説明

車両盗難警報音駆動回路

【課題】内蔵電池で駆動する場合でも十分な音圧の警報音を発生させることができる車両盗難警報音駆動回路を提供する。
【解決手段】タップt2−t4間およびタップt4−t6間の巻線数は、タップt3−t4間およびタップt4−t5間の巻数より多く、中性点にタップt4が接続され、タップt1、t7にサイレンSiが接続されるトランスT1と、タップt4に接続されるバッテリー21および、バッテリー21より出力電圧が低い内蔵電池31と、タップt2,t6に接続されるスイッチング素子Q1とタップt3,t5に接続されるスイッチング素子Q3とを有する発音体駆動部1と、発音体駆動部1を制御する制御部4とを備え、バッテリー21で駆動する場合FET1a,FET1bを交互にオン・オフし、内蔵電池31で駆動する場合FET2a,FET2bを交互にオン・オフすることでサイレンSiに電力を供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両盗難警報音駆動回路に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、車両盗難や車上盗難などの自動車に対する犯罪が増加しているため、車両の異常(例えば、不審者の車内への侵入や窓ガラスの破壊、レッカーによる移動など)を検出して警報を発する車両盗難警報機が普及してきている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかし、窃盗者等が車両盗難警報機の動作を止める目的で、バッテリーを外すおそれがある。そこで、車両盗難警報機に搭載された内蔵電池を用いて、バッテリーが外された状態でも警報音を発することができる車両盗難警報機が提供されている。
【0004】
図3に車両盗難警報機に設けられる従来の車両盗難警報音駆動回路のブロック構成図を示す。
【0005】
従来の車両盗難警報音駆動回路は、バッテリー11と、内蔵電池12と、DC/DCコンバータ13と、ドライブ回路部14と、発音体15とで構成されている。
【0006】
バッテリー11は、車両に搭載される鉛蓄電池で構成されている。本従来例のバッテリー11の出力電圧V11は12VのDC電圧である。内蔵電池12は、Ni−MH電池やリチウム電池等で構成されている。本従来例の内蔵電池12の出力電圧V12は、4.8V〜6.0VのDC電圧である。そして、DC/DCコンバータ13は、バッテリー11が搭載されている場合は、バッテリー11を入力電源とし、バッテリー11が外されている場合は、内蔵電池12を入力電源とする。また、バッテリー11からDC/DCコンバータ13への電源供給をオン・オフするトランジスタやFET等の半導体素子からなるスイッチSWが設けられている。
【0007】
DC/DCコンバータ13は、フライバック方式で構成されており、入力電圧に対する出力電圧の昇圧比が可変となるように構成されている。そして、DC/DCコンバータ13は、電圧値が異なる出力電圧V11または出力電圧V12を異なる昇圧比で昇圧して、一定の出力電圧V13を出力する。本従来例のDC/DCコンバータ13の出力電圧V13は、40VのDC電圧である。
【0008】
ドライブ回路部14は、図示しない4個のトランジスタを備えている。そして、4個のトランジスタをオン・オフすることで、DC電圧の出力電圧V13から高周波の出力電圧V14を生成する。本従来例のドライブ回路部14の出力電圧V14は、80Vppの高周波電圧である。
【0009】
発音体15は、セラミック振動子で構成されるサイレンである。そして、出力電圧V14が印加されると、発音体15から警報音が発生する。
【0010】
上記構成で、従来の車両盗難警報音駆動回路は、バッテリー11の有無に関わらず、発音体15から同じ音圧の警報音を発することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2005−215544号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従来の車両盗難警報音駆動回路のDC/DCコンバータ13は、バッテリ11または内蔵電池12から出力される電圧値が互いに異なっていても、昇圧比を変動させて所定の出力電圧V13を生成して出力していた。したがって、DC/DCコンバータ13は昇圧比を変動させる構成が必要なため回路構成が複雑となる問題があった。
【0013】
また、DC/DCコンバータ13でバッテリー11または内蔵電池12からの出力電圧を昇圧した後に、ドライブ回路14で高周波電圧に変換している。そのため、DC/DCコンバータ13とドライブ回路14との両方が必要となるので、部品点数が増加し、コストが高くなる問題があった。
