説明

車両用ミラー格納ユニット

【課題】 ウオームギヤと、ヘリカルギヤとの噛み合い代の変動による歯欠け、ウオームギヤの撓みに起因するうなり音の発生を低減できる車両用ミラー格納ユニットを提供する。
【解決手段】 ミラーを担持するシャフト21を回転駆動する駆動機構と、ケースが上部ケース20Bと下部ケース20Aとに分割され、その間に駆動モータ39を担持するプレート38が設けられ、駆動モータ39の出力軸にウオームギヤ42が取り付けられ、ウオームギヤ42に噛み合わされるヘリカルギヤ46とシャフト21に設けられたクラッチギヤ35に噛み合わされるウオームギヤ45とを一体に有する回転伝達部材41がプレート38の軸受け42A、42Cに支持され、シャフト21にウオームギヤ45に噛み合わされるクラッチギヤ35が設けられ、軸受け42A、42Cが上部ケース20Bに保持され、上部ケース20Bの材料がプレート38よりも高い剛性の材料により構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミラーを担持するシャフトを回転駆動する駆動機構と、この駆動機構を内蔵しかつ車体に固定されるケースとを有し、そのシャフトを使用位置と格納位置との間で回動させる車両用ミラー格納ユニットの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両用ミラー格納ユニットには、ミラーを担持するシャフトを回転駆動する駆動機構と、この駆動機構を内蔵しかつ車体に固定されるケースとを有し、そのシャフトを使用位置と格納位置との間で回動させる構造のものが知られている。
【0003】
このものでは、ケースがハウジング用の上部ケースと下部ケースとに分割され、下部ケースと上部ケースとの間に駆動モータを担持するプレートが設けられ、その駆動モータの出力軸にウオームギヤが設けられ、このウオームギヤに噛み合わされるヘリカルギヤとシャフトに設けられたクラッチギヤに噛み合わされるウオームギヤとを一体に有する回転伝達部材をプレートの軸受けに支持させ、クラッチギヤの回転をシャフトに伝達する構成となっている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
その図1、図2はその従来の車両用ミラー格納ユニットの要部構成を示し、図1において、1は下部ケース、2は上部ケース、3はその下部ケース1と上部ケース2との間に存在するプレートである。そのプレート3には駆動モータ4が位置決め固定され、その駆動モータ4の出力軸5にはウオームギヤ6の一端部6aがジョイント部材7を介して連結され、ウオームギヤ6の他端部6bが下部ケース1の軸受け1aに回転可能に支承されている。
【0005】
その下部ケース1、上部ケース2には、図3、図4に示すシャフト8が回転可能に支承され、そのシャフト8にはクラッチギヤ9が設けられている。プレート3には回転伝達部材10が設けられている。その回転伝達部材10は両端部に軸部11、12を有するウオームギヤ13と軸部12に一体回転可能に設けられたヘリカルギヤ14とから構成されている。
【0006】
ウオームギヤ13はクラッチギヤ9に噛み合わされ、ヘリカルギヤ14はウオームギヤ6に噛み合わされている。その回転伝達部材10の両端部の軸部11、12の端面は上部ケース2に設置されているボール15、15に当接されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平08−268158号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、その従来の構造の車両用ミラー格納ユニットでは、ウオームギヤ13の軸部11、12をプレート3の軸受け3a、3bで回転可能に支承する構造となっているが、ケース1、2によって回転伝達部材10の両端部の軸部11、12が支持されていないため、車両用ミラー格納ユニット自体が受ける車体振動、車両用ミラー格納ユニットの作動時にクラッチギヤ9からウオームギヤ13が受ける反力により、図3(a)に示すように、例えば、クラッチギヤ9が時計方向に回転すると、図2(b)、図3(b)に示すようにヘリカルギヤ14がウオームギヤ6から離間する方向にウオームギヤ13の軸部12が撓んで、ウオームギヤ6とヘリカルギヤ14との噛み合い代が減り、図4(a)に示すように、例えば、クラッチギヤ9が反時計方向に回転すると、図4(b)に示すようにヘリカルギヤ14がウオームギヤ6に接近する方向にウオームギヤ13の軸部12が撓んで、ヘリカルギヤ14とウオームギヤ6との噛み合いがきつくなり、ヘリカルギヤ14、ウオームギヤ6のギヤ強度が低下し、ヘリカルギヤ14、ウオームギヤ6の歯欠けが生じることがある。
