説明

車両用空調装置

【課題】 本発明は、トラック等の車両の車室内を空調する車両用空調装置に関し、簡単な操作で車室内を急速に冷房することを目的とする。
【解決手段】 風量調整手段、温度調整手段、吸入口設定手段、吹き出し口設定手段を制御する制御手段と、制御手段に接続される急速冷房スイッチとを備え、制御手段は、急速冷房スイッチのオンにより、略最大の冷房能力で車室内を冷房する急速冷房モードを開始することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラック等の車両の車室内を空調する車両用空調装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、マニュアルエアコンの制御は、ドライバーが設定した設定温度、吹き出し風量、吸入口位置、吹き出し口の位置に基づいて行われている。また、オートエアコンの制御は、外気温度センサ値、車室内温度センサ値、日射センサ値、設定温度に応じて、吹き出し風量、吸入口位置、吹き出し口の位置を決定して行われている。
【特許文献1】特開2004−217027号公報
【特許文献2】実公平7−19864号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
トラック等の車両では、夏場の車両への乗り込み時には、車室内が高温になっているため、車室内を急速に冷房したいという要求がある。また、例えば、トラックの荷降ろし、荷積み作業をした後の車両への乗り込み時には、車室内がそれほど暑くなくても、身体の暑さを解消するため、一定時間だけ最大の冷房能力で冷房したいという要求がある。
しかしながら、マニュアルエアコンでは、最大の冷房能力を得るためには、設定温度、吹き出し風量、吸入口位置、吹き出し口の位置を変更する必要があり操作が非常に面倒であるという問題があった。また、オートエアコンでは、最大の冷房能力を得るためには、オート制御を解除して、設定温度、吹き出し風量、吸入口位置、吹き出し口の位置を変更する必要があり操作が非常に面倒であるという問題があった。
【0004】
本発明は、かかる従来の問題を解決するためになされたもので、簡単な操作で車室内を急速に冷房することができる車両用空調装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の車両用空調装置は、車室内への空気の吹き出し風量を調整する風量調整手段と、前記車室内への空気の吹き出し温度を調整する温度調整手段と、前記車室内への空気の循環を内気循環または外気循環に設定する吸入口設定手段と、前記車室内への空気の吹き出し口の位置を設定する吹き出し口設定手段と、前記風量調整手段、前記温度調整手段、前記吸入口設定手段、前記吹き出し口設定手段を制御する制御手段と、前記制御手段に接続される急速冷房スイッチとを備え、前記制御手段は、前記急速冷房スイッチのオンにより、略最大の冷房能力で前記車室内を冷房する急速冷房モードを開始することを特徴とする。
【0006】
請求項2の車両用空調装置は、請求項1記載の車両用空調装置において、前記急速冷房モードは、前記車室内への空気の吹き出し風量を略最大風量に、前記車室内への空気の吹き出し温度を略最低温度に、前記車室内への空気の循環を内気循環に、前記車室内への空気の吹き出し口の位置をベント位置に設定するモードであることを特徴とする。
請求項3の車両用空調装置は、請求項1または請求項2記載の車両用空調装置において、前記風量調整手段、前記温度調整手段、前記吸入口設定手段および前記吹き出し口設定手段を手動で操作設定する操作部材を有することを特徴とする。
【0007】
請求項4の車両用空調装置は、請求項3記載の車両用空調装置において、前記急速冷房モードの開始から所定時間経過後に前記急速冷房モードを解除し、前記手動で操作設定された制御を行うことを特徴とする。
請求項5の車両用空調装置は、請求項4記載の車両用空調装置において、前記急速冷房スイッチをオンにした状態でエンジンを停止し、所定時間経過後にエンジンを始動した場合に、前記急速冷房モードを自動的に開始することを特徴とする。
【0008】
請求項6の車両用空調装置は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の車両用空調装置において、前記車室内の温度を検出し、前記風量調整手段、前記温度調整手段、前記吸入口設定手段および前記吹き出し口設定手段を自動的に制御する自動制御モードを有していることを特徴とする。
