説明

車両用側突乗員保護装置

【課題】従来に比べて、サイドエアバックの拘束力を早期にあげることができ、乗員を侵入してくるドアから遠ざけることができる車両用側突乗員保護装置の提供。
【解決手段】ブラケット40が設けられているため、サイドエアバッグ32の展開初期にブラケット40でサイドエアバッグ32を車両左右方向外側から支持できる。乗員とブラケット40との間の隙間は乗員とドア50との間の隙間よりも小さいため、早期にサイドエアバッグ32の拘束力をあげることができる。また、ブラケット40がシートフレーム22に固定されるため、シートフレーム22が侵入してきたドア50によって押されてドア50から遠ざかる方向に動いたとき、ブラケット40もシートフレーム22と共にドア50から遠ざかる方向に動く。そのため、シートフレーム22のドア50から遠ざかる方向への移動を利用して乗員をドア50から遠ざけることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートバックにサイドエアバッグモジュールを収容した車両用側突乗員保護装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、乗員の略肩部から略腹部にかけた範囲で展開し乗員の略胸部を保護する部位のバッグ厚を略肩部と略腹部を保護する部位のバッグ厚よりも小さく設定したサイドエアバッグを有する、車両用側突乗員保護装置を開示している。サイドエアバッグが展開した時、ドア(ドアトリム)がサイドエアバッグを車両左右方向外側から(乗員と反対側から)支持している。
【0003】
しかし、従来の車両用側突乗員保護装置にはつぎの問題点がある。
(a) 乗員とドアとの間の隙間が大きいため、サイドエアバッグの体積変化が小さく拘束力があがるまでに時間がかかる。早期に拘束力をあげるためには、インフレータの出力を高めたり、ベントホールの径を小さくすることが考えられるが、これはサイドエアバッグの乗員への直接打撃力を増加させる懸念がある。
(b) ドアがサイドエアバッグを乗員と反対側から支持しているため、乗員を侵入してくるドアから遠ざける手段がサイドエアバッグのみである。そのため、乗員を侵入してくるドアから遠ざけることが困難である。
【特許文献1】特開2004−291845号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の第1の目的は、サイドエアバックの拘束力を従来よりも早期にあげることができる車両用側突乗員保護装置を提供することにある。
本発明の第2の目的は、従来に比べて乗員を侵入してくるドアから遠ざけることができる車両用側突乗員保護装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1) シートバックにサイドエアバッグを備えるサイドエアバッグモジュールを収容した車両用側突乗員保護装置であって、
シートフレームに固定されるブラケットが設けられており、該ブラケットは前記サイドエアバッグモジュールよりも車両左右方向外側で車両前後方向に延びる延び部を備えており、
前記ブラケットの延び部の車両前方側端部が前記シートバックの車両左右方向外側のサイドサポートの車両前方側端の近傍に位置している車両用側突乗員保護装置。
(2) 前記サイドエアバッグは、少なくとも乗員の肩部を含む範囲で展開可能に構成されており、
前記ブラケットの延び部は、乗員の肩部の少なくとも一部を車両左右方向外側からカバーしている(1)記載の車両用側突乗員保護装置。
(3) 前記ブラケットには補強エッジおよび/または補強ビードが形成されている(1)記載の車両用側突乗員保護装置。
(4) 前記ブラケットは、車両前方に向って開口し前記シートフレームに固定され前記サイドエアバッグモジュールが配置されるボックス部を備えている(1)記載の車両用側突乗員保護装置。
(5) 前記ブラケットは前記シートフレームに一体成形されている(1)記載の車両用側突乗員保護装置。
【発明の効果】
【0006】
上記(1)の車両用側突乗員保護装置によれば、シートフレームに固定されるブラケットが設けられており、ブラケットがサイドエアバッグモジュールよりも車両左右方向外側で車両前後方向に延びる延び部を備えており、延び部の車両前方側端部がシートバックの車両左右方向外側のサイドサポートの車両前方側端の近傍に位置しているため、サイドエアバッグ展開初期にブラケットでサイドエアバッグを車両左右方向外側(ドア側)から支持できる。乗員とブラケットとの間の隙間は乗員とドアとの間の隙間よりも小さいため、従来に比べて早期にサイドエアバッグの拘束力をあげることができる。
