説明

通信装置および切替方法

【課題】ユーザが、直感的な操作によって容易に通信装置の通信方式を切り替える。
【解決手段】通信装置100は、通信方式が相異なる複数の通信回路123、および各通信回路に対応する複数のランドパターン121を有する回路基板120と、回路基板120を収容する外装本体130と、外装本体130に対して平行に摺動可能に設けられる外装可動部135と、外装可動部135に設けられ、非接触通信に用いられる搬送波を発生させるループアンテナ110と、ループアンテナ110の端部に接続され、弾性を有する接触端子115とを備え、接触端子115が複数のランドパターン121のうちのいずれかに押圧接触されることによって、ループアンテナ110が複数の通信回路123のうちのいずれかに接続され、外装可動部135が摺動することによって、接触端子115が押圧接触されるランドパターンが切り替わる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置および切替方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、非接触IC(Integrated Circuit)カードや、RFID(Radio Frequency Identification)タグ、非接触ICチップを搭載した携帯電話などの非接触通信装置(以下、非接触ICカードを例として説明する)と、リーダライタやリーダライタ機能を有する携帯電話などの通信装置(以下、リーダライタを例として説明する)とを用いた非接触通信が広く行われている。かかる非接触通信には、複数の通信方式が存在する。例えば、周波数帯域として13.56MHz帯を用いる非接触通信には、ISO/IEC14443のTypeAおよびTypeB(以下、単に「TypeA」、「TypeB」という)、さらにISO/IEC18092という3つの通信規格による通信方式が存在する。わが国においては、FeliCa(登録商標)として知られるISO/IEC18092が最も普及しているが、TypeAおよびTypeBも、taspo(登録商標)や、住民基本台帳カード、自動車運転免許証などで用いられている。
【0003】
上記の複数の通信方式の間では、変調方式や、符号化方式、通信速度などの仕様が異なる。例えば、リーダライタから非接触ICカードへの送信の際の変調方式が、TypeAにおいてはASK(Amplitude Shift Keying)100%であるのに対し、TypeBおよびISO/IEC18092においてはASK10%と異なる。また、リーダライタから非接触ICカードへの送信の際の符号化方式は、TypeAでは変形ミラー符号、TypeBではNRZ(Non Return to Zero)符号、ISO/IEC18092ではマンチェスタ符号と、3つの通信方式でそれぞれ異なっている。さらに、非接触ICカードからリーダライタへの送信の際には、TypeAおよびTypeBが副搬送波をOOK(On Off Keying)変調またはBPSK(Binary Phase Shift Keying)変調するのに対し、ISO/IEC18092では搬送波をASK10%変調する。このような各通信方式間の仕様の相違のために、従来は、異なる通信方式に従う複数の非接触ICカードと非接触通信する場合、それぞれの通信方式に対応する複数のリーダライタを用意する必要があった。複数のリーダライタを用意する場合、余分なコストが発生するだけでなく、機器配置が煩雑になり、ユーザの使い勝手が大きく低下する。
【0004】
そこで、リーダライタにおいて、非接触ICカードに対する通信方式を切り替えることによって、複数の通信方式に1つのリーダライタで対応する技術が開発されている。例えば、特許文献1には、ホスト装置からの指令またはリーダライタでの選択によって、CPU(Central Processing Unit)からなる通信制御手段を制御し、非接触通信に用いるプロトコルを切り替える技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平4−42383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に記載の技術によって、ホスト装置からの指令またはリーダライタでの選択を介して通信制御手段に通信方式を切り替えさせる場合、ユーザが切り替えのためにホスト装置またはリーダライタのスイッチなどを操作する動作は、非接触ICカードを非接触通信のためにリーダライタに近づける動作とは別個のものとなる。従って、ユーザは切替操作を直感的に行えず、煩雑感が生じるという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、ユーザが直感的な操作によって容易に通信装置の通信方式を切り替えることが可能な、新規かつ改良された通信装置および切替方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、非接触通信装置に対する通信方式が相異なる複数の通信回路、および上記各通信回路に対応する複数のランドパターンを有する回路基板と、上記回路基板を収容する外装本体と、上記外装本体に対して平行に摺動可能に設けられる外装可動部と、上記外装可動部に設けられ、非接触通信に用いられる搬送波を発生させるループアンテナと、上記ループアンテナの端部に接続され、弾性を有する接触端子とを備え、上記接触端子が上記複数のランドパターンのうちのいずれかのランドパターンに押圧接触されることによって、上記ループアンテナが上記複数の通信回路のうちのいずれかに接続され、上記外装可動部が摺動することによって、上記接触端子が押圧接触されるランドパターンが切り替わる通信装置が提供される。