請求項7の車両用空調装置は、請求項6記載の車両用空調装置において、前記車室内の温度が所定温度に達した時点で前記急速冷房モードを解除し、前記手動で操作設定された制御または前記自動制御モードによる制御を行うことを特徴とする。
【0009】
請求項8の車両用空調装置は、請求項7記載の車両用空調装置において、前記急速冷房スイッチをオンにした状態でエンジンを停止し、エンジンを再び始動した時に前記車室内の温度が所定温度を超えている場合に、前記急速冷房モードを自動的に開始することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の車両用空調装置では、急速冷房スイッチをオンすると、略最大の冷房能力で室内を冷房する急速冷房モードが開始されるため、簡単な操作で車室内を急速に冷房することができる。
請求項2の車両用空調装置では、急速冷房モードを、車室内への空気の吹き出し風量を略最大風量に、車室内への空気の吹き出し温度を略最低温度に、車室内への空気の循環を内気循環に、車室内への空気の吹き出し口の位置をベント位置に設定するモードにしたので、略最大の冷房能力で室内を冷房することができる。
【0011】
請求項3の車両用空調装置では、風量調整手段、温度調整手段、吸入口設定手段および吹き出し口設定手段を手動で操作設定することができる。
請求項4の車両用空調装置では、急速冷房モードの開始から所定時間経過後に急速冷房モードを解除し、手動で操作設定された制御を行うようにしたので、不要になった急速冷房モードを自動的に解除し、ドライバーの設定した制御を行うことができる。
【0012】
請求項5の車両用空調装置では、急速冷房スイッチをオンにした状態でエンジンを停止し、所定時間経過後にエンジンを始動した場合に、急速冷房モードを自動的に開始するようにしたので、車室内に乗り込んでエンジンを駆動するだけで車室内を急速に冷房することができる。
請求項6の車両用空調装置では、自動制御モードにすることにより、風量調整手段、温度調整手段、吸入口設定手段および吹き出し口設定手段を自動的に制御することができる。
【0013】
請求項7の車両用空調装置では、車室内の温度が所定温度に達した時点で急速冷房モードを解除し、手動で操作設定された制御または自動制御モードによる制御を行うようにしたので、不要になった急速冷房モードを自動的に解除し、ドライバーの設定した制御または自動制御モードによる制御を行うことができる。
請求項8の車両用空調装置では、急速冷房スイッチをオンした状態でエンジンを停止し、エンジンを再び始動した時に車室内の温度が所定温度を超えている場合に、急速冷房モードを自動的に開始するようにしたので、車室内に乗り込んでエンジンを始動するだけで車室内を急速に冷房することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、この実施形態の車両用空調装置のヒーターコントロールパネルを示している。この実施形態では、本発明がトラックの空調装置に適用される。
ヒーターコントロールパネル11には、エアコンスイッチ13、内外気切替スイッチ15、急速冷房スイッチ17が配設されている。
【0015】
エアコンスイッチ13は、空調装置のオン,オフを行うスイッチである。エアコンスイッチ13を押下するとLEDインジケータ19が点灯し空調装置がオンされる。再度エアコンスイッチ13を押下するとLEDインジケータ19が消灯し空調装置がオフされる。エアコンスイッチ13を囲繞してファンダイヤル21が手動で回動可能に配置されている。ファンダイヤル21には、選択位置を表示する目盛部21aが設けられている。ファンダイヤル21を回動すると車室内への空気の吹き出し風量が設定される。
【0016】
内外気切替スイッチ15は、内気循環スイッチ23、外気循環スイッチ25を有している。内気循環スイッチ23を押下するとLEDインジケータ27が点灯し車室内への空気の吹き出しが内気循環に設定される。外気循環スイッチ25を押下するとLEDインジケータ29が点灯し車室内への空気の吹き出しが外気循環に設定される。内外気切替スイッチ15を囲繞して温調ダイヤル31が回動可能に配置されている。温調ダイヤル31には、選択位置を表示する目盛部31aが設けられている。温調ダイヤル31を手動で回動すると車室内への空気の吹き出し温度が設定される。
【0017】
