説明

車輪用回転支持装置

【課題】耐久性の向上を図り、且つ軽量化を図れる構造を実現する。
【解決手段】カバー29の内径側円筒部30を、ハブ4aを構成する内輪12aに外嵌固定した状態で、このカバー29の円輪部31の外径側円輪部35の軸方向外側面と、外輪2aの軸方向内端面との間にラビリンスシール38を設ける。又、前記カバー29の外径側円筒部32の内周面と、前記外輪2aの外輪小径部37の外周面との間にラビリンスシール39を設ける。更に、ナックル7aの中心孔27aの内周面と、前記外輪2aの外周面と前記カバー29の外径側筒部32との開口部との間にラビリンスシール41を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車輪を支持する為の車輪支持用転がり軸受ユニットと、自動車の独立懸架式サスペンションの一部を構成するナックルとを組み合わせて、懸架装置に対して車輪を回転自在に支持する為の車輪用回転支持装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
車輪を懸架装置に対して回転自在に支持する為に、外輪と内輪とを転動体を介して回転自在に組み合わせた車輪支持用転がり軸受ユニットが、各種使用されている。又、懸架装置の一種である独立懸架式サスペンションに車輪を回転自在に支持する為、この独立懸架式サスペンションの一部を構成するナックルに設けた支持孔(中心孔)に、前記車輪用軸受ユニットを構成する外輪の一部をがたつきなく内嵌すると共に、この外輪と前記ナックルとを複数のボルトにより結合した車輪用回転支持装置も、従来から広く使用されている。図7は、従来構造の1例として、特許文献1に記載された車輪用回転支持装置の構造を示している。
【0003】
前記車輪用回転支持装置を構成する車輪支持用転がり軸受ユニット1は、外輪2の内径側にハブ4を、転動体である複数個の玉5、5を介して、回転自在に支持している。
このうちの外輪2は、内周面に複列の外輪軌道6、6を、外周面に静止側フランジ7を、それぞれ有する。この様な外輪2は、使用時にはこの静止側フランジ7を、前記懸架装置を構成するナックル8に複数本のボルト(図示省略)により結合固定し、回転する事はない。
又、前記ハブ4は、外周面に複列の内輪軌道9、9と回転側フランジ10とを有し、使用時に、この回転側フランジ10に結合固定した車輪、及びディスクロータ等の制動用回転体と共に回転する。
この様なハブ4は、ハブ本体11と内輪12とを結合固定して成る。このうちのハブ本体11は、軸方向外端寄り部分(軸方向に関して外とは、懸架装置に組み付けた状態で車体の幅方向外側となる側を言い、図1〜7の左側。反対に、車両の幅方向中央側となる、図1〜7の右側を、軸方向に関して「内」と言う。本明細書及び特許請求の範囲全体で同じ。)の外周面に前記回転側フランジ10を、軸方向中間部外周面に、前記複列の内輪軌道9、9のうち軸方向外側の内輪軌道9を、それぞれ直接形成している。又、前記ハブ本体11の軸方向外端部には、前記車輪及び前記制動用回転体を外嵌位置決めする為の、パイロット部と呼ばれる円筒部13を設けている。
【0004】
又、前記内輪12は、外周面に、前記複列の内輪軌道9、9のうちの軸方向内側の内輪軌道9を形成している。この様な内輪12は、前記ハブ本体11の軸方向内端寄り部分に形成した小径段部14に外嵌固定した状態で、このハブ本体11の軸方向内端部に形成したかしめ部15により抑え付けて、このハブ本体11に対し結合固定している。尚、このハブ本体11に前記内輪12を結合固定する為に、このハブ本体11の軸方向内端部に設けた雄ねじ部にナットを螺合させる構造も、広く知られている。
又、前記各玉5、5は、前記両外輪軌道6、6と前記両内輪軌道9、9との間に、両列毎に複数個ずつ、それぞれ保持器16、16により転動自在に保持した状態で設けられている。
【0005】
又、前記外輪2の内周面と前記ハブ4の外周面との間に存在する、前記各玉5、5を設置した転動体設置空間17の軸方向両端開口を、シールリング18a、18bにより塞いでいる。
又、前記内輪12、及び前記かしめ部15を外部空間から遮蔽すべく、カバー19を、この内輪12の内端部に外嵌している。このカバー19は、有底のハット(帽子)状のカバー本体20と、固定用円筒部21と、外径側円輪部22とから成る。
このうちの固定用円筒部21は、前記カバー本体20の径方向外端から軸方向外方へ直角状に折り曲げ、更に180度折り返した状態で形成されている。
又、前記外径側円輪部22は、前記固定用円筒部21の端部のうちの、前記カバー本体19と連続した側の端部と反対側の端部から径方向外方に延出した状態で形成されている。
