通信端末、通信システム及び通信方法
【課題】 コストを抑えて、アクセスポイント(AP)の負荷を軽減することができる通信端末、通信システム及び通信方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の通信端末10は、無線により複数のAPのいずれかと接続して通信を行う通信端末であって、複数の通信端末のそれぞれが接続中の複数のAPのいずれかに関する情報を含み、複数の通信端末のそれぞれが接続中のAPを介して複数の通信端末の間で通信される情報であるAP接続情報を、自通信端末10が接続中のAP20から受信する受信手段94と、受信手段94により受信されたAP接続情報に基づいて、複数のAPのいずれかを選択する選択手段98と、自通信端末10が接続中のAP20から選択手段98により選択されたAPへ接続を切り替える切り替え手段100と、を備えることを特徴とする。
【解決手段】 本発明の通信端末10は、無線により複数のAPのいずれかと接続して通信を行う通信端末であって、複数の通信端末のそれぞれが接続中の複数のAPのいずれかに関する情報を含み、複数の通信端末のそれぞれが接続中のAPを介して複数の通信端末の間で通信される情報であるAP接続情報を、自通信端末10が接続中のAP20から受信する受信手段94と、受信手段94により受信されたAP接続情報に基づいて、複数のAPのいずれかを選択する選択手段98と、自通信端末10が接続中のAP20から選択手段98により選択されたAPへ接続を切り替える切り替え手段100と、を備えることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信端末、通信システム及び通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、近距離無線通信によりデータの送受信を行う無線LAN(Local Area Network)を利用した通信装置が普及している。例えば、無線LANに対応する携帯型端末やノート型PC(Personal Computer)等の通信端末や、複数の通信端末を相互に接続するアクセスポイント等が広く利用されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、無線端末が通信先の無線端末に対して、定期的に通信を行うことにより、通信先の無線端末との通信品質をリアルタイムに把握することができる無線LANシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−141536号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、アクセスポイントは、無線により複数の通信端末と接続することができるが、接続する通信端末が増えることにより、アクセスポイントの負荷が高くなってしまう。これにより、例えば、通信端末間や通信端末とアクセスポイントとの間の通信速度が低下するといった問題が起きるおそれがある。
【0006】
アクセスポイントの負荷を軽減するため、アクセスポイント接続管理サーバを設けたり、アクセスポイントに負荷を分散する機構を実装したりしてもよいが、その場合、コストが増大してしまう。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、コストを抑えて、アクセスポイントの負荷を軽減することが可能な通信端末、通信システム及び通信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の通信端末は、無線により複数のアクセスポイントのいずれかと接続して通信を行う通信端末であって、複数の通信端末のそれぞれが接続中の前記複数のアクセスポイントのいずれかに関する情報を含み、前記複数の通信端末のそれぞれが接続中のアクセスポイントを介して前記複数の通信端末の間で通信される情報であるアクセスポイント接続情報を、自通信端末が接続中のアクセスポイントから受信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記アクセスポイント接続情報に基づいて、前記複数のアクセスポイントのいずれかを選択する選択手段と、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントから前記選択手段により選択されたアクセスポイントへ接続を切り替える切り替え手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
これにより、特別な機器やシステムを追加することなく、通信端末は、混雑しているアクセスポイントから空いているアクセスポイントへ接続を切り替えることができる。よって、コストを抑えて、アクセスポイントの負荷を軽減することができる。
【0010】
上記構成において、前記受信手段により受信された前記アクセスポイント接続情報に基づいて、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントと接続中の通信端末の個数を算出する算出手段を備え、前記選択手段は、前記算出手段により算出された前記個数が所定の値以上である場合、前記複数のアクセスポイントのうち、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントを除くいずれかを選択するようにすることができる。
【0011】
上記構成において、前記アクセスポイント接続情報は、前記複数の通信端末のそれぞれが接続中の前記複数のアクセスポイントのいずれかから受信する信号の強度を示す複数の信号強度情報を含み、前記選択手段は、前記複数の信号強度情報に基づいて、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントから受信する信号の強度が、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントと接続中の他の通信端末が受信する信号の強度より小さい場合、前記複数のアクセスポイントのうち、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントを除くいずれかを選択するようにすることができる。
【0012】
上記構成において、前記受信手段により受信された前記アクセスポイント接続情報に対して、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントに関する情報を付加する付加手段と、前記付加手段により変更された前記アクセスポイント接続情報を、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントを介して前記複数の通信端末へ送信する送信手段と、を備えるようにすることができる。
【0013】
上記構成において、前記アクセスポイント接続情報は、前記複数の通信端末のそれぞれが前記複数のアクセスポイントのいずれかと接続を開始した時刻を示すタイムスタンプ情報を含み、前記タイムスタンプ情報に基づいて、前記自通信端末が、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントと所定の時間以上接続しているか否かを判定する判定手段と、を備え、前記選択手段は、前記判定手段により、前記自通信端末が、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントと所定の時間以上接続していると判定された場合、前記複数のアクセスポイントのうち、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントを除くいずれかを選択する又は前記自通信端末が接続中のアクセスポイントとの接続を維持するようにすることができる。
【0014】
本発明の通信システムは、無線により複数のアクセスポイントのいずれかと接続して通信を行う通信端末であって、複数の通信端末のそれぞれが接続中の前記複数のアクセスポイントのいずれかに関する情報を含み、前記複数の通信端末のそれぞれが接続中のアクセスポイントを介して前記複数の通信端末の間で通信される情報であるアクセスポイント接続情報を、自通信端末が接続中のアクセスポイントから受信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記アクセスポイント接続情報に基づいて、前記複数のアクセスポイントのいずれかを選択する選択手段と、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントから前記選択手段により選択されたアクセスポイントへ接続を切り替える切り替え手段と、を備える通信端末と、前記複数の通信端末と、前記複数のアクセスポイントと、を有することを特徴とする。
【0015】
これにより、特別な機器やシステムを追加することなく、通信端末は、混雑しているアクセスポイントから空いているアクセスポイントへ接続を切り替えることができる。よって、コストを抑えて、アクセスポイントの負荷を軽減することができる。
【0016】
本発明の通信方法は、無線により複数のアクセスポイントのいずれかと接続して通信を行う通信端末の通信方法であって、複数の通信端末のそれぞれが接続中の前記複数のアクセスポイントのいずれかに関する情報を含み、前記複数の通信端末のそれぞれが接続中のアクセスポイントを介して前記複数の通信端末の間で通信される情報であるアクセスポイント接続情報を、自通信端末が接続中のアクセスポイントから受信する受信ステップと、前記受信手段により受信された前記アクセスポイント接続情報に基づいて、前記複数のアクセスポイントのいずれかを選択する選択ステップと、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントから前記選択手段により選択されたアクセスポイントへ接続を切り替える切り替えステップと、を備えることを特徴とする。
【0017】
これにより、特別な機器やシステムを追加することなく、通信端末は、混雑しているアクセスポイントから空いているアクセスポイントへ接続を切り替えることができる。よって、コストを抑えて、アクセスポイントの負荷を軽減することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、コストを抑えて、アクセスポイントの負荷を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、実施例1に係る通信システムの構成の一例を示す説明図である。
【図2】図2は、実施例1に係る通信端末の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】図3は、実施例1に係るアクセスポイントの構成の一例を示すブロック図である。
【図4】図4は、実施例1に係るアクセスポイント接続情報のデータ構造の一例を示す説明図である。
【図5】図5は、実施例1に係る端末別アクセスポイント接続情報のデータ構造の一例を示す説明図である。
【図6】図6は、実施例1に係る通信端末の機能ブロック図である。
【図7】図7は、実施例1に係る通信端末が切替手段によりアクセスポイントの接続を切り替えた場合の一例を示す説明図である。
【図8】図8は、実施例1に係る通信端末のアクセスポイントとの接続処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】図9は、実施例1に係る通信端末のアクセスポイントの切替処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】図10は、実施例1に係る通信端末の同報送信の処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】図11は、実施例1に係る通信端末がタイムスタンプに基づいてアクセスポイントを切り替える処理の一例を示すフローチャートである。
