説明

透過型スクリーンの製造方法及び製造装置

【課題】精密なレンズ形状を成形することと、湾曲形状が経時変化しない湾曲形状をレンズシートに付与することを両立し、該シートを任意な湾曲形状に成形できる透過型スクリーンの製造方法及び製造装置を提供する。
【解決手段】透過型スクリーンにおける複数のレンズシート3の少なくとも1つは湾曲成形させ、複数のレンズシート3を互に密着させて使用される。そして、前記少なくとも1つのレンズシート3は、押出し機(成形型)1を用いて押出し成形により製造され、押出し機1とは別に設けられたロール部材R5(及びR5’)により軟化点以上の温度で湾曲状に成形された熱可塑性樹脂から成る。ロール部材R5(及びR5’)は、レンズシート3を押出し方向と略直交した方向に湾曲させる機能を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のレンズシートの少なくとも1つを湾曲させ、これらを互に密着させて形成される透過型スクリーンの製造方法及び製造装置に関し、特に、プロジェクションテレビ等に使用される透過型スクリーンの製造方法及び製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
プロジェクションテレビ等に使用される透過型スクリーンにおいては、一般にフレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、プリズムシート、前面板や拡散板などといった光学シートやレンズシートを光軸方向に複数枚密着して重ねて構成することが行われる。
【0003】
複数のレンズシートを光軸方向に重ねた透過型スクリーンにおいては、レンズシートの材料として透明な熱可塑性樹脂が用いられることが多い。レンチキュラーレンズやプリズムシートは、一般に逆表面形状を有するロールを用い、熱可塑性樹脂を押出し成形して製造される。
【0004】
ところが、熱可塑性樹脂からなるレンズシートは設置環境の温度や湿度が変化することにより伸縮するために、重なり合うレンズシート相互の密着が悪くなり、シート間に隙間が生じて、映像が歪んだり輪郭が明瞭でなくなる、といった画像の解像性が劣化する問題がある。
【0005】
これを解決するために、例えば特開昭60−61738号には、観察者側に配置するレンズシートと光源側に配置するレンズシートをともに光源側に反らせ、観察者側のレンズシートを光源側のレンズシートよりも大きく反らせて両者を周辺で固定することにより密着させた透過型スクリーンが提案されている。このような透過型スクリーンは透明樹脂シートに公知の方法によってレンズ形状を付与した後、湾曲した台の上にレンズ成形済のレンズシートをのせて上から荷重をかけ、レンズ形状が崩れないように軟化点以下の温度で長時間加熱して湾曲状に成形することが行われていた。以下、このように湾曲形状を付与することを、反りをつける、あるいは反りつけする、と表現する事がある。
【0006】
また特開平5−204048号には、熱可塑性樹脂を押出し成形しながら、ロールの温度を異ならせた1対のロールに触れさせることで、前記シートの内部が軟化点以上に加熱された状態から冷却されて熱収縮が生じる過程で、前記シートの表裏の熱収縮量を異ならせて、シートを湾曲させる方法が提案されている。
【特許文献1】特開平05−204048号
【特許文献2】特開昭60−611738号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特開昭60−61738号のように軟化点以下の温度で加工して湾曲させたレンズシートは、徐々に回復して元の形状に戻ろうとする傾向があり、反り量が減少してしまう欠点があった。
【0008】
また、特開平5−204048号の方法は、上記課題を解決し、特別に湾曲状に成形する工程を設ける必要がなく、この工程のための治具、温度調節設備等が不要となるので、生産性の向上およびコストダウンをすることが可能であるものの、次のような問題がある。
【0009】