この様なカバー19は、前記固定用円筒部21を前記内輪12の端部に、締り嵌めで外嵌する事により、この内輪12の内端部に固定されている。
【0006】
又、前記両シールリング18a、18bのうちの、軸方向内端側に設けられたシールリング18bは、所謂組み合わせシールリングであり、このシールリング18bを構成する、スリンガ23の円輪部の軸方向内側面に、円輪状のエンコーダ24を添着固定している。そして、このエンコーダ24の軸方向内側面に、その基端部を前記ナックル8に固定したセンサ25の検出部を対向させている。
【0007】
又、前記ナックル8の中心孔27の内周面のうちで軸方向中間部から軸方向外端部に掛けての部分を、この部分と対向する前記外輪2の外周面に外嵌している。一方、前記ナックル8の中心孔27の内周面のうちで軸方向中間部から軸方向内端部に掛けての部分と、前記カバー19の外径側円輪部22の外周縁とを近接対向させて、この部分にラビリンスシール28を設けている。
【0008】
この様にして、前記シールリング18bの周囲、及び前記センサ25を設置したセンサ設置空間26に、異物(塵芥、雨水等)が入り込む事を防止して、車輪支持用転がり軸受ユニットの耐久性確保を図っている。但し、本例の場合、前記外輪2の静止側フランジ7と前記カバー19の外径側円輪部22との軸方向に関する距離が大きい。従って、前記ラビリンスシール28を構成する為に、前記ナックル8の軸方向に関する厚さを大きくする必要があり、車輪用回転支持装置の重量が嵩んでしまう。
又、車輪用回転支持装置の使用時に於いて、この車輪用回転支持装置を構成する前記ハブ4及び外輪2(ナックル8)との間に、走行状態(車両の速度、旋回、路面の状態)の変化により変動するモーメント荷重が加わる。又、前記ハブ4及び前記外輪2(前記ナックル8)とは、このモーメント荷重に基づいて、軸受中心(前記外輪軌道6、6と内輪軌道9、9との軸方向に関する中央位置を含む仮想平面と、前記ハブ4及び前記外輪2の中心軸との交点)近傍を中心として互いの中心軸を傾斜させる方向に揺動変位する。
前述した従来構造の場合、前記軸受中心と前記ラビリンスシール28との軸方向に関する距離が大きい。この為、前記揺動変位に基づく、このラビリンスシール28の隙間(径方向に関する隙間)の変動量が大きい。従って、このラビリンスシール28の、初期設定状態に於ける隙間を小さくすると、前記揺動変位に基づいて、前記ラビリンスシール28を構成する前記カバー19の外径側円輪部22の外周縁と前記ナックル8の中心孔27の内周面とが当接し、回転抵抗が大きくなったり、摩耗により前記カバー19の耐久性が低下する可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2010−230080号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、車輪用回転支持装置を構成する車輪支持用転がり軸受ユニットのカバーの構造、及び、このカバーと外輪及びナックルとの位置関係を工夫する事により、前記車輪支持用転がり軸受ユニットの耐久性確保の向上を図りつつ、軽量化を図れる構造を実現すべく発明したものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の車輪用回転支持装置は、懸架装置を構成するナックルと、このナックルに車輪を回転自在に支持する為の車輪支持用転がり軸受ユニットとを備える。
この車輪支持用転がり軸受ユニットは、外輪相当部材と、内輪相当部材と、複数個の転動体と、カバーとを備える。
このうちの外輪相当部材は、内周面に複列の外輪軌道を、外周面に前記ナックルに結合固定する為の静止側フランジを、それぞれ有し、使用時にも回転しない。
又、前記内輪相当部材は、外周面に複列の内輪軌道を有し、使用時に回転する。
又、前記各転動体は、これら両内輪軌道と前記両外輪軌道との間に設けられている。
又、前記カバーは、前記内輪相当部材に、この内輪相当部材と共に回転可能な状態に支持された状態で、前記各転動体が設置された転動体設置空間の軸方向内端開口と外部空間との間に設けられている。
【0012】
特に本発明の車輪用回転支持装置の場合、前記ナックルは、前記外輪相当部材の外周面のうちの、前記静止側フランジよりも軸方向内側の外周面を、その内径側に配置可能な中心孔を有する。
又、前記カバーは、内径側円筒部と、円輪部と、外径側円筒部とを有する。
このうちの円輪部は、この内径側円筒部の一部から径方向外方に延出する状態で設けられている。
又、前記外径側円筒部は、前記円輪部の径方向外端から軸方向外方へ延出する状態で設けられている。
更に、前記内径側円筒部を、前記内輪相当部材に支持固定した状態で、前記外径側円筒部の内周面とこの外輪相当部材の外周面とを近接対向させ、且つ、前記ナックルの中心孔の内周面と、前記外径側円筒部と前記外輪相当部材との開口部とを近接対向させて、これら近接対向した部分にラビリンスシールを設けている。
