説明

通信システム、基地局、通信装置、スイッチおよび通信方法

【課題】各サービスに対応する仮想通信網へ基地局が容易に接続すること。
【解決手段】基地局110は、VLAN105〜107が設定されたイーサネット網101へ接続される基地局110であって、VLAN105〜107へ特定情報を送信する。ゲートウェイ装置130は、VLAN105〜107の少なくともいずれかに属している。ゲートウェイ装置130は、属するVLANの識別情報と属するVLANに対応するサービスの識別情報とを対応付けた対応情報を記憶している。ゲートウェイ装置130は、特定情報を受信した場合に、対応情報を基地局110へ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システム、基地局、通信装置、スイッチおよび通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、モバイルネットワークの基地局のコアネットワーク側にはイーサネット(Ethernet:登録商標)やIP(Internet Protocol)網が敷設されている。基地局は、IP網へ接続するために自局のIPアドレスを取得する。IPアドレスの取得方法としては、たとえばDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバから取得する方法や、保守管理端末などから基地局に直接入力する方法がある。
【0003】
また、イーサネット上でVLAN(Virtual Local Area Network:仮想構内通信網)構成を組む場合には、VLAN IDを基地局ごとに設定する。基地局へのVLAN IDの設定は、たとえばユーザによって手動で行われる。
【0004】
近年では、3GPP(3rd Generation Partnership Project)や通信キャリア会社などから、たとえばSON(Self Organizing Network)の機能としてプラグイン方式による自動起動が要求されている。SONにおいては、基地局にIPアドレスが記憶されていなくても、基地局の設置時にDHCPによってIPアドレスを自動取得してネットワークへ接続する。
【0005】
また、ネットワークへ接続したユーザ端末へ、動的に、任意またはユニークなVLAN IDを割り当て、割り当てたVLAN IDでの通信を行う技術が知られている(たとえば、下記特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−345088号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した従来技術では、サービスごとに対応するVLAN(仮想通信網)の識別情報を基地局で容易に取得することができないという問題がある。たとえば、C−PlaneやU−Planeなどのサービスごとに異なるVLANが設定されている場合に、サービスごとのVLANの識別情報を基地局が自動的に取得することができない。このため、各サービスに対応するVLANへ基地局が接続することができない。
【0008】
したがって、たとえば、VLANの先に存在するDHCPサーバによるIPアドレスの取得もできないため、基地局がIP通信を開始することができない。このように、上述した従来技術では、基地局のプラグイン方式による自動起動を実現することが困難である。
【0009】
開示の通信システム、基地局、通信装置、スイッチおよび通信方法は、上述した問題点を解消するものであり、各サービスに対応する仮想通信網へ基地局が容易に接続することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、開示技術は、複数の仮想通信網が設定された通信網において、前記複数の仮想通信網の少なくともいずれかに属する通信装置に、前記通信装置が属する仮想通信網の識別情報と前記属する仮想通信網に対応するサービスの識別情報とを対応付けた対応情報を記憶し、前記通信網へ接続された基地局によって前記仮想通信網の識別情報と前記仮想通信網に対応するサービスの識別情報とを要求するための特定情報を前記複数の仮想通信網へ送信し、前記特定情報に応じて前記通信装置から前記対応情報を前記基地局へ送信する。
【発明の効果】
【0011】
開示の通信システム、基地局、通信装置、スイッチおよび通信方法によれば、各サービスに対応する仮想通信網へ基地局が容易に接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施の形態にかかる通信システムの構成例を示す図である。
【図2】ゲートウェイ装置に記憶されるID対応情報の一例を示す図である。
【図3】基地局の構成例を示すブロック図である。
【図4】スイッチの構成例を示すブロック図である。
【図5】ゲートウェイ装置の構成例を示すブロック図である。
【図6】ID対応情報を含むVLANフレームのフォーマットの一例を示す図である。
【図7】通信システムにおけるゲートウェイの設定動作の一例を示すシーケンス図である。
【図8】通信システムにおける基地局の設定動作の一例を示すシーケンス図である。
【図9】基地局の動作の一例を示すフローチャートである。
【図10】スイッチの動作の一例を示すフローチャートである。
【図11】ゲートウェイ装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図12】基地局のVLANへの接続例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に図面を参照して、開示の通信システム、基地局、通信装置、スイッチおよび通信方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。開示の通信システム、基地局、通信装置、スイッチおよび通信方法は、VLAN IDとサービスIDの対応情報をVLANの通信装置に記憶しておき、基地局から要求があった場合に対応情報を基地局へ送信する。これにより、各サービスに対応するVLANへ基地局が接続することが容易になる。
【0014】
(実施の形態)
(通信システムの構成例)