【0008】
また、プレート3がクラッチギヤ9から直接的に反力を受けるため、プレート3の材料として高価な高剛性のものを用いる必要がある。
【0009】
言い換えると、プレート3の軸受け部3a、3bがウオームギヤ6の軸受け1aに対して高い剛性を有しているため、ウオームギヤ13の偏心がウオームギヤ13の軸心からウオームギヤ6の軸心までの距離の変動として現れ、これにより、ウオームギヤ6とヘリカルギヤ14との噛み込み量が変動し、クラッチギヤ9の回転に変動が生じるため、うなり音が生じる。
【0010】
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、駆動モータの出力軸に取り付けられたウオームギヤと、駆動モータの回転をシャフトに設けられたクラッチギヤに伝達する回転伝達部材を構成するヘリカルギヤとの噛み合い代の変動による歯欠け、回転伝達部材を構成するウオームギヤの撓みに起因するうなり音の発生を低減できる車両用ミラー格納ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1に記載の車両用ミラー格納ユニットは、ミラーを担持するシャフトを回転駆動する駆動機構と、この駆動機構を内蔵しかつ車体に固定されるケースとを有し、該ケースがハウジング用の上部ケースと下部ケースとに分割され、該下部ケースと前記上部ケースとの間に駆動モータを担持するプレートが設けられ、前記駆動モータの出力軸にウオームギヤが取り付けられ、該ウオームギヤに噛み合わされるヘリカルギヤとシャフトに設けられたクラッチギヤに噛み合わされるウオームギヤとを一体に有する回転伝達部材がプレートの軸受けに支持され、前記シャフトに前記ウオームギヤに噛み合わされるクラッチギヤが設けられている車両用ミラー格納ユニットであって、前記軸受けが前記上部ケースに保持され、該上部ケースの材料が前記プレートよりも高い剛性の材料により構成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の車両用ミラー格納ユニットは、前記プレートの軸受けが前記回転伝達部材のウオームギヤの一方の軸部を受ける軸受け部と、前記回転伝達部材のウオームギヤの他方の軸部を受ける軸受け部とから構成され、前記ヘリカルギヤが前記他方の軸部に一体回転可能に設けられ、前記回転伝達部材のウオームギヤの一方の軸部を受ける軸受け部が変形可能とされていることを特徴とする。
【0013】
請求項3に車両用ミラー格納ユニットは、前記回転伝達部材のウオームギヤの他方の軸部を受ける軸受け部が一対の軸受け部から構成され、前記ヘリカルギヤが前記一対の軸受け部の間に位置されていることを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の車両用ミラー格納ユニットは、前記ケースの下部に前記駆動モータの出力軸に取り付けられたウオームギヤの軸部を受ける軸受け部が設けられ、該軸受け部がブッシュ部材から構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1ないし請求項4に記載の発明に係わる車両用ミラー格納ユニットによれば、駆動モータの出力軸に取り付けられたウオームギヤと、駆動モータの回転をシャフトに設けられたクラッチギヤに伝達する回転伝達部材を構成するヘリカルギヤとの噛み合い代の変動による歯欠け、回転伝達部材を構成するウオームギヤの撓みに起因するうなり音の発生を低減できるという効果を奏する。
【0016】
また、プレートの材料には安価で剛性がケースよりも小さい材料を用いることができる。
【0017】
請求項2に記載の発明に係わる車両用ミラー格納ユニットによれば、特に、プレートの軸受けが回転伝達部材のウオームギヤの一方の軸部を受ける軸受け部と、回転伝達部材のウオームギヤの他方の軸部を受ける軸受け部とから構成され、ヘリカルギヤが他方の軸部に一体回転可能に設けられ、回転伝達部材のウオームギヤの一方の軸部を受ける軸受け部が変形可能とされているので、回転伝達部材のウオームギヤの一方の軸部の撓みを容易に吸収でき、回転伝達部材を構成するウオームギヤの撓みに起因するうなり音の発生を低減できるという効果を奏する。
