説明

通信システム

【課題】制御プレーンパス監査時におけるNMSの処理負荷を抑制すること。
【解決手段】通信装置間に設定された通信経路を管理するネットワーク管理装置は、上記通信経路の経路情報を記憶し、上記通信経路上の上記通信装置に対して経路情報を要求すると共に当該通信経路上の他の上記通信装置から経路情報を収集する経路情報収集手段と、収集した経路情報と記憶している経路情報とを比較する比較手段と、を備える。上記通信装置は、上記通信経路毎における他の上記通信装置との接続設定を表す接続情報を記憶し、上記ネットワーク管理装置からの要求あるいは他の上記通信装置からの上記接続情報の転送に応じて、上記ネットワーク管理装置から経路情報を要求された上記通信経路について自装置が記憶している上記接続情報を、当該通信経路における次の接続先となる通信装置あるいは上記ネットワーク管理装置に転送する接続情報転送手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システムにかかり、特に、自律分散制御型の通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
MPLS(Multi-Protocol Label Switching)/GMPLS(Generalized Multi-Protocol Label Switching)/ASON(Automatically Switched Optical Network)等の自律分散制御型の通信システムでは、UNI(User Network Interface)やE-NNI(Exterior Network-to-Network Interface)で接続された外部装置、又は、NMS(Network Management System:ネットワーク管理システム)からの指示により制御プレーンを利用して、通信経路である制御プレーンパスを設定する。そして、MPLS/GMPLS/ASON等の自律分散制御の通信システムにおいて制御プレーンで設定した制御プレーンパスの情報は、当該パス上の各NE(通信装置)とNMSに記録される。また、NMSは、制御プレーンパスが設定された経路や制御プレーンパスの利用したラベルを保守者に提示することを目的として、制御プレーンパスの情報を管理している。
【0003】
ここで、プログラムのバグや通信障害の理由により、NEが保持する制御プレーンパス情報とNMSが保持する制御プレーンパス情報が一致しないことがある。このため、NEが保持する制御プレーンパス情報とNMSが保持する制御プレーンパス情報の情報が一致していないことを確認する手段が必要となる。
【0004】
例えば、図1に示す通信システムでは、保守者MがNMS1に制御プレーンパス情報の監査を要求すると(1)、NMS1が制御プレーンパスP上の全てのNE200〜205に、個別に制御プレーンパス情報を収集する(2)。そして、NMSは、ここで収集したNEが保持する制御プレーンパス情報とNMS1が保持する制御プレーンパス情報を監査し(3)、保守者Mに報告する(4)。そして、NEが保持する制御プレーンパス情報とNMSが保持する制御プレーンパス情報の情報が一致しているか否かを検証(監査)し、情報の不一致があった場合には、情報を合わせこむ。なお、関連する技術として特許文献1があり、当該特許文献1では、NMSが、ネットワーク機器のLSP情報、及び、クロスコネクト情報を収集することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−159255号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した技術で制御プレーンパスの監査を行う場合には、各NEから制御プレーンパスを取得しているため、制御プレーンパスのホップが多くなるほどNMSが情報を取得するNEの数が増加し、NMSの処理負荷が増加する、という問題があった。
【0007】
このため、本発明の目的は、上述した課題である、「制御プレーンパスを監査する場合おける、NMSの処理負荷が増加すること」を解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的を達成するため本発明の一形態である通信システムは、
ネットワーク上に設置された複数の通信装置と、これら通信装置間に設定された通信経路を管理するネットワーク管理装置と、を備える。
そして、上記ネットワーク管理装置は、上記通信経路の経路情報を記憶する経路情報記憶手段と、上記通信経路上の上記通信装置に対して経路情報を要求すると共に当該通信経路上の他の上記通信装置から送信された経路情報を収集する経路情報収集手段と、収集した経路情報と上記経路情報記憶手段に記憶されている経路情報とを比較する比較手段と、を備える。
さらに、上記通信装置は、上記通信経路毎における他の上記通信装置との接続設定を表す接続情報を記憶する接続情報記憶手段と、上記ネットワーク管理装置からの要求あるいは他の上記通信装置からの上記接続情報の転送に応じて、上記ネットワーク管理装置から経路情報を要求された上記通信経路について自装置が記憶している上記接続情報を、当該通信経路における次の接続先となる通信装置あるいは上記ネットワーク管理装置に転送する接続情報転送手段と、を備えた、
という構成をとる。
【0009】
