説明

車両

【課題】消音部に起因して最低地上高が低くなるのを抑制し、かつ、走行中に消音部が地面と接触するのを抑制することが可能な車両を提供する。
【解決手段】この自動二輪車(車両)1は、後輪25の前方に配置されるエンジン17と、エンジン17と後輪25との間に配置されるリヤサスペンション24と、前端部32aがエンジン17に接続されるとともに、エンジン17からの排出ガスを導出する排気管36と、排気管36に接続され、後輪25の前端部とリヤサスペンション24の前端部との間で、かつ、リヤサスペンション24の下端部よりも上方に配置される膨張室33とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両に関し、特に、排気管と排気管に接続される消音部とを備えた車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、排気管と排気管に接続される消音部とを備えたオートバイ(車両)が知られている(たとえば、特許文献1参照)。上記特許文献1には、後輪と、後輪の前方に配置されるエンジンと、エンジンと後輪との間に配置されるリヤサスペンションと、エンジンの後部に一方端が接続されるとともに、後方下方に延びた後にリヤサスペンションと干渉しないように下方に延びるように形成された排気管と、排気管の他方端に接続され、後輪よりも前方に配置される消音部とを備えるオートバイが開示されている。このオートバイの消音部の下面部は、リヤサスペンションの下端部よりも低いエンジンの底部よりもさらに下方に位置するように配置されるとともに、この消音部は、エンジンと後輪との間に配置される部品のうち、最も低い位置に配置されている。すなわち、特許文献1では、オートバイの消音部の下面部により、最低地上高が規定されている。
【0003】
【特許文献1】特開昭63−145189号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に開示されたオートバイ(車両)では、リヤサスペンションの下端部よりも低いエンジンの底部よりもさらに下方に位置する消音部の下面部により最低地上高が規定されている。このため、オートバイの最低地上高が低くなるとともに、走行中に消音部の下面部が地面と接触する可能性があるという問題点がある。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、消音部に起因して最低地上高が低くなるのを抑制し、かつ、走行中に消音部が地面と接触するのを抑制することが可能な車両を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0006】
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による車両は、後輪と、後輪の前方に配置されるエンジンと、エンジンと後輪との間に配置されるリヤサスペンションと、一方端がエンジンに接続されるとともに、エンジンからの排出ガスを導出する排気管と、排気管に接続され、平面視において、少なくとも一部が、後輪の前端部とリヤサスペンションの前端部との間に位置するとともに、リヤサスペンションの下端部よりも上方に配置される消音部とを備える。
【0007】
この一の局面による車両では、上記のように、エンジンと後輪との間に配置されるリヤサスペンションと、リヤサスペンションの下端部よりも上方に配置される消音部とを設けることによって、リヤサスペンションよりも下方に消音部が配置されることはない。これにより、走行中に消音部が地面と接触するのを抑制することができるとともに、消音部に起因して最低地上高が低くなるのを抑制することができる。また、消音部を、少なくとも一部が後輪の前端部とリヤサスペンションの前端部との間に位置するように配置することによって、消音部を後輪の側方に配置する場合と比べて、消音部に起因して車両が車幅方向に大きくなるのを抑制することができる。また、消音部を、少なくとも一部が後輪の前端部とリヤサスペンションの前端部との間に位置するように配置することによって、走行中に後輪が上下方向に揺動した際にも、消音部を後輪の揺動軌跡上に配置しないように構成することができる。これにより、消音部が後輪と干渉するのを抑制することができる。これらの結果、車両が車幅方向に大きくなるのを抑制するとともに、消音部が後輪と干渉するのを抑制しながら、最低地上高が低くなるのを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0009】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による自動二輪車の全体構成を示した側面図である。図2〜図9は、図1に示した第1実施形態による自動二輪車の構造を説明するための図である。なお、第1実施形態では、本発明の車両の一例として、オフロード仕様の自動二輪車について説明する。図中、矢印FWD方向は、自動二輪車の走行方向の前方を示している。以下、図1〜図9を参照して、本発明の第1実施形態による自動二輪車1の構造について説明する。
【0010】