【0009】
かかる構成によって、非接触通信装置をかざすループアンテナと同じ部分を摺動することで、リーダライタの非接触通信装置に対する通信方式を切り替えることができ、ユーザは通信方式の切替操作を直感的に行うことができる。
【0010】
上記外装可動部は、上記外装本体に対して垂直に押下可能に設けられ、上記外装可動部が押下されたときに、上記接触端子が上記複数のランドパターンのうちのいずれかに接触し、上記外装可動部が押下されないときに、上記接触端子が上記複数のランドパターンのうちのいずれからも離隔してもよい。
【0011】
上記外装可動部が、上記接触端子が上記複数のランドパターンのいずれにも接触しない位置に摺動することによって、上記ループアンテナが上記複数の通信回路のうちのいずれにも接続されず、上記ループアンテナが上記搬送波の発生を停止してもよい。
【0012】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、非接触通信装置に対する通信方式が相異なる複数の通信回路、および上記各通信回路に対応する複数のランドパターンを有する回路基板と、上記回路基板を収容する外装本体と、上記外装本体に対して平行に摺動可能に設けられる外装可動部と、上記外装可動部に設けられるループアンテナと、上記ループアンテナの端部に接続され、弾性を有する接触端子とを備える通信装置において、上記通信方式を切り替える切替方法であって、上記接触端子が上記複数のランドパターンのうちの第1のランドパターンに押圧接触されることによって、上記ループアンテナが上記第1のランドパターンに対応する第1の通信回路に接続され、上記第1の通信回路の通信方式によって上記非接触通信装置と非接触通信するステップと、上記外装可動部が摺動することによって、上記接触端子が接触するランドパターンを、上記第1のランドパターンから、上記複数のランドパターンのうちの第2のランドパターンに切り替えるステップと、上記接触端子が上記第2のランドパターンに押圧接触されることによって、上記ループアンテナが上記第2のランドパターンに対応する第2の通信回路に接続され、上記第2の通信回路の通信方式によって上記非接触通信装置と非接触通信するステップとを含む切替方法が提供される。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように本発明によれば、ユーザが直感的な操作によって容易にリーダライタの通信方式を切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るリーダライタの斜視図である。
【図2】同実施形態に係るリーダライタの上面図である。
【図3】同実施形態に係るリーダライタの機能構成の一例を示すブロック図である。
【図4】同実施形態に係るリーダライタの回路構成について説明するための説明図である。
【図5】同実施形態に係るリーダライタのループアンテナおよびRF基板について説明するための模式的な斜視図である。
【図6】同実施形態に係るリーダライタのRF基板について説明するための模式的な上面図である。
【図7a】同実施形態に係るリーダライタにおける外装可動部の摺動について説明するための模式的な部分縦断面図である。
【図7b】同実施形態に係るリーダライタにおける外装可動部の摺動について説明するための模式的な部分縦断面図である。
【図8a】本発明の第2の実施形態に係るリーダライタにおける外装可動部の押下について説明するための模式的な部分縦断面図である。
【図8b】同実施形態に係るリーダライタにおける外装可動部の押下について説明するための模式的な部分縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することによって重複説明を省略する。
【0016】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.第1の実施の形態
1−1.非接触通信の概要
1−2.リーダライタの構成
1−3.リーダライタの通信方式切替方法
1−4.まとめ
2.第2の実施の形態
3.補足
【0017】
<1.第1の実施形態>
[1−1.非接触通信の概要]
まず、本発明の第1の実施形態に係るリーダライタが行う非接触通信の概要について説明する。なお、リーダライタは、本発明の通信装置の一例である。
【0018】
ここでは、非接触ICカードを非接触通信装置の例として説明する。非接触ICカードは、薄型のカード外装内に、リーダライタと非接触通信するためのアンテナと、所定の演算処理を実行可能な集積回路(IC)が搭載されたICチップとを備えている。これによって、非接触ICカードは、リーダライタとの間で、電磁波を用いて非接触通信することができる。従って、非接触ICカードを、リーダライタが発する電磁波(以下、搬送波という)の有効範囲内に位置させるだけで(すなわち、非接触ICカードをリーダライタにかざすだけで)、非接触ICカード内のデータを読み書きすることができる。かかる非接触ICカードは、リーダライタへの抜き差しなどによって位置を固定する必要がないため使い易く、迅速にデータを送受信でき、改造・変造しにくいため安全性が高く、データを書き換えることでカード自体を何度も再利用可能であるといった利点がある。そのため、非接触ICカードの用途は多様化している。非接触ICカードは現在、例えば、電子マネーカード、交通機関カード、個人認証用カード、ポイントカード、クーポンカード、電子チケットカード、電子決済カードなどに用いられている。
