車両の蓋体取付構造
【課題】荷重のかかる方向と複数の爪部の方向とを配慮して別の蓋体を形成し、一つのカバー(パネル若しくはプロテクタなどを含む本体側部材)に、垂直方向から嵌合させる蓋体と、水平方向から嵌合させる蓋体とを共通して取付けることを可能にする。
【解決手段】複数の蓋体が第1・第2の蓋体31,61から構成され、第1の蓋体31は、開口部13を塞ぐ第1の本体部32と、この第1の本体部32に形成され、車体側パネル11に車体高さ方向へ移動し、開口部13に取付け可能な垂直爪35〜38とを備え、第2の蓋体61は、開口部13を塞ぐ第2の本体部62と、この第2の本体部62に形成され、車体側パネル11に車体水平方向へ移動し、開口部13に取付け可能な水平爪65〜67とを備え、開口部13は、垂直爪35〜38及び水平爪65〜67が嵌合することができる嵌合孔81a,81b,82,83,84若しくは嵌合部86a,86bが設けられる。
【解決手段】複数の蓋体が第1・第2の蓋体31,61から構成され、第1の蓋体31は、開口部13を塞ぐ第1の本体部32と、この第1の本体部32に形成され、車体側パネル11に車体高さ方向へ移動し、開口部13に取付け可能な垂直爪35〜38とを備え、第2の蓋体61は、開口部13を塞ぐ第2の本体部62と、この第2の本体部62に形成され、車体側パネル11に車体水平方向へ移動し、開口部13に取付け可能な水平爪65〜67とを備え、開口部13は、垂直爪35〜38及び水平爪65〜67が嵌合することができる嵌合孔81a,81b,82,83,84若しくは嵌合部86a,86bが設けられる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体のカバーやパネルなど開口部に蓋体を取付けるための車両の蓋体取付構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両の蓋体取付構造として、インストルメントパネルやコンソールボックスに開口部を設け、この開口部に蓋体を取付けるものが実用に供されている。
実用の車両の蓋体取付構造は、開口部の位置や用途に応じて適宜設計変更をすれば実用上十分であった。
【0003】
このような車両の蓋体取付構造として、U字形の開口部を有するカバーに蓋体(リッド)を取付けるものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平9−79228号公報(第5頁、図2)
【0004】
特許文献1の技術を説明する。
図11は従来の車両の蓋体取付構造の基本構成を説明する図である。
車両の蓋体取付構造は、カバー(プロテクタ)201にU字形の開口部202が形成され、この開口部202に蓋体(リッド)203を取付ける構造である。
【0005】
蓋体203に、開口部202を塞ぐ本体部204と、カバー201に嵌合させる複数の爪部205と、U字形の開口部202を寄せる方向に形成された二つのテーパ爪206とが形成される。U字形の開口部202に、複数の爪部205がそれぞれ嵌合する嵌合孔207及び嵌合部と208と、二つのテーパ爪206,206が入り込む係合孔209,209とが形成される。
【0006】
すなわち、U字の開口部202に蓋体203を取付けるときに、テーパ爪206,206でU字の開口部202の開きを防止し(開口部202を寄せる方向に規制し)、複数の爪部205の取付強度を保とうとするものである。
【0007】
例えば、車両の蓋体取付構造において、蓋体の水平方向に荷重がかかる場合を想定するときに、カバーに蓋体を垂直方向から嵌合させれば、複数の爪部が荷重の方向に対して直交するので、カバーに対する蓋体の取付強度を増強できる。また、蓋体の垂直方向に荷重がかかる場合を想定するときに、カバーに蓋体を水平方向から嵌合させれば、複数の爪部が荷重の方向に対して直交するので、カバーに対する蓋体の取付強度を増強できる。このように、蓋体に荷重がかかる場合は、荷重のかかる方向と複数の爪部の方向とを配慮することが好ましい。
【0008】
さらに、カバーに蓋体を垂直方向から嵌合させる場合と、カバーに蓋体を水平方向から嵌合させる場合とを想定するときに、二つの蓋体を一つのカバーに取付けることができるようにすることは、部品の共通化の観点から好ましいことである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、荷重のかかる方向と複数の爪部の方向とを配慮するとともに、一つのカバー(パネル若しくはプロテクタなどを含む本体側部材)の開口部に、垂直方向から嵌合させる蓋体と、水平方向から嵌合させる蓋体とを共通して取付けることができるようにした車両の蓋体取付構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に係る発明は、車体側パネルに開口部を設け、この開口部に複数の異なる蓋体を取付ける車両の蓋体取付構造において、複数の蓋体が第1・第2の蓋体から構成され、第1の蓋体は、開口部を塞ぐ第1の本体部と、この第1の本体部に形成され、車体側パネルに車体高さ方向へ移動し、開口部に取付け可能な垂直爪とを備え、第2の蓋体は、開口部を塞ぐ第2の本体部と、この第2の本体部に形成され、車体側パネルに車体水平方向へ移動し、開口部に取付け可能な水平爪とを備え、開口部は、垂直爪及び水平爪が嵌合することができる嵌合孔若しくは嵌合部が設けられたことを特徴とする。