本発明の第1実施形態による自動二輪車1の全体構造としては、図1に示すように、ヘッドパイプ2の下側後方に延びるように形成された接続部2aに、メインフレーム3の左側フレーム3aおよび右側フレーム3b(図2参照)が接続されている。なお、第1実施形態において、左側および右側は、それぞれ、走行方向(矢印FWD方向)に向かって左側および右側を意味する。メインフレーム3の左側フレーム3aおよび右側フレーム3b(図2参照)は、それぞれ、後側の下方向に延びるように形成されている。また、メインフレーム3の後部には、後述するバックステー8を取り付けるための取付部3cが設けられている。
【0011】
また、ヘッドパイプ2の後部と、左側フレーム3aの上部および右側フレーム3b(図2参照)の上部との間には、それぞれ、タンクレール4を構成する左側タンクレール4aおよび右側タンクレール4b(図2参照)が配置されている。これら一対のタンクレール4には、後述する燃料タンク30の前部が配置されている。また、図2に示すように、左側フレーム3aの後部の上部と右側フレーム3bの後部の上部とは、接続部材5により連結されている。この接続部材5には、支持部6が一体的に形成されている。なお、メインフレーム3は、左側フレーム3aと右側フレーム3bと接続部材5と支持部6とにより構成されている。また、支持部6には、図1に示すように、互いに車幅方向に離間した位置に配置されるとともに、後側の上方に延びる左側レール7aおよび右側レール7b(図2参照)と、後述するリヤサスペンション24とが接続されている。なお、左側レール7a、および右側レール7bにより、シートレール7が構成されている。また、シートレール7は、メインフレーム3から後述する座席シート31の下方を後方に延びるように配置されている。また、左側フレーム3aの取付部3cと左側レール7aとの間には、図1に示すように、左側ステー8aが取り付けられている。また、図2に示すように、右側フレーム3bの後部と右側レール7bの後部との間には、右側ステー8bが取り付けられている。これら左側ステー8aと右側ステー8bとによりバックステー8が構成されている。なお、バックステー8は、本発明の「リヤフレーム」の一例である。このバックステー8は、シートレール7の下方を後方に延びるように配置されている。
【0012】
また、ヘッドパイプ2の下側には、図1に示すように、後方かつ下方に延びるダウンチューブ9が配置されている。このダウンチューブ9の下端部には、ダウンチューブ9と、メインフレーム3の左側フレーム3aおよび右側フレーム3b(図2参照)とをそれぞれ接続する下部フレーム10の左側下部フレーム10aおよび図示しない右側下部フレームが配置されている。
【0013】
また、ヘッドパイプ2の上方には、ハンドル11が回動可能に配置されている。また、ヘッドパイプ2の前方には、ヘッドパイプ2の前方を覆うゼッケンプレート12が配置されている。また、ヘッドパイプ2の下方には、一対のフロントフォーク13が配置されている。この一対のフロントフォーク13の下端部には、車軸14が固定されている。この車軸14には、前輪15が回転可能に取り付けられている。この前輪15の上方には、前輪15の上方を覆うフロントフェンダ16が配置されている。フロントフェンダ16は、後端部がダウンチューブ9と干渉しないように配置されている。
【0014】
また、メインフレーム3の下方で、かつ、ダウンチューブ9の後方には、エンジン17が配置されている。このエンジン17は、メインフレーム3に固定された支持プレート18と、ダウンチューブ9に固定された支持プレート19と、下部フレーム10に固定された支持プレート20とにより固定されている。また、エンジン17は、シリンダ軸線が鉛直線に対して後方に傾斜するように支持プレート18〜20に固定されている。
【0015】
また、エンジン17は、回転するクランク軸(図示せず)が内部に配置されるクランクケース部17aと、シリンダ部17bと、シリンダ部17bの上側に配置されるシリンダヘッド部17cと、シリンダヘッドカバー部17dとによって構成されている。エンジン17のシリンダ部17bは、内部に1つのシリンダ(図示せず)を有している。また、エンジン17のシリンダヘッド部17cの前面には、吸気ポート17eが設けられている。また、エンジン17のシリンダヘッド部17cの後面には、排気ポート17fが設けられている。つまり、エンジン17は、前方吸気型で、かつ、後方排気型の単気筒エンジンである。また、吸気ポート17eには、図3に示すように、前方上方に延びる吸気管21の一方端部が接続されている。
【0016】
また、メインフレーム3には、図1に示すように、ピボット軸22が設けられている。このピボット軸22により、リヤアーム23の前端部が上下に揺動可能に支持されている。このリヤアーム23は、左側アーム部23aと図示しない右側アーム部とからなる。また、図2に示すように、左側レール7aと右側レール7bとの間には、リヤサスペンション24が配置されている。また、リヤアーム23の後端部には、図1に示すように、後輪25が回転可能に取り付けられている。また、後輪25には、後輪25と共に回転するように、ドリブンスプロケット25aが設けられている。このドリブンスプロケット25aには、チェーン26が噛合されており、チェーン26は、エンジン17により駆動されるように構成されている。また、後輪25の上方には、後輪25の上方を覆うリヤフェンダ27が配置されている。
【0017】
