説明

透明部材

本発明は、次の成分を含有する透明部材に関する:I.以下の成分を含有するポリアミド成形材料から成るカバー層:a)次のモノマー:α)m−キシリレンジアミン及び/又はp−キシリレンジアミンを含むグループから選択されるジアミン、及びこれらの混合物70〜100モル%、β)6〜14個の炭素原子を有する他のジアミン0〜30モル%、γ)10〜18個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸70〜100モル%、かつδ)6〜9個の炭素原子を有する他のジカルボン酸0〜30モル%から製造可能なポリアミド;b)他のポリアミド0〜50質量部;II.大部分が非晶質であるポリマーをベースとする成形材料から成る支持体。前記透明部材は、耐引掻き性、化学薬品耐性であり、かつ光学的用途に適切である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の対象は、キシリレンジアミンと高分子ジカルボン酸に由来するポリアミド成形材料から成る外部層を含有する透明部材である。
【0002】
レンズ、ディスプレー、偏向板、ゲージガラスなどのような透明部材は、ポリカーボネート、PMMA又は透明なポリアミドのような非晶質原材料から頻繁に製造されている。これらは、優れた透明度を有するが、しかし乏しい化学薬品耐性と僅かな耐引掻き性を示す。このような原材料と化学薬品又は溶剤が接触し得る用途にとって、僅かな化学薬品耐性は不利である。それというのも、濁りのような現象又は亀裂の形成を生じ得るからである。乏しい耐引掻き性は、同様に引掻が不所望な濁りを生じるので透明な物体の寿命を短くしてしまう。
【0003】
原則的に、化学物質に対する透明な物体の良好な耐性を達成するために、部分結晶化したポリアミドから成るカバー層を使用できる。例えば、EP0696501A2には、これらの欠点は、ポリアルキル(メタ)アクリレート成形部材とポリアミドが良好に接着した被覆により改められるが、その際に接着剤を使用しなくてはならないことが記載されている。ポリアクリレート−成形部材におけるこれらのコンセプトの使用は、DE19702088A1に記載されている。更なる従来技術は、WO2005/123384、WO2006/072496、WO2006/087250、WO2006/008357及びWO2006/008358に見つけることができ、ここでは、ポリアミド成形材料から成る層を含有するフィルムと支持体が、例えばインモールドラベリングにより結合されている。更に、例えば明細書JP60155239A、JP2003118055A、EP1302309A、EP0522240A、EP0694377A、EP0734833A、WO9212008A及びEP0568988Aを挙げることができる。しかし、これらの従来技術は、高度な化学薬品耐性と高度な耐引掻き性を組み合わせた問題の解決策を提供していない。
【0004】
本発明の課題は、その表面が高度な耐引掻き性、摩擦強さ及び高度な化学薬品耐性により傑出した透明部材を提供することにある。
【0005】
前記課題は、以下の成分:
I.以下の構成成分:
a) 次のモノマー:
α)m−キシリレンジアミン及び/又はp−キシリレンジアミン70〜100モル%、有利には75〜99モル%、特に有利には80〜98モル%及びとりわけ有利には85〜97モル%、
β)6〜14個の炭素原子を有する他のジアミン0〜30モル%、有利には1〜25モル%、特に有利には2〜20モル%及びとりわけ有利には3〜15モル%、
[モル%の数値はジアミンの合計に対するものである]
γ)10〜18個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸70〜100モル%、有利には75〜99モル%、特に有利には80〜98モル%及びとりわけ有利には85〜97モル%、かつ
δ)6〜9個の炭素原子を有する他のジカルボン酸0〜30モル%、有利には1〜25モル%、特に有利には2〜20モル%及びとりわけ有利には3〜15モル%
[モル%の数値はジカルボン酸の合計に対するものである]
から製造可能なポリアミド50〜100質量部、有利には60〜98質量部、特に有利には70〜95質量部、とりわけ有利には75〜90質量部;
b)他のポリアミド、有利にはモノマー単位中に、平均して少なくとも8個の炭素原子を有するポリアミド0〜50質量部、有利には2〜40質量部、特に有利には5〜30質量部及びとりわけ有利には10〜25質量部、
[a)とb)の質量部を足して100にする]
を含有するポリアミド成形材料から成るカバー層;
II.大部分が非晶質であるポリマーをベースとする成形材料から成る支持体
を含有する透明部材であって、
a)前記カバー層、場合により存在する接着促進剤層ならびに場合により存在する更なる層は、透明度を検出可能な程度に下げる粒子状添加剤を含有せず、かつ
b)前記支持体は、1mmの層厚の場合に射出成形したプレートにおいてASTM D 1003により透明度を算出して、透過曲線にて380〜800nmの可視スペクトルの範囲内で、少なくとも30%、有利には少なくとも35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%もしくは80%の最大値を有する透明部材により解決された。
【0006】
粒子状添加剤は、ここでは着色層の着色に頻繁に使用される顔料及び金属粒子であるが、しかし透明度を阻害又は破壊してしまう。しかし、本発明によれば、上記の層は実質的に透過度に影響を与えないナノ粒子を含有していてよい。
【0007】
このようなナノ粒子は、成形材料中、150nm以下、有利には120nm以下、特に有利には90nm以下、とりわけ有利には70nm以下、特に50nmもしくは40nm以下の数平均的に有効な粒径d50を有する。
【0008】
有効な粒径は、一次粒子の直径と混同すべきではない。後者にとって透明度は重要ではなく、むしろ成形材料中に実際に存在する凝集物又は堆積物の大きさのようなものが重要である。しかし極めて良好な分散性の場合には、有効な粒径は極限の場合に一次粒子の直径まで下がり得る。
【0009】
成形材料中のナノスケールの粒子もしくはそれらの凝集物又は堆積物の有効な粒径ならびに関連する分散機能の決定は、成形材料の細い切込みを作成することにより行われる。ポリアミドの場合には、−100℃の低温で細い切込みを作成するのが有利である。引き続きTEM写真の数値を作成し、十分な大きさの粒子数の統計的評価が可能になる。この粒子数は、それぞれの場合に少なくとも200個、より良くは1000個の粒子である。評価プログラムを用いて粒子をその直径に関して測定する。得られたデータは、分配関数に換算される。
【0010】
粒子状添加剤もしくはナノ粒子の存在により、成形材料の透明度は厚さ200μmのフィルムにおいてASTM D 1003により測定して、589nmの光波長で最大で2%劣化し得る。
【0011】
カバー層、場合により存在する接着促進剤層ならびに場合により存在する更なる層は、最大で1質量%のナノ粒子を含有するのが有利である。この量は、核化又はレーザーラベルの目的に十分である。
【0012】
Iによるポリアミド成形材料は、最大で20質量%、最大で16質量%、最大で12質量%、最大で8質量%又は最大で4質量%の助剤又は組成物を含有でき、その際、質量%の数値は、全体のポリアミド組成物に対して示されている。
【0013】
a)中の、場合により併用される他のジアミンβ)は、例えば1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,8−オクタメチレンジアミン、1,9−ノナメチレンジアミン、1,10−デカメチレンジアミン、1,12−ドデカメチレンジアミン、1,14−テトラデカメチレンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、1,3−又は1,4−ビス(アミノメチル)ヘキサン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン及び/又はイソホロンジアミンである。
【0014】
成分a)のジカルボ酸γ)は、有利には直線状である。例えば、1,10−デカン二酸、1,11−ウンデカン二酸、1,12−ドデカン二酸、1,13−トリデカン二酸、1,14−テトラデカン二酸、1,16−ヘキサデカン酸及び1,8−オクタデカン酸が有利であり、その際、1,12−ドデカン二酸と1,14−テトラデカン二酸が有利である。混合物を使用することもできる。
【0015】
a)中、場合により併用される他のジカルボン酸δ)は、例えば、アジピン酸、コルク酸、1,9―ノナン二酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、イソフタル酸及び/又はテレフタル酸である。