また、本発明の他の形態である通信装置は、ネットワーク上に設置された装置である。そして、上記通信装置間に設定された通信経路を管理するネットワーク管理装置が接続されており、当該ネットワーク管理装置は、上記通信経路の経路情報を記憶する経路情報記憶手段と、上記通信経路上の上記通信装置に対して経路情報を要求すると共に当該通信経路上の他の上記通信装置から送信された経路情報を収集する経路情報収集手段と、収集した経路情報と上記経路情報記憶手段に記憶されている経路情報とを比較する比較手段と、を備えている場合に、
上記通信装置は、上記通信経路毎における他の上記通信装置との接続設定を表す接続情報を記憶する接続情報記憶手段と、上記ネットワーク管理装置からの要求あるいは他の上記通信装置からの上記接続情報の転送に応じて、上記ネットワーク管理装置から経路情報を要求された上記通信経路について自装置が記憶している上記接続情報を、当該通信経路における次の接続先となる通信装置あるいは上記ネットワーク管理装置に転送する接続情報転送手段と、を備えた、
という構成をとる。
【0010】
また、本発明の他の形態であるプログラムは、
ネットワーク上に設置され、通信経路毎における他の上記通信装置との接続設定を表す接続情報を記憶する通信装置に、
上記通信装置間に設定された通信経路を管理するネットワーク管理装置が接続されており、当該ネットワーク管理装置は、上記通信経路の経路情報を記憶する経路情報記憶手段と、上記通信経路上の上記通信装置に対して経路情報を要求すると共に当該通信経路上の他の上記通信装置から送信された経路情報を収集する経路情報収集手段と、収集した経路情報と上記経路情報記憶手段に記憶されている経路情報とを比較する比較手段と、を備えている場合に、
上記ネットワーク管理装置からの要求あるいは他の上記通信装置からの上記接続情報の転送に応じて、上記ネットワーク管理装置から経路情報を要求された上記通信経路について記憶している上記接続情報を、当該通信経路における次の接続先となる通信装置あるいは上記ネットワーク管理装置に転送する接続情報転送手段、
を実現させるためのプログラムである。
【0011】
また、本発明の他の形態である通信方法は、
ネットワーク上に設置され、通信経路毎における他の上記通信装置との接続設定を表す接続情報を記憶する通信装置と、これら通信装置間に設定された通信経路を管理し、通信経路の経路情報を記憶するネットワーク管理装置と、を備えた通信システムにて、
上記ネットワーク管理装置が、上記通信経路上の上記通信装置に対して経路情報を要求し、
上記通信装置が、上記ネットワーク管理装置からの要求あるいは他の上記通信装置からの上記接続情報の転送に応じて、上記ネットワーク管理装置から経路情報を要求された上記通信経路について記憶している上記接続情報を、当該通信経路における次の接続先となる通信装置あるいは上記ネットワーク管理装置に転送し、
上記ネットワーク管理装置が、上記通信経路情報の他の上記通信装置から送信された経路情報を収集し、当該収集した経路情報と記憶している経路情報とを比較する、
という構成をとる。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、以上のように構成されることにより、通信システムにて通信経路を監査する場合おける、ネットワーク管理装置の処理負荷を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に関連する通信システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態1における通信システムの構成を示す図である。
【図3】図2に開示したネットワーク管理装置の構成を示すブロック図である。
【図4】図3に開示したネットワーク管理装置に記憶されている情報の一例を示す図である。
【図5】図3に開示したネットワーク管理装置に記憶されている情報の一例を示す図である。
【図6】図3に開示した通信装置の構成を示すブロック図である。
【図7】図6に開示した通信装置に記憶されている情報の一例を示す図である。
【図8】図2に開示したネットワーク管理装置にて収集される情報の一例を示す図である。
【図9】図2に開示した通信システムの動作を説明するための図である。
【図10】図2に開示した通信システムの動作を説明するフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態3における通信システムの構成の概略を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<実施形態1>
本発明の第1の実施形態を、図2乃至図10を参照して説明する。図2乃至図8は、本実施形態における通信システムの構成を示す図である、図9乃至図10は、通信システムの動作を示す図である。
【0015】
[構成]
本実施形態における通信システムは、MPLS/GMPLS/ASON等の自律分散制御ネットワークを前提とする。MPLS/GMPLS/ASON等自律分散制御対応ネットワークは、MPLS/GMPLS/ASON等の自律分散制御に対応した通信装置(NE)及び通信リンクから構成されるネットワークである。このような自律分散制御対応ネットワーク内でパスを設定する場合には、各ノードは保守者の指示に従い自律分散制御で経路制御及びシグナリングを実行し、各ノードのラベル予約・スイッチ設定を行い、指定された始点・終点となる通信装置間のパスを設定/切断する。本発明の想定するネットワークでは、パケットやTDM(時分割多重)、WDM(波長多重)などの通信技術によってエンド・トゥ・エンドのパスを提供する。
【0016】