また、リヤサスペンション24は、エンジン17の後方で、かつ、後輪25の前方に配置されるとともに、上部に行くほど前方に傾斜するように配置されている。また、リヤサスペンション24は、本体部24aと、本体部24aに接続されたサブタンク部24bとを含んでいる。また、本体部24aは、上下方向に圧縮および伸長可能に構成されており、後輪25が上下方向に移動する際の衝撃を吸収する機能を有する。また、リヤサスペンション24の本体部24aの上端部には、図3に示すように、上側取付部24cが設けられている。そして、上側取付部24cは、メインフレーム3の接続部材5(図2参照)の支持部6に揺動可能に取り付けられている。また、本体部24aの下側は、リンク機構28を介してリヤアーム23に連結されている。具体的には、リヤサスペンション24の本体部24aの下側には、下側取付部24dが設けられている。そして、下側取付部24dは、リンク機構28に揺動可能に取り付けられている。これにより、リヤアーム23および後輪25が上下方向に揺動(移動)する際の衝撃を吸収することが可能となる。なお、図1に示すように、第1実施形態による自動二輪車1の最低地上高(前輪15および後輪25以外の部品と地面Lとの間の長さ)は、リヤサスペンション24の下端部に位置する下側取付部24dの地面Lからの高さである高さHである。
【0018】
また、リヤサスペンション24のサブタンク部24bは、図2に示すように、後述する排気管36のエンジン接続部32が配置されるリヤサスペンション24の左側(矢印Y1方向側)とは反対側のリヤサスペンション24の右側(矢印Y2方向側)に配置されている。また、サブタンク部24bは、図3に示すように、リヤサスペンション24の本体部24aの長手方向に沿って延びるように配置されている。
【0019】
また、タンクレール4の左側タンクレール4aと右側タンクレール4bとの間には、図2に示すように、エアクリーナ29が配置されている。このエアクリーナ29には、図3に示すように、吸気管21の他方端部(前端部)が接続されている。また、エアクリーナ29は、エンジン17の後面の排気ポート17fよりも前方に配置されている。また、図1に示すように、エアクリーナ29の後側には、エアクリーナ29の後方に延びるように樹脂製の燃料タンク30が配置されている。また、燃料タンク30の上方には、座席シート31の前部が配置されている。この座席シート31は、燃料タンク30の後方に延びるように形成されている。なお、自動二輪車1は、通常走行時に、運転者が座席シート31の後述する膨張室33の直上に対応する部分に跨るように構成されている。
【0020】
また、シリンダヘッド部17c(図1参照)の後面に設けられた排気ポート17fには、図2に示すように、エンジン17からの排出ガスを導出する後述する排気管36のエンジン接続管32が接続されている。なお、エンジン接続管32は、本発明の「エンジン接続部」の一例である。このエンジン接続管32は、前端部32aが排気ポート17fに接続されるとともに、リヤサスペンション24の左側(矢印Y1方向側)に向かって後方に延びるように構成されている。
【0021】
ここで、第1実施形態では、エンジン接続管32の後端部32bには、図1に示すように、膨張室33が接続されている。なお、膨張室33は、本発明の「消音部」の一例である。この膨張室33は、後述する排気管36のエンジン接続管32を介してエンジン17からの排出ガスを膨張させることにより、排気音を低減する機能を有する。また、膨張室33は、膨張室33の後端部が後輪25の前端部よりも前方に位置するように、リヤサスペンション24の前端部と後輪25の前端部との間に配置されている。また、膨張室33は、リヤサスペンション24の上部の後方で、かつ、リヤサスペンション24の下端部に位置する下側取付部24dよりも上方に配置されている。
【0022】
また、本実施形態では、膨張室33は、図2に示すように、左側面が左側レール7aの近傍に配置されているとともに、右側面が右側レール7bの近傍に配置されている。つまり、膨張室33は、左側レール7aと右側レール7bとの間を車幅方向に延びるように構成されている。また、膨張室33の車幅方向(矢印Y1方向および矢印Y2方向)の長さは、図4に示すように、座席シート31の膨張室33と対応する部分の車幅方向(矢印Y1方向および矢印Y2方向)の長さよりも小さい。これにより、運転者が座席シート31の膨張室33の上方に対応する部分に跨った際にも、膨張室33が車幅方向(矢印Y1方向および矢印Y2方向)に座席シート31よりも突出することに起因して、乗り心地が悪くなるのを抑制することが可能となる。また、膨張室33は、図4および図5に示すように、前面部33a(図5参照)の左側(矢印Y1方向側)に設けられた穴部33bにおいて、エンジン接続管32の後端部32bと接続されている。
【0023】
また、膨張室33は、図3に示すように、シートレール7に取り付けられている。具体的には、シートレール7の左側レール7aには、図6および図7に示すように、下方に延びるように逆L字形状の取付ステー7cが一体的に設けられている。また、右側レール7bには、図7に示すように、下方に延びるように逆L字形状の取付ステー7dが一体的に設けられている。また、膨張室33は、図7および図8に示すように、上面部33cに一体的に設けられるL字形状の取付部33dおよび33eを有している。そして、図7に示すように、膨張室33の取付部33dと左側レール7aの取付ステー7cとは、ボルト60およびナット61により、共締めされている。また、膨張室33の取付部33eと右側レール7bの取付ステー7dとは、ボルト62およびナット63により、共締めされている。
