクシネート、タウリン酸塩、脂肪酸タウリド、アルキル燐酸塩、イセチオン酸塩、アルキル多糖硫酸塩、アルキルポリグルコシド硫酸塩、サルコシン酸塩、又はそれらの混合物がある。陰イオン性石鹸も、本発明の組成物に使用することができる。上述の陰イオン界面活性剤の例は、以下の商品名、すなわち、Rhodapon(登録商標)、Stepanol(登録商標)、Hostapur(登録商標)、Surfine(登録商標)、Sandopan(登録商標)、及びBiosoft(登録商標)の商品名で入手可能である。
【0055】
例示的な有用な非イオン界面活性剤は、長鎖アルキル基又はアルキル化アリール基、非イオン界面活性剤を水中で少なくとも部分的に可溶性又は分散可能にするのに十分な数のエトオキシ及び/又はプロポキシ成分を含む親水鎖部分のような疎水性塩基部分を含むものである。非限定的な例として、このような非イオン界面活性剤には、エトキシル化アルキルフェノール、アルコキシル化脂肪アルコール、メチルグルコースのポリエチレングリコールエーテル、ソルビトールのポリエチレングリコールエーテル、エチレンオキシド、プロピレンオキシドブロックコポリマー、脂肪(C6−C24)酸のエトキシル化エステル、長鎖アミン又はアミドを有するエチレンオキシドの凝縮生成物、酸化アルキレンの凝縮物、特に、ソルビタン脂肪酸エステルを有するエチレンオキシド、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミタート、ポリオキシエチレントリオレイン酸ソルビタン、アルコキシル化アルカノールアミド、例えば、C8−C24アルキルジ(C2−C3アルカノールアミド)、並びにその混合物がある。有用な非イオン界面活性剤の例には、Tomadol(登録商標)、Neodol(登録商標)、Rhodasurf(登録商標)、Genapol(登録商標)、Pluronic(登録商標)、Lutensol(登録商標)、Emulgen(登録商標)、及びAlfonic(登録商標)の商品で入手可能である材料がある。更に有用な非イオン界面活性剤には、アルキルモノグリコシドがあり、アルキルポリグルコシドは、単糖、又は単糖に加水分解性である化合物を酸媒体中の脂肪アルコールのようなアルコールと反応させることによって一般的に調製され、その例には、50%C10−C16アルキルポリグリコシドとして説明されている「Glucopon(登録商標)625 CS」として入手可能であるD−グルコピラノシドがある。
【0056】
処理組成物は、1つ又はそれよりも多くの両性の界面活性剤を含むことができ、その非限定的な例は、直鎖又は分岐である脂肪族ラジカルを有する第2及び第3アミンの誘導体であり、脂肪族置換基の1つは、約8〜18個の炭素原子を含み、脂肪族置換基の少なくとも1つは、陰イオン性水可溶化基、例えば、ナトリウム3−(ドデシルアミノ)プロピオン酸塩及びナトリウム3−(ドデシルアミノ)プロパン−1−スルホン酸塩、サルコシン酸塩及びタウリン酸塩、アミドスルホサクシネート、及びホスホベタインを含むベタインのようなカルボキシ基、スルホン酸基、又は硫酸基を含む。例示的なベタインには、ドデシル基ジメチルベタイン、セチル基ジメチルベタイン、及びドデシル基アミドプロピルジメチルベタインがある。
【0057】
処理組成物は、1つ又はそれよりも多くの陽イオン界面活性剤成分、特に好ましくは、かなりの殺菌恩典をもたらす陽イオン性界面活性剤を含むことができる。処理組成物内に含めることができる好ましい陽イオン性界面活性剤組成物の非限定的な例は、かなりの殺菌の恩典をもたらすものであり、特に好ましいのは、一般構造式:
により特徴付けることができる第4アンモニウム化合物及びその塩類であり、ここで、R1、R2、R3、及びR4の少なくとも1つは、6〜26個の炭素原子のアルキル、アリール、又はアルキルアリール置換基であり、分子の全ての陽イオン部分は、少なくとも165の分子量を有する。アルキル置換基は、長鎖アルキル、長鎖アルコキシアリール、長鎖アルキルアリール、ハロゲン置換長鎖アルキルアリール、長鎖アルキルフェノキシアルキル、アリールアルキルなどとすることができる。上述のアルキル置換基以外の窒素原子上の残りの置換基は、通常12個の炭素原子のみを含有する炭化水素である。置換基R1、R2、R3、及びR4は、直鎖状とすることができ、又は分岐状とすることができるが、好ましくは直鎖状であり、かつ1つ又はそれよりも多くのアミド、エーテル、又はエステル結合を含むことができる。対イオンXは、四級アンモニウム錯体の水溶性又は水混和性を可能にするあらゆる塩形成陰イオンとすることができる。上述の式に従って殺菌剤として作用する好ましい四級アンモニウム化合物は、R2及びR3が同じか又は異なるC8−C12アルキルであり、又はR2は、C12-16アルキル、C8-18アルキルエトオキシ、C8-18アルキルフェノールエトキシであり、R3は、ベンジルであり、Xは、ハロゲン化物、例えば、塩化物、臭化物、又は沃化物であるか、又はメソ硫酸陰イオンである。R2及びR3に説明されたアルキル基は、直鎖状又は分岐状とすることができるが、実質的に直鎖状であることが好ましい。
【0058】
特に有用な四級殺菌剤は、単一の四級化合物、並びに2つ又はそれよりも多くの異なる四級化合物の混合物を含む組成物を含む。このような有用な四級化合物は、BARDAC(登録商標)、BARQUAT(登録商標)、HYAMINE(登録商標)、LONZABAC(登録商標)、及びONYXIDE(登録商標)銘柄の下で入手可能である。感知可能な殺菌の恩典を与える1つ又はそれよりも多くの陽イオン性界面活性剤が存在する時、それらは、これより以降に説明する更に別の抗菌物質と共に共同抗菌物質として存在することができる。感知可能な殺菌の恩典を与える1つ又はそれよりも多くの陽イオン性界面活性剤が存在する時に、好ましくは、陰イオン界面活性剤、及び更に任意的に両性界面活性剤は、本発明の処理組成物から除外される。本明細書で特に開示していないが当業技術で公知の他の界面活性剤も、本発明の処理組成物に使用することができる。
【0059】
組成物の処理はまた、1つ又はそれよりも多くのフッ素系界面活性剤を含むことができ、その非限定的な例には、過フルオロ脂肪族オキシベンゼンスルホン酸の陰イオン性塩類及び直鎖過フルオロアルキル−オキシ安息香酸の陰イオン性塩類がある。他の適切なフッ化炭素系表面活性剤は、以下の構造及び説明による化合物である。
(a)RfCH2CH2SCH2CO2M、ここで、Rfは、F(CF2CF2)であり、nは、約3〜約8であり、Mは、アルカリ金属(例えば、ナトリウム又はカリウム)又はアンモニウムである。
(b)CnF2n+1SO3M、ここで、CnF2n+1は、直鎖フッ化炭素ラジカルであり、nは、約8〜約12であり、mは、アルカリ金属又はアンモニウムである。
(c)CnF2n+1SO3M、ここで、CnF2n+1は、直鎖フッ化炭素ラジカルであり、nは、約8〜約12であり、mは、アルカリ金属陽イオンである。
(d)RfCH2CH2O(CH2CH2)nH、ここで、Rfは、直鎖F(CF2CF2)nラジカルであり、nは、約3〜約8である。
(e)Rf(OCH2CH2)nORf、ここで、Rfは、式C8F15+C10F19又はC12F23の分岐鎖ラジカルであり、nは、約10〜約30である。
(f)Rf(OCH2CH2)mOR、ここで、Rfは、式C8F15+C10F19又はC12F23の分岐鎖ラジカルであり、mは、約2〜約20であり、Rは、C1〜C3アルキルである。
【0060】
フッ素化炭化水素系界面活性剤は、商標登録済み製品として多くの市販のソースから入手可能である。例は、「E.I.duPont de Nemours &Co.」からのZONYLフッ素系界面活性剤、3MカンパニーからのFLUORADフッ素系界面活性剤、例えば、「FLUORAD FC−129」(RfSO2N(C2H5)CH2CO2−K+であり、ここで、Rfは、CnF2n+1であり、nは、約8である)である。
【0061】
処理組成物は、上述の1つ又はそれよりも多くの陽イオン性界面活性剤以外の抗菌剤を更に含むことができる。このような抗菌剤は、かなりの殺菌の恩典をもたらす1つ又はそれよりも多くの陽イオン性界面活性剤以外の1つ又はそれよりも多くの化合物、すなわち、上述の陽イオン殺菌剤である。このような抗菌剤は、望ましくは、硬質面、軟質面、又は皮膚面、すなわち、人又は動物の表皮に適用された組成物の抗菌効果の評価に関する容認及び標準化された試験プロトコルに従って黄色ブドウ球菌、大腸菌、緑膿菌、及び腸内連鎖球菌から構成される群から選択された微生物のうちの少なくとも2つ、好ましくは、少なくとも3つ、最も好ましくは、少なくとも4つの60秒の接触時間での本発明の装置によって送出される処理組成物が、好ましくは少なくとも3log10殺傷効果、好ましくは少なくとも4log10殺傷効果を示すように、陽イオン殺菌剤以外に処理表面に有効な抗菌の恩典をもたらす。
【0062】
抗菌剤は、亜鉛ピリチオンのようなピリチオン、ジメチルジメチルオールヒダントイン、メチルクロロイソチアゾリノン/メチルクロロイソチアゾリノン亜硫酸ソーダ、重亜硫酸ソーダ、イミダゾリジニル尿素、ジアゾリジニル尿素、ベンジルアルコール、2つの−ブロモ−2つの−ニトロプロパン−1,3−ジオール、ホルマリン(ホルムアルデヒド)、ブチルカルバミド酸ヨードプロピニル、クロロアセトアミド、メタンアミン、メチルジブロモニトリルグルタロニトリル、グルタルアルデヒド、5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン、フェネチルアルコール、o−フェニルフェノール/ナトリウムo−フェニルフェノール、ヒドロキシメチルグリシン酸ナトリウム、ポリメトキシ二環式オキサゾリジン、ジメトキサン、チメロサールジクロロベンジルアルコール、カプタン、クロルフェネシン、ジクロロフェン、クロロブタノール、ラウリン酸グリセリルのようなハロヒダントイン、2,4,4−トリクロロ−2−ヒドロキシ−ジフェニルエーテル(Triclosan(登録商標))及び2,2−ジヒドロキシ−5,5−ジブロモ−ジフェニルエーテルのようなハロゲン置換ジフェニルエーテル、モノアルキル及びポリアルキルのようなフェノール類抗菌の化合物、及びp−クロロフェノール、メチルp−クロロフェノール、4−クロロ−3,5−ジメチルフェノール、2,4−ジクロロ−3,5−ジメチルフェノール、3,4,5,6−テトラブロモ−2−メチルフェノール、5−メチル2ペンチルフェノール、4−イソプロピル−3−メチルフェノール、パラ−クロロメタキシレノール、ジクロロメタキシレノール、クロロチモール及び5−クロロ2ヒドロキシジフェニルメタン、レゾルシノール及びその誘導体のような芳香族ハロフェノール、2,2−メチレンビス(4−クロロフェノール)及び硫化ビス(2−ヒドロキシ−5−クロロベンジル)、安息香酸エステル(パラベン),のようなビスフェノールの化合物、3−トリフルオロメチル−4,4’−ジクロロカルバニリド(トリクロカルバン)、3−トリフルオロメチル−4,4−ジクロロカルバニリド及び3,3,4−トリクロロカルバニリドのようなハロゲン化カルバニリドの1つ又はそれよりも多くを含むことができる。
【0063】
抗菌剤は、ポリヘキサメチレンビグアニド(p−クロロフェニルビグアニド)のようなビグアニド、4クロロベンズヒドリルビグアニド、1,6−ビス−(4−クロロベンジルビグアニド)−ヘキサン(Fluorhexidine(登録商標))、クロルヘキシジンを含むがこれに限定されないハロゲン化ヘキシジン(1,1’−ヘキサメチレン−ビス−5−(4−クロロフェニルビグアニド)(Chlorohexidine(登録商標))、並びに上述のあらゆる塩類、例えば、塩酸ポリヘキサメチレンビグアニドのうちの1つ又はそれよりも多くを含むことができる。
【0064】
本発明の処理組成物は、処理組成物のpHをターゲット範囲又はレベルに調節し、及び/又は抗菌の恩典をもたらすために、使用することができる1つ又はそれよりも多くの有機酸又は無機酸を含むことができる。酸は、水溶性無機酸、鉱酸、又は有機酸のうちの1つ又はそれよりも多くとすることができ、実質的に全てのこのような公知の材料は、処理組成物において有用であると考えられる。非限定的な例として、有用な無機酸は、鉱酸、塩化水素酸、リン酸、及び硫酸などを含む。
【0065】
ある一定の実施形態では、本発明の組成物は、処理組成物のpHを調節するのに使用することができ、かつ任意的に抗菌の恩典も与えることができる1つ又はそれよりも多くの有機酸を含む。例示的な有機酸は、一般的に少なくとも1つの炭素原子を含み、かつ構造が少なくとも1つのカルボキシル基(−COOH)を含む。上述の有機酸の誘導体も、有用であると考えられる。例示的な有機酸は、酢酸のような直鎖脂肪酸、ジカルボン酸、酸性アミノ酸、及びグリコール酸、乳酸、ヒドロキシアクリル酸、アルファ−ヒドロキシ酪酸、グリセリン酸、リンゴ酸、酒石酸及びクエン酸のようなヒドロキシ酸、並びにこれらの有機酸の酸性塩を含む。これらのうちのクエン酸、ソルビン酸、酢酸、硼酸、蟻酸、マレイン酸、アジピン酸、乳酸、リンゴ酸、マロン酸、グリコール酸、サリチル酸やその誘導体、例えば、エチルヘキシルサリシレート、ジプロピレングリコールサリシレート、TEAサリシレート、サリチル酸2−エチルヘキシルエステル、サリチル酸4−イソプロピルベンジルエステル、サリチル酸ホモメンチルエステルのようなサリチル酸のエステルのようなサリチル酸誘導体が好ましい。言うまでもなく、1つ又はそれよりも多くの酸の混合物は、有用であると考えられる。
【0066】
処理組成物は、二原子酸素(O−O)接合を含む本質的にあらゆる化合物とすることができる過酸素化合物を含むことができる。二原子酸素接合、特に二価O−O接合は、容易に切断可能であり、従って、これらの過酸素化合物を含有する化合物は、強力な酸化剤として作用することができる。様々な等級の過酸素化合物の非限定的な例は、過酸類、過酸塩類、及び過酸化水素のような過酸化物を含む。過酸素は、本発明の実施形態により消毒薬の目的に対して機能的であるあらゆる脂肪族又は芳香族過酸(又はペルオキソ酸)とすることができる。あらゆる機能的なペルオキソ酸を使用することができるが、1〜7個の炭素を含むペルオキソ酸は、使用に最も実際的である。これらのペルオキソ酸は、ペルオキシギ酸、ペルオキシ酢酸、ペルオキシ蓚酸、ペルオキシプロピオン酸、過酢酸、ペルオキシブタン酸、ペルオキシペンタン酸、ペルオキシヘキサン酸、過酸化アジピン酸、過酸化クエン酸、及び/又はペルオキシ安息香酸を含むことができるがこれらに限定されない。例示的な過酸塩類は、過マンガン酸塩、過ホウ酸塩、過塩素酸塩、過酢酸塩、過炭酸塩、及び過硫酸塩などを含む。例示的な過酸化物化合物は、過酸化水素、金属過酸化物、及び過酸化水和物を含む。使用することができる金属過酸化物は、過酸化ナトリウム、過酸化マグネシウム、過酸化カルシウム、過酸化バリウム、及び/又は過酸化ストロンチウムを含むがこれらに限定されない。関連の過酸化水素を有する他の塩類(例えば、ナトリウム過炭酸塩)も過酸化水素の供給源であり、それによって原位置で過酸化水素を生成すると考えられる。
