説明

転写装置及び画像形成装置

【課題】 転写材に画像を良好に転写する転写装置、及び転写材に画像を良好に形成する画像形成装置を提供する。
【解決手段】 導電層Seを有する転写材Sの導電層Seに当接する導電性の第1のローラー70a、及び第1のローラー70aと転写材Sを介して当接する第2のローラー70bを有し、転写材Sの搬送もしくは転写材Sの搬送の停止を行う搬送ローラー対70と、第1のローラー70aと電気的に接続された導通部70cと、搬送ローラー対70で搬送された転写材Sの導電層Seと当接して担持された像を導電層Seに転写する転写部材40と、転写材Sを介して転写部材40と当接する転写ローラー43と、転写部材40を介して転写材Sの導電層Seに像を転写する電位を印加する転写電位印加部43aと、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トナーとキャリアー液とを含む液体現像剤で形成された像を担持する像担持体ベルトに対して記録紙等の転写材をローラーにより圧接させて、像担持体ベルトに担持される像を転写材に転写する転写装置及び画像形成ステーションで形成された画像を転写材に転写する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、絶縁性基材の一面に導電層を有する対象物の導電層にトナー画像を転写し、定着させて配線パターンを形成する装置がある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された装置は、転写位置の手前の第1電位印加部でトナーの帯電極性と同じ極性の第1電位をトナー画像上から感光ドラムの外周面に所定の電位を印加するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−270398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に示されているように転写材を吸着搬送することにより搬送を行った場合、十分に転写圧をかける事ができず、凹凸が大きい転写材に対しては良好な転写効率が得られない事がある。
【0005】
一方、電子写真では従来一般的に、停止状態の搬送ローラー対に転写材を突き当てた後に、前記搬送ローラーニップに転写材を導入し、先端を整列させた後に搬送ローラー対を動作させ転写部に導入することにより、転写材先端位置を像担持体ベルト上のトナー像の画像位置に同期させる搬送手段が用いられている。しかしながら、特許文献1の装置に前記搬送ローラー対を導入し、前記搬送ローラー対と転写ニップ部の間に接触子を設けた場合、搬送ローラー対によって先端が整列された転写材が転写ニップ部に導入される前に接触子が接触することで、その抵抗により先端位置がずれ、印字先端位置のバラつきが大きくなることがある。
【0006】
また、前記搬送ローラー対の前に接触子を設けた場合は、接触子から転写ニップ部までの距離が遠くなることで、実質的な抵抗が大きくなり、トナー像に適切な電位差が与えられず良好な転写効率が得られないことがあった。
【0007】
本発明は、このような事情を鑑みてなされてものであり、転写材に画像を良好に転写する転写装置、及び転写材に画像を良好に形成する画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の転写装置は、導電層を有する転写材の前記導電層に当接する導電性の第1のローラー、及び前記第1のローラーと前記転写材を介して当接する第2のローラーを有し、前記転写材の搬送もしくは前記転写材の搬送の停止を行う搬送ローラー対と、前記第1のローラーと電気的に接続された導通部と、前記搬送ローラー対で搬送された前記転写材の前記導電層と当接して担持された像を前記導電層に転写する転写部材と、前記転写材を介して前記転写部材と当接する転写ローラーと、前記転写部材を介して前記転写材の前記導電層に前記像を転写する電位を印加する転写電位印加部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
さらに、本発明の画像形成装置は、導電層を有する転写材の前記導電層に当接する導電性の第1のローラー、及び前記第1のローラーと前記転写材を介して当接する第2のローラーを有し、前記転写材の搬送もしくは前記転写材の搬送の停止を行う搬送ローラー対と、前記第1のローラーと電気的に接続された導通部と、トナー及びキャリアー液を含む液体現像剤で現像された像を担持する像担持体ベルトと、前記像担持体ベルトを巻き掛けるとともに、前記像を前記転写材の前記導電層に転写する電位が印加される巻き掛けローラーと、前記転写材を介して前記像担持体ベルトと当接する転写ローラーと、
を備えることを特徴とする。
【0010】
また、前記第1のローラーの軸方向の長さは、前記転写材の前記転写材が搬送される方向と直交する方向の前記導電層の幅より長い。
【0011】
また、前記導電層の表面抵抗率は、1.0×105Ω/sq以上1.0×1011Ω/sq未満である。
【0012】