ここで、本実施形態における通信システムの構成例を図2に示す。図2に示すような自律分散制御対応の通信装置(NE201〜206)は、ラベル(パケット、タイムスロット、波長等の識別子)の情報に基づきクロスコネクト(以下、XCと呼ぶ)(又は、スイッチング)を実施する。また、自律分散制御対応の通信装置は、MPLS/GMPLS/ASON等の自律分散制御プロトコルによって、自律分散制御パスの経路制御やパス管理(パスの設定/維持/切断)を実施する。
【0017】
そして、自律分散制御対応の通信装置間は、1本又はそれ以上の光ファイバ等の通信リンク(図2の太い実線)で接続されている。また、自律分散制御対応の通信装置間は、制御メッセージ交換リンク(一点鎖線)で接続されている。通信リンクは、ユーザ情報が通るリンクであるのに対して、制御メッセージ交換リンクは、自律分散制御対応の通信装置間の制御情報の交換に用いるリンクである。但し、ネットワークの運用方法によっては通信リンクと制御メッセージ交換リンクが同一の物理リンクを共有することもある。
【0018】
また、NMS1(ネットワーク管理装置)は、ネットワーク全体の通信装置の監視/保守(例:パスの設定・切断要求、通信装置撤去管理)を行う機能を持ち、保守者Mとネットワークとのインターフェースとなるシステムである。NMS1と各通信装置200〜206は、マネージメントリンク(ML400〜ML404)で接続され、NMS1はマネージメントリンクを介して各通信装置の設定や通信経路の管理を行う。
【0019】
次に、上述したNMS1の構成を説明する。図3は、NMS1の構成を示す機能ブロック図である。NMS1は、演算装置(図示せず)や記憶装置15を備えた情報処理装置であり、図3に示すように、演算装置にプログラムが組み込まれることにより構成された、NMS制御処理部11と、監査処理部12と、その他既存機能処理部13と、を備えている。また、記憶装置15は、NMS制御プレーンパス情報記憶部16と、その他既存情報記憶部17と、を備えている。
【0020】
上記NMS制御プレーンパス情報記憶部16(経路情報記憶手段)は、ネットワークに設定した全ての制御プレーンパスに関するクロスコネクト情報やその他の属性を記憶している。具体的に、NMS制御プレーンパス情報記憶部16は、図4に示すパス管理情報テーブルと、図5に示すクロスコネクト(XC)情報テーブルと、を記憶する記憶部である。
【0021】
そして、上記パス管理情報テーブルは、図4に示すように、各制御プレーンパスを識別する情報である「PATH ID」ごとに、各制御プレーンパスの始点となる通信装置(NE)を特定する情報である「送信元ノードID」と、終点となる通信装置(NE)を特定する情報である「送信先ノードID」と、各制御プレーンが通過する全てのNEの「クロスコネクト情報(ノードXC情報)」と、を記録している。また、上記クロスコネクト情報管理テーブルは、図5に示すように、各制御プレーンにおける各NEの他のNEとの接続設定であるクロスコネクト設定を記録している。つまり、NMS制御プレーンパス情報記憶部16には、制御プレーンパスごとの通信経路の経路情報が記憶されている。
【0022】
また、NMS制御処理部11は、保守者Mからの要求の処理やNEから受信する通知処理、NEへのコマンド送信などを、適切な処理部に転送する処理部である。そして、監査処理部12は、保守者Mからのパス監査要求の入力を契機として、NEに制御プレーンパス情報収集要求を実施する処理部(経路情報収集手段)である。また、監査処理部12はNEから受信した当該NEが保持する制御プレーンパス情報とNMS1が保持する制御プレーンパス情報を監査(比較検証)する処理部(比較手段)である。また、監査処理部12は、監査の結果を保守者へ応答する処理部である。
【0023】
具体的に、監査処理部12は、保守者Mから制御プレーンパスが指定されて監査要求を受けると、パス管理情報テーブルから、指定された制御プレーンパスの「PATH ID」に設定されている「送信元ノードID」と「送信先ノードID」とを含む制御プレーンパス情報収集要求情報(経路要求情報)を生成して、送信元ノードIDが示す制御プレーンパスの始点となるNEに送信する。これにより、送信元ノードであるNEに対して、指定した制御プレーンパスの経路情報を要求する。なお、制御プレーンパス情報収集要求情報は、図8に示す「メッセージID」、「PATH ID」、「送信元NE」、「送信先NE」を含む情報、つまり、図8に示す情報のうち、「NEクロスコネクト情報」を除いた情報である。
【0024】
その後、監査処理部12は、後述するように、各NEから「NEクロスコネクト情報」が追加された図8に示すような「制御プレーンパス情報収集要求情報」、つまり、制御プレーンパスの経路情報を、パスの終点となるNE(送信先NE)から収集する。
【0025】
さらに、監査処理部12は、送信先NEから受信した「NEクロスコネクト情報」が追加された制御プレーンパス情報収集要求情報と、NMS制御プレーンパス情報記憶部16に記憶されている対応する制御プレーンパスの「クロスコネクト情報」を比較する。そして、比較結果を保守者Mに通知する。
【0026】
次に、上述したNE200〜206の構成を説明する。図6に、通信装置(NE)の機能ブロック図を示す。なお、NEの構成はすべてほぼ同一であるため、ここでは符号203に示すNEの構成を説明する。
【0027】
NEは、演算装置(図示せず)や記憶装置15を備えた情報処理装置であり、図6に示すように、演算装置にプログラムが組み込まれることにより構成された、装置制御処理部21と、監査メッセージ処理部22と、その他既存機能処理部23と、を備えている。また、記憶装置25は、NE制御プレーンパス情報記憶部26と、その他既存情報記憶部27と、を備えている。
【0028】
