説明

通信装置、通信方法及び通信処理プログラム

【課題】公衆電話回線等の外線に通話接続される親機を含み、相互に内線通話接続して音声信号の送受信が可能な電話機の機能拡張を大幅に行うことなく、且つ、端末装置を起動することなく、上記外線及び内線とは通信規格の異なる外線を利用して通話を可能とする通信装置、通信方法及び通信処理プログラムを提供する。
【解決手段】インターネット電話対応子機5の制御部は、無線送受信回路を制御して、上記内線と同一の通信規格で親機1及び子機3−kと内線通話接続して通話音声信号を送受信する一方、ネットワークインタフェースを介して、一般公衆回線X及び上記内線とは、プロトコル、接続方式、音声信号の符号化等の通信規格の異なるインターネット電話サービスシステムの通話回線に、インターネットを介して接続して通話音声信号を送受信するようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、電話システムに含まれる親機が通話接続される第1の外線とは通信規格の異なる第2の外線に通話接続可能な通信装置、通信方法及び通信処理プログラムの技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、インターネットやIP(Internet Protocol)電話網等といったネットワークを介した通話を可能とするIP電話サービス(インターネット電話サービスを含む)が知られている。
【0003】
また、例えば、インターネット等に接続可能な端末装置(例えば、パーソナルコンピュータ等)と、PSTN(Public Switched Telephone Networks)回線等の一般公衆回線に接続可能な電話機とを、例えば、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等で接続して、当該電話機から端末装置を制御することにより、一般公衆回線を介した通話に加えて、インターネット等を介して他の端末装置や一般加入電話等との通話(以下、インターネット電話等とも称する)を可能とする電話システムが提案されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
こうした電話システムの一例として、端末装置に所定のアプリケーションプログラムをインストールしておき、当該プログラムにおいて提供されるAPI(Application Program Interface)等のインタフェースを利用して、制御元の電話機から端末装置に各種コマンド(例えば、通話音声の出力デバイスや入力デバイスの設定、通話可能な相手先のリストの要求、通話接続の要求、切断要求、ダイヤル操作命令等)を送信し、当該コマンドに基づいて端末装置がアプリケーションプログラムを実行することにより所望の相手先(他の端末装置や一般加入電話等)との通話回線が接続され、当該端末装置において、通話回線を通じて通話相手の端末装置等から受信された音声信号を制御元の電話機に送信するとともに、当該電話機から送信された音声信号を、通話回線を通じて通話相手の端末装置等に送信するようになっているシステムが知られている。
【0005】
このアプリケーションプログラム(あるいは、電話サービス)の代表的なものとしては、例えば、Skype(登録商標)が知られており、複雑な設定作業を行う必要なくインターネット電話が可能であること、端末装置間における通話が無料であること、通話音声の品質が良いこと等を理由として、急激に普及しつつある。
【特許文献1】特開2005−175722号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述したような従来のシステムでは、インターネット電話等を行うために、必ず端末装置が起動されていなければならない。従って、常に端末装置の電源を入れておかなければならなかったり、インターネット電話等を利用した通話を行う際に、端末装置の電源を投入するなどの操作が必要となるなど、利便性等の面において問題があった。
【0007】
また、一般公衆回線に接続可能な家庭用コードレス親子電話等の電話システムにより、例えば、Skype(登録商標)等を利用してインターネット電話等を行うことができれば非常に便利であるが、端末装置を起動することなく、上記インターネット電話等を可能とするためには、電話機本体に通信制御を実行するための機能を搭載しなければならず、電話システム自体が高値となる。そうすると、当該電話システムは、インターネット電話等を必要としない消費者には受け入れられ難いという問題が生ずる。
【0008】
本願は、以上の点に鑑みてなされたものであり、その課題の一例は、例えば公衆電話回線等の外線に通話接続される親機を含み、相互に内線通話接続して音声信号の送受信が可能な電話機の機能拡張を大幅に行うことなく、且つ、端末装置を起動することなく、例えばインターネット等を介して接続される、上記外線及び内線とは通信規格の異なる外線を利用して通話を可能とする通信装置、通信方法及び通信処理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、相互に内線通話接続して音声信号の送受信が可能な複数の電話機であって第1の外線に通話接続される親機を含む電話機と、当該各電話機とは別個の通信装置と、により構成される電話システムにおける当該通信装置であって、各前記電話機に夫々前記内線と同一の通信規格により内線通話接続して音声信号を送受信する内線通信手段と、当該通信装置とは別個の端末装置であって、他の装置から受信した通話接続の要求を示す接続要求情報に基づいて前記第1の外線及び内線とは通信規格の異なる第2の外線に通話接続する端末装置を介さずに、当該第2の外線に通話接続して音声信号を送受信する外線通信手段と、前記内線通話接続された電話機から受信された音声信号を前記外線通信手段により前記第2の外線に送信させ、且つ前記第2の外線から受信された音声信号を前記内線通信手段により前記内線通話接続された電話機に送信させる通信制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項8に記載の発明は、相互に内線通話接続して音声信号の送受信が可能な複数の電話機であって第1の外線に通話接続される親機を含む電話機と、当該各電話機とは別個の通信装置と、により構成される電話システムにおける当該通信装置であって、各前記電話機に夫々前記内線と同一の通信規格により内線通話接続して音声信号を送受信する内線通信手段と、当該通信装置とは別個の端末装置であって、他の装置から受信した通話接続の要求を示す接続要求情報に基づいて前記第1の外線及び内線とは通信規格の異なる第2の外線に通話接続する端末装置を介さずに、当該第2の外線に通話接続して音声信号を送受信する外線通信手段と、を備える通信装置による通信方法において、前記内線通話接続された電話機から受信された音声信号を前記外線通信手段により前記第2の外線に送信させ、且つ前記第2の外線から受信された音声信号を前記内線通信手段により前記内線通話接続された電話機に送信させる工程を備えることを特徴とする。
【0011】
請求項9に記載の発明は、相互に内線通話接続して音声信号の送受信が可能な複数の電話機であって第1の外線に通話接続される親機を含む電話機と、当該各電話機とは別個の通信装置と、により構成される電話システムにおける当該通信装置に含まれるコンピュータを、各前記電話機に夫々前記内線と同一の通信規格により内線通話接続して音声信号を送受信する内線通信手段、当該通信装置とは別個の端末装置であって、他の装置から受信した通話接続の要求を示す接続要求情報に基づいて前記第1の外線及び内線とは通信規格の異なる第2の外線に通話接続する端末装置を介さずに、当該第2の外線に通話接続して音声信号を送受信する外線通信手段、前記内線通話接続された電話機から受信された音声信号を前記外線通信手段により前記第2の外線に送信させ、且つ前記第2の外線から受信された音声信号を前記内線通信手段により前記内線通話接続された電話機に送信させる通信制御手段、として機能させることを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、本願を実施するための最良の形態について、図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施形態は、インターネットを介した通話と、一般公衆回線(例えば、PSTN回線等の加入電話回線)を介した通話と、が共に可能な電話システムに対して本願を適用した場合の実施の形態である。
