説明

連結用車両のジョイント

【課題】走行中に発生する上下運動、屈曲運動等に対応できるジョイントを提供する。
【解決手段】ジョイントボディ10は、凹形に湾曲した1つの表面15a、15bで形成されている1つのサドル15を含み、このサドルは、第1のジョイントセグメントによって支持されており、さらにジョイントボディは、1つの帽子状構造物11、12を含み、この帽子状構造物は、他方の第2のジョイントエレメント2に配置されており、凸形に湾曲した表面11a、12aを備える帽子状構造物11、12は、凹形に湾曲した表面15a、15bを備えるサドル15の上に配置され、帽子状構造物11、12とサドル15とは、ジャーナル30によって互いに接続され、サドル15と帽子状構造物11、12との間には、エラストマから作られる少なくとも1つの層22、23を備えたベアリングサポート20が配置されている、連結式車両のジョイントに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前提部分に基づき、少なくとも1つのジョイントボディによって互いに接続されている2つのジョイントセグメントを含む、連結用車両のジョイントに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の部品からなる連結可能な連結式車両は、従来技術からよく知られている。このような連結式車両の部品は、ジョイントによって互いに連結されている。このジョイントは、通常、ベローズによって覆われ、人間が1つの車両部分から別の車両部分に移動するためにブリッジが設けられている。
【0003】
ジョイントの定義は、この場合、2つの車両部分の間にある配置全体を含む。周知のように、連結式車両は、様々な種類の動きに支配されている。そのため、ジョイントは、ローリング運動、上下運動、さらに屈曲運動も受け入れることができなければならない。ローリング運動とは、両方の車両部分が、長軸を中心として相対的に互いに回転するような運動を意味する。屈曲運動は、2つの車両部分を備える連結式車両がカーブを曲がる際に生じ、これに対して上下運動は、このような連結式車両が陥没部又は隆起部を走る際に生じる。
【0004】
上述の種類の動きと、それらが重複する動きとを許容するような周知の連結方法は、回転可能に支持されている2つのリングを備える、いわゆる回転リングジョイントを含み、一方のリング(ほとんどの場合、内部リング)は前方車両に配置され、2つ目のリング(ほとんどの場合、外部リング)は後方車両に配置されている。この場合、外部リングは内部リングの上に支持されており、例えば、車両がカーブを曲がる際に、2つの車両の屈曲運動に対応できるように、両方のリングが垂直軸を中心に反対方向に回転可能になっている。
【0005】
上下運動は、2つの車両部分の一方が、車両長軸に対して横向きの、ラバーベアリングに支持されているピンジョイントを取り巻く2つの回転リングの一方に接続されていることによって可能になっている。この車両部分は、ほとんどの場合が前方車両であり、この前方車両は、そのようなメタルラバーベアリングによって、回転リングジョイントの該当する回転リングと接続されている。
【0006】
これに関する限り、中央の長軸の両側に2つのメタルラバーベアリングが設けられているのは有利であり、それぞれのベアリングは、車両の長軸方向に対して横に向けられているアクスルボルトを有している。このアクスルボルトは、スリーブジャケットによって囲まれているラバースリーブによって取り囲まれており、アクスルボルトは回転リングと接続され、スリーブはこの車両部分と接続されている。発生するローリング運動は、一方では車両ボディによって、他方ではメタルラバーベアリングによって受け入れられる。
【0007】
