説明

透明な窓を有するパッケージに収納した使い捨て吸収性物品

本発明は、透明な窓を有するパッケージと、積み重ねてパッケージに収納した複数個の個々に包まれた使い捨て吸収性物品とを含む使い捨て吸収性製品に関する。吸収性物品の接着手段は、バックシートの衣類に面する表面と包みシートの間に配置される。接着手段は、少なくとも1箇所の非接着セクションで互いに空間をあけた複数箇所の接着セクションを含む。各吸収性物品は、非接着セクションで接着手段と交差する少なくとも1本の折り畳み線付近で折り畳まれる。個々に包まれて積み重ねられた複数個の吸収性物品は、各吸収性物品の折り畳み線がパッケージの透明な窓に向いて位置するように、透明な窓と関連して配置される。結果として、接着手段は、透明な窓を通して入ってくる紫外線によって起こる黄ばみを防護できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使い捨て吸収性物品に関する。より具体的には、本発明は、透明な窓を有するパッケージに使い捨て吸収性物品を収納した使い捨て吸収性製品に関する。
【背景技術】
【0002】
生理用ナプキン、パンティライナー、おむつ、及び失禁症用パッドなど、使い捨て吸収性物品は、典型的には、下着の股区域で装着されるデバイスである。より具体的には、例えば、生理用ナプキン及びパンティライナーは、女性によってパンティ内に装着され、通常は着用者の脚の間で会陰部に隣接して位置する。それらは、女性の体からの体液又は排泄物(例えば、尿及び経血)を吸収して保持し、身体及び衣類が汚れるのを防ぐように設計されている。体液を収容するために、現在、多種多様の使い捨て吸収性物品が多くのユーザによって使用されている。
【0003】
生理用ナプキン及びパンティライナーは、包みシートで個々に包まれて、個々に包まれた形態を形成することが多いことが当該技術分野において既知である。そのような個々に包まれた生理用ナプキン及びパンティライナーは、製品の清潔さ(外観の清潔なイメージを含めて)を提供できるので、消費者に好まれることが多い。そのように個々に包装する技術又は構造が、例えば、米国特許第6,074,376号(ミルズ(Mills)、2000年6月13日発行)、同5,569,228号(バード(Byrd)ら、1996年10月29日発行)、及び同5,413,568号(ローチ(Roach)ら、1995年5月9日発行)に開示されている。各使い捨て吸収性物品が包みシートで個々に包まれた後、個々に包まれた使い捨て吸収性物品は、典型的には、積み重ねられて、可撓性バッグ又は厚紙の箱などのパッケージに収納される。これらのパッケージは、市場だけでなくユーザの家庭でも、収納した吸収性物品を取り扱うのに便利である。
【0004】
透明な窓は、パッケージ内に収納した吸収性物品を実際に見せることができ、その結果、消費者がその窓を通して吸収性物品についてのイメージ及び/又は情報(例えば、同物品の大きさ及び厚さ)を直接得ることができるので、そのような透明な窓を有するパッケージが消費者(又はユーザ)に好まれることが最近、認められている。これは消費者の強い注意を引くために美的特徴(例えば、物品上に転写したグラフィック)を有する最近の使い捨て吸収性物品では、特に重要である。
【0005】
しかし、パッケージに透明な窓を設けると、パッケージ内の吸収性物品に重大な問題を起こすことがあることも判明した。特に、パッケージ内の使い捨て吸収性物品は、透明な窓を通してパッケージ内部に入る紫外線によって影響を受ける傾向がある。個々に包まれた吸収性物品の包みシート材料が、紫外線に対して低レベルの防護性(すなわち、高い光透過率)を有する場合、この問題は特に重大である。例えば、包みシートが不織布材(一般に、紫外線に対して低レベルの防護性を有する)で形成されている場合、不織布材は紫外線に対して充分な防護性を提供しないので、接着材料など、使い捨て吸収性物品の構成成分の材料が、紫外線によって容易に影響を受ける傾向がある。これは、典型的には、接着材料の黄ばみ(すなわち、色の変化)、時には、硬化を引き起こし、その結果、収納した吸収性物品の良好な外観、加えてその品質を損なう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
故に、紫外線に対する充分な防護性を有するパッケージに吸収性物品を収納した使い捨て吸収性製品の必要性がある。吸収性物品において使用される接着材料の黄ばみ又は硬化を防ぐことができるパッケージに吸収性物品を収納した使い捨て吸収性製品のもう1つの必要性もある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、透明な窓を有するパッケージと、積み重ねてパッケージ内に収納した個々に包まれた複数個の使い捨て吸収性物品とを含む使い捨て吸収性製品に関する。各吸収性物品は、長手方向中心線及び横断方向中心線を有し、また(1)衣類に面する表面を有する液体不透過性バックシートと、(2)長手方向に配置した接着手段と、(3)吸収性物品を個々に包むための包みシートとを含む。接着手段は、バックシートの衣類に面する表面と包みシートの間に配置される。接着手段は、少なくとも1箇所の非接着セクションで互いに空間をあけた複数箇所の接着セクションを含む。包みシートは、接着手段、及びバックシートの衣類に面する表面を覆う。各吸収性物品は、非接着セクションで接着手段と交差する少なくとも1本の折り畳み線付近で折り畳まれる。各吸収性物品の折り畳み線がパッケージの透明な窓に向いて位置するように、個々に包まれて積み重ねられた複数個の吸収性物品は、透明な窓と関連して配置される。
【0008】
各吸収性物品は、非接着セクションで接着手段と交差する折り畳み線付近で折り畳まれるので、個々に包まれ、折り畳まれた吸収性物品は、接着セクションを含まない少なくとも1つの縁部分を有する。パッケージ内で、接着セクションを含まない縁部分が、パッケージの透明な窓に向いて位置する。結果として、接着手段は、透明な窓を通して入る紫外線によって引き起こされる黄ばみから防護され得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本明細書において、「含む」及び「包含する」は、最終結果に影響を与えない他の要素及び/又は工程を付加できることを意味する。これらの用語はそれぞれ、「から成る」及び「から本質的に成る」という用語を包含する。