【0011】
請求項2に係る発明は、第1の蓋体が、第1の本体部に、車体水平方向に荷重が作用する物品を支持する凸部が形成されたことを特徴とする。
【0012】
請求項3に係る発明は、第2の蓋体が、第2の本体部に、車体高さ方向に荷重が作用する物品を支持する凹部が形成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る発明では、車体側パネルの開口部に複数の異なる蓋体が取付けられ、複数の蓋体が第1・第2の蓋体から構成される。
第1の蓋体に、開口部を塞ぐ第1の本体部と、この第1の本体部に形成され、車体側パネルに車体高さ方向へ移動し、開口部に取付け可能な垂直爪とを備える。第2の蓋体に、開口部を塞ぐ第2の本体部と、この第2の本体部に形成され、車体側パネルに車体水平方向へ移動し、開口部に取付け可能な水平爪とを備える。
開口部に、垂直爪及び水平爪が嵌合することができる嵌合孔若しくは嵌合部が設けられたので、開口部に、異なる方向に形成された垂直爪若しくは水平爪を有する第1・第2の蓋体が共通して取付けることができる。この結果、車体側パネルを共用することができ、部品の共通化を図ることができる。
【0014】
請求項2に係る発明では、第1の蓋体には垂直爪が設けられ、第1の本体部に、車体水平方向に荷重が作用する物品を支持する凸部が形成された。すなわち、荷重の方向が、垂直爪とは直交する方向なので、第1の蓋体は、凸部に大きな荷重が作用する場合にも車体側パネルから外れることはなく、取付状態を保つことができる。
【0015】
請求項3に係る発明では、第2の蓋体には水平爪が設けられ、第2の本体部に、車体垂直方向に荷重が作用する物品を支持する凹部が形成された。すなわち、荷重の方向が、水平爪とは直交する方向なので、第2の蓋体は、凹部に大きな荷重が作用する場合にも車体側パネルから外れることはなく、取付状態を保つことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る車両の蓋体取付構造の第1の態様を示す斜視図であり、図2は本発明に係る車両の蓋体取付構造の第2の態様を示す斜視図である。
車両の蓋体取付構造は、車室の後部側方に設けられる車体側パネル11に、図1に示される第1の蓋体31と、図2に示される第2の蓋体61とを共用して取付けられるようにした構造である。
【0017】
図1及び図2に示されるように、車体側パネル11は、車室の後部側方を覆うパネル本体12と、このパネル本体12に設けられ第1・第2の蓋体31,61を共通して取付けることができる開口部13とからなる。
【0018】
第1の蓋体31は、矢印A1(図1参照)に示すように車体垂直方向(車体高さ方向)から取付けられる。第1の蓋体31には、凸部34が形成され、この凸部34に物品(例えば、買い物袋やビニール袋)95などを掛けることができる。
【0019】
第2の蓋体61は、矢印B1(図2参照)に示すように車体水平方向(車体車幅方向及び車体前後方向)から取付けられる。第2の蓋体61には、凹部64が形成され、この凹部64に物品(例えば、棚体)96などが着脱自在に支持される。
【0020】
図3(a)〜(e)は図1に示される車両の蓋体取付構造の第1の蓋体の説明図である。
(a)において、第1の蓋体31の平面が示され、第1の蓋体31は、開口部13(図1参照)に沿わせて形成された第1の本体部32と、この第1の本体部32に凹状に形成された座ぐり部33と、この座ぐり部33に設けられるとともに第1の本体部32と略同一面の高さまで突出した凸部34と、第1の本体部32の裏面に設けられ、開口部13に車体垂直方向(車体高さ方向)から嵌合可能な第1〜第4の垂直爪35〜38とが形成される。
図1において、矢印A2で示す方向を車体前方、A3方向を車幅外方とするときに、凸部34は、第1の本体部32の後部に形成される。
【0021】
(b)において、第1の垂直爪35の断面が示され、第1の垂直爪35は、第1の本体部32の車体外方に2箇所に形成される爪であり、第1の本体部32の裏面から延出された弾性変形部41と、この弾性変形部41の先端で且つ第1の本体部32の内方に向けて形成された係止部42と、弾性変形部41の外方に形成され弾性変形部41を補強するリブ43とからなる。
【0022】
(c)において、第2の垂直爪36の断面が示され、第2の垂直爪36は、第1の本体部32の車体前方に形成される爪であり、第1の本体部32の裏面から垂直に延出された弾性変形部44と、この弾性変形部44の先端で且つ第1の本体部32の内方に向けて形成された係止部45と、弾性変形部44の内方及び外方の2箇所に形成され弾性変形部44を補強するリブ46,47とからなる。
【0023】
(d)において、第3の垂直爪37の断面が示され、第3の垂直爪37は、第1の本体部32の車室側に形成される爪であり、第1の本体部32から内方にステー部48が延出され、このステー部48に垂直に形成されるとともに、第1本体部の外方に向けて係止部49が形成された爪である。
【0024】