【0013】
この様な本発明の車輪用回転支持装置を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した発明の様に、前記円輪部の軸方向外側面のうちの少なくとも一部と、前記外輪相当部材の軸方向内端面とを近接対向させて、この近接対向させた部分にもラビリンスシールを設ける。
【0014】
又、前述の様な本発明の車輪用回転支持装置を実施する場合に具体的には、請求項3に記載した発明の様に、前記車輪支持用転がり軸受ユニットを構成する外輪相当部材の外周面の軸方向内端部に、この外周面から径方向内方に凹入した小径段部を形成する。そして、この小径段部の外周面と、前記カバーの外径側円筒部の内周面とを全周に亙り近接対向させて、この近接対向させた部分にラビリンスシールを設ける。
【0015】
又、前述の様な本発明の車輪用回転支持装置を実施する場合に好ましくは、請求項4に記載した発明の様に、前記車輪支持用転がり軸受ユニットを構成するカバーの円輪部を、内径側円輪部と、この内径側円輪部よりも軸方向外側に偏った(オフセットした)状態で設けた外径側円輪部と、これら両円輪部同士を連続させる連続段差部とにより構成する。
又、前記外径側円輪部の軸方向外側面と、前記外輪相当部材の軸方向内端面とを全周に亙り近接対向させて、この近接対向させた部分にラビリンスシールを設ける。
又、前記連続段差部の内周面を、軸方向外側へ向かう程、内径が大きくなる方向に傾斜させる。
更に、前記カバーの外径側筒部の内周面を、軸方向外側へ向かう程、内径が大きくなる方向に傾斜させる。
【0016】
又、前述の様な本発明の車輪用回転支持装置を実施する場合に、例えば、請求項5に記載した発明の様に、前記カバーを非磁性板製とする。
又、前記車輪支持用転がり軸受ユニットに、エンコーダと、センサとを設ける。
このうちのエンコーダは、その軸方向内側面を、円周方向に関して磁気特性が交互に変化する被検出面とする。又、前記エンコーダを、前記内輪相当部材又はこの内輪相当部材に固定された部材に、この内輪相当部材と同心に支持固定する。
又、前記センサを、その検出部を、前記カバーを介して、前記エンコーダの軸方向内側面に対向させた状態で設ける。
【発明の効果】
【0017】
前述の様に構成する本発明の車輪用回転支持装置によれば、車輪支持用転がり軸受ユニットの耐久性確保を図りつつ、軽量化を図れる構造を実現できる。
このうちの耐久性確保は、回転するカバーと、外輪相当部材及びナックルとの間に、ラビリンスシールを設けている事により、異物が、外部空間から前記カバー内、更に転動体設置空間に入り込む事を防止する事で図れる。又、この様な各ラビリンスシールの軸方向に関する位置を、軸受中心(外輪軌道と内輪軌道との軸方向に関する中央位置を含む仮想平面と、内輪相当部材及び外輪相当部材の中心軸との交点)に近い位置に配置している。この為、走行中に路面から、前記車輪用回転支持装置に加わるモーメント荷重に基づいて、前記内輪相当部材と前記外輪相当部材(ナックル)とが揺動変位した場合でも、この揺動変位に基づく、前記各ラビリンスシールの径方向の隙間の変動量を小さくできる。その結果、初期設定状態に於ける、これら各ラビリンスシールの隙間を小さくして、より一層の耐久性確保を図れる。
又、軽量化は、前記ナックルの軸方向に関する厚さを小さくする事で図れる。即ち、前記カバーの外径側円筒部と前記外輪側相当部材との開口部の軸方向に関する位置を、静止側フランジに近い位置に配置できる。この為、前記ナックルの軸方向に関する厚さを小さくした場合でも、前記開口部にラビリンスシールを設ける事ができる。
【0018】
又、請求項4に記載した発明の場合、前記カバーを構成する外径側円筒部の内周面、及び円輪部の連続段差部の内周面を、軸方向外側へ向かう程、内径が大きくなる方向に傾斜させている。この為、前記カバー内に浸入した水等の異物が、遠心力の作用により径方向外方に移動するのに伴って、上述の様に傾斜した前記外径側円筒部の内周面、及び円輪部の連続段差部の内周面により案内されて、外部空間に排出され易い。
【0019】
又、請求項5に記載した発明の場合、センサの検出部を、非磁性板製の前記カバーを介してエンコーダの検出面に対向させている。このカバーは、前記内輪相当部材と共に回転する為、このカバーに、鉄片、鉄粉等の強磁性体の小片、粉末等の異物が付着しにくい。この為、前記センサによる検出の信頼性を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態の第1例の車輪用回転支持装置の構造を示す半部断面図。