また、前記像が転写された前記転写材の前記導電層と当接する導通部材を有する。
【0013】
また、前記第1のローラーが前記転写材の前記導電層と当接する位置から前記導通部材が前記転写材の前記導電層と当接する位置までの前記転写材の搬送距離は、前記転写材の前記導電層の前記転写材が搬送される方向の長さより短い。
【0014】
また、前記導通部は、前記第1のローラーに電位を印加する第1の電位印加部材と、前記導通部材に電気的に接続されて電位を印加する第2の電位印加部材と、を有し、前記第1の電位印加部材で前記第1のローラーに印加される電位は、前記第2の電位印加部材で前記導通部材に印加される電位よりも大きい。
【0015】
また、前記巻き掛けローラーに印加される電位と前記導通部材に印加される電位との電位差は、前記巻き掛けローラーに印加される電位と前記第1のローラーに印加される電位との電位差よりも大きい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。
【図2】第1実施形態の二次転写部付近の構成を示す図である。
【図3】図2をバックアップローラー側から見た図である。
【図4】第2実施形態の二次転写部付近の構成を示す図である。
【図5】図4をバックアップローラー側から見た図である。
【図6】搬送ローラーが分割ローラーの場合の参考図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0018】
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置1を構成する主要構成要素を示した図である。画像形成装置1は、主に画像形成ステーション2Y,2M,2C,2Kと転写部としての転写ユニット3とを有する。
【0019】
図1に示すように、この例の画像形成装置1は、水平またはほぼ水平にタンデムに配置されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の画像形成ステーション2Y,2M,2C,2Kを備えている。各画像形成ステーション2Y,2M,2C,2Kは、感光体10Y,10M,10C,10Kを備えている。これらの感光体10Y,10M,10C,10Kには、それぞれ、対応する色Y,M,C,Kの静電潜像が形成されて担持される。各感光体10Y,10M,10C,10Kは、それぞれ、図示しない駆動部により駆動されて図1において矢印方向(図1において時計回り)に回転する。ここで、各感光体10Y,10M,10C,10Kにおいて、10Yはイエローの感光体、10Mはマゼンタの感光体、10Cはシアンの感光体、10Kはブラックの感光体を表す。また、他の部材についても同じように、部材の符号にそれぞれ各色のY,M,C,Kを添えて各色の部材を表す。
【0020】
感光体10Y,10M,10C,10Kの周辺は、感光体10Y,10M,10C,10Kの外周の回転方向に沿って、帯電部としてのコロナ帯電器11Y,11M,11C,11Kを基準として、ラインヘッドなどの露光部12Y,12M,12C,12K、現像部30Y,30M,30C,30Kの現像剤担持体としての現像ローラー20Y,20M,20C,20K、第1感光体スクイーズローラー13Y,13M,13C,13K、第2感光体スクイーズローラー15Y,15M,15C,15K、一次転写部50Y,50M,50C,50K、除電部としての除電ランプ17Y,17M,17C,17K及び感光体クリーニングブレード18Y,18M,18C,18Kが配置されている。なお、画像形成プロセスにおいては、コロナ帯電器11Y,11M,11C,11Kから感光体クリーニングブレード18Y,18M,18C,18Kの順に、より前段に配置される構成は、後段に配置される構成より上流にあるものと定義する。
【0021】
まず、コロナ帯電器11Y,11M,11C,11Kにより、感光体10Y,10M,10C,10Kを一様に帯電させ、露光部12Y,12M,12C,12Kにより、入力された画像信号に基づいて露光を行い、帯電された感光体10Y,10M,10C,10Kに静電潜像を形成する。
【0022】
現像部30Y,30M,30C,30Kは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)からなる各色の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器31Y,31M,31C,31K、各色の液体現像剤を現像剤容器31Y,31M,31C,31K内で攪拌する攪拌ローラー32Y,32M,32C,32K、各色の液体現像剤を現像剤容器31Y,31M,31C,31Kから現像ローラー20Y,20M,20C,20Kへ供給する現像剤供給部材としての供給ローラー33Y,33M,33C,33K及び中間ローラー34Y,34M,34C,34K、中間ローラー34Y,34M,34C,34Kの液体現像剤をクリーニングする中間ローラークリーニング部材35Y,35M,35C,35Kを有し、各色の液体現像剤により感光体10Y,10M,10C,10K上に形成された静電潜像を現像する。
