説明

逆流耐性バネ作動ブラシシール

【課題】逆流耐性バネ作動ブラシシールを提供する。
【解決手段】可動シャフト(150)に沿った第1のチャンバ(140)と第2のチャンバ(145)との間の加圧流体(160)の移動を制限する逆流耐性バネ作動ブラシシール構成(110)。対向するバッキングプレート(125、130)が、可動シャフト(150)上で剛直なブラシブリストル(122)整列を提供する。チャンバ間の差圧(P1−P2)は、バネ195により促進され、対向するバッキングプレート(125、130)のうちの1つに滑動ブラシシール(190)の軸方向移動を着座させて強固にし、シールされるシャフト(150)との設計クリアランス(70)を維持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体的に2つの加圧チャンバ間の流体の流れの制限に関し、より具体的には、ターボ機械の加圧チャンバ間の流体の流れを制限するための耐逆流ブラシシールに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービン及び蒸気タービンなどのターボ機械は、タービンセクションにおいてブレード付きロータを利用して、加圧蒸気、加圧空気及び燃焼ガスなどの流体からの熱力学的エネルギーを機械的エネルギーに変換し、1以上の中心装着のシャフトを回転させるようにする。次いで、シャフトは、航空機、重機、水上輸送移動体及び発電機に出力を提供する。ターボ機械における隣接するエンジン部品間の境界部は、加圧蒸気、圧縮機空気及び燃焼ガスなどの流体の漏出を制限するため種々の方法でシールされる。このようなターボ機械の回転部品と静止部品との間には多くの境界部が存在する。これらの境界部のシールには、エンジン部品間の軸方向及び/又は半径方向の相対移動と相まって、過剰な流体温度及び圧力に起因した問題が提示される。一般に、これらの境界部のシールは、ラビリンスシール及びハニカムシールのような種々のタイプのシールを用いて行われる。
【0003】
ブラシシールは、ラビリンスシール及びハニカムシールに対する代替手段を提供する最新のシールである。シールは、2つの金属プレート間に溶融された何千もの高密度充填ワイヤフィラメントから構成される。可撓性端部を有するブリストルは、隣接する部品間のギャップを架橋し、このブリストルの撓みによって何らかの相対移動が吸収される。ブラシシールは、通常動作中に最小限の有効クリアランスを有するので極めて効果的である。ブリストルを通る蛇行路は、ギャップ距離の変化に関わらず制限作用をもたらす。ブラシシールは、従来のシールと比べたときに多くの利点を提供する。ラビリンスシールとは異なり、ブラシシールは、ロータと接触して積極的なシールを形成するよう設計される。
【0004】
ブラシシールのブリストルはまた、流体圧荷重に起因した撓みが可能である。この理由から、バックプレートは、ブリストルをその長さの大部分に沿って支持する。ブリストルは、流体圧力によってバックプレートに接して装荷される。サイドプレートは、ここでブリストルと接触してブリストルの撓み用スペースを提供し、何らかの摩擦熱をブリストルの外部に放散可能にするよう波形にすることができる。
【0005】
しかしながら、これまでの現有する経験では、始動などの逆流運転中にブリストルの上昇及びこれによるクリアランスの拡大に起因して、ブラシシールが有効ではないことを示している。ブラシシールは、ブリストルをバックプレートに接して一方向で連続して装荷させるように設計される。ブラシシールは、連続した圧力差が存在する場合の用途で最も有効に使用される。ブラシシールが逆に設置されているか、或いは予期しない流れ反転が生じた場合、支持されていないブリストルが圧力を受けて撓むことになる。逆流方向にブリストルを支持するプレートは存在しないので、ブリストルは上方に持ち上げられる。
【0006】
ブリストルの撓みは、最終的にブリストル端部に達してシール効果を低減し、継続的供用が許容不能になる。ブラシシールの有効性が低下すると、流体漏出及び燃料使用量が増大し、結果としてブラシシールが交換されるまでの運用コストが上昇することになる。ブラシシールの交換のためのターボ機械の取り外し及び分解は、高コストで多大な時間を要する。
【0007】
図1は、回転シャフトをシールするための従来のブラシシール10の半径方向側断面図を示している。ブラシシール10は、ブラシホルダ20を装着するためのハウジング15を含む。ハウジングは、ブラシシールブリストル22を着座させるためにフロントプレートとバッキングプレートとを含む。ブリストル22は、ブラシシールの第2の軸方向側部上の第2のチャンバ45内の圧力P2に対して、ブラシシール10の第1の軸方向側部上の第1のチャンバ40内に高い圧力P1が存在するときに、バックプレート30の支持面35又は31に接して着座される。ハウジングは、可動シャフト50に近接してブリストルを支持するよう位置付けられる。ブラシシールブリストル22は、可動シャフト50の表面55に接して所定位置に保持され、この圧力差によって生成される漏出流60を最小限にする。
【0008】