【0010】
本明細書において、「吸収性物品」は、体液などの身体浸出物又は排泄物を吸収し、封入する物品を指し、生理用ナプキン、パンティライナー、おむつ、及び失禁パッド(及び衣類の股領域に装着される他の物品)を含むことを意図する。本発明は、好ましくは、生理用ナプキン又はパンティライナーに適用される。
【0011】
本明細書において、「使い捨て」は、一回使用した後に廃棄したり、堆肥にしたり、又はさもなければ環境に適合した方法で処分することを意図する物品を指す。(すなわち、洗濯するか、別の方法で復元するか、又は吸収性物品として再使用することを意図していない。)
本明細書において、用語「生理用ナプキン」は、女性が外陰部に隣接して着用する物品であって、身体から排泄される種々の浸出物(例えば、血液、経血、及び尿)を吸収し、封入することを意図する物品を指す。
【0012】
本明細書において、「接合される」は、ある要素を別の要素に直接的に取り付けることによって、前記要素を別の要素に直接的に固定する形態;前記要素を中間部材に取り付け、次いで、その中間部材を別の要素に取り付けることによって、前記要素を別の要素に間接的に固定する形態;及びある要素が別の要素と一体になる形態、すなわち、ある要素が本質的には別の要素の一部になっている形態を包含する。
【0013】
本明細書において、「身体に面する表面」は、着用者の身体に面する、吸収性物品及び/又はそれらの構成要素の部材の表面を指し、一方、「衣類に面する表面」という用語は、吸収性物品を着用した時に着用者から離れて面する、吸収性物品及び/又はそれらの構成要素の部材の対向する表面を指す。トップシート、バックシート、吸収性コア、及びそれらの構成要素のいかなる個々の層も含む吸収性物品及びその構成要素は、身体に面する表面と衣類に面する表面を有する。
【0014】
図1は、本発明の好ましい1つの実施形態である生理用ナプキン20(すなわち、使い捨て吸収性物品)の平面図である。図1に関し、生理用ナプキン20(及びその構成要素の部材)は、身体に面する表面22と、同表面22に対向する衣類に面する表面24とを有する。生理用ナプキン20は、3つの主要構成要素、すなわち、液体透過性トップシート32、液体不透過性バックシート34、トップシート32とバックシート34の間に配置した吸収性コア36を含む。これら3つの主要構成要素で形成される部分は、本明細書では以後、生理用ナプキン20の「本体部分」と称する。
【0015】
生理用ナプキン20は、長手方向中心線Lと横断方向中心線Tの2本の中心線を有する。本明細書において、「長手方向」は、生理用ナプキン20を着用した時に、直立した着用者の身体を左右に二等分する垂直平面とほぼ一直線に並ぶ(すなわち、ほぼ平行な)生理用ナプキン20の平面内の線、軸、又は方向を指す。本明細書において、「横断方向」又は「横方向」は互換可能であり、長手方向にほぼ垂直な生理用ナプキン20の平面内の線、軸、又は方向を指す。
生理用ナプキン20の本体部分は、包みシート26の身体に面する表面22に配置される。生理用ナプキン20は、同ナプキン20の本体部分の最も外側縁部を画定する周辺縁部29を有する。
生理用ナプキン20は、長手方向に配置した接着手段(図1に示さず)と、(2)生理用ナプキン20を個々に包むための包みシート26とを更に含む。接着手段は、バックシート34の衣類に面する表面24と包みシート26との間に配置される、いかなる目的のためのいかなるタイプの接着材料を含んでもよいことに注意されたい。
【0016】
次に検討される好ましい実施形態では、接着手段は、典型的には、接着固定手段及び/又は接着ファスナを含み、その各々(又は両方)が、本明細書で次に詳細に検討されるように、少なくとも1箇所の非接着セクションで互いに空間をあけた複数箇所の接着セクションを含む。包みシート26は、接着手段と、生理用ナプキン20の衣類に面する表面24とを覆う。生理用ナプキン20は、非接着セクションで接着手段と交差する少なくとも1本の折り畳み線に沿って折り畳まれる。
【0017】
図2は、より良く理解するために接着ファスナ及び包みシートが取り除かれた、図1の生理用ナプキン20の底面図である。生理用ナプキン20は、同ナプキン20を着用者の下着に取り付けるためにバックシート34の衣類に面する表面24に配置した接着ファスナ38を更に含む。そのような接着ファスナ38は、中央パッド接着剤又はパンティ固定用接着剤と称されることが多い。当該技術分野において既知のいかなる接着材料が、この接着ファスナ38として使用されてもよい。好ましくは、感圧接着剤が接着ファスナ38として使用される。接着ファスナとして特に好ましい材料は、フラー・ジャパン社(H.B.Fuller Japan Co.,Ltd.)(浜松市)からHL−1461−AZPのコード番号で供給される感圧接着剤である。
【0018】
図1及び図2に示される実施形態では、当該技術分野において既知のいかなる好適な形態(図6及び図7に説明されるものを含めて)で接着ファスナ38を設けてもよい。好ましくは、接着ファスナ38は、図2に示されるような長手方向中心線L付近に中心を置く、空間をあけて長手方向を向く、接着剤の1対のストリップ又は領域の形体で設けられる。
【0019】
図3は、よりよく理解するために包みシート26が取り除かれた、図1に示される生理用ナプキン20の底面図である。図3に示されるように、生理用ナプキン20は、使用前の接着ファスナ38を保護するために、取り外し可能な剥離ライナー30を更に含む。取り外し可能な剥離ライナー30は、接着ファスナ38で、取り外し可能に貼着される。本明細書では、「取り外し可能に貼着」は、どちらの構成要素も破壊されるか又は不当にゆがむことなく、取り付けられても分離してもよい2つ又はそれ以上の構成要素の状態を指す。取り外し可能な剥離ライナー30は、接着ファスナ38が使用前に無関係な表面に付着するのも防ぐ。
【0020】
