説明

車載バッテリ監視装置

【課題】バッテリ上がりを防止できる車載バッテリ監視装置を提供する。
【解決手段】この車載バッテリ管理装置では、消費電力管理部19fが、エンジン停止検出部19aがエンジン21の作動を検出しており、エアコン9aが作動中であり、かつ電流検出部11が検出した総供給電流値が前記第2基準値I2を上回っている状態において、充電状態導出部19aが導出したSOCのレベルが第3レベルL3を下回ったか否かを判定し、下回った場合には、エアコン9aの制御を行うエアコン制御部(ここではジャンクションボックス23)に、エアコン9aの風量をローレベルに切り替える旨(低電力消費モードでエアコン9aを動作させる旨)の指令を出力するようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリの充電状態を監視する車載バッテリ監視装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の車載バッテリ監視装置では、消費電流の増加に対応して、バッテリの保護のため、負荷への電力供給を遮断するものなどがあるが、本発明のように、バッテリの充電状態(state of charge(通称SOC))および消費電流値等に基づいてオルタネータの発電量を制御するものは、まだ知られていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このため、従来の車載バッテリ監視装置では、バッテリの充電状態のレベルの高低によらず、エンジンが作動中は、一定レベルでのオルタネータの発電が行われるようになっているため、バッテリの充電状態が、バッテリ上がりの心配のない十分なレベルにあり、しかも、バッテリから負荷に供給される供給電流値が比較的小さな場合にも、エンジンが作動中である場合には、一定レベルでのオルタネータの発電が行われるため、必要以上にバッテリの充電が行われてしまい、エネルギーの無駄が生じるという問題がある。例えば、充電状態が満充電(100%)になった状態で、バッテリの充電が続けられると、発電された電力が、熱や、バッテリ電解液の分解(鉛酸電池の場合は、水の分解)に消費されるなどの無駄が生じる。
【0004】
そこで、本発明は前記問題点に鑑み、オルタネータの発電量を制御することにより、バッテリ上がりを防止しつつ、オルタネータによる無駄な発電を抑制することができる車載バッテリ監視装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するため、請求項1の発明では、バッテリの充電状態を検出する充電状態検出部と、前記充電状態検出部が検出した前記充電状態が所定の基準レベルを下回った場合に、所定の負荷の動作を低電力消費モードに切り替える消費電力管理部とを備える。
【0006】
また、請求項2の発明では、請求項1に記載の構成において、車載バッテリ監視装置は、バッテリから各負荷に供給される電流値を検出する電流検出部をさらに備え、前記消費電力管理部は、前記電流検出部が検出した総供給電流値が所定の基準値を上回っている状態において、前記充電状態が所定の基準レベルを下回った場合に、前記所定の負荷の動作を低電力消費モードに切り替える。
【0007】
また、請求項3の発明では、請求項2に記載の構成において、車載バッテリ監視装置は、エンジンの停止を検出するエンジン停止検出部をさらに備え、前記消費電力管理部は、前記電流検出部が検出した総供給電流値が所定の基準値を上回っており、かつ前記エンジン停止検出部がエンジンの作動を検出している状態において、前記充電状態が所定の基準レベルを下回った場合に、前記所定の負荷の動作を低電力消費モードに切り替える。
【0008】
また、請求項4の発明では、請求項1ないし3のいずれかに記載の構成において、前記充電状態検出部は、前記充電状態としてバッテリのSOCを検出し、前記所定の基準レベルとは、前記SOCが40%のレベルである。
【0009】
また、請求項5の発明では、請求項1ないし4のいずれかに記載の構成において、前記所定の負荷はエアコンである。
【0010】
また、請求項6の発明では、請求項5に記載の構成において、前記消費電力管理部が行う前記エアコンの動作を低電力消費モードに切り替えは、前記エアコンの風量を下げることである。
【0011】
また、好ましくは、車載バッテリ監視装置の構成において、バッテリの充電状態を検出する充電状態検出部と、バッテリから各負荷に供給される電流値を検出する電流検出部と、オルタネータの発電量を調節する発電量調節部と、前記電流検出部が検出した前記電流値が第1の基準電流値以下であり、かつ前記充電状態検出部が検出した前記充電状態が第1の基準レベルを上回っている場合に、前記発電量調節部に前記オルタネータの発電量を抑制させる、あるいはゼロにする発電制御部と、を備えるのがよい。
【0012】
また、好ましくは、車載バッテリ監視装置の構成において、バッテリの充電状態を検出する充電状態検出部と、バッテリからの電力供給によって駆動する検出対象の負荷の駆動状態を検出する駆動状態検出部と、オルタネータの発電量を調節する発電量調節部と、前記駆動状態検出部が前記検出対象の負荷が駆動停止状態であることを検出しており、かつ前記充電状態検出部が検出した前記充電状態が第2の基準レベルを上回っている場合に、前記発電量調節部に前記オルタネータの発電量を抑制させる、あるいはゼロにする発電制御部と、を備えるのがよい。
【0013】
