説明

車両用灯具

【課題】従来の車両用灯具では、1つのランプユニットで2つのランプ機能しか得られない。
【解決手段】この発明は、リフレクタ3L、3Rと、光源2L、2Rと、追加光源13L、13Rとを備える。リフレクタ3L、3Rは、第1反射面4と第2反射面5と追加反射面14とを有する。光源2L、2Rは、メインフィラメント7とサブフィラメント8とシェード9とを有する。追加光源13L、13Rは、フィラメント17を有する。メインフィラメント7を点灯すると、第1のランプ機能の配光パターンHP、WPが得られる。サブフィラメント8を点灯すると、第2のランプ機能の配光パターンDP、DP1が得られる。フィラメント17を点灯すると、第3のランプ機能の配光パターンCP、SPが得られる。この結果、この発明は、1つのランプユニットで3つのランプ機能が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、1つのランプユニットで複数のランプ機能を有する車両用灯具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の車両用灯具は、従来からある(たとえば、特許文献1)。以下、従来の車両用灯具について説明する。従来の車両用灯具は、リフレクタと、前記リフレクタに取り付けられている光源と、を備えるものである。前記リフレクタは、放物面を基本とする第1反射面および第2反射面を有する。前記光源は、光源軸が前記第1反射面の光軸に対して直交するように前記リフレクタに取り付けられていて、第1発光部材および第2発光部材およびシェードを有する。前記第1発光部材および前記第2発光部材は、光源軸方向に直列に配列されている。前記第2発光部材は、前記第1反射面の焦点もしくはその近傍に位置する。前記第1発光部材は、前記第2反射面の焦点もしくはその近傍に位置する。前記シェードは、前記第1発光部材に隣接し、前記第1発光部材から放射される光のうち前記第1反射面に入射する光を遮蔽する。
【0003】
以下、従来の車両用灯具の作用について説明する。前記第2発光部材を点灯すると、前記第2発光部材から放射される光は、第1反射面で反射されて第1配光パターンに形成され、また、第2反射面で反射されて第2配光パターンに形成され、前記第1配光パターンと前記第2配光パターンとが重畳されて第1のランプ機能の配光パターンとして照射される。また、前記第1発光部材を点灯すると、前記第1発光部材から放射される光のうち前記第1反射面に入射しようとする光は、前記シェードで遮蔽され、一方、前記第1発光部材から放射される光のうち前記シェードで遮蔽されなかった光は、前記第2反射面で反射されて第3配光パターンに形成され、前記第3配光パターンが第2のランプ機能の配光パターンとして照射される。
【0004】
【特許文献1】特開2007−250383号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明が解決しようとする問題点は、従来の車両用灯具では、1つのランプユニットで2つのランプ機能しか得られないという点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明(請求項1にかかる発明)は、リフレクタが放物面を基本とする第1反射面および第2反射面および追加反射面を有し、光源が、光源軸が第1反射面の光軸に対して直交(ほぼ直交も含む)するようにリフレクタに取り付けられていて第1発光部材および第2発光部材およびシェードを有し、第1発光部材および第2発光部材が光源軸方向に直列に配列されていて、第2発光部材が第1反射面の焦点もしくはその近傍に位置し、第1発光部材が第2反射面の焦点もしくはその近傍に位置し、シェードが第1発光部材に隣接していて第1発光部材から放射される光のうち第1反射面に入射する光を遮蔽し、追加光源がリフレクタのうち光源に対して第1反射面の光の反射方向と反対側の箇所に取り付けられていて発光部材を有し、発光部材が追加反射面の焦点もしくはその近傍に位置し、第1反射面が第2発光部材から放射される光を反射させて第1配光パターンを形成し、第2反射面が第2発光部材から放射される光を反射させて第2配光パターンを形成し、かつ、第1発光部材から放射される光を反射させて第3配光パターンを形成し、追加反射面がリフレクタのうち第1反射面および第2反射面に対して光源が取り付けられている箇所と反対側の箇所に設けられていて発光部材からの放射される光を反射させて第4配光パターンを形成する、ことを特徴とする。
【0007】
この発明(請求項2にかかる発明)は、追加光源がリフレクタのうち光源に対して第1反射面の光の反射方向と反対側の箇所であって第1反射面からの反射光が光源で遮蔽される箇所に取り付けられている、ことを特徴とする。
【0008】
この発明(請求項3にかかる発明)は、光源のうちリフレクタとの取付部分と反対側の部分には遮光膜が設けられていて、追加反射面がリフレクタのうち第1反射面および第2反射面に対して光源が取り付けられている箇所と反対側の箇所であって光源の第1発光部材および第2発光部材から放射される光が遮光膜により遮蔽されて入射しない箇所に設けられている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