【0023】
なお、現像ローラー20Y,20M,20C,20Kは、周囲に、中間ローラー34Y,34M,34C,34Kにより供給されて、現像ローラー20Y,20M,20C,20Kに担持された液体現像剤をコンパクション状態にするコンパクションコロナ発生器22Y,22M,22C,22Kと、感光体10Y,10M,10C,10Kを現像した後、現像ローラー20Y,20M,20C,20Kのクリーニングを行う現像ローラークリーニングブレード21Y,21M,21C,21Kを有する。
【0024】
各色の液体現像剤により感光体10Y,10M,10C,10Kに形成されたトナー像は、第1感光体スクイーズローラー13Y,13M,13C,13K、及び第2感光体スクイーズローラー15Y,15M,15C,15Kによってキャリアー液の一部をスクイーズされる。なお、第1感光体スクイーズローラー13Y,13M,13C,13Kの周囲には、スクイーズしたキャリアー液をクリーニングする第1感光体スクイーズローラークリーニング部材14Y,14M,14C,14K、が配設され、第2感光体スクイーズローラー15Y,15M,15C,15Kの周囲には、スクイーズしたキャリアー液をクリーニングする第2感光体スクイーズローラークリーニング部材16Y,16M,16C,16Kが配設される。
【0025】
次に、転写ユニット3について説明する。
【0026】
転写部材又は像担持体ベルトとしての中間転写ベルト40は、シームレスなポリイミド等の基材上に弾性層を形成したベルトである。中間転写ベルト40は、中間転写ベルト40を巻き掛けて、中間転写ベルト40を移動させるベルト駆動ローラー41と、ベルト駆動ローラー41に巻き掛けられた中間転写ベルト40を巻き掛ける巻き掛けローラーとしてのバックアップローラー43と、バックアップローラー43に巻き掛けられた中間転写ベルト40を巻き掛けるテンションローラー42と、に張架される。ベルト駆動ローラー41は、図示しないベルト駆動ローラー駆動部により駆動される。
【0027】
中間転写ベルト40は、一次転写部50Y、50M、50C、50Kで感光体10Y、10M、10C、10Kと当接しながらベルト駆動ローラー41により回転駆動される。一次転写部50Y、50M、50C、50Kは、中間転写ベルト40を挟んで感光体10Y、10M、10C、10Kと一次転写ローラー51Y、51M、51C、51Kが対向して配置され、感光体10Y、10M、10C、10Kと当接する位置を転写位置として、現像された感光体10Y、10M、10C、10K上の各色のトナー像を中間転写ベルト40上に順次重ねて転写し、フルカラーのトナー像を形成する。
【0028】
中間転写ベルト40のテンションローラー42に張架されている箇所で、像担持体ベルトクリーニング部材としての転写ベルトクリーニングブレード49が当接され、中間転写ベルト40の転写残りトナー及びキャリアー液をクリーニングするようになっている。
【0029】
なお、中間転写ベルト40に一次転写した後に感光体10Y、10M、10C、10Kに残った潜像は、像担持体クリーニング部材としての除電部17Y、17M、17C、17Kで除電される。また、感光体10Y、10M、10C、10Kに残った液体現像剤は像担持体クリーニング部材としての感光体クリーニングブレード18Y、18M、18C、18Kでクリーニングされる。
【0030】
二次転写部60では、転写ローラーとしての二次転写ローラー61が、中間転写ベルト40を介して電位が印加されるバックアップローラー43と当接して転写ニップ部としての二次転写ニップ部を形成し、中間転写ベルト40のトナー像を転写材搬送経路Lにて搬送される用紙、フィルム、布等の転写材に転写する。なお、二次転写部60の詳細な構成は、後述する。
【0031】
転写材搬送経路Lの二次転写部60の下流には、図示しない転写材搬送部が配列されて、転写材を搬送するようになっている。また、転写材搬送部の下流には、転写材上に転写された単色のトナー像やフルカラーのトナー像を転写材に融着させ定着させる定着部を有してもよい。
【0032】
画像形成装置に対する転写材の供給は、図示しない給紙装置によって行われる。このような給紙装置にセットされた転写材は、所定のタイミングにて一枚ごとに転写材搬送経路Lに送り出されるようになっている。また、転写材は、二次転写部60で転写される前に、中間転写ベルト40に転写された画像が送られてくるタイミングにあわせて入力された信号に基づいて、搬送ローラー対70から送出される。
【0033】
現像剤容器31Y、31M、31C、31Kに収容されている液体現像剤は、従来一般的に使用されているIsopar(商標:エクソン)をキャリアー液とした低濃度(1〜3wt%程度)かつ低粘度の、常温で揮発性を有する揮発性液体現像剤ではなく、高濃度かつ高粘度の、常温で不揮発性を有する不揮発性液体現像剤である。すなわち、本発明における液体現像剤は、熱可塑性樹脂中へ顔料等の着色剤を分散させた平均粒径5μmのエポキシ樹脂(ガラス転移点:Tg=45℃、融点:Tm=90℃)等の正の帯電極性の固形分を、有機溶媒、シリコンオイル、鉱物油又は食用油等の液体溶媒中へ分散剤とともに添加し、トナー固形分濃度を約15〜25%とした高粘度(HAAKE RheoStress RS600を用いて、25℃の時のせん断速度が1000(1/s)のときの粘弾性が30〜300mPa・s程度)の液体現像剤である。なお、固形分は、エポキシ樹脂の他に、一般的に用いられるポリエステル、スチレン、アクリル、又はポリエチレン等を使用してもよい。
