説明

農作業車

【課題】ベルトテンション式クラッチの入切操作を、アクチュエータを駆動させて行う遠隔操作手段と、手動で行う手動操作手段とを簡単な構造で設ける。
【解決手段】遠隔操作手段91をアクチュエータ92と接続し、該遠隔操作手段91の操作によりアクチュエータ92を駆動させて、ベルトテンション式クラッチ36の入切を行う農作業車1において、前記クラッチ35に手動操作手段101を連係機構を介して連結し、該連係機構の中途部に前記アクチュエータ92を配設して、前記手動操作手段101の操作によりアクチュエータ92が駆動しない状態で、該クラッチ36の入切を可能とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠隔操作手段の操作によりアクチュエータを用いて入切操作を可能としたベルトテンション式クラッチを備えたコンバイン等の農作業車に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遠隔操作手段をアクチュエータに接続して、該遠隔操作手段の操作によりアクチュエータを駆動させてベルトテンション式クラッチの入切操作を行うコンバインやトラクタなどの農作業車は公知となっている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2004−211903号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
遠隔操作手段のみを備えた構成では、電気系統やアクチュエータ自体の故障などのために遠隔操作手段の操作によりアクチュエータを駆動させることができない場合、ベルトテンション式クラッチの入切操作を行うことができなかった。特に、ベルトテンション式クラッチがエンジンから穀粒排出装置への動力を断接する排出クラッチである場合、グレンタンクを機体外側へ側方回動させなければ、故障に対応できず、クラッチの入切状態を切り換えるために時間がかかるという問題があった。また、特許文献1のように、遠隔操作手段と、手動で操作可能とする手段とを設けた場合には、前記問題は解消できるが、二つの操作手段をクラッチに連係させるための構造が複雑となり、またその設置部分に広いスペースを確保する必要があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0005】
即ち、請求項1においては、遠隔操作手段をアクチュエータと接続し、該遠隔操作手段の操作によりアクチュエータを駆動させて、クラッチの入切を行う農作業車において、前記クラッチに手動操作手段を連係機構を介して連結し、該連連係機構の中途部に前記アクチュエータを配設して、前記手動操作手段の操作によりアクチュエータを駆動させない状態で、前記クラッチを入切可能としたものである。
【0006】
請求項2においては、前記連係機構において、アクチュエータとその取付台とを一体的に構成して可動にして、該アクチュエータを連結手段を介して前記クラッチと連結し、前記取付台をバネ部材を介して手動操作手段と連結したものである。
【0007】
請求項3においては、前記手動操作手段を前記クラッチの上方に配設して、該手動操作手段寄りに前記アクチュエータおよびその取付台を配設したものである。
【0008】
請求項4においては、前記遠隔操作手段と前記手動操作手段とを、運転操作部に互いに近接して配設したものである。
【0009】
請求項5においては、前記クラッチを、エンジンから穀粒排出装置への動力を断接する排出クラッチとして、前記遠隔操作手段と前記手動操作手段とを運転席の側方に配設したものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0011】
請求項1においては、遠隔操作手段または手動操作手段のどちらの操作手段でもベルトテンション式クラッチの入切操作を行うことが可能となり、電気系統やアクチュエータ自体の故障などのために遠隔操作手段の操作によりアクチュエータを駆動させることができない場合でも、手動操作手段の操作によりアクチュエータ自体や取付台を連動させて、ベルトテンション式クラッチの入切操作を行うことができる。さらに、遠隔操作手段と手動操作手段とをそれぞれクラッチに連係させる機構を、簡単かつコンパクトに構成することが可能となり、機体への組付作業も容易となる。
【0012】
請求項2においては、連結手段およびバネ部材が遠隔操作手段と手動操作手段とに対して共通に利用する部品となり、部品点数を少なくして安価に構成できる。
【0013】
請求項3においては、手動操作手段を用いる場合の操作負荷を軽減することができる。さらに、バネ部材が上方に位置することになるため、バネ部材によるベルトテンション式クラッチ備えたテンションベルトの緊張具合の調整を容易に行うことができる。
【0014】
請求項4においては、遠隔操作手段を使用することができなくなった際に、手動操作手段をオペレータの移動を伴わず素早く使用することが可能となる。
【0015】
