通信リンクのための2つのタップおよびマルチタップのイコライゼーションを自動的にキャリブレートするシステムおよび方法
リンクにおける測定損失を含むトランスミッタとレシーバとの間のデータリンク上で複数の信号を通信すること、および測定された損失に基づいてトランスミッタのためにマルチタップのイコライゼーション設定を自動的に決定すること、のためにイコライザをキャリブレートする方法。マルチタップのイコライゼーション設定は、複数のリンク損失値のそれぞれの数のための複数のイコライゼーション設定を記憶するルックアップテーブルを用いて決定される。一旦測定されたリンク損失に適合するイコライゼーション設定がテーブル内に見つかると、イコライザは、干渉のシンボル間および他の複数のタイプを低減または除去するために最適にセットされることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、その複数の実施形態の1つ以上において、広く信号処理技術に関し、より詳細には、通信システムにおいてイコライゼーションを制御するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の通信リンクは、ノイズおよびレシーバにおいて信号の質を落とす他の複数の作用の影響を受けやすい。さまざまな技術がリンク性能を向上するために使用されている。複数の移動通信システムにおいて、イコライゼーションとして知られる1つの技術は、複数の帯域制限(周波数選択性)時拡散チャネルにおける送信媒体により引き起こされる信号間干渉(ISI)を補償する。ISIは、変調帯域幅がラジオチャネルのコヒーレンス帯域幅を越えた場合、生じる。これは、送信される信号を歪ますことをもたらし、レシーバにおいてビットエラーを引き起こす。
【0003】
イコライゼーションは、ISIを最小化する処理作業である。複数のマージンが許す限り、トランスミッタベースイコライゼーションは、回路の複雑性および消費電力に関して、より単純な、およびより好ましい処理である。処理は、期待されるチャネル振幅および複数の遅延特性の平均範囲を補償することを伴う。複数の移動チャネルの先天的な複数の特性のために、複数のイコライザは、チャネルの複数の時変特性を追跡し、それ故に、本質的に適応型であると呼ばれる。
【0004】
適応型イコライゼーションは、複数のモードで実行される。トレーニングモードの間、レシーバイコライザが適切な設定に平均化するように、トランスミッタにより、既知の固定長トレーニングシーケンスが送られる。トレーニングシーケンスは、通常は、疑似ランダムバイナリ信号、または固定の、所定のビットパターンである。
【0005】
トレーニングシーケンスの直後に、ユーザデータ(複数のコーディングビットを備えても、または備えなくてもよい)が送られ、レシーバでのイコライザは、チャネルを評価するために再帰アルゴリズムを活用し、チャネルを補償するために複数のフィルタ係数を見積もる。トレーニングシーケンスは、トレーニングが終了した場合に複数のフィルタ係数がユーザデータの受理のための複数の最適値付近にあるように、最悪の、可能性のある条件下において、イコライザが適切な複数のフィルタ係数を取得することを可能にするために設計される。ユーザデータが受信された場合、イコライザの適合アルゴリズムは、変化する複数のチャネル条件を追跡する。イコライザは、したがって、継続的にその複数のフィルタ特性を、ISIを低減するために長い間に変更し、したがって、データ受信の全体の質を改善する。
【0006】
多くのイコライザは、固定の複数のタップを使用し(PCI Express、メモリインターフェースなど)、または値が固定された要素を使用する(XAUI)。PCI Expressは、近い将来に、PCの全ての市場部分全体に現れると予想されるシリアルI/O技術である。XAUIは、複数の10Gbps光イーサネットアプリケーションのために通常使用される他のシリアルI/Oインターフェースである。既存の複数のシステムにおいて、両方のイコライザトポロジは、設計時には固定であり、その後、調整されることができない。これは、さまざまな意味で不利である。例えば、1つの媒体またはチャネルのための複数のタップの数および複数のフィルタ係数設定は、他のチャネルに対して、最適ではなく、または役立ちさえしない。これら複数の矛盾を克服するために、既存の複数のシステムの複数のユーザは、リンクが異なる複数のチャネルで役立つために、他の複数の変数のみならずビットレートも考慮して、手動で、フィルタの特定の複数のパラメータを変える。時間の効率が悪いと立証されるだけではなく、これは、システムの柔軟性と適応性を弱める。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の1つの実施形態に係る通信システムを示す図である。
【図2a】図1のシステムに含まれる2つのタップのイコライザを示す図である。
【図2b】図1のシステムに含まれる5つのタップのイコライザを示す。
【図3】図1のトランスミッタに含まれるイコライザからの出力である長パルスの一例を示す図である。
【図4】図1のシステムにおいて複数のイコライゼーション係数をセットするために用いられる方法に含まれる複数のブロックを示す図である。
【図5】イコライゼーション設定の間に、図1のトランスミッタとレシーバとの間で実行されるハンドシェイクプロシージャおよびルックバック通信を示す図である。
【図6】リンク損失が決定されることを可能にするためにレシーバにより電圧オフセットが決定される方法を示す図である。
【図7】リンク損失情報を導出するために使用されるDCパターン信号を示す。
【図8】本発明のシステムおよび方法の所望の実施形態に従ってリンク損失を決定する段階に含まれる複数のブロックを示すフロー図である。
【図9】本発明の1つ以上の実施形態に従って、どのように2つのイコライゼーション係数が計算されたリンク損失に関連するかを概念的に示す図である。
【図10a】本発明の1つ以上の実施形態に従って使用される複数のマルチタップ係数とリンク損失との関係を示すグラフである。
【図10b】本発明の1つ以上の実施形態に従って使用される複数のマルチタップ係数とリンク損失との関係を示すグラフである。
【図11】本発明のシステムおよび方法の1つ以上の実施形態に従って複数のリンク損失値のために先立って計算され、およびトランスミッタイコライザを自動的に設定するために使用される複数のマルチタップのイコライゼーション係数のルックアップテーブルである。
【図12】本発明の一実施形態に係るプロセッシングシステムの図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1は、1つ以上のシリアルリンク30により接続されるトランスミッタ10およびレシーバ20を備える通信システムを示す。トランスミッタは、コアロジック1、プリドライバ2、位相ロックループ3、ドライバ4、およびイコライザ5を有する。コアロジックは、送信される音声、データまたは他の情報を有するベースバンド信号を生成する。プリドライバは、ベースバンド信号を位相ロックループにより生成される搬送周波数上で変調する。変調は、CDMAに制限されないがこれを含む複数のスペクトラム拡散技術の1つに好ましくは適合する。ドライバは、1つ以上のシリアルリンクに沿って変調された信号の送信を制御するために、複数のスイッチング動作を実行する。説明のために、2つのシリアルリンク31および32が示されるが、しかしながら、より多くのリンクが含まれてもよい。複数のリンクは、損失の多い複数の相互接続であり、複数のコネクタのないボード接続または、制限はされないが2ボード1コネクタ構成および3ボード2コネクタ構成などの他の複数の構成に存在する。
【0009】
イコライザは、下記においてより詳細に説明されるタップ係数ルックアップテーブルを記憶するメモリ6を有する。好ましくは、トランスミッタとレシーバとの間のループバックチャネル7からデータを受信するコアロジックは、同様に、そのデータを、ルックアップテーブルから係数出力を計算するブロックに渡す。フォワードクロックチャネル8は、下記において明白になる複数の理由のために、同様に、トランスミッタとレシーバとの間に含まれる。フォワードクロックチャネルおよびループバックチャネルは、複数の汎用データチャネル31および32に使用されるアーキテクチャと同じアーキテクチャを有する。フォワードクロックチャネルは、イコライゼーションを要求しない(例えば、それは、複数のバイナリビットパターン101010...のみを送信する)。ループバックチャネルは、低周波数で、元のトランスミッタビットへ送り返すために使用される他のデータチャネルでよい。同様に、イコライザは、トランスミッタの中に示されているが、イコライザは、同様に、トランスミッタの外に配置されてもよい。
【0010】
レシーバは、復調部およびデスキュー回路を備える。復調部において、データは、入力でサンプリングアンプ21により受信され、補間部22により生成される複数のサンプリングクロック信号を用いて復調される。補間部は、複数のクロック信号を遅延ロックループ(DLL)23から受信する。補間部は、位相ロックループ25からのクロック出力に関して、データの関連する位相を追跡し続けるトラッキングループ24を用いて制御される。デスキュー回路27および同期(sync)回路28は、ポートの全てのビットから受信されるデータを共に同期させる。同様に、マルチプレクサ29は、遅延ロックループへの入力となるように複数のクロック信号を選択するために備えられる。より詳細に説明されるように、複数のイコライゼーション係数は、レーン毎ベースで調整されるので、デスキューおよびsyncブロックは、任意的であると考えられる。
【0011】
トランスミッタおよびレシーバは、それらのそれぞれの位相ロックループ回路を駆動するために、同じ参照クロックを受信する。同様に、フォワードクロックチャネルは、トランスミッタとレシーバとの間に構築される。適応型イコライザは、信号品質を改善するために、受信された信号内のISI干渉を低減する。
【0012】
本発明の少なくとも1つの実施形態にしたがって、キャリブレートされるそれぞれのチャネルのために、応答/フィードバックチャネルが使用される。余分な複数のチャネルのオーバーヘッドを低減するために、複数のタップ係数および/または他の複数のイコライゼーション設定が、1つのチャネルのために一度に自動的に決定される(自動キャリブレーションが実行される。)。しかしながら、複数のデータチャネルを複数のフィードバックチャネルとして使用することができる。この場合、複数のタップ係数は、1つより多くの送信チャネルのために同時に決定され、例えば、マルチリンク自動キャリブレーションが実行される。
【0013】
図2(a)は、複数の係数が本発明の1つ以上の実施形態に従って制御される2つのタップの適応型イコライザを示す。イコライザは、ラジオチャネル、1つの遅延要素Z−1、2つのタップP2およびP3ならびにそれらの対応する複数の係数a0およびa1の瞬時の状態に依存する入力Dinと、イコライザの出力に対応する信号を生成するための加算回路3とを有する時変(FIR)フィルタとして示される。複数のタップ係数は、性能の特定のレベルを達成するために、および望ましくは、レシーバでの信号品質を最適化するために、本発明の1つ以上の実施形態に従って、測定されたリンク損失に基づいて調整される複数の重み値である。
