説明

身体支持構造

身体支持構造は、身体支持部材と、前記身体支持部材に連結されている上側構成要素と床上に支持されるようになっている下側構成要素とを有する基部と、を含んでいる。調節可能なばね機構が身体支持部材を付勢する。調節可能なばね機構には秤量機構が連結されている。秤量機構は、基部の上側構成要素と下側構成要素の間に配置されている高さ調節装置を含んでいる。高さ調節装置は、下側構成要素に連結されている圧力管と、圧力管から上向きに伸びていて当該圧力管に対して動くことのできるピストンロッドと、を有する空気ばねを含んでいる。空気ばねの周囲にはハウジングが配置され、上側構成要素に連結されている。アダプタがピストンロッドに連結されている。秤量ばねがアダプタとハウジングの間に配置されており、ハウジングは第1の秤量位置と第2の秤量位置の間でアダプタに対して動くことができる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2007年9月20日出願の米国仮特許出願第60/994,721号「身体支持構造」の恩典を主張し、その開示全体を参考文献としてここに援用する。
【0002】
本発明は、自動調節式ばね機構を有する身体支持構造に関し、それには、例えば、椅子、肘掛け椅子、スツール、ベッド、又はソファの様な着座用家具又は横臥用家具が含まれる。
【背景技術】
【0003】
独国特許第3700447A1号には、人の体重が座部の荷重印加を介して検出され、背部の傾きを調節するために必要な寄り掛かり力が人の加重力の関数として調節されるようにした着座用家具が開示されている。この自動適応は、ばねが人の加重力により圧縮され、背もたれ担持部がこの圧縮されたばねに逆らって作用することによって起こる。ここで、上記型式の着座用家具の不都合は、座部に作用する加重力しか検出することができないことである。背部又は付いている場合には肘掛けを介して導入される加重力は、背部の担持部が座担持部にも連結されていることによって放散されるので、この機構では正確に検出することができない。その結果、恐らくは背部の担持部の反作用力が弱くなりすぎてしまう可能性がある。
【0004】
更に、米国特許第5080318号には、座の傾きを緩衝する板ばね用の引張装置の調節動作を引き起こす秤量装置を備え、調節行程がユーザーの体重によって変わるようにした、椅子の傾きの制御装置が開示されている。この型式の制御装置は、ユーザーの秤量、ひいては板ばねの設定が荷重の条件下に起こり、従って反応が鈍いため、必然的に遅くて不正確である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国仮特許出願第60/994,721号
【特許文献2】独国特許第3700447A1号
【特許文献3】米国特許第5080318号
【発明の概要】
【0006】
1つの態様では、本発明は、人の寄り掛かりを緩衝するばね機構が人の体重に適応することができ、更に秤量が円滑に且つ瞬時に正確に行われるようになっている身体支持構造に向けられている。身体支持構造は、1つの実施形態では、ばね機構を制御するための秤量機構を備えた家具、特に着座用又は横臥用の家具であって、前記秤量機構をコスト効果良く生産することができるようにした家具として構成することができる。
【0007】
1つの態様では、身体支持構造は、身体支持部材と、前記身体支持部材に連結されている上側構成要素と床上に支持されるようになっている下側構成要素とを有する基部と、を含んでいる。調節可能なばね機構が身体支持部材を付勢する。ばね機構は、少なくとも第1と第2の付勢力の間で調節可能である。調節可能なばね機構には秤量機構が連結されている。秤量機構は、少なくとも第1と第2の秤量位置の間で動くことができ、ばね機構は、秤量機構が第1と第2の位置の間で動かされると、第1と第2の付勢力の間で調節される。秤量機構は、基部の上側構成要素と下側構成要素の間に配置されている高さ調節装置を含んでいる。高さ調節装置は、少なくとも第1と第2の高さの間で調節可能である。高さ調節装置は、空気ばねを含んでいる。空気ばねは、下側構成要素に連結されている圧力管と、前記圧力管から上向きに伸びていて、同圧力管に対して動くことのできるピストンロッドを含んでいる。空気ばねの周囲にはハウジングが配置され、上側構成要素に連結されている。アダプタがピストンロッドに連結されており、秤量ばねがアダプタとハウジングの間に配置されている。ハウジングは、第1の秤量位置と第2の秤量位置の間でアダプタに対して動くことができる。こうして、秤量機構は、高さ調節機能をも提供しており、これにより実質的な追加コスト又は複雑な機構を発生させることなく身体支持構造の機能性が向上する。
【0008】
1つの実施形態では、ケーブルアッセンブリを含んでいる運動変換器が、ばね機構と秤量機構の間に接続されている。この実施形態では、ケーブルに接続されているアダプタがケーブルガイドに接続されている上側基部構成要素と共に回転するので、ケーブルを1本必要とするだけで、連結又は回転システムは不要である。更に、視覚的に一体化された中央支持円柱体を提供することによって、身体支持構造の美観が改善されている。具体的には、身体支持部材は最小高さ位置と最大高さ位置の間で動かされるが、ハウジングが上側基部構成要素と下側基部構成要素の間を延在しているので、圧力管及び/又はピストンロッドは視界から隠される。
【0009】
本発明の更なる詳細事項については、図面に概略的に示されている例示的な実施形態を用いて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1a】一脚の椅子として設計された家具1点の4つの基本的変形の1つの概略図を示している。
【図1b】一脚の椅子として設計された家具1点の4つの基本的変形の1つの概略図を示している。
【図1c】一脚の椅子として設計された家具1点の4つの基本的変形の1つの概略図を示している。
【図1d】一脚の椅子として設計された家具1点の4つの基本的変形の1つの概略図を示している。
【図1e】起立している人の概略図を示している。
【図1f】着座している人の概略図を示している。
【図1g】着座している人の概略図を示している。
【図1h】着座している人の概略図を示している。
【図2a】本発明による2つの位置にある家具の1つの概略図を示している。
【図2b】本発明による2つの位置にある家具の1つの概略図を示している。
【図2c】本発明による2つの位置にある家具の1つの概略図を示し、図2aのIIc-IIc断面図である。
【図3】本発明による家具の秤量機構、ばね機構、及び運動変換器の拡大図を示している。
【図4a】本発明による家具の更なる設計変更例の概略図を示している。
【図4b】本発明による家具の更なる設計変更例の概略図を示している。
【図4c】本発明による家具の更なる設計変更例の概略図を示し、図4bの破線部の拡大図である。
【図5a】本発明による別の家具の非荷重印加位置にある時の概略図を示している。
【図5b】本発明による別の家具の荷重印加位置にある時の概略図を示している。
【図5c】本発明による別の家具の荷重印加位置にある時の概略図であり、図5bのVc−Vc断面図である。
【図6a】本発明による家具の秤量機構、ばね機構、及び運動変換器の変更例を示している。
【図6b】本発明による家具の秤量機構、ばね機構、及び運動変換器の変更例を示している。
【図6c】本発明による家具の秤量機構、ばね機構、及び運動変換器の変更例を示している。
【図6d】本発明による家具の秤量機構、ばね機構、及び運動変換器の変更例を示している。
【図6e】本発明による家具の秤量機構、ばね機構、及び運動変換器の変更例を示している。
【図7a】本発明による家具の更なる設計変更例の斜視図を示している。
【図7b】本発明による家具の更なる設計変更例の斜視図を示している。
【図7c】本発明による家具の更なる設計変更例の斜視図を示している。
【図7d】本発明による家具の更なる設計変更例の斜視図を示している。
【図7e】本発明による家具の更なる設計変更例の斜視図を示している。
【図7f】本発明による家具の更なる設計変更例の斜視図を示している。
【図8a】運動変換器の説明図を示している。
【図8b】運動変換器の説明図を示している。
【図8c】運動変換器の説明図を示している。
【図9a】本発明による家具の更なる設計変更例の概略図を示している。
【図9b】本発明による家具の更なる設計変更例の概略図を示している。
【図9c】本発明による家具の更なる設計変更例の概略図を示している。
【図10a】本発明による家具の別の設計変更例の説明図を示している。
【図10b】本発明による家具の別の設計変更例の説明図を示している。
【図10c】本発明による家具の別の設計変更例の説明図を示している。
【図10d】本発明による家具の別の設計変更例の説明図を示している。
【図11a】本発明による家具の別の設計変更例の説明図を示している。
【図11b】本発明による家具の別の設計変更例の説明図を示している。
【図11c】本発明による家具の別の設計変更例の説明図を示している。
【図11d】本発明による家具の別の設計変更例の説明図を示している。
【図11e】本発明による家具の別の設計変更例の説明図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1aから図1dは、本発明による身体支持構造の4つの基本的な変形を示しており、それらは、限定するわけではなく例として、椅子3の形態をしている着座用の1個の家具2として示されている。全4点の家具1は、基本的に、下部品4、中間部品5、上部品6、及び座7を備えている。本発明は、限定するわけではないが、ベッド、ソファ、ベンチ、車両、及び/又は航空機の座席などの様な他の身体支持構造に組み入れることもできるものと理解されたい。更に座7を担持する構成要素4、5、6全てを一括して基部Cと称する。座7は、どれも、中間部品5に接続されている上部品6に連接されている。中間部品5は、下部品4に担持されている。下部品4は、図1aでは脚8として、図1bでは壁面保持部9として、図1cでは天井面保持部10として、図1dでは揺動部11として、設計されている。更に図1aには、原則として、高さ調節装置12が下部品4と中間部品5の間に配設されていることが示されている。
【0012】
図1eから図1hは、人Pと家具1の概略図を示している。図1eでは、人Pは、家具1の前に起立している。図1fでは、人Pは、家具1の座7の座部13に直立着座姿勢P1で真っすぐに着座しており、この場合は、座7の背部14には荷重が全く又は極僅かしか掛かっていない。図1gでは、着座している人Pは、後ろに寄り掛かり後傾着座姿勢P2になっており、この場合は、家具1の座7の背部14による反力を受けている。図1hでは、人Pは、前に屈んで前傾着座姿勢P3になっている。