【0016】
有利な実施態様では、a)によるポリアミドは、実質的に成分a)のβ)から誘導されるモノマー単位を有さない。
【0017】
もう1つの有利な実施態様では、a)によるポリアミドは、実質的に成分a)のδ)から誘導されるモノマー単位を有さない。
【0018】
更に、成分a)のγ)から誘導されるモノマー単位は、1つのジカルボン酸に由来するのが有利である。それというのも、確かにジカルボン酸の混合物はポリアミドの高い透明度をもたらすが、これは化学薬品耐性の場合には喪失してしまうからである。
【0019】
本発明の可能な1実施態様では、成分a)のα)は、次のものから構成される:
− m−キシリレンジアミン少なくとも50質量%、60質量%、70質量%、75質量%、80質量%、85質量%、90質量%又は95質量%、及び
− p−キシリレンジアミン最大で50質量%、40質量%、30質量%、25質量%、20質量%、15質量%、10質量%又は5質量%。
【0020】
もう1つの可能な実施態様では、成分a)のα)は、次のものから構成される:
− p−キシリレンジアミン50質量%以上もしくは少なくとも60質量%、70質量%、75質量%、80質量%、85質量%、90質量%又は95質量%及び
− m−キシリレンジアミン、50質量%以下もしくは少なくとも40質量%、30質量%、25質量%、20質量%、15質量%、10質量%又は5質量%。
【0021】
成分a)は、その都度a)で記載した組成物を有する2種以上の異なるポリアミドから成る混合物から成っていてよい。
【0022】
b)によるポリアミドは、例えばPA6又はPA66であってよい。しかし、PA88、PA610、PA612、PA614、PA810、PA812、PA814、PA1010、PA1012、PA1014、PA1212、PA11又はPA12のように、モノマー単位中に平均して少なくとも8個の炭素原子を有する高分子ポリアミドが有利である。更に、b)によるポリアミドは、キシリレンジアミンと立体的に似ているジアミンから誘導されるのが有利である。すなわち、これにより形成されるモノマー単位が似た長さを有するのが有利であり、これは、ほぼヘキサメチレンジアミンの場合である。更に、b)によるポリアミドがポリアミドa)のように同じ又は似たジカルボン酸から誘導される場合に有利である。この場合には、最も簡単に十分に透明な配合物が得られる。
【0023】
ポリアミド組成物は、付加的に更なる成分、例えば、
a)ナノスケールの充填剤及び塩基性金属塩、金属酸化物又は金属水酸化物から選択される核剤、これらは、所望の透明度を保証するために、多くともポリアミドのカルボキシル末端基との反応下に溶融物中で溶かすことができるような量で添加される。
b)通常の量で、ポリアミド成形材料中に通常の助剤もしくは添加剤、例えば安定剤、UV吸収剤又は滑剤、
c)透明度に著しい影響を与えない染料、ならびに
d)透明度に実質的に影響を与えない有機化合物をベースとする核剤、
を含有できる。
【0024】
キシキレンジアミンをベースとする重縮合物は文献公知である。ドデカン二酸を二酸として使用することも含められる(例えば、US3803102及びUS4433136)。基本構造MXD6又はMXD12を有するポリアミドは、パッキング分野でフィルムを製造するために使用される(例えば、EP−A−1172202、US5955180、EP−A−0941837、WO00/23508)。これらのフィルムは、多層であってもよい。透明な部材を製造するための請求項記載のポリアミド組成物の使用は、これまで文献に記載されていない。ドイツ国特許明細書第102005051126.0号には、複合部材を製造するための請求項記載のポリアミド組成物の使用が開示されているが、それらの透明度に関しては何も示唆されていない。
【0025】
支持体の成形材料の基礎を形成する大部分が非晶質であるポリマーの種類には制限がない。原則的に、大部分が非晶質である公知のポリマーを使用できる。この例は、ポリアミド、ポリアルキル(メタ)アクリレート、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、ポリエステル、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリメタクリルイミド、ポリスルホン、スチレンポリマー、環式成分を有するポリオレフィン、オレフィン−マレイミド−コポリマー又はビニルシクロヘキサンをベースとするポリマーである。
【0026】
大部分が非晶質であるポリマーは、ISO11357(2)によるDSC法により測定して、12J/g以下の、有利には8J/g以下、特に有利には6J/g以下、とりわけ有利には4J/g以下、更に有利には3J/g以下の融解エンタルピーを有する。場合により存在する溶融ピークは積分される。
【0027】
本発明により使用可能な大部分が非晶質であるポリマーの例は次のものである:
− テレフタル酸及び/又はイソフタル酸から成るポリアミドと2,2,4−及び2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンから成る異性体混合物、
− イソフタル酸と1,6−ヘキサメチレンジアミンから成るポリアミド、
− テレフタル酸/イソフタル酸から成る混合物と、1,6−ヘキサメチレンジアミンから成るコポリアミド、場合により4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンとの混合物の形、
− テレフタル酸及び/又はイソフタル酸、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン及びラウリンラクタム又はカプロラクタムから成るコポリアミド、
− 1,12−ドデカン二酸又はセバシン酸、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン及び場合によりラウリンラクタム又はカプロラクタムから成る(コ)ポリアミド、
− イソフタル酸、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン及びラウリンラクタム又はカプロラクタムから成るコポリアミド、
− 1,12−ドデカン二酸と4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン(低いトランス、トランス−異性体割合で)から成るポリアミド、
− テレフタル酸及び/又はイソフタル酸ならびにアルキル置換ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン−同族体から成るコポリアミド、場合によりヘキサメチレンジアミンとの混合物の形、
− ビス(4−アミノ−3−メチル−5−エチル−シクロヘキシル)メタンから成るコポリアミド、場合により更なるジアミンと一緒、ならびにイソフタル酸、場合により更なるジカルボン酸と一緒、
− m−キシリレンジアミンと更なるジアミン、例えば、ヘキサメチレンジアミンの混合物とイソフタル酸から成るコポリアミド、場合により更なるジカルボン酸、例えば、テレフタル酸及び/又は2,6−ナフタレンジカルボン酸と一緒、
− ビス(4−アミノ−シクロヘキシル)メタンとビス−(4−アミノ−3−メチル−シクロヘキシル)メタンの混合物ならびに8〜14個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸から成るコポリアミド、及び
− 1,14−テトラデカン二酸ならびに芳香族、アリール脂肪族又は脂環式ジアミンを含有する混合物から成るポリアミド又はコポリアミド。
【0028】
これらの例は、更なる成分(例えば、カプロラクタム、ラウリンラクタム又はジアミン/ジカルボン酸の組合せ)の受け入れにより、又は出発成分を他の成分と部分的もしくは完全に交換することにより幅広く変更できる。
【0029】
前記のならびに大部分が非晶質である適切なポリアミドならびに好適な製法は、特に以下の特許明細書に記載されている:
WO02090421、EP−A−0603813、DE−A 3717928、DE−A 10009756、DE−A 10122188、DE−A 19642885、DE−A 19725617、DE−A 19821719、DE−C 19841234、EP−A −1 130059、EP−A 1369447、EP−A 1595907、CH−B 480381、CH−B−679861、DE−A−2225938、DE−A 2642244、DE−A−2743515、DE−A−2936759、DE−A−2732928、DE−A−4310970、EP−A−0053876、EP−A−0271308、EP−A−0313436、EP−A−0725100及びEP−A−0725101。