すなわち、押出し成形では、成形型に軟化させた樹脂を密着させ、少なくとも樹脂の表面が固化した後に離形することで型形状を転写する。この際、樹脂の熱収縮や成形型との密着性を考慮し、樹脂の温度や成形速度、ロールが樹脂を押す圧力などを精密に制御しなければ、光学シートに求められる精密賦形を達成することができない。
【0010】
ここで、特開平5−204048号の方法は、成形型である第1ロールと第2ロールで樹脂シートの表面にレンチキュラーレンズ形状を付与した後、第2ロールとそれに隣接する第3ロールとの温度差によって湾曲形状を付与する技術である。この際、前記シートの表裏を加熱する第2ロールと第3ロールの温度は、成形する前記シートの板厚、成形速度、樹脂の種類等の条件によってその適性値が決定されるべきである。
【0011】
しかしながら、精密賦形に適した温度、成形速度の条件が、必ずしも湾曲形状を付与し、その程度を調整するのに好適な条件であるとは限らない。したがって精密賦形と湾曲形状の付与を同時に達成できない場合がある、と言う問題がある。
【0012】
また光学シートに求められる湾曲形状は、その光学設計やテレビセットへの取り付け方法、外観の意匠など使用形態により異なり、例えば幅方向のみ湾曲した形状や、縦横で湾曲の程度が異なる形状が求められる場合もある。しかしながら、特開平5−204048号の方法は、押出し方向に湾曲した形状しか付与することができない。
【0013】
本発明は、精密なレンズ形状を成形することと、湾曲形状が経時変化しない湾曲形状をレンズシートに付与することを両立し、さらには様々な湾曲形状を容易に付与しうる透過型スクリーンの製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記課題を解決するために、請求項1記載の本発明方法は、複数のレンズシートの少なくとも1つのレンズシートを湾曲させ、該複数のレンズシートを互に密着させて形成される透過型スクリーンの製造方法において、前記少なくとも1つのレンズシートは、熱可塑性樹脂から成り、成形型を用いて押出し成形にて製造され、且つ、該成形型とは別に設けられたロール部材により軟化点以上の温度で湾曲状に成形され、該ロール部材は、前記レンズシートを押出し方向と略直交した方向に湾曲させる機能を有し、該レンズシートが前記ロール部材を通過して前記湾曲状に成形されることを特徴とする。
【0015】
又、請求項2記載の本発明は、上記レンズシートは、該レンズシートの両面から上記ロール部材により圧接される請求項1記載の透過型スクリーンの製造方法を提供する。
【0016】
更に、請求項3記載の本発明の装置は、複数のレンズシートの少なくとも1つのレンズシートを湾曲させ、該複数のレンズシートを互に密着させて形成される透過型スクリーンの製造装置において、前記少なくとも1つの熱可塑性樹脂から成るレンズシートを押出し成形する成形型を具備し、該成形型とは別に、前記レンズシートを前記熱可塑性樹脂の軟化点以上の温度で該レンズシートを押出し方向と略直交した方向に湾曲状に成形するロール部材を設け、該レンズシートが前記ロール部材を通過して前記湾曲状に成形されることを特徴とする。
【0017】
更に又、請求項4記載の本発明は、上記ロール部材は、上記レンズシートを該レンズシートの両面から圧接する一対のロール部材である請求項3記載の透過型スクリーンの製造装置を提供する。
【0018】
請求項1記載の本発明によれば、複数のレンズシートのうちの少なくとも1つを湾曲させて前記シートを互に密着させて形成される透過型スクリーンにおいて、前記少なくとも1つのレンズシートは、熱可塑性樹脂を押出し成形して成り、しかも、該レンズシートは、成形型とは別設したロール部材を用いて、熱可塑性樹脂の軟化点以上の温度で湾曲状に成形される。
【0019】
この場合、ロール部材は、複数のレンズシートの押出し方向に対して略直交した方向に該レンズシートを湾曲させて成形する。これにより、複数のレンズシートは良好に密着された精密なレンズ形状が成形されると共に、シート横方向において任意の湾曲形状を付与することが可能になる。
【0020】
特に、請求項2記載の本発明によれば、ロール部材は複数のレンズシートの両面からこれを圧接するように設けたので、複数のレンズシートを両面側から密着して所望の湾曲形状に成形する。