請求項5においては、電気系統やアクチュエータ自体の故障などのために遠隔操作手段の操作によりアクチュエータを駆動させることができない場合に、グレンタンクを機体外側に側方回動させて故障箇所を修理しなくても、手動操作手段で即座に対応してクラッチの入切状態を変更することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
次に、発明の実施の形態を説明する。
【0017】
図1はコンバインの全体構成を示した側面図、図2はコンバインの全体構成を示した平面図、図3は動力伝達機構の構成を示した図、図4は排出クラッチとその操作手段とを連係する構成を示した側面図、図5は排出クラッチレバーを切状態とした場合のレバー設置部の平面図、図6は排出クラッチレバーを入状態とした場合のレバー設置部の平面図、図7は排出クラッチレバーを切状態とした場合のレバー設置部の正面図、図8は排出クラッチレバーを入状態とした場合のレバー設置部の正面図、図9は排出クラッチレバーを化粧蓋にて切状態に保持した場合のレバー設置部の正面図である。
【0018】
まず、本発明に係るコンバインやトラクタなどの農作業車を、本実施例では、コンバイン1としてその全体構成について説明する。
【0019】
図1、図2に示すように、コンバイン1は機体フレーム2を左右のクローラ式走行装置3・3で支持し、両クローラ式走行装置3・3を機体フレーム2上に搭載したエンジンで駆動させることにより、前進または後進走行可能に構成されている。機体フレーム2の前部には穀稈を刈り取って機体後方へ搬送する刈取部4が昇降可能に設けられ、機体フレーム2の左側部上には刈取部4からの刈取穀稈を脱穀する脱穀部5と、該脱穀部5で脱穀された穀粒を選別する選別部6とが上下に配設されている。脱穀部5の後方には、脱穀部5で脱穀された穀稈を排藁として機外へ排出する排藁処理部7が設けられている。
【0020】
また、前記機体フレーム2の右側後部上には選別部6から揚穀筒で搬送される穀粒を貯溜するグレンタンク8が設けられ、該グレンタンク8の後方から上方にかけてグレンタンク8内の穀粒を機体外部に排出する排出オーガ9が配設されている。グレンタンク8の前方で機体フレーム2の右側前部上にはステアリングハンドル11や後述する排出クラッチレバーを含む種々の操作レバーなどからなる操作装置や、運転席12を備える運転操作部15が設けられ、該運転操作部15の下方にエンジンやトランスミッションが配設されている。
【0021】
次に、コンバイン1の動力伝達構造の構成について説明する。
【0022】
コンバイン1の動力伝達機構において、動力はエンジン20から各部に伝達されるように構成されており、図3に示すように、エンジン20の出力軸21にトランスミッション22の入力軸23がプーリ及びベルトを介して連動連結されて、エンジン20の動力の一部がトランスミッション22に伝達可能とされている。そして、変速されたエンジン20からの動力がトランスミッション22から左右のクローラ式走行装置3・3に動力伝達機構を介して伝達可能とされている。
【0023】
トランスミッション22は、油圧ポンプおよび油圧モータからなる走行用油圧式無段変速装置25と、同じく油圧ポンプおよび油圧モータからなる旋回用油圧式無段変速装置26とを備えて構成されている。トランスミッション22では、走行用油圧式無段変速装置25の油圧ポンプの入力軸が前記入力軸23となって、まずこれにエンジン20からの動力が伝達され、次いでこの油圧ポンプのポンプ軸から旋回用無段変速装置26の油圧ポンプのポンプ軸にプーリおよびベルトを介して伝達されるようになっている。
【0024】
そして、運転操作部に設けられた主変速レバー121やステアリングハンドル11の操作に応じて、各無段変速装置25・26の油圧ポンプにおける回転斜板の傾斜角度が調節されることで、それぞれの油圧モータへの圧油の吐出方向および吐出量が変更されて、各油圧モータの出力軸の回転方向および回転数が調整され、これによりエンジン20からの動力が変速されるようになっている。このようにして変速された動力が左右のクローラ式操向装置3・3に伝達されて、各クローラ式走行装置3・3が任意の駆動速度および駆動方向で駆動されることで、機体の前進または後進走行、さらには旋回が行われるようになっている。
【0025】
また、エンジン20の出力軸21にはグレンタンク8および排出オーガ9に備えた穀粒排出装置30の排出入力軸31がプーリ及びベルト、さらに排出クラッチ36介して連動連結されて、エンジン20の動力の一部が穀粒排出装置30に伝達可能とされている。このエンジン20から穀粒排出装置30への動力は排出クラッチ36により断接可能とされ、該排出クラッチ36の入切操作に応じて穀粒排出装置30が駆動または停止されるようになっている。
【0026】
穀粒排出装置30は、グレンタンク8内の底部に設けられた下部コンベア32と、排出オーガ9の縦オーガ筒内に設けられた縦コンベア33、横オーガ筒内に設けられた排出コンベア34とを備えて構成されている。エンジン20からの動力は排出入力軸31を通じて下部コンベア32、縦コンベア33、排出コンベア34の順に伝達されるようになっている。そしてこれらのコンベア32・33・34が駆動されることで、グレンタンク8内の穀粒が搬送され排出オーガ9を経由して機体外側へ排出されるようになっている。