上記NE制御プレーンパス情報記憶部26(接続情報記憶手段)は、自装置であるNE203における各制御プレーンパスのクロスコネクト情報やその他の属性を記憶している。ここで、NE制御プレーンパス情報記憶部26に記憶されているパス管理情報テーブルの一例を図7に示す。パス管理情報テーブルは、各制御プレーンパスごとに、自装置の前に接続されている他のNEのIDと次に接続されている他のNEのIDといった情報を含む接続設定を表す接続情報を含んでいる。また、その他既存情報記憶部27は、一般的な自律分散制御対応の通信装置が持つ情報を記憶する記憶部である。
【0029】
また、装置制御処理部21は、NMS1からのコマンド要求の処理やNMS1への通知処理、隣接するNEからのシグナリング処理、隣接するNEからのシグナリング処理などを、適切な処理部に転送する処理部である。
【0030】
そして、上記監査メッセージ処理部22は、NMS1からの制御プレーンパス情報収集要求や隣接NEからの制御プレーンパス情報収集メッセージを受信したときに、指定された制御プレーンパスの自装置に記憶されている接続情報を収集し、隣接NE又はNMS1に、その情報を転送する処理部である。その他既存機能処理部23は、一般的な自律分散制御対応通信装置が持つ機能の処理部である。
【0031】
具体的に、上記監査メッセージ処理部22(接続情報転送手段)は、まず、自NEが制御プレーンパスの始点である送信元ノードである場合には、NMS1から「制御プレーンパス情報収集要求情報」を受信すると、自装置に記憶されている接続情報であるクロスコネクト情報を「制御プレーン情報収集要求情報」を付加して、次の接続先となる他のNEに転送する。このとき、NEは、NMS1から送信された「制御プレーンパス情報収集要求情報」に含まれる「PATH ID」から経路情報を要求されている制御プレーンパスを特定し、この制御プレーンパスにおいて次の接続先となる他のNEを、NE制御プレーンパス情報記憶部26内の情報を参照して特定する。そして、図8に示すように、「制御プレーンパス情報収集要求情報」に、NE制御プレーンパス情報記憶部26に記憶している要求された制御プレーンパスのクロスコネクト情報を付加して、次の接続先となるNEに転送する。
【0032】
同様に、他のNEから「制御プレーンパス情報収集要求情報」の転送を受けたNEは、当該「制御プレーンパス情報収集要求情報」に含まれる「PATH ID」から経路情報を要求されている制御プレーンパスを特定し、この制御プレーンパスにおいてさらに次の接続先となる他のNEを、NE制御プレーンパス情報記憶部26を参照して特定する。そして、図8に示すように、「制御プレーンパス情報収集要求情報」に、NE制御プレーンパス情報記憶部26に記憶している要求された制御プレーンパスのクロスコネクト情報を付加して、さらに次の接続先となるNEに転送する。このとき、自NEが、要求されている制御プレーンパスの終点、つまり、送信先ノードである場合には、自装置のクロスコネクト情報を付加した「制御プレーンパス情報収集要求情報」を、NMS1に送信する。なお、自NEが送信先ノードであることの判断は、例えば、NE制御プレーンパス情報記憶部26内に要求された制御プレーンパスにおいて次の接続先となる他のNEが記憶されていない場合や、転送されてきた「制御プレーンパス情報収集要求情報」内に、自NEが「送信先ノード」として記憶されていない場合、などを理由に判断する。
【0033】
[動作]
次に、上述した構成の通信システム動作を、図9乃至図10を参照して説明する。図9は、本実施形態における通信システムの動作を説明する図であり、図10は、フローチャートである。
【0034】
なお、ここでは、図9に示すように、通信システムに、制御プレーンパスPATH401,PATH402,PATH403が設定されており、このうちPATH401の制御プレーンパスの監査を行う場合を説明する。
【0035】
まず、保守者Mは、設定済みの制御プレーンパスPATH401を指定して制御プレーンパスの監査をNMS1に要求する(図9(1)、ステップS1)。すると、NMS1の監査処理部12は、NMS1のパス管理情報テーブルを参照し、指定された制御プレーンパスPATH401の情報の送信元ノードを検索する。そして、NMS1は、検索した送信元ノードNE200に、制御プレーンパス情報収集を要求する(図9(2)、ステップS2)。このとき、NMS1は、図8に示すように、指定された制御プレーンパスの「PATH ID」と、「送信元ノードID」と「送信先ノードID」とを含む制御プレーンパス情報収集要求情報を、NE200に送信する。
【0036】
続いて、PATH401の送信元NEであるNE200の監査メッセージ処理部22は、上記NMS1から送信された制御プレーンパス情報収集要求情報を受信すると、パス管理情報テーブルを参照して指定された制御プレーンパスPATH401の情報を検索する。そして、送信元ノードNE200の監査メッセージ処理部22は、NE制御プレーンパス情報記憶部26を検索し、PATH401の次ノードを検索する。その後、指定された制御プレーンパスPATH401の次ノードであるNE201に、パス管理情報テーブルで検索したPATH401のクロスコネクト情報を含む接続情報(In-port, in-label, 前ノード, out-port, 次ノード)を送信する(図9(3−1)、ステップS3)。このとき、NE200は、図8に示すように、NMS1から受信した制御プレーンパス情報収集要求情報に、上記接続情報を付加して、次の接続先ノードであるNE201に転送する。
【0037】