【0013】
図2aと図2bは、本発明による家具1の、2つの位置I(図2a参照)とII(図2b参照)での概略図を示している。家具1は、下部品4、中間部品5、上部品6、及び座7を備えている。座7は、回転軸15によって相互に連接式に接続されている座部13と背部14を備えている。座部13は、上部品6に回転軸16で回転可能に連接され、背部14は上部品6に対し回転軸18でアーム17を介して案内され、アーム17は背部14にも回転軸19で回転可能に接続されている。板ばね21として設計されている第1ばね要素20が、上部品6に締結されている。第1ばね要素20はレバーアーム51として座7の座部13の下方に概ね水平に伸びており、座部13は突起部22により第1ばね要素20の自由端23の領域内に載っている。第1ばね要素20は、予応力を有しており、対応する荷重があった時のみ、引張端24と自由端23の間で支点部25によって支持される。支点部は、スライド26で保持されている。支点部25とばね要素20は、ばね機構SMを形成している。支点部25は、ローラ27として設計されている。支点部25を担持するスライド26は、上部品6側のガイド28内を側方運動可能に案内され、下端29が中間部品5の傾斜面30に載っている。上部品6は、中間部品5に対し、互いに平行な向きに配置されている2つのアーム31、32を介して上方及び下方に移動可能に案内され、アーム31、32は、それぞれ、図面平面に向けて延びている回転軸33から36の周りで回転可能に中間部品5と上部品6に接続されている。上部品6の座7を伴った下方運動又は上方運動は、第2ばね要素37によって制動又は支援される。第2ばね要素37は、上部品6と中間部品5の間に配設されており、螺旋ばね38として設計されている。ばね要素37及びアーム31と32は、秤量機構WMを形成している。最後に、中間部品5は、下部品4に、垂直方向の回転軸39周りに回転可能に取り付けられている。
【0014】
図2aは位置Iでの家具1を示しており、この図では家具1又は座7は非荷重印加状態であり、休止の位置にある。つまり、家具1には人が着座していない。上部品6は、従って、レベルN1に在り、このレベルでは第2ばね要素37は上部品6と座7の重量だけを補償すればよい。家具1がこの位置Iにある時、スライド26は左位置S1に在る。非荷重印加状態の座7が突起部22で回転軸16周りに回転方向wへ傾く運動の緩衝は、支点部25と接触していない第1ばね要素を介して行われる。本発明による、非荷重印加状態の家具1は、この状況においては吸収すべきものは座7の自重により生成されるトルクMだけであるため、座7の回転軸16周りの回転方向wへの傾きに対し、その第1ばね要素20によって比較的低い反作用力R1を生成するだけでよい。基本的に、支点部25又はその接触面KFと第1ばね要素20又は板ばね21の間には、厚さD95を有する空間95が横たわっている(図2aに示されている切断線IIc−IIcに沿う概略断面図である図2c参照)。この空間95は、板ばね21の予応力によってもたらされるものであり、予応力は、板ばね21が支点部25の接触面KF上方に遊びができる状態で配置され、支点部25の運動が、板ばね21による支点部25への妨害や制動なしに、加重力40(図2b参照)に基づいて起こり得るように選択されている。
【0015】
図2bは位置IIでの家具1を示しており、この図では家具1又は座7は、図示されていないが直立着座している人の加重力40によって荷重印加状態にあり、作動位置にある。上部品6はレベルN2まで下降しており、このレベルでは第2ばね要素37は上部品6の重量、座7の重量、及び加重力40を補償しなくてはならない。家具1がこの位置IIにある時、人が後方に寄り掛かり、それによりばね要素20の荷重印加を増加させている限り、スライド26は中間位置S2にあり、その支点部25で第1ばね要素20をその引張端24とその自由端23の間に支持している。人の変位の結果、板ばね21が支点部25に圧し掛かり、係止力LFで前記支点部を板ばねの下に係止した状態になると直ちに、増大した反作用力R2が、人と座7一体の回転軸16周りの回転方向wへの傾き運動を緩衝するのに利用できるようになる。本発明による、荷重印加時の家具1は、こうして、座7の回転軸16周りの回転方向wへの傾きに対して反作用力R2を生成する。反作用力R2は、支点部25による板ばね21の追加支持により反作用力R1より大きくなり、こうして、家具1の荷重印加に適応する。家具1に着座している人が再び直立着座位置を取ると直ちに、位置IIの場合も同様に、位置Iについて図2cに示されている空間95が板ばね21と支点部25又はその接触面KFの間に生じる。つまり、家具1は、人が寄り掛かった着座位置から直立着座位置に変わると直ちに、板ばね21に対する支点部25のスムーズな可動性を取り戻す。位置Iと位置IIの間で、支点部25と突起部22の間の間隔F1、F2は人の重量の関数として変化する。
【0016】
位置Iと位置IIでの上部品6のレベルN1とN2の間の差を秤量距離W1と称し、スライド26の位置S1とS2の間の間隔を変位距離V1と称する。
【0017】
こうして、上部品6と中間部品5は共同で、第2ばね要素37に逆らった秤量運動を、第1ばね要素20による座7に対する反作用力R1又はR2に影響を及ぼす変位運動に変換する運動変換器41を形成している。第2ばね要素37又はばね機構SMは、秤量運動の関数として影響を受けるが、秤量運動は、家具1に着座している人が寄り掛かる傾き運動によって影響を受けることはない。人の加重力40は、上部品6の座7に対する連接により、座7上の人の位置とは完全に切り離して単独で検出される。図2aと図2bに示されている座7は、既知の同期機構の様式で設計されており、人が座7内で寄り掛かると、座部13又は背部14の傾きに異なる増加又は減少が生じる。アーム32、33とばね要素37は、座に着座している人の加重力40を検出することができるようになる秤量機構WMを形成している。秤量機構WMは、運動変換器41を介することで、ばね機構SMの設定が家具1を使用している人の加重力40に基づいて行われるようにしている。ばね機構SMは、基本的に、第1ばね要素20又は板ばね21と支点部25によって形成されており、支点部25は、家具1に着座している人が図1gで説明されている後傾着座位置P2へと寄り掛かった時のみ、板ばね21と協働する。
【0018】
図3は、図2aから図2cに示されている運動変換器と同様のやり方で構成されていて、秤量機構WMとばね機構SMの間に配設されている運動変換器41の概略図を示している。簡潔さを期して、上部品6は、ここでは、座への連接点を省略して示されている。
【0019】
運動変換器41、秤量機構WM、及びばね機構が、3つの位置I、II、及びIIIで説明されている。太実線により示されている位置Iでは、装置は非荷重印加状態である。従って、装置は、図示されていない座に着座している人によって荷重印加されていない。この装置が、図示されていない座を介して第1の人の第1の加重力40で荷重印加されると、上部品6は、第2ばね要素37に抗って矢印y’の方向へ下向きに中間部品5に向けて下降し第2位置IIに至る。第2位置IIは、細実線により示されている。下降は、中間部品5に対する円形経路42をたどる2つの平行アーム31、32を介した上部品6の連接運動に従って起こる。
【0020】
この装置が、図示されていない座を介して第1の加重力より大きい第2の人の第2の加重力40aで荷重印加されると、上部品6は、第2ばね要素37に抗って矢印y’の方向へ下向きに中間部品5に向けて下降し第3位置IIIに至る。第3位置IIIは、細破線により示されている。下降は、ここでも、中間部品5に対する円形経路42をたどる2つの平行アーム31、32を介した上部品6の連接運動に従って起こる。位置IとIIで上部品はレベルN1とN2にあり、その差は秤量距離W1に相当する。この秤量距離W1は、駆動部43と出力部44を介して、スライド26の位置S1とS2の間の経路差として定義される変位距離V1に変換される。駆動部43は、上部品6側のガイド28と中間部品5側の傾斜面30とを備えている。これらの2つの構成要素は、ガイド28が上部品6と共に下降することによって、出力部44を形成しているスライド26の側方変位運動を生じさせる。換言すると、上部品6は中間部品5と共に又は運動変換器41として働く伝動機構と共に、秤量運動を変位運動に変換するためのギヤ45を形成している。位置Iと位置IIIでは、上部品は、レベルN1とレベルN3を有しており、その差は秤量距離W2に相当する。この秤量距離W2は、ギヤ45を介して、スライド26の位置S1と位置S3の間の経路差として定義される変位距離V2に変換される。スライド26がガイド28内で位置S1から位置S2へ摺動すると、第1ばね要素20については、垂直方向に移動可能にスライド26に締結されている支点部25が上部品6上を湾曲状の経路46に沿って動くことになるが、この経路は板ばね21として設計されている第1ばね要素26の湾曲した走りに対して大凡一定の間隔を保って走っている。経路46が板ばね21の走りと連携的に設定されていることにより、支点部25又はスライド26が何れの位置にあっても、ばね要素20の下で支点部25が閊えることは回避され、支点部25のスムーズな運動が確保され得る。支点部25のスムーズな運動は、家具1が寄りかかる人によって荷重印加されない限り、支点部25のどの位置にも空間95、96、及び97が形成されることによって成就される。空間の構造的な実施に関しては、図2cを参照されたく、また、これは図3に関しても同様に有効である。椅子に着座している人が直立着座位置を取ると直ちに支点部が実現させるスムーズな可動性のおかげで、例えば、椅子を使用している人が重いファイルを掴み、次にそれを再び下ろした場合にも、支点部25の位置の微細な再調節が可能である。支点部25の垂直方向の可動性は、支点部25のシャフト47が、スライド26に配設されている長孔48内に案内されることによって実現されている。結果として、スライド26の変位時、支点部25は、ガイド28の走りとは関係なく経路46を辿ることができる。位置IIIに属するスライド26の位置S3では、支点部25は経路46の走りに従ってy’方向に長孔48内を下向きに下降した状態になっている。経路46は、秤量中に経路46と板ばね21の間に望まれない支点部25の閊えが起こらないような走りに構成されている。経路46の走りは、板ばね21の走りに合わされている。スライド26の位置S3又はS2から位置S1への復帰は、座が、座に作用している加重力から、例えばスライド26を上部品6に接続している引張ばね49によって解放された時に起こる。その様な引張ばね49は、例えば、図2aと図2bに示されている家具でも設けられている。図2aと図2bの説明の中で既に述べた様に、支点部25の変位は、板ばね21が上部品6の上の図示されていない座の傾き運動を緩衝するのに用いるその硬さに影響を与える。非荷重印加位置Iでは、第1ばね要素20は、基本的には既に予応力を有しており、この予応力によって、図示されていない座は、例えば40kgという家具の定格荷重印加に対して既に緩衝されている。その様な予応力は、板ばね21用の引張スリット72内で、上カウンタタベアリングOGと下カウンタタベアリングUGの間に固定されている板ばね21によって生成される。下カウンタタベアリングUGと支点部25を考察する時、板ばね21に関しては、下カウンタタベアリングUGを第1支点部と定義し、支点部25は第2支点部と定義することにする。