文献1から、さらに、2つのジョイントセグメントを有する屈曲ジョイントが知られており、2つのジョイントセグメントは、ピボットベアリングによって相互に接続されている。一方のジョイントセグメントは、この場合、一方の車両ボックスに固定されており、もう1つのジョイントセグメントは対向する車両ボックスに接続されている。このもう1つのジョイントセグメントは、上下運動及びローリング運動を受け入れるために、ハウジングスリーブによって支持されている、いわゆるローリングジョイントボディを含んでいる。このために、このローリングジョイントボディは、オリーブの形に形成されたジョイントボディを有し、このジョイントボディは、ハウジングスリーブを通る2つのエラストマクッションによって支持されている。ローリングジョイントボディはその両端にスタブアクスルを有し、これらのスタブアクスルによって、ローリングジョイントボディ及びベアリング全体が車両ボックスに固定されている。このピボットベアリングとローリングベアリングとの組合せは、すでに名称によって表されているように、ハウジングスリーブのローリングジョイントボディの支持が柔軟であるために、ローリング運動も上下運動も容易に行うことができる。同様の実施形態が、文献2から知られている。最後に名前を挙げた両方のジョイントは製造コストが比較的高く、特に、例えばバスの場合のように、屈曲角が大きくなる車両に使用することができる。これに対し、鉄道車両の場合、要求される屈曲角は僅かである。
【0008】
文献3では、業界標準となっている種類のジョイントが説明されている。この場合、連結式車両のジョイントの2つのジョイントセグメントが知られており、これらのセグメントはジョイントボディによって互いに接続されている。このジョイントボディは、ジャーナルの上に配置されている帽子状構造物を有し、このジャーナルは、一方のジョイントセグメントと接続されている。他方のジョイントセグメントは、この帽子状構造物に対応するように形成されている凹形表面を備えるサドルになっており、このサドルは帽子状構造物を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1916181明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第1916180明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第202006004643U1明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明に基づく課題は、例えばローリング運動、上下運動、屈曲運動、並びに前述の運動が重なり合う運動など、走行中に発生する全ての運動に対応できるジョイントを提供することにある。特に、構造が単純であり、少ない部品から作られるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この課題を解決するため、本発明に基づき、サドルと帽子状構造物との間に、エラストマから作られた少なくとも1つの層を備えるベアリングサポートを配置した、冒頭に示した種類の連結式車両用ジョイントが提案される。このことから、従来技術のように、このジョイントが実質的に回転運動する部品を有していないことは明らかであり、むしろ、屈曲運動は、エラストマ部品によってのみ、連結式車両の両方の車両部分の間で可能になっている。従って、本発明の対象は球面のベアリングであり、球面ベアリングの部品としての帽子型構造物と球面ベアリングの部品としてのサドルとの間に柔軟な中間部材が設けられており、この柔軟な中間部材は、帽子型構造物とサドルとの間に嵌め込まれている。ここでは、連結式車両の両方の車両部分の間における屈曲運動が、エラストマから作られる少なくとも1つの層を備えたベアリングサポートによってのみ可能となる。このエラストマ層により、屈曲運動ばかりでなく、すでに説明したように、ジョイントによって互いに接続されている2つの車両間に生じるローリング運動及び上下運動も同様に受け入れられる。本発明に基づくジョイントボディは製造コストが極めて安く、さらに牽牛であるため、特に、連結式バスでの使用又は鉄道車両での使用にも適している。
【0012】
本発明の有利な特徴及び実施形態は、従属請求項を参照することができる。
【0013】
有利な実施形態に従って、ジョイントボディは、両側にそれぞれ1つの帽子状構造物を有するように設定されており、これらの帽子状構造物の間にはサドルが設けられ、このサドルは両側に凹形に湾曲した表面を有しており、帽子状構造物とサドルとの間には、それぞれ、エラストマから作られる少なくとも1つの層を備えたベアリングサポートが配置され、両方の帽子状構造物はジャーナルによって接続されている。このことから、一方では、絶対的に左右対称のベアリングサポートができ、さらに両方の帽子状構造物の間にあるサドルの両側にある2つのベアリングサポートにより、比較的大きな屈曲角に対応することができ、同様にローリング運動及び上下運動も非常に広い範囲で許容される。
