説明

載物台用送り機構

【課題】載物台の粗動および微動の切換時に測定対象物が位置ずれを起こすことがなく、載物台の移動が滑らかな載物台用送り機構を提供すること。
【解決手段】載物台および固定部材のいずれか一方に回転可能かつ載物台の移動方向に対して平行に支持された送り軸21と、この送り軸21を回転させる微動送りハンドルと、載物台および固定部材のいずれか他方に回転可能かつ送り軸21と回転軸線が交差するように設けられた複数のころ74とを有する摩擦移動機構と、ころ74を送り軸21に対して当接および離脱させる切換手段を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、載物台を送るための載物台用送り機構に関する。
【背景技術】
【0002】
測定顕微鏡には、測定対象物の測定部位を観察位置まで移動させるために、固定部材に対して、測定対象物が載置される載物台を移動させる載物台用送り機構が備えられている。
従来の載物台用送り機構は、図9,10に示すように、載物台100にフレーム101を介して回転可能かつ載物台100の移動方向に対して平行に支持された送りねじ軸120と、送りねじ軸120を回転させる送りハンドル130と、固定部材110側にブラケット111を介して設けられ送りねじ軸120に噛合可能なナット部材としてのハーフナット140とを備えて構成されている。
【0003】
これにより、一方の手(右手)で送りハンドル130を操作すると、送りねじ軸120が回転するので、送りねじ軸120に噛合されたハーフナット140との協働により、載物台100が、固定部材110に対して送りねじ軸120に沿った方向へと移動(微動)される。
しかし、載物台100を大きく移動(粗動)させたい場合に、送りねじ軸120の回転で載物台100を移動させるこのような機構では、送りハンドル130の操作回数を増加させなければならず、非常に効率が悪い。
【0004】
そこで、この点を改善するために、送りねじ軸120の軸方向に直交する方向(上下方向)へハーフナット140を移動させて、送りねじ軸120とハーフナット140との噛合および離脱を可能にするフローティングレバー150を設けてある。
これにより、他方の手(左手)でフローティングレバー150を操作すると、ハーフナット140と送りねじ軸120とが離脱して、載物台100がフリー状態となるので、このフリー状態としたままで送りハンドル130を動かせば、載物台100を粗動させることができる。
【0005】
このように載物台100の粗動および微動の切換をフローティングレバー150の操作により行っているが、微動のための送りハンドル130と粗動のためのフローティングレバー150とが離れているため、測定顕微鏡による測定時には、観察または測定のために覗いていた接眼レンズから一度目を離して、フローティングレバー150の位置を確認しなければならず、操作性が悪く、測定作業が繁雑であるという問題があった。
【0006】
そこで、本願発明者は、載物台の粗動および微動の切換操作部を送りハンドル近傍に備え、測定作業が容易な載物台用送り機構を提案している(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−365036号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献1の載物台用送り機構は、従来のものと同様に、送り軸とハーフナットとの協働により、載置台を移動させており、これに伴って以下のような問題が発生していた。
載物台を粗動から微動に切り換える際に、ねじの山の頂点と、ハーフナットの山の頂点が噛み合う場合があるが、このようなときには、ハーフナットがねじ軸の軸方向に移動して両者が完全に噛合する。これにより、載物台上の測定対象物に衝撃が加えられ、その衝撃が強いと測定対象物が位置ずれを起こすことがある。
また、ねじの表面が粗いと、載物台の移動の滑らかさが失われる。
【0009】
本発明の目的は、載物台の粗動および微動の切換時に測定対象物が位置ずれを起こすことがなく、載物台の移動が滑らかな載物台用送り機構を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の載物台用送り機構は、固定部材に対して、測定対象物が載置される載物台を進退させる載物台用送り機構であって、前記載物台を進退させる摩擦駆動機構と、前記載物台を粗動および微動に切り換える切換手段とを備え、前記摩擦駆動機構は、前記載物台および固定部材のいずれか一方に回転可能かつ前記載物台の移動方向に対して平行に支持された送り軸と、この送り軸を回転させる送りハンドルと、前記載物台および固定部材のいずれか他方に回転可能かつ前記送り軸と回転軸線が交差するように設けられた複数のころとを有し、前記切換手段は、前記ころを前記送り軸に対して当接および離脱させることを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、載物台および固定部材のいずれか一方に回転可能かつ載物台の移動方向に対して平行に支持された送り軸と、この送り軸を回転させる送りハンドルと、載物台および固定部材のいずれか他方に回転可能かつ送り軸と回転軸線が交差するように設けられた複数のころとを有する摩擦駆動機構が、載物台を進退させるので、従来の載物台用送り機構の様にねじの表面粗さの影響を受けることがなく、載物台の移動が滑らかである。