【0014】
図2(b)は、ここで説明される1つ以上の実施形態に従って同様に制御される複数の係数を有する5つのタップの適応型イコライザを示す。イコライザは、ラジオチャネル、4遅延要素、ならびに5つのタップP1からP5およびそれらの対応する複数の係数a0からa4の瞬時の状態に依存する入力Din、ならびにイコライザの出力に対応する信号を生成するための加算部3を有する時変(FIR)フィルタとして示される。複数のタップ係数は、性能の特定のレベルを達成するために、および望ましくは、レシーバでの信号品質を最適化するために、本発明の1つ以上の実施形態に従って、測定されたリンク損失に基づいて調整される複数の重み値である。
【0015】
図2(a)または図2(b)に示されるマルチタップのイコライザは、サーバチャネルまたはデスクトップチャネルと共に損失−イコライゼーション相関関係を実行するために、トランスミッタまたは少なくとも通信システムの送信側に含まれる。2つのタップおよび5つのタップのイコライザが説明のために示されたが、トランスミッタは、ここで説明されるように自動で調整される複数のタップ/タップ係数の任意の数を伴うイコライザを使用してよい。
【0016】
図3は、この目的のために使用されるイコライザからの長パルス出力の一例を示す。この図において、P1、P3、P4、およびP5は、イコライザのプリカーソル、第一のポストカーソル、第二のポストカーソル、および第三のポストカーソル規模をそれぞれ表す。より詳細には、P1は、主パルスの直前のカーソルの振幅に対応する。これは、ISIにより誘導される任意の「立ち上がり時間」遅延をキャンセルするために設計される。P3は、主パルスの直後のイコライズされたカーソルの振幅に対応する。P4は、P3の直後のイコライズされたカーソルの振幅に対応する。そして、P5は、P4の直後のイコライズされたカーソルの振幅に対応する。P3−P5の複数の値は、ビット時間を超えて主パルスの正の複数の残余をネゲートするために、通常負である。P2は、マルチタップのイコライズされた長パルスを送信する場合、主パルスの振幅を表す(望ましくは、最大値Vswingに正規化される)。同様に、性能の特定のレベルを達成するために、複数の係数のより少ない、より多い、または異なる数が調整される。
【0017】
図4は、本発明の一実施形態に従って自動的にマルチタップのイコライゼーションキャリブレーションを実行するための方法に含まれる複数の機能ブロックを示す。複数の機能ブロックを実行する図1に含まれる複数の回路の複数の例は、後述される。
【0018】
リンク初期化プロシージャの間、損失の量は、望ましくは、トランスミッタとレシーバとの間のそれぞれのリンクのために決定される。(ブロック100)。これは、それぞれトランスミッタおよびレシーバに含まれる2つのチップの間で実行されるハンドシェイキングおよびループバックプロシージャに従って達成される。このプロシージャは、複数のチップがイコライゼーション設定プロセスに参加する準備ができていることを保証する。それぞれのリンク/チャネルを調整することにおいて、異なる複数のリンクは、異なる複数のチャネル損失(異なる長さ、など)を有する。したがって、それぞれのチャネルは、個々に調整される。
【0019】
図5は、ハンドシェイキングおよびループバックプロシージャの間に、2つのチップ間(例えば、実例としてラベル付けされた複数の集積回路チップチップAおよびチップBであり、それぞれのチップは、好ましくは、それ自身のトランスミッタおよびレシーバを有する)で起こる信号フローを示す。自動イコライゼーションキャリブレーションプロシージャを開始するための状態に達し、プロシージャを開始するために、他のチップに複数のビットを送信するチップは、自動イコライゼーションを試みる第一である。例えば、チップAのトランスミッタが、自動イコライゼーションキャリブレーションが実行される状態に達する場合(例えば、電源投入/スタートアップ、複数の破局的な失敗もしくは複数のリンクエラーが生じた場合、またはリンクが再トレーニングされることを必要とする他の複数の時)、チップAは、1つ以上の状態ビットを含む信号をレシーバへ、専用チャネル102上に送信する。チップBのレシーバは、その後、ループバックチャネルと称される他の専用チャネル104上の承認信号ACKにより応答する。一旦承認信号が受信されると、リンク30における損失を決定するプロシージャが実行される。同様に、状態信号および承認信号は、双方向で、同じチャネル上に送信される。
【0020】
図6は、リンク30における損失を計算することに使用される情報を取得することに使用される差動回路を示す。この情報は、好ましくは、レシーバで取得され、その後、次のとおりにフィードバックされる。
【0021】
トランスミッタ10は、所定のクロックパターンを有する差動信号を入力がオフセット調整された(可変電圧源Voffsetとして実例として示された)レシーバ20に送る。レシーバは、受信される信号の振幅を、好ましくは1最小有効ビット(LSB)エラー内で決定するために、オフセットを掃引する。この振幅測定は、好ましくは、レシーバのフロントエンドサンプリングアンプで実行される。測定がされた後、レシーバは、受信された信号振幅を示す信号をトランスミッタに、好ましくは専用チャネルに沿って送り返す。
【0022】
電圧オフセットキャリブレーションの規模は、圧力、電圧、および気温(PVT)の結果として変化し得るので、この変化を補うために複数の動的調整が実行される。これは、複数の電圧オフセットキャリブレーション範囲内の非線形を避けるやり方でDCパターンを用いて達成される。例えば、VOCは、トランスミッタからレシーバにクロックパターン(例えば、複数のDC「1」信号の一様なストリーム106)を送信することにより実行される。信号は、既知の(外部的に調整された)スイングと共に、DC損失が生じないことを保証するために開かれたレシーバ終端を伴い送信される。レシーバは、オフセットを掃引し、スイングを決定するために要求された複数のステップの数(NDC)を記録する。
【0023】
このステップカウント(NDC)を決定することは、以下のように実行される。第一に、オフセットは、(複数の)ゼロ位置、すなわち、VOCオフセットが完全にキャンセルされる位置を記録するためにキャリブレートされる。ゼロ位置のこの決定は、VOCオフセットがオフセットキャンセラにより掃引された場合(例えば、それは、図1のサンプリングアンプに含まれるブロックである)、初期化の間に好ましくは生じる。NDCをカウントするために、オフセットキャンセラは、ゼロ位置カウントを越えてオフセットのビット設定を増加させる。サンプリングアンプ出力が符号を変える瞬間に、ビット設定は読み出され、ゼロ位置カウントから減じられる。オフセットキャンセラが増加せねばならないビット設定の複数のステップの数は、NDCに対応する。これら複数のステップは、オフセットキャンセラのディジタルロジックで存在するカウンタによりカウントされる。
【0024】
一旦ステップカウントNDCが決定されると、レシーバは、この情報108をトランスミッタに、好ましくは、ループバックチャネルを用いて低減された周波数で送り返される。一旦トランスミッタ側がこの情報を受信すると、トランスミッタは、承認(ACK)信号をレシーバに送信し、送信を止める。(図5および図6参照)。
【0025】
設計最適化によって、VOCは、コモンモードまわりで最も線形である。500mVのシングルエンドスイングに対して、コモンモードは、およそ250mVである。通常、線形性は、およそ200mV、すなわち、コモンモードまわりの100mVによい。したがって、NDCを決めるためのDCキャリブレーションに対して、2つのタップのイコライズされたDC信号が使用される。
【0026】
図7に示されるように、既存の複数のPVT条件上で信号スイングVswingが固定であり、良く決められている(それが外部的にそうであることができるように)場合、DC「1」パルスの適用後に生成されたイコライズされたDC電圧Vdc_eqは、既知の2つのタップのイコライゼーション設定のためにほとんど変化を有さない。Vdc_eqの規模は、VOCの線形範囲に基づいて決定されなければならない。一般的には、より大きなVdc_eqがいっそうよい。
【0027】
一旦トランスミッタがクロックパターン信号をフルスイングでレシーバに送信したら、レシーバは、再度、オフセットを掃引し、信号のクロック振幅を決定するために要求される複数のステップの数(NAC)を記録する。このクロック振幅は、複数のクロック信号の振幅であり、すなわち、送信される101010...パターンの振幅である。複数のステップの数(NAC)は、オフセットコントローラが実行しなければならないビット設定増加の数に対応する。このステップカウント決定は、NDCのために述べられたことと同じ方法で実行され、例えば、NACは、VOCオフセットコントローラの「ゼロ位置」を越えた複数のステップの数である。NAC内の用語「AC」は、例えば、信号伝達用語において一般的にクロックパターンと称される101010であるACパターンを意味する。システムは、結局のところNAC対NDCの比を計算するので、101010...パターンの現実のクロック振幅は、必ずしも要求されない。
【0028】
NACを含む情報は、レシーバからトランスミッタへ、ループバックチャネルを通り、承認信号(ACK)がトランスミッタから受信されるまでフィードバックされる。(ブロック110)。リンク上のトランスミッタとレシーバとの間の情報の全ての交換は、好ましくは、十分に低い周波数で起こり、情報交換のイコライゼーションを不必要とする。
【0029】
とりわけ、複数のほど近い最近レーントゥレーンスキュー要求の複数の条件下において、トランスミッタとレシーバとの間の情報フィードバックは、必要でさえない。例えば、スイングが一定で、両側で同じな場合、チップBのレシーバにより計算されるNAC(図3)は、チップBの複数のトランスミッタ−レシーバのイコライゼーションをキャリブレートするために使用され、逆も同様である。
【0030】
トランスミッタは、レシーバからのリンク損失に関連する情報に基づいてリンク内の損失を計算する。(ブロック120)。例えば、損失は、受信される、送信された複数のクロックパターン信号振幅の比として計算される。より具体的には、損失は、DCパターンおよびACパターンのための複数のVOCステップの数の比に基づいて計算され(それにより、VOC内のステップサイズのPVT変動を除去できる。)、以下の方程式で与えられる。
Loss(dB)=−20log((NAC/NDC)×(Vdc_eq/Vswing)) (1)
【0031】
