説明

通信システム

【課題】経路を決定するための通信量を抑えることができる通信システムを提供する。
【解決手段】ノードAでノードCへの通信要求が発生し、ノードAから通信要求ブロードキャストが発生する。ノードB、Cでは、通信要求ブロードキャストを受信し、その受信強度が第1通信閾値−55dBm以上であるため、通信可能通知ブロードキャストを順に送信する。ノードDでは、通信要求ブロードキャストの受信強度が第1通信閾値−55dBm未満であるため、通信可能通知ブロードキャストの送信を行わない。ノードEでは、通信要求ブロードキャストが受信できない。ノードAでは、受信した通信可能通知ブロードキャストの送信元の中に目的ノード(ノードC)がある為ノードCに通信フレームを送信して直接通信を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システムに係り、特に、データの無線受信を行う受信手段と、データの無線送信を行う送信手段と、を備えた通信ノードを複数有して無線メッシュネットワークを構成する通信システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
全ての通信ノードが中継局となれるメッシュネットワークにおいては、送信元の通信ノードから送信先の通信ノードまでの経路を選択する必要がある。通信ノードの設置位置が固定である場合、一般的には複数の通信ノードの設置位置の関係から上記経路を選択することが行われている。
【0003】
ここで、通信ノード間に障害物が存在したり、有線の配索が困難な場所では、通信ノードとして無線端末を利用する。このように設置位置が固定されている通信ノードであっても無線端末を利用した場合、例えば以下の例1、例2ような諸々の影響により、経路の状態が変わるため通信ノードの設置位置の関係だけでは、最適な経路を選択できない、という問題点があった。
【0004】
例1:近隣で利用されている無線器の送信電波によって、通信ノード間の電波環境に影響を及ぼす。例2通信ノード間の途中に人など、移動体が入ることによって電波環境が悪化する。
【0005】
そこで、このような問題点を解決するために、通信の直前に送信先の通信ノードから他の通信ノードに対して送信要求をブロードキャスト送信し、この送信要求に応じて他の通信ノードから送信され、送信先の通信ノードが受け取った電波の受信強度が閾値以上の経路の中から選択する通信システムが提案されている(例えば非特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【非特許文献1】信学技法IEICE Techinical Report SRW2010-24
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した通信システムでは、送信先の通信ノードからの送信要求を受け取った他の通信ノードの全てが電波を送信するために経路を決定するための通信量が多くなってしまう、という問題があった。特に他の通信ノードから送信先の通信ノードへ送信される閾値以下の電波の送信は無駄である。
【0008】
そこで、本発明は、経路を決定するための通信量を抑えることができる通信システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するための請求項1記載の発明は、データの無線受信を行う受信手段と、データの無線送信を行う送信手段と、を備えた通信ノードを複数有して無線メッシュネットワークを構成する通信システムにおいて、前記複数の通信ノードの各々が、データの通信要求が発生すると、通信要求を前記送信手段から他の通信ノードに対してブロードキャスト送信させる通信要求手段と、前記受信手段が受信した通信要求の受信強度を検出する第1受信強度検出手段と、前記検出された通信要求の受信強度が第1通信閾値以上のときに送信元を付加した通信可能通知を前記送信手段から送信させる通信可能通知手段と、前記通信要求を送信した後に前記受信手段が受信した前記通信可能通知に付加された送信元に通信要求先がある場合、通信要求先との直接通信を行い、通信要求先がない場合、前記通信可能通知に付加された送信元の中から1つを中継局として選択し、前記通信要求先とのホッピング通信を行う通信手段と、を備えたことを特徴とする通信システムに存する。
【0010】
請求項2記載の発明は、前記通信要求手段が、前記通信要求に通信要求先を付加して送信させ、前記複数の通信ノードの各々が、前記受信手段が受信した通信要求に付加された通信要求先が自ノードであるか否かを判定する通信要求先判定手段と、前記通信要求先判定手段により自ノードでないと判定された場合、自ノードが通信要求先に対する中継局となれるか否かを判定する中継局判定手段と、前記検出された通信要求の受信強度が第1通信閾値以上であっても、前記通信要求先判定手段により自ノードでないと判定され、かつ、前記中継局判定手段により中継局にもなれないと判定された場合は、前記通信可能通知手段による前記通信可能通知の送信を停止する通知停止手段と、をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の通信システムに存する。
【0011】