【図2】図1のA部拡大図。
【図3】本発明の実施の形態の第2例を示す、図1と同様の図。
【図4】図3のB部拡大図。
【図5】本発明の実施の形態の第3例を示す、図1と同様の図。
【図6】図5のC部拡大図。
【図7】従来構造の車輪用回転支持装置の構造を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
[実施の形態の第1例]
図1〜2は、請求項1〜3に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例を含め、本発明の車輪用回転支持装置の特徴は、この車輪用回転支持装置を構成する車輪支持用転がり軸受ユニット1aのカバー29の構造、及び、このカバー29と外輪2a及びナックル8aとの位置関係を工夫した点にある。又、本例は、駆動輪用の車輪支持用転がり軸受ユニット1aで、本発明を実施した場合に就いて示している。従動輪用から、駆動輪用に変わった点を除き、その他の部分の構成及び作用は、基本的に前述した従来構造の車輪用回転支持装置とほぼ同様である為、重複する図示並びに説明を省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
【0022】
本例の車輪用回転支持装置を構成する車輪支持用転がり軸受ユニット1aのカバー29は、金属板を曲げ成形して成るもので、内径側円筒部30と、円輪部31と、外径側円筒部32とから成る。
このうちの円輪部31は、内径側円輪部33と、段差部34と、外径側円輪部35とから成る。
このうちの内径側円輪部33は、前記内径側円筒部30の軸方向外端から径方向外方に直角に折り曲げた状態で形成されている。逆に言えば、前記内径側円筒部30は、前記内径側円輪部33の径方向内端から軸方向内方に直角に折り曲げた状態で設けられている。
又、前記段差部34は、前記内径側円輪部33の径方向外端から、軸方向外方へ向かう程、その内径及び外径が大きくなる方向に傾斜した状態で形成されている。尚、この段差部34は、その外周面を、傾斜していない円筒面状として、その内周面のみを、上述した様な状態に傾斜させても良い。
又、前記外径側円輪部35は、前記段差部34の軸方向外端から径方向外方に折り曲げた状態で形成されている。
【0023】
又、前記外径側円筒部32は、前記外径側円輪部35の径方向外端から軸方向外方へ折り曲げた状態で形成されている。又、前記外径側円筒部32の内周面は、軸方向外方へ向かう程、内径が大きくなる方向に僅かに傾斜したテーパ面としている。一方、この外径側円筒部32の外周面は、傾斜しない(軸方向に亙り外径が一定の)円筒面状としている。
この様なカバー29は、前記内径側円筒部30を、ハブ4aを構成する内輪12aの軸方向中間部から軸方向内端部に掛けて設けられた内輪小径部36に外嵌固定して、このハブ4aと共に回転可能としている。
又、前記円輪部31の外径側円輪部35の軸方向外側面と、前記外輪2aの軸方向内端面とを近接対向させて、この近接対向させた部分にラビリンスシール38を形成している。尚、このラビリンスシール38の構造は本例の構造に限らず、このラビリンスシール38を構成する前記外径側円輪部35の軸方向外側面と前記外輪2aの軸方向内端面とのうちの、少なくとも何れか一方の面の全周に亙り、1個乃至複数個の溝を形成した構造等、ラビリンス効果を高める為の各種構造を採用する事ができる。この様に前記各面に溝を形成した構造を採用する事により、シール性の向上を図れる。
又、前記内径側円輪部33と、各玉5、5を設置した転動体設置空間17の軸方向両端開口を塞いでいる1対のシールリング18a、18bのうちの、軸方向内端側に設けられたシールリング18bを構成するスリンガ23の軸方向内側面との距離は、前記外径側円輪部35の軸方向外側面と、前記外輪2aの軸方向内端面との距離よりも大きくして、この部分に十分な容積を有する空間を設けている。
【0024】
又、前記外径側円筒部32の内周面と、この外輪2aの軸方向内端に設けた外輪小径部37の外周面とを近接対向させて、この近接対向させた部分に、ラビリンスシール39を形成している。尚、このラビリンスシール39の構造は本例の構造に限らず、このラビリンスシール39を構成する前記外径側円筒部32の内周面と前記外輪小径部37の外周面とのうちの、少なくとも何れか一方の面の全周に亙り、1個乃至複数個の溝を形成した構造等、ラビリンス効果を高められる、各種構造を採用する事ができる。
【0025】