【0013】
[1.インターネット電話サービスシステムの概要]
はじめに、実施形態においてインターネットを介した通話を可能とするインターネット電話サービスシステム(ここでいうシステムとは、インターネット電話サービス事業者等が当該電話サービスをユーザに提供するためのシステムのことである)の概要について説明する。
【0014】
本実施形態に係るインターネット電話サービスシステムは、例えば、パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)等といった各種アプリケーションソフトをインストール(アプリケーションソフトを実行可能なように、装置内部のハードディスクやフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体に記憶させること)等することによりデータ通信等をはじめとして様々な用途に用いることが可能な端末装置に、所定のインターネット電話用のアプリケーションプログラムをインストールし、当該アプリケーションプログラムを起動することにより、インターネットを介して他の端末装置等との通話を可能とするものである。このインターネット電話サービスシステムの全体的な方式としては、例えば、複数の端末装置を介して通話回線が接続されるピア・ツー・ピア方式や、所定のサーバ装置により通話先の端末装置との通話回線が接続されるクライアント−サーバ方式等があるが、いずれにせよ、その通信プロトコルにはインターネットプロトコルが用いられている。
【0015】
このインターネット電話サービスシステムを利用するために、端末装置のユーザは、当該システムに自身を登録しなければならないようになっている。そのため、ユーザは、例えば、端末装置にインストールされたWebブラウザプログラム等を起動し、インターネットを介してインターネット電話サービス事業者等が管理する所定のサーバ装置に接続し、ユーザの名称(ユーザ名)、パスワード、メールアドレス等を入力することで、これらの情報が端末装置から上記サーバ装置に送信され、当該サーバ装置において登録、管理される。その後、ユーザは、インターネット電話用のアプリケーションプログラムを起動し、ユーザ名、パスワード等を入力してログイン操作を行うことで、インターネット電話サービスシステムによりユーザが認識され、当該システムの利用が可能な状態となる。そして、ユーザは、通話したい相手をユーザ名により指定すると、ユーザの端末装置と相手の端末装置との間で(及び、所定のサーバ装置や他の端末装置等)接続処理が実行され、通話回線が接続されると、夫々の端末装置に接続されたマイクロホン等から入力された発話音声に対応する音声信号の送信が行われ、受信された音声信号に対応する音声が夫々端末装置に接続されたスピーカから出力される。
【0016】
また、このアプリケーションプログラムは、他のプログラムや端末装置に接続された電話機等の装置からAPIを通じて制御可能となっており、例えば、制御元の電話機等から端末装置に所定のコマンド(コマンドの種類としては、例えば、通話音声の出力デバイスや入力デバイスの設定、通話可能な相手先のリストの要求、通話接続の要求(接続要求情報の一例)、切断要求、ダイヤル操作命令等がある)を送信し、当該コマンドに基づいて端末装置がインターネット電話用のアプリケーションプログラムを実行することにより、ユーザは制御元の電話機等を用いてインターネットを介した通話を行うことが可能となっている。
【0017】
また、実施形態に係るインターネット電話サービスシステムにおいては、インターネットを介して、一般加入電話や携帯電話等との通話も可能である。具体的には、例えば、所定のゲートウェイサーバにおいて、インターネットと、一般公衆回線等との間の通信が中継されることにより、インターネット、ゲートウェイサーバ、及び一般公衆回線等を介して通話回線が接続されるのである。
【0018】
更に、このインターネット電話サービスシステムにおいては、複数の相手先との同時通話(いわゆる3者通話)や、通話相手の端末装置との間におけるデータファイルの送受信等も可能となっている。
【0019】
実施形態に係るインターネット電話サービスシステムは、基本的に端末装置に所定のアプリケーションプログラムをインストールして利用することを想定したシステムであるが、実施形態に係る電話システムは、端末装置がなくても当該インターネット電話サービスシステムを利用することができるものである。
【0020】
なお、実施形態に係るインターネット電話サービスシステム(あるいは、インターネット電話用のアプリケーションプログラム)としては、例えば、Skype(登録商標)を適用することができるが、これに限られるものではない。
【0021】
[2.電話システムの構成及び機能概要]
次に、実施形態に係る電話システムの構成について、図1を用いて説明する。
【0022】
図1は実施形態に係る電話システムSの概要構成を示すブロック図である。
【0023】
図1に示すように、実施形態に係る電話システムSは、一般公衆回線X(第1の外線の一例)に通話接続する親機1と、親機1と無線通信を行うことにより内線接続し、親機1を介して一般公衆回線Xに外線通話接続する複数の子機3−k(k=1,2・・・n)と、図示せぬインターネットに接続し、インターネット電話の通話回線(第2の外線の一例)に接続する通信装置の一例としてのインターネット電話対応子機5と、インターネット電話対応子機5やモデム7から送信されたデータパケットのヘッダ部分に記述された宛先IPアドレス等に基づいて転送経路を決定し、インターネット電話対応子機5とモデム7との間のデータ通信を中継するルータ6と、一般公衆回線Xを通じてデータ送受信を行うために、ルータ6から送信されたデジタル信号をアナログ信号に変調して一般公衆回線Xに送信すると共に、一般公衆回線Xから送信されたアナログ信号をデジタル信号に復調してルータ6に送信するADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム等のモデム7と、親機1から送信された通話音声信号とモデム7から送信されたデータ信号を多重化して一般公衆回線Xに送信するとともに、一般公衆回線Xから送信された信号を周波数帯で分割し、音声周波数帯の通話音声信号を親機1に、高周波数帯のデータ信号をモデム7に夫々送信するスプリッタ8と、を含んで構成されている。
【0024】
ここで、親機1と複数の子機3−kとによりコードレス電話基本システムが構成され、当該コードレス電話基本システムのみによっても一般公衆回線Xに通話接続することが可能である。
【0025】
また、インターネット電話対応子機5は、上記コードレス電話基本システムの機能を拡張するための装置であり、一般公衆回線X及び図示せぬISP(Internet Service Provider)を通じてインターネットに接続し、当該インターネットに接続された端末装置等との通話回線を接続して、親機1や子機3−kによるインターネット電話サービスシステムをした通話を可能とするものである。
【0026】
親機1、子機3及びインターネット電話対応子機5は、無線通信により相互に内線接続して通話を行うことができるようになっている。また、子機3及びインターネット電話対応子機5は、夫々親機1を介して一般公衆回線Xに接続して図示せぬ加入者電話や携帯電話機等との通話を行うことできるようになっている。更に、親機1及び子機3は、夫々インターネット電話対応子機5を介してインターネット電話サービスシステムを利用した通話を可能とするものである。
【0027】