好ましい実施形態では、生理用ナプキン20の接着手段は、剥離ライナー30を包みシート26に固定するための複数箇所の接着セクションを含む接着固定手段を含む。複数箇所の接着セクションは、少なくとも1箇所の非接着セクションで互いに空間をあけている。図3の好ましい実施形態では、接着固定手段(41、42、及び43)は、剥離ライナー30を包みシート26に固定するための複数箇所の接着セクション41、42、及び43を含む。接着セクション41、42、及び43は、2箇所の非接着セクション51及び52で互いに空間をあけている。当該技術分野において既知のいかなる接着材料が、接着固定手段として使用されてもよい。好ましくは、非感圧接着剤が接着固定手段として使用される。接着固定手段として特に好ましい材料は、ニッタ・フィンドレー社(Nitta Findley Co.,Ltd.)(大阪市)からH1500Uのコード番号で供給される非感圧接着剤である。
【0021】
本明細書において、「非接着セクション」は、1つの構成要素をもう1つの構成要素に取り付けるのに寄与する接着剤が実質的にない部分を指す。接着手段(又は接着セクション)が、接着の期待される機能(例えば、包みシート26への剥離ライナー30の取り付け、又は着用者の下着への生理用ナプキン20の取り付け)を提供できる限り、非接着セクションは、隣接する2つの接着セクション間のいかなる長さであってもよい。しかし、接着セクション41、42、及び43のどの部分も、本明細書において次に検討されるような個々に包まれた生理用ナプキン20の縁部分まで来ないように、非接着セクションは充分な長さを有するべきである。
【0022】
生理用ナプキン20が205mmの長手方向の長さを有し、剥離ライナー30が181mmの長手方向の長さを有する、図2に示される実施形態では、接着セクション41、42、及び43は各々、5mm、15mm、及び33mmの長手方向の長さを有し、非接着セクション51及び52は各々、48mm及び56mmの長手方向の長さを有する。
【0023】
好ましくは、取り外し可能な剥離ライナー30は、包みシート材料、バックシート材料、又はトップシート材料など、他の構成要素の材料と比較して比較的低い光透過率を有する。好ましい実施形態では、取り外し可能な剥離ライナー30は、約70%未満の、好ましくは約20〜65%の範囲の、より好ましくは約30〜50%の範囲の光透過率を有する。取り外し可能な剥離ライナー30についてのこれらの光透過率の範囲は、個々に包まれた生理用ナプキン20が紫外線に曝される時、包みシート26を通過することがある紫外線に対して接着材料(すなわち、接着セクション41、42、及び43)に有効な防護を提供するために好ましい。
剥離ライナー30は、紙材料、フィルム材、及び不織布材など、当該技術分野において既知のいかなる好適な材料で形成され得る。剥離ライナー30は、好ましくは、剥離コーティング(好ましくはシリコーンコーティング)を設けているので、着用者が使用するために生理用ナプキン20を包みシート26から取り出す時、同ライナー30は、いかなる破壊もなく接着ファスナ38から剥離する。シリコーンをコーティングした剥離ライナー30として好ましい紙材料は、アクロシル・ヨーロッパ社(Akrosil Europe B.V.)(オランダ、ポストバス)からBL40gMGAシロックス(Silox)D3H/0タンポポ(Tampopo)のコード番号で供給される紙材料である。
【0024】
図4は、包みシート26が剥離ライナー30の衣類に面する表面26に取り付けられた、図1の生理用ナプキン20の底面図である。剥離ライナー30は、接着固定手段(すなわち、接着セクション41、42、及び43)で包みシート26の身体に面する表面22に固定されている。包みシート26は、好ましくは、生理用ナプキン20の、後に説明する折り畳んで包まれる形態で同ナプキン20を隠して保護するのに充分な面積を有する。好ましい実施形態では、包みシート26は、個々に包まれた形態を形成するのに必要な封止面積を提供できる充分な長手方向ヘリ部及び横方向ヘリ部(すなわち、生理用ナプキン20の本体部分の周辺縁部29から充分な長手方向の距離及び横方向の距離)を有する。
【0025】
包みシート26は、紙材料、フィルム材、及び不織布材など、当該技術分野において既知のいかなる好適な材料から作製されてもよい。包みシート26が、使用した生理用ナプキン20を包んで処理するのに好適であるように、同シート26は好ましくは、液体不透過性である薄い可撓性材料から製造される。例えば、ポリエチレンフィルム材及び不織布材がうまく働くことが判明した。
好ましい実施形態では、包みシート26は、少なくとも約10%、好ましくは約45〜100%の範囲の、より好ましくは約80〜100%の範囲の光透過率を有する。包みシート26のこれらの光透過率の範囲は、同シート26を通して生理用ナプキン20の効果的な外観を提供するのに好ましい。これは生理用ナプキン20が消費者の強い注意を引くために美的特徴(例えば、その上に転写したグラフィック)を有する時、特に重要である。
【0026】
光透過率を測定するのに好ましい方法は、「試験方法」のセクションにおいて説明する。包みシート26に特に好ましい材料は、三井化学株式会社(Mitsui Chemicals,Inc.)(東京)からPQ−1191のコード番号で入手できるスパンボンド・メルトブロウン・スパンボンド(SMS)不織布である。この包みシート材料の光透過率は、約88%である。
【0027】
生理用ナプキン20及び包みシート26は、非接着セクションで接着手段(又は接着セクション)と交差する少なくとも1本の折り畳み線付近で折り畳まれる。折り畳み線は、何本であってもよいが、好ましくは1又は2本である。二重に折り畳んだ生理用ナプキン20では、折り畳み線の数は1本である。あるいは、三重に折り畳んだ生理用ナプキンでは、折り畳み線の数は2本である。図1〜図8は、そのような三重に折り畳んだ生理用ナプキンの好ましい実施形態を示している。
【0028】
