説明

車輪付き支持体の連結構造

【課題】たとえ牽引時に支持体が上下にガタ付いたとしても連結器具が支持体から脱落せず、確実に牽引することができる車輪付き支持体の連結構造を提供する。
【解決手段】フォーク3の後端に上方から差し込むようにして取り付けられる第1アタッチメント12に、第1アタッチメント12を回動させ連結姿勢とする際、フォーク3の後端下面に回り込んで掛止する掛止片24、24を設けた。したがって、たとえ牽引時にハンドリフト1が上下にガタ付いたとしても、掛止片24がフォーム3に掛止し、第1アタッチメント12がフォーク3から外れる事態を効果的に防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、台車やハンドリフト等といった車輪付きの支持体(以下、単に支持体と称す)を連結するための連結構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、上述したような支持体を連結する構造としては、たとえば特許文献1に開示されているような連結器具を利用する構造が知られている。当該連結構造に利用する連結器具は、支持体と牽引装置とを連結するためのものであって、一端に牽引装置(たとえば牽引車)へ連結可能な連結部を有している一方、他端にL字状に折り曲げ形成された棒状の差込部を備えてなる。そして、差込部を支持体に設けられた孔等へ上方から差し込んで、連結器具を支持体に取り付けるとともに、取付状態にある連結器具の連結部を牽引装置に固定して両者を連結し、牽引装置により支持体を牽引可能としていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−154683号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、牽引中の支持体は、路面の凹凸等に起因して上下にガタ付きやすい。しかしながら、上記連結構造では、連結器具の差込部を支持体の孔等へ差し込んで両者を連結しているにすぎない。したがって、支持体が上下にガタ付いた際に、差込部が孔等から抜け、連結器具が支持体から外れてしまう事態が起こる。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みなされたものであって、たとえ牽引時に支持体が上下にガタ付いたとしても連結器具が支持体から脱落せず、確実に牽引することができる車輪付き支持体の連結構造を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、車輪付き支持体を牽引する際に、前記車輪付き支持体同士若しくは前記車輪付き支持体と牽引装置とを連結するための車輪付き支持体の連結構造であって、牽引側又は被牽引側の何れか一方に、取付孔を有する一対の取付部を設ける一方、前記取付孔へ上方から差込可能な一対の差込部と、当該差込部間に架設されるロッド部材と、当該ロッド部材を軸として回動可能で、その回動先端部を牽引側又は被牽引側の何れか他方に連結可能とした本体とを備えてなる連結器具により、前記車輪付き支持体同士若しくは前記車輪付き支持体と牽引装置とを連結するとともに、前記本体の回動軸側の基端部に、連結姿勢とするにあたり、前記差込部を前記取付孔へ差し込んだ状態で前記本体を回動させると、前記取付部の下面側に回り込んで掛止する掛止片を設けたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記連結器具が、前記差込部、前記ロッド部材及び前記本体を有する第1アタッチメントと、一端が前記本体の前記回動先端部に連結され、他端が前記牽引側又は被牽引側の何れか他方に固定される第2アタッチメントと、両アタッチメントを連結する連結部材とからなり、前記第1アタッチメントの前記本体の前記回動先端部に、切り欠きを有する天板と、当該天板に対向し、挿通孔を有する底板とを所定の間隔離して設ける一方、前記第2アタッチメントの前記一端に連結孔を設け、更に、前記連結部材を、下端縁に外方へ突出するフランジ部が設けられた筒状の本体と、当該本体の下端から先端が出没するピンとからなるものとし、前記第2アタッチメントの前記一端を前記天板と前記底板との間に位置させ、前記挿通孔と前記連結孔とを一致させた後、前記第2アタッチメントの前記一端と前記天板との隙間に、前記ピンを没入状態とさせた前記連結部材の前記フランジ部を差し込んで、前記フランジ部を前記第2アタッチメントの前記一端と前記天板とに挟持させ、さらに前記筒状の本体を前記切り欠きに支持させるとともに、前記ピンの没入を解除として、前記ピンの先端を、前記連結孔及び挿通孔を介して、前記底板よりも下方へ突出させることにより、前記第1アタッチメントと前記第2アタッチメントとを連結することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記第2アタッチメントが、前記牽引側又は被牽引側の何れか他方に対して着脱自在であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、本体の回動軸側の基端部に掛止片を設け、連結姿勢とするにあたり、差込部を取付孔へ差し込んだ状態で本体を回動させると、掛止片が車輪付き支持体(又は牽引装置)の取付部の下面側へ回り込むように構成している。