この発明(請求項1にかかる発明)の車両用灯具は、前記の課題を解決するための手段により、第2発光部材を点灯すると、その第2発光部材から放射される光が、第1反射面で反射されて第1配光パターンに形成され、また、第2反射面で反射されて第2配光パターンに形成され、その第1配光パターンと第2配光パターンとが重畳されて第1のランプ機能の配光パターンとして照射される。また、第1発光部材を点灯すると、その第1発光部材から放射される光のうち第1反射面に入射しようとする光がシェードで遮蔽され、一方、第1発光部材から放射される光のうちシェードで遮蔽されなかった光が第2反射面で反射されて第3配光パターンに形成され、その第3配光パターンが第2のランプ機能の配光パターンとして照射される。さらに、追加光源の発光部材を点灯すると、その追加光源の発光部材から放射される光が追加反射面で反射されて第4配光パターンに形成され、その第4配光パターンが第3のランプ機能の配光パターンとして照射される。このように、この発明(請求項1にかかる発明)の車両用灯具は、1つのランプユニットで3つのランプ機能が得られる。
【0010】
しかも、この発明(請求項1にかかる発明)の車両用灯具は、追加光源がリフレクタのうち光源に対して第1反射面の光の反射方向(車両の前側)と反対側(車両の後側)の箇所に取り付けられていて、すなわち、追加光源が光源の後側に位置するので、車両の前側から車両用灯具を見た場合には、追加光源が光源に隠れて見え難くなり、追加光源の存在を低減することができ、追加光源を設けたことによる見栄えを損なうようなことが無い。
【0011】
その上、この発明(請求項1にかかる発明)の車両用灯具は、追加反射面がリフレクタのうち第1反射面および第2反射面に対して光源が取り付けられている箇所と反対側の箇所に設けられているので、追加光源の発光部材から放射される光を反射させて第4配光パターンを形成するのに十分な面積の追加反射面を得ることができ、その結果、第4配光パターンを確実に形成することができる。
【0012】
また、この発明(請求項2にかかる発明)の車両用灯具は、追加光源がリフレクタのうち光源に対して第1反射面の光の反射方向と反対側の箇所であって第1反射面からの反射光が光源で遮蔽される箇所に取り付けられているので、追加光源が第1反射面に設けられていても、第1反射面で形成される第1配光パターンへの影響(第1配光パターンの配光特性の影響)が少なくて済む。
【0013】
さらに、この発明(請求項3にかかる発明)の車両用灯具は、追加反射面がリフレクタのうち第1反射面および第2反射面に対して光源が取り付けられている箇所と反対側の箇所であって光源の第1発光部材および第2発光部材から放射される光が遮光膜により遮蔽されて入射しない箇所に設けられているので、光源の第1発光部材および第2発光部材から放射される光が追加反射面で反射されることが無く、その結果、第1発光部材の点灯で得られる第3配光パターンおよび第2発光部材の点灯で得られる第1配光パターンおよび第2配光パターンへの影響が無い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、この発明にかかる車両用灯具の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。図面において、符号「F」は、自動車(車両)Cの前方向(自動車Cの前進方向)を示す。符号「B」は、自動車Cの後方向を示す。符号「U」は、ドライバー側から前方向を見た上方向を示す。符号「D」は、ドライバー側から前方向を見た下方向を示す。符号「L」は、ドライバー側から前方向を見た場合の左方向を示す。符号「R」は、ドライバー側から前方向を見た場合の右方向を示す。符号「VU−VD」は、スクリーンの上下の垂直線を示す。符号「HL−HR」は、スクリーンの左右の水平線を示す。符号「ZL−ZL」、「ZR−ZR」は、第1反射面の光軸を示す。符号「ZC−ZC」は、車両軸を示す。符号「X」、「Y」、「Z」は、3次元直交座標のX軸(自動車Cの右方向Rを正方向とする)、Y軸(自動車Cの上方向Uを正方向とする)、Z軸(自動車Cの前方向Fを正方向とする)を示す。
【実施例】
【0015】
この実施例における車両用灯具は、この例では、たとえば、自動車のヘッドランプであって、走行用配光パターンとデイタイムランニングランプ用配光パターンとクリアランスランプ用配光パターンが得られるヘッドランプについて説明する。なお、この明細書および図面においては、自動車Cが左側通行の場合について説明する。自動車Cが右側通行の場合は、この左側通行と左右逆となる。
【0016】
以下、この実施例における車両用灯具の構成について説明する。この実施例における車両用灯具は、図10に示すように、自動車Cの前部の左側に装備される左側の車両用灯具(以下、「左側ヘッドランプ」と称する)1Lと、自動車Cの前部の右側に装備される右側の車両用灯具(以下、「右側ヘッドランプ」と称する)1Rと、から構成されている。
【0017】
