説明

連続間欠回転運動の機械構造

【課題】流体駆動による産業用機械などに使用される連続間欠回転運動を生み出す機械構造を提供する。
【解決手段】流体駆動のシリンダ1・1aのロッドの先端にカムフォロア2・2aおよび5・5aを取り付け、カムフォロア2・2aはカム板4・4aの内面のカム板側面に接触し、カムフォロア5・5aは回転板3の長穴に挿入されている。流体駆動のシリンダ1・1aを同時に各シリンダごとに前後させる事により、シリンダの推力が回転板3に伝わり、スムーズに連続間欠回転運動が行われる。カム板4・4aの内面の独特の流線形状により、間欠回転運動開始時に徐々に速度を上げたり、間欠回転運動停止時に徐々に速度を下げたりする機能を有していることを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【001】
本発明は産業用機械などに使用されている、連続間欠回転運動を生み出す機械構造に関するものである。
【背景技術】
【002】
従来、産業用機械に使用されている連続間欠回転運動を生み出す機械構造は、モーターを利用したローラーギアカム方式やパラレルカム方式が一般的である。また、流体駆動方式の構造の場合は、連続回転運動ではなく、公転・反転を繰り返す回転運動となり、また、回転運動開始時に徐々に速度を上げたり、回転運動停止時に徐々に速度を下げたりする機能は付いていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【003】
産業用機械などに使用されている連続間欠回転運動を生み出す機械構造は、モーター駆動によるものしか無く、流体駆動による連続間欠回転運動の機械構造で、回転運動開始時に徐々に速度を上げたり、回転運動停止時に徐々に速度を下げたりする事が出来ないため、この問題を解決することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【004】
この課題を解決するための発明は、間欠回転運動開始時に徐々に速度を上げたり、間欠回転運動停止時に徐々に速度を下げたりする課題を解決するために、2ヶの流体駆動のシリンダ1・1aを備え、その2ヶのシリンダ1・1aのロッド部先端にカムフォロア2・2aおよび5・5aを取り付け、2ヶのシリンダ1・1aのロッドを同時に各シリンダごとに前後させる事により、ロッド先端のカムフォロア5・5aと連結された回転板3が、シリンダの推力により連続間欠回転運動するが、ロッド先端のカムフォロア2・2aの移動側面部に独特の流線形状のカム板4・4aを取り付ける事により、ロッド先端カムフォロア2・2aがそれに沿って移動し、その影響により、2ヶのシリンダ1・1aのロッドの速度を流量により調整することなく、回転板3が間欠回転運動の開始時に徐々に速度を上げていき、間欠回転運動の停止時に徐々に速度を下げていくことを特徴とした、連続間欠回転運動の機械構造。(図3参照)
【発明の効果】
【005】
本発明により、流体駆動による連続間欠回転運動の機械が開発され、間欠回転運動開始時に徐々に速度を上げたり、間欠回転運動停止時に徐々に速度を下げたりする機能が付く事により、利用範囲がひろがり、連続間欠回転運動使用時の駆動の種類による制約がなくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【006】
以下,本案の実施の形態について説明する。
(イ)流体駆動のシリンダ1・1aのロッドの先端にナックルジョイント6・6aを取付け、ナックルジョイント6・6aの両側面にカムフォロア2・2a及び5・5aが固定されている。
(ロ)カムフォロア2・2aは、カム板4・4aの内面に加工された独特の流線形状のカム板の側面に接触している。
(ハ)カムフォロア5・5aは、回転板3の内面に加工された長穴に挿入されている。
(ニ)回転板3はベアリング8により固定され、カム板4・4aおよびベース板9と一体物となっている。
(ホ)1・1aの流体駆動のシリンダは、クレビスピン7により固定されている。また、クレビスピン7はベース板9に固定されている。
(ヘ)流体駆動のシリンダは、2ヶ以上使用してもよい。
【産業上の利用可能性】
【007】
本発明に係わる機械構造は、従来技術の応用であり、工業的にも生産可能であり、産業上の利用可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【008】
【図1】機械構造の立体構造図
【図2】機械構造の上面図および側面断面図
【図3】連続間欠回転運動の連続動作参考図
【符号の説明】
【009】
1および1a 流体駆動シリンダ
2および2a カムフォロア
3 回転板
4および4a カム板
5および5a カムフォロア
6および6a ナックルジョイント
7 クレビスピン
8 ベアリング
9 ベース板

【特許請求の範囲】
2ヶの流体駆動のシリンダを備え、その2ヶのシリンダのロッド部先端にカムフォロアを取り付け、2ヶのシリンダのロッドを同時に各シリンダごとに前後させる事により、ロッド先端のカムフォロアと連結された回転板が連続間欠回転運動するが、ロッド先端カムフォロアの移動側面部に独特の流線形状のカム板を取り付ける事により、ロッド先端カムフォロアがそれに沿って移動し、その影響により、2ヶのシリンダのロッドの速度を調整することなく、ロッド先端カムフォロアと連結された回転板が、間欠回転運動の開始時に徐々に速度を上げていき、間欠回転運動の停止時に徐々に速度を下げていくことを特徴とした、連続間欠回転運動の機械構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−113776(P2007−113776A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−334930(P2005−334930)
【出願日】平成17年10月22日(2005.10.22)
【出願人】(593133615)
【Fターム(参考)】