経験的に、流れ反転は、特定のターボ機械動作条件下で生じ、従って、特定用途でのブラシシールの使用が排除される。図2は、ターボ機械の動作条件に起因して、ブラシシールの第2の軸方向側部上の第2のチャンバ45の圧力P2が第1の軸方向側部上の第1のチャンバ40の圧力P1よりも高いときの従来技術のシールブラシの半径方向側断面図を示している。この圧力差は、ブリストル22の下端部をバッキングプレート30の支持面35から引き離し、ブリストル22の端部と可動シャフト50の表面55との間のクリアランス70を増大させる。クリアランス70の増大により、望ましいものよりも遙かに多くの逆流65を可能にし、結果としてターボ機械の高エネルギー流体及び効率の相応の損失をもたらすことになる。
【0009】
蒸気タービンでは、ブラシシールは、設置されたブラシシールに対して一方向に向いたシール蒸気流を通常動作中のシールに提供するのに極めて効果的である。しかしながら、始動、運転停止、トリップ及びターニングギアの作動のような逆流条件中、逆流をシールするのにブラシシールは無効である可能性が高く、よってシール流を提供するのにより多くの補助蒸気及びより大きな補助ボイラーを必要とする。
【0010】
米国特許出願公開2008/0203671におけるAddisのように、少なくとも2つの直列のブラシシールを利用して、高圧流体が上流側ブリストル段をバイパスし、下流側ブリストル段をバックプレートに対して適正に装荷可能にする機構を備えることにより、ブラシシールの有効性を改善する試みがなされてきた。このような機構は、2つのブラシシール段を必要とすることにより、高コストで望ましくない場合がある。従って、流れ反転に耐えるブラシシールを提供することが望ましいことになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第6352263号明細書
【発明の概要】
【0012】
本発明の第1の態様によれば、第1のチャンバと第2のチャンバとの間の加圧流体の移動を制限する逆流耐性バネ作動ブラシシールの第1の実施形態が提供される。ブラシシールは、キャビティを間に備えて共に装着された第1のバッキングプレート及び第2の対向するバッキングプレートを有する環状ハウジングを含む。複数のブラシシールアームセクタが提供される。各ブラシシールアームセクタは、キャビティ内に複数のシールブリストルを備えたブラシを懸下するよう適応される。複数の滑動ブラシシール機構が提供される。各滑動ブラシシール機構は、第1のチャンバと第2のチャンバとの間の差圧に応答して、対向するバッキングプレートにおいて着座されたブラシシールアームセクタをキャビティ内に位置付けるよう適応される。第1のチャンバと第2のチャンバとの間の差圧に応答して、第1のバッキングプレート及び第2のバッキングプレートのうちの1つにブラシを着座させるよう滑動ブラシシール機構を選択的に位置付ける手段が設けられる。
【0013】
本発明の第2の態様によれば、第1のチャンバと第2のチャンバとの間の加圧流体の移動を制限する逆流耐性バネ作動ブラシシールの別の実施形態が提供される。ブラシシールは、キャビティを間に有して共に装着された第1のバッキングプレート及び第2の対向するバッキングプレートを有する環状ハウジングを含む。第1のバッキングプレートが第1の支持面を含み、第2のバッキングプレートが第2の支持面を含む。複数のブラシシールアームセクタが提供される。各ブラシシールアームセクタは、キャビティ内に複数のシールブリストルを備えたブラシを懸下するよう適応される。環状チャンバは、キャビティの外側端部に半径方向に配置され、第1のバッキングプレート及び第2のバッキングプレート間に軸方向に配置される。複数の滑動ブラシシール機構が提供される。各滑動ブラシシール機構は、第1のチャンバと第2のチャンバとの間の差圧に応答して、対向するバッキングプレートの1つに着座されることになるブラシシールアームセクタをキャビティ内に位置付けるよう適応される。第1のチャンバと第2のチャンバとの間の差圧に応答して、第1のバッキングプレート及び第2のバッキングプレートのうちの1つにブラシを着座させるよう滑動ブラシシール機構を選択的に位置付ける手段が設けられる。
【0014】
本発明の更に別の態様によれば、少なくとも1つの逆流耐性ブラシシールを備えたターボ機械が提供される。ターボ機械は、ロータと、ケーシングと、ロータに回転運動を与えるためにケーシング内で利用される作動流体とを含む。少なくとも1つの逆流耐性ブラシシールは、ターボ機械の2つのチャンバのうちの少なくとも1つの間の作動流体の流れをシールするためターボ機械に適用される。
【0015】
ブラシシールは、キャビティを間に備えて共に装着される第1のバッキングプレート及び第2の対向するバッキングプレートを有する環状ハウジングを含む。複数のブラシシールアームセクタが提供される。各ブラシシールアームセクタは、ロータに対して設計クリアランスにおいてブラシの端部を有して複数のシールブリストルを備えたブラシをキャビティ内に懸下するよう適応される。複数の滑動ブラシシール機構が提供される。各滑動ブラシシール機構は、対向するバッキングプレート間にブラシシールアームセクタのうちの1つをキャビティ内に着座させるよう適応される。第1のチャンバと第2のチャンバとの間の差圧に応答して、第1のバッキングプレート及び第2のバッキングプレートのうちの1つにブラシを着座させるよう複数の滑動ブラシシール機構を選択的に滑動させる手段が設けられる。