【0021】
更に、円形経路42をたどる秤量運動について、図3は秤量運動の垂直方向成分VKと、秤量運動の水平方向成分HKを示している。描かれている事例では、秤量運動の垂直方向成分VKは、秤量距離W2に相当する。本事例では、垂直方向成分VKは、水平方向成分HKよりも相当大きい。こうして、秤量結果は、要求されている正確さを持ち、且つ改ざんは極めてわずかなものに抑えられている。
【0022】
図4aと図4bは、家具1の2つの変更例を概略図に示している。両変更例では、家具1の下部品の図は省略されている。図4aは、中間部品5が2つのアーム31と32を介して上部品6を担持していることを示している。座7は、図2aと図2bに関連付けて既に説明されている同期機構によって上部品6に連接されている。以上に説明されている家具とは対照的に、座7の回転軸16周りの回転方向wへの傾き運動又は回転運動を緩衝する第1ばね要素20は、スライド26の上に配設されている螺旋ばね50として設計されている。スライド26は、図2aから図3に示されている設計と同じやり方で、上部品6の上でガイド28内を案内され、下端29で中間部品5に形成されている傾斜面30を摺動する。中間部品5に対しアーム31及び32で上方及び下方に案内される上部品6は、中間部品5の上で第2ばね要素37によって緩衝されている。座7の突起部22と第1ばね要素20の間には、上部品6へ回転軸52周りに回転可能に連接されているレバー51が配設されている。座7は、突起部22を介して、レバー51上に上方から支持されている。レバー51自体は、図示されていないが家具1に着座している人が寄り掛かった時に、支点部25としてレバー51に対して下方から働き掛ける第1ばね要素20によって支持されている。家具1に着座している人が寄り掛からない限り、レバー51は、螺旋ばね99として設計されているばね98の力によって十分に支持されている。ばね98により、第1ばね要素20の移動運動中は、家具1に着座している人が寄り掛からない限り、第1ばね要素20とレバー51の間には常に空間96が存在する。これに関して、図4cは、図4aと図4bに該当する、図4bにIVbと表されている細部の図を示している。レバー51とばね50とばね98は、ばね機構SM並びにアーム31、32とばね37と共にこうして秤量機構WMを形成している。秤量機構WMとばね機構SMを接続している運動変換器41は、図2aと図2bに示されている運動変換器に従って設計されている。スライド26の位置S1、S2、又はS3と第1ばね要素20の関数として、支点部25として働く第1ばね要素20の異なる係合点53が、レバー51に、座7の回転軸16周りの傾きに抗する異なる大きさの支持力を生じさせる。図4aに関する説明は、図4bに示されている家具1にも同様に当てはまる。図4aとの相違は、ここでは、座7の座部13と背部14が、互いに固定された角度に在ることだけである。
【0023】
図5aと図5bは、本発明による家具1の更なる設計変更例を2つの異なる位置I及びIIで示しており、両図では家具1の下部品の説明図は省略されている。上部品6は、回転軸33、34周りに回転可能なアーム31とカム54上を案内されるローラ55とによって中間部品5に対し上方及び下方移動可能に案内され、中間部5の上で第2ばね要素37を介して緩衝されている。上部品6の上には第1ばね要素20が配設されており、その上には、上部品6へ回転軸16周りに回転可能に連接されている座7が、回転軸16周りの回転方向wへの傾き運動に対して突起部22で支持されている。板ばね21として設計されている第1ばね要素20の下の支点部25の変位は、秤量機構WMとばね機構SMを互いに接続している運動変換器41によって実現されている。運動変換器41は、下レバー56aと上レバー56bで構成されている連接式レバー56を備えている。下レバー56aは、中間部品5に固定接続されており、回転軸57周りに回転連接式に上レバー56bに接続されている。上レバー56bは、同レバーへ回転軸58周りに回転可能に連接されている支点部25を担持している。加重力40による座7への荷重印加の結果として上部品6が座7と共に下降すると、支点部25の位置S1から位置S2に至る変位運動が引き起こされるが、この変位運動は、連接式レバー56によって引き起こされる。支点部25が上部品6上に載っている運動変換器41は、上部品6の秤量運動を、矢印xの方向の横方向への変位運動に変換する。家具1が位置IIにある時は、図5bに示されている様に、支点部25は、加重力40による座7の荷重印加の結果として位置S2に在り、座7が加重力に基づき傾き運動に抗して支持されるようにする。家具1が加重力40から解放されると、第2ばね要素37は、上部品6を座7と共に持ち上げ、支点部25は、連接式アーム56によって矢印x’の方向に、図5aに示されている位置Iまで引き戻される。座7は、座部13と背部14で構成されており、背部14は、弾性要素59を介して、座部13に弾力的に連接されている。図5aと図5bに示されている座7では、従って、基本的に、座部13の傾き運動は、第1ばね要素20によって緩衝されている。背部14は、これとは関係なく、座7の回転軸15周りになお一層遠くへ跳ね返ることができる。支点部25と上部品6と板ばね21の協働は、図5bに標された断面Vc−Vcによる詳細図として図5cに示されている。先の例示的な実施形態と同様に、支点部25と板ばね21は、家具1に着座している人が寄り掛からない限り、厚さD96を有する空間96により互いから間隔を空けて配置されている。支点部25は、上部品6の上でスロットN内を案内される。
【0024】
図6aから図6eは、本発明による家具1のための秤量機構WMと運動変換器41の更なる設計変更例を概略的に示している。図6aに示されている装置は、中間部品5と上部品6を備えており、上部品6は、中間部品5の内腔60内を上方及び下方に移動可能に案内される。上部品6は円柱体61により内腔60内に着座しており、円柱体61は、内腔60に向けて開口していて上部品6のブーム63の中へ通じているダクト62を有している。ダクト62は、図示されていないが上部品6に連接されている座に着座している人の上部品6に作用する加重力の関数として、油圧油64を内腔60によって形成されている貯留部65からダクト62を通してブーム63の中まで導くために設けられている。ブーム63では、油圧油64は、第2ばね要素37で上部品6に抗して支持されているピストン66に働き掛ける。ピストン66は、第1ばね要素20の下で経路46上を変位可能であって且つ第1ばね要素20の図示されていない座の傾き運動に抗する反力を確定する支点部25を担持している。座が加重力から解放されると、油圧油は、第2ばね要素37に押圧されたピストン66によって、ダクト62を通して貯留部65内へ押し戻される。上部品6は、今度は円柱体61のピストン表面67を押している油圧油64によって、座と共に持ち上げられる。
【0025】
図6bに示されている秤量機構WMと運動変換器41の設計変更例は、図6aに示されている装置に匹敵する作動モードと設計を有している。図6aとは対照的に、ここでは、使用されている力伝動媒体は、最適な密閉封止を確保するために貯留部65とダクト62の蛇腹部69及び70を案内される磁気粘性流体68である。
【0026】
図6cに示されている装置は、図6bに示されている装置に匹敵する作動モードを有している。図6bとは対照的に、上部品6は、円柱体を介して中間部品5内を案内されるのではなく、代わりに、例えば図2aと図2bから知られているアーム31、32を用いたガイドを有している。
【0027】
図6dは、純粋に機械的な変更例を示している。本図では、上部品6は、円筒体61で中間部品5の内腔60内を案内され、螺旋ばね38として設計されている第2ばね要素37は円柱体61と中間部品5の間に配設されている。スライド26は、先の例示的な実施形態から知られているやり方で、上部品6のブーム63の上でガイド28内を案内される。スライド26は、支点部25を有しており、傾斜面30と協働する。その結果として、上部品6の秤量運動時、スライド26は、第1ばね要素20の下で横方向に動かされる。運動変換器41が、秤量運動を引き起こしている加重力から解放されると、引張ばね49が再度スライド26を円柱体61の方向に引き寄せる。
【0028】
図6eに示されている装置は、円柱体61で中間部品5の内腔60内を第2ばね要素38に逆らって案内される上部品6を有している。図示されていないが、上部品6に連接されている座の荷重印加の結果として上部品6の圧縮中に起こる秤量距離が、センサー71によって検出される。ピストン66は、検出された秤量距離に従ってガイド28内を駆動的に動くことができる。センサー71と駆動的に動くことのできるピストン66の間の制御信号の伝達は、有線形態又は無線形態で行われる。支点部25は、先の例示的な実施形態から知られているやり方で、駆動的に動くことのできるピストン66の上に垂直方向に遊びを持たせて配設されている。これは、板ばね21として設計されている第1ばね要素20の下のピストン66を、検出された秤量距離の関数として動かす。上部品6又は上部品6の上に配設されている座から荷重が取り除かれると、上部品6は、第2ばね要素37によって持ち上げられる。この昇進運動は、同じくセンサー71によって検出され、駆動的に動くことのできるピストン66の戻り運動を引き起こす。
【0029】
図6aから図6eに示されている設計変更例では、第1ばね要素20と支点部25は、図2aから図2cに関連した説明に従って協働する。具体的には、支点部25は、図2cに従って設計されており、第1ばね要素20と支点部25の間には、家具1に着座している人が寄り掛かった時のみ空間が存在しない。
【0030】