【0014】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡易回路構成で、内蔵電池で駆動する場合でも十分な音圧の警報音を発生させることができる車両盗難警報音駆動回路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の車両盗難警報音駆動回路は、第1乃至第4のタップおよび中性タップを具備し、前記第1のタップと前記第2のタップとの間の巻線の巻数は、前記第3のタップと前記第4のタップとの間の巻線の巻数よりも多く、前記中性タップは前記第1のタップと前記第2のタップとの間の巻線と前記第3のタップと前記第4のタップとの間の巻線との各中性点に接続することで構成される入力部と、当該入力部に磁気的に結合して発音体が接続される出力部とで構成されるトランスと、一方の極が前記中性タップに着脱自在に構成され、直流電圧を出力する第1の電源と、前記第1の電源より出力電圧が低く、一方の極が前記中性タップに接続され、直流電圧を出力する第2の電源と、一端が前記トランスの第1のタップに接続され、他端が前記第1の電源の他方の極に接続される第1の駆動スイッチおよび、一端が前記トランスの第2のタップに接続され、他端が前記第1の電源の他方の極に接続される第2の駆動スイッチおよび、一端が前記トランスの第3のタップに接続され、他端が前記第2の電源の他方の極に接続される第3の駆動スイッチおよび、一端が前記トランスの第4のタップに接続され、他端が前記第2の電源の他方の極に接続される第4の駆動スイッチを有する発音体駆動部と、前記トランスに電力を供給する電源として、前記第1の電源と前記第2の電源とのうち、いずれか一方の電源を選択する電源選択部と、前記発音体駆動部の前記第1乃至第4の駆動スイッチのオン・オフを制御する制御部とを備え、前記電源選択部が前記第1の電源を選択した場合、前記制御部は前記第1の駆動スイッチおよび前記第2の駆動スイッチを交互にオン・オフし、前記第3の駆動スイッチおよび前記第3の駆動スイッチをオフすることで、前記第1の電源から前記発音体に電力を供給し、前記電源選択部が前記第2の電源を選択した場合、前記制御部は前記第3の駆動スイッチおよび前記第4の駆動スイッチを交互にオン・オフし、前記第1の駆動スイッチおよび前記第2の駆動スイッチをオフすることで、前記第2の電源から前記発音体に電力を供給することを特徴とする。
【0016】
この車両盗難警報音駆動回路において、前記電源選択部は、前記第1の電源の出力段に設けられ前記第1の電源から前記トランスへの電源供給をオン・オフする半導体素子からなる第1の電源スイッチと、前記第2の電源から前記トランスへの電源供給をオン・オフする第2の電源スイッチとを備え、前記第1の電源スイッチの出力端に直列接続され、当該第1の電源スイッチの出力端に向かって流れる電流を阻止する第1の逆流防止手段を設けることが好ましい。
【0017】
この車両盗難警報音駆動回路において、前記第1の駆動スイッチと前記第1のタップとの間には、前記第1の駆動スイッチから前記第1のタップに向かって流れる電流を阻止する第2の逆流防止手段が設けられ、前記第2の駆動スイッチと前記第2のタップとの間には、前記第2の駆動スイッチから前記第2のタップに向かって流れる電流を阻止する第3の逆流防止手段が設けられることが好ましい。
【0018】
この車両盗難警報音駆動回路において、前記第2の電源の出力段には、当該第2の電源の一方の極に向かって流れる電流を阻止する第4の逆流防止手段が設けられることが好ましい。
【0019】
この車両盗難警報音駆動回路において、前記第1の電源を用いて前記第2の電源を充電する充電回路を備えており、当該充電回路の出力端に直列接続され、前記第2の電源から前記充電回路に向かって流れる電流を阻止する第5の逆流防止手段が設けられることが好ましい。
【0020】
この車両盗難警報音駆動回路において、前記トランスは、オートトランスであることが好ましい。
【0021】
この車両盗難警報音駆動回路において、前記トランスは、前記第1乃至第4のタップと前記中性タップとを有する1次巻線と、前記発音体が接続される2次巻線とを備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように、本発明では、簡易回路構成で、内蔵電池で駆動する場合でも十分な音圧の警報音を発生させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の車両盗難警報音駆動回路の概略回路構成図を示す。
【図2】同上の概略回路構成図を示す。
【図3】従来の車両盗難警報音駆動回路のブロック構成図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
(実施形態1)
図1に本発明の実施形態1の車両盗難警報音駆動回路の回路構成図を示す。本実施形態の車両盗難警報音駆動回路は、トランスT1と、発音体駆動部1と、車両電池部2と、内蔵電池部3と、制御部4とで構成されている。
【0026】