【0014】
詳細には、さらに、サドルの凹型に湾曲している表面の半径は、帽子状構造物の凸型に湾曲している表面の半径と異なるように設定されている。特に、この関連において、帽子状構造物の半径は、サドル半径よりも小さいように設定されている。このことから、帽子状構造物とサドルとの間に配置されている、エラストマから作られる少なくとも1つの層を備えたベアリングサポートの外部のエッジ範囲をより厚く形成することができる。このことは、エラストマ層において、面全体にわたって層内の応力を一定に保ちたい場合に有利である。負荷による応力は、当然、内部のエッジ範囲よりも外部のエッジ範囲のほうが大きいため、外部のエッジ範囲におけるエラストマ層の容積を増加させることにより、この部分での応力が減少するため、エラストマ層内の応力が実質的に均等にされる。
【0015】
本発明の特に有利な特徴に従って、エラストマボディが2つのエラストマ層を含むように設定されており、2つの層の間には湾曲したプレートが配置され、このプレートの湾曲部の半径は、帽子状構造物の半径よりも大きく、サドルの半径よりも小さい。このことから、プレートの上部と下部に、それぞれエラストマ層が設けられていることになり、下部のエラストマ層は上部のエラストマ層よりも厚みが大きくなっている。特にエッジ範囲において、下部のエラストマ層は上部のエラストマ層よりも厚みが大きい。有利であるのは、プレートの下部の層がプレートの上部の層よりも厚いことである。プレートによって両方のエラストマ層をこのように非対称的に分割することは、同様に、両方のエラストマ層の応力が、実質的にエラストマ層の範囲全体にわたって均一であるべきだという条件に負うものである。同様に、2つ又は必要に応じてそれよりも多い数のエラストマ層と、それに応じた複数のプレートとの配置により、屈曲角の増加を可能にするばかりでなく、より大きなローリング運動及び上下運動も行うことができる。エラストマ層は、この場合、例えば加硫反応により、プレートに固定接続されている。
【0016】
少なくとも1つのエラストマ層を備えるベアリングサポートを損傷することなく、より大きな屈曲角に対応するため、特に有利な特徴に従って、帽子状構造物とエラストマ層との間は、加硫反応などによる固定接続ではなく、むしろこれらの部品が互いにスライド可能であるようにすべきである。帽子状構造物とサドル間の接続によってベアリングサポートに加えられるプリロードに応じて、剥離トルクを調整することができ、この剥離トルクの場合、ベアリングサポートと帽子状構造物、又はサドルとベアリングサポートとが相対的に互いにスライドする。このことから、屈曲角が大きい場合でもベアリングサポートのエラストマ層の破損が予防される。詳細には、ベアリングサポートと帽子状構造物及び/又はサドルとの間に、例えばテフロンからなるスライド層を設け、これによって、カーブ走行中にジョイントに負荷がかかる際、剥離トルクを制御できるようになるのは有利である。
【0017】
基本的に、帽子状構造物とベアリングサポートとの間、及び/又はサドルとベアリングサポートとの間のスライドによる相対運動は、ベアリングサポートの亀裂とそれに伴う破壊が危惧されるほど、少なくとも1つのエラストマ層の負荷が大きい場合にのみ許容されるのが適切である。基本的には、屈曲角がベアリングサポートにとって常に耐えられる範囲にある場合は、もちろん、加硫反応などによってベアリングサポートと帽子状構造及び/又はサドルと固定接続することもできる。
【0018】
エラストマ層を用いてジョイントのベアリングサポートを製造する場合に問題となるのが、個々のエラストマ層内の応力を実質的に均一に保つことであるのは、すでに別の箇所で説明した。すなわち、それぞれのエラストマ層内の応力は、実質的にあらゆる箇所にあるべきである。このことは、本発明のもう1つの特徴に従って、少なくとも1つのエラストマ層がエッジ範囲に凹形の湾曲部を有していることによって顧慮される。エラストマ層又は複数のエラストマ層が、例えば、このような連結式車両の走行中に負荷をかけられる場合、それぞれの負荷の種類に応じて、片側の各エラストマ層には負荷がかかり、他方の側のエラストマ層では負荷が解除されるという可能性が常に存在する。負荷がかかる場合、負荷を受けるエラストマ層は、外側へ膨らもうとする。静止状態において設定されているエラストマ層の凹形の湾曲部により、負荷の際にもこのエラストマ層に外側への凸形の湾曲が形成されないようにすることができる。というのも、凸形の湾曲部分では応力が上昇しているため、凸形に湾曲したエラストマ層の外面は、亀裂形成の危険を含んでいるからである。同様のことは、同じ理由から、ジャーナル側での少なくとも1つのエラストマ層における凹形の湾曲形成にも当てはまる。