又、前記ナックル8aの中心孔27aの内周面のうちの軸方向外端寄り部分を除く部分と、前記カバー29の外径側円筒部32の外周面とを近接対向させて、この近接対向させた部分にラビリンスシール41を形成している。又、前記外径側円筒部32の先端縁と、前記外輪小径部37の奥端部に存在する段差面とを近接対向させて、当該部分の空間40の寸法も狭くしている。但し、この空間40の軸方向寸法をある程度大きくして、前記ラビリンスシール39とラビリンスシール41との間に、比較的大きな容積を有する空間40を設ければ、ラビリンス効果をより一層高める事ができる。この様な構造を採用すれば、走行中に路面から前記車輪用回転支持装置に加わるモーメント荷重に基づいて、前記ハブ4aと前記外輪2a(前記ナックル8a)とが揺動変位して、前記空間40の軸方向の隙間が変動した場合でも、この変動によるポンピング作用を抑えて、ラビリンス効果の低下を抑えられる。
【0026】
尚、前記ラビリンスシール41の構造は本例の構造に限らず、このラビリンスシール41を構成する前記ナックル8aの中心孔27aの内周面と前記外径側円筒部32の外周面とのうちの、少なくとも何れか一方の面の全周に亙り、1個乃至複数個の溝を形成した構造等、ラビリンス効果を高める為の各種構造を採用する事ができる。
又、前述した様なラビリンスシール38、39、41は、前述した従来構造のラビリンスシール28と比べて、軸方向に関する位置を、軸受中心(外輪軌道6、6と内輪軌道9、9との軸方向に関する中央位置を含む仮想平面と、前記ハブ4a及び前記外輪2aの中心軸との交点)に近い位置に配置している。この様に、軸方向に関して前記軸受中心に近い位置に前記各ラビリンスシール38、39、41を配置した場合、前述した様なモーメント荷重に基づいて、前記ハブ4aと前記外輪2a(前記ナックル8a)とが揺動変位した場合の、前記各ラビリンスシール39、41の隙間の変動量(径方向に関する変動量)は、前記ラビリンスシール38の隙間の変動量(軸方向に関する変動量)よりも小さくなる。従って、前記各ラビリンスシール39、41の隙間(径方向に関する隙間)は、前記ラビリンスシール38の隙間(軸方向に関する隙間)よりも小さく設定して、ラビリンス効果を高める事が可能である。
又、前記ラビリンスシール41は、必ずしも前記外径側円筒部32の軸方向に関する全長に亙り設ける必要はない。即ち、前記ラビリンスシール41は、前記ナックル8aの中心孔27aの内周面と、少なくとも前記外径側円筒部32の軸方向外半部の外周面との間部分に設ければ良い。この様に、前記ラビリンスシール41の軸方向に関する長さを短くすれば、前記ナックル8aの軸方向に関する厚さを小さくする事ができる為、このナックル8aの軽量化を図れる。
【0027】
又、前記ナックル8aの構造は、後述する実施の形態の第2例のナックル8bの構造の様に、前記中心孔27aの内径を、この中心孔27aと対向する前記外輪2aの外周面の外径、及び前記外径側円筒部32の外径よりも大きくして、前記ナックル8aとこの外輪2aとの嵌合状態を大きな隙間嵌とし、これらナックル8aと外輪2aとを、静止側フランジ7aのみで結合固定する構造とする事もできる。この様な構造を採用すれば、ナックルの材料を少なくして、材料費の低減及び軽量化を図る事ができる。
【0028】
又、前記外輪2aの外輪小径部37、及び、前記カバー29の外径側円筒部32の軸方向に関する長さ(この外径側円筒部32の先端縁の軸方向に関する位置)は、シール性、或は前記ナックル8bの軸方向に関する厚さ等を考慮して、適宜決定すれば良い。
又、上述の様に、前記ナックル8aと前記外輪2aとの嵌合状態を大きな隙間嵌とする場合には、この外輪2aに前記外輪小径部37を形成しない構造とする事もできる。この様な構造の場合には、前記ナックル8aの中心孔27aの内径を、前記カバー29の外径側円筒部32の外径よりも僅かに大きくする。
【0029】
この様な本例の車輪用回転支持装置によれば、前記車輪支持用転がり軸受ユニット1aの耐久性確保を図りつつ、軽量化を図れる。
このうちの耐久性確保は、前記カバー29と、前記外輪2a及びナックル8aとの間に、前記各ラビリンスシール38、39、41を設けている事により図れる。即ち、これら各ラビリンスシール38、39、41により、異物が、外部空間から、前記カバー29の内側(前記シールリング18bの周辺)に到達する事の防止を図れる。その結果、前記異物が、各玉5、5を配置した転動体設置空間17に入り込む事を防止できて、前記車輪支持用転がり軸受ユニット1aの耐久性確保を図れる。又、この様な各ラビリンスシール38、39、41の軸方向に関する位置を、軸受中心(前記外輪軌道6、6と前記内輪軌道9、9との軸方向に関する中央位置を含む仮想平面と、前記ハブ4a及び前記外輪2aの中心軸との交点)に近い位置に配置している。この為、走行中に路面から、前記車輪用回転支持装置に加わるモーメント荷重に基づいて、前記ハブ4aと前記外輪2a(前記ナックル8a)とが揺動変位した場合でも、この揺動変位に基づく、前記各ラビリンスシール38、39、41の隙間の変動量を小さくできる。その結果、初期設定状態に於ける、これら各ラビリンスシール38、39、41の隙間を小さくして、より一層の耐久性確保を図れる。