また、好ましくは、前記車載バッテリ監視装置は、エンジンの停止を検出するエンジン停止検出部と、音または光の少なくともいずれか一方を出力可能である報知部と、前記エンジン停止検出部によってエンジンの停止が検出されている状態において、前記充電状態検出部が検出した前記充電状態が第3の基準レベルを下回った場合に、前記報知部を通じて所定の報知出力を行う報知制御部と、をさらに備えるのがよい。
【0014】
また、好ましくは、前記車載バッテリ監視装置は、エンジンの停止を検出する検出するエンジン停止検出部と、バッテリから負荷への通電路に、その通電路を遮断可能に介装された遮断部と、前記エンジン停止検出部によってエンジンの停止が検出されている状態において、前記充電状態検出部が検出した前記充電状態が第4の基準レベルを下回った場合に、前記遮断部に前記通電路を遮断させる遮断制御部と、をさらに備えるのがよい。
【0015】
また、好ましくは、前記車載バッテリ監視装置は、前記充電状態検出部が検出した前記充電状態が第5の基準レベルを下回った場合に、外部から与えらえる所定の指令に応答して低電力消費モードに切り替わる機能を有する負荷に対して、前記所定の指令を出力する消費電力管理部と、をさらに備えるのがよい。
【0016】
また、好ましくは、前記充電状態検出部は、バッテリの電解液の比重を検出する比重センサと、その比重センサの検出結果に基づいて前記充電状態を導出する充電状態導出部とを備えているのがよい。
【0017】
また、好ましくは、前記充電状態検出部は、バッテリの電解液のpHを検出するpHセンサと、そのpHセンサの検出値に基づいて前記充電状態を導出する充電状態導出部とを備えているのがよい。
【発明の効果】
【0018】
請求項1ないし6に記載の発明によれば、バッテリの充電状態の低下時における電力消費によるバッテリ上がりを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
1.第1実施形態
図1は本発明の第1実施形態に係る車載バッテリ監視装置のブロック図である。この車載バッテリ監視装置は、バッテリ1の電解液の比重を検出する比重センサ3と、オルタネータ5の発電量を制御する発電量調節部7と、バッテリ1から各負荷9へ供給される供給電流値の総和を検出する電流検出部11と、光または音の少なくともいずれか一方を出力可能な報知部13と、バッテリ1から各負荷9への通電路15を導通および遮断させる遮断部17と、マイコン等によって構成される制御ユニット19とを備えている。
【0020】
比重センサ3は、バッテリ1の電解液の比重を検出し、その検出した比重値を示す信号を制御ユニット19の後述する充電状態導出部19bに出力する。この比重センサ3と充電状態導出部19bとによって本発明に係る充電状態検出部が構成されている。
【0021】
ここで、電解液の比重に基づいてバッテリ1のSOCを検出する際の原理を簡単に説明する。なお、ここでは、バッテリ1に鉛酸電池が用いられている場合について説明する。鉛酸電池は、電解液に硫酸水溶液(H2SO4のH20溶液)を用い、正電極に二酸化鉛(PbO2)を主成分とする電極部材を用い、負電極に鉛(Pb)を主成分とする電極部材を用いたものである。そして、放電時の反応は、
【0022】
【数1】

【0023】
であり、充電時にはその逆反応が起こる。
【0024】
反応式から明らかなように、放電が進行するのに伴って、電解液中の硫酸イオン(SO42-)を消費して、電極上に硫酸鉛(PbSO4)が析出する。バッテリ1に備えられる電池の電解液量は有限であるので、放電が進行するのに伴って、電解液中の硫酸イオンが消費され、電解液の比重が軽くなる。これより、電解液の比重より、バッテリ1に備えられる電池のSOCを見積もることができる。表1は、鉛酸電池の電解液の比重と、電池の起電力との関係を例示するものである。
【0025】
【表1】

【0026】
上記表1により、電解液の比重が大きいほど(すなわち、硫酸水溶液の濃度が高いほど)、電池の起電力が高くなる傾向にあることが分かる。ただし、あまり濃厚であると、電解液の粘性が高くなり、電解液中のイオンの輸率が低下して、起電力低下につながったり、電極の腐食が促進されて、電池の耐用年数の低下につながるため、フル充電状態(SOCが100%の状態)で、電解液の比重が1.28となるように設定されることが多い。
【0027】
このように、SOCのレベルと電解液の比重とは、ほぼ比例関係にあるので、電解液の比重からSOCのレベルを見積もるのは、簡便かつ優れた方法である。ここで、SOCのレベルと電解液の比重との関係を例示すると、SOCが100%であるとき(フル充電時)には、比重が1.28となり、SOCが50%であるとき(フル充電状態から蓄積されている電気量の半分が放電された状態のとき)には、比重が1.20となるようになっている。
【0028】
発電量調節部7は、後述する制御ユニット19の発電制御部19eの制御により、オルタネータ5の発電量を制御するものであり、ここでは、オルタネータ5のフィールドコイルに流れるフィールド電流を制御することにより、オルタネータ5の発電量を制御している。例えば、エンジン21の回転数に応じた通常の発電(100%発電)が行われているときのフィールド電流を基準値として、フィールド電流がその基準値の50%に低下されると、それに伴ってオルタネータ5の発電量も50%に低下され、また、フィールド電流の供給が停止されると、オルタネータ5の発電量がゼロとなる。
【0029】
電流検出部11は、バッテリ1から各負荷9に供給される供給電流値の総量を検出し、その検出値を示す信号を制御ユニット19に出力する。