【0024】
また、第1実施形態では、膨張室33は、図3に示すように、リヤサスペンション24と、シートレール7と、バックステー8とにより囲まれた領域に配置されている。具体的には、膨張室33の前面部33aは、リヤサスペンション24の本体部24aと略平行に配置されている。また、膨張室33の上面部33cは、シートレール7の下面と略平行に配置されている。また、膨張室33の下面部33fは、バックステー8に沿うように配置されている。また、膨張室33は、リヤアーム23よりも上方に配置されている。
【0025】
また、膨張室33の下面部33fには、図9に示すように、下面部33fの右側(矢印Y2方向側)に設けられる穴部33gにおいて、後述する排気管36のマフラー接続管34が接続されている。なお、マフラー接続管34は、本発明の「マフラー接続部」の一例である。このマフラー接続管34は、前端部34aにおいて、膨張室33の穴部33gと接続されるとともに、図8に示すように、後端部34bにおいて、マフラー35の接続管35aと接続されている。また、マフラー接続管34は、図6に示すように、上方で、かつ、後方に向かって延びるように配置されている。なお、エンジン接続管32とマフラー接続管34とにより、排気管36が構成されている。すなわち、エンジン17(図1参照)に前端部32aが接続されるとともに、膨張室33に後端部32bが接続されるエンジン接続管32と、膨張室33に前端部34a(図9参照)が接続されるとともに、マフラー35に後端部34bが接続されるマフラー接続管34とにより排気管36が構成されている。
【0026】
また、マフラー接続管34とマフラー35の接続管35aとは、バンド部材37によって接続されている。また、マフラー35は、マフラー接続管34と接続される接続管35aと、消音機能を有する本体部35bとにより構成されている。また、マフラー35の本体部35bの上面には、取付部35cが一体的に設けられている。マフラー35は、図2に示すように、取付部35cと右側レール7bの支持部7e(図6参照)がボルト64によって共締めされることにより、右側レール7bに支持されるように構成されている。
【0027】
第1実施形態では、上記のように、エンジン17と後輪25との間に配置されるリヤサスペンション24と、リヤサスペンション24の下端部に位置する下側取付部24dよりも上方に配置される膨張室33とを設けることによって、リヤサスペンション24よりも下方に膨張室33が配置されることはない。これにより、走行中に膨張室33が地面と接触するのを抑制することができるとともに、膨張室33に起因して最低地上高が低くなるのを抑制することができる。また、膨張室33を、後輪25の前端部とリヤサスペンション24の前端部との間に配置することによって、膨張室33を後輪25の側方に配置する場合と比べて、膨張室33に起因して自動二輪車1が車幅方向に大きくなるのを抑制することができる。また、膨張室33を、後輪25の前端部とリヤサスペンション24の前端部との間に位置するように配置することによって、走行中に後輪25が上下方向に揺動した際にも、膨張室33を後輪25の揺動軌跡上に配置しないように構成することができる。これにより、膨張室33が後輪25と干渉するのを抑制することができる。これらの結果、自動二輪車1が車幅方向(矢印Y1方向および矢印Y2方向)に大きくなるのを抑制するとともに、膨張室33が後輪25と干渉するのを抑制しながら、最低地上高が低くなるのを抑制することができる。
【0028】
また、第1実施形態では、上記のように、エンジン17から排気管36を介して導出された排出ガスを膨張させる膨張室33を設けることによって、エンジン17から排出ガスが排出される際に発生する排気音を容易に低減することができる。
【0029】
また、第1実施形態では、上記のように、排気管36のエンジン接続管32を、エンジン17の後面に設けられた排気ポート17fから膨張室33が配置される後方に向かって延びるように形成することによって、排気ポート17fをエンジン17の前面に設ける場合と異なり、排気管36のエンジン接続管32を、膨張室33が配置される後方に延びるように配置するために、急峻に湾曲させて折り返すように構成する必要がない。これにより、排気管36のエンジン接続管32の形状に起因して、エンジン17からの排出ガスの排気効率が低下するのを抑制することができる。
【0030】
また、第1実施形態では、上記のように、エンジン17の後面よりも前方に配置されるエアクリーナ29を設け、排気管36のエンジン接続管32を、エンジン17の排気ポート17fから膨張室33が配置される後方に向かって延びるように構成することによって、エンジン17の排気ポート17fの後方には、エアクリーナ29が配置されないので、代わりに膨張室33を配置することができる。
【0031】
また、第1実施形態では、上記のように、膨張室33を、上下方向に揺動可能に構成されるリヤアーム23よりも上方に配置することによって、膨張室33を設けることに起因して自動二輪車1の最低地上高が低くなるのを、より抑制することができる。
【0032】