【0030】
又、軽量化は、前記ナックル8aの軸方向に関する厚さを小さくする事で図れる。即ち、前記カバー29の外径側円筒部32の先端縁を、前記静止側フランジ7aに近い位置に配置できる。この為、前記ナックル8aの軸方向に関する厚さを小さくした場合でも、このナックル8aの中心孔27aの内周面と前記外径側円筒部32の外周面との間に前記ラビリンスシール41を設ける事ができる。
【0031】
又、前記外径側円筒部32の内周面、及び前記円輪部31の段差部34の内周面を、軸方向外側へ向かう程、内径が大きくなる方向に傾斜させている。この為、前記カバー29内(前記シールリング18bの周辺)に浸入した水等の異物が、遠心力の作用により径方向外方に移動する際、傾斜した前記外径側円筒部32の内周面、及び前記段差部34の内周面に案内されて、外部空間に排出され易い。
【0032】
[実施の形態の第2例]
図3〜4は、請求項1〜3に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の車輪用回転支持装置を構成する車輪支持用転がり軸受ユニット1bのカバー29aは、内径側円筒部30aと、円輪部31aと、外径側円筒部32aとから成る。
このうちの円輪部31aは、内径側円輪部33aと、段差部34aと、外径側円輪部35aとから成る。
特に本例の場合、前記内径側円輪部33aは、前記内径側円筒部30aの軸方向内端から、径方向外方に直角に折り曲げた状態で設けられている。逆に言えば、この内径側円筒部30aは、前記内側円輪部33aの径方向内端から軸方向外方に折り曲げた状態で設けられている。即ち、本例の場合、前記内径側円輪部33aと前記内径側円筒部30aとの軸方向に関する位置関係が、前述した実施の形態の第1例と反対である。
又、本例の場合、前記外径側円筒部32aの外径は、外輪2bの外周面(静止側フランジ7bよりも軸方向内側で、外輪小径部37aを除く部分)の外径よりも大きい。その他の前記カバー29aの、折り曲げ方向等の基本的構造は、前述した実施の形態の第1例と同様である。
【0033】
この様なカバー29aは、前記内径側円筒部30aを、ハブ4bを構成する内輪12bの内輪小径部36aに、このハブ4bと共に回転可能な状態に外嵌固定している。
又、前述した実施の形態の第1例と同様に、前記外径側円輪部35aの軸方向内側面と前記外輪2bの軸方向内端面とを近接対向させて、この近接対向させた部分にラビリンスシール38aを設けている。
【0034】
又、本例の場合、前記外輪2bの軸方向内端寄り部分に設けた外輪小径部37aを、前述した実施の形態の第1例の外輪小径部37と比べて、浅い状態で形成している。言い換えれば、前記外輪2bの外周面(静止側フランジ7bよりも軸方向内側で、前記外輪小径部37aを除く部分)の外径と、この外輪小径部37aの外径との差を小さくしている。
又、前記外径側円筒部32aの内周面と、前記外輪小径部37の外周面とを近接対向させて、この近接対向させた部分に、ラビリンスシール39aを形成している。
【0035】
又、前記ナックル8bの中心孔27bの内径は、前記外径側円筒部32aの外径よりも僅かに大きい。そして、この中心孔27bの内周面と、前記外輪2bの外周面及び前記外径側円筒部32aの外周面(前記外径側円筒部32aの先端縁と前記外輪小径部37aの奥端部に存在する段差面との間の空間40aを含む)とを近接対向させて、この部分にラビリンスシール41aを形成している。尚、本例の場合、前記外輪2bの外周面と前記ナックル8bの内周面とを嵌合固定する事なく、前記静止側フランジ7bのみで結合固定している。
【0036】
この様な本例の車輪用回転支持装置の場合、前記カバー29aを構成する円輪部31aに対して、内径側円筒部30aを軸方向外方に折り曲げた状態で設けている。この為、この内径側円筒部30aを外嵌固定する為の、前記内輪12bの内輪小径部36aの軸方向に関する寸法を小さくする事ができる。その結果、車輪用回転支持装置の小型化及び軽量化を図る事ができる。
【0037】
又、前記ナックル8bの中心孔27bを大きくして、前記外輪2bを、前記ナックル8bに対し、前記静止側フランジ7bのみで結合固定する構造としている。この為、このナックル8bの材料を少なくして、材料費の軽減、及び軽量化を図る事ができる。その他の構造、及び作用・効果は前述した実施の形態の第1例と同様である。
【0038】
[実施の形態の第3例]
