説明

送信電力を制御する方法及び構成体並びにネットワーク要素

【課題】移動通信システムにおいて送信電力を制御するための方法等を提供する。
【解決手段】信号のクオリティを表わす値に対してあるターゲットレベルが定義され、このターゲットレベルは、受信信号がこれに到達しなければならない。このターゲットレベルは、第1の所定限界値以下となるか及び/又は第2の所定限界値以上となるように制限されるのが好都合である。本発明によれば、信号のクオリティは、例えば、SIR値により測定される。また、本発明の方法において、受信信号のクオリティがチェックされ、そしてそのチェックに基づいて、第1のSIRターゲットレベルが比較要素(21)へ与えられる。この比較要素(21)により、上記第1のSIRターゲットレベルは所定の範囲内に入るよう確保される。この比較に基づき、最終的なSIRターゲットレベルが電力制御要素(12)に与えられ、この要素が、送信電力を調整するための電力制御信号を発生する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信システムにおける送信電力制御に係る。より詳細には、本発明は、CDMAシステムにおける電力制御に係る。
【背景技術】
【0002】
データを受信者に所望のやり方で搬送することのできる最適な送信電力を達成するために送信電力制御が使用される。しかしながら、その目的は、過剰な送信電力を使用して送信装置の電気エネルギーを消費しそして他の無線接続との干渉を生じさせることなく、充分な送信電力でエラーのないデータ転送を実現することである。
【0003】
良く知られているように、送信電力が適当であるかどうかは、受信端における信号対干渉比として測定される。通常の比は、信号電力と干渉電力との比を表わすいわゆるSIR(信号対干渉比)値である。使用される別の比は、搬送波電力と干渉電力との比を表わすCIR(搬送波対干渉比)値である。無線システムでは、受信端の送信電力に対してターゲットレベルが通常指定される。各無線接続では、丁度ターゲットレベルが達成されるように送信電力をセットするのが好都合である。上述した理由で、ターゲットレベルより高い送信電力をセットするのは不利である。ターゲットレベルは、エラーなく受信者に情報を転送するために送信電力が充分である範囲として指定されるのが好都合である。
【0004】
公知の解決策では、ターゲットレベル又は範囲がSIR値として指定される。このターゲットレベルは、ベアラにおいてネゴシエーションするときにメッセージと共に転送されるパラメータである。ベアラとは、ここでは、ベースステーションと所与のターミナルとの間のデータ転送に含まれる全てのファクタより成るエンティティを指す。ベアラの概念は、とりわけ、データ転送レート、遅延、ビットエラー比、及びある最小及び最大値内でのそれらの変化を含む。ベアラは、これら全てのファクタを生じるデータ転送経路であって、ベースステーションを所与のターミナルにリンクし、それらの間にペイロードデータを転送する経路を形成するデータ転送経路として考えることもできる。特に近代的なシステムでは、通常、1つのベアラが1つのターミナルを1つのベースステーションにリンクする。マルチモードターミナルは、それらを1つのベースステーションにリンクする多数の同時ベアラを有してもよい。システムがマクロダイバーシティ合成を行える場合には、ベアラは、同時に2つ以上のベースステーションを経てターミナルとネットワークをリンクすることができる。
【0005】
図1は、例えば、移動通信システムにおいて送信電力を制御するための公知の電力制御構成体を示す。この構成体は、到来信号のクオリティを検査し、そして例えば、SIR値を使用して到来信号のクオリティに関する情報を搬送するためのSIR推定器11を備えている。SIR推定器11は、上記SIR値を電力制御要素PC_1 12に与える。又、電力制御要素PC_1 12は、クオリティループ15を経て別の制御も受ける。クオリティループは、接続のクオリティに依存する信号のエラーをFER13においてチェックし、従って、このループをクオリティループ15と称する。信号のエラーに基づいて、送信電力は、クオリティ15における電力制御要素PC_2 14により調整される。公知技術によれば、クオリティループ15は、信号にエラーが生じた場合に、クオリティループ15により与えられるSIRターゲットレベルを上昇するように動作する。信号にエラーが検出されない場合には、SIRターゲットレベルが直ちに1ステップだけ下げられ、このステップは、アップ方向のステップより通常は小さい。電力制御要素PC_1は、比較を行い、それに基づいて送信電力が調整される。送信電力は、クオリティループ15により与えられるターゲットレベルが、SIR推定器11により与えられる制御レベルより高い場合に増加される。さもなければ、送信電力は減少される。
【0006】