図8は、これまでに説明された方法に含まれる複数のブロックを要約したフローチャートである。このプロシージャは、最初に自動イコライゼーション状態に達するチップ(この場合チップA)の第一のビットで開始し、その複数のビットの全てまで続く。その後、チップBがこの状態に達する。(ブロック210)。トランスミッタAは、その後DC電圧をレシーバBに送り、電圧スイングを決定するために要求される複数のステップの数(NDC)が計算される。(ブロック220)。次に、トランスミッタにおいて、信号(DC)レベル(NDC)情報がループバックチャネルを通じて受信されたかどうかに関して決定がなされる。(ブロック230)。されていない場合、コントロールは、ブロック220に返る。さもなければ、NDCが受信された場合、トランスミッタは、クロックパターンをレシーバに送信する(ブロック240)。決定は、トランスミッタにおいて、クロック振幅(NAC)情報がレシーバからループバックチャネルを通じて受信されたかどうかに関してその後になされる。(ブロック250)。されていない場合、コントロールは、ブロック240に返る。さもなければ、NACが受信された場合、トランスミッタは、「end」パターン信号をレシーバに送信し、例えば、方程式(1)を用いてNACおよびNDCに基づいて複数のタップ係数を計算する。(ブロック260)。
【0032】
図4に戻り、複数のタップイコライゼーション係数は、最適にリンク損失に適合するために、計算されたリンク損失に基づいて自動的に決定される。(ブロック130)。これは、複数のリンク損失値の対応する数のための1つ以上のイコライゼーション係数を先立って記憶することにより、達成される。図9は、この所定の関係が、2つのイコライゼーション係数と複数のリンク損失値の範囲との間でどのように公式化されるのかを概念的に示すグラフである。例のために、P3係数およびP5係数のみが、例えば、図2(b)に示される5つのタップのイコライザに対応するマルチタップのイコライゼーションのためのグラフ上に示される。同様の複数のカーブが、残りの複数の係数または2つのタップのイコライゼーションのために使用される1つ以上の係数のために導出される。
【0033】
複数のマルチタップ係数の複数の値を決定するために、第一に、計算されたリンク損失値が水平軸上に配置される。この値は、P3カーブおよびP5カーブに関連しており、それらの対応する複数の係数は、垂直軸上で決定される。これら複数の係数は、関連したチャネルにおいて、ISI歪みを低減するために、好ましくは選択される。最適な複数のフィルタ係数は、例えば、レシーバでの電圧(および時間)マージンを最大にするフィルタ係数に対応する。他の複数の場合、複数の非最適値が使用される。
【0034】
先だって複数のイコライザーション係数が記憶される1つの方法は、ルックアップテーブルの形式である。このテーブルは、例えば、トランスミッタのメモリに記憶される。ルックアップテーブルを用いて複数の係数を決定することは、さまざまな方法で遂行される。例えば、ルックアップテーブルは、2つのタップベースイコライゼーションのために複数の係数を配置するために検索される。あるいは、ルックアップテーブルは、マルチタップ(例えば、2つのタップより多くの)のイコライゼーションのために複数の係数を配置するために検索され、いずれかは、既知の実装に適合する。
【0035】
方程式(1)において、NACおよびNDCの除算は、リンク損失(Loss dB)を決定するために実行される。除算が単純に実行されることができない場合、ユーザは、NACおよびNDC対複数のイコライゼーション設定の2次元ルックアップテーブルを挿入する。このタイプのルックアップテーブルは、NACおよびNDCの現実的な複数の範囲のみ表にすることにより、単純化され、およびより小さくされる。
【0036】
ルックアップテーブル内の複数のイコライゼーション係数を生成するために、さまざまな方法が使用される。前述したように、これら複数の係数は、好ましくは、受信される電圧を最大化するために決定され、リンクにおけるISI歪みを最小にすることにより遂行される。他の複数の場合において、複数の係数は、性能の異なるレベルを達成するために計算される。
【0037】
ルックアップテーブルに記憶される複数のイコライゼーション係数を決定するために、同じ損失で動作している複数のリンクの異なる複数の組み合わせが選択される。それぞれのリンク組み合わせのための複数のイコライゼーション係数は、例えば、ピーク歪み解析を用いて、その後最適化される。複数の係数を最適化することにおいて、所定の基準が観察される。例えば、複数の係数は、特定のモデリングエラーおよび1LSB内に存在しなければならない。1つのシミュレーションにおいて、これは、損失の3つの規模のために、2つおよび5つのタップベースイコライゼーションに対して実行された。
【0038】
図10(a)および図10(b)は、5つのタップのイコライゼーションの場合のために実行されたシミュレーションから得られた複数の係数のいくつかを示すグラフである。これら複数の係数は、ここで説明される複数の実施形態の1つ以上に従って、トランスミッタ内のイコライゼーションを最適に設定することに使用されるルックアップテーブルに含まれる。
【0039】
図10(a)において、P3のための複数の最適値は、4つの異なる条件の下、3つの損失値のために決定される。カーブ200は、1ボードおよび0コネクタのために4.8Gb/sのデータレートに対して得られた複数のP3係数を示す。カーブ210は、0コネクタのために6.4Gb/sのデータレートに対して得られた複数の係数を示す。カーブ220は、2つのコネクタを用いて互いに接続された3つのボードのために6.4Gb/sのデータレートに対して得られた複数の係数を示す。また、カーブ230は、2つのコネクタを用いて互いに接続された3つのボードのために4.8Gb/sのデータレートに対して得られた複数の係数を示す。このグラフは、シミュレーションの間に観測される複数の条件の代表的なあつまりの下、同じ損失のための支配的なP3項のための最適な複数のイコライゼーション設定は、互いにとても近似していることを示す。
【0040】
図10(b)において、P5係数のための複数の最適値は、4つの異なる条件の下の3つの損失値(複数のデータ点によって示される)に対して決定される。カーブ240は、1ボートおよび0コネクタのために4.8Gb/sのデータレートに対して得られる複数のP5係数を示す。カーブ250は、0コネクタのために6.4Gb/sのデータレートに対して得られた複数の係数を示す。カーブ260は、3つのボードのために6.4Gb/sのデータレートに対して得られた複数の係数を示す。また、カーブ270は、2つのコネクタにより接続された3つのボードのために4.8Gb/sのデータレートに対して得られた複数の係数を示す。このグラフは、シミュレーションの間に観測される複数の条件の代表的なあつまりの下、次の支配的な項P5は、同じ損失ベース上のP3項により決定される複数の値ほど近くなく、また敏感ではない。したがって、P5の効果は強くはない。
【0041】
図11は、コネクタを伴わない1つのボードのための複数のデスクトップチャネルに対して決定された最適化された複数の係数の一例を示すチャートである。前述されたように、これら複数の係数は、実験上の測定/ピーク歪み解析などの論理的な解析によって、先だって決定される。チャートにおいて、P3係数からP6係数は、同じ損失(−12dB)に対して6つの場合のために示される。それぞれの場合において、3"および11.6Gps、4"および11.2Gps、5"および10.5Gps、6"および9.8Gps、7"および9Gps、8"および7.4Gpsである。複数のチャート値は、複数のイコライゼーション係数がそれぞれのケースのために最適化された場合と対比して、複数のイコライゼーション係数が1ケース(5"ケース)のために最適化され、全ての他のケースに適用された場合に観測された最適化された複数のアイ面積を示す。アイサイズの低下は最小である(例えば、3から4%)。同様に、複数のインチで与えられる複数の長さは、複数のパッケージ配線を含まず、複数のコネクタのない総ボード長である。
【0042】
複数のイコライゼーション係数が決定された後に、トランスミッタは、複数のイコライゼーションレジスタを調整し(例えば、複数のFIRフィルタ)、イコライズされた複数の設定で複数のパターンを送信することを開始する。これら複数のパターンは、実際のデータを含み、この本質は、未知であり、予測できない。例えば、複数のパターンは、複数の1および複数の0の任意のシーケンスを含み、それ故、ランダムデータと見なされる(DC=1または...101010...などの決定性の複数のパターンが送り出されるキャリブレーション間隔とは対照的に)。
【0043】
任意の段階は、レシーバパッドでのアイの電圧および複数のタイミングマージンを測定することにより設定を微調整することを含む。パッドで見られる「アイ」を決定するオンダイの方法は、微調整で用いられる1つの方法である。この方法において、補間部の外の複数のサンプリングクロックは、さまざまなビット設定上で掃引するために作られ、また、データを正しく検出するために、失敗が生じる複数の設定が記録される。タイミングマージンの範囲の測定は、結果として得られる。
【0044】
VOCオフセットは、同様のアルゴリズムを用いて電圧マージンの範囲を決定するために、さまざまな設定の上で掃引するためにその後作られる。タイミングおよび電圧マージンを決定する方法は、どの設定が最適点かを決めるために2つまたは3つのイコライゼーション設定上で自動化の仕方で繰り返され、それにより最適なイコライゼーション設定を決定する。微調整のこの方法は、アイにおける約3−8%の増加を提供する。
【0045】
任意に、損失情報は、複数の終端および複数のトランスミッタドライブ設定を調整するための複数のフィルタタップおよび複数の係数を選択するために用いられる。しかしながら、アイサイズと消費電力との間にトレードオフが存在する。
【0046】
複数のイコライゼーション設定の非反復の1ショット決定を実行することにより、ここで説明される複数の実施形態の1つ以上は、レシーバにおける最適の複数のイコライゼーション設定を決定するための時間量を著しく短くする。複数のイコライゼーション設定を決定するために取られてきた他の複数のアプローチと比較して、これは、数千UIまたはおよそnsecを要求し、また余分なハードウェアを要求しない。
【0047】
図12は、プロセッサ300、電力供給310、および、例えばランダムアクセスメモリであるメモリ320を備えるプロセッシングシステムを示す。プロセッサは、算術論理ユニット302および内部キャッシュ304を有する。システムは、同様に、好ましくは、グラフィカルインターフェース430、チップセット340、キャッシュ350、およびネットワークインターフェース360を備える。プロセッサは、マイクロプロセッサまたはプロセッサの任意の他のタイプでよい。プロセッサがマイクロプロセッサの場合、それは、残りの複数の特徴の全てのもしくは任意の組み合わせを伴いチップ上に備えられ、または残りの複数の特徴の1つ以上は、既知の複数の接続および複数のインターフェースを通じてマイクロプロセッサダイに電気的に結合される。ここで説明される本発明の複数の実施形態は、CPUとチップセット接続との間、チップセットとRAM接続との間、およびキャッシュとCPUとの間実装される。グラフィカルインターフェースとCPU、チップセット、およびRAMの1つ以上との間の実装も、同様にできる。ここで説明されたこれら複数の実装または実施形態の任意において、適用型プロセスが、任意の個々のレーンのための複数のトランスミッタマルチタップイコライザ係数を設定するために、初期化ステージの間に使用される。
