説明

通信方法、メディアゲートウェイ及びATM終端装置

【課題】ATM伝送システムを構成する各装置を低コスト化する通信方法を提供する。
【解決手段】交換機接続型メディアゲートウェイは、ISDNユーザ・網インタフェース102にて、加入者交換機4から出力された基本インタフェースに含まれるBチャネルの通信データ、Dチャネルの通信データ及び制御信号をBRI情報として受信し、ATMアダプテーションレイヤタイプ1にて、AALタイプ1によるプロトコル処理を実行して、受信したBRI情報をATM110に適合させ、ISDNマッピング122にて、受信したBRI情報をBチャネルの通信データ126とDチャネルの通信データ127と制御信号128とに分離し、かつ、基本インタフェース用のマッピングプロトコルによってATMセルのペイロードに重畳し、ATM110にて、BRI情報が重畳されたペイロードにATMヘッダを付加してATMセルを作成し、ATM網へ出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ATM(Asynchronous Transfer Mode:非同期転送モード)システムに係り、特に、音声データ等の通信データをATMセル化してATM網に送出するATMセル伝送システムにおける通信方法、その方法に用いるメディアゲートウェイ及びATM終端装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ISDN(Integrated Services Digital Network)サービスが提供されている(例えば、非特許文献1、2参照)。ISDNとは、国際電気通信連合電気通信セクタ(ITU−T:International Telecommunications Union, Telecommunications sector)によって標準化されている、電話やFAX、データ通信を統合して扱うデジタル通信網のことである。電気通信事業者が、既存電話回線を利用した高品質な音声帯域通信であるISDN(音声)サービスを提供するためには、加入者交換機等の設備を多く持つ必要がある。このような既存電話回線を利用した従来の伝送システムについて図8を参照して説明する。
【0003】
図8は、ISDN(音声)サービスを提供する際の、従来の装置における接続構成を示したものである。図8に示す伝送システム800を用いた技術を以下では従来技術Aと呼ぶ。図8に示すように、ユーザ宅Hでは、回線終端装置803の他に、ターミナルアダプタ(TA)809と呼ばれる端末を接続し、TA809に、さらに、電話機、G4 FAXあるいはパソコン等を接続して利用される。図8では、TA809に、一例としてアナログ電話機810が接続されている。
【0004】
この例では、複数(図1では3つ)の加入者局を複数の加入局ビルMBにそれぞれ開設しており、1つの加入者交換機804で数多くのユーザを収容している。なお、図8では、1ユーザを収容している様子を例示した。
ユーザ宅Hを収容する加入局ビルMBの加入者交換機804と、ユーザ宅Hの回線終端装置803とが加入者線MLで接続されている。そして、このユーザ宅Hは、中継局を経由して他のユーザ宅Hへと接続される。ここでは、中継局を中継局ビルIBに開設し、この中継局ビルIBの中継交換機801と、加入局ビルMBの加入者交換機804と、が中継線ILで接続されている。
【0005】
図9は、ISDN(音声)サービスの提供をするための制御部のプロトコルスタックである(非特許文献1参照)。
TA809と回線終端装置803との間のプロトコルは、下位レイヤから、符号101で示すRJ45、ISDNユーザ・網インタフェース102である。
回線終端装置803と加入者交換機804との間のプロトコルは、下位レイヤから、TCM伝送103、ISDNユーザ・網インタフェース102である。なお、TCM(Time Compression Modulation)伝送は、いわゆるピンポン方式である。
加入者交換機804と中継交換機801との間のプロトコルは、下位レイヤから、SDH104、メッセージ転送部(ユーザ転送部)105、ISDNユーザ部106である。なお、SDH(Sinchronous Digital Hierarchy)104は、同期ディジタルハイアーチのことである。
【0006】
図10は、従来技術Aの伝送システム800の装置における呼接続シーケンスである。
ここでは、例えば、ユーザAがユーザBを相手先として発呼するものとして、ユーザA、ユーザBがそれぞれ利用するアナログ電話機810が、図10において左側、右側にそれぞれ配置されているものとする。ユーザAからの発呼により、図10の左側のアナログ電話機810からダイヤルした番号がターミナルアダプタ(TA)809に入力すると(201)、ユーザA宅のTA809は、回線終端装置803を介して、ユーザAを収容する加入者交換機804に呼設定処理を行う(202)。この加入者交換機804は、中継交換機801を介してユーザBを収容する加入者交換機804にアドレス通知を行う(203)。そして、この加入者交換機804は、ユーザB宅の回線終端装置803を介して、TA809に呼設定処理を行う(204)。このTA809は、ユーザB宅のアナログ電話機810で呼び出しを行うと共に、呼び出しを行っていることをユーザA宅のアナログ電話機810に通知する(205)。そして、ユーザBがアナログ電話機810で正常に応答すると、応答信号がユーザA宅のアナログ電話機810に通知される(206)。これにより、ユーザAとユーザBとが通話可能となる(207)。その後、ユーザAから通話を切断すると、ユーザB宅のアナログ電話機810に通知される(208)。このとき、ユーザAを収容する加入者交換機804は、ユーザA宅の回線終端装置803を介して、TA809に呼を解放する指令を行い(209)、これに対してユーザA宅のTA809は解放完了を返信する(210)。一方、ユーザB宅のTA809は、回線終端装置803を介して、ユーザBを収容する加入者交換機804に呼を解放する指令を行い(209)、これに対して加入者交換機804は解放完了を返信する(210)。
【0007】
ここで、従来技術Aの提供方法でエンド−エンドのISDN接続をするためには、中継局に中継交換機801、加入者局に加入者交換機804が必要となる上、加入者局の加入者交換機804で収容するユーザ数が少ない地域があることにより、収容効率が悪く、高い設備コストがかかる。そこで、電気通信事業者が既存のATM網を利用し、より低廉なコストでのISDN(音声)サービスの提供を行うために、特許文献1による方式(以下、従来技術Bと呼ぶ)が実現・導入された。
【0008】
従来技術Bは、従来技術Aのように加入局ビルMBに加入者交換機804を設置するという収容形態ではなく、図13に示すATMセル伝送システム900のように、通信経路の一部にATM網905を利用するものである。このATMセル伝送システム900は、図11に示すように、既存の電話網(交換機インタフェースで接続される加入者交換機904及びその先の図示しない公衆電話網)と接続可能なメディアゲートウェイ(交換機接続型メディアゲートウェイ)902と、この交換機接続型メディアゲートウェイ902のプロトコルに対応してATM網905を終端するATM終端装置903と、を備える。
【0009】
交換機接続型メディアゲートウェイ902は、ATMアダプテーションレイヤ(ATM Adaptation Layer:以下、AAL層、または、単にAALと表記する場合もある)にて、AALタイプ2(以下、単にAAL2またはタイプ2と表記する場合もある)によるプロトコル処理を実行する装置である。これを交換機接続型メディアゲートウェイ(AAL2)と図示する。なお、AALタイプ2はITU−T勧告I.363.2で規定されている。この交換機接続型メディアゲートウェイ902は、図11に示すように、交換機インタフェース部906と、ATMインタフェース部907と、音声処理部908とを備える。
