説明

軌道スラブ敷設位置調整装置

【課題】 軌道スラブを基準敷設位置に対して効率良く正確に位置調整をすることのできる軌道スラブ敷設位置調整装置を提供する。
【解決手段】 左右の仮軌道(R)の間に置かれた軌道スラブ(S)を基準敷設位置に対して位置調節するための軌道スラブ敷設位置調整装置は、仮軌道(R)にそって移動させられるスラブ巻上用クレーン(15)を備えている。クレーン(15)は、互いに連結解除自在に連結されている前クレーン(21)および後クレーン(22)よりなる。前クレーン(21)に、後方突出状前連結アーム(23)が設けられている。後クレーン(22)に、前方突出状後連結アーム(24)が設けられている。前連結アーム(23)および後連結アーム(24)の先端部同士に連結バー(25)が着脱自在に渡されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、新幹線等のスラブ軌道工事において、軌道スラブを基準敷設位置に対して正確に位置調整するために用いられる軌道スラブ敷設位置調整装置に関する。
【背景技術】
【0002】
新幹線等の軌道には、鉄筋コンクリート路盤上に敷設されたスラブ上にレールが敷かれたスラブ軌道と、道床バラスト上に敷設された枕木上にレールが敷かれたバラスト軌道がある。
【0003】
スラブ軌道工事においては、まず、路盤上に軌道方向所定間隔で設けられた円柱状突起コンクリートの間にスラブを仮敷設する。スラブの仮敷設は、通常、スラブ敷設位置の軌道方向左右両側に設置されている仮軌道を利用して、軌道スラブ運搬敷設車両を用いて行う。
【0004】
スラブは、円柱状突起コンクリートの上端面に埋め込まれた基準ピンに基づいて、基準敷設位置に対して精度よく敷設される必要がある。このために、次に、仮敷設されたスラブについて、基準敷設位置に対する正確な位置調整が行われる。
【0005】
従来、この種の位置調整は、てこ棒、ジャッキ等を用いて、路盤上でスラブをずらしたり、持上げたりして、手作業によって行っていた。そのため、多大な時間および労力を必要とし、効率的ではなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明の目的は、軌道スラブを基準敷設位置に対して効率良く正確に位置調整をすることのできる軌道スラブ敷設位置調整装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明による軌道スラブ敷設位置調整装置は、左右の仮軌道の間に置かれた軌道スラブを基準敷設位置に対して位置調節するための軌道スラブ敷設位置調整装置であって、仮軌道にそって移動させられるスラブ巻上用クレーンを備えているものである。
【0008】
この発明による軌道スラブ敷設位置調整装置では、スラブはクレーンによって持上げられる。持上げられた状態で、上下、前後および左右を含むいずれの方向へもスラブを簡単に移動させることができる。したがって、軌道スラブを基準敷設に対して効率良く位置調整をすることができる。
【0009】
さらに、クレーンが、互いに連結解除自在に連結されている前クレーンおよび後クレーンよりなると、前クレーンおよび後クレーンの連結を解除しておけば、クレーンが嵩張らず、例えば、クレーンの運搬作業を容易に行うことができる。
【0010】
また、前クレーンに、後方突出状前連結アームが設けられ、後クレーンに、前方突出状後連結アームが設けられ、前連結アームおよび後連結アームに連結バーが渡され、前連結アームの先端部に前ピン孔が形成され、後連結アームの先端部に後ピン孔が形成され、連結バーに、前ピン孔および後ピン孔にそれぞれ合致しうるように前連結孔および後連結孔がそれぞれ形成され、前ピン孔および前連結孔が合致させられた状態で双方の孔に前連結ピンが抜き差し自在に差し込まれ、後ピン孔および後連結孔が合致させられた状態で双方の孔に後連結ピンが抜き差し自在に差し込まれていると、前連結ピンおよび後連結ピンの抜き差しだけで、前クレーンおよび後クレーンを簡単に連結・連結解除を行うことができる。
【0011】
また、前連結孔および後連結孔以外に、前連結孔および後連結孔と対応する少なくとも1つの連結孔が連結バーに形成されていると、前連結ピンおよび後連結ピンの少なくとも一方を、前連結孔および後連結孔以外の連結孔に抜き差しするこちとにより、前クレーンおよび後クレーンの間隔を変更することができる。
【0012】