【図12】図12は、実施例1に係る通信端末が接続中のアクセスポイントとの接続を切断する場合の処理の一例を示すフローチャートである。
【図13】図13は、実施例1に係る通信端末がタイムスタンプに基づいてアクセスポイント接続情報を更新する処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、図面を用いて、本発明の実施例について詳細に説明する。
【実施例1】
【0021】
図1を参照して、通信システム200の構成を説明する。図1は、実施例1に係る通信システム200の構成の一例を示す説明図である。通信システム200は、無線LANを利用した通信システムであって、通信端末10、12、14及び16と、アクセスポイント(Access Point、以下APと記す)20、22、24及び26とを有する。AP20、22、24及び26は、ルーター、スイッチングハブ等(図示せず)を介して、LANケーブル30で接続されている。なお、AP20、22、24及び26は、無線で接続されてもよい。通信端末10、12、14及び16は、無線によりAP20、22、24及び26のいずれかと接続して通信を行う。図1の例では、通信端末10、12及び14は、AP20と接続して通信を行い、通信端末16は、AP24と接続して通信を行う。破線矢印32は、通信端末10、12、14及び16の間で、アクセスポイント接続情報(以下、AP接続情報と記す)が通信されることを示す。AP接続情報の詳細は、後述する。
【0022】
以下の説明では、AP20、22、24及び26は、いずれも接続中の通信端末の数が2以下である場合に、負荷が特に問題とならず、接続中の通信端末と良好な通信を行うことができるとする。その場合、図1のAP20は、3つの通信端末10、12及び14と接続中であるため、負荷が高く、良好な通信を行いにくい状態である。一方、AP24は、1つの通信端末16と接続中であるため、AP20よりも負荷が低く、良好な通信を行いやすい状態である。
【0023】
図2を参照して、通信端末の構成を説明する。図2は、実施例1に係る通信端末10の構成の一例を示すブロック図である。図2のように、通信端末10は、アンテナ80と、無線LANコントローラ82と、CPU(Central Processing Unit)84と、メモリ86とを備える。アンテナ80は、APと電波の送受信を行う。無線LANコントローラ82は、CPU84からの制御に応じて、APとの通信に必要な処理を行う。CPU84は、無線LANコントローラ82を制御する。メモリ86は、CPU84が無線LANコントローラ82の制御を行うために必要なプログラム、データ等を格納する記憶手段として機能し、例えばRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等である。
【0024】
図3を参照して、AP20の構成を説明する。図3は、実施例1に係るAP20の構成の一例を示すブロック図である。図3のように、AP20は、アンテナ70と、無線LANコントローラ72と、CPU74と、メモリ78と、有線LANコントローラ76とを備える。アンテナ70は、通信端末と電波の送受信を行う。無線LANコントローラ72は、CPU74からの制御に応じて、通信端末との通信に必要な処理を行う。CPU74は、無線LANコントローラ72及び有線LANコントローラ76を制御する。メモリ78は、CPU74が無線LANコントローラ82及び有線LANコントローラ76の制御を行うために必要なプログラム、データ等を格納する記憶手段として機能し、例えばRAM、ROM、フラッシュメモリ等である。有線LANコントローラ76は、CPU74からの制御に応じて、LANケーブル30を介して他のAPと行う通信に必要な処理を行う。
【0025】
図4を参照して、AP接続情報のデータ構造を説明する。図4は、実施例1に係るAP接続情報のデータ構造の一例を示す説明図である。AP接続情報は、複数の通信端末のそれぞれが接続中のAPに関する情報(以下、端末別AP接続情報と記す)を含み、複数の通信端末のそれぞれが接続中のAPを介して複数の通信端末の間で通信される情報である。複数の通信端末の個数がNである場合、AP接続情報は、N個の端末別AP接続情報を有する。端末別AP接続情報とは、各通信端末と、各通信端末のそれぞれと接続中のAPとの対応関係を特定する情報であって、各通信端末は自通信端末に関する端末別AP接続情報をメモリにも記憶する。例えば、図1のようにいずれかのAPと接続中の通信端末が4つある場合、図4に示すAP接続情報60は、4つの端末別AP接続情報61、62、63及び64を有する。端末別AP接続情報61、62及び63は、それぞれ通信端末10、12及び14が接続中のAP20に関する情報を含む。同様に、端末別AP接続情報64は、通信端末16が接続中のAP24に関する情報を含む。端末別AP接続情報のデータ構造の詳細については後述する。AP接続情報は、複数の通信端末のいずれかが、自通信端末が記憶する端末別AP接続情報と、他の通信端末から受信した端末別AP情報とに基づいて生成してもよいし、APのいずれかが生成してもよい。なお、図4に示すデータ構造は一例であって、他のデータ構造でもよい。
【0026】
図5を参照して、端末別AP接続情報のデータ構造を説明する。図5は、実施例1に係る端末別AP接続情報のデータ構造の一例を示す説明図である。図5では、端末別AP接続情報の一例として、通信端末10と、接続中のAP20との対応関係を特定する端末別AP接続情報61を示す。図5のように、端末別AP接続情報61は、複数のフィールドから構成されるデータであって、各フィールドのデータは、それぞれデバイス名41、IP(Internet Protocol)アドレス42、タイムスタンプ43、接続中AP情報44、未接続AP情報45である。
【0027】
デバイス名41は、通信端末を識別するための情報であって、例えば通信端末のデバイス名、ID(Identifier)等の文字列や固有の製造番号等である。例えば、端末別AP接続情報61の場合、デバイス名41には、通信端末10を識別するための情報が設定される。IPアドレス42は、通信端末に割り当てられた識別番号であって、インターネット又はイントラネットの通信において広く使われているものである。タイムスタンプ43は、通信端末が、接続中AP情報44に対応するAPと接続した時刻を示す情報である。例えば、端末別AP接続情報61の場合、タイムスタンプ43には、通信端末10がAP20と接続した時刻を示す情報が設定される。
【0028】
接続中AP情報44は、デバイス名41で特定される通信端末が接続中のAPに関する情報である。図5のように、接続中AP情報44は、BSSID(Basic Service Set Identifier)46、及び、RSSI(Received Signal Strength Indication)47を含む。BSSID46は、APを識別するための情報であって、例えば48ビットの数値である。端末別AP接続情報61の場合、BSSIDには、AP20を識別するための情報が設定される。RSSI47は、デバイス名41で特定される通信端末が接続中のAPから受信する信号の強度を示す情報である。例えば、RSSIが大きいほど、通信端末が接続中のAPから受信する信号が強いことを意味し、通信端末とAPとが良好な通信を行うことができる。例えば、端末別AP接続情報61の場合、RSSI47には、通信端末10がAP20から受信する信号の強度が設定される。
【0029】
未接続AP情報45は、デバイス名41で特定される通信端末と未接続のAPに関する情報である。デバイス名41で特定される通信端末と未接続のAPが複数ある場合は、未接続AP情報45は、複数のAPに関する情報を有する。例えば、未接続AP情報45は、図5のように、通信端末10と未接続の3つのAP22、24及び26に関する情報を含み、それぞれBSSID及びRSSIを有する。BSSID及びRSSIについては、先の説明と同様のため、説明を省略する。BSSID48及びRSSI49は、AP22に関する情報である。BSSID50及びRSSI51は、AP24に関する情報である。BSSID52及びRSSI53は、AP26に関する情報である。
【0030】
図6を参照して、実施例1に係る通信端末の機能を説明する。図6は、実施例1に係る通信端末10の機能ブロック図である。図6のように、通信端末10は、探索手段90と、接続手段92と、受信手段94と、算出手段96と、選択手段98と、切替手段100と、付加手段102と、送信手段104と、判定手段106と、削除手段108と、切断手段110とを備える。通信端末10が備えるCPU84及び無線LANコントローラ82が上記の各手段として機能する。
【0031】
探索手段90は、アンテナ80で受信した電波に基づいて、通信可能なAPを探索する。図6の例では、探索手段90はAP20を探索したとする。接続手段92は、探索手段90が探索したAP20との接続処理を行い、AP20へ接続の指示を行う。
【0032】
受信手段94は、AP接続情報を、自通信端末である通信端末10が接続中のAP20から受信する。算出手段96は、受信手段94により受信されたAP接続情報の接続中AP情報のうち、通信端末10と接続中のAP20に関する接続中AP情報の個数を算出することにより、通信端末10と接続中のAP20と接続中の通信端末の個数を算出する。例えば、図1のように通信端末とAPとが接続中である場合、算出手段96は、AP20と接続中の通信端末の数は、3と算出する。選択手段98は、算出手段96により算出された個数が所定の値以上である場合、複数のAPのうち、自通信端末である通信端末10が接続中のAPを除くAP22、24及び26のいずれかを選択する。ここでは、選択手段98がAP22を選択するとする。切替手段100は、後述する切断手段110及び接続手段92に指示して、自通信端末である通信端末10とAP20との接続を切断し、自通信端末である通信端末10とAP22とを接続する。これにより、通信端末10は、接続中のAP20から選択手段98により選択されたAP22へ接続を切り替える。
【0033】
選択手段98の他の機能を説明する。選択手段98は、受信手段94が受信したAP接続情報が有する複数のRSSIを参照して、通信端末10が接続中のAP20から受信する信号の強度が、通信端末10が接続中のAP20と接続中の他の通信端末が受信する信号の強度より小さい場合、複数のAPのうち、通信端末10が接続中のAP20を除くいずれかを選択する。例えば、図1のように通信端末とAPとが接続中であって、通信端末10、12及び14がAP20から受信する信号の強度を示すRSSIが、それぞれ5、10及び15であるとする。その場合、選択手段98は、通信端末10がAP20から受信する信号の強度(=5)が他に比べて小さいため、AP22、24及び26のいずれかを選択する。ここでは、先の説明と同様に、選択手段98がAP22を選択するとする。
【0034】
付加手段102は、受信手段94により受信されたAP接続情報に対して、通信端末10が接続中のAPに関する情報である端末別AP接続情報を付加する。付加手段102がAP接続情報に自通信端末が接続中の端末別AP接続情報を付加するのは、例えば、自通信端末が、通信システムに追加された後、最初にAP接続情報を受信した場合等である。送信手段104は、付加手段102により変更されたAP接続情報を、通信端末10が接続中のAPを介して複数の通信端末12、14及び16へ送信する。以下、このような送信手段104の機能を同報送信と記す。
