説明

通信装置

【課題】データを装置内の記憶装置に残さないようにするために、内部バス以外に外部バスを備えて送信データをバイパスさせ、操作部によりセキュリティ機能を選択可能として、安価なシステムでパフォーマンスを保ち、且つセキュリティ対策を施した複合機を提供する。
【解決手段】この複合機100は、大きく分けてコピー制御部1、通信制御部2及びこれらに直流電圧を供給する直流供給部3から構成される。コピー制御部1は、操作パネルの制御、スキャナ読み込み、プリント出力を担当し、通信制御部2は各種通信のデータ送受信を担当する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置に関し、さらに詳しくは、ファクシミリ通信又はPCFAXした後のデータのセキュリティ方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、通信技術の発展に伴って、各種通信手段を用いて多量の情報がやり取りされている。例えば、ファクシミリ通信の場合、一旦メモリに蓄積した後に、プロッタが空いた時間を利用してそのデータをプリントアウトすることが常識化している。特に、最近では、スキャナ、プロッタ及びファクシミリの機能を併せ持った複合機が多くなり、受信した画情報は共通のメモリに蓄積された後に処理されることが行われている。言い換えると、夫々の情報は不正の意思があれば、そのメモリから第三者が見ることも不可能ではないといった状況が発生している。
【0003】
そこで第三者による秘密の漏洩を防止するために、特許文献1には、ファクシミリ受信したデータを送信側で指定したデータによりスクランブルして、データ蓄積する技術について開示されている。
また、特許文献2には、メモリ蓄積情報を秘匿キーデバイスの秘匿キーに基づいて暗号化し、秘匿キーがあると復号化する技術について開示されている。
また、特許文献3には、記憶している画像データについて、アクセスを制限したり、着脱可能な暗号化復号化手段が装備されている画像データを処理したり、消去したりする技術について開示されている。
【特許文献1】特開昭62−202678号公報
【特許文献2】特開2004−260229公報
【特許文献3】特開2004−282717公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1〜3の従来技術は、蓄積データがハードウェアで保護されていたり、暗号化されていたりしても、その暗号化された画像データを復号化した際の一時メモリの内容は考慮されていないため、消去手段が明確でなく、システム管理者からみると、依然データ漏洩の可能性があるといった問題がある。即ち、FAX送信し終わった後でも、次のデータが上書きされたり、意図的に消去しなければデータが残ってしまう。また、セキュリティレベルを上げるためには、データを他から見えないようにしたり、暗号化処理したりしなければならず、そのためにシステムとしてかなりの処理負担が強いられる。また、セキュリティ対策のために高価なシステムが必要であり、更にセキュリティ対策を実行することにより、システムのパフォーマンス低下を招いていた。また、システムが立て込めば、いつまでも消去できないといった問題がある。
【0005】
本発明は、かかる課題に鑑み、安価なシステムでパフォーマンスを保持しながらセキュリティ対策を行い、且つネットワーク環境による不正アクセス等からデータを保護する通信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、少なくともデータを読み取る読取手段と、通信手段と、を備えた通信装置であって、前記読取手段と前記通信手段との間を直接接続する外部バスと、前記データをメモリを介して前記通信手段に伝送する内部バスを前記外部バスに切り替えるバス切り替え手段と、を備え、セキュリティ要求がなされたことを認識し、前記読取手段により読み取られたデータを前記通信手段を経由して送信する場合、前記バス切り替え手段を前記外部バス側に切り替えて、前記外部バスをIOリードライトすることにより前記データを前記通信手段により送信することを特徴とする。
セキュリティ要求がなされると、内部バスは、外部バスへ切り替わる。内部バスのメモリ経由ではなく、外部バスをIOリードライトすることで、メモリに画像データを残さずに転送できる。速度の違いはスキャナ制御のタイミングや、FIFOにて吸収し調整してある。IOのバッファ、FIFOに残るデータは数ラインデータでそれだけでは全く画像データを形成できないが、終了後FF(H)で上書きすることにより、FAX送信時機器にデータを残さないようにすることができる。
【0007】
請求項2は、前記データを記憶する装着自在な外部メモリと、該外部メモリと前記内部バスとを接続する外部メモリインターフェースと、を備え、セキュリティ要求がなされたことを認識し、前記読取手段により読み取られたデータを前記通信手段を経由して送信する際、前記外部メモリが前記外部メモリインターフェースに装着されたことを検知した場合、前記内部バスを介して読み取ったデータを一旦、前記外部メモリインターフェースを介して前記外部メモリに蓄積し、該外部メモリに蓄積したデータを送信すると共に、送信完了したデータを前記外部メモリから消去することを特徴とする。