【0034】
なお、各色Y、M、C、Kに対応する画像形成ステーション2Y,2M,2C,2Kの配置順は、図1に示す例に限定されることはなく、任意に設定することができる。
【0035】
次に、本実施形態の二次転写部60付近の構成について説明する。
【0036】
図2は、第1実施形態の二次転写部60付近の構成を示す図、図3は、図2をバックアップローラー43側から見た図である。なお、図3において、中間転写ベルト40は省略している。
【0037】
まず、第1実施形態で使用する転写材Sについて説明する。なお、ここで、説明する転写材Sは、本発明にかかる他の実施形態でも同様の構成である。
【0038】
第1実施形態では、転写材Sとして、画像担持面に導電層Seを有する裁断されたものを使用する。導電層Seは、導電性付与剤を基材Sbにスプレー等で塗布することにより作製される。基材Sbとしてはマット系合成紙(レーザーピーチ:日清紡製 表面粗さRa=0.87μm)を用いた。導電性付与剤は、アンチモン複酸化物を3.1%、重合脂肪酸系ポリエステルアミドブロック共重合体を0.8%、イソプロパノールを12.4%、1−ブタノールを80.5%、炭酸ガスを3.2%含む。導電層Seの厚さは、6μm、表面抵抗率1.26×108Ω/sqである。
【0039】
なお、表面抵抗率の測定は、三菱化学(株)製ハイレスターUPおよびURプローブ(円柱状電極の外径Φ16mm、リング状電極部の内径Φ30mm、外径Φ40mm)を用い、サンプルを絶縁板の上に置き、電圧250V印加して、印加後10sec後の測定値から表面抵抗率を求めた。
【0040】
また、導電性付与剤は、その他にポリチオフィン、ポリビロール、ポリアニリン等の有機導電性ポリマー、又は酸化スズ、インジウム−スズ酸化物等の無機導電材を含む塗工材料を使用してもよい。また、塗工方法は、ナイフコータ、スクイズコータ、エアドクターコータ、ブレードコータ、又はカーテンコータ等を塗工材料にあわせて選択すればよい。
【0041】
さらに、導電層Seの表面抵抗率は、1.0×105Ω/sq以上1.0×1011Ω/sq未満とするとよい。導電層Seの表面抵抗率を1.0×105Ω/sq以上1.0×1011Ω/sq未満とすることで、電位差をトナーTに的確にかけることが可能となる。表面抵抗率が1.0×105Ω/sqを下回ると、トナーT以外の場所で電流が流れてしまってトナーTには電界がかからず、トナー転写が適切に行われなくなる。また、表面抵抗率が1.0×1011Ω/sqを上回ると、抵抗が大きすぎて電流が流れず、トナー転写が適切に行われなくなる。ここで、sqはsquareを示す。
【0042】
二次転写部60は、転写電位印加部43aからトナーの帯電極性と同極性の転写電位V2tが印加されるバックアップローラー43が、中間転写ベルト40を介して二次転写ローラー61に当接して転写ニップ部としての二次転写ニップ部Nを形成する。そして、二次転写ニップ部Nで画像を中間転写ベルト40から転写材Sの導電層Seに転写する。
【0043】
また、転写材Sが二次転写ニップ部Nで転写される前の位置には、搬送ローラー対70を有する。搬送ローラー対70は、入力された信号に基づいて回転を開始する搬送ローラー70aと、搬送ローラー70aに対向して配置される搬送対向ローラー70bと、搬送ローラー70aに電位を印加する電位印加部70cと、を有する。搬送ローラー対70は、搬送ローラー70a及び搬送対向ローラー70bの回転によって転写材を二次転写位置まで搬送し、中間転写ベルト40上に形成された単色のトナー像やフルカラーのトナー像を転写材に転写する。なお、搬送対向ローラー70bは、ガイド等により構成してもよい。
【0044】
搬送ローラー70aは、転写材Sの画像が転写される画像担持面である導電層Seに当接すると共に、グランドに接地されるか、又は第1の電位印加部70cから第1の電位V1が印加される。搬送ローラー70a及び搬送対向ローラー70bは、二次転写ニップ部Nに転写材Sを搬送する方向に回転する。
【0045】
搬送ローラー70aは、硫黄快削綱(SUM)を用いて表面をブラスト処理されたローラーであり、ローラー径がφ20mmである。また、搬送対向ローラー70bは、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)を用いたローラーであり、ローラー径がφ20mmである。なお、搬送ローラー70a及び搬送対向ローラー70bの軸方向の長さは、図3に示すように、画像形成装置で適用できる最大の転写材Sの搬送方向と直交する方向の導電層Seの幅よりも長くするとよい。例えば、A3サイズの幅方向に対応する場合、350mm等とする。