【0030】
支持体材料として、アルキル基の炭素鎖中に1〜6個の炭素原子を有するポリアルキル(メタ)アクリレートも適切であり、その際、メチル基がアルキル基として有利である。ポリアルキル(メタ)アクリレートは、通常ISO 1133により230℃、3.8kgの負荷で測定して0.5〜30g/10分、有利には0.8〜15g/10分のメルトフローインデックスを有する。例として、特にポリメチルメタクリレートとポリブチルメタクリレートが挙げられる。しかし、ポリアルキル(メタ)アクリレートのコポリマーも使用できる。従って、アルキル(メタ)アクリレートの50質量%まで、有利には30質量%まで、かつ特に有利には20質量%までを、他のモノマー、例えば、(メタ)アクリル酸、スチレン、アクリロニトリル、アクリルアミド及びそれに似た物と交換することもできる。メチルメタクリレートとジシクロペンチルメタクリレートから成るコポリマーも適切である。成形材料は、このような成形材料に通常のコア/シェルゴムを添加することにより衝撃数を調節できる。更に、他のサーモプラスチック、例えば、SAN(スチレン/アクリロニトリル−コポリマー)及び/又はポリカーボネートを50質量%以下まで、有利には最大40質量%まで、特に有利には最大30質量%まで、かつ特に最大20質量%まで含有していてもよい。
【0031】
更に、支持体は主成分としてポリカーボネートを含有する成形材料から成ることができる。本発明による適切なポリカーボネートは、ジフェノールの炭酸ジエステルである単位を含有する。このようなジフェノールは、例えば、以下のものであることができる:ヒドロキノン、レゾルシン、ジヒドロキシビフェニル、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン、ビス(ヒドロキシフェニル)−シクロアルカン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルフィド、ビス−(ヒドロキシフェニル)−エーテル、ビス−(ヒドロキシフェニル)−ケトン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルホン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルホキシド、α,α’− ビス−(ヒドロキシフェニル)−ジイソプロピルベンゼンならびにそれらの核アルキル化もしくは核ハロゲン化誘導体又はα,ω−ビス−(ヒドロキシフェニル)−ポリシロキサン。
【0032】
有利なジフェノールは、例えば4,4’−ジヒドロキシビフェニル、2,2―ビス−(4―ヒドロキシフェニル)−プロパン(ビスフェノールA)、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、1,3−ビス−[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン、2,2−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−メタン、2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−スルホン、2,4−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、2,2−ビス−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン及び2,2−ビス−(3,5−ジブロム−4−ヒドロキシフェニル)−プロパンである。
【0033】
ジフェノールは、単独でも相互の混合物の形でも使用できる。ジフェノールは文献公知であるか、また文献公知の方法により製造可能である(例えば、H.J.Buysch他著,Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,VCH,New York 1991,第5版,第19巻,第348ページ参照)。
【0034】
本発明により使用されるポリカーボネートは、例えば界面法により、又は溶融エステル交換法により公知の方法により製造される。これらは、5000〜200000の間、有利には10000〜80000の間、特に有利には15000〜40000の間の重量平均分子量Mw(ゲル浸透クロマトグラフィーにより算出、かつポリスチレン基準物で校正)を有する。
【0035】
ポリカーボネート成形材料は、例えば、全体のポリマーベースに対して、50質量%以下まで、有利には40質量%以下まで、特に有利には30質量%以下まで、かつ特に20質量%以下まで、他のポリマー、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、シクロヘキサンジメタノール、エチレングリコール及びテレフタル酸から成るポリエステル、シクロヘキサンジメタノールとシクロヘキサンジカルボン酸から成るポリエステル、ポリアルキル(メタ)アクリレート、SAN、スチレン−(メタ)アクリレート−コポリマー、ポリスチレン(非晶質又はシンジオタクチック)、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリスルホン、ポリアリーレート(例えば、ビスフェノールAとイソフタル酸/テレフタル酸をベースとする)を含有できる。
【0036】
ポリエステルカーボネートは、少なくとも1つのジフェノール、少なくとも1つの芳香族ジカルボン酸、かつ炭酸から構成される。ジフェノールとして、ポリカーボネートと同じようなものが適切である。芳香族ジカルボン酸から誘導されるフラクションは、芳香族ジカルボン酸と炭酸から誘導されるフラクションの合計に対して、最大で99.9モル%、最大で95モル%、最大で90モル%、最大で85モル%、最大で80モル%もしくは最大で75モル%であるのに対して、その最小フラクションは0.1モル%、5モル%、10モル%、15モル%、20モル%又は25モル%である。適切な芳香族ジカルボン酸は、例えば、o−フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、t−ブチルイソフタル酸、3,3’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸、3,4’−ベンゾフェノンジカルボン酸、2,2−ビス−(4−カルボキシフェニル)−プロパン及びトリメチル−3−フェニルインダン−4,5−ジカルボン酸である。このうち、テレフタル酸及び/又はイソフタル酸を使用するのが有利である。
【0037】
適切な熱可塑性ポリエステルは、有利には完全な芳香族又は混合された脂肪族/芳香族から構成される。1番目の場合には、これはポリアリーレートであり、これはジフェノールと芳香族ジカルボン酸から誘導される。ジフェノールとして、ポリカーボネートと同じようなものが適切であるのに対して、ジカルボン酸としてポリエステルカーボネートと同じようなものが適切である。2番目の場合には、ポリエステルは1つ以上の芳香族ジカルボン酸ならびに1つ以上のジオールから誘導される。例えば、これは、ポリエチレンテレフタレート、又はテレフタル酸、1,4−シクロヘキサンジメタノール及びエチレングリコールから成るコポリエステルである。
【0038】
適切なポリスルホンは、通常、例えば炭酸ナトリウムのような塩基の存在で非プロトン性溶剤中、ビスフェノール/ジハロゲンジアリールスルホン混合物の重縮合により製造される。ビスフェノールとして、例えば、ポリカーボネートを製造するためにも適切である物が使用できる。しかし、特にビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキジフェニル及びヒドロキノンが適切であり、その際、種々のビスフェノールから成る混合物を使用することもできる。
【0039】
ジハロゲン化合物は、大抵の場合には4,4’−ジクロロジフェニルスルホンであるが、しかし、他のジハロゲン化合物を使用することもでき、その際、ハロゲンはパラ位のスルホン基により活性化される。ハロゲンとして、塩素の他にフッ素も適切である。"ポリスルホン"という用語には、通常"ポリエーテルスルホン"又は"ポリフェニレンスルホン"と称されるポリマーも含まれる。適切なタイプは市販されている。
【0040】
ポリイミドは公知の方法でテトラカルボン酸又はそれらの無水物とジアミンから製造される。テトラカルボン酸及び/又はジアミンが1つのエーテル基を含有する場合には、ポリエーテルイミドが生じる。特に適切なエーテル基含有テトラカルボン酸は、化合物I
【化1】