また、前クレーンが、両仮軌道上をそれぞれ走行させられる左右一対の前台車と、各前台車に立設させられている左右一対の前縦フレームと、両前縦フレームの上端に渡し止められている前横フレームと、前横フレームに備えられている左右一対の前巻上機とを備えており、後クレーンが、両仮軌道上をそれぞれ走行させられる左右一対の後台車と、各後台車に立設させられている左右一対の後縦フレームと、両後縦フレームの上端に渡し止められている後横フレームと、後横フレームに備えられている左右一対の後巻上機とを備えていると、前クレーンおよび後クレーンをシンプルに構成することができる。
【0013】
また、両前縦フレームに、左右方向にのびた左右一対の前位置決めロッドが先端同士を相対させて左右方向に移動自在に設けられ、両後縦フレームに、左右方向にのびた左右一対の後位置決めロッドが先端同士を相対させて左右方向に移動自在に設けられていると、前位置決めロッドおよび後位置決めロッドの少なくとも一方を左右動させることにより、スラブの左右方向の位置決めを簡単に行うことができる。
【0014】
また、両前位置決めロッドおよび両後位置決めロッドが、それぞれ高さ調節自在となされていると、例えば、傾斜した路盤上にスラブを敷設する際に、傾斜に見合う高さに前位置決めロッドおよび後位置決めロッドの高さをそれぞれ調節することができる。
【0015】
また、両前巻上機が、各前吊下索の下端に取付られ且つスラブの左右両側面からこれに続く下面左右両縁にかけての部分にそれぞれ係合しうる左右一対の前フックを有しており、両後巻上機が、各後吊下索の下端に取付られ且つスラブの左右両側面からこれに続く下面左右両縁にかけての部分にそれぞれ係合しうる左右一対の後フックを有していると、スラブを左右両側の2か所ずつの位置で抱きかかえて、スラブを安定姿勢で持ち上げることができる。
【0016】
また、両前フックおよび両後フックがスラブに係合させられた状態で、両前位置決めロッドおよび両後位置決めロッドの先端が両前フックおよび両後フックにそれぞれ当接しうるようになされていると、両前位置決めロッドおよび両後位置決めロッドの先端がスラブに直接的に当接させるられることがなく、前位置決めロッドおよび後位置決めロッドの先端によってスラブが傷付けられる心配がない。
【0017】
また、スラブの左右両側面に、上下方向にのびた2つずつの高さ保持棒が高さ調節自在且つ取外し自在に取付られていると、高さ調節後のスラブをそのままの高さに保持することができる。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、軌道スラブを基準敷設位置に対して効率良く正確に位置調整をすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
この発明の実施の形態を図面を参照しながらつぎに説明する。
以下の説明において、前後とは、図1および図2を基準として、その左側を前、これと反対側を後といい、左右とは、後より見て、その左右の側を左右(図3の左右)というものとする。
【0020】
図1〜図3を参照すると、路盤F上には短円柱状突起コンクリートCが前後方向に所定間隔で設けられている。突起コンクリートCの上端面中央には基準ピンPが打込まれている。突起コンクリートCを挟んでその左右両側に、前後方向にのびた左右の仮軌道Rが敷設されている。
【0021】
隣り合う突起コンクリートC間であって、両仮軌道Rの間には前後に長い方形枠状軌道スラブSが置かれている。スラブS上面左右両縁近くには複数ずつのレール締結具Tが一定間隔で備えられている。スラブSの前後両端部には略半円弧状凹所Dがそれぞれ形成されている。凹所Dの底面は、突起コンクリートCの外周面に対して一定間隔をおいて相対し且つ突起コンクリートCの軸心と同心状となされている。
【0022】
スラブSの左右両側面にはブラケット11を介して垂直状高さ保持棒12が2つずつそれぞれ取付られている。ブラケット11は、図4に詳細に示すように、L字片よりなるもので、垂直板11a および水平板11b よりなる。水平板11b には雌ねじ11c が形成されている。2つの締付ボルト13が垂直板11a を貫通してスラブSにねじ込まれることにより、ブラケット11がスラブSに取付られている。高さ保持棒12は、雌ねじ11c にねじ入れられた垂直ボルトよりなる。
【0023】
軌道スラブ敷設位置調整装置は、仮軌道Rにそって移動させられるスラブ巻上用クレーン15を備えている。
【0024】
クレーン15は、互いに連結解除自在に連結されている前クレーン21および後クレーン22と、前クレーン21に後方突出状に設けられている前連結アーム23と、後クレーン22に前方突出状に設けられている後連結アーム24と、前連結アーム23および後連結アーム24に取外し自在に渡されている連結バー25とよりなる。
【0025】