【0067】
本発明の処理組成物は、ハロゲン漂白剤とすることができる酸化剤を含むこともできる。酸化剤は、様々な次亜ハロゲン酸塩生成種から選択することができるハロゲン漂白剤源、例えば、次亜ハロゲン酸塩、ハロアミン、ハロイミン、ハロイミド及びハロアミドのアルカリ金属塩類、及びアルカリ土金属塩類から構成される群から選択された漂白剤であることが好ましい。これらの全ては、原位置で次亜ハロゲン漂白種を生成すると考えられる。酸化剤は、次亜ハロゲン漂白種を生成することができる次亜ハロゲン酸塩又は次亜ハロゲン酸塩発生剤であることが好ましい。以下、「次亜ハロゲン酸塩」という用語は、特に断らない限り、次亜ハロゲン酸塩又は次亜ハロゲン酸塩発生剤を説明するのに使用する。次亜ハロゲン酸塩酸化剤は、水溶液中の次亜塩素酸塩又は次亜塩素酸塩の発生剤であることが好ましい。次亜臭素酸塩又は次亜臭素酸塩発生剤も適切である。代表的な次亜塩素酸塩発生剤として、次亜塩素酸ソーダ、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸リチウム、次亜塩素酸マグネシウム及び次亜塩素酸カルシウム、塩素化燐酸三ナトリウム十二水化物、二塩化イソシアヌル酸カリウム及びジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、及びトリクロロシアヌル酸を含む。使用に適する有機漂白剤源は、トリクロロシアヌル酸及び三ブロモシアヌル酸、ジブロモシアヌル酸及びジクロロシアヌル酸のような複素環式Nブロモ及びNクロロイミド及びそのカリウム塩及びソーダ塩、N臭素化及びN塩素化スクシンイミド、マロンアミド、フタルイミド及びナフタルイミドを含む。ジブロモジメチル−ヒダントイン及びジクロロジメチル−ヒダントイン(クロロジメチルヒダントイン、N−クロロスミファミド(ハロアミド)及びクロラミン(ハロアミン)のようなヒダントインも適切である。存在する時に、有利な態様では、次亜ハロゲン酸塩酸化剤は、アルカリ金属次亜塩素酸塩、次亜塩素酸塩のアルカリ土金属塩、又はその混合物である。
【0068】
本発明の処理組成物は、処理される表面、特に織物又は繊維の表面に静電防止又は表面軟化の恩典をもたらす処理剤を含むことができる。繊維、織物、又は布地軟化の恩典をもたらす処理剤として考慮されたのは、織物軟化剤化合物として当業技術で公知である1つ又はそれよりも多くの化合物である。非限定的な例として、このような織物軟化剤化合物は、全ての現在の市販の四級長鎖軟化剤及び好ましくは少なくとも部分的に不飽和エステルクアットを含む。例示的な適切な織物軟化剤は、陽イオンである繊維軟化化合物、極性頭基及び2つの長いヒドロカルビル成分(好ましくはアルキル、アルケニル、及びそれらの混合物から選択)を含む水不溶性四級アンモニウム化合物を含み、各このようなヒドロカルビル成分は、C12に等しいかそれを超え、好ましくはC14よりも大きく、より好ましくは、C16よりも大きい平均的な鎖長を有する。更により好ましくは、各長鎖アルキル又はアルケニル基の少なくとも50%は、主に直鎖状である。好ましい全体的な鎖長は、約C18であるが、より低い例えば、C14、C16、及び部分的により高いC20鎖のゼロ以外の比率を有する鎖長の混合物を望ましい。陽イオン軟化剤は、適切に塩化ジステアリルジメチルアンモニウム又はその不飽和類似物とすることができるが、選択した四級アンモニウム布地軟化剤は、生物分解可能であることが好ましい。このような特性は、ジ(カノリルオキシエチル)ジメチル塩化アンモニウムのような多くの市販のエステルクアット織物軟化剤に共通である。好ましい実施形態では、繊維軟化化合物は、少なくとも1つのエステル成分、好ましくは、2つのこのようなエステル成分を通じて四級アンモニウム成分に結合された2つのC12-22アルキル又はアルケニル基を有する四級アンモニウムエステルクアット化合物である。勿論、2つ又はそれよりも多くの織物軟化剤化合物の混合物もある。
【0069】
本発明の処理組成物は、空気処理技術の恩典をもたらす処理剤を含むこともできる。非限定的な例として、このような処理剤は、芳香剤、香水、飛翔昆虫の制御又は根絶のための組成物、臭気中和剤、消臭剤、並びに心身一体的な又はアロマセラピーの恩典をもたらすことができるものを含む。
【0070】
芳香剤は、処理組成物の一部を形成することができ、芳香剤は、天然及び合成芳香剤ベースとすることができ、最も一般的には、任意的に有機溶剤又は芳香剤が溶解、懸濁、又は分散された有機溶剤の混合物のような担体に関連付けられた複数のこのような芳香剤の混合物又は配合物である。存在する時に、このような芳香剤成分は、あらゆる有効量で処理組成物に存在することができる。有利な態様では、芳香剤又は香水は、一部を形成する処理組成物の総重量に基づいて約0.00001重量%〜約50重量%の量で存在するが、このような成分の熱劣化を与えないミスト発生器手段の送出方式のために、処理組成物の約100重量%までの更により高い量での介在も、本発明のある一定の実施形態において可能でありかつ実際に有利であると考えられる。
【0071】
本発明の処理組成物は、1つ又はそれよりも多くの心身一体的成分を含むことができ、特に、ユーザにいわゆる「アロマセラピーの恩典」を与えるように選択された1つ又はそれよりも多くの精油を含むことができる。このような精油は、芳香族の植物の花、茎、葉、根、及び木皮のような自然に発生する植物源から抽出されることが多い。精油を単独で使用することができるが、精油の混合物を利用して連結的な香り恩典を与え、一部の場合に同様に治療の恩典をもたらすことも一般的である。1つ又はそれよりも多くの精油を含むことができる芳香剤組成物と同様に、効能のために、精油は、精油が溶解又は分散された1つ又はそれよりも多くの有機溶剤中のような液体担体中に分散状態で供給されることが多い。アロマセラピーの恩典をもたらす好ましい精油は、カモミール油、ラバンジン油、ラベンダー油、グレープフルーツ油、レモン油、ライム油、マンダリンオレンジ油、オレンジ花精油、及びオレンジ油から選択された1つ又はそれよりも多くの油を含む。存在する時に、アロマセラピー恩典をもたらすこれらの1つ又はそれよりも多くの精油は、あらゆる有効量で存在し、有利な態様では、一部を形成する処理組成物の総重量に基づいて約0.00001重量%〜約50重量%の量で存在するが、このような心身一体的成分又は精油の熱劣化を与えないミスト発生器手段の送出方式のために、処理組成物の約100重量%までの更により高い量での介在も、本発明のある一定の実施形態において可能でありかつ実際に有利であると考えられる。アロマセラピーの恩典をもたらすこれらの1つ又はそれよりも多くの精油は、先に説明した任意的な芳香処理成分の有無に関わらず使用することができ、又は上述の芳香処理成分の代わりに全体的、部分的に関わらず使用することができることは理解されるものとする。
【0072】
処理組成物の望ましいpHを維持又は確立するために、1つ又はそれよりも多くのpHバッファの使用が考えられている。本発明による処理組成物は、任意的に但し望ましくは、ある一定量のpH調節剤又はpHバッファ組成物を含む。このような組成物は、当業技術で公知であり、かつ従来より使用されている多くを含む。非限定的な例として、pH調節剤として、燐含有化合物、ケイ酸塩、炭酸塩及び硼酸塩、特定の酸及び塩基、酒石酸塩及び特定のアセテートのような一価及び多価の塩類を含む。更に別の例示的なpH調節剤は、一般的に少量でのみ必要とされる鉱酸、塩基組成物、及び有機酸を含む。更に別の非限定的な例として、pH緩衝組成物は、アルカリ金属燐酸塩、ポリリン酸塩、ピロ燐酸塩、三リン酸エステル、四リン酸エステル、ケイ酸塩、メタ珪酸塩、多珪酸塩、炭酸塩、水酸化物、及びそれらの混合物を含む。pH緩衝組成物は、アルカリ金属燐酸塩、ポリリン酸塩、ピロ燐酸塩、三リン酸塩、四リン酸塩、ケイ酸塩、メタ珪酸塩、多珪酸塩、炭酸塩、水酸化物、及びそれらの混合物を含む。アルカリ土金属燐酸塩、炭酸塩、水酸化物のようなある一定の塩類も緩衝塩として機能することができる。アルミノ珪酸塩(ゼオライト)、硼酸塩、アルミン酸塩のような材料、及びグルコン酸、コハク酸塩、マレイン酸塩、及びそれらのアルカリ金属塩のようなある一定の有機物を緩衝塩として使用することも適切である場合がある。
【0073】
望ましくは、本発明による組成物は、望ましいpH範囲に本発明の処理組成物のpHを調節及び維持するのに使用することができる有効量の有機酸及び/又はその無機の塩の形を含む。
【0074】
本発明の処理組成物は、1つ又はそれよりも多くのアルカノールアミン類を含むこともでき、1つ又はそれよりも多くのアルカノールアミン類は、改善された洗浄の恩典をもたらすだけでなく、同時に処理組成物のpHを調節するために使用することもできる。非限定的な例として、このようなアルカノールアミン類は、モノアルカノールアミン類、ジアルカノールアミン類、トリアルカノールアミン類、及びアルキル−ジアルカノールアミン類のようなアルキルアルカノールアミン類、及びジアルキル−モノアルカノールアミン類を含む。アルカノール基及びアルキル基は、一般的に短から中程度の鎖長、すなわち、長さが1〜7個の炭素である。ジアルカノールアミン類及びトリアルカノールアミン類及びジアルキル−モノアルカノールアミン類に対して、これらの基を同じアミン上で結合すると、例えば、メチルエチルヒドロキシプロピルヒドロキシルアミンを生成することができる。当業者は、この基の他のメンバを容易に確認することができる。
【0075】
本発明の処理組成物は、1つ又はそれよりも多くの屈水性誘発物質、好ましくは1つ又はそれよりも多くの陰イオン性屈水性誘発物質化合物を含むこともできる。例示的な屈水性誘発物質は、例えば、ベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、C1−C11アルキルベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、C5−C11アルキルスルホン酸塩、C6−C11アルキル硫酸塩、アルキルジフェニル酸化物二スルホン酸塩、及び燐酸エステル屈水性誘発物質を含む。特に有用な屈水性化合物は、ベンゼンスルホン酸塩、o−トルエンスルホン酸塩、m−トルエンスルホン酸塩及びp−トルエンスルホン酸塩、2,3−キシレンスルホン酸塩、2,4−キシレンスルホン酸塩及び4,6−キシレンスルホン酸塩、クメンスルホン酸塩を含み、このような例示的な屈水性誘発物質は、一般的に、ナトリウム及びカリウム塩の形を含めその塩の形態である。
【0076】
本発明の更に別の態様により、硬質面及び軟質面の処理の方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は、表面に接触してそこに技術的恩典を提供する。
【0077】
本発明の付加的な態様により、非生物無孔性硬質面の処理の方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は上述の硬質面に接触してそこに技術的恩典を提供する。一般的に、与えられる技術的恩典は、洗浄の恩典、ウイルス除去の恩典、消毒の恩典、静菌性効果、抗ウイルス性の恩典、カビ、真菌、胞子のような存在、発生、又は再成長を低減する殺胞子の恩典、アレルゲン防止の恩典、反殺ダニの恩典、抗真菌性恩典、再汚染防止の恩典、外観、例えば、表面の輝きを改善する表面処理の恩典、芳香処理、消臭、臭気中和、空気清浄を含むがこれらの限定されない空気処理の恩典、殺虫の恩典、駆虫の恩典、並びに硬質面への表面コーティングの実施のうちの1つ又はそれよりも多くである。非限定的な例として、硬質面は、施釉タイル及び無釉タイル、レンガ、磁器、セラミック、並びに大理石、花崗岩及び他の石面を含む石、ガラス、金属、プラスチック、例えば、ポリエステル、ビニール、繊維ガラス、Formica(登録商標)、Corian(登録商標)、及び業界で公知の他の硬質面、並びにフローリング面、例えば、木、タイル、ガラス、セラミック、セメント面、グラウト、リノリューム、カーペット、及び敷物などのような耐火物で構成された表面を含む。
【0078】
本発明の更に別の態様により、軟質面、例えば、布地、織物、及び衣類などの処理の方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は、上述の布地、織物、及び衣類などに接触し、更にその1つ又は複数の表面にも任意的に浸透し、そこに技術的恩典を提供する。上記と同様に、一般的に、本方法に従って装置によって送出される処理組成物は、水及び/又は有機溶剤のような1つ又はそれよりも多くの溶剤及び1つ又はそれよりも多くの更に別の成分、特に、1つ又はそれよりも多くの界面活性剤、又は処理表面にウイルス除去の恩典、消毒の恩典又は抗菌の恩典をもたらす他の材料を含む。一般的に、与えられる技術的恩典は、芳香処理、香水処理、臭気中和、悪臭処理又は消臭、洗浄、消毒、殺菌、衣類又は織物のような織物又は繊維軟化、皺防止、並びに処理軟質面への膜形成組成物の処理又はコーティングの実施、例えば、衣類、織物、カバー、カーペットを敷かれた表面、敷物、並びにこのような軟質面の生成に使用された縫糸及び繊維などを含む特にこのような処理表面のその後の汚染に抗するための処理組成物を含むフッ化ポリマー界面活性剤の適用のうちの1つ又はそれよりも多くである。
【0079】
本発明の更に別の態様により、チリダニの発生を制御し、及び/又はその残留糞便、並びにアレルゲン、例えば、「der−p」アレルゲン及び「der−f」アレルゲンの変性を制御する方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は、表面に接触してそこに技術的恩典を提供する。一般的に、本方法に従って装置によって送出される処理組成物は、一般的に、水及び/又は有機溶剤のような1つ又はそれよりも多くの溶剤、及び1つ又はそれよりも多くの更に別の成分、特に有機酸及び特に乳酸、クエン酸、界面活性剤、精油及び酵素のうちの1つ又はそれよりも多くを含むことができる。
【0080】
本発明の更に別の態様により、医療器具、例えば、人体の各部と直接に接触し、かつ定期的洗浄、殺菌、消毒、又は滅菌を必要とする医療処置に使用される外科器具、歯科器具、又は他の器具の処理の方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は、上述の医療器具に接触して、処理された医療器具に対して洗浄、殺菌、消毒、又は滅菌の恩典をもたらす。
【0081】
本発明の更に別の態様では、空間への空気処理組成物の送出の方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は、上述の空間に接触してそこに技術的恩典を提供する。一般的に、与えられる技術的恩典は、芳香処理、香水処理、臭気中和、悪臭処理又は消臭、空気清浄のうちの1つ又はそれよりも多くである。一般的に、本方法に従って装置によって送出される処理組成物は、水及び/又は有機溶剤のような1つ又はそれよりも多くの溶剤、及び1つ又はそれよりも多くの更に別の成分を含む。