【0027】
さらに、エンジン20の出力軸21には選別部6に備えた唐箕ファン41の唐箕軸42がプーリ及びベルト、さらに脱穀クラッチ43を介して連動連結されて、エンジン20の動力の一部が刈取部、脱穀部5、選別部6、排藁処理部7に備えた各種装置に伝達可能とされている。このエンジン20から各装置への動力は脱穀クラッチ43により断接可能とされ、該脱穀クラッチ43の入切操作に応じて各装置が駆動または停止されるようになっている。
【0028】
唐箕軸42には選別部6に備えた一番コンベア45、二番コンベア46、吸引ファン47などの装置の各入力軸がプーリ及びベルトを介して連動連結されて、エンジン20から伝達された唐箕軸42からの動力が一番コンベア45、二番コンベア46に伝達可能とされるとともに、さらに動力伝達機構を介して吸引ファン47や排藁処理部7に備えた排藁切断装置48などにも伝達可能とされている。
【0029】
唐箕軸42にはまた脱穀部5の脱穀入力軸51がプーリおよびベルトを介して連動連結されて、唐箕軸42からの動力が脱穀入力軸51に伝達可能とされている。脱穀入力軸51には扱胴52を軸支する扱胴軸53がベベルギア機構を介して連動連結され、さらには該扱胴軸53に排藁処理部7の排藁駆動軸54が動力伝達機構を介して連動連結されて、脱穀入力軸51からの動力が扱胴軸53を通じて扱胴52に伝達可能とされ、排藁駆動軸54を通じて排藁チェン55に伝達可能とされている。
【0030】
さらに、脱穀入力軸51には選別部6の揺動駆動軸49と、刈取部4の刈取出力軸61とが刈取変速機構62を介して連動連結可能に構成されている。一方の揺動駆動軸49にはフィードチェン57の駆動スプロケットのスプロケット軸58が動力伝達機構を介して連動連結されて、脱穀入力軸51からの動力の一部が揺動駆動軸49を通じてフィードチェン57に伝達可能とされている。この揺動駆動軸49には揺動選別盤の前端側が連結され、該揺動駆動軸49の駆動によって揺動選別盤が前後方向に揺動されて、扱胴52にて脱粒された穀粒を比重選別することができるように構成されている。
【0031】
他方の刈取出力軸61には、刈取部4の刈取入力一軸71がプーリ及びベルト、さらに刈取クラッチ70を介して連動連結されて、脱穀入力軸51からの動力の一部が刈取出力軸61を通じて刈取入力一軸71に伝達可能とされている。刈取入力一軸71には縦搬送支点軸74が動力伝達機構を介して連動連結され、該縦搬送支点軸74に穀稈搬送用の縦搬送装置75と上部搬送装置76の入力軸77が連動連結されて、刈取入力一軸71からの動力が縦搬送支点軸74を通じて縦搬送装置75と上部搬送装置76とにそれぞれ伝達可能とされている。
【0032】
縦搬送支点軸74にはまた縦伝動用の刈取入力二軸72が連動連結され、該刈取入力二軸72に横伝動用の刈取入力三軸73が連動連結されて、刈取入力一軸71からの動力が刈取入力二軸72を通じて刈取入力三軸73に伝達可能とされている。刈取入力三軸73には刈刃装置78と左右一側の引起装置79の各入力軸が動力伝達機構を介して連動連結されて、刈取入力三軸73からの動力が刈刃装置78と引起装置79とに伝達可能とされている。
【0033】
また、刈取入力二軸72には左右他側の引起装置79の入力軸が連動機構を介して連動連結されて、刈取入力二軸72からの動力が引起装置79に伝達可能されている。そして、この刈取部4の縦搬送装置75、上部搬送装置76、刈刃装置78、引起装置79などへの動力は刈取クラッチ70により断接可能とされ、該刈取クラッチ70の入切操作に応じて各装置が駆動または停止されるようになっている。
【0034】
続いて、前記排出クラッチ36をベルトテンション式クラッチをとして、その構成について説明する。
【0035】
排出クラッチ36は運転操作部15の後下方でグレンタンク8の機体内側に配置され、図4に示すように、エンジン20の出力軸21に固設された駆動プーリ81と穀粒排出装置の排出入力軸31に固設された従動プーリ82とに巻回されるテンションベルト83と、テンションベルト83を緊張させるためのテンションローラ84と、テンションローラ84を支持して移動させるテンションアーム85などを備えて構成されている。テンションローラ84は出力軸21と排出入力軸31との間で、テンションベルト83の下方に配置されて、テンションアーム85の先端側に回転軸86を介して回転自在に支持されている。
【0036】
テンションアーム85は排出入力軸31側から前後方向に延設されており、基端側で排出入力軸31と同心上に配置された円筒形の支点軸87に固設されて、この支点軸回りに上下方向に回動可能とされている。支点軸87は排出入力軸31に対して相対回転可能となるように、機体フレーム2上の支持フレームに回転自在に支持されている。そして、テンションアーム85が運転操作部15に設けられた遠隔操作手段としての排出クラッチスイッチ91とアクチュエータを介して接続されて、該アクチュエータの回転駆動により回動可能とされている。