急速冷房スイッチ17は、急速冷房モードを設定するスイッチである。急速冷房スイッチ17を押下するとLEDインジケータ33が点灯し急速冷房モードが設定される。再度急速冷房スイッチ17を押下するとLEDインジケータ33が消灯し急速冷房モードが解除される。急速冷房スイッチ17を囲繞して吹き出しモードダイヤル37が回動可能に配置されている。吹き出しモードダイヤル37には、選択位置を表示する目盛部37aが設けられている。吹き出しモードダイヤル37を手動で回動すると車室内への空気の吹き出し口の位置が設定される。
【0018】
図2は、この実施形態の車両用空調装置を示すブロック図である。
制御部41は、エアコンスイッチ13、ファンダイヤル21、内外気切替スイッチ15、温調ダイヤル31、吹き出しモードダイヤル37、急速冷房スイッチ17からの信号を入力する。そして、風量調整部43、温度調整部45、吸入口設定部47、吹き出し口設定部49を制御する。
【0019】
風量調整部43は、車室内への空気の吹き出し風量を調整する。温度調整部45は、車室内への空気の吹き出し温度を調整する。吸入口設定部47は、車室内への空気の循環を内気循環または外気循環に設定する。吹き出し口設定部49は、車室内への空気の吹き出し口の位置を設定する。
制御部41は、急速冷房スイッチ17のオンにより、略最大の冷房能力で室内を冷房する急速冷房モードを開始する。急速冷房モードでは、車室内への空気の吹き出し風量が略最大風量になるように風量調整部43が制御される。また、車室内への空気の吹き出し温度が略最低温度になるように温度調整部45が制御される。この実施形態では、温度調整部45がフルクール状態、すなわち、外気を混合しない状態に制御される。また、車室内への空気の循環が内気循環に制御される。また、車室内への空気の吹き出し口の位置がベント位置に制御される。
【0020】
図3は、上述した車両用空調装置において急速冷房スイッチ17がオン時の動作を説明するフローチャートである。
ステップS1:急速冷房スイッチ17がオンされたか否かを判断する。
ステップS2:急速冷房スイッチ17がオンされた場合には、急速冷房モードにする。これにより、略最大の冷房能力で車室内の冷房が開始される。
【0021】
ステップS3:予め定められた所定時間、例えば5分が経過したか否かを判断する。
ステップS4:予め定められた所定時間が経過した場合には、急速冷房モードを解除し、手動で操作設定された制御を行う。この時、急速冷房スイッチ17のLEDインジケータ33は消灯されることなく点灯状態を維持する。
ステップS5:イグニッションスイッチのオフによりエンジンが停止したか否かを判断する。
【0022】
ステップS6:エンジンが停止した場合には、停止後、予め定められた所定時間、例えば10分以内にイグニッションスイッチがオンされエンジンが始動されたか否かを判断する。すなわち、エンジンの停止後、短い時間でエンジンを再び始動する場合には、車室内が充分冷房されているため、急速冷房モードにする必要がない。従って、この場合には、ステップS4に戻り、手動で操作設定された制御を行う。
【0023】
ステップS7:停止後、予め定められた所定時間後にエンジンが始動された場合には、急速冷房モードにする。そして、ステップS3に戻り処理を繰り返す。
なお、上述したフローにおいて動作中に急速冷房スイッチ17がオフされた場合には、急速冷房モードを解除し、手動で操作設定された制御を行う。
上述した車両用空調装置では、急速冷房スイッチ17をオンすると、略最大の冷房能力で室内を冷房する急速冷房モードが開始されるため、簡単な操作で車室内を急速に冷房することができる。
【0024】
すなわち、マニュアルエアコンでは、最大の冷房能力を得るためには、設定温度、吹き出し風量、吸入口位置、吹き出し口の位置を変更する必要があり操作が非常に面倒であったが、簡単な操作で車室内を急速に冷房することができる。そして、夏場の車両への乗り込み時には、車室内が高温になっているが、簡単な操作で車室内を急速に冷房することができる。また、トラックの荷降ろし、荷積み作業をした後の車両への乗り込み時には、車室内がそれほど暑くなくても、身体の暑さを解消するため、一定時間だけ最大の冷房能力で冷房することができる。
【0025】
また、急速冷房モードの開始から所定時間経過後に急速冷房モードを解除し、手動で操作設定された制御を行うようにしたので、不要になった急速冷房モードを自動的に解除し、ドライバーの設定した制御を行うことができる。
さらに、急速冷房スイッチ17をオンにした状態でエンジンを停止し、所定時間経過後にエンジンを始動した場合に、急速冷房モードを自動的に開始するようにしたので、車室内に乗り込んでエンジンを始動するだけで車室内を急速に冷房することができる。