続いて、PATH401の中継NEであるNE201の監査メッセージ処理部22は、上記NE200から送信された制御プレーンパス情報収集要求情報を受信すると、パス管理情報テーブルを参照して指定された制御プレーンパスPATH401の情報を検索する。そして、中継NE201の監査メッセージ処理部22は、NE制御プレーンパス情報記憶部26を検索し、PATH401の次ノードを検索する。その後、指定された制御プレーンパスPATH401の次ノードであるNE203に、パス管理情報テーブルで検索したPATH401のクロスコネクト情報を含む接続情報(In-port, in-label, 前ノード, out-port, 次ノード)を送信する(図9(3−2)、ステップS4)。このとき、NE201は、図8に示すように、NE200から受信した制御プレーンパス情報収集要求情報に、上記接続情報を付加して、次の接続先ノードであるNE203に転送する。つまり、この時点で制御プレーンパス情報収集要求情報には、NE200とNE201におけるPATH401の接続情報が付加されていることとなる。
【0038】
続いて、PATH401の中継NEであるNE203の監査メッセージ処理部22は、上記NE201から送信された制御プレーンパス情報収集要求情報を受信すると、パス管理情報テーブルを参照して指定された制御プレーンパスPATH401の情報を検索する。そして、中継NE203の監査メッセージ処理部22は、NE制御プレーンパス情報記憶部26を検索し、PATH401の次ノードを検索する。その後、指定された制御プレーンパスPATH401の次ノードであるNE205に、パス管理情報テーブルで検索したPATH401のクロスコネクト情報を含む接続情報(In-port, in-label, 前ノード, out-port, 次ノード)を送信する(図9(3−3)、ステップS4)。このとき、NE203は、図8に示すように、NE201から受信した制御プレーンパス情報収集要求情報に、上記接続情報を付加して、次の接続先ノードであるNE205に転送する。つまり、この時点で制御プレーンパス情報収集要求情報には、NE200とNE201とNE203におけるPATH401の接続情報が付加されていることとなる。なお、上述したステップS4の動作は、全ての中継NEで実施される。
【0039】
続いて、PATH401の送信先NEであるNE205の監査メッセージ処理部22は、上記中継NEであるNE203から制御プレーンパス情報収集要求情報を受信すると、パス管理情報テーブルを参照して指定された制御プレーンパスPATH401の情報を検索する。そして、NE205の監査メッセージ処理部22は、NE制御プレーンパス情報記憶部26を検索し、PATH401の次ノードを検索するが、次ノードが記憶されていないため、NE205は、自身がPATH401の送信先NEであることを認識する。すると、NE205は、NMS1に、パス管理情報テーブルで検索したPATH401のクロスコネクト情報を含む接続情報(In-port, in-label, 前ノード, out-port, 次ノード)を送信する(図9(4)、ステップS5)。このとき、NE205は、図8に示すように、NE203から受信した制御プレーンパス情報収集要求情報に、上記接続情報を付加して、NMS1に転送する。つまり、この時点で制御プレーンパス情報収集要求情報には、PATH401上の全てのNEであるNE200とNE201とNE203とNE205におけるPATH401の接続情報が付加されていることとなる。
【0040】
続いて、NMS1の監査処理部12は、NE205から、図8に示すような各NEの接続情報が付加されたPATH401に関する制御プレーンパス情報収集要求情報を受信すると、NMS制御プレーンパス情報記憶部16のパス管理情報テーブルから、既に記憶されているPATH401の制御プレーンパス情報を検索する。また、NMS1の監査処理部12は、NMS制御プレーンパス情報記憶部16のクロスコネクト情報テーブルから、PATH401に関するノードXC情報を検索する。そして、NMS1の監査処理部12は、NMS制御プレーンパス情報記憶部16から得られた既にNMSが保持する制御プレーンパス情報と、NE205から受信したNEが保持する制御プレーンパス情報(接続情報)と、を比較検証して、監査する(図9(5)、ステップS6)。その後、NMS1は、制御プレーンパスの監査結果を、保守者Mに応答する(図9(6)、ステップS7)。
【0041】
以上説明した本実施形態におけるMPLS/GMPLS/ASON等の自律分散制御の通信システムによると、NE200等が保持する制御プレーンパス情報とNMS1が保持する制御プレーンパス情報を監査する際に、NMS1の処理負荷を下げることができる。その理由は、本実施形態におけるNMS1では、パス上の全てのNE200等に対して個別に制御プレーンパス情報を収集することはせず、NMS1からの指示によりパス上の各NEが自律分散でNEの管理プレーン情報を転送することにより収集しているためである。そして、収集した後に、各NEが保持する制御プレーンパス情報とNMSが保持する制御プレーンパス情報とをNMSが監査している。
【0042】
さらに、本実施形態における通信システムでは、NEが保持する制御プレーンパス情報とNMSが保持する制御プレーンパス情報を監査することを短時間で実現することができる。その理由は、NMSがパス上の全てのNEに個別に制御プレーンの情報を収集することはせず、NMSからの指示により複数のパスの制御プレーン情報を自律分散で同時に収集しているためである。
【0043】
<実施形態2>
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。なお、本実施形態における通信システムは、上述した実施形態1におけるものとほぼ同様である。