請求項3記載の発明は、前記通信要求手段が、前記通信要求に前記第1通信閾値をさらに付加して送信し、前記通信可能通知手段が、前記検出された通信要求の受信強度と当該通信要求に付加された前記第1通信閾値とを比較することを特徴とする請求項1又は2に記載の通信システムに存する。
【0012】
請求項4記載の発明は、前記受信手段が受信した通信可能通知の受信強度を検出する第2受信強度検出手段をさらに備え、前記通信手段が、前記通信可能通知の送信元の中に通信要求先があっても前記第2受信強度検出手段により検出された受信強度が第2通信閾値未満の場合、通信要求先がないと判定することを特徴とする請求項1〜3何れか1項に記載の通信システムに存する。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように請求項1記載の発明によれば、通信要求を受け取った全ての通信ノードから通信可能通知が送信されることなく、通信要求を受け取った通信ノードのうち通信要求の受信強度が第1通信閾値以上の通信ノードからしか通信可能通知が送信されないので、無駄な通信可能通知の送信が行われること無く、経路を決定するための通信量を抑えることができる。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、通信要求先でも、通信要求先の中継局にもなれない通信ノードから通信可能通知が送信されることがないので、より一層、無駄な通信可能通知の送信が行われること無く、経路を決定するための通信量を抑えることができる。
【0015】
請求項3記載の発明によれば、通信要求手段が、通信要求に第1通信閾値をさらに付加して送信し、通信手段が、検出された通信要求の受信強度と当該通信要求に付加された第1通信閾値とを比較するので、各通信ノードに対する第1通信閾値を格納するメモリを必要としないため、コストダウンを図ることができる。
【0016】
請求項4記載の発明によれば、通信手段が、通信可能通知の送信元の中に通信要求先があっても第2受信強度検出手段により検出された通信可能通知の受信強度が第2通信閾値未満の場合、通信要求先がないと判定するので、常に良好な通信環境での通信が行える。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の通信システムの一実施形態を示す構成図である。
【図2】図1に示す通信ノードの構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示された通信ノードAのルーティングテーブルを示す表である。
【図4】図1に示された通信ノードBのルーティングテーブルを示す表である。
【図5】図1に示された通信ノードCのルーティングテーブルを示す表である。
【図6】図1に示された通信ノードDのルーティングテーブルを示す表である。
【図7】図1に示された通信ノードEのルーティングテーブルを示す表である。
【図8】図1に示す通信ノード間で送受信されるデータのフレーム構成例を示す。
【図9】通信要求処理における図2に示すCPUの処理手順を示すフローチャートである。
【図10】通信可能通知処理における図2に示すCPUの処理手順を示すフローチャートである。
【図11】図1に示す通信システムの動作を説明するための説明図である。
【図12】ノードAからノードCへの通信要求が発生した場合(直接通信)についての本発明の通信システムを構成する各ノードのタイムチャートである。
【図13】ノードAからノードEへ通信要求が発生した場合(ホッピング通信)について本発明の通信システムを構成する各ノードのタイムチャートである。
【図14】ノードAからノードCへの通信要求が発生した場合(直接通信)についての従来の通信システムを構成する各ノードのタイムチャートである。
【図15】ノードAからノードEへ通信要求が発生した場合(ホッピング通信)について従来の通信システムを構成する各ノードのタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の通信システムを図1乃至図8を参照して説明する。本発明の通信システム1は、図1に示すように、複数の通信ノード20(ノードA、ノードB、ノードC、ノードD、ノードE)を有して構成され、これらのノードA〜Eは無線メッシュネットワークを構成している。
【0019】
図1に示した通信システム1は、ノードAはノードB、Cと相互に無線通信可能に配置されている。ノードBはノードA、Cと相互に無線通信可能に配置されている。ノードCはノードA、B、D、Eと相互に無線通信可能に配置されている。ノードDは、ノードC、Eと相互に無線通信可能に配置されている。ノードEは、ノードC、Dと無線通信可能に配置されている。
【0020】
次に、上記通信ノード20の構成について図2を参照して以下説明する。同図に示すように、通信ノード20は、アンテナATと、データの無線受信を行うための受信手段としての受信器21と、データの無線送信を行うための送信手段としての送信器22と、第1受信強度検出手段、第2受信強度検出手段としての受信強度検出回路23と、ルーティングテーブル24と、通信テーブル25と、通信ノード20全体の制御を司るCPU26と、を備えている。
【0021】