(第2の実施形態)
図4ないし図6は、本発明の車両用空調装置の第2の実施形態を示している。
【0026】
なお、この実施形態において第1の実施形態と同一の部材には、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
この実施形態では、図4のヒーターコントロールパネル11Aに示すように、吹き出しモードダイヤル37により、自動制御モードが選択可能とされている。吹き出しモードダイヤル37の目盛部37aをAUTOの位置に回動することで自動制御モードが選択される。そして、自動制御モードが選択されている時には、自動制御モード信号が、図5のブロック図に示す制御部41Aに出力される。
【0027】
また、制御部41Aには、図5に示すように、外気温度センサ51、車室内温度センサ53、日射センサ55からの信号が入力される。そして、制御部41Aは、自動制御モードが選択されている時には、外気温度センサ51値、車室内温度センサ53値、日射センサ55値、温調ダイヤル31の設定温度に応じて、風量調整部43、温度調整部45、吸入口設定部47、吹き出し口設定部49を自動的に制御する。
【0028】
図6は、この実施形態の車両用空調装置において急速冷房スイッチ17がオン時の動作を説明するフローチャートである。
ステップS1:急速冷房スイッチ17がオンされたか否かを判断する。
ステップS2:急速冷房スイッチ17がオンされた場合には、急速冷房モードにする。これにより、略最大の冷房能力で車室内の冷房が開始される。
【0029】
ステップS3:車室内が予め定められた所定温度に達したか否かを判断する。この判断は室内温度センサ53からの信号を入力して行う。
ステップS4:予め定められた所定温度に達した場合には、急速冷房モードを解除し、自動制御モードが選択されている時には自動制御モードで、自動制御モードが選択されていない時には手動で操作設定された制御を行う。この時、急速冷房スイッチ17のLEDインジケータ33は消灯されることなく点灯状態を維持する。
【0030】
ステップS5:イグニッションスイッチのオフによりエンジンが停止したか否かを判断する。
ステップS6:エンジンが停止したと判断した場合には、次のエンジンの始動時に、室内温度センサ53の信号から、車室内が予め定められた所定温度を超えているか否かを判断する。
【0031】
ステップS7:エンジンの始動時に車室内が予め定められた所定温度を超えている場合には、急速冷房モードにする。そして、ステップS3に戻り処理を繰り返す。従って、車室内が予め定められた所定温度を超えていれば、エンジンの始動時にのみ急速冷房モードになる。これにより、走行中に急に最大風量の風が吹き出すことがなくなり、走行中の安全を確保することができる。
【0032】
なお、上述したフローにおいて動作中に急速冷房スイッチ17がオフされた場合には、急速冷房モードを解除し、手動で操作設定された制御を行う。
上述した車両用空調装置では、急速冷房スイッチ17をオンすると、略最大の冷房能力で室内を冷房する急速冷房モードが開始されるため、簡単な操作で車室内を急速に冷房することができる。
【0033】
すなわち、オートエアコンでは、最大の冷房能力を得るためには、自動制御モードを解除して、設定温度、吹き出し風量、吸入口位置、吹き出し口の位置を変更する必要があり操作が非常に面倒であったが、簡単な操作で車室内を急速に冷房することができる。そして、夏場の車両への乗り込み時には、車室内が高温になっているが、簡単な操作で車室内を急速に冷房することができる。また、トラックの荷降ろし、荷積み作業をした後の車両への乗り込み時には、車室内がそれほど暑くなくても、身体の暑さを解消するため、一定時間だけ最大の冷房能力で冷房することができる。
【0034】
また、車室内の温度が所定温度に達した時点で急速冷房モードを解除し、手動で操作設定された制御または自動制御モードによる制御を行うようにしたので、不要になった急速冷房モードを自動的に解除し、ドライバーの設定した制御または自動制御モードによる制御を行うことができる。
さらに、急速冷房スイッチ17をオンにした状態でエンジンを停止し、再びエンジンを始動した時に車室内の温度が所定温度を超えている場合に、急速冷房モードを自動的に開始するようにしたので、車室内に乗り込んでエンジンを始動するだけで車室内を急速に冷房することができる。
【0035】