であり、これから芳香族ジアミンと一緒に、市販されている非晶質ポリエーテルイミドが得られる。
【0041】
適切な他のポリイミドは、ポリメタクリルイミドであり、時にはポリアクリルイミド又はポリグルタルイミドとも称される。この場合に、これは2個の隣接するカルボキシレート基が反応して環式酸イミドになるポリアルキルアクリレートもしくはポリアルキルメタクリレートから出発する生成物である。イミド形成は、有利にはアンモニアもしくは第一級アミン、例えばメチルアミンを用いて実施される。生成物ならびにその製法は、公知である(Hans R. Kricheldorf, Handbook of Polymer Synthesis, Part A, Verlag Marcel Dekker Inc. New York−Basel−Hongkong, 223頁及び224頁、H.G. Elias, Malromolekuele, Huethig und Wepf Verlag Basel−Heidelberg− New York; US 2146209A; US 426374)。
【0042】
適切なスチレンポリマーは、例えばホモポリスチレン、又はスチレンとモノマー混合物に対して50モル%までの他のモノマー、例えばメチルメタクリレート、無水マレイン酸、アクリロニトリル又はマレイン酸イミドとのコポリマーである。スチレン−マレインイミド−コポリマーは、例えば、スチレン−無水マレイン酸−コポリマーとアンモニア又はメチルアミンもしくはアニリンのような第一級アミンとの反応によっても入手可能である。
【0043】
環式成分を有するポリオレフィンは、少なくとも1つの環式もしくは多環式オレフィン、例えばノルボルネン又はテトラシクロドデセンと、少なくとも1つの非環式オレフィン、例えばエーテルとの共重合によっても製造できる(WO 00/20496、US 5635573、EP−A−0729983、EP−A−0719803)。これらの物質クラスは、COCと称される。通常COPと称される他の適切な物質クラスは、多環式オレフィン、例えばノルボルネン、ジシクロペンタジエンの場合により水素化された開環複分解重合生成物、これらの置換誘導体又はディールス・アルダー付加物である(EP−A−0784066、WO 01/14446、EP−A−0313838、US 3676390、WO 96/20235)。
【0044】
オレフィン−マレイミド−コポリマーは、例えばUS 7018697から公知である。
【0045】
ビニルシクロヘキサンをベースとするポリマーは、ビニルシクロヘキサンの重合又は共重合により、又はスチレンポリマーの接触水素化により製造できる(WO 94/21694、WO 00/49057、WO 01/30858;F.S. Bates et al., PCHE−Based Pentablock Copolymers: Evolution of a New Plastic, AIChE Journal Vol. 47, No. 4、762〜765頁)。
【0046】
支持体の成形材料は、更に慣例の助剤又は添加剤、例えば、安定剤、加工助剤、難燃剤、可塑剤、殺虫剤、等屈折性充填剤又は強化剤、等屈折性衝撃改質剤、透明度に大して影響を与えない染料、流動剤、消泡剤又は透過度に大して影響を与えない他のポリマーを含有することができる。全ての助剤及び添加剤の量は、全部で最大で50質量%、有利には最大で40質量%、特に有利には最大で30質量%、とりわけ有利には最大で20質量%である。
【0047】
カバー層と支持体の結合は、公知の方法で、例えばフィルムの多成分−射出成形、同時押出し、インモールドラベリング、押出し積層、積層、加圧又は接着により行うことができる。
【0048】
多成分−射出成形は、種々のプラスチック又は染料から成る層又は範囲を有する成形部材の製造に使用される。この場合に、当業者に公知の種々の方法の変法が可能である。一般に連続して装置中で運転される2つ以上の射出成形ユニットが使用される。1番目のユニットに装置空隙が充填された後に、2番目のユニットの射出成形プロセス用の金型の空隙は、例えば装置の途中の方法の変動、装置の途中もしくは装置部分の回転、又はコアプラー装置の運転により放出する更なる空隙範囲が大きくなる。その都度、成形材料を次の装置に挿入し、かつ次の成分を注入することにより、標準的な一成分機械で複数の装置を用いて連続的に運転することもできる。更に、1番目のユニットで、装置の部分的な充填を行い、かつ2番目のユニットの溶融物は、1番目の溶融物をコア範囲から成形部材の表面に排除するように運転することもできる。その際、完成した部材は、皮膜−コア−構造(サンドイッチ構造)を有する。もう1つの変法は、可塑性を与える2つの別々のユニットを介して溶融物を全体の注入空間に送り、かつ空間的に順番に層状にするモノサンドイッチ法である。注入の際に1つの成分は他の成分を表面に排除する。
