説明

通信端末装置、外部装置、通信システム及び情報通知方法

【課題】通信端末装置の周辺に存在する複数の外部装置のうち、適切な外部装置を通知対象として選定し、イベントが発生したことをユーザに通知することのできる通信端末装置、外部装置、通信システム及び情報通知方法を提供すること。
【解決手段】メール着信や時刻アラーム等のイベント発生時に、外部装置用通信手段17が周辺に存在する複数の外部装置の電源状態を取得し、イベント通知制御手段15がイベント種別と、各外部装置の電源状態とに基づき、適切な外部装置をイベント通知対象として選定して通知を行うことで、ユーザにイベントが発生したことを知らせることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メール着信や時刻アラーム等のイベントが発生したことをユーザに通知することのできる通信端末装置、外部装置、通信システム及び情報通知方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistance)等の通信端末装置には、メール着信や時刻アラーム等のイベントが発生した場合、着信音やバイブレータ等によって、そのイベントが発生したことをユーザに通知するものが広く利用されている。
【0003】
また、ユーザは、携帯電話機やPDA等の通信端末装置を持ち運ぶときや、家に居るとき等には、身体から離れた場所(例えば、鞄の中等)に通信端末装置を保管することがある。
【0004】
こうした場面において、メール着信や時刻アラーム等のイベントが発生しても、着信音が聞こえ難かったり、バイブレータの振動が身体に伝わらない等の理由によって、ユーザが気付かないおそれがあった。
【0005】
従来の携帯電話機は、身体から距離の離れた場所に携帯電話機が保管されている場合であっても、ユーザが装用している腕時計形態の携帯電話機補助装置に、音声着信やメール着信のイベントが発生したことを通知するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−335567号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記方法では、通知対象を腕時計形態の携帯電話機補助装置に限定しているため、ユーザが携帯電話機補助装置を装用していない場合には、イベントが発生したことに気付かないおそれがあった。
【0007】
また、携帯電話機補助装置を装用している場合であっても、ユーザが音楽プレイヤ等を視聴していたり、カーナビゲーションやテレビ等を閲覧しているときは、携帯電話機補助装置に対する注意力が低下していることが往々にしてあり、イベントが発生したことに気付かないおそれがあった。
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、通信端末装置の周辺に存在する複数の外部装置のうち、適切な外部装置を通知対象として選定し、イベントが発生したことをユーザに通知することのできる通信端末装置、外部装置、通信システム及び情報通知方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の通信端末装置は、外部装置と無線通信可能な通信端末装置であって、所定のイベントが発生すると、前記イベントの種別を解析するイベント解析手段と、予め設定された複数の外部装置の電源状態を取得する外部装置用通信手段と、前記電源状態を管理する外部装置管理手段と、前記イベントの種別と、前記電源状態とに基づいて、前記複数の外部装置の中から、前記イベントの通知を行う外部装置を選定するイベント通知制御手段と、を有し、前記外部装置用通信手段が、前記イベント通知制御手段にて選定した前記外部装置に対して、前記イベントを送信する構成を有する。
【0009】
この構成により、複数の外部装置の中から、適切な外部装置を通知対象として選定し、イベントが発生したことをユーザに通知することができる。
【0010】
また、本発明の通信端末装置は、前記イベント通知制御手段が、前記複数の前記外部装置の中から、前記電源状態がオンである外部装置を選定する構成を有する。
【0011】
この構成により、複数の外部装置の中から、使用中である外部装置を選定するため、イベントが発生したことをユーザに認識させる可能性を高めることができる。
【0012】
また、本発明の通信端末装置は、前記イベントが発生したことを通知する出力手段を有し、前記イベント通知制御手段が、前記外部装置で前記イベントの通知を行わない場合、前記出力手段にて前記イベントを通知する構成を有する。
【0013】
この構成により、複数の外部装置でイベントの通知が行えない場合、通信端末装置において、既存のイベント発生時と同様に通知を行うことができる。
【0014】
また、本発明の外部装置は、通信端末装置と無線通信可能な外部装置であって、前記通信端末装置からイベントを受信する通信端末装置用通信手段と、自装置の動作状態を管理する状態管理手段と、前記イベントの種別と、前記動作状態とに基づいて、通知種別を選定する出力制御手段と、前記出力制御手段にて選定した通知種別に従い、前記イベントを通知する出力手段と、を備えた構成を有する。
【0015】
この構成により、イベントの種別と、外部装置の動作状態とから適切な通知種別を選定し、通信端末装置でイベントが発生したことを的確にユーザへ通知することができる。
【0016】
また、本発明の外部装置は、前記通知種別が、表示、鳴動、又は振動のいずれかを含み、前記出力制御手段が、前記通知種別のいずれかを選定する構成を有する。
【0017】
この構成により、イベントの種別と、外部装置の動作状態とから適切な通知種別を選定し、通信端末装置でイベントが発生したことを的確にユーザへ通知することができる。
【0018】
また、本発明の外部装置は、前記出力制御手段が、前記イベントの種別と、前記動作状態とに基づき、前記出力手段で前記イベントを通知するか否かの判定を行い、前記通信端末装置用通信手段が、前記出力制御手段にて通知しないとの判定がなされたとき、その旨を前記通信端末装置に通知する構成を有する。
【0019】
この構成により、外部装置でイベントの通知が行えない場合であっても、通信端末装置において、既存のイベント発生時と同様に通知を行うことができる。
【0020】
また、本発明の通信システムは、通信端末装置と外部装置とを組み合わせて用いる通信システムであって、前記通信端末装置が、所定のイベントが発生すると、前記イベントの種別を解析するイベント解析手段と、予め設定された複数の外部装置の電源状態を取得する外部装置用通信手段と、前記電源状態を管理する外部装置管理手段と、前記イベントの種別と、前記電源状態とに基づいて、前記複数の外部装置の中から、前記イベントの通知を行う外部装置を選定するイベント通知制御手段と、を有し、前記外部装置が、前記通信端末装置から前記イベントを受信する通信端末装置用通信手段と、自装置の動作状態を管理する状態管理手段と、前記イベントの種別と、前記動作状態とに基づいて、通知種別を選定する出力制御手段と、前記出力制御手段にて選定した通知種別に従い、前記イベントを通知する出力手段と、を備えた構成を有する。
【0021】
この構成により、通信端末装置の周辺に存在する複数の外部装置の中から、適切な外部装置を通知対象として選定し、通信端末装置においてイベントが発生したことを的確にユーザに通知することができる。