また、ブラケットがシートフレームに固定されるため、シートフレームが侵入してきたドアによって押されてドアから遠ざかる方向に動いたとき、ブラケットもシートフレームと共にドアから遠ざかる方向に動く。そのため、シートフレームのドアから遠ざかる方向への移動を利用して乗員をドアから遠ざけることができる。
【0007】
上記(2)の車両用側突乗員保護装置によれば、サイドエアバッグが少なくとも乗員の肩部を含む範囲で展開可能に構成されており、ブラケットの延び部が乗員の肩部の少なくとも一部を車両左右方向外側からカバーしているため、人体の耐性のあるところ(肩甲骨)をサイドエアバッグで押すことができる。その結果、上記(1)の車両用側突乗員保護装置で得られる効果を、人体の耐性のあるところで得ることができる。
【0008】
上記(3)の車両用側突乗員保護装置によれば、ブラケットに補強エッジおよび/または補強ビードが形成されているため、ブラケットに補強エッジおよび/または補強ビードが形成されていない場合に比べて、ブラケットの強度を高めることができる。
【0009】
上記(4)の車両用側突乗員保護装置によれば、ブラケットが、車両前方に向って開口しシートフレームに固定されサイドエアバッグモジュールが配置されるボックス部を備えているため、ドアが侵入してきた場合であってもサイドエアバッグモジュールの空間を確保することができる。そのため、ドアの侵入が早い場合であっても、サイドエアバッグモジュールがドアとシートフレームとで挟まれることを防止でき、確実にサイドエアバッグを展開させることができる。
また、ブラケットがボックス部を備えているため、ブラケットがボックス部を備えていない場合に比べて、サイドエアバッグの展開方向を確実にブラケットで規制できる。
【0010】
上記(5)の車両用側突乗員保護装置によれば、ブラケットがシートフレームに一体成形されているため、ブラケットがシートフレームと別体に形成されてシートフレームに固定される場合に比べて、部品点数を削減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に、本発明実施例の車両用側突乗員保護装置(以下、単に保護装置ともいう)を、図1〜図11を参照して、説明する。
図1〜図8は、本発明実施例1の車両用側突乗員保護装置を示し、図9〜図11は、本発明実施例2の車両用側突乗員保護装置を示す。ただし、図8は、本発明実施例2にも適用可能である。
本発明実施例1と実施例2にわたって共通する部分には、本発明実施例1と実施例2にわたって同じ符号を付してある。
【0012】
〔実施例1〕
まず、本発明実施例1の構成を、図1〜図8を参照して、説明する。
本発明実施例1の保護装置10は、シートバック20にサイドエアバッグモジュール30を収容した、保護装置である。
保護装置10は、図2に示すように、シートバック20と、サイドエアバッグモジュール30と、ブラケット40と、を有する。
【0013】
シートバック20は、図1に示すように、乗員の背もたれとして利用される。シートバック20は、乗員が着座するシートクッション(フレームのみ符号51で図示)の車両後方側端部に配置され、シートクッションに対して車両前後方向に倒し・起立可能とされている。シートバック20の上部には、乗員の頭部を支持する図示略のヘッドレストが配置される。
シートバック20は、図2に示すように、サイドサポート21と、シートフレーム22と、表皮23と、パッド24と、を備える。
【0014】
サイドサポート21は、シートバック20の車両左右方向両側部に位置し、前端がシートバック20の車両左右方向の中央部20aよりも車両前方に膨らんでいる(隆起している)部分である。サイドサポート21は、乗員の肩部の少なくとも一部を側方からカバーしている。
【0015】
シートフレーム22は、シートバック20の内部に配置される。シートフレーム22は、パイプ材等からなる。シートフレーム22の周囲には、ウレタンフォーム等のパッド24が配設されている。
【0016】
表皮23は、パッド24の外側に配置される。表皮23は、内側表皮23aと外側表皮23bとを備える。内側表皮23aと外側表皮23bとは、図7に示すように、サイドサポート21の車両前方側端部で図示略の糸で互いに縫製されている。
【0017】
サイドエアバッグモジュール30は、左右のサイドサポート21のうち車両左右方向外側(ドア側)のサイドサポート21aに収容される。サイドエアバッグモジュール30は、シートフレーム22に、たとえばボルト30aを用いて、取付けられる。サイドエアバッグモジュール30は、インフレータ31と、格納時に折り畳まれた状態にありインフレータ31から噴出されたガスによって展開するサイドエアバッグ32と、を備えている。サイドエアバッグ32は、少なくとも乗員の肩部(肩甲骨)の全部を含む範囲で展開可能とされている。
