説明

通信システム、通信装置および画像処理装置

【課題】ユーザの作業負担を抑制しつつ、適切な付加情報を画データに付加して相手先装置へ送信できる通信システム、通信装置および画像処理装置を提供すること。
【解決手段】BOX10からMFP30へ、BOX10に登録されたBOX発信元名称58、および通信システム1に割り当てられた発信元番号55を通知する。一方、MFP30は、自機に予め登録されているMFP発信元名称60と、BOX10から通知されるBOX発信元名称58とに基づいて、発信元名称54を生成する。さらに、MFP30は、送信日時情報52と、発信元名称54と、発信元番号55と、ページ情報56とを含む発信記録50を生成し、その発信記録50を画データのヘッダに合成し、BOX10へ送信する。BOX10は、MFP30から受信した画データを、相手先装置へ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システム、通信装置および画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、送信文書のページ上部に、発信者名を含むヘッダ情報を付加する技術が開示されている。特許文献2には、クライアントのデータ処理装置からファクシミリサーバ装置を介してファクシミリ送信を行うクライアント/サーバシステムが開示されている。また、この特許文献2には、ファクシミリサーバ装置に登録された発信元情報を、ファクシミリデータに付加して送信することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−261377号公報
【特許文献2】特開平11−252304号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、発信元情報の登録や更新などに要するユーザの作業負担が大きいという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、ユーザの作業負担を抑制しつつ、適切な付加情報を画データに付加して相手先装置へ送信できる通信システム、通信装置および画像処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために、本発明の通信システムは、相手先装置との間で通信を行う通信装置と、前記通信装置に接続される画像処理装置とを含むシステムであって、前記通信装置は、第1種付加情報を記憶する第1記憶部を備え、前記画像処理装置は、第2種付加情報を記憶する第2記憶部を備え、前記通信装置から前記画像処理装置へ、前記第1記憶部に記憶された前記第1種付加情報を通知する付加情報通知手段と、前記画像処理装置において、前記付加情報通知手段により通知される前記第1種付加情報と、前記第2記憶部に記憶される前記第2種付加情報とを含む第3種付加情報を生成する生成手段と、前記生成手段により生成される第3種付加情報を、画データに付加して、前記画像処理装置から前記通信装置へ送信する第1通信手段と、前記第1通信手段により送られてくる前記画データを、前記通信装置から前記相手先装置へ送信する第2通信手段とを備える。
【0007】
なお、本発明は、通信システムを構成する通信装置、通信システムを構成する画像処理装置、または、これらの各装置を制御する制御装置、通信方法、通信プログラム、該プログラムを記録する記録媒体等の種々の態様で実現可能である。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の通信システムによれば、通信装置から画像処理装置へ、第1種付加情報が通知され、画像処理装置において、第1種付加情報と、第2記憶部に記憶される第2種付加情報とを含む第3種付加情報が生成される。そして、その第3種付加情報が付加された画データが、画像処理装置から通信装置へ送信され、さらに、前記通信装置から相手先装置へ送信される。よって、ユーザの作業負担を抑制しつつ、適切な付加情報を画データに付加して相手先装置へ送信できるという効果がある。例えば、ユーザは、第1種付加情報と第2種付加情報とのうち、いずれか一方を適宜変更することにより、適切な付加情報を生成させることができる。したがって、ユーザの作業負担を抑制しつつ、ユーザの望む付加情報を生成し、相手先装置へ送信できる。また、1台の通信装置に複数台の画像処理装置が接続される場合において、第1種付加情報として記憶された情報の内容を変更したい場合、ユーザは通信装置の第1記憶部に記憶された第1種付加情報のみを変更すれば良い。よって、複数台の画像処理装置の各々について付加情報の変更作業を行う場合に比較して、ユーザの作業負担が抑制される。
【0009】
請求項2記載の通信システムによれば、請求項1記載の通信システムの奏する効果に加え、第1種付加情報を相手先装置へ通知することが必要な場合と不要な場合とに応じて、第3種付加情報を変更でき、適切な付加情報を相手先装置へ送信できるという効果がある。
【0010】
請求項3記載の通信システムによれば、請求項1または2に記載の通信システムの奏する効果に加え、第2種付加情報を相手先装置へ通知することが必要な場合と不要な場合とに応じて、第3種付加情報を変更でき、適切な付加情報を相手先装置へ送信できるという効果がある。
【0011】
請求項4記載の通信システムによれば、請求項1から3のいずれかに記載の通信システムの奏する効果に加え、第1種付加情報は第2種付加情報よりも先頭側に配置されるので、発信元を示す情報のうち、上位の階層を示す情報を第1種付加情報とし、下位の階層を示す情報を第2種付加情報とすることにより、上位の階層を示す情報の次に、下位の階層を示す情報が配置された第3種付加情報を生成できるという効果がある。
【0012】