【0019】
上記の非接触ICカードとリーダライタとの間で行われる非接触通信は、例えば数cm程度の近接した距離での無線通信である。ここで、かかる非接触通信における通信方式について、非接触通信の一連のトランザクションの一例を用いて説明する。まず、リーダライタは、ホスト装置からの命令に従って各種のコマンドを発行し、当該コマンドを符号化する。次に、リーダライタは、搬送波を変調して、符号化された上記コマンドを非接触ICカードに送信する。非接触ICカードは、搬送波を復調して符号化された上記コマンドを取得し、さらに復号化によって上記コマンドを取得する。続いて、非接触ICカードは、このコマンドに対する応答信号を生成し、当該応答信号を符号化する。さらに、非接触ICカードは、搬送波または副搬送波を変調して、符号化された上記応答信号をリーダライタに送信する。リーダライタは、変調された搬送波または副搬送波を復調して、符号化された上記応答信号を取得し、さらに復号化によって上記応答信号を取得する。リーダライタと非接触ICカードとは、このようなトランザクションを繰り返して、所定のサービスに関する情報を互いに送受信する。
【0020】
非接触通信の通信方式では、例えば、上記の一連のトランザクションにおける符号化および復号化の方式、変調および復調の方式、ならびに通信速度が規定されている。かかる非接触通信の通信方式は、複数存在しうる。例えば、搬送波の周波数帯域として13.56MHz帯を用いる非接触通信では、3つの通信方式が存在する。当該周波数帯域で非接触通信する非接触ICカードは、3つの通信方式のいずれかを用いる。通信方式が相違する非接触ICカードとリーダライタとは、相互に非接触通信することができない。そのため、リーダライタが当該周波数帯域で非接触通信する非接触ICカードすべてと非接触通信するためには、それぞれの通信方式に対応する通信回路を備え、これらの通信回路を、非接触通信する非接触ICカードが用いている通信方式に応じて切り替えることが必要になる。
【0021】
[1−2.リーダライタの構成]
次に、図1〜図6を参照して、本発明の第1の実施形態に係るリーダライタの構成について説明する。
【0022】
図1は、本発明の第1の実施形態に係るリーダライタ100の斜視図である。図1を参照すると、リーダライタ100は、外装本体130および外装可動部135を備える。外装可動部135にはループアンテナ110が設けられており、リーダライタ100は、ループアンテナ110を用いて、非接触ICカード200と非接触通信する。非接触ICカード200は、アンテナ部210およびICチップ220を備える。
【0023】
外装本体130は、リーダライタ100を構成する部品を収容する部材であって、筐体とも呼ばれる。外装本体130は、例えば、プラスチックなどの合成樹脂や、金属材料によって形成される。図示されている外装本体130は略直方体形状を有しているが、これには限られず、例えば外装本体130は多角柱や円柱の形状を有していてもよい。リーダライタ100が、パーソナルコンピュータなどのホスト装置(図示せず)に外付けされる場合、外装本体130には、図示されているように接続用のケーブルが取り付けられてもよい。また、リーダライタ100がホスト装置に内蔵される場合、外装本体130は、当該ホスト装置の外装と一体となっていてもよい。
【0024】
ここで、外装本体130の各面のうち、非接触ICカード200がかざされる面を、外装本体130の通信面とする。当該通信面は、外装本体130の上面として図示されているが、これには限られず、例えば側面であってもよい。また、当該通信面には、後述する外装可動部135を設けるための開口部が設けられる。開口部の形状は、略矩形として図示されているが、これには限られず、例えば六角形や角丸長方形であってもよい。
【0025】
外装可動部135は、外装本体130の通信面に、外装本体130に対して平行に摺動可能に設けられる、板状の部材である。外装可動部135は、例えば、外装本体130と同様に、プラスチックなどの合成樹脂や、金属材料によって形成される。ただし、ループアンテナ110が外装可動部135の内部に設けられる場合、外装可動部135は、ループアンテナ110が発生する磁界を妨げることがないよう合成樹脂などの非磁性体によって形成される。外装可動部135は、例えば、図示されているように、外装本体130の開口部に設けられる。この場合、外装可動部135は、摺動可能なように、開口部の一部に嵌め込まれる形で設けられる。外装可動部135は、略矩形として図示されているが、これには限られず、例えば六角形や角丸長方形であってもよい。
【0026】
ここで、外装可動部135が摺動可能な、外装本体130に対して平行な方向とは、例えば、外装本体130の通信面に対して平行な方向である。当該方向は、図示されているように、外装本体130の略矩形の通信面の長手方向でありうるが、これには限られず、当該通信面に対して平行ないかなる方向であってもよい。かかる摺動は、例えば、図示されているように、略矩形である開口部の2つの長辺にそれぞれ設けられた溝と、同じく略矩形である外装可動部135の2つの長辺にそれぞれ設けられた突条とが係合する構造により可能となる。なお、外装本体130と外装可動部135との間の係合構造には、公知の他の係合構造が用いられてもよい。