また、第1実施形態では、上記のように、排気管36を、エンジン17に前端部32aが接続されるとともに、膨張室33に後端部32bが接続されるエンジン接続管32と、膨張室33に前端部34aが接続されるとともに、マフラー35に後端部34bが接続されるマフラー接続管34とにより構成することによって、容易に、エンジン17とマフラー35との間に膨張室33を配置することができるとともに、エンジン17と膨張室33とマフラー35とを排気管36によって連結することができる。
【0033】
また、第1実施形態では、上記のように、膨張室33を、側面視において、リヤサスペンション24とシートレール7とバックステー8とにより囲まれた領域に配置することによって、リヤサスペンション24とシートレール7とバックステー8とに囲まれた領域にできるスペースを利用して膨張室33を配置することができる。これにより、リヤサスペンション24とシートレール7とバックステー8とにより囲まれたスペースを有効に利用することができる。
【0034】
また、第1実施形態では、上記のように、膨張室33を、シートレール7に取り付けることによって、シートレール7がメインフレーム3に安定した状態で取り付けられているので、膨張室33を、安定した状態で車体に固定することができる。
【0035】
また、第1実施形態では、上記のように、膨張室33を、車幅方向においてシートレール7の左側レール7aおよび右側レール7bの配置される位置にまで延びるように構成することによって、シートレール7よりも外側方向に突出することなく、膨張室33の容積を大きくすることができる。
【0036】
また、第1実施形態では、上記のように、膨張室33の後端部を、後輪25の前端部よりも前方に配置することによって、膨張室33の略全部分を後輪25よりも前方に配置することができるので、上下方向に揺動する後輪25が膨張室33と干渉するのを確実に抑制することができる。
【0037】
また、第1実施形態では、上記のように、リヤサスペンション24を、上部に行くほど前方に傾斜するように配置し、膨張室33を、リヤサスペンション24の上部の後方に配置することによって、膨張室33をリヤサスペンション24と干渉することなく、より前方に配置することができる。これにより、重量物である膨張室33をエンジン17に近づけることができるので、重量物を集中させることができる。
【0038】
また、第1実施形態では、上記のように、膨張室33の車幅方向(矢印Y1方向および矢印Y2方向)の長さを、座席シート31の膨張室33と対応する部分の車幅方向の長さよりも小さく形成することによって、膨張室33を設けることに起因して、自動二輪車1が車幅方向に大きくなるのを抑制することができる。
【0039】
(第2実施形態)
図10は、本発明の第2実施形態による自動二輪車の全体構成を示した側面図である。図11〜図15は、図10に示した第2実施形態による自動二輪車の構造を説明するための図である。次に、図1および図10〜図15を参照して、本発明の第2実施形態による自動二輪車101の構造について説明する。この第2実施形態では、上記第1実施形態とは異なり、膨張室133がシートレールおよびバックステーと一体的に形成される例について説明する。
【0040】
この第2実施形態による自動二輪車101では、図10に示すように、排気管36のエンジン接続管32の後端部32bには、膨張室133が接続されている。なお、膨張室133は、本発明の「消音部」の一例である。この膨張室133は、図10および図11に示すように、リヤサスペンション24と後輪25との間に配置されるとともに、リヤサスペンション24の下端部に位置する下側取付部24dよりも上方に配置されている。また、膨張室133は、図12に示すように、車幅方向に関して接続部材5よりも大きく延びるように構成されている。また、膨張室133は、図13に示すように、前面部133aの左側(矢印Y1方向側)に設けられた穴部133bにおいて、エンジン接続管32の後端部32bと接続されている。
【0041】
ここで、第2実施形態では、膨張室133は、図11に示すように、メインフレーム3に取り付けられている。具体的には、膨張室133の前面部133aの上部には、図13に示すように、それぞれ車幅方向に所定の間隔を隔てて離間した位置に一対の取付部133cおよび133dが一体的に設けられている。また、膨張室133の前面部133aの下側には、左側面の近傍に取付部133eが一体的に設けられるとともに、右側面の近傍に取付部133fが一体的に設けられている。そして、膨張室133の取付部133cおよび133dは、図12に示すように、メインフレーム3の接続部材5に一体的に設けられた支持部6に取り付けられている。また、膨張室133の取付部133eおよび133fは、メインフレーム3の後部に設けられた取付部3cに取り付けられている。
【0042】
また、膨張室133の上面部133gは、図10に示すように、支持部6よりも上方に位置するように配置されている。また、膨張室133は、座席シート31を下方から支持するように構成されている。具体的には、膨張室133の上面部133gは、座席シート31の下面に隣接して沿うように構成されている。これにより、膨張室33(図1参照)の上面部33c(図1参照)がシートレール7(図1参照)よりも下方に位置する第1実施形態による自動二輪車1(図1参照)と比較して、膨張室133の容積を大きくすることが可能となる。また、膨張室133の下面部133hの右側(矢印Y2方向側)には、図14に示すように、穴部133iが設けられている。この穴部133iには、排気管36のマフラー接続管34の前端部34aが接続されている。