図1は、実施の形態にかかる通信システムの構成例を示す図である。図1に示すように、実施の形態にかかる通信システム100は、基地局110と、スイッチ120と、ゲートウェイ装置130と、保守管理端末140と、を含んでいる。スイッチ120およびゲートウェイ装置130はイーサネット網101に設けられている。
【0015】
イーサネット網101(Ethernet網)は、複数の仮想通信網としてVLAN105〜107が設定された通信網である。VLAN105〜107にはそれぞれ識別情報が割り振られている。たとえば、VLAN105〜107には、それぞれVLAN ID「5」〜「7」が割り振られている。また、VLAN105〜107は、それぞれC−PlaneやU−Planeなどの各種のサービスに対応している。各種のサービスには識別情報(たとえばサービスID)が割り振られている。
【0016】
基地局110は、イーサネット網101へ接続される基地局である。たとえば、基地局110は、スイッチ120へ接続されることで、イーサネット網101へ接続される。基地局110は、たとえば移動局との間で無線通信を行う。そして、基地局110は、移動局とイーサネット網101の間の通信や、移動局とIP網102の間の通信を中継する。
【0017】
基地局110は、イーサネット網101におけるVLAN IDとサービスIDとのID対応情報を保持していない場合は、VLAN105〜107へ特定情報を送信する。具体的には、基地局110は、特定情報を含むVLANフレーム(第一フレーム)をスイッチ120へ送信する。特定情報を含むVLANフレームの送信は、たとえば基地局110のイーサネット網101への接続を契機として行われる。また、基地局110は、特定IDとともに基地局110のMACアドレス(物理アドレス)を送信する。
【0018】
特定情報は、ゲートウェイ装置130に対してID対応情報を要求する信号である。たとえば、特定情報は、VLAN IDとしてVLANフレームのVLANタグに付与される特定IDである。特定IDは、たとえば、VLAN105〜107のいずれにも振られていないVLAN IDにする。
【0019】
また、基地局110は、たとえばイーサネット網101におけるVLAN IDとサービスIDとのID対応情報を保持している場合は、VLAN105〜107のいずれかを送信先とするVLANフレーム(第二フレーム)をスイッチ120へ送信する。VLAN105〜107のいずれかを送信先とするVLANフレームには、VLAN105〜107のいずれかを経由してIP網102へ送信されるフレームも含まれる。
【0020】
スイッチ120のメモリには上述した特定ID(特定情報)が記憶されている。スイッチ120は、基地局110から送信された特定IDを受信し、受信した特定IDをVLAN105〜107へ送信する。具体的には、スイッチ120は、基地局110から送信されたVLANフレームを受信し、受信したVLANフレームに特定IDが含まれていた場合に、受信したフレームをVLAN105〜107へ送信する。特定IDを含むVLANフレームの送信は、たとえばブロードキャストによって行われる。
【0021】
また、スイッチ120は、基地局110から受信したVLANフレームに送信先のVLAN IDが含まれていた場合に、受信したVLANフレームを、VLAN105〜107のうちの送信先のVLAN IDに対応するVLANへ送信する。送信先のVLAN IDを含むVLANフレームの送信は、たとえばユニキャストによって行われる。
【0022】
また、スイッチ120は、ゲートウェイ装置130によって送信されたID対応情報を基地局110へ転送する。スイッチ120は、たとえばL2SW(Layer 2 SWitch)である。
【0023】
ゲートウェイ装置130は、ゲートウェイ131〜133を備えている。ゲートウェイ装置130は、たとえばL3SW(Layer 3 SWitch)である。ゲートウェイ装置130のメモリには上述した特定ID(特定情報)が記憶されている。ゲートウェイ131〜133は、それぞれVLAN105〜107に対応して設けられたゲートウェイである。ゲートウェイ131〜133は、それぞれVLAN105〜107とIP網102(他の通信網)とを接続する。スイッチ120からVLAN105〜107へ送信されたVLANフレームは、それぞれゲートウェイ131〜133によって受信される。
【0024】
ゲートウェイ131は、VLAN105に属する通信装置である。ゲートウェイ131は、VLAN105のVLAN ID「5」とVLAN105に対応するサービスIDとを対応付けたID対応情報を記憶している。ゲートウェイ131は、特定IDを受信した場合にID対応情報を基地局110へ送信する。具体的には、ゲートウェイ131は、受信した特定IDの送信元(基地局110)の物理アドレスを送信先としてID対応情報をVLAN105へ送出する。
【0025】
同様に、ゲートウェイ132,133は、それぞれVLAN106,107に属する通信装置である。ゲートウェイ132,133は、それぞれVLAN106,107のVLAN ID「6」,「7」とVLAN106,107に対応するサービスIDとを対応付けたID対応情報を記憶している。ゲートウェイ132,133は、特定IDを受信した場合にID対応情報を基地局110へ送信する。
【0026】
保守管理端末140は、ゲートウェイ131〜133に対してID対応情報の登録を行う。たとえば、保守管理端末140は、IP網102を経由してゲートウェイ131〜133に対してID対応情報の登録を行う。または、保守管理端末140をゲートウェイ131〜133に直接接続してID対応情報の登録を行ってもよい。
【0027】
(ID対応情報の例)
図2は、ゲートウェイ装置に記憶されるID対応情報の一例を示す図である。図2に示す対応テーブル200は、ゲートウェイ装置130に記憶されるID対応情報の一例である。対応テーブル200においては、基地局(たとえば基地局110)のMACアドレスと、VLAN IDと、サービスIDと、が対応付けられている。
【0028】
このように、ゲートウェイ装置130は、複数の基地局のMACアドレス(物理アドレス)ごとにID対応情報(VLAN IDとサービスID)を対応付けて記憶している。ゲートウェイ装置130は、特定IDを含むVLANフレームを受信した場合に、VLANフレームの送信元MACアドレスと対応するID対応情報を検索する。そして、ゲートウェイ装置130は、検索したID対応情報を送信する。
【0029】