前記左側ヘッドランプ1L、前記右側ヘッドランプ1Rは、図10に示すように、リフレクタ3L、3Rと、前記リフレクタ3L、3Rに取り付けられている光源2L、2Rおよび追加光源13L、13Rと、を備えるものである。前記光源2L、2Rおよび前記リフレクタ3L、3Rおよび追加光源13L、13Rは、ランプハウジング(図示せず)とランプレンズ(図示せず)とにより区画された灯室(図示せず)内にそれぞれ配置されている。
【0018】
以下、前記右側ヘッドランプ1Rの構成について説明する。なお、前記左側ヘッドランプ1Lと前記右側ヘッドランプ1Rとは、ほぼ左右対称(左右逆)に構成されているので、前記左側ヘッドランプ1Lの構成の説明は、省略する。
【0019】
前記リフレクタ3Rは、図1〜図4に示すように、第1反射面4および第2反射面5および追加反射面14を有する。前記第1反射面4および前記第2反射面5および前記追加反射面14は、共に放物面を基本(基調)とし、たとえば、アルミ蒸着もしくは銀塗装などにより、形成されており、また、自由曲面(NURBS曲面)などの反射面からなる。前記第1反射面4および前記第2反射面5および前記追加反射面14のNURBS曲面は、「Mathematical Elements for Computer Graphics」(Devid F. Rogers、J Alan Adams)に記載されているNURBSの自由曲面(Non-Uniform Rational B-Spline Surface)である。前記第2反射面5は、前記第1反射面4の上側に位置する。
【0020】
図1および図5に示すように、前記リフレクタ3Rの車両中央側(左側)の側部(側壁)には、前記光源2R挿入用の透孔6が設けられている。前記光源2Rは、前記透孔6中から前記リフレクタ3R内に、車両中央側から車両外側(右側)に挿入されて、前記透孔6の縁に着脱可能に取り付けられている。前記光源2Rは、前記リフレクタ3Rに、光源軸ZB−ZBが前記第1反射面4の光軸ZR−ZRに対して左右水平に直交(ほぼ直交も含む)するように、配置されている。
【0021】
前記光源2Rは、図1〜図5に示しように、第2発光部材としてのメインフィラメント7と、第1発光部材としてのサブフィラメント8と、シェード9と、ガラス管球10と、口金11と、遮光膜15(ブラックトップ、遮光塗装)と、を有するものである。すなわち、前記ガラス管球10は、一端が開口しかつ他端が閉塞した中空状の円筒形状をなす。前記ガラス管球10中には、前記メインフィラメント7および前記サブフィラメント8および前記シェード9がそれぞれ収納されている。前記ガラス管球10の一端開口部には、前記口金11が取り付けられている。前記口金11は、前記光源2Rのうち前記リフレクタ3Rとの取付部分となる。また、前記ガラス管球10の他端閉塞部には、前記遮光膜15が設けられている。前記遮光膜15は、前記光源2Rのうち前記リフレクタ3Rとの取付部分と反対側の部分となる。前記光源2Rとしては、このH4タイプのハロゲン電球以外に、たとえば、HB2バルブ、または、H15バルブを使用しても良い。
【0022】
前記メインフィラメント7および前記サブフィラメント8は、ほぼ小円柱形状をなし、前記シェード9は、前記サブフィラメント8を覆う円筒形の一部の形状をなす。前記メインフィラメント7および前記サブフィラメント8は、前記メインフィラメント7の軸および前記サブフィラメント8の軸が前記光源軸ZB−ZBと一致するように、前記光源軸ZB−ZB方向に直列に配列されている。
【0023】
前記メインフィラメント7は、前記第1反射面4の焦点FMもしくはその近傍に位置し、かつ、前記サブフィラメント8と比較して、車両中央側に位置する。一方、前記サブフィラメント8は、前記第2反射面5の焦点FSもしくはその近傍に位置し、かつ、前記メインフィラメント7と比較して、車両外側に位置する。前記シェード9は、前記サブフィラメント8の後側に隣接して位置する。前記シェード9は、前記サブフィラメント8から放射される光のうち前記第1反射面4に入射する部分の光を遮蔽する。前記シェード9の前記サブフィラメント対向する面には、反射面12を設ける。
【0024】
前記第1反射面4は、図3、図7、図8に示すように、前記メインフィラメント7から放射される光L1を自動車Cの前方向Fに反射させて第1のランプ機能の第1配光パターンとしての走行用配光パターンHPを形成する。前記第2反射面5は、図3、図7、図8に示すように、前記メインフィラメント7から放射される光L1を自動車Cの前方向Fに反射させて第1のランプ機能の第2配光パターンとしてのワイド用配光パターンWPであって、前記走行用配光パターンHPの左右端から外側に位置するワイド用配光パターンWPを形成する。また、前記第2反射面5は、図2、図6に示すように、前記サブフィラメント8から放射される光L2を自動車Cの前方向Fに反射させて第2のランプ機能の第3配光パターンとしてのデイタイムランニングランプ用配光パターンDPを形成する。
【0025】