【0046】
第1実施形態のように、搬送ローラー70a及び搬送対向ローラー70bの軸方向の長さを転写材Sの搬送方向と直交する方向の導電層Seの幅より長くすることで、転写材Sが剛性の低いフィルムのような場合であっても、搬送ローラー70a及び搬送対向ローラー70bの端部で、図6に示す参考例のような垂れ又はたわみが発生するおそれが低減され、転写材Sが二次転写ニップ部Nにより安定して適切に導入される。
【0047】
転写材Sは、搬送時に回転停止状態の搬送ローラー70a及び搬送対向ローラー70bのニップ部に突き当てられることで、先端部が斜行しないように整列される。その後、搬送ローラー70aが回転することにより、転写材Sの先端が整列した状態で、二次転写ニップ部Nに搬送される。
【0048】
二次転写部60のバックアップローラー43に印加された転写電位V2tと、搬送ローラー70aに印加される第1の電位V1との間の電位差により、図3の矢印Aに示すように、電流を転写材Sの導電層Seに流して、トナーTを導電層Seに転写する。
【0049】
帯電器等の外部帯電方式で転写材Sに当接することなく電位の印加を行う場合、帯電器から転写材Sに供給された電荷すべてが二次転写ニップ部Nで転写材Sに移動するとは限らず、電荷の移動量が転写材Sの電気特性等で変化することがあり、電位の印加が不安定となりやすい。電位の印加をローラー間の電位差による帯電とすることにより、電荷が移動する際に減少することなく、安定して電位を印加することができ、安定したトナー転写効率を得ることが可能となる。
【0050】
このように、搬送ローラー70aを転写材Sの導電層Seに当接させることで、バックアップローラー43と搬送ローラー70a間に電位差を発生させて、二次転写ニップ部NでトナーTを導電層Seに転写させるので、二次転写ニップ部Nに転写材Sの先端を整列した状態で導入することが可能となると共に、安定した転写効率を確保することができ、良好な転写画像を得ることが可能となる。
【0051】
特に、搬送ローラー70aと二次転写ニップ部Nとの間に電位を印加する部材を配設して、該電位を印加する部材を転写材Sに当接させる構成と比較して、二次転写ニップ部Nへの転写材Sの導入が安定して行われるため、先端の画像転写開始位置のバラつきが低減され、高精度な転写画像を得ることができる。
【0052】
次に、第2実施形態の二次転写部60について説明する。
【0053】
図4は、第2実施形態の二次転写部60付近の構成を示す図である。
【0054】
第2実施形態では、第1実施形態と同様の転写材Sを使用する。
【0055】
第2実施形態の二次転写部60は、転写電位V2tが印加されるバックアップローラー43が、中間転写ベルト40を介して二次転写ローラー61に当接して転写ニップ部としての二次転写ニップ部Nを形成する。そして、二次転写ニップ部Nで画像を中間転写ベルト40から転写材Sの導電層Seに転写する。
【0056】
また、転写材Sが二次転写ニップ部Nで転写される前の位置には、入力された信号に基づいて、回転を開始して転写材Sを搬送し、その後入力された信号に基づいて、回転を停止して転写材Sの搬送を停止する搬送ローラー対70を有する。搬送ローラー対70は、転写材Sの導電層Seに当接する導電性の第1のローラーとしての搬送ローラー70aと、搬送ローラー70aに対向して配置されて搬送ローラー70aと転写材Sを介して当接する第2のローラーとしての搬送対向ローラー70bと、搬送ローラー70aに電気的に接続されて電位を印加する導通部としての第1電位印加部70cと、を有する。搬送ローラー対70は、搬送ローラー70a及び搬送対向ローラー70bの回転によって転写材を二次転写位置まで搬送し、中間転写ベルト40上に形成された単色のトナー像やフルカラーのトナー像を転写材に転写する。なお、搬送対向ローラー70bは、ガイド等により構成してもよい。
【0057】
第2実施形態の二次転写部60は、転写材Sが二次転写ニップ部Nで転写された後の位置に導通ローラー対63を有する。導通ローラー対63は、像が転写された転写材Sの導電層Seと当接する導通部材としての導通ローラー63aと、導通ローラー63aに対向して配置されて導通ローラー63aと転写材Sを介して当接する対向ローラー63bと、を有する。導通ローラー63aは、転写材Sの画像が転写される画像担持面である導電層Se側に配設されて、グランドに接地されるか、又は導通部としての第2電位印加部材63cから第2の電位V2が印加されている。導通ローラー63aは、搬送ローラー70aと同じ方向に回転し、対向ローラー63bは、搬送対向ローラー70bと同じ方向に回転する。
【0058】
導通ローラー63aは、体積抵抗1×106Ω・cmの導電性ウレタンゴムを用いたローラーであり、ローラー径がφ20mmである。また、導通ローラー63aの軸方向の長さは、画像形成装置で適用できる最大の転写材Sの搬送方向と直交する方向の導電層Seの幅よりも長くするとよい。例えば、A3サイズの幅方向に対応する場合、350mm等とする。
【0059】