したがって、たとえ牽引時に車輪付き支持体が上下にガタ付いたとしても、掛止片が取付部の下面に掛止し、連結器具が車輪付き支持体(又は牽引装置)から外れる事態を効果的に防止することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、上記構成により、連結部材を用いて第1アタッチメントと第2アタッチメントとを連結するため、連結状態にある連結部材は、フランジ部が天板と第2アタッチメントの一端とで挟持されることにより上下方向(ピンの出没方向)への移動が規制され、ピン先端の連結孔及び挿通孔への挿通により牽引方向への移動が規制される。したがって、当該連結部に多少の負荷がかかったとしても、極めて脱落しにくい構造とすることができる。
さらに、請求項3に記載の発明によれば、第2アタッチメントが、牽引側又は被牽引側の何れか他方に対して着脱自在であるため、必要に応じて容易に着脱することができるし、既に工場等で使用されている車輪付き支持体や牽引車に対して後付けすることができ、汎用性に富む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】ハンドリフト1、1間の連結構造を示した説明図である。
【図2】第1アタッチメントとフォーク先端部を示した説明図である。
【図3】第1アタッチメントを取り付けた状態を示した説明図である。
【図4】第2アタッチメントを取り付けた状態を示した説明図である。
【図5】連結部材の説明断面図であって、(a)は通常の状態、(b)はピンを引き上げた状態を夫々示している。
【図6】連結部材による連結部を拡大して示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態となる支持体の連結構造について、図面にもとづき詳細に説明する。
【0010】
図1は、ハンドリフト1、1間の連結構造を示した説明図である。尚、本実施形態では、図1における右側へ牽引するものとし、図1における右側を前側として説明する。
ハンドリフト1は、後側へ突設された一対のフォーク3、3と、フォーク3、3を昇降動作させる昇降機構4と、昇降機構4を作動させるハンドル2とを備えてなる。また、各フォーク3の下面で、後端から稍前側となる位置には車輪5が、昇降機構4の下方には車輪6、6が夫々設けられており、当該車輪5、6によって路面上を移動可能となっている。そして、ハンドリフト1、1同士を後述する連結器具11によって複数連結するとともに、先頭のハンドリフト1については図示しない牽引車に連結することによって、牽引車によりハンドリフト1、1・・を一列で牽引可能となっている。
【0011】
ここで、本発明の要部となる連結器具11について、図2〜図6をもとに説明する。
連結器具11は、前側(牽引側)のハンドリフト1のフォーク3、3に取り付けられる第1アタッチメント12と、後側(被牽引側)のハンドリフト1に連結される第2アタッチメント13と、両アタッチメント12、13を連結する連結部材14とからなる。
【0012】
第1アタッチメント12は、フォーク3、3間に架け渡すように取り付けられるロッド部材21と、ロッド部材21を軸として回動自在な本体22とからなる。ロッド部材21は、左右両端部が下方へ折り曲げられた門形の棒状部材であって、折り曲げられた端部は、各フォーク3の後端(取付部)に穿設された取付孔7に差し込み可能な差込部21aとして機能する。一方、本体22は、前部が二叉となる略Y字状に形成されてなり、その前端(回動軸側の基端部)に設けられた筒状部23、23内にロッド部材21を予め嵌合させ、ロッド部材21を軸として回動可能とされている。また、各筒状部23には、略L字状の掛止片24が一体的に設けられている。掛止片24は、各フォーク3の内側縁よりも稍内方となる位置からロッド部材21に直交する姿勢で板状部を立設するとともに、当該板状部の先端を左又は右外方へ折り曲げてなり、その突出量(すなわち筒状部23周面から折り曲げ部までの距離)は、フォーク3の厚み及びフォーク3の後端から取付孔7までの距離と略同じ(正確には、掛止片24の突出量の方がフォーク3の厚み及びフォーク3の後端から取付孔7までの距離よりも若干大きい)とされている。さらに、図2で手前側となる筒状部23の内側端部には切り欠き25が設けられ、当該切り欠き25内に、ロッド部材21から径方向へ突設された規制突起26が位置しており、本体22の回動可能範囲を規制し、本体22が図2に示す起立姿勢を越えて前側へ傾倒する事態や、図3に示す連結姿勢を越えて床面側へ傾倒する事態を規制可能としている。加えて、本体22の後端(回動先端部)には、天板27と底板28とを所定間隔離して並設し、後述する連結部材14を挟持可能とした挟持部が設けられており、天板27には切り欠き29が、底板28には挿通孔30が夫々設けられている。