図7aは、本発明による家具1の斜視図を示している。家具1は、非荷重印加位置Iに在り、基部Cと同基部上に配設されている座7を備えている。基部Cは、下部品4と、2個組部品である中間部品5a、5bと、2個組部品である上部品6a、6bと、を備えている。下部品4は、ホイールW付きの土台部75と、高さ調節装置12と、同装置上に配設されている担持部76を備えている。担持部76は、2つの担持用アーム76aと76bを有しており、その上に中間部品5a、5bが配設されている。2つの中間部品5a、5bのそれぞれに、上部品6a、6bが1つずつ連接されている(図7bと図7cも参照)。2つの上部品6a、6bは、座7を担持している。座7は、右側担持部77と左側担持部78(同じく図7c参照)を備えており、これらは、布張り部Bを担持している。2つの担持部77と78は、それぞれ、上脚部77aと78a、及び下脚部77b、78bを有している。これらは、各々、少なくとも2つのリンク部材79、80によって接続されている(同じく図7c参照)。
【0031】
図7bでは、図7aに示されている家具1は、非荷重印加位置Iで、矢印IXbの方向から見た側面図に示されている。この側面図は、上部品6bが、どの様にアーム31bと32bを介し中間部品5b上に案内されているかを示している。上部品6aも、対応してアーム31aと32abを介し中間部品5a上に案内されている(図7a参照)。
【0032】
図7cは、布張り部無し、高さ調節装置及び土台部無しの家具1を、やはり同様に非荷重印加位置Iで示している。この図では、家具1の上部品6a、6bは、互いに直に接続されていないことが分かる。図示の例示的な実施形態では、担持部77、78も、図示されていない布張り部でしか互いに接続されていない。破線で示されている設計変更例によれば、上部品6a、6b及び/又は担持部77、78は、少なくとも1つの可撓性又は剛性を有する横材81又は82によって接続されている。これに代えて又は追加して、上部品6aと担持部78及び/又は上部品6bと担持部79を、少なくとも1つの筋交い横材を介して接続することも考えられる。2つの担持部77と78の上脚部77aと78aは、それぞれ、突起部22aと22bで、2つのばね機構SMのばね要素20a、20b上に支持されており、ばね要素20a、20bは、板ばね21aと21bとして設計されている。
【0033】
図7dは、中間部品5aと上部品6aの間に形成されている運動変換器41aを図7aに示されている方向IXdから見た断面図を示しており、家具1はここでも非加重印加位置Iにある。中間部品5は、下部品4に属する担持用アーム76aで支えられており、スクリュー83a、83bを介して前記担持用アームに締めつけられている。上部品6aは、回転軸33から36によって回転可能に上部品6aと中間部品5aにそれぞれ取り付けられている平行なアーム31a、32aを介し、上方及び下方移動可能に中間部品5aに連接されている。座7は、2つの回転軸16と84を介して上部品6aに回転可能に連接されている。座7は、回転軸16では担持部77の上脚部77aを介して連接運動し、回転軸84では担持部77の下脚部77bを介して連接運動する。更に、第1ばね要素20aは、引張端24aで上部品6a内へ引張取付されている。座7の右側担持部77の上脚部77aは、突起部22aを板ばね21aの自由端23aに押し付けて支承されている。それにより、座7又は右側担持部77は、第1ばね要素20の上で回転方向wへ緩衝される。板ばね21aは、上部品6a内へ引張取付されているのみならず、座に着座している人が寄り掛かった時は、中間領域85内で支点部25aによって上部品6aに押し付けられる形で支持される。図7dに示されている非荷重印加位置Iでは、支点部25aと板ばね21aの間に空間95があり、従ってこれら2つの構成要素には作動的接続がないため、座7の荷重印加中に起こる支点部25aの変位が制動されることはない。この空間95は、板ばね21aの、対応した予応力又は向き及び/又は対応した形状によって実現されている。板ばね21aと支点部25aはばね機構SMを形成している。支点部25aは、上部品6a上でガイド28a内を横方向に変位可能に案内され且つ出力部本体86aを形成している歯付きスライド86上に配設されている。歯付きスライド86、即ち直線/曲線状のラック又はギヤは、回転軸88周りに回転可能に上部品6aに締結され且つ駆動部本体87aを形成している歯付きコードラント87、即ち回転ギヤと協働する。歯付きコードラント87は、長孔89として設計されているスロット型ガイドを有している。中間部品5aに締結されているピン90が長孔89の中へ係合している。上部品6aは、アーム31a、32a上で下向きの運動に逆らって案内され、第2ばね要素37aを介して緩衝される。第2ばね要素37aは、板ばね91aとして設計されていて、引張端92aで中間部品5a内に保持されている。上部品6aは、ボルト93aで板ばね91aの自由端94aに働き掛ける。板ばね91aとアーム31a、32aは一体で秤量機構WMを形成している。秤量機構WMとばね機構SMの機械的相互連結は、運動変換器41aによって起こる。座7が加重力で荷重印加された時、座7を支持している上部品6aは、第2ばね要素37aの上で緩衝され、この事例では図7dに示されている位置Iに対して僅かに下降した位置になる。歯付きコードラント87も上部品6aと共に下向きに動かされ、上部品6aに関して中間部品5aに堅く締結されているピン90は、歯付きコードラント87の回転軸88周りの回転方向wへの回転を生じさせる。回転する歯付きコードラント87は、その回転運動中、歯付きスライド86と同スライドに締結されている支点部25aを載せ又はそれらと噛み合い、且つこの支点部を、左方へ、板ばね21の自由端23aの方向に運び又は並進させる。それにより、支点部25aと突起部22aの間の間隔F1は縮小する(図7d参照)。支点部25aと突起部22aの間の間隔がこの様に縮小されることにより、座7には、図7dに示されている位置と比較して、座7に着座している人が寄り掛かった時の座7の回転軸16周りの傾き運動に抗する更に大きな緩衝効果がもたらされる(図7fも併せて参照)。左側の運動変換器41b(図7c参照)は、以上に詳しく説明されている右側の運動変換器41aと同様に設計されている。こうして、家具1では、座7は、運動変換器41a、41bによってそれぞれに接続されている2つの秤量機構WMと2つのばね機構SMを有している。家具1の座7に着座している人の位置の関数として、これら2つの構成要素は、人の加重力で比例的に荷重印加され、回転方向w向きの座7の傾き運動に抗する、対応したばね機構SMの反作用力を持つ。
【0034】
図7eはここでも、図7dに示されている右側の運動変換器41aの拡大図であり、関連の秤量機構WM及び関連のばね機構SMと共に、非荷重印加位置Iで示されている。座7と下部品4の図は、ここでは省略されている。図7dに関連した説明を参照して頂きたい。
【0035】
図7fは、図示されていない座7が直立着座している人の加重力で荷重印加されている位置IIを示している。図7eと比較すると、ラック86はばね機構SMの支点部25aと共に、板ばね21aの自由端23aの方向に変位している。変位距離V1に亘るこの変位運動は、上部品6aの秤量距離W1に亘る秤量運動の結果であり、ここに、例えばW1=2.5xV1である。こうして、運動変換器41aでは秤量機構WMにより生成される秤量運動の増大が行われる。つまり、秤量運動が小さい場合であっても、増大により、ばね機構SMの微細設定を実施することができる。ばね機構SMの設定、ひいては座の回転軸16周りの傾き運動に抗する反力は、人が座に働き掛ける加重力の関数として生成される。反力は、支点部25aと板ばね21aに作用する座7の突起部の間の間隔の変化によって設定される。図7fに示されている荷重印加状況でも、座に着座している人が寄り掛からない限り、支点部25aと板ばね21aの間にはなお空間96が存在する。
【0036】
図8aから図8cは、前と同様に、秤量機構WM、運動変換器41a、及びばね機構SMで構成されている更なる構造ユニットの秤量と傾きを詳細に示しており、同構造ユニットは図7aから図7fと比べ僅かに修正されている。図8aは、家具が非荷重印加位置Iにある時の支点部25aを示している。図示されていない座は、板ばね21aとして設計されていて下カウンタタベアリングUGと上カウンタタベアリングOGの間で上部品6bに引張取付されている第1ばね要素20aの上で、三角形の記号で表されている突起部22aを介して緩衝されている。図示の非荷重印加位置Iでは、支点部25aと板ばね21aの間には作動的接続が存在しない。代わりに、摩擦を回避するため、厚さD95を有する第1空間95が支点部25aと板ばね21の間に形成されている。図示されていない座の座部が概ね直立着座位置に着座している人によって荷重印加されると直ちに、支点部25aは板ばね21aの下で図8bに示されている位置IIまで動く。支点部25aのこの運動中、板ばね21aへの作動的接続は存在しない。人が直立着座位置を脱して寄り掛からない限り、支点部25aと板ばね21aの間には厚さD96を有する空間96がなお保たれているが、或る特定の状況下では、人の加重力は既に僅かではあるが突起部22aを介して板ばね21aに作用している。よって、人が着座している間、人が直立着座位置に座ったままである限り、空間95は常に存在するので、板ばね21aの下では非常にスムーズで従って速やかな支点部25aの従動がなお可能である。これは、例えば、直立着座している人が、次に重いファイルを掴むことによって自身の重量を増加させ、そのまま寄り掛かった場合に好都合である。支点部25aの速やか且つスムーズな調節能力のおかげで、重いファイルの重量は、反力が生成できるように、人が寄り掛かる前であっても検出される。緩衝が柔らかくなりすぎる事態はこれにより回避され得る。重量依存式の緩衝は寄り掛かり時に限って必要になるため、支点部25aと板ばね21aの間の作動的接続又は接触は、人が直立着座位置を脱して寄り掛かった時のみ起こる。板ばね21aが第2空間96の厚さD96に対応するばね行程W96(図8b参照)に亘って僅かに圧縮された後は、板ばね21aが支点部25に圧し掛かった状態になる(図8c参照)ことにより、増大した加重依存式の反力が生成される。板ばね21aは、係止力LFによって自身の下方に支点部25aを係止し、こうして、人が、図1fによる直立着座位置を取るか又は起立するまでは、支点部25aの変位を阻止する。板ばね21aと支点部25aの間にこうして起こる接触又はこうして起こる作動接続は、座の突起部22aの位置で座に対抗して働くばね力の増大につながる。支点部25aは、この時、第2の下カウンタベアリングUG2を形成しており、2つの下カウンタベアリングUGとUG2は互いに対して間隔L2を有している(図8a参照)。この間隔L2は、家具に着座している人の加重力に比例して変化する。位置Iでは、下カウンタベアリングUGと第2の下カウンタベアリングUG2は、互いに対する間隔L1が更に狭くなっている。
【0037】