(e)において、第4の垂直爪38の断面が示され、第4の垂直爪38は、第1の本体部32の車体後方に形成される爪であり、第1の本体部32の裏面から垂直に延出された弾性変形部52と、この弾性変形部52の先端で且つ第1の本体部32の内方に向けて形成された係止部53とが形成される。
【0025】
すなわち、第1〜第4の垂直爪35〜38は、第1の本体部32の全周に渡って係止部42,45,49,53が形成される。これにより、開口部13に対する第1の蓋体31のガタを十分に吸収でき、開口部13に第1の蓋体31を確実に嵌合することができる。
【0026】
車両の蓋体取付構造では、第1の蓋体31には垂直爪35〜38が設けられ、第1の本体部32に、車体水平方向に荷重が作用する物品95を支持する凸部34が形成された。この凸部34には、図1で示されるように、物品(例えば、買い物袋やビニール袋)95などが掛けられ、車両の走行中には、車幅方向及び車体前後方向に揺すられるので、凸部34には水平方向の荷重が作用する。すなわち、荷重の方向が、垂直爪35〜38とは直交する方向なので、第1の蓋体31は、凸部34に大きな荷重が作用する場合にも車体側パネル11から外れることはなく、取付状態を保つことができる。
【0027】
図4(a)〜(d)は図2に示される車両の蓋体取付構造の第2の蓋体の説明図である。
(a)において、第2の蓋体61の平面が示され、第2の蓋体61は、開口部13(図1参照)に沿わせて形成された第2の本体部62と、この第2の本体部62に形成された凹部64と、第2の本体部62の裏面に設けられ、開口部13に水平方向から嵌合可能な第1〜第3の水平爪65〜67とが形成される。
【0028】
図2において、矢印B2で示す方向を車体前方、B3方向を車幅外方とするときに、凹部64は、第2の本体部62の車室内側に形成される。
凹部64は、棚体96(図2参照)の円筒状のボス部97を着脱自在に係止する突起63,63を備える。
【0029】
(b)において、第1の水平爪65の断面が示され、第1の水平爪65は、(a)に示されるように、第2の本体部62の車体外方に向けて2箇所に形成される爪であり、第2の本体部62の側面62aから略水平に延出された水平部71と、この水平部71に上面に形成され、水平部71を補強するリブ72,72とからなる。水平部71は、第2の本体部62の側面62aに対して斜め下方に指向する部分である。
【0030】
(c)において、第2の水平爪66の断面が示され、第2の水平爪66は、(a)に示されるように、第1の水平爪65,65の内側で且つ第2の本体部62の車体外方に向けて2箇所に形成される爪であり、第2の本体部62の側面62aから水平に延出された弾性変形部73と、この弾性変形部73の先端で且つ第2の本体部62の上面62bに向けて形成された係止部74とからなる。
【0031】
(d)において、第3の水平爪67の断面が示され、第3の水平爪67は、第2の本体部62の車室側に1箇所に形成される爪であり、第2の本体部62から内側に延出された弾性変形部75と、この弾性変形部75の先端で且つ第2の本体部62の内側且つ上面62bに向けて形成された係止部76と、弾性変形部75の下面に形成され弾性変形部75を補強するリブ77,77((a)参照)とからなる。
【0032】
車両の蓋体取付構造では、第2の蓋体61には水平爪65〜67が設けられ、第2の本体部62に、車体垂直方向に荷重が作用する物品96を支持する凹部64が形成された。すなわち、凹部64に物品(例えば、棚体)96を着脱するときに、第2の蓋体61にかかる荷重の方向が、水平爪65〜67とは直交する方向なので、第2の蓋体61は、凹部64に大きな荷重が作用する場合にも車体側パネル11から外れることはなく、取付状態を保つことができる。
【0033】
図5は図1及び図2に示される車両の蓋体取付構造の車体側カバーの開口部の斜視図である。
開口部13は、車外側に2箇所に設けられ図3及び図4に示される第1の垂直爪35,35及び第1の水平爪65,65が嵌合する第1嵌合孔81a,81bと、第2の垂直爪36が嵌合する第2嵌合孔82と、第3の垂直爪37及び第3の水平爪67が嵌合する第3嵌合孔83と、第4の垂直爪38が嵌合する第4嵌合孔84と、車外側に2箇所に設けられ第2の水平爪66,66が嵌合する嵌合部86a,86bとを備える。
【0034】
図3〜図5に示されるように、第1嵌合孔81a,81bは、第1の垂直爪35,35及び第1の水平爪65,65の共用の嵌合孔である。さらに、第1嵌合孔81a,81bは、開口部13のL字断面形状部分に形成された孔であり、第1の垂直爪35,35が嵌合する段部87a,87bと、第1の水平爪65,65が差込まれる差込部88a,88bとを備える。第3嵌合孔83は、第3の垂直爪37及び第3の水平爪67の共用の嵌合孔である。
【0035】