【0018】
請求項3に記載の発明に係わる車両用ミラー格納ユニットによれば、特に、ヘリカルギヤが一体回転可能に設けられている回転伝達部材の他方の軸部を一対の軸受け部で支持しているので、駆動モータに取り付けられたウオームギヤの軸心から回転伝達部材の他方の軸心までの距離を一定に保持でき、回転伝達部材のウオームギヤの撓みに起因するウオームギヤ、ヘリカルギヤの歯欠けを防止できる。
【0019】
請求項4に記載の発明に係わる車両用ミラー格納ユニットによれば、更に一層、回転伝達部材のウオームギヤの撓みに起因するウオームギヤ、ヘリカルギヤの歯欠けを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に、図5ないし図12に示す図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。
【実施例】
【0021】
図5において、20Aは下部ケース、20Bは上部ケース、21はシャフトである。シャフト21には、ベース部材22、係合フランジ盤23、パッキン部材24、ブッシュ部材25が挿通される。ベース部材22には4個のボルト挿通孔26が形成され、そのベース部材22の上部にステーを介してミラー(図示を略す)が取り付けられる。
【0022】
その係合フランジ盤23にはその中央に筒部23aが形成され、ベース部材22にはその中央部に貫通孔が形成され、その内周壁22aにスプラインが形成されている。筒部23aにはその外周にスプラインが形成されている。そのベース部材22と筒部23aとはスプライン係合されている。
【0023】
そのベース部材22と係合フランジ盤23とはシャフト21の頂部に設けられた係合板部27とブッシュ部材25とによりシャフト21に挟持固定される。係合フランジ盤23にはその周辺部でかつその下面にボール案内溝26、27が形成されている。このボール案内溝26、27は円弧状とされ、使用位置と格納位置との間で回動角度を設定する役割を果たす。符号28、28はそのボール案内溝26、27内を転動するボールである。
【0024】
上部ケース20Bは、シャフト21の挿通孔21Aを有し、その上部には、半球形状のボール装着孔29、29が挿通孔21を挟んで互いに対称位置に設けられている。上部ケース20Bの車体取り付け側は平面形状とされ、この上部ケース21の上部でかつ車体取り付け側にはストッパ部材30の取り付け部31が設けられ、そのストッパ部材30は係合フランジ盤23の外形に沿って湾曲する円弧状の係合板部30a、30aと取付板部30bとから構成されている。このストッパ部材30は取り付け部31にネジ32により固定される。係合フランジ盤23には係合切り欠き部23b、23bが形成され、係合板部30a、30aはその係合切り欠き部23b、23bの回動域に臨んでいる。
【0025】
そのシャフト21には、その上部から下部に向かってワッシャ33、スプリング34、クラッチギヤ35、クラッチホルダー36、Eリング部材37が挿通されている。クラッチギヤ35はスプリング34により下降付勢されて、クラッチギヤ35とクラッチホルダー36とは常時係合する構造とされている。そのスプリング34の上端34aはワッシャ33に当接され、スプリング34の下端34bはクラッチギヤ35の上面に当接され、クラッチギヤ35の回転がクラッチホルダー36を介してシャフト21に伝達される。
【0026】
下部ケース20Aと上部ケース20Bとの間にはプレート部材38が設けられる。プレート部材38には、図6に拡大して示すように、駆動モータ39、スイッチ回路基板40、回転伝達部材41、ウオームギヤ42が支持される。
【0027】
そのプレート部材38は、モータ固定筒43、軸受け部42A〜42C、位置決め部44を有する。その回転伝達部材41はウオームギヤ45とヘリカルギヤ46とから大略構成されている。そのウオームギヤ45は両側に軸部47、48を有する。
【0028】
その駆動モータ39は、図7(a)、図8に示すようにモータ固定筒43に固定され、駆動モータ39の出力軸39aは図8に示すようにブッシュ49を介してウオームギヤ42の一方の軸部42aに連結されている。ウオームギヤ42の他方の軸部42bは図8に示す下部ケース20Bの軸受け部20Cに回転可能に支承される。