【0010】
交換機インタフェース部906は、SDHを終端し、加入者交換機904から送られてきた、ISDN基本群(BRI:Basic Rate Interface)インタフェースに含まれるBチャネル、Dチャネル及び制御信号(SGチャネル)を音声処理部908へ出力する。
【0011】
ATMインタフェース部907は、ATMを終端し、ATM終端装置903から送られてきた、ISDN基本群(BRI)インタフェースに含まれるBチャネル、Dチャネル及び制御信号(ATM終端装置制御、BRI制御)を音声処理部908へ出力する。
【0012】
音声処理部908は、交換機インタフェース部906から出力された、Bチャネル、Dチャネル、制御信号(BRI制御、SGチャネル)を分離して処理を行い、Bチャネル、Dチャネル、制御信号(ATM終端装置制御、BRI制御)をATMインタフェース部907に出力する。
【0013】
また、音声処理部908は、ATMインタフェース部907から出力された、Bチャネル、Dチャネル、制御信号(ATM終端装置制御、BRI制御)を分離して処理を行い、Bチャネル、Dチャネル、制御信号(SGチャネル)を交換機インタフェース部906に出力する。
【0014】
音声処理部908は、制御部として、Bch処理部(Bチャネル処理部)911と、Dch処理部(Dチャネル処理部)912と、制御信号処理部913とを備える。
なお、Bch処理部911は、エコーキャンセラ機能(加入者側向け・交換機側向け)としてEC処理部(エコーキャンセル処理部)914を具備するようにしてもよい。この場合、EC処理部914は、通話距離等の条件とDch処理部912の処理内容とに応じ、Bchの音声のエコーを除去する(エコーキャンセル処理)。
【0015】
ATM終端装置903は、ユーザ宅H内に設置され、交換機接続型メディアゲートウェイ902からの制御信号により、ATM上にISDN基本群(BRI)インタフェースを重畳し、ATM網905を終端する。
【0016】
交換機接続型メディアゲートウェイ902における、制御部のプロトコルスタックを図12に示す。なお、交換機接続型メディアゲートウェイ902は、ATMフォーラムで規定される“Loop Emulation Service Using AAL2(LES)”のCO−IWF(Central Office Interworking Function)に準拠した機能を具備しており、ATM網905及び加入者交換機904に接続される。
【0017】
ATM終端装置903とターミナルアダプタ909との間のプロトコルは、従来技術Aと変更はなく、これによりユーザ宅H内の電話機・FAX・TA等はそのまま利用することができる。
【0018】
加入者交換機904とATM終端装置903との間のプロトコルは、ISDNユーザ・網インタフェース102には変更がなく、下位レイヤが、下から、ATM110、符号111で示すATMアダプテーションレイヤ タイプ2、及び回線エミュレーションサービスプロトコル112となる。
【0019】
次に、従来技術Bを用いた接続構成について従来技術Aと対比させながら図13を参照(適宜図8参照)して説明する。ユーザ宅Hには、回線終端装置803(図8)の代わりにATM終端装置903を設置する。この変更のみで、ユーザ宅HはATM網905と接続することができる。ユーザ宅Hから、加入局ビルMBのATM網905までの間は、ダークファイバFを用いて接続される。ここで、加入局ビルMBには、交換機を設置しない。その代わり、加入者交換機904を中継局ビルIBのみに設置し、複数の加入局ビルMBのユーザを中継局ビルIBの加入者交換機904に収容することで、従来技術Aよりも効率的なユーザ収容を実現できる。そして、中継局ビルIBでは、加入者交換機904に接続させて交換機接続型メディアゲートウェイ902(以下、交換機接続型MG、または、単にMGと表記する場合もある)を設置する。これにより、ユーザを中継局ビルIBの加入者交換機904に集約した収容が可能となり、従来技術Aよりも低廉なコストでISDN(音声)サービスを提供することが可能となる。
【0020】
図14は従来技術BのATMセル伝送システム900における各装置の呼接続シーケンスである。例えば、ATM終端装置903を設置したユーザCが、回線終端装置803を設置しているユーザBを相手先として発呼するものとして、ユーザCが利用するアナログ電話機910が図14において左側に配置され、ユーザBが利用するアナログ電話機810が図14において右側に配置されているものとする。この場合、ユーザCからの発呼により、アナログ電話機910からダイヤルした番号がターミナルアダプタ(TA)909に入力すると(201)、ユーザC宅のTA909は、ATM終端装置903を介して、交換機接続型MG902に呼設定処理を行う(202)。この交換機接続型MG902は、ユーザB,Cを収容する加入者交換機904にアドレス通知を行う(203)。以下、204〜207の処理は、図10と同様なので説明を省略する。その後、ユーザCから通話を切断すると、ユーザB宅のアナログ電話機810に通知される(208)。このとき、ユーザB,Cを収容する加入者交換機904は、交換機接続型MG902、ユーザC宅のATM終端装置903を介して、TA909に呼を解放する指令を行い(209)、これに対してユーザC宅のTA909は解放完了を返信する(210)。一方、ユーザB宅のTA809は、回線終端装置803を介して、ユーザB,Cを収容する加入者交換機904に呼を解放する指令を行い(209)、これに対して加入者交換機904は解放完了を返信する(210)。なお、ATM終端装置903を設置したユーザ間の通話も同様なシーケンスで呼接続処理をすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0021】
【特許文献1】特開2003−152790号公報
【非特許文献】
【0022】
【非特許文献1】“INSネットサービスのインタフェース”、第1-第6分冊、[online]、平成20年3月28日、NTT西日本、[平成23年1月20日検索]、インターネット<URL:http://www.ntt-west.co.jp/denwa/support/tech/tech_1.html>
【非特許文献2】“IP通信網サービスのインタフェース-フレッツシリーズ-”、第1分冊、第11版、[online]、平成22年7月1日、NTT東日本、[平成23年1月20日検索]、インターネット<URL:http://flets.com/pdf/ip-int-flets-1.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
従来技術BのATMセル伝送システム900は、図13に示すように中継局ビルIBに加入者交換機904を集約することで、設備数としてのコストを低廉化することが可能となった。しかしながら、このATMセル伝送システム900で用いる交換機接続型メディアゲートウェイ902は、ISDNをATM上にマッピングする際に、ATMアダプテーションレイヤ タイプ2を用いるため、高いプロトコル処理能力を必要とする。
【0024】