【0037】
アクチュエータはたとえば本実施例のようにモータ92で構成されており、排出クラッチ36の上方に配置されて、取付台93に取り付けられている。該取付台93は前後方向に延びるように設けられて、後部で脱穀部5とグレンタンク8との間で機体フレーム2から立設される支持壁に支点軸94を介して回動可能に支持される。つまり、取付台93の前後一側が機体フレーム2に枢支されている。そして、取付台93のモータ92を取り付けた前部で、後述するように上方から延設されるバネ部材95と連結されている。この取付台93の前部では、駆動軸92aが排出入力軸と同一の軸心方向(左右方向)に延びるように、モータ92が配置されて、その駆動軸92aにアーム96が一体回転可能に固設されている。
【0038】
そして、このモータ92と排出クラッチ36との間に、連結手段として例えば棒材やロッド等で構成された連結杆97が上下方向に延びるように配設されて、その上端側の連結部97aでモータ92の駆動軸92aとアーム96を介して連結され、その下端側の連結部97bで排出クラッチ36のテンションアーム85の中途部とピンを介して連結されている。また、モータ92の上方の排出クラッチスイッチ91が配設されて、該排出クラッチスイッチ91とモータ92とが配線などにより電気的に接続されている。排出クラッチスイッチ91はクラッチ入り側とクラッチ切り側とを備えるシーソー式スイッチなどで構成され、運転操作部15に配置されている。なお、アクチュエータと排出クラッチスイッチの構成は、特に限定するものではなく、アクチュエータはシリンダやソレノイド等であってもよく、排出クラッチスイッチは押しボタンスイッチ等であってもよい。
【0039】
このような構成において、排出クラッチスイッチ91がクラッチ入り側に押圧操作されると、モータ92に駆動軸92aが図4において反時計回り方向に回転されて、連結杆97がアーム96を介して上方へ引っ張られる。そして、この連結杆97の上方への移動によりテンションアーム85が上方へ回動されて、テンションローラ84がテンションベルト83を押圧する方向に移動される。これにより、テンションベルト83が張力を得て緊張状態となって、排出クラッチ36が入状態となり、エンジン20の出力軸21から穀粒排出装置30の排出入力軸31に動力が伝達されるようになる。ここで、テンションローラ84によるテンションベルト83の緊張具合は、バネ部材95で調整可能となっている。
【0040】
逆に、排出クラッチスイッチ91がクラッチ切り側に押圧操作されると、モータ92の駆動軸92aが図4において時計回り方向に回転されて、連結杆97がアーム96を介して下方へ押される。そして、この連結杆97の下方への移動によりテンションアーム85が下方へ回動されて、テンションローラ84がテンションベルト83から離間する方向へ移動される。これにより、テンションベルト83が張力を得られず弛緩状態となって、排出クラッチ36が切状態となり、エンジン20の出力軸21から穀粒排出装置30の排出入力軸31に動力が伝達されなくなる。こうして、排出クラッチスイッチ91の操作によりモータ92を駆動させることで、排出クラッチ36の入切操作を行って、出力軸21から排出入力軸31への動力を断接することができるようになっている。
【0041】
さらに、コンバイン1では、前述のような遠隔操作手段としての排出クラッチスイッチ91をアクチュエータとしてのモータ92に接続して、該排出クラッチスイッチ91の操作によりモータ92を駆動させてベルトテンション式クラッチである排出クラッチ36の入切操作を行う構成において、電気系統やモータ92自体の故障などのために排出クラッチ36の入切操作を行うことができなくなる場合に備え、手動操作手段を排出クラッチ36に、前記連結杆97やモータ92自体や後述のバネ部材95などからなる連係機構を介して接続して、該手動操作手段の操作により手動で排出クラッチ36の入切操作を行うことができるようにもなっている。
【0042】
すなわち、図4に示すように、手動操作手段としての排出クラッチレバー101が前記モータ92の上方に設けられて、運転操作部15で排出クラッチスイッチ91に近接して配置されている。排出クラッチレバー101は基端側で左右方向に延びる支点軸102に固定されて、該支点軸回りに上下(前後)方向に回動可能とされている。排出クラッチレバー101の支点軸102は機体フレーム2に固定された支持ステー103に回動自在に支持されており、該支点軸102にはアーム104が一体回転可能に固設されている。
【0043】
また、モータ92を取り付ける取付台93が、前述のように後部で支点軸94により上下方向に回動可能に支持された状態で、前側下部にモータ92を取り付け、前側上部にバネ部材95との係止部93aを備えて構成されている。そして、このモータ92の取付台93と排出クラッチレバー101との間に、バネ部材95が上下方向に延びるように配設されて、その下端側で取付台93の係止部93aと連結され、その上端側で手動操作手段となる排出クラッチレバー101の支点軸102にアーム104を介して連結されている。ここで、支点軸94と反対側の取付台93端部に手動操作手段が連結されるので、排出クラッチレバー101の操作力は低減される。