【0013】
一方、第2アタッチメント13は、第1アタッチメント12の後端を後側のハンドリフト1と連結するためのものであって、本体31の後端に設けられた取付板35を、ハンドリフト1の車輪6、6上部(詳しくは、車輪6、6の支持軸36を軸支している昇降装置4から下方に延設されたシャフト37)にボルト固定して使用する。また、第2アタッチメント13の本体31の前端には、連結ロッド32が回動可能に設けられており、第2アタッチメント13は、図4に示す如く連結ロッド32を本体31に対してくの字型に折り曲げたり、図1に示す如く連結ロッド32を本体31に対して略平行に伸ばして連結姿勢にしたりと変形可能とされている。そして、当該連結ロッド32の前端には、後述する連結部材14を取り付けるための連結孔34が設けられている。また、連結ロッド32の中央部には、連結ロッド32を回動操作する際に作業者が把持する把持棒33が固着されている。尚、連結ロッド32の長さは、本体32をハンドリフト1に取り付けた状態で起立させた際に、ハンドル2の回動操作範囲に干渉しない程度の長さとされている。したがって、連結器具11として使用しない場合に連結ロッド32を起立させると、連結ロッド32がハンドリフト1を使用する作業者の邪魔になることはないし、起立状態にある連結ロッド32がハンドル2の操作の邪魔になることもない。また、連結器具11として使用しない場合には、第2アタッチメント13をハンドリフト1から取り外してもよい。
【0014】
また、連結部材14は、下端縁に外方へ突出するフランジ部41aが周設された筒状の本体41と、本体41に挿通されており、先端が本体41の下端から出没可能なピン42と、ピン42の先端が本体41から突出する方向へピン42を付勢するバネ部材43とからなる。
【0015】
以上のような連結器具11による連結構造について説明する。
まず、第1アタッチメント12を前側のハンドリフト1のフォーク3、3に取り付ける。この取付に際しては、ロッド部材21の差込部21a、21aをフォーク3、3の後端に設けられた取付孔7、7に上方から差し込み、ロッド部材21を、フォーク3、3間に架け渡すように取り付ける。
次に、第2アタッチメント13を後側のハンドリフト1に取り付ける。この取付に際しては、取付板35にてシャフト37を挟みボルト固定すればよい。尚、既に第2アタッチメント13が取り付けられたハンドリフト1や牽引車がある場合には、それらを牽引する側のハンドリフト1(すなわち、第1アタッチメント12が取り付けられたハンドリフト1)の後側に位置させればよい。
【0016】
さらに、第1アタッチメント12の本体22、及び第2アタッチメント13の連結ロッド32を夫々回動させて略水平となるまで傾倒させ、連結姿勢とする。この回動に際して、第1アタッチメント12の掛止片24がフォーク3後端の下面に掛止する。すなわち、本体22を回動させると筒状部23も共に回動するため、掛止片24も同時に回動する。このとき、掛止片24の板状部が、フォーク3の側縁内側を回動し、掛止片24の先端部(折り曲げ部)が、フォーク3の後端を回ってフォーク3の下方へ入り込むため、掛止片24はフォーク3の後端下面に掛止するのである。
最後に、連結部材14を用いて第1アタッチメント12と第2アタッチメント13とを連結する。この連結に際しては、まず、第2アタッチメント13の連結ロッド32の前端を、第1アタッチメント12の挟持部内に位置させ、連結ロッド32の連結孔34と底板28の挿通孔30とを一致させる。次に、連結部材14のピン42を引き上げて先端を本体41内へ没入させた状態で、フランジ部41aを連結ロッド32の上面と天板27との隙間へ差し込み、当該差し込み状態で本体41の周面を切り欠き29に支持させて、フランジ部41aを連結ロッド32の上面と天板27とで挟持させる。そして、ピン42の引き上げを解除すれば、ピン42の先端が連結孔34と挿通孔30とを貫通して底板28から下方へ突出した状態となり、両アタッチメント12、13は連結され、図6に示すような状態となる。