【0016】
本発明のこれら及び他の特徴、態様並びに利点は、図面全体を通して同じ参照符号が同様の部分を表す添付図面を参照して以下の詳細な説明を読むと、より良好に理解されるであろう。
【0017】
図面において各部品に割り当てられた部品番号は、その後の図面の対応する部品に割り当てることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】正差圧に起因した漏出流からシャフトをシールするためバックプレート上に着座された従来技術のブラシシールの図。
【図2】逆差圧に起因してクリアランスが増大した従来技術のブラシシールの図。
【図3】通常作動条件での差圧に応答してブラシシールホルダを滑動させるためのバネ作動を含む本発明のブラシシールの1つの実施形態を示す図。
【図4】逆流条件での差圧に応答してブラシシールホルダを滑動させるためのバネ作動を含む本発明のブラシシールの1つの実施形態を示す図。
【図5】対向するチャンバ間の差圧に応答してブラシシールホルダを選択的に滑動させるためのベローズを含む本発明のブラシシールの1つの実施形態を示す図。
【図6】対向するチャンバ間の差圧に応答してブラシシールホルダを選択的に滑動させるための対向シリンダを含む本発明のブラシシールの1つの実施形態を示す図。
【図7】逆流耐性ブラシシールハウジングの半径方向端面図。
【図8】滑動ブラシシール機構の位置決めを制御するためのベローズの使用を示す図。
【図9】滑動ブラシシール機構の位置決めを制御するための対向シリンダの使用を示す図。
【図10】浮遊ブラシ構成を備えた逆流耐性ブラシシールの別の実施形態を示す図。
【図11】浮遊ブラシ構成を備えた逆流耐性ブラシシールの実施形態の好ましい変形形態を示す図。
【図12】バネ付勢を利用しないベローズを備えた逆流耐性ブラシシールを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の以下の実施形態は、シールの対向する側部間の圧力差の方向変化に応じたブラシシールの両側からのシール漏出流に対応可能なブラシシールを提供することを含む、多くの利点を有する。両側からの漏出に対してシールできることにより、ターボ機械における広い範囲の動作条件にわたってシールが有効になり、作動流体の喪失を防ぎ、エネルギーが節減される。この機構は、ブリストルが溶接されたセクタアームの軸方向移動をもたらすバネ作動に基づく。セクタアームは、以下で説明する力平衡要件によって決まる何れかの形状及びサイズのものとすることができる。蒸気タービンでのブラシシールの応用において、本発明は、逆流条件中のシャフト流漏出を低減し、始動、運転停止、トリップ、ターニングギア運転などの過渡負荷中の補助蒸気要件を低下させる。このことは、始動、運転停止、トリップ、ターニングギア運転中の蒸気タービンの補助蒸気要件全体を低減し、これによりオペレータの補助ボイラーコストが低減される。本発明の第1の実施形態は、シールにわたる交互する差圧に応答してブラシシールが軸方向で対向する方向にシールできるようにロータシャフトの軸方向に沿って滑動可能なブラシシールを提供する。前方流の間、シールの第1の軸方向側の第1のチャンバ内に第1の圧力が存在する。シールの第2の軸方向側の第2のチャンバ内には第2の圧力が存在する。ここでチャンバは、広義の意味で与えられ、大気に向かって開いたスペースを含むことができる。第1及び第2のチャンバ間の差圧は、高圧側から低圧側への流れを送り込むよう作用する。通常の作動条件圧力下では、第1のチャンバにおける圧力は、バネ荷重に逆らって作用してシールブリストルを第1のバッキングプレートと逆方向に移動させ、これによりブリストルを支持し、ブラシシール設計の有効なクリアランスを維持して通常条件下の漏出流を阻止する。逆流条件下では、第2のチャンバ内の圧力が第1のチャンバ内の圧力を上回る場合には、第1のチャンバよりも高い第2のチャンバの圧力がバネ力と協働して作用して、反対側のバッキングプレートに対してブリストルを着座させ、その結果、ブリストルが支持されて、ブラシクリアランスを維持し逆流条件下での漏出を阻止する。逆流方向の有効性は、始動中の補助蒸気要件の低減及びひいては補助ボイラサイズの縮小に有効となる。バネの助けによるブリストルの作動は、本発明の他の実施形態におけるベローズ、ブルドン管、可膨張性管又は缶で置きかえることができる。
【0020】
図3は、逆流耐性バネ作動ブラシシールに関する本発明の第1の実施形態を示している。本発明のブラシシールは、第1のチャンバと第2のチャンバとの間の加圧流体の移動を制限し、前方面支持プレート及び後方面支持プレートと、ブリストルを溶接できるアームセクタと、ピストンの端面にボルト締め又は溶接される2つの圧力プレート(それぞれA1、A2区域を有するP1、P2)と、圧力プレートとバッキングプレートの一方側との中間に置かれた、剛さKのバネ装置とを含むことができる。