トランスT1の構成について説明する。トランスT1は、オートトランス(単巻変圧器)で構成されている。また、トランスT1は、セラミック圧電板(セラミック振動板)またはダイナミックスピーカー等で構成されるサイレンSi(発音体)が出力部に接続されている。トランスT1は、巻線の端から順にタップt1〜t7が設けられており、タップt2〜t6とで入力部を構成し、タップt1、t7で出力部を構成している。タップt1、t7は巻線の両端に設けられ、タップt4(中性タップ)はトランスT1の中性点に設けられている。また、タップt2(第1のタップ)、t3(第3のタップ)はタップt1とt4との間に設けられ、タップt5(第4のタップ)、t6(第2のタップ)はタップt4とt7との間に設けられている。タップt2−t4間の巻線数は、タップt4−t6間の巻線数と同じであり、タップt3−t4間の巻線数は、タップt4−t5間の巻線数と同じである。また、タップt2−t4間およびタップt4−t6巻の巻線数は、タップt3−t4間およびタップt4−t5巻の巻線数よりも多い。タップt1、t7はコネクタCN1を介して、サイレンSiに接続されている。また、タップt4はトランスT1の中性点であり、車両電池部2および内蔵電池部3に接続されている。また、タップt2、t3、t5、t6は発音体駆動部1に接続されている。
【0027】
次に、発音体駆動部1の構成について説明する。発音体駆動部1は、スイッチング素子Q1〜Q4と、抵抗R1〜R4と、コンデンサC1と、ダイオードD3、D4とで構成されている。そして、発音体駆動部1とトランスT1とでプッシュプル回路を構成している。スイッチング素子Q1は複合パッケージであり、2つのNチャンネルのMOSFET1a(第1の駆動スイッチ)、MOSFET1b(第2の駆動スイッチ)(以下、FET1a、FET1bと略称する)を備えている。なお、FET1a、FET1bのドレイン−ソース間には寄生ダイオードがあり、ゲート−ソース間にはゲート保護ダイオードを備えている。また、スイッチング素子Q3はスイッチング素子Q1と同じ素子であり、FET2a(第3の駆動スイッチ)およびFET2b(第4の駆動スイッチ)で構成されている。
【0028】
また、スイッチング素子Q2は複合パッケージであり、2つのNPN型のトランジスタTr1a、Tr1bを備えている。なお、トランジスタTr1a、Tr1bは、ベースの入力段および、ベース−エミッタ間にバイアス抵抗を備えている。また、スイッチング素子Q4はスイッチング素子Q2と同じ素子であり、トランジスタTr2a、Tr2bで構成されている。
【0029】
FET1aは、ドレインがダイオードD3を介してタップt2に接続され、ゲートが抵抗R1とTr1aのコレクタとの接続点に接続され、ソースがグランドGNDに接続されている。また、FET1bは、ドレインがダイオードD4を介してタップt6に接続され、ゲートが抵抗R2とTr1bのコレクタとの接続点に接続され、ソースがグランドGNDに接続されている。ダイオードD3は、アノードがタップt2に接続され、カソードがFET1aのドレインに接続されている。ダイオードD4は、アノードがタップt6に接続され、カソードがFET1bのドレインに接続されている。また、トランジスタTr1aは、コレクタが抵抗R1を介してタップt4に接続され、エミッタがグランドGNDに接続され、ベースに駆動信号S1aが入力される。また、トランジスタTr1bは、コレクタが抵抗R2を介してタップt4に接続され、エミッタがグランドに接続され、ベースに駆動信号S1bが入力される。
【0030】
また、FET2aは、ドレインがタップt3に接続され、ゲートが抵抗R3とTr2aのコレクタとの接続点に接続され、ソースがグランドGNDに接続されている。また、FET2bは、ドレインがタップt5に接続され、ゲートが抵抗R4とTr2bのコレクタとの接続点に接続され、ソースがグランドGNDに接続されている。また、トランジスタTr2aは、コレクタが抵抗R3を介してタップt4に接続され、エミッタがグランドGNDに接続され、ベースに駆動信号S1cが入力される。また、トランジスタTr2bは、コレクタが抵抗R4を介してタップt4に接続され、エミッタがグランドに接続され、ベースに駆動信号S1dが入力される。
【0031】
また、コンデンサC1は電解コンデンサで構成されており、トランス1のタップt4とグランドGNDとの間に設けられる。
【0032】
次に、車両電池部2の構成について説明する。車両電池部2は、バッテリー21(車両電池)と、スイッチ部22と、充電部23とで構成されている。
【0033】
バッテリー21(第1の電源)は、車両に搭載されており、鉛蓄電池で構成されている。本実施形態のバッテリー21の出力電圧V1は、12VのDC電圧である。バッテリー21は、正極がスイッチ部22および充電部23に接続され、負極がグランドGNDに接続されている。
【0034】
スイッチ部22は、トランジスタTr3、Tr4と、抵抗R5〜R7と、ダイオードD1(第1の逆流防止手段)とで構成されている。トランジスタTr3(第1の電源スイッチ)はPNP型トランジスタで構成され、トランジスタTr4はNPN型トランジスタで構成されており、ベース−エミッタ間にバイアス抵抗を備えている。トランジスタTr3は、エミッタがバッテリー21に接続され、コレクタがダイオードD1のアノードに接続され、ベースが抵抗R6を介してトランジスタTr4のコレクタに接続されている。また、抵抗R5がトランジスタTr3のエミッタ−ベース間に設けられている。また、トランジスタTr4は、エミッタがグランドGNDに接続され、ベースに抵抗R7を介してバッテリー制御信号S2が入力される。また、ダイオードD1のカソードは、トランスT1のタップt4に接続されている。