【0022】
また、本発明の情報通知方法は、所定のイベントが発生すると、前記イベントの種別を解析するイベント解析ステップと、予め設定された複数の外部装置の電源状態を取得する電源状態取得ステップと、前記イベントの種別と、前記電源状態とに基づいて、前記複数の外部装置の中から、前記イベントの通知を行う外部装置を選定する外部装置選定ステップと、選定した外部装置に対して、前記イベントを送信するイベント送信ステップとを有する。
【0023】
この方法により、通信端末装置の周辺に存在する複数の外部装置の中から、適切な外部装置を通知対象として選定し、イベントが発生したことをユーザに通知することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明は、通信端末装置の周辺に存在する複数の外部装置のうち、適切な外部装置を通知対象として選定し、イベントが発生したことをユーザに通知することのできる通信端末装置、外部装置、通信システム及び情報通知方法を提供することができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0026】
(実施の形態1)
図2は、本発明の実施の形態1における通信システムの概略構成を示す図である。
【0027】
通信システム1は、通信端末装置である携帯電話機10と、外部装置である携帯ゲーム機20、音楽プレイヤ30、カーナビゲーション40、テレビ50及び腕時計60とから構成されている。
【0028】
携帯電話機10は、無線通信等によって音声着信又はメール着信等の外部イベントが発生したことや、目覚ましアラーム又はスケジュールアラーム等の内部イベントが発生したことを周辺に存在する携帯ゲーム機20、音楽プレイヤ30、カーナビゲーション40、テレビ50又は時計60の中から、適切な通知対象を選定して通知することができる。
【0029】
図1は、本発明の実施の形態1における通信システム1の詳細構成を示す図である。なお、ここでは例として、複数の外部装置のうち、携帯ゲーム機20に着目して説明する。
【0030】
携帯電話機10は、無線通信手段11、スケジュール管理手段12、イベント受付手段13、イベント解析手段14、イベント通知制御手段15、外部装置管理手段16、外部装置用通信手段17及び出力手段18から構成されている。
【0031】
無線通信手段11は、ビルの屋上や電波塔等として複数設置されている基地局(図示せず)と無線通信を行い、音声や文字等の各種データの送受信を行う。無線通信手段11は、音声着信、メール着信又は緊急通報着信等を検出すると、そのデータ内容(例えば、音声着信における発信元情報や、メール着信における送信元情報や本文情報、緊急通報着信における災害情報等)と、イベント種別(例えば、音声着信を1、メール着信を2、緊急通報着信を3とする)とを含むイベント信号をイベント受付手段13に送出する。
【0032】
スケジュール管理手段12は、目覚ましアラーム、スケジュールアラーム等の設定日時を管理しており、タイマー等の計時手段(図示せず)を用いて、設定日時に到達したか否かを監視している。スケジュール管理手段12は、計時手段の日時が、設定日時に到達が経過したことを検出すると、そのデータ内容(例えば、スケジュールアラームにおける文字列情報等)と、イベント種別(例えば、目覚ましアラームを4、スケジュールアラームを5とする)とを含むイベント信号をイベント受付手段13に送出する。
【0033】
なお、ここでは、音声着信、メール着信、緊急通報着信、目覚ましアラーム及びスケジュールアラームを検出したときのみ、イベント受付手段13に対して、イベント信号を送出することを説明したが、これに限定されるものではなく、携帯電話機10において、ユーザに通知するその他のイベント(例えば、電源手段における低電圧等)を検出した場合にも、イベント受付手段13に対して、イベント信号を送出するようにしてもよい。
【0034】
イベント受付手段13は、イベント信号の一括した受付先であり、無線通信手段11又はスケジュール管理手段12から受信したイベント信号をイベント解析手段14に対して送出する。
【0035】
イベント解析手段14は、イベント受付手段13から受信したイベント信号を解析して、イベント種別と、データ内容とを抽出する。そして、イベント種別及びデータ内容を制御要求信号としてイベント通知制御手段15に対して送出する。
【0036】
イベント通知制御手段15は、イベント解析手段14から制御要求信号を受信すると、外部装置管理手段16に対して、電源状態取得信号を送出し、外部装置管理手段16に予め登録されている各外部装置の電源状態を取得することができる。
【0037】
また、イベント通知制御手段15は、外部装置管理手段16から電源状態結果信号を受信すると、その信号に含まれる各外部装置の電源状態と、制御要求信号に含まれるイベント種別とに基づいて、イベントの通知を行う外部装置を選定することができる。
【0038】
また、イベント通知制御手段15は、イベントの通知を行う外部装置を選定すると、その外部装置を特定する識別情報、イベント種別及びデータ内容を含むイベント通知要求信号を外部装置用通信手段17に対して送出する。
【0039】
また、イベント通知制御手段15は、外部装置にてイベントの通知を行ったか否かを示すイベント通知応答信号を外部装置用通信手段17から受信したときに、イベントの通知を行わなかったことを検出すると、既存のイベント発生時と同様に、携帯電話機10の出力手段18に対して出力要求を行い、表示、鳴動、又は振動によってユーザにイベント発生を通知することができる。
【0040】
外部装置管理手段16は、外部装置の製品分類コードと、外部装置を特定する固有の識別情報と、外部装置の電源状態とを管理している。外部装置管理手段16は、イベント通知制御手段15から電源状態取得信号を受信すると、識別情報を含む電源状態取得要求信号を外部装置用通信手段17に対して送出し、その識別情報が示す外部機器の電源状態を取得することができる。
【0041】
また、外部装置管理手段16は、外部装置用通信手段17から識別情報と電源状態とを含む電源状態取得応答信号を受信すると、その識別情報に対応して管理している電源状態を更新する。
【0042】
また、外部装置管理手段16は、外部装置用通信手段17へ電源状態取得要求信号を送出してから一定時間(例えば、5秒とする)が経過すると、イベント通知制御手段15に対し、管理している全ての外部装置の製品分類コードと、電源状態とを電源状態結果信号として送出する。
【0043】
外部装置用通信手段17は、例えば、無線タグ、赤外線、又はBluetooth(登録商標)等の電波を利用することによって外部装置とデータの送受信を行うことができる。
【0044】
また、外部装置用通信手段17は、外部装置の識別情報に基づき、その識別情報が示す外部装置の通信端末装置用通信手段に対して、通信要求信号(通信種別:電源状態取得)を送出し、電源状態を取得することができる。
【0045】
また、外部装置用通信手段17は、各外部装置の通信端末装置用通信手段から電源状態を含む通信応答信号(通信種別:電源状態取得)を受信すると、外部装置管理手段16に対して、電源状態取得応答信号を送出する。
【0046】