第1実施形態のように、搬送ローラー70a及び搬送対向ローラー70bの軸方向の長さを転写材Sの搬送方向と直交する方向の導電層Seの幅より長くすることで、転写材Sが剛性の低いフィルムのような場合であっても、搬送ローラー70a及び搬送対向ローラー70bの端部で、垂れ又はたわみが発生するおそれが低減され、転写材Sが二次転写ニップ部Nに安定して適切に導入される。
【0060】
また、二次転写部60は、転写材Sが二次転写ニップ部Nで画像を転写されている時に、バックアップローラー43と搬送ローラー70a又は導通ローラー63aとが導通しているとよい。したがって、搬送ローラー70aが転写材Sの導電層Seと当接する位置から導通ローラー63aが転写材Sの導電層Seと当接する位置までの転写材Sの搬送距離は、転写材Sの導電層Seの転写材Sが搬送される方向の長さより短い。例えば、転写材Sの搬送方向の長さが490mmの場合、導電層Seと搬送ローラー70aの当接位置から二次転写ニップ部Nまでの距離を100mm、二次転写ニップ部Nから導電層Seと導通ローラー63aの当接位置までの距離を300mm等とすればよい。このように、転写材Sの導電層Seの転写材Sが搬送される方向の長さに対して、搬送ローラー70aが転写材Sの導電層Seと当接する位置から導通ローラー63aが転写材Sの導電層Seと当接する位置までの転写材Sの搬送距離を短くすることで、転写抜けの発生を低減して、転写材Sの全体で良好な転写性能を確保することが可能となる。
【0061】
さらに、第1電位印加部70cによる搬送ローラー70aへの電位の印加は、搬送ローラー70aの回転開始後に実行するとよい。搬送ローラー70aの回転開始後に、第1電位印加部70cから搬送ローラー70aへ電位を印加するので、転写材Sの導電層Seが過度に帯電されることなく、安定した転写効率を得ることが可能となる。
【0062】
例えば、導電層Seと搬送ローラー70aの当接位置から二次転写ニップ部Nまでの距離を50mmとし、搬送ローラー70a及びバックアップローラー43による転写材Sの搬送速度を250mm/secとする。そして、搬送ローラー70aの回転開始から50ms後に搬送ローラー70a及びバックアップローラー43に電位を印加するとよい。
【0063】
搬送ローラー70aは、転写材Sの斜行を低減するため、転写材Sの先端を整列させた状態で担持している。もし、搬送ローラー70aの回転開始前に第1電位印加部70cから搬送ローラー70aへ電位を印加すると、搬送ローラー70aへ電位を印加する時間が長くなり、転写材Sの導電層Seへ過度に帯電することとなり、転写効率が悪くなったり、或いは、転写材Sの先端が転写ニップに近づいた際に転写材S上の電荷により、中間転写ベルト40上のトナー像を乱すという問題を引き起こすことがある。
【0064】
転写材Sは、搬送時に回転停止状態の搬送ローラー70a及び搬送対向ローラー70bのニップ部に突き当てられることで、先端部が斜行しないように整列される。その後、搬送ローラー70aが回転することにより、転写材Sの先端が整列した状態で、二次転写ニップ部Nに搬送される。
【0065】
また、二次転写部60のバックアップローラー43に印加された電位V2tと、搬送ローラー70aに印加される第1の電位V1との間の電位差により、トナーTを導電層Seに転写する。
【0066】
帯電器等の外部帯電方式で転写材Sに当接することなく電位の印加を行う場合、帯電器から転写材Sに供給された電荷すべてが二次転写ニップ部Nで転写材Sに移動するとは限らず、電荷の移動量が転写材Sの電気特性等で変化することがあり、電位の印加が不安定となりやすい。電位の印加をローラー間の電位差による帯電とすることにより、電荷が移動する際に減少することなく、安定して電位を印加することができ、安定したトナー転写効率を得ることが可能となる。
【0067】
このように、搬送ローラー70aを転写材Sの導電層Seに当接させることで、バックアップローラー43と搬送ローラー70a間に電位差を発生させて、二次転写ニップ部NでトナーTを導電層Seに転写させるので、二次転写ニップ部Nに転写材Sの先端を整列した状態で導入することが可能となると共に、安定した転写効率を確保することができ、良好な転写画像を得ることが可能となる。
【0068】
特に、搬送ローラー70aと二次転写ニップ部Nとの間に電位を印加する部材を配設して、該電位を印加する部材を転写材Sに当接させる構成と比較して、二次転写ニップ部Nへの転写材Sの導入が安定して行われるため、先端の画像転写開始位置のバラつきが低減され、高精度な転写画像を得ることができる。
【0069】
また、二次転写部60は、バックアップローラー43に印加された電位V2tと搬送ローラー70aに印加される第1の電位V1との間、及びバックアップローラー43に印加された転写電位V2tと導通ローラー63aに印加される第2の電位V2との間に、電位差を印加することで、トナーTを導電層Seに転写することとしてもよい。
【0070】
