説明

車輪スリップブレーキ保証モジュール

車輪スリップ保証モジュールが、車輪スリップ弁(60)を使用不可にする装置(62、80)と、使用不可装置と連通状態にあるタイミングタンク(70)と、車輪スリップ弁(60)の出力部(34)及びタイミングタンク(70)間の並列接続であって、チェック弁(72)及び充填チョーク(74)を含む第1の接続路、及び放散チョーク(76)を含む第2の接続路を有し、それにより、ブレーキシリンダが加圧されるとき、車輪スリップ弁(60)の出力部(34)からの流れがチェック弁(72)及び充填チョーク(74)を通過してタンク(70)を充填し、且つブレーキシリンダが排気されるとき、逆向きの流れが放散チョーク(76)を通過して、タンク(70)から放出できるようにする、並列接続を行うチェック弁及びチョーク回路とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車輪スリップ制御動作を中断させることができる車輪スリップ制御安全タイマに関する。
【0002】
最近の列車ブレーキ制御システムは一般的に、列車を含む鉄道車両のブレーキを制御するために中央コントローラユニットを使用することがブレーキ制御技術において既知である。先頭の運転台にいる列車運転手は、列車のブレーキハンドル又は同様な装置を操作して、各鉄道車両上の台車又はボギー(bogies)のブレーキを所望通りにかけたり解除したりする。ブレーキハンドルからの入力は一般的に、運転台制御ユニットによって処理されて、中央コントローラユニットへ送られる。これらの及び他の入力に応答して、中央コントローラユニットは、ブレーキコマンド信号を空気圧信号若しくは電気信号のいずれか一方、又はさらにはその両方の形で引き通し線に沿って鉄道車両の各々へ送出する。鉄道車両の各々のブレーキ装置は、受け取った特定のブレーキコマンド信号の命令に従って、ブレーキをかけるか又は解除する。中央コントローラユニットは、ブレーキコマンド信号を空気圧引き通し線又は電気引き通し線のいずれか一方に沿って鉄道車両の各々に送る。
【0003】
該当する列車の形式によって、各鉄道車両上のブレーキ装置は、空気圧装置のみ、又は電気及び空気圧組み合わせ(すなわち、電空)装置のいずれか一方を含んでもよい。各鉄道車両は一般的に、構造及び動作がブレーキ制御技術において一般的に既知である局部制御システムを含む。各鉄道車両上の局部制御システムは、ブレーキコマンド信号及びさまざまな他の信号を受け取り、それらに応じてそれは、ブレーキ制御技術において既知の原理に従って、電空装置を直接的に制御する。具体的に言うと、局部制御システムは、圧力をブレーキシリンダに供給するか、又は圧力をブレーキシリンダから逃がすさまざまな弁を開閉する電気信号を発生する。各鉄道車両上のブレーキは、それに従ってかかったり、解除されたりする。
【0004】
従来技術のブレーキ制御システムは一般的に、常用ブレーキ、非常ブレーキ及び車輪スリップ制御機能を提供する。局部制御システムは、常用ブレーキ制御、限定的な非常ブレーキ制御及び車輪スリップ制御を行うマイクロプロセッサベースの装置を含む。各ボギー上のブレーキには、局部制御ユニットからの空気圧入力及び/又は電気入力に基づいてブレーキシリンダ圧力を操作するブレーキシリンダ制御ユニット(BCCU)が対応付けられている。それは、常用ブレーキシリンダ圧力制御及び非常ブレーキシリンダ圧力制御を、車輪スリップブレーキシリンダ圧力調整と共に提供する。BCCUは、局部制御ユニットによって監視及び制御が行われる一体形磁気弁及びトランスジューサを有する。
【0005】
BCCUの一般的な要素は、車輪及びレール間の粘着力を支持するものに利用可能なブレーキシリンダ空気圧力を調節するように機能する車輪スリップ弁である。一般的に、外部感知装置が、弁のラップ(維持)又は解放を行うようにパイロット圧力を制御する磁気弁のコイルに電気信号を送信する。解放コイルが励磁されると、ブレーキシリンダへの空気の供給が遮断されて、ブレーキシリンダからの空気は大気へ逃がされる。ブレーキ力が十分な量だけ減少すると、外部車輪スリップ感知装置は、ラップコイルを励磁することによってブレーキシリンダ圧力のラップ又は維持を行うように働く。