また、外部装置用通信手段17は、イベント通知制御手段15からイベント通知要求信号を受信すると、その信号に含まれる識別情報に基づき、外部装置の通信端末装置用通信手段に対して、イベント種別内容とデータ内容とを通信要求信号(通信種別:イベント通知)として送出する。
【0047】
また、外部装置用通信手段17は、各外部装置の通信端末装置用通信手段からイベントの通知を行ったか否かを示す通信応答信号(通信種別:イベント通知)を受信すると、イベント通知制御手段15に対して、イベント通知応答信号を送出する。
【0048】
なお、ここでは、外部装置用通信手段17が、無線通信手段11とは別の通信手段として説明しているが、これに限定されるものではなく、外部装置用通信手段17が無線通信手段11と同一であってもよい。
【0049】
出力手段18は、表示手段181、鳴動手段182、及び振動手段183から構成されている。
【0050】
表示手段181は、文字や画像等を表示するディスプレイ等であり、イベント通知制御手段15から表示要求信号を受信すると、その表示要求信号に含まれる内容に従って表示を行う。
【0051】
鳴動手段182は、音声や音楽等を鳴動するスピーカ等であり、イベント通知制御手段15から鳴動要求信号を受信すると、その鳴動要求信号に含まれる内容に従って鳴動を行う。
【0052】
振動手段183は、振動を発生するバイブレータ等であり、イベント通知制御手段15から振動要求信号を受信すると、その振動要求信号に含まれる内容に従って振動を発生させる。
【0053】
携帯ゲーム機20は、通信端末装置用通信手段21、状態管理手段22、出力制御手段23及び出力手段24から構成されている。
【0054】
通信端末装置用通信手段21は、例えば、無線タグ、赤外線、又はBluetooth(登録商標)等の電波を利用することによって通信端末装置とデータの送受信を行うことができる。
【0055】
また、通信端末装置用通信手段21は、外部装置用通信手段17から通信要求信号(通信種別:電源状態取得)を受信すると、状態管理手段22に対して電源状態取得信号を送出し、電源状態を取得した後、外部装置用通信手段17に通信応答信号(通信種別:電源状態取得)を送出する。
【0056】
また、通信端末装置用通信手段21は、外部装置用通信手段17から通信要求信号(通信種別:イベント通知)を受信すると、出力制御手段23に対し、イベント種別内容とデータ内容とを含む出力制御要求信号を送出する。
【0057】
状態管理手段22は、携帯ゲーム機20の電源状態及び動作状態を管理情報として有している。電源状態は、電源が「ON」であるのか、「OFF」であるのかを示す情報であり、動作状態は、「スコア更新中」、「ボタン連打中」、「タイトル画面表示中」等を示す情報である。ここで、管理情報は、各状態が変化されたときに、逐一、更新されるものとする。
【0058】
また、状態管理手段22は、通信端末装置用通信手段21から電源状態取得信号を受信すると、管理情報のうち、電源状態を電源状態結果信号として通信端末装置用通信手段21に送出する。
【0059】
また、状態管理手段22は、出力制御手段23から動作状態取得信号を受信すると、管理情報のうち、動作状態を動作状態結果信号として出力制御手段23に送出する。
【0060】
出力制御手段23は、通信端末装置用通信手段21からイベント種別内容とデータ内容とを含む出力制御信号を受信すると、状態管理手段22に対して動作状態取得信号を送出し、動作状態を取得することができる。
【0061】
また、出力制御手段23は、イベント種別内容と、状態管理手段22から取得した動作状態とに基づいて、表示、鳴動又は振動のいずれかを通知種別として選定し、表示、鳴動、又は振動によってユーザにイベントが発生したことを通知する。そして、通信端末装置用通信手段21に対して、イベントの通知を行ったことを示す出力制御応答信号を送出する。
【0062】
一方、出力要求を行わない場合、出力制御手段23は、通信端末装置用通信手段21に対して、イベントの通知を行わなかったことを示す出力制御応答信号を送出する。
【0063】
出力手段24は、表示手段241、鳴動手段242、及び振動手段243から構成されており、詳細については、前述と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0064】
図3は、本発明の実施の形態1における携帯電話機10の外部装置管理手段16にて管理されている情報を示す図である。
【0065】
外部装置管理手段16には、外部装置の製品分類コードと、外部装置を特定する固有の識別情報と、外部装置の電源状態とが1つのレコードとして登録されている。
【0066】
この例では、レコードR31〜R35に示す、携帯ゲーム機20、音楽プレイヤ30、カーナビゲーション40、テレビ50及び腕時計60の製品分類コードと、識別情報と、電源状態とが登録されているものとする。
【0067】
図4は、本発明の実施の形態1における携帯電話機10のイベント通知制御手段15が、イベント通知を行う外部装置を選定するときに用いるテーブルを示す図である。
【0068】
このテーブルでは、イベント種別毎に、外部装置の通知優先順位を定めており、「1」が最も優先順位が高く、「5」が最も優先順位が低いことを示している。
【0069】
図4に示すレコードR41は、イベント種別が「音声着信」である場合の、各外部装置の通知優先順位を定めている。
【0070】
この例では、カーナビゲーション40が最も優先順位が高く、腕時計60が最も優先順位が低いものとして設定されている。従って、イベント通知制御手段15は、各外部装置の電源状態が「ON」であった場合、イベント通知を行う外部装置としてカーナビゲーション40を選定する。ただし、優先順位の高い外部装置の電源状態が「OFF」である場合、イベント通知制御手段15は、イベント通知を行う外部装置として、次に優先順位が高く、電源状態が「ON」である外部装置を選定する。例えば、レコードR41において、カーナビゲーション40及び音楽プレイヤ30の電源状態が「OFF」であり、携帯ゲーム機20の電源状態が「ON」である場合、イベント通知制御手段15は、イベント通知を行う外部装置として、次に優先順位の高い携帯ゲーム機20を選定する。
【0071】
レコードR42、R44、R45は、イベント種別が「メール着信」、「目覚ましアラーム」及び「スケジュールアラーム」である場合の、各外部装置の通知優先順位をそれぞれ示している。イベント通知制御手段15における外部装置の選定手順については、前述と同様であるため、ここでは重複した説明は省略する。
【0072】
レコードR43は、イベント種別が「緊急通報着信」である場合の、各外部装置の通知優先順位を示している。この例では、全ての外部装置に対して最も優先順位の高い「1」が設定されているため、イベント通知制御手段15は、電源状態が「ON」である全ての外部装置に緊急通報着信が発生したことを通知する。
【0073】
図5は、本発明の実施の形態1における携帯ゲーム機20の出力制御手段23がイベントの通知種別を選定するときに用いるテーブルを示す図である。
【0074】