上記受信器21は、アンテナATが受信した他の通信ノード20からのデータを復調してCPU26に対して供給する。上記送信器22は、CPU26から出力されたデータを変調してアンテナATから無線送信させる。上記受信強度検出回路23は、アンテナATが受信したデータの受信強度を検出してCPU26に対して供給する。
【0022】
上記ルーティングテーブル24には、図3〜図7に示すように、通信システム1を構成する自身以外の通信ノード20へのホップ数や、中継局の有無、中継局がある場合は中継局名(アドレスなど中継局を示すことができる情報)が通信ノード20毎にテーブル上に予め格納されている。
【0023】
CPU26は、受信データ判別部26aと、API26bと、通信要求ブロードキャスト作成部26cと、通信可否判定部26dと、通信可能通知ブロードキャスト作成部26eと、ブロードキャスト送信タイミング調整部26fと、通信テーブル作成部26gと、通信相手判定部26hと、を備えている。
【0024】
上記受信データ判別部26aは、受信器21が受信したデータの種別が、後述する通信要求ブロードキャスト(=通信要求)か、通信可能通知ブロードキャスト(=通信可能通知)か、受信通信フレームかを判別する。
【0025】
上記API26bは、アプリケーションから通信要求が発生すると、送信通信フレームを作成して後述する通信相手判定部26hに対して出力する。この送信通信フレームの構成例について図8を参照して説明する。図8は、通信ノード20間で送受信されるデータのフレーム構成例を示す図である。同図に示すように、通信ノード20間で送受信されるデータ30は、送信元アドレス領域31と、送信先アドレス領域32と、通信種別領域33と、データ領域34と、から構成されている。
【0026】
上記API26bは、送信元アドレス領域31に自ノードのアドレスを格納し、通信種別領域33に通信フレームである旨を示す情報を格納し、データ領域34に送信要求先(以下目的ノード)のアドレスと目的ノードへ送信したい通信データを格納した送信通信フレームを作成する。なお、送信先は後述する通信相手判定部26hが決定するため、API26bは送信先アドレス領域32をブランクにした通信フレームを作成する。
【0027】
また、API26bは、アプリケーションから通信要求が発生すると、目的ノードアドレス及び第1通信閾値を通信要求ブロードキャスト作成部26cに出力する。通信要求ブロードキャスト作成部26cは、API26bから目的ノードアドレス及び第1通信閾値が出力されると、通信要求ブロードキャストを作成して送信器22から送信させる。
【0028】
この通信要求ブロードキャストの構成例について図8を参照して説明する。上記通信要求ブロードキャスト作成部26cは、送信元アドレス領域31に自ノードのアドレスを格納し、送信先アドレス領域32に通信システム1を構成する全ての通信ノード20に送信するためのアドレスであるブロードキャストアドレスを格納し、通信種別領域33に通信要求ブロードキャストである旨を示す情報を格納する。また、通信要求ブロードキャスト作成部26cは、データ領域34にAPI26bから出力された目的ノードアドレス及び第1通信閾値を格納する。
【0029】
上記通信可否判定部26dは、受信データ判別部26aにより通信要求ブロードキャストが受信されたと判別されたとき、受信強度検出回路23により検出された受信強度を通信要求ブロードキャストの受信強度として取り込む。次に、通信可否判別部26dは、検出された通信要求ブロードキャストの受信強度と通信ブロードキャストのデータ領域34に格納された第1通信閾値とを比較し、その結果、検出された通信要求ブロードキャストの受信強度が第1通信閾値以上のときに通信可能通知ブロードキャスト作成部26eに対して通信可能通知ブロードキャストを作成させる。
【0030】
また、通信可否判別部26dは、受信器21が受信した通信要求ブロードキャストのデータ領域34に格納された目的ノードが自ノードであるか否かを判別し、自ノードでないと判定された場合、自ノードが目的ノードに対する中継局となれるか否かをルーティングテーブル24を参照して判定する。
【0031】
ここで、例えば、自ノードがノードA、受信した通信要求ブロードキャストの送信元がノードC(即ち、通信要求ブロードキャストの送信元アドレス領域31にノードCのアドレスが格納されている)、目的ノードがノードD(即ち、通信要求ブロードキャストのデータ領域34にノードDのアドレスが格納されている)場合について考えてみる。まず、通信可否判別部26dは、自ノード(ノードA)のルーティングテーブル24(図3)を参照して、目的ノードDに対する中継局を検索する。
【0032】
ここでは、ノードB、Cが検索される。中継局として検索されたノードCは送信元であるので、通信可否判別部26dは、中継局として検索されたノードBのルーティングテーブル24(図4)を参照して、目的ノードDに対する中継局を検索する。ここでは、ノードA、Cが検索される。ここで検索されたノードAは自ノードであり、ノードCは送信元であるので、通信可否判別部26dは、自ノードAが目的ノードDに対する中継局となれないと判別する。
【0033】