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明に先立って、車輪スリップ状態用のブレーキ制御圧力の減少は、ハードウェア電子安全タイマによって禁止されるか、又は監視されるかのいずれかであった。車輪スリップ制御に使用される安全タイマは、例えば米国特許第6,698,848号に開示されているように、当該技術分野において既知である。常用ブレーキ構成要素及び車輪スリップ構成要素の形状によっては、既存の安全タイマの改良が望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的は、ハードウェア及び/又はソフトウェア構成要素の故障のために車輪スリップ制御が有効でないか又は不作動状態にある場合にブレーキシリンダ圧力を確実に利用できるようにするシステムを提供することである。本発明のさらなる目的は、車輪スリップ弁によって制御されるようにブレーキシリンダ圧力の監視及び制御を独立的に行う空気圧保証モジュールを提供することである。本発明のさらに別の目的は、適当な期間ブレーキをかけることのない状態での、長時間のブレーキ圧力減少に対して、車輪スリップ制御を確実に制限することである。
【0008】
簡単に言うと、本発明によれば、ブレーキシリンダへの加圧空気の供給を制御する空気圧ブレーキシリンダ制御回路の改良が行われる。ブレーキシリンダへの加圧空気の供給を制御する空気圧ブレーキシリンダ制御回路において、当該回路は、主加圧空気源と、パイロット圧力ポートからの流れを空気圧作動式解放弁及びラップ弁へ案内する2つの磁気弁を有する車輪スリップ弁を備える車輪スリップ回路とを有する。車輪スリップ弁は、車輪スリップ感知ユニットからの電気信号に応答して、ブレーキ制御圧力源をブレーキシリンダに接続するか、シリンダから排気するか、又はシリンダ内の圧力を維持する。
【0009】
本発明による改良は、車輪スリップ弁の出力部での圧力によって制御される空気圧タイミング回路である。車輪スリップ弁の出力部での空気圧は、空気圧タイミング回路の充填及び放出を行う。空気圧タイミング回路の圧力が、車輪スリップ弁によって制御される平均ブレーキシリンダ圧力に基づく選択レベルまで放出されると、タイミング回路は空気圧信号又は電気信号を送信し、車輪スリップ弁の車輪スリップ動作を使用不可にして、連続した常用制動又は非常制動を可能にする。
【0010】
本発明の一実施の形態による改良は、パイロットポートによって制御される切り換え弁を有する。切り換え弁は、第1の位置において、車輪スリップ弁のパイロット圧力ポートを主加圧空気源に接続し、第2の位置において、車輪スリップ弁のパイロット圧力ポートを排気ポートに接続する。切り換え弁は、使用不可位置において、車輪スリップ弁のパイロットポートを排気部に接続し、それにより、ラップ弁及び解放弁の制御を使用不可にするように付勢される。この状態において、車輪スリップ弁は、制動圧力をブレーキシリンダへ送るように付勢される。タイミングタンクが、切り換え弁のパイロットポートと連通状態にある。チェック弁及びチョーク回路が、車輪スリップ弁の出力部及びタイミングタンク間を並列接続し、チェック弁及び充填チョークを含む第1の接続路、及び放散チョークを含む第2の接続路を有し、それにより、ブレーキシリンダが加圧されるとき、車輪スリップ弁の出力部からの流れがチェック弁及び充填チョークを通過してタンクを充填し、且つブレーキシリンダから排気するとき、逆向きの流れが放散チョークを通過して、タンクから放出できるようにする。したがって、タンク圧力が、切り換え弁を使用可能位置に保持するパイロット圧力未満に降下した場合、車輪スリップ弁のパイロット圧力が抜けて、スリップ制御が中断されるであろう。
【0011】
さらなる特徴並びに他の目的及び利点は、図面を参照した以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
ここで図1を参照すると、輸送車両には、隣接した車両を機械的に結合して、非常ブレーキ管32及び主タンク管30と共に電気引き通し線の結合を行う連結器10が各端部に設けられている。主タンク及び非常(ブレーキ)管は、常用制動及び非常制動を実施する空気圧源である。管は、電気引き通し線と共に、電気及び空気圧組み合わせ(電空)制動制御を実施する。
【0013】