米国特許第5,946,346号は、ワイヤレス通信システムにおける電力制御の一例を開示している。測定されたチャンネルクオリティがチャンネルクオリティスレッシュホールドを越えるのに応答して、減少電力コマンドが送信され、そしてチャンネルクオリティスレッシュホールドが増加される。チャンネルクオリティスレッシュホールドが、測定されたチャンネルクオリティより大きいのに応答して、増加電力コマンドが送信され、そしてチャンネルクオリティスレッシュホールドが減少される。トラフィック信号クオリティが測定されそしてトラフィック信号クオリティスレッシュホールドと比較され、その比較結果を使用して、チャンネルクオリティスレッシュホールドが調整される。検出されたフレームエラーに基づいてトラフィック信号クオリティが調整される。
【0007】
公知技術の構成体に伴う問題は、次の例を通して説明する。上記例の構成体において、ターミナルが、充分に良好な接続クオリティを達成するために15dBのSIR値を平均的に必要とし、そしてターミナルがそのSIR値を達成できると仮定する。更に、SIR推定器11の動作範囲が、例えば、0ないし14dBであると仮定する。最初に、SIR推定器11及び電力制御要素PC_1 12により与えられるSIR値は、13dBにセットされる。しかしながら、接続のクオリティがデータ転送にとって充分良好でない。クオリティループ15は、信号のエラーを検出し、そしてSIR値を増加するよう命令する。ここに例示する公知解決策では、SIR値が0.5dBのステップで増加される。SIR推定器の最大値は14dBであり、そしてクオリティループ15により与えられるSIRターゲットレベルはこの14dBより高いので、送信電力が増加される。同時に、SIRターゲットレベルが上昇され、これにより、送信電力が更に増加する。充分に高い送信電力値は、充分良好な接続クオリティを発生し、これにより、クオリティループ15は、SIRターゲットレベルを低下し始める。SIRターゲットレベルは、それを上昇するのに使用されるステップより相当に小さいステップで低下され、従って、SIRターゲットレベルが、SIR推定器により与えられるSIR値より小さい限り、送信電力が増加する。送信電力が著しく増加し過ぎると、当該接続が他の考えられる接続と干渉する。
【0008】
図2は、公知の構成体に関連した上記の問題を示している。図2の座標系において、送信電力、真のSIR値、SIR推定器11により与えられる値、及びクオリティループ15により与えられるSIRターゲットレベル値の増加がグラフで示されている。この座標系は、充分に良好な接続クオリティ、即ち当該ケースにおいてエラーのないデータを転送するのに充分な送信電力に対して要求されるSIR値のレベルを示す。更に、この座標系は、SIR推定器11により与えられる最大値も示す。クオリティループ15によって与えられるターゲットレベルは、非常に多数のエラーがある限り、即ち真のSIR値がSIR要求値より低い限り、増加される。図から明らかなように、SIR推定器11により与えられるSIR値は、真のSIR値が増加するにつれて増加し、そしてその最大値、即ちSIR推定器出力値の上限に到達する。クオリティループ15により与えられるSIRターゲットレベルは、送信電力がエラーのないデータを転送するのに充分な高さになるまで増加する。この場合、この例に示すように、クオリティループ15により与えられるSIRターゲットレベルがその瞬間にSIR推定器11の考えられる最大出力値より高くなることが起きる。SIR推定器11により与えられるSIR値は、クオリティループ15により与えられるSIRターゲットレベルより小さいので、送信電力は上昇し続ける。次いで、クオリティループ15は、受信信号が充分にエラーなし状態であるために、SIRターゲットレベルを下げ始める。送信電力は、SIRターゲットレベルがSIR推定器の最大値より下がるまでは減少されない。これは、かなりの時間を要する。というのは、クオリティループが、SIRターゲットレベルを増加するのに使用するステップよりも小さなステップでそれを減少するからである。この時間間隔が図2にTで示されている。この時間中に、送信電力は、かなり不必要に増加される。
【0009】
公知技術の構成体に関する別の問題について考える。例えば、SIR推定器により与えられるSIR値及び真のSIR値が、充分なクオリティに対して要求される値より小さくても、ターミナルが既に最大電力で送信しているときに、問題状態が起きる。従って、クオリティループは、送信電力が既にその最大値にあるために実際には充分なクオリティが決して得られないときでも、SIRターゲットレベルを更に高く上昇するように試みる。ターミナルが、例えば、低い送信電力で充分な接続クオリティを達成する地理的エリアへ移動するときには、クオリティループ15により与えられるSIRターゲットレベルが非常に高く上昇して非常にゆっくりと下がるので、送信電力はゆっくりと減少する。従って、ターミナルは、不必要に過剰な電力で送信する。このような状態は、例えば、いわゆるコーナー効果の結果として生じ得る。コーナー効果とは、特に都市エリアにおける接続クオリティの迅速な改善を意味する。例えば、1つの同じブロックの異なる側では、接続クオリティが数十デシベル程度まで変化し得る。従って、ブロックの第1の側の送信電力が最大値まで上昇した状態では、上記クオリティループのSIRターゲットレベルが若干高く上昇している。同じブロックのコーナーまで移動し、そして接続クオリティが著しく改善された第2の側へ更に移動すると、送信電力は、長時間高レベルに留まる。というのは、クオリティループ15がSIRターゲットレベルを非常にゆっくりと低下するからである。接続のクオリティが著しく変化し得る他の同様の状態においても同様の問題が生じる。