図9aは、本発明による家具1の更なる設計変更例を示している。家具1は、着座用の家具2又は椅子3として設計されており、基部Cの上に配設されている座7を備えている。椅子3は、非荷重印加位置Iで示されている。基部Cは、下部品4と、中間部品5と、上部品6とを備えている。中間部品5は、基本的に、クイバー(quiver)201として設計されていて下部品4の内腔202内に差し込まれているハウジング200によって形成されている。上部品6は、座7用の担持部203を備えており、高さ調節装置12によって中間部品5に接続されている。高さ調節装置12は、空気ばね204として設計されている設定可能なばねASと、アキシャルベアリング208と、螺旋ばね38として設計されているばね要素とを備えている。空気ばね204の圧力管205は、既知のやり方で担持部203の内腔206に締結されている。空気ばね204は、圧力管205に加えて、圧力管205内を案内されるピストンロッド207を備えている。アキシャルベアリング208は、上側の円盤状リング209と、カラー211を有する下側の鉢状リング210を備えている。アキシャルベアリング208は、ピストンロッド207の自由端207aに締結されている。空気ばね204は、螺旋ばね38を介して中間部品5の底部212の上にある、アキシャルベアリング208のカラー211を介して支持されている。螺旋ばね38上方で、空気ばね204は、その圧力管205と共に下部品5上に摺動可能に案内される。従って、秤量機構WMは、中間部品5と上部品6の間に高さ調節装置12によって形成されている。運動変換器41は、ボーデンケーブル213と、レバー214として設計されているレバー機構LMを備えている。ボーデンケーブル213は、ワイヤ215と、ワイヤ215が案内されるホース216とで構成されている。レバー214は、上部品6又は担持部203に、回転軸217周りに回転可能に締結されている。レバー214は、下自由端214aと上自由端214bを有している。上自由端214bには、支点部25が案内される長孔218が形成されている。支点部25は、板ばね21として設計されているばね要素20の下で担持部203の摺動面219を矢印x’の方向に動くことができ、移動運動は、レバー214がその回転軸217周りに回転することにより生成される。レバー214の下端214aは、ボーデンケーブル213のワイヤ215によって、アキシャルベアリング208の下リング210のカラー211に接続されている。中間部品5を形成しているハウジング200と、担持部203は、それぞれ、ワイヤ215が案内されるホース216のカウンタベアリング220、221を形成している。座7の荷重印加時、上部品6が螺旋ばね38に逆らって下降すると、その結果、空気ばね204による事前に選択された高さ設定に関係なく、支点部25の矢印x’方向への移動運動が引き起こされる。ボーデンケーブル213のワイヤ215は、アキシャルベアリング208の下リング210により、矢印y’方向に下向きに引き寄せられる。アキシャルベアリング208の下リング210は、ボーデンケーブル213用の締結装置CDを形成している。座7から荷重が取り去られた後、ばね222はレバー214を図9aに示されている位置に再び引き戻す。板ばね21と支点部25は、ばね機構SMを形成している。座7が座7に直立して腰を下ろそうとする人によって螺旋ばね38に逆らって荷重印加された時に、上部品6が中間部品5内へ移動した距離は、ボーデンケーブル213とレバー214を介して、支点部25の移動運動に変換される。支点部25は、これにより、座7に直立着座している人の重量の関数として板ばね21の下で変位する。板ばね21は、座7に着座している人が寄り掛かり、座7を上部品6に枢結している水平方向の回転軸16周りに増大したトルクが生成された時のみ、支点部25に圧し掛かった状態になる。直立着座位置にある人が回転軸16周りに生成するトルクは、板ばね21の予応力により吸収される。これは、支点部が人の重量に適合した位置に到達する前に、板ばね21が支点部25に圧し掛かった状態に陥ってしまう状況を防ぐ。下リング210ではなくボーデンケーブル213に接続されている操作要素Aも、図9aに設計変更例として破線で示されている。操作要素Aは、家具1に着座している人の体重の手動設定を可能にする。操作要素は、家具1に直立又は前傾着座している人が最小限の加力で操作することができる。
【0038】
図9bは、図9aに示されている椅子3の細部の図を示している。細部の図は、座7と上部品6がトグルレバー223によって接続されている設計変更例を示している。トグルレバー223は、座7に直立着座位置で着座している人が回転軸16周りに生成するトルクMを吸収する役目を果たす。これにより、上述の板ばね21の予応力を大幅に省くことができる。トグルレバー223は、座7に回転可能に連接されている上レバー224と、上部品6に回転可能に連接されている下レバー225を備えている。上レバー224と下レバー225は、接合部226により、互いに接続されている。接合部226は、回転軸227を形成している。ばね228aとして設計されているばね要素228が、接合部226に接続されており、且つトグルレバー223の下レバー224を、担持部203に締結されている当接部229に引き寄せる。トグルレバー223は、それにより、ほぼ伸展位置に入る。当接部229は、レバー224と225が互いに約175°の角度αを形成するように設計されている。トグルレバー223は、これにより、人が寄り掛かり、その結果、回転軸16周りに増大したトルクが生成された時にしか座屈しない。レバー224と225を相対位置関係に置く角度αの選定、及び/又はばね要素228のばね力の選定、及び/又は座7と上部品6の間のトグルレバー223の配設により、ブロック機構230を、椅子3の特別な幾何学形状に適合させることができる。荷重印加の結果としてトグルレバー223が座屈した時に、板ばね21は、座7の支持又は緩衝を引き受ける。トグルレバー223が矢印xの方向に座屈した時点において、支点部25は、座7の荷重印加により、人によって既に矢印x’の方向に変位させられている。
【0039】
図9cは、前と同様に、図9bから知られている、図9aに示されている椅子3の細部の図を示している。図9bと対照的に、座7は、2つの追加レバー230、231を介して上部品6に連接されている。レバー231を用いて、座7を板ばね21の上に載せている突起部22は、レバー231によって事前に決められている円形経路233に、押し出される。
【0040】
図10aから図10dは、図7aから図7dに示されている座の設計変更例を示しており、秤量機構WMと運動変換器41は、図9aに示されている椅子と同様に設計されている。図11aから図11eは、高さ調節装置も秤量機構に組み入れた身体支持構造のもう1つの設計変更例を示している。
【0041】
図10aと図11aは、椅子3の側面図を示している。椅子3は、基部Cと座7を備えている。基部Cは、中間部品5を内腔202内に受け入れている下部品4と、高さ調節装置12として設計されている秤量機構WMを介して中間部品5に接続されている上部品6を備えている。図11aに示されている様に、秤量機構312は、上部品6と下部品4の間に配置され、それらを接続している。図10aに示されている側面図では、担持部77は、上部品6に、上脚部77aによって回転軸16周りに回転可能に且つ下脚部77bによって回転軸84周りに回転可能に連接されていることが分かる。図11aに示されている様に、担持部の上脚部77aは、一対の前リンク316と一対の後リンク317によって上部品に枢結されている。1つの実施形態では、後リンク317は、リンク317の向きを変えて最適化することができるように、複数の位置で上部品に接続することができる。1つの実施形態では、リンク316は実質的に垂直で、リンク317には垂直方向のベクトル成分を持たせ、両リンク316と317、特に前リンク316が、寄りかかる以前の最初に座に着座した時のユーザーの荷重を支えられるようにすることで、秤量機構が更に効率良く機能できるようにしている。リンク316、317は、担持部の上脚部77aの運動の経路を画定する。椅子3は、図10aと図11aの説明図では第1担持部77で隠れているが第2担持部も有している。第2担持部の装置に関しては、匹敵する構造を有する椅子を示している図7cを参照されたい。座7は、基本的に、2つの担持部77と身体支持部材とで形成されており、身体支持部材は、1つの実施形態では、両担持部77を橋架けして接続している布張り部Bとして構成されている。
【0042】
2つの脚部77aと77bは、複数のリンク部材79を介して互いに接続されている。座7の2つの担持部77は、それぞれ、上部品6の上で、ばね機構SMを介して衝撃が緩衝されている。座7は上部品6と共に、中間部品5及び下部品4に対して垂直方向の回転軸39周りに回転可能である。秤量機構WMは、空気ばね204、304として設計されている設定可能なばねASを備えている。上部品6は、2つの鏡像対称設計の担持用アーム76aで構成されている担持部76を備えており、図10aと図11aの図では一方の担持用アーム76aだけが見えている。基本設計に関しては、前と同様に、担持用アームが匹敵する設計である椅子を示している図7cを参照されたい。
【0043】
運動変換器41の、図10aから図10eの実施形態について、3つのボーデンケーブル234a、234b、及び234cが図10aに示されている。更に、運動変換器41は、ボーデンケーブル234a、234b、及び234cを中間部品5に対する上部品6の回転から切り離せるようにする連結部235を備えている。連結部235は、回転子システムRSとして設計されている。図11aの実施形態では、示されている様に、1本のボーデンケーブル234cしか使用されていない。
【0044】
図10bと図11bは、図10aと図11aに示されている椅子3の、上部品6の担持用アーム76aの領域のやや斜視的な拡大図を示している。担持用アーム76aは、上脚部236と下脚部237で構成されている。2つの脚部236、237は、互いに堅く接続されている。担持用アーム76aは、下脚部237の自由端238で、図10aの空気ばね204の圧力管205と図11aから図11dの円筒形ハウジングの上端とに締結されている。ばね要素20は、担持部76aの上脚部236内に取り付けられており、1つの実施形態では板ばね21として構成されていて、その上に担持部77の下脚部77bがアダプタ239で支持されている。基本的に、ばね21は、撓んだ状態で予応力が与えられている。リンク361は、上脚部とアダプタ239に、例えばピン259で又は何処か他の位置で枢結されている。リンク361には更に横材363又は延展部が接続され、横方向に間隔を開けて配置されている両担持部77の間を橋架けして、それらの間の側方距離と、両担持部に固定されている膜の張りが維持されるようにしている。互いに反対側の第1リンク316の間に追加の延展部365が接続されている。