折り畳み線はいかなる方向をとってもよいが、好ましくは、図1〜図7に示されるもののような横方向である。これらの好ましい実施形態では、生理用ナプキン20及び包みシート26は、非接着セクション51、52で接着手段(すなわち、接着セクション41、42、43)と交差する、空間をあけて横方向に向いた2本の折り畳み線F1及びF2付近で折り畳まれる。本明細書では、「空間をあけて横方向に向いた折り畳み線」は、長手方向にずれた線を指し、横方向にほぼ平行であり、包みシート26を含む生理用ナプキン20がその付近で折り畳まれる。空間をあけて横方向に向いた折り畳み線F1及びF2付近で生理用ナプキン20を折り畳むと、3つのセクション、すなわち、2つの外側のセクション61及び63で挟まれた、中間の中央セクション62を画定する折り畳んだ配置をつくる。
【0029】
図5は、包みシート26で個々に包まれた生理用ナプキン20の斜視図である。包みシート26は、好ましくは、個々に包まれた形態で生理用ナプキン20を維持する手段を含み、それによって、同ナプキン20の個々に包まれた構造を完成する。好ましい1つの実施形態では、生理用ナプキン20が図5に示されるように折り畳まれた後、包みシート26の各長手方向側縁部65がフランジ状に封止されて、フランジ状の封止66を形成する。包みシート26の側縁部65のフランジ状の封止は、当該技術分野において既知のいかなる好適な封止技術で行われてもよい。例えば、長手方向側縁部65は、ヒートシールされても、接着されても、超音波固着されてもよい。それによって、使用するために着用者が包みシート26を取り除くまで、生理用ナプキン20全体が保護される。生理用ナプキン20の長手方向側縁部をフランジ状に封止するのに好適な方法が、米国特許第4,556,146号(スワンソン(Swanson)、1985年12月3日発行)、同5,181,610号(クイック(Quick)ら、1993年1月26日発行)、及び同5,462,166号(ミントン(Minton)ら、1995年10月31日発行)に開示されている。
【0030】
好ましくは、生理用ナプキン20を個々に包まれた形態で維持するための手段は、接着テープ状ひも67を更に含む。接着テープ状ひも67は、好ましくは、図1に示される包みシート26の1つの末端部分68に接合される。接着テープ状ひも67は、好ましくは、包みシート26に取り外し可能に取り付け可能である。接着テープ状ひも67は、接着剤のスポット又はパッチなど、当該技術分野において既知のいかなる取り外し可能に取り付け可能な、また再密閉可能な材料からなってもよい。
好ましくは、個々に包まれた生理用ナプキン20は、接着テープ状ひも67が、図5に示されるような接着セクション43の上に位置し得るように設計される。接着セクション43の接着材料は、接着テープ状ひも67が付着した位置の、包みシート26の物理的強度を増すことができ、その結果、包みシート26を開放するために接着テープ状ひも67を取り除く時起こり得る材料の破壊を防ぐので、このデザインは好ましい。
【0031】
図5に示されるように個々に包まれた生理用ナプキン20は、4つの縁部71〜74(第1、第2、第3、及び第4縁部)を有する。第1及び第3縁部71、73は各々、生理用ナプキン20を折り畳み線F1及びF2付近で折り畳むことによって形成される。第2及び第4縁部72、74は、フランジ状の封止66を形成することによりつくられる。生理用ナプキン20は、非接着セクション51及び52で接着手段の接着セクション41、42、及び43と交差する折り畳み線F1及びF2付近で折り畳まれるので、個々に包まれた生理用ナプキン20は、接着セクション41、42、及び43のいかなる部分も含まない縁部分を有する。これは、個々に包まれた生理用ナプキン20の縁部分71及び73のみが紫外線に曝される場合、接着セクション41、42、及び43が、紫外線による黄ばみから防護され得ることを意味する。
【0032】
図6は、よりよく理解するために包みシート26が取り除かれた生理用ナプキン21の底面図であり、これは本発明の別の好ましい実施形態である。好ましい実施形態では、本発明の接着手段は、着用者の下着に生理用ナプキン21を取り付けるためにバックシート34の衣類に面する表面24に配置した接着ファスナを含む。接着ファスナは、包みシート26で保護される複数箇所の接着セクションを含む。複数箇所の接着セクションは、少なくとも1箇所の非接着セクションで互いに空間をあけている。
図6に示される好ましい実施形態では、接着ファスナは、4箇所の非接着セクション53〜56で互いに空間をあけた複数箇所の接着セクション44〜49を含む。図2に示される実施形態と同様に、接着ファスナには、いかなる接着材料が使用されてもよい。好ましくは、感圧接着剤が接着ファスナに使用される。生理用ナプキン21も、図6に示されるように、非接着セクション44〜49で接着手段と交差する2本の折り畳み線F1及びF2付近で折り畳まれる。
図6に示される実施形態では、包みシート26が、接着ファスナに取り外し可能に貼着されるように、すなわち、着用者が使用するために包みシート26を取り除く時破壊しないように、包みシート26の身体に面する表面22は、剥離コーティング(好ましくはシリコーンコーティング)を設けている。好ましくは、そのような剥離コーティングは、包みシート26の光透過率に有意に影響を及ぼさず(又は変化させず)、包みシート26から見られる美的特徴を守る。
【0033】
所望する場合、剥離コーティングを、包みシート26の、接着ファスナと実質的に接触する領域(すなわち、接着セクション44〜49)のみをコーティングすることにより設けてもよい。あるいは、包みシート26の表面全体がコーティングされてもよい。包みシートの表面全体のコーティングは、米国特許第5,181,610号(クイック(Quick)ら、1993年1月26日発行)に開示されている。
【0034】
図7は、図6の生理用ナプキン21の底面図である。図7では、接着ファスナの接着セクション44〜49は、包みシート26で保護されている。図1に示される実施形態と同様に、生理用ナプキン21及び包みシート26は折り畳み線F1及びF2付近で折り畳まれた後、図5に示されるものと同様の個々に包まれた構造体がつくられる。生理用ナプキン21及び包みシート26は、非接着セクション53〜56で接着手段の接着セクション44〜49と交差する折り畳み線F1及びF2付近で折り畳まれるので、個々に包まれた生理用ナプキン21は、接着セクション44〜49のいかなる部分も含まない縁部分を有する。これは、個々に包まれた生理用ナプキン21の縁部分のみが紫外線に曝される場合、接着セクション44〜49は紫外線による黄ばみから防護され得ることを意味する。