【0030】
報知部13は、後述する制御ユニット19の報知制御部19dの制御により、音(あるいは音声)または光の少なくともいずれか一方による報知出力を行うようになっている。
【0031】
ここで、負荷9の例としては、エアコン、夜間照明灯、オーディオユニット、ブレーキランプ等がある。これらの負荷9は、バッテリ1からの通電路15に介装されるジャンクションボックス23に接続されており、このジャンクションボックス23を介してバッテリ1からの電力が各負荷9に供給されるようになっている。
【0032】
ジャンクションボックス23には、バッテリ1から各負荷9への通電路15に介装され、後述する制御ユニット19の遮断制御部19gの制御により、通電路15を導通、および遮断させる遮断部17が備えられている。
【0033】
各負荷9の操作のための操作入力は、インストゥルメントパネル部に設けられる操作受付部25を通じて行われ、操作受付部25から入力された操作内容は、所定の信号により、ジャンクションボックス23および後述する制御ユニット19の消費電力管理部19fに与えられる。そして、その与えられた信号に基づいて、ジャンクションボックス23が、その与えられた信号に基づいて、各負荷9のオン、オフおよび制御を行う一方、消費電力管理部19fが後述する所定の管理動作を行うようになっている。
【0034】
制御ユニット19は、エンジン停止検出部19a、充電状態導出部19b、アイドルアップ指令部19c、報知制御部19d、発電制御部19e、消費電力管理部19fおよび遮断制御部19gを備えて構成されており、これらの機能要素は、実際にはマイコンによって実現されている。
【0035】
エンジン停止検出部19aは、イグニッションスイッチ27のオン、オフを検知することにより、エンジン21の作動および停止を検知する。充電状態導出部19bは、比重センサ3からの信号が示すバッテリ1の電解液の比重値に基づいて、バッテリ1のSOCを導出する。
【0036】
発電制御部19eは、エンジン停止検出部19aがエンジン21の始動を検出のに応答して、発電量調節部7にオルタネータ5の発電量を100%発電にする旨の指令を出力した後、エンジン停止検出部19aがエンジン21の作動を検出しており、かつ電流検出部11が検出した総供給電流値が第1基準値I1(例えば、8A)を下回っている状態において、充電状態導出部19aが導出したSOCのレベルが第1レベルL1(ここでは60%)または第2レベルL2(ここでは50%)を上回っているか否かを判定し、SOCのレベルが第1レベルL1を上回っている場合には、発電量調節部7にオルタネータ5の発電をオフする旨の指令を出力し、SOCのレベルが第2レベルL2から第1レベルL1の間である場合には、発電量調節部7にオルタネータ5の発電量を50%発電にする旨の指令を出力し、SOCのレベルが第2レベルL2を下回っている場合には、発電量調節部7にオルタネータ5の発電量を100%発電にする旨の指令を出力する。
【0037】
なお、本実施形態では、オルタネータ5の発電量を調節するための閾値として、第1および第2レベルL1,L2の2つの閾値を設けたが、2つに限らず、1つでも3つ以上でもよい。また、これに対応して、オルタネータ5の発電量を、100%,50%,0%の3段階に変化させるようにしたが、2段階に変化させてもよく、4段階以上に変化させてもよく、各段階の発電量を何%に設定するかも任意に設定可能である。
【0038】
ここで、前記第1基準値I1と後述の第2の基準値I2とは、I1<I2の関係にあり、また、前記第1および第2レベルL1,L2と後述の第3レベルL3とは、L1>L2>L3の関係にある。
【0039】
アイドルアップ指令部19cは、エンジン停止検出部19aがエンジン21の作動を検出している状態において、電流検出部11が検出した総供給電流値が第2基準値I2(例えば、15A)を上回ったか否かを判定し、上回った場合には、エンジン制御ユニット29に所定レベルのアイドルアップを行う旨のアイドルアップ指令を出力する。
【0040】
また、アイドルアップ指令部19cは、エンジン停止検出部19aがエンジン21の作動を検出しており、かつ電流検出部11が検出した総供給電流値が前記第1基準値I1を上回っている状態において、充電状態導出部19bが導出したSOCのレベルが第3レベルL3(ここでは40%)を下回ったか否かを判定し、下回った場合には、エンジン制御ユニット29に所定レベルのアイドルアップを行う旨のアイドルアップ指令を出力する。エンジン制御ユニット29は、アイドルアップ指令が与えられると、所定レベルのアイドルアップを行い、オルタネータ5での発電量を増加させる。
【0041】
報知制御部19dは、エンジン停止検出部19aがエンジン21の停止を検出している状態において、充電状態導出部19bが導出したSOCのレベルが第2レベルL2を下回っているか否かを判定し、下回っている場合には、報知部13を通じて、バッテリ1のSOCが低下している旨(あるいは、エンジン21を始動してバッテリ1の充電を行うべき旨)の音または光の少なくともいずれか一方による第1の警告出力(報知出力)を行う。
【0042】
また、報知制御部19dは、エンジン停止検出部19aがエンジン21の作動を検出しており、かつ電流検出部11が検出した総供給電流値が前記第2基準値I2を上回っている状態において、充電状態導出部19aが導出したSOCのレベルが第3レベルL3を下回ったか否かを判定し、下回った場合には、報知部13を通じてバッテリ1のSOCが低下している旨の音または光の少なくともいずれか一方による第2の警告出力を行う。