そして、通信可否判別部26dは、通信要求ブロードキャストの受信強度が第1通信閾値以上であっても、目的ノードが自ノードでもなく、かつ、中継局にもなれない場合は、通信可能通知ブロードキャスト作成部26eに対して通信可能通知ブロードキャストの作成を停止させる。上記通信可能通知ブロードキャスト作成部26eは、通信可否判定部26dからの指示により、通信可能通知ブロードキャストを作成する。
【0034】
この通信可能通知ブロードキャストの構成例について図8を参照して説明する。通信可能通知ブロードキャスト作成部26eは、送信元アドレス領域31に自ノードのアドレスを格納し、送信先アドレス領域32に通信システム1を構成する全ての通信ノード20に送信するためのアドレスであるブロードキャストアドレスを格納し、通信種別領域33に通信可能通知ブロードキャストである旨を示す情報を格納する。また、通信可能通知ブロードキャスト作成部26eは、データ領域34に通信要求ブロードキャストに格納された目的ノードアドレスを格納する。
【0035】
上記ブロードキャスト送信タイミング調整部26fは、通信要求ブロードキャストを受信したタイミングを起点として、自ノードがブロードキャストで通信を行えるタイミングをカウントし、そのカウントしたタイミングで作成した通信可能通知ブロードキャストを送信器22から送信させる。
【0036】
通信テーブル作成部26gは、通信可能通知ブロードキャストを受信すると、そのとき受信強度検出回路23から検出された受信強度を通信可能通知ブロードキャストの受信強度として取り込む。そして、通信テーブル作成部26gは、受信した通信可能通知ブロードキャストの送信元と受信強度との関係を示す通信テーブル25を作成する。
【0037】
通信相手判定部26hは、通信要求ブロードキャストを送信した後に通信可能通知ブロードキャストを受信すると、その通信可能通知ブロードキャストの送信元アドレス領域31の中に目的ノードアドレスが格納されている場合、API26bから出力された送信通信フレームの送信先アドレス領域32に目的ノードアドレスを格納して送信させることにより、目的ノードとの直接通信を行う。一方、通信相手判定部26hは、通信可能通知ブロードキャストの送信元アドレス領域31の中に目的ノードアドレスがない場合、通信可能通知ブロードキャストに付加された送信元の中から1つを中継局として選択し、API26bから出力された通信フレームの送信先アドレス領域32に中継局のアドレスを格納して送信させることにより、目的ノードとのホッピング通信を行う。
【0038】
また、上記API26bは、受信通信フレームの送信先が自ノードであり、データ領域34に格納された目的ノードも自ノードである場合は、データ領域34に格納された通信データをアプリケーションに取り込む。上記API26bは、受信通信フレームの送信先が自ノードであり、データ領域34に格納された目的ノードが自ノードでない場合は、受信通信フレームの送信先をブランクにしたものを送信通信フレームとして通信相手判定部26hに対して出力すると共に受信通信フレームに格納された目的ノード及び第1通信閾値を通信要求ブロードキャスト作成部26cに出力する。
【0039】
次に、上述した構成の通信システム1のより詳細な動作について図9及び図10に示すフローチャートを参照して説明する。まず、CPU26は、アプリケーションからの通信要求が発生したり、送信先が自ノードであり、目的ノードが自ノードでない受信通信フレームを受信すると、通信要求処理を開始する。
【0040】
通信要求処理において、CPU26は、通信要求手段として働き、目的ノード及び第1通信閾値を付加した通信要求ブロードキャストを作成し(ステップS1)、作成した通信要求ブロードキャストを送信する(ステップS2)。その後、CPU26は、他ノードからの通信可能通知ブロードキャストを順次受信すると共に、通信可能通知ブロードキャストの送信元とその受信強度とを対応付けて保存する(ステップS3)。
【0041】
次に、CPU26は、受信した通信可能通知ブロードキャストの送信元の中に目的ノードがあるか否かを判定する(ステップS4)。目的ノードがあると判定すると(ステップS4でY)、CPU26は、目的ノードからの通信可能通知ブロードキャストの受信強度が第2通信閾値以上であるか否かを判定する(ステップS5)。目的モードからの通信可能通知ブロードキャストの受信強度が第2通信閾値以上であり(ステップS5でY)、安定して通信を行えると判定すると、CPU26は、直接通信を行って(ステップS6)、処理を終了する。
【0042】
一方、受信した通信可能通知ブロードキャストの送信元の中に目的ノードがないと判定すると(ステップS4でN)、CPU26は、通信可能通知ブロードキャストの送信元の中から1つを中継局として選択し(ステップS7)、ホッピング通信を行って(ステップS8)、処理を終了する。中継局としては、例えば、各送信元からの通信可能通知ブロードキャストの受信強度を比較し、さらに各通信ノード20の配置やルーティングテーブル24のホップ数から最も安定して通信できるものが選択される。具体的には、通信可能通知ブロードキャストの受信強度が第2通信閾値以上の送信元であり、かつ、目的ノードまでの距離やホップ数が少ないものが中継局として選択される。以上のことから明らかなように、ステップS4〜S8においてCPU26は請求項中の通信手段として働く。
【0043】