【0035】
判定手段106は、AP接続情報が含む自通信端末の端末別AP接続情報のタイムスタンプ、又は、メモリ86が記憶する自通信端末の端末別AP接続情報のタイムスタンプが示す時刻と、所定のタイムスタンプが示す時刻とを比較して、自通信端末が、自通信端末が接続中のAPと所定の時間以上接続しているか否かを判定する。選択手段98は、判定手段106により自通信端末が、自通信端末が接続中のAPと所定の時間以上接続していると判定された場合、複数のAPのうち、自通信端末が接続中のAPを除くいずれかを選択する又は自通信端末が接続中のAPとの接続を維持する。選択手段98は、例えば、自通信端末が接続中のAPから受信する信号の強度が、自通信端末が接続中のAPと接続中の他の通信端末が受信する信号の強度より大きい場合に、自通信端末が接続中のAPとの接続を維持する。
【0036】
判定手段106の他の機能を説明する。判定手段106は、AP接続情報が含む各端末別AP接続情報のタイムスタンプが示す時刻と所定のタイムスタンプが示す時刻とを比較して、複数の通信端末のうち、複数のAPのいずれかと所定の時間以上接続している通信端末があるか否かを判定する。削除手段108は、判定手段106により、複数のAPのいずれかと所定の時間以上接続していると判定された通信端末に関する端末別AP情報を、AP接続情報から削除する。
【0037】
図7を参照して、実施例1に係る通信端末10がAPの接続を切り替えた場合の例を説明する。図7は、実施例1に係る通信端末10が、上述した切替手段100によりAPの接続を切り替えた場合の一例を示す説明図である。図7のように、通信端末10は、切替手段100により、AP20からAP22へ接続を切り替える。これにより、AP20は、2つの通信端末12及び14と接続中となるため、図1と比較してAP20の負荷を軽減することができる。
【0038】
図8を参照して、通信端末10のAPとの接続処理を説明する。図8は、実施例1に係る通信端末10のAPとの接続処理の一例を示すフローチャートである。
【0039】
図8のように、探索手段90は、APを探索する(ステップS10)。探索手段90は、探索したAPが複数あるか否かを判定する(ステップS12)。探索手段90は、探索したAPが複数ある場合、Yesと判定する。ステップS12がYesの場合、探索手段90は、複数のAPのうち、RSSIが最大となるAPを選択する(ステップS14)。ステップS12がNoの場合、ステップS16へ進む。接続手段92は、選択手段が選択したAPとの接続処理を行う(ステップS16)。以上で、処理が終了する。
【0040】
図9を参照して、通信端末10のAPの切替処理を説明する。図9は、実施例1に係る通信端末10のAPの切替処理の一例を示すフローチャートである。
【0041】
図9のように、受信手段94は、所定の時間、AP接続情報を、自通信端末である通信端末10が接続中のAP20から受信する(ステップS20)。算出手段96は、受信手段94により受信されたAP接続情報の接続中AP情報に基づいて、通信端末10と接続中のAP20と接続中の通信端末の個数を算出する(ステップS21)。選択手段98は、ステップS21で算出された通信端末10が接続中のAP20と接続中の通信端末の個数が、所定の値以上であるか否かを判定する(ステップS22)。選択手段98は、AP20と接続中の通信端末の個数が、所定の値以上である場合、Yesと判定する。ステップS22がYesの場合、選択手段98は、受信手段94が受信したAP接続情報が有する複数のRSSIを参照して、通信端末10が接続中のAP20から受信する信号の強度が、通信端末10が接続中のAP20と接続中の他の通信端末が受信する信号の強度より小さいか否かを判定する(ステップS24)。選択手段98は、通信端末10が接続中のAP20から受信する信号の強度が、通信端末10が接続中のAP20と接続中の他の通信端末が受信する信号の強度より小さい場合、Yesと判定する。
【0042】
ステップS24がYesの場合、選択手段98は、複数のAPのうち、自通信端末である通信端末10が接続中のAPを除く他のAPのいずれかを選択する(ステップS26)。例えば、図1の場合、選択手段98は、複数のAPのうち、AP20を除く、AP22、24及び26のいずれかを選択する。ステップS26において、選択手段98は、例えば、AP接続情報が有する各端末別AP接続情報の接続AP情報を参照して、各APと接続中の通信端末の個数をそれぞれ算出して、その算出結果を利用して、APを選択するようにしてもよい。その算出結果を利用することにより、空いているAPを選択することができる。また、選択手段98は、例えば、AP接続情報が有する各端末別AP接続情報のRSSIを参照して、所定の信号強度以上のAPを選択するようにしてもよい。これにより、通信品質を維持可能なAPを選択することができる。選択手段98は、接続中の通信端末の個数の算出と、各端末別AP接続情報のRSSIの参照とを組み合わせた結果を用いて、APを選択するようにしてもよい。
【0043】
切断手段110は、自通信端末である通信端末10と接続中のAPとの接続を切断する(ステップS28)。接続手段92は、自通信端末である通信端末10と、ステップS26において選択されたAPとを接続する(ステップS29)。ステップS22又はステップS24がNoの場合、処理を終了する。以上で、処理が終了する。
【0044】
図10を参照して、通信端末10の同報送信の処理を説明する。図10は、実施例1に係る通信端末10の同報送信の処理の一例を示すフローチャートである。
【0045】
図10のように、受信手段94は、所定の時間、AP接続情報を、自通信端末である通信端末10が接続中のAP20から受信する(ステップS30)。付加手段102は、AP接続情報に、デバイス名が自通信端末と一致する端末別AP接続情報が含まれるか否かを判定する(ステップS32)。付加手段102は、AP接続情報に、デバイス名が自通信端末と一致する端末別AP接続情報が含まれない場合(ステップS32のNo)、AP接続情報に、自通信端末に関する端末別AP接続情報を付加する(ステップS34)。ステップS32がYesの場合、付加手段102は、AP接続情報に含まれる、自通信端末に関する端末別AP接続情報を更新する(ステップS36)。送信手段104は、付加手段102により変更されたAP接続情報を、通信端末10が接続中のAPを介して複数の通信端末12、14及び16へ同報送信する(ステップS38)。以上で、処理が終了する。
【0046】
図11を参照して、通信端末10がタイムスタンプに基づいてAPを切り替える処理を説明する。図11は、実施例1に係る通信端末10がタイムスタンプに基づいてAPを切り替える処理の一例を示すフローチャートである。
【0047】
図11のように、受信手段94は、受信したAP接続情報が含む自通信端末の端末別AP接続情報のタイムスタンプ、又は、メモリ86が記憶する自通信端末の端末別AP接続情報のタイムスタンプを確認する(ステップS40)。判定手段106は、ステップS40で確認されたタイムスタンプが示す時刻と、所定のタイムスタンプが示す時刻とを比較する(ステップS42)。ステップS40で確認されたタイムスタンプが示す時刻が、所定のタイムスタンプが示す時刻を越える場合(ステップS42のYes)、判定手段106は、受信手段94が受信したAP接続情報が有する複数のRSSIを参照して、通信端末10が接続中のAP20から受信する信号の強度が、通信端末10が接続中のAP20と接続中の他の通信端末が受信する信号の強度より小さいか否かを判定する(ステップS43)。判定手段106は、通信端末10が接続中のAP20から受信する信号の強度が、通信端末10が接続中のAP20と接続中の他の通信端末が受信する信号の強度より小さい場合、Yesと判定する。ステップS42又はステップS43がNoの場合、選択手段98は、接続中のAPとの接続を維持するため、接続中のAPを選択する(ステップS45)。ステップS43がYesの場合、接続中のAPとの接続期限が切れたと考えられるため、選択手段98は、接続中のAPを除く他のAPと接続するため、接続中のAPを除く他のAPのいずれかを選択する(ステップS44)。切断手段110は、自通信端末である通信端末10と接続中のAPとの接続を切断する(ステップS46)。接続手段92は、自通信端末である通信端末10と、ステップS44又はS45において選択されたAPとを接続する(ステップS48)。以上で、処理が終了する。
【0048】
図11に示す処理により、自通信端末とAPとの接続期限が、所定のタイムスタンプによりあらかじめ規定された期限を超える場合に、自通信端末とAPとの接続を切断して、APの負荷を軽減することができる。通信端末は、図11に示す処理を所定の間隔で実行することにより、自通信端末とAPとの接続が期限切れか否かを監視することができる。その場合、所定の間隔は、通信システムのトラフィックが混雑しない程度とすることが好ましい。
【0049】
図12を参照して、通信端末10が接続中のAPとの接続を切断する場合の処理を説明する。図12は、実施例1に係る通信端末10が接続中のAPとの接続を切断する場合の処理の一例を示すフローチャートである。
【0050】
図12のように、削除手段108は、AP接続情報から、自通信端末の端末別AP接続情報を削除する(ステップS50)。送信手段104は、ステップS50により変更されたAP接続情報を他の通信端末へ同報送信する(ステップS52)。切断手段110は、接続中のAPとの接続を切断する(ステップS54)。以上で、処理が終了する。
【0051】
図12に示す処理により、通信端末が接続中のAPとの接続を切断する場合に、無効となる端末別AP接続情報がAP接続情報から削除される。よって、通信端末がAP接続情報に基づいて処理を行う場合、誤った処理の実行を防止することができる。
【0052】
図13を参照して、通信端末10がタイムスタンプに基づいてAP接続情報を更新する処理を説明する。図13は、実施例1に係る通信端末10がタイムスタンプに基づいてAP接続情報を更新する処理の一例を示すフローチャートである。
【0053】
図13のように、受信手段94は、所定の時間、AP接続情報を、自通信端末である通信端末10が接続中のAP20から受信する(ステップS60)。受信手段94は、受信したAP接続情報が含む他の通信端末の端末別AP接続情報のタイムスタンプを確認する(ステップS62)。判定手段106は、ステップS62で確認された他の通信端末に関するタイムスタンプが示す時刻と、所定のタイムスタンプが示す時刻とを比較する(ステップS64)。ステップS64で確認されたタイムスタンプが示す時刻が、所定のタイムスタンプが示す時刻を越える場合(ステップS64のYes)、他の通信端末が端末別AP接続情報を更新できない状態であると考えられるため、削除手段108は、AP接続情報から他の通信端末に関する端末別AP接続情報を削除する(ステップS66)。ステップS64がNoの場合、処理を終了する。送信手段104は、ステップS66により変更されたAP接続情報を、削除された端末別AP接続情報に対応する通信端末を除く他の通信端末へ同報送信する(ステップS68)。以上で、処理が終了する。
【0054】
図13に示す処理により、端末別AP接続情報を更新できない状態であると考えられる他の通信端末とAPとの接続を切断して、APの負荷を軽減することができる。通信端末が端末別AP接続情報を更新できない場合とは、例えば、通信端末が電源断の場合や、通信端末が電波の圏外に移動した場合等である。