【0012】
また、切換手段が、ころを送り軸に対して当接および離脱させ、これによって載物台の粗動、微動が切り換えられるので、載物台上の測定対象物に衝撃が加えられることがない。つまり、従来のねじ軸とナットとを用いた送り機構のように、ねじの山とナットの山とが噛み合った後、ずれて噛合するようなことがないので、衝撃が発生せず、測定対象物が位置ずれを起こさない。
【0013】
本発明において、前記切換手段は、前記載物台および前記固定部材のいずれか一方に前記送り軸と平行かつ回転可能に配置され回転時に前記ころを前記送り軸に対して当接および離脱させる切換軸と、この切換軸を回転させる操作部とを含み、前記操作部は、前記送りハンドルの近傍に設けられていることが好ましい。
【0014】
このような構成によれば、切換手段が、載物台および固定部材のいずれか一方に送り軸と平行かつ回転可能に配置され回転時にころを送り軸に対して当接および離脱させる切換軸と、この切換軸を回転させる操作部とを含み、操作部が、送りハンドルの近傍に設けられているので、たとえば、載物台に送り軸が、固定部材に複数のころが設けられ、かつ載物台の上方に接眼レンズが設けられている場合には、一方の手(右手)で切換手段の操作部を操作し、送り軸ところとを当接させた後に、接眼レンズを覗き、その覗いた状態のまま、右手で送りハンドルを操作すると、送り軸が回転するから、この送り軸に当接されたころとの協働により、載物台を送り軸に沿った方向へ微動させることができる。
【0015】
また、このように接眼レンズを覗いた状態のままで、右手を少しずらして送りハンドル近傍に配置された切換手段の操作部を操作し、送り軸ところとを離脱させると、載物台がフリー状態となるため、そのまま右手で送り軸に沿った方向へ載物台を粗動させることができる。
さらに、載物台がフリー状態の場合において、右手で切換手段を操作して、送り軸ところとを当接させた後に、右手を少しずらして送りハンドルを操作すると、前述と同様にして、載物台を微動させることができる。
このようにして、接眼レンズを覗いた状態のまま右手(片手)だけで、載物台の微動,粗動に加えて、微動,粗動の切り換え操作ができるので、操作性を向上できて測定作業を簡単にできる。
【0016】
本発明において、前記切換手段は、前記載物台および前記固定部材のいずれか一方に前記送り軸と平行かつ回転可能に配置された切換軸と、この切換軸を回転させる操作部と、前記切換軸および前記送り軸を挟んで互いに開閉可能に設けられ前記載物台および前記固定部材のいずれか他方に支持されそれぞれ前記ころを有する二枚の支持ブロックと、前記切換軸に設けられ前記切換軸の回転に応じて前記ころが前記送り軸に対して当接および離脱する方向へ前記二枚の支持ブロック間の間隔を変化させるカムとを備えることが好ましい。
【0017】
このような構成によれば、切換手段が、載物台および固定部材のいずれか一方に送り軸と平行かつ回転可能に配置された切換軸と、この切換軸を回転させる操作部と、切換軸および送り軸を挟んで互いに開閉可能に設けられ載物台および固定部材のいずれか他方に支持されそれぞれころを有する二枚の支持ブロックと、切換軸に設けられ切換軸の回転に応じてころが送り軸に対して当接および離脱する方向へ二枚の支持ブロック間の間隔を変化させるカムとを備えるので、切換手段の操作部が操作されると、切換軸が回転し、この切換軸の回転に応じてカムが動き、ころと送り軸とが当接および離脱する方向に二枚の支持ブロック間の間隔を変化させる。このように切換手段の操作部を操作するだけで、ころと送り軸との当接,離脱を簡単に切り換えることができる。
【0018】
本発明において、前記二枚の支持ブロックは、前記ころを有するとともに、前記送り軸および前記切換軸の並設方向において、前記送り軸側端面が支点板ばねで結合され、前記切換軸側の部分がクランプ力発生手段によって前記切換軸方向に付勢されることが好ましい。
【0019】
このような構成によれば、二枚の支持ブロックは、ころを有するとともに、送り軸および切換軸の並設方向において、送り軸側端面が支点板ばねで結合され、切換軸側の部分がクランプ力発生手段によって切換軸方向に付勢されるので、載物台を微動させる際には、両支持ブロックを切換軸方向に付勢するクランプ力によって、送り軸ところとがしっかりと当接されるので、送り軸の回転をころに確実に伝達することができる。
また、載物台を粗動させる際には、支点板ばねを支点として、両支持ブロックが上下に開かれ、送り軸ところとを離脱させることができる。
【0020】