前クレーン21は、両仮軌道R上をそれぞれ走行させられる左右一対の前台車31と、各前台車31に立設させられている左右一対の前縦フレーム32と、両前縦フレーム32の上端に渡し止められている前横フレーム33と、前横フレーム33に備えられている左右一対の前巻上機34とを備えている。
【0026】
後クレーン22は、前クレーン21と前後の向きは逆であるが、同一構造のものであって、両仮軌道R上をそれぞれ走行させられる左右一対の後台車41と、各後台車41に立設させられている左右一対の後縦フレーム42と、両後縦フレーム42の上端に渡し止められている後横フレーム43と、後横フレーム43に備えられている左右一対の後巻上機44とを備えている。
【0027】
左右の前台車31は、同一構造のものである。左右の前台車31の対応する部分には同一の符号を付して示す。各前台車31は、前連結アーム23を突出させた後端壁を有し且つ前後方向に長い直方体状の下方開放箱形状前台車本体51と、これに前後に並んで取付られている2つの前車輪52とよりなる。
【0028】
左右の前縦フレーム32は、左右の向きは逆であるが、同一構造のものである。左右の前縦フレーム32の対応する部分には同一の符号を付して示す。図5および図6に詳細に示すように、左の前縦フレーム32は、側方より見て、逆V字をなし且つ頂部で前横フレーム33の左端部を支持している前縦メインフレーム部材53と、前縦メインフレーム部材53の右方の位置を、側方より見て、前縦メインフレーム部材53の頂部から垂直下向きにのびた前縦サブフレーム部材54とよりなる。前台車本体51および前縦サブフレーム部材54の下端部には下連結フレーム部材55が渡し止められている。前縦メインフレーム部材53および前縦サブフレーム部材54の高さの中程には上連結フレーム部材56が渡し止められている。
【0029】
前縦サブフレーム部材54の下部には上下方向にのびたスリット61が形成されている。スリット61の両縁部を左右の高さ調節板62,63 が左右両側から挟み付けている。右高さ調節板63の右側面には小ナット64および大ナット65が上下に並んで固定されている。小ナット64には、締付ボルト66が両高さ調節板62,63 をスリット61を介して貫通させられてねじ入れられている。締付ボルト66および小ナット64によって両高さ調節板62,63 が締付られることにより、両高さ調節板62,63 が固定されるようになっている。大ナット65には、前位置決めロッドである位置決めボルト67が両高さ調節板62,63 をスリット61を介して貫通させられてねじ入れられている。
【0030】
締付ボルト66を緩めると、両高さ調節板62,63 が上下動自在となり、位置決めボルト67が所望の高さとなるまで両高さ調節板62,63 を移動させた後、再び、締付ボルト66を締め付けることにより、両高さ調節板62,63 が固定される。これにより、位置決めボルト67の高さ調節が行われる。
【0031】
前横フレーム33は、前後方向に間隔をおいて並べられた前後一対の横フレーム部材33a,33b よりなる。
【0032】
左右の前巻上機34は、手回し式の同一構造のものである。左右の前巻上機34の対応する部分には同一の符号を付して示す。図5および図6に詳細に示すように、左の前巻上機34は、前後の横フレーム部材33a,33b にまたがってこれの長さ方向に移動自在にのせられ且つ図示しないドラムを内蔵している前巻上機本体71と、ドラムに巻き付けられて前巻上機本体71から前後の横フレーム部材33a,33b の間を通されて垂下させられたチェーンよりなる前吊下索72と、前吊下索72の下端に取付られている前フック73とを備えている。前フック73は、略断面L字状のもので、垂直板73a および水平板73b よりなる。
【0033】
つぎに、後クレーン22について概略説明する。後台車41は、前台車31と同様に、後台車本体81および後車輪82よりなる。後台車本体81の前端壁から後連結アーム24が突出させられている。後縦フレーム42は、前縦フレーム32と同様に、後縦メインフレーム部材83および後縦サブフレーム部材84よりなる。詳しく図示しないが、後縦サブフレーム部材84にはスリットが形成され、これに、後位置決めロッドが高さ調節自在に通されている。後横フレーム43は、前横フレーム33と同様に、前後一対の後フレーム部材よりなる。後巻上機44は、前巻上機34と同様に、後巻上機本体91、後吊下索92および後フック93を備えている。
【0034】