【0049】
多層構造、例えばプレートは同時押出しにより製造できる。同時押出しの場合には、同じ種類又は異なる種類の多数の溶融物流が互いにまとめられる。方法の変法は当業者に公知である。原則的に、溶融物のまとめは装置の前、中又は後ろで行われる。装置の後ろ(例えば、吹込成形により)又は中で溶融物を一緒にすることは、溶融物を様々な温度に調節できる利点を提供する。いわゆるアダプター装置の場合には、付形装置への入口の前で溶融物が一緒にされる。可能な場合には、多層構造(例えば、多層プレート)を圧延することができる。1つの代替はチルロール法である。この同時押出し法は後続の吹込成形法により補うことができる。
【0050】
フィルムのインモールドラベリングの際に、フィルムを場合によりすぐ前の成形(例えば、熱成形により)の後で射出成形装置内に導入し、かつ次に支持体の溶融物で負荷する。これにより複合部材が生じる。方法の種々の変法は当業者に公知である。これらの方法の1つの変法では、装置にフィルムを挿入した後に部分的にだけ溶融物を充填し、次に装置の空隙を射出圧縮成形法の場合と同様に可動部材で制御して小さくする。
【0051】
材料の複合体は、更なる方法、例えば押出し積層により作成することもできる。この場合に、予め作成した支持体は、予め作成したカバー層と連続的に一緒にされる。その際、プラスチック溶融物により結合が引き起こされ、1番目に挙げた成分の接触部位に注入される。ここで3層の構成物が得られる。1つの変法では、支持体材料を予め作成したカバー層の上に、又はカバー層を予め作成した支持体上に押し出す。もう1つの可能性は、連続的に運転する積層法を提供し、その際、結合は接着剤(溶剤ベースのホットメルトなど)の導入により生じる。
【0052】
複合体は、二者択一的にプレス法によっても製造でき、その際、予備製造した接合相手との間の結合は、圧力と温度の作用により例えば、圧搾機の中で引き起こされる。この方法でも接着剤などを更に使用できる。
【0053】
表面は、例えば型抜きにより構造化できる。表面の構造化は、例えば特殊に構成されたディスクによりフィルム押出しの範囲内の前に位置させることもできる。引き続き得られた複合部材を更に変形してもよい。
【0054】
カバー層と支持体の間の結合は、例えば、アンダーカットを用いて実体的な係合により行うことができる。しかし一般には、原料が一貫した化合物が有利である。このために材料を互いに結合しなくてはならない。このことは、例えば、化学結合により、又はマクロ分子の絡み合いにより行われる。
【0055】
カバー層と支持体又はフィルム半製品と支持体を結合するために、原則的に溶接法(例えば、レーザー溶接)も可能である。
【0056】
堅く相互に接着される適切な材料の組合せは当業者に公知であるか又は簡単なテストにより算出することができる。十分な接着が達成できない場合には、例えば支持体側に接着促進剤層を含有する多層フィルムの形で接着促進剤を使用できる。接着促進剤の種類は重要ではない。しかし、これは所望の層厚で十分に透明であるのが有利である。
【0057】
1つの実施態様では、接着促進剤は、カバー層のポリマーと同一であるか又はそれに似ているポリマー、ならびに支持体の非晶質ポリマーと同一であるか又はそれに似たポリマーから成る配合物を含有する。"似ている"とは、溶融物中の前述のポリマーが相安定性の配合物と混合できるか、又は2つのポリマーから成る層が同時押出し又はインモールドラベリングの後に、十分な接着を互いに有すること、すなわち、ポリマーが互いに相溶性であることを意味する。相溶性のポリマーの組合せは、当業者に公知であるか、又は簡単なテストにより算出できる。この配合物は、通常は溶融物混合により製造できる。質量パーセントでの適切な混合物比は、20〜80:80:20、有利には30:70〜70:30、かつ特に有利には40:60〜60:40である。場合により、相溶性の促進剤、例えば、ポリアミン−ポリアミド−ポップコーンポリマーのような分枝ポリマー(EP−A 1065048)、少なくとも配合相手のうち1つと化学反応を行うことができる反応性基を有するポリマー、又はブロックコポリマーを併用することができる。
【0058】
もう1つの実施態様では、接着促進剤は、以下のモノマー単位:
− アクリル酸誘導体、メタクリル酸誘導体、α−オレフィン及びビニル芳香族から選択されるビニル化合物から誘導されるモノマー単位70〜99.9質量%、ならびに
− 無水カルボン酸基、エポキシド基及びオキサゾリン基から選択される官能基を含有するモノマー単位0.1〜30質量%
を有するコポリマーを2〜100質量%、有利には5〜90質量%、特に有利には10〜80質量%、更に有利には15〜60質量%、とりわけ有利には20〜40質量%を含有する。
【0059】
前記コポリマーは、有利には以下のモノマー単位を有する:
1.次の式:
【化2】