ここで、電話システムSにおいては、一般公衆回線Xを利用した通話と、インターネット電話サービスシステムを利用した通話とは、同時に独立して行うことができるようになっている。例えば、親機1において一般公衆回線Xを利用した通話を行っているのと同時に、インターネット電話対応子機5においてインターネット電話サービスシステムを利用した通話を行うことが可能であるし、また、例えば、子機3−1において一般公衆回線Xを利用した通話を行っているのと同時に、子機3−2においてインターネット電話サービスシステムを利用した通話を行うことが可能である。
【0028】
更に、親機1、子機3及びインターネット電話対応子機5は、夫々一般公衆回線Xを利用した通話及びインターネット電話サービスシステムを利用した通話を同時に行う3者通話を行うことができるようになっている。
【0029】
また更に、一般公衆回線Xからの着信を、予め設定されたインターネット電話サービスシステムにおけるユーザ名が示す端末装置等に、インターネットを介して転送する一方、インターネットからの着信を、予め設定された電話番号が示す電話等に、一般公衆回線Xを介して転送する着信転送(いわゆる転送電話)を行うことが可能となっている。
【0030】
更にまた、インターネット電話対応子機5に端末装置を接続し、インターネット電話サービスシステムを利用して通話を行っている最中等に、当該通話相手の端末装置等と、インターネット電話対応子機5に接続された端末装置との間で、データファイルを送受信することが可能となっている。
【0031】
なお、ルータ6に端末装置を接続することにより、一般公衆回線Xを通じて当該端末装置がインターネットに接続し、電子メールの送受信、Webページの閲覧、データファイルのダウンロード等のデータ通信を行うことも可能であるが、本実施形態において端末装置は必須の構成ではない。
【0032】
[3.親機の構成]
次に、親機1の構成について、図2を用いて説明する。
【0033】
図2は実施形態に係る親機1の概要構成を示すブロック図である。
【0034】
図2に示すように、親機1は、一般公衆回線Xから外線接続端子L1及びL2に入力された着信信号や通話音声信号を検波する検波回路11と、親機1と一般公衆回線Xとの通話接続を制御する回線制御回路12と、回線制御回路12を介して一般公衆回線Xに対して通話音声信号を送受信する通話回路13と、通話音声信号の音声処理を行うDSP14と、子機3−kやインターネット電話対応子機5との間で、例えば、FHSS−WDCT(Frequency Hopping Spread Spectrum-Worldwide Digital Cordless Telephone)方式等による無線通信を行うための符号化処理や暗号化処理等を行う無線送受信回路15と、子機3−kやインターネット電話対応子機5との間で無線により信号を送受信するためのアンテナ16と、文字や記号等を表示する表示部17(例えば、液晶ディスプレイ等)と、操作ボタン等を含むキー操作部18と、一般公衆回線Xから外線接続端子L1及びL2に入力される着信信号を検出するリング回路19と、通話音声信号を拡声するスピーカ20と、発話音声を集音するマイクロホン21と、各種データやプログラムを記憶する記憶部22(例えば、フラッシュメモリ等)と、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備える制御部23と、により構成されている。
【0035】
記憶部22には、電話帳データ、着信転送状態情報、転送先情報等のデータが記憶されている。電話帳データには、例えば、一般公衆回線Xを介してダイヤル発信するための相手先の電話番号が、その相手先を示す名前情報に対応付けて登録されている一方、インターネットを介して発信するための相手先のユーザ名が、その相手先を示す名前情報に対応付けて登録されている。また、着信転送状態情報とは、上述した着信転送を行うか否か(一般公衆回線Xまたはインターネットからの着信を転送するか否か)を示す情報である。また、転送先情報とは、着信転送を行う場合における転送先の電話番号またはユーザ名である。これらの情報は、子機3−k及びインターネット電話対応子機5との間の無線通信により送受信され、子機3−k及びインターネット電話対応子機5においても同一内容の情報が記憶されるようになっている。
【0036】
そして、制御部23は、ROMまたは記憶部22に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより、親機1全体を統括制御するようになっている。
【0037】
[4.子機の構成及び機能]
次に、子機3−kの構成について、図3を用いて説明する。
【0038】
図3は実施形態に係る子機3−kの概要構成を示すブロック図である。
【0039】
図3に示すように、子機3−kは、親機1や他の子機3−k及びインターネット電話対応子機5との間で無線により信号を送受信するためのアンテナ31と、例えば、FHSSーWDCT方式等による無線通信を行うための符号化処理や暗号化処理等を行う無線送受信回路32と、通話音声信号の音声処理を行うDSP33と、文字や記号等を表示する表示部34(例えば、液晶ディスプレイ等)と、操作ボタン等を含むキー操作部35と、通話音声信号を拡声するスピーカ36と、発話音声を集音するマイクロホン37と、各種データやプログラム等を記憶する記憶部38(例えば、フラッシュメモリ等)と、CPU、RAM、ROM等を備える制御部39と、により構成されている。
【0040】
記憶部38には、親機1と同様に電話帳データ等が記憶されている。
【0041】
そして、制御部39は、ROMまたは記憶部38に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより、子機3−k全体を統括制御するようになっている。
【0042】
[5.インターネット電話対応子機の構成及び機能]
次に、インターネット電話対応子機5の構成について、図4を用いて説明する。
【0043】
図4は実施形態に係るインターネット電話対応子機5の概要構成を示すブロック図である。
【0044】
図4に示すように、インターネット電話対応子機5は、親機1や子機3−kとの間で無線により信号を送受信するためのアンテナ51と、例えば、FHSS−WDCT方式等による無線通信を行うための符号化処理や暗号化処理等を行う無線送受信回路52と、通話音声信号の音声処理を行うDSP53と、文字や記号等を表示する表示部54(例えば、液晶ディスプレイ等)と、操作ボタン等を含むキー操作部55と、通話音声信号を拡声する出力手段の一例としてのスピーカ56と、発話音声を集音する入力手段の一例としてのマイクロホン57と、各種データやプログラム等を記憶する記憶部58(例えば、フラッシュメモリ等)と、ルータ4と接続して当該ルータ4と制御部61とのインタフェース処理を行うネットワークインタフェース59(例えば、Ethernet(登録商標)アダプタ等)と、端末装置(図示せず)と接続して当該端末装置と制御部61とのインタフェース処理を行うUSBインタフェース60と、CPU、RAM、ROM等を備える制御部61と、により構成されている。
【0045】
ここで、無線送受信回路52及び制御部61は内線通信手段の一例を構成し、ネットワークインタフェース59及び制御部61は外線通信手段の一例を構成し、制御部61は通信制御手段の一例を構成する。
【0046】
記憶部58には、親機1と同様に電話帳データ、着信転送状態情報、転送先情報等が記憶されている。
【0047】
また、記憶部58には、インターネット電話サービスシステムにログインするためのユーザ名、パスワードが記憶されている。
【0048】
更に、記憶部59には、インターネット電話用のアプリケーションプログラム、APIを通じて当該アプリケーションプログラムを制御するための制御プログラム等が記憶されている。
【0049】
そして、制御部61は、ROMまたは記憶部58に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより、インターネット電話対応子機5全体を統括制御するとともに、内線通信手段、外線通信手段及び通信制御手段として機能するようになっている。
【0050】