【0043】
また、第2実施形態では、膨張室133の後面部133jには、後方に向かって延びるように一対の支持部133kおよび133lが一体的に設けられている。この膨張室133の支持部133lは、図15に示すように、マフラー35を支持するように構成されている。具体的には、マフラー35は、図12に示すように、本体部35bに設けられた取付部35cと膨張室133の支持部133lとがボルト160によって共締めされることにより、膨張室133に固定されている。このように、膨張室133は、第1実施形態におけるシートレール7(図1参照)およびバックステー8(図1参照)と一体的に形成されているとともに、シートレール7(図1参照)およびバックステー8(図1参照)の機能を有している。
【0044】
なお、第2実施形態のその他の構造は、上記した第1実施形態と同様である。
【0045】
第2実施形態では、上記のように、膨張室133を、シートレールおよびバックステーと一体的に構成することによって、膨張室133とは別個にシートレールおよびバックステーを設ける必要がないので、その分、部品点数を削減することができる。
【0046】
また、第2実施形態では、上記のように、膨張室133を、座席シート31を下方から支持するように構成することによって、消音機能を有する膨張室133を利用して座席シート31を支持することができるので、座席シート31を支持する部品を別個に設ける場合と異なり、部品点数が増加するのを抑制することができる。
【0047】
また、第2実施形態では、上記のように、膨張室133に、メインフレーム3の支持部6に取り付けられる取付部133c〜133fと、マフラー35を支持するための支持部133lとを一体的に設けることによって、膨張室133を支持部6に取り付けるための部品、およびマフラー35を支持するための部品を、膨張室133とは別個に設ける場合と比較して、部品点数が増加するのを抑制することができる。
【0048】
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記した第1実施形態と同様である。
【0049】
(第3実施形態)
図16は、本発明の第3実施形態による自動二輪車の全体構成を示した側面図である。図17は、図16に示した第3実施形態による自動二輪車の構造を説明するための図である。次に、図16および図17を参照して、本発明の第3実施形態による自動二輪車201の構造について説明する。この第3実施形態では、上記第1実施形態とは異なり、排気管236がとぐろ形状管234を有するとともに、とぐろ形状管234の内側にレゾネータ300が配置される例について説明する。
【0050】
この第3実施形態による自動二輪車201では、図16に示すように、エンジン17の排気ポート17fには、排気管236のエンジン接続管232の前端部232aが接続されている。また、エンジン接続管232の後端部232bには、図17に示すように、とぐろ形状管234の前端部234aがバンド部材250によって接続されている。このとぐろ形状管234は、後端部234bがマフラー35の接続管35aとバンド部材37によって接続されている。なお、エンジン接続管232は、本発明の「エンジン接続部」の一例であり、とぐろ形状管234は、本発明の「マフラー接続部」および「巻き形状部」の一例である。なお、エンジン接続管232ととぐろ形状管234とにより、排気管236が構成されている。
【0051】
また、リヤサスペンション224は、図16に示すように、本体部224aと、上端部近傍に設けられるサブタンク部224bを有している。このサブタンク部224bは、車幅方向に沿って延びるように配置されている。また、サブタンク部224bは、排気管236のエンジン接続管232よりも上方に位置するように配置されている。
【0052】
また、排気管236のとぐろ形状管234は、リヤサスペンション224と後輪25との間で、かつ、リヤサスペンション224の下端部に位置する下側取付部224dよりも上方に配置されている。また、とぐろ形状管234は、側方からみて上下方向に拡がるように巻かれた形状を有している。また、とぐろ形状管234は、図17に示すように、車幅方向(Y方向)に拡がるように巻かれた形状を有している。
【0053】
ここで、第3実施形態では、図17に示すように、とぐろ形状管234には、とぐろ形状管234の巻かれた形状を有する部分の内側に配置されるとともに、エンジン17(図16参照)からの排出ガスの排気音を低減する機能を有するレゾネータ300が接続されている。なお、レゾネータ300は、本発明の「消音部」の一例である。このレゾネータ300は、とぐろ形状管234から流入する排出ガスの流入量を調節することにより、排気音が有する特定の周波数の音波と逆位相の音波を発生させる機能を有する。これにより、排出ガスが排出される際に発生する排気音を低減することが可能となる。
【0054】
なお、第3実施形態のその他の構造は、上記した第1実施形態と同様である。
【0055】
第3実施形態では、上記のように、排気管236に、後輪25とリヤサスペンション224との間に配置されるとぐろ形状管234を設けることによって、排気管236の長さを容易に大きくすることができる。また、消音機能を有するレゾネータ300をとぐろ形状管234のとぐろ形状を有する部分の内側に設けることによって、とぐろ形状管234の内側のスペースを利用してレゾネータ300を設けることができる。これにより、とぐろ形状管234の内側のスペースを有効に利用することができる。