図5〜6は、総ての請求項に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の車輪用回転支持装置を構成する車輪支持用転がり軸受ユニット1cは、シールリング18a、18bのうちの、軸方向内端側に設けられたシールリング18bを構成するスリンガ23に、ゴム磁石、プラスチック磁石等の永久磁石製で、円輪状のエンコーダ24を添着固定している。尚、この様なエンコーダ24の構造は、従来から知られているエンコーダの構造と同様である為、詳しい説明は省略する。
【0039】
又、本例の場合、カバー29bは、アルミニウム系合金板、オーステナイト系ステンレス鋼板の如き非磁性金属板等の非磁性板製であり、内径側円筒部30bと、円輪部31bと、外径側円筒部32bとから成る。
このうちの円輪部31bは、前記内径側円筒部30bの軸方向外端から径方向外方に直角に折り曲げた状態で設けられている。即ち、本例のカバー29bを構成する円輪部31bは、前述した実施の形態の第1例、及び第2例の円輪部31、31aが有する様な段差部34、34aを有していない。
又、前記外径側円筒部32bは、前記円輪部31bの径方向外端から軸方向外方に、直角に折り曲げた状態で設けられている。
【0040】
この様なカバー29bは、前記内径側円筒部30bを、ハブ4aを構成する内輪12aの内輪小径部36に、このハブ4aと共に回転可能な状態に外嵌固定している。又、前記円輪部31bの軸方向外側面の径方向中間部から内端寄り部分と、前記エンコーダ24の被検出面である軸方向内側面とを近接対向(或は当接)させている。
一方、前記円輪部31bの軸方向外側面の径方向中間部から外端寄り部分と、外輪2aの軸方向内端面との間、及び、前記カバー29bの外径側円筒部32bの内周面と、前記外輪2aの外輪小径部37の外周面との間、及び、ナックル8aの中心孔27aの内周面と、前記カバー29bの外径側円筒部32bの外周面(この外径側円筒部32の先端縁と、前記外輪小径部37の奥端部に存在する段差面との間の空間40を含む)との間に、前述した実施の形態の第1例と同様のラビリンスシール38、39、41を設けている。尚、前記ナックル8aの構造は、前述した実施の形態の第1例と同様である。
又、本例の場合、懸架装置の一部にその基端部を支持したセンサ42の検出部を、前記カバー29bの円輪部31bを介して、前記エンコーダ24の被検出面に対向させている。
【0041】
この様な本例の車輪用回転支持装置の場合、前記センサ42の検出部を、前記カバー29bの円輪部31bを介して前記エンコーダ24の被検出面に対向させている。このカバー29bは、前記ハブ4aと共に回転する為、このカバー29bに、鉄片、鉄粉等の強磁性体の小片、粉末等の異物が付着しにくい。この為、前記センサ42による検出の信頼性を確保できる。その他の構造、及び作用・効果は前記実施の形態の第1例と同様である。
【産業上の利用可能性】
【0042】
前述した実施の形態の各例では、駆動輪用の車輪支持用転がり軸受ユニットに本発明を適用した場合に就いて示したが、本発明は前述した従来構造の様な従動輪用の車輪支持用転がり軸受ユニットに適用する事もできる。
又、本発明を実施する場合に、ナックルの中心孔の内周面により、カバーの外径側円筒部全体を覆う必要はない。即ち、少なくとも外輪とこのカバーの外径側円筒部との開口部を、前記ナックルの中心孔の内周面により覆い、この位置にラビリンスシールを設ければ良い。
【0043】
又、前述した実施の形態の各例では、外輪の外周面のうちの軸方向内端寄り部分に、外輪小径部を設けた構造に就いて説明したが、この外輪小径部を設けない構造とする事もできる。
又、前記外輪小径部の軸方向に関する長さ、及び外径側円筒部の軸方向に関する長さを適宜変更する事で、前記外輪とこの外径側円筒部との開口部を、前述した実施の形態の各例よりも、この外輪の静止側フランジに近い位置にする事も可能である。この様な構造の場合、前記ナックルの軽量化を図ると共に、このナックルの中心孔の内周面と、前記外輪或はカバーの外径側円筒部との間に設けたラビリンスシールの軸方向に関する長さを長くして、シール性の向上を図る事ができる。
【符号の説明】
【0044】
1、1a、1b、1c 車輪支持用転がり軸受ユニット
2、2a、2b 外輪
4、4a、4b ハブ
5 玉
6 外輪軌道
7、7a、7b 静止側フランジ
8、8a、8b ナックル
9 内輪軌道
10 回転側フランジ
11 ハブ本体
12、12a、12b 内輪
13 円筒部
14 小径段部
15 かしめ部
16 保持器
17 転動体設置空間
18a、18b シールリング
19 カバー
20 カバー本体
21 固定用円筒部
22 外径側円輪部
23 スリンガ
24 エンコーダ
25 センサ
26 センサ設置空間
27、27a、27b 中心孔
28 ラビリンスシール
29、29a、29b カバー