【0055】
実施例1によれば、通信端末は、受信手段94と、選択手段98と、切替手段100とを備える。受信手段94は、例えば図9のステップS20のように、複数の通信端末のそれぞれが接続中の複数のAPのいずれかに関する情報を含み、複数の通信端末のそれぞれが接続中のAPを介して複数の通信端末の間で通信される情報であるAP接続情報を、自通信端末が接続中のAPから受信する。選択手段98は、例えば図9のステップS22又はステップS24のように、受信手段94により受信されたAP接続情報に基づいて、複数のAPのいずれかを選択する。切替手段100は、例えば図9のステップS28及びステップS29のように、自通信端末が接続中のAPから選択手段98により選択されたAPへ接続を切り替える。これにより、特別な機器やシステムを追加することなく、通信端末は、混雑しているAPから空いているAPへ接続を切り替えることができるため、APの負荷を軽減することができる。
【0056】
実施例1によれば、算出手段96は、例えば図9のステップS21のように、受信手段94により受信されたAP接続情報に基づいて、自通信端末が接続中のAPと接続中の通信端末の個数を算出する。選択手段98は、例えば図9のステップS22のように、算出手段96により算出された自通信端末が接続中のAPと接続中の通信端末の個数が所定の値以上である場合、複数のAPのうち、自通信端末が接続中のAPを除くいずれかを選択する。これにより、通信端末は、混雑しているAPから空いているAPへ接続を切り替えることができるため、APの負荷を軽減することができる。
【0057】
実施例1によれば、AP接続情報は、図5のように、複数の通信端末のそれぞれが接続中の複数のAPのいずれかから受信する信号の強度を示す複数の信号強度情報であるRSSIを含む。選択手段98は、例えば図9のステップS24のように、複数の信号強度情報に基づいて、自通信端末が接続中のAPから受信する信号の強度が、自通信端末が接続中のAPと接続中の他の通信端末が受信する信号の強度より小さい場合、複数のAPのうち、自通信端末が接続中のAPを除くいずれかを選択する。これにより、良好な通信を行う通信端末とAPとの接続を維持しながら、APの負荷を軽減することができる。
【0058】
実施例1によれば、付加手段102は、例えば図10のステップS34のように、受信手段94により受信されたAP接続情報に対して、自通信端末が接続中のAPに関する情報を付加する。送信手段104は、例えば図10のステップS38のように、付加手段102により変更されたAP接続情報を、自通信端末が接続中のAPを介して複数の通信端末へ同報送信する。これにより、例えば通信システムに通信端末が追加されてAP接続情報の更新が発生した場合に、AP接続情報を正しく更新して、通信端末間でAP接続情報を共有することができる。
【0059】
実施例1によれば、AP接続情報は、図5のように、複数の通信端末のそれぞれが複数のAPのいずれかと接続を開始した時刻を示すタイムスタンプ情報を含む。判定手段106は、例えば図11のステップS43のように、タイムスタンプ情報に基づいて、自通信端末が、自通信端末が接続中のAPと所定の時間以上接続しているか否かを判定する。選択手段98は、例えば図11のステップS44のように、判定手段106により、自通信端末が、自通信端末が接続中のAPと所定の時間以上接続していると判定された場合、複数のAPのうち、自通信端末が接続中のAPを除くいずれかを選択する。又は、選択手段98は、例えば図11のステップS45のように、自通信端末が接続中のAPを選択して、APとの接続を維持する。これにより、通信端末が、APと所定の時間以上接続している場合に、他のAPへの接続又は接続中のAPとの接続の維持を切り替えることができる。
【0060】
実施例1によれば、判定手段106は、例えば図13のステップS64のように、タイムスタンプ情報に基づいて、複数の通信端末のうち、複数のAPのいずれかと所定の時間以上接続している通信端末があるか否かを判定する。削除手段108は、例えば図13のステップS66のように、判定手段106により、複数のAPのいずれかと所定の時間以上接続していると判定された通信端末に関する端末別AP接続情報を、接続情報から削除する。送信手段104は、削除手段108により変更されたAP接続情報を自通信端末が接続中のAPを介して複数の通信端末へ同報送信する。これにより、端末別AP接続情報を更新できない状態であると考えられる他の通信端末とAPとの接続を切断して、APの負荷を軽減することができる。
【0061】
実施例1によれば、通信システム200は、上記の通信端末を含む複数の通信端末と、複数のアクセスポイントとを有する。これにより、特別な機器やシステムを追加することなく、APの負荷を軽減することができる。
【0062】
実施例1によれば、通信端末の通信方法は、受信ステップと、選択ステップと、切り替えステップとを備える。受信ステップでは、例えば図9のステップS20のように、複数の通信端末のそれぞれが接続中の複数のAPのいずれかに関する情報を含み、複数の通信端末のそれぞれが接続中のAPを介して複数の通信端末の間で通信される情報であるAP接続情報を、自通信端末が接続中のAPから受信する。選択ステップでは、例えば図9のステップS22又はステップS24のように、受信手段94により受信されたAP接続情報に基づいて、複数のAPのいずれかを選択する。切り替えステップでは、例えば図9のステップS28及びステップS29のように、自通信端末が接続中のAPから選択手段98により選択されたAPへ接続を切り替える。これにより、特別な機器やシステムを追加することなく、通信端末は、混雑しているAPから空いているAPへ接続を切り替えることができるため、APの負荷を軽減することができる。
【0063】
実施例1において、無線LANを利用した通信端末、AP及び通信システムについて説明したが、無線LAN以外の他の通信方式を利用してもよい。
【0064】
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0065】
10、12、14、16 通信端末
20、22、24、26 アクセスポイント(AP)
30 LANケーブル
200 通信システム
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信端末、通信システム及び通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、近距離無線通信によりデータの送受信を行う無線LAN(Local Area Network)を利用した通信装置が普及している。例えば、無線LANに対応する携帯型端末やノート型PC(Personal Computer)等の通信端末や、複数の通信端末を相互に接続するアクセスポイント等が広く利用されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、無線端末が通信先の無線端末に対して、定期的に通信を行うことにより、通信先の無線端末との通信品質をリアルタイムに把握することができる無線LANシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−141536号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、アクセスポイントは、無線により複数の通信端末と接続することができるが、接続する通信端末が増えることにより、アクセスポイントの負荷が高くなってしまう。これにより、例えば、通信端末間や通信端末とアクセスポイントとの間の通信速度が低下するといった問題が起きるおそれがある。
【0006】
アクセスポイントの負荷を軽減するため、アクセスポイント接続管理サーバを設けたり、アクセスポイントに負荷を分散する機構を実装したりしてもよいが、その場合、コストが増大してしまう。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、コストを抑えて、アクセスポイントの負荷を軽減することが可能な通信端末、通信システム及び通信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の通信端末は、無線により複数のアクセスポイントのいずれかと接続して通信を行う通信端末であって、複数の通信端末のそれぞれが接続中の前記複数のアクセスポイントのいずれかに関する情報を含み、前記複数の通信端末のそれぞれが接続中のアクセスポイントを介して前記複数の通信端末の間で通信される情報であるアクセスポイント接続情報を、自通信端末が接続中のアクセスポイントから受信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記アクセスポイント接続情報に基づいて、前記複数のアクセスポイントのいずれかを選択する選択手段と、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントから前記選択手段により選択されたアクセスポイントへ接続を切り替える切り替え手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
これにより、特別な機器やシステムを追加することなく、通信端末は、混雑しているアクセスポイントから空いているアクセスポイントへ接続を切り替えることができる。よって、コストを抑えて、アクセスポイントの負荷を軽減することができる。
【0010】
上記構成において、前記受信手段により受信された前記アクセスポイント接続情報に基づいて、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントと接続中の通信端末の個数を算出する算出手段を備え、前記選択手段は、前記算出手段により算出された前記個数が所定の値以上である場合、前記複数のアクセスポイントのうち、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントを除くいずれかを選択するようにすることができる。
【0011】
上記構成において、前記アクセスポイント接続情報は、前記複数の通信端末のそれぞれが接続中の前記複数のアクセスポイントのいずれかから受信する信号の強度を示す複数の信号強度情報を含み、前記選択手段は、前記複数の信号強度情報に基づいて、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントから受信する信号の強度が、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントと接続中の他の通信端末が受信する信号の強度より小さい場合、前記複数のアクセスポイントのうち、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントを除くいずれかを選択するようにすることができる。
【0012】
上記構成において、前記受信手段により受信された前記アクセスポイント接続情報に対して、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントに関する情報を付加する付加手段と、前記付加手段により変更された前記アクセスポイント接続情報を、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントを介して前記複数の通信端末へ送信する送信手段と、を備えるようにすることができる。
【0013】