ATMアダプテーションレイヤ タイプ2(AAL2)では、タイプ1(AAL1)と異なって、可変速度音声符号化方式(VBR:Variable Bit Rate)まで考慮している。そのため、AAL2では、音声データについて可変長のショートパケット化を行って、複数チャネルのパケットを1セルに多重化する処理を行う。具体的には、交換機接続型メディアゲートウェイ902は、ISDNユーザ・網インタフェース102にて、加入者交換機904から出力された基本(BRI)インタフェースに含まれるBチャネルの通信データ、Dチャネルの通信データ及び制御信号を受信すると、図15に示すように、符号121で示すATMアダプテーションレイヤ タイプ2にて、上位レイヤでユーザ毎に受信した情報を、Bチャネルの音声パケット(Bch116)と、Dチャネルの通信パケット(Dch117)と、制御信号118とに分離する分離処理111−2を行う。また、AAL2にて、上位レイヤで受信した複数(図15の例では3人)のユーザのそれぞれのBチャネルの音声パケット(Bch113,114,115)を1つのATMセルのペイロードに多重化するセル多重化処理111−1を行う。なお、この場合、48バイトのペイロードには、3人のユーザに対応した可変長の3つのCPS(Common Part Sublayer)パケットが格納される。
【0025】
そのため、交換機接続型メディアゲートウェイ902、ATM終端装置903共に、処理能力の高い部品(プロセッサ等)を利用する必要があり、各装置とも装置全体のコストは高い。
【0026】
そこで、本発明は、前記した事情に鑑みて成されたものであり、ATMセル伝送システムを構成する各装置のコストを低減することのできる通信方法、メディアゲートウェイ及びATM終端装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0027】
前記課題を解決するために、本発明に係る通信方法は、ATM網を終端するATM終端装置と、加入者交換機と、前記加入者交換機及び前記ATM網と通信可能に接続するメディアゲートウェイと、を備え、通信データをATMセル化して前記ATM網に送出するATMセル伝送システムにおける通信方法であって、前記メディアゲートウェイが、ISDNユーザ・網インタフェースにて、前記加入者交換機から出力された基本(BRI)インタフェースに含まれるBチャネルの通信データ、Dチャネルの通信データ及び制御信号をBRI情報として受信する受信ステップと、AAL層にて、AALタイプ1によるプロトコル処理を実行して、前記受信したBRI情報をATM層に適合させる適合層処理ステップと、前記AAL層より上位の層にて、前記受信したBRI情報を前記Bチャネルの通信データと前記Dチャネルの通信データと前記制御信号とに分離する分離ステップと、前記AAL層より上位の層にて、前記分離した通信データ及び制御信号を、前記基本インタフェース用に予め定められたマッピングプロトコルによってATMセルのペイロードに重畳するマッピングステップと、前記ATM層にて、前記BRI情報が重畳されたペイロードにATMヘッダを付加して前記ATMセルを作成するATMセル作成ステップと、前記作成されたATMセルを前記ATM網へ出力する出力ステップとを含んで実行し、前記ATM終端装置が、前記メディアゲートウェイから前記ATM網を介して、前記BRI情報が重畳されたATMセルを受信する受信ステップを含んで実行することを特徴とする。
【0028】
かかる手順によれば、通信方法は、ATMセル伝送システムを構成する交換機接続型メディアゲートウェイにおいて、加入者交換機とATM網との間のプロトコル処理を、従来のAALタイプ2に代えて、処理負荷の軽いAALタイプ1によって実行すると共に、AALタイプ1だけではISDNをATM上にマッピングできない点を補うために、基本インタフェース用のマッピングプロトコルによってBRI情報をATMセルのペイロードに重畳することとした。これにより、ATMセル伝送システムは、その構成装置に、少ないプロトコル処理能力の部品を用いることができ、コストを低廉化した設備構成をとることができる。
【0029】
また、本発明に係る通信方法は、前記メディアゲートウェイが、前記分離ステップと前記マッピングステップとの間に、分離された前記Bチャネルの通信データにエコーキャンセル処理をさらに行うことが好ましい。
【0030】
かかる手順によれば、通信方法は、BRI情報を各チャネルの通信データ及び制御信号に分離した後であって、セルにマッピングする前に、Bチャネルの通信データにエコーキャンセル処理を行うので、高品質なISDN(音声)サービスを提供することができる。
【0031】
また、本発明に係る通信方法は、前記メディアゲートウェイが、前記マッピングステップにおいて、第1のBチャネル内の8ビットからなるB1と、第2のBチャネル内の8ビットからなるB2と、Dチャネル内のビットであって前記2つのBチャネルにそれぞれ対応した計2ビットからなるDとを含むビット列からそれぞれが構成された各フレームを、前記基本インタフェース用のマッピングプロトコルにしたがって、前記ATMセルを構成する48バイトからなるペイロードに対して、1バイトからなるAAL1ヘッダと、2バイトからなる制御信号を含むBRI制御ヘッダと、9バイトからなる第1〜第4フレームについてのB1、B2及びDと、9バイトからなる第5〜第8フレームについてのB1、B2及びDと、9バイトからなる第9〜第12フレームについてのB1、B2及びDと、9バイトからなる第13〜第16フレームについてのB1、B2及びDと、9バイトからなる第17〜第20フレームについてのB1、B2及びDと、を順に格納し、前記4フレーム分のB1、B2及びDは、nを1,5,9,13または17としたときに、2バイトからなる第nフレームのB1及びB2と、2バイトからなる第(n+1)フレームのB1及びB2と、2バイトからなる第(n+2)フレームのB1及びB2と、2バイトからなる第(n+3)フレームのB1及びB2と、第n〜第(n+1)フレームのDを2ビットずつ連結した1バイトのデータとを備えることが好ましい。
【0032】
かかる手順によれば、通信方法は、4フレーム分のB1、B2及びDのパケットを1単位としてATMセルのペイロードに格納するので、ATMセルのペイロードの規格で定められた48バイトを有効に活用することができる。
【0033】
また、本発明に係るメディアゲートウェイは、ATM網を終端するATM終端装置と、加入者交換機と、前記加入者交換機及び前記ATM網と通信可能に接続するメディアゲートウェイと、を備え、通信データをATMセル化して前記ATM網に送出するATMセル伝送システムにおいて前記通信方法を実行する前記メディアゲートウェイであって、前記加入者交換機から出力された基本インタフェースに含まれるBチャネルの通信データ、Dチャネルの通信データ及び制御信号をBRI情報として受信する交換機インタフェース手段と、AAL層にてAALタイプ1によるプロトコル処理を実行すると共に、前記AAL層より上位の層にて、前記受信したBRI情報を前記Bチャネルの通信データと前記Dチャネルの通信データと前記制御信号とに分離する分離処理を実行し、前記AAL層より上位の層にて、前記分離した通信データ及び制御信号を、前記基本インタフェース用に予め定められたマッピングプロトコルによってATMセル上に重畳する通信データ処理手段と、前記BRI情報が重畳されたATMセルを前記ATM網へ出力するATMインタフェース手段と、を備えることを特徴とする。
【0034】
かかる構成によれば、メディアゲートウェイは、加入者交換機とATM網との間のプロトコル処理をAALタイプ1によって実行すると共に、基本インタフェース用のマッピングプロトコルによってBRI情報をATMセルのペイロードに重畳する。これにより、メディアゲートウェイは、従来技術で採用していたAAL2を用いる場合の多重化処理が不要となって処理負荷が軽減される。したがって、メディアゲートウェイのために、少ないプロトコル処理能力の部品を用いることができ、製造コストを低減できる。