本発明において、前記ころは、前記送り軸の軸方向における前記支持ブロックの両端面それぞれに設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、ころが、送り軸の軸方向における支持ブロックの両端面それぞれに設けられているので、送り軸が前後二箇所でころと当接することになり、送り軸の回転をころに確実に伝達することができる。
【0021】
本発明において、前記切換手段は、前記載物台および前記固定部材のいずれか一方に前記送り軸と平行かつ回転可能に配置された切換軸と、この切換軸を回転させる操作部と、前記送り軸の外周に拡縮可能に設けられかつ前記載物台および前記固定部材のいずれか他方に支持されるとともに前記ころを有するコレットと、前記切換軸の回転に応じて前記ころが前記送り軸に対して当接および離脱する方向へ前記コレットを拡縮させるコレット締め付け部材とを備えることが好ましい。
【0022】
本発明によれば、切換手段が、載物台および固定部材のいずれか一方に送り軸と平行かつ回転可能に配置された切換軸と、この切換軸を回転させる操作部と、送り軸の外周に拡縮可能に設けられかつ載物台および固定部材のいずれか他方に支持されるとともにころを有するコレットと、切換軸の回転に応じてころが送り軸に対して当接および離脱する方向へコレットを拡縮させるコレット締め付け部材とを備えるので、切換手段の操作部が操作されると、切換軸が回転し、この切換軸の回転に応じてコレット締め付け部材が動き、ころと送り軸とが当接および離脱する方向にコレットが拡縮される。このように切換手段の操作部を操作するだけで、ころと送り軸との当接,離脱を簡単に切り換えることができる。
【0023】
本発明において、前記操作部は、前記送りハンドル近傍の前記送り軸に回転可能に設けられ、かつ前記送り軸を中心とする歯車部を有する切換ハンドルと、前記切換軸に取り付けられるとともに、前記歯車部に噛合する歯車とを備え、前記切換ハンドルの操作により、前記歯車を介して、前記切換軸が回転可能に構成されていることが好ましい。
【0024】
このような構成によれば、操作部が、送りハンドル近傍の送り軸に回転可能に設けられ、かつ送り軸を中心とする歯車部を有する切換ハンドルと、切換軸に取り付けられるとともに、歯車部に噛合する歯車とを備え、切換ハンドルの操作により、歯車を介して、切換軸を回転可能に構成されているので、比較的簡単な構造でありながら、確実に切換軸を回転させることができる。
また、送りハンドルに加えて切換ハンドルも送り軸に対して回転可能としたので、各ハンドルが同軸を中心として回転することになる。このため、たとえば、接眼レンズを覗きながらでも、これらのハンドルに掛ける手をスムーズに行き来させることができて、載物台の粗動と微動との切換操作をすばやくかつ確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本実施形態の測定顕微鏡の一部を斜め上方からみた斜視図。
【図2】本実施形態の載物台用送り機構を上から見た断面図。
【図3】本実施形態の駆動制御部の斜視図。
【図4】本実施形態の駆動制御部を左側から見た断面図。
【図5】本実施形態の操作ハンドルを上方から見た断面図。
【図6】本実施形態の載物台用送り機構の駆動制御部の変形例を示す断面図。
【図7】本実施形態の載物台用送り機構のクランプ力発生手段の変形例を示す斜視図。
【図8】本実施形態の載物台用送り機構のクランプ力発生手段の変形例を示す断面図。
【図9】従来の測定顕微鏡の一部を上方から見た断面図。
【図10】前記従来の測定顕微鏡の要部を右側から見た断面図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明に係る載物台用送り機構の実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態の載物台用送り機構1は、測定顕微鏡に備え付けられている。
図1は、本実施形態の測定顕微鏡の一部を斜め上方からみた斜視図であり、図2は載物台用送り機構1を上から見た断面図である。
【0027】
図1に示すように、測定顕微鏡は、図示省略の顕微鏡本体と、この顕微鏡本体に固定された固定部材2と、この固定部材2の上側に配置され、かつ測定対象物(図示略)が載置される略直方体状の載物台3と、この載物台3の前面に取り付けられ、かつ固定部材2に対して載物台3を移動させる載物台用送り機構1とを備える。
【0028】
載物台用送り機構1は、載物台3の前面にねじ止めされた保持枠20と、この保持枠20内部に設けられブラケット10を介して固定部材2に固定された駆動制御部70と、保持枠20の右側に配置される操作ハンドル30とを備える。
【0029】
保持枠20は、載物台3の前面に固定された左右のブラケット20L,20Rを備える。ブラケット20L,20Rには、送り軸21と切換軸22とが、互いに平行に回転可能に支持されている。