外部メモリを接続する外部メモリインターフェースを設けておく。ユーザがFAX送信時機器にデータを残さないようにしたい場合、外部メモリを装着し、セキュリティ要求の操作を行う。外部メモリの装着を検出し、スキャナから読み取った画像データを、モデムへは転送せず、外部メモリに蓄積する。
【0008】
請求項3は、汎用ユーザPCが接続されたネットワークを制御する汎用ネットワーク制御部と、特権ユーザPCが接続されたネットワークを制御する特権ネットワーク制御部と、前記特権ユーザPCから受信したPCFAX送信依頼に含まれるフラグを識別する識別手段と、を備え、前記識別手段によりフラグが識別された場合は、回線を接続した後、認識した主走査幅を前記特権ユーザPCに返信し、当該特権ユーザPCが前記主走査幅に応じた間引き及びFAX圧縮を行い、予め決められたサイズのデータを前記特権ネットワーク制御部に転送することを特徴とする。
フラグ付きのPCFAX送信依頼を、LAN制御部から受け取った場合に限り、依頼に添付された電話番号を電話回線に発呼し、相手機とつながり、認識した主走査幅をクライアントPCに返信する動作を進めるようにする。特権ユーザのクライアントPCは、通信制御コントローラが行った主走査幅に応じたソフトウェア間引きを行い、さらにFAX圧縮を行い、予め決められたサイズのFIFO分だけの画像データをLAN制御部へ転送する。FAX送信を行うとともに、処理が終わり次第、次のFIFO分のデータ要求をクライアントPCへ要求するものとする。尚、特権ユーザPCとは、特別に特定の権限を与えられたPCを呼ぶ。
【0009】
請求項4は、前記データを記憶すると共に当該通信装置と対応する識別IDを記憶した装着自在な外部メモリと、該外部メモリと前記内部バスとを接続する外部メモリインターフェースと、を備え、前記外部メモリに前記識別IDが記録されているか否かを判断する判断手段を備え、該判断手段により前記識別IDが記録されていると判断した場合、前記読取手段により読み取られたデータを前記通信手段を経由して送信する場合、前記バス切り替え手段を前記外部バス側に切り替えて、前記データを送信することを特徴とする。
セキュリティ要求がなされるとメインCPUは制御を通信制御コントローラへ明渡しているが、鍵デバイスの装着の有無、内容の照合を行い、予め登録されたものと一致した場合のみ制御を明渡し、一致しない場合にはセキュリティの動作をキャンセルする旨の通知を行い、従来動作を行うこととする。
【0010】
請求項5は、利用時間を設定する時間設定手段を備え、前記主制御部は、前記時間設定手段により設定された時間に到達すると、前記セキュリティ要求を有効とするように制御することを特徴とする。
各種IOに時計機能を装備し、セキュリティ機能の利用時間を設定できるようにする。メインCPUは設定された利用時間以外は、ユーザが操作パネルからFAX機能を選び、セキュリティ機能の選択キーを押下しても、制御を明渡さないようにする。
【発明の効果】
【0011】
本発明よれば、スキャナ部と通信制御部との間を接続する外部バスと、内部バスを外部バスに切り替えるバス切り替え手段と、を備え、主制御部がセキュリティ要求がなされたことを認識し、スキャナ部により読み取られた画像データを通信制御部を経由して送信する場合、通信制御コントローラは、バス切り替え手段を外部バス側に切り替えて、画像データをモデムを介して送信するので、機器に画像データを残さずにFAX直接送信でき、画像データのセキュリティが保たれる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の複合機のブロック図である。この複合機100は、大きく分けてコピー制御部1、通信制御部2及びこれらに直流電圧を供給する直流供給部3から構成される。コピー制御部1は、操作パネルの制御、スキャナ読み込み、プリント出力を担当し、通信制御部2は各種通信のデータ送受信を担当する。
そしてコピー制御部1にコピー機能及び装置全体を制御するメインCPU(主制御部)4があり、通信制御部2に通信制御を行う通信制御コントローラ5があり、ブリッジ6を介して、データのやり取りを行う。各々にはプログラムを格納したROM1(7a)、ROM2(7b)、設定データ保持のRAM1(8a)、RAM2(8b)、データ処理に用いるworkRAM1(9a)、workRAM2(9b)がある。RAM1、2は1次電池8c、8d等でバックアップされ、電源OFF時にも内容が保持される。
【0013】
装置全般で使用する操作パネル10aと操作パネル制御部10bがあり、LCDの描画、LED点灯、キースキャンはCPU4で行われる。通信に関するものは直接またはCPU4を仲介して行われる。
コピー制御部1のI/Oとしてスキャナ11aとスキャナ制御部11b、プロッタ12aとプロッタ制御部12bを備え、その他のI/O制御として、各種IO13a、IO制御部13bがある。その他のI/Oとしては、用紙、ドア、ヒーター温度などのセンサやモーター類などがあたる。コピー機能のファイリング機能のため、またプリンタ機能のエミュレーションのためのデータ処理部14aと蓄積用大容量メモリ14bがある。コピー制御部1と通信制御部2との画像データは、通常ブリッジ6を介してworkRAM1、2間で、ページごと、ブロックごと又はラインごとに行われる。
【0014】