【0021】
又、請求項3記載の本発明によれば、少なくとも1つの熱可塑性樹脂から成るレンズシートを押出し成形する成形型を具備し、該レンズシートは、成形型とは別に設けたロール部材を用いて、熱可塑性樹脂の軟化点以上の温度にて、複数のレンズシートの押出し方向に対して略直交した方向に該レンズシートを湾曲させて成形される。従って、該複数のレンズシートは良好に密着して、シート横方向において任意の湾曲形状に成形される。
【0022】
更に、請求項2記載の本発明によれば、ロール部材は複数のレンズシートをその両面から圧接するので、複数のレンズシートの密着性が一層良くなる。
【発明の効果】
【0023】
請求項1及び3記載の本発明は、レンズシートは軟化点以上の温度で湾曲状に成形されているので、長時間経過しても反り量が減少することがなく、複数のレンズシートを安定して密着させた透過型スクリーンを得ることができる。特に、シート幅向に任意の湾曲形状を成形できるので、精密なレンズ形状を成形することと、湾曲形状が経時変化しない湾曲形状を前記レンズシートに付与することとを同時に両立した、透過型スクリーンの製造方法及び製造装置が得られるという優れた効果を奏する。
【0024】
また、請求項2又は4記載の本発明は、複数のレンズシートは、その両面側からロール部材により密着して成形されるので、任意の湾曲形状に一層精密かつ確実に成形することができる、透過型スクリーンの製造方法及び製造装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明は、上記精密なレンズ形状を成形することと、湾曲形状が経時変化しない湾曲形状をレンズシートに付与することを両立し、任意の湾曲形状を容易に成形しうる透過型スクリーンの製造方法及び製造装置を提供するために、複数のレンズシートの少なくとも1つのレンズシートを湾曲させ、該複数のレンズシートを互に密着させて形成され、前記少なくとも1つのレンズシートは、熱可塑性樹脂から成り、成形型を用いて押出し成形にて製造され、且つ、該成形型とは別に設けられたロール部材により軟化点以上の温度で湾曲状に成形され、該ロール部材は、前記レンズシートを押出し方向と略直交した方向に湾曲させる機能を有し、該レンズシートが前記ロール部材を通過して前記湾曲状に成形され、更に、上記レンズシートは、該レンズシートの両面から上記ロール部材により圧接されるようにしたことを要旨とする。
【0026】
次に、本発明の実施の形態について図1ないし図4に基づいて説明する。本発明の透過型スクリーンに係るレンズシートは、ロール部材により軟化点以上の温度で湾曲状に成形された熱可塑性樹脂から成るが、該樹脂の軟化点の測定方法としては、ビカート試験(ASTM D 1525またはJIS K 6742等)、加熱歪温度試験(ASTMD 648−45T)等があり、前記軟化点は測定方法により若干値が異なることがあるが、いずれの測定方法においても本発明は適用し得るものである。
【0027】
本発明に用いられる熱可塑性樹脂として、例えばポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリカーボネート等の透明な熱可塑性樹脂を用いることができる。また、これらの共重合体、ゴム変性など改質された材料、及びこれらの混合物を用いることもできる。
【0028】
本発明において、前記複数のレンズシート3にその両面側より反りを付与するために用いられるロール部材は、図2に示すように反りつけロールRaおよびロールRbを設けることで、シート幅方向の反りを付与することができる。図3は、前記レンズシート3をその押出し方向(図2における搬送方向S)下流から見た概略図である。ロールRaおよびロールRbは、レンズシート3の上下両面からこれを圧接するように設けられている。該ロールRaおよびロールRbにより、シート幅方向に上に凸の反り形状を付与できる。ここで、ロールRaおよびロールRbは、レンズシート3の温度が軟化点以上になるよう加熱されている。もちろん、ロールRaおよびロールRbの反り方向は、図3の反り方向とは上下が逆であっても良く、シート幅方向に下に凸の反り形状を付与できる。