【0010】
図3は、上記の状態を示し、座標系において、送信電力、真のSIR値、SIR推定器11により与えられる値、及びクオリティループ15により与えられるSIRターゲットレベルのグラフを示す。更に、この図は、SIR推定器の最大値と、充分な接続クオリティに必要なSIR値とを示す。図から明らかなように、真のSIR値が迅速に増加しても(ポイントA)、ターミナルが例えば障害物の後方から離れるように移動するときに接続クオリティが良好になるので、送信電力は同時に低下せず、近似的でもない。送信電力は、クオリティループ15によって与えられたSIRターゲットレベルがSIR推定器の最大値より低下したときだけ減少を開始し、充分な接続クオリティを得る(ポイントB)。本発明の目的は、公知技術の上記欠点を解消することである。
【0011】
【特許文献1】米国特許第5,946,346号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、送信電力の過剰な増加を防止するように上記クオリティループの動作範囲をセットすることにより達成される。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明による方法は、少なくとも1つのターミナル及び少なくとも1つのネットワーク要素を備え、そして少なくとも、信号のクオリティに対するクオリティ制御ループターゲットレベルに応答する電力制御要素と、信号のクオリティを表わす値を決定するための手段とを含むように構成されたテレコミュニケーションシステムにおける送信電力の制御方法であって、信号のクオリティを表わす値に対して第1クオリティ制御ループターゲットレベルを定義することを含む方法において、上記信号のクオリティを表わす値を制限するために基準範囲を定義し、そして信号のクオリティを表わす値に対する上記第1クオリティ制御ループターゲットレベルを上記基準範囲に限定して、上記電力制御要素のための最終的なクオリティ制御ループターゲットレベルを得るという段階を含む方法である。
【0014】
信号のクオリティを表わす値に対するクオリティ制御ループターゲットレベルに応答する電力制御要素と、信号のクオリティを表わす値に対する第1クオリティ制御ループターゲットレベルを決定する手段とを備えた本発明による送信電力制御構成体は、信号のクオリティを表わす値に対する基準範囲を決定するための更に別の手段と、信号のクオリティを表わす値に対する上記第1クオリティ制御ループターゲットレベルを上記基準範囲に限定して、信号のクオリティを表わす値に対する最終的なクオリティ制御ループターゲットレベルを上記電力制御要素に対して決定するための比較要素とを更に備えたことを特徴とする。
【0015】
信号のクオリティを表わす値に対するクオリティ制御ループターゲットレベルに応答する送信電力コントローラと、信号のクオリティを表わす値に対する第1クオリティ制御ループターゲットレベルを決定するための手段とを備えたネットワーク要素は、信号のクオリティを表わす値に対する基準範囲を定義するための更に別の手段と、信号のクオリティを表わす値に対する上記第1クオリティ制御ループターゲットレベルを上記基準範囲に限定して、信号のクオリティを表わす値に対する最終的なクオリティ制御ループターゲットレベルを上記送信電力コントローラに対して決定するための比較要素とを更に備えたことを特徴とする。
【0016】
本発明の他の効果的な実施形態は、従属請求項に記載する。
本発明によれば、信号のクオリティを表わすSIR値のようなターゲット値に対する限界がセットされ、これらの限界は、送信電力の過剰な増加を防止できるところの基準範囲を定義する。クオリティループの第1ターゲット値に対する限界は、信号のクオリティを測定する測定要素により出力される第1限界と同じであるように構成されるのが好都合である。又、第2ターゲット値は、クオリティループに対し、信号のクオリティを測定する測定要素により出力される第2限界と同じであるか又はそれより若干低くなるように構成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、添付図面を参照して、本発明を詳細に説明する。
図中、同じ要素は同じ参照番号で示されている。図1、2及び3は、公知技術に関連して上記で述べた。
送信電力の過剰な増加を防止する構成を実現するための構成体について以下に説明する。これは、信号のクオリティを表わす値を、送信電力を制限するために上限、下限又はその両方をもつように構成することにより達成される。
【0018】