【0044】
本実施形態における通信システムは、NMS1が複数の制御プレーンパスを指定して、1台のNE200等に対して監査を要求する機能を有する。例えば、NE200に対して、PATH402とPATH403の制御プレーンパスの経路情報である制御プレーンパス情報を同時に要求する。そして、各制御プレーンパスの送信先ノードとなるNEからそれぞれ制御プレーンパス情報を収集して、各パスの監査を行う。
【0045】
さらに、本実施形態における通信システムのNMS1は、複数の制御プレーンパスを指定して、複数のNEに対して各パスの制御プレーンパス情報を同時に要求する機能を有する。そして、各制御プレーンパスの送信先ノードとなるNEからそれぞれ制御プレーンパス情報を収集して、各パスの監査を行う。
【0046】
上記構成にすることにより、複数の制御プレーンパスに対して監査を行う場合であっても、各NEが自律分散で制御プレーンパス情報を収集するため、さらなるNMSの処理負荷の低減を図ることができる。
【0047】
<実施形態3>
次に、本発明の第3の実施形態を、図11を参照して説明する。図11は、本実施形態における通信システムの構成の概略を示す機能ブロック図である。
【0048】
図11に示すように、本実施形態における通信システムは、
ネットワーク上に設置された複数の通信装置120と、これら通信装置120間に設定された通信経路を管理するネットワーク管理装置110と、を備える。
そして、上記ネットワーク管理装置110は、上記通信経路の経路情報を記憶する経路情報記憶手段111と、上記通信経路上の上記通信装置120に対して経路情報を要求すると共に当該通信経路上の他の上記通信装置120から送信された経路情報を収集する経路情報収集手段112と、収集した経路情報と上記経路情報記憶手段111に記憶されている経路情報とを比較する比較手段113と、を備える。
さらに、上記通信装置120は、上記通信経路毎における他の上記通信装置120との接続設定を表す接続情報を記憶する接続情報記憶手段121と、上記ネットワーク管理装置110からの要求あるいは他の上記通信装置120からの上記接続情報の転送に応じて、上記ネットワーク管理装置110から経路情報を要求された上記通信経路について自装置が記憶している上記接続情報を、当該通信経路における次の接続先となる通信装置120あるいは上記ネットワーク管理装置110に転送する接続情報転送手段122と、を備えた、
という構成をとる。
【0049】
また、上記通信システムでは、
上記通信装置が備える上記接続情報転送手段は、上記ネットワーク管理装置あるいは上記他の通信装置から送信された情報に、自装置が記憶している上記接続情報を付加して、上記次の接続先となる通信装置あるいは上記ネットワーク管理装置に転送する、
という構成をとる。
【0050】
また、上記通信システムでは、
上記ネットワーク管理装置が備える上記経路情報収集手段は、上記経路情報を要求する上記通信経路を特定する情報を含む経路要求情報を、当該通信経路の始点となる上記通信装置に対して送信して経路情報を要求すると共に、当該通信経路の終点となる上記通信装置から送信された経路情報を収集し、
上記通信装置が備える上記接続情報転送手段は、上記ネットワーク管理装置から送信された上記経路要求情報に、あるいは、上記他の通信装置から送信された上記接続情報が付加された上記経路要求情報に、自装置が記憶している上記接続情報を付加して、上記次の接続先となる通信装置あるいは上記ネットワーク管理装置に転送する、
という構成をとる。
【0051】
また、上記通信システムでは、
上記通信装置が備える上記接続情報転送手段は、上記経路要求情報と自装置が記憶している上記接続情報とに基づいて、自装置が、上記経路情報が要求された上記通信経路の終点ではない場合には、上記経路要求情報に自装置が記憶している上記接続情報を付加して、上記次の接続先となる通信装置に転送し、
上記経路要求情報と自装置が記憶している上記接続情報とに基づいて、自装置が、上記経路情報が要求された上記通信経路の終点である場合には、上記経路要求情報に自装置が記憶している上記接続情報を付加して、上記ネットワーク管理装置に転送する、
という構成をとる。
【0052】
また、上記通信システムでは、
上記ネットワーク管理装置が備える上記経路情報収集手段は、1つの上記通信装置に対して複数の通信経路の経路情報を同時に要求する、
という構成をとる。
【0053】
また、上記通信システムでは、
上記ネットワーク管理装置が備える上記経路情報収集手段は、複数の上記通信装置に対して複数の通信経路の経路情報を同時に要求する、
という構成をとる。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、MPLS/GMPLS/ASON等の自律分散制御ネットワークに適用することができる。そして、さらに近年、IETFやITU-TにおいてMPLS-TP(rfc5654)の標準化が活発に行われているため、当該MPLS-TPの標準技術では制御プレーンにおけるパス設定は必須にサポートする必要はないが、制御プレーンでパス設定を行うことも可能であるため、制御プレーンでパスを設定するMPLS-TPにも適用できる。
【0055】
<付記>
(付記1)
ネットワーク上に設置された通信装置であって、