【0018】
ブラケット40は、たとえば金属製である。ブラケット40は、サイドサポート21a内に配置される。ブラケット40は、シートフレーム22に固定される。ブラケット40は、図1、図4、図5に示すように、プレート構造であってもよく、図6に示すように、軽量化を図るためにパイプ構造(骨格構造)であってもよい。
【0019】
ブラケット40がプレート構造である場合、ブラケット40の車両左右方向外側から見たときの形状は、図1に示すように略矩形状であってもよく、略三角形状であってもよく、五角形以上の略多角形状であってもよい。ブラケット40がプレート構造である場合、ブラケット40には、図5に示すように、ブラケット40を少なくとも部分的に補強する補強エッジ(フランジ)40aおよび/または補強ビード40bが形成されていてもよい(図5では、補強エッジ40aと補強ビード40bの両方が設けられている場合を示している)。補強エッジ40aは、プレート構造のブラケット40の少なくとも1辺の近傍部を該辺に沿って折り曲げることで形成される。補強ビード40bは、プレート構造40のブラケット40の少なくとも1箇所をブラケット40の一側または他側(表側または裏側)から凹ますことで形成される。
【0020】
また、ブラケット40がプレート構造であってもパイプ構造であっても、所定荷重以上の荷重がブラケット40にかかったときにブラケット40を変形させたほうがよい場合には、所定荷重以上の荷重がブラケット40にかかったときにブラケット40を変形させるためのノッチ40cが形成されていてもよい。
【0021】
ブラケット40は、サイドエアバッグモジュール30よりも車両左右方向外側で車両前後方向に延びる延び部41を備える。
【0022】
延び部41の車両前方側端部41aは、サイドエアバッグ32が展開していないとき、図7に示すように、サイドサポート21aの車両前方側端の近傍に位置している。ここで、サイドサポート21aの車両前方側端の近傍とは、たとえばサイドサポート21aの車両前方側1/10の範囲内である。延び部41の車両前方側端部41aは、表皮23に接触していてもよく、非接触であってもよい。
延び部41の上下方向位置は、図1に示すように、乗員の肩部の少なくとも一部をカバーできる位置とされている。
【0023】
延び部41の車両前方側端部41aがサイドサポート21aの車両前方側端の近傍に位置しているおり(延び部41がサイドサポート21aの車両前方側端の近傍まで延びており)、延び部41の上下方向位置が乗員の肩部の少なくとも一部をカバーできる位置とされているため、延び部41は、乗員の肩部の少なくとも一部(肩甲骨の少なくとも一部)を車両左右方向外側からカバーできる。なお、延び部41が乗員のサイズによらず乗員の肩部の少なくとも一部をカバーできるようにするため、延び部41は、米国の規定のAF05(American Femaleを100人並べたときの小柄な方から5番目)からAM95(American Maleを100人並べたときの小柄な方から95番目)までに対応できるようにされていることが望ましい。
【0024】
延び部41は、図2、図3に示すように、サイドサポート21a内で、車両前方かつ車両左右方向外側に(ドア(ドアトリム)50に向けて斜め前方に)直線状または略直線状に車両前後方向に延びていてもよく、図7に示すように、外側表皮23bに沿って車両前後方向に延びていてもよい。
以上の構成は、本発明実施例1だけでなく、本発明の他の実施例にも適用される。
【0025】
本発明実施例1は、さらに、つぎの特有な構成を有する。
ブラケット40は、図4、図5に示すように、シートフレーム22に固定されるボックス部42を備えている。ブラケット40は、シートフレーム22とは別体に形成されている。ブラケット40は、ボックス部42でシートフレーム22に固定される。
【0026】
ボックス部42は、延び部41と一体成形されている。ボックス部42は、サイドエアバッグモジュール30が配置される収容部42aを備える。収容部42aは、車両前方のみに向って開口している。収容部42aを構成する壁の一部である上下壁42b、42cは、車両左右方向に延びている。
【0027】
ここで、本発明実施例1の保護装置10の作用を説明する。