【0021】
逆流耐性バネ作動ブラシシール110のハウジング15は、第1のバッキングプレート125及び第2のバッキングプレート130を含む。第1のバッキングプレート125及び第2のバッキングプレート130は、ブラシシール110のブラシ122(ブリストル)に対する第1の支持面126及び第2の支持面131をそれぞれ含む。第1のバッキングプレート125及び第2のバッキングプレート130は、シールされる可動シャフト150に対して軸方向に平行に配列され、支持面126、131は、反対向きに配列され、これらの間に端部開放キャビティ135を定める。キャビティ135は、可動シャフトに対して半径方向に端部が開口されている。ハウジング115は、ターボ機械の第1のチャンバ140と第2のチャンバ145との間に装着されるよう構成される。ターボ機械の可動シャフト150は、第1のチャンバ140と第2のチャンバ145との間に延びる。ハウジング115は更に、可動シャフト150の周りに装着されたときに、周囲圧力である第1のチャンバのP1及び第2のチャンバのP2を互いから物理的に分離するよう構成することができる。ターボ機械の場合、可動シャフト150は、ターボ機械のロータ又はその延長部とすることができる。ハウジング115は、ターボ機械(図示せず)の静止外側ケーシング(図示せず)に装着することができ、これによりターボ機械内の第1のチャンバ140と外側の第2のチャンバ145とを分離する。
【0022】
ブラシシール110は、円形シャフトの周りに適合するように環状形状で形成することができる。ブラシシール110の装着は、ブラシシールの滑動機構が第1の着座面126又は第2の着座面131上にブラシ122を着座させたときに、ブラシ122のシール端部123が可動シャフト150を効果的にシールするようにすることができる。
【0023】
ブラシシールアームセクタ120は、キャビティ135内に複数のシールブリストル(ブラシ)122を懸下するよう適応される。ブラシ(ブリストル)122は、金属アームセクタ120に溶接することができる。アームセクタ120は、可動シャフト150のセグメントを囲むように配置された弓形形状で形成することができる。ブラシ122は、アームセクタから半径方向内向きに回転シャフトに延びて設計クリアランスを確立し、漏出を制限する。アームセクタ120は、キャビティ135内のアームセクタ120を対向するバッキングプレート125、130上に位置付けるよう適応された滑動ブラシシール機構と一体化され、滑動ブラシシール機構は、アームセクタ120の第1の端部124に配置され且つ第1のバッキングプレート125内の軸方向穴171を貫通して第1のチャンバ140に延びる第1のピストン170を含むことができる。第2のピストン175は、アームセクタ120の第2の端部127に配置され、第2のバッキングプレート130内の軸方向穴176を貫通して第2のチャンバ145に延びることができる。ピストン170、175をそれぞれ収容するための第1のバッキングプレート125内の軸方向穴171及び第2のバッキングプレート130内の軸方向穴176は同軸に配置される。
【0024】
第1のピストン170の外側端部に固定接続され且つ第1のチャンバ140内に配置された第1のプレート180は、第1のチャンバの圧力を受ける。第2のピストン175の外側端部に固定接続され且つ第2のチャンバ145内に配置された第2のプレート185は、第2のチャンバの圧力を受ける。プレート180、185は、ボルト締め、溶接、又は他の従来の取り付け手段によって取り付けることができる。複数のプレート及び関連のピストンセクションは、可動シャフトを密閉するブラシシールのアニュラスの周りに円周方向に設けることができる。
【0025】
滑動ブラシシール機構190は更に、第1のチャンバ140及び第2のチャンバ145間の差圧に応答して第1のバッキングプレート125又は第2のバッキングプレート130に対してブラシ122を着座するようアームセクタ120を選択的に滑動させる手段を含むことができる。この手段は、滑動ブラシシール機構190に動作可能に接続され、第1の着座面1216又は第2の着座面131に対してブラシ122を着座させるためにその移動に抗するバネ部材195を含むことができる。バネは、第2のプレート185と第2のバッキングプレートとの間に配置されるように示されるが、このような運動を付勢するためのバネ装置の配置は、第1のプレート180と第1のバッキングプレート125との間、或いは滑動ブラシシール機構内の他の位置にて実施することができる。
【0026】
バネ195は、第1のチャンバ140内の十分な圧力によってバネ力が第2のチャンバ145に対して打ち勝ち、セクタアーム120のブラシ122が第2のバッキングプレート130の第2の支持面131に着座するように構成される。第2のバッキングプレート130に対するブラシ122の着座により、可動シャフト150の表面155に対して適切にブラシ122を着座させ、第1のチャンバ140から第2のチャンバ145への漏出に対してシールされる。第2のチャンバ145内の圧力に対して第1のチャンバ140内の圧力が十分に存在しない場合、バネ195は、滑動ブラシシール機構190を押し出してブラシ122を第1のバッキングプレート125の支持面に着座させる。第1のバッキングプレート125に対するブラシ122の着座は、第2のチャンバ145から第1のチャンバ140に向けられる漏出からのシールを形成する。