請求項5記載の通信システムによれば、請求項1から4のいずれかに記載の通信システムの奏する効果に加え、第1種付加情報と第2種付加情報とが連続して配置された第3種付加情報を生成できるという効果がある。
【0013】
請求項6記載の通信システムによれば、請求項1から5のいずれかに記載の通信システムの奏する効果に加え、相手先装置の識別情報に対応付けられている第2種付加情報を、第3種付加情報に含めることができるという効果がある。
【0014】
請求項7記載の通信システムによれば、請求項6記載の通信システムの奏する効果に加え、相手先装置の識別情報に対応する第2種付加情報が記憶されていない場合であっても、適切な第3種付加情報を生成できるという効果がある。
【0015】
請求項8記載の通信システムによれば、請求項6または7に記載の通信システムの奏する効果に加え、相手先装置の識別情報に対応付けられている第1種付加情報を、第3種付加情報に含めることができるという効果がある。
【0016】
請求項9記載の通信システムによれば、請求項8記載の通信システムの奏する効果に加え、相手先装置の識別情報に対応する第1種付加情報が記憶されていない場合であっても、適切な第3種付加情報を生成できるという効果がある。
【0017】
請求項10記載の通信システムによれば、請求項1から9のいずれかに記載の通信システムの奏する効果に加え、第3種付加情報が冗長となるのを抑制できるという効果がある。
【0018】
請求項11記載の通信装置によれば、請求項1記載の通信システムと同様の効果を奏する。
【0019】
請求項12記載の画像処理装置によれば、請求項1記載の通信システムと同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態である通信システムの電気的構成を示すブロック図である。
【図2】(a)は、発信記録の一例を示す図であり、(b)は、発信記録の生成手順を説明するシーケンス図である。
【図3】(a)は、MFP発信元名称テーブルの構成の一例を模式的に示す図であり、(b)は、電話帳メモリの構成の一例を模式的に示す図であり、(c)は、BOX発信元名称テーブルの構成の一例を模式的に示す図である。
【図4】MFPのCPUによって実行されるMFP側FAX処理を示すフローチャートである。
【図5】BOXのCPUによって実行されるBOX側FAX処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、通信装置の一例である回線制御装置(以下「BOX」と称す)10と、画像処理装置の一例である多機能周辺装置(以下、「MFP」と称す)30とを含む、本発明の通信システム1の電気的構成を示したブロック図である。通信システム1は、ユーザの作業負担を抑制しつつ、適切な発信元名称を画データに付加して、相手先装置へ送信できるように構成されている。
【0022】
BOX10は、電話回線網100を介して外部装置102との間で通信を行う。BOX10には、CPU11、ROM12、RAM13、フラッシュメモリ14、無線LAN送受信部16、無線LANアンテナ部17、モデム18、電話回線接続部19、液晶表示装置(LCD)22、操作部23が設けられる。これらは、入出力ポート15を介して互いに通信可能に接続されている。
【0023】
CPU11は、ROM12等に記憶される固定値やプログラム或いは、無線通信202を介して送受信される各種信号に従って、入出力ポート15と接続された各部を制御する。ROM12は、書換不能なメモリであって、図5を参照して後述する処理などを実行するための制御プログラム12aを記憶する。RAM13は、書換可能な揮発性のメモリであって、MFP30から供給される画データを格納する画データメモリ13a、相手先装置のファクシミリ番号(FAX番号)を記憶する送信先番号メモリ13bが設けられる。
【0024】
フラッシュメモリ14は、書換可能な不揮発性のメモリであり、発信元番号メモリ14a、BOX発信元名称テーブル14b、BOX発信元名称利用フラグ14cが設けられる。発信元番号メモリ14aは、この通信システム1に割り当てられたFAX番号(発信元番号)を記憶する。BOX発信元名称テーブル14bは、ユーザによって登録されたBOX発信元名称を記憶する。BOX発信元名称については、図2を参照して後述する。
【0025】
BOX発信元名称利用フラグ14cは、画データに付加する発信記録に、BOX発信元名称を含めるか否かを示すフラグである。BOX発信元名称利用フラグ14cがオンに設定されている場合、BOX10は、BOX発信元名称を含む発信記録が付加された画データを、相手先装置へ送信し、オフに設定されている場合、BOX発信元名称を含まない発信記録が付加された画データを、相手先装置へ送信する。なお、ユーザは、所定の手順でBOX10の操作部23を操作することにより、BOX発信元名称利用フラグ14cのオンオフを切替えることができる。
【0026】
無線LAN送受信部16は、IEEE802.11b/gの規格に準拠した無線LANにより、無線通信202を行う回路である。この無線LAN送受信部16により、BOX10とMFP30との間が、無線LANアンテナ部17を介して通信可能に接続される。モデム18は、ファクシミリ送信すべき画データを、電話回線網100に伝送可能な信号に変調して電話回線接続部19を介して送信し、または、電話回線網100から電話回線接続部19を介して入力された信号を画データへ復調するものである。電話回線接続部19は、電話回線網100とBOX10との間を接続するものであり、モデム18からの指示に従って、回線を閉結または切断することにより、外部装置102との間の接続状態を制御する。LCD22は、BOX10の操作方法を案内するためのメッセージ等を表示する。操作部23は、BOX10に設定値や指示を入力するためのキー群である。
【0027】