このテーブルは、イベント種別と、携帯ゲーム機20の動作状態とに基づいて、「表示」、「鳴動」、「振動」のうち、いずれの通知種別を用いるかを定めている。ここで、携帯ゲーム機20の動作状態としては、過去のゲームスコアを更新している「スコア更新中」、制限時間内に特定の操作等を要求されている「制限時間設定中」、ボタン押下を連続して行っている「ボタン連打中」及び上記以外として「タイトル画面表示中」等があるものとする。
【0075】
図5に示すレコードR51は、イベント種別が「音声着信」である場合の、各動作状態時の通知種別を定めている。
【0076】
この例では、動作状態が、「スコア更新中」である場合、イベントを通知することによって、ユーザのゲームに対する集中力を妨げてしまうおそれがあるため、出力制御手段23は、イベントの通知を行わない「非通知」を通知種別として選定する。
【0077】
また、動作状態が、「制限時間設定中」である場合、出力制御手段23は、通知種別として「振動」を選定する。
【0078】
さらに、動作状態が、「ボタン連打中」である場合、出力制御手段23は、通知種別として「表示」及び「振動」を選定する。
【0079】
さらに、動作状態が、上記以外である場合(例えば、タイトル画面表示中等)、出力制御手段23は、通知種別として「表示」、「鳴動」及び「振動」を選定する。
【0080】
レコードR52、R54、R55は、イベント種別が「メール着信」、「目覚ましアラーム」及び「スケジュールアラーム」である場合の、各動作状態時の通知種別をそれぞれ示している。出力制御手段23における通知種別の選定手順については、前述と同様であるため、ここでは重複した説明は省略する。
【0081】
レコードR53は、イベント種別が「緊急通報着信」である場合の、各動作状態時の通知種別を示している。出力制御手段23は、動作状態に関係なく、通知種別として常に「表示」、「鳴動」及び「振動」を選定するものとする。
【0082】
図6及び図7は、本発明の実施の形態1における携帯電話機10の処理手順を示すフローチャートである。
【0083】
図6において、イベント受付手段13は、無線通信手段11又はスケジュール管理手段12からイベント信号を受信したときに処理を開始する。イベント受付手段13は、処理を開始すると、イベント解析手段14に対して、受信したイベント信号を送出し、イベントの解析を要求する。
【0084】
イベント解析手段14は、イベント受付手段13からイベント信号を受信すると、そのイベント信号からイベント種別と、データ内容とを抽出し、それらを制御要求信号としてイベント通知制御手段15に送出する(ステップS1)。
【0085】
次に、イベント通知制御手段15は、外部装置管理手段16に対して、電源状態取得信号を送出し、外部装置管理手段16に予め登録されている各外部装置の電源状態を取得するよう要求する(ステップS2)。
【0086】
次に、外部装置管理手段16は、予め登録されている各外部装置の電源状態を全て「OFF」に初期化する。また、予め登録されている識別情報を含む電源状態取得要求信号を外部装置用通信手段17に対して送出し、計時手段(図示せず)による一定時間(例えば、5秒とする)の計時を開始させる。外部装置用通信手段17は、識別情報に基づき、各外部装置の通信端末装置用通信手段に対して、通信要求信号(通信種別:電源状態取得)を送出し(ステップS3)、通信応答信号(通信種別:電源状態取得)を受信したか否かを判定する(ステップS4)。
【0087】
外部装置から通信応答信号(通信種別:電源状態取得)を受信した場合(ステップS4、Yes)、外部装置用通信手段17は、外部装置管理手段16に対して、識別情報と、電源状態とを含む電源状態取得応答信号を送出する。そして、外部装置管理手段16は、その識別情報に対応して管理している電源状態を更新し(ステップS5)、全ての外部装置から通信応答信号を受信したか否かを判定する(ステップS6)。
【0088】
一方、外部装置から通信応答信号(通信種別:電源状態取得)を受信していない場合(ステップS4、No)、外部装置用通信手段17は、計時手段にて一定時間が経過したか否かを判定する(ステップS7)。
【0089】
また、全ての外部装置から通信応答信号を受信していない場合(ステップS6、No)も同様に、外部装置用通信手段17は、計時手段にて一定時間が経過したか否かを判定する(ステップS7)。
【0090】
計時手段にて一定時間が経過していないとき(ステップS7、No)、外部装置用通信手段17は、再度、通信応答信号(通信種別:電源状態取得)を受信したか否かを判定する(ステップS4)。
【0091】
次に、全ての外部装置から通信応答信号を受信した場合(ステップS6、Yes)、又は、計時手段にて一定時間が経過した場合(ステップS7、Yes)、外部装置管理手段16は、イベント通知制御手段15に対し、外部装置の製品分類コードと、電源状態とを電源状態結果信号として送出する。また、計時手段による一定時間の計時を停止する。そして、イベント通知制御手段15は、電源状態が「ON」である外部装置が1つ以上あるか否かを判定する(ステップS8)。
【0092】
電源状態が「ON」である外部装置が1つ以上ある場合(ステップS8、Yes)、イベント通知制御手段15は、イベント種別、製品分類コード及び電源状態に基づいて、イベント通知を行う外部装置を選定する(ステップS9)。
【0093】
一方、電源状態が「ON」である外部装置が1つもない場合(ステップS8、No)、イベント通知制御手段15は、携帯電話機10の既存のイベント発生時と同様に、出力手段18に対して出力要求を行い、表示、鳴動、又は振動によってユーザにイベントが発生したことを通知し(図7、ステップS10)、処理を終了する。
【0094】
イベント通知制御手段15は、イベント通知を行う外部装置を選定した後、外部装置管理手段16から選定した外部装置の識別情報を取得して、その識別情報、イベント種別及びデータ内容を含むイベント通知要求信号を外部装置用通信手段17に対して送出する。そして、外部装置用通信手段17は、識別情報に基づき、外部装置の通信端末装置用通信手段に対して、イベント種別内容とデータ内容とを通信要求信号(通信種別:イベント通知)として送出する(ステップS11)。
【0095】
次に、外部装置用通信手段17は、通信応答信号(通信種別:イベント通知)を受信したか否かを判定する(ステップS12)。
【0096】
通信応答信号(通信種別:イベント通知)を受信した場合(ステップS12、Yes)、その信号に含まれるイベント通知結果が「通知」であるか否かを判定する(ステップS13)。
【0097】
一方、通信応答信号(通信種別:イベント通知)を受信していない場合(ステップS12、No)、再度、通信応答信号を受信したか否かを判定する(ステップS12)。
【0098】
通信応答信号に含まれるイベント通知結果が「通知」である場合(ステップS13、Yes)、外部装置用通信手段17は、イベント通知結果が「通知」であることを示すイベント通知応答信号をイベント通知制御手段15に対して送出する。そして、イベント通知制御手段15は、その旨のイベント通知応答信号を受信すると処理を終了する。
【0099】
一方、通信応答信号に含まれるイベント通知結果が「通知」でない場合(ステップS13、No)、外部装置用通信手段17は、イベント通知結果が「通知」でないことを示すイベント通知応答信号をイベント通知制御手段15に対して送出する。そして、イベント通知制御手段15は、携帯電話機10の既存のイベント発生時と同様に、出力手段18に対して出力要求を行い、表示、鳴動、又は振動によってユーザにイベントが発生したことを通知して(ステップS10)、処理を終了する。