前記追加光源13Rは、図1、図3、図4、図5に示すように、前記リフレクタ3Rのうち前記光源2Rに対して前記第1反射面4の光L3の反射方向(自動車Cの前方向F)と反対側の箇所であって、前記第1反射面4からの反射光L3が前記光源2Rで遮蔽される箇所に取り付けられている。すなわり、前記リフレクタ3Rのうち前記光源2Rに対して前記第1反射面4の光L3の反射方向(自動車Cの前方向F)と反対側の箇所であって、前記第1反射面4からの反射光L3が前記光源2Rで遮蔽される箇所には、前記追加光源13R挿入用の透孔16が設けられている。前記追加光源13Rは、前記透孔16中から前記リフレクタ3R内に、車両後側から車両前側に挿入されて、前記透孔16の縁に着脱可能に取り付けられている。なお、前記リフレクタ3Rのうち前記光源2Rに対して前記第1反射面4の光L3の反射方向と反対側の箇所であって、前記第1反射面4からの反射光L3が前記光源2Rで遮蔽される箇所と、前記透孔16とは、必ずしも、完全に一致していなく若干ずれていても良い。
【0026】
前記追加光源13Rは、図1、図3、図4、図5に示しように、発光部材としてのフィラメント17と、ガラス管球18と、口金19と、を有するものである。すなわち、前記ガラス管球18は、一端が開口しかつ他端が閉塞した中空状の円筒形状をなす。前記ガラス管球18中には、前記フィラメント17が収納されている。前記ガラス管球18の一端開口部には、前記口金19が取り付けられている。前記口金19は、前記追加光源13Rのうち前記リフレクタ3Rとの取付部分となる。前記追加光源13Rとしては、白熱電球、ハロゲン電球、LEDなどの半導体型光源などを使用する。前記フィラメント17は、前記追加反射面14の焦点FCもしくはその近傍に位置する。
【0027】
前記追加反射面14は、図1、図5、図9に示すように、前記追加光源13Rの前記フィラメント17から放射される光L4を反射させて第3のランプ機能の第4配光パターンとしてのクリアランスランプ用配光パターンCPを形成する。前記追加反射面14は、前記リフレクタ3Rのうち前記第1反射面4および前記第2反射面5に対して前記光源2Rが取り付けられている箇所(車両左側の側壁)と反対側の箇所(車両右側の側壁)であって、前記光源2Rの前記メインフィラメント7および前記サブフィラメント8から放射される光L1、L2が前記遮光膜15により遮蔽されて入射しない箇所20の一部(もしくは全部)に設けられている。
【0028】
この実施例における車両用灯具は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
【0029】
まず、ヘッドランプ1L、1Rの光源2L、2Rのサブフィラメント8を点灯する。すると、このサブフィラメント8から放射される光L2のうち第1反射面4に入射しようとする光は、シェード9により遮蔽される。一方、サブフィラメント8から放射される光のうちシェード9により遮蔽されなかった光の一部は、第2反射面5に入射して反射する。この反射光は、図6に示すように、デイタイムランニングランプ用配光パターンDPとして自動車Cの前方に照射される。このとき、サブフィラメント8は、第2反射面5の焦点FSもしくはその近傍に位置するので、デイタイムランニングランプ用配光パターンDPは、自動車Cの中心方向に照射される。
【0030】
また、サブフィラメント8から放射される光のうちシェード9により遮蔽されなかった光であって第2反射面5に入射しなかった光は、直射光として自動車Cの前方に照射される。さらに、サブフィラメント8から放射されシェード9の反射面12で反射された光は、シェード反射光として自動車Cの前方に照射される。このサブフィラメント8からの直射光およびシェード9の反射面12で反射されたシェード反射光は、図6に示すように、補助デイタイムランニングランプ用配光パターンDP1として先のデイタイムランニングランプ用配光パターンDPを包含するように自動車Cの前方に照射される。このとき、サブフィラメント8は、第2反射面5の焦点FSもしくはその近傍に位置するので、補助デイタイムランニングランプ用配光パターンDP1は、先のデイタイムランニングランプ用配光パターンDPと同様に自動車Cの中心方向に照射される。なお、この補助デイタイムランニングランプ用配光パターンDP1の光量は、先のデイタイムランニングランプ用配光パターンDPの光量と比較して小さい。
【0031】
つぎに、ヘッドランプ1L、1Rの光源2L、2Rのメインフィラメント7を点灯する。すると、このメインフィラメント7から放射される光L1のうち一部の光は、第1反射面4に入射して反射する。この反射光は、図7、図8に示すように、走行用配光パターンHPとして自動車Cの前方に照射される。このとき、メインフィラメント7は、第1反射面4の焦点FMもしくはその近傍に位置するので、走行用配光パターンHPは、自動車Cの中心方向に照射される。
【0032】
また、メインフィラメント7から放射される光L1のうち残りの光は、第2反射面5に入射して反射する。この反射光は、図7、図8に示すように、ワイド用配光パターンWPとして走行用配光パターンHPの左右端から外側にかけて照射される。このとき、メインフィラメント7は、第1反射面4の焦点FMもしくはその近傍に位置し、かつ、第2反射面5の焦点FSは、第1反射面4の焦点FMよりも車両外側に位置するので、ワイド用配光パターンWPは、自動車Cの中心方向に対して外側に照射される。なお、図7は、右側ヘッドランプ1Rのメインフィラメント7の点灯時の走行用配光パターンHPおよび右側のワイド用配光パターンWPを示し、図8は、左側ヘッドランプ1Lおよび右側ヘッドランプ1Rのメインフィラメント7の点灯時の走行用配光パターンHPおよび左右両側のワイド用配光パターンWPを示す。