図6は図1の6−6線断面図であり、第1の蓋体31の第1の垂直爪35と開口部13の第1嵌合孔81aとの嵌合状態が示される。図7は図2の7−7線断面図であり、第2の蓋体61の第1の水平爪65と開口部13の第1嵌合孔81aとの嵌合状態が示される。図8は図2の8−8線断面図であり、第2の蓋体61の第2の水平爪66と開口部13の嵌合部86aとの嵌合状態が示される。図9は図1の9−9線断面における斜視図であり、第1の蓋体31の第1の垂直爪35と開口部13の第1嵌合孔81bとの嵌合状態が示される。図10は図2の10−10線断面における斜視図であり、第2の蓋体61の第1の水平爪65と開口部13の第1嵌合孔81bとの嵌合状態、及び第2の蓋体61の第2の水平爪66と開口部13の嵌合部86bとの嵌合状態が示される。
【0036】
すなわち、図6及び図9に示されたように、第1の蓋体31の第1の垂直爪35,35は、第1嵌合孔81a,81bの段部87a,87bにそれぞれ嵌合される。
図7及び図10に示されたように、第2の蓋体61の第1の水平爪65,65は、第1嵌合孔81a,81bの差込部88a,88bに差込まれる。また、図8及び図10に示されたように、第2の蓋体61の第2の水平爪66,66は、嵌合部86a,86bに嵌合される。
【0037】
車両の蓋体取付構造では、図1及び図2に示されるように、車体側パネル11の開口部13に複数の異なる第1・第2の蓋体31,61を取付けられるように構成される。
図3に示されたように、第1の蓋体31に、開口部13を塞ぐ第1の本体部32と、この第1の本体部32に形成され、車体側パネル11に車体垂直方向(車体高さ方向)へ移動し、開口部13に取付け可能な垂直爪35〜38とを備える。図4に示されたように、第2の蓋体61に、開口部13を塞ぐ第2の本体部62と、この第2の本体部62に形成され、車体側パネル11に車体水平方向へ移動し、開口部13に取付け可能な水平爪65〜67とを備えた。
【0038】
図1〜図5に示されるように、開口部13に、垂直爪35〜38及び水平爪65〜67が嵌合することができる嵌合孔81a,81b,82,83,84若しくは嵌合部86a,86bが設けられたので、開口部13に、異なる方向に形成された垂直爪35〜38若しくは水平爪65〜67を有する第1・第2の蓋体31,61が共通して取付けることができる。この結果、車体側パネル11を共用することができ、部品の共通化を図ることができる。
【0039】
尚、本発明に係る車両の蓋体取付構造は、図1及び図2に示すように、複数の蓋体が第1・第2の蓋体31,61から構成されたが、これに限るものではなく、複数の蓋体は3個以上のものを開口部に取付けるものであってもよい。
【0040】
本発明に係る車両の蓋体取付構造は、図6〜図10に示すように、第1の垂直爪35若しくは第1の水平爪65が嵌合する部分は、開口部13に設けられた嵌合孔81a,81bであったが、これに限るものではなく、嵌合孔は嵌合部であってもよい。
【0041】
本発明に係る車両の蓋体取付構造は、図1及び図2に示すように、第1・第2の蓋体31,61が取付けられる部材は車体側パネル11であったが、これに限るものではなく、車室内のパネル、カバーのみならず、車外側のパネル、カバー、バンパ、プロテクタなどの部材を含む。
【0042】
本発明に係る車両の蓋体取付構造では、図1に示すように、物品95は買い物袋やビニール袋であり、図2に示すように、物品96は棚体であったが、これらの買い物袋、ビニール袋若しくは棚体は、例示であり、垂直爪若しくは水平爪に直交する方向に荷重が作用する物品であればよい。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明に係る車両の蓋体取付構造は、セダンやワゴンなどの乗用車に採用するのに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明に係る車両の蓋体取付構造の第1の態様を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る車両の蓋体取付構造の第2の態様を示す斜視図である。
【図3】図1に示される車両の蓋体取付構造の第1の蓋体の説明図である。
【図4】図2に示される車両の蓋体取付構造の第2の蓋体の説明図である。
【図5】図1及び図2に示される車両の蓋体取付構造の車体側カバーの開口部の斜視図である。
【図6】図1の6−6線断面図である。
【図7】図2の7−7線断面図である。
【図8】図2の8−8線断面図である。
【図9】図1の9−9線断面における斜視図である。
【図10】図2の10−10線断面における斜視図である。
【図11】従来の車両の蓋体取付構造の基本構成を説明する図である。
【符号の説明】
【0045】
11…車体側パネル、13…開口部、31…第1の蓋体、32…第1の本体部、34…凸部、35〜38…第1〜第4の垂直爪、61…第2の蓋体、62…第2の本体部、64…凹部、65〜67…第1〜第3の水平爪。
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体のカバーやパネルなど開口部に蓋体を取付けるための車両の蓋体取付構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両の蓋体取付構造として、インストルメントパネルやコンソールボックスに開口部を設け、この開口部に蓋体を取付けるものが実用に供されている。
実用の車両の蓋体取付構造は、開口部の位置や用途に応じて適宜設計変更をすれば実用上十分であった。
【0003】