インターネット電話対応子機5の電源が投入されると、制御部61は、インターネット電話用のアプリケーションプログラムを起動し、記憶部58に記憶されたユーザ名、パスワードを用い、ネットワークインタフェース59を介してインターネット電話サービスシステムに対するログイン処理を実行するようになっている。
【0051】
また、USBケーブル等により端末装置とUSBインタフェース60とを接続しておくことで、インターネットを介した通話中に(親機1、子機3−k、インターネット電話対応子機5いずれの通話でも良い)、インターネット電話対応子機5を介して当該端末装置と通話中の相手の端末装置等との間でデータファイルの送受信が可能となっている。
【0052】
なお、記憶部58に記憶されるプログラムは、インターネットを介して所定のサーバ装置からダウンロードされるようにしても良いし、USBインタフェース60を介して端末装置等から供給されるようにしても良い。
【0053】
[6.電話システムの動作]
次に、電話システムSの動作について、図5乃至図8を用いて説明する。
【0054】
(6−1.内線通話)
はじめに、子機3−kと親機1との間で内線通話を行う場合の動作について説明する。
【0055】
ユーザが、子機3−kのキー操作部35を用いてダイヤル操作し、親機1を指定する内線番号を入力すると、子機3−kの表示部54にその内線番号が表示されるとともに、制御部39から無線送受信回路32に、内線通話を示す呼び出し信号(呼び出し先の電話機を示す情報として入力された内線番号が設定される)及び呼び出し元の内線番号(子機3−kを示す内線番号)を示す呼び出し元通知信号が供給される。そして、これらの信号は、無線送受信回路32において符号化処理等が施されて、アンテナ31により送信される。
【0056】
親機1のアンテナ16において呼び出し信号及び呼び出し元通知信号が受信されると、無線送受信回路15において復調処理等が施されて、制御部23に供給される。
【0057】
そして、制御部23において、呼び出し信号に含まれる内線番号が親機1を指定していることが認識されると、呼び出し元通知信号が示す呼び出し元の内線番号が表示部34に表示されるとともに、制御部23からDSP14に着信音の音声信号が供給されて、DSP14においてアナログ信号に変換、増幅等され、スピーカ20において着信音が拡声される。
【0058】
ここで、他のユーザが、親機1のキー操作部18を用いてオフフック操作を実行すると、制御部23から無線送受信回路に応答信号が供給され、無線送受信回路において符号化処理等が施されてアンテナ16により送信される。
【0059】
子機3−kのアンテナ31において、応答信号が受信されると、無線送受信回路32において復調処理等が施されて制御部39に供給される。そして、子機3−kと親機1との間で内線接続処理(ネゴシエーション)が実行され、通話回線が接続される。
【0060】
その後は、子機3−kのマイクロホン37を介して入力されたユーザの発話音声は、DSP33においてデジタル信号の通話音声信号に変換等され、無線送受信回路32において符号化処理が施されてアンテナ31により送信される。
【0061】
親機1のアンテナ16において通話音声信号が受信されると、無線送受信回路15において復調処理等が施されて、DSP14においてアナログ信号に変換、増幅等され、スピーカ20においてユーザの発話音声等が拡声される。
【0062】
一方、親機1のマイクロホン20を介して入力された他のユーザの発話音声は、DSP14においてデジタル信号の通話音声信号に変換等され、無線送受信回路15において符号化処理が施されてアンテナ16により送信される。
【0063】
子機3−kのアンテナ31において、通話音声信号が受信されると、無線送受信回路32において復調処理等が施されて、DSP33においてアナログ信号に変換、増幅等され、スピーカ36において他のユーザの発話音声等が拡声される。
【0064】
なお、子機3−k間、親機1とインターネット電話対応子機5、子機3−kとインターネット電話対応子機5における内線通話の動作は、上述した動作と同様であるため、これらについての説明は省略する。
【0065】
(6−2.一般公衆回線Xを利用した通話)
次に、一般公衆回線Xを介して発信して通話する場合と、着信して通話する場合について、子機3−kを利用して通話する例を用いて説明する。
【0066】
先ず、一般公衆回線Xを介して発信して通話する場合について説明する。
【0067】
ユーザが子機3−kのキー操作部35を用いてダイヤル操作し、呼び出し先の電話番号を入力すると、表示部34にその電話番号が表示されるとともに、子機3−kの制御部39から、一般公衆回線発信を示す呼び出し信号(呼び出し先の電話機を示す情報として親機1に割り当てられた内線番号が設定される)及び呼び出し先の電話番号を示す発信先通知信号が無線送受信回路32に供給され、無線送受信回路32にてこれらの信号に対して符号化処理等が施されてアンテナ31により送信される。
【0068】
親機1のアンテナ16において、呼び出し信号及び発信先通知信号が受信されると、無線送受信回路15において復調処理等が施されて、制御部23に供給される。そして、呼び出し信号及び発信先通知信号に基づいて制御部23から制御信号が回線制御回路12に供給されて、回線制御回路12において発信先通知信号が示す電話番号で指定された呼び出し先との回線接続処理が実行される。
【0069】
そして、呼び出し先との通話回線が接続されると、回線制御回路12から制御部23に接続完了信号が供給されて、制御部23から無線送受信回路15に呼び出し応答通知信号が供給される。そして、無線送受信回路15、アンテナ16、アンテナ31及び無線送受信回路32を介して呼び出し応答通知信号が子機3−kの制御部39に供給されて、制御部39からDSP33に制御信号が供給されることにより、DSP33において、マイクロホン37から入力された音声に対する音声処理が開始される。
【0070】
その後は、マイクロホン37を介して入力されたユーザの発話音声は、DSP33においてデジタル信号の通話音声信号に変換等され、無線送受信回路15において符号化処理が施されてアンテナ31により送信される。
【0071】
親機1のアンテナ16において、通話音声信号が受信されると、無線送受信回路15において復調処理等が施されて、通話回路13、回線制御回路12及び検波回路11(及び、スプリッタ8)を介して一般公衆回線Xに送信される。
【0072】
一方、一般公衆回線XからL1及びL2に入力された通話音声信号は、検波回路11、回線制御回路12及び通話回路13を介してDSP14に供給される。そして、通話音声信号は、DSP14において所定の音声処理が施され、さらに無線送受信回路15において符号化処理等が施されてアンテナ16により送信される。
【0073】
子機3−kのアンテナ31において、通話音声信号が受信されると、無線送受信回路32において復調処理等が施されて、DSP33においてアナログ信号に変換、増幅等され、スピーカ36において呼び出し先の相手の発話音声等が拡声される。
【0074】
次に、一般公衆回線Xから着信して通話する場合について説明する。
【0075】
一般公衆回線XからL1及びL2に着信信号が入力されると、検波回路11において検波されて、リング回路19において着信信号が検出され、これによりスピーカ20から着信音が拡声されるとともに、着信信号が制御部23にも供給される。
【0076】
そして、制御部23から一斉呼び出し信号及び呼び出し元の電話番号を示す呼び出し元通知信号が無線送受信回路15に供給されると、無線送受信回路15、アンテナ16、アンテナ31及び無線送受信回路32を介してこれらの信号が子機3−kの制御部39に供給されて、表示部34に呼び出し元の電話番号が表示されるとともに、制御部39からDSP33に着信音の音声信号が供給されて、DSP33においてアナログ信号に変換、増幅等され、スピーカ36において着信音が拡声される(なお、他の子機3−k及びインターネット電話対応子機5においても着信音が拡声される)。
【0077】
ここで、ユーザが、子機3−kのキー操作部35を用いてオフフック操作を実行すると、制御部39から、無線送受信回路32、アンテナ31、アンテナ16及び無線送受信回路15を介して親機1の制御部23に応答信号が供給される。そして、制御部23から回線接続回路12に制御信号が供給されることにより一般公衆回線Xとの通話回線が接続される。