【0048】
複数のスペクトラム拡散システムにおいて、ここで説明された本発明の複数の実施形態は、同様に、制限はされないが複数の銅インターコネクト(複数のSMAケーブル、FR−4を用いる複数のプリント基板等)を使用する複数の通信システムの他の複数のタイプにおいて使用される。
【0049】
本発明の他の実施形態によれば、コンピュータ可読媒体は、ここで説明された複数の方法の複数の機能ブロックの全てまたは一部分を実行するための複数のコードセクションを有するプログラムを記憶する。コンピュータ可読媒体は、同じチップに形成され、イコライザに電気的に結合される集積回路メモリでよく、または媒体は、記憶媒体またはデバイスの他の媒体でよい。CPUまたは他のプロセッサ回路などのコントローラは、ルックアップテーブルを検索するため、または前述の複数の検索結果に基づいて複数のイコライゼーション設定を調整するためのプログラムを実行するために使用される。
【0050】
前述の複数の実施形態のいずれかにおいて、イコライザは、ルックアップテーブルの検索を実行し、または検索は、イコライザを有するボードもしくはチップ、またはボード外もしくはチップ外のどちらかに存在するコントローラもしくはプロセッシング回路により実行される。
【0051】
本明細書における一「実施形態」への任意の参照は、実施形態に関して説明された特定の機能、構造、特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。本明細書のさまざまな場所におけるこのような複数のフレーズの出現は、必ずしも全てが同じ実施形態を参照していない。さらに、任意の実施形態に関連して特定の機能、構造、または特性が説明された場合、複数の実施形態の他の複数のものと関連してこの種の機能、構造または特性をもたらすことは、当業者の範囲の中であることが、提示される。
【0052】
その上、理解を簡略化するために、特定の複数の機能ブロックは、分かれた複数のブロックとして描写されたが、しかしながら、これら分けられて描写された複数のブロックは、ここで説明され、さもなければ提示された順序であるとして必ずしも構築されるべきではない。例えば、いくつかのブロックは、代替の順序で、同時に、その他で実行されることができる。
【0053】
本発明は、ここで、多くの実例となる実施形態を参照して説明されたが、本発明の本質の精神および範囲に包含される多くの他の修正および複数の実施形態が、当業者により考案されることができることは、理解されるべきである。より詳細には、合理的な複数の変更および修正は、本発明の複数の実施形態の精神を逸脱することなく、前述の開示、複数の図面および添付の複数の請求項の範囲内で、主部の組み合わせの配置の複数の構成部分および/または複数の配列においてできる。複数の構成部分および/または複数の配置における複数の変更および複数の修正に加えて、複数の代替使用は、同様に明白である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、その複数の実施形態の1つ以上において、広く信号処理技術に関し、より詳細には、通信システムにおいてイコライゼーションを制御するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の通信リンクは、ノイズおよびレシーバにおいて信号の質を落とす他の複数の作用の影響を受けやすい。さまざまな技術がリンク性能を向上するために使用されている。複数の移動通信システムにおいて、イコライゼーションとして知られる1つの技術は、複数の帯域制限(周波数選択性)時拡散チャネルにおける送信媒体により引き起こされる信号間干渉(ISI)を補償する。ISIは、変調帯域幅がラジオチャネルのコヒーレンス帯域幅を越えた場合、生じる。これは、送信される信号を歪ますことをもたらし、レシーバにおいてビットエラーを引き起こす。
【0003】
イコライゼーションは、ISIを最小化する処理作業である。複数のマージンが許す限り、トランスミッタベースイコライゼーションは、回路の複雑性および消費電力に関して、より単純な、およびより好ましい処理である。処理は、期待されるチャネル振幅および複数の遅延特性の平均範囲を補償することを伴う。複数の移動チャネルの先天的な複数の特性のために、複数のイコライザは、チャネルの複数の時変特性を追跡し、それ故に、本質的に適応型であると呼ばれる。
【0004】
適応型イコライゼーションは、複数のモードで実行される。トレーニングモードの間、レシーバイコライザが適切な設定に平均化するように、トランスミッタにより、既知の固定長トレーニングシーケンスが送られる。トレーニングシーケンスは、通常は、疑似ランダムバイナリ信号、または固定の、所定のビットパターンである。
【0005】
トレーニングシーケンスの直後に、ユーザデータ(複数のコーディングビットを備えても、または備えなくてもよい)が送られ、レシーバでのイコライザは、チャネルを評価するために再帰アルゴリズムを活用し、チャネルを補償するために複数のフィルタ係数を見積もる。トレーニングシーケンスは、トレーニングが終了した場合に複数のフィルタ係数がユーザデータの受理のための複数の最適値付近にあるように、最悪の、可能性のある条件下において、イコライザが適切な複数のフィルタ係数を取得することを可能にするために設計される。ユーザデータが受信された場合、イコライザの適合アルゴリズムは、変化する複数のチャネル条件を追跡する。イコライザは、したがって、継続的にその複数のフィルタ特性を、ISIを低減するために長い間に変更し、したがって、データ受信の全体の質を改善する。
【0006】
多くのイコライザは、固定の複数のタップを使用し(PCI Express、メモリインターフェースなど)、または値が固定された要素を使用する(XAUI)。PCI Expressは、近い将来に、PCの全ての市場部分全体に現れると予想されるシリアルI/O技術である。XAUIは、複数の10Gbps光イーサネットアプリケーションのために通常使用される他のシリアルI/Oインターフェースである。既存の複数のシステムにおいて、両方のイコライザトポロジは、設計時には固定であり、その後、調整されることができない。これは、さまざまな意味で不利である。例えば、1つの媒体またはチャネルのための複数のタップの数および複数のフィルタ係数設定は、他のチャネルに対して、最適ではなく、または役立ちさえしない。これら複数の矛盾を克服するために、既存の複数のシステムの複数のユーザは、リンクが異なる複数のチャネルで役立つために、他の複数の変数のみならずビットレートも考慮して、手動で、フィルタの特定の複数のパラメータを変える。時間の効率が悪いと立証されるだけではなく、これは、システムの柔軟性と適応性を弱める。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の1つの実施形態に係る通信システムを示す図である。
【図2a】図1のシステムに含まれる2つのタップのイコライザを示す図である。
【図2b】図1のシステムに含まれる5つのタップのイコライザを示す。
【図3】図1のトランスミッタに含まれるイコライザからの出力である長パルスの一例を示す図である。
【図4】図1のシステムにおいて複数のイコライゼーション係数をセットするために用いられる方法に含まれる複数のブロックを示す図である。
【図5】イコライゼーション設定の間に、図1のトランスミッタとレシーバとの間で実行されるハンドシェイクプロシージャおよびルックバック通信を示す図である。
【図6】リンク損失が決定されることを可能にするためにレシーバにより電圧オフセットが決定される方法を示す図である。
【図7】リンク損失情報を導出するために使用されるDCパターン信号を示す。
【図8】本発明のシステムおよび方法の所望の実施形態に従ってリンク損失を決定する段階に含まれる複数のブロックを示すフロー図である。
【図9】本発明の1つ以上の実施形態に従って、どのように2つのイコライゼーション係数が計算されたリンク損失に関連するかを概念的に示す図である。
【図10a】本発明の1つ以上の実施形態に従って使用される複数のマルチタップ係数とリンク損失との関係を示すグラフである。
【図10b】本発明の1つ以上の実施形態に従って使用される複数のマルチタップ係数とリンク損失との関係を示すグラフである。
【図11】本発明のシステムおよび方法の1つ以上の実施形態に従って複数のリンク損失値のために先立って計算され、およびトランスミッタイコライザを自動的に設定するために使用される複数のマルチタップのイコライゼーション係数のルックアップテーブルである。
【図12】本発明の一実施形態に係るプロセッシングシステムの図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1は、1つ以上のシリアルリンク30により接続されるトランスミッタ10およびレシーバ20を備える通信システムを示す。トランスミッタは、コアロジック1、プリドライバ2、位相ロックループ3、ドライバ4、およびイコライザ5を有する。コアロジックは、送信される音声、データまたは他の情報を有するベースバンド信号を生成する。プリドライバは、ベースバンド信号を位相ロックループにより生成される搬送周波数上で変調する。変調は、CDMAに制限されないがこれを含む複数のスペクトラム拡散技術の1つに好ましくは適合する。ドライバは、1つ以上のシリアルリンクに沿って変調された信号の送信を制御するために、複数のスイッチング動作を実行する。説明のために、2つのシリアルリンク31および32が示されるが、しかしながら、より多くのリンクが含まれてもよい。複数のリンクは、損失の多い複数の相互接続であり、複数のコネクタのないボード接続または、制限はされないが2ボード1コネクタ構成および3ボード2コネクタ構成などの他の複数の構成に存在する。
【0009】
イコライザは、下記においてより詳細に説明されるタップ係数ルックアップテーブルを記憶するメモリ6を有する。好ましくは、トランスミッタとレシーバとの間のループバックチャネル7からデータを受信するコアロジックは、同様に、そのデータを、ルックアップテーブルから係数出力を計算するブロックに渡す。フォワードクロックチャネル8は、下記において明白になる複数の理由のために、同様に、トランスミッタとレシーバとの間に含まれる。フォワードクロックチャネルおよびループバックチャネルは、複数の汎用データチャネル31および32に使用されるアーキテクチャと同じアーキテクチャを有する。フォワードクロックチャネルは、イコライゼーションを要求しない(例えば、それは、複数のバイナリビットパターン101010...のみを送信する)。ループバックチャネルは、低周波数で、元のトランスミッタビットへ送り返すために使用される他のデータチャネルでよい。同様に、イコライザは、トランスミッタの中に示されているが、イコライザは、同様に、トランスミッタの外に配置されてもよい。