【0082】
本発明の更に別の態様では、洗浄処理、例えば、ドライクリーニング又は洗濯処理、例えば、布地、織物、及び衣類などの水洗濯のための洗濯機内で処理すべき物品の前処理又は後処理の方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は、上述の布地、織物、及び衣類などに接触し、更にその1つ又は複数の表面にも任意的に浸透し、かつそこに技術的恩典を提供する。
【0083】
本発明の更に別の態様では、封入空間への空気処理組成物の送出の方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は、上述の封入空間に接触してそこに技術的恩典を提供し、例えば、芳香処理、香水処理、消臭、悪臭中和、空気清浄などを提供する。このような封入空間の例は、より大きい又は開放空間、例えば、部屋のようなより大きい容積、建物内部の公共の場、車両内の運転室又は車内、及び閉じた容器又は他の比較的より小さい空間内、例えば、収容キャビネット、クロゼット、シャワー個室、厨芥入れ又はごみ箱の内部などを含む。缶、ドラム、瓶、及び篭などである剛性容器、又は袋、封筒のような柔軟な容器を含む廃棄物、生ごみ、又はごみを回収及び保管する容器の内部に芳香処理、消臭、香水処理、臭気中和、ウイルス除去、消毒又は他のそこに技術的恩典を提供する処理組成物のミストの送出は、本発明の考えられている好ましい実施形態である。
【0084】
本発明の更に別の態様により、皿洗い工程、例えば、手動皿洗い工程又は自動皿洗い機において処理すべき皿類物品のような物品の前処理又は後処理の方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、上述の組成物は、皿類、例えば、食器類、ガラス製品、調理具、及び調理器具などに接触し、かつそこに技術的恩典を提供する。一般的に、本方法に従って装置によって送出される処理組成物は、水及び/又は有機溶剤のような1つ又はそれよりも多くの溶剤、及び1つ又はそれよりも多くの更に別の成分、特に1つ又はそれよりも多くの界面活性剤、又は処理表面にウイルス除去の恩典、消毒の恩典、又は抗菌の恩典をもたらす他の材料を含む。一般的に、与えられる技術的恩典は、特にこのような処理表面のその後の汚染に抗するために処理された硬質面に膜形成組成物のコーティングを提供することなどによる洗浄、消毒、殺菌、表面処理のうちの1つ又はそれよりも多くである。
【0085】
本発明の更に別の態様により、身体表面、例えば、皮膚面又は毛髪面への処理組成物の適用の方法を提供し、本方法は、処理組成物のミストを発生させる装置を準備する段階を含み、処理組成物は、身体表面に接触してそこに技術的恩典を提供する。例示的な身体表面には、表皮、例えば、手、腕、脚、面、頭皮、並びに他の身体の領域を含む。一般的に、本方法に従って装置によって送出される処理組成物は、水及び/又は有機溶剤のような1つ又はそれよりも多くの溶剤、及び1つ又はそれよりも多くの更に別の成分、特に、1つ又はそれよりも多くの界面活性剤、又は処理された身体表面にウイルス除去の恩典、消毒の恩典、抗菌の恩典、脱臭の恩典、芳香の恩典、香水の恩典、皮膚栄養の恩典、皮膚調節の恩典、傷処理の恩典をもたらす他の材料を含む。好ましい方法において、にきび防止又は肌の汚れ落としの恩典をもたらすことができる処理組成物を供給するために、にきび防止又は肌の汚れ落とし組成物を身体表面、好ましくは頭、顔面、及び首の皮膚面に適用する。にきび防止恩典をもたらす処理組成物は、発生を改善することができる有効な量のサリチル酸又は他のにきび防止有効成分又は組成物を含むことができる。
【0086】
本発明の更に別の態様では、毛髪成長が存在する可能性がある皮膚への脱毛組成物の送出の方法を提供し、本方法は、皮膚面に脱毛組成物又は脱毛成分を含む組成物、例えば、チオグリコール酸を供給する段階を含む。
【0087】
本発明の更に別の態様では、表面への又は封入空洞、容積、又は空間への噴霧化又は霧化流体処理組成物、すなわち、「処理ミスト」の送出の方法を提供する。非限定的な例として、このような封入内部、空洞、容積、又は他の封入空間は、一例として、体腔、例えば口腔、部屋及び建物などの封入内部、車、バス、トラック、航空機、ボート、及び船などのような車両の閉鎖内部、保管ロッカー、戸棚、押入れ、及び箱などの封入内部を含む。
【0088】
本発明の更に別の態様では、噴霧化又は霧化流体処理組成物の装置からの処理組成物のミストの送出により殺虫の恩典、殺ダニの恩典、殺ウイルスの恩典、抗菌の恩典、又は消毒の恩典をもたらす処理組成物のミストの送出のための装置及び方法を提供し、処理組成物は、殺虫の恩典、殺ダニの恩典、殺ウイルスの恩典、抗菌の恩典、又は消毒の恩典をもたらす1つ又はそれよりも多くの成分を含む。
【0089】
本発明のある一定の好ましい実施形態を含む本発明の様々な実施形態を示す図面をここで参照する。添付図面において、図を通して同様の数字を使用して同様の要素を示している。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】振動板を含むミスト発生器手段の実施形態を示す図である。
【図2】振動板も含むミスト発生器手段の代替的な実施形態を示す図である。
【図2A】処理組成物の処理ミストの二峰性分布を提供するようになった構成のミスト発生器手段の実施形態を示す図である。
【図2B】処理組成物の処理ミストの二峰性分布を提供するようになった構成のミスト発生器手段の実施形態を示す図である。
【図2C】処理組成物の処理ミストの二峰性分布を提供するようになった構成のミスト発生器手段の実施形態を示す図である。
【図3A】より詳細な断面図で通常の作動条件の振動板の一部分の作動を示す図である。
【図3B】より詳細な断面図で通常の作動条件の振動板の一部分の作動を示す図である。
【図3C】より詳細な断面図で通常の作動条件の振動板の一部分の作動を示す図である。
【図4】本発明のミスト発生器手段の一部を形成する振動板の更に別の実施形態を示す図である。
【図5】本発明によるミスト発生器手段の更に別の実施形態を示す図である。
【図6】本発明によるミスト発生器手段の代替的な実施形態を示す図である。
【図7】ミスト発生器手段の更に別の実施形態を示す図である。
【図8】ミスト発生器手段の一部の実施形態を示す図である。
【図9】処理組成物の2つの供給源との使用に適合されたミスト発生器手段の実施形態を示す図である。
【図10】本発明の装置に有用なミスト発生器手段の更に別の代替形態を示す図である。
【図11】本発明の装置に有用なミスト発生器手段の更に別の実施形態を示す図である。
【図12】第1の本体部分に存在する噴霧化チャンバの更に別の実施形態を示す図である。
【図A1】好ましい処理ミスト粒径二峰性分布又は粒子質量二峰性分布を示す図である。
【図A2】好ましい処理ミスト粒径二峰性分布又は粒子質量二峰性分布を示す図である。
【図13A】ミスト発生器手段を含むミスト発生器アセンブリの好ましい実施形態を示す図である。
【図13B】ミスト発生器手段を含むミスト発生器アセンブリの好ましい実施形態を示す図である。
【図14】ミスト発生器手段の更に別の実施形態を示す図である。
【図15】ミスト発生器手段の更に別の実施形態を示す図である。
【図16A】ミスト発生器アセンブリの更に好ましい実施形態を示す図である。
【図16B】ミスト発生器アセンブリの更に好ましい実施形態を示す図である。
【図16C】ミスト発生器アセンブリの更に好ましい実施形態を示す図である。
【図17A】ミスト発生器手段の振動板の1つの作動モードのミスト発生器アセンブリを示す図である。
【図17B】ミスト発生器手段の振動板の他の作動モードのミスト発生器アセンブリを示す図である。
【図17C】ミスト発生器手段の振動板の更に他の作動モードのミスト発生器アセンブリを示す図である。
【図18A】ミスト発生器アセンブリを示す図である。
【図18B】ミスト発生器アセンブリを示す図である。
【図18C】ミスト発生器アセンブリを示す図である。
【図19A】直立垂直向きで、すなわち、水平面に対して90°上方のミスト発生器アセンブリを示す図である。
【図19B】上方に傾斜した向きで、すなわち、ほぼ水平面に対して45°のミスト発生器アセンブリを示す図である。
【図19C】水平向きで、すなわち、水平面に対して0°のミスト発生器アセンブリを示す図である。
【図19D】下方に傾斜した向きで、すなわち、水平面に対してほぼ45°下方のミスト発生器アセンブリを示す図である。
【図19E】下方の垂直向きで水平面に対して90°下方のミスト発生器アセンブリを示す図である。
【図20A】ミスト発生器アセンブリの好ましい実施形態を示す図である。
【図20B】ミスト発生器アセンブリの好ましい実施形態を示す図である。
【図20C】ミスト発生器アセンブリの好ましい実施形態を示す図である。
【図21】本発明の装置の一部を形成する装着板に固定されたミスト発生器アセンブリの代表図を示す図である。
【図22】本発明による装置の一実施形態を示す図である。
【図23】第1のアセンブリの代替的な実施形態を示す図である。
【図24】第1のアセンブリを含む本発明による装置を示す図である。
【図25】本発明による装置の更に別の実施形態を示す図である。
【図26】断面図で制御ハンドル又は制御「ワンド」の簡単な実施形態を示す図である。
【図27】自己内蔵型かつ携帯型のアセンブリ内の装置の更に別の実施形態の断面図である。
【図28A】自己内蔵型かつ携帯型実施形態における装置の好ましい実施形態の図である。
【図28B】自己内蔵型かつ携帯型実施形態における装置の好ましい実施形態の図である。
【図28C】自己内蔵型かつ携帯型実施形態における装置の好ましい実施形態の図である。
【図28D】自己内蔵型かつ携帯型実施形態における装置の好ましい実施形態の図である。
【図28E】図28A、図28B、図28C、図28Dに示す装置の一部を示す図である。
【図28F】図28DのD−D線に沿った、図28A、図28B、図28C、図28D、及び図28Eによる装置の断面図である。
【図29】織物表面を処理する簡略化された方法を示す図である。
【図30】織物表面を処理する簡略化された方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0091】
図1は、ここでは貫通する複数の微孔隙21を有する微細穿孔金属ふるい又はシートで形成された振動板22を含むミスト発生器手段20の実施形態を示している。振動板22は、ほぼ円形であり、かつ周囲圧電素子24を含む。圧電素子が振動板22の周縁26にありかつ周縁26に固定されていると実施形態に示されているが、圧電素子24は、振動板22のあらゆる部分に固定することができ、かつ必ずしもその周囲にある必要があるというわけではないことは理解されるものとする。更に、1対の電流搬送手段40、すなわち、回路制御手段(図示せず)から電流を供給する1対のワイヤが図に示されており、回路制御手段は、その振動板22内の振動を誘発することによってミスト発生器手段20を作動させるように作用し、ミスト発生器手段20は、「TM」とラベル付けされた参照矢印によって示すように振動板22から処理組成物のミストTMを励起するように作動する。
【0092】
図2は、振動板22も含むミスト発生器手段20の代替的な実施形態を示すが、この実施形態では、一連のセグメント23が振動板を貫通する。このような要素も示すUS 7229028を参照するが、この特許の内容全体は、引用により本明細書に組み込まれている。同様に、圧電素子24は、振動板22の周縁26に示されており、同様にそこに固定される。電流搬送手段40、すなわち、回路制御手段(図示せず)から圧電素子24に電流を移送して、参照矢印TMの方向にミストTMの形内の処理組成物をポンピングするようにミスト発生器手段20内の振動を誘発するための手段をもたらす1対の線も示されている。
【0093】
図2A、図2B、及び図2Cは、液滴又は粒子、すなわち、処理組成物の処理ミストの二峰性分布を提供するようになった異なる構成のミスト発生器手段20の実施形態を示している。図2Aに示す実施形態は、図1及び図2による実施形態と殆どの点において類似のものであるが、微細穿孔金属ふるい又はシートで形成された振動板22は、異なる構成又はサイズ、例えば、断面又は直径である貫通する第1の一連の微孔隙21Aと、貫通する第2の一連の微孔隙21Bとを含み、各一連の微孔隙は、他の又は異なる連続とは異なる構成又はサイズ、例えば、断面又は直径であるという点において異なる。処理組成物は、ミスト発生器手段20により噴霧化され、液滴又は液体粒子の二峰性分布を有する処理ミストとして供給される。図2Bの実施形態は、矩形構成を有するミスト発生器手段20の更に別の実施形態を示しており、微細穿孔金属ふるい又はシートで形成された振動板22を含み、貫通する第1の一連の微孔隙21Aと、貫通する第2の一連の微孔隙21Bと、貫通する第3の一連の微孔隙21Cとを含み、各一連の微孔隙は、別の一連のものとは異なる構成又はサイズ、例えば、断面又は直径である。処理組成物は、ミスト発生器手段20により噴霧化され、液滴又は液体粒子の三峰性分布を有する処理ミストとして供給される。図2Cの実施形態は、矩形構成を有するミスト発生器手段20の更に別の実施形態を示しており、微細穿孔金属ふるい又はシートで形成された振動板22を含み、貫通する第1の一連の微孔隙21Aと、貫通する第2の一連の微孔隙21Bとを含み、各一連の微孔隙は、別の一連のものとは異なる構成又はサイズ、例えば、断面又は直径であり、処理組成物は、ミスト発生器手段20により噴霧化され、液滴又は液体粒子の二峰性分布を有する処理ミストとして供給される。
【0094】
しかし、多くの有用な実施形態では、ミスト発生器手段20は、図1及び図2に示す実施形態のような全て同様の大きさである貫通する単一の一連の微孔隙21のみを含む振動板22を含み、図1及び図2は、本発明のあらゆる実施形態に使用することができ、かつ単峰性粒子分布を有する処理ミストTMを送出する非常に適切なミスト発生器手段20を示すことは理解されるものとする。
【0095】