【0029】
プレート部材38の軸受け部42Aは、図7(b)に示す上部ケース20Bの軸受け部支持凹所20Dに嵌合可能とされ、プレート部材38の軸受け部42Cは上部ケース20Bの軸受け部支持凹所20Eに嵌合可能とされている。その上部ケース20Bはそのプレート部材38の材料に比べて高い剛性を有する材料で形成されている。ヘリカルギヤ46は軸部48に一体回転可能に挿通され、軸受け部42Bと軸受け部42Cとの間に位置されている。そのウオームギヤ45の軸部47、48の両端にはボール50、51が当接されている。
【0030】
そのヘリカルギヤ46は、ウオームギヤ42に噛み合わされ、駆動モータ39の回転がウオームギヤ42、ヘリカルギヤ46、ウオームギヤ45を介してクラッチギヤ35に伝達される。
【0031】
プレート部材38の材質には摩擦抵抗の少ない耐摩耗性の材料が用いられている。軸受け部42Aは軸受け部42B、42Cに対して変形可能の形状とされている。図7(a)、図7(b)、図9に示すように、上部ケース20Bにこれらの各構成要素をアッセンブリして組み付けた後、ボルト52を用いて下部ケース20Aを組み付ける。
【0032】
この構成によれば、図10に示すように、組み付け時に、クラッチギヤ35、ウオームギヤ45、ヘリカルギヤ46、ウオームギヤ42が設計通りに組み付けられ、図11、図12に示すように、ヘリカルギヤ46が比較的剛性の高い一対の軸受け部42B、42Cの間で支持される。
【0033】
そのウオームギヤ45の軸受け部42Aが変形可能とされているので、例えば、クラッチギヤ35が時計方向に回転すると、ウオームギヤ45の軸部47がクラッチギヤ35から離間する方向に撓み、クラッチギヤ35が反時計方向に回転するとウオームギヤ45の軸部47がクラッチギヤ35に接近する方向に撓み、軸受け部42B、42Cの間に存在する軸部48の軸心からウオームギヤ42の軸心までの距離はほとんど変化しないので、図8(b)、図11(b)、図12(b)に示すように、ウオームギヤ42とヘリカルギヤ46との噛み込み量の変動を抑制でき、ひいてはクラッチギヤ35の回転変動に基づくうなり音の発生を防止できる。
【0034】
なお、図13に示すように、下部ケース20Aの軸受け部材としてブッシュ部材53を設け、ウオームギヤ42の軸部42bをブッシュ部材53に支持させ、ウオームギヤ42をウオームギヤ45の撓み変形に伴うヘリカルギヤ46の位置変動に追従させる構造を採用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】従来の車両用ミラー格納ユニットの一例を示す説明図であって、(a)はそのヘリカルギヤとウオームギヤとの噛み込み量の大きな状態を示す断面図、(b)はその(a)に示すヘリカルギヤとウオームギヤとの噛み合い状態を示す部分拡大図である。
【図2】従来の車両用ミラー格納ユニットの一例を示す説明図であって、(a)はそのヘリカルギヤとウオームギヤとの噛み合込み量の小さい状態を示す断面図、(b)はその(a)に示すヘリカルギヤとウオームギヤとの噛み合い状態を示す部分拡大図である。
【図3】図2に示す車両用ミラー格納ユニットのヘリカルギヤとウオームギヤとの噛み合込み量の小さい状態を示す説明図であって、(a)はそのヘリカルギヤを一体に支持するウオームギヤの撓み状態を示す平面図、(b)はその(a)に示すヘリカルギヤとウオームギヤとの噛み合い状態を示す部分拡大図である。
【図4】図1に示す車両用ミラー格納ユニットのヘリカルギヤとウオームギヤとの噛み合込み量の大きな状態を示す説明図であって、(a)はそのヘリカルギヤを一体に支持するウオームギヤの撓み状態を示す平面図、(b)はその(a)に示すヘリカルギヤとウオームギヤとの噛み合い状態を示す部分拡大図である。
【図5】本発明に係わる車両用ミラー格納ユニットの一例を示す分解斜視図である。
【図6】図5に示すプレートに担持される回転伝達部材を拡大して示した分解斜視図である。
【図7】図5に示す車両用ミラー格納ユニットのケースへの組み立て状態を示す説明図であって、(a)はプレートへ回転伝達部材の各構成要素を組み付けた状態を示す斜視図、(b)は上部ケースへの駆動機構の各構成要素を組み付けた状態を示す斜視図である。