【0029】
さらに図3のように、ロールRa側に凸状の反り形状を付与する場合は、ロールRbの温度をロールRaの温度より高くすることが好ましい。レンズシート3の表裏の熱収縮量を異ならせ、押出し方向の湾曲を付与する事ができるためである。
【0030】
さらに、上記温度差による反り量と、ロールRaとロールRbの曲率による反り量を調整することで、押出し方向と幅方向とに別々の程度、あるいは別々の方向の反りつけをすることができる。
【0031】
また、樹脂がロールRaおよびロールRbに接する時間は極わずかであり、その時間内に樹脂温度を精度よく調整することができない場合は、ロールRaとロールRbを押出し流れ方向に複数設けることが好ましい。ここで、ロールRaとロールRbを複数設けた場合、ロールRaとロールRbの温度を押出し方向下流にいくほど低下させることがより好ましい。徐々に押出しレンズシート3の温度を下げることにより、内部に歪みが発生することを抑制できるためと推定される。
【0032】
また、ロールRaとロールRbはいずれか一方を省略することも可能である。ロールRaを省略した場合であっても、レンズシート3の自重によりたわみ、ロールRbの反り形状を付与することができる。ロールRbを省略した場合は、シート押出し方向に張力を付与し、レンズシート3がロールRaに密着することで、ロールRaの反り形状を付与することができる。
【0033】
また、ロールRaおよび/またはロールRbは、図4に示すようなエキスパンダーロール2とすることが特に好ましい。エキスパンダーロール2はそのたわみ量を調整することが可能であるため、反り方向や曲率が異なるロールを交換することなく、容易に反り量の調整をすることが出来るためである。
【実施例1】
【0034】
ポリメチルメタクリレート・スチレン共重合体を使用し、図1に示すような押出し機1で2mm厚みのレンズシート3を製造し、レンズシート3の下方(シート下面側)に、図3のロールRbのような上方へ凸の形状の反りを持ったロールR5を使用配置し、シート幅方向の反りつけを実施した。
押出し樹脂温度:223℃
押出し速度:3.4m/分
なお、ロールR1〜R4、R5の温度を表1に示す。
【0035】
【表1】

ロールR1〜R4の温度は温度調整装置により表示の温度に調整してある。ロールR5には温度調整装置がなく、ロールR5の位置での樹脂の温度を測定して表示している。
【実施例2】
【0036】
レンズシート3の下方に、図3のロールRaのような凹形状の反りを持ったロールR5を使用配置し、温度調整を下表の通りとした以外は、実施例1と同様にしてシート幅方向の反りつけを実施し、レンズシート3を製造した。
押出し樹脂温度:230℃
押出し速度:3.4m/分
なお、ロールR1〜R5の温度を表2に示す。
【0037】
【表2】

ロールR1〜R4の温度は温度調整装置により表示の温度に調整してある。ロールR5には温度調整装置がなく、ロールR5の位置での樹脂の温度を測定して、表示している。
【実施例3】
【0038】
レンズシート3の下方に図4のような上方に凸形状の反りを持ったエキスパンダーロール2をロール部材としてロールR5に使用した以外は、実施例2と同様にしてシート幅方向の反りつけを実施し、レンズシート3を製造した。
押出し樹脂温度:230℃
押出し速度:3.4m/分
なお、ロールR1〜R4の温度を表3に示す。
【0039】
【表3】

ロールR1〜R4の温度は温度調整装置により表示の温度に調整してある。エキスパンダーロール2には温度調整装置がなく、エキスパンダーロール2の位置での樹脂の温度を測定して、表示している。
【0040】
製造直後の実施例1〜3のレンズシート3をサイズ1m×1mに裁断し、吊り下げた状態での反り量(反りの最大深さ)を測定した。ここで、正の数値は押出し時のレンズシート3上面側へ凸の形状であることを示し、負の数値は下面側へ凹であることを示す。さらに、上記実施例1〜3により得られたレンズシート3を、通常の室内の温湿度(およそ25℃、50%RH)にて1週間放置した場合の反り量の経時変化を表4に示す。なお、いずれの場合も不規則なうねりなどはなかった。