【0035】
充電部23(充電回路)は、トランジスタTr5、Tr6と、抵抗R8〜R10と、ツェナーダイオードZD1と、ダイオードD2とで構成されている。トランジスタTr5はPNP型トランジスタで構成され、トランジスタTr6はNPN型トランジスタで構成されており、ベース−エミッタ間にバイアス抵抗を備えている。トランジスタTr6は、コレクタが抵抗R9に接続され、エミッタがグランドGNDに接続され、ベースに抵抗R10を介して充電制御信号S3が入力される。また、ツェナーダイオードZD1は、アノードが抵抗R9に接続され、カソードがバッテリー21に接続されている。トランジスタTr5は、エミッタが抵抗R8を介してバッテリー21に接続され、ベースがツェナーダイオードZD1と抵抗R9との接続点に接続され、コレクタがダイオードD2のアノードに接続されている。また、ダイオードD2のカソードは、コネクタCN2を介してバックアップ用内蔵電池31(以下、内蔵電池31と略称する)の正極に接続されている。
【0036】
次に、内蔵電池部3の構成について説明する。内蔵電池部3は、内蔵電池31と、スイッチ部32とで構成されている。
【0037】
内蔵電池31(第2の電源)は、Ni−MH電池で構成される2次電池や、リチウム電池で構成される1次電池等が用いられ、4.8V〜6.0VのDC電圧を出力する。本実施形態の内蔵電池31は、1.2VのNi−MH電池を5個備えており、出力電圧V2は6.0VのDC電圧となる。また、内蔵電池31は、正極がコネクタCN2を介してスイッチ部32に接続され、負極がコネクタCN2を介してグランドGNDに接続されている。
【0038】
スイッチ部32は、スイッチング素子Q5(第2の電源スイッチ)と、NPN型のトランジスタTr7と、抵抗R11とで構成されている。スイッチング素子Q5は、複合パッケージであり、2つのPチャンネルMOSFET3a、3b(以下、FET3a、FET3bと略称する)を備えている。FET3aは、ドレインが内蔵電池31に接続され、ソースがFET3bのソースに接続され、ゲートがトランジスタTr7のコレクタに接続されている。また、FET3bは、ドレインがトランスT1のタップt4に接続され、ゲートがトランジスタTr7のコレクタに接続されている。また、FET3aおよびFET3bは、ソース−ゲート間に抵抗R11が接続されている。また、FET3aおよびFET3bは、ドレイン−ソース間には寄生ダイオードがあり、ゲート−ソース間にはゲート保護ダイオードを備えている。
【0039】
また、トランジスタTr7は、ベースの入力段およびベース−エミッタ間にバイアス抵抗を内蔵している。トランジスタTr7は、エミッタがグランドGNDに接続され、ベースにバイアス抵抗を介して内蔵電池制御信号S4が入力される。
【0040】
次に、制御部4の構成について説明する。制御部4は、内蔵電池31に接続されており、出力電圧V2で駆動する。制御部4は、駆動信号S1a〜S1dを発音体駆動部1に出力することで、FET1a、FET1bおよびFET2a、FET2bのオン・オフを制御する。また、制御部4とスイッチ部22、32とで電源選択部を構成しており、制御部4は、バッテリー制御信号S2をスイッチ部22に出力し、充電信号S3を充電部23に出力し、内蔵電池制御信号S4をスイッチ部32に出力する。そして、制御部4はスイッチ部22とスイッチ部32とのうちいずれか一方のみをオンして、バッテリー21または内蔵電池31からトランスT1に電力が供給される。また、制御部4は、バッテリー21の出力電圧V1と、内蔵電池31の出力電圧V2とを検出している。また、制御部4は、車両盗難警報機に備えられた図示しない異常検出部から、異常検出の有無を示す警報信号S5が入力される。
【0041】
次に本実施形態の車両盗難警報音駆動回路の動作について説明する。
【0042】
まず、バッテリー21を用いてサイレンSiを駆動する場合について説明する。制御部4は、バッテリー21の出力電圧V1を検出する。そして、出力電圧V1が所定値以上である場合、制御部4はバッテリー21が存在すると判断する。そして、ハイレベルのバッテリー制御信号S2をスイッチ部22に出力する。ハイレベルのバッテリー制御信号S2がスイッチ部22のトランジスタTr4のベースに入力すると、トランジスタTr4がオンし、トランジスタTr3がオンする。したがって、バッテリー21は、ダイオードD1を介してトランスT1のタップt4に導通され、バッテリー21からトランスT1に電源供給される。
【0043】
また、制御部4はローレベルの内蔵電池制御信号S4をスイッチ部32に出力する。ローレベルの内蔵電池制御信号S4がスイッチ部32のトランジスタTr7のベースに入力すると、トランジスタTr7はオフし、FET3a、FET3bはオフする。したがって、内蔵電池31とトランスT1のタップt3とが遮断され、内蔵電池31からトランスT1には電源供給されない。
【0044】