なお、上述した実施形態では、本発明をトラックに適用した例について説明したが、例えば、乗用車等の車両に広く適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の車両用空調装置の第1の実施形態のヒーターコントロールパネルを示す説明図である。
【図2】本発明の車両用空調装置の第1の実施形態を示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態の車両用空調装置の動作を示す説明図である。
【図4】本発明の車両用空調装置の第2の実施形態のヒーターコントロールパネルを示す説明図である。
【図5】本発明の車両用空調装置の第2の実施形態を示すブロック図である。
【図6】第2の実施形態の車両用空調装置の動作を示す説明図である。
【符号の説明】
【0037】
11,11A ヒーターコントロールパネル
13 エアコンスイッチ
15 内外気切替スイッチ
17 急速冷房スイッチ
21 ファンダイヤル
31 温調ダイヤル
37 吹き出しモードダイヤル
41,41A 制御部
43 風量調整部
45 温度調整部
47 吸入口設定部
49 吹き出し口設定部
51 外気温度センサ
53 室内温度センサ
55 日射センサ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
車室内への空気の吹き出し風量を調整する風量調整手段と、
前記車室内への空気の吹き出し温度を調整する温度調整手段と、
前記車室内への空気の循環を内気循環または外気循環に設定する吸入口設定手段と、
前記車室内への空気の吹き出し口の位置を設定する吹き出し口設定手段と、
前記風量調整手段、前記温度調整手段、前記吸入口設定手段、前記吹き出し口設定手段を制御する制御手段と、
前記制御手段に接続される急速冷房スイッチとを備え、
前記制御手段は、前記急速冷房スイッチのオンにより、略最大の冷房能力で前記車室内を冷房する急速冷房モードを開始することを特徴とする車両用空調装置。
【請求項2】
請求項1記載の車両用空調装置において、
前記急速冷房モードは、前記車室内への空気の吹き出し風量を略最大風量に、前記車室内への空気の吹き出し温度を略最低温度に、前記車室内への空気の循環を内気循環に、前記車室内への空気の吹き出し口の位置をベント位置に設定するモードであることを特徴とする車両用空調装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載の車両用空調装置において、
前記風量調整手段、前記温度調整手段、前記吸入口設定手段および前記吹き出し口設定手段を手動で操作設定する操作部材を有することを特徴とする車両用空調装置。
【請求項4】
請求項3記載の車両用空調装置において、
前記急速冷房モードの開始から所定時間経過後に前記急速冷房モードを解除し、前記手動で操作設定された制御を行うことを特徴とする車両用空調装置。
【請求項5】
請求項4記載の車両用空調装置において、
前記急速冷房スイッチをオンにした状態でエンジンを停止し、所定時間経過後にエンジンを始動した場合に、前記急速冷房モードを自動的に開始することを特徴とする車両用空調装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の車両用空調装置において、
前記車室内の温度を検出し、前記風量調整手段、前記温度調整手段、前記吸入口設定手段および前記吹き出し口設定手段を自動的に制御する自動制御モードを有していることを特徴とする車両用空調装置。
【請求項7】
請求項6記載の車両用空調装置において、
前記車室内の温度が所定温度に達した時点で前記急速冷房モードを解除し、前記手動で操作設定された制御または前記自動制御モードによる制御を行うことを特徴とする車両用空調装置。
【請求項8】
請求項7記載の車両用空調装置において、
前記急速冷房スイッチをオンした状態でエンジンを停止し、エンジンを再び始動した時に前記車室内の温度が所定温度を超えている場合に、前記急速冷房モードを自動的に開始することを特徴とする車両用空調装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−230499(P2008−230499A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−75225(P2007−75225)
【出願日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【出願人】(000003908)日産ディーゼル工業株式会社 (1,028)
【Fターム(参考)】