送り軸21は、円柱状軸材で、ブラケット20Rを貫通して操作ハンドル30側へと突出され、切換軸22は、円柱状軸材で、その中間部分から左端側にかけて、かつ切換軸22の中心軸を挟んで対称となる位置に、切欠き22A,22Bが軸方向に沿って形成されている。
【0030】
図3は、駆動制御部70の斜視図である。図4は、駆動制御部70を左から見た断面図である。
駆動制御部70は、固定部材2にブラケット10を介して固定された略矩形状の基材71と、基材71の上面および下面に設けられた二枚の平行板ばね72と、この平行板ばね72にそれぞれ支持される二枚の支持ブロック73とを備える。
【0031】
基材71のブラケット10から突出する部分は、切換軸22方向の厚みが薄くなっている。この部分の側面には図示しない前後二つの孔部が設けられており、一方の孔部には送り軸21が、他方の孔部には切換軸22が挿通されている。基材71の送り軸21が挿通される孔部付近は、切換軸22方向の厚みがさらに薄くなっている。
平行板ばね72は、長方形板状で、その長辺が送り軸21と平行になるように配置され、一端部が基材71の薄肉部71Aの上下面それぞれに、他端側が略直方体形状の支持ブロック73にビス止めされている。
【0032】
支持ブロック73は、上から見て、上面の長辺が送り軸21と垂直になるように配置されており、互いに対向する内面に、送り軸21と平行な二つの凹溝73A、73Bを有する。この凹溝73A、73Bに、切換軸22と送り軸21とが挿通されている。切換軸22を挟むように設けられた凹溝73Aの中間部には、凹溝73Aよりも深い陥没部73Cが設けられ、この陥没部73Cには、断面が略楕円形状で、滑らかな曲面を有するカム23が嵌合されている。陥没部73Cは、カム23の楕円形端面の短軸が垂直方向を向いたときに、カム23の輪郭形状と略一致するように形成されている。
【0033】
カム23は、内部側に切換軸22を通すための空間が設けられた円筒状の樹脂製部材であって、円筒状の内部側において円の中心を挟んで対称の位置には、切換軸22の切欠き22A,22Bに係合する突起23A,23Bが形成されている。つまり、突起23A,23Bと切欠き22A,22Bとを係合させて、カム23を切換軸22に取付けることにより、カム23が切換軸22に対して回転規制された状態で軸方向へスライドできるようになっている。
【0034】
また、支持ブロック73は、送り軸21に当接するころ74と、上下二枚の支持ブロック73の送り軸21側端面を結合する支点板ばね75と、上下二枚の支持ブロック73の切換軸22側部分を切換軸22側に付勢するクランプ力発生手段76とを有する。
ころ74は、上側の支持ブロック73の左側面および右側面の送り軸21付近に一つずつ、下側の支持ブロック73の左側面および右側面の送り軸21付近に二つずつ設けられている。左側面および右側面の三つのころ74は、正面から見て、それぞれの中心が送り軸21の軸を重心とした正三角形を成すように配置されている。
【0035】
ころ74は、支持ブロック73にボルト742で固定されたベアリング741である。ベアリング741とボルト742、ベアリング741と支持ブロック73の間にそれぞれ樹脂製円盤状のスペーサ(図示略)が設けられており、ベアリング741は支持ブロック73に回転可能に固定されるとともに、送り軸21に当接している。ここで、ベアリング741の回転軸線は、送り軸21の軸線と交差するように配置されており、6つのベアリング741の回転軸線が送り軸21の軸線と交差する角度は、すべて等しい。
【0036】
操作ハンドル30の操作により送り軸21を回転させると、送り軸21に当接されたころ74のベアリング741が回転するが、6つのベアリング741の回転軸線は、送り軸21の軸線とすべて等しい角度で交差するように配置されているので、ベアリング741の回転によって、送り軸21が、その軸方向に進退される。
【0037】
支点板ばね75は、支持ブロック73の送り軸21側の端面に、各二点でビス止めされ、両支持ブロック73を結合している。
クランプ力発生手段76は、下側の支持ブロック73の切換軸22側端部に設けられた三個のばね穴761と、このばね穴761に挿入される三本のクランプ力発生用コイルばね762と、このコイルばね762を係止し上側の支持ブロック73に螺合される三本のボルト763とを有する。
クランプ力発生用コイルばね762は、一端がばね穴761上端面に設けられたばね掛け部764に、他端がボルト763の頭部であるばね掛け部765に係止されており、ばね掛け部764、765を互いに離れる方向に付勢する。すなわち、クランプ力発生手段76は、上下二枚の支持ブロック73を切換軸22側に付勢する。
【0038】
以上のことから、上下二枚の支持ブロック73は、支点板ばね75を支点として、その反対側、つまり、切換軸22側の部分を、上下方向へ開くことが可能となっている。また、カム23の外周面は、上下二枚の支持ブロック73の陥没部73Cで当接している。