(式中、R1はH又はCH3であり、かつR2はH、メチル、エチル、プロピル又はブチルである);
【化3】

(式中、R1は上記のようなものであり、かつR3とRは互いに独立に、H、メチル又はエチルである);
【化4】

(式中、R1は上記のようなものである);
【化5】

(式中、R5はH又はCH3であり、かつR6はH又はC65である);
【化6】

(式中、R1は上記のようなものであり、かつR7はH、メチル、エチル、プロピル、ブチル又はフェニルであり、かつm=0又は1である)
の単位から選択されるモノマー単位を約70〜約99.9質量%、有利には80〜99.4質量%、かつ特に有利には85〜99質量%;
2.以下の式:
【化7】

(式中、R1とmは上記のようなものである);
【化8】

(式中、R1は上記のようなものである);
【化9】

(式中、R1は上記のようなものである);
の単位から選択されるモノマー単位を約0.1〜約30質量%、有利には0.6〜20質量%、特に有利には1〜15質量%。
【0060】
置換基R1〜R5ならびにR7の場合の鎖長の制限は、より長いアルキル基が低いガラス遷移温度を生じるように、かつそれにより僅かな耐熱性を生じることに基づく。これは、個々の場合に受け入れられるであろう。
【0061】
式(I)の単位は、例えばアクリル酸、メタクリル酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート又はi−ブチルメタクリレートから誘導される。
【0062】
式(II)の単位は、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド又はN,N−ジメチルアクリルアミドから誘導される。
【0063】
式(III)の単位は、アクリロニトリル又はメタクリロニトリルから誘導される。
【0064】
式(IV)の単位は、エテン、プロペン、スチレン又はα―メチルスチレンから誘導される;後者は他の重合可能なp−メチルスチレン又はインデンのような同じ作用である芳香族と全部又は部分的に交換できる。
【0065】
式(V)の単位は、m=0の場合に、場合により置換されたマレインイミド、例えば、マレインイミド、N−メチルマレインイミド、N−エチルマレインイミド、N−フェニルマレインイミド又はN−メチルアコニット酸イミドから誘導される。m=1の場合に、これはポリマー中の2つの隣接する式(I)の単位と、アンモニアもしくは第一級アミンの反応によりイミド形成しながら誘導される。
【0066】
式(VI)の単位は、m=0の場合に、場合により置換された無水マレイン酸から、例えば無水マレイン酸又は無水アコニット酸から誘導される。後者は、他の不飽和酸無水物、例えば、同じ作用である無水イタコン酸と全部又は部分的に交換することができる。m=1である場合には、これはポリマー中の2つの隣接する式(I)(R2=H)の単位から、脱水により閉環しながら誘導される。
【0067】
式(VII)の単位は、グリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレートから誘導され、かつ式(VIII)の単位は、ビニルオキサゾリン又はイソプロペニルオキサゾリンから誘導される。
【0068】
コポリマーのうち以下の単位を有する種々の形態が有利である:
A.R2がHではない式(I)の単位 14〜96質量%、有利には20〜85質量%、特に有利には25〜75質量%、
m=1である式(V)の単位0〜75質量%、有利には1〜60質量%、特に有利には5〜40質量%。
【0069】
2=Hである式(I)の単位 0〜15質量%、有利には0〜10質量%、特に有利には0.1〜7質量%、
m=1である式(VI)の単位 0.1〜30質量%、有利には1〜20質量%、特に有利には2〜15質量%。
【0070】
式(V)の単位が存在する場合には、このようなコポリマーはポリアクリルイミドもしくはポリメタクリルイミド又は時にはポリグルタルイミドと称される。これは、ポリアルキルアクリレートもしくはポリアルキルメタクリレートから出発する生成物であり、その際、2個の隣接するカルボキシレート基は反応して環式酸イミドになる。イミド形成は、水の存在で、有利にはアンモニアもしくは例えばメチルアミンのような第一級アミンを用いて実施され、その際、式(VI)の単位及び場合によりR2=Hである式(I)の単位は加水分解により共に生じる。生成物ならびにその製造は公知である(Hans R. Kricheldorf, Handbook of Polymer Synthesis, Part A, Verlag Marcel Dekker Inc. New York−Basel−Hongkong, 223頁及び224頁、H. G. Elias, Makromolekuel, Huethig und Wepf Verlag Basel−Heidelberg−New York; US 2146209 A; US 4246374)。水だけで反応させる場合には、式(VI)の単位ならびに場合により酸の単位(I)がイミド単位(V)を形成せずに加水分解により得られる。
【0071】
B.式(IV)の単位 10〜60質量%、有利には15〜50質量%、特に有利には20〜40質量%;
式(III)の単位 39.9〜80質量%、有利には44.9〜75質量%、特に有利には49.9〜70質量%;
m=0である式(VI)の単位 0.1〜30質量%、有利には0.6〜20質量%、特に有利には1〜15質量%。
【0072】
このようなコポリマーは公知の方法で、例えば、脂肪族不飽和芳香族、不飽和無水カルボン酸及びアクリロニトリルもしくはメタクリロニトリルのラジカル開始共重合により行うことができる。
【0073】
C.式(I)の単位 39.9〜99.9質量%、有利には49.9〜99.4質量%、特に有利には59.9〜99質量%;
式(IV)の単位 0〜60質量%、有利には0.1〜50質量%、特に有利には2〜40質量%;
m=0である式(VI)の単位 0.1〜30質量%、有利には0.6〜20質量%、特に有利には1〜15質量%。
【0074】
このようなコポリマー公知の方法で、アクリル酸、メタクリル酸及び/又はそれらのエステル、場合により脂肪族不飽和芳香族又はオレフィンならびに不飽和無水カルボン酸のラジカル開始共重合により行うことができる。
【0075】
D.式(I)の単位 25〜99.8質量%、有利には40〜98.4質量%、特に有利には50〜97質量%;
式(III)の単位 0.1〜45質量%、有利には1〜40質量%、特に有利には2〜35質量%;
m=0である式(VI)の単位 0.1〜30質量%、有利には0.6〜20質量%、特に有利には1〜15質量%。
【0076】
このようなコポリマーは公知の方法で、アクリル酸、メタクリル酸及び/又はそれらのエステル、アクリロニトリルもしくはメタクリロニトリル及び不飽和無水カルボン酸のラジカル開始共重合により行うことができる。
【0077】
E.R2がHではない式(I)の単位と(III)から選択される単位 0〜99.9質量%、有利には0.1〜99.4質量%、特に有利には2〜99質量%、
式(IV)の単位 0〜60質量%、有利には0.1〜50質量%、特に有利には2〜40質量%、
式(VII)の単位 0.1〜30質量%、有利には0.6〜20質量%、特に有利には1〜15質量%。
【0078】
F.R2がHではない式(I)と式(III)から選択される単位 0〜99.9質量%、有利には0.1〜99.4質量%、特に有利には2〜99質量%、式(IV)の単位0〜60質量%、有利には0.1〜50質量%、特に有利には2〜40質量%、
式(VIII)の単位 0.1〜30質量%、有利には0.6〜20質量%、特に有利には1〜15質量%。
【0079】
各々の場合に、所望の接着促進作用が実質的に阻害されない限り、コポリマーは更にマレイン酸ジエステル、フマル酸ジエステル、イタコン酸エステル又は酢酸ビニルから誘導される更なるモノマー単位を含有していてもよい。