通信制御部2には、通信ポートとしてアナログ電話回線33、ファクシミリ通信データは通信データ処理部15で画像処理、圧縮伸長処理され、G3faxモデム16b、アナログ回線IF16aを介して通信相手とFAX通信する。通信データ処理部15ではworkRAM2(9b)を使用してデータ処理し、場合により通信データ蓄積メモリ17に蓄積したりする。
電源コード21からAC電源供給を得て、使用する直流電源が直流供給部22で生成される。
本発明のローカルエリアネットワークLANとのI/Fは、コピー制御部1と通信制御部2にそれぞれLAN制御部18a、18bを有している。また、外部メモリ19b、20bを接続する外部メモリI/F19a、外部メモリI/F20aもコピー制御部1と通信制御部2にそれぞれ有している。
【0015】
図1を参照して、まず通常のFAX送信について説明する。操作パネル10aからFAX機能を選び、FAX送信原稿をセットする。相手先の電話番号や文字サイズ、濃さを選んでスタートボタンを押下すると、所定のFAX送信を行う。コピー制御部1のメインCPU4は、各種IO13aを制御して、原稿を送り、スキャナ11aで画像データを読み込ませ、通信制御部2と連携を取る。スキャナ11aで読み込まれたデータは、スキャナ制御部11bで、レンズ、解像度に起因するずれ、乱れを補正し、数ラインごとworkRAM19aに転送される。スキャナの解像度は600dpi以上であるが、FAXで用いられる電話回線への解像度は、G3で200dpi、G4で400dpiであるため、データ処理部14aを使用して解像度変換を行う。通信を開始して識別できる、原稿の紙サイズと相手機の紙サイズの違いや縦横の違いなどに応じても各種処理が行われる。処理後のデータは、ブリッジ6を介してworkRAM2(9b)に転送され、通信制御コントローラ5によって、FAXプロトコルに応じた処理を通信データ処理部15によりなされ、G3faxモデム16b、アナログ回線IF16a経由でFAX送信される。
【0016】
図2は画像データのデータフロー図である。データ処理部14aとworkRAM1(9a)の間では、参照データなどが行き来するため双方向の矢印となっている。上記は直接送信時であり、フロー23aである。通信データ処理部15からG3faxモデム16bへ行かず、通信データ蓄積メモリ17にストアされ、指定時刻で送信するのがメモリ送信であり、フロー23b破線矢印である。
また意図的にデータを消さない場合には、画像データはworkRAM1(9a)、workRAM2(9b)や大容量メモリ14bに残像として残ってしまう。消す作業が発生するとシステムのパフォーマンスが低下したり、コストアップしたりしてしまう。上述において、操作パネル10aからFAX機能を選び、セキュリティ機能の選択キーを押下し、以後は従来と同様の操作を行う。セキュリティ機能の選択がなされると、メインCPU4は、その旨の通知を通信制御コントローラ5に送るとともに、以後のキー操作は直接、通信制御コントローラ5へ送られる。
【0017】
通信制御コントローラ5は入力された電話番号を電話回線に発呼し、相手機とつながり、認識した主走査幅に応じて、ソフトウェアにて間引きを行い、FAX圧縮を行いながらFAX送信を行う(フロー24a)。転送スピードに応じてスキャナ制御部11bにwaitを掛けるようにすれば、高価な高速バスでなくても達成できる。
コピー制御部1と通信制御部2とのブロック構成がブリッジ6にて切り分けられ、通信制御部2がユニットとして独立したものにしている。ユニットの物理スペースを1BOX化しておいたりすれば分かりやすい。その場合には、workRAM29b、通信データ処理部15を用いた高圧縮を用いて送信することができる。
【0018】
図3は本発明の第1の実施形態に係る画像データのデータフロー図である。ダイレクトのスルーパス25a〜25cを設け、さらにバス25bを物理的に独立したケーブルにする。このケーブル25bはユーザにより着脱可能であり、I/FにFIFOメモリなどを配置してある。セキュリティ機能の選択キーを押下されると、画像データバス(内部バス)30、31は、バス25a、25cへ切り替える。通信制御コントローラ5は通常バスのメモリ経由ではなく、外部バス25bをIOリードライトすることで、メモリに画像データを残さずに転送できる。速度の違いはスキャナ制御のタイミングや、上述のFIFOにて吸収し調整してある。IOのバッファ、FIFOに残るデータは数ラインデータでそれだけでは全く画像データを形成できないが、終了後FFHで上書きする。こうすることにより、FAX送信時機器にデータを残さないようにすることができる。
【0019】
図4は本発明の第1の実施形態に係る複合機の処理フローチャートである。
まず、操作パネル10aのセキュリティボタンが押されると、メインCPU4が押下を認識し(S1)、その内容を通信制御コントローラ5に通知する(S2)。それにより、通信制御コントローラ5はバス25a、25cに切り替え(S3)、電話番号、FAX設定認識を行う(S4)。次にセンサより原稿がセットされたことを認識すると(S5)、スタートボタンが押されると(S6)、電話番号を発呼する(S7)。そして相手機がその番号に対して応答すると(S8)、スキャナ11aにより原稿をフィードして画像データを取り込む(S9)。スキャナ内のFIFOがフルになると(S10)、外部バス25bでCPUが画像データをリードし(S11)、通信制御コントローラ5で間引きとFAX圧縮を行う(S12)。次にG3faxモデム16bのFIFOへ画像データをライトする(S13)。そのとき何れかのFIFOが空いていれば(S14)、スキャナ11a又はG3faxモデム16bを待たせる(S16)。FIFOが空いていなければページエンドかをチエックして(S15)、エンドでなければステップS9に進み、ページエンドであれば、次ページがあるかをチエックし(S17)次ページがあればステップS9に進み、次ページが無ければFAXプロトコル通信エンドを送信して(S18)、レジスタ、FIFOにFFデータを書き込んでデータを消去し(S19)、バス25a、25cを元に戻して終了する(S20)。