本発明による構成体においては、受信信号のクオリティが測定要素により測定され、測定要素は、信号のクオリティを表わす値を第1電力制御要素に与える。本発明による構成体は、更に、受信信号に生じるエラーをエラーチェック手段によって測定するためのクオリティループを備え、エラーチェック手段は、第2の電力制御要素を制御する。第2の電力制御要素は、信号のクオリティを表わす値に対するターゲット値を与え、このターゲット値は、比較要素において比較される。この比較要素において、ターゲット値は、所定の限界値によって定義された基準範囲内に留まる。比較要素から、ターゲット値は、第1の電力制御要素に与えられ、そこで、上記測定要素から与えられた、信号クオリティを表わす値が、ターゲット値と比較され、そしてその比較に基づいて、送信電力が調整される。信号のクオリティを表わす上記値は、例えば、SIR値、CIR値、又は他の同様の値である。以下、信号のクオリティを表わす値がSIR値である場合について考える。更に、以下の例では、上記測定要素は、少なくとも、受信信号のクオリティを測定しそしてそれに対応する特性を出力するように構成されたSIR推定器である。ここで、特性はSIRである。当業者であれば、選択された値及び上記要素は、それらが対応する機能を実現できる限り、上記以外のものでよいことが明らかであろう。
【0019】
図4は、本発明による構成体を示す。この構成体は、信号のクオリティを表わすSIR値のような値を制御するための動作範囲をもつように構成されたSIR推定器11のような第1手段を備え、これを使用して信号のクオリティを表わす値に対する基準範囲を定義することができる。本発明による構成体は、公知技術にものに対応するクオリティループ15のような第2手段も備え、これは、信号エラーチェック要素FER13と、信号のクオリティを表わす値に対するターゲットレベルを決定するための電力制御要素PC_2 14とを含む。このループ構成体は、信号にエラーが生じたとき、電力制御要素PC_2 14が制御信号を発生して、信号のクオリティを表わす値を、信号のクオリティを表わす値に対するSIRターゲットレベルのような第1ターゲットレベルにより調整するように機能するのが好都合である。ここに例示する実施形態では、上記ターゲットレベルは、信号にエラーが現れた場合に上昇される。信号に所定限界内のエラーがない場合には、ターゲットレベルが減少される。本発明によるこの構成体では、クオリティループ15の電力制御要素PC_2 14と第1電力制御要素PC_1 12との間に比較要素21が存在し、この比較要素には第1のSIRターゲットレベルが導通される。上記第1手段11から、比較要素は、SIR値に対する限界値のような基準範囲を受け取り、従って、比較要素21において、上記基準範囲に基づき、電力制御要素PC_2 14により与えられた信号のクオリティを表わす値に対するターゲット値をチェックしそして調整することができる。比較要素21は、信号のクオリティを表わす値に対する最終的なターゲットレベルを出力し、これに基づいて、電力制御要素PC_1 12は、第1手段11から到来する信号のクオリティを表わす値と上記最終的なターゲットレベルとの間の比較に基づき送信電力を制御する電力制御信号を適切に調整する。比較要素により出力される最終的なターゲットレベルは第1ターゲットレベルから得られ、第1ターゲットレベルが第1手段11から受信された限界値より低いか又は高い場合に、最終的なターゲットレベルが上記基準範囲の最小値又は最大値のいずれかに調整されるのが好都合である。当業者に明らかなように、効果的な実施形態によれば、第1手段11から上記比較要素21に与えられる限界値間の基準範囲は、SIR推定器のような第1手段11の動作範囲と同じである。別の効果的な実施形態によれば、クオリティループ15の限界値間の基準範囲は、第1手段11の動作範囲より若干広いが、送信電力が著しく上昇し得ないように限定された範囲である。別の実施形態の解決策では、ターゲットレベルが、第1手段11により与えられる最大値を越える場合に、送信電力が増加されるのが好都合である。さもなければ、送信電力は減少される。当業者に明らかなように、本発明によれば、送信電力を制御するために、上限値のみ又は下限値のみ或いはその両方を与えることができる。更に、当業者に明らかなように、上限値は、第1手段11の動作範囲の最大値を第1の所定の定数に加算したものに等しいとして一般的に表わすことができ、同様に、下限値は、第1手段11の動作範囲の最小値を第2の所定の定数に加算したものに等しい。この定数は、正又は負の値を有してもよく、或いはゼロであってもよい。
【0020】
当業者に明らかなように、本発明による上記の比較要素は、信号のクオリティを表わす値に対する上記ターゲットレベルが、上述したように、所定の基準範囲の限界に基づくよう確保する第1手段41と、信号のクオリティを表わす値に対する最終的なターゲットレベルを電力制御要素12に与えるための第2手段42とを備えている。
【0021】