【0035】
また、本発明に係るメディアゲートウェイは、前記通信データ処理手段が、前記Bチャネルの通信データを前記ATMセルのペイロードに重畳するBチャネル処理手段と、前記Dチャネルの通信データを前記ATMセルのペイロードに重畳するDチャネル処理手段と、前記制御信号を前記ATMセルのペイロードに重畳する制御信号処理手段と、を備え、前記Bチャネル処理手段が、前記Bチャネルの通信データにエコーキャンセル処理を行ってから前記ATMセルのペイロードに重畳することが好ましい。
【0036】
かかる構成によれば、メディアゲートウェイは、Bチャネルの通信データにエコーキャンセル処理を行ってからATMセルにマッピングするので、高品質なISDN(音声)サービスを提供することができる。
【0037】
また、本発明に係るATM終端装置は、ATM網を終端するATM終端装置と、加入者交換機と、前記加入者交換機及び前記ATM網と通信可能に接続するメディアゲートウェイと、を備えるATMセル伝送システムにおける前記ATM終端装置であって、前記メディアゲートウェイが実行する前記AALタイプ1によるプロトコル処理及び前記マッピングプロトコルに対応した制御部を備え、前記メディアゲートウェイから、前記BRI情報が重畳されたATMセルを受信することを特徴とする。
【0038】
かかる構成によれば、ATM終端装置は、受信するATMセルが、AALタイプ1のプロトコル処理とマッピングプロトコルによってBRI情報を重畳されたものなので、従来のAAL2を用いたATMセルを受信する場合に必要な特別のソフトウェア部を制御部に搭載する必要が無く、製造コストを低減できる。
【発明の効果】
【0039】
本発明によれば、ISDNをATM上にマッピングする際のプロトコルを、従来よりも低負荷のプロトコルに変更したので、ATMセル伝送システムを構成する各装置のプロトコル処理に必要な処理能力を少なくすることができる。その結果、各装置のコストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施形態に係るATMセル伝送システムの各装置におけるプロトコルスタックを示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る交換機接続型メディアゲートウェイの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係る交換機接続型メディアゲートウェイを含むATMセル伝送システムの各装置における接続を示す構成図である。
【図4】本発明の実施形態に係る交換機接続型メディアゲートウェイにおけるプロトコル処理の概略を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係る交換機接続型メディアゲートウェイにおけるISDNマッピングの具体例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係る交換機接続型メディアゲートウェイが作成するIADセルの具体例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係る交換機接続型メディアゲートウェイ及びATM終端装置における通信方法を示すシーケンス図である。
【図8】従来技術Aのシステムを構成する各装置における接続を示す構成図である。
【図9】従来技術Aのシステムを構成する各装置におけるプロトコルスタックを示す図である。
【図10】従来技術Aのシステムを構成する各装置における呼接続シーケンスを示す図である。
【図11】従来技術Bの交換機接続型メディアゲートウェイの構成を示すブロック図である。
【図12】従来技術Bの交換機接続型メディアゲートウェイを含むATMセル伝送システムの各装置におけるプロトコルスタックを示す図である。
【図13】従来技術BのATMセル伝送システムを構成する各装置における接続を示す構成図である。
【図14】従来技術BのATMセル伝送システムを構成する各装置における呼接続シーケンスを示す図である。
【図15】従来技術Bの交換機接続型メディアゲートウェイにおけるプロトコル処理の概略を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、図面を参照して本発明の通信方法、メディアゲートウェイ及びATM終端装置を実施するための形態(以下「実施形態」という)について詳細に説明する。
【0042】
[通信方法の概要]
本発明の実施形態に係る通信方法の概要について図1を参照(適宜図2及び図3参照)して説明する。本発明の実施形態に係る通信方法は、図2及び図3に示すATMセル伝送システム1における通信方法である。ATMセル伝送システム1は、既存の電話網(交換機インタフェースで接続される加入者交換機4及びその先の図示しない公衆電話網)と接続可能な交換機接続型メディアゲートウェイ2と、この交換機接続型メディアゲートウェイ2のプロトコルに対応してATM網5を終端するATM終端装置3と、を備える。このATMセル伝送システム1は、図2及び図3に示すように、前記した従来技術BのATMセル伝送システム900と同様な構成の装置を、同様に接続したものである。ただし、本発明の実施形態に係る通信方法は、交換機接続型メディアゲートウェイ2において、ISDNをATM上にマッピングする際にAALタイプ1を利用することとした。これにより、ATMセル伝送システム1は、その構成装置に、少ないプロトコル処理能力の部品を用いることにより、従来技術BのATMセル伝送システム900よりもコストを低廉化した設備構成をとることができる。
【0043】
交換機接続型メディアゲートウェイ2における、制御部のプロトコルスタックを図1に示す。なお、交換機接続型メディアゲートウェイ2は、ATM網5及び加入者交換機4に接続される。従来技術B(図12参照)との違いは、加入者交換機4とATM終端装置3との間のプロトコルである。
加入者交換機4とATM終端装置3との間のプロトコルにおいて、ISDNユーザ・網インタフェース102と、ATM110とには変更がないが、ATM110の上位レイヤは、符号121で示すATMアダプテーションレイヤ タイプ1、及びISDNマッピング122(ISDNマッピング方式)となる。
【0044】
これは、ATMアダプテーションレイヤ タイプ2(図12参照)であれば、ISDNをATMにマッピングすることができるのに対して、ATMアダプテーションレイヤ タイプ1では、そのままでは、ISDNをATM上にマッピングすることができないからである。そこで、図1の符号121で示すATMアダプテーションレイヤ タイプ1の他に、ISDNマッピング122を用いて、ISDNをATM上にマッピングすることとした。具体的なマッピングの例については後記する。
【0045】
[メディアゲートウェイの構成]
交換機接続型メディアゲートウェイ(AAL1)2の構成について図2を参照して説明する。
交換機接続型メディアゲートウェイ2は、AALタイプ1によるプロトコル処理を実行する装置である。これを交換機接続型メディアゲートウェイ(AAL1)と図示する。
なお、AALタイプ1(AAL1)はITU−T勧告I.363.1で規定されている。
交換機接続型メディアゲートウェイ2は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置と、メモリやハードディスク等の記憶装置と、外部との間で各種情報の送受信を行うインタフェース装置とで実現され、図2に示すように、交換機インタフェース部6と、ATMインタフェース部7と、音声処理部8とを備える。