【0019】
もう1つの特徴は、帽子状構造物間の間隔がスペーサスリーブによって固定されていることである。このことによって、ベアリングサポートに特定の値までしかプリロードがかからない限り、取付けを簡単にすることができる。
【0020】
さらに、ベアリングサポートが、ジャーナル又はスペーサスリーブに対して半径方向の間隔を有するように設定されている。このことは、ブレーキ時及び発進時に生じる軸方向の負荷の際に、ベアリングサポートがスリーブ又はジャーナルと確実に接触しないようにするためである。この限りにおいては、サドルがジャーナル又はスペーサスリーブに対して半径方向の間隔を有し、すでに述べたように、車両のブレーキ時又は加速時に、サドルの中心がスペーサスリーブ又はジャーナルにあたるのを防ぐようにも設定されている。このことから、原則的に、サドルは浮動状態でジョイントボディに支持されていることが明らかである。この場合、この間隔の寸法は、ジョイントボディの部品がジャーナル又はスリーブに接触する際の応力が、1つ又は複数のエラストマ層の亀裂を生じない程度になるように決定されている。
【0021】
さらに本発明の特徴に従って、ジャーナルが植込みボルトとして形成されており、一方の帽子状構造物はこの植込みボルトのねじ山を有している。
【0022】
次に、図を用いて、本発明を例に従って詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明に基づくジョイントの側面図である。
【図2】上から見た図である。
【図3】図2の線III−IIIに従って切断した場合の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1に基づき、第1のジョイントセグメントは1で、第2のジョイントセグメントは2で示されている。第1のジョイントセグメントは、第2のジョイントセグメント2の脚鉄3と4との間にある。第1のジョイントセグメントと第2のジョイントセグメントとの接続は、10で示されているジョイントボディによって行われる。両方のジョイントセグメント1と2とを接続しているジョイントボディ10について、以下、図3を使って説明する。
【0025】
ジョイントボディ10は、帽子状構造物11及び12を含んでいる。両方の帽子状構造物11及び12の間には、15で示されているサドルがある。このサドル15は、凹形に湾曲した表面15aと15bとを有し、これらの表面は、それぞれの帽子状構造物11、12の凸形に湾曲した表面11a、12aに合わせて配置されている。帽子状構造物11の凸形に湾曲した表面11a又は帽子状構造物12の凸形に湾曲した表面12aとサドル15との間には、それぞれ20で示されているベアリングサポートがある。このベアリングサポート20は湾曲したプレート21を有し、プレート21の上側と下側には、それぞれエラストマ層22、23が配置されている。両方のエラストマ層は、加硫反応によってプレート21と接続されている。エラストマ層22は、エラストマ層23よりも厚く形成されている。
【0026】
その理由は、構造上の理由により、下部のエラストマ層の方が上部の層よりも大きい力に晒されていることにある。さらに、エラストマに耐えられる範囲内に応力を保つため、エラストマ層には様々な寸法が設定されている。エラストマ層22とエラストマ層23とは、エッジ範囲(矢印22a、23a又は22b、23b)に凹形の湾曲部を有しており、これらの湾曲部は、ベアリングサポートが圧迫された場合に、エラストマ層が凸形に湾曲しないようにする働きがある。というのも、負荷によって層が凸形に湾曲すると、むしろ凹形に湾曲する場合よりも亀裂の形成が予想されるからである。このことは、層の外部にも内部にも当てはまる。
【0027】