【0033】
つづいて、ヘッドランプ1L、1Rの追加光源13L、13Rのフィラメント17を点灯する。すると、このフィラメント17から放射される光L4のうち一部の光は、追加反射面14に入射して反射する。この反射光は、図9に示すように、クリアランスランプ用配光パターンCPとして自動車Cの前方に照射される。このとき、フィラメント17は、追加反射面14の焦点FCもしくはその近傍に位置するので、クリアランスランプ用配光パターンCPは、自動車Cの中心方向に照射される。
【0034】
また、フィラメント17から放射される光L4のうち残りの光は、第1反射面4および第2反射面5に入射して反射する。この反射光は、図9に示すように、補助クリアランスランプ用配光パターンSPとして先のクリアランスランプ用配光パターンCPと中央部分において重畳して自動車Cの前方に照射される。なお、この補助クリアランスランプ用配光パターンSPの光量は、先のクリアランスランプ用配光パターンCPの光量と比較して小さい。
【0035】
この実施例における車両用灯具は、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
【0036】
この実施例における車両用灯具、すなわち、ヘッドランプ1L、1Rは、メインフィラメント7を点灯すると、図7、図8に示すように、そのメインフィラメント7から放射される光L1が、第1反射面4で反射されて第1配光パターンとしての走行用配光パターンHPに形成され、また、第2反射面5で反射されて第2配光パターンとしてのワイド用配光パターンWPに形成され、その第1配光パターンとしての走行用配光パターンHPと第2配光パターンとしてのワイド用配光パターンWPとが重畳されて第1のランプ機能の配光パターンとして照射される。
【0037】
また、この実施例における車両用灯具、すなわち、ヘッドランプ1L、1Rは、サブフィラメント8を点灯すると、図6に示すように、そのサブフィラメント8から放射される光L2のうち第1反射面4に入射しようとする光がシェード9で遮蔽され、一方、サブフィラメント8から放射される光L2のうちシェード9で遮蔽されなかった光が第2反射面5で反射されて第3配光パターンとしてのデイタイムランニングランプ用配光パターンDPに形成され、その第3配光パターンとしてのデイタイムランニングランプ用配光パターンDPが第2のランプ機能の配光パターンとして照射される。このとき、サブフィラメント8から放射される光のうちシェード9により遮蔽されなかった光であって第2反射面5に入射しなかった光は、直射光として自動車Cの前方に照射される。さらに、サブフィラメント8から放射されシェード9の反射面12で反射された光は、シェード反射光として自動車Cの前方に照射される。このサブフィラメント8からの直射光およびシェード9の反射面12で反射されたシェード反射光は、補助デイタイムランニングランプ用配光パターンDP1として先のデイタイムランニングランプ用配光パターンDPを包含するように自動車Cの前方に照射される。
【0038】
さらに、この実施例における車両用灯具、すなわち、ヘッドランプ1L、1Rは、追加光源13L、13Rのフィラメント17を点灯すると、図9に示すように、その追加光源13L、13Rのフィラメント17から放射される光L4が追加反射面14で反射されて第4配光パターンとしてのクリアランスランプ用配光パターンCPに形成され、その第4配光パターンとしてのクリアランスランプ用配光パターンCPが第3のランプ機能の配光パターンとして照射される。このとき、フィラメント17から放射される光L4のうち残りの光は、第1反射面4および第2反射面5に入射して反射する。この反射光は、補助クリアランスランプ用配光パターンSPとして先のクリアランスランプ用配光パターンCPと中央部分において重畳して自動車Cの前方に照射される。
【0039】
このように、この実施例における車両用灯具、すなわち、ヘッドランプ1L、1Rは、1つのランプユニットで3つのランプ機能が得られる。
【0040】
しかも、この実施例における車両用灯具、すなわち、ヘッドランプ1L、1Rは、追加光源13L、13Rがリフレクタ3L、3Rのうち光源2L、2Rに対して第1反射面4の光L3の反射方向(車両の前側)と反対側(車両の後側)の箇所に取り付けられていて、すなわち、追加光源13L、13Rが光源2L、2Rの後側に位置するので、車両の前側から車両用灯具を見た場合には、追加光源13L、13Rが光源2L、2Rに隠れて見え難くなり、追加光源13L、13Rの存在を低減することができ、追加光源13L、13Rを設けたことによる見栄えを損なうようなことが無い。
【0041】
その上、この実施例における車両用灯具、すなわち、ヘッドランプ1L、1Rは、追加反射面14がリフレクタ3L、3Rのうち第1反射面4および第2反射面5に対して光源2L、2Rが取り付けられている箇所と反対側の箇所20に設けられているので、追加光源13L、13Rのフィラメント17から放射される光L4を反射させて第4配光パターンとしてのクリアランスランプ用配光パターンCPを形成するのに十分な面積の追加反射面を得ることができ、その結果、第4配光パターンとしてのクリアランスランプ用配光パターンCPを確実に形成することができる。