【0035】
トップシート32は、好ましくは、柔軟性があって、柔らかい感触で、着用者の皮膚に刺激がない。更に、トップシート32は、液体透過性か又は浸透性であり、体液(例えば、経血及び/又は尿)が、その厚さを容易に通過することができる。トップシートに好適な液体透過性材料は、織布材及び不織布材(例えば、繊維の不織布ウェブ);孔あき成形熱可塑性フィルム、孔あきプラスチックフィルム、及びハイドロフォーミングされた熱可塑性フィルムなどの高分子材料;多孔質発泡体;網状発泡体;網状熱可組成フィルム;及び熱可塑性スクリムなどの多種多様な材料から製造されてもよい。トップシート32が不織布ウェブを含む場合、同ウェブは、多くの既知の技術で製造されてよい。例えば、同ウェブは、スパンボンドされるか、毛羽立てられるか、湿式載置されるか、メルトブローされるか、水流交絡されるか、又は上記の組み合わせなどを施されてもよい。トップシート32の身体に面する表面22は、界面活性剤で処理して親水性にされてもよい。トップシート32に特に好適な材料は、トレデガー・フィルムプロダクツ社(Tredegar Film Products)(インディアナ州)からX−27121のコード番号で入手できる巨視的に伸張し、3次元に成形したポリエチレンフィルムである。
【0036】
バックシート34は、体液に対して不透過性であり、また好ましくは、薄いプラスチックフィルムから製造されるが、他の可撓性液体不透過性材料が使用されてもよい。本明細書において、「可撓性」は、柔軟性があって、人間の身体の一般的な形状及び輪郭に容易に適合する材料を指す。バックシート34は、吸収性コア36に吸収され、含有された体液が、ベッドシーツ、パンツ、パジャマ、及び下着など、吸収性物品と接触する物品を濡らすのを防ぐ。故に、バックシート34は、織布材若しくは不織布材、ポリエチレン若しくはポリプロピレンの熱可塑性フィルムなどのポリマーフィルム、又はフィルムをコーティングした不織布材などの複合材料を含んでもよい。
バックシート34は、1層の材料を含んでもよく、2層以上の材料を含んでもよい。バックシート34は、好ましくは、約0.012mm(0.5ミル)〜約0.051mm(2.0ミル)の厚さを有する。好ましい実施形態では、バックシート34は、1層のポリエチレンフィルムである。そのような好ましいポリエチレンフィルムは、スワソン・プラスチック社(Swanson Plastics Corporation)(台湾、台北)からJPE−168−Pのコード番号で入手できる。
バックシート34は、好ましくは、蒸気は吸収性コア(「通気性バックシート」と呼ばれることが多い)から逃がすものの、体液がバックシート34を通過するのを防ぐ微小多孔性構造を有する。好ましい微小多孔性ポリエチレンフィルムは、三菱化学株式会社(Mitsubishi Chemical Corporation)(東京)からNAPのコード番号で入手できる。衣類に接触する層の寸法は、吸収性コア36の寸法及び選択される正確な吸収性物品のデザインにより画定する。
好ましい実施形態では、バックシート34は、身体に面する表面22又は衣類に面する表面24のどちらかに転写された、消費者の注意を引くための美的特徴、例えば、グラフィックを有する。好ましい美的デザインには、例えば、花(例えば、タンポポ)などの植物、猫などのかわいい動物、漫画のキャラクター、雪だるまなどの季節感のあるもの又は品物、風景などが挙げられる。美的デザインは、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷などが挙げられるがこれらに限定されない、当該技術分野において既知のいかなる従来の転写方法又は技術で転写されてもよい。
【0037】
吸収性コア36は、排泄された体液を収容するか、吸収するか、又は保持することができる。吸収性コア36は、好ましくは、圧縮可能で、適合性があり、また着用者の皮膚に刺激がない。吸収性コア36は、1層の材料で形成されても、複数層の材料で形成されてもよい。吸収性コアは、エアフェルトと一般に称される粉砕木材パルプなど、当該技術分野において既知の多種多様の液体吸収性材料のいずれを含んでもよい。
好ましい実施形態では、吸収性コア36は、好ましくは、マルチボンドエアレイド不織布材を含む。この実施形態において、このマルチボンドエアレイド不織布材は、約52%のセルロース繊維、約20%のバイコンポーネント繊維、約25%の超吸収性ヒドロゲル形成材料(又は吸収性ゲル材料)の粒子、及び約3%のラテックス結合剤を含む。吸収性コア36は、好ましくは、約150g/m2の坪量を有し、吸収性ゲル材料の粒子を含む。好ましいマルチボンドエアレイド不織布材は、BBA(中国)エアレイド社(BBA(China)Airlaid Co.Ltd.)(中国、天津)からB888.M.150S17のコード番号で、ロール形状で得られる。
吸収性コア36は、多種多様の寸法及び形で製造されてよい。故に、吸収性コア36は、その平面図においていかなる形を取ってもよい。吸収性コア36の好ましい形には、楕円形、矩形、砂時計形、及び図1に示されるもののような楕円形と矩形の組み合わせが挙げられる。
【0038】
好ましい実施形態では、当該技術分野において既知の獲得層又は第2トップシート(図に示さず)が、トップシート32と吸収性コア36の間に追加的に配置されてもよい。獲得層は、身体に接触する層30が収容した排泄された体液を、吸収性コア36によって吸収されることができるまで一時的に保持することがあるものの、獲得層の他の部分及び吸収性コア36まで迅速に移送する。好ましい1つの実施形態では、獲得層は、コンセルト社(Concert GmbH)(ドイツ、ファルケンハーゲン(Falkenhagen))からGH082のコード番号で入手できるエアレイドティッシュ材である。別の好ましい実施形態では、獲得層は、ポリエチレン−ポリプロピレンのバイコンポーネント繊維の毛羽立ててカレンダーにかけた親水性不織布材であり、これは、カンナシウング・エンタープライズ社(Kang Na Hsiung Enterprise Co.,Ltd.)(台湾、台北)からCB018−Yのコード番号で入手できる。