【0078】
その後は、上述と同様にして、一般公衆回線X、親機1及び応答した子機3−kとの間で通話音声信号の送受信が行われる。
【0079】
なお、インターネット電話対応子機5の一般公衆回線Xを利用して通話する場合の動作は子機3−kと同様であり、また、親機1の場合は、無線通信による内線接続をせずに、一般公衆回線Xから受信された通話音声信号に対応する音声をスピーカ20により拡声し、マイクロホン21により集音された音声に対応する通話音声信号を一般公衆回線Xに送信することを除き、基本的には上述した動作と同様であるため、これらの例については、説明を省略する。
【0080】
(6−3.インターネット電話サービスシステムを利用した通話)
次に、インターネット電話サービスシステムを利用して、インターネットを介して発信して通話する場合と、着信して通話する場合について、子機3−kを利用して通話する例を用いて説明する。
【0081】
図5は、実施形態に係る電話システムSのインターネットに発信して通話する場合における処理例を示すフローチャートである。また、図6は、実施形態に係る電話システムSのインターネットから着信して通話する場合における処理例を示すフローチャートである。
【0082】
先ず、インターネットを介して発信して通話する場合について説明する。
【0083】
図5に示すように、ユーザが子機3−kのキー操作部35を用いて、記憶部38に記憶された電話帳データに登録されたインターネット電話サービスシステムのユーザを指定すると(ステップS1)、子機3−kの表示部54にその指定されたユーザのユーザ名が表示されるとともに(ステップS2)、制御部39から無線送受信回路32に、インターネット発信を示す呼び出し信号(呼び出し先の電話機を示す情報としてインターネット電話対応子機5に割り当てられた内線番号が設定される)及び呼び出し先のユーザ名を示す発信先通知信号が供給される。そして、これらの信号は、無線送受信回路32において符号化処理等が施されて、アンテナ31により送信される(ステップS3、S4)。
【0084】
インターネット電話対応子機5のアンテナ51において呼び出し信号及び発信先通知信号が受信されると、無線送受信回路52において復調処理等が施されて、制御部61に供給される(ステップS11、S12)。
【0085】
そして、制御部61において、発信先通知信号が示すユーザ名に対する発信信号が、ネットワークインタフェース59(及び、ルータ6、モデム7、スプリッタ8及び一般公衆回線X)を介してインターネットに送信されると(ステップS13)、インターネット電話対応子機5と所定のサーバ装置または端末装置等との間で回線接続処理が実行される。
【0086】
そして、呼び出し先の端末装置等との通話回線が接続されると、ネットワークインタフェース59から制御部61に呼び出し応答通知信号が供給される。これにより、制御部61により呼び出し先が応答したと判定されると(ステップS14:YES)、制御部61から無線送受信回路52、アンテナ51、子機3−kのアンテナ31及び無線送受信回路32を介して呼び出し応答通知信号が子機3−kの制御部39に供給されて、制御部39により呼び出し先が応答したと判定されると(ステップS5:YES)、制御部39からDSP33に制御信号が供給されることにより、DSP33において、マイクロホン37から入力された音声に対する音声処理が開始されて、子機3−k及びインターネット電話対応子機5による通話処理が実行される(ステップS6、S16)。
【0087】
具体的には、子機3−kのマイクロホン37を介して入力されたユーザの発話音声は、DSP33においてデジタル信号の通話音声信号に変換等され、無線送受信回路32において符号化処理が施されてアンテナ31により送信される。
【0088】
インターネット電話対応子機5のアンテナ51において、通話音声信号が受信されると、無線送受信回路52において復調処理等が施されて、制御部61において音声処理等が施されて、ネットワークインタフェース59を介してインターネットに送信される。
【0089】
一方、インターネットからインターネット電話対応子機5のネットワークインタフェース59を介して制御部61に供給された音声信号は、制御部61において音声処理等が施され、さらに無線送受信回路52において符号化処理等が施されてアンテナ51により送信される。
【0090】
子機3−kのアンテナ31において、通話音声信号が受信されると、無線送受信回路32において復調処理等が施されて、DSP33においてアナログ信号に変換、増幅等され、スピーカ36において呼び出し先の相手の発話音声等が拡声される。
【0091】
このようにして、通話回線の切断が検出されない間は(ステップS7:NO、ステップS17:NO)、上述した通話処理が実行され、子機3−kにおいてオンフック操作がなされるか、呼び出し先の端末装置等においてオンフック操作等がなされることにより、通話回線の切断が検出されると(ステップS7:YES、ステップS17:YES)、処理を終了する。
【0092】
次に、インターネットから着信して通話する場合について説明する。
【0093】
図6に示すように、インターネットからインターネット電話対応子機5のネットワークインタフェース59を介して制御部61に着信信号が入力されると(ステップS31)、表示部54に呼び出し元のユーザ名が表示されるとともに、制御部61からDSP53に着信音の音声信号が供給され、DSP53においてアナログ信号に変換、増幅等され、スピーカ56において着信音が拡声される。
【0094】
そして、制御部61から一斉呼び出し信号及び呼び出し元のユーザ名を示す呼び出し元通知信号が無線送受信回路52に供給されると(ステップS32、S33)、無線送受信回路52、アンテナ51、アンテナ31及び無線送受信回路32を介してこれらの信号が子機3−kの制御部39に供給されて(ステップS21、ステップS22)、表示部34に呼び出し元のユーザ名が表示されるとともに(ステップS23)、制御部39からDSP33に着信音の音声信号が供給されて、DSP33においてアナログ信号に変換、増幅等され、スピーカ36において着信音が拡声される(なお、親機1及び他の子機3−kにおいても着信音が拡声される)。
【0095】
ここで、ユーザが、子機3−kのキー操作部35を用いてオフフック操作を実行すると、制御部39において応答操作がなされたと判定されて(ステップS24:YES)、制御部39から、無線送受信回路32、アンテナ31、アンテナ51及び無線送受信回路52を介してインターネット電話対応子機5の制御部61に応答信号が供給される(ステップS25)。これにより、制御部61において子機3−kが応答したと判定されると(S34:YES)、制御部61において、通話応答信号がネットワークインタフェース59を介してインターネットに送信されると、呼び出し元の端末装置等との通話回線が接続される。
【0096】
その後は、上述と同様にして、通話処理等が実行される(ステップS26、S27、S35、S36)。
【0097】
なお、親機1のインターネット電話サービスシステムを利用して通話する場合の動作は子機3−kと同様であり、また、インターネット電話対応子機5の場合は、無線通信による内線接続をせずに、インターネットから受信された通話音声信号に対応する音声をスピーカ56により拡声し、マイクロホン57により集音された音声に対応する通話音声信号をインターネットに送信することを除き、基本的には上述した動作と同様であるため、これらの例については、説明を省略する。
【0098】
(6−4.3者通話)
次に、一般公衆回線Xを介した通話及びインターネットを介した通話を同時に行う3者通話を行う場合について、子機3−kを利用して通話する例を用いて説明する。
【0099】
先ず、一般公衆回線を介した通話中に、インターネットを介した通話を同時に実行して、3者通話を行う場合について説明する。
【0100】
図7は、実施形態に係る電話システムSの3者通話を行う場合における処理例を示すフローチャートである。
【0101】