図1に示すように、輸送車両は、各車軸に対応付けられている、ディスク型ブレーキ又はトレッド型ブレーキ等のブレーキを作動させる、車両の各台車用のブレーキシリンダ12、14を有する。各台車のブレーキは、主にブレーキシリンダ制御ユニット(BCCU)16、18によって制御される。BCCUは、当該技術分野では既知である非常管制御ユニット(EPCU)20、摩擦ブレーキ制御ユニット及び引き通し線制御信号等の局部制御システムによって発生する常用制動コマンド及び非常制動コマンドに応答する。これらの構成要素は、引き通し線制御部及び局部制御部からの電気信号並びに空気圧信号に応答する。BCCUは、主タンク管30によって充填される局部供給タンク22、24に接続される。BCCUの出力はブレーキシリンダ圧力であって、これはブレーキシリンダへ送られる。EPCUからの非常管圧力は非常ブレーキ動作用である。主タンク管30は、コンプレッサ等の空気供給ユニット28及び主タンク26から充填される。図1を参照しながら説明した詳細は、後述する車輪スリップブレーキ保証モジュールが機能する状況を与えるためだけのものである。これらの詳細は、本発明の本質部分を一切形成していない。
【0014】
BCCUの典型的な制御機能部は車輪スリップ制御弁である。車輪スリップ制御弁は当該技術分野では既知である。本発明の譲受人が製造及び販売する車輪スリップ制御弁の一例は、「D−1」Decelostat車輪スリップ弁である。
【0015】
図4を参照すると、車輪スリップ弁は、4つの空気圧ポート、すなわち制動圧力供給ポート33、ブレーキシリンダポート34、ブレーキシリンダを排気する排気ポート38、及び主制御圧力源、例えば制御タンク30に接続されるパイロット圧力ポート36を有する。車輪スリップ弁は、ラップ磁気弁44(電磁作動式)及び解放磁気弁46によって制御されるラップ弁40及び解放弁42を有し、これらの磁気弁は、ラップ弁及び解放弁を作動させるパイロット圧力を制御する。解放弁は、解放弁42を第1の弁座へ移動させて供給ポート33からブレーキシリンダに供給できるように、ばね50によって付勢されているピストンロッド48を有する。これは車輪スリップ弁の通常モードである。供給ポートへ送られる空気圧力はBCCUの他の要素によって制御される。第2の位置において、解放弁42は、供給ポート33を閉鎖すると共にブレーキシリンダポート34を排気室54に開く位置に着座するように移動させられる。第2のピストンロッド56がばね58によって付勢され、排気室54及び排気ポート38間を連通させることができる。
【0016】
解放磁気弁46は、励磁時に、ピストンロッド48にかかるバイアスに打ち勝つパイロット圧力をローリングダイヤフラムに伝え、それにより、解放弁42を排気(解放)位置に切り換える。ラップ磁気弁44が励磁されると、排気室54は、排気ポート38から封止される。したがって、磁気弁の励磁状態に応じて、ブレーキシリンダをブレーキ圧力供給部に接続するか、排気するか、又は供給部及び排気部の両方から封止して所定圧力に維持することができる。
【0017】
次に図2を参照すると、本発明の一実施形態による車輪スリップブレーキ保証モジュールが示されている。車輪スリップ弁60は、ブレーキ圧力供給ポート33、ブレーキシリンダポート34、排気ポート38及びパイロット圧力ポート36の各々に接続した状態で示されている。
【0018】
切り換え弁62がパイロットポート64によって制御される。切り換え弁は、第1の位置において、車輪スリップ弁60のパイロット圧力ポート36を主加圧空気源66に接続し、第2の位置において、車輪スリップ弁のパイロット圧力ポートを排気部68に接続する。切り換え弁は、第1の位置において、車輪スリップ弁のパイロット圧力ポート36を排気部に接続するように付勢され、それにより、車輪スリップ弁60のラップ弁及び解放弁の制御を使用不能にする。この状態において、車輪スリップ弁は、制動圧力をブレーキシリンダに送るように付勢される。
【0019】
タイミングタンク70が、切り換え弁62のパイロットポート64と連通状態にある。チェック弁及びチョーク回路が、車輪スリップ弁60のブレーキシリンダポート34とタイミングタンク70との間に並列接続し、チェック弁72及び充填チョーク74を含む第1の接続路、及び放散チョーク76を含む第2の接続路を有し、それにより、ブレーキシリンダが加圧されるとき、車輪スリップ弁のブレーキシリンダポート34からの流れがチェック弁72及び充填チョーク74を通過してタイミングタンク70を充填し、ブレーキシリンダが排気されるとき、逆向きの流れが放散チョーク76を通過して、タンクから放出できるようにする。したがって、タンク圧力が、切り換え弁62を第1の位置に保持するパイロット圧力未満まで降下する場合、車輪スリップ弁のパイロット圧力が抜けて、スリップ制御が中断されるであろう。