【0045】
図10cと図11cは、下脚部77bのアダプタ239と、中間部品5と、それらの間に配置されている構成要素全ての斜視図を示している。ここでも、担持用アーム76aを備えている上部品6が明瞭に分かるように、一方の担持用アームのみを示している。図示されていない座を介して上部品6に荷重が印加されると、上部品6は空気ばね204と共に中間部品5に対して圧縮される。図10cの実施形態では、回転子システムRSは、下リング242、上リング243、及び内リング243aを備えている。これらは、空気ばね204の圧力管205に配設されている。下リング242は、圧力管205に同管の長手方向軸39周りに回転可能に取り付けられており、ボーデンケーブル234aと234bのホース241aと241b用のカウンタベアリング244を形成している。中間部品5は、ハウジング200として設計されており、ボーデンケーブル234aと234bのホース241aと241b用の別のカウンタベアリング246を形成している。上リング243は、圧力管205に、同管の長手方向軸39周りに回転可能に、且つ垂直方向に長手方向軸39の方向又は矢印y’とyの方向に変位可能に取り付けられている。下ボーデンケーブル234aと234bのワイヤ240aと240bは、上リング243に締結されている。内リング243aは、上リング243に嵌め込まれており、上リング243と圧力管205に対して回転軸39周りに回転自在である。上ボーデンケーブル241cのワイヤ240cは、内リング243aに締結されている。匹敵するやり方で、図示されていない別の上ボーデンケーブルのワイヤが、内リング243aに属するタブ243cのスリット234b内へ締結されている。この図示されていない別の上ボーデンケーブルは、図示されていない第2担持部に配設されている第2のばね機構に接続されている。運動変換器41は、こうして、秤量機構WMを2つのばね機構SMに接続しており、2つのばね機構SMのそれぞれが座7の回転軸16周りの傾き運動の緩衝を半分ずつ引き受けている。上ボーデンケーブル234cのホース241cは、担持アーム76aの下脚部237に支持されている。座又は上部品6が回転軸39周りに回転方向v又はv’へ回転する時、上ボーデンケーブル234cは、空気ばね204並びに圧力管205に締め付けられている内リング243aと共に回転する。下ボーデンケーブル234aと234bが不動の中間部品5に接続されているために、リング242と243は図10cに示されているそれらの位置に保持される。座又は上部品6の荷重印加時、ワイヤ240aと240bは矢印y’の方向に下向きに引き寄せられる。すると、これにより上リング243が下リング242の上へ引き寄せられる。上リング243は、内リング234aを矢印y’の方向に連れてゆく。
【0046】
図10cと図11cのボーデンケーブル234cのワイヤ240cは、図10cでは内リング243aとトグルレバー249の第1レバー248を接続し、図11cではプレート346とレバー249を接続し、これにより第1レバー248をばね222の力に抗してラグ247の方向に引き寄せる。レバー248は、上部品に、座の回転軸16周りに回転可能に取り付けられている。トグルレバー249の第2レバー250は、支点部25に、回転軸251周りに回転可能に接続されている。支点部25は、シャフト252を介して第2レバー250に締結されており、上部品6の上脚部236内で板ばね21の下方を案内される。このため、上脚部236は、長孔253を有している。2つのレバー248と250は、互いに、ピン254によって回転軸255周りに回転可能に接続されている。座の荷重印加時、支点部25は従って矢印x’の方向に変位する。図10cに関しては、座の荷重が取り除かれ、それにより上リング243がボーデンケーブル234aと234bによって自由になった時、又は図11cに関しては、ケーブル234cが自由になった時、ばね222は、トグルレバー249の第1レバー248を再び図10cに示されている位置に押し戻す。第1レバー248の回転軸16周りのこの回転運動時に、支点部25も矢印xの方向に引き戻される。同時に、上リング243は、ボーデンケーブル241cのワイヤ240cを介して、再び図10cに示されている位置に引き上げられる。担持用アーム76aの上脚部236と下脚部237が、三角形の鋼板256を用いて、どの様に互いに溶接されてユニットを形成しているかは、図10cと図11cで明瞭に分かる。
【0047】
図10cと図11cに示されている様に、上記の第2担持部を担持する前記第2担持用アームは、担持用アーム76aの接触面257に鏡像対称に配設されている。バー258は、半分しか図示されていないが、担持用アーム76aを図示されていない担持用アームに接続している。図10c又は図11cには示されていないが担持部の下脚部は、上部品6に、アダプタ239によって回転軸84周りに回転可能に連接されており、ボルト259を介して板ばね21の上で緩衝されている。ボルト259は、座又は担持部の設計に応じて、アダプタ239の4つの異なる位置260aから260dに取り付けることができる。直立着座している人によって座が荷重印加されている限り、支点部25は、板ばね21の下方で板ばね21に接触することなく変位可能である。これは、スクリュー261aと261bを介して設定することのできる板ばね21の予応力により実現されている。
【0048】
次に図10dでは秤量機構WMと運動変換器41を断面図に示しており、断面で図示されている部品のハッチングは、図示がより明瞭になるように省略されている。秤量機構WMは、圧力管205の中を案内されるピストンロッド207を備えた空気ばねと、アキシャルベアリング208と、カップ262と、螺旋ばね38を備えている。カップ262は、カラー263で螺旋ばね38上に支持されており、空気ばね204は、カップ262内でアキシャルベアリング208上に配置されており、空気ばね204のピストンロッド207はカップ262の底部264を突き抜けており、アキシャルベアリング208はピストンロッド207の自由端265に締結されている。アキシャルベアリング208は、空気ばね204と、空気ばねに締結されている上部品6が、図示されていない座と共に、回転軸39周りに回転自在になるようにしている。空気ばね204は、その圧力管205と共に、中間部品5によって形成されているハウジング200の中で螺旋ばね38の上方を回転可能に案内される。カップ262のカラー263は、2つのスリット265aと265bを有しており、その中にボーデンケーブル234aと234bのワイヤ240aと240bが吊るされている。
【0049】
スリット265aと265bは、それぞれ、運動変換器41のボーデンケーブル234aと234bを締結するための装置CDを形成している。中間部品5は、当接部266aと266bによって、ボーデンケーブル234aと234bのホース241aと241b用のカウンタベアリング246を形成している。ピストンロッド207が圧力管205内で矢印yの方向に更に動くか又は圧力管205の外へ矢印y’の方向に更に動くことで行われる空気ばね204の高さ調節は、ボーデンケーブル234aと234bのS字状のたるみによって補償される(図10cも参照)。座に着座している人による座の荷重印加時、空気ばね204は、カップ262を、アキシャルベアリング208を介し螺旋ばね38に抗して矢印y’の方向に押圧すると同時に、カップ262と共に矢印y’の方向に下降する。この下降運動中に、カップ262は、ボーデンケーブル234aと234bのワイヤ240aと240bを引き絞る。それにより、上リング243は下リング242の上へ引き寄せられ、牽引力は内リング234aに締め付けられているボーデンケーブル234cに伝播する。すると、ボーデンケーブル234cが支点部25の変位を引き起こす(図10c参照)。リング242と243は、空気ばね204の圧力管205に回転軸39周りに回転可能に取り付けられているので、中間部品5に対するそれらの位置を、座、上部品6、及び空気ばね204がアキシャルベアリング208で垂直方向の回転軸39周りに多重回転した時でさえ維持することができる。こうしてリング242と243は自走回転子として作動する。
【0050】
図11aから図11eは、先に説明されている運動変換器とばね機構のどれとでも、共に使用することのできる秤量機構の設計の変更例を開示している。広い意味では、図11aから図11eに示されている秤量機構は、図10aから図10dの秤量機構を以下に指摘されている様に修正して上下を入れ替えることにより実現されている。これは、以下に指摘されている様に多大な利点をもたらす。
【0051】
秤量機構WMは、圧力管346と圧力管から伸びるピストンロッド348とを有する空気ばね304を備えた構成の高さ調節装置312を含んでいる。環状嵌合部350が下側基部構成要素4内に形成されている空洞部352の底に固定されている。圧力管の下端356は、環状嵌合部350に回転不能に接続されており、それにより下側基部構成要素4に連結されている。「連結される」という用語がここで使用されている場合、それは、直接的に又は例えば介在する構成要素によって間接的に接続されていることを意味する。下側基部構成要素4は、上向きに伸びている上環状ハブ356と、下向きに伸びている下環状ハブ358を含んでいる。環状嵌合部350は、下環状ハブ358に嵌め込まれている。下側構成要素空洞部352の内壁と圧力管346の外面の間には環状凹部360が形成されていて、同凹部は、ハウジングが下側基部構成要素4に対して上下動する際に、高さ調節装置のハウジング320の円筒状の壁を受け入れる形状である。ハウジング320は、圧力管346の周囲に移動可能(並進可能回転可能)に配置されている。ハウジングの上側部分366は、担持用アーム又は上側基部構成要素6の空洞部に受け入れられて回転不能に取り付けられており、担持用アーム又は上側基部構成要素自体は以上に説明されているように座に連結されている。環状又は管状のベアリング支持部362は、ハウジング320の底部を支持する環状フランジ364と、圧力管346を受け入れる形状に作られた内円筒面を含んでいる。
【0052】
カップとして構成されているアダプタ322は、ピストンロッド348の遠位端に連結されているアキシャルベアリング344上に支持されており、ロッドの先端及びアクチュエータボタン370が、カップの頂部に形成されている開口326を貫いて伸びている。カップは、その底部周縁に沿って形成されている環状フランジ330を含んでいる。秤量ばね328が、アダプタ322の外面とハウジング320の内面の間に形成されている環状空洞部内に配置されている。秤量ばねは、螺旋ばねとして構成されているのが望ましいが、代わりに、エラストマーばね、引張ばね、捩りばね、板ばね、又は任意の適した型式のばねとして形成することもできる。秤量ばね322は、ハウジングの頂部の下面か又はハウジング内に配置されている座金342又は他のベアリング部材と係合し、更にはアダプタの環状フランジ330と係合している。