上記構成において、前記アクセスポイント接続情報は、前記複数の通信端末のそれぞれが前記複数のアクセスポイントのいずれかと接続を開始した時刻を示すタイムスタンプ情報を含み、前記タイムスタンプ情報に基づいて、前記自通信端末が、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントと所定の時間以上接続しているか否かを判定する判定手段と、を備え、前記選択手段は、前記判定手段により、前記自通信端末が、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントと所定の時間以上接続していると判定された場合、前記複数のアクセスポイントのうち、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントを除くいずれかを選択する又は前記自通信端末が接続中のアクセスポイントとの接続を維持するようにすることができる。
【0014】
本発明の通信システムは、無線により複数のアクセスポイントのいずれかと接続して通信を行う通信端末であって、複数の通信端末のそれぞれが接続中の前記複数のアクセスポイントのいずれかに関する情報を含み、前記複数の通信端末のそれぞれが接続中のアクセスポイントを介して前記複数の通信端末の間で通信される情報であるアクセスポイント接続情報を、自通信端末が接続中のアクセスポイントから受信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記アクセスポイント接続情報に基づいて、前記複数のアクセスポイントのいずれかを選択する選択手段と、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントから前記選択手段により選択されたアクセスポイントへ接続を切り替える切り替え手段と、を備える通信端末と、前記複数の通信端末と、前記複数のアクセスポイントと、を有することを特徴とする。
【0015】
これにより、特別な機器やシステムを追加することなく、通信端末は、混雑しているアクセスポイントから空いているアクセスポイントへ接続を切り替えることができる。よって、コストを抑えて、アクセスポイントの負荷を軽減することができる。
【0016】
本発明の通信方法は、無線により複数のアクセスポイントのいずれかと接続して通信を行う通信端末の通信方法であって、複数の通信端末のそれぞれが接続中の前記複数のアクセスポイントのいずれかに関する情報を含み、前記複数の通信端末のそれぞれが接続中のアクセスポイントを介して前記複数の通信端末の間で通信される情報であるアクセスポイント接続情報を、自通信端末が接続中のアクセスポイントから受信する受信ステップと、前記受信手段により受信された前記アクセスポイント接続情報に基づいて、前記複数のアクセスポイントのいずれかを選択する選択ステップと、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントから前記選択手段により選択されたアクセスポイントへ接続を切り替える切り替えステップと、を備えることを特徴とする。
【0017】
これにより、特別な機器やシステムを追加することなく、通信端末は、混雑しているアクセスポイントから空いているアクセスポイントへ接続を切り替えることができる。よって、コストを抑えて、アクセスポイントの負荷を軽減することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、コストを抑えて、アクセスポイントの負荷を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、実施例1に係る通信システムの構成の一例を示す説明図である。
【図2】図2は、実施例1に係る通信端末の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】図3は、実施例1に係るアクセスポイントの構成の一例を示すブロック図である。
【図4】図4は、実施例1に係るアクセスポイント接続情報のデータ構造の一例を示す説明図である。
【図5】図5は、実施例1に係る端末別アクセスポイント接続情報のデータ構造の一例を示す説明図である。
【図6】図6は、実施例1に係る通信端末の機能ブロック図である。
【図7】図7は、実施例1に係る通信端末が切替手段によりアクセスポイントの接続を切り替えた場合の一例を示す説明図である。
【図8】図8は、実施例1に係る通信端末のアクセスポイントとの接続処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】図9は、実施例1に係る通信端末のアクセスポイントの切替処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】図10は、実施例1に係る通信端末の同報送信の処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】図11は、実施例1に係る通信端末がタイムスタンプに基づいてアクセスポイントを切り替える処理の一例を示すフローチャートである。
【図12】図12は、実施例1に係る通信端末が接続中のアクセスポイントとの接続を切断する場合の処理の一例を示すフローチャートである。
【図13】図13は、実施例1に係る通信端末がタイムスタンプに基づいてアクセスポイント接続情報を更新する処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、図面を用いて、本発明の実施例について詳細に説明する。
【実施例1】
【0021】
図1を参照して、通信システム200の構成を説明する。図1は、実施例1に係る通信システム200の構成の一例を示す説明図である。通信システム200は、無線LANを利用した通信システムであって、通信端末10、12、14及び16と、アクセスポイント(Access Point、以下APと記す)20、22、24及び26とを有する。AP20、22、24及び26は、ルーター、スイッチングハブ等(図示せず)を介して、LANケーブル30で接続されている。なお、AP20、22、24及び26は、無線で接続されてもよい。通信端末10、12、14及び16は、無線によりAP20、22、24及び26のいずれかと接続して通信を行う。図1の例では、通信端末10、12及び14は、AP20と接続して通信を行い、通信端末16は、AP24と接続して通信を行う。破線矢印32は、通信端末10、12、14及び16の間で、アクセスポイント接続情報(以下、AP接続情報と記す)が通信されることを示す。AP接続情報の詳細は、後述する。
【0022】
以下の説明では、AP20、22、24及び26は、いずれも接続中の通信端末の数が2以下である場合に、負荷が特に問題とならず、接続中の通信端末と良好な通信を行うことができるとする。その場合、図1のAP20は、3つの通信端末10、12及び14と接続中であるため、負荷が高く、良好な通信を行いにくい状態である。一方、AP24は、1つの通信端末16と接続中であるため、AP20よりも負荷が低く、良好な通信を行いやすい状態である。
【0023】
図2を参照して、通信端末の構成を説明する。図2は、実施例1に係る通信端末10の構成の一例を示すブロック図である。図2のように、通信端末10は、アンテナ80と、無線LANコントローラ82と、CPU(Central Processing Unit)84と、メモリ86とを備える。アンテナ80は、APと電波の送受信を行う。無線LANコントローラ82は、CPU84からの制御に応じて、APとの通信に必要な処理を行う。CPU84は、無線LANコントローラ82を制御する。メモリ86は、CPU84が無線LANコントローラ82の制御を行うために必要なプログラム、データ等を格納する記憶手段として機能し、例えばRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等である。
【0024】
図3を参照して、AP20の構成を説明する。図3は、実施例1に係るAP20の構成の一例を示すブロック図である。図3のように、AP20は、アンテナ70と、無線LANコントローラ72と、CPU74と、メモリ78と、有線LANコントローラ76とを備える。アンテナ70は、通信端末と電波の送受信を行う。無線LANコントローラ72は、CPU74からの制御に応じて、通信端末との通信に必要な処理を行う。CPU74は、無線LANコントローラ72及び有線LANコントローラ76を制御する。メモリ78は、CPU74が無線LANコントローラ82及び有線LANコントローラ76の制御を行うために必要なプログラム、データ等を格納する記憶手段として機能し、例えばRAM、ROM、フラッシュメモリ等である。有線LANコントローラ76は、CPU74からの制御に応じて、LANケーブル30を介して他のAPと行う通信に必要な処理を行う。
【0025】
図4を参照して、AP接続情報のデータ構造を説明する。図4は、実施例1に係るAP接続情報のデータ構造の一例を示す説明図である。AP接続情報は、複数の通信端末のそれぞれが接続中のAPに関する情報(以下、端末別AP接続情報と記す)を含み、複数の通信端末のそれぞれが接続中のAPを介して複数の通信端末の間で通信される情報である。複数の通信端末の個数がNである場合、AP接続情報は、N個の端末別AP接続情報を有する。端末別AP接続情報とは、各通信端末と、各通信端末のそれぞれと接続中のAPとの対応関係を特定する情報であって、各通信端末は自通信端末に関する端末別AP接続情報をメモリにも記憶する。例えば、図1のようにいずれかのAPと接続中の通信端末が4つある場合、図4に示すAP接続情報60は、4つの端末別AP接続情報61、62、63及び64を有する。端末別AP接続情報61、62及び63は、それぞれ通信端末10、12及び14が接続中のAP20に関する情報を含む。同様に、端末別AP接続情報64は、通信端末16が接続中のAP24に関する情報を含む。端末別AP接続情報のデータ構造の詳細については後述する。AP接続情報は、複数の通信端末のいずれかが、自通信端末が記憶する端末別AP接続情報と、他の通信端末から受信した端末別AP情報とに基づいて生成してもよいし、APのいずれかが生成してもよい。なお、図4に示すデータ構造は一例であって、他のデータ構造でもよい。
【0026】
図5を参照して、端末別AP接続情報のデータ構造を説明する。図5は、実施例1に係る端末別AP接続情報のデータ構造の一例を示す説明図である。図5では、端末別AP接続情報の一例として、通信端末10と、接続中のAP20との対応関係を特定する端末別AP接続情報61を示す。図5のように、端末別AP接続情報61は、複数のフィールドから構成されるデータであって、各フィールドのデータは、それぞれデバイス名41、IP(Internet Protocol)アドレス42、タイムスタンプ43、接続中AP情報44、未接続AP情報45である。
【0027】
デバイス名41は、通信端末を識別するための情報であって、例えば通信端末のデバイス名、ID(Identifier)等の文字列や固有の製造番号等である。例えば、端末別AP接続情報61の場合、デバイス名41には、通信端末10を識別するための情報が設定される。IPアドレス42は、通信端末に割り当てられた識別番号であって、インターネット又はイントラネットの通信において広く使われているものである。タイムスタンプ43は、通信端末が、接続中AP情報44に対応するAPと接続した時刻を示す情報である。例えば、端末別AP接続情報61の場合、タイムスタンプ43には、通信端末10がAP20と接続した時刻を示す情報が設定される。
【0028】