【0020】
解放状態中、タイミングタンク70は予測可能な速度でほとんど空の状態になる。ブレーキ要求状態では、タイマータンクが充填され、車輪スリップ制御部は、ブレーキ制御圧力の増加と共に可変にリセットされる。リセット率及び経過時間は、ブレーキ制御圧力レベル及びタイミングタンク容積の関数である。タイミング構成要素、タンクサイズ、チョーク、及び切り換え弁内のばね力、又はスリップ弁を制御するために使用される圧力スイッチの設定は、車両要件及び所望のブレーキ性能を満たすように選択されることができる。構成要素の選択により、長時間のブレーキ圧力減少がスリップ弁によって実行された後、許容可能なブレーキ圧力レベルが確実に達成されるようにするリセット率が定められるであろう。切り換え弁のばね圧力スイッチ設定の感度により、ブレーキ制御圧力を減少させることができるレベルが定められるであろう。タイミングタンクの容積により、連続的な圧力減少が許容される時間長さが定められるであろう。
【0021】
以下の表に、タイミング回路の例示的な詳細を記載する。
【0022】
【表1】

【0023】
次に図3を参照すると、本発明の代替的な実施形態による車輪スリップブレーキ保証モジュールが示されている。図3では、図2に示したものに対応する要素に同一の符号が付けられている。車輪スリップ弁へのパイロット圧力を制御する切り換え弁62に代えて、制御ポートでの圧力が制御圧力未満に降下するとき、磁気弁への電力供給を切断して、スリップ制御を中断させる圧力作動式制御圧力スイッチ80が用いられている。
【0024】
本出願人らの発明は、限定された時間にブレーキレベルを低下させて、ブレーキ回復(適用)期間を確保する。それはさらに、ブレーキ圧力を必要レベルに戻すための非電子システムを提供する。
【0025】
特許法によって必要とされる詳細及び特殊性を有する本発明をこのように説明してきたが、特許による保護を望むものは、添付の特許請求の範囲に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の改良を実施することができる輸送車両上の例示的なブレーキシステムの非常に簡略化した概略図である。
【図2】本発明による車輪スリップブレーキ保証モジュールの概略図である。
【図3】本発明による車輪スリップブレーキ保証モジュールの代替的な実施形態の概略図である。
【図4】本発明を一緒に使用することができる車輪スリップ弁の概略断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主加圧空気源と、解放弁及びラップ弁を有する車輪スリップ弁を備える車輪スリップ回路とを有し、前記車輪スリップ弁は、車輪スリップ感知ユニットからの信号に応答して、ブレーキ制御圧力源をブレーキシリンダに接続するか、該シリンダから排気するか、又は該シリンダ内の前記圧力を維持する、ブレーキシリンダへの加圧空気の供給を制御する空気圧ブレーキシリンダ制御回路において、
前記車輪スリップ弁を使用不可にする手段と、
前記使用不可手段と連通状態にあるタイミングタンクと、
前記車輪スリップ弁の出力部及び前記タイミングタンク間の並列接続であって、チェック弁及び充填チョークを含む第1の接続路、及び放散チョークを含む第2の接続路を有し、それにより、前記ブレーキシリンダが加圧されるとき、前記車輪スリップ弁の前記出力部からの流れが前記チェック弁及び前記充填チョークを通過して前記タンクを充填し、且つ前記ブレーキシリンダが排気されるとき、逆向きの流れが前記放散チョークを通過して、前記タンクから放出できるようにする、並列接続を行うチェック弁及びチョーク回路と、
を含む改良であって、
それにより、前記タンクの圧力が制御圧力未満に降下した場合、前記使用不可手段が前記車輪スリップ弁を使用不可にして、スリップ制御が中断されるようにする、改良。
【請求項2】