両方の帽子状構造物11、12は、植込みボルト30によって保持されている。植込みボルトを支持するため、一方の帽子状構造物、すなわち帽子状構造物12は、ねじ山31を有している。両方の帽子状構造物は、スペーサスリーブ35によって相互に接続されている。このスペーサスリーブ35は、エラストマ層22、23を備えるベアリングサポート20が、取付けのため特定の寸法を超えて帽子状構造物により圧迫されないようにする働きがある。ベアリングサポート20と帽子状構造物及び/又はサドル15との間には、テフロンからなるスライド層25を設けることができる。このスライド層は、車両部分間の屈曲角によって帽子状構造物とサドルとの間に生じるトルクが、帽子状構造物/サドルとベアリングサポートのエラストマ層との間の剥離トルクよりも大きい場合、ベアリングサポート20(ここでは特にエラストマ層)の破壊を防止する目的でボディを相対的に互いにスライドさせる働きがある。すなわち、このスライド層は、極端な負荷が生じた場合、ベアリングサポートを損傷させないために用いられる。同様に、スペーサスリーブは、プレート21、サドル15及びプレート21の両側にあるエラストマ層22、23のストッパとしても働く。プレート21は、加硫反応ツールでの支持に用いるフランジ21aを有している。
【0028】
帽子状構造物11、12は、スペーサスリーブ35に接している。このことは、ベアリングサポート20とサドル15とは異なっている。サドル15は、スリーブに対して間隔xを有し、同様にプレート21はスペーサスリーブ35に対して半径方向の間隔を有している。エラストマ層22、23も、スペーサスリーブに対してそのような間隔を有している。サドル15の上にあり、第1のジョイントセグメントと接続されているベアリングサポート20は、車両ブレーキ時及び発進時における矢印40の方向への動きを避ける必要がある。ベアリングサポート20とサドル15との部品がスペーサスリーブ35と接触するのを防ぐため、すでに説明した間隔が設けられている。しかしながら、間隔「x」の寸法は、エラストマ層がスリーブに接触しても、亀裂形成の危険が生じるほど応力が高くならないような大きさに決定される。
【符号の説明】
【0029】
1 第1のジョイントセグメント
2 第2のジョイントセグメント
3 第1のジョイントセグメントの脚鉄
4 第2のジョイントセグメントの脚鉄
10 ジョイントボディ
11 帽子状構造物
11a 帽子状構造物の湾曲部
12 帽子状構造物
12a 帽子状構造物の湾曲部
15 サドル
15a 凹形の湾曲部
15b 凸形の湾曲部
20 ベアリングサポート
21 プレート
22 エラストマ層
22a エラストマ層の外部の湾曲部
22b エラストマ層の内部の湾曲部
23 エラストマ層
23a エラストマ層の外部の湾曲部
23b エラストマ層の内部の湾曲部
25 スライド層
30 植込みボルト
31 植込みボルトのねじ山
35 スペーサスリーブ
40 二重矢印

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのジョイントボディ(10)によって互いに接続されている2つのジョイントセグメント(1、2)を含み、前記ジョイントボディ(10)は、凹形に湾曲した少なくとも1つの表面(15a、15b)で形成されている少なくとも1つのサドル(15)を含み、該サドルは、前記第1のジョイントセグメントによって支持されており、さらに前記ジョイントボディは、少なくとも1つの帽子状構造物(11、12)を含み、該帽子状構造物は、他方の前記第2のジョイントエレメント(2)に配置されており、凸形に湾曲した表面(11a、12a)を備える前記帽子状構造物(11、12)は、凹形に湾曲した表面(15a、15b)を備える前記サドル(15)の上に配置され、前記帽子状構造物(11、12)と前記サドル(15)とは、ジャーナル(30)によって互いに接続されている、連結式車両のジョイントであって、
前記サドル(11、12)と前記帽子状構造物(15)との間には、エラストマから作られる少なくとも1つの層(22、23)を備えたベアリングサポート(20)が配置されていることを特徴とする連結式車両のジョイント。
【請求項2】