【0053】
空気ばね304は、ピストンロッドの遠位端から上向きに伸びているアクチュエータボタン370を更に含んでいる。ボタンは、ピストンロッドを圧力管に対して最大高さ位置と最小高さ位置の間で、上昇又は下降させることができる解除位置の間で行き来して動かすことができる。プレート346は、例えばクリップ又はナットをピストンに係合させプレートがクリップ/ナットとアダプタの間に挟まれた状態で、アダプタの頂部に接続されている。レバーアーム348、即ちアクチュエータは、プレート側の対応するリップに係合するリップを含んでいるので、アクチュエータ348がプレート346に水平方向枢軸周りに枢結されたレバーを形成し、対応するリップ同士がヒンジを形成することになる。ケーブルガイド380がアクチュエータに接続されており、アクチュエータはケーブルガイドと枢軸の中間でアクチュエータボタン370に連結され係合している。ケーブル382がガイドを貫いて伸びていて、プレートに接続されている。座の高さを調節するには、ユーザーは、例えばボタン、レバー、又はユーザーがアクセスし易い他の遠隔アクチュエータでケーブル382を動かしさえすれば、ケーブル382の収縮によりアクチュエータ346が枢軸周りに回転し、それによりボタン370が解除位置へ動かされる。解除位置に入った時、ガスシリンダ304は伸長し、それにより、座を所望の高さまで持ち上げる。そこでユーザーがケーブル382を解放すると、ボタン370がアクチュエータを枢軸周りに付勢し、それにより空気ばねが係止位置へ動かされる。ケーブルとケーブルガイドを入れ替えて、ケーブルをアクチュエータに固定しガイドをプレートに固定することもできるものと理解されたい。
【0054】
ピストンロッド348が、圧力管346と下側基部構成要素4に対して伸び縮みすると、ハウジング320は、下側基部構成要素の空洞部内に形成されている凹部360内で動く。座が最大高さにある時又はピストンロッドが最大に伸張した時、ハウジング320の少なくとも一部は下側基部構成要素の空洞部352と係合した状態及び/又は同空洞部内に配置された状態のままである。これは、また、ハウジング320が、例えば図9aと図10aの実施形態に示されている様な2段式の外観ではなく、全ての高さ位置について下側基部構成要素4と上側基部構成要素6の間に均一且つモノリシックな円柱体を提供するので、身体支持構造に改善された美観をもたらすことにもなる。
【0055】
ケーブルアッセンブリ234cは、プレートに接続されているケーブル240cと、上側基部構成要素又は担持用アームに接続されているケーブルガイド388を含んでいる。代わりの実施形態では、プレート346はピストンロッドに固定することもできるものと理解されたい。更に、ケーブルガイド388は、アダプタに直接固定することもできる。また、ケーブル240cとケーブルガイド388の接続は入れ替えて、ケーブルを担持用アーム又はアダプタのうち一方に固定し、ガイドをプレートに固定してもよいものと理解されたい。
【0056】
実施中、ユーザーが座内に着座すると、この時ユーザーの重量が、担持用アーム/上側基部構成要素6及び接続されているハウジング320を、秤量ばね328の付勢力に逆らって下向きに押す。担持用アーム/上側基部構成要素及びハウジング320が、アダプタ322及びピストンロッド348並びに接続されているプレート346に対して動くと、ケーブル240cがケーブルガイド388に対して引っ張られ、それにより第1レバー248が引き寄せられ、以上に説明されている様にばね機構の付勢力が調節される。
【0057】
図11aから図11eの実施形態では、回転子システム及び関連の追加リング及びケーブルは不要である。むしろ、アダプタ322とプレート346は、全ての回転位置についてケーブルとケーブルガイドの整列を維持できるように、ハウジング320及び上側基部構成要素6と共に回転する。更に、両ケーブルは上側基部構成要素と共に動くので、装置の高さ調節に対応するための余分なケーブル長さは不要である。
【0058】
本発明は、図示され又は説明されている例示的な実施形態に限定されない。それどころか、本発明は、特許請求の範囲による範囲内での本発明の展開を包含する。
【符号の説明】
【0059】
1 家具
2 着座用家具
3 椅子
4 下部品
5、5a、5b 中間部品
6、6a、6b 上部品
7 座
8 脚
9 壁面保持部
10 天井面保持部
11 揺動部
12 高さ調節装置
13 座部
14 背部
15、16、18、19 回転軸
17 アーム
20、20a、20b 第1ばね要素
21、21a、21b 板ばね
22、22a 突起部
23、23a 第1ばね要素の自由端
24 第1ばね要素の引張端
25、25a 支点部
26 スライド
27 ローラ
28、28a 上部品のガイド
29 スライドの下端
30 中間部品の傾斜面
31、31a、32、32a、33 アーム
33−36 回転軸
37、37a 第2ばね要素
38 螺旋ばね
39 垂直方向の回転軸
40 加重力
41、41a、41b 運動変換器
42 円形経路
43 駆動部
44 出力部
45 ギヤ
46 湾曲状経路
47 支点部のシャフト
48 スライドの長孔
49 引張ばね
50 螺旋ばね
51 レバーアーム
52 回転軸
54 カム
55 ローラ
56 連接式レバー
57 回転軸
59 弾性要素
60 内腔
61 円柱体
62 ダクト
63 ブーム
64 油圧油
65 貯留部
66 ピストン
67 ピストン表面
68 磁気粘性流体
69、70 蛇腹部
71 センサー
72 スリット
75 土台部
76 担持部
76a、76b 担持用アーム
77、78 担持部
77a、78a、77b、78b 脚部
79、80 リンク部材
81、82 横材
83a、83b スクリュー
84、88 回転軸
85 中間領域
86 歯付きスライド、ラック
87 歯付きコードラント
87a 駆動部本体
89 長孔
90 ピン
91a 板ばね
92a 板ばねの引張端
93a ボルト
94a 板ばねの自由端
95、96、97 空間
98 ばね
99 螺旋ばね
200 ハウジング
201 クイバー
202 内腔
203 担持部
204 空気ばね
205 圧力管
206 内腔
207 ピストンロッド
207a ピストンロッドの自由端
208 アキシャルベアリング
209 上側の円盤状リング
210 下側の鉢状リング、下リング
211 カラー
212 中間部品の底部
213 ボーデンケーブル
214 レバー
214a、214b レバーの自由端
215 ワイヤ
216 ホース
217 回転軸
218 長孔
219 担持部の摺動面
220、221 カウンタベアリング
222 ばね
223 トグルレバー
224 上レバー
225 下レバー
226 接合部
227 回転軸
228、228a ばね要素
229 当接部
230 ブロック機構
230、231 レバー
233 円形経路
234a、234b、234c ボーデンケーブル
235 連結部
236 上脚部
237 下脚部
238 下脚部の自由端
239 アダプタ
240a、240b、240c ワイヤ
241a、241b ホース
242 下リング
243 上リング
243a 内リング
244、246 ホースのカウンタベアリング
247 ラグ
248 トグルレバーの第1レバー
249 トグルレバー
250 トグルレバーの第2レバー
251、255 回転軸
252 シャフト
253 長孔
254 ピン
256 鋼板
257 担持用アームの接触面
258 バー
259 ピン、ボルト
260a−260d ボルト取付位置
261a、261b スクリュー
262 カップ
263 カラー
264 カップの底部
265 ピストンロッドの自由端
265a、265b スリット
266a、266b 当接部
304 空気ばね、ガスシリンダ
312 秤量機構、高さ調節装置
316、317 リンク
320 ハウジング
322 アダプタ
326 開口
328 秤量ばね
330 環状フランジ
342 座金
344 アキシャルベアリング
346 プレート、圧力管、アクチュエータ
348 ピストンロッド、レバーアーム又はアクチュエータ
350 環状嵌合部
352 空洞部
356 圧力管の下端、上環状ハブ
358 下環状ハブ
360 環状凹部
361 リンク
362 ベアリング支持部
363 横材
364 環状フランジ
365 延展部
366 ハウジングの上側部分
370 アクチュエータボタン
380 ケーブルガイド
382、388 ケーブル
AS 設定可能なばね
B 布張り部
C 基部
CD 締結装置
D95、D96 空間の厚さ
F1 支点部と突起部の間の間隔
HK 秤量運動の水平方向成分
KF 支点部の接触面
L1 下カウンタベアリングUGと第2の下カウンタベアリングUG2の間の間隔
LF 係止力
LM レバー機構
M トルク
N 上部品のスロット
N1、N2、N3 上部品のレベル
OG 上カウンタベアリング
P 人
P2 後傾着座姿勢
P3 前傾着座姿勢
R1、R2 反作用力
RS 回転子システム
S1、S2、S3 スライドの位置
SM ばね機構
UG、UG2 下カウンタベアリング
V1、V2 変位距離
VK 秤量運動の垂直方向成分
w 回転方向
W1、W2 秤量距離
W96 ばね行程
WM 秤量機構
I、II、III 家具の位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体支持部材と、
前記身体支持部材に連結されている上側構成要素と、床上に支持されるようになっている下側構成要素と、を備えている基部と、
前記身体支持部材を付勢する調節可能なばね機構であって、少なくとも第1の付勢力と第2の付勢力の間で調節することのできるばね機構と、
前記調節可能なばね機構に連結されていて、少なくとも第1の秤量位置と第2の秤量位置の間で動くことのできる秤量機構であって、前記ばね機構は、前記秤量機構が前記第1の位置と前記第2の位置の間で動かされると、前記第1の付勢力と前記第2の付勢力の間で調節され、前記秤量機構は、前記基部の前記上側構成要素と前記下側構成要素の間に配置されていて少なくとも第1の高さと第2の高さの間で調節することができる高さ調節装置を備えている、秤量機構と、を備えており、前記高さ調節装置は、
前記下側構成要素に連結されている圧力管と、前記圧力管から上向きに伸びていて当該圧力管に対して動くことのできるピストンロッドと、を備えている空気ばねと、
前記空気ばねの周囲に配置され、前記上側構成要素に連結されているハウジングと、
前記ピストンロッドに連結されているアダプタと、