シートフレーム22に固定されるブラケット40が設けられており、ブラケット40がサイドエアバッグモジュール30よりも車両左右方向外側で車両前後方向に延びる延び部41を備えており、延び部41の車両前方側端部41aがサイドサポート21aの車両前方側端の近傍に位置しているため、サイドエアバッグ32の展開初期にブラケット40でサイドエアバッグ32を車両左右方向外側から支持できる(図2参照)。乗員とブラケット40との間の隙間は乗員とドア50との間の隙間よりも小さいため、従来に比べて早期にサイドエアバッグ32の拘束力をあげることができる(図8のα)。
【0028】
(i)従来に比べて早期にサイドエアバッグ32の拘束力をあげることができるため、従来よりも早期から、乗員がサイドエアバッグ32によって車両左右方向中央側に押される。その結果、ドア50が従来と同じところまで車両左右方向中央側に侵入してきたとき、乗員は従来よりもドア50から遠ざかった位置に位置する(図8のβ1)。また、(ii)ブラケット40がシートフレーム22に固定されるため、シートフレーム22が侵入してきたドア50によって押されてドア50から遠ざかる方向に動いたとき、ブラケット40もシートフレーム22と共にドア50から遠ざかる方向に動く(図3参照)。そのため、シートフレーム22のドア50から遠ざかる方向への移動を利用して乗員をドア50から遠ざけることができる(図8のβ2)。
上記(i)、(ii)より、ブラケット40を設けることで、従来より、乗員を侵入してくるドア50から遠ざけることができる(図8のβ1+β2)。
【0029】
図1に示すように、サイドエアバッグ32が少なくとも乗員の肩部を含む範囲で展開可能に構成されており、ブラケット40の延び部41が乗員の肩部の少なくとも一部を車両左右方向外側からカバーしているため、人体の耐性のあるところ(肩甲骨)をサイドエアバッグ32で押すことができる。その結果、本発明実施例1の保護装置10で得られる上記作用(サイドエアバッグ32の早期拘束力確保、乗員をドア50から遠ざけること)を、人体の耐性のあるところで得ることができる。したがって、人体の耐性のあるところ(肩甲骨)をサイドエアバッグ32で押すことで、乗員の胸部を従来よりも早期かつ確実に保護することができる。
【0030】
図5に示すように、ブラケット40がプレート構造であり、ブラケット40に補強エッジ40aおよび/または補強ビード40bが形成されている場合には、ブラケット40に補強エッジ40aおよび/または補強ビード40bが形成されていない場合に比べて、ブラケット40の強度を容易に高めることができる。
ブラケット40にノッチ40cを設けることで、ブラケット40を変形させる必要性がある場合には、容易にブラケット40を変形させることができる。
【0031】
図7に示すように、ブラケット40が外側表皮23bに沿って車両前後方向に延びている場合、通常使用時に(側突が発生していないときに)、シートバック20に寄りかかっている乗員がブラケット40に当り違和感(ゴツゴツ感)を感じてしまうことを防止できる。
【0032】
表皮23が伸びやすい材質からなる場合、内側表皮23aの裏側と外側表皮23bの裏側に、表皮23に比べて延び難い材質からなる図示略の力布を設けることが一般的に知られているが、本発明実施例ではブラケット40が設けられているため、表皮23の裏側に力布を設ける場合であっても、外側表皮23bの裏側の力布は不要である。その結果、外側表皮23bの裏側にも力布を設ける場合に比べて、部品点数を削減できる。
以上の作用は本発明実施例1だけでなく、本発明の他の実施例にも適用される。
【0033】
本発明実施例1は、さらに、つぎの特有な作用を有する。
ブラケット40のボックス部42の上下壁42b、42cが車両左右方向に延びているため、ドア50が侵入してきた場合であっても、ドア50とシートフレーム22との間で上下壁42a、42bが突っ張り、サイドエアバッグモジュール30の空間を確保することができる。そのため、ドア50の侵入が早い場合であっても、サイドエアバッグモジュール30がドア50とシートフレーム22とで挟まれることを防止でき、確実にサイドエアバッグ32を展開させることができる。
【0034】
また、ブラケット40がボックス部42を備えているため、ブラケット40がボックス部42を備えていない場合に比べて、サイドエアバッグ32の展開方向を確実にブラケット40で規制できる。
【0035】
〔実施例2〕(図9〜図11)
つぎに、本発明実施例2に特有な構成を説明する。
ブラケット40は、シートフレーム22に一体成形されている。すなわち、シートフレーム22の一部が、サイドサポート21の車両前方側端近傍まで延びて設けられており、その一部がブラケット40になっている。
【0036】
つぎに、本発明実施例2の特有な作用を説明する。