ゲートウェイ131〜133をそれぞれ別の通信装置によって実現する場合は、ゲートウェイ131〜133のそれぞれに、対応テーブル200のうちの対応するVLAN IDに関する情報を記憶させればよい。たとえば、ゲートウェイ131には、MACアドレス「aa−aa−aa−aa−aa−aa」とVLAN ID「5」とサービスID「1」を対応付けた対応情報を記憶させる。
【0030】
ゲートウェイ131〜133のそれぞれは、特定IDを含むVLANフレームを受信した場合に、VLANフレームの送信元MACアドレスと対応するID対応情報を検索する。そして、ゲートウェイ131〜133のそれぞれは、対応するID対応情報が記憶されていた場合は、記憶されていたID対応情報を送信する。
【0031】
(基地局の構成例)
図3は、基地局の構成例を示すブロック図である。図3に示すように、基地局110は、ID付与部310と、応答タイマ320と、送信部330と、受信部340と、検出部350と、記憶部360と、を備えている。ID付与部310は、VLANフレームのVLANタグにVLAN IDを付与し、VLAN IDを付与したVLANフレームを送信部330へ出力する。
【0032】
具体的には、ID付与部310は、ID対応情報が記憶部360に記憶されている場合は、あらかじめ定められた特定IDをVLANフレームのVLANタグに付与する。特定IDは、たとえば、イーサネット網101において未使用のVLAN IDである。特定IDを付与したVLANフレームのMACヘッダは、たとえば、送信先MACアドレスを全て「1」とし、送信元MACアドレスを基地局110のMACアドレスとする。
【0033】
また、ID付与部310は、ID対応情報が記憶部360に記憶されている場合は、イーサネット網101の各サービスに対応するVLANフレームを出力する。このとき、ID付与部310は、記憶部360に記憶されたID対応情報に基づいて、VLANフレームのサービスIDに対応するVLAN IDを取得する。そして、基地局110は、取得したVLAN IDをVLANフレームのVLANタグに付与する。
【0034】
応答タイマ320は、ID付与部310によって特定IDを付与したVLANフレームが出力されてから一定の期間を計時する。ID付与部310は、応答タイマ320によって一定の期間を計時されてもID対応情報が記憶部360に記憶されていない場合は、特定IDを付与したVLANフレームを再度、送信部330へ出力する。送信部330は、ID付与部310から出力されたVLANフレームをスイッチ120へ送信する。
【0035】
受信部340は、スイッチ120から送信されたVLANフレームを受信する。受信部340は、受信したVLANフレームを検出部350へ出力する。検出部350は、受信部340から出力されたVLANフレームからID対応情報を検出する。検出部350は、検出したID対応情報を記憶部360へ出力する。記憶部360は、検出部350から出力されたID対応情報を記憶する。
【0036】
基地局110は、たとえばスイッチ120への接続を契機として、特定IDを含むVLANフレームをスイッチ120へ送信する。これにより、ゲートウェイ装置130からID対応情報を取得して記憶部360に記憶させることができる。基地局110は、記憶部360に記憶されたID対応情報に基づいてサービスごとのVLANへ接続する。
【0037】
(スイッチの構成例)
図4は、スイッチの構成例を示すブロック図である。図4に示すように、スイッチ120は、受信部410と、ID解析部420と、送信部430と、転送部440と、を備えている。受信部410は、基地局110からのVLANフレームを受信する。受信部410は、受信したVLANフレームが正常か否かを判断し、正常でないと判断した場合は受信したVLANフレームを破棄してもよい。受信部410は、受信したVLANフレームをID解析部420へ出力する。
【0038】
ID解析部420は、受信部410から出力されたVLANフレームのVLAN IDを解析する。ID解析部420は、VLANフレームのVLAN IDが特定IDである場合は、VLANフレームを送信部430のブロードキャスト送信部431へ出力する。また、ID解析部420は、VLANフレームのVLAN IDが特定IDでない場合は、VLANフレームを送信部430のユニキャスト送信部432へ出力する。
【0039】
送信部430は、ブロードキャスト送信部431(Broadcast)とユニキャスト送信部432(Unicast)を備えている。ブロードキャスト送信部431は、ID解析部420から出力されたVLANフレームをVLAN105〜107へブロードキャスト送信する。ユニキャスト送信部432は、ID解析部420から出力されたVLANフレームを、VLAN105〜107のうちのVLANフレームのVLAN IDに対応するVLANへユニキャスト送信する。
【0040】
転送部440は、基地局110を送信先としてゲートウェイ装置130から送信されたID対応情報を基地局110へ転送する。このように、スイッチ120は、基地局110から特定IDを含むVLANフレームを受信すると、受信したVLANフレームをVLAN105〜107へブロードキャスト送信する。そして、ブロードキャスト送信したVLANフレームに応じてゲートウェイ装置130から送信されたID対応情報を基地局110へ転送することで、基地局110にID対応情報を取得させることができる。
【0041】
(ゲートウェイ装置の構成例)
図5は、ゲートウェイ装置の構成例を示すブロック図である。図5に示すように、ゲートウェイ装置130は、記憶部510と、受信部520と、ID解析部530と、検索部540と、送信部550と、を備えている。記憶部510には、たとえば保守管理端末140によって、ID対応情報が記憶される。受信部520は、スイッチ120からVLAN105〜107を経由して送信されたVLANフレームを受信する。受信部520は、受信したVLANフレームをID解析部530へ出力する。
【0042】
ID解析部530は、受信部520から出力されたVLANフレームのVLAN IDを解析する。ID解析部530は、受信部520から出力されたVLAN IDが特定IDである場合は、VLANフレームを検索部540へ出力する。
【0043】