なお、本実施形態において、BOX10は、電話回線網100を介したG3FAXにより画データの送受信を行うものとして説明するが、BOX10は、G4FAX、IPFAXやInternetFAXなど、他の規格により送受信を行うものであっても良い。
【0028】
MFP30は、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能などを有し、CPU31、ROM32、RAM33、フラッシュメモリ34、無線LAN送受信部36、無線LANアンテナ部37、プリンタ38、スキャナ39、LCD40、操作部41、計時回路42が設けられる。これらは、入出力ポート35を介して互いに通信可能に接続されている。
【0029】
CPU31は、ROM32等に記憶される固定値やプログラム或いは、無線通信202を介して送受信される各種信号に従って、入出力ポート35と接続された各部を制御する。ROM32は、書換不能なメモリであって、図4を参照して後述する処理などを実行するための制御プログラム32aを記憶する。RAM33は、書換可能な揮発性のメモリであって、画データメモリ33a、発信記録メモリ33bが設けられる。画データメモリ33aは、スキャナ39により生成された画データや、図示しないメモリカードから読み込まれた画データを格納する。詳細は図2を参照して後述するが、MFP30は、画データメモリ33aに格納された画データに発信記録を付加して、BOX10へ送信する。発信記録メモリ33bは、画データに付加すべき発信記録を生成するための情報を記憶する。
【0030】
フラッシュメモリ34は、書換可能な不揮発性のメモリであり、電話帳メモリ34a、MFP発信元名称テーブル34b、MFP発信元名称利用フラグ34c、BOX発信元名称利用フラグ34dが設けられる。電話帳メモリ34aは、ユーザによって予め登録された複数種類のFAX番号を記憶する。MFP発信元名称テーブル34bは、MFP30のユーザが操作部41から入力したMFP発信元名称を格納する。なお、MFP発信元名称については、図2を参照して後述する。
【0031】
MFP発信元名称利用フラグ34cは、MFP発信元名称を発信記録に含めるか否かを示すフラグである。詳細は図2を参照して後述するが、MFP発信元名称利用フラグ34cがオンに設定されている場合、MFP30は、MFP発信元名称を含む発信記録を、画データに付加し、オフに設定されている場合、MFP発信元名称を含まない発信記録を、画データに付加する。
【0032】
BOX発信元名称利用フラグ34dは、BOX発信元名称を発信記録に含めるか否かを示すフラグである。BOX発信元名称利用フラグ34dがオンに設定されている場合、MFP30は、BOX発信元名称を含む発信記録を、画データに付加し、オフに設定されている場合、BOX発信元名称を含まない発信記録を、画データに付加する。なお、ユーザは、所定の手順でMFP30の操作部41を操作することにより、これらフラグ34c,34dのオンオフを切替えることができる。
【0033】
無線LAN送受信部36はBOX10の無線LAN送受信部16と同様に構成された回路であり、BOX10との間で無線通信202を形成する。プリンタ38は用紙に画像を形成するものである。スキャナ39は原稿の読み取りを実行し、画データを生成する。LCD40は、MFP30の操作手順や各種情報、メッセージ等を表示する。操作部41は、MFP30に設定値や指示を入力するためのキー群である。計時回路42は、現在時刻(日付けを含む)を計時する回路であり、MFP30の電源オフ後も現在時刻の計時を継続する。
【0034】
なお、図1に示すように、1台のBOX10と通信可能なMFP30が複数台存在していても良い。その場合、各MFP30が1台のBOX10を介して、外部装置102へ画データをファクシミリ送信できるように通信システム1が構成される。ただし、各MFP30は同一の構成であっても良いので、図1においては、1台のMFP30のみ内部構成を図示し、他のMFP30については内部構成の図示を省略する。
【0035】
図2(a)は、発信記録50の一例を示す図である。図2(a)に示すように、発信記録50は、送信日時情報52、発信元名称54、発信元番号55、ページ情報56を含み、画データのヘッダに付加される。画データを受信した相手先装置において、画データが印刷出力されると、受信者は、画データのヘッダに付加された発信記録50に基づき、発信に関するこれらの情報を知る。
【0036】
送信日時情報52は、ファクシミリ送信が実行された日時を示す情報である。発信元名称54は、画データの発信元を示す情報であり、BOX発信元名称58と、MFP発信元名称60とを含む。発信元名称54の生成の手順については、図2(b)を参照して後述する。発信元番号55は、通信システム1に割り当てられたFAX番号(発信元番号メモリ14aに記憶された発信元番号)を示す情報である。ページ情報56は、ファクシミリ送信される画データが、何ページ目の画データであるかを示す情報である。
【0037】
図2(b)は、発信記録50の生成手順を説明するシーケンス図である。図2(b)に示すように、まず、BOX10からMFP30へ、BOX10が記憶するBOX発信元名称58と、発信元番号55とを通知する(J1)。MFP30は、これらの情報を受信すると、自機に予め記憶されているMFP発信元名称60と、BOX10から通知されるBOX発信元名称58とに基づいて、発信元名称54を生成する。さらに、MFP30は、送信日時情報52と、発信元名称54と、発信元番号55と、ページ情報56とを含む発信記録50を生成し、その発信記録50を画データのヘッダに合成し、BOX10へ送信する(J2)。一方、BOX10は、MFP30から送られてきた画データを、相手先装置である外部装置102へ送信する(J3)。
【0038】