【0046】
交換機インタフェース部(交換機インタフェース手段)6は、SDHを終端し、加入者交換機4から送られてきた、ISDN基本群(BRI)インタフェースに含まれるBチャネル、Dチャネル及び制御信号(SGチャネル)を音声処理部8へ出力する。
以下では、基本インタフェースに含まれるBチャネルの通信データ、Dチャネルの通信データ及び制御信号をBRI情報と呼ぶこととする。
なお、Bチャネルは、音声データ等のユーザ情報を伝送するために使用され、Dチャネルは、着呼や終話等を制御する呼制御用信号情報を伝送するために使用され、SGチャネルは、回線状況を監視するために使用される。
【0047】
ATMインタフェース部(ATMインタフェース手段)7は、ATMを終端し、ATM終端装置3から送られてきた、ISDN基本群(BRI)インタフェースに含まれるBチャネル、Dチャネル及び制御信号(ATM終端装置制御、BRI制御)を音声処理部8へ出力する。
【0048】
音声処理部(通信データ処理手段)8は、交換機インタフェース部6から出力された、Bチャネル、Dチャネル、制御信号(BRI制御、SGチャネル)を分離して処理を行い、Bチャネル、Dチャネル、制御信号(ATM終端装置制御、BRI制御)をATMインタフェース部7に出力する。
【0049】
また、音声処理部8は、ATMインタフェース部7から出力された、Bチャネル、Dチャネル、制御信号(ATM終端装置制御、BRI制御)を分離して処理を行い、Bチャネル、Dチャネル、制御信号(SGチャネル)を交換機インタフェース部6に出力する。
【0050】
音声処理部8は、制御部として、Bch処理部(Bチャネル処理手段)11と、Dch処理部(Dチャネル処理手段)12と、制御信号処理部(制御信号処理手段)13とを備える。
【0051】
Bch処理部11は、Bチャネルの通信データをATMセルのペイロードに重畳する。
Bch処理部11は、エコーキャンセラ機能(加入者側向け・交換機側向け)としてEC処理部(エコーキャンセル処理部)14を具備している。このEC処理部14は、通話距離等の条件とDch処理部12の処理内容とに応じ、Bchの音声のエコーを除去する(エコーキャンセル処理)。
本実施形態では、Bch処理部11は、Bチャネルの通信データにエコーキャンセル処理を行ってからATMセルのペイロードに重畳することとした。
Dch処理部12は、Dチャネルの通信データをATMセルのペイロードに重畳する。
制御信号処理部13は、制御信号をATMセルのペイロードに重畳する。
【0052】
詳細は後記するが、この音声処理部8は、図1の符号121で示すATMアダプテーションレイヤ タイプ1によるプロトコル処理を実行すると共に、AAL層より上位のISDNマッピング122にて、受信したBRI情報をBチャネルの通信データとDチャネルの通信データと制御信号とに分離する分離処理を実行し、ISDNマッピング122にて、分離した通信データ及び制御信号を、基本インタフェース用に予め定められたマッピングプロトコルによってATMセル上に重畳する。
【0053】
ATM終端装置3は、ユーザ宅H(図3参照)内に設置され、交換機接続型メディアゲートウェイ2からの制御信号により、ATM上にISDN基本群(BRI)インタフェースを重畳し、ATM網5を終端する。
ATM終端装置3は、交換機接続型メディアゲートウェイ2が実行するAALタイプ1によるプロトコル処理及び前記マッピングプロトコルに対応した制御部を備え、交換機接続型メディアゲートウェイ2から、BRI情報が重畳されたATMセルを受信する。
【0054】
[ATMセル伝送システムの各装置における接続]
次に、ATMセル伝送システム1の各装置における接続について従来技術Bと対比させながら図3を参照(適宜図13参照)して説明する。ユーザ宅Hから、加入局ビルMBのATM網5までの間は、ダークファイバFを用いて接続され、加入者交換機4を中継局ビルIBのみに設置し、複数の加入局ビルMBのユーザを中継局ビルIBの加入者交換機4に収容する点は、従来技術BのATMセル伝送システム900と同様である。
ただし、ユーザ宅Hには、ATM終端装置903(AAL2)の代わりに、ATM終端装置3(AAL1+ISDNマッピング)を設置し、中継局ビルIBには、交換機接続型MG902(AAL2)の代わりに、交換機接続型メディアゲートウェイ2(AAL1)を設置する点が従来技術Bと異なる。
【0055】
[MGのプロトコル処理]
次に、本発明の実施形態に係る交換機接続型メディアゲートウェイ2によるプロトコル処理について、従来技術Bの交換機接続型MG(AAL2)と対比させながら説明する。
ATMアダプテーションレイヤ タイプ1(AAL1)は、VBR(Variable Bit Rate )サービスを想定しているタイプ2(AAL2)とは異なって、CBR(Constant Bit Rate)サービスを想定している。
【0056】
また、図示は省略するが、タイプ2(AAL2)の副層が、下位から、CPS(Common Part Sublayer)と、SSCS(Service Specific Convergence Sublayer)とであるのに対して、タイプ1(AAL1)の副層は、下位から、SAR(Segregation And Reassembly Sublayer)と、CS(Convergence Sublayer)とである。このうちCSは、データ区切りの識別、誤り検出、回復処理等を行う。また、SARは、例えば、上位レイヤのデータとATMセルとの間で組立/分解の処理等を行う。
【0057】
そして、タイプ2(AAL2)が複数ユーザのBチャネルの音声パケットを1つのセルに多重化するセル多重化処理111−1(図15参照)を行うのに対して、タイプ1(AAL1)は、セル多重化処理を行うものではない(図4参照)。
【0058】
このタイプ1(AAL1)は、チャネルごとに(ユーザごとに)、特定のVCI(Virtual Channel Identifier)へのセル組立/分解を行う。そのため、当該ユーザのATM終端装置3のポートと1対1で紐づいた処理が可能である。
具体的には、交換機接続型メディアゲートウェイ2は、ISDNユーザ・網インタフェース102にて、加入者交換機4から出力された基本(BRI)インタフェースに含まれるBチャネルの通信データ、Dチャネルの通信データ及び制御信号を受信すると、図4に示すように、ISDNマッピング122にて、上位レイヤでユーザ毎に受信した情報を、Bチャネルの音声パケット(Bch126)と、Dチャネルの通信パケット(Dch127)と、制御信号128とに分離する分離処理122−1を行って、符号121で示すATMアダプテーションレイヤ タイプ1にて、ATMセルを組み立てる。なお、AAL1では、セル多重化処理は行わない。
【0059】
このため、AAL1では、AAL2に比べて処理が軽くて済む。その結果、このプロトコルを利用することで、ATM終端装置3に特別なソフトウェア部を乗せる必要がなく、また、交換機接続型メディアゲートウェイ2においても高性能なプロセッサ等を用意する必要がなくなる。よって、交換機接続型メディアゲートウェイ2、ATM終端装置3のコストを従来技術BのATMセル伝送システム900を構成する各装置より低くすることが可能となる。
【0060】
[具体的なマッピングの例]
図1及び図4に示すISDNマッピング122による具体例について図5を参照して説明する。以下では、ISDN基本群(BRI)のストリームデータ(第1のBチャネル、第2のBチャネル、Dチャネル)をATMセル化したものをBRIセルと呼ぶ。ここで、BRIセルの送信レートは、例えば400セル/秒である。また、説明上、BRIセルがどこから送出されたかを区別する必要がある場合には、交換機接続型メディアゲートウェイ2側からATM終端装置3側に送るBRIセルのことをMG発と表記し、逆に、ATM終端装置3側から交換機接続型メディアゲートウェイ2側に送るBRIセルのことを装置発と表記して区別する。