【0020】
図5は本発明の第2の実施形態に係る画像データのデータフロー図である。
図1に示すように外部メモリ20bを接続するI/F20aを設けておく。ユーザがFAX送信時機器にデータを残さないようにしたい場合、外部メモリ20bを装着し、セキュリティ機能の操作を行う。通信制御コントローラ5は、外部メモリ20bの装着を検出し、スキャナ11aから読み取った画像データを、フロー24aのようにG3faxモデム16bへは転送せず、図5のフロー26aのように外部メモリ20bに蓄積する。識別のためのヘッダーを書きこんでから、それ以下に画像データを記録し、各種IO13a、IO制御部13bからのページ終了の通知を受けると、ページエンドの識別フッターを、全てのページが終了するときにファイルエンドの識別フッターを付加する。通信データ処理部15は入力された電話番号を電話回線に発呼し、相手機との通信が確立したらフロー26bのようにしてFAX送信する。FAX送信はSuperG3でも33.6kbpsなので、安価なシステムのCPUスピードから見てもかなりの低速度である。そこで、FAX送信するとともに通信の空き時間で外部メモリ20bのメモリを消去することができる。ECMモードの場合などにはファイル単位、つまり送信済みのページから削除すればいい。消去、削除はWindows(登録商標)のファイルシステムとしてではなく、メモリの所定の領域にallFFHを上書きするものである。
【0021】
また、原稿を読み込ませた後、画像データによっては数10分も送信に時間がかかることがあるが、このときユーザは装置がある場所から離れていてもいい。FAX送信が終了し、装置に戻ってくれば、外部メモリ20bの中も消去されてデータが残らない。
また、外部メモリ20bは通信データ処理部15がアクセスできるメモリ種別でありさえすればよく、特定のメモリである必要はない。コンパクトICメモリ、SDRAMカードなど汎用性の高いデバイスにあわせ外部メモリI/F20aを設計しておけば、汎用デバイスが使用できる。
【0022】
上述において、通信データ処理部15は原稿をすべて読み込ませたことを認識できる。このとき、即時にFAX送信を開始しているが、操作画面に、“すぐに送信しますか?”と表示し、“OK”“後で送信”の選択ボタンを表示させ、ユーザに操作を促すことにする。“OK”の場合は上述と同じだが、“後で送信”が選択された場合は送信動作をせず、外部メモリ20bを抜くことができるようにしておく。次に外部メモリが装着された場合、メモリ内部をスキャンし、本発明のヘッダーが判別された場合には、FAX動作を開始すればいい。電話番号情報は外部メモリでもいいし、ファイル番号など一義的に割り振った番号をヘッダーに付加し、RAM2(8b)に関連付けて保持していてもいい。これにより、FAX送信時機器にデータを残さないようにすることができ、かつ送信中に装置から離れたり、送信したいときまでメモリに登録しておけたりする。
【0023】
図6は本発明の第3の実施形態に係る画像データのデータフロー図である。
図1に示すように、通信制御部2のLAN制御部18bとは別にコピー制御部1にもLAN制御部18aを設けておく。TCPIP制御だけではなく、IPアドレスも個別に設定できるようにする。アクセス制限を設定できる機能も個別に持ち、LAN制御部18aは汎用的ユーザ(汎用ユーザ)とし、LAN制御部18bは制限されたユーザ(特権ユーザ)のみとする。汎用的ユーザのクライアントPCからのPCFAX送信時には従来のPCFAX送信を行う。特権ユーザのクライアントPCからのPCFAX送信時にはセキュリティ機能のフラグを容易しておき、フラグがなければ汎用的ユーザと同様に従来PCFAX送信を行う。
特権ユーザが本発明のFAX送信を行いたい場合には、特権ユーザのクライアントPCにインストールするドライバに、セキュリティ機能のフラグを立てるようにして、PCFAX送信依頼のみLAN制御部18bのIPアドレスにネットワーク送信する。セキュリティ機能かどうかはPCのドライバ自体分けておけばユーザは容易に判別可能である。
【0024】
通信制御コントローラ5はフラグ付きのPCFAX送信依頼を、LAN制御部18bから受け取った場合に限り、依頼に添付された電話番号を電話回線に発呼し、相手機とつながり、認識した主走査幅をクライアントPCに返信する動作を進めるようにする。特権ユーザのクライアントPCは、通信制御コントローラ5が行った主走査幅に応じたソフトウェア間引きを行い、さらにFAX圧縮を行い、予め決められたサイズのFIFO分だけの画像データをLAN制御部18bへ転送する。通信制御コントローラ5はFAX送信を行うとともに、処理が終わり次第、次のFIFO分のデータ要求をクライアントPCへ要求するものとする。また、ページエンド、ファイルエンドのコマンドも用意しておき、クライアントPCから通信制御コントローラ5へ通知する。通信制御コントローラ5は通知に応じてFAX送信を行うものである。これにより、特権ユーザのクライアントPCからのみ、FAX送信時、機器にデータを残さないようにすることができる。