【図8】図5に示す車両用ミラー格納ユニットを示す図であって、(a)はその全体構成を示す断面図、(b)は(a)に示すヘリカルギヤとウオームギヤとの噛み合い状態を示す部分拡大図である。
【図9】上部ケースに駆動機構の各構成要素を組み付けた状態を示す斜視図である。
【図10】上部ケースに組み付けられた回転伝達部材としてのウオームギヤとクラッチギヤとの噛み合い関係、上部ケースに組み付けられた回転伝達部材としてのヘリカルギヤと駆動モータに連結されたウオームギヤとの噛み合い関係を説明するための説明図であって、(a)はその要部構成を示す平面図、(b)は(a)に示すヘリカルギヤと駆動モータに連結されたウオームギヤとの噛み合いを示す部分断面図である。
【図11】図10に示すリカルギヤとウオームギヤとの噛み合い状態を示す説明図であって、(a)はそのヘリカルギヤを一体に支持するウオームギヤがクラッチギヤから遠ざかる方向に撓んだ状態を示す平面図、(b)はその(a)に示すヘリカルギヤとウオームギヤとの噛み合い状態を示す部分断面図である。
【図12】図10に示すヘリカルギヤとウオームギヤとの噛み合い状態を示す説明図であって、(a)はそのヘリカルギヤを一体に支持するウオームギヤがクラッチギヤに接近する方向に撓んだ状態を示す平面図、(b)はその(a)に示すヘリカルギヤとウオームギヤとの噛み合い状態を示す部分断面図である。
【図13】図5に示す車両用ミラー格納ユニットの他の例を示す説明図であって、(a)はその全体構成を示す断面図、(b)は(a)に示すヘリカルギヤとウオームギヤとの噛み合い状態を示す部分拡大図である。
【符号の説明】
【0036】
20A…下部ケース
20B…上部ケース
21…シャフト
35…クラッチギヤ
38…プレート
39…駆動モータ
42…ウオームギヤ
45…ウオームギヤ
46…ヘリカルギヤ
41…回転伝達部材
42A、42C…軸受け

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミラーを担持するシャフトを回転駆動する駆動機構と、この駆動機構を内蔵しかつ車体に固定されるケースとを有し、該ケースがハウジング用の上部ケースと下部ケースとに分割され、該下部ケースと前記上部ケースとの間に駆動モータを担持するプレートが設けられ、前記駆動モータの出力軸にウオームギヤが取り付けられ、該ウオームギヤに噛み合わされるヘリカルギヤとシャフトに設けられたクラッチギヤに噛み合わされるウオームギヤとを一体に有する回転伝達部材がプレートの軸受けに支持され、前記シャフトに前記ウオームギヤに噛み合わされるクラッチギヤが設けられている車両用ミラー格納ユニットであって、前記軸受けが前記上部ケースに保持され、該上部ケースの材料が前記プレートよりも高い剛性の材料により構成されていることを特徴とする車両用ミラー格納ユニット。
【請求項2】
前記プレートの軸受けが前記回転伝達部材のウオームギヤの一方の軸部を受ける軸受け部と、前記回転伝達部材のウオームギヤの他方の軸部を受ける軸受け部とから構成され、前記ヘリカルギヤが前記他方の軸部に一体回転可能に設けられ、前記回転伝達部材のウオームギヤの一方の軸部を受ける軸受け部が変形可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の車両用ミラー格納ユニット。
【請求項3】
前記回転伝達部材のウオームギヤの他方の軸部を受ける軸受け部が一対の軸受け部から構成され、前記ヘリカルギヤが前記一対の軸受け部の間に位置されていることを特徴とする請求項2に記載の車両用ミラー格納ユニット。
【請求項4】
前記ケースの下部に前記駆動モータの出力軸に取り付けられたウオームギヤの軸部を受ける軸受け部が設けられ、該軸受け部がブッシュ部材から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用ミラー格納ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−298097(P2006−298097A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−120942(P2005−120942)
【出願日】平成17年4月19日(2005.4.19)
【出願人】(000000136)市光工業株式会社 (774)
【Fターム(参考)】