【0056】
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記した第1実施形態と同様である。
【0057】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0058】
たとえば、上記第1〜第3実施形態では、本発明を自動二輪車に適用する例を示したが、本発明はこれに限らず、排気管と排気管に接続される消音部を備えた車両であれば、自動車、三輪車、ATV(All Terrain Vehicle;不整地走行車両)などの他の車両にも適用可能である。
【0059】
また、上記第1〜第3実施形態では、車両を、オフロード仕様の自動二輪車に適用した例について示したが、本発明はこれに限らず、車両を、スクータなどのオンロード仕様の自動二輪車に適用してもよい。
【0060】
また、上記第1〜第3実施形態では、エンジンの一例として、前面に吸気ポートを有するとともに、後面に排気ポートを有する前方吸気で、かつ、後方排気型のエンジンを示したが、本発明はこれに限らず、前面に排気ポートを有するとともに、後面に吸気ポートを有する前方排気で、かつ、後方吸気型のエンジンにも適用可能である。
【0061】
また、上記第1および第2実施形態では、膨張室に接続されるマフラー接続管にマフラーを接続する例を示したが、本発明はこれに限らず、マフラー接続管にマフラーを接続しなくてもよい。たとえば、図18に示す第1実施形態の第1変形例のように、膨張室33に排出ガスを膨張室33に排出ガスを導出するテールパイプ334を接続してもよい。この場合、膨張室33によって排出ガスの排気音を低減することができるとともに、マフラーを設ける必要がない分、部品点数を削減することができる。
【0062】
また、上記第1実施形態では、排気管のエンジン接続管を、リヤサスペンションの左側を通過して膨張室の前面部の左側に接続する例を示したが、本発明はこれに限らず、エンジン接続管を、膨張室の前面部の右側に接続するように構成してもよい。たとえば、図19に示す第1実施形態の第2変形例のように、エンジン接続管332を、右方向(矢印Y2方向)に湾曲するように構成するとともに、膨張室33の前面部の右側(矢印Y2方向側)に接続してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の第1実施形態による自動二輪車の全体構成を示した側面図である。
【図2】図1に示した第1実施形態による自動二輪車の構造を説明するための平面図である。
【図3】図1に示した第1実施形態による自動二輪車の膨張室の配置を説明するための側面図である。
【図4】図1に示した第1実施形態による自動二輪車の膨張室周辺を示した平面図である。
【図5】図1に示した第1実施形態による自動二輪車の膨張室と排気管のエンジン接続管との接続状態を説明するための正面図である。
【図6】図1に示した第1実施形態による自動二輪車の膨張室とシートレールとの取付状態を説明するための側面図である。
【図7】図6の100−100線に沿った断面図である。
【図8】図1に示した第1実施形態による自動二輪車の膨張室周辺の構造を説明するための平面図である。
【図9】図1に示した第1実施形態による自動二輪車の膨張室と排気管のマフラー接続管との接続状態を説明するための底面図である。
【図10】本発明の第2実施形態による自動二輪車の全体構成を示した側面図である。
【図11】図10に示した第2実施形態による自動二輪車の膨張室の配置を説明するための側面図である。
【図12】図10に示した第2実施形態による自動二輪車の膨張室周辺の構造を示した平面図である。
【図13】図10に示した第2実施形態による自動二輪車の膨張室と排気管のエンジン接続管との接続状態を説明するための正面図である。
【図14】図10に示した第2実施形態による自動二輪車の膨張室と排気管のマフラー接続管との接続状態を説明するための底面図である。
【図15】図10に示した第2実施形態による自動二輪車の膨張室とメインフレームの支持部との取付状態を説明するための側面図である。
【図16】本発明の第3実施形態による自動二輪車の全体構成を示した側面図である。
【図17】図16に示した第3実施形態による自動二輪車のレゾネータおよび排気管を示した斜視図である。
【図18】本発明の第1実施形態の第1変形例による自動二輪車の排気管の構造を説明するための側面図である。
【図19】本発明の第1実施形態の第2変形例による自動二輪車の排気管の構造を説明するための平面図である。
【符号の説明】
【0064】
1、101、201 自動二輪車(車両)
3 メインフレーム
7 シートレール
8 バックステー(リヤフレーム)
17 エンジン
17e 吸気ポート
17f 排気ポート
21 吸気管
23 リヤアーム
24、224 リヤサスペンション
25 後輪
29 エアクリーナ
31 座席シート
32、232、332 エンジン接続管(エンジン接続部)
32a、232a 前端部(一方端、一方端部)
32b、232b 後端部(他方端部)
33、133 膨張室(消音部)
34 マフラー接続管(マフラー接続部)