【0044】
このような構成において、排出クラッチレバー101が下方へ回動操作されると、バネ部材95がアーム104を介して上方へ引っ張られて、取付台93がモータ92と一体的に上方へ回動され、連結杆97がアーム96を介して上方へ引っ張られる。そして、この連結杆97の上方への移動によりテンションアーム85が上方へ回動されて、テンションローラ84がテンションベルト83を押圧する方向に移動される。これにより、テンションベルト83が張力を得て緊張状態となって、排出クラッチ36が入状態となり、エンジン20の出力軸21から穀粒排出装置30の排出入力軸31に動力が伝達されるようになる。なお、テンションローラ84によるテンションベルト83の緊張具合は、バネ部材95で調整可能となっている。
【0045】
逆に、排出クラッチレバー101が上方へ回動操作されると、バネ部材95がアーム104を介して下方へ押されて、取付台93がモータ92と一体的に下方へ回動され、連結杆97がアーム96を介して下方へ押される。そして、この連結杆97の下方への移動によりテンションアーム85が下方へ回動されて、テンションローラ84がテンションベルト83から離間する方向へ移動される。これにより、テンションベルト83が張力を得られず弛緩状態となって、排出クラッチ36が切状態となり、エンジン20の出力軸21から穀粒排出装置30の排出入力軸31に動力が伝達されなくなる。こうして、排出クラッチレバー101の操作により手動で排出クラッチ36の入切操作を行って、出力軸21から排出入力軸31への動力を断接することができるようになっている。
【0046】
このように排出クラッチ36は、遠隔操作手段もしくは手動操作手段にて入切操作を行うことができるように構成されている。したがって、コンバイン1においては、たとえば通常は遠隔操作手段にて排出クラッチ36の入切操作を行い、電気系統やアクチュエータ自体の故障などにより遠隔操作手段を使用できないときには、手動操作手段を使用して排出クラッチ36の入切操作を行うように、遠隔操作手段と手動操作手段とを使い分けて用いることが可能となる。
【0047】
つまり、故障などにより遠隔操作手段を使用して排出クラッチ36の入切操作ができないと、グレンタンク8内の穀粒を排出できないことになるので、穀粒を速やかに乾燥できないばかりか、グレンタンク8を側方に回動して内部のメンテナンスもできなくなる。そこで、遠隔操作手段の近傍に簡単な構成で手動操作手段を配置しておくことによって、容易にメンテナンス等ができるようになっている。なお、排出クラッチレバー101は非常用であるため、通常時には利用しないので、図9に示すように、レバーガイド溝135aを覆うように化粧蓋109を設けて蓋しておき、上方に回動されたクラッチ切りの位置で保持し、非常時に化粧蓋109を外して操作できるようになっている。
【0048】
このように遠隔操作手段(排出クラッチスイッチ91)をアクチュエータ(モータ92)に接続して、該遠隔操作手段の操作によりアクチュエータを駆動させてベルトテンション式クラッチ(排出クラッチ36)の入切操作を行うコンバイン1において、前記アクチュエータの取付台93を回動可能に設け、該取付台93を連結杆97を介して前記クラッチと連結するとともに、該取付台93と手動操作手段との間にバネ部材95を介装して連結し、該手動操作手段または遠隔操作手段の操作によりクラッチの入切操作を可能に構成したことから、通常は遠隔操作手段の簡単な操作でベルトテンション式クラッチの入切操作を行うことが可能となり、電気系統やアクチュエータ自体の故障などのために遠隔操作手段の操作によりアクチュエータを駆動させることができない場合には、手動操作手段の操作によりアクチュエータ自体や取付台を連動させて、ベルトテンション式クラッチの入切操作を行うことができる。さらに、遠隔操作手段と手動操作手段とをクラッチに連係させる構造を、少ない部品点数で簡単かつコンパクトに構成することが可能となり、機体への組付作業も容易となる。そして、バネ部材95及び連結杆97は遠隔操作手段と手動操作手段に対して共通に作用する部品となるため、部品点数を少なくして安価に構成できる。
【0049】
このように排出クラッチスイッチ(遠隔操作手段)91をモータ(アクチュエータ)92と接続し、該排出クラッチスイッチ91の操作によりモータ92を駆動させて、排出クラッチ(ベルトテンション式クラッチ)36の入切を行うコンバイン(農作業車)1において、前記排出クラッチ35に排出クラッチレバー(手動操作手段)101を連係機構を介して連結し、該連係機構の中途部に前記モータ92を配設して、前記排出クラッチレバー101の操作によりモータ92が駆動しない状態で、該排出クラッチ36の入切を可能としたことから、排出クラッチスイッチ91または排出クラッチレバー101のどちらの操作手段でも排出クラッチ36の入切操作を行うことが可能となり、電気系統やアクチュエータ自体の故障などのために排出クラッチスイッチ91の操作によりモータ92を駆動させることができない場合でも、排出クラッチレバー101の操作によりモータ92自体や取付台を動作させて、排出クラッチ36の入切操作を行うことができる。さらに、排出クラッチスイッチ91と排出クラッチレバー101とをそれぞれ排出クラッチ36に連係させる機構を、簡単かつコンパクトに構成することが可能となり、機体への組付作業も容易となる。