接続中AP情報44は、デバイス名41で特定される通信端末が接続中のAPに関する情報である。図5のように、接続中AP情報44は、BSSID(Basic Service Set Identifier)46、及び、RSSI(Received Signal Strength Indication)47を含む。BSSID46は、APを識別するための情報であって、例えば48ビットの数値である。端末別AP接続情報61の場合、BSSIDには、AP20を識別するための情報が設定される。RSSI47は、デバイス名41で特定される通信端末が接続中のAPから受信する信号の強度を示す情報である。例えば、RSSIが大きいほど、通信端末が接続中のAPから受信する信号が強いことを意味し、通信端末とAPとが良好な通信を行うことができる。例えば、端末別AP接続情報61の場合、RSSI47には、通信端末10がAP20から受信する信号の強度が設定される。
【0029】
未接続AP情報45は、デバイス名41で特定される通信端末と未接続のAPに関する情報である。デバイス名41で特定される通信端末と未接続のAPが複数ある場合は、未接続AP情報45は、複数のAPに関する情報を有する。例えば、未接続AP情報45は、図5のように、通信端末10と未接続の3つのAP22、24及び26に関する情報を含み、それぞれBSSID及びRSSIを有する。BSSID及びRSSIについては、先の説明と同様のため、説明を省略する。BSSID48及びRSSI49は、AP22に関する情報である。BSSID50及びRSSI51は、AP24に関する情報である。BSSID52及びRSSI53は、AP26に関する情報である。
【0030】
図6を参照して、実施例1に係る通信端末の機能を説明する。図6は、実施例1に係る通信端末10の機能ブロック図である。図6のように、通信端末10は、探索手段90と、接続手段92と、受信手段94と、算出手段96と、選択手段98と、切替手段100と、付加手段102と、送信手段104と、判定手段106と、削除手段108と、切断手段110とを備える。通信端末10が備えるCPU84及び無線LANコントローラ82が上記の各手段として機能する。
【0031】
探索手段90は、アンテナ80で受信した電波に基づいて、通信可能なAPを探索する。図6の例では、探索手段90はAP20を探索したとする。接続手段92は、探索手段90が探索したAP20との接続処理を行い、AP20へ接続の指示を行う。
【0032】
受信手段94は、AP接続情報を、自通信端末である通信端末10が接続中のAP20から受信する。算出手段96は、受信手段94により受信されたAP接続情報の接続中AP情報のうち、通信端末10と接続中のAP20に関する接続中AP情報の個数を算出することにより、通信端末10と接続中のAP20と接続中の通信端末の個数を算出する。例えば、図1のように通信端末とAPとが接続中である場合、算出手段96は、AP20と接続中の通信端末の数は、3と算出する。選択手段98は、算出手段96により算出された個数が所定の値以上である場合、複数のAPのうち、自通信端末である通信端末10が接続中のAPを除くAP22、24及び26のいずれかを選択する。ここでは、選択手段98がAP22を選択するとする。切替手段100は、後述する切断手段110及び接続手段92に指示して、自通信端末である通信端末10とAP20との接続を切断し、自通信端末である通信端末10とAP22とを接続する。これにより、通信端末10は、接続中のAP20から選択手段98により選択されたAP22へ接続を切り替える。
【0033】
選択手段98の他の機能を説明する。選択手段98は、受信手段94が受信したAP接続情報が有する複数のRSSIを参照して、通信端末10が接続中のAP20から受信する信号の強度が、通信端末10が接続中のAP20と接続中の他の通信端末が受信する信号の強度より小さい場合、複数のAPのうち、通信端末10が接続中のAP20を除くいずれかを選択する。例えば、図1のように通信端末とAPとが接続中であって、通信端末10、12及び14がAP20から受信する信号の強度を示すRSSIが、それぞれ5、10及び15であるとする。その場合、選択手段98は、通信端末10がAP20から受信する信号の強度(=5)が他に比べて小さいため、AP22、24及び26のいずれかを選択する。ここでは、先の説明と同様に、選択手段98がAP22を選択するとする。
【0034】
付加手段102は、受信手段94により受信されたAP接続情報に対して、通信端末10が接続中のAPに関する情報である端末別AP接続情報を付加する。付加手段102がAP接続情報に自通信端末が接続中の端末別AP接続情報を付加するのは、例えば、自通信端末が、通信システムに追加された後、最初にAP接続情報を受信した場合等である。送信手段104は、付加手段102により変更されたAP接続情報を、通信端末10が接続中のAPを介して複数の通信端末12、14及び16へ送信する。以下、このような送信手段104の機能を同報送信と記す。
【0035】
判定手段106は、AP接続情報が含む自通信端末の端末別AP接続情報のタイムスタンプ、又は、メモリ86が記憶する自通信端末の端末別AP接続情報のタイムスタンプが示す時刻と、所定のタイムスタンプが示す時刻とを比較して、自通信端末が、自通信端末が接続中のAPと所定の時間以上接続しているか否かを判定する。選択手段98は、判定手段106により自通信端末が、自通信端末が接続中のAPと所定の時間以上接続していると判定された場合、複数のAPのうち、自通信端末が接続中のAPを除くいずれかを選択する又は自通信端末が接続中のAPとの接続を維持する。選択手段98は、例えば、自通信端末が接続中のAPから受信する信号の強度が、自通信端末が接続中のAPと接続中の他の通信端末が受信する信号の強度より大きい場合に、自通信端末が接続中のAPとの接続を維持する。
【0036】
判定手段106の他の機能を説明する。判定手段106は、AP接続情報が含む各端末別AP接続情報のタイムスタンプが示す時刻と所定のタイムスタンプが示す時刻とを比較して、複数の通信端末のうち、複数のAPのいずれかと所定の時間以上接続している通信端末があるか否かを判定する。削除手段108は、判定手段106により、複数のAPのいずれかと所定の時間以上接続していると判定された通信端末に関する端末別AP情報を、AP接続情報から削除する。
【0037】
図7を参照して、実施例1に係る通信端末10がAPの接続を切り替えた場合の例を説明する。図7は、実施例1に係る通信端末10が、上述した切替手段100によりAPの接続を切り替えた場合の一例を示す説明図である。図7のように、通信端末10は、切替手段100により、AP20からAP22へ接続を切り替える。これにより、AP20は、2つの通信端末12及び14と接続中となるため、図1と比較してAP20の負荷を軽減することができる。
【0038】
図8を参照して、通信端末10のAPとの接続処理を説明する。図8は、実施例1に係る通信端末10のAPとの接続処理の一例を示すフローチャートである。
【0039】
図8のように、探索手段90は、APを探索する(ステップS10)。探索手段90は、探索したAPが複数あるか否かを判定する(ステップS12)。探索手段90は、探索したAPが複数ある場合、Yesと判定する。ステップS12がYesの場合、探索手段90は、複数のAPのうち、RSSIが最大となるAPを選択する(ステップS14)。ステップS12がNoの場合、ステップS16へ進む。接続手段92は、選択手段が選択したAPとの接続処理を行う(ステップS16)。以上で、処理が終了する。
【0040】
図9を参照して、通信端末10のAPの切替処理を説明する。図9は、実施例1に係る通信端末10のAPの切替処理の一例を示すフローチャートである。
【0041】
図9のように、受信手段94は、所定の時間、AP接続情報を、自通信端末である通信端末10が接続中のAP20から受信する(ステップS20)。算出手段96は、受信手段94により受信されたAP接続情報の接続中AP情報に基づいて、通信端末10と接続中のAP20と接続中の通信端末の個数を算出する(ステップS21)。選択手段98は、ステップS21で算出された通信端末10が接続中のAP20と接続中の通信端末の個数が、所定の値以上であるか否かを判定する(ステップS22)。選択手段98は、AP20と接続中の通信端末の個数が、所定の値以上である場合、Yesと判定する。ステップS22がYesの場合、選択手段98は、受信手段94が受信したAP接続情報が有する複数のRSSIを参照して、通信端末10が接続中のAP20から受信する信号の強度が、通信端末10が接続中のAP20と接続中の他の通信端末が受信する信号の強度より小さいか否かを判定する(ステップS24)。選択手段98は、通信端末10が接続中のAP20から受信する信号の強度が、通信端末10が接続中のAP20と接続中の他の通信端末が受信する信号の強度より小さい場合、Yesと判定する。
【0042】
ステップS24がYesの場合、選択手段98は、複数のAPのうち、自通信端末である通信端末10が接続中のAPを除く他のAPのいずれかを選択する(ステップS26)。例えば、図1の場合、選択手段98は、複数のAPのうち、AP20を除く、AP22、24及び26のいずれかを選択する。ステップS26において、選択手段98は、例えば、AP接続情報が有する各端末別AP接続情報の接続AP情報を参照して、各APと接続中の通信端末の個数をそれぞれ算出して、その算出結果を利用して、APを選択するようにしてもよい。その算出結果を利用することにより、空いているAPを選択することができる。また、選択手段98は、例えば、AP接続情報が有する各端末別AP接続情報のRSSIを参照して、所定の信号強度以上のAPを選択するようにしてもよい。これにより、通信品質を維持可能なAPを選択することができる。選択手段98は、接続中の通信端末の個数の算出と、各端末別AP接続情報のRSSIの参照とを組み合わせた結果を用いて、APを選択するようにしてもよい。
【0043】
切断手段110は、自通信端末である通信端末10と接続中のAPとの接続を切断する(ステップS28)。接続手段92は、自通信端末である通信端末10と、ステップS26において選択されたAPとを接続する(ステップS29)。ステップS22又はステップS24がNoの場合、処理を終了する。以上で、処理が終了する。
【0044】
図10を参照して、通信端末10の同報送信の処理を説明する。図10は、実施例1に係る通信端末10の同報送信の処理の一例を示すフローチャートである。
【0045】
図10のように、受信手段94は、所定の時間、AP接続情報を、自通信端末である通信端末10が接続中のAP20から受信する(ステップS30)。付加手段102は、AP接続情報に、デバイス名が自通信端末と一致する端末別AP接続情報が含まれるか否かを判定する(ステップS32)。付加手段102は、AP接続情報に、デバイス名が自通信端末と一致する端末別AP接続情報が含まれない場合(ステップS32のNo)、AP接続情報に、自通信端末に関する端末別AP接続情報を付加する(ステップS34)。ステップS32がYesの場合、付加手段102は、AP接続情報に含まれる、自通信端末に関する端末別AP接続情報を更新する(ステップS36)。送信手段104は、付加手段102により変更されたAP接続情報を、通信端末10が接続中のAPを介して複数の通信端末12、14及び16へ同報送信する(ステップS38)。以上で、処理が終了する。
【0046】
図11を参照して、通信端末10がタイムスタンプに基づいてAPを切り替える処理を説明する。図11は、実施例1に係る通信端末10がタイムスタンプに基づいてAPを切り替える処理の一例を示すフローチャートである。