【0027】
ループアンテナ110は、外装可動部135に設けられるアンテナである。ループアンテナ110は、例えば、銅やアルミニウムなどの金属による配線からなるコイルである。ループアンテナ110は、交流電流を供給されることによって所定の周波数の磁界(搬送波)を発生し、リーダライタ100は、当該搬送波を用いて非接触ICカード200と非接触通信する。ループアンテナ110は、図示されているように、外装可動部135の内部に設けられてもよく、また外装可動部135の表面に露出して設けられてもよい。ループアンテナ110が外装可動部135に設けられるため、ユーザは、ループアンテナ110を含む外装可動部135に対して非接触ICカード200をかざす。
【0028】
後述するように、リーダライタ100においては、外装可動部135を外装本体130に対して平行に摺動することによって、リーダライタ100の非接触ICカード200に対する通信方式を切り替えることができる。ユーザは、非接触ICカード200をかざす部分である外装可動部135を、摺動によって通信方式を切り替えるスイッチとしても用いることができる。ループアンテナ110が、非接触ICカード200と非接触通信するための通信回路と接続される態様については後述する。
【0029】
非接触ICカード200は、リーダライタ100と非接触通信する。具体的には、非接触ICカード200は、アンテナ部210によって、ループアンテナ110が発生した搬送波を受信する。ICチップ220は、搬送波の直流成分を駆動電圧として用いる。また、ICチップ220は、搬送波の交流成分をデータとして取り出して処理し、アンテナ部210を介した搬送波の負荷変調により、リーダライタ100に応答信号を送信する。非接触ICカード200は、外装可動部135に設けられたループアンテナ110に対向してかざされることで、ループアンテナ110が発生する磁界を受け、リーダライタ100と上記のように非接触通信することができる。
【0030】
図2は、本発明の第1の実施形態に係るリーダライタ100の上面図である。図示されているように、外装本体130および外装可動部135のそれぞれの表面には目印が設けられてもよい。これらの目印は、外装可動部135の目印と外装本体130の目印とが符合した場合に、リーダライタ100が非接触ICカード200に対して用いる通信方式を示す。ユーザは、目印に合わせて外装可動部135を摺動させることによって、通信方式の切り替えを視覚的に認識することができる。外装本体130および外装可動部135に設けられる位置を示す目印は、図示されているように三角形でもよく、また線や四角形などでもよい。外装本体130の目印に対応して記載される文言は、図示されているように「タイプA」または「タイプB」など通信方式そのものの名称でもよく、また「taspo(登録商標)」、「住民基本台帳カード」、または「自動車運転免許証」など、それぞれの通信方式の代表的な用途を示すものであってもよい。このように、外装本体130および外装可動部135に目印を設けることにより、ユーザは通信方式の切り替えを視覚的に認識でき、より直感的に切替操作を行うことができる。
【0031】
図3は、本発明の第1の実施形態に係るリーダライタ100の機能構成の一例を示すブロック図である。図3を参照すると、本実施形態に係るリーダライタ100は、ループアンテナ110と、RF基板120とを備え、非接触ICカード200と非接触通信する。RF基板120は、本発明における回路基板の一例であって、通信回路123、制御部125、記憶部127、インターフェース129を含む。以下で各部について詳述するが、ループアンテナ110および非接触ICカード200については、図1を参照して詳細に説明したため、ここでは説明を省略する。
【0032】
RF基板120は、例えば板状の絶縁体基材に銅などの導電体で回路が構成された回路基板である。RF基板120上には、通信回路123が実装される。さらに、RF基板120上には、制御部125、記憶部127、およびインターフェース129が実装される。なお、制御部125、記憶部127、およびインターフェース129は、リーダライタ100の他の部位に実装されて、データ伝送路としてのバスによって通信回路123に接続されていてもよい。
【0033】
通信回路123は、ループアンテナ110に所定の周波数帯域(例えば13.56MHz)の磁界(搬送波)を発生させることで、非接触ICカード200に電力を伝送する。また、通信回路123は、制御部125の指示により、所定のコマンドやデータを符号化し、さらに符号化した当該コマンドやデータに応じて搬送波を変調することによって、当該コマンドやデータを非接触ICカード200に送信する。また、通信回路123は、ループアンテナ110を用いて、非接触ICカード200が変調した搬送波または副搬送波を受信し、これを復調して、非接触ICカード200から送信されたコマンドやデータを取得し、制御部125に出力する。例えば、通信回路123は、ループアンテナ110の端部における電圧の振幅変化を包絡線検波し、検波した信号を2値化することによって、非接触ICカード200からの応答信号を復調する。