通信システム1によれば、ユーザの作業負担を抑制しつつ、適切な発信元名称54を画データに付加して相手先装置へ送信できる。例えば、1台のBOX10に複数台のMFP30が接続されている場合には、発信元名称54のうち共通部分(例えば会社名)を、BOX発信元名称58としてBOX10に予め登録しておき、MFP30毎に異なる部分(例えば部署名)を、MFP発信元名称60としてMFP30に設定することができる。このようにすれば、BOX発信元名称58とMFP発信元名称60とに基づいて生成される発信元名称54(例えば、会社名+部署名)により、通信システム1内のいずれのMFP30から発信された画データであるかを示すことができる。
【0039】
また、通信システム1にMFP30を増設する場合、ユーザは、増設したMFP30にはMFP発信元名称60のみを設定すれば良い。すなわち、発信元名称54のうち共通部分(例えば、会社名)については、増設したMFP30に新たに登録する必要がない。よって、MFP30を増設した場合におけるユーザの作業負担を抑制できる。
【0040】
また、発信元名称54の共通部分(例えば、会社名)が変更になった場合、ユーザは、BOX10において、BOX発信元名称58のみを変更すれば良く、複数台のMFP30の各々について設定を変更する必要がないので、通信システム1の管理に要する作業負担を抑制できる。
【0041】
また、例えば、A社において複数の部署が共通で1台のMFP30を使用している場合など、MFP発信元名称60のみを頻繁に変更したい場合、ユーザは、MFP発信元名称60の設定のみを変更すれば良く、共通部分であるBOX発信元名称58については変更を意識する必要がない。したがって、ユーザの作業負担を抑制しつつ、ユーザの望む発信元名称54を生成し、相手先装置へ送信できる。
【0042】
なお、本実施形態においては、BOX発信元名称58を、MFP発信元名称60よりも先頭側に配置するものとする。よって、発信元名称54のうち、上位の階層を示す情報(例えば、会社名)をBOX発信元名称58として設定し、下位の階層を示す情報(例えば、部署名)をMFP発信元名称60として設定することにより、上位の階層を示す情報の次に、下位の階層を示す情報が配置された発信元名称54(例えば、A社開発部)を生成できる。
【0043】
また、例えば、家庭に1台のBOX10が設置され、家族の各々がMFP30を所有している場合、発信元名称54のうち、上位の階層を示す情報(例えば、名字)をBOX発信元名称58として設定し、下位の階層を示す情報(例えば、名前)をMFP発信元名称60として設定することにより、姓名の順に情報が配置された発信元名称54を生成できる。
【0044】
また、発信元名称54において、BOX発信元名称58とMFP発信元名称60とは連続して配置される。すなわち、BOX発信元名称58と、MFP発信元名称60との間に他の情報は介在させない。このようにすれば、BOX発信元名称58とMFP発信元名称60とを一連一体のものとして、受信者に読ませることができる。
【0045】
図3(a)は、MFP30に設けられたMFP発信元名称テーブル34bの構成の一例を模式的に示す図である。MFP発信元名称テーブル34bは、ユーザが登録したMFP発信元名称60を記憶するテーブルであり、各MFP発信元名称60には、標準設定フラグ62と、管理番号64とが対応付けられる。
【0046】
標準設定フラグ62は、デフォルトのMFP発信元名称60を示すフラグである。ユーザは、MFP発信元名称テーブル34bが記憶する複数のMFP発信元名称60のうち、いずれか1つを、デフォルトのMFP発信元名称60として予め選択しておく。図3(a)においては、デフォルトのMFP発信元名称60を示す標準設定フラグ62を、○で示している。管理番号64は、MFP発信元名称テーブル34bに記憶された複数種類のMFP発信元名称60の各々に割り当てられたユニークな値である。MFP発信元名称60は、この管理番号64により、電話帳メモリ34aに記憶されたFAX番号と対応付けられる。
【0047】
図3(b)は、MFP30に設けられた電話帳メモリ34aの構成の一例を模式的に示す図である。電話帳メモリ34aは、MFP30においてユーザが登録したFAX番号66を記憶するメモリであり、MFP発信元名称60の管理番号64を、各FAX番号66に対応付けて記憶している。
【0048】
MFP30は、相手先装置のFAX番号と同一のFAX番号66が、電話帳メモリ34aに登録されている場合、そのFAX番号に対応付けられた管理番号64を用いて、当該管理番号64で特定されるMFP発信元名称60をMFP発信元名称テーブル34bから読み出し、そのMFP発信元名称60を含む発信元名称54を生成する。ただし、相手先装置のFAX番号と同一のFAX番号66が電話帳メモリ34aに記憶されていない場合、または、相手先装置のFAX番号と同一のFAX番号66が記憶されているが、そのFAX番号66に対応する管理番号64が、電話帳メモリ34aに記憶されていない場合、デフォルトのMFP発信元名称60を含む発信元名称54を生成する。
【0049】
図3(c)は、BOX10に設けられるBOX発信元名称テーブル14bの構成の一例を模式的に示す図である。BOX発信元名称テーブル14bは、ユーザが登録したBOX発信元名称58を記憶するテーブルであり、各BOX発信元名称58には、標準設定フラグ68と、FAX番号70とが対応付けられる。
【0050】
標準設定フラグ68は、デフォルトのBOX発信元名称58を示すフラグである。ユーザは、BOX発信元名称テーブル14bが記憶する複数のBOX発信元名称58のうち、いずれか1つを、デフォルトのBOX発信元名称58として予め選択しておく。図3(c)においては、デフォルトのBOX発信元名称58の標準設定フラグ68を○で示している。FAX番号70は、BOX10においてユーザにより登録されたFAX番号である。なお、BOX10のBOX発信元名称テーブル14bと、MFP30の電話帳メモリ34aとには、同一のFAX番号が登録されていても良いし、いずれか一方のみに登録されたFAX番号が存在していても良い。