本発明実施例2では、ブラケット40がシートフレーム22に一体成形されているため、ブラケット40がシートフレーム22と別体に形成されてシートフレーム22に固定される場合に比べて、部品点数を削減できる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明実施例1の車両用側突乗員保護装置の、ブラケットがプレート構造である場合の、サイドエアバッグ展開時における、シートバックのシートフレームとサイドエアバッグとブラケットとシートクッションのフレームを示す側面図である。
【図2】本発明実施例1の車両用側突乗員保護装置の、サイドエアバッグ展開初期における、ブラケットとその近傍を示す断面図である。
【図3】本発明実施例1の車両用側突乗員保護装置の、サイドエアバッグ展開後期における、ブラケットとその近傍を示す断面図である。
【図4】本発明実施例1の車両用側突乗員保護装置のブラケットの、ブラケットがプレート構造である場合の、補強エッジと補強ビードとノッチが形成されていない場合の、概略斜視図である。
【図5】本発明実施例1の車両用側突乗員保護装置のサイドエアバッグモジュールとブラケットの、図4と異なる方向から見たときの、ブラケットがプレート構造である場合の、ブラケットに補強エッジと補強ビードとノッチが形成されている場合の、斜視図である。
【図6】本発明実施例1の車両用側突乗員保護装置の、ブラケットがパイプ構造である場合の、サイドエアバッグ展開時における、シートバックのシートフレームとサイドエアバッグモジュールとブラケットとシートクッションのフレームを示す側面図である。
【図7】本発明実施例1の車両用側突乗員保護装置の、ブラケットが外側表皮に沿って車両前後方向に延びている場合の、ブラケットとその近傍を示す断面図である。
【図8】胸部への荷重―胸部・ドア間距離の関係を、本発明実施例の車両用側突乗員保護装置の場合を太線で示し、従来の車両用側突乗員保護装置の場合を細線で示した場合の、グラフである。
【図9】本発明実施例2の車両用側突乗員保護装置の、シートバックのシートフレームとブラケットとシートクッションのフレームを示す側面図である。
【図10】本発明実施例2の車両用側突乗員保護装置の、サイドエアバッグ格納時における、ブラケットとその近傍を示す断面図である。
【図11】本発明実施例2の車両用側突乗員保護装置の、サイドエアバッグ展開時における、ブラケットとその近傍を示す断面図である。
【符号の説明】
【0038】
10 車両用側突乗員保護装置
20 シートバック
21,21a サイドサポート
22 シートフレーム
23 表皮
23a 内側表皮
23b 外側表皮
24 パッド
30 サイドエアバッグモジュール
31 インフレータ
32 サイドエアバッグ
40 ブラケット
41 延び部
41a 延び部の車両前方側端部
42 ボックス部
42a 収容部
50 ドア(ドアトリム)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートバックにサイドエアバッグを備えるサイドエアバッグモジュールを収容した車両用側突乗員保護装置であって、
シートフレームに固定されるブラケットが設けられており、該ブラケットは前記サイドエアバッグモジュールよりも車両左右方向外側で車両前後方向に延びる延び部を備えており、
前記ブラケットの延び部の車両前方側端部が前記シートバックの車両左右方向外側のサイドサポートの車両前方側端の近傍に位置している車両用側突乗員保護装置。
【請求項2】
前記サイドエアバッグは、少なくとも乗員の肩部を含む範囲で展開可能に構成されており、
前記ブラケットの延び部は、乗員の肩部の少なくとも一部を車両左右方向外側からカバーしている請求項1記載の車両用側突乗員保護装置。
【請求項3】
前記ブラケットには補強エッジおよび/または補強ビードが形成されている請求項1記載の車両用側突乗員保護装置。
【請求項4】
前記ブラケットは、車両前方に向って開口し前記シートフレームに固定され前記サイドエアバッグモジュールが配置されるボックス部を備えている請求項1記載の車両用側突乗員保護装置。
【請求項5】
前記ブラケットは前記シートフレームに一体成形されている請求項1記載の車両用側突乗員保護装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−80988(P2008−80988A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−264294(P2006−264294)
【出願日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】