公知構成体について図2に示したものに対応する図5に示す信号図を参照することにより、本発明の構成体の動作を説明する。ここに示す構成体は、クオリティループ15で測定される信号にエラーが現れる状態を説明するもので、従って、第1手段11により与えられる信号のクオリティを表わす値は、クオリティループ15がターゲットレベルをより高く上昇するときに徐々に増加される。ここに例示する実施形態では、上記第1手段は、SIR推定器であり、そして信号のクオリティを表わす値は、SIR値である。ターゲットレベルが上昇するにつれて、送信電力も上昇し、信号中のエラーの数が減少される。この場合に、本発明によれば、クオリティループにより発生されるSIRターゲットレベルに対して最大値がセットされ、この最大値は、ここに示す実施形態では、SIR推定器11の動作範囲の最大値より若干高い。ここに示す実施形態では、SIR推定器11の動作範囲の最大値は、14dBであり、そしてクオリティループ15により発生されるSIR値の最大値は、クオリティループ15の減少ステップサイズが0.05dBである場合には、14.05dBである。図示されたように、SIR推定器11により与えられるSIR値は、SIR推定器11の最大値までほぼ一様に上昇する。クオリティループ15は、SIRターゲットレベルを常時段階的に上昇している。というのは、SIR推定器により与えられる値が充分な接続クオリティを生じないからである。信号にエラーが生じ、従って、クオリティループ15により与えられるSIRターゲットレベルが、推定器によって与えられるSIR値より高いときには、送信電力が増加される。真のSIR値が、充分な接続クオリティに対して要求されるSIR値に到達すると、クオリティループのSIRターゲットレベルを減少することができる。クオリティループ15により与えられるSIRターゲットレベルがSIR推定器の最大値より低く低下したときには、送信電力を減少することができる。SIRターゲットレベルが充分なものでなくそして信号にエラーが再び発生する場合には、図5によれば、クオリティループにより与えられるSIR最大値に復帰して、送信電力を増加することができる。ここに示す実施形態では、SIR推定器11により与えられる最大限界値は、例えば、上記の14.05dBである。新たなSIRターゲットレベルが充分なものでない場合には、次の調整段階により、クオリティループ15の制限された最大値への復帰が生じる。図5から明らかなように、真のSIR値は、要求されたレベルに留まり、そして送信電力は、公知の解決策の場合より著しく低く保持することができる。当業者に明らかなように、SIR値に対する上記数値は一例に過ぎず、そして本発明による解決策の適用を他のSIR値にも何ら限定するものではない。
【0022】
次いで、図6を参照して、本発明による解決策が、図3と同様の状態にいかに適用されるかを説明する。図6に示すケースでは、実際のSIR値と、SIR推定器11により与えられる値とが、充分な接続クオリティに対して要求されるものより小さくても、ターミナルの送信電力がその最大値に上昇している。このような状態は、例えば、全電力で送信するときでも接続のクオリティを充分なレベルにもっていくことができない陰のエリアにおいて生じる。クオリティループ15により与えられるSIRターゲットレベルは、本発明により制限されるので、ここに例示するケースのSIRターゲットレベルは、真のSIR値が、充分な接続クオリティに対して要求されるSIR値に上昇するときまで、その最大値に留まる。例えば、図6は、上述したように、時間Aにおいて、接続のクオリティが直ちに著しく改善されるコーナー効果を示している。次いで、真のSIR値は、充分な接続クオリティを確保する値に直ちに上昇する。逆に、クオリティループにより与えられるSIRターゲットレベルは、その最大値から少なくとも1ステップだけ直ちに減少することができる。これにより、SIR推定器により与えられるSIR値は、SIRターゲットレベルより大きいか又は少なくともそれに等しくなり、従って、送信電力を減少することができる。
【0023】
当業者に明らかなように、上記SIR値に対する限界値は、希望の通りにセットすることができる。しかしながら、目的とするところは、例えば、SIR値の推定、並びに標準化によるクオリティループの最大値及び最小値に対して、ある値を定義することである。従って、異なるオペレータの接続に対してクオリティをどこでも充分に保持できるよう確保することができる。標準化は、クオリティループにより与えられるSIR値とSIR推定範囲との間の比較を第3世代移動通信ネットワークの無線ネットワークコントローラ(RNC)で実行するような構成体において特に効果的である。本発明によれば、SIR値として1つの限界値しか指定しないように構成することもできる。
【0024】