また、ID解析部530は、VLAN IDが特定IDでない場合であって、VLANフレームの送信先がゲートウェイ装置130である場合は、図示しないフレーム処理部へVLANフレームを出力する。また、ID解析部530は、VLAN IDが特定IDでない場合であって、VLANフレームの送信先がIP網102である場合は、VLANフレームを通常のフレームとして送信部550へ出力する。
【0044】
検索部540は、ID解析部530から出力されたVLANフレームに含まれるMACアドレス(たとえば基地局110のMACアドレス)と対応付けて登録されたID対応情報を記憶部510から検索する。検索部540は、検索したID対応情報を含み、基地局110を送信先とするVLANフレームを送信部550へ出力する。また、検索部540は、VLANフレームに含まれるMACアドレスと対応付けて登録されたID対応情報が記憶部510にない場合は、VLANフレームを送信部550へ出力しない。
【0045】
送信部550は、ID解析部530から出力されたフレームをIP網102へ送信する。また、送信部550は、検索部540から送信されたVLANフレームをVLAN105〜107の少なくともいずれかに送出する。たとえば、送信部550は、受信部520がVLANフレームを受信したVLAN(たとえばVLAN107)へ、検索部540から出力されたVLANフレームを送出する。
【0046】
VLAN107へ送出されたVLANフレームは、基地局110によって受信される。このように、ゲートウェイ装置130にはID対応情報があらかじめ記憶される。そして、ゲートウェイ装置130は、基地局110から送信された特定IDを含むVLANフレームを受信すると、ID対応情報を基地局110へ送信する。
【0047】
(ID対応情報を含むVLANフレームのフォーマット)
図6は、ID対応情報を含むVLANフレームのフォーマットの一例を示す図である。図6に示すVLANフレームフォーマット600は、ID対応情報を含み、ゲートウェイ装置130から基地局110へ送信されるVLANフレームのフォーマットの一例である。VLANフレームフォーマット600には、VLANタグ610と、送信元MACアドレス620と、送信先MACアドレス630と、を含んでいる。
【0048】
VLANタグ610は、サービスID(8オクテット)と、VLAN ID(12オクテット)と、CFI(1オクテット)と、優先度(3オクテット)と、を含んでいる。CFI(Canonical Format Identifier)は、MACアドレスの表記形式を指定する情報である。優先度は、VLANフレームの優先度である。送信元MACアドレス620は、ゲートウェイ装置130のMACアドレスである。送信先MACアドレス630は、基地局110のMACアドレスである。
【0049】
(通信システムの設定動作)
図7は、通信システムにおけるゲートウェイの設定動作の一例を示すシーケンス図である。ここでは、基地局110のMACアドレスを(xxx)とする。まず、保守管理端末140が、ゲートウェイ131(VLAN ID=5)に対して、基地局110のMACアドレス(xxx)とサービスID(a)とを対応付けて登録する(ステップS701)。ゲートウェイ131は、MACアドレス(xxx)とサービスID(a)とVLAN ID「5」とを対応付けて記憶する。
【0050】
つぎに、保守管理端末140が、ゲートウェイ133(VLAN ID=7)に対して、基地局110のMACアドレス(xxx)とサービスID(b)とを対応付けて登録し(ステップS702)、一連の設定動作を終了する。ゲートウェイ133は、MACアドレス(xxx)とサービスID(b)とVLAN ID「7」とを対応付けて記憶する。
【0051】
このように、サービスIDごとに、基地局110に対して使用させたいVLANに対応するゲートウェイに基地局110のMACアドレス(xxx)とサービスIDを登録しておく。なお、ここではゲートウェイ132に対しては基地局110のMACアドレスとサービスIDが登録されないとする。
【0052】
なお、ここでは基地局110のMACアドレスを(xxx)とする場合について説明したが、基地局110は複数のMACアドレスを有していてもよい。たとえば、基地局110がMACアドレス(xxx)とMACアドレス(yyy)を有しているとする。この場合は、ステップS801において基地局110のMACアドレス(xxx)とサービスID(b)とを対応付けて登録し、ステップS802において基地局110のMACアドレス(yyy)とサービスID(b)とを対応付けて登録してもよい。
【0053】
図8は、通信システムにおける基地局の設定動作の一例を示すシーケンス図である。図7に示した設定動作の後に基地局110がスイッチ120へ接続されると、たとえば以下に示す各ステップが行われる。まず、基地局110が、VLANタグに特定IDを付与したVLANフレームをスイッチ120へ送信する(ステップS801)。つぎに、スイッチ120が、ステップS801によって送信されたVLANフレームをゲートウェイ131〜133へ送信する(ステップS802)。
【0054】
つぎに、ゲートウェイ131が、ステップS802によって送信されたVLANフレームの送信元のMACアドレス(xxx)と対応付けて記憶されたID対応情報を検索する。ここでは、図7のステップS701によって記憶された、VLAN ID(5)とサービスID(a)を対応付けたID対応情報が検索される。ゲートウェイ131は、検索したID対応情報を送信する(ステップS803)。
【0055】
つぎに、スイッチ120が、ステップS803によって送信されたID対応情報を基地局110へ転送する(ステップS804)。基地局110は、ステップS804によって転送されたID対応情報を記憶する。これにより、基地局110は、サービスID(a)が示すサービスにおいては、VLAN ID(5)が示すVLAN105へ接続すべきことを認識することができる。
【0056】
つぎに、ゲートウェイ133が、ステップS802によって送信されたVLANフレームの送信元のMACアドレス(xxx)と対応付けて記憶されたID対応情報を検索する。ここでは、図7のステップS702によって記憶された、VLAN ID(7)とサービスID(b)を対応付けたID対応情報が検索される。ゲートウェイ133は、検索したID対応情報を送信する(ステップS805)。
【0057】