【0025】
次に本発明の第4の実施形態について説明する。
図1に示すように、コピー制御部1にも外部メモリI/F19aを設け、外部メモリ19bを接続できるようにする。外部メモリ19bは書き換え不可のワンタイムPROMなどとし、複合機と1対1の一義的な識別ID番号、文字列等を予め書き込んでおく。空のワンタイムPROMや書き込み後再書き込みを防ぐようなハードウェアを設けて、装置の管理者がユーザごと専用のメモリを準備できるようにしておいてもいい。この外部メモリを鍵デバイスとする。
【0026】
第1の実施形態の記述では、セキュリティ機能の選択がなされるとメインCPU4は制御を通信制御コントローラ5へ明渡しているが、コピー制御部1は鍵デバイスの装着の有無、内容の照合を行い、予め登録されたものと一致した場合のみ制御を明渡し、一致しない場合にはセキュリティ機能の動作をキャンセルする旨の通知を通信制御コントローラ5に行い、従来動作を行うこととする。即ち、図2において、鍵デバイスの有無によって、フロー23aと24aを切り替えるものである。これにより、FAX送信時、機器にデータを残さないようにすることができ、かつ許可したユーザのみがセキュリティ機能を利用できるようにできる。不正使用防止のため意図的に画像データのバックアップをしているシステムにも適用できる。
【0027】
次に本発明の第5の実施形態について説明する。
第2の実施形態の記述において、外部メモリはコンパクトICメモリ、SDRAMカードなど汎用性の高いデバイスを考慮している。これらのデータは簡単に複製できるもので、暗証キーとしては使用できない。また、コピー制御部1はセキュリティ機能の選択時に、通信制御コントローラ5は選択後機能する従属関係を破綻させないため、ハードウェアの鍵デバイスをコピー制御部1を設けることによりシステムを容易に構築することができる。さらに、通信制御コントローラ5の動作異常時、外部メモリ20bの異常時、バス25bのケーブルの異常時などに効果的である。これにより、FAX送信時、機器にデータを残さないようにすることができ、かつ送信中に装置から離れたり、送信したいときまでメモリに登録しておけたりできるとともに、許可したユーザのみがセキュリティ機能を利用できるようにでき、システムの安定度を高めることができる。
【0028】
次に本発明の第6の実施形態について説明する。
本実施形態は、第4の実施形態を装備した、第3の実施形態のセキュリティ機能である。これにより、LAN上のクライアントPCから不正にセキュリティ機能を使用されるのを防止することができる。
【0029】
次に本発明の第7の実施形態について説明する。
装置管理者は操作パネル10aよりセキュリティ機能の初期設定をできる。設定画面にはパスワード等により管理者のみが設定変更できるように保護されている。各種IO13aに時計機能を装備し、セキュリティ機能の利用時間を設定できるようにする。メインCPU4は設定された利用時間以外は、ユーザが操作パネル10aからFAX機能を選び、セキュリティ機能の選択キーを押下しても、通信制御コントローラ5に制御を明渡さないようにする。これにより、第1の実施形態のセキュリティ機能が、利用時間以外には、不正にセキュリティ機能を使用されるのを防止することができる。
【0030】
次に本発明の第8の実施形態について説明する。本実施形態は、第7の実施形態を装備した、第2の実施形態のセキュリティ機能である。これにより、第2の実施形態のセキュリティ機能が、利用時間以外には、不正にセキュリティ機能を使用されるのを防止することができる。
【0031】
次に本発明の第9の実施形態について説明する。実施形態は、第7の実施形態を装備した、第3の実施形態のセキュリティ機能である。これにより、第3の実施形態のセキュリティ機能が、利用時間以外には、LAN上のクライアントPCから不正にセキュリティ機能を使用されるのを防止することができる。
【0032】
次に本発明の第10の実施形態について説明する。
第1の実施形態の説明にて、通信制御コントローラ5は入力された電話番号を電話回線に発呼し、相手機とつながり、認識した主走査幅に応じてソフトウェアにて間引きを行い、FAX圧縮を行いながらFAX送信を行っている。相手機とつながったときFAXプロトコルにて同じセキュリティ機能を有しているかフラグを用意し認識できるようにしておく。お互いに同じセキュリティ機能の装置の場合には、ソフトウェア間引きを行わず、スキャナの能力(上述では600dpi以上)の画像データをそのままFAX圧縮し、FAX送信することとする。このFAX圧縮は同じセキュリティ機能同士のため、予め決めておけば高圧縮の方式を採用できる。
【0033】
受信側着呼側の複合機では、受信した画像データをFAX伸長し、workRAM19aに転送するとともに、通信制御コントローラ5からメインCPU4へプリントアウトの旨を通知する。メインCPU4はプロッタ制御部12bに応じ、ラインごと、ブロックごと、ページごとプリント出力を実行する。これにより、FAX送信時機器にデータを残さないようにすることができるとともに、高解像度の画像データを送受信できるFAX通信システムを構築することができる。