【0080】
接着促進剤は、1実施態様ではコポリマーから成っていることができる。この変法では、該コポリマーは衝撃改質剤、例えばアクリレートゴムを含有する。
【0081】
もう1つの実施態様では、接着促進剤は、コポリマー2〜99.9質量%、有利には5〜90質量%、特に有利には10〜80質量%、特に有利には15〜60質量%、とりわけ有利には20〜40質量%ならびにカバー層のポリアミド、支持体のポリマー、カバー層のポリアミドに似たポリアミド、支持体のポリマーに似たポリマーから成るグループから選択されるポリマー又はこれらの混合物0.1〜98質量%、有利には10〜95質量%、特に有利には20〜90質量%、更に有利には40〜85質量%、とりわけ有利には60〜80質量%を含有する。
【0082】
接着促進剤は、通常の助剤及び添加剤、例えば、難燃剤、安定剤、可塑剤、加工助剤、染料又は似たものを含有してもよい。前記媒体の量は、所望の特性が大幅に阻害されないように供給される。
【0083】
結合すべき材料の組合せが難しい場合には、2つの連続した互いに相溶性の接着促進剤層を使用し、一方をポリアミド層に、かつもう一方を支持体に結合させて目的に適うようにすることができる。
【0084】
ポリアミド成形材料から成る層と場合により1つの接着促進剤層を含有する本発明による層の他に、フィルムは用途に応じて更なる層を含有することができる。その例は、ポリマー組成物に由来する支持体と十分に一致する成形材料から成る支持体側の保護層、着色層及び/又は、ほぼ担体層としてのもう1つのポリアミド層である。
【0085】
従来技術に相応する着色層は、有利には着色したサーモプラスチック層から成る。サーモプラスチック層は、カバー層と同一であることができる。もう1つの実施態様では、着色層は、カバー層に内側に向かって接続される。着色層として一般に有機染料が使用される。
【0086】
担体層はその厚さによりフィルムに大きな強度を付与する層である。
【0087】
更に、作成した多層フィルム上には剥離可能な保護フィルムが積層され、これは輸送保護又は装置保護として作用し、かつ複合部材の製造後に取り去られる。
【0088】
有利な1実施態様ではフィルムは、0.02〜1.2mm、特に有利には0.05〜1mm、とりわけ有利には0.08〜0.8mm、特に有利には0.15〜0.6mmの厚さを有する。この場合に、有利な1実施態様では接着促進剤層は、0.01〜0.5mm、特に有利には0.02〜0.4mm、とりわけ有利には0.04〜0.3mm、特に0.05〜0.2mmの厚さを有する。フィルムは、例えば、押出しにより、又は多層系の場合には同時押出し又は積層により公知の方法で製造される。引き続き、場合によりこれらを変形することができる。
【0089】
部材が多成分−射出成形により製造される場合には、カバー層は通常0.1〜10mm、有利には0.2〜7mm、特に有利には0.5〜5mmの厚さを有する。特殊なプロセス条件では、層厚は0.1mmを下回ることもできる。僅かな厚さは、一般に部材の改善された透明度を生じる。同時押出しにより製造する場合には、通常カバー層は0.02〜1.2mm、有利には0.5〜0.8mm、特に有利には0.08〜0.6mm及び特に0.12〜0.5mmの厚さを有する。
【0090】
支持体は任意に厚くてもよい。一般に、0.5〜100mmの範囲内、有利には0.8〜80mm、特に有利には1〜60mmの範囲内、特に1.2〜40mmの範囲内、とりわけ有利には1.4〜30mmの範囲内の厚さを有する。更に有利な厚さの上限は、25mm、20mm、15mm、10mm、6mm、5mm及び4mmである。この厚さは、部材が必要な剛性を有するように選択される。本発明による部材はフィルムではなく、これとは対照的に形態安定性である。
【0091】
有利な実施態様では、本発明による部材は光学部材として使用される。この例は、ディフューザー、ヘッドライトレンズ、テールランプのレンズ、レンズ、プリズム、眼鏡のレンズ、ディスプレー、ディスプレー用の装飾部材、背後から照明するスイッチ、各々の偏向板ならびにハンディーケーシングである。
【0092】
本発明を以下の例示により説明する。
【0093】
1.PA MXD10の製造
100リットルの重縮合反応器内に以下の使用材料を充填した:
m−キシリレンジアミン 11.751kg、
1,10−デカン二酸(セバシン酸) 17.449kg、
脱イオン水 18.326kg、
次亜リン酸の50%濃度水溶液 3.281g。
【0094】
使用材料を窒素雰囲気内に溶融し、かつ密閉したオートクレーブ内で撹拌下に約180℃まで加熱し、その際、約20バールの内圧に調節した。この内圧を2時間保持し、その後に溶融物を連続的に常圧まで圧放し、更に280℃まで加熱した。引き続き、280℃を保持しながら、所望のトルクが示されるまで約1時間窒素を溶融物上に移送した。その後に、溶融物をギアポンプで送り出し、かつストランドとして粒状化した。水流ポンプ真空下に顆粒を80℃で16時間乾燥させた。
【0095】
吐出量:21.3kg
この生成物は以下の特有値を有した:
微結晶融点Tm:188℃
相対的溶液粘度ηrel:1.65。
【0096】
2.PA MXD12の製造
100リットルの重縮合反応器内に以下の使用材料を充填した:
m−キシリレンジアミン 11.441kg、
1,12−ドデカン二酸 19.347kg、
脱イオン水 19.75kg、
次亜リン酸の50%濃度水溶液 3.17g。
【0097】
上記のように進めた。
【0098】
吐出量:24kg。
【0099】
この生成物は以下の特有値を有した:
微結晶融点Tm:183℃
相対的溶液粘度ηrel:1.58。
【0100】
3.PA MXD13の製造
100リットルの重縮合反応器内に以下の使用材料を充填した:
m−キシリレンジアミン 11.761kg、
1,13−トリデカン二酸(ブラシル酸)21.100kg、
脱イオン水 21.76kg、
次亜リン酸の50%濃度水溶液 3.373g。
【0101】
上記のように進めた。
【0102】
吐出量:24.1kg。
【0103】
この生成物は以下の特有値を有した:
微結晶融点Tm:167℃
相対的溶液粘度ηrel:1.57。
【0104】
4.PA MXD14の製造
100リットルの重縮合反応器内に以下の使用材料を充填した:
m−キシリレンジアミン 12.939kg、
1,14−テトラデカン二酸 24.544kg、
脱イオン水 11.11kg、
次亜リン酸の50%濃度水溶液 3.88g。
【0105】
上記のように進めた。
【0106】
吐出量:31.2kg。
【0107】
この生成物は以下の特有値を有した:
微結晶融点Tm:183℃
相対的溶液粘度ηrel:1.60。
【0108】
5.PA MXD18の製造
100リットルの重縮合反応器内に以下の使用材料を充填した:
m−キシリレンジアミン 10.880kg、
1,18−オクタデカン二酸25.120kg、
脱イオン水 9.08kg、
次亜リン酸の50%濃度水溶液 4.14g。
【0109】
上記のように進めた。
【0110】
吐出量:29.5kg。
【0111】
この生成物は以下の特有値を有した:
微結晶融点Tm:173℃
相対的溶液粘度ηrel:1.56。
【0112】
6.Co−PA MXD12/PXD 12の製造
100リットルの重縮合反応器内に以下の使用材料を充填した:
m−キシリレンジアミン 8.174kg、
p−キシリレンジアミン 3.407kg、
1,12−ドデカン二酸 19.577kg、
脱イオン水 19.86kg、
次亜リン酸の50%濃度水溶液 3.230g。
【0113】
上記のように進めた。
【0114】
吐出量:24.9kg。
【0115】
この生成物は以下の特有値を有した:
微結晶融点Tm:197℃
相対的溶液粘度ηrel:1.55。
【0116】
更なる使用材料:
接着促進剤(HV):以下の組成物のコポリマー
a)式
【化10】