つぎに、スイッチ120が、ステップS805によって送信されたID対応情報を基地局110へ転送し、一連の動作を終了する(ステップS806)。基地局110は、ステップS806によって転送されたID対応情報を記憶する。これにより、基地局110は、サービスID(b)が示すサービスにおいては、VLAN ID(7)が示すVLAN107へ接続すべきことを認識することができる。
【0058】
以上の各ステップにより、イーサネット網101における各サービスに対応するVLANへ基地局110が接続することが容易になる。なお、ゲートウェイ132は、ステップS802によって送信されたVLANフレームの送信元のMACアドレス(xxx)が登録されていないため、スイッチ120に対してID対応情報を送信しない。
【0059】
(基地局の動作)
図9は、基地局の動作の一例を示すフローチャートである。基地局110は、たとえばスイッチ120への接続を契機として以下の各ステップを実行する。まず、記憶部360にID対応情報が記憶されているか否かを判断する(ステップS901)。
【0060】
ステップS901において、ID対応情報が記憶されている場合(ステップS901:Yes)は、ステップS909へ移行する。ID対応情報が記憶されていない場合(ステップS901:No)は、VLANタグに特定IDを付与したVLANフレームを送信(ブロードキャスト)する(ステップS902)。
【0061】
つぎに、応答タイマ320を開始させる(ステップS903)。ステップS903によって開始された応答タイマ320は、一定の期間を計時して満了する。つぎに、ID対応情報を受信(ユニキャスト)したか否かを判断する(ステップS904)。ID対応情報を受信していない場合(ステップS904:No)は、ステップS906へ移行する。
【0062】
ステップS904において、ID対応情報を受信した場合(ステップS904:Yes)は、受信したID対応情報を記憶部360に記憶する(ステップS905)。つぎに、ステップS903によって開始された応答タイマ320が満了したか否かを判断する(ステップS906)。応答タイマ320が満了していない場合(ステップS906:No)は、ステップS904へ戻る。応答タイマ320が満了した場合(ステップS906:Yes)は、応答タイマ320をクリアする(ステップS907)。
【0063】
つぎに、記憶部360にID対応情報が記憶されているか否かを判断する(ステップS908)。ID対応情報が記憶されていない場合(ステップS908:No)は、ステップS902に戻る。ID対応情報が記憶されている場合(ステップS908:Yes)は、記憶されたID対応情報に基づいて各サービスのVLANへ接続し(ステップS909)、一連の動作を終了する。
【0064】
このように、基地局110は、記憶部360にID対応情報が記憶されていない場合に、VLANタグに特定IDを付与したVLANフレームを送信(ブロードキャスト)することで、ゲートウェイ131からID対応情報を受信する。これにより、基地局110は、イーサネット網101におけるサービスごとのVLAN IDを取得し、サービスごとの各VLANへ接続することができる。
【0065】
また、基地局110は、特定IDを付与したVLANフレームを送信してから一定の期間が経過してもゲートウェイ131からのID対応情報を受信できない場合は、特定IDを付与したVLANフレームを再度送信する。
【0066】
(スイッチの動作)
図10は、スイッチの動作の一例を示すフローチャートである。スイッチ120は、たとえば以下の各ステップを実行する。まず、基地局110からのVLANフレームを受信したか否かを判断し(ステップS1001)、受信するまで待つ(ステップS1001:Noのループ)。VLANフレームを受信すると(ステップS1001:Yes)、受信したVLANフレームが正常か否かを判断する(ステップS1002)。
【0067】
ステップS1002において、受信したVLANフレームが正常でない場合(ステップS1002:No)は、受信したVLANフレームを破棄し(ステップS1003)、一連の動作を終了する。受信したVLANフレームが正常である場合(ステップS1002:Yes)は、受信したVLANフレームのVLAN IDが特定IDであるか否かを判断する(ステップS1004)。
【0068】
ステップS1004において、VLAN IDが特定IDでない場合(ステップS1004:No)は、VLAN IDに対応するポートへ受信したVLANフレームを送信し(ステップS1005)、一連の動作を終了する。これにより、VLAN IDに対応するVLANへVLANフレームが送信される。
【0069】
ステップS1004において、受信したVLANフレームのVLAN IDが特定IDである場合(ステップS1004:Yes)は、受信したVLANフレームを全ポートへ送信し(ステップS1006)、一連の動作を終了する。これにより、VLAN105〜107のそれぞれへVLANフレームが送信される。このように、スイッチ120は、受信したVLANフレームのVLAN IDが特定IDである場合に、受信したVLANフレームをVLAN105〜107のそれぞれへ送信する。
【0070】
(ゲートウェイ装置の動作)
図11は、ゲートウェイ装置の動作の一例を示すフローチャートである。ゲートウェイ装置130のゲートウェイ131〜133のそれぞれは、たとえば以下の各ステップを実行する。まず、保守管理端末140によるID対応情報の登録指示があるか否かを判断する(ステップS1101)。登録指示がない場合(ステップS1101:No)は、ステップS1103へ移行する。登録指示がある場合(ステップS1101:Yes)は、登録指示に基づいて基地局110のMACアドレス、VLAN IDおよびサービスIDを対応付けて登録する(ステップS1102)。
【0071】
つぎに、VLANタグに特定IDが付与されたVLANフレームを受信したか否かを判断する(ステップS1103)。特定IDが付与されたVLANフレームを受信していない場合(ステップS1103:No)は、一連の動作を終了する。特定IDが付与されたVLANフレームを受信した場合(ステップS1103:Yes)は、受信したVLANフレームの送信元のMACアドレスが、ステップS1102によって登録されたMACアドレスか否かを判断する(ステップS1104)。