【0027】
式1は、滑動ブラシシール機構に作用し、第2のバッキングプレート上にブラシを着座させようとする力を表す。
【0028】
×A1eff−P×A2eff+摩擦力(FF)+ブリストルに作用する遠心力(CF)>K×X (式1)
式中、Pは第1のチャンバ140の圧力であり、A1eff180はPによって作用される第1のピストン170上の有効面積であり、Pは第2のチャンバ145の圧力であり、A2eff186はPによって作用される第2のピストン175上の有効面積であり、kはバネ定数であり、X196は2つの支持面126、131間の滑動ブラシシール機構190の所定移動である。通常作動条件下では、滑動ブラシシールに作用する差動力(P×A1eff−P×A2eff+FF+CF)は、第2のバッキングプレート130への移動を引き起こすようにバネ拘束力k×Xよりも大きくなければならない。他の作動条件下では、第2のチャンバ145内の圧力が第1のチャンバ140内よりも高いときには、バネ力k×Xは、第2のチャンバ145内の圧力Pが第1のバッキングプレート125に対してブラシを着座させるのに役立つ。
【0029】
図5〜図6は、逆流耐性ブラシシールの弓形セグメントの等角図を提供する。矩形幾何形状を有する第1の圧力プレートが、滑動ブラシシール機構の一方側上に図示されている。矩形プレートは、第1のバッキングプレートを通って延びたピストンに接続され、アームセクタに取り付けられる。円形幾何形状の圧力プレートが、第2のバッキングプレートを通ってアームセクタに延びるピストンに接続されて図示されている。しかしながら、プレート形状は、何れかの特定の幾何形状に限定される必要はない。ブラシは、第1のバッキングプレートに着座され、ブラシ端部はキャビティから半径方向内向きに延びる。
【0030】
図7は、耐逆流ブラシシールハウジング115の半径方向端面図を示す。ハウジング115の端面図は、可動シャフト(図示せず)用の中央開口152を囲む第1のバッキングプレート125を含む。複数のブラシセクタ(図示せず)のブラシ122の端部123は、ハウジング115から半径方向内向きに延びる。複数の内部ブラシセクタ(図示せず)の滑動ブラシシール機構用の第1の圧力プレート180は、第1のバッキングプレート125の周りに円周方向に位置付けられる。第1のピストン170は、各第1の圧力プレート180の軸方向背後に接続され、内部ブラシセクタ(図示せず)を動作可能に接続する。
【0031】
本発明の別の態様は、上側端部閉鎖部198とアームセクタ120の上面199との間にシール197を含むことができる。シールは、第1のバッキングプレート125上の着座と第2のバッキングプレート130上の着座との間の移行中にアームセクタの上部にわたる可能性のあるバイパス流を制限する。
【0032】
蒸気タービンへの逆流耐性ブラシシールの適用の実施例として、第1のチャンバは、タービンケーシング内にあるものとすることができ、第2のチャンバは、ロータシャフトの外部の大気とすることができる。通常動作中、シャフトの端部におけるタービンケーシング内の圧力は、滑動ブラシシールを押し付ける外側圧力よりも大きく、第2のバッキングプレートへのバネ力に抗して距離Xを移動させ、これによりブラシシール設計有効クリアランスを維持するブリストルを支持する。これはまた、圧力プレートP2に取り付けられたバネを引張状態に維持する。
【0033】
逆流条件(始動条件など)中、圧力プレートP1に作用する力は、バネ力と比べたときにより小さく、従って、バネ力が圧力に打ち勝ち、ブラシを他方の端部に移動させる位置にまでバネを後退させる。これは、ブラシが第1のバッキングプレートからのバッキング支持を受けるのを助け、前方流と同じ効果的なクリアランスを維持し、すなわち、第1のバッキングプレートが逆流条件中にバッキング支持を提供することになる。
【0034】
図8に示す本発明の別の実施形態では、アームセクタ120を選択的に滑動させる手段は、ベローズ部材270を含むことができる。ベローズ部材は、滑動ブラシシール機構290の第1の部分170に動作可能に接続することができ、その移動に抵抗して上記の式1に従って第2の支持面131にブラシを着座させ、ここでPは第1のチャンバ140の圧力、A1eff281はPによって作用されるベローズ270上の有効面積、Pは第2のチャンバ145の圧力、A2eff286はPによって作用される第2のピストン175上の有効面積、kはベローズ定数、Xは2つの支持面126、131間の滑動ブラシシール機構290の移動量である。
【0035】