【0039】
生理用ナプキン20及び21は一般に、比較的厚い厚さ、中間の厚さ、比較的薄い厚さ、又は非常に薄い(又は「超薄い」)厚さを含むいかなる厚さも有し得る。好ましくは、約3mm未満の厚さを有する好ましい「超薄型」生理用ナプキンが、米国特許第4,950,264号及び同5,009,653号(オズボーン(Osborn))に説明されている。図1〜図4に示す生理用ナプキン20及び21の実施形態は、超薄型生理用ナプキンの実施例である。生理用ナプキン20及び21はまた、着用者にとって快適であるように、比較的可撓性であってもよい。
【0040】
好ましい実施形態では、生理用ナプキン20は、トップシート32及びバックシート34の横断方向に伸びた部分で形成される任意の対のフラップ(図に示さず)を含む。フラップは、典型的には、生理用ナプキン20の中央区域から外側に伸びる。
【0041】
好ましくは、フラップ44は、本体部分と一体である(すなわち、フラップはトップシート32及びバックシート34の一体式の伸長部を含む)。フラップはいかなる好適な形態であってもよい。好適なフラップが、米国特許第5,389,094号(ラバシュ(Lavash)ら、1995年2月14日発行)と、米国特許第5,558,663号(ワインバーガー(Weinberger)ら、1996年9月24日発行)に説明されている。
【0042】
図8は、個々に包まれた生理用ナプキン20(又は21)を収納した使い捨て吸収性製品の斜視図である。個々に包まれた生理用ナプキン20は、積み重ねられて、また好ましくは圧縮されて、1つの(又は所望する場合、それより多い)積み重ね体を形成し、次に、パッケージ100に収納される。
【0043】
パッケージ100は、いかなる好適な材料によっても形成でき、また当該技術分野において既知のいかなる構造も取り得る。例えば、パッケージ100は、厚紙材料で形成される厚紙の箱(又はカートン)であってもよい。図8に示す好ましい実施形態では、パッケージ100は、薄いシート材料で形成される可撓性バッグである。そのような薄いシート材料は、紙、プラスチック、又はいかなるリサイクル可能な材料で作製されてもよく、また上述の材料の2つ以上からなる積層体構造をなしてもよい。パッケージの材料は、ポリマーフィルム(例えば、ポリプロピレンフィルム及びポリエチレンフィルム)など、非生分解性の材料又はリサイクル不可能な材料であってもよい。
【0044】
図7に示されるパッケージ100は、好ましくは薄いフィルム材の連続管で形成される可撓性バッグである。図8に示すパッケージ100に好ましいフィルム材は、ポリエチレンフィルムである。そのような好ましいポリエチレンフィルム材(透明)は、リアンビン社(LianBin Co.,Ltd.)(台湾)から95143578及び95143581のコード番号で供給される。パッケージ100の2枚の側面部分は、封止線82に沿ってポリプロピレンフィルムを封止することによって形成されるサイドガセット(横ひだ)構造体80を形成することにより閉じられる。パッケージ100は、前側パネル11、前側パネル11に対向する後側パネル12、前側パネル11及び後側パネル12を接続するサイドパネル13、前側パネル11、後側パネル12、及びサイドパネル13を接続する上部パネル14、並びに上部パネル14に対向する底部パネル15を含む。前側パネル11、後側パネル12、サイドパネル13、及び上部パネル14、底部パネル15の各対は、図8に示されるようにほぼ平面的である。この実施形態では、個々に包まれた生理用ナプキン20は、図8に示されるような2枚のサイドパネル13に垂直な方向に積み重ねられるが、好まれる場合は、上部パネル14及び底部パネル15に垂直な方向に積み重ねられてもよい。
【0045】
パッケージ100は、少なくとも1つの透明な窓16を有する。透明な窓16は、パッケージ100のどのパネルにも設けることができる。所望する場合、複数の透明な窓をパッケージ100に設けてもよい。あるいは、連続する1つの窓が2枚の(又は、可能な場合、それより多い)パネルに形成されてもよい。1つの実施形態では、透明な2つの窓が、例えば、前側パネル11及び後側パネル12に設けられる。図8に示す実施形態では、パッケージ100は、前側パネル11に配置した(ただし、サイドパネル13内に僅かに伸びる)透明な1つの窓16を有する。
【0046】
透明な窓16は、少なくとも半透明であるべきである。好ましくは、窓16は、パッケージ100において、個々に包まれた生理用ナプキン20の好ましい外観を提供できるように、充分な透明性を有する。しかし、窓16は、必ずしも完全に透明である必要はない。パッケージ100内に収納した個々に包まれた生理用ナプキン20を、窓16を通して見ることができる限り、窓16はやや半透明であってもよい。
【0047】
図8に示すように、各々の個々に包まれた生理用ナプキン20は、折り畳み線F1及びF2各々付近で同ナプキン20を折り畳むことにより形成される第1縁部71及び第3縁部73を含む4つの縁部71〜74を有する。好ましくは、積み重ねた個々に包まれた生理用ナプキン20は、各生理用ナプキン20の第1縁部71(折り畳み線F1で形成された)がパッケージ100の透明な窓16に向いて位置するように、透明な窓16と関連して配置される。これは、個々に包まれた生理用ナプキン20がパッケージ100内に配置される時、各生理用ナプキン20の方向が透明な窓16の位置に関して調整されることを意味する。より具体的には、図8の実施形態に示すように、各生理用ナプキン20の方向は、各ナプキン20の第1縁部71が、透明な窓16に至近位置(他の縁部72〜74と比較して)に来るように調整される。各生理用ナプキン20の第1縁部71には、接着手段の接着セクション41、42、及び43を含む縁部分がないので、この配置は都合がよい。結果として、接着セクション41、42、及び43は、透明な窓16を通してパッケージ100に入ってくる紫外線で起こる黄ばみから防護され得る。
【0048】