【0072】
ステップS1104において、登録されたMACアドレスでない場合(ステップS1104:No)は、一連の動作を終了する。登録されたMACアドレスである場合(ステップS1104:Yes)は、MACアドレスと対応付けて登録されたVLAN IDおよびサービスIDのID対応情報を基地局110へ送信し(ステップS1105)、一連の動作を終了する。ステップS1105におけるID対応情報の送信先は、受信したVLANフレームの送信元のMACアドレス(基地局110)である。
【0073】
このように、ゲートウェイ131〜133には、たとえば保守管理端末140によって、基地局のMACアドレスごとに、VLAN IDおよびサービスIDが対応付けて登録される。ゲートウェイ131〜133は、特定IDが付与されたVLANフレームを受信した場合に、基地局110のMACアドレスと対応付けて登録されたVLAN IDおよびサービスIDのID対応情報を基地局110へ送信する。
【0074】
(基地局の接続例)
図12は、基地局のVLANへの接続例を示す図である。基地局110は、ゲートウェイ131,133によって送信されたID対応情報を受信し、受信したID対応情報に基づいてサービスごとのVLANへ接続する。具体的には、符号1201に示すように、基地局110は、サービスID(a)が示すサービスにおいてVLAN105へ接続する。また、符号1202に示すように、基地局110は、サービスID(b)が示すサービスにおいてVLAN107へ接続する。
【0075】
また、基地局110とは異なる基地局1210をイーサネット網101へ接続してもよい。ここで、ゲートウェイ131に対して、基地局1210のMACアドレスと、VLAN ID(5)と、サービスID(a)と、を対応付けて登録したとする。この場合は、基地局1210は、ゲートウェイ131によって送信されたID対応情報を受信し、受信したID対応情報に基づいてサービスごとのVLANへ接続する。具体的には、符号1203に示すように、基地局1210は、サービスID(a)が示すサービスにおいてVLAN105へ接続する。
【0076】
このように、実施の形態にかかる通信システム100においては、VLAN IDとサービスIDのID対応情報をVLAN105〜107のゲートウェイ装置130に記憶しておく。そして、基地局110から要求があった場合にゲートウェイ装置130から基地局110へID対応情報を送信する。これにより、イーサネット網101の各サービスに対応するVLANへ基地局110が接続することが容易になる。
【0077】
たとえば、基地局110の設置時に、保守管理端末140などを基地局110に接続して各種データ(たとえばIPアドレス)を設定しなくても、基地局110が自動的にVLAN105〜107やIP網102に接続して各種データを設定することができる。このため、基地局110の設置時の作業を簡単にすることができる。
【0078】
たとえば、イーサネット網101にスイッチ120を設け、基地局110をスイッチ120に接続することによって基地局110をイーサネット網101に接続する。そして、基地局110によって送信された特定IDをスイッチ120がVLAN105〜107へ送信することで、特定IDをVLAN105〜107へ送信することができる。
【0079】
具体的には、基地局110は、特定IDを含むVLANフレームをスイッチ120へ送信する。そして、スイッチ120は、基地局110から受信したフレームに特定IDが含まれていた場合に、受信したVLANフレームをVLAN105〜107へ送信する。これにより、特定IDをVLAN105〜107へ送信することができる。ゲートウェイ装置130によって送信されたID対応情報は、たとえばスイッチ120によって転送されて基地局110に受信される。
【0080】
また、基地局110は、特定IDとともに基地局110のMACアドレスを送信する。そして、ゲートウェイ装置130は、受信した物理アドレスを送信先としてID対応情報をVLAN105〜107の少なくともいずれかへ送出する。これにより、ID対応情報をゲートウェイ装置130から基地局110へ送信することができる。
【0081】
また、ゲートウェイ装置130は、複数の基地局のMACアドレスごとにID対応情報を対応付けて記憶する。そして、ゲートウェイ装置130は、受信したMAC物理アドレスと対応付けて記憶したID対応情報を送信する。これにより、複数の基地局のそれぞれに対して、サービスごとに使用させるVLANを設定することができる。
【0082】
たとえば、基地局110は、イーサネット網101への接続を契機として特定IDを送信する。これにより、基地局110は、イーサネット網101の接続時にID対応情報を取得することができる。このため、基地局110のプラグイン方式による自動起動を実現することが可能になる。
【0083】
ただし、基地局110が特定IDを送信する契機はイーサネット網101への接続に限らない。たとえば、基地局110は、基地局110の起動時やユーザからのコマンド入力時に特定IDを送信してもよい。これにより、基地局110は、起動時やユーザからのコマンド入力時においてもID対応情報を取得することができる。このため、通信システム100に対して、サービスごとに使用させるVLANを柔軟に設定することができる。
【0084】
また、ID対応情報を記憶して送信する通信装置として、VLAN105〜107とIP網102(他の通信網)との間のゲートウェイ装置130を用いることでID対応情報の設定が容易になる。たとえば、保守管理端末140によって、IP網102を経由してゲートウェイ装置130にID対応情報を設定することができる。ただし、ID対応情報を記憶する通信装置として、VLAN105〜107におけるゲートウェイ装置130以外の通信装置を用いることも可能である。
【0085】
また、基地局110は、特定IDを送信してから一定の期間が経過してもID対応情報を受信できない場合は特定IDを再度送信する。これにより、特定IDの伝送において障害が発生してゲートウェイ装置130が特定IDを受信できなかったり、ID対応情報の伝送において障害が発生して基地局110がID対応情報を受信できなかったりした場合に特定IDを再度送信することができる。このため、基地局110がより確実にID対応情報を取得することができる。
【0086】