のモノマー単位57質量%、
b)式
【化11】

のモノマー単位30質量%、
c)式
【化12】

のモノマー単位3質量%、及び
d)式
【化13】

のモノマー単位10質量%。
【0117】
前記コポリマー、ポリメタクリルイミドは、例えば押出機中でポリメチルメタクリレート(PMMA)の溶融物とメチルアミン水溶液を反応させることにより製造可能である。
【0118】
PMMA:PLEXIGLAS(R) 7N(Roehm GmbH)
ポリカーボネート(PC):LEXAN(R) 101R(GE Plastics)
非晶質ポリアミド:
PA タイプA:TROGAMID(R) CX9704、1,12−ドデカン二酸と4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン(PA PACM12)成るポリアミド;
PA タイプB:GRILAMID(R) TR90、1,12−ドデカン二酸と3.3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンから成るポリアミド;
PA タイプC:TROGAMID(R) T5000、テレフタル酸と2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンから成るポリアミド。
【0119】
加工
1.配合
製造し、かつ比較例で使用したポリアミドを場合により表に挙げられたポリアミド、安定剤混合物0.75質量%、及び核剤0.05質量%(それぞれポリアミドに対して)と一緒に、シリンダー温度240℃(PA MXD6: 280℃)のWerner+Pfleiderer ZSK30タイプの二軸ニーダーにおいて、150rpmかつ20kg/時の流量で配合した。
【0120】
2.フィルム押出し
多層フィルムの製造は、Collin社の装置を用いて2.0m/分の流出速度で行った。押出した個々の層をまとめ、かつカレンダーにより運転した。フィルムは24cmの幅を有した。
【0121】
3.インモールドラベリング
インモールドラベリングは、80℃の装置温度ならびに310℃もしくは260℃(PMMA)の材料温度でEngel 650/200タイプの機械において行った。この場合に、フィルムを100mm×150mmの大きさに切断し、かつ装置(プレート105mm×150mm×0.8〜10mm)に入れた。インモールドラベルしたプレートの厚さは最終的に3mmであった。製造された本発明による複合部材の特徴的な選択は表1にまとめられている。
【0122】
比較測定には、フィルム無しの支持体材料から成る相応の類似したプレートを製造した。
【0123】
複合物を機械的に引き離す試験では、全ての実施例で層の境界面で硬い接着が確認された。全ての場合に分離が無く、その代わりにフィルム層の接着力の弱さが得られた。
【0124】
薄いフィルムによる複合部材の透明度は検出可能な程度に阻害されなかった。
【0125】
【表1】

【0126】
化学薬品耐性
化学薬品耐性を調べるために、相応の材料のプレートを23℃で24時間完全に接触しながら一定の位置でビーカーガラス内に挿入し、かつ引き続き表面を視覚的に評価した。結果は表2に示されている。
【0127】
【表2】

【0128】
洗浄ブラシ耐性
インモールドラベルした多層フィルムをAmtec Kistler, DIN 55668:2002−08による洗浄ブラシ耐性試験において試験し、その際、DIN67530による前後の光沢を測定した。測定技法ゆえに、フィルムは着色用カーボンブラックで黒く着色しておいたPA12から成る着色層を含んでいた。結果は表3に記載されている。本発明による複合部材では著しく僅かな障害しか生じない事が分かる。
【0129】
【表3】

【0130】
【表4】

【0131】
耐引掻き性の測定
デグッサ社(Degussa)の所内試験法により、インモールドラベルした多層フィルムにおける表面光沢を引掻試験の前と後に測定した。この場合に、Renault社製のV. I. 仕様書31.03.406/A、94−06型による摩耗試験装置を使用した。まず、試験すべき試験体において種々の箇所でDIN67530による光沢を測定した。次に、試験体をこのために用意しておいたホルダーに水平に挿入した。レバーアームの下側の2つのプランジャーを、0.1%濃度のパーシル(Persil)溶液で湿らせておいたポリアミドから成る篩い網(25μmメッシュ幅)で覆った。引き続き、プランジャーが試験体の上に重なるように摩擦プランジャーを有するレバーアームの向きを変え、かつそれぞれ3kgの添加重量を用意した。次に、試験体を二行程で80回往復させて動かし、その際、プランジャーは表面を引っ掻いた。引き続き、引っ掻いた箇所で再び光沢を測定した。結果は表4に記載されている。本発明による複合部材は、PA12−表面又はPA PACM12−表面と比べて実質的に高い耐引掻き性を有することが分かる。
【0132】
【表5】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の成分:
I.以下の構成成分:
a) 次のモノマー:
α)m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミンから選択されるジアミン及びこれらの混合物70〜100モル%、
β)6〜14個の炭素原子を有する他のジアミン0〜30モル%、
[モル%の数値はジアミンの合計に対するものである]
γ)10〜18個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸70〜100モル%、及び
δ)6〜9個の炭素原子を有する他のジカルボン酸0〜30モル%、
[モル%の数値はジカルボン酸の合計に対するものである]
から製造可能なポリアミド50〜100質量部;
b)他のポリアミド0〜50質量部、
[a)とb)の質量部を足して100にする]
を含有するポリアミド成形材料から成るカバー層;
II.大部分が非晶質であるポリマーをベースとする成形材料から成る支持体
を含有する透明部材であって、
a)前記カバー層、場合により存在する接着促進剤層ならびに場合により存在する更なる層は、透明度を検出可能な程度に下げる粒子状添加剤を含有せず、かつ
b)前記支持体は、1mmの層厚の場合に射出成形したプレートにおいてASTM D 1003により算出して透過曲線にて380〜800nmの可視スペクトルの範囲内で、少なくとも30%の最大値を有する、透明部材。
【請求項2】
成分Iのa)α)は、m−キシリレンジアミン少なくとも50質量%とp−キシリレンジアミン最大50質量%から成る、請求項1に記載の部材。
【請求項3】
成分Iのa)α)は、p−キシリレンジアミン50質量%以上とm−キシリレンジアミン50質量%以下から成る、請求項1に記載の部材。
【請求項4】
支持体は、大部分が非晶質であるポリアミド、ポリアルキル(メタ)アクリレート、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、ポリエステル、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリメタクリルイミド、ポリスルホン、スチレンポリマー、環式成分を有するポリオレフィン、オレフィン−マレイミド−コポリマー又はビニルシクロヘキサンをベースとするポリマーをベースとする成形材料である、請求項1から3までのいずれか1項に記載の部材。
【請求項5】
フィルムの多成分射出成形、同時押出し、インモールドラベリング、押出し積層、積層、加圧又は接着により製造される、請求項1から4までのいずれか1項に記載の部材。
【請求項6】
カバー層と支持体の間に接着促進剤を含有している、請求項1から5までのいずれか1項に記載の部材。
【請求項7】
インモールドラベリングによりフィルムを製造し、これはカバー層の他に、着色層、ポリアミド層を担体層及び/又は支持体側の保護層として含有している、請求項5又は6に記載の部材。
【請求項8】
光学的用途のための、請求項1から7までのいずれか1項に記載の部材。
【請求項9】
ディフューザー、ヘッドライトレンズ、テールランプのレンズ、レンズ、プリズム、眼鏡のレンズ、ディスプレー、ディスプレー用の装飾部材、背後から照明するスイッチ、各々の偏向板ならびにハンディーケーシングである、請求項8に記載の部材。

【公表番号】特表2010−513054(P2010−513054A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−540717(P2009−540717)
【出願日】平成19年12月4日(2007.12.4)
【国際出願番号】PCT/EP2007/063261
【国際公開番号】WO2008/071598
【国際公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(501073862)エボニック デグサ ゲーエムベーハー (837)
【氏名又は名称原語表記】Evonik Degussa GmbH
【住所又は居所原語表記】Rellinghauser Strasse 1−11, D−45128 Essen, Germany
【Fターム(参考)】