従って、操作ハンドル30を操作し、切換軸22を回転させると、この切換軸22の回転に伴って、上下二枚の支持ブロック73の陥没部73Cと当接しているカム23が回転し、陥没部73Cにおいて、上下二枚の支持ブロック73の間隔は、カム23の短軸部分の寸法から長軸部分の寸法へと拡げられる。
【0039】
二枚の支持ブロック73間の間隔が大きくなると、送り軸21ところ74のベアリング741との当接が解除され、載物台3および載物台用送り機構1は、固定部材2に対して、送り軸21、切換軸22に沿った方向へと自由に移動可能なフリー状態となる。
【0040】
図5は、操作ハンドル30の断面図である。
操作ハンドル30は、載物台3を所定位置まで移動させるために使用者の手が置かれて操作される部分であり、保持枠20のブラケット20Rの右側に設けられ、載物台3の粗動、微動を切り換える切換手段5の操作部としての粗動切換ハンドル31と、この粗動切換ハンドル31の右側に設けられた微動送りハンドル32とを備えて構成される。
【0041】
粗動切換ハンドル31は、送り軸21を回転中心として回転可能に設けられ、かつその送り軸21を中心とする歯車部33Aを有する略円筒状の粗動切換ハンドル本体33と、切換軸22の右端に取り付けられて切換軸22と同軸上で回転し、かつ歯車部33Aに噛合する平歯車34とを備える。
ここで、粗動切換ハンドル本体33が回転すると、粗動切換ハンドル本体33の歯車部33Aと平歯車34との噛合を介して、平歯車34が粗動切換ハンドル本体33の回転とは反対の方向へと回転し、平歯車34に固定された切換軸22が回転する。
【0042】
微動送りハンドル32には、つまみ部32Aが回転可能に設けられている。微動送りハンドル32は、その中央部分が送り軸21の右端部にビス止めされた略円柱状のハンドルであり、送り軸21を回転軸として回転可能となっている。つまり、つまみ部32Aを介して、微動送りハンドル32を回転させると、送り軸21が回転することになる。
なお、微動送りハンドル32および粗動切換ハンドル本体33は、略同じ大きさの円柱状に形成されており、それぞれの上下端面の高さ位置が略等しくなっている。
なお、通常時には、粗動切換ハンドル本体33は、送り軸21ところ74のベアリング741とが当接する位置で設定されている。
【0043】
以上の構成のうち、送り軸21と、これを回転させる微動送りハンドル32と、ころ74とは載物台3を進退させる摩擦駆動機構4を構成している。
また、切換軸22と、これを回転させる粗動切換ハンドル31と、ころ74を除く駆動制御部70、つまり、基材71と、二枚の平行板ばね72と、二枚の支持ブロック73と、カム23と、支点板ばね75と、クランプ力発生手段76とは載物台3を粗動および微動に切り換える切換手段5を構成している。
すなわち、本発明に係る載物台用送り機構1は、載物台3を進退させる摩擦駆動機構4と、載物台3を粗動および微動に切り換える切換手段5とを備えている。
【0044】
このような載物台用送り機構1を備える測定顕微鏡において、載物台3の所定位置に測定対象物を固定し、接眼レンズ(図示略)を覗きながら、載物台3つまり測定対象物を位置決め固定する際の操作について説明する。
たとえば右手(指)で微動送りハンドル32を操作すると、送り軸21が回転するから、送り軸21に当接されたころ74との協働により、載物台3が送り軸21に沿って微動する。この際、所定の位置で微動送りハンドル32の操作を止めれば、載物台3がその位置で位置決めされる。
【0045】
ここで、接眼レンズを覗いた状態のままで、載物台3を粗動させたい場合には、まず、微動送りハンドル32に掛けた右手を左側の粗動切換ハンドル本体33へと移動し、粗動切換ハンドル本体33の回転操作を行う。このような回転操作を行うと、カム23によって、送り軸21ところ74とが離脱し、載物台3がフリー状態となる。そして、粗動切換ハンドル本体33上の右手で載物台3を粗動できる。つまり、片手操作のままで、微動送りと粗動送りとを切換できる。
【0046】
また、載物台3がフリー状態で、載物台3を微動させたい場合には、まず、右手で前述とは反対の方向へと粗動切換ハンドル本体33を回転操作して、送り軸21ところ74とを当接させ、載物台3をフリー状態から当接状態へと変更する。その後、右手を右側に少しずらして、微動送りハンドル32を操作すると、前述と同様にして、載物台3が微動する。
【0047】
ここで、載物台3がフリー状態から固定状態へと変更されると、送り軸21ところ74とが、離脱した状態から当接した状態へと変化する。この際、従来のねじ軸とナットとを用いた載物台用送り機構のように、ねじの山とナットの山とが噛み合った後、ずれて噛合するようなことがないので、載物台3上の測定対象物に加えられる衝撃が加えられることがなく、従って、測定対象物の位置ずれが発生しない。
以上のような操作により、載物台3つまり測定対象物が位置決め固定される。
【0048】
本実施形態によれば、以下に示すような効果がある。