【0010】
レシーバは、復調部およびデスキュー回路を備える。復調部において、データは、入力でサンプリングアンプ21により受信され、補間部22により生成される複数のサンプリングクロック信号を用いて復調される。補間部は、複数のクロック信号を遅延ロックループ(DLL)23から受信する。補間部は、位相ロックループ25からのクロック出力に関して、データの関連する位相を追跡し続けるトラッキングループ24を用いて制御される。デスキュー回路27および同期(sync)回路28は、ポートの全てのビットから受信されるデータを共に同期させる。同様に、マルチプレクサ29は、遅延ロックループへの入力となるように複数のクロック信号を選択するために備えられる。より詳細に説明されるように、複数のイコライゼーション係数は、レーン毎ベースで調整されるので、デスキューおよびsyncブロックは、任意的であると考えられる。
【0011】
トランスミッタおよびレシーバは、それらのそれぞれの位相ロックループ回路を駆動するために、同じ参照クロックを受信する。同様に、フォワードクロックチャネルは、トランスミッタとレシーバとの間に構築される。適応型イコライザは、信号品質を改善するために、受信された信号内のISI干渉を低減する。
【0012】
本発明の少なくとも1つの実施形態にしたがって、キャリブレートされるそれぞれのチャネルのために、応答/フィードバックチャネルが使用される。余分な複数のチャネルのオーバーヘッドを低減するために、複数のタップ係数および/または他の複数のイコライゼーション設定が、1つのチャネルのために一度に自動的に決定される(自動キャリブレーションが実行される。)。しかしながら、複数のデータチャネルを複数のフィードバックチャネルとして使用することができる。この場合、複数のタップ係数は、1つより多くの送信チャネルのために同時に決定され、例えば、マルチリンク自動キャリブレーションが実行される。
【0013】
図2(a)は、複数の係数が本発明の1つ以上の実施形態に従って制御される2つのタップの適応型イコライザを示す。イコライザは、ラジオチャネル、1つの遅延要素Z−1、2つのタップP2およびP3ならびにそれらの対応する複数の係数a0およびa1の瞬時の状態に依存する入力Dinと、イコライザの出力に対応する信号を生成するための加算回路3とを有する時変(FIR)フィルタとして示される。複数のタップ係数は、性能の特定のレベルを達成するために、および望ましくは、レシーバでの信号品質を最適化するために、本発明の1つ以上の実施形態に従って、測定されたリンク損失に基づいて調整される複数の重み値である。
【0014】
図2(b)は、ここで説明される1つ以上の実施形態に従って同様に制御される複数の係数を有する5つのタップの適応型イコライザを示す。イコライザは、ラジオチャネル、4遅延要素、ならびに5つのタップP1からP5およびそれらの対応する複数の係数a0からa4の瞬時の状態に依存する入力Din、ならびにイコライザの出力に対応する信号を生成するための加算部3を有する時変(FIR)フィルタとして示される。複数のタップ係数は、性能の特定のレベルを達成するために、および望ましくは、レシーバでの信号品質を最適化するために、本発明の1つ以上の実施形態に従って、測定されたリンク損失に基づいて調整される複数の重み値である。
【0015】
図2(a)または図2(b)に示されるマルチタップのイコライザは、サーバチャネルまたはデスクトップチャネルと共に損失−イコライゼーション相関関係を実行するために、トランスミッタまたは少なくとも通信システムの送信側に含まれる。2つのタップおよび5つのタップのイコライザが説明のために示されたが、トランスミッタは、ここで説明されるように自動で調整される複数のタップ/タップ係数の任意の数を伴うイコライザを使用してよい。
【0016】
図3は、この目的のために使用されるイコライザからの長パルス出力の一例を示す。この図において、P1、P3、P4、およびP5は、イコライザのプリカーソル、第一のポストカーソル、第二のポストカーソル、および第三のポストカーソル規模をそれぞれ表す。より詳細には、P1は、主パルスの直前のカーソルの振幅に対応する。これは、ISIにより誘導される任意の「立ち上がり時間」遅延をキャンセルするために設計される。P3は、主パルスの直後のイコライズされたカーソルの振幅に対応する。P4は、P3の直後のイコライズされたカーソルの振幅に対応する。そして、P5は、P4の直後のイコライズされたカーソルの振幅に対応する。P3−P5の複数の値は、ビット時間を超えて主パルスの正の複数の残余をネゲートするために、通常負である。P2は、マルチタップのイコライズされた長パルスを送信する場合、主パルスの振幅を表す(望ましくは、最大値Vswingに正規化される)。同様に、性能の特定のレベルを達成するために、複数の係数のより少ない、より多い、または異なる数が調整される。
【0017】
図4は、本発明の一実施形態に従って自動的にマルチタップのイコライゼーションキャリブレーションを実行するための方法に含まれる複数の機能ブロックを示す。複数の機能ブロックを実行する図1に含まれる複数の回路の複数の例は、後述される。
【0018】
リンク初期化プロシージャの間、損失の量は、望ましくは、トランスミッタとレシーバとの間のそれぞれのリンクのために決定される。(ブロック100)。これは、それぞれトランスミッタおよびレシーバに含まれる2つのチップの間で実行されるハンドシェイキングおよびループバックプロシージャに従って達成される。このプロシージャは、複数のチップがイコライゼーション設定プロセスに参加する準備ができていることを保証する。それぞれのリンク/チャネルを調整することにおいて、異なる複数のリンクは、異なる複数のチャネル損失(異なる長さ、など)を有する。したがって、それぞれのチャネルは、個々に調整される。
【0019】
図5は、ハンドシェイキングおよびループバックプロシージャの間に、2つのチップ間(例えば、実例としてラベル付けされた複数の集積回路チップチップAおよびチップBであり、それぞれのチップは、好ましくは、それ自身のトランスミッタおよびレシーバを有する)で起こる信号フローを示す。自動イコライゼーションキャリブレーションプロシージャを開始するための状態に達し、プロシージャを開始するために、他のチップに複数のビットを送信するチップは、自動イコライゼーションを試みる第一である。例えば、チップAのトランスミッタが、自動イコライゼーションキャリブレーションが実行される状態に達する場合(例えば、電源投入/スタートアップ、複数の破局的な失敗もしくは複数のリンクエラーが生じた場合、またはリンクが再トレーニングされることを必要とする他の複数の時)、チップAは、1つ以上の状態ビットを含む信号をレシーバへ、専用チャネル102上に送信する。チップBのレシーバは、その後、ループバックチャネルと称される他の専用チャネル104上の承認信号ACKにより応答する。一旦承認信号が受信されると、リンク30における損失を決定するプロシージャが実行される。同様に、状態信号および承認信号は、双方向で、同じチャネル上に送信される。
【0020】
図6は、リンク30における損失を計算することに使用される情報を取得することに使用される差動回路を示す。この情報は、好ましくは、レシーバで取得され、その後、次のとおりにフィードバックされる。
【0021】
トランスミッタ10は、所定のクロックパターンを有する差動信号を入力がオフセット調整された(可変電圧源Voffsetとして実例として示された)レシーバ20に送る。レシーバは、受信される信号の振幅を、好ましくは1最小有効ビット(LSB)エラー内で決定するために、オフセットを掃引する。この振幅測定は、好ましくは、レシーバのフロントエンドサンプリングアンプで実行される。測定がされた後、レシーバは、受信された信号振幅を示す信号をトランスミッタに、好ましくは専用チャネルに沿って送り返す。
【0022】
電圧オフセットキャリブレーションの規模は、圧力、電圧、および気温(PVT)の結果として変化し得るので、この変化を補うために複数の動的調整が実行される。これは、複数の電圧オフセットキャリブレーション範囲内の非線形を避けるやり方でDCパターンを用いて達成される。例えば、VOCは、トランスミッタからレシーバにクロックパターン(例えば、複数のDC「1」信号の一様なストリーム106)を送信することにより実行される。信号は、既知の(外部的に調整された)スイングと共に、DC損失が生じないことを保証するために開かれたレシーバ終端を伴い送信される。レシーバは、オフセットを掃引し、スイングを決定するために要求された複数のステップの数(NDC)を記録する。
【0023】
このステップカウント(NDC)を決定することは、以下のように実行される。第一に、オフセットは、(複数の)ゼロ位置、すなわち、VOCオフセットが完全にキャンセルされる位置を記録するためにキャリブレートされる。ゼロ位置のこの決定は、VOCオフセットがオフセットキャンセラにより掃引された場合(例えば、それは、図1のサンプリングアンプに含まれるブロックである)、初期化の間に好ましくは生じる。NDCをカウントするために、オフセットキャンセラは、ゼロ位置カウントを越えてオフセットのビット設定を増加させる。サンプリングアンプ出力が符号を変える瞬間に、ビット設定は読み出され、ゼロ位置カウントから減じられる。オフセットキャンセラが増加せねばならないビット設定の複数のステップの数は、NDCに対応する。これら複数のステップは、オフセットキャンセラのディジタルロジックで存在するカウンタによりカウントされる。
【0024】
一旦ステップカウントNDCが決定されると、レシーバは、この情報108をトランスミッタに、好ましくは、ループバックチャネルを用いて低減された周波数で送り返される。一旦トランスミッタ側がこの情報を受信すると、トランスミッタは、承認(ACK)信号をレシーバに送信し、送信を止める。(図5および図6参照)。
【0025】
設計最適化によって、VOCは、コモンモードまわりで最も線形である。500mVのシングルエンドスイングに対して、コモンモードは、およそ250mVである。通常、線形性は、およそ200mV、すなわち、コモンモードまわりの100mVによい。したがって、NDCを決めるためのDCキャリブレーションに対して、2つのタップのイコライズされたDC信号が使用される。
【0026】
図7に示されるように、既存の複数のPVT条件上で信号スイングVswingが固定であり、良く決められている(それが外部的にそうであることができるように)場合、DC「1」パルスの適用後に生成されたイコライズされたDC電圧Vdc_eqは、既知の2つのタップのイコライゼーション設定のためにほとんど変化を有さない。Vdc_eqの規模は、VOCの線形範囲に基づいて決定されなければならない。一般的には、より大きなVdc_eqがいっそうよい。