【0042】
また、この実施例における車両用灯具、すなわち、ヘッドランプ1L、1Rは、追加光源13L、13Rがリフレクタ3L、3Rのうち光源2L、2Rに対して第1反射面4の光L3の反射方向と反対側の箇所であって第1反射面4からの反射光L3が光源2L、2Rで遮蔽される箇所に取り付けられているので、追加光源13L、13Rが第1反射面4に設けられていても、第1反射面4で形成される第1配光パターンとしての走行用配光パターンHPへの影響(第1配光パターンとしての走行用配光パターンHPの配光特性の影響)が少なくて済む。
【0043】
さらに、この実施例における車両用灯具、すなわち、ヘッドランプ1L、1Rは、追加反射面14がリフレクタ3L、3Rのうち第1反射面4および第2反射面5に対して光源2L、2Rが取り付けられている箇所と反対側の箇所であって光源2L、2Rのメインフィラメント7およびサブフィラメント8から放射される光L1、L2が遮光膜15により遮蔽されて入射しない箇所20に設けられているので、光源2L、2Rのメインフィラメント7およびサブフィラメント8から放射される光L1、L2が追加反射面14で反射されることが無く、その結果、サブフィラメント8の点灯で得られる第3配光パターンとしてのデイタイムランニングランプ用配光パターンDPおよびメインフィラメント7の点灯で得られる第1配光パターンとしての走行用配光パターンHPおよび第2配光パターンとしてのワイド用配光パターンWPへの影響が無い。
【0044】
特に、この実施例における車両用灯具(ヘッドランプ1L、1R)は、図1、図2、図3、図4、図7、図8に示すように、第1反射面4と第2反射面5との複合の反射面からなるものであるから、メインフィラメント7の点灯時において、第1反射面4により第1のランプ機能の第1配光パターンとしての走行用配光パターンHPが形成され、かつ、第2反射面5により第1のランプ機能の第2配光パターンとしてのワイド用配光パターンWPであって、走行用配光パターンHPの左右端から外側にかけて位置するワイド用配光パターンWPが形成される。このように、この実施例にかかる車両用灯具は、第1のランプ機能の配光パターンが第1配光パターンの走行用配光パターンHPと第2配光パターンのワイド用配光パターンWPとの複合の配光パターンとして得られるので、種々様々な配光パターンのニーズに対応することができ、しかも、交通安全に貢献することができる。
【0045】
同じように、この実施例における車両用灯具(ヘッドランプ1L、1R)は、図1、図2、図5、図6に示すように、サブフィラメント8とシェード9とが隣接し、かつ、シェード9には反射面12が設けられているので、サブフィラメント8点灯時において、第2反射面5により第2のランプ機能の第3配光パターンとしてのデイタイムランニングランプ用配光パターンDPと、サブフィラメント8からの直射光およびシェード9の反射面12からの反射光により補助デイタイムランニングランプ用配光パターンDP1とが形成される。このように、この実施例にかかる車両用灯具は、第2のランプ機能の配光パターンが第3配光パターンのデイタイムランニングランプ用配光パターンDPと補助デイタイムランニングランプ用配光パターンDP1との複合の配光パターンとして得られるので、種々様々な配光パターンのニーズに対応することができ、しかも、交通安全に貢献することができる。
【0046】
また、同じように、この実施例における車両用灯具(ヘッドランプ1L、1R)は、図1、図3、図5、図9に示すように、追加光源13L、13Rと追加反射面14とを有するものであるから、追加光源13L、13Rのフィラメント17の点灯時において、追加反射面14により第3のランプ機能の第4配光パターンとしてのクリアランスランプ用配光パターンCPが形成され、かつ、第1反射面4および第2反射面5により補助クリアランスランプ用配光パターンSPが形成される。このように、この実施例にかかる車両用灯具は、第3のランプ機能の配光パターンが第4配光パターンのクリアランスランプ用配光パターンCPと補助クリアランスランプ用配光パターンSPとの複合の配光パターンとして得られるので、種々様々な配光パターンのニーズに対応することができ、しかも、光量が増加して交通安全に貢献することができる。
【0047】
また、この実施例にかかる車両用灯具は、第1反射面4および第2反射面5およびシェード9および追加反射面14を調整することにより、たとえば、第1反射面4および第2反射面5およびシェード9および追加反射面14の大きさや形状を調整したり、またはおよび、光源2L、2Rを光源軸ZB−ZB回りに回転調整したりすることにより、第1のランプ機能の第1配光パターンの走行用配光パターンHPの光量と第2配光パターンのワイド用配光パターンWPの光量と第2のランプ機能の第3配光パターンのデイタイプランプ用配光パターンDPの光量と第3のランプ機能の第4配光パターンのクリアランスランプ用配光パターンCPの光量とを任意にかつ最適に調整配分することができる。この結果、この実施例にかかる車両用灯具は、光量が任意にかつ最適に調整配分されている第1のランプ機能の第1配光パターンの走行用パターンHPと第2配光パターンのワイド用配光パターンWPと第2のランプ機能の第3配光パターンのデイタイムランニングランプ用配光パターンDPと第3のランプ機能の第4配光パターンのクリアランスランプ用配光パターンCPとが得られるので、種々様々な配光パターンのニーズに対応することができ、しかも、光量が増加して交通安全に貢献することができる。