【0041】
【表4】

この表から明らかなように、本発明による透過型スクリーンはその反り量が安定化し、減少することがない。従って、長期間、他のレンズシートを組み合わせて使用しても、密着不良が生じて画質が劣化するおそれがない。ここで製造直後の反り量が小さかった理由としては、押出し製造中は長さ方向に張力が掛かっており、反りを小さくする力がレンズシート3に掛かったため、製造直後は反りが発現しなかった、と推定される。
【0042】
以上説明したように、本発明は、複数のレンズシート3の少なくとも1つのレンズシート3を湾曲させて、互に密着させて形成・使用される透過型スクリーンにおいて、少なくとも1つのレンズシート3は、押出し成形によって製造され、押出し機(成形型)1とは別に設けられたロール部材R5(及びR5’)により軟化点以上の温度により湾曲状に成形された熱可塑性樹脂からなり、しかも、ロール部材R5(及びR5’)は、レンズシート3を押出し方向と略直交した方向に湾曲させる機能を有する。
【0043】
このことにより、長時間経過しても反り量が減少することがなく、複数のレンズシート3を安定して密着させて、精密なレンズ形状を成形でき、シート幅方向に任意の湾曲形状を付与した透過型スクリーンの製造方法及び製造装置を得ることができた。
【0044】
尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明に係る押出し機を備えたレンズシート製造装置を示す概略模式図である。
【図2】図1の押出し機に本発明による反りつけロールを設けた構成例を示す概略模式図である。
【図3】本発明に係るレンズシートを押出し方向下流から見た概略図である。
【図4】本発明に係るエキスパンダーロールを押出し方向下流から見た概略図である。
【符号の説明】
【0046】
1 押出し機(成形型)
2 エキスパンダーロール
3 レンズシート
R1〜R4 ロール
R5,R5’ロール部材(反りつけロール部材)
Ra,Rb 反りつけロール




【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のレンズシートの少なくとも1つのレンズシートを湾曲させ、該複数のレンズシートを互に密着させて形成される透過型スクリーンの製造方法において、前記少なくとも1つのレンズシートは、熱可塑性樹脂から成り、成形型を用いて押出し成形にて製造され、且つ、該成形型とは別に設けられたロール部材により軟化点以上の温度で湾曲状に成形され、該ロール部材は、前記レンズシートを押出し方向と略直交した方向に湾曲させる機能を有し、該レンズシートが前記ロール部材を通過して前記湾曲状に成形されることを特徴とする透過型スクリーンの製造方法。
【請求項2】
上記レンズシートは、該レンズシートの両面から上記ロール部材により圧接されることを特徴とする請求項1記載の透過型スクリーンの製造方法。
【請求項3】
複数のレンズシートの少なくとも1つのレンズシートを湾曲させ、該複数のレンズシートを互に密着させて形成される透過型スクリーンの製造装置において、前記少なくとも1つの熱可塑性樹脂から成るレンズシートを押出し成形する成形型を具備し、該成形型とは別に、前記レンズシートを前記熱可塑性樹脂の軟化点以上の温度で該レンズシートを押出し方向と略直交した方向に湾曲状に成形するロール部材を設け、該レンズシートが前記ロール部材を通過して前記湾曲状に成形されることを特徴とする透過型スクリーンの製造装置。
【請求項4】
上記ロール部材は、上記レンズシートを該レンズシートの両面から圧接する一対のロール部材であることを特徴とする請求項3記載の透過型スクリーンの製造装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−218648(P2006−218648A)
【公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−31912(P2005−31912)
【出願日】平成17年2月8日(2005.2.8)
【出願人】(000001085)株式会社クラレ (1,607)
【Fターム(参考)】