【0027】
一旦トランスミッタがクロックパターン信号をフルスイングでレシーバに送信したら、レシーバは、再度、オフセットを掃引し、信号のクロック振幅を決定するために要求される複数のステップの数(NAC)を記録する。このクロック振幅は、複数のクロック信号の振幅であり、すなわち、送信される101010...パターンの振幅である。複数のステップの数(NAC)は、オフセットコントローラが実行しなければならないビット設定増加の数に対応する。このステップカウント決定は、NDCのために述べられたことと同じ方法で実行され、例えば、NACは、VOCオフセットコントローラの「ゼロ位置」を越えた複数のステップの数である。NAC内の用語「AC」は、例えば、信号伝達用語において一般的にクロックパターンと称される101010であるACパターンを意味する。システムは、結局のところNAC対NDCの比を計算するので、101010...パターンの現実のクロック振幅は、必ずしも要求されない。
【0028】
NACを含む情報は、レシーバからトランスミッタへ、ループバックチャネルを通り、承認信号(ACK)がトランスミッタから受信されるまでフィードバックされる。(ブロック110)。リンク上のトランスミッタとレシーバとの間の情報の全ての交換は、好ましくは、十分に低い周波数で起こり、情報交換のイコライゼーションを不必要とする。
【0029】
とりわけ、複数のほど近い最近レーントゥレーンスキュー要求の複数の条件下において、トランスミッタとレシーバとの間の情報フィードバックは、必要でさえない。例えば、スイングが一定で、両側で同じな場合、チップBのレシーバにより計算されるNAC(図3)は、チップBの複数のトランスミッタ−レシーバのイコライゼーションをキャリブレートするために使用され、逆も同様である。
【0030】
トランスミッタは、レシーバからのリンク損失に関連する情報に基づいてリンク内の損失を計算する。(ブロック120)。例えば、損失は、受信される、送信された複数のクロックパターン信号振幅の比として計算される。より具体的には、損失は、DCパターンおよびACパターンのための複数のVOCステップの数の比に基づいて計算され(それにより、VOC内のステップサイズのPVT変動を除去できる。)、以下の方程式で与えられる。
Loss(dB)=−20log((NAC/NDC)×(Vdc_eq/Vswing)) (1)
【0031】
図8は、これまでに説明された方法に含まれる複数のブロックを要約したフローチャートである。このプロシージャは、最初に自動イコライゼーション状態に達するチップ(この場合チップA)の第一のビットで開始し、その複数のビットの全てまで続く。その後、チップBがこの状態に達する。(ブロック210)。トランスミッタAは、その後DC電圧をレシーバBに送り、電圧スイングを決定するために要求される複数のステップの数(NDC)が計算される。(ブロック220)。次に、トランスミッタにおいて、信号(DC)レベル(NDC)情報がループバックチャネルを通じて受信されたかどうかに関して決定がなされる。(ブロック230)。されていない場合、コントロールは、ブロック220に返る。さもなければ、NDCが受信された場合、トランスミッタは、クロックパターンをレシーバに送信する(ブロック240)。決定は、トランスミッタにおいて、クロック振幅(NAC)情報がレシーバからループバックチャネルを通じて受信されたかどうかに関してその後になされる。(ブロック250)。されていない場合、コントロールは、ブロック240に返る。さもなければ、NACが受信された場合、トランスミッタは、「end」パターン信号をレシーバに送信し、例えば、方程式(1)を用いてNACおよびNDCに基づいて複数のタップ係数を計算する。(ブロック260)。
【0032】
図4に戻り、複数のタップイコライゼーション係数は、最適にリンク損失に適合するために、計算されたリンク損失に基づいて自動的に決定される。(ブロック130)。これは、複数のリンク損失値の対応する数のための1つ以上のイコライゼーション係数を先立って記憶することにより、達成される。図9は、この所定の関係が、2つのイコライゼーション係数と複数のリンク損失値の範囲との間でどのように公式化されるのかを概念的に示すグラフである。例のために、P3係数およびP5係数のみが、例えば、図2(b)に示される5つのタップのイコライザに対応するマルチタップのイコライゼーションのためのグラフ上に示される。同様の複数のカーブが、残りの複数の係数または2つのタップのイコライゼーションのために使用される1つ以上の係数のために導出される。
【0033】
複数のマルチタップ係数の複数の値を決定するために、第一に、計算されたリンク損失値が水平軸上に配置される。この値は、P3カーブおよびP5カーブに関連しており、それらの対応する複数の係数は、垂直軸上で決定される。これら複数の係数は、関連したチャネルにおいて、ISI歪みを低減するために、好ましくは選択される。最適な複数のフィルタ係数は、例えば、レシーバでの電圧(および時間)マージンを最大にするフィルタ係数に対応する。他の複数の場合、複数の非最適値が使用される。
【0034】
先だって複数のイコライザーション係数が記憶される1つの方法は、ルックアップテーブルの形式である。このテーブルは、例えば、トランスミッタのメモリに記憶される。ルックアップテーブルを用いて複数の係数を決定することは、さまざまな方法で遂行される。例えば、ルックアップテーブルは、2つのタップベースイコライゼーションのために複数の係数を配置するために検索される。あるいは、ルックアップテーブルは、マルチタップ(例えば、2つのタップより多くの)のイコライゼーションのために複数の係数を配置するために検索され、いずれかは、既知の実装に適合する。
【0035】
方程式(1)において、NACおよびNDCの除算は、リンク損失(Loss dB)を決定するために実行される。除算が単純に実行されることができない場合、ユーザは、NACおよびNDC対複数のイコライゼーション設定の2次元ルックアップテーブルを挿入する。このタイプのルックアップテーブルは、NACおよびNDCの現実的な複数の範囲のみ表にすることにより、単純化され、およびより小さくされる。
【0036】
ルックアップテーブル内の複数のイコライゼーション係数を生成するために、さまざまな方法が使用される。前述したように、これら複数の係数は、好ましくは、受信される電圧を最大化するために決定され、リンクにおけるISI歪みを最小にすることにより遂行される。他の複数の場合において、複数の係数は、性能の異なるレベルを達成するために計算される。
【0037】
ルックアップテーブルに記憶される複数のイコライゼーション係数を決定するために、同じ損失で動作している複数のリンクの異なる複数の組み合わせが選択される。それぞれのリンク組み合わせのための複数のイコライゼーション係数は、例えば、ピーク歪み解析を用いて、その後最適化される。複数の係数を最適化することにおいて、所定の基準が観察される。例えば、複数の係数は、特定のモデリングエラーおよび1LSB内に存在しなければならない。1つのシミュレーションにおいて、これは、損失の3つの規模のために、2つおよび5つのタップベースイコライゼーションに対して実行された。
【0038】
図10(a)および図10(b)は、5つのタップのイコライゼーションの場合のために実行されたシミュレーションから得られた複数の係数のいくつかを示すグラフである。これら複数の係数は、ここで説明される複数の実施形態の1つ以上に従って、トランスミッタ内のイコライゼーションを最適に設定することに使用されるルックアップテーブルに含まれる。
【0039】
図10(a)において、P3のための複数の最適値は、4つの異なる条件の下、3つの損失値のために決定される。カーブ200は、1ボードおよび0コネクタのために4.8Gb/sのデータレートに対して得られた複数のP3係数を示す。カーブ210は、0コネクタのために6.4Gb/sのデータレートに対して得られた複数の係数を示す。カーブ220は、2つのコネクタを用いて互いに接続された3つのボードのために6.4Gb/sのデータレートに対して得られた複数の係数を示す。また、カーブ230は、2つのコネクタを用いて互いに接続された3つのボードのために4.8Gb/sのデータレートに対して得られた複数の係数を示す。このグラフは、シミュレーションの間に観測される複数の条件の代表的なあつまりの下、同じ損失のための支配的なP3項のための最適な複数のイコライゼーション設定は、互いにとても近似していることを示す。
【0040】
図10(b)において、P5係数のための複数の最適値は、4つの異なる条件の下の3つの損失値(複数のデータ点によって示される)に対して決定される。カーブ240は、1ボートおよび0コネクタのために4.8Gb/sのデータレートに対して得られる複数のP5係数を示す。カーブ250は、0コネクタのために6.4Gb/sのデータレートに対して得られた複数の係数を示す。カーブ260は、3つのボードのために6.4Gb/sのデータレートに対して得られた複数の係数を示す。また、カーブ270は、2つのコネクタにより接続された3つのボードのために4.8Gb/sのデータレートに対して得られた複数の係数を示す。このグラフは、シミュレーションの間に観測される複数の条件の代表的なあつまりの下、次の支配的な項P5は、同じ損失ベース上のP3項により決定される複数の値ほど近くなく、また敏感ではない。したがって、P5の効果は強くはない。
【0041】
図11は、コネクタを伴わない1つのボードのための複数のデスクトップチャネルに対して決定された最適化された複数の係数の一例を示すチャートである。前述されたように、これら複数の係数は、実験上の測定/ピーク歪み解析などの論理的な解析によって、先だって決定される。チャートにおいて、P3係数からP6係数は、同じ損失(−12dB)に対して6つの場合のために示される。それぞれの場合において、3"および11.6Gps、4"および11.2Gps、5"および10.5Gps、6"および9.8Gps、7"および9Gps、8"および7.4Gpsである。複数のチャート値は、複数のイコライゼーション係数がそれぞれのケースのために最適化された場合と対比して、複数のイコライゼーション係数が1ケース(5"ケース)のために最適化され、全ての他のケースに適用された場合に観測された最適化された複数のアイ面積を示す。アイサイズの低下は最小である(例えば、3から4%)。同様に、複数のインチで与えられる複数の長さは、複数のパッケージ配線を含まず、複数のコネクタのない総ボード長である。
【0042】
複数のイコライゼーション係数が決定された後に、トランスミッタは、複数のイコライゼーションレジスタを調整し(例えば、複数のFIRフィルタ)、イコライズされた複数の設定で複数のパターンを送信することを開始する。これら複数のパターンは、実際のデータを含み、この本質は、未知であり、予測できない。例えば、複数のパターンは、複数の1および複数の0の任意のシーケンスを含み、それ故、ランダムデータと見なされる(DC=1または...101010...などの決定性の複数のパターンが送り出されるキャリブレーション間隔とは対照的に)。