図7に示すように、上記6−2で説明したような動作により、子機3−kにおいて、親機を介して一般公衆回線Xに対する通話処理が実行されている(ステップS41)。
【0102】
ここで、ユーザが、子機3−kのキー操作部35を用いて通話保留操作、インターネット電話サービスシステムのユーザを指定する操作を実行すると(ステップS42)、子機3−kの表示部34にその指定されたユーザのユーザ名が表示されるとともに(ステップS43)、制御部39から無線送受信回路32、アンテナ51及び無線送受信回路52を介してインターネット発信を示す呼び出し信号及び呼び出し先のユーザ名を示す発信先通知信号がインターネット電話対応子機5の制御部61に供給される(ステップS44、S45、S51、S52)。
【0103】
そして、制御部23において、発信先通知信号が示すユーザ名に対する発信信号が、ネットワークインタフェース59を介してインターネットに送信されると(ステップS53)、インターネット電話対応子機5と所定のサーバ装置または端末装置等との間で回線接続処理が実行される。
【0104】
そして、呼び出し先の端末装置等との通話回線が接続されると、ネットワークインタフェース59から制御部61に呼び出し応答通知信号が供給される。これにより、制御部61において呼び出し先が応答したと判定されると(ステップS54:YES)、制御部61から無線送受信回路52、アンテナ51、アンテナ31及び無線送受信回路32を介して呼び出し応答通知信号が子機3−kの制御部39に供給されて(ステップS55)、制御部39において呼び出し先が応答されたと判定されると(ステップS46:YES)、上記6−3で説明したような通話処理が実行される(ステップS47、S56)。
【0105】
そして、ユーザが、子機3−kのキー操作部35を用いて保留解除操作を実行すると(ステップS48)、親機1、子機3−k及びインターネット電話対応子機5による3者通話処理が実行される(ステップS49、S57)。
【0106】
具体的には、子機3−kのマイクロホン37を介して入力されたユーザの発話音声は、DSP33においてデジタル信号の通話音声信号に変換等され、無線送受信回路32において符号化処理が施されてアンテナ31により送信される。
【0107】
インターネット電話対応子機5のアンテナ51において通話音声信号が受信されると、無線送受信回路52において復調処理等が施されて、制御部61において音声処理等が施されて、ネットワークインタフェース59を介してインターネットに送信される。
【0108】
子機3−kにより送信された通話音声信号は親機1のアンテナ16にも受信され、無線送受信回路15において復調処理等が施されて、通話回路13、回線制御回路12及び検波回路11を介して一般公衆回線Xに送信される。
【0109】
また、一般公衆回線Xから親機1のL1及びL2に入力された通話音声信号は、検波回路11、回線制御回路12及び通話回路13を介してDSP14に供給される。そして、通話音声信号は、DSP14において所定の音声処理が施され、さらに無線送受信回路15において符号化処理等が施されてアンテナ16により送信される。
【0110】
一方、インターネットからインターネット電話対応子機5のネットワークインタフェース59を介して制御部61に供給された音声信号は、制御部61において音声処理等が施され、さらに無線送受信回路52において符号化処理等が施されてアンテナ51により送信される。
【0111】
そして、子機3−kのアンテナ31において、親機1から送信された通話音声信号及びインターネット電話対応子機5から送信された通話音声信号が受信されると、夫々の信号に対して無線送受信回路32において復調処理等が施されて、DSP33においてアナログ信号に変換、増幅等され、スピーカ36において、一般公衆回線Xを介して通話している相手の発話音声及びインターネットを介して通話している相手の発話音声等が拡声される。
【0112】
このようにして、通話回線の切断が検出されない間は(ステップS50:NO、ステップS58:NO)、上述した3者通話処理が実行され、通話回線の切断が検出されると(ステップS50:YES、ステップS58:YES)、処理を終了する。
【0113】
次に、インターネットを介した通話中に、一般公衆回線を介した通話を同時に実行して、3者通話を行う場合について説明する。
【0114】
上記6−3で説明したような動作により、子機3−kにおいて、インターネット電話対応子機5を介してインターネットに対する通話処理が実行されている。
【0115】
ここで、ユーザが、子機3−kのキー操作部35を用いて通話保留操作、電話番号を入力する操作を実行すると、子機3−kの表示部34にその入力された電話番号が表示されるとともに、制御部39から無線送受信回路32、アンテナ31、アンテナ16及び無線送受信回路15を介して一般公衆回線発信を示す呼び出し信号及び呼び出し先の電話番号を示す発信先通知信号が親機1の制御部23に供給される。
【0116】
次いで、呼び出し信号及び発信先通知信号に基づいて制御部23から制御信号が回線制御回路12に供給されて、回線制御回路12において発信先通知信号が示す電話番号で指定された呼び出し先との回線接続処理が実行される。
【0117】
そして、呼び出し先との通話回線が接続されると、回線制御回路12から制御部23に接続完了信号が供給されて、制御部23から無線送受信回路15に呼び出し応答通知信号が供給される。そして、無線送受信回路15、アンテナ16、アンテナ31及び無線送受信回路32を介して呼び出し応答通知信号が子機3−kの制御部39に供給されて、制御部39からDSP33に制御信号が供給されることにより、上記6−2に説明したような通話処理が実行される。
【0118】
そして、ユーザが、子機3−kのキー操作部35を用いて保留解除操作を実行すると、その後は、上記ステップS49、S50、S57、S58の動作と同様にして、3者通話処理等が実行される。
【0119】
なお、親機1及びインターネット電話対応子機5により3者通話を行う場合についても基本的には上述した動作と同様であるため、これらの例については、説明を省略する。
【0120】
(6−5.転送電話)
次に、一般公衆回線Xからの着信を、インターネットに転送する場合について説明する。
【0121】
図8は、実施形態に係る電話システムSの着信転送を行う場合における処理例を示すフローチャートである。
【0122】
なお、親機1の記憶部38に記憶されている着信転送状態情報は、着信転送ありに設定されており、転送先情報にはインターネット電話サービスシステムにおけるユーザ名が設定されているものとする。
【0123】
一般公衆回線XからL1及びL2に着信信号が入力されると(ステップS61)、検波回路11において検波されて、リング回路19において着信信号が検出され、着信信号が制御部23に供給される。
【0124】
そして、制御部23において着信転送ありであると判定され、転送先のユーザ名が取得されることにより、制御部23から無線送受信回路15、アンテナ16、アンテナ51及び無線送受信回路52を介してインターネット発信を示す呼び出し信号及び呼び出し先のユーザ名を示す発信先通知信号がインターネット電話対応子機5の制御部61に供給される(ステップS62、S63、S71、S72)。
【0125】
次いで、制御部61において、発信先通知信号が示すユーザ名に対する発信信号が、ネットワークインタフェース59を介してインターネットに送信されると(ステップS73)、インターネット電話対応子機5と所定のサーバ装置または端末装置等との間で回線接続処理が実行される。
【0126】
そして、呼び出し先の端末装置等との通話回線が接続されると、ネットワークインタフェース59から制御部61に呼び出し応答通知信号が供給される。これにより、制御部61において呼び出し先が応答したと判定されると(ステップS74:YES)、制御部61から無線送受信回路52、アンテナ51、アンテナ16及び無線送受信回路15を介して呼び出し応答通知信号が親機1の制御部23に供給されことにより、制御部23において呼び出し先が応答したと判定される(ステップS64:YES)。
【0127】