【0034】
制御部125は、例えばCPUで構成され、リーダライタ100内の各部を制御するとともに、所定の演算処理を行う。かかる制御部125は、記憶部127に記憶されたプログラムに従って動作し、所定のサービスに関する演算処理や、コマンド生成、各種情報の送受信の制御などを実行する。これにより、リーダライタ100は、非接触ICカード200に対するカード検出(ポーリング)、相互認証、データの読み書きなどを実行できる。
【0035】
記憶部127は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、ハードディスクドライブなどの記憶装置で構成され、各種の情報を永続的または一時的に記憶する。例えば、記憶部127は、非接触通信により所定のサービスを提供するために制御部125を動作させるためのプログラム、非接触ICカード200から取得したデータ、制御部125によって演算されたデータなどといった各種データを記憶する。
【0036】
インターフェース129は、リーダライタ100を、ホスト装置や他の回路などと接続するためのインターフェースである。インターフェース129は、例えば、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)や、ネットワーク端子などである。かかるインターフェース129により、リーダライタ100は、例えばホスト装置からの送信命令に応じて非接触ICカード200にコマンドを送信し、また非接触ICカード200から取得したデータをホスト装置に送信することができる。
【0037】
図4は、本発明の第1の実施形態に係るリーダライタ100の回路構成について説明するための説明図である。図4を参照すると、本実施形態に係るリーダライタ100は、通信回路123として、非接触ICカード200に対する通信方式が相異なる複数の通信回路123a〜123cを備える。ループアンテナ110は、例えば、2つの端子のうちの一方が上記の通信回路123a〜123cのうちのいずれかに接続され、他方が接地されるように配置される。本実施形態においては、通信回路123aはTypeAの通信方式によって非接触通信する通信回路であり、通信回路123bはTypeBの通信方式によって非接触通信する通信回路であり、通信回路123cはISO/IEC18092の通信方式によって非接触通信する通信回路である。それぞれの通信方式の仕様は下記の表1の通りである。
【0038】
【表1】

【0039】
リーダライタ100では、ループアンテナ110が接続される通信回路を、通信回路123a〜123cの間で切り替え可能にすることで、上記の3つの通信方式に1つのリーダライタで対応することができる。なお、ここでは、搬送波の周波数帯域として13.56MHz帯を用いる非接触通信の通信方式として上記の3つの通信方式を例示しているが、リーダライタ100によって切り替え可能な通信方式はこれに限られない。リーダライタ100によって切り替え可能な通信方式は、ISO/IEC15693による通信方式など13.56MHz帯を用いる他の通信方式であってもよいし、13.56MHz帯以外の周波数帯域を用いる非接触通信の通信方式であってもよい。
【0040】
図5は、本発明の第1の実施形態に係るリーダライタ100の、ループアンテナ110およびRF基板120について説明するための模式的な斜視図である。図5を参照すると、外装可動部135に設けられるループアンテナ110の端部には、弾性を有する接触端子115が接続されている。接触端子115は、例えば銅などの導電体で構成された端子であって、例えば線状または板状の形状を有することにより弾性を有する。一方、外装本体130に収容されるRF基板120には、通信回路123に接続されるランドパターン121が設けられている。ランドパターン121は、RF基板120上に設けられた導電体のパターンである。ランドパターン121に接触端子115が押圧接触されることによって、ループアンテナ110が接触端子115およびランドパターン121を介して通信回路123に接続される。
【0041】
リーダライタ100において、ループアンテナ110が設けられている外装可動部135は、図中の上方からRF基板120を収容する外装本体130に押し付けられて設置される。この際、ランドパターン121は、RF基板120の図中の上側の面の、接触端子115に対応する位置に設けられる。従って、接触端子115はランドパターン121に図中の上方から押圧接触される。接触端子115およびランドパターン121はいずれも導電体であるため、このとき、ループアンテナ110は接触端子115およびランドパターン121を介して通信回路123に電気的に接続される。ループアンテナ110が通信回路123電気的に接続されることによって、リーダライタ100は非接触ICカード200と非接触通信することが可能になる。
【0042】
さらに、ループアンテナ110が設けられている外装可動部135は、外装本体130に対して平行に摺動可能である。本実施形態において、外装可動部135が摺動可能な方向は、図中の左右方向である。外装可動部135の摺動に伴って、ループアンテナ110および接触端子115も図中の左右方向に移動する。また、ランドパターン121は、図示されているように複数のランドパターンからなり、当該複数のランドパターンは、図中の左右方向に配列されている。従って、外装可動部135が図中の左右方向に摺動することによって、接触端子115は、図中の左右方向に配列された複数のランドパターン上を移動する。これによって、接触端子115が押圧接触されるランドパターン121が、複数あるうちの異なるランドパターンに切り替わる。かかる切り替えの詳細な方法については後述する。