一方、CPU26は、受信待ち状態のときに他通信ノード20から通信要求ブロードキャストを受信すると通信可能通知処理を開始する。図10に示すように、通信可能通知処理において、CPU26は、まず、受信した通信要求ブロードキャストの受信強度がその通信要求ブロードキャストに格納された第1通信閾値以上であるか否かを判定する(ステップS11)。
【0044】
第1通信閾値未満であると(ステップS11でN)、CPU26は、通信要求ブロードキャストを無視して受信待ち状態に戻る。これに対して、第1通信閾値以上であると判定すると(ステップS11でY)、CPU26は、通信要求先判定手段として働き、通信要求ブロードキャストに格納された目的ノードが自ノードであるか否かを判定する(ステップS12)。自ノードである場合(ステップS12でY)、CPU26は、通信可能通知ブロードキャストを作成する(ステップS13)。
【0045】
一方、CPU26は、通信要求ブロードキャストに格納された目的ノードが自ノードでないと判定すると(ステップS12でN)、CPU26は、中継局判定手段として働き、ルーティングテーブル24を確認して(ステップS14)、自ノードが目的ノードに対する中継局になれるか否かを判定する(ステップS15)。中継局になれないと判定すると(ステップS15でN)、CPU26は、通知停止手段として働き、通信要求ブロードキャストを無視して受信待ち状態に戻る。
【0046】
これに対して、中継局になれると判定すると(ステップS15でY)、CPU26は、ステップS13に進んで通信可能通知ブロードキャストを作成する。通信可能通知ブロードキャストを作成した後、CPU26は、通信可能通知手段として働き、自ノードの送信タイミングになるまで待った後(ステップS16)、作成した通信可能通知ブロードキャストを送信し(ステップS17)、再び受信待ち状態に戻る。
【0047】
次に、具体的な動作例を図11を参照して説明する。以下に示す動作例では各通信ノード20の受信能力を−65dBm、第1通信閾値を−55dBmとする。
例1:ノードAからノードCへの通信要求が発生した場合(直接通信)について図12を参照して説明する。
【0048】
まず、ノードAでノードCとの通信要求が発生する。ノードAから目的ノードアドレスとしてノードCのアドレスが格納され、第1通信閾値として−55dBmが格納された通信要求ブロードキャストが送信される。図11に示すようにノードAからの通信要求ブロードキャストは、ノードB、C、Eで受信される。ノードDは、ノードAからの通信要求ブロードキャストは受信できない。
【0049】
ノードBでは、通信要求ブロードキャストを受信強度−40dBmで受信している。ノードBでは、通信要求ブロードキャストに含まれる第1通信閾値−55dBmを確認し、通信要求ブロードキャストの受信強度−40dBmが第1通信閾値−55dBm以上であることを確認する。その後、ノードBは、目的ノード(ノードC)が自ノードではないが、ルーティングテーブル24からノードCへの中継局になれることが分かるため、通信可能通知ブロードキャストを作成する。
【0050】
ノードCでは、通信要求ブロードキャストを受信強度−50dBmで受信している。ノードCでは、通信要求ブロードキャストに含まれる第1通信閾値−55dBmを確認し、通信要求ブロードキャストの受信強度−50dBmが第1通信閾値−55dBm以上であることを確認する。その後、ノードCは、目的ノードが自ノードであるため、通信可能通知ブロードキャストを作成する。
【0051】
ノードEでは、通信要求ブロードキャストを受信強度−60dBmで受信している。ノードEでは、通信要求ブロードキャストに含まれる第1通信閾値−55dBmを確認し、通信要求ブロードキャストの受信強度−60dBmが第1通信閾値−55dBm未満であることを確認する。その後、ノードEは、通信要求ブロードキャストを受信しなかったものとし通信可能通知ブロードキャストの作成は行わない。
【0052】
ここで、ノードB、Cは、ノードAからの通信要求ブロードキャストの受信を起点として、通信可能通知ブロードキャストを送信するタイミングをそれぞれ独自に作成する。通信可能通知ブロードキャストの送信タイミングは予め決められた順となる。この通信システム1においては、図12に示すようにノードA、B、C、D、Eの順とする。
【0053】
図12に示すように、ノードAで通信可能通知ブロードキャストを送信するタイミングでは、ノードAは通信要求ブロードキャストの送信元であるため、何もしない。次に、ノードBのタイミングとなり、ノードBは、上記のように準備された通信可能通知ブロードキャストを送信する。このとき、ノードAでは、ノードBからの通信可能通知ブロードキャストを受信したら、受信の際の受信強度と送信元であるノードBとを対応付けた通信テーブル25を作成する。
【0054】
次に、ノードCのタイミングとなり、ノードCは、上記のように準備された通信可能通知ブロードキャストを送信する。このとき、ノードAでは、ノードCからの通信可能通知ブロードキャストを受信したら、受信の際の受信強度と送信元であるノードCとを対応付けた通信テーブル25を作成する。
【0055】