そして、車両盗難警報機が異常を検出すると、図示しない異常検出部から制御部4にハイレベルの警報信号S5が出力される。制御部4は、ハイレベルのバッテリー制御信号S2を出力しているときに、ハイレベルの警報信号S5が入力されると、ハイレベルとローレベルを交互に繰り返す駆動信号S1a、S1bを発音体駆動部1に出力する。また、制御部4は、ローレベルの駆動信号S1c、S1dを発音体駆動部1に出力する。
【0045】
ハイレベルの駆動信号S1a、S1bがスイッチング素子Q2に出力された場合、トランジスタTr1a、Tr1bがオンし、スイッチング素子Q1のFET1a、FET1bがオンする。したがって、トランスT1のタップt2、t6がグランドGNDに短絡される。また、ローレベルの駆動信号S1a、S1bがスイッチング素子Q2に出力された場合、トランジスタTr1a、Tr1bがオフし、スイッチング素子Q2がオフする。したがって、トランスT1のタップt2、t6がグランドGNDから遮断される。
【0046】
したがって、制御部4はハイレベルとローレベルを繰り返す駆動信号S1a、S1bを出力することで、FET1a、FET1bを交互にオン・オフさせる。それによって、トランスT1のタップt2−t4間と、タップt4−t6間とに交互に電流が流れる。上記のようにプッシュプル回路で構成された発音体駆動部1を用いて、バッテリー21からトランスT1のタップt4に印加される出力電圧V1を昇圧・変換して、タップt1、t7間にサイレン駆動電力を生成する。そして、コネクタCN1を介して接続されてサイレンSiにサイレン駆動電力が供給され、サイレンSiは警報音を発する。
【0047】
なお、スイッチング素子Q4にはローレベルの駆動信号S1c、S1dが入力されるので、トランジスタTr2a、Tr2bおよび、FET2a、FET2bはオフする。したがって、タップt3、t5はグランドGNDから遮断されている。
【0048】
なお、車両盗難警報機が異常を検出していない場合は、図示しない異常検出部から制御部4にローレベルの警報信号S5が出力される。制御部4にローレベルの警報信号S5が入力すると、制御部4は、ローレベルのバッテリー制御信号S2をスイッチ部22に出力し、ローレベルの駆動信号S1a〜S1dを発音体駆動部1に出力する。したがって、FET1a、FET1bおよびFET2a、FET2bがオフするので、トランスT1に電流が流れず、サイレンSiは警報音を発しない。
【0049】
また、制御部4は内蔵電池31の出力電圧V2を検出している。そして、出力電圧V2が所定値以下である場合、制御部4はハイレベルの充電信号S3を充電部23に出力する。ハイレベルの充電信号S3がトランジスタTr6のベースに入力すると、トランジスタTr6がオンし、トランジスタTr5がオンする。トランジスタTr5がオンすることによって、バッテリー21の出力電圧V1が抵抗R8とダイオードD2を介して内蔵電池31の正極に印加される。そして、内蔵電池31は充電される。
【0050】
内蔵電池31が充電され、出力電圧V2が所定値以上となると、制御部4はローレベルの充電信号S3を充電部23に出力する。ローレベルの充電信号S3がトランジスタTr6のベースに入力すると、トランジスタTr6がオフし、トランジスタTr5がオフする。それによって、バッテリー21から内蔵電池31への電源供給は停止する。また、充電部23の出力端にはダイオードD2(第5の逆流防止手段)が設けられており、電流が流れる方向を制限している。したがって、ダイオードD2が内蔵電池31から充電部23に向かって流れる電流を阻止するので、内蔵電池31からの逆電圧によるトランジスタTr5の破壊を防止することができる。
【0051】
次に、内蔵電池31を用いてサイレンSiを駆動する場合について説明する。本実施形態の車両盗難警報音駆動回路は、バッテリー21が存在しない場合、内蔵電池31を用いてサイレンSiを駆動する。例えば、窃盗者が車両盗難警報機の動作および警報音を止める目的で、バッテリー21を取り外すおそれがある。
【0052】
まず、制御部4はバッテリー21の出力電圧V1を検出する。そして、出力電圧V1が所定値以下である場合、制御部4はバッテリー21が存在しないと判断する。そして、制御部4はハイレベルの内蔵電池制御信号S4をスイッチ部32に出力する。ハイレベルの内蔵電池制御信号S4がトランジスタTr7のベースに入力すると、トランジスタTr7がオンし、スイッチング素子Q5のFET3a、FET3bがオンする。したがって、内蔵電池31とトランスT1のタップt4とが導通し、内蔵電池31からトランスT1に電源供給される。
【0053】
また、制御部4はローレベルのバッテリー制御信号S2をスイッチ部22に出力する。ローレベルのバッテリー制御信号S2がスイッチ部22のトランジスタTr4のベースに入力されると、トランジスタTr4がオフし、トランジスタTr3がオフする。したがって、バッテリー21とトランスT1のタップt4とが遮断すると同時に、制御部4はハイレベルの内蔵電池制御信号S4を出力して、ハイレベルとローレベルを繰り返す駆動信号S1c、S1dを発音体駆動部1に出力する。また、制御部4は、ローレベルの駆動信号S1a、S1bを発音体駆動部1に出力する。