図7は、前連結アーム23の先端部およびその周辺を示すものである。前連結アーム23は、横断面略U字状のもので、その底壁先端部に前ピン孔101 が形成されている。図2を参照すると、後連結アーム24の先端部には後ピン孔102 が形成されている。連結バー25は、前連結アーム23および後連結アーム24の底壁上面に摺動自在に重ね合わされた帯板状のものである。連結バー25の長さ方向には複数の連結孔103 が一定間隔をおいて形成されている。前ピン孔101 、後ピン孔102 および連結孔103 は、同一形状のものである。図7では、前ピン孔101 および最前端の連結孔103 が重ね合わされて、これに前連結ピンである連結ボルト104 が通されている。ボルト104 にナット105 がねじはめられて締め付けることにより、前連結アーム23および連結バー25の連結が果たされている。後連結アーム24および連結バー25も同様に、図示しない後連結ピンによって連結されている。
【0035】
前連結ピン104 および後連結ピンの少なくともいずれか一方を、現在はめ入れられている連結孔103 から抜き去り、別の連結孔103 にはめ入れると、スラブSの長さ等に応じて前クレーン21および後クレーン22の間隔を変更することができる。
【0036】
つぎに、図8を参照しながら、位置調整動作を説明する。
図8(a) では、スラブSは路盤Fの上に置かれている。スラブSの側面にはブラケット11が取付られている。
【0037】
図8(b) に示すように、ブラケット11に高さ保持棒12をねじ込んでいくと、スラブSが持ち上げられ、路盤FとスラブSの間には隙間が生じる。このときに、高さ保持棒12の先端に当て板Bをあてがっておくと、路盤Fが傷つかない。路盤Fが十分に硬い場合には、当て板Bは不要である。また、高さ保持棒12をねじ込むことにより、スラブSの下方に隙間を生じさせることに代えて、あらかじめ、スペーサのようなものを用意しておき、スペーサの上にスラブSを置くようにしてもよい。
【0038】
ついで、図8(c) に示すように、フック73の垂直板73a をスラブSの側面に当接させて水平板73b を生じた隙間に差し込み、吊下索72を巻き取ると、水平板73b がスラブS下面の左右縁部に当接し、スラブSが持ち上げられる。丁度、このときに、フック73の垂直板73a に位置決めロッド67の先端が当接するように、位置決めロッド67の高さ調節が行われている。
【0039】
スラブSの位置調節は、基準ピンPに対して、図示しないゲージ等を用いて、スラブSを上下、左右および前後方向に移動させることによって行われる。4つの吊下索72,92 を個別に巻き上げることにより、スラブSの高さ調節が行われる。4つの位置決めロッド67を個別に進退させることにより、スラブSの左右方向の位置調整が行われる。前後方向の調整に際しては、図2および図3に示すように、突起コンクリートCおよびスラブSの間の適切な位置に楔等Wが打ち込まれる。
【0040】
調整が完了すると、図8(d)に示すように、高さ保持棒12をその先端が当て板Bに当接するまでねじ入れる。これにより、スラブSは調整後の高さに保持される。この後、路盤FとスラブSの間には、CAモルタル(セメントとアスファルトの混合物)Mが注入される。
【0041】
以上のようにして、本発明の軌道スラブ敷設位置調整装置を用いて、軌道スラブを基準敷設位置に対して正確に位置調整することができる。
【0042】
さらに、本発明の軌道スラブ敷設位置調整装置は、すでに設置されたスラブを所定期間使用後に取り替える際にも用いることができる。すなわち、使用済みのスラブを、本発明の装置の吊下索72,92 およびフック73,93 を利用して持ち上げる。そして、持ち上げたスラブを廃棄場所へと運ぶ。その後、使用済みのスラブが撤去された路盤の上に、本発明の装置を用いて新品のスラブを正確に位置調整して敷設する。
【0043】
本発明の軌道スラブ敷設位置調整装置において、作業形態を考慮して、前横フレーム33や後横フレーム43の台車からの高さや、その他の各種寸法は適宜選択できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】この発明による軌道スラブ敷設位置調整装置の側面図である。
【図2】同平面図である。
【図3】図2のIII −III にそう断面図である。
【図4】図2のIV−IVにそう断面図である。
【図5】図2のV−Vにそう断面図である。
【図6】図2のVI−VIにそう断面図である。
【図7】図2のVII −VII にそう断面図である。
【図8】同軌道スラブ敷設位置調整装置によるスラブの位置調整動作説明図である。
【符号の説明】
【0045】
15 クレーン
21 前クレーン
22 後クレーン
23 前連結アーム
24 後連結アーム
25 連結バー
S スラブ
R 仮軌道

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右の仮軌道(R)の間に置かれた軌道スラブ(S)を基準敷設位置に対して位置調節するための軌道スラブ敷設位置調整装置であって、仮軌道(R)にそって移動させられるスラブ巻上用クレーン(15)を備えている軌道スラブ敷設位置調整装置。