【0043】
図6は、本発明の第1の実施形態に係るリーダライタ100のRF基板120について説明するための模式的な上面図である。図6を参照すると、RF基板120は、ランドパターン121として、通信回路123a〜123cにそれぞれ対応するランドパターン121a〜121c、通信回路に接続しないダミーのランドパターン121d、および接地線に接続されるランドパターン121eを備えることが図示されている。以下でランドパターン121a〜121eおよび通信回路123a〜123cについて詳述する。
【0044】
ランドパターン121aは、通信回路123aに接続される。通信回路123aは、TypeAの通信方式によって非接触通信する通信回路であり、送信回路と受信回路からなる。図示されているように、送信回路には、変形ミラー符号化方式によってコマンドやデータを符号化する符号化器、およびASK100%変調方式によって搬送波を変調する変調器が接続され、発振器から交流電流が供給される。受信回路には、復調器、副搬送波フィルタ、およびマンチェスタ符号化方式によって応答信号を復号化する復号器が接続される。
【0045】
ランドパターン121bは、通信回路123bに接続される。通信回路123bは、TypeBの通信方式によって非接触通信する通信回路であり、送信回路と受信回路からなる。図示されているように、送信回路には、NRZ符号化方式によってコマンドやデータを符号化する符号化器、およびASK10%変調方式によって搬送波を変調する変調器が接続され、発振器から交流電流が供給される。受信回路には、復調器、復調器(BPSK)、位相反転回路、およびNRZ符号化方式によって応答信号を復号化する復号器が接続される。
【0046】
ランドパターン121cは、通信回路123cに接続される。通信回路123cは、ISO/IEC18092の通信方式によって非接触通信する通信回路であり、送信回路と受信回路からなる。図示されているように、送信回路には、マンチェスタ符号化方式によってコマンドやデータを符号化する符号化器、およびASK10%変調方式によって搬送波を変調する変調器が接続され、発振器から交流電流が供給される。受信回路には、復調器、およびマンチェスタ符号化方式によって応答信号を復号化する復号器が接続される。
【0047】
上記の通信回路123a〜123cの送信回路および受信回路は、いずれも制御部125に接続される。通信回路123a〜123cは、非接触ICカード200に送信するためのコマンドやデータを制御部125から入力され、非接触ICカード200から受信した応答信号を制御部125に出力する。
【0048】
ランドパターン121eは、接地線に接続される。ループアンテナ110の2つの端部にそれぞれ押圧接触される接触端子115のうち、一方はランドパターン121a〜121cに接触し、他方はランドパターン121eに接触するようにランドパターン121を配置することで、通信回路123からループアンテナ110を通って接地線に接続される回路を形成することができる。
【0049】
ランドパターン121dは、通信回路に接続しないダミーのランドパターンである。外装可動部135の摺動によって、接触端子115がランドパターン121dに接触した場合、接触端子115は、ランドパターン121a〜121cのうちのいずれにも接触せず、従ってループアンテナ110は通信回路123a〜123cのうちのいずれにも接続されない。この場合、ループアンテナ110は搬送波の発生を停止する。このようなダミーのランドパターン121dを設けることにより、例えば非接触通信の通信方式の切り替えと一連の動作によって非接触通信を停止することができる。これによって、非接触通信が不要な場合のリーダライタ100の消費電力を節約することができる。なお、ダミーのランドパターン121dは、必ずしもランドパターンとして用意される必要はなく、RF基板120上の回路が構成されていない部分に接触端子115を接触させても、同様の効果を得ることができる。
【0050】
[1−3.リーダライタの通信方式切替方法]
続いて、図7aおよび図7bを参照して、本発明の第1の実施形態に係るリーダライタ100において、非接触ICカード200に対する通信方式を切り替える方法について説明する。図7aおよび図7bは、本発明の第1の実施形態に係るリーダライタ100における外装可動部135の摺動について説明するための模式的な部分縦断面図である。
【0051】
まず、図7aを参照すると、外装可動部135に設けられるループアンテナ110の端部に接続される接触端子115は、RF基板120上の第1のランドパターンであるランドパターン121aに押圧接触されている。この場合、ループアンテナ110は、接触端子115およびランドパターン121aを介して、ランドパターン121aが対応する通信回路123aに接続される。通信回路123aの通信方式はTypeAの通信方式なので、リーダライタ100は、TypeAの通信方式を用いて非接触ICカード200と非接触通信する。
【0052】