(1)載物台3に支持された送り軸21と、この送り軸21を回転させる微動送りハンドル32と、支持ブロック73に回転可能かつ送り軸21と回転軸線が交差するように設けられた複数のころ74とを有する摩擦駆動機構4が、載物台3を進退させるので、従来の載物台用送り機構の様にねじの表面粗さの影響を受けることがなく、載物台3の移動が滑らかである。
【0049】
(2)切換手段5が、ころ74を送り軸21に対して当接および離脱させ、これによって載物台3の粗動、微動が切り換えられるので、載物台3上の測定対象物に衝撃が加えられることがない。つまり、従来のねじ軸とナットとを用いた送り機構のように、ねじの山とナットの山とが噛み合った後、ずれて噛合するようなことがないので、衝撃が発生しない。よって、載物台3に対する測定対象物の位置ずれを防止できる。
【0050】
(3)粗動切換ハンドル本体33を回転させると、粗動切換ハンドル本体33の歯車部33Aと平歯車34との噛合を介して切換軸22が回転し、この切換軸22の回転に応じてカム23が動き、ころ74と送り軸21とが当接および離脱する方向に上下二枚の支持ブロック73間の間隔が開く。このように、粗動切換ハンドル本体33を回転するだけで、ころ74と送り軸21との当接,離脱を簡単に切り換えることができる。また、比較的簡単な構造でありながらも、確実に切換軸22を回転できる。
【0051】
(4)粗動切換ハンドル31と微動送りハンドル32とが隣接して配置されているため、接眼レンズを覗いたままの状態でも、右手だけで、載物台3の微動粗動の操作に加えて、微動と粗動との切り換え操作ができるので、測定顕微鏡における操作性を向上でき、測定作業を簡単にできる。
【0052】
(5)微動送りハンドル32と粗動切換ハンドル本体33とが同軸を中心として回転し、しかも、微動送りハンドル32および粗動切換ハンドル本体33における上下面の高さ位置が同じとなるようにしたので、微動送りハンドル32および粗動切換ハンドル本体33に掛ける手をスムーズに移動させることができる。このため、接眼レンズを覗きながらでも、粗動と微動との切換操作をすばやく、かつ確実に行うことができる。
【0053】
(6)粗動、微動の切り換え時に、切換軸22とカム23との間に滑り運動が生じるが、カム23を樹脂製としたので、滑らかな滑りとすることができる。
【0054】
(7)カム23を滑らかな曲面を有する楕円形状としたので、カム23の外周面が支持ブロック73に沿って滑らかに摺動する。このため、小さな力で簡単に切換軸22を回転させることができる。換言すれば、一定の力で切換軸22を回転させることにより、切換軸22の回転角度に従って二枚の支持ブロック73間の間隔をスムーズに広げることができる。このため、載物台3に衝撃が加わることがなく、測定時の操作性をより一層向上できる。
【0055】
(8)二枚の支持ブロック73が、ころ74を有するとともに、送り軸21および切換軸22の並設方向において、送り軸21側の端面が支点板ばねで結合され、切換軸22側の部分がクランプ力発生手段76によって切換軸22方向に付勢されるので、載物台3を微動させる際には、両支持ブロック73を切換軸22方向に付勢するクランプ力によって、送り軸21ところ74とがしっかりと当接されるので、送り軸21の回転をころ74に確実に伝達することができる。また、載物台3を粗動させる際には、支点板ばね75を支点として、両支持ブロック73が上下に開かれ、送り軸21ところ74とを離脱させることができる。
【0056】
(9)ころ74が、送り軸21の軸方向における支持ブロック73の両端面それぞれに設けられているので、送り軸21が前後二箇所でころ74と当接することになり、送り軸21の回転をころ74に確実に伝達することができる。
【0057】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
(i)駆動制御部70の構成は、前記実施形態の構成に限らない。
たとえば、図6に示すような構成としてもよい。
図6において、送り軸21、切換軸22、ころ74は、前記実施形態と同様の構成を有している。
【0058】
駆動制御部70は、固定部材2に設けられたブラケット10に固定された基板77と、送り軸21の外周に拡縮可能に設けられ基板77に支持されるとともにころ74を有するコレット78と、このコレット78を拡縮させるコレット締め付け部材79とを有している。
基板77は、切換軸22側の端部がブラケット10に固定された短冊状部材である。ブラケット10から突出する部分の側面に、筒状平歯車791を回転可能に係合する孔部77Aと、送り軸21を挿通する孔部77Bを有する。
【0059】
コレット78は、送り軸21の外周に拡縮可能に設けられた略円筒状部材で、右側端面が基板77に固定されている。