【0051】
このように、BOX発信元名称テーブル14bによれば、複数種類のBOX発信元名称58には、FAX番号70が対応付けられている。よって、BOX10は、相手先装置のFAX番号と同一のFAX番号70に対応するBOX発信元名称58が、BOX発信元名称テーブル14bに登録されている場合、当該BOX発信元名称58を読み出し、MFP30へ通知する。ただし、相手先装置のFAX番号と同一のFAX番号70がBOX発信元名称テーブル14bに記憶されていない場合、または、相手先装置のFAX番号と同一のFAX番号70が記憶されているが、そのFAX番号70に対応する、BOX発信元名称58が、BOX発信元名称テーブル14bに記憶されていない場合、デフォルトのBOX発信元名称58をMFP30に通知する。
【0052】
なお、ユーザは、所定の手順でMFP30の操作部41を操作することにより、各FAX番号66にどのMFP発信元名称60を対応付けるかを設定でき、また、所望のMFP発信元名称60をデフォルトとして選択できる。同様に、所定の手順でBOX10の操作部23を操作することにより、各FAX番号70とBOX発信元名称58とをどのように対応付けるかを設定でき、また、所望のBOX発信元名称58をデフォルトとして選択できる。
【0053】
図4は、MFP30のCPU31が実行するMFP側FAX処理を示すフローチャートである。この処理は、発信記録50を生成し、画データに付加してBOX10へ送信する処理である。なお、ファクシミリ送信すべき画データは、この処理の開始前に、MFP30のスキャナ39により生成されて、画データメモリ33aに格納されているものとする。また、ファクシミリ送信の相手先装置を特定するためのFAX番号(以下、送信先番号という)は、MFP30において、ユーザが設定済みであるものとする。
【0054】
まず、ステップS402(以下、ステップを省略)において、CPU31は、BOX10へ送信先番号を通知する(S402)。次に、CPU31は、MFP発信元名称利用フラグ34cがオンであるか否かを判断する(S404)。S404の判断が肯定される場合(S404:Yes)、CPU31は、送信先番号と同一のFAX番号66に対応付けられているMFP発信元名称60を読み出し、発信記録メモリ33bに記憶する(S406)。具体的には、電話帳メモリ34a(図3(b))を参照し、送信先番号と同一のFAX番号66に対応付けられた管理番号64を取得し、その管理番号64で特定されるMFP発信元名称60を、MFP発信元名称テーブル34bから読み出す。
【0055】
ただし、送信先番号と同一のFAX番号66に対応付けられているMFP発信元名称60が存在しない場合、CPU31は、標準設定フラグ62が示すデフォルトのMFP発信元名称60(図3(a)参照)を読み出し、発信記録メモリ33bに記憶する(S406)。なお、S404の判断が否定される場合(S404:No)、CPU31は、S406の処理をスキップする。
【0056】
次に、CPU31は、BOX発信元名称利用フラグ34dがオンであるか否かを判断する(S408)。S408の判断が肯定される場合(S408:Yes)、CPU31は、BOX発信元名称58と発信元番号55とを要求するデータ送信要求を、BOX10へ送信する(S410)。次に、CPU31は、BOX発信元名称58を受信できたか否かを判断し(S412)、S412の判断が肯定される場合(S412:Yes)、BOX10から受信したBOX発信元名称58および発信元番号55を、発信記録メモリ33bに記憶する(S414)。
【0057】
次に、CPU31は、MFP発信元名称60が発信記録メモリ33bに記憶されているか否かを判断する(S415)。S415の判断が肯定される場合(S415:Yes)、CPU31は、発信記録メモリ33bに記憶されたBOX発信元名称58とMFP発信元名称60とに、重複して含まれる文字列があるか否かを判断する(S416)。本実施形態においては、処理速度向上のため、重複して含まれる文字列を検索する際には、MFP発信元名称60については文字列の先頭から検索し、一方、BOX発信元名称58については文字列の末尾から検索するものとする。人物の所属を示す発信元名称が階層的に記述されている場合、例えば、BOX発信元名称58が「A社開発部」であり、MFP発信元名称60が「開発部山田」である場合、MFP発信元名称60の先頭と、BOX発信元名称58の末尾とにおいて、文字列が重複している可能性が高いからである。
【0058】
重複文字列があると判断される場合(S416:Yes)、CPU31は、BOX発信元名称58とMFP発信元名称60とのうちいずれか一方から重複文字列を削除し(S418)、BOX発信元名称58の末尾にMFP発信元名称60を連結した文字列を、発信元名称54として生成する(S424)。このようにすれば、BOX発信元名称58とMFP発信元名称60とを連結した文字列(例えば、A社開発部開発部山田)から重複部分(開発部)が削除された発信元名称54(例えば、A社開発部山田)を生成できるので、発信元名称54が冗長となるのを抑制できる。
【0059】
一方、重複文字列がないと判断される場合(S416:No)、CPU31は、S418の処理をスキップし、BOX発信元名称58とMFP発信元名称60とを連結して、発信元名称54を生成する(S424)。すなわち、BOX発信元名称58とMFP発信元名称60とを含む発信元名称54を生成する。一方、MFP発信元名称60が発信記録メモリ33bに記憶されていないと判断される場合(S415:No)、CPU31は、発信記録メモリ33bに格納されたBOX発信元名称58に基づいて、BOX発信元名称58を含み、MFP発信元名称60を含まない発信元名称54を生成する(S424)。