前記通信装置間に設定された通信経路を管理するネットワーク管理装置が接続されており、当該ネットワーク管理装置は、前記通信経路の経路情報を記憶する経路情報記憶手段と、前記通信経路上の前記通信装置に対して経路情報を要求すると共に当該通信経路上の他の前記通信装置から送信された経路情報を収集する経路情報収集手段と、収集した経路情報と前記経路情報記憶手段に記憶されている経路情報とを比較する比較手段と、を備えている場合に、
前記通信経路毎における他の前記通信装置との接続設定を表す接続情報を記憶する接続情報記憶手段と、前記ネットワーク管理装置からの要求あるいは他の前記通信装置からの前記接続情報の転送に応じて、前記ネットワーク管理装置から経路情報を要求された前記通信経路について自装置が記憶している前記接続情報を、当該通信経路における次の接続先となる通信装置あるいは前記ネットワーク管理装置に転送する接続情報転送手段と、を備えた、
通信装置。
【0056】
(付記2)
付記1に記載の通信装置であって、
前記接続情報転送手段は、前記ネットワーク管理装置あるいは前記他の通信装置から送信された情報に、自装置が記憶している前記接続情報を付加して、前記次の接続先となる通信装置あるいは前記ネットワーク管理装置に転送する、
通信装置。
【0057】
(付記3)
ネットワーク上に設置され、通信経路毎における他の前記通信装置との接続設定を表す接続情報を記憶する通信装置に、
前記通信装置間に設定された通信経路を管理するネットワーク管理装置が接続されており、当該ネットワーク管理装置は、前記通信経路の経路情報を記憶する経路情報記憶手段と、前記通信経路上の前記通信装置に対して経路情報を要求すると共に当該通信経路上の他の前記通信装置から送信された経路情報を収集する経路情報収集手段と、収集した経路情報と前記経路情報記憶手段に記憶されている経路情報とを比較する比較手段と、を備えている場合に、
前記ネットワーク管理装置からの要求あるいは他の前記通信装置からの前記接続情報の転送に応じて、前記ネットワーク管理装置から経路情報を要求された前記通信経路について記憶している前記接続情報を、当該通信経路における次の接続先となる通信装置あるいは前記ネットワーク管理装置に転送する接続情報転送手段、
を実現させるためのプログラム。
【0058】
(付記4)
付記3に記載のプログラムであって、
前記接続情報転送手段は、前記ネットワーク管理装置あるいは前記他の通信装置から送信された情報に、自装置が記憶している前記接続情報を付加して、前記次の接続先となる通信装置あるいは前記ネットワーク管理装置に転送する、
プログラム。
【0059】
(付記5)
ネットワーク上に設置され、通信経路毎における他の前記通信装置との接続設定を表す接続情報を記憶する通信装置と、これら通信装置間に設定された通信経路を管理し、通信経路の経路情報を記憶するネットワーク管理装置と、を備えた通信システムにて、
前記ネットワーク管理装置が、前記通信経路上の前記通信装置に対して経路情報を要求し、
前記通信装置が、前記ネットワーク管理装置からの要求あるいは他の前記通信装置からの前記接続情報の転送に応じて、前記ネットワーク管理装置から経路情報を要求された前記通信経路について記憶している前記接続情報を、当該通信経路における次の接続先となる通信装置あるいは前記ネットワーク管理装置に転送し、
前記ネットワーク管理装置が、前記通信経路情報の他の前記通信装置から送信された経路情報を収集し、当該収集した経路情報と記憶している経路情報とを比較する、
通信方法。
【0060】
(付記6)
付記5に記載の通信方法であって、
前記通信装置が、前記ネットワーク管理装置あるいは前記他の通信装置から送信された情報に、自装置が記憶している前記接続情報を付加して、前記次の接続先となる通信装置あるいは前記ネットワーク管理装置に転送する、
通信方法。
【符号の説明】
【0061】
1 NMS(ネットワーク管理装置)
11 NMS制御処理部
12 監査処理部
13 その他既存機能処理部
16 NMS制御プレーンパス情報記憶部
17 その他既存情報記憶部
200〜206 NE(通信装置)
21 装置制御処理部
22 監査メッセージ処理部
23 その他既存機能処理部
26 NE制御プレーンパス情報記憶部
27 その他既存情報記憶部
110 ネットワーク管理装置
111 経路情報記憶手段
112 経路情報収集手段
113 比較手段
120 通信装置
121 接続情報記憶手段
122 接続情報転送手段


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク上に設置された複数の通信装置と、これら通信装置間に設定された通信経路を管理するネットワーク管理装置と、を備え、
前記ネットワーク管理装置は、前記通信経路の経路情報を記憶する経路情報記憶手段と、前記通信経路上の前記通信装置に対して経路情報を要求すると共に当該通信経路上の他の前記通信装置から送信された経路情報を収集する経路情報収集手段と、収集した経路情報と前記経路情報記憶手段に記憶されている経路情報とを比較する比較手段と、を備え、
前記通信装置は、前記通信経路毎における他の前記通信装置との接続設定を表す接続情報を記憶する接続情報記憶手段と、前記ネットワーク管理装置からの要求あるいは他の前記通信装置からの前記接続情報の転送に応じて、前記ネットワーク管理装置から経路情報を要求された前記通信経路について自装置が記憶している前記接続情報を、当該通信経路における次の接続先となる通信装置あるいは前記ネットワーク管理装置に転送する接続情報転送手段と、を備えた、
通信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の通信システムであって、