【0047】
図11のように、受信手段94は、受信したAP接続情報が含む自通信端末の端末別AP接続情報のタイムスタンプ、又は、メモリ86が記憶する自通信端末の端末別AP接続情報のタイムスタンプを確認する(ステップS40)。判定手段106は、ステップS40で確認されたタイムスタンプが示す時刻と、所定のタイムスタンプが示す時刻とを比較する(ステップS42)。ステップS40で確認されたタイムスタンプが示す時刻が、所定のタイムスタンプが示す時刻を越える場合(ステップS42のYes)、判定手段106は、受信手段94が受信したAP接続情報が有する複数のRSSIを参照して、通信端末10が接続中のAP20から受信する信号の強度が、通信端末10が接続中のAP20と接続中の他の通信端末が受信する信号の強度より小さいか否かを判定する(ステップS43)。判定手段106は、通信端末10が接続中のAP20から受信する信号の強度が、通信端末10が接続中のAP20と接続中の他の通信端末が受信する信号の強度より小さい場合、Yesと判定する。ステップS42又はステップS43がNoの場合、選択手段98は、接続中のAPとの接続を維持するため、接続中のAPを選択する(ステップS45)。ステップS43がYesの場合、接続中のAPとの接続期限が切れたと考えられるため、選択手段98は、接続中のAPを除く他のAPと接続するため、接続中のAPを除く他のAPのいずれかを選択する(ステップS44)。切断手段110は、自通信端末である通信端末10と接続中のAPとの接続を切断する(ステップS46)。接続手段92は、自通信端末である通信端末10と、ステップS44又はS45において選択されたAPとを接続する(ステップS48)。以上で、処理が終了する。
【0048】
図11に示す処理により、自通信端末とAPとの接続期限が、所定のタイムスタンプによりあらかじめ規定された期限を超える場合に、自通信端末とAPとの接続を切断して、APの負荷を軽減することができる。通信端末は、図11に示す処理を所定の間隔で実行することにより、自通信端末とAPとの接続が期限切れか否かを監視することができる。その場合、所定の間隔は、通信システムのトラフィックが混雑しない程度とすることが好ましい。
【0049】
図12を参照して、通信端末10が接続中のAPとの接続を切断する場合の処理を説明する。図12は、実施例1に係る通信端末10が接続中のAPとの接続を切断する場合の処理の一例を示すフローチャートである。
【0050】
図12のように、削除手段108は、AP接続情報から、自通信端末の端末別AP接続情報を削除する(ステップS50)。送信手段104は、ステップS50により変更されたAP接続情報を他の通信端末へ同報送信する(ステップS52)。切断手段110は、接続中のAPとの接続を切断する(ステップS54)。以上で、処理が終了する。
【0051】
図12に示す処理により、通信端末が接続中のAPとの接続を切断する場合に、無効となる端末別AP接続情報がAP接続情報から削除される。よって、通信端末がAP接続情報に基づいて処理を行う場合、誤った処理の実行を防止することができる。
【0052】
図13を参照して、通信端末10がタイムスタンプに基づいてAP接続情報を更新する処理を説明する。図13は、実施例1に係る通信端末10がタイムスタンプに基づいてAP接続情報を更新する処理の一例を示すフローチャートである。
【0053】
図13のように、受信手段94は、所定の時間、AP接続情報を、自通信端末である通信端末10が接続中のAP20から受信する(ステップS60)。受信手段94は、受信したAP接続情報が含む他の通信端末の端末別AP接続情報のタイムスタンプを確認する(ステップS62)。判定手段106は、ステップS62で確認された他の通信端末に関するタイムスタンプが示す時刻と、所定のタイムスタンプが示す時刻とを比較する(ステップS64)。ステップS64で確認されたタイムスタンプが示す時刻が、所定のタイムスタンプが示す時刻を越える場合(ステップS64のYes)、他の通信端末が端末別AP接続情報を更新できない状態であると考えられるため、削除手段108は、AP接続情報から他の通信端末に関する端末別AP接続情報を削除する(ステップS66)。ステップS64がNoの場合、処理を終了する。送信手段104は、ステップS66により変更されたAP接続情報を、削除された端末別AP接続情報に対応する通信端末を除く他の通信端末へ同報送信する(ステップS68)。以上で、処理が終了する。
【0054】
図13に示す処理により、端末別AP接続情報を更新できない状態であると考えられる他の通信端末とAPとの接続を切断して、APの負荷を軽減することができる。通信端末が端末別AP接続情報を更新できない場合とは、例えば、通信端末が電源断の場合や、通信端末が電波の圏外に移動した場合等である。
【0055】
実施例1によれば、通信端末は、受信手段94と、選択手段98と、切替手段100とを備える。受信手段94は、例えば図9のステップS20のように、複数の通信端末のそれぞれが接続中の複数のAPのいずれかに関する情報を含み、複数の通信端末のそれぞれが接続中のAPを介して複数の通信端末の間で通信される情報であるAP接続情報を、自通信端末が接続中のAPから受信する。選択手段98は、例えば図9のステップS22又はステップS24のように、受信手段94により受信されたAP接続情報に基づいて、複数のAPのいずれかを選択する。切替手段100は、例えば図9のステップS28及びステップS29のように、自通信端末が接続中のAPから選択手段98により選択されたAPへ接続を切り替える。これにより、特別な機器やシステムを追加することなく、通信端末は、混雑しているAPから空いているAPへ接続を切り替えることができるため、APの負荷を軽減することができる。
【0056】
実施例1によれば、算出手段96は、例えば図9のステップS21のように、受信手段94により受信されたAP接続情報に基づいて、自通信端末が接続中のAPと接続中の通信端末の個数を算出する。選択手段98は、例えば図9のステップS22のように、算出手段96により算出された自通信端末が接続中のAPと接続中の通信端末の個数が所定の値以上である場合、複数のAPのうち、自通信端末が接続中のAPを除くいずれかを選択する。これにより、通信端末は、混雑しているAPから空いているAPへ接続を切り替えることができるため、APの負荷を軽減することができる。
【0057】
実施例1によれば、AP接続情報は、図5のように、複数の通信端末のそれぞれが接続中の複数のAPのいずれかから受信する信号の強度を示す複数の信号強度情報であるRSSIを含む。選択手段98は、例えば図9のステップS24のように、複数の信号強度情報に基づいて、自通信端末が接続中のAPから受信する信号の強度が、自通信端末が接続中のAPと接続中の他の通信端末が受信する信号の強度より小さい場合、複数のAPのうち、自通信端末が接続中のAPを除くいずれかを選択する。これにより、良好な通信を行う通信端末とAPとの接続を維持しながら、APの負荷を軽減することができる。
【0058】
実施例1によれば、付加手段102は、例えば図10のステップS34のように、受信手段94により受信されたAP接続情報に対して、自通信端末が接続中のAPに関する情報を付加する。送信手段104は、例えば図10のステップS38のように、付加手段102により変更されたAP接続情報を、自通信端末が接続中のAPを介して複数の通信端末へ同報送信する。これにより、例えば通信システムに通信端末が追加されてAP接続情報の更新が発生した場合に、AP接続情報を正しく更新して、通信端末間でAP接続情報を共有することができる。
【0059】
実施例1によれば、AP接続情報は、図5のように、複数の通信端末のそれぞれが複数のAPのいずれかと接続を開始した時刻を示すタイムスタンプ情報を含む。判定手段106は、例えば図11のステップS43のように、タイムスタンプ情報に基づいて、自通信端末が、自通信端末が接続中のAPと所定の時間以上接続しているか否かを判定する。選択手段98は、例えば図11のステップS44のように、判定手段106により、自通信端末が、自通信端末が接続中のAPと所定の時間以上接続していると判定された場合、複数のAPのうち、自通信端末が接続中のAPを除くいずれかを選択する。又は、選択手段98は、例えば図11のステップS45のように、自通信端末が接続中のAPを選択して、APとの接続を維持する。これにより、通信端末が、APと所定の時間以上接続している場合に、他のAPへの接続又は接続中のAPとの接続の維持を切り替えることができる。
【0060】
実施例1によれば、判定手段106は、例えば図13のステップS64のように、タイムスタンプ情報に基づいて、複数の通信端末のうち、複数のAPのいずれかと所定の時間以上接続している通信端末があるか否かを判定する。削除手段108は、例えば図13のステップS66のように、判定手段106により、複数のAPのいずれかと所定の時間以上接続していると判定された通信端末に関する端末別AP接続情報を、接続情報から削除する。送信手段104は、削除手段108により変更されたAP接続情報を自通信端末が接続中のAPを介して複数の通信端末へ同報送信する。これにより、端末別AP接続情報を更新できない状態であると考えられる他の通信端末とAPとの接続を切断して、APの負荷を軽減することができる。
【0061】
実施例1によれば、通信システム200は、上記の通信端末を含む複数の通信端末と、複数のアクセスポイントとを有する。これにより、特別な機器やシステムを追加することなく、APの負荷を軽減することができる。
【0062】
実施例1によれば、通信端末の通信方法は、受信ステップと、選択ステップと、切り替えステップとを備える。受信ステップでは、例えば図9のステップS20のように、複数の通信端末のそれぞれが接続中の複数のAPのいずれかに関する情報を含み、複数の通信端末のそれぞれが接続中のAPを介して複数の通信端末の間で通信される情報であるAP接続情報を、自通信端末が接続中のAPから受信する。選択ステップでは、例えば図9のステップS22又はステップS24のように、受信手段94により受信されたAP接続情報に基づいて、複数のAPのいずれかを選択する。切り替えステップでは、例えば図9のステップS28及びステップS29のように、自通信端末が接続中のAPから選択手段98により選択されたAPへ接続を切り替える。これにより、特別な機器やシステムを追加することなく、通信端末は、混雑しているAPから空いているAPへ接続を切り替えることができるため、APの負荷を軽減することができる。
【0063】
実施例1において、無線LANを利用した通信端末、AP及び通信システムについて説明したが、無線LAN以外の他の通信方式を利用してもよい。
【0064】
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0065】
10、12、14、16 通信端末
20、22、24、26 アクセスポイント(AP)
30 LANケーブル
200 通信システム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線により複数のアクセスポイントのいずれかと接続して通信を行う通信端末であって、
複数の通信端末のそれぞれが接続中の前記複数のアクセスポイントのいずれかに関する情報を含み、前記複数の通信端末のそれぞれが接続中のアクセスポイントを介して前記複数の通信端末の間で通信される情報であるアクセスポイント接続情報を、自通信端末が接続中のアクセスポイントから受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記アクセスポイント接続情報に基づいて、前記複数のアクセスポイントのいずれかを選択する選択手段と、