【0043】
遮断制御部19gは、エンジン停止検出部19aがエンジン21の停止を検出している状態において、充電状態導出部19bが導出したSOCのレベルが第3レベルL3を下回っているか否かを判定し、下回っている場合には、遮断部17を遮断し、バッテリ1から電力供給を遮断し、バッテリ上がりを防止する。また、遮断制御部19gは、遮断部17を遮断させている状態で、エンジン停止検出部19aがエンジン21の始動を検出した場合には、それに応答して遮断部17を導通させる。
【0044】
消費電力管理部19fは、エンジン停止検出部19aがエンジン21の作動を検出しており、エアコン9aが作動中であり、かつ電流検出部11が検出した総供給電流値が前記第2基準値I2を上回っている状態において、充電状態導出部19aが導出したSOCのレベルが第3レベルL3を下回ったか否かを判定し、下回った場合には、エアコン9aの制御を行うエアコン制御部(ここではジャンクションボックス23)に、エアコン9aの風量をローレベルに切り替える旨(低電力消費モードでエアコン9aを動作させる旨)の指令を出力する。この指令に応答して、ジャンクションボックス23は、エアコン9aの風量をローレベルに切り替える。
【0045】
ここで、前記第1および第2基準値I1,I2の値の設定基準の一例を以下の表2に示す。表3は、表2に示される各負荷9のおよその消費電流値を示すものである。すなわち、各負荷9のオン、オフ状態が、表2の左欄の状態ときに、このバッテリ監視装置が表2の右欄に示す制御動作を行うように、前記第1および第2基準値I1,I2の値が設定されるようになっている。なお、表2中、アイドルアップが行われているときには、オルタネータ5は100%発電が行われる。
【0046】
【表2】

【0047】
【表3】

【0048】
次に、図2および図3のフローチャートを参照して、この車載バッテリ監視装置のバッテリ監視動作を説明する。
【0049】
ステップS1で、アクセサリスイッチがオンされて、バッテリ監視装置の電源が投入されると、ステップS2に進み、エンジン停止検出部19aによるエンジン21の停止判定が行われ、エンジン21が停止している場合にはステップS3に進み、エンジン21が作動中である場合にはステップS9に進む。
【0050】
ステップS3では、報知制御部19dによるSOCが50%を上回っているか否かの判定が行われ、上回っている場合にはステップS2に戻る一方、上回っていない場合にはステップS4に進み、報知制御部19dによって、報知部13を通じて、バッテリ1のSOCが低下している旨(あるいは、エンジン21を始動してバッテリ1の充電を行うべき旨)の第1の警告出力(報知出力)が行われ、ステップS5に進む。
【0051】
ステップS5では、遮断制御部19gによるSOCが40%を上回っているか否かの判定が行われ、上回っている場合にはステップS7に進む一方、上回っていない場合にはステップS6に進み、遮断制御部19から遮断部17へ遮断指令が出力され、バッテリ1からの電力供給が遮断されてステップS7に進む。
【0052】
ステップS7では、エンジン停止検出部19aによるエンジン21が始動されたか否かの判定が行われ、エンジン21が始動されていない場合には、ステップS5に戻り、エンジン21が始動されるまでステップS5〜S7の処理が繰り返される一方、エンジン21が始動された場合にはステップS8に進む。ステップS8では、その時点で、遮断部17が遮断されている場合には、遮断制御部19gによって、遮断部17の遮断状態が解除されて、ステップS9に進む。
【0053】
ステップS9では、発電制御部19eによって、発電量調節部7を通じてオルタネータ5が100%発電とされて、ステップS10に進み、発電制御部19eおよびアイドルアップ指令部19cによる総供給電流値が第1基準値I1を上回っているか否かの判定が行われ、上回っていない場合にはステップS11に進む一方、上回っている場合にはステップS15に進む。
【0054】
ステップS11では、発電制御部19eによるSOCが60%を上回っているか否かの判定が行われ、60%を上回っている場合にはステップS12に進み、発電制御部19eによって、発電量調節部7を通じてオルタネータ5の発電がオフされ、ステップS10に戻る一方、60%を下回っている場合にはステップS13に進む。
【0055】
ステップS13では、発電制御部19eによるSOCが50%を上回っているか否かの判定が行われ、50%を上回っている場合にはステップS14に進み、発電制御部19eによって、発電量調節部7を通じてオルタネータ5が50%発電に切り替えられ、ステップS10に戻る一方、50%を下回っている場合にはステップS9に戻り、オルタネータ5が100%発電に切り替えられる。
【0056】
ステップS15では、アイドルアップ指令部19cによるSOCが40%を上回っているか否かの判定が行われ、上回っている場合にはステップS17に進む一方、上回っていない場合にはステップS16に進み、アイドルアップ指令部19cからエンジン制御ユニット29にアイドルアップ指令が出力され、所定レベルのアイドルアップが行われて、ステップS17に進む。
【0057】
ステップS17では、アイドルアップ指令部19c、消費電力管理部19fおよび報知制御部19dによる総供給電流値が第2基準値を上回っているか否かの判定が行われ、上回っていない場合にはステップS10に戻る一方、上回っている場合にはステップS18に進み、アイドルアップ指令部19cからエンジン制御ユニット29にアイドルアップ指令が出力され、所定レベルのアイドルアップが行われて、ステップS19に進む。なお、ステップS18,S16では、既にアイドルアップが行われている場合には、アイドルアップは行われない。