【0100】
図8は、本発明の実施の形態1における携帯ゲーム機20の処理手順を示すフローチャートである。
【0101】
図8において、通信端末装置用通信手段21は、外部装置用通信手段17から通信要求信号を受信すると処理を開始する。
【0102】
通信端末装置用通信手段21は、処理を開始すると、受信した通信要求信号の通信種別が「電源状態取得」であるか否かを判定する(ステップS20)。
【0103】
通信種別が「電源状態取得」である場合(ステップS20、Yes)、通信端末装置用通信手段21は、状態管理手段22に対して電源状態取得信号を送出し、電源状態を取得する(ステップS21)。
【0104】
そして、通信端末装置用通信手段21は、電源状態を取得すると、外部装置用通信手段17に通信応答信号(通信種別:電源状態取得)を送出し(ステップS22)、処理を終了する。
【0105】
通信種別が「電源状態取得」でない場合(ステップS20、No)、通信端末装置用通信手段21は、通信種別が「イベント通知」であるか否かを判定する(ステップS23)。
【0106】
通信種別が「イベント通知」である場合(ステップS23、Yes)、通信端末装置用通信手段21は、出力制御手段23に対して、イベント種別内容とデータ内容とを含む出力制御信号を送出する。そして、出力制御信号を受信した出力制御手段23は、状態管理手段22に対して動作状態取得信号を送出し、動作状態を取得する(ステップS24)。
【0107】
次に、出力制御手段23は、イベント種別内容と、状態管理手段22から取得した動作状態とに基づき、通知種別として「表示」、「鳴動」、「振動」又は「非通知」のいずれかを選定する(ステップS25)。なお、出力制御手段23は、通知種別として、「表示」、「鳴動」、「振動」のうちのいずれかを単独で選定することもあるが、それらを組み合わせて選定することもある。
【0108】
次に、出力制御手段23は、選定した通知種別が「非通知」であるか否かを判定する(ステップS26)。
【0109】
通知種別が「非通知」である場合(ステップS26、Yes)、出力制御手段23は、通信端末装置用通信手段21に対して、イベント通知結果が「非通知」であることを示す出力制御応答信号を送出する。そして、通信端末装置用通信手段21は、イベント通知結果が「非通知」であることを示す通信応答信号(通信種別:イベント通知)を外部装置用通信手段17に対して送出し(ステップS28)、処理を終了する。
【0110】
一方、通知種別が「非通知」でない場合(ステップS26、No)、選定された通知種別に基づき、出力手段24に対して出力要求を行い、表示、鳴動、又は振動によってユーザにイベントが発生したことを通知する(ステップS27)。また、出力制御手段23は、通信端末装置用通信手段21に対して、イベント通知結果が「通知」であることを示す出力制御応答信号を送出する。そして、通信端末装置用通信手段21は、イベント通知結果が「通知」であることを示す通信応答信号(通信種別:イベント通知)を外部装置用通信手段17に対して送出し(ステップS28)、処理を終了する。
【0111】
ここで、本発明の実施の形態1における携帯電話機10の周辺に電源が「ON」である携帯ゲーム機20及び腕時計60があり、携帯電話機10の無線通信手段11から、音声着信のイベントを受け付けた場合を例として、図6、図7及び図8に示すフローチャートを用いて、処理手順を説明する。
【0112】
図6において、まず、イベント受付手段13は、無線通信手段11からイベント信号を受信したときに処理を開始し、イベント解析手段14に対して、受信したイベント信号を送出する。
【0113】
イベント解析手段14は、イベント受付手段13からイベント信号を受信すると、そのイベント信号からイベント種別である「1(音声着信)」と、データ内容である発信元情報とを抽出し、それらを制御要求信号としてイベント通知制御手段15に送出する(ステップS1)。
【0114】
次に、イベント通知制御手段15は、外部装置管理手段16に対して、電源状態取得信号を送出し、外部装置管理手段16に予め登録されている携帯ゲーム機20、音楽プレイヤ30、カーナビゲーション40、テレビ50及び腕時計60の電源状態を取得するよう要求する(ステップS2)。
【0115】
次に、外部装置管理手段16は、各外部装置の電源状態を全て「OFF」に初期化する。また、外部装置管理手段16は、外部装置用通信手段17に対して、予め登録されている各外部装置の識別情報を含む電源状態取得要求信号を送出し、計時手段(図示せず)にて一定時間(例えば、5秒とする)の計時を開始させる。
【0116】
外部装置用通信手段17は、識別情報に基づき、各外部装置の通信端末装置用通信手段に対して、通信要求信号(通信種別:電源状態取得)を送出し(ステップS3)、通信応答信号(通信種別:電源状態取得)を受信したか否かを判定する(ステップS4)。
【0117】
ここで、携帯ゲーム機20の通信端末装置用通信手段21は、通信要求信号を受信すると処理を開始する。
【0118】
次に、通信要求信号の通信種別が「電源状態取得」であるため(図8、ステップS20、Yes)、通信端末装置用通信手段21は、状態管理手段22に対して電源状態取得信号を送出し、電源状態を取得する(ステップS21)。
【0119】
そして、通信端末装置用通信手段21は、電源状態が「ON」であることを取得すると、外部装置用通信手段17に通信応答信号(通信種別:電源状態取得)を送出し(ステップS22)、処理を終了する。
【0120】
携帯ゲーム機20から通信応答信号(通信種別:電源状態取得)を受信した場合(図6、ステップS4、Yes)、外部装置用通信手段17は、外部装置管理手段16に対して、識別情報「11111111」と、電源状態「ON」とを含む電源状態取得応答信号を送出する。そして、外部装置管理手段16は、その識別情報に対応して管理している電源状態を「ON」に更新する。
【0121】
また、腕時計60から通信応答信号(通信種別:電源状態取得)を受信した場合(ステップS4、Yes)、上記と同様に外部装置管理手段16は、管理している電源状態を「ON」に更新する。
【0122】
次に、外部装置用通信手段17は、全ての外部装置から通信応答信号を受信したか否かを判定し(ステップS6)、音楽プレイヤ30、カーナビゲーション40及びテレビ50からの通信応答信号を受信していないため(ステップS6、No)、計時手段にて一定時間が経過したか否かを判定する(ステップS7)。
【0123】
ここで、音楽プレイヤ30、カーナビゲーション40及びテレビ50は携帯電話機10の周辺に存在しないものとして通信応答信号を受信せずに、計時手段にて一定時間が経過したとすると(ステップS7、Yes)、外部装置管理手段16は、イベント通知制御手段15に対し、外部装置の製品分類コードと、各外部装置の電源状態とを電源状態結果信号として送出する。また、計時手段による一定時間の計時を停止する。そして、イベント通知制御手段15は、電源状態が「ON」である外部装置が1つ以上あるか否かを判定する(ステップS8)。
【0124】