コレット78の左側端面には、三つのころ74が設けられている。ころ74と送り軸21との関係は前記実施形態と同様である。また、コレット78は、外周面中ほどに左側ほど径が大きくなる二つのテーパ部782,783を、基板77側の端部に雄ねじ784を、左端面から雄ねじ784付近に送り軸21と平行に設けられた三本のスリット785を有する。三本のスリット785は、コレット78の左端面からみて、送り軸21を中心に三つのころ74を60度回転させた位置に設けられている。すなわち、ころ74とスリット785が、コレット78の左端面円周上に交互に設けられている。
【0060】
コレット締め付け部材79は、基板77に回転可能に係合される筒状平歯車791と、コレット78の外周を覆うように設けられた筒状平歯車792とを有する。
筒状平歯車791は、内部側に切換軸22を通すための空間が設けられた円筒状の樹脂製部材であって、円筒状の内部側において円の中心を挟んで対称の位置には、切換軸22の切欠き22A,22Bに係合する突起791A,791Bが形成されている。つまり、筒状平歯車791は、突起791A,791Bと切欠き22A,22Bとを係合させるように、切換軸22に取付けられており、筒状平歯車791が切換軸22に対して回転規制された状態で、切換軸22の軸方向へスライドできるようになっている。
また、筒状平歯車791は、外周に歯車部793を有する。
【0061】
筒状平歯車792は、コレット78の外周を覆うように設けられた円筒状部材であり、その外周面に、筒状平歯車791の歯車部793と噛合する歯車部794を有する。また、筒状平歯車792は、その内周面に、コレット78の雄ねじ784に螺合する雌ねじ795と、左に行くほど径が大きくなる円周状のテーパ面792Aを有する。テーパ面792Aは、コレット78の二つのテーパ部782,783と当接するように形成されている。
【0062】
このような駆動制御部70を備える載物台用送り機構1の場合、粗動切換ハンドル本体33を回転させると、切換軸22が回転し、この切換軸22の回転に応じて筒状平歯車791が回転し、さらに、筒状平歯車791の歯車部793に噛合する歯車部794を介して筒状平歯車792が回転する。すると、筒状平歯車792の雌ねじ795と、コレット78の雄ねじ784とが螺合しているので、筒状平歯車792は、コレット78に対し、送り軸21の軸方向に進退される。さらに、筒状平歯車792のテーパ面792Aが、コレット78の二つのテーパ部782,783と当接しており、コレット78がスリット785を有するので、筒状平歯車792の進退により、ころ74と送り軸21とが当接および離脱する方向に、コレット78が拡縮される。
【0063】
このように、粗動切換ハンドル本体33を操作するだけで、ころ74と送り軸21との当接,離脱を簡単に切り換えることができ、前記実施形態と同様の効果が得られる。また、前記実施形態の駆動制御部70の構成と比べ、部品点数が少なく、コストを抑えることができる。
【0064】
(ii)クランプ力発生手段76の構成は、前記実施形態の構成に限らない。
クランプ力発生手段76は、二枚の支持ブロック73を切換軸22側に付勢するものであればよく、たとえば、図7、8に示すような構成としてもよい。
図7、8において、駆動制御部70の、クランプ力発生手段76以外の部分は、前記実施形態と同様の構成を有している。
【0065】
クランプ力発生手段76は、下側の支持ブロック73の上面の切換軸22側端部に設けられた三個のばね穴761と、このばね穴761に挿入される三本のクランプ力発生用コイルばね762と、このコイルばね762を係止し上側の支持ブロック73に螺合される三本のボルト763とを有する。
クランプ力発生用コイルばね762は、一端がばね穴761下端面に設けられたばね掛け部764に、他端がボルト763の下端面に設けられたばね掛け部765に係止されており、ばね掛け部764、765を互いに接近する方向に付勢する。すなわち、クランプ力発生手段76は、上下二枚の支持ブロック73を切換軸22側に付勢するので、このような構成のクランプ力発生手段76を備える載物台用送り機構1においても、前記実施形態と同様の効果が得られる。
【0066】
(iii)前記実施形態において、二枚の支持ブロック73の間に、カム23が設けられた
切換軸22を配置し、この切換軸22が回転する際のカム23によって、二枚の支持ブロック73間の間隔を広げる機械的な構造としたが、これに限らず、たとえば、二枚の支持ブロック73に対して、磁気的な反発作用や吸引作用が生じるように磁石等を設置して、二枚の支持ブロック73間の間隔を広げてもよい。
要するに、ころ74および送り軸21の当接、離脱の切換えが確実に行えるものであれば、その構造は、機械的なものや、磁気的なもの、さらには、電気的なものでもよく、任意にできるということである。
【0067】
(iv)前記実施形態において、送り軸21等が設けられた保持枠20を載物台3に設置し、載物台3の下側の固定部材2に送り駆動制御部70を取り付けたが、これとは逆にして、保持枠20を固定部材2に設置し、載物台3に送り駆動制御部70を取り付けてもよい。
【0068】
(v)前記実施形態において、載物台用送り機構1を測定顕微鏡用としたが、これに限ら