次に、ノードDのタイミングとなると、ノードDでは、通信要求ブロードキャストを受信していないため、何も起きない。次に、ノードEのタイミングとなると、ノードEでは、上述したように通信要求ブロードキャストを受信しなかったものとしているため、何も起きない。ノードAでは、通信要求ブロードキャストを送信してから、ノードEの通信可能通知ブロードキャストを受信すべきタイミングが経過した後、作成した通信テーブル25からデータ通信を行う際に転送する相手を決定する。この場合、ノードAは、ノードCと直接通信できることが分かるため、送信先をノードCとした通信フレームを送信する。これにより、通信フレームはノードCに直接送信される。
【0056】
従来の通信システムでは、通信ノード20は、通信要求ブロードキャストを受け取るとその受信強度が小さくても通信可能通知ブロードキャストを送信してしまう。このため、図14に示すように、通信要求ブロードキャストの受信強度が−60dBmと小さくてもノードEから通信可能通知ブロードキャストが送信されてしまうが、本発明の通信システム1では、図11に示すようにノードEからの余分な通信可能通知ブロードキャストの送信が削除される。
【0057】
次に、例2:ノードAからノードEへの送信要求が発生した場合について図13を参照して説明する。まず、ノードAでノードEとの通信要求が発生する。ノードAから目的ノードアドレスとしてノードEのアドレスが格納され、第1通信閾値として−55dBmが格納された通信要求ブロードキャストが送信される。図11に示すようにノードAからの通信要求ブロードキャストは、ノードB、C、Eで受信される。ノードDは、ノードAからの通信要求ブロードキャストは受信できない。
【0058】
ノードBでは、通信要求ブロードキャストを受信強度−40dBmで受信している。ノードBでは、通信要求ブロードキャストに含まれる第1通信閾値−55dBmを確認し、通信要求ブロードキャストの受信強度−40dBmが第1通信閾値−55dBm以上であることを確認する。その後、ノードBは、目的ノード(ノードE)が自ノードではないが、ルーティングテーブル24からノードEへの中継局になれることが分かるため、通信可能通知ブロードキャストを作成する。
【0059】
ノードCでは、通信要求ブロードキャストを受信強度−50dBmで受信している。ノードCでは、通信要求ブロードキャストに含まれる第1通信閾値−55dBmを確認し、通信要求ブロードキャストの受信強度−50dBmが第1通信閾値−55dBm以上であることを確認する。その後、ノードCは、目的ノード(ノードE)が自ノードではないが、ルーティングテーブル24からノードEへの中継局になれることが分かるため、通信可能通知ブロードキャストを作成する。
【0060】
ノードEでは、通信要求ブロードキャストを受信強度−60dBmで受信している。ノードEでは、通信要求ブロードキャストに含まれる第1通信閾値−55dBmを確認し、通信要求ブロードキャストの受信強度−60dBmが第1通信閾値−55dBm未満であることを確認する。その後、ノードEは、通信要求ブロードキャストを受信しなかったものとし通信可能通知ブロードキャストの作成は行わない。
【0061】
ここで、ノードB、Cは、ノードAからの通信要求ブロードキャストの受信を起点として、通信可能通知ブロードキャストを送信するタイミングをそれぞれ独自に作成する。通信可能通知ブロードキャストの送信タイミングは予め決められた順となる。この通信システム1においては、図13に示すようにノードA、B、C、D、Eの順とする。
【0062】
図13に示すように、ノードAで通信可能通知ブロードキャストを送信するタイミングでは、ノードAは通信要求ブロードキャストの送信元であるため、何もしない。次に、ノードBのタイミングとなり、ノードBは、上記のように準備された通信可能通知ブロードキャストを送信する。このとき、ノードAでは、ノードBからの通信可能通知ブロードキャストを受信したら、受信の際の受信強度と送信元であるノードBとを対応付けた通信テーブル25を作成する。
【0063】
次に、ノードCのタイミングとなり、ノードCは、上記のように準備された通信可能通知ブロードキャストを送信する。このとき、ノードAでは、ノードCからの通信可能通知ブロードキャストを受信したら、受信の際の受信強度と送信元であるノードCとを対応付けた通信テーブル25を作成する。
【0064】
次に、ノードDのタイミングとなると、ノードDでは、通信要求ブロードキャストを受信していないため、何も起きない。次に、ノードEのタイミングとなると、ノードEでは、上述したように通信要求ブロードキャストを受信しなかったものとしているため、何も起きない。ノードAでは、通信要求ブロードキャストを送信してから、ノードEの通信可能通知ブロードキャストを受信すべきタイミングが経過した後、作成した通信テーブル25からデータ通信を行う際に転送する相手を決定する。この場合、ノードAは、ノードEと直接通信できないため、ノードBもしくはノードCを中継局として利用する必要がある。ここでは、ノードB、Cも第2通信閾値以上であるので、ノードEへの距離が近くなるノードCを中継局として選択し、送信先をノードCとした通信フレームを送信する。これにより、通信フレームはノードCに送信される。
【0065】