前記自通信端末が接続中のアクセスポイントから前記選択手段により選択されたアクセスポイントへ接続を切り替える切り替え手段と、
を備えることを特徴とする通信端末。
【請求項2】
前記受信手段により受信された前記アクセスポイント接続情報に基づいて、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントと接続中の通信端末の個数を算出する算出手段を備え、
前記選択手段は、前記算出手段により算出された前記個数が所定の値以上である場合、前記複数のアクセスポイントのうち、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントを除くいずれかを選択することを特徴とする請求項1に記載の通信端末。
【請求項3】
前記アクセスポイント接続情報は、前記複数の通信端末のそれぞれが接続中の前記複数のアクセスポイントのいずれかから受信する信号の強度を示す複数の信号強度情報を含み、
前記選択手段は、前記複数の信号強度情報に基づいて、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントから受信する信号の強度が、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントと接続中の他の通信端末が受信する信号の強度より小さい場合、前記複数のアクセスポイントのうち、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントを除くいずれかを選択することを特徴とする請求項1に記載の通信端末。
【請求項4】
前記受信手段により受信された前記アクセスポイント接続情報に対して、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントに関する情報を付加する付加手段と、
前記付加手段により変更された前記アクセスポイント接続情報を、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントを介して前記複数の通信端末へ送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の通信端末。
【請求項5】
前記アクセスポイント接続情報は、前記複数の通信端末のそれぞれが前記複数のアクセスポイントのいずれかと接続を開始した時刻を示すタイムスタンプ情報を含み、
前記タイムスタンプ情報に基づいて、前記自通信端末が、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントと所定の時間以上接続しているか否かを判定する判定手段と、
を備え、前記選択手段は、前記判定手段により、前記自通信端末が、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントと所定の時間以上接続していると判定された場合、前記複数のアクセスポイントのうち、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントを除くいずれかを選択する又は前記自通信端末が接続中のアクセスポイントとの接続を維持することを特徴とする請求項4に記載の通信端末。
【請求項6】
無線により複数のアクセスポイントのいずれかと接続して通信を行う通信端末であって、複数の通信端末のそれぞれが接続中の前記複数のアクセスポイントのいずれかに関する情報を含み、前記複数の通信端末のそれぞれが接続中のアクセスポイントを介して前記複数の通信端末の間で通信される情報であるアクセスポイント接続情報を、自通信端末が接続中のアクセスポイントから受信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記アクセスポイント接続情報に基づいて、前記複数のアクセスポイントのいずれかを選択する選択手段と、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントから前記選択手段により選択されたアクセスポイントへ接続を切り替える切り替え手段と、
を備える通信端末と、
前記複数の通信端末と、
前記複数のアクセスポイントと、
を有することを特徴とする通信システム。
【請求項7】
無線により複数のアクセスポイントのいずれかと接続して通信を行う通信端末の通信方法であって、
複数の通信端末のそれぞれが接続中の前記複数のアクセスポイントのいずれかに関する情報を含み、前記複数の通信端末のそれぞれが接続中のアクセスポイントを介して前記複数の通信端末の間で通信される情報であるアクセスポイント接続情報を、自通信端末が接続中のアクセスポイントから受信する受信ステップと、
前記受信手段により受信された前記アクセスポイント接続情報に基づいて、前記複数のアクセスポイントのいずれかを選択する選択ステップと、
前記自通信端末が接続中のアクセスポイントから前記選択手段により選択されたアクセスポイントへ接続を切り替える切り替えステップと、
を備えることを特徴とする通信方法。
【請求項1】
無線により複数のアクセスポイントのいずれかと接続して通信を行う通信端末であって、
複数の通信端末のそれぞれが接続中の前記複数のアクセスポイントのいずれかに関する情報を含み、前記複数の通信端末のそれぞれが接続中のアクセスポイントを介して前記複数の通信端末の間で通信される情報であるアクセスポイント接続情報を、自通信端末が接続中のアクセスポイントから受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記アクセスポイント接続情報に基づいて、前記複数のアクセスポイントのいずれかを選択する選択手段と、
前記自通信端末が接続中のアクセスポイントから前記選択手段により選択されたアクセスポイントへ接続を切り替える切り替え手段と、
を備えることを特徴とする通信端末。
【請求項2】
前記受信手段により受信された前記アクセスポイント接続情報に基づいて、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントと接続中の通信端末の個数を算出する算出手段を備え、
前記選択手段は、前記算出手段により算出された前記個数が所定の値以上である場合、前記複数のアクセスポイントのうち、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントを除くいずれかを選択することを特徴とする請求項1に記載の通信端末。
【請求項3】
前記アクセスポイント接続情報は、前記複数の通信端末のそれぞれが接続中の前記複数のアクセスポイントのいずれかから受信する信号の強度を示す複数の信号強度情報を含み、
前記選択手段は、前記複数の信号強度情報に基づいて、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントから受信する信号の強度が、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントと接続中の他の通信端末が受信する信号の強度より小さい場合、前記複数のアクセスポイントのうち、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントを除くいずれかを選択することを特徴とする請求項1に記載の通信端末。
【請求項4】
前記受信手段により受信された前記アクセスポイント接続情報に対して、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントに関する情報を付加する付加手段と、
前記付加手段により変更された前記アクセスポイント接続情報を、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントを介して前記複数の通信端末へ送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の通信端末。
【請求項5】
前記アクセスポイント接続情報は、前記複数の通信端末のそれぞれが前記複数のアクセスポイントのいずれかと接続を開始した時刻を示すタイムスタンプ情報を含み、
前記タイムスタンプ情報に基づいて、前記自通信端末が、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントと所定の時間以上接続しているか否かを判定する判定手段と、
を備え、前記選択手段は、前記判定手段により、前記自通信端末が、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントと所定の時間以上接続していると判定された場合、前記複数のアクセスポイントのうち、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントを除くいずれかを選択する又は前記自通信端末が接続中のアクセスポイントとの接続を維持することを特徴とする請求項4に記載の通信端末。
【請求項6】
無線により複数のアクセスポイントのいずれかと接続して通信を行う通信端末であって、複数の通信端末のそれぞれが接続中の前記複数のアクセスポイントのいずれかに関する情報を含み、前記複数の通信端末のそれぞれが接続中のアクセスポイントを介して前記複数の通信端末の間で通信される情報であるアクセスポイント接続情報を、自通信端末が接続中のアクセスポイントから受信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記アクセスポイント接続情報に基づいて、前記複数のアクセスポイントのいずれかを選択する選択手段と、前記自通信端末が接続中のアクセスポイントから前記選択手段により選択されたアクセスポイントへ接続を切り替える切り替え手段と、
を備える通信端末と、
前記複数の通信端末と、
前記複数のアクセスポイントと、
を有することを特徴とする通信システム。
【請求項7】
無線により複数のアクセスポイントのいずれかと接続して通信を行う通信端末の通信方法であって、
複数の通信端末のそれぞれが接続中の前記複数のアクセスポイントのいずれかに関する情報を含み、前記複数の通信端末のそれぞれが接続中のアクセスポイントを介して前記複数の通信端末の間で通信される情報であるアクセスポイント接続情報を、自通信端末が接続中のアクセスポイントから受信する受信ステップと、
前記受信手段により受信された前記アクセスポイント接続情報に基づいて、前記複数のアクセスポイントのいずれかを選択する選択ステップと、
前記自通信端末が接続中のアクセスポイントから前記選択手段により選択されたアクセスポイントへ接続を切り替える切り替えステップと、
を備えることを特徴とする通信方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−186731(P2012−186731A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−49574(P2011−49574)
【出願日】平成23年3月7日(2011.3.7)
【出願人】(501398606)富士通コンポーネント株式会社 (848)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月7日(2011.3.7)
【出願人】(501398606)富士通コンポーネント株式会社 (848)
【Fターム(参考)】
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