【0048】
さらに、この実施例にかかる車両用灯具は、光源2L、2Rが第1反射面4の光軸ZL−ZL、ZR−ZRに対して左右水平にほぼ直交するように配置されているので、奥行き方向の寸法を小さくすることができ、その分、灯具のレイアウト自由度が増してデザインが向上される。
【0049】
さらにまた、この実施例にかかる車両用灯具は、第1反射面4で第1のランプ機能の第1配光パターンの走行用配光パターンHPを形成し、かつ、第2反射面5で第2のランプ機能の第3配光パターンのデイタイムランニングランプ用配光パターンDPを形成するので、必要最低限のデイタイムランニングランプ用配光パターンDPの光量を得ることができ、かつ、必要最大限の走行用配光パターンHPの光量が得ることができる。しかも、この実施例にかかる車両用灯具は、メインフィラメント7から放射される光L1を、第1反射面4で反射させて第1のランプ機能の第1配光パターンの走行用配光パターンHPを形成し、かつ、第2反射面5で反射させて第1のランプ機能の第2配光パターンのワイド用配光パターンWPを形成し、一方、サブフィラメント8から放射される光L2を第2反射面5で反射させて第2のランプ機能の第3配光パターンのデイタイムランニングランプ用配光パターンDPを形成し、さらに追加光源13L、13Rのフィラメント17から放射される光L4を追加反射面14で反射させて第3ランプ機能の第4配光パターンのクリアランスランプ用配光パターンCPを形成するものであるから、各配光パターンHP、WP、DP、CPを容易にかつ確実に制御することができる。
【0050】
図11は、前記の実施例にかかる車両用灯具の変形例を示す一部縦断面図である。この変形例にかかる車両用灯具は、前記の実施例にかかる車両用灯具が第2反射面5を第1反射面4の上側に位置するものであるのに対して、第2反射面5を第1反射面4の下側に位置するものである。この変形例にかかる車両用灯具は、前記の実施例にかかる車両用灯具の作用効果とほぼ同様の作用効果を達成することができる。なお、第2反射面5を第1反射面4の上下両側に位置しても良い。
【0051】
以下、前記の実施例以外の例について説明する。前記の実施例においては、光源2L、2Rが第1反射面4の光軸ZL−ZL、ZR−ZRに対して左右水平に直交(ほぼ直交も含む)するように配置されているものである。ところが、この発明においては、光源が第1反射面の光軸に対してほぼ直交するように配置されているものであれば、左右水平に配置されていなくても良い。たとえば、上下垂直に配置されていても良いし、左右水平(または上下垂直)に対して斜めに配置されていても良い。
【0052】
また、前記の実施例においては、第1のランプ機能の第1配光パターンが走行用配光パターンHPであり、第1のランプ機能の第2配光パターンがワイド用配光パターンWPであり、第2のランプ機能の第3配光パターンがデイタイムランニングランプ用配光パターンDPであり、第3のランプ機能の第4配光パターンがクリアランスランプ用配光パターンCPである。ところが、この発明においては、第1のランプ機能の第1配光パターンおよび第2配光パターンおよび第2のランプ機能の第3配光パターンおよび第3のランプ昨日の第4配光パターンが走行用配光パターンHPおよびワイド用配光パターンWPおよびデイタイムランニングランプ用配光パターンDPおよびクリアランスランプ用配光パターンCP以外の配光パターンでも良い。
【0053】
さらに、前記の実施例においては、ヘッドランプ1L、1Rについて説明するものである。ところが、この発明においては、その他の車両用灯具、たとえば、フォグランプやスイブルランプなどでも良い。
【0054】
さらにまた、前記の実施例における各配光パターンHP、WP、DP、DP1、CP、SPの配光形状や配光特性は、特に限定しない。さらに、図2、図3、図4、図11において、二点鎖線は、第1反射面4と第2反射面5との境界を示す。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】この発明にかかる車両用灯具の実施例を示す要部の一部斜視図である。
【図2】同じく、図1におけるII−II線断面図である。
【図3】同じく、図1におけるIII−III線断面図である。
【図4】同じく、追加光源の取付箇所を示す図1におけるIII−III線断面図である。
【図5】同じく、図1におけるV−V線断面図である。
【図6】同じく、サブフィラメント点灯時におけるデイタイムランニングランプ用配光パターンおよび補助デイタイムランニングランプ用配光パターンを示す説明図である。
【図7】同じく、右側ヘッドランプのメインフィラメント点灯時における走行用配光パターンとワイド用配光パターンとを示す説明図である。
【図8】同じく、左側ヘッドランプおよび右側ヘッドランプのメインフィラメント点灯時における走行用配光パターンとワイド用配光パターンとを示す説明図である。