その後、ノードCは、送信先が自ノードであり、目的ノードが他ノード(ノードE)である上記通信フレームを受信すると、ノードAが行った動作と同様に、目的ノードアドレスとしてノードEのアドレスが格納され、第1通信閾値として−55dBmが格納された通信要求ブロードキャストが送信される。ノードCからの通信要求ブロードキャストは、ノードA、B、D、Eで受信される。
【0066】
ノードA、Bでは、通信要求ブロードキャストを受信強度−50、−40dBmで受信している。ノードA、Bでは、通信要求ブロードキャストに含まれる第1通信閾値−55dBmを確認し、通信要求ブロードキャストの受信強度−50dBm、−40dBmが第1通信閾値−55dBm以上であることを確認する。その後、ノードA、Bは、目的ノード(ノードE)が自ノードでもなく、ルーティングテーブル24からノードEへの中継局にもなれないと判るため、通信要求ブロードキャストを受信しなかったものとし通信可能通知ブロードキャストの作成は行わない。
【0067】
ノードD、Eでは、通信要求ブロードキャストを受信強度−40dBm、−50dBmで受信している。ノードD、Eでは、通信要求ブロードキャストに含まれる第1通信閾値−55dBmを確認し、通信要求ブロードキャストの受信強度−40dBm、−50dBmが第1通信閾値−55dBm以上であることを確認する。その後、ノードDは、目的ノード(ノードE)が自ノードではないが、ルーティングテーブル24からノードEへの中継局になれることが分かるため、通信可能通知ブロードキャストを作成する。また、ノードEは、目的ノードが自ノードであるため、通信可能通知ブロードキャストを作成する。
【0068】
ここで、ノードD、Eは、ノードCからの通信要求ブロードキャストの受信を起点として、通信可能通知ブロードキャストを送信するタイミングをそれぞれ独自に作成する。そして、図12に示すように、ノードA、Bで通信可能通知ブロードキャストを送信するタイミングでは、ノードA、Bは通信要求ブロードキャストを受信しなかったものとしているため、何もしない。
【0069】
次に、ノードCのタイミングでは、ノードCは通信要求ブロードキャストの送信元であるため、何もしない。次に、ノードD、Eのタイミングとなり、ノードD、Eは、上記のように準備された通信可能通知ブロードキャストを送信する。このとき、ノードCでは、ノードD、Eからの通信可能通知ブロードキャストを受信する毎に、受信の際の受信強度と送信元であるノードD、Eとを対応付けた通信テーブル25を作成する。
【0070】
ノードCでは、通信要求ブロードキャストを送信してから、ノードEの通信可能通知ブロードキャストを受信すべきタイミングが経過した後、作成した通信テーブル25からデータ通信を行う際に転送する相手を決定する。この場合、ノードCは、ノードEと直接通信できることが分かるため、送信先をノードEとした通信フレームを送信する。これにより、通信フレームはノードEに直接送信される。
【0071】
従来の通信システムでは、通信ノード20は、通信要求ブロードキャストを受け取るとその受信強度が小さくても通信可能通知ブロードキャストを送信してしまう。このため、図15に示すように、通信要求ブロードキャストの受信強度が−60dBmと小さくてもノードEから通信可能通知ブロードキャストが送信されてしまい、ノードAとノードEとの直接通信を行ってしまう。しかしこの場合、通信経路は粗悪なものであり、エラー率が高く、再送を重ねることになる。しかしながら、本発明の通信システム1では、図13に示すように、良好な通信環境での適切な通信が行われることとなる。
【0072】
上述した通信システム1によれば、CPU26は、通信要求ブロードキャストの受信強度が第1通信閾値以上のときに送信元を付加した通信可能通知ブロードキャストを送信させる。これにより、通信要求ブロードキャストを受け取った全ての通信ノード20から通信可能通知ブロードキャストが送信されることなく、通信要求ブロードキャストを受け取った通信ノード20のうち通信要求ブロードキャストの受信強度が第1通信閾値以上の通信ノード20からしか通信可能通知ブロードキャストが送信されないので、無駄な通信可能通知ブロードキャストの送信が行われること無く、経路を決定するための通信量を抑えることができる。
【0073】
また、上述した通信システム1によれば、CPU26は、通信要求ブロードキャストの受信強度が第1通信閾値以上であっても、目的ノードが自ノードでもなく、目的ノードへの中継局にもなれないと判定された場合は、通信可能通知ブロードキャストを送信しない。これにより、目的ノードでも、目的ノードの中継局にもなれない通信ノード20から通信可能通知ブロードキャストが送信されることがないので、より一層、無駄な通信可能通知ブロードキャストの送信が行われること無く、経路を決定するための通信量を抑えることができる。
【0074】
また、上述した通信システム1によれば、CPU26が、通信要求ブロードキャストに第1通信閾値をさらに付加して送信し、検出された通信要求ブロードキャストの受信強度と当該通信要求ブロードキャストに付加された第1通信閾値とを比較するので、各通信ノード20に対する第1通信閾値を格納するメモリを必要としないため、コストダウンを図ることができる。
【0075】