図3A、図3B、及び図3Cは、より詳細な断面図で通常の作動条件の振動板22の一部分の作動を示している。一般的に、適切な電流が圧電素子24に通電された時に、適切な電流は、圧電素子24の構成又は膨張及び収縮を誘発する。少なくとも一部が少なくとも圧電素子24の一部に機械的、化学的に、又はそうでなければ物理的に接合された振動板22は、同様に振動するが、振動板22のより可撓性の性質のために、揺動パターンが、振動板22内に導入される。振動板22が、図1及び図2に開示するように性質が一般的に円形であり、かつ圧電素子24に周囲で結合された場合に、一般的に、周囲からかつ振動板22の中心の方向に延びる波打つ波形が現れるが、振動板22が、ほぼ矩形であるか又は側面の1つのみ又は端部の1つのみで圧電素子24に接合された時に、振動板22と圧電24の間の接続点から延びる一般的に波打つ波形が現れる。後者は、振動板22の一部が機械的に結合されていない場合に、その上のこのような点での振動板22のより多くの移動の自由をもたらすという事実によるものである。依然として、このような構成において、波形は、振動板22全のあらゆる点にわたる波、又は波形の一部の通過中にこのような点を取り囲む領域が、振動板22が静的状態である時の同じ点の条件と比較して同じ点に対して上方へ又は下方へ屈曲するように振動板22の屈曲を誘発する。図3A、図3B、及び図3Cは、様々な作動条件の振動板22の小区画の断面図を示している。図3Aは、このような静的状態の振動板22の小区画の断面図を示している。図3Aで分るように、振動板22は、貫通する一連の微孔隙又はチャンネル25を含み、チャンネル25は、任意的に、しかし、好ましくは、振動板22の底面22aの方で僅かに広い直径又は幅のチャンネル入口25aと、振動板22の上面22bの方で僅かに狭い直径又は幅のチャンネル出口25bとを有する。これは、ミスト発生器手段20の一部として作動する時に振動板22を通る処理組成物のポンピング作用を改善すると考えられる。ここで図3Bを参照すると、振動板22の同じ部分は、振動板22の揺動中の波形の一部の「トラフ」である状態に示されている。振動板22の底面22aの通路入口25aに存在する処理組成物の1対の微細液滴「MD」も示されている。例えば、1対の微細液滴「MD」は、液体の形態で供給された時のような振動板22下での処理組成物の存在によって形成することができる。図3Cをここで参照すると、振動板22の同じ部分は、振動板22の揺動中の波形の一部の「ピーク」にある状態に示されている。図3Cで分るように、振動板の屈曲の方向が、ここでは図3Cに示すものに対して逆転され、斜めの外方に曲げられた方向にある時に、通路出口25bは、従って、図3Bに従ってトラフ位置である振動板22の1つと比較すると、図3Aに従って静的位置である時でさえも多少増大した幅又は直径を有する。同時に、振動板22の底面22aでの通路入口25aの直径又は幅は、従って、図3Bに従ってトラフ位置である振動板22の1つと比較すると、図3Aに従って静的位置にある時でさえも短縮され、それによって処理組成物の微細液滴MDは参照矢印TCの方向に外方に振動板22から放出される。このようにして、液体組成物のポンピング、ここでは、本発明の処理組成物は、振動板22の厚み方向にわたって達成することができる。
【0096】
しかし、振動板22の厚み方向に沿ったポンピングを提供することによって処理組成物を噴霧してそれによってミストの形態で処理組成物を供給する優れた手段が得られるが、処理組成物は、代替的に、振動板22の上面22bに直接に送出することができ、振動板22の振動性振動のために、処理組成物の微細液滴MDも、直前で上述したように振動板22を必然的に通過することなく形成されることが予想されることに注意されたい。
【0097】
図4は、図1及び図2に示す実施形態といくつかの点においては類似のものである本発明のミスト発生器手段20の一部を形成する振動板22の更に別の実施形態を示している。ここではボウル状の微細穿孔金属ふるい又はシートで形成された振動板22を含むミスト発生器手段20が図1及び図2に示されている。振動板22は、ほぼ円形であり、かつ周囲圧電素子24を含む。底面22aの一部は、ここでは液体の形態の処理組成物TCの表面と接触しているか又は処理組成物TCで部分的に浸漬される。作動時に、ミスト発生器手段20は、ボウル状の振動板22の内部から外方に、参照矢印TMの方向に上方へ及び外方に処理組成物の微細液滴をポンピングする。
【0098】
図5は、本発明によるミスト発生器手段20の更に別の実施形態を示している。図示の実施形態では、ここではほぼ円形でありかつ周囲圧電素子24を含むボウル状の微細穿孔金属ふるい又はシートで形成された振動板22が設けられる。底面22aの一部は、処理組成物TCの表面に接触しているか、又は流体導管30、ここでは円形管によって送出された流れ中の液体の柱の形態の処理組成物TCで部分的に浸漬される。処理組成物TCは、管30の開放端32から流れ出て処理組成物のメニスカス又は層をこの開放端32に維持する。作動時に、ミスト発生器手段20は、ボウル状の振動板22の内部から外方に、参照矢印TMの方向に上方へ及び外方に処理ミストとして処理組成物の微細液滴をポンピングし、振動の一部の最中の振動板22は、処理組成物TCと接触して上述の方法で振動板を通じてかつ振動板22から外方にポンピングする。管30を出る量の処理組成物を再循環させて振動板22に再供給することができ、又は回収又は排出及び廃棄することができる。このようにして、ミスト発生器手段20の作動特性及び処理組成物TCが送出される速度の制御により、流体移送手段としての毛細管又は芯の使用を除外し、すなわち、装置から除外することができる。
【0099】
図6は、本発明によるミスト発生器手段20の代替的な実施形態を示している。ミスト発生器手段20は、ここでは構成がほぼ矩形である微細穿孔金属ふるい又はシートで形成された圧電素子24及び振動板22を含む。この実施形態では、振動板22の一端のみが、圧電素子24に接合されており、ミスト発生器手段20の作動中に、振動板22の近位端部22Pからその長さに沿って遠位端部22Dに延びる典型的なリップル波形が現れる。後者は、振動板22の各部が特に遠位端部22D内に機械的に結合されていないので、これは、振動板22のより多くの移動の自由をもたらすという事実によるものである。図示の実施形態では、振動板22は、ほぼ矩形であるが、3つの相互接続部分、すなわち、近位端部27D、中間部27I、及び遠位端部27Dを定めるためにこのように屈曲状態でもある。図示の実施形態では、近位端部27P及び遠位端部27Dは、全てほぼ平行であるが、近位端部27D及び遠位端部27Dに角度形成する中間部27Iを通じて互いから離間している。ここでは、角度は、ほぼ等しく、かつほぼ円弧の30度と45度の間である。図に示す角度よりも大きい及び小さい角度が考えられている。更に、1対の電流搬送手段40、すなわち、1対のワイヤが図に示されており、1対のワイヤは、コントローラ手段(図示せず)から電流を供給し、コントローラ手段(図示せず)は、その振動板22内の振動を誘発することによってミスト発生器手段20を作動させるように作用し、その振動板22は、参照矢印「TM」によって示すように振動板22から外方に処理組成物をポンピングするように作動する。この図に示すように、振動板22の遠位端部27Dは、処理組成物TCに接触しているか、又はここでは液体の形態で存在するある一定量の処理組成物TC内に浸漬される。図面では分らないが、遠位端部27Dは、図1、図2、図2A、図2B、又は図2Cを参照して上述したように通路又は微孔隙を含む。ミスト発生器手段20の作動中に、振動板22の揺動により、処理組成物の微細液滴が参照矢印TMの方向に振動板22から外方にポンピングされる。処理ミストTM内の粒径分布は、単峰性分布、二峰性分布、三峰性分布、又はあらゆる他の分布とすることができる。
【0100】
図7は、図6に示す実施形態と一部の点において類似のものであるミスト発生器手段20の更に別の実施形態を示している。この図では、矩形振動板22の一部は、圧電素子24に固定、装着、又は接合され、矩形振動板22は、そこから外方に延びる。振動板22は、遠位端部27Dに中間角度を通じて延びる近位端部27Pを有し、遠位端部27Dは、図1及び図2を参照して上述したように通路又は微孔隙を含む。従って、通路又は微孔隙を含む振動板22の一部は、傾斜状態である。液体の形態の処理組成物は、小径管70の束として示された毛細手段70によって供給され、小径管70は、処理組成物を含むリザーバから(図示せず)管70の末端72の方向に処理組成物を移動する。最も好ましくは、管70は、複数の細径管であり、末端72への処理組成物の送出は、細径管の各々内の毛管力による場合があり、又は処理組成物の移送及び送出は、処理組成物を強制的に管70を通るようにかつ末端72へ送るポンプによる場合がある。作動中、処理組成物の末端端部72での薄膜層又はメニスカスが形成され、振動運動の一部の最中に、振動板22は、処理組成物の薄膜層又はメニスカスに接触して処理組成物を同伴する。振動板22の振動運動中に、通路又は微孔隙を含む振動板22の一部は、処理組成物を同伴し、次に、振動板22を通って上方にかつ参照矢印TMの方向に振動板22から外方にポンピングする。
【0101】
図8は、ミスト発生器手段20の一部の実施形態を示しており、処理組成物TCは、流体導管30、ここでは円形管によって供給された流動液体の柱として振動板22に供給され、十分な量の処理組成物が流体導管の開放端に存在し、いずれの過剰な処理組成物TCも溢れることができる。揺動の一部の最中に、振動板22は、処理組成物TCと接触し、参照矢印TMの方向に振動板を通じて、次に、振動板22から外方にそれをポンピングする。
【0102】
図9Aは、処理組成物の2つの供給源との使用に適合されたミスト発生器手段20の実施形態を示している。図9Aで分るように、一般的に矩形構成の振動板22は、中心部分に圧電素子24を含む。振動板22は、2つの遠位端部27Dを有し、その各々は、図1及び図2、図2A、図2B、及び図2Cを参照して上述したように通路又は微孔隙を含む。
【0103】
図10は、本発明の装置に有用なミスト発生器手段20の更に別の代替形態を示している。周囲圧電素子24に接合されるか、取り付けられるか、又は他の方法で固定された振動板22は、全体的に図1又は図2のいずれかに示されており、装置の第1の本体部分40に存在する堰43の基部44よりも僅かに上方に位置決めされる。流体導管60は、ある一定量の処理組成物TCを振動板22の上面22bに供給する。振動板22の底面22aと基部44の間に小さい空隙が存在することができ、従って、基部空洞46が形成される。圧電素子24が作動された時に、振動板22内の振動運動により、霧化チャンバ45内に処理組成物TCの霧化粒子のミストTMの形成が引き起こされ、霧化粒子がそこから放出される。従って、図は、処理組成物TCを霧化するために処理組成物TCが必ずしも振動板を通じてポンピングされる必要があるというわけではないことを示している。有利な態様では、この基部空洞46内に集まることができるあらゆる液体又は流体処理組成物TCは、振動板22内の振動運動により最終的に霧化され、あらゆる液体又は流体処理組成物TCは、同じく霧化チャンバ45を出る。
【0104】
図11は、本発明の装置に有用なミスト発生器手段20の更に別の実施形態を示している。しかし、図1、図2、図2A、図2B、及び図2Cを参照して説明するように、単に任意的に、ただし好ましくは、貫通する微孔隙21、25)を含む振動板22は、堰43を左右に移動する霧化チャンバ45に位置決めされた全体的に図1又は図2のいずれかに示されている周囲圧電素子24に接合されるか、取り付けられるか、又は他の方法で固定される。貫通する複数の穿孔21を有する穿孔スクリーン要素27は、振動板22と平行でありかつ振動板22から離間している。作動面において、振動板22は、処理組成物を個別の液滴又は粒子に霧化するように作動し、個別の液滴又は粒子は、穿孔スクリーン要素27の方向に誘導されるが、特定の液滴サイズ又は粒子質量を超えない個別の液滴又は粒子のみが、処理ミストTMとして放出され、一方、特定の液滴サイズ又は粒子質量を超える個別の液滴又は粒子TCは、振動板22に戻される。このようにして、処理ミストの個別の液滴又は粒子の最大粒度の制御を確立することができる。
【0105】
図10及び図11で開示する実施形態では、以下の図のいくつかで開示するようにボア、空洞、又は少なくとも1つの傾斜した側壁を有する堰以外の他の構成を霧化チャンバ45の一部として使用することができる。
【0106】
図12をここで参照すると、第1の本体部分40Aに存在する噴霧化チャンバ45の更に別の実施形態、ここでは、開放端48の反対側に基部44を有するほぼ円形のボア42が示されている。図4に示すような振動板22及び圧電素子24は、僅かに凹状の基部44よりも上方にかつボア42の一部にわたって横断方向に取り付けられる。処理組成物TCの供給分は、上面22bに接触するように流体導管を通じて及び振動板22よりも上方で噴霧化チャンバ45に入る。圧電素子が作動された時に、振動が振動板22内で誘発され、それによって噴霧化チャンバ45内に処理組成物TCの霧化粒子のミストTMの形成が引き起こされ、処理組成物TCの霧化粒子は、開放端48を通じて放出される。振動板22と僅かに凹状の基部44の間に集まることができるあらゆる液体又は流体処理組成物TCは、振動板22内の振動運動によっても噴霧化され、これはまた、噴霧化チャンバ45を出る。図15は、センサ手段、ここではミストセンサ手段を示している。図示の実施形態では、ミストセンサ手段71は、送信機ユニット71Aと、ボア45にわたって及び好ましくはその開放端48の近くで互いから横断方向に取り付けられた受信機ユニット71Aとを含む。送信機ユニットは、信号、例えば、受信機ユニットによって受信することができる光信号、音響信号、又は他の信号などを発生させ、矢印73により表されるように、送信機ユニット71Aと受信機ユニット72Bの間に空隙を通過する処理組成物の霧化粒子、すなわち、ミストの量又は存在の品質により移送される信号の品質のあらゆる変動が受信機ユニットにより検出される。適切な信号をコントローラ手段(図示せず)に送信することができ、コントローラ手段は、コントローラ手段及び装置の1つ又はそれよりも多くの更に別の部分により応答作用を開始することができる。例えば、ミストセンサ手段が処理組成物の霧化粒子を生成している量が不十分であるように判断した場合、この状態を表す信号をコントローラ手段に送信することができ、コントローラ手段は、例えば、電源を増大させるか又は圧電素子24に送信された周波数信号を増大させ、それによって揺動又は振動の速度及び/又は処理組成物TCの質量流量を増大させることができる。ポンピングを通じて供給することができる処理組成物TCは増大させることができる。代替的に、ミストセンサ手段は、噴霧化チャンバ45が処理組成物の流体の形態で溢れているか否かを判断することができ、それを表す信号をコントローラに送ると、コントローラは、適切な応答、例えば、装置の停止又はミスト発生器20の作動の中断を引き起こすことができる。更に代替的に、ミストセンサ手段は、噴霧化チャンバ45内の処理組成物のミストの有無を判断することができ、後者が感知された場合に、それを表す信号をコントローラに送ることができ、制御システムは、適切な応答、例えば、装置の停止又はミスト発生器20の中断作動を引き起こすことができる。
【0107】