【0034】
次に本発明の第11の実施形態について説明する。
第3の実施形態の説明にて、通信制御コントローラ5はフラグ付きのPCFAX送信依頼を、LAN制御部18bから受け取った場合に限り、入力された電話番号を電話回線に発呼し、相手機とつながり、認識した主走査幅をクライアントPCに返信する動作を進めるようにしている。ここで、発呼着呼で予め決めておいたファイル形式についてはクライアントPCから、画像データではなくファイルをそのまま転送できるようにしておく。発呼着呼はセキュリティ機能のFAX通信を始めるとファイル転送のデータ通信に切り替わり、ファイルをそのままFAXモデムを使って送受信する。
【0035】
受信側着呼側の複合機では、受信したファイルデータに、FAXで使用するTTIや時刻など従来FAXで行われる書き込みを行う。送信側で付加する書き込みもFAXプロトコルで通知し、受信側で書き込むようにする。または、それらをFAX送付状などに加工して、出力したりしてもいい。これにより、FAX送信時機器にデータを残さないようにすることができるとともに、画像データのファイルを送受信できるFAX通信システムを構築することができる。
【0036】
次に本発明の第12の実施形態について説明する。
第2の実施形態のセキュリティ機能にて、外部メモリはコンパクトICメモリ、SDRAMカードなど汎用性の高いデバイスを用いている。装置管理者が操作パネル10aよりセキュリティ機能の初期設定をできる(設定画面にはパスワード等により管理者のみが設定変更できるように保護されている。)ようにしておく。
装置管理者はセキュリティ機能の動作を許可するユーザの情報名前や社員番号などを装置に登録する。メインCPU4は、RAM18aにその情報を記憶するとともに、装置に一義的に定められた方式、識別IDを用いて、ユーザごとの暗号キーを生成して、ユーザ情報とともに記憶しておく。装置に情報が残らないようにするには、このとき装置管理者は外部メモリ20bに汎用デバイスを装着し、選択可能なメモリ転送の旨のボタンを押下することにより、暗号キーをユーザごとの汎用デバイスに書き込むようにしてもいい。この書き込みモードは装置管理者専用の設定画面にて、再度実行できるようにしておけば、別の汎用デバイスや汎用デバイスの追加に対応することができる。
【0037】
また、第2の実施形態の説明にて、通信制御コントローラ5が外部メモリの装着を検出したとき、メインCPU4に通知する。メインCPU4は操作画面にユーザ情報の入力を促す表示を行い、入力されたユーザ情報から装置の識別IDとで暗号キーを作成し、外部メモリの暗号キーと照合することにより、正規なものか判別することができる。これにより、FAX送信時、機器にデータを残さないようにすることができ、かつ送信中に装置から離れたり、送信したいときまでメモリに登録しておけたりできるとともに、許可したユーザのみがセキュリティ機能を利用できるように厳重に保護することができ、システムの安定度を高めることができる。
【0038】
次に本発明の第13の実施形態について説明する。
第3の実施形態の説明にある、クライアントPCの中で、セキュリティ機能の動作を許可された特権ユーザについては、予めメールアドレス情報を装置に記憶するよう装置管理者は初期設定する。ユーザのメールアドレス情報に応じて、装置に一義的に定められた識別IDと対応する暗号キーを生成し、該当するメールアドレスにメール送信するものとする。クライアントPCでは本メールを受け取るとともに、添付された暗号キーをドライバソフトが管理されたPC上のディレクトリに保存するようにする。
つぎに該当するクライアントPCから、PCFAX送信するときには、PCのドライバはPCFAX送信要求とともに、上記暗号キーを装置に送信してくる。通信制御コントローラ5は、ユーザ情報に基づき暗号キーを生成し、送られた暗号キーと照合して、一致する場合のみセキュリティ機能の動作を継続し、そうでない場合には送信不可のコマンドをクライアントPCに返すものである。
これにより、正しい暗号キーを有した、特権ユーザのクライアントPCからのみ、FAX送信時機器にデータを残さないようしたPCFAX送信を利用することができる。
【0039】
次に本発明の第14の実施形態について説明する。
第13の実施形態の説明において、該当するクライアントPCから、PCFAX送信するときには予め登録された画像形式のファイルを許可するものとし、そのファイルを暗号キーにより暗号化して装置に転送するようにする。通信制御コントローラ5は、ユーザ情報に基づき、暗号化ファイルを展開し、画像形式に応じて、ビットマップ展開した画像データをPCFAX送信するものである。
またこのとき、依頼に添付された電話番号を電話回線に発呼し、相手機とつながるまでファイルの展開は行わず、相手と繋がらなかったり、送信途中で失敗した場合などは、暗号化されたファイルを通信データ蓄積メモリ17に蓄積し、メモリ送信を許可する。暗号化ファイルの場合はPCFAX送信要求とともにファイルを全部転送することとする。
また、メモリ送信に伴う、メモリ送信結果レポートやメモリ送信エラーレポートは、予め決められた形式のメール文付きのメールとして、送信要求元のクライアントPCに送付するようにする。これにより、FAX送信時、機器には暗号化されたデータ以外は、データを残さないようにすることができ、かつ特権ユーザのクライアントPCからのみ、メモリ送信を利用するようにできる。