透明な窓16は、円形、正方形、長方形、台形、楕円形、矩形など、いかなる形をとってもよく、図8に示すもののような他のいかなる形をとってもよい。窓16を通して有効に生理用ナプキン20を見ることができる限り、窓16はいかなる寸法又は大きさを有してもよい。収納した生理用ナプキン20を、窓16を通して見ることができるように、窓16は、好ましくは、充分な寸法(例えば、長方形の窓では長さ及び幅)を有する。好ましくは、窓16は収納した生理用ナプキン20の少なくとも30%、より好ましくは約60%〜約100%を、窓16を通して見ることができるように、充分な寸法を有する。窓16は、ユーザが複数のタイプの生理用ナプキン20を等しく消費するのを可能にする。窓16は、購買時に消費者(又は購買者)が、複数のタイプの生理用ナプキン20がパッケージ100に収納されていることを理解するのも可能にする。
透明な窓16は、当該技術分野において既知のいかなる手段でも形成できる。好ましくは窓16は、窓16を取り囲む区域から窓16の半透明性又は透明性を差別化することにより形成される。透明なポリエチレンフィルムがパッケージ100として使用される時、窓16の半透明性又は透明性は、パッケージ100に使用される塗料又はインクの量を変えることにより調節できる。あるいは、窓16の半透明性又は透明性は、窓16の中の区域と、窓16を取り囲む区域とで異なる塗料を使用することにより調節できる。図8に示す実施形態では、窓16が高い透明性を有するように、窓16の区域に塗料又はインクを塗布せず、窓16を取り囲む区域(サイドパネル13に封止線82を形成するのに必要な区域を含む)を不透明にする塗料を塗布することで窓16は形成できる。好ましくは、透明な窓16以外の部分は、不透明であるべきでないか又は少なくとも半透明であるべきでない。
【0049】
パッケージ100が厚紙材料(図に示さず)で形成される実施形態では、窓16は、切断によって厚紙材料の少なくとも一部分を取り除くことにより形成される。収納した生理用ナプキン20が外側から有効に保護され得るように、好ましくは、切断部分は、窓部分でパッケージの壁の内側表面に取り付けた別個のシート材料(例えば、半透明なフィルム材か又は透明なフィルム材)で覆われる。
【0050】
好ましくは、開放装置18は、サイドパネル13の1枚に設けられる。ユーザが生理用ナプキン20を容易につまみ上げることができるように、開放装置18は、好ましくは、充分な寸法(例えば、長さ)を有する。開放装置18は、当該技術分野において既知のいかなる構造、形、及び大きさであってもよい。開口装置18は、好ましくは、サイドパネル13内で伸びる脆弱線を含む。図8に示す実施形態では、脆弱線は、サイドパネル13内に形成した穿孔線を含む。所望する場合、脆弱線は、サイドパネル13から他のパネル内に伸びてもよい。
【0051】
(試験方法)
このセクションでは、シート材料の光透過率を決定するための好ましい1つの方法を説明する。光透過率を決定するための、当該技術分野において既知の他の方法も適用可能であることに注意されたい。
【0052】
光透過率分析器が、好ましくは、サンプルシート材料の光透過率を測定するのに使用される。好ましい光透過率分析器は、野村商事株式会社(Nomura Shoji Co.,Ltd.)(東京)から「フォーメーションテスタ(Formation Tester)」という商標名と、FMT−2000のコード番号で入手できる。この光透過率分析器は、ハロゲンランプ(12V、75W)を有する光源と、開放窓を有するサンプルホルダテーブルと、CCDカメラ(256×243ピクセル)と、コンピュータとを含む。光源を、サンプルホルダテーブルの一方の側から離して置き、一方、CCDカメラは、サンプルホルダテーブルのもう一方の側から離して置く。CCDカメラのレンズとサンプルホルダテーブルの距離は、約415mmである。窓の開放領域は、その有効開放領域が40×45mmの方形となるように調節される。
【0053】
測定にあたって、ハロゲンランプのスイッチを入れる。サンプルシート材料がサンプルホルダテーブルによって保持されていない時に、参照光量(Vr)をCCDカメラで測定し、コンピュータで記録する。サンプルシート材料は、有効開放領域においてハロゲンランプから発せられた光を受け取るように、サンプルホルダテーブルによって保持される。光はサンプルシート材料を通過して、CCDカメラに達する。次いで、CCDカメラの各ピクセルによってサンプルの光量(Vs)を測定し、コンピュータで記録する。このプロセスを1つのサンプルシート材料につき少なくとも3回繰り返し、光量の平均値(Vrav及びVsav)を計算し、コンピュータで記録する。次いで、コンピュータは次の式により光透過率(LT)を計算する。
【0054】
LT=(Vsav/Vrav)×100(%) −−−(1)
「発明を実施するための最良の形態」において引用されるすべての文献は、その関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを認めるものと解釈されるべきではない。
【0055】
本発明の特定の実施形態について説明し記載したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、その他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明である。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】下層構造を露呈するために切り取った部分を有する、本発明の好ましい1つの実施形態である生理用ナプキンの平面図。
【図2】図1の生理用ナプキンの底面図(図中、より良く理解するために、取り外し可能な剥離ライナー及び包みシートは取り除かれている)。
【図3】図1の生理用ナプキンの底面図(図中、より良く理解するために包みシートは取り除かれている)。
【図4】図1の生理用ナプキンの底面図(包みシートを有する。
【図5】包みシートで包まれる、図1に示す生理用ナプキンの斜視図。
【図6】本発明の別の好ましい実施形態である生理用ナプキンの底面図(図中、より良く理解するために包みシートは取り除かれている)。
【図7】図6の生理用ナプキンの底面図(包みシートを有する)。