その後、一般公衆回線XからL1及びL2に入力された通話音声信号は、親機1及びインターネット電話対応子機5を介してインターネットに転送され、インターネットからネットワークインタフェース59に供給された通話音声信号は、インターネット電話対応子機5及び親機1を介して一般公衆回線Xに転送される(ステップS65、S76)。具体的には、親機1においては、上記6−2の通話処理と同様の処理が実行され(内線接続の相手はインターネット電話対応子機5)、インターネット電話対応子機5においては、上記6−3の通話処理と同様の処理が実行される(内線接続の相手は親機1)。
【0128】
このようにして、通話回線の切断が検出されない間は(ステップS66:NO、ステップS77:NO)、上述した転送処理が実行され、通話回線の切断が検出されると(ステップS66:YES、ステップS77:YES)、処理を終了する。
【0129】
次に、インターネットからの着信を、一般公衆回線Xに転送する場合について説明する。
【0130】
なお、インターネット電話対応子機5の記憶部58に記憶されている着信転送状態情報は、着信転送ありに設定されており、転送先情報には電話番号が設定されているものとする。
【0131】
インターネットからネットワークインタフェース59を介して制御部61に着信信号が入力されると、制御部61において着信転送ありであると判定され、転送先の電話番号が取得されることにより、制御部61から無線送受信回路52、アンテナ51、アンテナ16及び無線送受信回路15を介してインターネット発信を示す呼び出し信号及び呼び出し先の電話番号を示す発信先通知信号が親機1の制御部23に供給される。
【0132】
そして、呼び出し信号及び発信先通知信号に基づいて制御部23から制御信号が回線制御回路12に供給されて、回線制御回路12において発信先通知信号が示す電話番号で指定された呼び出し先との回線接続処理が実行される。
【0133】
そして、呼び出し先との通話回線が接続されると、回線制御回路12から制御部23に接続完了信号が供給されて、制御部23から無線送受信回路15に呼び出し応答通知信号が供給される。そして、無線送受信回路15、アンテナ16、のアンテナ51及び無線送受信回路52を介して呼び出し応答通知信号がインターネット電話対応子機5の制御部61に供給される。
【0134】
その後は、上述と同様にして、転送処理等が実行される。
【0135】
以上説明したように、本実施形態によれば、一般公衆回線Xに接続される親機1と複数の子機3−kとは、無線通信により相互に内線通話接続して通話音声信号を送受信することにより内線通話が可能であって、インターネット電話対応子機5の制御部61は、無線送受信回路62を制御して、上記内線と同一の通信規格(例えば、FHSS−WDCT準拠等)で親機1及び子機3−kと内線通話接続して通話音声信号を送受信する一方、ネットワークインタフェース59を介して、一般公衆回線X及び上記内線とは、プロトコル、接続方式、音声信号の符号化等の通信規格の異なるインターネット電話サービスシステムの通話回線に、インターネットを介して接続して通話音声信号を送受信するようになっている。そして、インターネット電話対応子機5の制御部61は、内線通話接続された親機1または子機3−kのいずれかの電話機から受信された通話音声信号をインターネットを介して接続された通信回線に対して送信させ、且つ当該通信回線から受信された通話音声信号を内線接続された電話機に送信させるように制御する。
【0136】
従って、コードレス電話基本システム(親機1及び子機3−k)として内線通話が可能となっていれば、インターネット電話対応子機5を追加することにより、コードレス電話基本システムを大幅に機能拡張することなくインターネット電話サービスシステムを利用した通話が可能となる。
【0137】
具体的には、インターネットに対して発信して通話する場合、親機1及び子機3−kは、インターネット電話対応子機5を内線呼び出しする際に、呼び出し元の内線番号を通知する代わりにインターネット電話サービスシステムにおけるユーザ名を通知することでインターネット電話サービスシステムを利用した通話を行うことが可能であるし、インターネットから着信して通話する場合は、通常の内線通話に対する応答と同様の動作で通話を行うことが可能である(必要であれば、呼び出し先のユーザ名や呼び出し元のユーザ名を表示すれば良い)。
【0138】
しかも、インターネット電話サービスシステムの通話回線に接続する機能はインターネット電話対応子機5内部に搭載されており、インターネット電話用のアプリケーションプログラムがインストールされた端末装置に対して当該アプリケーションプログラムにより提供されるAPI等を利用してコマンドを送信し、当該端末装置を制御して上記通話回線に接続させるような必要がないため、端末装置が不要である。
【0139】
また、インターネット電話対応子機5は、インターネットを介して接続された通話回線から受信された通話音声信号または内線接続された親機1または子機3−kから受信された通話音声信号に対応する音声をスピーカ56により拡声し、マイクロホン57により集音された音声に対応する通話音声信号を上記通話回線または内線接続された親機1または子機3−kに送信するので、ユーザは、インターネット電話対応子機5を用いて、インターネットを介した通話、内線通話及び一般公衆回線Xを介した通話を行うことが可能である。
【0140】
更に、インターネット電話対応子機5は、親機1と内線接続し、親機1は一般公衆回線Xから受信された通話音声信号をインターネット電話対応子機5に送信し、当該通話音声信号はインターネット電話対応子機5によりインターネットを介して接続された通話回線に送信し、インターネット電話対応子機5により当該通話回線から受信された親機1に送信された通話音声信号を、親機1が一般公衆回線Xに送信するので、一般公衆回線Xとインターネットを介して接続された通話回線との間の着信転送(転送電話)を行うことが可能となり、更に、インターネット電話対応子機5による3者通話も可能となる。
【0141】
また更に、親機1は、一般公衆回線Xから受信された通話音声信号及びインターネット電話対応子機5から受信された通話音声信号に対応する音声をスピーカ20により拡声し、マイクロホン21により集音された音声に対応する通話音声信号を一般公衆回線X及びインターネット電話対応子機5に送信するので、親機1による3者通話も可能となる。
【0142】
更にまた、子機3−kは、内線接続された親機1から受信された通話音声信号及びインターネット電話対応子機5から受信された通話音声信号に対応する音声をスピーカ36により拡声し、マイクロホン37により集音された音声に対応する通話音声信号を親機1及びインターネット電話対応子機5に送信するので、子機3−kによる3者通話も可能となる。
【0143】
また更に、インターネット電話対応子機5のUSBに端末装置を接続することにより、インターネットを介して通話中の相手の端末装置との間でデータファイルの送受信が可能となる。
【0144】
なお、上記説明した実施形態においては、インターネット電話対応子機5自体が通話機能を備えていたが、必ずしも通話機能を備える必要はない。
【0145】
また、インターネット電話対応子機5とルータ6との間を有線で接続するのではなく、無線(例えば、IEEE802.11やIEEE802.15等)によりデータを送受信するようにしても良い。
【0146】
また、インターネット電話対応子機5とモデム7とを直接接続しても良い。
【0147】
また、電話システムSにおける内線接続は無線通信によるものではなく有線で接続されるようにしても良い。
【0148】
また、親機1や子機3−kにUSBインタフェース等を備えさせ、当該USBインタフェースに端末装置を接続して、当該端末装置とインターネットを介して通話中の相手の端末装置との間でデータファイルの送受信を行うように構成しても良い。
【0149】
また、上記実施形態においては、第1の外線に一般公衆回線Xを適用し、第2の外線にインターネット電話サービスシステムを利用して接続される通話回線を適用していたが、これらの一部または全部を、他の通信規格に対応する電話回線等に変更して本願を適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0150】