図9に示す本発明の別の実施形態では、アームセクタ120を選択的に滑動させる手段は、対向する円筒形構成を含むことができる。対向するシリンダは、拘束バネ195により滑動ブラシシール機構390の対向する端部に固定接続することができ、ブラシシール滑動機構の移動に抵抗して、上記の式1に従って第2の支持面131にブラシ122を着座させ、ここでPは第1のチャンバ140の圧力、A1eff381はPによって作用される第1のシリンダの有効面積、Pは第2のチャンバ145の圧力、A2eff286はPによって作用される第2のシリンダの有効面積、kは拘束バネ195のバネ定数、X196は2つの支持面126、131間のブラシ122の移動量である。
【0036】
本発明の別の実施形態は、圧電材料を用いて、セクタ位置を変更するピストンの軸方向格納用の可膨張性管、ブルドン管、空気及び油圧アクチュエータ、カム及び電磁アクチュエータを含むことができる。圧力プレート、ピストン、シリンダ及びベローズのサイズ及び形状はまた、サイズ及び印加圧力などの要件に基づいて変えることができる。
シリンダ内部に置かれた螺旋バネを備えた伸縮式アーム構成は、ブラシシールの軸方向移動の目的を果たす。
【0037】
図10は、逆流耐性ブラシシール410の別の実施形態を示す。浮遊ブラシ組立体420が内部キャビティ435を含むハウジング415内に設けられ、バネ495により作動される弓形プレート480が、図10に示すような上向き及び下向き圧力に基づいて浮遊ブラシ組立体420を軸方向の向きに移動させる。ハウジング415は、支持面426を有する第1のバッキングプレート425と、支持面431を有する第2のバッキングプレート430とを含む。ハウジング415は、対向するバッキングプレート間に端部開放キャビティ435を含む。キャビティ435の開放端部436は、ブラシシール410のブラシ422を提供し、外部移動シャフト450に延びてシャフトをシールする。キャビティ435は、上側環状セグメント470を含むことができる。バネ495、弓形プレート480及び浮遊ブラシ組立体420は、外部可動シャフト450に対して軸方向に沿って上側環状セグメントに収容される。バネ495は、弓形プレート480に作用して浮遊ブラシ組立体420の移動を付勢する。浮遊ブラシ組立体の外側半径方向面470とハウジング415の内側半径方向面471との間に半径方向クリアランス485が設けられ、浮遊ブラシ組立体の軸方向運動を可能にする。複数の軸方向貫通孔497がバッキングプレート430上の円周方向位置に設けられ、ブラシシール組立体420の関連する側部をチャンバ445からの圧力に曝すことができる。浮遊ブラシ組立体の使用の別の実施形態は、バネ495及び弓形プレート480の代わりに、ポケット及びリップルバネを含むことができる。このようなポケット及びリップルバネは、より薄型で低コストの組立体を提供することができる。
【0038】
通常の流れ条件の間、第1のチャンバ440の圧力P1が第2のチャンバ445の圧力P2よりも大きくなると、バネ495からのバネ力が圧力P2に打ち勝ち、孔497を通って浮遊ブラシ組立体420に作用し、バッキングプレート430にブラシ422を着座させる。逆流条件の間、圧力P2は圧力P1よりも大きい。圧力P2の蒸気は、軸方向孔497を通って流入して円周方向スパンの周囲でブラシシール組立体を加圧し、これにより引張状態のバネ495により加わる力に打ち勝つ。バネ495が加圧されると、浮遊ブラシ組立体420がバッキングプレート425に向かって移動し、支持面426からのバッキング支持を得る。バックプレートを貫通して設けられることになる孔497の数及びサイズは、バネ495の張力に打ち勝つための力要件によって決まる。
【0039】
逆流耐性ブラシシール510の上記の実施形態の別の変形形態が図11に示されている。キャビティの上側環状セグメントは、拡張半径方向セクション520を含む。半径方向セクション520内には、半径方向バネ525及び圧延プレート530が含まれる。バネ525及び圧延プレート530は、浮遊ブラシ組立体420に半径方向内向きの力を加え、これにより第1のチャンバ440と第2のチャンバ445との間の圧力差に応じた軸方向移動が円滑になる。
【0040】
更に、上述の用途において、バネ、ベローズ、ブルドン管真空計、カム、その他のような格納装置が使用される場合、ブリストル面の両側及び浮遊組立体上での円周方向の力平衡並びに全体としての摩擦力が、浮遊ブラシシール組立体を浮遊させ、流れ方向に基づき適切な目的とするバッキング支持を提供する場合、このような装置の使用は排除することができる。図12は、バネ付勢を利用していないベローズ270を有する逆流耐性ブラシシール120を示している。
【0041】
本発明の種々の実施形態について説明してきたが、部品の種々の組合せ、変型形態、又は改善形態を実施することができ、更にこれらが本発明の範囲内にあることは、本明細書から理解されるであろう。
【符号の説明】
【0042】
10 ブラシシール
15 ハウジング
20 セクタアーム
22 ブラシ(ブリストル)
25 フロントプレート
30 バッキングプレート
31 支持面
35 支持面
40 第1のチャンバ
45 第2のチャンバ
50 シャフト
55 シャフト面
60 正漏出流
65 逆漏出流
70 ブラシクリアランス