【0050】
また、前記コンバイン1の連係機構において、前記モータ92とその取付台93とを一体的に可動にして、該モータ92を連結杆(連結手段)97を介して前記排出クラッチ36と連結する一方、該取付台93をバネ部材95を介して排出クラッチレバー101と連結したことから、連結杆97およびバネ部材95が排出クラッチスイッチと排出クラッチレバー101とに対して共通に利用する部品となり、部品点数を少なくして安価に構成できる。
【0051】
また、前記コンバイン1において、前記手動操作手段を前記クラッチの上方に配設して、該手動操作手段寄りに前記アクチュエータおよびその取付台93を配設したことから、手動操作手段を用いる場合の操作負荷を軽減することができる。さらに、バネ部材95が上方に位置することになるため、該バネ部材95によるベルトテンション式クラッチ備えたテンションベルト83の緊張具合の調整を容易に行うことができる。
【0052】
また、前記コンバイン1において、前記遠隔操作手段と前記手動操作手段とを、運転操作部15に互いに近接して配設したことから、遠隔操作手段を使用することができなくなった際に、手動操作手段をオペレータの移動を伴わず素早く使用することが可能となる。
【0053】
また、前記コンバイン1において、前記ベルトテンション式クラッチを、エンジン20から穀粒排出装置30への動力を断接する排出クラッチ36として、前記遠隔操作手段と前記手動操作手段とを運転席12の側方に配設したことから、電気系統やアクチュエータ自体の故障などのために遠隔操作手段の操作によりアクチュエータを駆動させることができない場合に、グレンタンク8を機体外側に側方回動させて故障箇所を修理しなくても、手動操作手段で即座に対応してクラッチの入切状態を変更することができる。
【0054】
最後に、前記排出クラッチ36の手動操作手段である排出クラッチレバー101を含む操作装置を備える運転操作部の構成について説明する。
【0055】
図2に示すように、運転操作部15では、後部に運転席12が設けられ、その前下方にオペレータが搭乗するステップ111が配設されている。前部には、ステアリングコラム112が運転席12の前方に位置するように立設され、その上にステアリングハンドル11が配置されている。ステアリングハンドル11はステアリングコラム112にハンドル軸にて回動可能に支持されて、その回動操作により機体を旋回することができるように構成されている。そして、ステアリングハンドル11および運転席12の左側方に、サイドコラム115が前後方向に延びるように配設されている。
【0056】
サイドコラム115上には機体の前進走行と後進走行とを切り換えてその走行速度を設定する主変速レバー121や副変速レバー122、刈取変速レバー123、前記脱穀クラッチの入切操作を行う脱穀クラッチレバーと前記刈取クラッチの入切操作を行う刈取クラッチレバーとを一体として構成した脱穀・刈取クラッチレバー124などの操作レバー類が配置されている。本実施例では、サイドコラム115の前部上に副変速レバー122と主変速レバー121とがそれぞれレバーガイド溝を伴って左右に並べて配置され、後部上に脱穀・刈取クラッチレバー124と刈取変速レバー123とが左右に並べて配置されている。
【0057】
サイドコラム115の左側部上には、上方に突出するサイドパネル130がサイドコラム115に沿って前後方向に延びるように設けられている。サイドパネル130の前部上には、表示パネル131がステアリングハンドル11の左側方に位置するように配置されている。サイドパネル130の前後中途部上には作業灯の入切を行う作業灯スイッチや、自動扱ぎ深さスイッチなどの操作スイッチ類などが配置されるとともに、長孔状の開口部が設けられて、把持部となるサイドアシスト130aが一体成形されている。
【0058】
また、図5から図8に示すように、運転席の側方でサイドコラム115から後方の機体カバー135にかけては、サイドコラム115の後部と上下に連続する段部140が設けられている。段部140は前側の下側段部140aと後側の上側段部140bとを備えており、下側段部140aがサイドコラム115の後部で構成され、上側段部140bがその後方で運転席12の左後方に設けられている。
【0059】
下側段部140aと上側段部140bの上面には操作レバー類や操作スイッチ類などが外側(上方)へ突出するように配置されている。下側段部140aには前述のように脱穀・刈取クラッチレバー124と刈取変速レバー123とが左右に並べて配置され、上側段部140bには前記排出クラッチ36の入切操作を行う前記排出クラッチスイッチ91や排出クラッチレバー101、排出オーガ9の旋回レバー145などが配置されている。