帯電器等の外部帯電方式で転写材Sに当接することなく電位の印加を行う場合、帯電器から転写材Sに供給された電荷すべてが二次転写ニップ部Nで転写材Sに移動するとは限らず、電荷の移動量が転写材Sの電気特性等で変化することがあり、電位の印加が不安定となりやすい。電位の印加をローラー間の電位差による帯電とすることにより、電荷が移動する際に減少することなく、安定して電位を印加することができ、安定したトナー転写効率を得ることが可能となる。
【0071】
なお、バックアップローラー43に印加される転写電位V2tと導通ローラー63aに印加される第2の電位V2との電位差は、バックアップローラー43に印加される転写電位V2tと搬送ローラー70aに印加される第1の電位V1との電位差よりも大きくなるように設定する。すなわち、|V2t−V2|>|V2t−V1|とするとよい。
【0072】
図5の矢印Aに示すように、電流が転写材Sの導電層Seを流れる際、導通ローラー63aに転写材Sが当接する際は、導電層Seにトナー像が存在することにより、表面抵抗率が転写前よりも大きくなっている場合がある。バックアップローラー43に印加された転写電位V2tと導通ローラー63aの第2の電位V2との電位差が、バックアップローラー43に印加された転写電位V2tと搬送ローラー70aの第1の電位V1との電位差よりも大きくなるように設定することで、転写ニップ部Nでの電位差を適正に保持することが可能となる。したがって、転写材Sの導電層Seが、搬送ローラー70a及び導通ローラー63aのいずれに接触している場合であっても、安定した転写効率を得ることが可能となる。
【0073】
第1実施形態又は第2実施形態で、バックアップローラー43に印加される転写電位V2t、搬送ローラー70aに印加される第1の電位V1、及び導通ローラー63aに印加される第2の電位V2を所定の値にした際の実施例を以下の表1に示す。なお、表中の実施例1−1は実施形態1での実施例、表中実施例2−1〜2−3は実施形態2での実施例である。各実施例の条件の下で、ベタ画像を転写材Sに転写し、転写効率と先端バラつきを評価した
【0074】
【表1】

【0075】
転写効率は以下のようにして得る。二次転写部のバックアップローラー43に転写電位V2tを印加し、一方で、転写材Sの導電層Seの表面に電位を印加するための電極を接触させる。電極に第1の電位V1もしくは第2の電位V2を加え、電界を発生させることで、転写材Sに現像剤を転写させた後、下記の計算方法で転写効率を得る。
【0076】
ここで、転写効率の評価方法について説明する。中間転写ベルト40上の転写前の現像剤のOD値をODblt 、転写材Sに転写した後に中間転写ベルト40上に残った現像剤のOD値をODrestとする。OD値は、中間転写ベルト40上の現像剤をメンティングテープにテープ転写したものを上質紙に張り付け、X−Lite濃度計により計測することにより得た。中間転写ベルト40上の現像剤が一回のテープ転写では取りきれない時には繰り返しテープ転写を行ない、以下の計算式より求めた。
【0077】
ODblt (もしくはODrest)=OD1 +OD2 ・・・・+ODn
ただし、ODn が0.1以下になるまでn回繰り返す。
【0078】
転写効率=(ODblt −ODrest)÷(ODblt −0.08×n)×100
ただし、中間転写ベルト40上の現像剤膜厚0.2g/cm2 の条件の元で転写効率を求めた。
【0079】
先端バラつきは転写材Sに対し500枚ベタ画像を印字したさいの印字先端位置をスケールにて1/10mm単位で読み取り、その標準偏差を計算することにより求めた。
【0080】
評価結果を表2に示す。
【0081】
【表2】

【0082】
表2に示すように、本実施例により、良好な転写効率と先端バラつきの少ない安定した転写材搬送を得ることができた。
【0083】
実施例2−1〜2−3は転写材Sが搬送ローラー対70を抜けた後も転写ニップ部Nの転写材Sの搬送方向の後側に配置された導通ローラー63により電位を印加しているため、実施例1−1に比べ、転写材Sの後端でも転写抜けが無く良好な転写画像が得られている。特に、|V2t−V2|>|V2t−V1|である実施例2−3については、他の実施例に比べて良好な転写効率を得ることができた。
【0084】
また、それぞれの実施例においては、転写材S上に形成された導電層Seの上に、転写電位に影響しない範囲で絶縁層を形成した場合においても、転写性や導通ローラー63aへの現像剤の付着を防止する等に関して導電層Seの上に絶縁層を形成しない場合と同様の効果が得られた。
【0085】
さらに、それぞれの実施例において、搬送ローラー70aを分割ローラーとした場合においても、先端バラつきの小さい良好な転写材搬送性能が得られた。
【0086】
以上、種々の実施形態について説明したが、本実施例はこれらの実施形態のみに限られるものではなく、それぞれの実施形態の構成を適宜組み合わせて構成した実施形態も本発明の範疇となるものである。
【符号の説明】
【0087】