このような車両の蓋体取付構造として、U字形の開口部を有するカバーに蓋体(リッド)を取付けるものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平9−79228号公報(第5頁、図2)
【0004】
特許文献1の技術を説明する。
図11は従来の車両の蓋体取付構造の基本構成を説明する図である。
車両の蓋体取付構造は、カバー(プロテクタ)201にU字形の開口部202が形成され、この開口部202に蓋体(リッド)203を取付ける構造である。
【0005】
蓋体203に、開口部202を塞ぐ本体部204と、カバー201に嵌合させる複数の爪部205と、U字形の開口部202を寄せる方向に形成された二つのテーパ爪206とが形成される。U字形の開口部202に、複数の爪部205がそれぞれ嵌合する嵌合孔207及び嵌合部と208と、二つのテーパ爪206,206が入り込む係合孔209,209とが形成される。
【0006】
すなわち、U字の開口部202に蓋体203を取付けるときに、テーパ爪206,206でU字の開口部202の開きを防止し(開口部202を寄せる方向に規制し)、複数の爪部205の取付強度を保とうとするものである。
【0007】
例えば、車両の蓋体取付構造において、蓋体の水平方向に荷重がかかる場合を想定するときに、カバーに蓋体を垂直方向から嵌合させれば、複数の爪部が荷重の方向に対して直交するので、カバーに対する蓋体の取付強度を増強できる。また、蓋体の垂直方向に荷重がかかる場合を想定するときに、カバーに蓋体を水平方向から嵌合させれば、複数の爪部が荷重の方向に対して直交するので、カバーに対する蓋体の取付強度を増強できる。このように、蓋体に荷重がかかる場合は、荷重のかかる方向と複数の爪部の方向とを配慮することが好ましい。
【0008】
さらに、カバーに蓋体を垂直方向から嵌合させる場合と、カバーに蓋体を水平方向から嵌合させる場合とを想定するときに、二つの蓋体を一つのカバーに取付けることができるようにすることは、部品の共通化の観点から好ましいことである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、荷重のかかる方向と複数の爪部の方向とを配慮するとともに、一つのカバー(パネル若しくはプロテクタなどを含む本体側部材)の開口部に、垂直方向から嵌合させる蓋体と、水平方向から嵌合させる蓋体とを共通して取付けることができるようにした車両の蓋体取付構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に係る発明は、車体側パネルに開口部を設け、この開口部に複数の異なる蓋体を取付ける車両の蓋体取付構造において、複数の蓋体が第1・第2の蓋体から構成され、第1の蓋体は、開口部を塞ぐ第1の本体部と、この第1の本体部に形成され、車体側パネルに車体高さ方向へ移動し、開口部に取付け可能な垂直爪とを備え、第2の蓋体は、開口部を塞ぐ第2の本体部と、この第2の本体部に形成され、車体側パネルに車体水平方向へ移動し、開口部に取付け可能な水平爪とを備え、開口部は、垂直爪及び水平爪が嵌合することができる嵌合孔若しくは嵌合部が設けられたことを特徴とする。
【0011】
請求項2に係る発明は、第1の蓋体が、第1の本体部に、車体水平方向に荷重が作用する物品を支持する凸部が形成されたことを特徴とする。
【0012】
請求項3に係る発明は、第2の蓋体が、第2の本体部に、車体高さ方向に荷重が作用する物品を支持する凹部が形成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る発明では、車体側パネルの開口部に複数の異なる蓋体が取付けられ、複数の蓋体が第1・第2の蓋体から構成される。
第1の蓋体に、開口部を塞ぐ第1の本体部と、この第1の本体部に形成され、車体側パネルに車体高さ方向へ移動し、開口部に取付け可能な垂直爪とを備える。第2の蓋体に、開口部を塞ぐ第2の本体部と、この第2の本体部に形成され、車体側パネルに車体水平方向へ移動し、開口部に取付け可能な水平爪とを備える。
開口部に、垂直爪及び水平爪が嵌合することができる嵌合孔若しくは嵌合部が設けられたので、開口部に、異なる方向に形成された垂直爪若しくは水平爪を有する第1・第2の蓋体が共通して取付けることができる。この結果、車体側パネルを共用することができ、部品の共通化を図ることができる。
【0014】
請求項2に係る発明では、第1の蓋体には垂直爪が設けられ、第1の本体部に、車体水平方向に荷重が作用する物品を支持する凸部が形成された。すなわち、荷重の方向が、垂直爪とは直交する方向なので、第1の蓋体は、凸部に大きな荷重が作用する場合にも車体側パネルから外れることはなく、取付状態を保つことができる。
【0015】
請求項3に係る発明では、第2の蓋体には水平爪が設けられ、第2の本体部に、車体垂直方向に荷重が作用する物品を支持する凹部が形成された。すなわち、荷重の方向が、水平爪とは直交する方向なので、第2の蓋体は、凹部に大きな荷重が作用する場合にも車体側パネルから外れることはなく、取付状態を保つことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る車両の蓋体取付構造の第1の態様を示す斜視図であり、図2は本発明に係る車両の蓋体取付構造の第2の態様を示す斜視図である。