【0060】
下側段部140aでは、脱穀・刈取クラッチレバー124と刈取変速レバー123とがそれぞれサイドコラム115内の基端側で左右方向に延びる支点軸にて前後回動可能に支持されて、上面に形成されたレバーガイド溝115a・115bに沿って前後方向に回動操作可能とされている。一方上側段部140bでは、排出クラッチスイッチ91が上面に配置されるとともに、排出クラッチレバー101が機体カバー135内の基端側で左右方向に延びる前記支点軸102に回動可能に支持されて、上面から前面にかけて形成されたレバーガイド溝135aに沿って上下方向に回動操作可能とされている。
【0061】
そして、これらの操作レバーのうち、下側段部140aの左側に配置される脱穀・刈取クラッチレバー124は、脱穀クラッチ43または刈取クラッチ70の入切操作を行うために、下側段部140aの上面に形成されたレバーガイド溝115aに沿って前後方向に回動操作される際、前最大操作位置でクラッチ入り位置となって、前上方へ突出する状態となり、後最大操作位置でクラッチ切りと位置となる。そして、この後最大操作位置で先端側に備えた把持部124aを左斜め後上方に突出して、後方の上側段部140bに対しその前面に接触しない程度の幅をもって当たらない位置に配設される。一方、刈取変速レバー123は後最大操作位置で、把持部123aをは右斜め後上方へ突出して、前記脱穀・刈取クラッチレバー124と反対方向に突出して間隔を広げて互いに干渉しないように構成されている。
【0062】
また、上側段部140bの排出クラッチレバー101は、排出クラッチ36の入切操作を行うために、上側段部140bの上面から前面にかけて形成されたレバーガイド溝135aに沿って上下方向に回動される際、上最大操作位置でクラッチ切り位置となって、脱穀・刈取クラッチレバー124の後上方で上側段部140bの上面から前上方へ突出する状態となり、下最大操作位置でクラッチ入り位置となって、上側段部140bの前面から前方へ突出する状態となるように構成されている。そして、この下最大操作位置で、排出クラッチレバー101の把持部101aを前斜め右方の脱穀・刈取クラッチレバー124と刈取変速レバー123の間方向に突出して、互いに干渉しないように構成されている。
【0063】
ここで、排出クラッチレバー101は前下方で略鉛直方向に延びる脱穀・刈取クラッチレバー124に対してレバー操作側となる運転席12側すなわち右側へ適切なだけ傾くように配置されている。この傾きは排出クラッチレバー101が上最大操作位置と下最大操作位置との間で回動される間にわたって保持され、各操作位置でオペレータが先端側に備えた把持部101aを握りやすく、さらには前方に配置される操作レバー、特に排出クラッチ36を入状態で誤操作を確実に防止したい操作レバー、たとえば脱穀・刈取クラッチレバー124に把持部101aを握る手が接触し難くなるように、上最大操作位置では右前上方に延びるように、下最大操作位置では右前方へ延びるように設定されている。
【0064】
こうして、排出クラッチレバー101が上最大操作位置で脱穀・刈取クラッチレバー124の後方に位置し、下最大操作位置で脱穀・刈取クラッチレバー124の右側方へ位置するように回動操作可能に構成されている。つまり、脱穀・刈取クラッチレバー124が後最大操作位置にあるときにでも、オペレータが把持部101aを把持した状態で、排出クラッチレバー101を下最大操作位置で脱穀・刈取クラッチレバー124と干渉することなく、該脱穀・刈取クラッチレバー124の右側方に位置するように、回動操作することができるようになっている。
【0065】
なお、本実施例では、排出クラッチレバー101は下最大操作位置に操作される際、脱穀・刈取クラッチレバー124の右側方に位置すると同時に、刈取変速レバー123の左側方に位置する、つまり両レバー123・124の間に位置するように構成されて、刈取変速レバー123とも干渉しないようになっている。
【0066】
さらに、排出クラッチレバー101の先端側に備えた把持部101aが右側に傾くレバー本体に対して更に右側へ傾くように屈曲され、脱穀・刈取クラッチレバー124の先端側に備えた把持部124aが略鉛直方向に延びるレバー本体に対して左側へを向くように屈曲されている。つまり、排出クラッチレバー101が下最大操作位置に回動操作されて、後最大操作位置にある脱穀・刈取クラッチレバー124の側方に位置するときに、各レバー101・124の把持部101a・124aが互いに左右反対側に傾くように構成されている。こうして、排出クラッチレバー101と脱穀・刈取クラッチレバー91との間に、一方のレバー101(124)を操作するオペレータの手が、他方のレバー124(101)に接触するのを防止できるだけの十分な距離が確保されている。
【0067】