本発明による電力制御構成体は、その接続に無線ネットワークを利用する例えば移動ステーションのようなターミナルに適用することができる。本発明による電力制御構成体は、例えば、移動ステーション等の送信及び受信ユニットにおいて実現することができる。図7は、本発明による解決策を移動ステーションに適用するための構成体を示す。移動ステーションは、典型的な部分、例えば、マイクロホン701、キーパッド707、ディスプレイ706、イヤホン714、送信/受信スイッチ708、アンテナ709、及び制御ユニット705を備えている。更に、移動ステーションに典型的である送信及び受信ブロック704、711も図示されている。送信ブロック704は、スピーチエンコード、チャンネルエンコード、暗号化及び変調に必要とされる機能と、RF機能とを含む。受信ブロック711は、対応するRF機能と、復調、暗号解読、チャンネルデコード、及びスピーチデコードに必要とされる機能とを含む。マイクロホン701から到来し、増幅段702で増幅されそしてA/Dコンバータにおいてデジタル形態に変換された信号は、送信ブロック704、通常は、送信ブロックのスピーチエンコード要素に取り込まれる。送信ブロックにおいて処理され、変調されそして増幅されると、信号は、送信/受信スイッチ708を経てアンテナ709へ送られる。受信されるべき信号は、アンテナから送信/受信スイッチ708を経て受信ブロック711へ送られ、該ブロックは、受信信号を復調し、暗号解読しそしてチャンネルデコードする。それにより得られるスピーチ信号は、D/Aコンバータ712を経て増幅器713へ送られ、そして更に、イヤホン714へ送られる。制御ユニット705は、移動ステーションの動作を制御し、ユーザによりキーパッド707に与えられた制御コマンドを読み取り、そしてディスプレイ706によりユーザへメッセージを送信する。本発明による電力制御構成体715は、図7に示すように、例えば、移動ステーションの制御ユニット705において実現することができる。この電力制御構成体は、図4の構成体と同じ又は対応する要素、即ち信号のクオリティを表わす値を決定する手段、例えば、SIR推定器11、第1の電力制御要素PC_1 12、第2の電力制御要素PC_1 14、エラーチェック要素FER13、及び比較要素21を備えているのが好都合である。ここに例示する構成体では、受信信号においてフレームエラー等が検出され、それに応じて送信電力を制御することができる。当業者に明らかなように、本発明による構成体は、移動ステーションの他の機能的ユニットでも実現することができる。
【0025】
別の構成体によれば、電力制御機能は、ベースステーションBSにおいて実現することもできる。本発明のこの構成体は、例えば、所与のベースステーションのエリアで測定を行って、SIR値があるエリアにおいて充分良好となるように確保するよう実現することができる。ベースステーションは、上述したものと同じ又は対応する手段を備えた本発明の構成体を含むように適応される。移動ステーションの上記ケースと同様に、ベースステーションの送信及び受信ユニットにおいてこの構成体を実現するのが特に好都合である。
【0026】
第3の効果的な構成によれば、比較が無線ネットワークコントローラRNCにおいて実現され、無線ネットワークコントローラにより使用されるベースステーション特有のパラメータが、信号のクオリティを表わす値を制限するための上記基準範囲を特定する。又、このような構成体は、無線ネットワークコントローラRNCが、信号のクオリティを表わす値を決定する手段に対する動作範囲をベースステーションに与え、そして例えば、上記基準範囲がこの動作範囲と異なる場合に、必要に応じてそれらを調整する。動作範囲及び基準範囲のデータは、無線ネットワークコントローラに記憶されるのが好都合である。
【0027】
当業者に明らかなように、送信電力コントローラを備えた本発明によるネットワーク要素は、本発明によれば、信号のクオリティを表わす値に対する基準範囲を決定するための第1手段と、信号のクオリティを表わす値に対する第1ターゲットレベルを決定するための第2手段と、信号のクオリティを表わす値に対する第1ターゲットレベルを上記基準範囲に限定して、信号のクオリティを表わす値に対する最終的なターゲットレベルを決定するための比較要素とを含むように適応される。又、本発明によるネットワーク要素は、当該ネットワーク要素の動作に基づいて他の手段を含むこともできる。
又、当業者に明らかなように、電力制御に関連した機能を実行できるネットワーク要素において、対応する構成体を実現することもできる。更に、本発明による方法の実施を複数のネットワーク要素間で分割できることも明らかであろう。
【0028】
本発明による構成体は、例えば、移動通信ネットワークに使用して、そのネットワークにおける干渉を減少するように送信電力を制御できる。好都合にも、本発明による構成体は、例えば、ワイドバンドCDMA(WCDMA)技術がデータ転送に使用されるUMTSのような第3世代移動通信ネットワークに利用することができる。又、移動システムとは別に、本発明による構成体は、同様の電力制御が実行される他のテレコミュニケーションシステムにも使用できる。
本発明による構成体は、送信電力を調整できる他の無線ネットワークにも適用できることが当業者に明らかであろう。又、上述した本発明による構成体は、上記とは異なるやり方でも実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】公知技術による電力制御構成体を示す図である。
【図2】第1の問題状態において公知構成体の信号を示す図である。
【図3】第2の問題状態において公知構成体の信号を示す図である。
【図4】本発明の電力制御構成体を示す図である。
【図5】第1状態において本発明による実施形態の信号を示す図である。