車両の蓋体取付構造は、車室の後部側方に設けられる車体側パネル11に、図1に示される第1の蓋体31と、図2に示される第2の蓋体61とを共用して取付けられるようにした構造である。
【0017】
図1及び図2に示されるように、車体側パネル11は、車室の後部側方を覆うパネル本体12と、このパネル本体12に設けられ第1・第2の蓋体31,61を共通して取付けることができる開口部13とからなる。
【0018】
第1の蓋体31は、矢印A1(図1参照)に示すように車体垂直方向(車体高さ方向)から取付けられる。第1の蓋体31には、凸部34が形成され、この凸部34に物品(例えば、買い物袋やビニール袋)95などを掛けることができる。
【0019】
第2の蓋体61は、矢印B1(図2参照)に示すように車体水平方向(車体車幅方向及び車体前後方向)から取付けられる。第2の蓋体61には、凹部64が形成され、この凹部64に物品(例えば、棚体)96などが着脱自在に支持される。
【0020】
図3(a)〜(e)は図1に示される車両の蓋体取付構造の第1の蓋体の説明図である。
(a)において、第1の蓋体31の平面が示され、第1の蓋体31は、開口部13(図1参照)に沿わせて形成された第1の本体部32と、この第1の本体部32に凹状に形成された座ぐり部33と、この座ぐり部33に設けられるとともに第1の本体部32と略同一面の高さまで突出した凸部34と、第1の本体部32の裏面に設けられ、開口部13に車体垂直方向(車体高さ方向)から嵌合可能な第1〜第4の垂直爪35〜38とが形成される。
図1において、矢印A2で示す方向を車体前方、A3方向を車幅外方とするときに、凸部34は、第1の本体部32の後部に形成される。
【0021】
(b)において、第1の垂直爪35の断面が示され、第1の垂直爪35は、第1の本体部32の車体外方に2箇所に形成される爪であり、第1の本体部32の裏面から延出された弾性変形部41と、この弾性変形部41の先端で且つ第1の本体部32の内方に向けて形成された係止部42と、弾性変形部41の外方に形成され弾性変形部41を補強するリブ43とからなる。
【0022】
(c)において、第2の垂直爪36の断面が示され、第2の垂直爪36は、第1の本体部32の車体前方に形成される爪であり、第1の本体部32の裏面から垂直に延出された弾性変形部44と、この弾性変形部44の先端で且つ第1の本体部32の内方に向けて形成された係止部45と、弾性変形部44の内方及び外方の2箇所に形成され弾性変形部44を補強するリブ46,47とからなる。
【0023】
(d)において、第3の垂直爪37の断面が示され、第3の垂直爪37は、第1の本体部32の車室側に形成される爪であり、第1の本体部32から内方にステー部48が延出され、このステー部48に垂直に形成されるとともに、第1本体部の外方に向けて係止部49が形成された爪である。
【0024】
(e)において、第4の垂直爪38の断面が示され、第4の垂直爪38は、第1の本体部32の車体後方に形成される爪であり、第1の本体部32の裏面から垂直に延出された弾性変形部52と、この弾性変形部52の先端で且つ第1の本体部32の内方に向けて形成された係止部53とが形成される。
【0025】
すなわち、第1〜第4の垂直爪35〜38は、第1の本体部32の全周に渡って係止部42,45,49,53が形成される。これにより、開口部13に対する第1の蓋体31のガタを十分に吸収でき、開口部13に第1の蓋体31を確実に嵌合することができる。
【0026】
車両の蓋体取付構造では、第1の蓋体31には垂直爪35〜38が設けられ、第1の本体部32に、車体水平方向に荷重が作用する物品95を支持する凸部34が形成された。この凸部34には、図1で示されるように、物品(例えば、買い物袋やビニール袋)95などが掛けられ、車両の走行中には、車幅方向及び車体前後方向に揺すられるので、凸部34には水平方向の荷重が作用する。すなわち、荷重の方向が、垂直爪35〜38とは直交する方向なので、第1の蓋体31は、凸部34に大きな荷重が作用する場合にも車体側パネル11から外れることはなく、取付状態を保つことができる。
【0027】
図4(a)〜(d)は図2に示される車両の蓋体取付構造の第2の蓋体の説明図である。
(a)において、第2の蓋体61の平面が示され、第2の蓋体61は、開口部13(図1参照)に沿わせて形成された第2の本体部62と、この第2の本体部62に形成された凹部64と、第2の本体部62の裏面に設けられ、開口部13に水平方向から嵌合可能な第1〜第3の水平爪65〜67とが形成される。
【0028】
図2において、矢印B2で示す方向を車体前方、B3方向を車幅外方とするときに、凹部64は、第2の本体部62の車室内側に形成される。
凹部64は、棚体96(図2参照)の円筒状のボス部97を着脱自在に係止する突起63,63を備える。
【0029】
(b)において、第1の水平爪65の断面が示され、第1の水平爪65は、(a)に示されるように、第2の本体部62の車体外方に向けて2箇所に形成される爪であり、第2の本体部62の側面62aから略水平に延出された水平部71と、この水平部71に上面に形成され、水平部71を補強するリブ72,72とからなる。水平部71は、第2の本体部62の側面62aに対して斜め下方に指向する部分である。