【0058】
ステップS19では、消費電力管理部19fおよび報知制御部19dによるSOCが40%を上回っているか否かの判定が行われ、上回っている場合にはステップS10に戻る一方、上回っていない場合にはステップS20に進む。
【0059】
ステップS20では、エアコン9aが動作中の場合は、消費電力管理部19fによって、ジャンクションボックス23を通じてエアコン9aの風量がローレベルに切り替えられて、ステップS21に進み、報知制御部21によって、報知部13を通じてバッテリ1のSOCが低下している旨の第2の警告出力が行われて、ステップS10に戻る。
【0060】
以上のように、本実施形態によれば、エンジン21が作動中であり、バッテリ1からの総電力供給値が第1基準値以下であり、バッテリ1のSOCが60%または50%以上である場合には、発電制御部19eによって、発電量調節部7を通じてオルタネータ5の発電量がゼロまたは50%に抑制されるようになっているため、オルタネータ5による無駄な発電を抑制することができ、その結果、バッテリ上がりを防止しつつ、発電によるエネルギーロスを抑制することができる。
【0061】
また、エンジン21が停止している状態において、バッテリ1のSOCが50%を下回った場合には、報知制御部19dによって、報知部13を通じてバッテリ1のSOCが低下している旨(あるいは、エンジン21を始動してバッテリ1の充電を行うべき旨)の第1の警告出力が行われるようになっているため、ユーザが、バッテリ1のSOCの低下を認識して、消費電力の抑制、あるいはエンジン21の始動によるバッテリ1の充電等の適切な対応をとることができ、エンジン21の停止中のバッテリ上がりを防止することができる。
【0062】
さらに、エンジン21が停止している状態において、バッテリ1のSOCが40%を下回った場合には、遮断制御部19gによって遮断部17を通じてバッテリ1からの給電が遮断されるようになっているため、エンジン21が停止している状態での電力消費によるバッテリ上がりを確実に防止することができる。
【0063】
また、エンジン21が作動中であり、バッテリ1からの総電力供給値が第1基準値以下であり、かつバッテリ1のSOCが40%を下回っている場合、および、エンジン21が作動中であり、バッテリ1からの総電力供給値が第2基準値を上回っている場合には、アイドルアップ指令部19cによってアイドルアップが行われ、オルタネータ5の発電量が増加されるため、SOCの低下および消費電力の増加によるバッテリ上がりを防止することができる。
【0064】
さらに、エンジン21が作動中であり、バッテリ1からの総電力供給値が第2基準値を上回っている状態(ここでは、アイドルアップが行われている状態)において、バッテリ1のSOCが40%を下回った場合には、消費電力管理部19fによって、ジャンクションボックス23を通じてエアコン9aの風量がローレベルに切り替えられるようになっているとともに、報知制御部19dによって、報知部13を通じてバッテリ1のSOCが低下している旨の第2の警告出力が行われるようになっているため、バッテリ1のSOCの低下時の電力消費によるバッテリ上がりを防止することができるとともに、ユーザがSOCの低下を認識して電力消費の抑制等の適切な対応をとることができる。
【0065】
ところで、バッテリ1の充電状態の検出方法としては、例えば、バッテリ1の出力端子間の電圧等を検出して、その検出値に基づいてSOCを導出する方法があるが、この方法では、バッテリ1から供給されている電流値の変化の影響を受け、真のバッテリ1の起電力を正確に検出することが困難であり、正確なSOCを検出することは困難である。
【0066】
これに対し、本実施形態によれば、バッテリ1の電解液の比重を検出し、その検出値に基づいて直接的にSOCを導出するようになっているため、バッテリ1のSOCを正確に検出することができ、バッテリ上がりを確実に防止することができる。
【0067】
2.第2実施形態
図4は本発明の第2実施形態に係る車載バッテリ監視装置のブロック図である。なお、上述の第1実施形態に係るバッテリ監視装置では、総供給電流値等に基づいてバッテリ監視を行うようにしたのに対して、本実施形態に係るバッテリ監視装置は、各負荷9の駆動状態等に基づいてバッテリ監視を行うようにした点を特徴としており、第1実施形態に係るバッテリ監視装置と対応する部分には同一の参照符号を付して説明を省略する。
【0068】
本実施形態では、前述の電流検出部11の代わりに、各負荷9の駆動状態を検出する駆動状態検出部31hが制御ユニット31内に設けられており、制御ユニット31の各機能要素31c〜31gが、駆動状態検出部31hが検出した各負荷9の駆動状態に基づいて、それぞれ割り当てされたバッテリ監視動作を行っている。
【0069】
駆動状態検出部31hには、操作受付部25から入力された各負荷9の操作のための入力内容を示す信号が、操作受付部25から入力されるようになっており、駆動状態制御部31hは、この入力信号に基づいて各負荷9の駆動状態(オン、オフ等)を検出するようになっている。
【0070】
なお、制御ユニット31の機能要素のうち、エンジン停止検出部31a、充電状態導出部31bおよび遮断制御部31gの機能は、前述の制御ユニット19のエンジン停止検出部19a、充電状態導出部19bおよび遮断制御部19gの機能と同様であるため、説明を省略する。