【図8】本発明の好ましい1つの実施形態である、積み重ねた生理用ナプキンを収納した使い捨て吸収性製品の斜視図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使い捨て吸収性製品であって、
透明な窓を有するパッケージと、
該パッケージ内に積み重ねて収納した個々に包まれた複数個の使い捨て吸収性物品とを含み、
各吸収性物品が、長手方向中心線及び横断方向中心線を有し、また(1)衣類に面する表面を有する液体不透過性バックシートと、(2)長手方向に配置した接着手段と、(3)該吸収性物品を個々に包むための包みシートとを含み、該接着手段が、該バックシートの該衣類に面する表面と該包みシートの間に配置されて、
該接着手段が、少なくとも1箇所の非接着セクションで互いに間隔をあけた複数箇所の接着セクションを含み、該包みシートが、該接着手段、及び該バックシートの該衣類に面する表面を覆い、各吸収性物品が、該非接着セクションで該接着手段と交差する少なくとも1本の折り畳み線付近で折り畳まれ、
各吸収性物品の該折り畳み線が該パッケージの該透明な窓に向いて位置するように、該個々に包まれて積み重ねられた複数個の吸収性物品が、該透明な窓と関連して配置されている使い捨て吸収性製品。
【請求項2】
使い捨て吸収性製品であって、
各吸収性物品が、(a)該吸収性物品を着用者の下着に取り付けるために該バックシートの該衣類に面する表面に配置した接着ファスナと、(b)該接着ファスナを保護するための剥離ライナーとを含み、
該接着手段が、該剥離ライナーを該包みシートに固定するための複数箇所の接着セクションを含む接着固定手段を含む請求項1に記載の製品。
【請求項3】
使い捨て吸収性製品であって、
該接着手段が、該吸収性物品を着用者の下着に取り付けるために該バックシートの該衣類に面する表面に配置した該複数箇所の接着セクションを含む接着ファスナを含む請求項1に記載の製品。
【請求項4】
使い捨て吸収性製品であって、該包みシートが不織布材を含む請求項1に記載の製品。
【請求項5】
使い捨て吸収性製品であって、
該パッケージが、前側パネル、該前側パネルに対向する後側パネル、該前側パネルと該後側パネルを接続する2枚のサイドパネル、上部パネル、及び該上部パネルに対向する底部パネルを含み、該上部パネル及び該底部パネルが該前側パネル、該後側パネル、及び該サイドパネルを接続し、
該透明な窓が該前側パネルに形成され、また
該個々に包まれた複数個の吸収性物品が、該2枚のサイドパネル又は該上部及び底部パネルに垂直な方向に積み重なる請求項1に記載の製品。
【請求項6】
使い捨て吸収性製品であって、
該少なくとも1本の折り畳み線が、第1折り畳み線及び第2折り畳み線を含み、
各吸収性物品が、該第1及び第2折り畳み線付近で折り畳まれ、
該第1折り畳み線が、該非接着セクションで該接着手段と交差し、
各吸収性物品の該第1折り畳み線が該パッケージの該透明な窓に向いて位置するように、該個々に包まれて積み重ねられた複数個の該吸収性物品が、該透明な窓と関連して配置されている請求項1に記載の製品。
【請求項7】
使い捨て吸収性製品であって、該使い捨て吸収性製品が、生理用ナプキン又はパンティライナーである請求項1に記載の製品。
【請求項8】
使い捨て吸収性製品であって、各吸収性物品の該複数箇所の接着セクションが、該包みシート及び該透明な窓を通して見えない請求項1に記載の製品。
【請求項9】
使い捨て吸収性製品であって、
透明な窓を有するパッケージと、
積み重ねて該パッケージ内に収納した個々に包まれた複数個の使い捨て吸収性物品とを含み、
各吸収性物品が、長手方向中心線及び横断方向中心線を有し、また(1)衣類に面する表面を有する液体不透過性バックシートと、(2)該吸収性物品を着用者の下着に取り付けるために該バックシートの該衣類に面する表面に配置した接着ファスナと、(3)該接着ファスナを保護するための剥離ライナーと、(4)該吸収性物品を包むための包みシートと、(5)該剥離ライナーを該包みシートに固定するための複数箇所の接着セクションを含有する接着固定手段を含む接着手段とを含み、
該複数箇所の接着セクションが、少なくとも1箇所の非接着セクションで互いに間隔をあけ、各吸収性物品が、該非接着セクションで該接着手段と交差する少なくとも1本の折り畳み線付近で折り畳まれ、
各吸収性物品の該折り畳み線が該パッケージの該透明な窓に向いて位置するように、該個々に包まれて積み重ねられた複数個の吸収性物品が、該透明な窓と関連して配置されている製品。
【請求項10】
使い捨て吸収性製品であって、
透明な窓を有するパッケージと、
積み重ねて該パッケージ内に収納した個々に包まれた複数個の使い捨て吸収性物品とを含み、
各吸収性物品が、長手方向中心線及び横断方向中心線を有し、また(1)衣類に面する表面を有する液体不透過性バックシートと、(2)該吸収性物品を着用者の下着に取り付けるために該バックシートの該衣類に面する表面に配置した接着ファスナであって、複数箇所の接着セクションを含むファスナと、(3)該接着ファスナを保護し、該吸収性物品を包むための包みシートとを含み、
該複数箇所の接着セクションが、少なくとも1箇所の非接着セクションで互いに空間をあけ、各吸収性物品が、該非接着セクションで該接着手段と交差する少なくとも1本の折り畳み線付近で折り畳まれ、
各吸収性物品の該折り畳み線が該パッケージの該透明な窓に向いて位置するように、該個々に包まれて積み重ねられた複数個の吸収性物品が、該透明な窓と関連して配置されている製品。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2006−526550(P2006−526550A)
【公表日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−514986(P2006−514986)
【出願日】平成16年5月27日(2004.5.27)
【国際出願番号】PCT/US2004/016678
【国際公開番号】WO2004/108043
【国際公開日】平成16年12月16日(2004.12.16)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】