次に、ユーザが、リーダライタ100の非接触ICカード200に対する通信方式を、TypeAの通信方式からTypeBの通信方式に切り替えることを所望したとする。この場合、ユーザは、外装可動部135を、外装本体130に対して平行に、具体的には図中の右向きに摺動させる。外装可動部135が図中の右方向に摺動することによって、接触端子115は、RF基板120に対して押圧されたまま、図中の右向きに移動する。これにより、接触端子115が押圧接触されるランドパターンが、第1のランドパターンであるランドパターン121aから、第2のランドパターンであるランドパターン121bに切り替えられる。
【0053】
続いて、図7bを参照すると、外装可動部135に設けられるループアンテナ110の端部に接続される接触端子115は、RF基板120上の第2のランドパターンであるランドパターン121bに押圧接触されている。この場合、ループアンテナ110は、接触端子115およびランドパターン121bを介して、ランドパターン121bが対応する通信回路123bに接続される。通信回路123bの通信方式はTypeBの通信方式なので、リーダライタ100は、TypeBの通信方式を用いて非接触ICカード200と非接触通信することができる。
【0054】
以上のステップによって、リーダライタ100において、外装可動部135の摺動によって非接触通信装置に対する通信方式を切り替えることができる。上記で説明した第1および第2のランドパターンは、それぞれランドパターン121aとランドパターン121bとに限定されるものではなく、任意のランドパターンとすることができる。例えば、ランドパターン121bを第1のランドパターン、ランドパターン121cを第2のランドパターンとして上記の切り替えを実行してもよいし、ランドパターン121cを第1のランドパターン、ランドパターン121aを第2のランドパターンとしてもよい。
【0055】
[1−4.まとめ]
以上説明した本発明の第1の実施形態においては、ループアンテナ110が備えられる外装可動部135を、外装本体130の通信面に対して平行に摺動することによって、リーダライタ100の非接触ICカード200に対する通信方式を切り替える。かかる構成によって、ユーザは、非接触ICカード200をかざす部分にあたる外装可動部135を操作することで通信方式を切り替えることができる。従って、ユーザは非接触ICカード200を非接触通信のためにリーダライタ100にかざす動作に近い動作で通信方式を切り替えられ、操作を直感的に行うことができる。
【0056】
また、本実施形態において、外装可動部135は、ループアンテナ110がいずれの通信回路123にも接続されない位置に摺動可能である。かかる構成によって、ユーザは、通信方式の切り替えの場合と同じく、外装可動部135の摺動によって、リーダライタ100の非接触通信を停止できる。従って、ユーザは非接触ICカード200を非接触通信のためにリーダライタ100にかざす動作に近い動作でリーダライタ100の非接触通信を停止でき、非接触通信が不要な場合にリーダライタ100の消費電力を節約することができる。
【0057】
<2.第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、外装可動部135が、外装本体130に対して垂直に押下されることができるように設けられることを特徴としている。
【0058】
なお、第2の実施形態は、第1の実施形態と比べて、外装可動部135が、外装本体130に対して垂直に押下されることができるように設けられる点において相違し、その他の機能構成は、第1の実施形態と略同一であるので詳細説明は省略する。
【0059】
本実施形態において、外装可動部135は、外装本体130に対して垂直に押下されることができるように設けられている。ここで、外装可動部135が押下されることができる、外装本体130に対して垂直な方向とは、外装本体130の通信面に対して垂直な方向である。かかる押下は、例えば、外装本体130の開口部に、外装本体130の通信面に対して垂直に設けられた溝と、外装可動部135に設けられた突起とが係合する構造により可能となる。なお、なお、外装本体130と外装可動部135との間の係合構造には、公知の他の係合構造が用いられてもよい。また、外装本体130と、外装可動部135との間には、押下された外装可動部135を復位させるために、ばねなどの弾性体を介することができる。
【0060】
図8aおよび図8bは、本発明の第2の実施形態に係るリーダライタ100における外装可動部135の押下について説明するための模式的な部分縦断面図である。
【0061】
まず、図8aを参照すると、外装可動部135は、ユーザによって押下されている。このとき、外装可動部135に設けられるループアンテナ110の端部に接続される接触端子115は、RF基板120上のランドパターンのうちの1つであるランドパターン121aに押圧接触される。ループアンテナ110は、接触端子115およびランドパターン121aを介して、ランドパターン121aが対応する通信回路123aに接続される。通信回路123aの通信方式はTypeAの通信方式なので、リーダライタ100は、TypeAの通信方式を用いて非接触ICカード200と非接触通信することができる。
【0062】