【0054】
ハイレベルの駆動信号S1c、S1dがスイッチング素子Q4に出力された場合、トランジスタTr2a、Tr2bがオンし、スイッチング素子Q3のFET2a、FET2bがオンする。したがって、トランスT1のタップt3、t5がグランドGNDに短絡される。また、ローレベルの駆動信号S1c、S1dがスイッチング素子Q4に出力された場合、トランジスタTr2a、Tr2bがオフし、スイッチング素子Q3がオフする。したがって、トランスT1のタップt3、t5がグランドGNDから遮断される。
【0055】
したがって、制御部4はハイレベルとローレベルを繰り返す駆動信号S1c、S1dを出力することで、FET2a、FET2bを交互にオン・オフさせる。それによって、トランスT1のタップt3−t4間と、タップt4−t5間とに交互に電流が流れる。上記のようにプッシュプル回路で構成された発音体駆動部1を用いて、内臓電池31からトランスT1のタップt4に印加される出力電圧V2を昇圧・変換して、タップt1、t7間にサイレン駆動電力を生成する。そして、コネクタCN1を介して接続されてサイレンSiにサイレン駆動電力が供給され、サイレンSiは警報音を発する。
【0056】
なお、スイッチング素子Q2にはローレベルの駆動信号S1a、S1bが入力されるので、トランジスタTr1a、Tr1bおよび、FET1a、FET1bはオフする。したがって、タップt2、t4はグランドGNDから遮断されている。
【0057】
この様に、バッテリー21の出力電圧V1が所定値以下となった場合、内蔵電池31に切り替わり、サイレンSiが警報音を発する。
【0058】
また、バッテリー21が取り外されている状態において、車両電池部2のスイッチ部22に設けられているPNP型のトランジスタTr3のコレクタに、内臓電池31の出力電圧V2(逆電圧)が印加されると、トランジスタTr3が破壊するおそれがある。
【0059】
しかし、本実施形態では、車両電池部2の出力段にダイオードD1(第1の逆流防止手段)が設けられている。ダイオードD1は、アノードがトランジスタTr3のコレクタに接続し、カソードがFET3bのドレインに接続している。そのため、内蔵電池31の出力電圧V2がトランジスタTr3のコレクタに印加されることはない。
【0060】
また、内蔵電池31を用いてサイレンSiから警報音を発する際に、FET2a、FET2bがオン・オフし、トランスT1に電流が流れる。ここで、FET2aがオンし、FET2bがオフしている場合、タップt3とt4との間には出力電圧V2が印加される。ここで、タップt3とt4との間の巻線数をn1、タップt2とt4との間の巻線数をn2とする。タップt2とt4との間に発生する電圧V3は、V3=n2×V2/n1となる。本実施形態では、n1とn2との関係を、n2/n1≒出力電圧V1/出力電圧V2となるように設定している。したがって、タップt2とt4との間に発生する電圧V3は、V3=n2×V2/n1=(12V/6V)×6V=12Vとなる。このときに、FET1aのドレイン−ソース間の電圧Vdsは、Vds=−(V3−V2)=−(12V−6V)=−6Vとなる。つまり、内蔵電池31を用いて駆動する際に、FET2aがオンしたときに、FET1aのドレイン−ソース間には、−6Vの逆起電圧が発生する。同様にFET2bがオンしたときに、FET1bのドレイン−ソース間にも−6Vの逆起電圧が発生する。この逆起電圧によって、FET1a、FET1b内部のダイオードを通して導通する。
【0061】
しかし、本実施形態では、FET1aとタップt2との間にダイオードD3(第2の逆流防止手段)が設けられ、FET1bとタップt6との間にダイオードD4(第3の逆流防止手段)が設けられている。ダイオードD3は、アノードがタップt2に接続され、カソードがFET1aのドレインに接続されている。ダイオードD4は、アノードがタップt6に接続され、カソードがFET1bのドレインに接続されている。そのため、FET1a、FET1bに逆起電圧が印加されるのを防止することができる。
【0062】
また、バッテリー21の出力電圧V1(12V)は、内蔵電池31の出力電圧V2(6V)よりも大きい電圧となっている。したがって、バッテリー21の出力電圧V1が内蔵電池31に逆流するおそれがある。しかし、スイッチ部32はスイッチング素子Q5(第4の逆流防止手段)を備えている。スイッチング素子Q5(FET3a、FET3b)は、内蔵電池31とダイオードD1との間に直列接続されている。FET3bのドレインは、ダイオードD1に接続されているため、出力電圧V1がFET3bの寄生ダイオードを介して、FET3aに印加される。しかし、バッテリー21が取り付けられている状態では、FET3aはオフしている。したがって、FET3aのソースからドレイン方向は遮断されているので、内蔵電池31に出力電圧V1が印加されることはない。
【0063】