【0040】
次に本発明の第15の実施形態について説明する。
第14の実施形態の説明にある、本発明の装置と特権ユーザのクライアントPCからなるネットワークシステムにおいて、予め決められた診断コマンドを送受信するようにしておく。本発明の装置では、通信制御コントローラ5は予め決められた自己診断プログラムを起動するようにしておく。具体的には、
1)ROM27bのSUMチェック照合
2)RAM28bの予め決められたエリア(予め決められたコードが書いてある)の照合
3)workRAM29b、通信データ蓄積メモリ17のベリファイ
4)通信データ処理部15のレジスタベリファイ
5)G3faxモデム16bのレジスタベリファイ
6)LAN制御部18bのレジスタベリファイ
7)アナログ回線IF16aを通じての、回線モニターダイヤルトーン検出
8)メインCPU4との、予め決められたコマンドの送受信
9)workRAM19aとのリードライトベリファイ
などである。これらの結果は診断コマンドを送付してきた特権ユーザのメールアドレスに対し、予め決められた形式のメールとして送付する。これにより、特権ユーザのクライアントPCから、装置のダイアグを起動させて結果を得ることができる。通信制御部2は通常1つのユニットとして、複合機の制御板とは独立したユニットである場合が多く、この場合、複合機のスキャナ、プロッタが異常か、通信制御部2が異常かが容易に切り分けられることができる。
【0041】
図7は本発明のフルカラー複写機の外観図である。このフルカラー複写機は、大略、自動原稿送り装置(ADF)400と、操作ボード620と、カラースキャナ300と、カラープリンタ100と、給紙バンク200とを備えて構成されている。機内のシステムコントローラ(図示せず)には、パーソナルコンピュータPCが接続したLAN(Local Area Network)が接続されている。この複写機のシステムコントローラは、通信網(インターネット)に接続することができ、該通信網を介して、図示しない管理センタの管理サーバと通信してデータを交換することができる。また、機内のファクシミリコントローラFCUは、交換機PBXおよび公衆通信網PNを介して、ファクシミリ通信をすることができる。
【0042】
以上で説明したとおり、本発明の複合機においては、FAX送信のデータを一時メモリが介在しないようにしているので、機器に画像データを残さずにFAX直接送信でき、画像データのセキュリティが保たれる。
また、汎用の外部メモリを一時メモリにするとともに、FAX送信後は消去しているので、機器に画像データを残さずに、かつ装置を離れてもFAX直接送信できる。
また、直接送信が失敗したときは、汎用の外部メモリに蓄積するようにしているので、メモリ送信ができ、画像データのセキュリティが保たれる。
また、特権ユーザのクライアントPCからセキュリティ機能のコマンドをやり取りするようにしているので、PCFAX送信時にも機器に画像データを残さずにFAX送信でき、画像データのセキュリティが保たれる。
【0043】
また、第1の実施形態の装置に鍵デバイスを装着し、認識しているので、鍵デバイスがあるときだけ、機器に画像データを残さずにFAX直接送信でき、不正な使用を制限できる。
また、第2の実施形態の装置に鍵デバイスを装着し、認識しているので、鍵デバイスがあるときだけ、機器に画像データを残さずに、かつ装置を離れてもFAX直接送信でき、メモリ送信に切り替えることもでき、かつ不正な使用を制限できる。
また、第3の実施形態の装置に鍵デバイスを装着し、認識しているので、鍵デバイスがあるときだけ、特権ユーザのクライアントPCからの、PCFAX送信時にも機器に画像データを残さずにFAX送信でき、かつ不正な使用を制限できる。
【0044】
また、第1の実施形態の装置に利用時間設定するようにしているので、設定された時間だけ、機器に画像データを残さずにFAX直接送信でき、かつ利用不可時間には使用を制限できる。
また、第2の実施形態の装置に利用時間設定するようにしているので、設定された時間だけ、機器に画像データを残さずに、かつ装置を離れてもFAX直接送信でき、さらに利用不可時間にはメモリがあっても使用を制限できる。
また、第3の実施形態の装置に利用時間設定するようにしているので、設定された時間だけ、特権ユーザのクライアントPCから、PCFAX送信時にも機器に画像データを残さずにFAX送信でき、さらに利用不可時間には使用を制限できる。
【0045】
また、セキュリティ機能の複合機同士では、独自フローを実施しているので、スキャナの高解像度の画像データをそのまま送受信できる。
また、セキュリティ機能の複合機同士では、クライアントPCの画像データ形式そのままのファイルを、独自フローにて送受信しているので、画像データファイルをそのまま送受信できる。
また、第2の実施形態の装置について、鍵デバイスにある、ユーザ情報による暗号キーを照合しているので、使用ユーザをより正確に特定できる。
また、第3の実施形態の装置について、メールアドレス情報による暗号キーを照合しているので、使用するクライアントPCユーザをより正確に特定できる。
【0046】