図示していないが適切な電気的又は信号ユニット伝導手段、すなわち、ワイヤを使用して、必要な場合に、ミストセンサ手段、流体制御手段、コントローラ手段の様々な要素、並びにあらゆる他の装置、この装置の要素又は部分を接続することができるが、このようなものは、必ずしも本明細書に示す図に示されているというわけではないことは更に理解されるものとする。
【0108】
図A1及び図A2は、グラフ表示により、好ましい処理ミスト粒径二峰性分布又は粒子質量二峰性分布を示している。図A1は、便利な時間間隔、例えば、1秒又はそれよりも長く又は1分又はそれよりも長い間隔にわたって通常の定常状態作動中にミスト発生器により分注される個別の液滴のサイズ(ミクロン単位)の質量分布又は%分布を示している。図A1で分るように、10〜20ミクロンの範囲の粒子よりも大きい量の0〜10ミクロンの範囲の粒子が分注され、一方、20〜30ミクロンの連続的範囲の粒子の量は、以前の2つの範囲で分注されるものよりも大きい。粒径がより高い範囲、すなわち、30〜40ミクロン及び40〜50ミクロンに増加する時に、この量は連続的に減少する。図A1からも分るように、0〜10の範囲の分注粒子の全質量は、20ミクロン及びそれよりも大きい範囲の分注粒子の全質量よりも実質的に小さい。図A2は、ここでは「C1」(実線で)により表された第1の二峰性分布、及び「C2」(点線で)により表された第2の二峰性分布として表された本発明の好ましい実施形態による2つの更に他の二峰性分布を示している。曲線は、x軸上に示すように特定のミクロン粒径範囲の液滴に対してy軸上に示すように重量%、すなわち、形成された処理ミストに存在する処理組成物のそれぞれの個別の液滴又は粒子の質量又は百分率により分布を表している。線C1を参照すると、第1の中心値又は第1の平均化液体粒径は、線分C11に対応し、線分C11は、線分C11の左右に対して曲線C1の下にある二峰性分布の第1の部分内の粒径分布でほぼ4ミクロンにあり、第2の中心値又は第2の平均化液体粒径は、線分C12に対応し、線分C12は、線分C11の左右に対して曲線C1の下にある二峰性分布の第2の部分内の粒径分布でほぼ29ミクロンにあることが見出される。C2により表された更に別の二峰性分布は、多くの点において類似のものであるが、第1の中心値又は第1の平均化液体粒径は、線分C21に対応し、線分C21は、線分C21の左右に対して曲線C2の下にある二峰性分布の第1の部分内の粒径分布でほぼ5ミクロンにあり、第2の中心値又は第2の平均化液体粒径は、線分C22に対応し、線分C22は、線分の左右に対して曲線C2の下にある二峰性分布の第2の部分内の粒径分布でほぼ22ミクロンにある。
【0109】
図13A及び図13Bは、ミスト発生器手段20を含むミスト発生器アセンブリ400の好ましい実施形態を示しており、ミスト発生器手段20は、図1、図2、図2A、図4、図14A、及び/又は図15を参照して説明した実施形態と殆どの点で類似のものである周囲圧電素子に固定されたか、接合されたか、又は他の方法で取り付けられた振動板22を含むが、具体的に開示していない他のミスト発生器手段を使用に向けて適応させることができる。図示の実施形態では、ミスト発生器アセンブリ400は、張られて開放端48を有する第1の本体要素40Aを含み、第1の本体要素40Aは、ここでは、ミスト発生器手段20にわたって取り付けられ、圧電素子24の周縁26は、第1の本体要素40Aのボア42内に取り付けられて噴霧化チャンバ45を形成し、かつ第1の本体要素40A内の及びミスト発生器手段20の後方に又は内方に基部空洞46も形成する。ミスト発生器手段20は、液密に第1の本体要素40Aに取り付けられる。1対の電流搬送手段40、すなわち、1対のワイヤが更に図に示されており、1対のワイヤは、回路制御手段(図示せず)から電流を供給し、回路制御手段(図示せず)は、その振動板22内の振動を誘発することによってミスト発生手段20を作動させるように作用し、その振動板22は、ミスト発生器アセンブリ400から処理組成物のミストTMをポンピングするように作動し、手段40(ワイヤ)は、適切な穿孔又はチャンネル又は通路を通じて、又はその意味ではミスト発生器アセンブリ400の要素のあらゆる他の適切な構成により第1の本体要素40Aの一部を通過することができる。図20Dの側面断面図から分るように、流体導管30も存在しており、流体導管30は、開放端32を有し、開放端32は、供給ボア31を通じて基部空洞46に延び、処理組成物TCは、あらゆる適切な手段、例えば、毛管流、重力流によってであるが、最も好ましくは、処理組成物及びミスト発生器アセンブリ400のリザーバの中間に存在するポンピングを通じて流体導管30から供給ボア31に供給される。好ましい作動モードにおいて、コントローラ手段は、基部空洞46に処理組成物を供給するのに使用されるポンピング手段の体積流量を制御し、同時に処理ミストTMの満足な送出速度は、発生したようにミスト発生器手段20及びその出力の作動を制御するように作動され、同時に十分な量の処理組成物TCは、TCの十分な供給分がその中で存在するようにミスト発生器アセンブリ400に供給されるが、同時に処理組成物TCの過剰分のポンピング及び基部空洞46の「溢れ」は、望ましくは回避される。図20Eは、ミスト発生器手段20、貫通する微孔隙又は穴又は通路21を含む板22の構成を示すミスト発生器アセンブリ400の底部平面図を示している。
【0110】
第1の本体要素40Aは、金属、合成ポリマー、及びセラミック材料などのようなあらゆる適切な材料で形成又は製造することができるが、有利な態様では、少なくとも、ミスト発生器手段20が固定されたミスト発生器アセンブリ400の第1の本体要素40Aの部分は、性質が少なくともエラストマー性又は部分的にエラストマー性である。これは、第1の本体要素40Aとの液密シールをもたらすと共に振動板の運動を可能にするようにミスト発生器手段20を装着することを可能にし、更に、スクリーン22の微孔隙21を通じることを除き、ミスト発生器アセンブリ400を出るための基部空洞46に存在するあらゆる処理組成物の通過を拒否するものである。このような構造の恩典は、ミスト発生器アセンブリ400が後出の図でより詳細に説明するようにあらゆる様々な向きに使用されることを可能にするものである。第1の本体要素40Aの少なくとも一部が、少なくともミスト発生器手段20と第1の本体要素40Aの間の接続部の領域で可撓性又はエラストマー性である場合に、ミスト発生器手段20の配置を可能にするためにミスト発生器手段20と第1の本体要素40Aの間の接続部の領域を延伸又は膨張させることができる時にミスト発生器手段20の簡単な配置又は装着を可能にし、領域がその元の向きに戻すように許容された時に、液体不浸透性シールは、第1の本体要素40A及びミスト発生器手段20の間に形成される。特に好ましい実施形態では、ミスト発生器アセンブリ400の第1の本体要素40Aは、ゴム、シリコーン、又は他の可撓性材料のようなエラストマー材料のモノリシック質量体で構成又は形成することができ、エラストマー材料のモノリシック質量体を同時に使用して図示の方法でミスト発生器手段20を取り付けて保持することができる。第1の本体要素40Aの一部又は全部は、作動しているミスト発生器手段20から装置の他の部分まで発する振動性衝撃、及び/又は装置のユーザにより感じられる振動性衝撃を吸収するようにも作用することが好ましい。ある一定の好ましい実施形態では、第1の本体要素40Aは、全体的に可撓性又はエラストマー材料で形成される。
【0111】
図13A及び図13Bに示す実施形態と殆どの点において類似のものであるミスト発生器手段の更に別の実施形態を図14に示している。図14の実施形態は、主として、ミスト発生器アセンブリ400が、接合ネジの組40Sを通じて結合状態である第1の本体要素41及び第2の本体要素40Bで形成されているという点で異なるものである。第1の本体要素40Aと第2の本体要素40Bの中間には、ミスト発生器手段が位置決めされ、ミスト発生器手段20は、図1、図2、図2A、及び/又は図4を参照して説明した実施形態と殆どの点において類似のものである周囲圧電素子に固定されたか、接合されたか、又は他の方法で取り付けられた振動板22を含むが、具体的に開示していない他のミスト発生器手段を使用に向けて適応させることができる。本明細書においては、第1の本体要素40A及び第2の本体要素40Bの使用材料は、必ずしもエラストマー又は可撓性材料であるというわけではないが、硬質材料であるように示されている。このような硬質材料は、例えば、セラミック、金属とすることができるが、有利な態様では、簡単に射出成形、成形、又は他の方法で形成することができる合成ポリマーであり、かつ無孔性でもあり、従って、これは、内部に特に基部空洞46内に処理組成物TCを保持する際に有用である。第1の本体要素40Aは、角状突起形又は円錐形の開放端48を有し、それにわたってミスト発生器手段20が張られて取り付けられ、圧電素子24の周縁26は、ここでは、2つのOリング40R1及び40R2として示された2つのエラストマー性の封入部材間に取り付けられ、2つのOリングは、ミスト発生器手段20と、組み込まれている時には第1の本体要素40A及び第2の本体要素40Bとの間に液体密封を提供する。このようにして、ミスト発生器手段20は、2つのエラストマー封入部材を通じて液密に第1の本体要素40Aに取り付けられる。この位置決めにより、ミスト発生器手段20の前方へ又は外方に霧化チャンバ45が形成され、かつ第2の本体要素40B内にミスト発生器手段20の後方に基部空洞46も形成される。図示していないが、1対の電流搬送手段40、すなわち、1対のワイヤが存在することが理解され、1対のワイヤは、回路制御手段(図示せず)から電流を供給し、回路制御手段は、その振動板22内の振動を誘発することによってミスト発生手段20を作動するように作用し、その振動板22は、ミスト発生器アセンブリ400から処理組成物のミストTMをポンピングするように作用し、手段40(ワイヤ)は、適切な穿孔又はチャンネル又は通路を通じて、又はその意味ではミスト発生器アセンブリ400の要素のあらゆる他の適切な構成により第1の本体要素40A及び/又は第2の本体要素40の一部を通過することができる。この側面断面図から分るように、流体導管30も存在しており、流体導管30は、開放端32を有し、開放端32は、供給ボア31を通じて基部空洞46に延び、処理組成物TCは、あらゆる適切な手段、例えば、重力流によってであるが、最も好ましくは、処理組成物のリザーバとミスト発生器アセンブリ400の中間に存在するポンプを通じて流体導管30から供給ボア31に供給される。好ましい作動モードにおいて、コントローラは、基部空洞46に処理組成物を供給するのに使用されるポンプ手段の体積流量を制御し、同時に、処理ミストTMの満足な送出速度が生成され、同時に、十分な量の処理組成物TCは、TCの十分な供給分がその中で存在するようにミスト発生器アセンブリ400に供給されるようにミスト発生器手段20及びその出力の作動を制御するように作動されるが、処理組成物TCの過剰分のポンピング及び基部空洞46の「溢れ」は、望ましいことに回避される。
【0112】
図13A、図13B、及び図14に示す実施形態と殆どの点において類似のものであるミスト発生器手段の更に別の実施形態を図15に示している。図14の実施形態は、主として、ミスト発生器アセンブリ400が、圧縮タイプの取付具を通じて結合状態の第1の本体要素41及び第2の本体要素40Bで形成され、これは、この好ましい実施形態において第1の本体要素40Aが可撓性エラストマー材料で形成される時に容易にされるという点において異なるものである。第1の本体要素40Aは、ミスト発生器手段20の装着フレームとして機能し、ミスト発生器手段20は、図1、図2、図2A、及び/又は図4を参照して説明した実施形態と殆どの点において類似のものである周囲圧電素子に固定されたか、接合されたか、又は他の方法で取り付けられた振動板22を含むが、具体的にこの図で開示していない他のミスト発生器手段を使用に向けて適応させることができる。本明細書においては、第2の本体要素40Bの使用材料は、必ずしもエラストマー性又は可撓性材料であるというわけではないが、硬質材料であるように示されている。有利な態様では、硬質材料は、簡単に射出成形、成形、又は他の方法で形成することができる合成ポリマーであり、かつ無孔性でもあり、従って、これは、内部に特に基部空洞46内に処理組成物TCを保持する際に有用である。第1の本体要素40Aは、角状突起形又は円錐形の開放端48を有し、これにわたってミスト発生器手段20が張られて取り付けられ、圧電素子24の周縁26は、外周凹部40R内に取り付けられ、外周凹部40Rは、周縁26を包み込み、かつその間に液密シールをもたらす。第1の本体要素40Aは、これらの要素が組み込まれた時に第2の本体要素40Bとの液密シールを形成する。有利な態様では、図示のように、第1の本体要素40Aは、傾斜した外部側壁40AFを含み、傾斜した外部側壁40AFは、少なくとも外周凹部40Rの領域の外部に延び、外周凹部40Rは、周縁26を包み込み、第2の本体要素40Bは、第1の本体要素40Aと接触する対応する傾斜した内部側壁40BFを含む。第1の本体要素40Aと第2の本体要素40Bの寸法は、第1の本体要素40Aが第2の本体要素40Bに挿入された時に、第1の本体要素40Aが、第2の本体要素40Bに挿入されてそれと共に液体密封を形成し、同時に、圧縮力が第1の本体要素内にかつ特にミスト発生器手段20を着座させて封入するように機能する外周凹部40Rの領域において存在するように僅かな圧縮が第1の本体要素40Aに与えられるようなものであることが好ましい。このようにして、ミスト発生器手段20は、ミスト発生器アセンブリ400内で液密に第1の本体要素40Aに取り付けられる。この位置決めにより、ミスト発生器手段20の前方又は外方に霧化チャンバ45も形成され、この位置決めにより、第2の本体要素40B内にミスト発生器手段20の後方に基部空洞46も形成される。図示していないが、1対の電流搬送手段40、すなわち、1対のワイヤが存在することが理解される。1対のワイヤは、回路制御手段(同じく図示せず)から電流を供給し、回路制御手段は、その振動板22内の振動を誘発することによってミスト発生手段20を作動するように作用し、その振動板22は、ミスト発生器アセンブリ400から処理組成物のミストTMをポンピングするように作用し、電流搬送手段40(例えば、ワイヤ)は、適切な穿孔又はチャンネル又は通路を通じて、又はその意味ではミスト発生器アセンブリ400の要素のあらゆる他の適切な構成により第1の本体要素40A及び/又は第2の本体要素40の一部を通過することができる。この側面断面図から分るように、流体導管30も存在しており、流体導管30は、開放端32を有し、開放端32は、供給ボア31を通じて基部空洞46に延び、処理組成物TCは、あらゆる適切な手段、例えば、重力流によってであるが、最も好ましくは、処理組成物のリザーバとミスト発生器アセンブリ400の中間に存在するポンプを通じて流体導管30から供給ボア31に供給される。更に、この図は、基部空洞46内に延びる溢れ導管46Cであり、図示のように、溢れ管47Tに接続され、溢れ管47Tを使用して、出ている処理組成物TCをミスト発生器アセンブリ400から離れる方向にように更に誘導することができる。好ましい作動モードにおいて、コントローラ手段は、基部空洞46に処理組成物を供給するのに使用されるポンプ手段の体積流量を制御し、同時に処理ミストTMの満足な送出速度が生成され、かつ同時に十分な量の処理組成物TCは、TCの十分な供給分がその中に存在するようにミスト発生器アセンブリ400に供給されるようにミスト発生器手段20及びその出力の作動を制御するように作動されるが、処理組成物TCの過剰分のポンピング及び基部空洞46の「溢れ」は、望ましいことに回避される。しかし、万一、余分な処理組成物TCがミスト発生器アセンブリ400内に、特に基部空洞46に存在する場合に、このような余分な処理組成物TCは、溢れ管47Tを通じて引き抜くか又は除去することができる。