また、本実施形態の車両盗難警報音駆動回路は、出力電圧の異なるバッテリー21と内蔵電池31とでサイレンSiを駆動する際に用いるタップを変えている。バッテリー21で駆動する場合は、FET1a、FET1bをオン・オフし、タップt2−t4間およびタップt4−t6間に電流を流している。また、内蔵電池31で駆動する場合は、FET2a、FET2bをオン・オフし、タップt3−t4間およびタップt4−t5間に電流を流している。内蔵電池31で駆動する際に用いるタップt3−t4間およびタップt4−t5間の巻線数は、バッテリー21で駆動する際に用いるタップt2−t4間およびタップt4−t6間の巻線数よりも少ない。したがって、内蔵電池31を用いる場合は、バッテリー21を用いる場合に対して、トランスT1のタップt4に印加される電圧をより大きく昇圧する。そのため、バッテリー21の出力電圧V1(12V)よりも小さい出力電圧V2(6V)の内蔵電池31を用いてサイレンSiを駆動する場合でも、十分な音圧の警報音を発することができる。また、本実施形態ではタップt2−t4間およびタップt4−t6間の巻線数n1と、タップt3−t4間およびタップt4−t5間の巻線数n2との関係をn2/n1≒出力電圧V1/出力電圧V2となるように設定している。それによって、バッテリー21で駆動する場合と内蔵電池31で駆動する場合とで略同じ音圧の警報音を発することができる。
【0064】
また、従来の車両盗難警報音駆動回路は、図3に示すようにフライバック型のDC/DCコンバータ13を用いて、バッテリー11および内蔵電池12の出力電圧を昇圧していた。フライバック型のDC/DCコンバータ13は大電力の出力には適していないため、発音体15の音圧が小さくなる問題があった。さらに、DC/DCコンバータ13は、入力される互いに異なる電圧値を、昇圧比を変動させることで所定の出力電圧V13を生成しているため、回路構成が複雑となる問題があった。
【0065】
しかし、本実施形態では発音体駆動部1とトランスT1とでプッシュプル回路を構成している。発音体駆動部1は、FET1a、FET1bまたは、FET2a、FET2bを交互にオン・オフすることで、トランスT1のタップt4に印加される直流電圧を昇圧すると共に、高周波電力に変換してサイレンSiに供給する。フライバック型のDC/DCコンバータ13よりもサイレンSiに供給する電力を大きくすることができ、音圧を大きくすることができる。そのため、サイレンSiから発せられる警報音を大きくすることができる。
【0066】
また、発音体駆動部1とトランスT1とで構成されるプッシュプル回路で、直流電圧の昇圧と高周波電力への変換とを行っている。したがって、従来のようにDC/DCコンバータ13とドライブ回路14との両方を備える必要がないので、部品点数を減らすことができ、コストを下げることができる。
【0067】
また、本実施形態のトランスT1は、オートトランスで構成されている。したがって、トランスT1は、1次巻線と2次巻線とが一部共用されている。そのため、トランスT1の巻線数を少なくすることができ、トランスT1を小型化することができる。
【0068】
また、2次巻線を備えたトランスT2でサイレンSiを駆動する構成としてもよい。図2にトランスT2を備えた車両盗難警報音駆動回路の回路構成図を示す。
【0069】
トランスT2は、1次巻線T2aと、2次巻線T2bとを備えている。1次巻線T2aは、巻線の端から順にタップt11〜t15が設けらることで入力部を構成している。タップt11、t15は巻線の両端に設けられ、タップt13は巻線の中点に設けられている。また、タップt12−t13巻の巻線数は、タップt13−t14巻の巻線数と同じである。タップt13は、トランスT2aの中性点として、車両電池部2および内蔵電池部3に接続されている。また、タップt11はダイオードD3を介してFET1aに接続され、タップt15はダイオードD4を介してFET1bに接続されている。また、タップt12はFET2aに接続され、タップt14はFET2bに接続されている。
【0070】
また、2次巻線T2bは、タップt16、t17が設けられることで出力部を構成している。タップt16、t17は、2次巻線T2bの両端に設けられており、コネクタCN3を介してサイレンSiが接続されている。
【0071】
他の構成は、図1を用いて上記で説明したトランスT1を用いた車両盗難警報音駆動回路と同様であり、同一符号を付して説明は省略する。
【0072】
内蔵電池31で駆動する際に用いるタップt12−t13間およびタップt13−t14間の巻線数は、バッテリー21で駆動する際に用いるタップt11−t13間およびタップt13−t15間の巻線数よりも少ない。したがって、内蔵電池31を用いる場合は、バッテリー21を用いる場合に対して、トランスT1のタップt4に印加される電圧をより大きく昇圧する。そのため、バッテリー21の出力電圧V1(12V)よりも小さい出力電圧V2(6V)の内蔵電池31を用いて、サイレンSiを駆動する場合でも、サイレンSiから発せられる警報音の音圧を十分に得ることができる。
【0073】
また、トランスT2は、1次巻線T2aと2次巻線T2bとが絶縁されている。したがって、1次巻線T2a側にサージ電圧やノイズが生じても、サイレンSiには伝達されないので、サイレンSiを保護することができる。
【符号の説明】