ず、たとえば、投影機等に用いてもよい。
【0069】
(vi)前記実施形態において、ころ74は、支持ブロック73にボルト742で固定されたベアリング741としたが、これに限らない。一般にツイストローラ機構と呼ばれるものが適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明は、載物台を送るための載物台用送り機構として利用できる。
【符号の説明】
【0071】
1 載物台用送り機構、
2 固定部材、
3 載物台、
10 ブラケット、
20 保持枠、
21 送り軸、
22 切換軸、
23 カム、
30 操作ハンドル、
31 粗動切換ハンドル、
32 微動送りハンドル、
70 駆動制御部、
71 基材、
72 平行板ばね、
73 支持ブロック、
74 ころ、
75 支点板ばね、
76 クランプ力発生手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定部材に対して、測定対象物が載置される載物台を進退させる載物台用送り機構であって、
前記載物台を進退させる摩擦駆動機構と、前記載物台を粗動および微動に切り換える切換手段とを備え、
前記摩擦駆動機構は、前記載物台および固定部材のいずれか一方に回転可能かつ前記載物台の移動方向に対して平行に支持された送り軸と、この送り軸を回転させる送りハンドルと、前記載物台および固定部材のいずれか他方に回転可能かつ前記送り軸と回転軸線が交差するように設けられた複数のころとを有し、
前記切換手段は、前記ころを前記送り軸に対して当接および離脱させることを特徴とする載物台用送り機構。
【請求項2】
請求項1に記載の載物台用送り機構において、
前記切換手段は、前記載物台および前記固定部材のいずれか一方に前記送り軸と平行かつ回転可能に配置され回転時に前記ころを前記送り軸に対して当接および離脱させる切換軸と、この切換軸を回転させる操作部とを含み、
前記操作部は、前記送りハンドルの近傍に設けられていることを特徴とする載物台用送り機構。
【請求項3】
請求項1に記載の載物台用送り機構において、
前記切換手段は、前記載物台および前記固定部材のいずれか一方に前記送り軸と平行かつ回転可能に配置された切換軸と、この切換軸を回転させる操作部と、前記切換軸および前記送り軸を挟んで互いに開閉可能に設けられ前記載物台および前記固定部材のいずれか他方に支持されそれぞれ前記ころを有する二枚の支持ブロックと、前記切換軸に設けられ前記切換軸の回転に応じて前記ころが前記送り軸に対して当接および離脱する方向へ前記二枚の支持ブロック間の間隔を変化させるカムとを備えることを特徴とする載物台用送り機構。
【請求項4】
請求項3に記載の載物台用送り機構において、
前記二枚の支持ブロックは、前記ころを有するとともに、前記送り軸および前記切換軸の並設方向において、前記送り軸側端面が支点板ばねで結合され、前記切換軸側の部分がクランプ力発生手段によって前記切換軸方向に付勢されることを特徴とする載物台用送り機構。
【請求項5】
請求項4に記載の載物台用送り機構において、
前記ころは、前記送り軸の軸方向における前記支持ブロックの両端面にそれぞれに設けられていることを特徴とする載物台用送り機構。
【請求項6】
請求項1に記載の載物台用送り機構において、
前記切換手段は、前記載物台および前記固定部材のいずれか一方に前記送り軸と平行かつ回転可能に配置された切換軸と、この切換軸を回転させる操作部と、前記送り軸の外周に拡縮可能に設けられかつ前記載物台および前記固定部材のいずれか他方に支持されるとともに前記ころを有するコレットと、前記切換軸の回転に応じて前記ころが前記送り軸に対して当接および離脱する方向へ前記コレットを拡縮させるコレット締め付け部材とを備えることを特徴とする載物台用送り機構。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の載物台用送り機構において、
前記操作部は、前記送りハンドル近傍の前記送り軸に回転可能に設けられ、かつ前記送り軸を中心とする歯車部を有する切換ハンドルと、前記切換軸に取り付けられるとともに、前記歯車部に噛合する歯車とを備え、
前記切換ハンドルの操作により、前記歯車を介して、前記切換軸が回転可能に構成されていることを特徴とする載物台用送り機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−150122(P2012−150122A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−61988(P2012−61988)
【出願日】平成24年3月19日(2012.3.19)
【分割の表示】特願2006−157209(P2006−157209)の分割
【原出願日】平成18年6月6日(2006.6.6)
【出願人】(000137694)株式会社ミツトヨ (979)
【Fターム(参考)】