電源状態が「ON」である外部装置は、携帯ゲーム機20及び腕時計60の2つであるため(ステップS8、Yes)、イベント通知制御手段15は、イベント種別「1(音声着信)」、製品分類コード、及び電源状態に基づいて、イベント通知を行う外部装置を選定する(ステップS9)。
【0125】
具体的な選定手順としては、例えば、イベント通知制御手段15は、図4に示すテーブルを用いて、イベント種別が「1(音声着信)」のときに、携帯ゲーム機の通知優先順位である「3」と、腕時計の通知優先順位である「5」とを比較し、通知優先順位の高い携帯ゲーム機を選定する。
【0126】
イベント通知制御手段15は、携帯ゲーム機を選定した後、外部装置管理手段16から選定した外部装置の識別情報「11111111」を取得して、その識別情報、イベント種別及びデータ内容を含むイベント通知要求信号を外部装置用通信手段17に対して送出する。そして、外部装置用通信手段17は、識別情報に基づき、携帯ゲーム機20の通信端末装置用通信手段21に対して、イベント種別内容とデータ内容とを通信要求信号(通信種別:イベント通知)として送出する(図7、ステップS11)。
【0127】
ここで、携帯ゲーム機20の通信端末装置用通信手段21は、通信要求信号を受信すると処理を開始する。
【0128】
次に、通信端末装置用通信手段21は、通信要求信号の通信種別が「イベント通知」であるため(図8、ステップS23、Yes)、出力制御手段23に対して、イベント種別内容とデータ内容とを含む出力制御信号を送出する。そして、出力制御信号を受信した出力制御手段23は、状態管理手段22に対して動作状態取得信号を送出し、動作状態を取得する(ステップS24)。
【0129】
次に、出力制御手段23は、イベント種別内容と、状態管理手段22から取得した動作状態とに基づき、通知種別として「表示」、「鳴動」、「振動」又は「非通知」のいずれかを選定する(ステップS25)。
【0130】
具体的な選定手順としては、例えば、携帯ゲーム機20の動作状態が「ボタン連打中」である場合、出力制御手段23は、図5に示すテーブルを用いて、イベント種別が「1(音声着信)」であり、動作状態が「ボタン連打中」であることに基づき、通知種別として「表示」と「振動」とを選定する。
【0131】
出力制御手段23は、通知種別を選定した後、データ内容に含まれる発信元情報を表示要求信号として表示手段241に送出する。また同時に、音声着信が発生したことを知らせる振動パターンを振動要求信号として振動手段243に送出し(ステップS27)、ユーザに音声着信が発生したことを通知する。
【0132】
そして、出力制御手段23は、通信端末装置用通信手段21に対して、イベント通知結果が「通知」であることを示す出力制御応答信号を送出する。そして、通信端末装置用通信手段21は、イベント通知結果が「通知」であることを示す通信応答信号(通信種別:イベント通知)を外部装置用通信手段17に対して送出し(ステップS28)、処理を終了する。
【0133】
外部装置用通信手段17は、通信応答信号(通信種別:イベント通知)を受信した場合(図7、ステップS12、Yes)、その信号に含まれるイベント通知結果が「通知」であるか否かを判定する(ステップS13)。
【0134】
ここでは、通信応答信号に含まれるイベント通知結果が「通知」であるため(ステップS13、Yes)、外部装置用通信手段17は、イベント通知結果が「通知」であることを示すイベント通知応答信号をイベント通知制御手段15に対して送出する。そして、イベント通知制御手段15は、イベント通知結果が「通知」であることを示すイベント通知応答信号を受信すると処理を終了する。
【0135】
図9(a)〜(d)は、本発明の実施の形態1において、携帯ゲーム機20の表示手段に表示されるイベント通知時の画面例である。
【0136】
図9(a)は、音声着信が発生したことを示すアイコンiと、音声着信の発信元情報とを画面領域下部にスクロール形式にて表示して、ユーザに通知している。これにより、メール着信における題名や本文、スケジュールアラームにおける件名等といった文字列を多数表示する場合であっても、ユーザに通知することができる。なお、表示位置は、画面領域下部だけに限定されず、画面領域の上下左右のいずれの位置であってもよい。なお、また、文字列のスクロール方向scrも左方向だけに限定されず、上下左右のいずれの方向であってもよい。
【0137】
図9(b)は、音声着信が発生したことを示すアイコンiと、音声着信の発信元情報とを画面領域左下部に固定表示して、ユーザに通知している。なお、表示位置は、画面領域左下部だけに限定されず、固定して情報が表示されていれば、いずれの位置であってもよい。
【0138】
図9(c)は、音声着信が発生したことを示す文字と、音声着信の発信元情報とをポップアップ形式にて表示して、ユーザに通知している。
【0139】
図9(d)は、音声着信が発生したことをアイコンiにて表示して、ユーザに通知している。なお、ここでは音声着信が発生したことを示すアイコンiのみ表示しているが、携帯電話機10の電話帳に登録されている発信者の画像データを携帯ゲーム機20に送出し、アイコンiと共に表示するようにしてもよい。
【0140】
以上のように本発明の実施の形態1の携帯電話機10によれば、イベント発生時に周辺に存在する複数の外部装置の電源状態を取得し、イベント種別と、各外部装置の電源状態とに基づいて、適切な外部装置をイベント通知対象として選定することで、イベントが発生したことをユーザに通知することができる。
【0141】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2は、外部装置が音楽プレイヤ30である場合を例として説明する。なお、外部装置の構成は携帯ゲーム機20と同様であるものとして、重複した説明は省略する。
【0142】
図10は、本発明の実施の形態2における音楽プレイヤ30の出力制御手段がイベントの通知種別を選定するときに用いるテーブルを示す図である。
【0143】
このテーブルは、イベント種別と、音楽プレイヤ30の動作状態とに基づいて、「表示」、「鳴動」、「振動」のうち、いずれの通知種別を用いてユーザにイベントが発生したことを通知するかを定めている。ここで、音楽プレイヤ30の動作状態としては、音楽を再生している「再生中」、プレイリスト等を閲覧して楽曲を選択している「選曲中」等があるものとする。
【0144】
図10に示すレコードR101は、イベント種別が「音声着信」である場合の、各動作状態時の通知種別を定めている。
【0145】
この例では、動作状態が、「再生中」である場合、出力制御手段は、通知種別として「鳴動」を選定する。これにより、例えば、ヘッドフォン等を装着して音楽を聴いているユーザでも、音声着信が発生したことを知ることができる。
【0146】
また、動作状態が、「選曲中」である場合、出力制御手段は、通知種別として「表示」及び「振動」を選定する。これにより、例えば、画面を閲覧しながら楽曲を選択しているユーザに対して、音声着信が発生したことを効果的に通知することができる。
【0147】
さらに、動作状態が、上記以外である場合、出力制御手段は、通知種別として「表示」、「鳴動」及び「振動」を選定する。
【0148】