34a、234a 前端部(一方端部)
34b、234b 後端部(他方端、他方端部)
35 マフラー
36、236 排気管
133c、133d、133e、133f 取付部
133l 支持部
234 とぐろ形状管(マフラー接続部、巻き形状部)
300 レゾネータ(消音部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
後輪と、
前記後輪の前方に配置されるエンジンと、
前記エンジンと前記後輪との間に配置されるリヤサスペンションと、
一方端が前記エンジンに接続されるとともに、前記エンジンからの排出ガスを導出する排気管と、
前記排気管に接続され、平面視において、少なくとも一部が、前記後輪の前端部と前記リヤサスペンションの前端部との間に位置するとともに、前記リヤサスペンションの下端部よりも上方に配置される消音部とを備える、車両。
【請求項2】
前記消音部は、前記エンジンから前記排気管を介して導出された排出ガスを膨張させるための膨張室と、前記エンジンから前記排気管を介して導出された排出ガスを流入させるレゾネータとのいずれか一方からなる、請求項1に記載の車両。
【請求項3】
前記排気管は、前記エンジンの後面から前記消音部が配置される後方に向かって延びるように構成されている、請求項1に記載の車両。
【請求項4】
前記エンジンの前面に一方端が接続されるとともに、前方上方に延びる吸気管と、
少なくとも一部が前記エンジンの上方で、かつ、前記エンジンの後面よりも前方に配置され、前記吸気管の他方端が接続されるエアクリーナとをさらに備え、
前記排気管は、前記エンジンの後面から前記消音部が配置される後方に向かって延びるように構成されている、請求項3に記載の車両。
【請求項5】
前記後輪を回転可能に支持するとともに、上下方向に揺動可能に構成されるリヤアームをさらに備え、
前記消音部は、前記リヤアームよりも上方に配置されている、請求項1に記載の車両。
【請求項6】
前記消音部は、前記膨張室であり、
前記排気管の他方端に接続されるマフラーをさらに備え、
前記排気管は、前記エンジンに一方端部が接続されるとともに、前記膨張室に他方端部が接続されるエンジン接続部と、前記膨張室に一方端部が接続されるとともに、前記マフラーに他方端部が接続されるマフラー接続部とを含む、請求項2に記載の車両。
【請求項7】
メインフレームと、
座席シートと、
前記メインフレームから前記座席シートの下方を後方に延びるシートレールと、
前記メインフレームから前記シートレールの下方を後方に延びるリヤフレームとをさらに備え、
前記膨張室の少なくとも一部は、側面視において、前記リヤサスペンションと、前記シートレールと、前記リヤフレームとにより囲まれた領域に配置されている、請求項6に記載の車両。
【請求項8】
前記膨張室は、前記シートレールに取り付けられている、請求項7に記載の車両。
【請求項9】
前記シートレールは、車幅方向に離間した位置に一対配置され、
前記膨張室は、互いに離間して配置される前記一対のシートレールの近傍にまで車幅方向に延びるように構成されている、請求項7に記載の車両。
【請求項10】
メインフレームと、
座席シートと、
前記メインフレームから前記座席シートの下方を後方に延びるシートレールと、
前記メインフレームから前記シートレールの下方を後方に延びるリヤフレームとをさらに備え、
前記膨張室は、前記メインフレームに取り付けられるとともに、前記シートレールおよび前記リヤフレームと一体的に形成されている、請求項6に記載の車両。
【請求項11】
座席シートをさらに備え、
前記膨張室は、前記座席シートを下方から支持するように構成されている、請求項10に記載の車両。
【請求項12】
前記排気管の他方端に接続されるマフラーをさらに備え、
前記膨張室は、前端部近傍に設けられ、前記メインフレームに取り付けられる取付部と、後端部近傍に設けられ、前記マフラーを支持するための支持部とを一体的に含む、請求項10に記載の車両。
【請求項13】
前記排気管は、前記後輪と前記リヤサスペンションとの間に配置される巻き形状部を含み、
前記消音部は、前記巻き形状部の内側に取り付けられる前記レゾネータである、請求項2に記載の車両。
【請求項14】
前記消音部の後端部は、前記後輪の前端部よりも前方に配置されている、請求項1に記載の車両。
【請求項15】
前記リヤサスペンションは、上部に行くほど前方に傾斜するように配置されており、
前記消音部は、前記リヤサスペンションの上部の後方に配置されている、請求項1に記載の車両。
【請求項16】
前記消音部の上方に配置される座席シートをさらに備え、
前記消音部の車幅方向の長さは、前記座席シートの前記消音部と対応する部分の車幅方向の長さよりも小さい、請求項1に記載の車両。
【請求項17】
オフロード仕様の自動二輪車からなる、請求項1に記載の車両。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate


【公開番号】特開2010−42707(P2010−42707A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−206378(P2008−206378)
【出願日】平成20年8月8日(2008.8.8)
【出願人】(000010076)ヤマハ発動機株式会社 (3,045)
【Fターム(参考)】