【図6】第2状態において本発明による実施形態の信号を示す図である。
【図7】本発明による実施形態を移動ステーションにいかに適用するか示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのターミナル及び少なくとも1つのネットワーク要素を備え、そして少なくとも電力制御要素と、信号のクオリティを表わす値を決定するための手段とを含むように構成されたテレコミュニケーションシステムにおける送信電力の制御方法において、
上記信号のクオリティを表わす値を制限するために基準範囲を定義し、
上記信号のクオリティを表わす値に対してターゲットレベルを定義し、そして 上記信号のクオリティを表わす値に対する上記ターゲットレベルを、上記基準範囲に限定する、
という段階を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
上記信号のクオリティを表わす値に対する上記ターゲットレベルを、第1の所定限界値以下となるように制限する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
上記信号のクオリティを表わす値に対する上記ターゲットレベルを、第2の所定限界値以上となるよう更に制限する請求項2に記載の方法。
【請求項4】
上記信号のクオリティを表わす値に対する上記ターゲットレベルを、第3の所定限界値以上となるように制限する請求項1に記載の方法。
【請求項5】
上記信号のクオリティを表わす値を決定するための上記手段がSIR推定器(11)を備えたシステムにおいて、
上記SIR推定器(11)は、電力制御要素(12)に制御を与え、
受信信号のクオリティをチェックし、そしてそのチェックに基づいて、第1のSIRターゲットレベルを比較要素(21)に与え、
上記比較要素(21)により、上記第1のSIRターゲットレベルがSIR推定器(11)の第1所定限界値以下となるように確保し、そして
上記比較要素(21)は、最終的なSIRターゲットレベルを電力制御要素(12)に与え、該要素は、送信電力を調整するための電力制御信号を発生する請求項2に記載の方法。
【請求項6】
上記信号のクオリティを表わす値を決定するための上記手段がSIR推定器(11)を備えたシステムにおいて、
上記SIR推定器(11)は、電力制御要素(12)に制御を与え、
受信信号のクオリティをチェックし、そしてそのチェックに基づいて、第1のSIRターゲットレベルを比較要素(21)に与え、
上記比較要素(21)により、上記第1のSIRターゲットレベルがSIR推定器(11)の第1所定限界値以下となり且つSIR推定器の第2所定限界値以上となるように確保し、そして
上記比較要素(21)は、最終的なSIRターゲットレベルを電力制御要素(12)に与え、該要素は、送信電力を調整するための電力制御信号を発生する請求項3に記載の方法。
【請求項7】
上記信号のクオリティを表わす値を決定するための上記手段がSIR推定器(11)を備えたシステムにおいて、
上記SIR推定器(11)は、電力制御要素(12)に制御を与え、
受信信号のクオリティをチェックし、そしてそのチェックに基づいて、第1のSIRターゲットレベルを比較要素(21)に与え、
上記比較要素(21)により、上記第1のSIRターゲットレベルがSIR推定器(11)の第3所定限界値以上となるように確保し、そして
上記比較要素(21)は、最終的なSIRターゲットレベルを電力制御要素(12)に与え、該要素は、送信電力を調整するための電力制御信号を発生する請求項4に記載の方法。
【請求項8】
上記信号のクオリティを表わす値を決定するための上記手段がSIR推定器(11)を備えたシステムにおいて、
上記第1所定限界値は、上記SIR推定器(11)の動作範囲の最小値を第2所定定数に加算したものに等しい請求項2に記載の方法。
【請求項9】
上記信号のクオリティを表わす値を決定するための上記手段がSIR推定器(11)を備えたシステムにおいて、
上記第1所定限界値は、上記SIR推定器(11)の動作範囲の最大値を第1所定定数に加算したものに等しく、そして上記第2所定限界値は、上記SIR推定器(11)の動作範囲の最小値を第2所定定数に加算したものに等しい請求項3に記載の方法。
【請求項10】
上記信号のクオリティを表わす値を決定するための上記手段がSIR推定器(11)を備えたシステムにおいて、
上記第3所定限界値は、上記SIR推定器(11)の動作範囲の最大値を第1所定定数に加算したものに等しい請求項4に記載の方法。
【請求項11】
送信電力を増加及び減少する必要性は、信号におけるエラーの量に基づいて決定される請求項2、3又は4に記載の方法。
【請求項12】
上記信号のクオリティを表わす値を決定する手段の基準範囲は、ベースステーション特有である請求項1に記載の方法。
【請求項13】
上記ベースステーション特有の基準範囲データは少なくとも無線ネットワークコントローラ(RNC)に記憶される請求項12に記載の方法。
【請求項14】
上記チェックは、ベースステーション(BS)において行われる請求項5、6又は7に記載の方法。
【請求項15】