このようにしてハンドリフト1、1同士を連結することにより、複数のハンドリフト1、1・・を一列で牽引することができる。尚、先頭のハンドリフト1と牽引車との連結については、上記連結器具11を用いてもよいし、第2アタッチメント13の前端を牽引車に直接固定する等、第2アタッチメント13のみを用いて連結してもよい。
【0017】
以上のような連結器具11を用いた連結構造によれば、フォーク3の後端に上方から差し込むようにして取り付けられる第1アタッチメント12に、第1アタッチメント12を回動させ連結姿勢とする際、フォーク3の後端下面に回り込んで掛止する掛止片24、24を設けている。したがって、たとえ牽引時にハンドリフト1が上下にガタ付いたとしても、掛止片24がフォーム3に掛止し、第1アタッチメント12がフォーク3から外れる事態を効果的に防止することができる。
【0018】
また、連結器具11が、前側のハンドリフト1のフォーク3に取り付けられる第1アタッチメント12と、後側のハンドリフト1に取り付けられる第2アタッチメント13とからなり、両アタッチメント12、13を連結部材14により連結するようになっている。すなわち、第1アタッチメント12に、切り欠き29を備えた天板27及び挿通孔30を備えた底板28を設ける一方、第2アタッチメント13に、天板27と底板28との間に差込可能な連結ロッド32を設けるとともに、連結ロッド32の前端に連結孔34を設け、更に連結部材14を、下端縁にフランジ部41aが周設された筒状の本体41と、本体41に挿通され、下端部が本体41から出没可能なピン42と、ピン42の下端部が本体41から突出する方向へピン42を付勢するバネ部材43とから構成する。そして、連結ロッド32を天板27と底板28との間に位置させて連結孔34と挿通孔30とを一致させた後、連結ロッド32と天板27との隙間に、ピン42が没入状態にある連結部材14のフランジ部41aを差し込む。その後、切り欠き29により本体41を支持させるとともに、ピン42の没入状態を解除とし、ピン42の先端を連結孔34及び挿通孔30を介して底板28の下方へ突出させることにより、両アタッチメント12、13を連結するように構成している。したがって、連結部材14は、フランジ部41aが天板27と連結ロッド32とで挟持されることにより上下方向(ピン42の出没方向)への移動が規制され、ピン42先端の連結孔34及び挿通孔30への挿通により前後方向への移動が規制されるため、当該連結部に多少の負荷がかかったとしても、極めて脱落しにくい構造とすることができる。
【0019】
さらに、第2アタッチメント13は、取付板35をボルト固定することにより、ハンドリフト1に取り付けられるものであるため、必要に応じて容易に着脱することができるし、既に工場等で使用されているハンドリフトに対して後付けすることができ、汎用性に富む。
【0020】
なお、本発明に係る車輪付き支持体の連結構造は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、支持体そのものの構成や用いる連結器具に係る構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で必要に応じて適宜変更することができる。
【0021】
たとえば、上記実施形態では、ハンドリフト同士を連結する態様について記載しているが、車輪付きのパレットや台車等を連結する構造としても採用することができる。この場合、パレットや台車の一部に取付孔を穿設して取付部を設け、第1アタッチメントの掛止片がパレットや台車の下面に掛止するような構成とすればよい。
また、パレットや台車、フォーク等の支持体そのものに取付孔を穿設するのではなく、取付孔が穿設されてなる板部材を、取付孔が支持体の本体から突出する状態で支持体に固定して取付部を形成するといった構成を採用することも可能である。当該構成を採用することにより、後付けがより一層可能となり、汎用性の更なる向上を図ることができる。
【0022】
さらに、上記実施形態では、支持体がハンドリフトであるため、前側のハンドリフトに第1アタッチメントを、後側のハンドリフトに第2アタッチメントを夫々取り付ける構成としているが、上記車輪付きのパレットや台車等といった支持体を連結するにあたっては、後側の支持体に第1アタッチメントを、前側の支持体に第2アタッチメントを夫々取り付けて連結する(すなわち、牽引方向が逆となる)ように構成することも可能である。
さらにまた、上記実施形態では、連結器具を第1アタッチメントと第2アタッチメントと連結部材とから構成しているが、第1アタッチメントを前後逆にして二つ連結して連結器具を構成してもよいし、1つの第1アタッチメントのみを連結器具とし、第1アタッチメントの一端を牽引側の支持体に、他端を被牽引側の支持体に夫々連結して牽引するような構成としてもよい。