<フレーム構成>
ここでは、1ユーザに割当てられているフレームが、第1のBチャネル内の8ビットからなるB1と、第2のBチャネル内の8ビットからなるB2と、Dチャネル内のビットであって2つのBチャネルにそれぞれ対応した計2ビットからなるDとを含むビット列から構成されているものとする。ここで、全角文字の記号「B1」は、8ビット(=1バイト)のビット列を示し、第1〜第20フレームを1つのATMセル(BRIセル)に重畳するものとする。
【0061】
例えば、第1のBチャネル内のビットを、半角文字の記号“B1”で表し、同様に、第2のBチャネル内のビットを“B2”と表記し、同様に、Dチャネル内のビットを“D”と表記した場合、前提とする各フレームには、次の「」内のビット列を含んでいる。なお、この場合、フレームを構成する2B+Dの合計ビット数は18となる。
第1フレーム:「B1 B1 B1 B1 B1 B1 B1 B1 D B2 B2 B2 B2 B2 B2 B2 B2 D」
第2フレーム:「B1 B1 B1 B1 B1 B1 B1 B1 D B2 B2 B2 B2 B2 B2 B2 B2 D」

第20フレーム:「B1 B1 B1 B1 B1 B1 B1 B1 D B2 B2 B2 B2 B2 B2 B2 B2 D」
【0062】
交換機接続型メディアゲートウェイ2が作成したBRIセル20は、図5に示すように、48バイトのペイロード20Pに、5バイト(5Byte)のATMヘッダ20Hが付加されたものである。
【0063】
ATMヘッダ(ATMセルヘッダ)20Hは、公知のNNI(Network-Network Interface)と、UNI(User-Network Interface)との異なる規格が定められている。ここでは、例えば、VPI(Virtual Path Identifier:仮想パス識別子)や、VCI(Virtual Channel Identifier:仮想チャネル識別子)等が設定される。
【0064】
ペイロード20Pは、1バイトからなるAAL1ヘッダ21と、2バイトからなる制御信号を含むBRI制御ヘッダ22と、45バイトからなる主信号情報(形式的に5つに分けたパケット群23〜27)とを備えている。ここで、BRI制御ヘッダ22と、主信号情報とを合わせた部分は、47バイトのAAL1 SAR PDU(Protocol Data Unit)である。なお、図5において(2B)は2バイトを示している。
【0065】
AAL1ヘッダ21には、公知のSN(Sequence Number)フィールドと、SNP(Sequence Number Protection)フィールドが定められている。SNは、CSIビットや3ビットのシーケンスカウントを含み、SNPは、3ビットのCRC(Cyclic Redundancy Check)やP(パリティビット)を含む。
【0066】
BRI制御ヘッダ22は、1ビットからなるBRI/IAD制御識別子221と、3ビットからなるBRI識別222と、8ビットからなるBRI制御223と、4ビットからなるCRC224とを備える。なお、図5において(1b)は1ビットを示している。
【0067】
BRI/IAD制御識別子221は、ATMセルがBRIセルであるのか、それとも、後記するIAD(Integrated Access Device)セルであるのかを識別するための情報を示す。ここでは、BRIセルの場合、ビットを‘0’で表し、IADセルの場合‘1’で表すこととした。なお、IADセルは、ATM終端装置3の動作を制御するためのATMセルである。
BRI識別222は、ISDN基本群(BRI)を識別する情報であり、例えば、BRI0は「000」で表され、BRI2は「001」で表され、BRI7は「111」で表される。この場合、ISDN基本群は、例えば8種類のISDN基本インタフェースを示す。
BRI制御223は、MG発においては、BRIの設定指示を示す情報である。この設定指示は、例えば、ループ2試験指示、チャネル通話中状態通知、S/T点起動指示等を合計8ビット以内のビットで示す。ここで、S点やT点は、TTC標準JT−I411で定義されているISDNユーザ・網インタフェース点である。また、ループ2試験は、ループバック2試験を示し、チャネル(第1のBチャネル、第2のBチャネル、Dチャネル)でそれぞれ行う。
このBRI制御223は、装置発においては、BRIの状態を通知するための情報を示す。この状態通知は、例えば、ループ2試験状態通知、S/T点デバイス障害通知、S/T点給電障害通知、S/T点リンク状態通知、S/T点起動状態通知等を合計8ビット以内のビットで示す。
なお、CRC224は、AAL1ヘッダ21のCRCとは異なるので、CRC4と表記した。
【0068】
主信号情報(パケット群23〜27)は、TDM(Time Division Multiplex)ストリームデータ(第1のBチャネル、第2のBチャネル、Dチャネル)であり、4フレーム×5の合計20フレーム分の主信号データを格納している。
より詳細には、パケット群23は、9バイトからなり、第1〜第4フレームについて、それぞれが、第1のBチャネル内の8ビットからなるB1と、第2のBチャネル内の8ビットからなるB2と、Dチャネル内のビットであって2つのBチャネルにそれぞれ対応した計2ビットからなるDとを含む。なお、パケットの整列順序については後記する。
【0069】
パケット群24は、パケット群23と同様であるが、第5〜第8フレームについてのパケットを含んでいる。
パケット群25は、パケット群23と同様であるが、第9〜第12フレームについてのパケットを含んでいる。
パケット群26は、パケット群23と同様であるが、第13〜第16フレームについてのパケットを含んでいる。
パケット群27は、パケット群23と同様であるが、第17〜第20フレームについてのパケットを含んでいる。
【0070】
パケット群23〜27において、パケットは、所定の整列順序で連結されている。
一例として、パケット群26は、オクテット261〜268,30を備えている。なお、オクテットは、バイトと同じく8ビットを示す。
このパケット群26の構造を、パケット群23〜27すべてに一般化して説明する。
ここでは、nが1,5,9,13または17を表すものとする。
このとき、オクテット261は、第nフレーム(フレームn)のB1であり、オクテット262は、第nフレーム(フレームn)のB2である。
また、オクテット263は、第(n+1)フレーム(フレームn+1)のB1であり、オクテット264は、第(n+1)フレーム(フレームn+1)のB2である。
また、オクテット265は、第(n+2)フレーム(フレームn+2)のB1であり、オクテット266は、第(n+2)フレーム(フレームn+2)のB2である。
また、オクテット267は、第(n+3)フレーム(フレームn+3)のB1であり、オクテット268は、第(n+3)フレーム(フレームn+3)のB2である。
【0071】
オクテット30は、フレームnのDと、フレームn+1のDと、フレームn+2のDと、フレームn+3のDとを連結したものである。
また、フレームnのDは、フレームnについての第1のBチャネルに対応したビット31と、フレームnについての第2のBチャネルに対応したビット32とを連結したものである。
また、フレームn+1のDは、フレームn+1についての第1のBチャネルに対応したビット33と、フレームn+1についての第2のBチャネルに対応したビット34とを連結したものである。