また、第13の実施形態の装置について、暗号キーで画像データも暗号化し、特定ユーザのみのコマンドを用意しているので、メモリ送信ができ、送信結果レポートをメールにて受け取ることができる。
また、第13の実施形態の装置について、自己診断を行い、特定ユーザに結果のメールをしているので、遠隔診断ができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の複合機のブロック図である。
【図2】本発明の画像データのデータフロー図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る画像データのデータフロー図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る複合機の処理フローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る画像データのデータフロー図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る画像データのデータフロー図である。
【図7】本発明のフルカラー複写機の外観図である。
【符号の説明】
【0048】
1 コピー制御部、2 通信制御部、3 直流供給部、4メインCPU、5 通信制御コントローラ、6 ブリッジ、7a ROM1、7b ROM2、8a RAM1、8b RAM2、8c、8d 1次電池、9a workRAM1、9b workRAM2、10a 操作パネル、10b 操作パネル制御部、11a スキャナ、11b スキャナ制御部、12a プロッタ、12b プロッタ制御部、13a 各種IO、13b IO制御部、14a データ処理部、14b 大容量メモリ、15 通信データ処理部、16a アナログ回線IF、16b G3faxモデム、17 通信データ蓄積メモリ、21 電源コード、22 直流供給部、33 アナログ電話回線、100 複合機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともデータを読み取る読取手段と、通信手段と、を備えた通信装置であって、
前記読取手段と前記通信手段との間を直接接続する外部バスと、
前記データをメモリを介して前記通信手段に伝送する内部バスを前記外部バスに切り替えるバス切り替え手段と、を備え、
セキュリティ要求がなされたことを認識し、前記読取手段により読み取られたデータを前記通信手段を経由して送信する場合、前記バス切り替え手段を前記外部バス側に切り替えて、前記外部バスをIOリードライトすることにより前記データを前記通信手段により送信することを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記データを記憶する装着自在な外部メモリと、該外部メモリと前記内部バスとを接続する外部メモリインターフェースと、を備え、
セキュリティ要求がなされたことを認識し、前記読取手段により読み取られたデータを前記通信手段を経由して送信する際、前記外部メモリが前記外部メモリインターフェースに装着されたことを検知した場合、前記内部バスを介して読み取ったデータを一旦、前記外部メモリインターフェースを介して前記外部メモリに蓄積し、該外部メモリに蓄積したデータを送信すると共に、送信完了したデータを前記外部メモリから消去することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
汎用ユーザPCが接続されたネットワークを制御する汎用ネットワーク制御部と、
特権ユーザPCが接続されたネットワークを制御する特権ネットワーク制御部と、
前記特権ユーザPCから受信したPCFAX送信依頼に含まれるフラグを識別する識別手段と、を備え、
前記識別手段によりフラグが識別された場合は、回線を接続した後、認識した主走査幅を前記特権ユーザPCに返信し、当該特権ユーザPCが前記主走査幅に応じた間引き及びFAX圧縮を行い、予め決められたサイズのデータを前記特権ネットワーク制御部に転送することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項4】
前記データを記憶すると共に当該通信装置と対応する識別IDを記憶した装着自在な外部メモリと、該外部メモリと前記内部バスとを接続する外部メモリインターフェースと、を備え、
前記外部メモリに前記識別IDが記録されているか否かを判断する判断手段を備え、該判断手段により前記識別IDが記録されていると判断した場合、前記読取手段により読み取られたデータを前記通信手段を経由して送信する場合、前記バス切り替え手段を前記外部バス側に切り替えて、前記データを送信することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項5】
利用時間を設定する時間設定手段を備え、
前記時間設定手段により設定された時間に到達すると、前記セキュリティ要求を有効とするように制御することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−17231(P2008−17231A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−187259(P2006−187259)
【出願日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】