【0071】
発電制御部31eは、エンジン停止検出部31aがエンジン21の始動を検出のに応答して、発電量調節部7にオルタネータ5の発電量を100%発電にする旨の指令を出力した後、エンジン停止検出部31aがエンジン21の作動を検出しており、かつ駆動状態検出部31hが第1電力消費レベル以上の電力を消費する予め登録された負荷9(ここでは、エアコン9a、夜間照明灯9bおよびオーディオユニット9c(図4上にはない))のすべてがオフであることを検出している状態において、充電状態導出部31aが導出したSOCのレベルが第1レベルL1(ここでは60%)または第2レベルL2(ここでは50%)を上回っているか否かを判定し、SOCのレベルが第1レベルL1を上回っている場合には、発電量調節部7にオルタネータ5の発電をオフする旨の指令を出力し、SOCのレベルが第2レベルL2から第1レベルL1の間である場合には、発電量調節部7にオルタネータ5の発電量を50%発電にする旨の指令を出力し、SOCのレベルが第2レベルL2を下回っている場合には、発電量調節部7にオルタネータ5の発電量を100%発電にする旨の指令を出力する。
【0072】
なお、本実施形態では、オルタネータ5の発電量を調節するための閾値として、第1および第2レベルL1,L2の2つの閾値を設けたが、2つに限らず、1つでも3つ以上でもよい。また、これに対応して、オルタネータ5の発電量を、100%,50%,0%の3段階に変化させるようにしたが、2段階に変化させてもよく、4段階以上に変化させてもよく、各段階の発電量を何%に設定するかも任意に設定可能である。
【0073】
アイドルアップ指令部31cは、エンジン停止検出部31aがエンジン21の作動を検出しており、かつ駆動状態検出部31hが前記第1電力消費レベル以上の電力を消費する負荷9のうちの少なくともいずれか一つがオンであることを検出している状態において、充電状態導出部31aが導出したSOCのレベルが第3レベルL3(ここでは40%)を下回ったか否かを判定し、下回った場合には、エンジン制御ユニット29に所定レベルのアイドルアップを行う旨のアイドルアップ指令を出力する。
【0074】
また、アイドルアップ指令部31cは、エンジン停止検出部31aがエンジン21の作動を検出している状態において、駆動状態検出部31hが前記第1電力消費レベルよりも大である第2電力消費レベル以上の電力を消費する予め登録された負荷9(ここではエアコン9a)のオン状態を検出しているか否かを判定し、エアコン9aがオンしている場合には、エンジン制御ユニット29に所定レベルのアイドルアップを行う旨のアイドルアップ指令を出力する。
【0075】
報知制御部31dは、エンジン停止検出部31aがエンジン21の停止を検出している状態において、充電状態導出部31bが導出したSOCのレベルが第2レベルL2を下回っているか否かを判定し、下回っている場合には、報知部13を通じて、バッテリ1のSOCが低下している旨(あるいは、エンジン21を始動してバッテリ1の充電を行うべき旨)の音または光の少なくともいずれか一方による第1の警告出力(報知出力)を行う。
【0076】
また、報知制御部31dは、エンジン停止検出部31aがエンジン21の作動を検出しており、かつ駆動状態検出部31hが前記第2電力消費レベル以上の電力を消費する負荷9(エアコン9a)がオンしていることを検出している状態において、充電状態導出部31aが導出したSOCのレベルが第3レベルL3を下回ったか否かを判定し、下回った場合には、報知部13を通じてバッテリ1のSOCが低下している旨の音または光の少なくともいずれか一方による第2の警告出力を行う。
【0077】
消費電力管理部31fは、エンジン停止検出部31aがエンジン21の作動を検出しており、駆動状態検出部31hがエアコン9aがオンしていることを検出している状態において、充電状態導出部31aが導出したSOCのレベルが第3レベルL3を下回ったか否かを判定し、下回った場合には、エアコン9aの制御を行うジャンクションボックス23に、エアコン9aの風量をローレベルに切り替える旨の指令を出力する。
【0078】
次に、図5および図6のフローチャートを参照して、この車載バッテリ監視装置のバッテリ監視動作を説明する。なお、図5および図6のフローチャートにおいて、ステップS1’〜S9’は、前述の図2および図3のフローチャートに係るステップS1〜S9とほぼ同様な内容であるので、ここでは説明を省略し、ステップS10’から説明を行う。
【0079】
ステップS10’では、発電制御部31eおよびアイドルアップ指令部31cによって、駆動状態検出部31hを通じて夜間照明灯9bおよびオーディオユニット9c等の第1電力消費レベル以上の電力を消費する負荷9のうちの少なくとも一つがオンしているか否かの判定が行われ、判定結果が肯定的である場合にはステップS15’に進む一方、判定結果が否定的である場合にはステップS11’に進む。
【0080】
ステップS11’では、発電制御部31eによるSOCが60%を上回っているか否かの判定が行われ、60%を上回っている場合にはステップS12’に進み、発電制御部31eによって、発電量調節部7を通じてオルタネータ5の発電がオフされ、ステップS10’に戻る一方、60%を下回っている場合にはステップS13’に進む。
【0081】