上記チェックは、無線ネットワークコントローラ(RNC)において行われる請求項5、6又は7に記載の方法。
【請求項16】
上記方法は、WCDMAシステムに適用される請求項1に記載の方法。
【請求項17】
上記テレコミュニケーションシステムは、移動通信システムである請求項1に記載の方法。
【請求項18】
電力制御要素を備えた送信電力制御構成体において、
信号のクオリティを表わす値に対する基準範囲を決定するための第1手段と、 信号のクオリティを表わす値に対する第1ターゲットレベルを決定するための第2手段と、
信号のクオリティを表わす値に対する第1ターゲットレベルを上記第1基準範囲に限定して、信号のクオリティを表わす値に対する最終的なターゲットレベルを決定するための比較要素(21)と、
を更に備えたことを特徴とする構成体。
【請求項19】
上記比較要素(21)は、信号のクオリティを表わす値に対する上記第1ターゲットレベルが上記基準範囲の第1所定限界値以下となるように確保する第1手段(41)を備え、そして上記比較要素(21)は、信号のクオリティを表わす値に対する最終的なターゲットレベルを電力制御要素(12)に与えるための第2手段(42)を更に備えた請求項18に記載の構成体。
【請求項20】
上記比較要素(21)は、信号のクオリティを表わす値に対する上記第1ターゲットレベルが上記基準範囲の第1所定限界値以上となるように更に確保する第1手段(41)を備え、そして上記比較要素(21)は、信号のクオリティを表わす値に対する最終的なターゲットレベルを電力制御要素(12)に与えるための第2手段(42)を更に備えた請求項19に記載の構成体。
【請求項21】
上記比較要素(21)は、信号のクオリティを表わす値に対する上記第1ターゲットレベルが上記基準範囲の第3所定限界値以上となるように確保する第1手段(41)を備え、そして上記比較要素(21)は、信号のクオリティを表わす値に対する最終的なターゲットレベルを電力制御要素(12)に与えるための第2手段(42)を更に備えた請求項18に記載の構成体。
【請求項22】
上記構成体は、移動ステーションに配置される請求項18に記載の構成体。
【請求項23】
信号のクオリティを表わす上記値は、SIR値である請求項18に記載の構成体。
【請求項24】
送信電力コントローラを含むネットワーク要素において、 信号のクオリティを表わす値に対する基準範囲を定義する第1手段と、
信号のクオリティを表わす値に対する第1ターゲットレベルを決定するための第2手段と、
上記信号のクオリティを表わす値に対する上記第1ターゲットレベルを、上記基準範囲に限定して、信号のクオリティを表わす値に対する最終的なターゲットレベルを決定するための比較要素(21)と、
を更に備えたことを特徴とするネットワーク要素。
【請求項25】
上記比較要素(21)は、信号のクオリティを表わす値に対する上記第1ターゲットレベルが上記基準範囲の第1所定限界値以下となるように確保する第1手段(41)を備え、そして上記比較要素(21)は、信号のクオリティを表わす値に対する最終的なターゲットレベルを電力制御要素(12)に与えるための第2手段(42)を更に備えた請求項24に記載のネットワーク要素。
【請求項26】
上記比較要素(21)は、信号のクオリティを表わす値に対する上記第1ターゲットレベルが上記基準範囲の第1所定限界値以上となるように更に確保する第1手段(41)を備え、そして上記比較要素(21)は、信号のクオリティを表わす値に対する最終的なターゲットレベルを電力制御要素(12)に与えるための第2手段(42)を更に備えた請求項25に記載のネットワーク要素。
【請求項27】
上記比較要素(21)は、信号のクオリティを表わす値に対する上記第1ターゲットレベルが上記基準範囲の第3所定限界値以上となるように確保する第1手段(41)を備え、そして上記比較要素(21)は、信号のクオリティを表わす値に対する最終的なターゲットレベルを電力制御要素(12)に与えるための第2手段(42)を更に備えた請求項24に記載のネットワーク要素。
【請求項28】
上記ネットワーク要素は、無線ネットワークコントローラ(RNC)である請求項24に記載のネットワーク要素。
【請求項29】
上記ネットワーク要素は、ベースステーション(BS)である請求項24に記載のネットワーク要素。
【請求項30】
上記ネットワーク要素は、WCDMA移動通信システムにおけるネットワーク要素である請求項24に記載のネットワーク要素。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−110751(P2007−110751A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−342999(P2006−342999)
【出願日】平成18年12月20日(2006.12.20)
【分割の表示】特願2001−531223(P2001−531223)の分割
【原出願日】平成12年10月19日(2000.10.19)
【出願人】(398012616)ノキア コーポレイション (1,359)
【Fターム(参考)】