【0113】
図16A、図16B、及び図16Cは、そのいくつかの図において以前の図13A、図13B、図14、及び図15を参照して説明した特徴の多くを含むミスト発生器アセンブリ400の更に好ましい実施形態を示している。以前の図16Aによって示す断面図を参照すると、図示のように、ミスト発生器アセンブリ400は、開放端48を有する第1の本体要素40Aを含み、それにわたってミスト発生器手段20が張られて取り付けられ、ここでは圧電素子24の周縁26は、第1の本体要素40Aのボア42内に取り付けられて噴霧化チャンバ45を形成し、かつ第1の本体要素40A内の及びミスト発生器手段20の後方に基部空洞46も形成する。ミスト発生器手段20は、液密に第1の本体要素40Aに取り付けられる。1対の電流搬送手段40、例えば、1対のワイヤが更に示されており、1対のワイヤは、回路制御手段(図示せず)から電流を供給し、回路制御手段(図示せず)は、その振動板22内の振動を誘発することによってミスト発生手段20を作動させるように作用し、その振動板22は、ミスト発生器アセンブリ400から処理組成物のミストTMをポンピングするように作動し、手段40(ワイヤ)は、適切な穿孔を通じて第1の本体要素40Aの一部を通過することができ、又はあらゆる他の経路によりミスト発生器から外方にアセンブリ400を他の方法で通過することができる。図示の実施形態に存在するのに対して、基部空洞46から内方に、すなわち、ミスト発生器手段20から離れる方向に延びる第1の本体要素40A内のトラフ46Tも設けられ、ミスト発生器手段20内では、ミスト発生器アセンブリ400が完全に又は部分的に逆さ状態の時に、処理組成物TCの一部は、トラフ46T内に集まることができる。任意的に、しかし、好ましくは、図16A、図16Bの実施形態に示すように、ミスト発生器アセンブリ400は、溢れ導管46Cを更に含み、溢れ導管46Cは、トラフ46Tに存在する場合がある処理組成物TCのいずれもが排水され、又は他の方法でミスト発生器アセンブリ400を出るようにトラフ46Tと流体連通にしている。有利な態様では、溢れ導管46Cは、適切な溢れ管47Tに更に接続され、溢れ管47Tを使用して、出ている処理組成物TCをミスト発生器アセンブリ400から離れるように更に誘導することができる。開放端32を有する流体導管30は、ミスト発生器アセンブリ400の基部空洞46に延び、処理組成物TCは、あらゆる適切な手段、例えば、毛管流、重力流により上述の流体導管30を通じて基部空洞46に供給されるが、ここでもまた、処理組成物のリザーバとミスト発生器アセンブリ400との中間に存在する1つ又は複数のポンプを通じて供給されることが最も好ましい。図20D及び図20Eの実施形態の場合と同様に、コントローラ手段は、ミスト発生器アセンブリ400の基部空洞46に処理組成物を供給するのに使用されるポンプ手段の体積流量を制御し、同時に処理ミストTMの満足な送出速度が発生するようにミスト発生器手段20及びその出力の作動を制御するように作動され、同時に十分な量の処理組成物TCが、TCの十分な供給分が中に存在するようにミスト発生器アセンブリ400に供給されるが、同時に処理組成物TCの過剰分のポンピング及び基部空洞46の「溢れ」は、望ましくは回避されることが好ましい。この実施形態では、上述の装置の望ましくない溢れ発生の危険性は、通常、トラフ46Tに接続した溢れ導管46Cの作用により回避されるが、その理由には、過剰な体積流量での基部空洞46に入る処理組成物TCのあらゆる過剰分は、ミスト発生器アセンブリ400に届かないようにかつミスト発生器アセンブリ400から外に分流することができるからである。図16Bは、ミスト発生器手段20の構成を示すミスト発生器アセンブリ400の底面図を示しており、板22は、貫通する微孔隙又は通路21を含み、ミスト発生器手段20は、板の周縁26でボア42内に取り付けられる。図16Cは、斜視図でミスト発生器アセンブリ400の基部を示すが、ミスト発生器手段20の図示は、この図では明瞭さを期すために省略されている。そこから分るように、トラフ46Tは、同心であり、かつ供給ボア31の周りに延び、供給ボア31を通じて処理組成物TCは、流体導管30から供給され、かつ基部空洞46に入る。
【0114】
図17A、図17B及び図17Cは、全体的に図16Aを参照して上述したように、ミスト発生器手段20の振動板22の3つの異なる作動モードのミスト発生器アセンブリ400を示している。これらの図では、ミスト発生器アセンブリ400は、線「H」により表された水平面に対して方向付けされる。図の第1の図では、すなわち、図17Aでは、標示付きの矢印により表されるように、基部空洞46に流体導管30を通じて供給されるある一定量の処理組成物TCが示されている。処理組成物TCの送出速度は、基部空洞46に存在する処理組成物TCの容積が基部空洞46を満たさないように制御され、基部空洞46内の処理組成物TCよりも上方の上部空間「HS」が存在する。振動板22は、図示のように外方に延長され、処理ミストTMの粒子が発生される。図の次の図では、すなわち、図17Bでは、ミスト発生器手段20の振動板22は、その中間位置にある。図の最終図では、すなわち、図17Cでは、振動板22は、内方に延長(屈曲)されて示されており、それによって基部空洞64内の処理組成物TCのレベルは僅かに上昇するが、十分な上部空間HSが基部空洞64に存在し、ミスト発生器アセンブリ400は、溢れ状態ではなく、正常に作動する。
【0115】
図18A、図18B及び図18Cは、全体的に図16Aを参照し、並びに図17A、図17B、及び図17Cを参照して上述したようにミスト発生器アセンブリ400を示している。それらの図と同様に、振動板22は、3つの異なる状態に示されているが、以前の図17A、図17B、及び図17Cに示すように異なる周波数で揺動する。しかし、それらの図と同様に、板22の作動特性は異なり、例えば、異なって振動又は揺動するが、依然として各構成において、十分な上部空間HSが基部空洞64内に残り、ミスト発生器アセンブリ400は、溢れ状態ではなく、正常に作動する。図18A、図18B、及び図18Cの実施形態では、振動板22の異なる揺動パターンが、処理組成物TMのミストの送出の異なるパターンを提供する。
【0116】
図19A、図19B、図19C、図19D、及び図19Eは、5つの異なる向きで、すなわち、図19Aでは直立垂直向きで、すなわち、水平面に対して90°上方に、図19Bでは上方に傾斜した向きで、すなわち、ほぼ水平面に対して45°で、図19Cでは水平向きで、すなわち、水平面に対して0°で、図19Dでは下方に傾斜した向きで、すなわち、ほぼ45°下方で、かつ水平面に対して最後に図19Eでは下方の垂直向きで90°下方で、かつ水平面に対して図16Aによるミスト発生器アセンブリ400をそれぞれ示しており、各向きは、図中で「H」と説明したそれぞれの線によって示されている。最初に図19Aを参照すると、図20K1で分るように、処理組成物TCは、ミスト発生器アセンブリ400に流体導管30を通じてポンピングされる。処理組成物TCの一部は、基部空洞64の一部を占有し、一方、基部空洞64の残りは、処理組成物TCよりも上方の上部空間HSを含む。振動板22が作動すると、処理組成物TMのミストが形成されてミスト発生器アセンブリ400から離れる水平方向に出る。基部空洞64内からのあらゆる余分な処理組成物TCは、溢れ導管46Cを通じてミスト発生器アセンブリ400から外方に(「OF」と説明した矢印の方向に)出ることができる。図19Bでは、この傾斜した向きにおいて、流体導管30を通じてポンピングされて基部空洞64に存在する処理組成物TCは、基部空洞64の一部を占有し、占有されていない基部空洞64の残りの部分は、処理組成物TCよりも上方に上部空間HSを形成する。振動板22が作動すると、処理組成物TMのミストが形成され、下方の傾斜方向にミスト発生器アセンブリ400を出る。基部空洞64内からのあらゆる余分な処理組成物TCは、溢れ導管46Cを通じて「OF」と説明した矢印の方向にミスト発生器アセンブリ400を出ることができる。ここで図19Cを参照すると、この水平の向きにおいて、流体導管30を通じてポンピングされて基部空洞64に存在する処理組成物TCは、基部空洞64の一部を占有し、占有されていない基部空洞64の残りの部分は、処理組成物TCよりも上方に上部空間HSを形成する。振動板22が作動すると、処理組成物TMのミストが形成され、下方にミスト発生器アセンブリ400を出る。基部空洞64内からのあらゆる余分な処理組成物TCは、溢れ導管46Cを通じて「OF」と説明した矢印の方向にミスト発生器アセンブリ400を出ることができる。ここで図19Dを考慮すると、この下方に傾斜した向きにおいて、流体導管30を通じてポンピングされて基部空洞64に存在する処理組成物TCは、基部空洞64の一部を占有し、占有されていない基部空洞64の残りの部分は、処理組成物TCよりも上方に上部空間HSを形成する。振動板22が作動すると、処理組成物TMのミストが形成され、角度形成した方向に下方にミスト発生器アセンブリ400を出る。基部空洞64内からのあらゆる余分な処理組成物TCは、溢れ導管46Cを通じてミスト発生器アセンブリ400を出ることができる。ここで図19Eを考慮すると、この下方の垂直向きにおいて、流体導管30を通じてポンピングされて基部空洞64に存在する処理組成物TCは、基部空洞64の一部を占有し、占有されていない基部空洞64の残りの部分は、処理組成物TCよりも上方に上部空間HSを形成する。振動板22が作動すると、処理組成物TMのミストが形成され、水平方向にミスト発生器アセンブリ400を出る。基部空洞64内からのあらゆる余分な処理組成物TCは、溢れ導管46Cを通じてミスト発生器アセンブリ400を出ることができる。
【0117】
ここで上述の図面の考慮に続いて認めることができるように、ミスト発生器アセンブリ400の実施形態は、環境に対して及び/又は本発明の装置を利用して処理される表面に対してその向きに関して比較的影響を受けず、その理由は、それが、その向きと無関係に、ミスト発生器手段20の振動板22が作動する間、処理ミストTMがミスト発生器アセンブリ400から形成されて送出することができるように、処理組成物TCの十分な量がミスト発生器アセンブリ400で内部に、すなわち、基部空洞64に存在する限り作動したままに留まることになるからである。ここではトラフ46T(トラフは必要というわけではないが)を通じて基部空洞64と流体連通している溢れ導管46Cの具備は、基部空洞64が余分な処理組成物TCで溢れないことを保証するための手段を可能にする。あらゆる余分な処理組成物TCの流出は、溢れ導管46Cの具備により制御することができ、実際、複数の溢れ導管46Cが予想される。更に、溢れ導管46Cからの処理組成物の流出の速度は、下流弁を設けることにより、又は他の流れを制御するか又は流れを向けるための手段(図示せず)によるなどで制御することができる。このようにして、コントローラ(図示せず)及び/又はポンプ(図示せず)を使用して、流体導管30を通じた処理組成物の容積測定送出速度、及び/又は他方でミスト発生器20が作動した時に処理組成物TCの十分な量が基部空洞64に存在して振動板22と接触し、同時にミスト発生器アセンブリ400及び特にミスト発生器20の不要な溢れ発生がミスト発生器手段の向きと無関係に水平面に対して回避されるように過剰な量の処理組成物TCが基部空洞64に存在しないようにミスト発生器アセンブリ400を出る溢れ処理組成物の容積測定流出速度を制御する。このようにして、ミスト発生器手段400及び処理組成物TMのミストの方向の制御における広い許容範囲を設けることを本発明の装置及び本発明の方法において達成することができる。同様に、このような恩典は、図20D及び図20Eに示すミスト発生器アセンブリ400の実施形態のような溢れ導管を含まないミスト発生器アセンブリ400に与えることができることは理解されるものとする。このような実施形態では、最適作動特性を与えて溢れ発生の可能性を最小にするために処理組成物TCの進入又は供給の慎重な制御が必要である。
【0118】
図20A、図20B、及び図20Cは、いくつかの代替図により、図16Aの実施形態と殆どの点において類似のものであるミスト発生器アセンブリ400の好ましい実施形態を示している。図20Aに示す断面図に示すように、第1の本体要素40Aには、基部空洞64に対して当接するミスト発生器手段20が中に取り付けられる。供給流体導管30は、基部空洞64の中に延び、一方、溢れ導管46Cは、トラフ46Tの一部を通じて基部空洞64と流体連通している。ミスト発生器手段20は、第1の本体要素40Aと密封気密接続しており、可撓性エラストマー材料で製造された1対の延長突出部402によりその中に保持され、図示の実施形態では、第1の本体要素40A全体は、可撓性又はエラストマー性の材料で形成され、ここでは、ゴムのような材料で形成されることが好ましく、ゴムのような材料は、例えば、ゴム、シリコーン材料、シリコンエラストマー、又はそれに関して第1の本体要素40Aとミスト発生器手段20の間に液体密封も形成しかつ保持するのに使用することができる構造的な流体シール面をもたらすあらゆる他のエラストマー材料とすることができる。図20Bは、斜視図でミスト発生器アセンブリ400及びその要素を示しており、ワイヤ空洞「WP」も見出され、ワイヤ空洞「WP」内では、ミスト発生器手段20に接続されたワイヤ40(又は他の電流搬送導体)がミスト発生器アセンブリ400を出ることができる。図20Cは、平面図で発生器アセンブリ400と同じものを示している。
【0119】