(通信システムの変形例)
複数の仮想通信網が設定された通信網としてイーサネット網101を例示したが、複数の仮想通信網が設定された通信網の通信方式はイーサネットに限らない。また、ゲートウェイ装置130にゲートウェイ131〜133を設ける構成について説明したが、ゲートウェイ131〜133をそれぞれ別の通信装置によって実現してもよい。
【0087】
また、基地局110をイーサネット網101へ接続する方法については、スイッチ120への接続に限らない。たとえば、基地局110をイーサネット網101に直接接続するようにしてもよい。この場合は、基地局110は、たとえばブロードキャストによってVLANフレームをVLAN105〜107へ送信する。
【0088】
また、基地局110が送信する特定情報としてVLANフレームの特定IDを例示したが、基地局110が送信する特定情報はVLANフレームの特定IDに限らない。たとえば、通信システム100において新たなフレームを定義し、定義したフレームを特定情報として基地局110が送信するようにしてもよい。
【0089】
以上説明したように、通信システム、基地局、通信装置、スイッチおよび通信方法によれば、各サービスに対応する仮想通信網へ基地局が容易に接続することができる。
【0090】
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0091】
(付記1)複数の仮想通信網が設定された通信網へ接続される基地局であって、前記仮想通信網の識別情報と前記仮想通信網に対応するサービスの識別情報とを要求するための特定情報を前記複数の仮想通信網へ送信する基地局と、
前記複数の仮想通信網の少なくともいずれかに属し、属する仮想通信網の識別情報と前記属する仮想通信網に対応するサービスの識別情報とを対応付けた対応情報を記憶し、前記特定情報を受信した場合に前記対応情報を前記基地局へ送信する通信装置と、
を含むことを特徴とする通信システム。
【0092】
(付記2)前記通信網に設けられ、前記基地局によって送信された特定情報を受信し、受信した特定情報を前記複数の仮想通信網へ送信するスイッチを含み、
前記基地局は、前記スイッチへ接続され、前記特定情報を前記スイッチへ送信することを特徴とする付記1に記載の通信システム。
【0093】
(付記3)前記基地局は、前記特定情報を含むフレームを前記スイッチへ送信し、
前記スイッチは、前記基地局から受信したフレームに前記特定情報が含まれていた場合に前記フレームを前記複数の仮想通信網へ送信することを特徴とする付記2に記載の通信システム。
【0094】
(付記4)前記基地局は、前記特定情報を含む第一フレームまたは前記複数の仮想通信網のいずれかを送信先とする第二フレームを前記スイッチへ送信し、
前記スイッチは、前記基地局から受信した前記第一フレームを前記複数の仮想通信網へ送信し、前記基地局から受信した前記第二フレームを前記送信先へ送信することを特徴とする付記2に記載の通信システム。
【0095】
(付記5)前記スイッチは、前記通信装置によって送信された対応情報を前記基地局へ転送することを特徴とする付記2〜4のいずれか一つに記載の通信システム。
【0096】
(付記6)前記基地局は、前記特定情報とともに前記基地局の物理アドレスを送信し、
前記通信装置は、受信した前記物理アドレスを送信先として前記対応情報を前記仮想通信網へ送出することを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の通信システム。
【0097】
(付記7)前記通信装置は、複数の基地局の物理アドレスごとに前記対応情報を対応付けて記憶し、受信した前記物理アドレスと対応付けて記憶した対応情報を送信することを特徴とする付記6に記載の通信システム。
【0098】
(付記8)前記基地局は、前記通信網への接続を契機として前記特定情報を送信することを特徴とする付記1〜7のいずれか一つに記載の通信システム。
【0099】
(付記9)前記通信装置は、前記属する仮想通信網と他の通信網との間のゲートウェイであることを特徴とする付記1〜8のいずれか一つに記載の通信システム。
【0100】
(付記10)前記基地局は、前記特定情報を送信してから一定の期間が経過しても前記対応情報を受信できない場合は前記特定情報を再度送信することを特徴とする付記1〜9のいずれか一つに記載の通信システム。
【0101】
(付記11)前記基地局は、前記通信装置によって送信された対応情報を受信し、受信した対応情報に基づいてサービスごとに前記仮想通信網へ接続することを特徴とする付記1〜8のいずれか一つに記載の通信システム。
【0102】
(付記12)複数の仮想通信網が設定された通信網へ接続される基地局において、
前記仮想通信網の識別情報と前記仮想通信網に対応するサービスの識別情報とを要求するための特定情報を前記複数の仮想通信網へ送信する送信部と、
前記複数の仮想通信網の少なくともいずれかに属する通信装置から前記特定情報に応じて送信された、前記通信装置が属する仮想通信網の識別情報と前記属する仮想通信網に対応するサービスの識別情報とを対応付けた対応情報を受信する受信部と、
を備えることを特徴とする基地局。
【0103】
(付記13)通信網に設定された複数の仮想通信網の少なくともいずれかに属する通信装置において、
自装置が属する仮想通信網の識別情報と前記属する仮想通信網に対応するサービスの識別情報とを対応付けた対応情報を記憶する記憶部と、
前記通信網へ接続された基地局によって前記複数の仮想通信網へ送信された、前記仮想通信網の識別情報と前記仮想通信網に対応するサービスの識別情報とを要求するための特定情報を受信する受信部と、
前記受信部によって前記特定情報が受信された場合に、前記記憶部によって記憶された対応情報を前記基地局へ送信する送信部と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【0104】
(付記14)複数の仮想通信網が設定された通信網に設けられ、基地局が接続されるスイッチにおいて、
前記基地局によって送信された、前記仮想通信網の識別情報と前記仮想通信網に対応するサービスの識別情報とを要求するための特定情報を受信する受信部と、
前記受信部によって受信された特定情報を前記複数の仮想通信網へ送信する送信部と、