【0060】
また、BOX発信元名称利用フラグ34dがオフであると判断される場合(S408:No)、CPU31は、発信元番号55を要求するデータ送信要求をBOX10へ送信し(S420)、そのデータ送信要求に応じてBOX10から送られてくる発信元番号55を、発信記録メモリ33bに記憶する(S422)。
【0061】
また、詳細は図5を参照して後述するが、MFP30からBOX10へ、BOX発信元名称58と発信元番号55とを問い合わせた場合であっても(S410)、BOX10が、MFP30へ発信元番号55のみを返す場合がある。その場合、MFP30は、BOX発信元名称58を受信できないので(S412:No)、CPU31は、BOX10から受信した発信元番号55を、発信記録メモリ33bに記憶する(S422)。
【0062】
次に、CPU31は、MFP発信元名称60が発信記録メモリ33bに記憶されているか否かを判断する(S423)。S423の判断が肯定される場合(S423:Yes)CPU31は、BOX発信元名称58を含まず、MFP発信元名称60を含む発信元名称54を生成する(S424)。
【0063】
次に、CPU31は、計時回路42から読み出した現在の日時に基づいて、送信日時情報52を生成し(S426)、ページ毎にページ情報56を生成し(S428)、送信日時情報52、発信元名称54、発信元番号55、ページ情報56を含む発信記録50(図2参照)を生成する(S430)。ただし、BOX10からBOX発信元名称58を受信せず(S422)、且つ、MFP発信元名称60が発信記録メモリ33bに記憶されていない場合(S423:No)、CPU31は、発信元名称54を生成せず、発信元名称54を含まない発信記録50を生成する(S430)。
【0064】
次に、CPU31は、発信記録50をラスタライズし、画データのヘッダに付加する(S432)。そして、CPU31は、発信記録50が付加された画データを、BOX10へ送信する(S434)。
【0065】
図5は、BOX10のCPU11が実行するBOX側FAX処理を示すフローチャートである。この処理は、MFP30から画データを受信し、その画データを相手先装置へファクシミリ送信する処理である。この処理は、BOX10が、MFP30からファクシミリ送信の要求を受け付けた場合に開始される。
【0066】
まず、CPU11は、MFP30から送信先番号を受信し(S502)、次に、MFP30からデータ送信要求を受信する(S504)。次に、そのデータ送信要求が、BOX発信元名称58の送信要求を含むか否かを判断する(S506)。S506の判断が肯定される場合(S506:Yes)、CPU11は、BOX発信元名称利用フラグ14cがオンか否かを判断する(S508)。S508の判断が肯定される場合(S508:Yes)、CPU11は、送信先番号と同一のFAX番号70に対応付けられたBOX発信元名称58を、BOX発信元名称テーブル14bから読み出す(S510)。ただし、送信先番号と同一のFAX番号70に対応付けられたBOX発信元名称58が、BOX発信元名称テーブル14bに記憶されていない場合、CPU11は、標準設定フラグ68が示すデフォルトのBOX発信元名称58(図3(c))を読み出す(S510)。
【0067】
次に、CPU11は、発信元番号メモリ14aから発信元番号55を読み出し(S512)、その発信元番号55と、BOX発信元名称テーブル14bから読み出したBOX発信元名称58とを、MFP30へ通知する(S514)。一方、S506またはS508のいずれかが否定される場合(S506:No,S508:No)、すなわち、MFP30において、BOX発信元名称利用フラグ34dがオフに設定されている場合、または、BOX10において、BOX発信元名称利用フラグ14cがオフに設定されている場合、CPU11は、発信元番号メモリ14aから発信元番号55を読み出し(S516)、その発信元番号55をMFP30へ通知する(S518)。
【0068】
次に、CPU11は、発信記録50が付加された画データをMFP30から受信し(S520)、その画データを、送信先番号で特定される相手先装置へファクシミリ送信し(S522)、処理を終了する。
【0069】
本実施形態の通信システム1によれば、送信先番号と同一のFAX番号66,70に対応付けられているBOX発信元名称58およびMFP発信元名称60を、発信元名称54に含めることができる。また、送信先番号と同一のFAX番号66,70にBOX発信元名称58およびMFP発信元名称60が対応付けられていない場合であっても、デフォルト(既定)のBOX発信元名称58またはデフォルトのMFP発信元名称60を、発信元名称54に含めることができるので、送信先や状況に応じた適切な発信元名称54を生成できる。
【0070】
また、BOX発信元名称58の有無およびMFP発信元名称60の有無を組み合わせることにより、BOX発信元名称58とMFP発信元名称60とから、3パターンの発信元名称54(BOX発信元名称58とMFP発信元名称60とを含む、BOX発信元名称58のみを含む、MFP発信元名称60のみを含む)を生成できる。よって、3パターンの発信元名称54を予め登録しておく場合に比べて、登録に要するユーザの作業負担を抑制できる。
【0071】
例えば、自宅でビジネスを行う者にとっては、会社としてのファクシミリ送信と、一個人としてのファクシミリ送信とで、発信元名称54を変更したい場合がある。その場合、ユーザは、BOX発信元名称58として会社名を登録し、MFP発信元名称60として個人名を設定しておくことにより、発信元名称54を、会社名、個人名、または会社名および個人のいずれかに、容易に切替えることができる。
【0072】