30、30a、30b 内径側円筒部
31、31a、31b 円輪部
32、32a、32b 外径側円筒部
33、33a 内径側円輪部
34、34a 段差部
35、35a 外径側円輪部
36、36a 内輪小径部
37、37a 外輪小径部
38、38a ラビリンスシール
39、39a ラビリンスシール
40、40a 空間
41、41a ラビリンスシール
42 センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
懸架装置を構成するナックルと、このナックルに車輪を回転自在に支持する為の車輪支持用転がり軸受ユニットとを備え、
この車輪支持用転がり軸受ユニットは、外輪相当部材と、内輪相当部材と、複数個の転動体と、カバーとを備え、
このうちの外輪相当部材は、内周面に複列の外輪軌道を有し、外周面に前記ナックルに結合固定する為の静止側フランジをそれぞれ有し、使用時にも回転しないものであり、
前記内輪相当部材は、外周面に複列の内輪軌道を有し、使用時に回転するものであり、
前記各転動体は、これら両内輪軌道と前記両外輪軌道との間に設けられており、
前記カバーは、前記内輪相当部材に、この内輪相当部材と共に回転可能な状態に支持された状態で、これら各転動体が設置された転動体設置空間の軸方向内端開口と外部空間との間に設けられている、
車輪用回転支持装置に於いて、
前記ナックルは、前記外輪相当部材の外周面のうちの、前記静止側フランジよりも軸方向内側の外周面を、その内径側に配置可能な中心孔を有し、
前記カバーは、内径側円筒部と、円輪部と、外径側円筒部とから成り、
このうちの円輪部は、この内径側円筒部の一部から径方向外方に延出する状態で設けられており、
前記外径側円筒部は、前記円輪部の径方向外端から軸方向外方へ延出する状態で設けられており、
前記内径側円筒部を前記内輪相当部材に支持固定した状態で、前記カバーの外径側円筒部の内周面とこの外輪相当部材の外周面とが近接対向し、且つ、前記ナックルの中心孔の内周面と、前記外径側円筒部と前記外輪相当部材との開口部とが近接対向して、これら近接対向した部分にラビリンスシールが設けられている事を特徴とする、車輪用回転支持装置。
【請求項2】
前記円輪部の軸方向外側面のうちの少なくとも一部と、前記外輪相当部材の軸方向内端面とが近接対向しており、この近接対向した部分にもラビリンスシールが設けられている、請求項1に記載した車輪用回転支持装置。
【請求項3】
前記外輪相当部材の外周面のうちの軸方向内端部に、この外周面から径方向内方に凹入した小径段部が形成されており、この小径段部の外周面と前記カバーの外径側円筒部の内周面とが全周に亙り近接対向しており、この近接対向させた部分にラビリンスシールが設けられている、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載した車輪用回転支持装置。
【請求項4】
前記カバーの円輪部が、内径側円輪部と、この内径側円輪部よりも軸方向外側に偏った状態で設けた外径側円輪部と、これら両円輪部同士を連続させる連続段差部とを有し、
このうちの外径側円輪部の軸方向外側面と、前記外輪相当部材の軸方向内端面とが全周に亙り近接対向しており、この近接対向させた部分にラビリンスシールが設けられており、
前記連続段差部の内周面が、軸方向外側へ向かう程、内径が大きくなる方向に傾斜しており、
前記カバーの外径側円筒部の内周面が、軸方向外側へ向かう程、内径が大きくなる方向に傾斜している、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載した車輪用回転支持装置。
【請求項5】
前記カバーが非磁性板製であり、
前記車輪支持用転がり軸受ユニットが、エンコーダと、センサとを備え、
このうちのエンコーダは、軸方向内側面を、円周方向に関して磁気特性が交互に変化する被検出面とし、前記内輪相当部材又はこの内輪相当部材に固定された部材に、この内輪相当部材と同心に支持固定されており、
前記センサは、その検出部を、前記カバーを介して、前記エンコーダの軸方向内側面に対向させている、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載した車輪用回転支持装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−92213(P2013−92213A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−235116(P2011−235116)
【出願日】平成23年10月26日(2011.10.26)
【出願人】(000004204)日本精工株式会社 (8,378)
【Fターム(参考)】