前記複数の仮想通信網の少なくともいずれかに属する通信装置から前記特定情報に応じて送信された、前記通信装置が属する仮想通信網の識別情報と前記属する仮想通信網に対応するサービスの識別情報とを対応付けた対応情報を前記基地局へ転送する転送部と、
を備えることを特徴とするスイッチ。
【0105】
(付記15)複数の仮想通信網が設定された通信網の通信方法において、
前記複数の仮想通信網の少なくともいずれかに属する通信装置に、前記通信装置が属する仮想通信網の識別情報と前記属する仮想通信網に対応するサービスの識別情報とを対応付けた対応情報を記憶し、
前記通信網へ接続された基地局によって、前記仮想通信網の識別情報と前記仮想通信網に対応するサービスの識別情報とを要求するための特定情報を前記複数の仮想通信網へ送信し、
前記特定情報に応じて前記通信装置から前記対応情報を前記基地局へ送信することを特徴とする通信方法。
【符号の説明】
【0106】
100 通信システム
101 イーサネット網
200 対応テーブル
431 ブロードキャスト送信部
432 ユニキャスト送信部
600 VLANフレームフォーマット
610 VLANタグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の仮想通信網が設定された通信網へ接続される基地局であって、前記仮想通信網の識別情報と前記仮想通信網に対応するサービスの識別情報とを要求するための特定情報を前記複数の仮想通信網へ送信する基地局と、
前記複数の仮想通信網の少なくともいずれかに属し、属する仮想通信網の識別情報と前記属する仮想通信網に対応するサービスの識別情報とを対応付けた対応情報を記憶し、前記特定情報を受信した場合に前記対応情報を前記基地局へ送信する通信装置と、
を含むことを特徴とする通信システム。
【請求項2】
前記通信網に設けられ、前記基地局によって送信された特定情報を受信し、受信した特定情報を前記複数の仮想通信網へ送信するスイッチを含み、
前記基地局は、前記スイッチへ接続され、前記特定情報を前記スイッチへ送信することを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記基地局は、前記特定情報を含むフレームを前記スイッチへ送信し、
前記スイッチは、前記基地局から受信したフレームに前記特定情報が含まれていた場合に前記フレームを前記複数の仮想通信網へ送信することを特徴とする請求項2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記基地局は、前記特定情報とともに前記基地局の物理アドレスを送信し、
前記通信装置は、受信した前記物理アドレスを送信先として前記対応情報を前記仮想通信網へ送出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の通信システム。
【請求項5】
前記通信装置は、複数の基地局の物理アドレスごとに前記対応情報を対応付けて記憶し、受信した前記物理アドレスと対応付けて記憶した対応情報を送信することを特徴とする請求項4に記載の通信システム。
【請求項6】
前記基地局は、前記通信網への接続を契機として前記特定情報を送信することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の通信システム。
【請求項7】
複数の仮想通信網が設定された通信網へ接続される基地局において、
前記仮想通信網の識別情報と前記仮想通信網に対応するサービスの識別情報とを要求するための特定情報を前記複数の仮想通信網へ送信する送信部と、
前記複数の仮想通信網の少なくともいずれかに属する通信装置から前記特定情報に応じて送信された、前記通信装置が属する仮想通信網の識別情報と前記属する仮想通信網に対応するサービスの識別情報とを対応付けた対応情報を受信する受信部と、
を備えることを特徴とする基地局。
【請求項8】
通信網に設定された複数の仮想通信網の少なくともいずれかに属する通信装置において、
自装置が属する仮想通信網の識別情報と前記属する仮想通信網に対応するサービスの識別情報とを対応付けた対応情報を記憶する記憶部と、
前記通信網へ接続された基地局によって前記複数の仮想通信網へ送信された、前記仮想通信網の識別情報と前記仮想通信網に対応するサービスの識別情報とを要求するための特定情報を受信する受信部と、
前記受信部によって前記特定情報が受信された場合に、前記記憶部によって記憶された対応情報を前記基地局へ送信する送信部と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項9】
複数の仮想通信網が設定された通信網に設けられ、基地局が接続されるスイッチにおいて、
前記基地局によって送信された、前記仮想通信網の識別情報と前記仮想通信網に対応するサービスの識別情報とを要求するための特定情報を受信する受信部と、
前記受信部によって受信された特定情報を前記複数の仮想通信網へ送信する送信部と、
前記複数の仮想通信網の少なくともいずれかに属する通信装置から前記特定情報に応じて送信された、前記通信装置が属する仮想通信網の識別情報と前記属する仮想通信網に対応するサービスの識別情報とを対応付けた対応情報を前記基地局へ転送する転送部と、
を備えることを特徴とするスイッチ。
【請求項10】
複数の仮想通信網が設定された通信網の通信方法において、
前記複数の仮想通信網の少なくともいずれかに属する通信装置に、前記通信装置が属する仮想通信網の識別情報と前記属する仮想通信網に対応するサービスの識別情報とを対応付けた対応情報を記憶し、
前記通信網へ接続された基地局によって、前記仮想通信網の識別情報と前記仮想通信網に対応するサービスの識別情報とを要求するための特定情報を前記複数の仮想通信網へ送信し、
前記特定情報に応じて前記通信装置から前記対応情報を前記基地局へ送信することを特徴とする通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−199430(P2011−199430A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−61658(P2010−61658)
【出願日】平成22年3月17日(2010.3.17)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】