レコードR102、R104、R105は、イベント種別が「メール着信」、「目覚ましアラーム」及び「スケジュールアラーム」である場合の、各動作状態時の通知種別をそれぞれ示している。出力制御手段における通知種別の選定手順については、前述と同様であるため、ここでは重複した説明は省略する。
【0149】
レコードR103は、イベント種別が「緊急通報着信」である場合の、各動作状態時の通知種別を示している。出力制御手段は、動作状態に関係なく、通知種別として常に「表示」、「鳴動」及び「振動」を選定するものとする。
【0150】
図11(a)〜(d)は、本発明の実施の形態2において、音楽プレイヤ30の表示手段に表示されるイベント通知時の画面例である。
【0151】
図11(a)は、音声着信が発生したことを示すアイコンiと、音声着信の発信元情報とを画面領域下部にスクロール形式にて表示して、ユーザに通知している。これにより、メール着信における題名や本文、スケジュールアラームにおける件名等といった文字列を多数表示する場合であっても、ユーザに通知することができる。なお、表示位置は、画面領域下部だけに限定されず、画面領域の上下左右のいずれの位置であってもよい。なお、また、文字列のスクロール方向scrも左方向だけに限定されず、上下左右のいずれの方向であってもよい。
【0152】
図11(b)は、音声着信が発生したことを示すアイコンiと、音声着信の発信元情報とを画面領域左下部に固定表示して、ユーザに通知している。なお、表示位置は、画面領域左下部だけに限定されず、固定して情報が表示されていれば、いずれの位置であってもよい。
【0153】
図11(c)は、音声着信が発生したことを示す文字と、音声着信の発信元情報とをポップアップ形式にて表示して、ユーザに通知している。
【0154】
図11(d)は、音声着信が発生したことをアイコンiにて表示して、ユーザに通知している。なお、ここでは音声着信が発生したことを示すアイコンiのみ表示しているが、携帯電話機10の電話帳に登録されている発信者の画像データを音楽プレイヤ30に送出し、アイコンiと共に表示するようにしてもよい。
【0155】
以上のように本発明の実施の形態2の音楽プレイヤ30によれば、出力制御手段がイベント種別と、自装置の動作状態とに基づいて、適切な通知種別を選定することで、イベントが発生したことをユーザに対して通知することができる。
【0156】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3は、外部装置がカーナビゲーション40である場合を例として説明する。なお、外部装置の構成は携帯ゲーム機20と同様であるものとして、重複した説明は省略する。
【0157】
図12は、本発明の実施の形態3におけるカーナビゲーション40の出力制御手段がイベントの通知種別を選定するときに用いるテーブルを示す図である。
【0158】
このテーブルは、イベント種別と、カーナビゲーション40の動作状態とに基づいて、「表示」、「鳴動」のうち、いずれの通知種別を用いてユーザにイベントが発生したことを通知するかを定めている。ここで、カーナビゲーション40の動作状態としては、高速道路の移動を検出している「高速道路移動中」、一般道路の移動を検出している「一般道路移動中」及び上記以外として「サイドブレーキ作動中」等があるものとする。
【0159】
図12に示すレコードR121は、イベント種別が「音声着信」である場合の、各動作状態時の通知種別を定めている。
【0160】
この例では、動作状態が、「高速道路移動中」である場合、出力制御手段は、通知種別として音声による「鳴動」を選定する。これにより、例えば、ユーザが高速道路を運転中であった場合でも、音声着信が発生したことや、発信元情報等について、運転動作を妨げることなく知ることができる。
【0161】
また、動作状態が、「一般道路移動中」である場合、出力制御手段は、上記「高速道路移動中」と同様に、音声による「鳴動」を選定する。
【0162】
さらに、動作状態が、上記以外(例えば、サイドブレーキ作動中)である場合、出力制御手段は、通知種別として「表示」及び音声による「鳴動」を選定する。
【0163】
レコードR122、R124、R125は、イベント種別が「メール着信」、「目覚ましアラーム」及び「スケジュールアラーム」である場合の、各動作状態時の通知種別をそれぞれ示している。出力制御手段における通知種別の選定手順については、前述と同様であるため、ここでは重複した説明は省略する。
【0164】
レコードR123は、イベント種別が「緊急通報着信」である場合の、各動作状態時の通知種別を示している。出力制御手段23は、動作状態に関係なく、通知種別として常に「表示」及び音声による「鳴動」を選定するものとする。
【0165】
図13(a)〜(d)は、本発明の実施の形態3において、カーナビゲーション40の表示手段に表示されるイベント通知時の画面例である。
【0166】
図13(a)は、音声着信が発生したことを示すアイコンiと、音声着信の発信元情報とを画面領域下部にスクロール形式にて表示して、ユーザに通知している。これにより、メール着信における題名や本文、スケジュールアラームにおける件名等といった文字列を多数表示する場合であっても、ユーザに通知することができる。なお、表示位置は、画面領域下部だけに限定されず、画面領域の上下左右のいずれの位置であってもよい。なお、また、文字列のスクロール方向scrも左方向だけに限定されず、上下左右のいずれの方向であってもよい。
【0167】
図13(b)は、音声着信が発生したことを示すアイコンiと、音声着信の発信元情報とを画面領域左下部に固定表示して、ユーザに通知している。なお、表示位置は、画面領域左下部だけに限定されず、固定して情報が表示されていれば、いずれの位置であってもよい。
【0168】
図13(c)は、音声着信が発生したことを示す文字と、音声着信の発信元情報とをポップアップ形式にて表示して、ユーザに通知している。
【0169】
図13(d)は、音声着信が発生したことをアイコンiにて表示して、ユーザに通知している。なお、ここでは音声着信が発生したことを示すアイコンiのみ表示しているが、携帯電話機10の電話帳に登録されている発信者の画像データをカーナビゲーション40に送出し、アイコンiと共に表示するようにしてもよい。
【0170】
以上のように本発明の実施の形態3のカーナビゲーション40によれば、出力制御手段がイベント種別と、自装置の動作状態とに基づいて、適切な通知種別を選定することで、イベントが発生したことを安全にユーザに対して通知することができる。
【0171】
なお、上記各実施の形態では、外部装置にて選定した通知種別が「非通知」であった場合、携帯電話機10の出力手段18にて、常にイベント通知を行うように説明したが、これに限定されるものではなく、携帯電話機10は、次に通知優先順位の高い外部装置を選定し直して、イベント通知を要求するようにしてもよい。
【0172】
なお、また、上記各実施の形態では、外部装置にて選定した通知種別が「非通知」であった場合、携帯電話機10の出力手段18にて、常にイベント通知を行うように説明したが、これに限定されるものではなく、外部装置は、イベント通知が行える動作状態に更新されたときにイベント通知を行うようにしてもよい。
【0173】