また、フレームn+2のDは、フレームn+2についての第1のBチャネルに対応したビット35と、フレームn+2についての第2のBチャネルに対応したビット36とを連結したものである。
また、フレームn+3のDは、フレームn+3についての第1のBチャネルに対応したビット37と、フレームn+3についての第2のBチャネルに対応したビット38とを連結したものである。
【0072】
次に、IADセルについて、図6を参照(適宜図5参照)して説明する。IADセルの送信レートは、例えば100セル/秒である。
IADセル40は、図6に示すように、5バイトのATMヘッダ41と、1バイトのAAL1ヘッダ42と、47バイトのAAL1 SAR PDU43とを備えている。
ATMヘッダ41およびAAL1ヘッダ42は、図5に示すATMヘッダ20HおよびAAL1ヘッダ21と同様なので説明を省略する。
AAL1 SAR PDU43は、IAD制御チャネル44と、IAD制御リンク45と、符号46で示すCRCとを備える。なお、CRCは、4バイト(32ビット)なのでCRC32と表記した。
【0073】
IAD制御チャネル44は、BRI/IAD制御識別子441と、パディング442と、IAD制御443と、使用BRI制御444と、装置識別子445と、温度情報446と、RESERVE447とを備える。
BRI/IAD制御識別子441は、1ビットからなり、図5に示すBRI/IAD制御識別子221と同様なので説明を省略する。
パディング442は、すべて“0”の7ビットの列である。
IAD制御443は、8ビットからなり、MG発においては、ATM終端装置3における例えば表示等の設定指示を示す情報である。この設定指示は、例えば、ATM終端装置3における装置状態を示すLEDランプの点灯、点滅、停止等のLED制御指示や、ATM終端装置3の再起動指示等を合計8ビット以内のビットで示す。なお、LEDランプは、例えば、パワーONや警報等を異なる色で表示するために複数設けられる。警報が必要な装置状態は、例えば、装置温度が異常に上昇している状態や、装置に他のなんらかの障害が発生している状態を指す。
このIAD制御443は、装置発においては、装置状態を通知するための情報を示す。この装置状態通知は、例えば、LEDランプの状態や、警報時の装置状態等を合計8ビット以内のビットで示す。
使用BRI制御444は、8ビットからなり、BRI0〜BRI7のいずれを使用するのかを示す情報である。
【0074】
装置識別子445は、16バイトからなり、MG発の場合、“0”パディングであり、装置発の場合、装置のシリアル番号等の識別情報を示す。
温度情報446は、2バイトからなり、MG発の場合、“0”パディングであり、装置発の場合、装置の内部温度情報を示す。
RESERVE447は、14バイトからなる予備情報である。
IAD制御リンク45は、CTL451と、ADR452と、DATA453とを備える。
CTL451は、8ビットからなり、MG発の場合、ATM終端装置3内部のメモリ等へのライト要求やリード要求を示し、装置発の場合、その完了通知を示す。
ADR452は、24ビットからなり、ATM終端装置3内部のメモリ等のアドレスを示す
DATA453は、32ビットからなり、ライトやリードの対象データを示す。
【0075】
交換機接続型メディアゲートウェイ2は、前提とする各フレームから、図5に示すBRIセル20を作成するために予め定められた、ISDNマッピング122(基本インタフェース用のマッピングプロトコル)にしたがって、BRIセル20を構成するペイロード20Pに対して、基本インタフェースに含まれるBチャネルの通信データ、Dチャネルの通信データ及び制御信号を重畳する。
【0076】
[ATMセル伝送システムにおける各装置の呼接続シーケンス]
ATMセル伝送システム1における各装置の呼接続シーケンスは、図14を参照して説明した従来技術BのATMセル伝送システム900における各装置の呼接続シーケンスと同様なので説明を省略する。
【0077】
[交換機接続型メディアゲートウェイのプロトコル変換動作]
次に、交換機接続型メディアゲートウェイ2のプロトコル変換動作について、図7を参照(適宜図1〜図5参照)して説明する。
交換機接続型メディアゲートウェイ2は、加入者交換機4から送られてきたBRIデータ(BRI情報)を、交換機インタフェース部6によって受信し(受信ステップ:ステップS1)、図1に符号121で示すATMアダプテーションレイヤ タイプ1(AAL1)によるプロトコル処理を行って、フレームを48バイトに分割する(適合層処理ステップ:ステップS2)。そして、交換機接続型メディアゲートウェイ2は、ISDNマッピング122により、図4に示す分離処理122−1を行う(分離ステップ:ステップS3)。そして、交換機接続型メディアゲートウェイ2は、EC処理部14によって、エコーキャンセル処理を実行する(ステップS4)。
【0078】
続いて、交換機接続型メディアゲートウェイ2は、ISDNマッピング122によって、ISDNをBRIセル20のペイロード20Pにマッピングする(マッピングステップ:ステップS5)。そして、交換機接続型メディアゲートウェイ2は、図1に符号110で示すATM層にて、ペイロード20PにATMヘッダ20Hを付加してBRIセル20を作成する(ATMセル作成ステップ:ステップS6)。そして、交換機接続型メディアゲートウェイ2は、ATMインタフェース部7によって、ATMセル(BRIセル20)をATM網5に出力する(出力ステップ:ステップS7)。これにより、ATM終端装置3は、ATM網5を介して交換機接続型メディアゲートウェイ2からATMセルを受信し(受信ステップ:ステップS8)、所定の処理を行う。
【0079】
一方、ATM終端装置3は、ユーザのアナログ電話機10の音声入力等に基づいて、当該ユーザを収容する加入者交換機4に接続された交換機接続型メディアゲートウェイ2にATMセルを送信する(ステップS9)。すると、交換機接続型メディアゲートウェイ2は、ATMインタフェース部7によって、ATMセルを受信し(ステップS10)、ISDNマッピング122により、図4に示す分離処理122−1を行う(ステップS11)。そして、交換機接続型メディアゲートウェイ2は、EC処理部14によって、エコーキャンセル処理を実行する(ステップS12)。続いて、交換機接続型メディアゲートウェイ2は、AALタイプ1によるプロトコル処理を行って、フレームを組み立てる(ステップS13)。そして、交換機接続型メディアゲートウェイ2は、交換機インタフェース部6によって、BRIデータを加入者交換機4に出力する(ステップS14)。これにより、加入者交換機4は、BRIデータを受信し、所定の処理を行う。
【0080】
本実施形態の通信方法によれば、ISDNをATM上にマッピングする際のプロトコルを、従来よりも低負荷のプロトコルに変更したので、ATMセル伝送システム1を構成する各装置のプロトコル処理に必要な処理能力を少なくすることができる。その結果、各装置のコストを低減できる。よって、ATMセル伝送システム全体のコスト低廉化も行うことができる。その結果、ATM網5を利用したISDN音声サービスを低コストで提供することができる。
【0081】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を変えない範囲で実施することができる。例えば、交換機接続型メディアゲートウェイ2は、Bch処理部11にEC処理部14を備えるモードとして説明したが、EC処理部14を備えない構成としてもよい。この場合、交換機接続型メディアゲートウェイ2のコストをいっそう低減できる。
【0082】