【0043】
任意の段階は、レシーバパッドでのアイの電圧および複数のタイミングマージンを測定することにより設定を微調整することを含む。パッドで見られる「アイ」を決定するオンダイの方法は、微調整で用いられる1つの方法である。この方法において、補間部の外の複数のサンプリングクロックは、さまざまなビット設定上で掃引するために作られ、また、データを正しく検出するために、失敗が生じる複数の設定が記録される。タイミングマージンの範囲の測定は、結果として得られる。
【0044】
VOCオフセットは、同様のアルゴリズムを用いて電圧マージンの範囲を決定するために、さまざまな設定の上で掃引するためにその後作られる。タイミングおよび電圧マージンを決定する方法は、どの設定が最適点かを決めるために2つまたは3つのイコライゼーション設定上で自動化の仕方で繰り返され、それにより最適なイコライゼーション設定を決定する。微調整のこの方法は、アイにおける約3−8%の増加を提供する。
【0045】
任意に、損失情報は、複数の終端および複数のトランスミッタドライブ設定を調整するための複数のフィルタタップおよび複数の係数を選択するために用いられる。しかしながら、アイサイズと消費電力との間にトレードオフが存在する。
【0046】
複数のイコライゼーション設定の非反復の1ショット決定を実行することにより、ここで説明される複数の実施形態の1つ以上は、レシーバにおける最適の複数のイコライゼーション設定を決定するための時間量を著しく短くする。複数のイコライゼーション設定を決定するために取られてきた他の複数のアプローチと比較して、これは、数千UIまたはおよそnsecを要求し、また余分なハードウェアを要求しない。
【0047】
図12は、プロセッサ300、電力供給310、および、例えばランダムアクセスメモリであるメモリ320を備えるプロセッシングシステムを示す。プロセッサは、算術論理ユニット302および内部キャッシュ304を有する。システムは、同様に、好ましくは、グラフィカルインターフェース430、チップセット340、キャッシュ350、およびネットワークインターフェース360を備える。プロセッサは、マイクロプロセッサまたはプロセッサの任意の他のタイプでよい。プロセッサがマイクロプロセッサの場合、それは、残りの複数の特徴の全てのもしくは任意の組み合わせを伴いチップ上に備えられ、または残りの複数の特徴の1つ以上は、既知の複数の接続および複数のインターフェースを通じてマイクロプロセッサダイに電気的に結合される。ここで説明される本発明の複数の実施形態は、CPUとチップセット接続との間、チップセットとRAM接続との間、およびキャッシュとCPUとの間実装される。グラフィカルインターフェースとCPU、チップセット、およびRAMの1つ以上との間の実装も、同様にできる。ここで説明されたこれら複数の実装または実施形態の任意において、適用型プロセスが、任意の個々のレーンのための複数のトランスミッタマルチタップイコライザ係数を設定するために、初期化ステージの間に使用される。
【0048】
複数のスペクトラム拡散システムにおいて、ここで説明された本発明の複数の実施形態は、同様に、制限はされないが複数の銅インターコネクト(複数のSMAケーブル、FR−4を用いる複数のプリント基板等)を使用する複数の通信システムの他の複数のタイプにおいて使用される。
【0049】
本発明の他の実施形態によれば、コンピュータ可読媒体は、ここで説明された複数の方法の複数の機能ブロックの全てまたは一部分を実行するための複数のコードセクションを有するプログラムを記憶する。コンピュータ可読媒体は、同じチップに形成され、イコライザに電気的に結合される集積回路メモリでよく、または媒体は、記憶媒体またはデバイスの他の媒体でよい。CPUまたは他のプロセッサ回路などのコントローラは、ルックアップテーブルを検索するため、または前述の複数の検索結果に基づいて複数のイコライゼーション設定を調整するためのプログラムを実行するために使用される。
【0050】
前述の複数の実施形態のいずれかにおいて、イコライザは、ルックアップテーブルの検索を実行し、または検索は、イコライザを有するボードもしくはチップ、またはボード外もしくはチップ外のどちらかに存在するコントローラもしくはプロセッシング回路により実行される。
【0051】
本明細書における一「実施形態」への任意の参照は、実施形態に関して説明された特定の機能、構造、特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。本明細書のさまざまな場所におけるこのような複数のフレーズの出現は、必ずしも全てが同じ実施形態を参照していない。さらに、任意の実施形態に関連して特定の機能、構造、または特性が説明された場合、複数の実施形態の他の複数のものと関連してこの種の機能、構造または特性をもたらすことは、当業者の範囲の中であることが、提示される。
【0052】
その上、理解を簡略化するために、特定の複数の機能ブロックは、分かれた複数のブロックとして描写されたが、しかしながら、これら分けられて描写された複数のブロックは、ここで説明され、さもなければ提示された順序であるとして必ずしも構築されるべきではない。例えば、いくつかのブロックは、代替の順序で、同時に、その他で実行されることができる。
【0053】
本発明は、ここで、多くの実例となる実施形態を参照して説明されたが、本発明の本質の精神および範囲に包含される多くの他の修正および複数の実施形態が、当業者により考案されることができることは、理解されるべきである。より詳細には、合理的な複数の変更および修正は、本発明の複数の実施形態の精神を逸脱することなく、前述の開示、複数の図面および添付の複数の請求項の範囲内で、主部の組み合わせの配置の複数の構成部分および/または複数の配列においてできる。複数の構成部分および/または複数の配置における複数の変更および複数の修正に加えて、複数の代替使用は、同様に明白である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランスミッタ、および
前記トランスミッタに結合されるリンクの損失に基づいてマルチタップのイコライゼーション設定を自動的に決定するイコライザ
を備えるボード。
【請求項2】
前記イコライゼーション設定は、2つのタップのイコライゼーションである請求項1に記載のボード。
【請求項3】
前記イコライゼーション設定は、5つのタップのイコライゼーション設定である請求項1に記載のボード。
【請求項4】
所定のチャネルを通じてリンク損失情報を有する信号を受信することをさらに備える請求項1に記載のボード。
【請求項5】
複数のリンク損失値のそれぞれの数と通信して複数のタップ係数設定を記憶するルックアップテーブルをさらに備え、
前記イコライザは、前記リンク損失に対応するタップ係数設定のために前記ルックアップテーブルを検索する請求項1に記載のボード。
【請求項6】
前記イコライザは、リンク初期化の間に前記イコライゼーション設定を決定する請求項1に記載のボード。
【請求項7】
前記イコライザは、レシーバにおけるアイダイアグラムの電圧マージンおよびタイミングマージンを示す情報を受信し、前記電圧マージンおよび前記タイミングマージンに基づいて前記イコライゼーション設定を調整する請求項1に記載のボード。
【請求項8】
トランスミッタとレシーバとの間のリンクにおける損失を測定する段階、および
前記測定された損失に基づいて、前記トランスミッタのためのマルチタップのイコライゼーション設定を自動的に決定する段階
を備える方法。
【請求項9】
前記イコライゼーション設定は、2つのタップの係数設定である請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記イコライゼーション設定は、5つのタップの係数設定である請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記損失を測定する段階は、レシーバで実行される請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記損失を測定する段階は、
クロック信号を前記トランスミッタから前記レシーバに送信する段階、および
送信された前記クロック信号の振幅および受信された前記クロック信号の振幅の比として前記損失を計算する段階
を備える請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記レシーバは、オフセットがキャリブレートされた入力を通じて前記クロック信号を受信する請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記レシーバは、所定のエラー内で前記受信されたクロック信号の前記振幅を決定するために前記オフセットを掃引する請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記所定のエラーは、1LSBエラーである請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記損失は、以下の方程式に基づいて測定され、
Loss(dB)=−20log(NAC/NDC)・(Vdc_eq/Vswing)
NACは、前記受信されたクロック信号の前記振幅を決定するための複数のステップの数、NDCは、前記レシーバに送信されたDC電圧の電圧スイングを決定するための複数のステップの数、Vdc_eqは、イコライズされたDC電圧、およびVswingは、電圧スイングである請求項14に記載の方法。
【請求項17】
複数の損失値のそれぞれの数に従って複数のタップ係数設定を有するルックアップテーブルを記憶する段階をさらに備え、
前記イコライゼーション設定を決定する段階は、前記測定された損失に対応するタップ係数設定のために前記ルックアップテーブルを検索する段階および前記検索から得られた前記タップ係数設定に基づいて前記トランスミッタの中のイコライザを設定する段階を有する請求項8に記載の方法。
【請求項18】
前記損失を測定する段階および前記マルチタップのイコライゼーション設定を決定する段階は、リンク初期化の間に実行される請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記レシーバにおけるアイダイアグラムの電圧マージンおよびタイミングマージンを測定する段階、および
前記電圧マージンおよび前記タイミングマージンに基づいてマルチタップのイコライゼーション設定を調整する段階
をさらに備える請求項8に記載の方法。
【請求項20】
第一の回路、
第二の回路、および
前記第一の回路および前記第二の回路を接続しているデータリンクを備え、
前記第一の回路および前記第二の回路の少なくとも1つは、
(a)トランスミッタ、および
(b)前記データリンクの測定された損失に基づいてマルチタップのイコライゼーション設定を自動的に決定するイコライザ
を有するシステム。