図21は、1対のミスト発生器アセンブリ400、好ましくは本発明の装置の一部を形成する装着板「MP」に固定された図20D、図16A、図18l1、図20J1、及び/又は図20Aによるミスト発生器アセンブリの1つ又はそれよりも多くの代表図を示している。この図では、1対の流体制御手段90が示されており、1対の流体制御手段90は、リザーバ80から外方に通過する流体処理組成物の量又は品質の制御を行うことができるあらゆる装置とすることができる。リザーバ80は、ある一定量の処理組成物TCを含むための補充可能なリザーバ、着脱式補充パッケージ、カートリッジ、又はあらゆる他の容器とすることができる。図示の実施形態では、流体制御手段は、最も都合よくは1対のポンプ、特に好ましくは、ミスト発生器アセンブリ400の各々に処理組成物TCの制御された量を供給するためにコントローラ手段(図示せず)により作動してそれにより制御することができる1対の圧電ポンプである。ミスト発生器アセンブリ400の各々への処理組成物供給の量は、必ずしも同じというわけではなく、コントローラからの入力に応答して変えることができるが、多くの作動又は作動モードにおいてこのような量は、本質的に同一になる。コントローラ(図示せず)は、装着板PM内の角状突起又は他の穿孔PPを通じてミスト発生器アセンブリ400を出る処理組成物TMのミストのプルームを発生させるために流体制御手段90及びミスト発生器アセンブリ400を作動させる。
【0120】
図22は、本発明による装置1の一実施形態を示している。装置1は、リザーバ80内のある一定量の流体処理組成物TCを含む第1のアセンブリ120と、ミスト発生器20を引き起こすのに必要とされる電力も伝達される150での1つ又は複数の中間ワイヤによってコントローラ手段140に取り付けられている処理組成物TC内に浸漬されたミスト発生器20とを含む。第1のアセンブリ120は、上部カバー122を通じて開放可能であり、上部カバー122は、貫通する2つのコネクタポート、すなわち、空気流入口コネクタポート123とミスト出力コネクタポート124とを有する。図では示めされていないが、空気流発生器手段が「G」と説明される矢印によりに表されている空気流発生器手段は、空気流管123Aを通じた気体、好ましくは空気の流れを供給し、空気流管123Aは、容器80の内部内で高圧を発生させる。容器80に存在するミストTMの形態の処理組成物は、ミスト管124Aを通じて外へ強制的に推し進められ、ミスト管124Aは、それを制御ハンドル160又は制御「ワンド」に誘導し、制御ハンドル160は、遠位端161で流れ誘導ノズル162を有し、流れ誘導ノズル162から処理組成物TMのミストが出る。制御ハンドル160は、人により把持され、ミスト管124Aは可撓性であり、第1のアセンブリ120と別のものであるので、ミスト管124Aを便利に使用して、望ましい位置に処理組成物TMのある一定量のミストを供給することができる。
【0121】
図23は、第1のアセンブリ120の代替的な実施形態を示しており、第1のアセンブリ120は、コントローラ手段、電力供給源、及び空気流発生器が第1のアセンブリ120の一部を形成するハウジング129内に含まれているという点において自己内蔵型であり、例えば、ミスト管124Aを通る処理組成物のミストの流れを引き起こすためにリザーバ80の内部に十分な圧力を供給する際にバッテリ式送風機又はファンを使用することができる。このような自己内蔵型の第1のアセンブリは、本発明による装置1の携帯化をもたらすものである。
【0122】
図24は、図25を参照して全体的に示すような第1のアセンブリ120を含む本発明による装置を示しており、第1のアセンブリ120には可撓性ストラップ128が取り付けられ、可撓性ストラップ128を使用して肩のような身体の部分から第1のアセンブリ120を吊り下げることができる。装置1は、中間可撓性ミスト管124Aにより第1のアセンブリ120に接続した制御ハンドル160も含み、中間可撓性ミスト管124Aからミストの形態の処理組成物を供給することができる。制御ボタン163を次に使用して、流れ誘導ノズル162からの処理組成物の放出を制御することができる。
【0123】
図25は、本発明による装置1の更に別の実施形態を示しており、ミストの形態の大量の処理組成物を分注する必要がある時に望ましい場合があるように、第1のアセンブリ120には車輪付きのカート125が設けられている。図示の実施形態は、図24に説明したものと殆どの点において類似のものであり、図は、ここでは吊着中のカーテンTSとして示された「軟質面」を処理することができる方法を示している。使用時に、ユーザは、単に制御ハンドル160の流れ誘導ノズル162からのエアロゾル化処理組成物、すなわち、処理ミストTMの放出を誘導する。
【0124】
図26は、断面図で図24及び図25の上述の実施形態による制御ハンドル160又は制御「ワンド」の簡単な実施形態を示している。この図では、ミスト管124は、制御ハンドル160の近位端164を通って放出弁163aまで延び、放出弁163aは、放出弁163aが「開」状態である時に、処理組成物のミストが管ノズル124Bを通り、かつ流れ誘導ノズル162に至り、流れ誘導ノズル162からエアロゾル化処理組成物又は処理組成物のミストが出るように制御ボタン163により手動で制御することができる。制御ハンドル160の手による把持は、制御ハンドル160を保持してその中で作動させる人のオペレータの1つ又はそれよりも多くの指を包み込む凹部164Bを僅かに把持することによって改善することができる。
【0125】
図27は、自己内蔵型かつ携帯型のアセンブリ内の装置1の更に別の実施形態の断面図を示している。成形ハウジング170は、一端でハウジング170の内部と連通している流れ誘導ノズル162を含み、反対端でリザーバ80及び電力供給源190、ここでは、1つ又はそれよりも多くの電気バッテリを成形ハウジング170内に挿通することができる着脱式カバー171を含む。有利な態様では、吸気格子172も、ハウジング170に存在し、吸気格子172は、流れ誘導ノズルの反対端で又はその近くに形成されることが好ましい。ハウジング170の内部には制御回路手段(図示せず)、及びここでは送風機200の形態である空気流発生器も位置し、送風機200は、小さい電気モータ202によって駆動され、小さい電気モータ202は、送風機200の駆動軸(図示せず)に適切に機械的に結合される。供給手段70は、リザーバ80から外方に延び、かつミスト発生器20が作動されるとリザーバの内部に存在するエアロゾル化処理組成物のミストTMが発生するようにミスト発生器20の十分近くにある。処理組成物の飛翔ミストの移動及び供給を補助するために、送風機200は、出口203からの移動中の空気の流れを誘導して装置1の流れ誘導ノズル162から外へ流れるように空気を誘導する。このような装置は、携帯型かつコンパクトであり、リザーバ80の補充又は交換を必要とせずに及び/又は1つ又はそれよりも多くのバッテリ190の交換又は充電を必要とせずに多くの場合に1つ又はそれよりも多くの処理作業を行うことができるので実際的でもある。更に、処理組成物のミストの発生がミスト発生器20の起動と本質的にほぼ同時なので、制御手段及び結果的に送風機200及びミスト発生器20を通電する制御ボタン163は、実際に表面を処理する時に装置1を起動かつ作動させるために使用する必要があるのみであるから、表面処理作業と作業の間で電力を節約することができる。
【0126】
図28A、図28B、図28C、図28Dは、自己内蔵型かつ携帯型実施形態における装置1の好ましい実施形態の図を示している。成形ハウジング170は、ハウジング170の一部を形成する装着板MPを通って延びる複数の流れ誘導ノズル162を含み、流れ誘導ノズル162の各々の後部には、全体的に図20A、図20B、及び図20Cを参照して説明した通りである3つのミスト発生アセンブリ400が取り付けられる。ハウジング170に嵌入されたカートリッジ状のリザーバ80も、装置1内に装着状態及び非装着状態で示されている。装置1は、装置1の作動を制御するためにユーザにより作動することができる摺動可能なスイッチ163Aを含む。図では示していないが、ハウジング内には、少なくとも電源、好ましくは、1つ又はそれよりも多くの電気バッテリ(充電式又は非充電式)、回路制御手段(図示せず)、及び制御回路手段からの適切な制御信号に応答して3つのミスト発生アセンブリ400の各々のミスト発生器手段20の各々に供給すべきカートリッジ状のリザーバ80に存在する処理組成物の供給をもたらすために少なくとも1つであるが2つ又はそれよりも多くのポンプ及び必要配管又は他の流体導管が存在することができ、制御回路手段は、同時にミスト発生器20及び1つ又はそれよりも多くのポンプ、好ましくは、「Bartels Mikrotechnik GmbH」(ドイツ国ドルトムント)から現在市販されているような圧電ダイヤフラムポンプも作動する。好適度が劣る実施形態では、ミスト発生器アセンブリ400は、図19A、図19B、図19C、図19D、及び図19Eのうちの1つ又はそれよりも多くで概説した原理に従って作動することができるあらゆる他のミスト発生アセンブリ400とすることができる。1つ又はそれよりも多くの、ここでは、3つのミスト発生器アセンブリ400の使用により、装置1は、上述のように水平面に対して様々な傾き又は向きで作動することができる。このような使用により、ミスト発生器手段20が装着板MPから外方に直接に処理組成物TMのミストを分注するので処理組成物のミストの流量を増大させる空気流発生器手段の必要性もなくなる。従って、好ましい実施形態では、本発明の装置では、このような空気流発生器手段が除外される。
【0127】
図28Eは、図28A、図28B、図28C、図28Dに示す装置1の一部を示している。図28Eは、平面図で装置1の内部から見た時の装着板MPを示している。図28Eで分るように、3つのミスト発生アセンブリ400は、ほぼ線形の構成で配列され、装着板MPに固定又は他の方法で取り付けられる。
【0128】
図28Fは、図28Dの線「DD」に従った図28A、図28B、図28C、図28D、及び図28Eによる装置の断面図を示している。これらの図で分るように、装着板MPは、装置1の下側に、かつ装着板MPに対して傾斜する取手160の反対側に位置決めされる。取手160は、把持可能であり、かつユーザの手により把持されるのに適している。3つのミスト発生器アセンブリ400は、ミスト発生器アセンブリ400から発生された処理組成物が、その一部として構成された装着板MP及び流れ誘導ノズル162を通過するように配置される。流れ誘導ノズルは、「角のような」形状を与えるために直線的又は僅かにテーパのついた側壁を有する貫通する単一のオリフィス又は穴である。本特許の図から理解されるように、ミスト発生器手段20は、空気流発生装置の必要性により分注する流れ誘導ノズル162に本質的に実際上隣接している。この図では分らないが、ミスト発生器アセンブリ400の各々は、同時にミスト発生器20及び1つ又はそれよりも多くのポンプも作動する制御回路手段からの適切な制御信号に応答してミスト発生器手段20の各々、3つのミスト発生アセンブリ400の各々に供給すべきカートリッジ状のリザーバ80に存在する処理組成物の供給をもたらすために、電源、好ましくは、1つ又はそれよりも多くの電気バッテリ、制御回路手段、及び少なくとも1つのポンプ、及び必要な配管又は他の流体導管を含むがこれらの限定されない装置の更に別の要素に接続されることは理解されるものとする。
【0129】
図28A、図28B、図28C、図28D、図28E、及び図28Fの好ましい実施形態に関して図示していないが、装置1は、新しいバッテリに関する取り外し及び交換を補助することができるように特に交換可能なバッテリを位置決めすることができる位置において装置1の内部へアクセスを可能にするためなどにヒンジ式又は着脱式及び交換式とすることができる開放可能なカバー部を含むことができる。例えば、取手160の一部は、特に、1つ又はそれよりも多くのバッテリが取手内に存在する場合に内部へのアクセスを可能にするこのような開放可能なカバー部を含むことができる。摺動可能なスイッチ163Aの代わりに、他のタイプのスイッチを含むことができ、並びに複数のスイッチ又はスライダ又は他の信号入力手段を設けることができる。このようなスイッチは、2つ又はそれよりも多くの位置間に移動可能にすることができ、最も簡単な形で「オン」及び「オフ」スイッチとしてのみ作動するが、少なくとも1つ又はそれよりも多くの中間設定を含むことが好ましい。1つ又はそれよりも多くの中間設定を使用して、処理組成物のミストの送出速度を制御すること、及び1つ又はそれよりも多くの予め選択された時間間隔で装置1の作動を自動的に係合及び係合解除させ、それによって装置1の無人作動又は他の作動パラメータをもたらすタイマ手段のような装置1の様々な作動パラメータを確立することができる。装置1は、装置のユーザに視覚的フィードバックを行う1つ又はそれよりも多くのステータスインジケータ手段を含むことができる。非限定的な例には、絵文字、アイコン、書き言葉、及び数字インジケータなどのような装置の作動ステータスに関連の記号を適切に表示する発光ダイオード又は小さいLCD又はLEDパネルがある。しかし、ステータスインジケータ手段は、ユーザに装置1の作動ステータスを含む装置のステータスに関する情報を提供するあらゆる目視で識別可能、音響的に識別可能、触知識別可能なインジケータとすることができる。
【0130】
このような装置1は、携帯型及びコンパクトであり、リザーバ80の補充又は交換を必要とせずに及び/又は1つ又はそれよりも多くのバッテリ190の交換又は充電を必要とせずに頻繁に1つ又はそれよりも多くの処理作業を行うことができるので実際的でもある。更に、処理組成物のミストの発生がミスト発生器20の起動と本質的にほぼ同時であり、処理組成物のミストの有向送出の方向は広く変えることができるので、装置1は、使用において有効かつ便利でもある。
【0131】
図29は、織物表面、ここでは、椅子TUの布張りをした表面を処理する簡略化された方法を示している。本発明1による装置、例えば、図28A、図28B、図28C、図28D、図28E、及び図28Fによる実施形態は、装置が作動する間にエアロゾル化処理組成物、すなわち、ミストTMが装置1の適切な配置により織物表面に接触するように使用されるように作動される。処理組成物TMのミストは、織物の表面に接触するだけでなく、織物内に浸透して織物を貫通し、技術的な恩典、例えば、洗浄の恩典、消毒の恩典、ウイルス除去の恩典、芳香処理の恩典、臭気除去の恩典、臭気中和の恩典、アレルゲン防止の恩典、治療の恩典、及び/又は他の技術的な恩典を与えることができる。
【0132】
図30は、織物表面、ここでは、タイル張りのセラミック面、例えば、台所調理台、シャワー個室、浴槽周囲、又はフローリング又は壁面を処理する簡略化された方法を示している。本発明による装置1、例えば、図28A、図28B、図28C、図28D、図28E、及び図28Fによる実施形態は、装置が作動する間にエアロゾル化処理組成物、すなわち、処理組成物TMのミストが硬質面の近くに装置1の適切な配置により硬質の表面に接触するように使用されるように作動される。処理組成物TMのミストの空気によって運ばれる性質のために、ミストTMが適用された軌跡で表面に均一に堆積する前に少なくとも数秒間に空気によって運ばれるままであり、すなわち、浮遊する。