ステップS13’では、発電制御部31eによるSOCが50%を上回っているか否かの判定が行われ、50%を上回っている場合にはステップS14’に進み、発電制御部31eによって、発電量調節部7を通じてオルタネータ5が50%発電に切り替えられ、ステップS10’に戻る一方、50%を下回っている場合にはステップS9’に戻り、オルタネータ5が100%発電に切り替えられる。
【0082】
ステップS15’では、アイドルアップ指令部31cによるSOCが40%を上回っているか否かの判定が行われ、上回っている場合にはステップS17’に進む一方、上回っていない場合にはステップS16’に進み、アイドルアップ指令部31cからエンジン制御ユニット29にアイドルアップ指令が出力され、所定レベルのアイドルアップが行われて、ステップS17’に進む。
【0083】
ステップS17’では、アイドルアップ指令部31c、消費電力管理部31fおよび報知制御部31dによって、駆動状態検出部31hを通じて第2電力消費レベル以上の電力を消費する負荷9(エアコン9a)がオンしているか否かの判定が行われ、上回っていない場合にはステップS10’に戻る一方、上回っている場合にはステップS18’に進み、アイドルアップ指令部31cからエンジン制御ユニット29にアイドルアップ指令が出力され、所定レベルのアイドルアップが行われて、ステップS19’に進む。なお、ステップS18’,S16’では、既にアイドルアップが行われている場合には、アイドルアップは行われない。
【0084】
ステップS19’では、消費電力管理部31fおよび報知制御部31dによるSOCが40%を上回っているか否かの判定が行われ、上回っている場合にはステップS10’に戻る一方、上回っていない場合にはステップS20’に進む。
【0085】
ステップS20’では、消費電力管理部31fによって、ジャンクションボックス23を通じてエアコン9aの風量がローレベルに切り替えられて、ステップS21’に進み、報知制御部21によって、報知部13を通じてバッテリ1のSOCが低下している旨の第2の警告出力が行われて、ステップS10’に戻る。
【0086】
以上のように、本実施形態によれば、バッテリ上がり防止しつつ、発電によるエネルギーロスを抑制することができる等の第1実施形態と同様な効果が得られる。
【0087】
なお、上述の第2実施形態では、各負荷9のオン、オフ状態を検出してバッテリ監視を行うようにしたが、予め各負荷9に供給される供給電流を示す供給電流データを駆動状態検出部31hに記憶させておき、駆動状態検出部31hに、その供給電流データに基づき、オン状態にあるすべての負荷9によって消費されて総電流値を算出させ、その算出値に基づいてバッテリ監視を行うようにしてもよい。
【0088】
また、上述の各実施形態では、比重センサ3を用いてバッテリ1の電解液の比重を検出することによりバッテリ1のSOCを導出するようにしたが、比重センサ3の代わりにpHセンサを用い、バッテリ1の電解液のpHを検出することによりバッテリ1のSOCを導出するようにしてもよい。
【0089】
以下に、電解液のpHを用いたSOC導出原理を簡単に説明する。前述の数1に示される化学式(1),(2)に対応する標準電極電位E(1)0,E(2)0は、
(1)0=1.68V , E(2)0=−0.41V
であり、鉛酸電池の標準起電力E0 は、
E= E(1)0−E(2)0=2.09V
である。
【0090】
実際の電池反応においては、電解液中の硫酸イオン(SO42-)およびオキソニウムイオン(H3+)(以下、H+と略す)は、充放電状況に応じて変化しており、上記起電力が常時得られる訳ではない。この濃度依存性は、硫酸イオンおよびオキソニウムイオン等反応に関与する物質の活量a(物質)を用いて下記のように示される。すなわち、起電力Eは、
【0091】
【数2】

【0092】
である。大過剰に存在する水、固層の硫酸鉛、酸化鉛の活量を1とし、
a(SO42-)=a(H+)/2(なお、本式において”=”は、ニアリーイコールを意味する)と近似し、log(a(H+))を−pHで置き換えると、
E=E0−(3RT/F)ln4 − 2.303(3RT/F)pH
が得られる。ここで、Rは気体定数(8.314J/(K・mol)、Tは絶対温度、Fはファラデー定数(9.648×104coulomb/mol)である。また、この式では、周囲温度による起電力補正が可能なので、周囲温度に応じたSOCを求めることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明の第1実施形態に係る車載バッテリ監視装置のブロック図である。
【図2】図1のバッテリ監視装置によるバッテリ監視動作を示すフローチャートである。
【図3】図1のバッテリ監視装置によるバッテリ監視動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2実施形態に係る車載バッテリ監視装置のブロック図である。
【図5】図4のバッテリ監視装置によるバッテリ監視動作を示すフローチャートである。
【図6】図4のバッテリ監視装置によるバッテリ監視動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0094】
1 バッテリ
3 比重センサ
5 オルタネータ
7 発電量調節部
9 負荷
11 電流検出部
13 報知部
15 通電路
17 遮断部
19,31 制御ユニット
19a,31a エンジン停止検出部
19b,31b 充電状態導出部
19c,31c アイドルアップ指令部
19d,31d 報知制御部
19e,31e 発電制御部