【0074】
1 発音体駆動部
2 車両電池部
3 内蔵電池部
4 制御部
21 バッテリー
22 スイッチ部
31 内蔵電池
32 スイッチ部
D1〜D4 ダイオード
T1 トランス
Si サイレン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1乃至第4のタップおよび中性タップを具備し、前記第1のタップと前記第2のタップとの間の巻線の巻数は、前記第3のタップと前記第4のタップとの間の巻線の巻数よりも多く、前記中性タップは前記第1のタップと前記第2のタップとの間の巻線と前記第3のタップと前記第4のタップとの間の巻線との各中性点に接続することで構成される入力部と、当該入力部に磁気的に結合して発音体が接続される出力部とで構成されるトランスと、
一方の極が前記中性タップに着脱自在に構成され、直流電圧を出力する第1の電源と、
前記第1の電源より出力電圧が低く、一方の極が前記中性タップに接続され、直流電圧を出力する第2の電源と、
一端が前記トランスの第1のタップに接続され、他端が前記第1の電源の他方の極に接続される第1の駆動スイッチおよび、一端が前記トランスの第2のタップに接続され、他端が前記第1の電源の他方の極に接続される第2の駆動スイッチおよび、一端が前記トランスの第3のタップに接続され、他端が前記第2の電源の他方の極に接続される第3の駆動スイッチおよび、一端が前記トランスの第4のタップに接続され、他端が前記第2の電源の他方の極に接続される第4の駆動スイッチを有する発音体駆動部と、
前記トランスに電力を供給する電源として、前記第1の電源と前記第2の電源とのうち、いずれか一方の電源を選択する電源選択部と、
前記発音体駆動部の前記第1乃至第4の駆動スイッチのオン・オフを制御する制御部とを備え、
前記電源選択部が前記第1の電源を選択した場合、前記制御部は前記第1の駆動スイッチおよび前記第2の駆動スイッチを交互にオン・オフし、前記第3の駆動スイッチおよび前記第3の駆動スイッチをオフすることで、前記第1の電源から前記発音体に電力を供給し、
前記電源選択部が前記第2の電源を選択した場合、前記制御部は前記第3の駆動スイッチおよび前記第4の駆動スイッチを交互にオン・オフし、前記第1の駆動スイッチおよび前記第2の駆動スイッチをオフすることで、前記第2の電源から前記発音体に電力を供給することを特徴とする車両盗難警報音駆動回路。
【請求項2】
前記電源選択部は、前記第1の電源の出力段に設けられ前記第1の電源から前記トランスへの電源供給をオン・オフする半導体素子からなる第1の電源スイッチと、前記第2の電源から前記トランスへの電源供給をオン・オフする第2の電源スイッチとを備え、
前記第1の電源スイッチの出力端に直列接続され、当該第1の電源スイッチの出力端に向かって流れる電流を阻止する第1の逆流防止手段を設けることを特徴とする請求項1記載の車両盗難警報音駆動回路。
【請求項3】
前記第1の駆動スイッチと前記第1のタップとの間には、前記第1の駆動スイッチから前記第1のタップに向かって流れる電流を阻止する第2の逆流防止手段が設けられ、前記第2の駆動スイッチと前記第2のタップとの間には、前記第2の駆動スイッチから前記第2のタップに向かって流れる電流を阻止する第3の逆流防止手段が設けられることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の車両盗難警報音駆動回路。
【請求項4】
前記第2の電源の出力段には、当該第2の電源の一方の極に向かって流れる電流を阻止する第4の逆流防止手段が設けられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両盗難警報音駆動回路。
【請求項5】
前記第1の電源を用いて前記第2の電源を充電する充電回路を備えており、当該充電回路の出力端に直列接続され、前記第2の電源から前記充電回路に向かって流れる電流を阻止する第5の逆流防止手段が設けられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両盗難警報音駆動回路。
【請求項6】
前記トランスは、オートトランスであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の車両盗難警報音駆動回路。
【請求項7】
前記トランスは、前記第1乃至第4のタップと前記中性タップとを有する1次巻線と、前記発音体が接続される2次巻線とを備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の車両盗難警報音駆動回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−230556(P2011−230556A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−100258(P2010−100258)
【出願日】平成22年4月23日(2010.4.23)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】