【0133】
図示していないが、本発明の装置は、衣類洗濯機、並びに衣類乾燥機の内部及び内容物を処理するのに使用することができ、装置は、処理ミストTMを放出するために衣類洗濯又は乾燥サイクル前、衣類洗濯又は乾燥サイクル中、又は衣類洗濯又は乾燥サイクル後に使用することができるように考えられている。
【0134】
図示していないが、本発明の装置は、織物及び衣類、特に洋服及び衣類上の汚れ、特に局所化した汚れを処理するのに使用することができるように考えられている。このような処理は、衣類洗濯又は乾燥サイクル前、衣類洗濯又は乾燥サイクル中、又は衣類洗濯又は乾燥サイクル後に行うことができる。このような織物及び衣類の処理は、洗浄の恩典、消毒の恩典、臭気中和の恩典、又はその意味では所望されるか又は必要な場合にあらゆる他の技術的な恩典を与えることができる。
【0135】
図示していないが、本発明の装置は、調理器具、皿類、給仕用品、食事用具、及び食器類などを処理するのに使用することができるように考えられている。装置は、あらゆる望ましい時間にこのような物品上へ処理組成物のミストを分注するように作動することができる。一例においては、このような処理は、調理器具、皿類、給仕用品、食事用具、及び/又は食器類に対して次の洗浄作業を行う前に、特に、自動皿洗い機において洗浄作業を行う前に行うことができる。別の例としては、このような処理は、洗浄作業の後に行うことができ、装置は、処理の恩典、例えば、表面コーティング、消毒又はウイルス除去組成物の層を調理器具、皿類、給仕用品、食事用具、食器類の表面上に与えるために使用される。
【0136】
図示していないが、本発明による装置は、皿洗いサイクルの一部の最中に処理組成物のミストを分注するために、食器洗浄機械、例えば、自動皿洗い機の内部内に設けることができるように考えられている。装置は、その中に永久的に固定することができ、又は装置に新しい量の処理組成物TCの補充の必要がある場合に又は修理のためにユーザにより取外し可能であるように適切な装着ブラケットによるなどで取外し可能に固定することができる。本発明による装置は、従来通りに皿洗い機に存在するようなラック内に置くか、又はラックから吊ることによって取外し可能に挿入することができるユニットとして供給することができるようにも考えられている。装置は、センサ信号に応答して食器洗浄機械の内部及びその内容物に処理組成物TMのある一定量のミストを送出するように装置が作動するように、時間、温度、食器洗浄機械に存在する洗浄液の化学組成を含むがこれらの限定されないセンサ信号のような適切な入力に応答して作動させることができる。
【0137】
同様に、図示していないが、本発明による装置は、衣類洗濯機及び/又は衣類乾燥機の内部に設けることができる。装置は、その中に永久的に固定することができ、又は装置に新しい量の処理組成物TCの補充の必要がある場合に又は修理のためにユーザにより取外し可能であるように適切な装着ブラケットによるなどで取外し可能に固定することができる。本発明による装置は、衣類洗濯機及び/又は衣類乾燥機内に取外し可能に挿入することができるユニットとして供給することができることも考えられる。装置は、センサ信号に応答して食器洗浄機械の内部及びその内容物に処理組成物TMのある一定量のミストを供給するように装置が作動するように、時間、温度、食器洗浄機械に存在する洗浄液の化学組成を含むがこれらの限定されないセンサ信号のような適切な入力に応答して作動させることができる、
【0138】
図示していないが、本発明の装置は、シャワー個室の内部及び内容物を処理するのに使用することができるように考えられている。本発明のこのような処理及び装置を使用して、処理組成物TMのミストを供給することができる。装置のユーザは、シャワー個室の内部及び/又は表面に手動で装置を持ち込み、処理ミストTMを分注するように装置を作動させる。代替的に、装置は、シャワー個室の内部に保持され、例えば、適切なハンガー手段によりシャワーヘッド又はシャワーヘッド給水管から吊すことができ、又は1つ又はそれよりも多くの吸着又は接着剤手段によりシャワー個室の一部に接着することができ、装置は、このようにして適切に装着することができ、好ましくは、取外し可能に装着可能である。装置は、次に、シャワー個室の内部及び内容物上の表面を処理するためにある一定量の処理組成物TMのミストを放出するように必要に応じて予めプログラムするか又は手動式で作動することができる。1つの好ましい実施形態では、時間ベースで周期的に装置の作動及び処理組成物TMのミストの分注を自動的に開始するか、又は適切な信号の受信に応答して作動を行うために、タイマ手段が制御回路内に含まれる。任意的に、装置は、補助的な空気処理の恩典を与える空気処理手段を更に含む。
【0139】
図示していないが、本発明の装置を使用して、並ぶか又はオンラインかに関わらず、ごみ入れ缶又はごみ箱のようなごみ容器の内部を処理することができることも考えられる。装置は、ある一定量のミスト処理組成物TMが、ごみ容器の内部に及び/又はごみ容器の近くに少なくとも周期的に放出されるように、例えば、適切なハンガーによってごみ容器の一部に固定又は吊すことができる。一実施形態では、ごみ容器は、可動式蓋を含み、装置は、その上に装着することができる。別の実施形態では、装置は、装置がごみ容器の内部にあるようにハンガーによって取り付けられる。上述の実施形態の両方において、処理組成物TMのミストは、ごみ容器の内部に誘導され、次に、信号手段の信号に応答して及び/又は装置を起動させることができるユーザ入力に応答して、時間ベース、周期ベースのいずれかでごみ容器のごみ又は他の内容物を処理するのに使用することができる。
【0140】
当然のことながら、上述の図中に説明した実施形態は例示であり、限定するものではないことは理解されるものとする。開示した実施形態に示す様々な要素は、異なる実施形態の同様又は類似の要素と置換することができることも同じく明確に理解されるものとする。特に、本明細書に示した装置1の異なる実施形態において異なる形態のミスト発生器20で置き換えることができることが事実予想される。
【符号の説明】
【0141】
1 装置
80 リザーバ
160 制御ハンドル
163A 摺動可能なスイッチ
170 成形ハウジング
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル化処理組成物に接触する処理表面又は空間に技術的な恩典を与える処理組成物のミストを発生させる、表面又は空間の処理のための装置であって、
ミスト発生器手段と、
前記ミスト発生器手段を作動するための制御回路と、
エアロゾル化される流体製品のためのリザーバと、
前記ミスト発生手段に前記流体製品を供給するための手段と、
ハウジングと、
任意的に、前記ミスト発生手段によって発生されたミストの流れを前記ハウジングから外に表面に向けて又は空間の中に又はその両方に誘導するようになった少なくとも1つの流れ誘導ノズル、流れ誘導器具、又は流れ誘導オリフィスと、
を含むことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記ミスト発生手段は、振動部材及び圧電アクチュエータを含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ミスト発生手段は、圧電材料に取り付けられる前記振動部材として金属板又はセラミック板を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記リザーバは、補充ユニットであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
装置の前記リザーバは、補充ユニットであり、装置が、圧電アクチュエータを含み、該補充ユニットは、振動部材を含み、
装置及び前記補充ユニットは、該補充ユニットが装置に適正に設置された時に、前記圧電アクチュエータ及び前記振動部材が相互作用して前記ミスト発生器手段を形成するように構成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項6】
硬質面又は軟質面の処理の方法であって、
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の装置を準備する段階と、
前記装置を作動させて、1つ又はそれよりも多くの硬質面又は軟質面に接触して技術的恩典をそれに与える処理組成物のミストを発生させる段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
硬質面又は軟質面の処理のための請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の装置の使用。
【請求項8】
空間の処理のための請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の装置の使用。
【請求項9】
皮膚表面の処理のための請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の装置の使用。
【請求項1】
エアロゾル化処理組成物に接触する処理表面又は空間に技術的な恩典を与える処理組成物のミストを発生させる、表面又は空間の処理のための装置であって、
ミスト発生器手段と、
前記ミスト発生器手段を作動するための制御回路と、
エアロゾル化される流体製品のためのリザーバと、
前記ミスト発生手段に前記流体製品を供給するための手段と、
ハウジングと、
任意的に、前記ミスト発生手段によって発生されたミストの流れを前記ハウジングから外に表面に向けて又は空間の中に又はその両方に誘導するようになった少なくとも1つの流れ誘導ノズル、流れ誘導器具、又は流れ誘導オリフィスと、
を含むことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記ミスト発生手段は、振動部材及び圧電アクチュエータを含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ミスト発生手段は、圧電材料に取り付けられる前記振動部材として金属板又はセラミック板を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記リザーバは、補充ユニットであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
装置の前記リザーバは、補充ユニットであり、装置が、圧電アクチュエータを含み、該補充ユニットは、振動部材を含み、
装置及び前記補充ユニットは、該補充ユニットが装置に適正に設置された時に、前記圧電アクチュエータ及び前記振動部材が相互作用して前記ミスト発生器手段を形成するように構成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項6】
硬質面又は軟質面の処理の方法であって、
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の装置を準備する段階と、
前記装置を作動させて、1つ又はそれよりも多くの硬質面又は軟質面に接触して技術的恩典をそれに与える処理組成物のミストを発生させる段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
硬質面又は軟質面の処理のための請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の装置の使用。
【請求項8】
空間の処理のための請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の装置の使用。
【請求項9】
皮膚表面の処理のための請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の装置の使用。
【図1】
【図2】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図A1】
【図A2】
【図13A】
【図13B】
【図14】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図17A】
【図17B】
【図17C】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図19A】
【図19B】
【図19C】
【図19D】
【図19E】
【図20A】
【図20B】
【図20C】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28A】
【図28B】
【図28C】
【図28D】
【図28E】
【図28F】
【図29】
【図30】
【図2】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図A1】
【図A2】
【図13A】
【図13B】
【図14】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図17A】
【図17B】
【図17C】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図19A】
【図19B】
【図19C】
【図19D】
【図19E】
【図20A】
【図20B】
【図20C】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28A】
【図28B】
【図28C】
【図28D】
【図28E】
【図28F】
【図29】
【図30】
【公表番号】特表2013−511382(P2013−511382A)
【公表日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−539400(P2012−539400)
【出願日】平成22年11月16日(2010.11.16)
【国際出願番号】PCT/GB2010/002098
【国際公開番号】WO2011/061479
【国際公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(511042555)レキット ベンキサー エルエルシー (2)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月16日(2010.11.16)
【国際出願番号】PCT/GB2010/002098
【国際公開番号】WO2011/061479
【国際公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(511042555)レキット ベンキサー エルエルシー (2)
【Fターム(参考)】
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