【0030】
(c)において、第2の水平爪66の断面が示され、第2の水平爪66は、(a)に示されるように、第1の水平爪65,65の内側で且つ第2の本体部62の車体外方に向けて2箇所に形成される爪であり、第2の本体部62の側面62aから水平に延出された弾性変形部73と、この弾性変形部73の先端で且つ第2の本体部62の上面62bに向けて形成された係止部74とからなる。
【0031】
(d)において、第3の水平爪67の断面が示され、第3の水平爪67は、第2の本体部62の車室側に1箇所に形成される爪であり、第2の本体部62から内側に延出された弾性変形部75と、この弾性変形部75の先端で且つ第2の本体部62の内側且つ上面62bに向けて形成された係止部76と、弾性変形部75の下面に形成され弾性変形部75を補強するリブ77,77((a)参照)とからなる。
【0032】
車両の蓋体取付構造では、第2の蓋体61には水平爪65〜67が設けられ、第2の本体部62に、車体垂直方向に荷重が作用する物品96を支持する凹部64が形成された。すなわち、凹部64に物品(例えば、棚体)96を着脱するときに、第2の蓋体61にかかる荷重の方向が、水平爪65〜67とは直交する方向なので、第2の蓋体61は、凹部64に大きな荷重が作用する場合にも車体側パネル11から外れることはなく、取付状態を保つことができる。
【0033】
図5は図1及び図2に示される車両の蓋体取付構造の車体側カバーの開口部の斜視図である。
開口部13は、車外側に2箇所に設けられ図3及び図4に示される第1の垂直爪35,35及び第1の水平爪65,65が嵌合する第1嵌合孔81a,81bと、第2の垂直爪36が嵌合する第2嵌合孔82と、第3の垂直爪37及び第3の水平爪67が嵌合する第3嵌合孔83と、第4の垂直爪38が嵌合する第4嵌合孔84と、車外側に2箇所に設けられ第2の水平爪66,66が嵌合する嵌合部86a,86bとを備える。
【0034】
図3〜図5に示されるように、第1嵌合孔81a,81bは、第1の垂直爪35,35及び第1の水平爪65,65の共用の嵌合孔である。さらに、第1嵌合孔81a,81bは、開口部13のL字断面形状部分に形成された孔であり、第1の垂直爪35,35が嵌合する段部87a,87bと、第1の水平爪65,65が差込まれる差込部88a,88bとを備える。第3嵌合孔83は、第3の垂直爪37及び第3の水平爪67の共用の嵌合孔である。
【0035】
図6は図1の6−6線断面図であり、第1の蓋体31の第1の垂直爪35と開口部13の第1嵌合孔81aとの嵌合状態が示される。図7は図2の7−7線断面図であり、第2の蓋体61の第1の水平爪65と開口部13の第1嵌合孔81aとの嵌合状態が示される。図8は図2の8−8線断面図であり、第2の蓋体61の第2の水平爪66と開口部13の嵌合部86aとの嵌合状態が示される。図9は図1の9−9線断面における斜視図であり、第1の蓋体31の第1の垂直爪35と開口部13の第1嵌合孔81bとの嵌合状態が示される。図10は図2の10−10線断面における斜視図であり、第2の蓋体61の第1の水平爪65と開口部13の第1嵌合孔81bとの嵌合状態、及び第2の蓋体61の第2の水平爪66と開口部13の嵌合部86bとの嵌合状態が示される。
【0036】
すなわち、図6及び図9に示されたように、第1の蓋体31の第1の垂直爪35,35は、第1嵌合孔81a,81bの段部87a,87bにそれぞれ嵌合される。
図7及び図10に示されたように、第2の蓋体61の第1の水平爪65,65は、第1嵌合孔81a,81bの差込部88a,88bに差込まれる。また、図8及び図10に示されたように、第2の蓋体61の第2の水平爪66,66は、嵌合部86a,86bに嵌合される。
【0037】
車両の蓋体取付構造では、図1及び図2に示されるように、車体側パネル11の開口部13に複数の異なる第1・第2の蓋体31,61を取付けられるように構成される。
図3に示されたように、第1の蓋体31に、開口部13を塞ぐ第1の本体部32と、この第1の本体部32に形成され、車体側パネル11に車体垂直方向(車体高さ方向)へ移動し、開口部13に取付け可能な垂直爪35〜38とを備える。図4に示されたように、第2の蓋体61に、開口部13を塞ぐ第2の本体部62と、この第2の本体部62に形成され、車体側パネル11に車体水平方向へ移動し、開口部13に取付け可能な水平爪65〜67とを備えた。
【0038】
図1〜図5に示されるように、開口部13に、垂直爪35〜38及び水平爪65〜67が嵌合することができる嵌合孔81a,81b,82,83,84若しくは嵌合部86a,86bが設けられたので、開口部13に、異なる方向に形成された垂直爪35〜38若しくは水平爪65〜67を有する第1・第2の蓋体31,61が共通して取付けることができる。この結果、車体側パネル11を共用することができ、部品の共通化を図ることができる。
【0039】
尚、本発明に係る車両の蓋体取付構造は、図1及び図2に示すように、複数の蓋体が第1・第2の蓋体31,61から構成されたが、これに限るものではなく、複数の蓋体は3個以上のものを開口部に取付けるものであってもよい。