すなわち、ユーザは、MFP発信元名称利用フラグ34cをオフに設定し、BOX発信元名称利用フラグ14b,34dをオンに設定することにより、BOX発信元名称58(例えば、会社名)のみを発信元名称54に含めることができる。同様に、例えば、MFP発信元名称利用フラグ34cをオンに設定し、BOX発信元名称利用フラグ14b,34dのいずれかをオフに設定することにより、MFP発信元名称60(例えば、個人の氏名)のみを発信元名称54に含めることができる。
【0073】
上記実施形態において、BOX10が通信装置の一例である。MFP30が画像処理装置の一例である。外部装置102が相手先装置の一例である。フラッシュメモリ14が第1記憶部、第1識別情報記憶部、および第1設定部の一例である。BOX発信元名称利用フラグ14cが第1設定情報の一例である。フラッシュメモリ34が第2記憶部、第2識別情報記憶部、第1設定部、および第2設定部の一例である。MFP発信元名称利用フラグ34cが第2設定情報の一例である。BOX発信元名称利用フラグ34dが第1設定情報の一例である。BOX発信元名称58が第1種付加情報の一例であり、MFP発信元名称60が第2種付加情報の一例である。FAX番号が識別情報の一例である。S402を実行するCPU31が識別情報通知手段の一例である。S412を実行するCPU31が第2受信手段の一例である。S424を実行するCPU31が生成手段の一例である。S434を実行するCPU31が第1通信手段、第2送信手段の一例に相当する。S514を実行するCPU11が付加情報通知手段の一例である。S520を実行するCPU11が第1受信手段の一例である。S522を実行するCPU11が第2通信手段、第1送信手段の一例に相当する。
【0074】
なお、上記実施形態においては、図5のS424の処理により生成される発信元名称54が、第3種付加情報の一例に相当する。すなわち、BOX発信元名称58とMFP発信元名称60とを含む発信元名称54(第1形態)、BOX発信元名称58を含みMFP発信元名称60を含まない発信元名称54(第2形態)、BOX発信元名称58を含まずMFP発信元名称60を含む発信元名称54(第3形態)が、それぞれ、第3種付加情報の一例に相当する。しかしながら、送信日時情報52,発信元名称54、発信元番号55、ページ情報56を含む発信記録50が、第3種付加情報の一例であっても良い。また、発信記録50に含めるべき情報は、適宜変更しても良い。
【0075】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
【0076】
例えば、上記実施形態では、MFP30が画像処理装置の一例であったが、携帯電話機、パーソナルコンピュータ、デジタルカメラなど各種の装置が画像処理装置の一例となり得る。
【0077】
また、上記実施形態の通信システム1には、1台のBOX10に複数台のMFP30が接続されていたが、1台のBOX10に1台のMFP30が接続されている使用態様においても、本発明を適用可能である。
【0078】
また、上記実施形態において、送信日時情報52、発信元番号55、ページ情報56を発信記録50に含めるか否かを、MFP30においてユーザが選択できるように構成しても良い。
【0079】
また、予め登録されているMFP発信元名称60に代えて、MFP30においてユーザが操作部41から入力したMFP発信元名称60を、発信元名称54に含めるように構成しても良い。また、MFP30においてログイン中のユーザ名を、MFP発信元名称60として、発信元名称54に含めるように構成しても良い。
【0080】
また、上記実施形態では、BOX発信元名称58をMFP発信元名称60よりも先頭側に配置していたが、これら発信元名称58,60をどのような順序で配置すべきかを、ユーザが設定できるように構成しても良い。
【0081】
また、上記実施形態では、BOX発信元名称テーブル14bにおいて、1つのBOX発信元名称58がデフォルトとして設定されていた(図3(c)参照)。しかしながら、BOX10を介してファクシミリ送信を行うMFP30が複数台存在する場合には、MFP30毎に、デフォルトのBOX発信元名称58を設定可能に構成しても良い。
【0082】
また、上記実施形態において、BOX発信元名称テーブル14bに1種類のBOX発信元名称58のみが記憶されている場合、またはMFP発信元名称テーブル34bに1種類のMFP発信元名称60のみが記憶されている場合、全ての相手先装置に対して、その1種類のBOX発信元名称58、またはMFP発信元名称60を用いるように構成しても良い。
【符号の説明】
【0083】
1 通信システム
10 BOX
14b BOX発信元名称テーブル
30 MFP
34a 電話帳メモリ
34b MFP発信元名称テーブル
54 発信元名称
58 BOX発信元名称
60 MFP発信元名称
102 外部装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相手先装置との間で通信を行う通信装置と、前記通信装置に接続される画像処理装置とを含む通信システムであって、
前記通信装置は、第1種付加情報を記憶する第1記憶部を備え、
前記画像処理装置は、第2種付加情報を記憶する第2記憶部を備え、
前記通信装置から前記画像処理装置へ、前記第1記憶部に記憶された前記第1種付加情報を通知する付加情報通知手段と、
前記画像処理装置において、前記付加情報通知手段により通知される前記第1種付加情報と、前記第2記憶部に記憶される前記第2種付加情報とを含む第3種付加情報を生成する生成手段と、
前記生成手段により生成される第3種付加情報を、画データに付加して、前記画像処理装置から前記通信装置へ送信する第1通信手段と、
前記第1通信手段により送られてくる前記画データを、前記通信装置から前記相手先装置へ送信する第2通信手段とを備える通信システム。
【請求項2】
前記第1種付加情報を前記第3種付加情報に含めるかを示す第1設定情報を記憶する第1設定部を備え、