【請求項21】
前記第一の回路は、チップセットを備え、前記第二の回路は、CPUを備える請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記第一の回路は、チップセットを備え、前記第二の回路は、メモリを備える請求項20に記載のシステム。
【請求項23】
前記メモリは、RAMおよびキャッシュの1つである請求項20に記載のシステム。
【請求項24】
前記第一の回路は、メモリを備え、第二の回路は、CPUを備える請求項20に記載のシステム。
【請求項25】
前記第一の回路は、グラフィカルインターフェースを備え、第二の回路は、メモリ、CPU、およびチップセットの少なくとも1つを備える請求項20に記載のシステム。
【請求項26】
前記第一の回路および前記第二の回路の前記少なくとも1つは、
複数のリンク損失値のそれぞれの数と通信して複数のタップ係数設定を記憶するルックアップテーブルを備え、
前記イコライザは、前記リンク損失に対応するタップ係数設定のために前記ルックアップテーブルを検索する請求項20に記載のシステム。
【請求項27】
前記イコライザは、リンク初期化の間に前記イコライゼーション設定を決定する請求項20に記載のシステム。
【請求項28】
ボードの中のイコライゼーションを制御するプログラムを記憶するコンピュータ可読媒体であって、
前記プログラムは、
前記ボードに接続されたリンクの損失に基づいてルックアップテーブルを検索するための第一のコード部、
複数の損失値のそれぞれの数と通信する複数のタップ係数設定、および
前記検索から生成されたタップ係数設定に基づいてイコライザを調整する第二のコード部
を備えるコンピュータ可読媒体。
【請求項29】
前記第二のコード部分は、リンク初期化の間に、前記タップ係数設定に基づいて前記イコライザを調整する請求項28に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項30】
レシーバアイダイアグラムの電圧マージンおよびタイミングマージンに基づいて前記イコライゼーションの設定を調整する第三のコード部分をさらに備える請求項28に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項1】
トランスミッタ、および
前記トランスミッタに結合されるリンクの損失に基づいてマルチタップのイコライゼーション設定を自動的に決定するイコライザ
を備えるボード。
【請求項2】
前記イコライゼーション設定は、2つのタップのイコライゼーションである請求項1に記載のボード。
【請求項3】
前記イコライゼーション設定は、5つのタップのイコライゼーション設定である請求項1に記載のボード。
【請求項4】
所定のチャネルを通じてリンク損失情報を有する信号を受信することをさらに備える請求項1に記載のボード。
【請求項5】
複数のリンク損失値のそれぞれの数と通信して複数のタップ係数設定を記憶するルックアップテーブルをさらに備え、
前記イコライザは、前記リンク損失に対応するタップ係数設定のために前記ルックアップテーブルを検索する請求項1に記載のボード。
【請求項6】
前記イコライザは、リンク初期化の間に前記イコライゼーション設定を決定する請求項1に記載のボード。
【請求項7】
前記イコライザは、レシーバにおけるアイダイアグラムの電圧マージンおよびタイミングマージンを示す情報を受信し、前記電圧マージンおよび前記タイミングマージンに基づいて前記イコライゼーション設定を調整する請求項1に記載のボード。
【請求項8】
トランスミッタとレシーバとの間のリンクにおける損失を測定する段階、および
前記測定された損失に基づいて、前記トランスミッタのためのマルチタップのイコライゼーション設定を自動的に決定する段階
を備える方法。
【請求項9】
前記イコライゼーション設定は、2つのタップの係数設定である請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記イコライゼーション設定は、5つのタップの係数設定である請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記損失を測定する段階は、レシーバで実行される請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記損失を測定する段階は、
クロック信号を前記トランスミッタから前記レシーバに送信する段階、および
送信された前記クロック信号の振幅および受信された前記クロック信号の振幅の比として前記損失を計算する段階
を備える請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記レシーバは、オフセットがキャリブレートされた入力を通じて前記クロック信号を受信する請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記レシーバは、所定のエラー内で前記受信されたクロック信号の前記振幅を決定するために前記オフセットを掃引する請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記所定のエラーは、1LSBエラーである請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記損失は、以下の方程式に基づいて測定され、
Loss(dB)=−20log(NAC/NDC)・(Vdc_eq/Vswing)
NACは、前記受信されたクロック信号の前記振幅を決定するための複数のステップの数、NDCは、前記レシーバに送信されたDC電圧の電圧スイングを決定するための複数のステップの数、Vdc_eqは、イコライズされたDC電圧、およびVswingは、電圧スイングである請求項14に記載の方法。
【請求項17】
複数の損失値のそれぞれの数に従って複数のタップ係数設定を有するルックアップテーブルを記憶する段階をさらに備え、
前記イコライゼーション設定を決定する段階は、前記測定された損失に対応するタップ係数設定のために前記ルックアップテーブルを検索する段階および前記検索から得られた前記タップ係数設定に基づいて前記トランスミッタの中のイコライザを設定する段階を有する請求項8に記載の方法。
【請求項18】
前記損失を測定する段階および前記マルチタップのイコライゼーション設定を決定する段階は、リンク初期化の間に実行される請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記レシーバにおけるアイダイアグラムの電圧マージンおよびタイミングマージンを測定する段階、および
前記電圧マージンおよび前記タイミングマージンに基づいてマルチタップのイコライゼーション設定を調整する段階
をさらに備える請求項8に記載の方法。
【請求項20】
第一の回路、
第二の回路、および
前記第一の回路および前記第二の回路を接続しているデータリンクを備え、
前記第一の回路および前記第二の回路の少なくとも1つは、
(a)トランスミッタ、および
(b)前記データリンクの測定された損失に基づいてマルチタップのイコライゼーション設定を自動的に決定するイコライザ
を有するシステム。
【請求項21】
前記第一の回路は、チップセットを備え、前記第二の回路は、CPUを備える請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記第一の回路は、チップセットを備え、前記第二の回路は、メモリを備える請求項20に記載のシステム。
【請求項23】
前記メモリは、RAMおよびキャッシュの1つである請求項20に記載のシステム。
【請求項24】
前記第一の回路は、メモリを備え、第二の回路は、CPUを備える請求項20に記載のシステム。
【請求項25】
前記第一の回路は、グラフィカルインターフェースを備え、第二の回路は、メモリ、CPU、およびチップセットの少なくとも1つを備える請求項20に記載のシステム。
【請求項26】
前記第一の回路および前記第二の回路の前記少なくとも1つは、
複数のリンク損失値のそれぞれの数と通信して複数のタップ係数設定を記憶するルックアップテーブルを備え、
前記イコライザは、前記リンク損失に対応するタップ係数設定のために前記ルックアップテーブルを検索する請求項20に記載のシステム。
【請求項27】
前記イコライザは、リンク初期化の間に前記イコライゼーション設定を決定する請求項20に記載のシステム。
【請求項28】
ボードの中のイコライゼーションを制御するプログラムを記憶するコンピュータ可読媒体であって、
前記プログラムは、
前記ボードに接続されたリンクの損失に基づいてルックアップテーブルを検索するための第一のコード部、
複数の損失値のそれぞれの数と通信する複数のタップ係数設定、および
前記検索から生成されたタップ係数設定に基づいてイコライザを調整する第二のコード部
を備えるコンピュータ可読媒体。
【請求項29】
前記第二のコード部分は、リンク初期化の間に、前記タップ係数設定に基づいて前記イコライザを調整する請求項28に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項30】
レシーバアイダイアグラムの電圧マージンおよびタイミングマージンに基づいて前記イコライゼーションの設定を調整する第三のコード部分をさらに備える請求項28に記載のコンピュータ可読媒体。
【図1】
【図2a】
【図2b】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10a】
【図10b】
【図11】
【図12】
【図2a】
【図2b】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10a】
【図10b】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2007−522782(P2007−522782A)
【公表日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−554351(P2006−554351)
【出願日】平成17年3月4日(2005.3.4)
【国際出願番号】PCT/US2005/007089
【国際公開番号】WO2005/091582
【国際公開日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(591003943)インテル・コーポレーション (1,101)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月4日(2005.3.4)
【国際出願番号】PCT/US2005/007089
【国際公開番号】WO2005/091582
【国際公開日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(591003943)インテル・コーポレーション (1,101)
【Fターム(参考)】
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