前記ジョイントボディ(10)は、両側にそれぞれ1つの帽子状構造物(11、12)を有し、該帽子状構造物(11、12)の間には前記サドル(15)が設けられ、該サドルは両側に凹形に湾曲した表面(15a、15b)を有しており、前記帽子状構造物と前記サドル(15)との間には、それぞれ、エラストマから作られる少なくとも1つの層(22、23)を備えた前記ベアリングサポート(20)が配置され、両方の前記帽子状構造物(11、12)は前記ジャーナル(30)によって接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の連結式車両のジョイント。
【請求項3】
前記サドル(15)の凹型に湾曲している前記表面(15a、15b)の半径は、前記帽子状構造物(11、12)の凸型に湾曲している前記表面(11a、12a)の半径と異なっていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の連結式車両のジョイント。
【請求項4】
前記帽子状構造物(11、12)の凸型に湾曲している前記表面(11a、12a)の半径は、前記サドル(15)の凹型に湾曲している前記表面の半径よりも小さいことを特徴とする、請求項1に記載の連結式車両のジョイント。
【請求項5】
前記ベアリングサポート(20)は、少なくとも2つのエラストマ層(22、23)を含み、該層(22、23)の間には湾曲したプレート(21)が配置され、該プレート(21)の前記湾曲部の半径は、前記帽子状構造物(11、12)の半径よりも大きく、前記サドル(15)の凹形に湾曲した前記表面(15a、15b)の半径よりも小さいことを特徴とする、請求項1に記載の連結式車両のジョイント。
【請求項6】
前記エラストマ層(22、23)が、前記プレート(21)と固定接続されていることを特徴とする、請求項5に記載の連結式車両のジョイント。
【請求項7】
少なくとも1つの前記エラストマ層(22、23)が、前記帽子状構造物(11、12)と固定接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の連結式車両のジョイント。
【請求項8】
前記帽子状構造物(11、12)及び/又は前記サドル(15)が、前記ベアリングサポート(20)に対してスライドすることを特徴とする、請求項1に記載の連結式車両のジョイント。
【請求項9】
前記ベアリングサポート(20)と前記帽子状構造物(11、12)及び/又は前記サドルとの間に、スライド層(25)が設けられていることを特徴とする、請求項8に記載の連結式車両のジョイント。
【請求項10】
少なくとも1つの前記エラストマ層(22、23)が、エッジ範囲に凹形の湾曲部(22a、23a、22b、23b)を有することを特徴とする、請求項1に記載の連結式車両のジョイント。
【請求項11】
前記帽子状構造物(11、12)間の間隔が、スペーサスリーブ(35)によって固定されていることを特徴とする、請求項2に記載の連結式車両のジョイント。
【請求項12】
前記ベアリングサポート(20)が、前記ジャーナル(30)又は前記スペーサスリーブ(35)に対して半径方向の間隔を有することを特徴とする、請求項1又は11に記載の連結式車両のジョイント。
【請求項13】
前記サドル(15)が、前記ジャーナル(30)又は前記スペーサスリーブ(35)に対して半径方向の間隔を有することを特徴とする、請求項1又は11に記載の連結式車両のジョイント。
【請求項14】
前記ジャーナル(30)が植込みボルトとして形成されており、一方の前記帽子状構造物(12)が前記植込みボルトのねじ山(31)を有していることを特徴とする、請求項1に記載の連結式車両のジョイント。
【請求項15】
前記第1のジョイントセグメントが、断面がU字形をした他方の第2の前記ジョイントセグメントの脚鉄の間で、前記ジョイントボディ(10)によって保持されていることを特徴とする、請求項1に記載の連結式車両のジョイント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−66812(P2012−66812A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−187846(P2011−187846)
【出願日】平成23年8月30日(2011.8.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(511211324)ヒュプナー ゲーエムベーハー (1)
【Fターム(参考)】