また、ISDNマッピング122による具体例を図5に示したが、ISDNをATMにマッピングするフォーマットは、対応する規格を満たすことができればよく、図5の例に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0083】
1,900 ATMセル伝送システム
2,902 交換機接続型メディアゲートウェイ
3,903 ATM終端装置
4,904 加入者交換機
5,905 ATM網
6,906 交換機インタフェース部(交換機インタフェース手段)
7,907 ATMインタフェース部(ATMインタフェース手段)
8,908 音声処理部(通信データ処理手段)
9,909 ターミナルアダプタ(TA)
10,910 アナログ電話
11,911 Bch処理部(Bチャネル処理手段)
12,912 Dch処理部(Dチャネル処理手段)
13,913 制御信号処理部(制御信号処理手段)
14,914 EC処理部(エコーキャンセル処理部)
800 伝送システム
801 中継交換機
803 回線終端装置
804 加入者交換機
809 ターミナルアダプタ(TA)
810 アナログ電話
F ダークファイバ
IB 中継局ビル
MB 加入局ビル
H ユーザ宅
IL 中継線
ML 加入者線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ATM網を終端するATM終端装置と、加入者交換機と、前記加入者交換機及び前記ATM網と通信可能に接続するメディアゲートウェイと、を備え、通信データをATMセル化して前記ATM網に送出するATMセル伝送システムにおける通信方法であって、
前記メディアゲートウェイが、
ISDNユーザ・網インタフェースにて、前記加入者交換機から出力された基本(BRI)インタフェースに含まれるBチャネルの通信データ、Dチャネルの通信データ及び制御信号をBRI情報として受信する受信ステップと、
AAL層にて、AALタイプ1によるプロトコル処理を実行して、前記受信したBRI情報をATM層に適合させる適合層処理ステップと、
前記AAL層より上位の層にて、前記受信したBRI情報を前記Bチャネルの通信データと前記Dチャネルの通信データと前記制御信号とに分離する分離ステップと、
前記AAL層より上位の層にて、前記分離した通信データ及び制御信号を、前記基本インタフェース用に予め定められたマッピングプロトコルによってATMセルのペイロードに重畳するマッピングステップと、
前記ATM層にて、前記BRI情報が重畳されたペイロードにATMヘッダを付加して前記ATMセルを作成するATMセル作成ステップと、
前記作成されたATMセルを前記ATM網へ出力する出力ステップとを含んで実行し、
前記ATM終端装置が、
前記メディアゲートウェイから前記ATM網を介して、前記BRI情報が重畳されたATMセルを受信する受信ステップを含んで実行することを特徴とする通信方法。
【請求項2】
前記メディアゲートウェイが、
前記分離ステップと前記マッピングステップとの間に、
分離された前記Bチャネルの通信データにエコーキャンセル処理をさらに行うことを特徴とする請求項1に記載の通信方法。
【請求項3】
前記メディアゲートウェイは、
前記マッピングステップにおいて、
第1のBチャネル内の8ビットからなるB1と、第2のBチャネル内の8ビットからなるB2と、Dチャネル内のビットであって前記2つのBチャネルにそれぞれ対応した計2ビットからなるDとを含むビット列からそれぞれが構成された各フレームを、前記基本インタフェース用のマッピングプロトコルにしたがって、前記ATMセルを構成する48バイトからなるペイロードに対して、
1バイトからなるAAL1ヘッダと、
2バイトからなる制御信号を含むBRI制御ヘッダと、
9バイトからなる第1〜第4フレームについてのB1、B2及びDと、
9バイトからなる第5〜第8フレームについてのB1、B2及びDと、
9バイトからなる第9〜第12フレームについてのB1、B2及びDと、
9バイトからなる第13〜第16フレームについてのB1、B2及びDと、
9バイトからなる第17〜第20フレームについてのB1、B2及びDと、を順に格納し、
前記4フレーム分のB1、B2及びDは、
nを1,5,9,13または17としたときに、
2バイトからなる第nフレームのB1及びB2と、
2バイトからなる第(n+1)フレームのB1及びB2と、
2バイトからなる第(n+2)フレームのB1及びB2と、
2バイトからなる第(n+3)フレームのB1及びB2と、
第n〜第(n+1)フレームのDを2ビットずつ連結した1バイトのデータとを備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の通信方法。
【請求項4】
ATM網を終端するATM終端装置と、加入者交換機と、前記加入者交換機及び前記ATM網と通信可能に接続するメディアゲートウェイと、を備え、通信データをATMセル化して前記ATM網に送出するATMセル伝送システムにおいて請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の通信方法を実行する前記メディアゲートウェイであって、
前記加入者交換機から出力された基本インタフェースに含まれるBチャネルの通信データ、Dチャネルの通信データ及び制御信号をBRI情報として受信する交換機インタフェース手段と、
AAL層にてAALタイプ1によるプロトコル処理を実行すると共に、前記AAL層より上位の層にて、前記受信したBRI情報を前記Bチャネルの通信データと前記Dチャネルの通信データと前記制御信号とに分離する分離処理を実行し、前記AAL層より上位の層にて、前記分離した通信データ及び制御信号を、前記基本インタフェース用に予め定められたマッピングプロトコルによってATMセル上に重畳する通信データ処理手段と、
前記BRI情報が重畳されたATMセルを前記ATM網へ出力するATMインタフェース手段と、
を備えることを特徴とするメディアゲートウェイ。
【請求項5】
前記通信データ処理手段は、
前記Bチャネルの通信データを前記ATMセルのペイロードに重畳するBチャネル処理手段と、
前記Dチャネルの通信データを前記ATMセルのペイロードに重畳するDチャネル処理手段と、
前記制御信号を前記ATMセルのペイロードに重畳する制御信号処理手段と、を備え、
前記Bチャネル処理手段は、前記Bチャネルの通信データにエコーキャンセル処理を行ってから前記ATMセルのペイロードに重畳することを特徴とする請求項4に記載のメディアゲートウェイ。
【請求項6】
ATM網を終端するATM終端装置と、加入者交換機と、前記加入者交換機及び前記ATM網と通信可能に接続するメディアゲートウェイと、を備えるATMセル伝送システムにおける前記ATM終端装置であって、
請求項4または請求項5に記載のメディアゲートウェイが実行する前記AALタイプ1によるプロトコル処理及び前記マッピングプロトコルに対応した制御部を備え、
前記メディアゲートウェイから、前記BRI情報が重畳されたATMセルを受信することを特徴とするATM終端装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−175126(P2012−175126A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−31806(P2011−31806)
【出願日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【出願人】(399035766)エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 (321)
【Fターム(参考)】