主加圧空気源と、パイロット圧力ポートからの流れを空気圧作動式解放弁及びラップ弁へ案内する2つの磁気弁を有する車輪スリップ弁を備える車輪スリップ回路とを有し、前記車輪スリップ弁は、車輪スリップ感知ユニットからの電気信号に応答して、ブレーキ制御圧力源をブレーキシリンダに接続するか、該シリンダから排気するか、又は該シリンダ内の前記圧力を維持する、ブレーキシリンダへの加圧空気の供給を制御する空気圧ブレーキシリンダ制御回路において、
パイロットポートによって制御される切り換え弁であって、該切り換え弁は、第1の位置において、前記車輪スリップ弁の前記パイロット圧力ポートを前記主加圧空気源に接続し、第2の位置において、前記車輪スリップ弁の前記パイロット圧力ポートを排気ポートに接続し、該切り換え弁は、前記主加圧空気源を排気ポートに接続するように前記第2の位置に付勢され、該切り換え弁は、前記パイロットポートでの所定のパイロット圧力によって前記第1の位置へ押し進められる、切り換え弁と、
前記切り換え弁の前記パイロット圧力ポートと連通状態にあるタイミングタンクと、
前記車輪スリップ弁の出力部及び前記タイミングタンク間の並列接続であって、チェック弁及び充填チョークを含む第1の接続路、及び放散チョークを含む第2の接続路を有し、それにより、前記ブレーキシリンダが加圧されるとき、前記車輪スリップ弁の前記出力部からの流れが前記チェック弁及び前記充填チョークを通過して前記タンクを充填し、且つ前記ブレーキシリンダが排気されるとき、逆向きの流れが前記放散チョークを通過して、タンクから放出できるようにする、並列接続を行うチェック弁及びチョーク回路と、
を含む改良であって、
それにより、前記タンクの圧力が、前記切り換え弁を前記第1の位置に保持する前記パイロット圧力未満に降下した場合、前記車輪スリップ弁の前記パイロット圧力が抜けて、スリップ制御が中断される、改良。
【請求項3】
主加圧空気源と、パイロット圧力ポートからの流れを空気圧作動式解放弁及びラップ弁へ案内する2つの磁気弁を有する車輪スリップ弁を備える車輪スリップ回路とを有し、前記車輪スリップ弁は、車輪スリップ感知ユニットからの電気信号に応答して、ブレーキ制御圧力源をブレーキシリンダに接続するか、該シリンダから排気するか、又は該シリンダ内の前記圧力を維持する、ブレーキシリンダへの加圧空気の供給を制御する空気圧ブレーキシリンダ制御回路において、
制御ポート、及び該制御ポートでの前記圧力が制御圧力未満に降下するときに電気スイッチを開く手段を有する制御圧力スイッチと、
前記制御圧力スイッチの前記制御ポートと連通状態にあるタイミングタンクと、
前記車輪スリップ弁の出力部及び前記タイミングタンク間の並列接続であって、チェック弁及び充填チョークを含む第1の接続路、及び放散チョークを含む第2の接続路を有し、それにより、前記ブレーキシリンダが加圧されるとき、前記車輪スリップ弁の前記出力部からの流れが前記チェック弁及び前記充填チョークを通過して前記タンクを充填し、且つ前記ブレーキシリンダが排気されるとき、逆向きの流れが前記放散チョークを通過して、前記タンクから放出できるようにする、並列接続を行うチェック弁及びチョーク回路と、
を含む改良であって、
それにより、前記タンクの圧力が前記制御圧力未満に降下する場合、前記磁気弁を作動させる電力が該磁気弁へ流れることが妨害されて、スリップ制御が中断される、改良。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−530160(P2009−530160A)
【公表日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−500378(P2009−500378)
【出願日】平成19年3月6日(2007.3.6)
【国際出願番号】PCT/US2007/005695
【国際公開番号】WO2007/108930
【国際公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(506190681)ワブテク・ホールディング・コーポレイション (13)
【氏名又は名称原語表記】WABTEC HOLDING CORPORATION
【住所又は居所原語表記】1001 Air Brake Avenue, Wilmerding, PA 15148, U.S.A.
【Fターム(参考)】