なお、また、上記各実施の形態では、電源状態が「ON」である複数の外部機器の中から、イベント種別に応じて、イベント通知を行う外部機器を選定するよう説明したが、外部機器から電源状態と共に操作日時を受信するようにして、最も直前に操作された日時を持つ外部機器に対してイベント通知を行うようにしてもよい。これにより、ユーザが注意して使用している可能性の高い外部機器を通じて、イベントが発生したことを認識させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0174】
以上のように、本発明にかかる通信端末装置、外部装置、通信システム及び情報通知方法は、通信端末装置の周辺に存在する複数の外部装置のうち、適切な外部装置を通知対象として選定し、イベントが発生したことをユーザに通知することができるという効果を有し、身体から距離の離れた場所に保管することのある携帯電話機等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0175】
【図1】本発明の実施の形態1における通信システム1の詳細構成を示す図
【図2】本発明の実施の形態1における通信システム1の概略構成を示す図
【図3】本発明の実施の形態1における携帯電話機10に予め登録されている外部装置一覧を示す図
【図4】本発明の実施の形態1における携帯電話機10がイベントの通知を行う外部装置を選定するときに用いるテーブルを示す図
【図5】本発明の実施の形態1における携帯ゲーム機20がイベントの通知種別を選定するときに用いるテーブルを示す図
【図6】本発明の実施の形態1における携帯電話機10の処理手順を示すフローチャート
【図7】本発明の実施の形態1における携帯電話機10の処理手順を示すフローチャート
【図8】本発明の実施の形態1における携帯ゲーム機20の処理手順を示すフローチャート
【図9】本発明の実施の形態1において、携帯ゲーム機20の表示手段に表示されるイベント通知時の画面例を示す図
【図10】本発明の実施の形態2における音楽プレイヤ30がイベントの通知種別を選定するときに用いるテーブルを示す図
【図11】本発明の実施の形態2において、音楽プレイヤ30の表示手段に表示されるイベント通知時の画面例を示す図
【図12】本発明の実施の形態3におけるカーナビゲーション40がイベントの通知種別を選定するときに用いるテーブルを示す図
【図13】本発明の実施の形態3において、カーナビゲーション40の表示手段に表示されるイベント通知時の画面例を示す図
【符号の説明】
【0176】
1 通信システム
10 携帯電話機
11 無線通信手段
12 スケジュール管理手段
13 イベント受付手段
14 イベント解析手段
15 イベント通知制御手段
16 外部装置管理手段
17 外部装置用通信手段
18 出力手段
20 携帯ゲーム機
21 通信端末装置用通信手段
22 状態管理手段
23 出力制御手段
24 出力手段
30 音楽プレイヤ
40 カーナビゲーション
50 テレビ
60 腕時計
181、241、341、441 表示手段
182、242、342、442 鳴動手段
183、243、343、443 振動手段
R31、R32、R33、R34、R35 レコード
R41、R42、R43、R44、R45 レコード
R51、R52、R53、R54、R55 レコード
R101、R102、R103、R104、R105 レコード
R121、R122、R123、R124、R125 レコード
i アイコン
scr スクロール方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置と無線通信可能な通信端末装置であって、
所定のイベントが発生すると、前記イベントの種別を解析するイベント解析手段と、
予め設定された複数の外部装置の電源状態を取得する外部装置用通信手段と、
前記電源状態を管理する外部装置管理手段と、
前記イベントの種別と、前記電源状態とに基づいて、前記複数の外部装置の中から、前記イベントの通知を行う外部装置を選定するイベント通知制御手段と、を有し、
前記外部装置用通信手段は、前記イベント通知制御手段にて選定した前記外部装置に対して、前記イベントを送信することを特徴とする通信端末装置。
【請求項2】
前記イベント通知制御手段は、前記複数の前記外部装置の中から、前記電源状態がオンである外部装置を選定することを特徴とする請求項1記載の通信端末装置。
【請求項3】
前記イベントが発生したことを通知する出力手段を有し、
前記イベント通知制御手段は、前記外部装置で前記イベントの通知を行わない場合、前記出力手段にて前記イベントを通知することを特徴とする請求項1又は2記載の通信端末装置。
【請求項4】
通信端末装置と無線通信可能な外部装置であって、
前記通信端末装置からイベントを受信する通信端末装置用通信手段と、
自装置の動作状態を管理する状態管理手段と、
前記イベントの種別と、前記動作状態とに基づいて、通知種別を選定する出力制御手段と、
前記出力制御手段にて選定した通知種別に従い、前記イベントを通知する出力手段と、を有する外部装置。
【請求項5】
前記通知種別は、表示、鳴動、又は振動のいずれかを含み、
前記出力制御手段は、前記通知種別のいずれかを選定することを特徴とする請求項4記載の外部装置。
【請求項6】
前記出力制御手段は、前記イベントの種別と、前記動作状態とに基づき、前記出力手段で前記イベントを通知するか否かの判定を行い、
前記通信端末装置用通信手段は、前記出力制御手段にて通知しないとの判定がなされたとき、その旨を前記通信端末装置に通知することを特徴とする請求項4又は5記載の外部装置。
【請求項7】
通信端末装置と外部装置とを組み合わせて用いる通信システムであって、
前記通信端末装置は、所定のイベントが発生すると、前記イベントの種別を解析するイベント解析手段と、
予め設定された複数の外部装置の電源状態を取得する外部装置用通信手段と、
前記電源状態を管理する外部装置管理手段と、
前記イベントの種別と、前記電源状態とに基づいて、前記複数の外部装置の中から、前記イベントの通知を行う外部装置を選定するイベント通知制御手段と、を有し、
前記外部装置は、前記通信端末装置から前記イベントを受信する通信端末装置用通信手段と、
自装置の動作状態を管理する状態管理手段と、
前記イベントの種別と、前記動作状態とに基づいて、通知種別を選定する出力制御手段と、
前記出力制御手段にて選定した通知種別に従い、前記イベントを通知する出力手段と、を有する通信システム。
【請求項8】
所定のイベントが発生すると、前記イベントの種別を解析するイベント解析ステップと、
予め設定された複数の外部装置の電源状態を取得する電源状態取得ステップと、
前記イベントの種別と、前記電源状態とに基づいて、前記複数の外部装置の中から、前記イベントの通知を行う外部装置を選定する外部装置選定ステップと、
選定した外部装置に対して、前記イベントを送信するイベント送信ステップとを有する情報通知方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−173920(P2007−173920A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−364607(P2005−364607)
【出願日】平成17年12月19日(2005.12.19)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】