110 ブラシシール
115 ハウジング
120 セクタアーム
122 ブラシ(ブリストル)
123 ブラシのシール端部
124 アームセクタの第1の端部
126 アームセクタの第2の端部
125 第1のバッキングプレート
126 第1の支持面
130 第2のバッキングプレート
131 第2の支持面
135 キャビティ
140 第1のチャンバ
145 第2のチャンバ
150 シャフト
152 中心開口
155 シャフトの表面
160 正漏出流
165 逆漏出流
170 第1のピストン
171 軸方向孔
175 第2のピストン
176 軸方向孔
180 第1のプレート
181 第1のプレートの有効面積
185 第2のプレート
186 第2のプレートの有効面積
190 滑動ブラシシール機構
195 バネ
196 ブラシシールの移動距離X
197 シール
198 上側閉鎖部
199 アームセクタの上面
210 ベローズを備えたブラシシール
270 ベローズ
281 A1eff
286 A2eff
290 滑動ブラシシール機構
310 対向シリンダを備えたブラシシール
370 第1の対向シリンダ
375 第2の対向シリンダ
381 A1eff
386 A2eff
390 滑動 ブラシシール機構
410 逆流耐性ブラシシール
420 浮遊ブラシ組立体
422 ブラシ
423 ブラシの端部
425 第1のバッキングプレート
426 第1の支持面
430 第2のバッキングプレート
431 第2の支持面
435 キャビティ
436 キャビティ開口
440 第1のチャンバ
445 第2のチャンバ
450 可動シャフト
470 浮遊ブラシ組立体の外側半径方向面
471 ハウジングの内側半径方向面
480 弓形プレート
485 半径方向クリアランス
495 軸方向移動バネ
497 軸方向圧力孔
510 逆流耐性ブラシシール
520 キャビティの拡大半径方向断面
525 半径方向バネ
530 圧延プレート
1210 逆流耐性ブラシシール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ターボ機械シャフト(150)に沿った第1のチャンバ(140)と第2のチャンバ(145)との間の加圧流体(160)の移動を制限する逆流耐性バネ作動ブラシシール(110)であって、ブラシシールが、
キャビティ(135)を間に有して共に装着された第1のバッキングプレート(125)及び第2の対向するバッキングプレート(130)を含む環状ハウジング(115)と、
環状ハウジング(115)の周りに円周方向に配列され、各々がキャビティ(135)内にシールブリストルブラシ(122)を懸下するよう適応された複数のブラシシールアームセクタ(120)と、
第1のチャンバ(140)と第2のチャンバ(145)との間の差圧(P1−P2)に応答して、第1のバッキングプレート(125)及び第2のバッキングプレート(130)間のキャビティ(135)内に複数のブラシシールアームセクタ(120)のうちの1つを位置付けるよう各々が適応された、複数の滑動ブラシシール機構(190)と、
第1のチャンバ(140)と第2のチャンバ(145)との間の差圧(P1−P2)に応答して、第1のバッキングプレート(125)及び第2のバッキングプレート(130)のうちの1つにブラシ(122)を着座させるよう滑動ブラシシール機構(190)を選択的に位置付ける手段(195)と
を備えるブラシシール(110)。
【請求項2】
第1のバッキングプレート(125)が第1の支持面(126)を含み、第2のバッキングプレート(130)が第2の支持面(131)を含み、第1の支持面(126)及び第2の支持面(131)は、ブラシが支持面に着座されたときにシールされるシャフト(150)に対して設計クリアランス(70)でブラシ(122)の端部(123)を支持するよう適応される、請求項1記載のブラシシール(110)。
【請求項3】
滑動ブラシシール機構(190)を選択的に滑動する手段(195)が、滑動ブラシシール機構(190)に動作可能に接続され、第1の支持面(126)及び第2の支持面(131)のうちの1つに対してブラシ(122)を着座させるようブラシシールホルダ(120)の移動に抗するバネ部材(195)を含む、請求項2記載のブラシシール(110)。
【請求項4】
滑動ブラシシール機構(290)を選択的に滑動する手段が、滑動ブラシシールホルダ(190)に動作可能に接続され、第1の支持面(126)及び第2の支持面(131)のうちの1つに対してブラシ(122)を着座させるようブラシシールホルダの移動に抗するベローズ部材(270)を含む、請求項2記載のブラシシール(210)。
【請求項5】
滑動ブラシシール機構(190)を選択的に滑動する手段が、
第1のチャンバ(140)の圧力(P1)に曝される第1の端部面積(A1eff)の第1のシリンダ(370)及び第2のチャンバ(145)の圧力(P2)に曝される第2の端部面積(A2eff)の第2のシリンダ(375)を含む、滑動ブラシシールホルダ(390)に動作可能に接続された段階的シリンダ構成を含み、段階的シリンダ構成が、第1の支持面(126)及び第2の支持面(131)のうちの1つに対してブラシ(122)を着座させるような移動に抗し、