前記通信装置が備える前記接続情報転送手段は、前記ネットワーク管理装置あるいは前記他の通信装置から送信された情報に、自装置が記憶している前記接続情報を付加して、前記次の接続先となる通信装置あるいは前記ネットワーク管理装置に転送する、
通信システム。
【請求項3】
請求項2に記載の通信システムであって、
前記ネットワーク管理装置が備える前記経路情報収集手段は、前記経路情報を要求する前記通信経路を特定する情報を含む経路要求情報を、当該通信経路の始点となる前記通信装置に対して送信して経路情報を要求すると共に、当該通信経路の終点となる前記通信装置から送信された経路情報を収集し、
前記通信装置が備える前記接続情報転送手段は、前記ネットワーク管理装置から送信された前記経路要求情報に、あるいは、前記他の通信装置から送信された前記接続情報が付加された前記経路要求情報に、自装置が記憶している前記接続情報を付加して、前記次の接続先となる通信装置あるいは前記ネットワーク管理装置に転送する、
通信システム。
【請求項4】
請求項3に記載の通信システムであって、
前記通信装置が備える前記接続情報転送手段は、
前記経路要求情報と自装置が記憶している前記接続情報とに基づいて、自装置が、前記経路情報が要求された前記通信経路の終点ではない場合には、前記経路要求情報に自装置が記憶している前記接続情報を付加して、前記次の接続先となる通信装置に転送し、
前記経路要求情報と自装置が記憶している前記接続情報とに基づいて、自装置が、前記経路情報が要求された前記通信経路の終点である場合には、前記経路要求情報に自装置が記憶している前記接続情報を付加して、前記ネットワーク管理装置に転送する、
通信システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の通信システムであって、
前記ネットワーク管理装置が備える前記経路情報収集手段は、1つの前記通信装置に対して複数の通信経路の経路情報を同時に要求する、
通信システム。
【請求項6】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の通信システムであって、
前記ネットワーク管理装置が備える前記経路情報収集手段は、複数の前記通信装置に対して複数の通信経路の経路情報を同時に要求する、
通信システム。
【請求項7】
ネットワーク上に設置された通信装置であって、
前記通信装置間に設定された通信経路を管理するネットワーク管理装置が接続されており、当該ネットワーク管理装置は、前記通信経路の経路情報を記憶する経路情報記憶手段と、前記通信経路上の前記通信装置に対して経路情報を要求すると共に当該通信経路上の他の前記通信装置から送信された経路情報を収集する経路情報収集手段と、収集した経路情報と前記経路情報記憶手段に記憶されている経路情報とを比較する比較手段と、を備えている場合に、
前記通信経路毎における他の前記通信装置との接続設定を表す接続情報を記憶する接続情報記憶手段と、前記ネットワーク管理装置からの要求あるいは他の前記通信装置からの前記接続情報の転送に応じて、前記ネットワーク管理装置から経路情報を要求された前記通信経路について自装置が記憶している前記接続情報を、当該通信経路における次の接続先となる通信装置あるいは前記ネットワーク管理装置に転送する接続情報転送手段と、を備えた、
通信装置。
【請求項8】
ネットワーク上に設置され、通信経路毎における他の前記通信装置との接続設定を表す接続情報を記憶する通信装置に、
前記通信装置間に設定された通信経路を管理するネットワーク管理装置が接続されており、当該ネットワーク管理装置は、前記通信経路の経路情報を記憶する経路情報記憶手段と、前記通信経路上の前記通信装置に対して経路情報を要求すると共に当該通信経路上の他の前記通信装置から送信された経路情報を収集する経路情報収集手段と、収集した経路情報と前記経路情報記憶手段に記憶されている経路情報とを比較する比較手段と、を備えている場合に、
前記ネットワーク管理装置からの要求あるいは他の前記通信装置からの前記接続情報の転送に応じて、前記ネットワーク管理装置から経路情報を要求された前記通信経路について記憶している前記接続情報を、当該通信経路における次の接続先となる通信装置あるいは前記ネットワーク管理装置に転送する接続情報転送手段、
を実現させるためのプログラム。
【請求項9】
ネットワーク上に設置され、通信経路毎における他の前記通信装置との接続設定を表す接続情報を記憶する通信装置と、これら通信装置間に設定された通信経路を管理し、通信経路の経路情報を記憶するネットワーク管理装置と、を備えた通信システムにて、
前記ネットワーク管理装置が、前記通信経路上の前記通信装置に対して経路情報を要求し、
前記通信装置が、前記ネットワーク管理装置からの要求あるいは他の前記通信装置からの前記接続情報の転送に応じて、前記ネットワーク管理装置から経路情報を要求された前記通信経路について記憶している前記接続情報を、当該通信経路における次の接続先となる通信装置あるいは前記ネットワーク管理装置に転送し、
前記ネットワーク管理装置が、前記通信経路情報の他の前記通信装置から送信された経路情報を収集し、当該収集した経路情報と記憶している経路情報とを比較する、
通信方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−147055(P2011−147055A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−7866(P2010−7866)
【出願日】平成22年1月18日(2010.1.18)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】