次に、図8bを参照すると、外装可動部135は、ユーザによって押下されていない。このとき、接触端子115は、ランドパターン121aをはじめとするRF基板120上のランドパターンのいずれからも離隔している。従って、ループアンテナ110は、通信回路123a〜123cのうちのいずれにも接続されず、搬送波の発生を停止する。
【0063】
以上説明した本発明の第2の実施形態においては、外装可動部135が外装本体130の通信面に対して垂直に押下されたときに、ループアンテナ110が通信回路123に接続され、外装可動部135が押下されないとき、ループアンテナ110が通信回路123から離隔される。かかる構成により、非接触ICカード200をリーダライタ100にかざす動作と一連の動作でリーダライタの非接触通信のONとOFFを切り替えることができる。例えば、リーダライタ100が非接触通信する頻度が低い環境において、かかる構成は消費電力の節約のために有用である。
【0064】
<3.補足>
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0065】
例えば、上記実施形態では、非接触通信装置の例として非接触ICカードを用いて説明したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、非接触通信装置として、RFIDタグや、非接触ICチップを搭載した携帯電話などが用いられてもよい。
【符号の説明】
【0066】
100 リーダライタ
110 ループアンテナ
115 接触端子
120 RF基板
121 ランドパターン
123 通信回路
130 外装本体
135 外装可動部
200 非接触ICカード



【特許請求の範囲】
【請求項1】
非接触通信装置に対する通信方式が相異なる複数の通信回路、および前記各通信回路に対応する複数のランドパターンを有する回路基板と、
前記回路基板を収容する外装本体と、
前記外装本体に対して平行に摺動可能に設けられる外装可動部と、
前記外装可動部に設けられ、非接触通信に用いられる搬送波を発生させるループアンテナと、
前記ループアンテナの端部に接続され、弾性を有する接触端子と、
を備え、
前記接触端子が前記複数のランドパターンのうちのいずれかのランドパターンに押圧接触されることによって、前記ループアンテナが前記複数の通信回路のうちのいずれかに接続され、
前記外装可動部が摺動することによって、前記接触端子が押圧接触されるランドパターンが切り替わる、通信装置。
【請求項2】
前記外装可動部は、前記外装本体に対して垂直に押下可能に設けられ、
前記外装可動部が押下されたときに、前記接触端子が前記複数のランドパターンのうちのいずれかに接触し、前記外装可動部が押下されないときに、前記接触端子が前記複数のランドパターンのうちのいずれからも離隔する、請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記外装可動部が、前記接触端子が前記複数のランドパターンのいずれにも接触しない位置に摺動することによって、前記ループアンテナが前記複数の通信回路のうちのいずれにも接続されず、前記ループアンテナが前記搬送波の発生を停止する、請求項1に記載の通信装置。
【請求項4】
非接触通信装置に対する通信方式が相異なる複数の通信回路、および前記各通信回路に対応する複数のランドパターンを有する回路基板と、前記回路基板を収容する外装本体と、前記外装本体に対して平行に摺動可能に設けられる外装可動部と、前記外装可動部に設けられ、非接触通信に用いられる搬送波を発生させるループアンテナと、前記ループアンテナの端部に接続され、弾性を有する接触端子とを備える通信装置において、前記通信方式を切り替える切替方法であって、
前記接触端子が前記複数のランドパターンのうちの第1のランドパターンに押圧接触されることによって、前記ループアンテナが前記第1のランドパターンに対応する第1の通信回路に接続され、前記第1の通信回路の通信方式によって前記非接触通信装置と非接触通信するステップと、
前記外装可動部が摺動することによって、前記接触端子が接触するランドパターンを、前記第1のランドパターンから、前記複数のランドパターンのうちの第2のランドパターンに切り替えるステップと、
前記接触端子が前記第2のランドパターンに押圧接触されることによって、前記ループアンテナが前記第2のランドパターンに対応する第2の通信回路に接続され、前記第2の通信回路の通信方式によって前記非接触通信装置と非接触通信するステップと、
を含む切替方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7a】
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【図7b】
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【図8a】
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【図8b】
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【公開番号】特開2011−215781(P2011−215781A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−82048(P2010−82048)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】