【0040】
本発明に係る車両の蓋体取付構造は、図6〜図10に示すように、第1の垂直爪35若しくは第1の水平爪65が嵌合する部分は、開口部13に設けられた嵌合孔81a,81bであったが、これに限るものではなく、嵌合孔は嵌合部であってもよい。
【0041】
本発明に係る車両の蓋体取付構造は、図1及び図2に示すように、第1・第2の蓋体31,61が取付けられる部材は車体側パネル11であったが、これに限るものではなく、車室内のパネル、カバーのみならず、車外側のパネル、カバー、バンパ、プロテクタなどの部材を含む。
【0042】
本発明に係る車両の蓋体取付構造では、図1に示すように、物品95は買い物袋やビニール袋であり、図2に示すように、物品96は棚体であったが、これらの買い物袋、ビニール袋若しくは棚体は、例示であり、垂直爪若しくは水平爪に直交する方向に荷重が作用する物品であればよい。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明に係る車両の蓋体取付構造は、セダンやワゴンなどの乗用車に採用するのに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明に係る車両の蓋体取付構造の第1の態様を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る車両の蓋体取付構造の第2の態様を示す斜視図である。
【図3】図1に示される車両の蓋体取付構造の第1の蓋体の説明図である。
【図4】図2に示される車両の蓋体取付構造の第2の蓋体の説明図である。
【図5】図1及び図2に示される車両の蓋体取付構造の車体側カバーの開口部の斜視図である。
【図6】図1の6−6線断面図である。
【図7】図2の7−7線断面図である。
【図8】図2の8−8線断面図である。
【図9】図1の9−9線断面における斜視図である。
【図10】図2の10−10線断面における斜視図である。
【図11】従来の車両の蓋体取付構造の基本構成を説明する図である。
【符号の説明】
【0045】
11…車体側パネル、13…開口部、31…第1の蓋体、32…第1の本体部、34…凸部、35〜38…第1〜第4の垂直爪、61…第2の蓋体、62…第2の本体部、64…凹部、65〜67…第1〜第3の水平爪。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体側パネルに開口部を設け、この開口部に複数の異なる蓋体を取付ける車両の蓋体取付構造において、
前記複数の蓋体が第1・第2の蓋体から構成され、
第1の蓋体は、前記開口部を塞ぐ第1の本体部と、この第1の本体部に形成され、前記車体側パネルに車体高さ方向へ移動し、前記開口部に取付け可能な垂直爪とを備え、
第2の蓋体は、前記開口部を塞ぐ第2の本体部と、この第2の本体部に形成され、前記車体側パネルに車体水平方向へ移動し、前記開口部に取付け可能な水平爪とを備え、
前記開口部は、前記垂直爪及び前記水平爪が嵌合することができる嵌合孔若しくは嵌合部が設けられたことを特徴とする車両の蓋体取付構造。
【請求項2】
前記第1の蓋体は、前記第1の本体部に、車体水平方向に荷重が作用する物品を支持する凸部が形成されたことを特徴とする請求項1記載の車両の蓋体取付構造。
【請求項3】
前記第2の蓋体は、前記第2の本体部に、車体高さ方向に荷重が作用する物品を支持する凹部が形成されたことを特徴とする請求項1記載の車両の蓋体取付構造。
【請求項1】
車体側パネルに開口部を設け、この開口部に複数の異なる蓋体を取付ける車両の蓋体取付構造において、
前記複数の蓋体が第1・第2の蓋体から構成され、
第1の蓋体は、前記開口部を塞ぐ第1の本体部と、この第1の本体部に形成され、前記車体側パネルに車体高さ方向へ移動し、前記開口部に取付け可能な垂直爪とを備え、
第2の蓋体は、前記開口部を塞ぐ第2の本体部と、この第2の本体部に形成され、前記車体側パネルに車体水平方向へ移動し、前記開口部に取付け可能な水平爪とを備え、
前記開口部は、前記垂直爪及び前記水平爪が嵌合することができる嵌合孔若しくは嵌合部が設けられたことを特徴とする車両の蓋体取付構造。
【請求項2】
前記第1の蓋体は、前記第1の本体部に、車体水平方向に荷重が作用する物品を支持する凸部が形成されたことを特徴とする請求項1記載の車両の蓋体取付構造。
【請求項3】
前記第2の蓋体は、前記第2の本体部に、車体高さ方向に荷重が作用する物品を支持する凹部が形成されたことを特徴とする請求項1記載の車両の蓋体取付構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−40256(P2009−40256A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−208178(P2007−208178)
【出願日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
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