19f,31f 消費電力管理部
19g,31g 遮断制御部
27 イグニッションスイッチ
31h 駆動状態検出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリの充電状態を検出する充電状態検出部と、
前記充電状態検出部が検出した前記充電状態が所定の基準レベルを下回った場合に、所定の負荷の動作を低電力消費モードに切り替える消費電力管理部と、
を備えることを特徴とする車載バッテリ監視装置。
【請求項2】
前記車載バッテリ監視装置は、
バッテリから各負荷に供給される電流値を検出する電流検出部をさらに備え、
前記消費電力管理部は、前記電流検出部が検出した総供給電流値が所定の基準値を上回っている状態において、前記充電状態が所定の基準レベルを下回った場合に、前記所定の負荷の動作を低電力消費モードに切り替えることを特徴とする請求項1に記載の車載バッテリ監視装置。
【請求項3】
前記車載バッテリ監視装置は、
エンジンの停止を検出するエンジン停止検出部をさらに備え、
前記消費電力管理部は、前記電流検出部が検出した総供給電流値が所定の基準値を上回っており、かつ前記エンジン停止検出部がエンジンの作動を検出している状態において、前記充電状態が所定の基準レベルを下回った場合に、前記所定の負荷の動作を低電力消費モードに切り替えることを特徴とする請求項2に記載の車載バッテリ監視装置。
【請求項4】
前記充電状態検出部は、前記充電状態としてバッテリのSOCを検出し、
前記所定の基準レベルとは、前記SOCが40%のレベルであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の車載バッテリ監視装置。
【請求項5】
前記所定の負荷はエアコンであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の車載バッテリ監視装置。
【請求項6】
前記消費電力管理部が行う前記エアコンの動作を低電力消費モードに切り替えは、前記エアコンの風量を下げることであることを特徴とする請求項5に記載の車載バッテリ監視装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリの充電状態を検出する充電状態検出部と、
前記充電状態検出部が検出した前記充電状態が所定の基準レベルを下回った場合に、所定の負荷の動作を低電力消費モードに切り替える消費電力管理部と、
を備えることを特徴とする車載バッテリ監視装置。
【請求項2】
前記車載バッテリ監視装置は、
バッテリから各負荷に供給される電流値を検出する電流検出部をさらに備え、
前記消費電力管理部は、前記電流検出部が検出した総供給電流値が所定の基準値を上回っている状態において、前記充電状態が所定の基準レベルを下回った場合に、前記所定の負荷の動作を低電力消費モードに切り替えることを特徴とする請求項1に記載の車載バッテリ監視装置。
【請求項3】
前記車載バッテリ監視装置は、
エンジンの停止を検出するエンジン停止検出部をさらに備え、
前記消費電力管理部は、前記電流検出部が検出した総供給電流値が所定の基準値を上回っており、かつ前記エンジン停止検出部がエンジンの作動を検出している状態において、前記充電状態が所定の基準レベルを下回った場合に、前記所定の負荷の動作を低電力消費モードに切り替えることを特徴とする請求項2に記載の車載バッテリ監視装置。
【請求項4】
前記充電状態検出部は、前記充電状態としてバッテリのSOCを検出し、
前記所定の基準レベルとは、前記SOCが40%のレベルであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の車載バッテリ監視装置。
【請求項5】
前記所定の負荷はエアコンであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の車載バッテリ監視装置。
【請求項6】
前記消費電力管理部が行う前記エアコンの動作を低電力消費モードに切り替えは、前記エアコンの風量を下げることであることを特徴とする請求項5に記載の車載バッテリ監視装置。
【請求項7】
バッテリのSOCを検出する充電状態検出部と、
オルタネータの発電量を調節する発電量調節部と、
前記充電状態検出部が検出した前記SOCが60%を上回っている場合に、前記発電量調節部に前記オルタネータの発電をオフする旨の指令を出力し、前記SOCが60%を下回っている場合に、発電量調節部にオルタネータの発電をオンする旨の指令を出力する発電制御部と、
を備えることを特徴とする車載バッテリ監視装置。
【請求項8】
請求項7に記載の車載バッテリ監視装置において、
前記発電制御部は、
前記SOCが60%を下回っている場合に、前記SOCの60%からの低下度合いに応じて前記発電調節部に前記オルタネータの発電量を段階的に増大する旨の指令を出力することを特徴とする車載バッテリ監視装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−81394(P2006−81394A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−277665(P2005−277665)
【出願日】平成17年9月26日(2005.9.26)
【分割の表示】特願平11−184997の分割
【原出願日】平成11年6月30日(1999.6.30)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】