【請求項2】
クレーン(15)が、互いに連結解除自在に連結されている前クレーン(21)および後クレーン(22)よりなる請求項1に記載の軌道スラブ敷設位置調整装置。
【請求項3】
前クレーン(21)に、後方突出状前連結アーム(23)が設けられ、後クレーン(22)に、前方突出状後連結アーム(24)が設けられ、前連結アーム(23)および後連結アーム(24)に連結バー(25)が渡され、前連結アーム(23)の先端部に前ピン孔(101) が形成され、後連結アーム(24)の先端部に後ピン孔(102) が形成され、連結バー(25)に、前ピン孔(101) および後ピン孔(102) にそれぞれ合致しうるように前連結孔(103) および後連結孔(103) がそれぞれ形成され、前ピン孔(101) および前連結孔(103) が合致させられた状態で双方の孔(101,103) に前連結ピン(104) が抜き差し自在に差し込まれ、後ピン孔(102) および後連結孔(103) が合致させられた状態で双方の孔(102,103) に後連結ピンが抜き差し自在に差し込まれている請求項1または2に記載の軌道スラブ敷設位置調整装置。
【請求項4】
前連結孔(103) および後連結孔(103) 以外に、前連結孔(103) および後連結孔(103) と対応する少なくとも1つの連結孔(103) が連結バー(25)に形成されている請求項3に記載の軌道スラブ敷設位置調整装置。
【請求項5】
前クレーン(21)が、両仮軌道(R)上をそれぞれ走行させられる左右一対の前台車(31)と、各前台車(31)に立設させられている左右一対の前縦フレーム(32)と、両前縦フレーム(32)の上端に渡し止められている前横フレーム(33)と、前横フレーム(33)に備えられている左右一対の前巻上機(34)とを備えており、
後クレーン(22)が、両仮軌道(R)上をそれぞれ走行させられる左右一対の後台車(41)と、各後台車(41)に立設させられている左右一対の後縦フレーム(42)と、両後縦フレーム(42)の上端に渡し止められている後横フレーム(43)と、後横フレーム(43)に備えられている左右一対の後巻上機(44)とを備えている請求項1〜4のいずれか1項に記載の軌道スラブ敷設位置調整装置。
【請求項6】
両前縦フレーム(32)に、左右方向にのびた左右一対の前位置決めロッド(67)が先端同士を相対させて左右方向に移動自在に設けられ、
両後縦フレーム(42)に、左右方向にのびた左右一対の後位置決めロッドが先端同士を相対させて左右方向に移動自在に設けられている請求項5に記載の軌道スラブ敷設位置調整装置。
【請求項7】
両前位置決めロッド(67)および両後位置決めロッドが、それぞれ高さ調節自在となされている請求項6に記載の軌道スラブ敷設位置調整装置。
【請求項8】
両前巻上機(34)が、各前吊下索(72)の下端に取付られ且つスラブ(S)の左右両側面からこれに続く下面左右両縁にかけての部分にそれぞれ係合しうる左右一対の前フック(73)を有しており、
両後巻上機(44)が、各後吊下索(92)の下端に取付られ且つスラブ(S)の左右両側面からこれに続く下面左右両縁にかけての部分にそれぞれ係合しうる左右一対の後フック(93)を有している請求項5〜7のいずれか1項に記載の軌道スラブ敷設位置調整装置。
【請求項9】
両前フック(73)および両後フック(92)がスラブ(S)に係合させられた状態で、両前位置決めロッド(67)および両後位置決めロッドの先端が両前フック(73)および両後フック(92)にそれぞれ当接しうるようになされている請求項8に記載の軌道スラブ敷設位置調整装置。
【請求項10】
スラブ(S)の左右両側面に、上下方向にのびた2つずつの高さ保持棒(12)が高さ調節自在且つ取外し自在に取付られている請求項1〜9のいずれか1項に記載の軌道スラブ敷設位置調整装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−104849(P2006−104849A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−295353(P2004−295353)
【出願日】平成16年10月7日(2004.10.7)
【出願人】(303059071)独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構 (64)
【出願人】(504376739)九鉄工業株式会社 (1)
【出願人】(504377002)株式会社アイエム (8)
【Fターム(参考)】