また、上述した通信システム1によれば、CPU26が、通信可能通知ブロードキャストの送信元の中に目的ノードがあっても通信可能通知ブロードキャストの受信強度が第2通信閾値未満の場合、目的ノードがないと判定するので、常に良好な通信環境での通信が行える。
【0076】
なお、上述した実施形態によれば、図8に示す通信フレームの構成は一例であり、各領域の配置はどのようになっていてもよい。さらに、無線LANなどで広く利用されるフォーマットであってもよい。
【0077】
また、上述した実施形態によれば、通信可能通知ブロードキャストを送信してきた通信ノード20のうち目的ノードに最も近いものを中継局として選択していたが、中継局を選択する方法としては一例であり、例えば、目的ノードまでのホップ数が一番少ないものを中継局として選択するようにしてもよい。さらに、ホップ数が同じの場合には目的ノードまでの距離が短く、受信強度の高いものを選択するようにしてもよい。
【0078】
また、上述した実施形態によれば、通信要求ブロードキャストに第1通信閾値を付加させていたが、本発明はこれに限ったものではない。第1通信閾値としては、例えば、共通の値として各ノード20にそれぞれ格納してもよい。
【0079】
また、上述した実施形態によれば、CPU26は、通信要求ブロードキャストに格納された目的ノードが自ノードでもなく、その目的ノードの中継局にもなれないときも通信可能通知ブロードキャストの送信を行わないようにしていたが、本発明はこれに限ったものではない。通信要求ブロードキャストに格納された目的ノードが自ノードであるか、中継局になれるかの判定を行わずに、通信要求ブロードキャストの受信強度が第1通信閾値以上であるときは通信可能通知ブロードキャストを送信するようにしてもよい。
【0080】
また、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0081】
1 通信システム
20 通信ノード
21 受信器(受信手段)
22 送信器(送信手段)
23 受信強度検出回路(第1受信強度検出手段、第2受信強度検出手段)
26 CPU(通信要求手段、通信可能通知手段、通信手段、通信要求先判定手段、中継局判定手段、通知停止手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データの無線受信を行う受信手段と、データの無線送信を行う送信手段と、を備えた通信ノードを複数有して無線メッシュネットワークを構成する通信システムにおいて、
前記複数の通信ノードの各々が、
データの通信要求が発生すると、通信要求を前記送信手段から他の通信ノードに対してブロードキャスト送信させる通信要求手段と、
前記受信手段が受信した通信要求の受信強度を検出する第1受信強度検出手段と、
前記検出された通信要求の受信強度が第1通信閾値以上のときに送信元を付加した通信可能通知を前記送信手段から送信させる通信可能通知手段と、
前記通信要求を送信した後に前記受信手段が受信した前記通信可能通知に付加された送信元に通信要求先がある場合、通信要求先との直接通信を行い、通信要求先がない場合、前記通信可能通知に付加された送信元の中から1つを中継局として選択し、前記通信要求先とのホッピング通信を行う通信手段と、を備えた
ことを特徴とする通信システム。
【請求項2】
前記通信要求手段が、前記通信要求に通信要求先を付加して送信させ、
前記複数の通信ノードの各々が、
前記受信手段が受信した通信要求に付加された通信要求先が自ノードであるか否かを判定する通信要求先判定手段と、
前記通信要求先判定手段により自ノードでないと判定された場合、自ノードが通信要求先に対する中継局となれるか否かを判定する中継局判定手段と、
前記検出された通信要求の受信強度が第1通信閾値以上であっても、前記通信要求先判定手段により自ノードでないと判定され、かつ、前記中継局判定手段により中継局にもなれないと判定された場合は、前記通信可能通知手段による前記通信可能通知の送信を停止する通知停止手段と、をさらに備えた
ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記通信要求手段が、前記通信要求に前記第1通信閾値をさらに付加して送信し、
前記通信可能通知手段が、前記検出された通信要求の受信強度と当該通信要求に付加された前記第1通信閾値とを比較する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記受信手段が受信した通信可能通知の受信強度を検出する第2受信強度検出手段をさらに備え、
前記通信手段が、前記通信可能通知の送信元の中に通信要求先があっても前記第2受信強度検出手段により検出された受信強度が第2通信閾値未満の場合、通信要求先がないと判定する
ことを特徴とする請求項1〜3何れか1項に記載の通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−249166(P2012−249166A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−120598(P2011−120598)
【出願日】平成23年5月30日(2011.5.30)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】