【0023】
またさらに、掛止片を設ける位置や数、形状についても適宜変更可能であって、ロッド部材を軸とした回動により連結姿勢とするのに伴い、支持体に設けられた取付部の下面に掛止するのであれば、上記実施形態のものに何ら限定されることはない。
また、上記実施形態では、連結部材において、ピンの先端を本体から突出させる側へ付勢するバネ部材を設けているが、当該バネ部材を設けない連結部材、すなわちピンを手で押し込み操作することにより先端を本体から突出させるような連結部材を採用しても問題ない。
加えて、第1アタッチメントの本体を上記実施形態の如く略Y字状に形成するにあたっては、差込部間の距離:挿通孔からロッド部材までの距離=1:0.8〜1となるY字状に形成すると、支持体の牽引時に左又は右方へ旋回する際に、その旋回半径を最小にすることができ、好ましい。また、上記実施形態では、第1アタッチメントの本体を略Y字状に形成しているが、略T字状等の他の形状に形成することも可能である。
【符号の説明】
【0024】
1・・ハンドリフト(車輪付き支持体)、2・・ハンドル、3・・フォーク、7・・取付孔、11・・連結器具、12・・第1アタッチメント、13・・第2アタッチメント、14・・連結部材、21・・ロッド部材、21a・・差込部、22・・本体、23・・筒状部、24・・掛止片、25・・切り欠き、26・・規制突起、27・・天板、28・・底板、29・・切り欠き、30・・挿通孔、31・・本体、32・・連結ロッド、33・・把持棒、34・・連結孔、35・・取付板、36・・支持軸、37・・シャフト、41・・本体、41a・・フランジ部、42・・ピン、43・・バネ部材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輪付き支持体を牽引する際に、前記車輪付き支持体同士若しくは前記車輪付き支持体と牽引装置とを連結するための車輪付き支持体の連結構造であって、
牽引側又は被牽引側の何れか一方に、取付孔を有する一対の取付部を設ける一方、
前記取付孔へ上方から差込可能な一対の差込部と、当該差込部間に架設されるロッド部材と、当該ロッド部材を軸として回動可能で、その回動先端部を牽引側又は被牽引側の何れか他方に連結可能とした本体とを備えてなる連結器具により、前記車輪付き支持体同士若しくは前記車輪付き支持体と牽引装置とを連結するとともに、
前記本体の回動軸側の基端部に、連結姿勢とするにあたり、前記差込部を前記取付孔へ差し込んだ状態で前記本体を回動させると、前記取付部の下面側に回り込んで掛止する掛止片を設けたことを特徴とする車輪付き支持体の連結構造。
【請求項2】
前記連結器具が、前記差込部、前記ロッド部材及び前記本体を有する第1アタッチメントと、一端が前記本体の前記回動先端部に連結され、他端が前記牽引側又は被牽引側の何れか他方に固定される第2アタッチメントと、両アタッチメントを連結する連結部材とからなり、
前記第1アタッチメントの前記本体の前記回動先端部に、切り欠きを有する天板と、当該天板に対向し、挿通孔を有する底板とを所定の間隔離して設ける一方、
前記第2アタッチメントの前記一端に連結孔を設け、
更に、前記連結部材を、下端縁に外方へ突出するフランジ部が設けられた筒状の本体と、当該本体の下端から先端が出没するピンとからなるものとし、
前記第2アタッチメントの前記一端を前記天板と前記底板との間に位置させ、前記挿通孔と前記連結孔とを一致させた後、前記第2アタッチメントの前記一端と前記天板との隙間に、前記ピンを没入状態とさせた前記連結部材の前記フランジ部を差し込んで、前記フランジ部を前記第2アタッチメントの前記一端と前記天板とに挟持させ、さらに前記筒状の本体を前記切り欠きに支持させるとともに、前記ピンの没入を解除として、前記ピンの先端を、前記連結孔及び挿通孔を介して、前記底板よりも下方へ突出させることにより、前記第1アタッチメントと前記第2アタッチメントとを連結することを特徴とする請求項1に記載の車輪付き支持体の連結構造。
【請求項3】
前記第2アタッチメントが、前記牽引側又は被牽引側の何れか他方に対して着脱自在であることを特徴とする請求項2に記載の車輪付き支持体の連結構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−79382(P2011−79382A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−231786(P2009−231786)
【出願日】平成21年10月5日(2009.10.5)
【出願人】(390018326)株式会社スギヤス (35)
【Fターム(参考)】