【図1】実施形態に係る電話システムSの概要構成を示すブロック図である。
【図2】実施形態に係る親機1の概要構成を示すブロック図である。
【図3】実施形態に係る子機3−kの概要構成を示すブロック図である。
【図4】実施形態に係るインターネット電話対応子機5の概要構成を示すブロック図である。
【図5】実施形態に係る電話システムSのインターネットに発信して通話する場合における処理例を示すフローチャートである。
【図6】実施形態に係る電話システムSのインターネットから着信して通話する場合における処理例を示すフローチャートである。
【図7】実施形態に係る電話システムSの3者通話を行う場合における処理例を示すフローチャートである。
【図8】実施形態に係る電話システムSの着信転送を行う場合における処理例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0151】
1 親機
3−k 子機
5 インターネット電話対応子機
6 ルータ
7 モデム
8 スプリッタ
11 検波回路
12 回線制御回路
13 通話回路
14、33、53 DSP
15、32、52 無線送受信回路
16、31、51 アンテナ
17、34、54 表示部
18、35、55 キー操作部
20、36、56 スピーカ
21、37、57 マイクロホン
22、38、58 記憶部
23、39、61 制御部
59 ネットワークインタフェース
60 USBインタフェース
X 一般公衆回線
S 電話システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相互に内線通話接続して音声信号の送受信が可能な複数の電話機であって第1の外線に通話接続される親機を含む電話機と、当該各電話機とは別個の通信装置と、により構成される電話システムにおける当該通信装置であって、
各前記電話機に夫々前記内線と同一の通信規格により内線通話接続して音声信号を送受信する内線通信手段と、
当該通信装置とは別個の端末装置であって、他の装置から受信した通話接続の要求を示す接続要求情報に基づいて前記第1の外線及び内線とは通信規格の異なる第2の外線に通話接続する端末装置を介さずに、当該第2の外線に通話接続して音声信号を送受信する外線通信手段と、
前記内線通話接続された電話機から受信された音声信号を前記外線通信手段により前記第2の外線に送信させ、且つ前記第2の外線から受信された音声信号を前記内線通信手段により前記内線通話接続された電話機に送信させる通信制御手段と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
請求項1に記載の通信装置において、
前記第2の外線から受信された音声信号に対応する音声を出力する出力手段と、
ユーザの発話音声を入力するための入力手段と、を更に備え、
前記通信制御手段は、前記入力された音声に対応する音声信号を前記外線通信手段により前記第2の外線に送信させることを特徴とする通信装置。
【請求項3】
請求項2に記載の通信装置において、
前記出力手段は、前記内線通話接続された電話機から受信された音声信号に対応する音声を出力し、
前記通信制御手段は、前記入力された音声に対応する音声信号を前記内線通信手段により前記内線通話接続された電話機に送信させることを特徴とする通信装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の通信装置において、
前記内線通信手段は、前記第1の外線に接続された親機に内線通話接続し、
前記親機は、前記第1の外線から受信された音声信号を前記内線通信手段に送信し、且つ前記内線通信手段から受信された音声信号を前記第1の外線に送信することを特徴とする通信装置。
【請求項5】
請求項4に記載の通信装置において、
前記親機は、前記第1の外線から受信された音声信号に対応する音声を出力しつつ、前記内線通信手段から受信された音声信号に対応する音声を出力し、ユーザにより入力された発話音声に対応する音声信号と、前記内線通信手段から受信された音声信号と、を含む音声信号を前記第1の外線に送信しつつ、前記入力された発話音声に対応する音声信号と、前記第1の外線から受信された音声信号と、を含む音声信号を前記内線通信手段に送信することを特徴とする通信装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の通信装置において、
前記内線通信手段は、前記親機を除く前記電話機である子機に内線通話接続し、
前記親機は、前記第1の外線から受信された音声信号を前記内線通話接続された子機に送信し、且つ当該子機から受信された音声信号を前記第1の外線に送信し、
前記子機は、前記親機から受信された音声信号に対応する音声を出力しつつ、前記内線通信手段から受信された音声信号に対応する音声を出力し、ユーザにより入力された発話音声に対応する音声信号と、前記内線通信手段から受信された音声信号と、を含む音声信号を前記親機に送信しつつ、前記入力された発話音声に対応する音声信号と、前記親機から受信された音声信号と、を含む音声信号を前記内線通信手段に送信することを特徴とする通信装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の通信装置において、
前記内線は、無線を用いて接続される電話回線であり、
前記第1の外線は、公衆電話回線であり、
前記第2の外線は、インターネットプロトコルを用いて接続される電話回線であることを特徴とする通信装置。
【請求項8】
相互に内線通話接続して音声信号の送受信が可能な複数の電話機であって第1の外線に通話接続される親機を含む電話機と、当該各電話機とは別個の通信装置と、により構成される電話システムにおける当該通信装置であって、各前記電話機に夫々前記内線と同一の通信規格により内線通話接続して音声信号を送受信する内線通信手段と、当該通信装置とは別個の端末装置であって、他の装置から受信した通話接続の要求を示す接続要求情報に基づいて前記第1の外線及び内線とは通信規格の異なる第2の外線に通話接続する端末装置を介さずに、当該第2の外線に通話接続して音声信号を送受信する外線通信手段と、を備える通信装置による通信方法において、
前記内線通話接続された電話機から受信された音声信号を前記外線通信手段により前記第2の外線に送信させ、且つ前記第2の外線から受信された音声信号を前記内線通信手段により前記内線通話接続された電話機に送信させる工程を備えることを特徴とする通信方法。
【請求項9】
相互に内線通話接続して音声信号の送受信が可能な複数の電話機であって第1の外線に通話接続される親機を含む電話機と、当該各電話機とは別個の通信装置と、により構成される電話システムにおける当該通信装置に含まれるコンピュータを、
各前記電話機に夫々前記内線と同一の通信規格により内線通話接続して音声信号を送受信する内線通信手段、
当該通信装置とは別個の端末装置であって、他の装置から受信した通話接続の要求を示す接続要求情報に基づいて前記第1の外線及び内線とは通信規格の異なる第2の外線に通話接続する端末装置を介さずに、当該第2の外線に通話接続して音声信号を送受信する外線通信手段、
前記内線通話接続された電話機から受信された音声信号を前記外線通信手段により前記第2の外線に送信させ、且つ前記第2の外線から受信された音声信号を前記内線通信手段により前記内線通話接続された電話機に送信させる通信制御手段、
として機能させることを特徴とする通信処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−5185(P2008−5185A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−172158(P2006−172158)
【出願日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【出願人】(000111878)パイオニアコミュニケーションズ株式会社 (44)
【Fターム(参考)】