このように前後方向に連続する上下の段部140にそれぞれ操作レバーを上方へ突出するように備えたコンバイン1の運転操作部15で、下側段部140aに脱穀・刈取クラッチレバー124を前後方向に回動操作可能に配置し、該脱穀・刈取クラッチレバー124の後上方の上側段部140bに排出クラッチレバー101を上下方向に回動操作可能に配置し、該排出クラッチレバー101の下最大操作位置が、脱穀・刈取クラッチレバー124の後最大操作位置の左右一側の側方となるように構成したことから、排出クラッチレバー101を脱穀・刈取クラッチレバー124に干渉することなく回動操作することができる。したがって、前後のレバー124・101をできるだけ近接させることが可能となり、狭いスペースに効率よく配置することができる。
【0068】
また、前記コンバイン1の運転操作部15において、前記排出クラッチレバー101を脱穀・刈取クラッチレバー124に対してレバー操作側へ所定の傾きをもって配置し、その傾きを保持した状態で上最大操作位置と下最大操作位置との間で回動するように構成したことから、排出クラッチレバー101を脱穀・刈取クラッチレバー124から遠ざけて、一方のレバー101(124)の回動操作時に手の接触により他方のレバー124(101)を誤って操作することを防止することができる。また、排出クラッチレバー101を回動操作しやすくなり、操作性を向上させることができる。
【0069】
また、前記コンバイン1の運転操作部15において、前記脱穀・刈取クラッチレバー124の把持部124aと、前記排出クラッチレバー101の把持部101aとを、互いに左右反対側に傾くように構成したことから、脱穀・刈取クラッチレバー124と排出クラッチレバー101との間に十分な距離を確保して、一方のレバー101(124)操作時に、他方のレバー124(101)を誤操作することを防止することができる。
【0070】
また、前記コンバイン1の運転操作部15において、前記排出クラッチレバー101をエンジン20から穀粒排出装置30への動力伝達を断接する排出クラッチ36の入切操作を行うレバーとして、運転席12の側方に配置したことから、該排出クラッチレバー101を用いて排出クラッチ36の入切操作を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】コンバインの全体構成を示した側面図。
【図2】コンバインの全体構成を示した平面図。
【図3】動力伝達機構の構成を示した図。
【図4】排出クラッチとその操作手段とを連係する構成を示した側面図。
【図5】排出クラッチレバーを切状態とした場合のレバー設置部の平面図。
【図6】排出クラッチレバーを入状態とした場合のレバー設置部の平面図。
【図7】排出クラッチレバーを切状態とした場合のレバー設置部の正面図。
【図8】排出クラッチレバーを入状態とした場合のレバー設置部の正面図。
【図9】排出クラッチレバーを化粧蓋にて切状態に保持した場合のレバー設置部の正面図。
【符号の説明】
【0072】
1 コンバイン
12 運転席
15 運転操作部
20 エンジン
30 穀粒排出装置
36 排出クラッチ
97 連結杆
91 排出クラッチスイッチ(遠隔操作手段)
92 モータ(アクチュエータ)
93 取付台
95 バネ部材
101 排出クラッチレバー(手動操作手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠隔操作手段をアクチュエータと接続し、該遠隔操作手段の操作によりアクチュエータを駆動させて、クラッチの入切を行う農作業車において、前記クラッチに手動操作手段を連係機構を介して連結し、該連連係機構の中途部に前記アクチュエータを配設して、前記手動操作手段の操作によりアクチュエータを駆動させない状態で、前記クラッチを入切可能としたことを特徴とする農作業車。
【請求項2】
前記連係機構において、アクチュエータとその取付台とを一体的に構成して可動にして、該アクチュエータを連結手段を介して前記クラッチと連結し、前記取付台をバネ部材を介して手動操作手段と連結したことを特徴とする請求項1に記載の農作業車。
【請求項3】
前記手動操作手段を前記クラッチの上方に配設して、該手動操作手段寄りに前記アクチュエータおよびその取付台を配設したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の農作業車。
【請求項4】
前記遠隔操作手段と前記手動操作手段とを、運転操作部に互いに近接して配設したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の農作業車。
【請求項5】
前記クラッチを、エンジンから穀粒排出装置への動力を断接する排出クラッチとして、前記遠隔操作手段と前記手動操作手段とを運転席の側方に配設したことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の農作業車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−113602(P2008−113602A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−299456(P2006−299456)
【出願日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】