選択的に滑動する手段が更に、
滑動ブラシシールホルダ(390)の移動を付勢する拘束バネ(185)を含む、
請求項2記載のブラシシール(310)。
【請求項6】
滑動ブラシシール機構(190)が、
ブラシシールアームセクタ(120)の第1の端部(124)に配置され且つ第1のバッキングプレート(125)を通って第1のチャンバ(140)に延びる第1のピストン(170)及びブラシシールアームセクタ(120)の第2の端部(127)に配置され且つ第2のバッキングプレート(130)を通って第2のチャンバ(145)に延びる第2のピストン(175)と、
第1のピストン(170)の端部に動作可能に接続され且つ第1のチャンバの圧力(P1)を受けて第1のチャンバ(140)内に配置される第1の圧力プレート(180)と、
第2のピストン(175)の対向する端部に動作可能に接続され且つ第2のチャンバの圧力(P2)を受けて第2のチャンバ(145)内に配置される第2の圧力プレート(185)と
を含んでおり、ブラシシール(110)が、次式:
P1×A1−P2×A2>K×x
(式中、P1は第1のチャンバ(140)の圧力であり、P2は第2のチャンバ(145)の圧力であり、A1は、第2の支持面上のブラシシールホルダを着座させるよう作用する圧力P1を受ける有効面積であり、A2は、第2の支持面上のブラシシールホルダの着座に抗するよう作用する圧力P2を受ける有効面積であり、Kはバネ定数である。)に従って、第1の支持面(126)及び第2の支持面(131)の間に滑動ブラシシール機構(190)の所定の移動を含む、請求項1記載のブラシシール(110)。
【請求項7】
ハウジング(115)は、ブラシ(122)が第1の支持面(126)及び第2の支持面(131)のうちの1つに着座されたときに、ブラシシールの端部が設計クリアランス(70)で円形シャフトを係合するような固定位置に装着される、請求項1記載のブラシシール(110)。
【請求項8】
第1のチャンバ(440)と第2のチャンバ(445)との間の加圧流体(160)の移動を制限する逆流耐性バネ作動ブラシシール(410)であって、当該ブラシシールが、
キャビティ(435)を間に有して共に装着された第1のバッキングプレート(425)及び第2の対向するバッキングプレート(430)を含み、第1のバッキングプレート(425)が第1の支持面(426)を含み、第2のバッキングプレート(430)が対向する第2の支持面(431)を含む環状ハウジング(115)と、
キャビティ(435)の上端部に半径方向に配置され、第1のバッキングプレート(425)及び第2のバッキングプレート(430)の間に軸方向に配置され、外側半径方向面及び内側半径方向面によって境界付けられる環状チャンバ(470)と、
環状チャンバ(470)内に配置され、環状チャンバ(470)の内側半径方向面及び外側半径方向面による軸方向弓状運動に拘束される浮遊ブラシシール組立体(420)と、
第1のチャンバ(440)の圧力(P1)が第2のチャンバ(445)の圧力(P2)よりも大きいときに、第2の支持面(431)上への浮遊ブラシシール組立体(420)のブラシ(422)を着座させる付勢手段(495)と、
第2のチャンバ(445)の圧力(P2)が第1のチャンバ(440)の圧力(P1)よりも大きいときに、浮遊ブラシシール組立体(420)を押し付けて第1の支持面(426)上に着座するように第2のチャンバ(445)をハウジング(415)の環状チャンバ(470)と固定接続する複数の軸方向圧力ポート(497)と
を備える逆流耐性バネ作動ブラシシール(410)。
【請求項9】
付勢手段が、
環状チャンバ(470)内に軸方向に配置され、浮遊ブラシシール組立体(420)に作用するバネ(495)と、
バネ部材(495)と浮遊ブラシシール組立体(420)との間の環状チャンバ(470)内に配置された弓形プレート(480)と
を備えており、バネ部材(495)が、第1のチャンバ(440)の圧力(P1)が第2のチャンバ(445)の圧力(P2)よりも大きいときに、浮遊ブラシシール組立体(420)を付勢して第2の支持面(431)上に着座させる、請求項8記載の逆流耐性バネ作動ブラシシール(410)。
【請求項10】
環状チャンバ(470)内に配置される第2のバネ部材(525)及びプレート(530)を更に備えており、第2のバネ部材(525)がプレート(530)に半径方向内向きに作用して、浮遊ブラシシール組立体(420)を押し付けて環状チャンバ内で円滑に滑動させる、請求項9記載の逆流耐性バネ作動ブラシシール(410)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−169319(P2011−169319A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−26622(P2011−26622)
【出願日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】