前記アダプタと前記ハウジングの間に配置されている秤量ばねと、を備えており、前記ハウジングは、前記アダプタに対して前記第1の秤量位置と前記第2の秤量位置の間で動くことができる、
身体支持構造。
【請求項2】
前記アダプタと前記ピストンロッドの間に配置されているアキシャルベアリングを更に備えている、請求項1に記載の身体支持構造。
【請求項3】
前記秤量ばねは、螺旋ばねを含んでいる、請求項1に記載の身体支持構造。
【請求項4】
前記秤量機構と前記ばね機構の間に連結されているケーブルを更に備えている、請求項1に記載の身体支持構造。
【請求項5】
前記ケーブルは、前記ピストンロッドと前記アダプタのうち少なくとも一方に連結されており、前記身体支持構造は、前記ハウジングと前記上側構成要素のうち一方に接続されているケーブルガイドを備えており、前記ケーブルは、前記ハウジングが前記アダプタに対して動かされると、前記ケーブルガイドに対して動かされる、請求項4に記載の身体支持構造。
【請求項6】
前記アダプタに接続されているプレートを備えており、前記ケーブルは、前記プレートに連結されている、請求項5に記載の身体支持構造。
【請求項7】
前記ピストンロッドから上向きに伸びていて、解放位置と係止位置の間で動くことのできるアクチュエータボタンと、前記ボタンに接続されているアクチュエータと、前記アクチュエータと前記プレートの間に接続されているケーブルと、を更に備えており、前記ケーブルは、前記アクチュエータボタンを前記解放位置と係止位置の間で動かすことができるように、少なくとも第1の位置と第2の位置の間で動くことができる、請求項6に記載の身体支持構造。
【請求項8】
前記アダプタは、カップを備えている、請求項1に記載の身体支持構造。
【請求項9】
前記下側構成要素は空洞部を備えており、前記ハウジングは、前記上側構成要素に連結されている上側部分と、前記空洞部内に移動可能に配置されている下側部分と、を備えている、請求項1に記載の身体支持部材。
【請求項10】
前記圧力管の少なくとも一部は、前記ハウジングから下向きに伸びており、前記下向きに伸びている部分は、前記圧力管が見えないように、前記空洞部内に配置されている、請求項9に記載の身体支持部材。
【請求項11】
前記ピストンロッドから上向きに伸びていて、解放位置と係止位置の間で動かすことのできるアクチュエータボタンを更に備えている、請求項1に記載の身体支持部材。
【請求項12】
身体支持構造を使用する方法において、
基部の下側構成要素を床上に支持する段階と、
前記基部の上側構成要素に連結されている身体支持部材上にユーザーを配置する段階であって、前記基部の前記上側構成要素と前記下側構成要素の間には高さ調節装置が配置されており、前記高さ調節装置は、前記下側構成要素に連結されている圧力管と、前記圧力管から上向きに伸びていて当該圧力管に対して動くことのできるピストンロッドと、を備えている空気ばねと;前記空気ばねの周囲に配置され、前記上側構成要素に連結されているハウジングと;前記ピストンロッドに連結されているアダプタと;前記アダプタと前記ハウジングの間に配置されている秤量ばねと、を備えている、前記身体支持部材上にユーザーを配置する段階と、
前記身体支持部材上に前記ユーザーを配置する段階に対応して、前記上側構成要素を、前記下側構成要素に対して前記秤量ばねの付勢力に逆らって動かす段階と、
前記上側構成要素の前記下側構成要素に対する前記秤量ばねの付勢力に逆らった運動に応じて、調節可能なばね機構の付勢力を調節する段階と、から成る方法。
【請求項13】
前記身体支持部材を、前記下側構成要素に対して回転させる段階を更に含んでいる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記付勢力を調節する段階は、前記アダプタと前記上側構成要素のうち一方に連結されているケーブルを、前記アダプタと前記上側構成要素のうち他方に連結されているケーブルガイドに対して動かす段階を含んでいる、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記ケーブルは、前記ピストンロッドと前記アダプタのうち少なくとも一方に連結されており、前記ケーブルガイドは、前記ハウジングと前記上側構成要素のうち少なくとも一方に連結されている、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記高さ調節装置の長さを調節することによって、前記身体支持部材の高さを調節する段階を更に含んでいる、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記身体支持部材の前記高さを調節する前記段階は、前記ピストンロッドから上向きに伸びているアクチュエータボタンを、係止位置から解放位置へ動かす段階を含んでいる、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記下側構成要素は空洞部を備えており、前記ハウジングは、前記上側構成要素に連結されている上側部分と、前記下側構成要素に対して動かすことのできる下側部分を備えており、前記身体支持部材の高さを調節する前記段階は、前記身体支持部材の高さを、最大高さと最小高さの間で調節する段階を含んでおり、前記下側部分は、前記身体支持部材が前記最大位置と前記最小位置の間で動かされる際に移動可能に前記空洞部内に配置されている、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記圧力管の少なくとも一部は、前記ハウジングから下向きに伸びており、前記下向きに伸びている部分は前記空洞部内に配置されており、前記圧力管は、前記身体支持部材が前記最大位置と前記最小位置の間で動かされる際に見えない、請求項18に記載の方法。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図1d】
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【図1e】
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【図1f】
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【図1g】
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【図1h】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図5a】
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【図5b】
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【図5c】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図6d】
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【図6e】
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【図7a】
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【図7b】
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【図7c】
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【図7d】
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【図7e】
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【図7f】
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【図8a】
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【図8b】
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【図8c】
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【図9a】
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【図9b】
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【図9c】
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【図10a】
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【図10b】
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【図10c】
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【図10d】
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【図11a】
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【図11b】
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【図11c】
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【図11d】
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【図11e】
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【公表番号】特表2010−540031(P2010−540031A)
【公表日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−525910(P2010−525910)
【出願日】平成20年9月17日(2008.9.17)
【国際出願番号】PCT/US2008/076605
【国際公開番号】WO2009/039138
【国際公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(504018415)ハーマン、ミラー、インコーポレイテッド (11)
【Fターム(参考)】