前記生成手段は、前記第1設定部に記憶される前記第1設定情報が、前記第1種付加情報を前記第3種付加情報に含めないことを示すものである場合、前記第1種付加情報を含まない前記第3種付加情報を生成する請求項1記載の通信システム。
【請求項3】
前記第2種付加情報を前記第3種付加情報に含めるかを示す第2設定情報を記憶する第2設定部を備え、
前記生成手段は、前記第2設定部に記憶される前記第2設定情報が、前記第2種付加情報を前記第3種付加情報に含めないことを示すものである場合、前記第2種付加情報を含まない前記第3種付加情報を生成する請求項1または2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記第1種付加情報と前記第2種付加情報とは、それぞれ、前記画データの発信元を示す情報であって、
前記生成手段は、前記第3種付加情報において、前記第1種付加情報を前記第2種付加情報よりも先頭側に配置する請求項1から3のいずれかに記載の通信システム。
【請求項5】
前記生成手段は、前記第3種付加情報において、前記第1種付加情報と前記第2種付加情報とを連続して配置する請求項1から4のいずれかに記載の通信システム。
【請求項6】
前記画像処理装置は、
予め登録された複数種類の識別情報を記憶する第2識別情報記憶部と、
前記相手先装置を特定するための識別情報を前記通信装置へ通知する識別情報通知手段とを備え、
前記第2記憶部には、前記第2種付加情報として、複数種類の第2種付加情報が記憶され、且つ、前記複数種類の第2種付加情報は、前記第2識別情報記憶部に記憶された識別情報に対応付けられたものであって、
前記生成手段は、前記複数種類の第2種付加情報のうち、前記識別情報通知手段により通知した前記相手先装置を特定するための識別情報と同一の識別情報に対応付けられている第2種付加情報を、前記第3種付加情報に含める、請求項1から5のいずれかに記載の通信システム。
【請求項7】
前記第2記憶部は、
前記複数種類の第2種付加情報のうち、いずれか1つを、既定の第2種付加情報として記憶するものであり、
前記生成手段は、
前記識別情報通知手段により通知した前記相手先装置を特定するための識別情報と同一の識別情報に対応する前記第2種付加情報が、前記第2記憶部に記憶されていない場合、前記既定の第2種付加情報を、前記第3種付加情報に含める、請求項6記載の通信システム。
【請求項8】
前記通信装置は、
予め登録された複数種類の識別情報を記憶する第1識別情報記憶部と、
前記相手先装置を特定するための識別情報を、前記画像処理装置から受信する識別情報受信手段とを備え、
前記第1記憶部は、前記第1種付加情報として、複数種類の第1種付加情報を記憶し、且つ、前記複数種類の第1種付加情報は、前記第1識別情報記憶部に記憶された前記識別情報に対応付けられたものであって、
前記付加情報通知手段は、前記複数種類の第1種付加情報のうち、前記識別情報受信手段により受信した前記相手先装置を特定するための識別情報と同一の識別情報に対応付けて、前記第1記憶部に記憶されている第1種付加情報を、前記通信装置から前記画像処理装置へ通知する請求項6または7に記載の通信システム。
【請求項9】
前記第1記憶部は、
前記複数種類の第1種付加情報のうち、いずれか1つを、既定の第1種付加情報として記憶するものであり、
前記付加情報通知手段は、前記識別情報受信手段により受信した前記相手先装置を特定するための識別情報と同一の識別情報に対応する前記第1種付加情報が、前記第1記憶部に記憶されていない場合、前記既定の第1種付加情報を、前記通信装置から前記画像処理装置へ通知する、請求項8記載の通信システム。
【請求項10】
前記生成手段は、前記第1種付加情報を構成する文字列と前記第2種付加情報を構成する文字列とに、重複して含まれる重複文字列が存在する場合、前記第1種付加情報と前記第2種付加情報とを連結して構成される連結文字列であって、前記第1種付加情報または前記第2種付加情報のうち一方から前記重複文字列が削除された連結文字列を含む、前記第3種付加情報を生成する請求項1から9のいずれかに記載の通信システム。
【請求項11】
相手先装置との間で通信を行う通信装置であって、
第1種付加情報を記憶する第1記憶部と、
前記第1記憶部に記憶された前記第1種付加情報を、画像処理装置へ通知する付加情報通知手段と、
前記付加情報通知手段により通知する前記第1種付加情報と、前記画像処理装置に設けられた第2記憶部に記憶された第2種付加情報とを含む第3種付加情報が付加された画データを、前記画像処理装置から受信する第1受信手段と、
前記第1受信手段により受信する前記画データを、前記相手先装置へ送信する第1送信手段とを備える通信装置。
【請求項12】
相手先装置との間で通信を行う通信装置に接続される画像処理装置において、
前記通信装置が備える第1記憶部に記憶された第1種付加情報を、前記通信装置から受信する第2受信手段と、
第2種付加情報を記憶する第2記憶部と、
前記第2受信手段により受信した前記第1種付加情報と、前記第2記憶部に記憶される前記第2種付加情報とを含む第3種付加情報を生成する生成手段と、
前記生成手段により生成される第3種付加情報を画データに付加して、前記通信装置へ送信し、前記画データを前記相手先装置へ送信するよう前記通信装置に要求する第2送信手段とを備える画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−165158(P2012−165158A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−23645(P2011−23645)
【出願日】平成23年2月7日(2011.2.7)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】