【図9】同じく、左側ヘッドランプおよび右側ヘッドランプの追加光源のフィラメント点灯時におけるクリアランスランプ用配光パターンと補助クリアランスランプ用配光パターンとを示す説明図である。
【図10】同じく、左右ヘッドランプが装備されている自動車の概略の平面図である。
【図11】同じく、変形例を示す一部縦断面図(図1におけるII−II線断面図である図2に対応する断面図)である。
【符号の説明】
【0056】
1L 左側ヘッドランプ(車両用灯具)
1R 右側ヘッドランプ(車両用灯具)
2L、2R 光源
3L、3R リフレクタ
4 第1反射面
5 第2反射面
6 透孔
7 メインフィラメント(第2発光部材)
8 サブフィラメント(第1発光部材)
9 シェード
10 ガラス管球
11 口金
12 反射面
13L、13R 追加光源
14 追加反射面
15 遮光膜
16 透孔
17 フィラメント(発光部材)
18 ガラス管球
19 口金
20 リフレクタのうち追加反射面が設けられる箇所
C 自動車(車両)
F 前方向
B 後方向
U 上方向
D 下方向
L 左方向
R 右方向
HL−HR 左右の水平線
VU−VD 上下の垂直線
ZL−ZL 左側ヘッドランプの光軸
ZR−ZR 右側ヘッドランプの光軸
ZC−ZC 車両軸
ZB−ZB 光源軸
FM 第1反射面の焦点
FS 第2反射面の焦点
FC 追加反射面の焦点
HP 走行用配光パターン(第1のランプ機能の第1配光パターン)
WP ワイド用配光パターン(第1のランプ機能の第2配光パターン)
DP デイタイムランニングランプ用配光パターン(第2のランプ機能の第3配光パターン)
DP1 補助デイタイムランニングランプ用配光パターン
CP クリアランスランプ用配光パターン(第3のランプ機能の第4配光パターン)
SP 補助クリアランスランプ用配光パターン
X 3次元直交座標のX軸
Y 3次元直交座標のY軸
Z 3次元直交座標のZ軸
L1 メインフィラメントからの光
L2 サブフィラメントからの光
L3 第1反射面からの反射光
L4 追加光源のフィラメントからの光

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つのランプユニットで複数のランプ機能を有する車両用灯具において、
リフレクタと、前記リフレクタに取り付けられている光源および追加光源と、を備え、
前記リフレクタは、放物面を基本とする第1反射面および第2反射面および追加反射面を有し、
前記光源は、光源軸が前記第1反射面の光軸に対して直交するように前記リフレクタに取り付けられていて、第1発光部材および第2発光部材およびシェードを有し、
前記第1発光部材および前記第2発光部材は、光源軸方向に直列に配列されていて、
前記第2発光部材は、前記第1反射面の焦点もしくはその近傍に位置し、
前記第1発光部材は、前記第2反射面の焦点もしくはその近傍に位置し、
前記シェードは、前記第1発光部材に隣接し、前記第1発光部材から放射される光のうち前記第1反射面に入射する光を遮蔽し、
前記追加光源は、前記リフレクタのうち前記光源に対して前記第1反射面の光の反射方向と反対側の箇所に取り付けられていて、発光部材を有し、
前記発光部材は、前記追加反射面の焦点もしくはその近傍に位置し、
前記第1反射面は、前記第2発光部材から放射される光を反射させて第1配光パターンを形成し、
前記第2反射面は、前記第2発光部材から放射される光を反射させて第2配光パターンを形成し、かつ、前記第1発光部材から放射される光を反射させて第3配光パターンを形成し、
前記追加反射面は、前記リフレクタのうち前記第1反射面および前記第2反射面に対して前記光源が取り付けられている箇所と反対側の箇所に設けられていて、前記発光部材からの放射される光を反射させて第4配光パターンを形成する、
ことを特徴とする車両用灯具。
【請求項2】
前記追加光源は、前記リフレクタのうち前記光源に対して前記第1反射面の光の反射方向と反対側の箇所であって、前記第1反射面からの反射光が前記光源で遮蔽される箇所に取り付けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項3】
前記光源のうち前記リフレクタとの取付部分と反対側の部分には、遮光膜が設けられていて、
前記追加反射面は、前記リフレクタのうち前記第1反射面および前記第2反射面に対して前記光源が取り付けられている箇所と反対側の箇所であって、前記光源の前記第1発光部材および前記第2発光部材から放射される光が前記遮光膜により遮蔽されて入射しない箇所に設けられている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用灯具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−259546(P2009−259546A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−106165(P2008−106165)
【出願日】平成20年4月15日(2008.4.15)
【出願人】(000000136)市光工業株式会社 (774)
【Fターム(参考)】