1…画像形成装置、2Y,2M,2C,2K…画像形成ステーション、3…転写ユニット(転写部)、10Y,10M,10C,10K…感光体(像担持体)、11Y,11M,11C,11K…コロナ帯電器(帯電部)、12Y,12M,12C,12K…露光ユニット(露光部)、13Y,13M,13C,13K…第1感光体スクイーズローラー、15Y,15M,15C,15K…第2感光体スクイーズローラー、18Y,18M,18C,18K…感光体クリーニングブレード、20Y,20M,20C,20K…現像ローラー(現像剤担持体)、30Y,30M,30C,30K…現像装置(現像部)、31Y,31M,31C,31K…現像剤容器、32Y,32M,32C,32K…攪拌ローラー、33Y,33M,33C,33K…供給ローラー、34Y,34M,34C,34K…中間ローラー、40…中間転写ベルト(転写部材、像担持体ベルト)、41…ベルト駆動ローラー、42…テンションローラー、43…バックアップローラー(巻き掛けローラー)、43a…転写電位印加部、49…中間転写ベルトクリーニングブレード、50…一次転写部、51…一次転写ローラー、60…二次転写部、61…二次転写ローラー(転写ローラー)、63…導通ローラー対、63a…導通ローラー(導通部材)、63b…対向ローラー、63c…第2電位印加部材(導通部)、70…搬送ローラー対、70a…搬送ローラー(第1のローラー)、70b…搬送対向ローラー(第2のローラー)、71c…第1電位印加部材(導通部)、N…二次転写ニップ部(転写ニップ部)S…転写材、Se…導電層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電層を有する転写材の前記導電層に当接する導電性の第1のローラー、及び前記第1のローラーと前記転写材を介して当接する第2のローラーを有し、前記転写材の搬送もしくは前記転写材の搬送の停止を行う搬送ローラー対と、
前記第1のローラーと電気的に接続された導通部と、
前記搬送ローラー対で搬送された前記転写材の前記導電層と当接して担持された像を前記導電層に転写する転写部材と、
前記転写材を介して前記転写部材と当接する転写ローラーと、
前記転写部材を介して前記転写材の前記導電層に前記像を転写する電位を印加する転写電位印加部と、
を備えることを特徴とする転写装置。
【請求項2】
導電層を有する転写材の前記導電層に当接する導電性の第1のローラー、及び前記第1のローラーと前記転写材を介して当接する第2のローラーを有し、前記転写材の搬送もしくは前記転写材の搬送の停止を行う搬送ローラー対と、
前記第1のローラーと電気的に接続された導通部と、
トナー及びキャリアー液を含む液体現像剤で現像された像を担持する像担持体ベルトと、
前記像担持体ベルトを巻き掛けるとともに、前記像を前記転写材の前記導電層に転写する電位が印加される巻き掛けローラーと、
前記転写材を介して前記像担持体ベルトと当接する転写ローラーと、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
前記第1のローラーの軸方向の長さは、前記転写材の前記転写材が搬送される方向と直交する方向の前記導電層の幅より長い請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記導電層の表面抵抗率は、1.0×105Ω/sq以上1.0×1011Ω/sq未満である請求項2又は請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記像が転写された前記転写材の前記導電層と当接する導通部材を有する請求項2乃至請求項4のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第1のローラーが前記転写材の前記導電層と当接する位置から前記導通部材が前記転写材の前記導電層と当接する位置までの前記転写材の搬送距離は、前記転写材の前記導電層の前記転写材が搬送される方向の長さより短い請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記導通部は、前記第1のローラーに電位を印加する第1の電位印加部材と、
前記導通部材に電気的に接続されて電位を印加する第2の電位印加部材と、
を有し、
前記第1の電位印加部材で前記第1のローラーに印加される電位は、前記第2の電位印加部材で前記導通部材に印加される電位よりも大きい請求項5又は請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記巻き掛けローラーに印加される電位と前記導通部材に印加される電位との電位差は、前記巻き掛けローラーに印加される電位と前記第1のローラーに印加される電位との電位差よりも大きい請求項5乃至請求項7のいずれか1つに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−181311(P2012−181311A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−43608(P2011−43608)
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】