説明

進化型パケットネットワークにおいて回線交換ドメインサービスを処理する方法、システムおよび装置

進化型パケットネットワークにおいて回線交換ドメインサービスを処理する方法、システムおよび関連する装置であって、前記方法は、MMEがMSCによって送信されたMTサービス表示を受信し(101)、上記MMEがUEにMTサービス表示を送信し(102)、上記MMEがUEによって返信されたMTサービス応答を受信し(103)、MTサービス応答に従って後続の動作を処理すること(104)を含む。本発明が提供する方法では、MMEは、進化型基地局がUEのパケット交換サービスに対して行う切換えをトリガせず、UEにMTサービスの着信を知らせ、UEによって返信されるMTサービス応答に従って後続の動作を処理するため、パケット交換サービスの正当な理由のない切換えによって生じるネットワークリソースの浪費が回避される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照によりその全文が本明細書に組み込まれる、「進化型パケットネットワークにおいて回線交換ドメインサービスを処理する方法、システムおよび装置(Method, System and Device for Processing Circuit Switched Domain Services in an Evolved Packet Network)」という名称の、2008年1月16日付けで中国特許庁に出願された中国特許出願第200810002762.X号の優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は通信技術に関し、詳細には、進化型パケットネットワークにおいて回線交換ドメインサービスを処理する方法、システムおよび装置に関する。
【背景技術】
【0003】
無線ブロードバンド技術の課題に応え、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)ネットワークの主導権を維持するために、3GPP組織は、2004年末に、ロング・ターム・エボリューション(long term evolution)(LTE)計画を策定した。LTE計画の方向付けにより、パケット交換(PS)ドメインだけが残る新しい移動通信ネットワークアーキテクチャが定義されている。このアーキテクチャを、進化型パケットシステム(EPS)という。
【0004】
EPSネットワークにおける回線交換(CS)サービスを可能にするために、従来技術では、EPSネットワークにおいてCSサービスを処理する方法を提供しており、この方法はCSフォールバック法とも呼ばれ得る。
【0005】
移動交換局(mobile switching center)(MSC)は、CS音声通話といった、モバイル着信(mobile terminated)(MT)サービスを受信するとき、モビリティ管理エンティティ(mobility management entity)(MME)にページメッセージを送信し、MMEは、EPSネットワークを介してユーザ端末(UE)をページングする。進化型NodeB(eNodeB)は、ページメッセージを受信すると、まず、PSサービスハンドオーバを実行する。すなわちeNodeBは、UEの進行中のPSサービスを、汎用パケット無線サービス/ユニバーサル移動電話システム(general packet radio service/universal mobile telecommunications system)(GPRS/UMTS)ネットワークのPSドメインにハンドオーバする。次いでeNodeBは、UEを第2世代/第3世代(2G/3G)ネットワークにハンドオーバする。すなわちUEは、在圏すべき2G/3Gセルを選択する。UEがGPRS/UMTSネットワーク内のMGCにページ応答を返信すると、eNodeBはMTサービスの処理を完了する。
【0006】
しかし、従来技術の研究および実施において、本発明の発明者は、従来技術に少なくとも以下の弱点があることに気付いた。
【0007】
従来技術のCSフォールバック法を使用することにより、eNodeBは、MMEからページメッセージを受信すると直ちにPSサービスハンドオーバを実行するが、この結果、以下の問題が生じる。
【0008】
1.ネットワークリソースの浪費。従来技術によれば、MTサービスが着信すると、eNodeBは、PSサービスを2G/3GネットワークのPSドメインにハンドオーバし、MTサービスを接続する。実際には多くの場合、以下の状況が生じる。UEが2G/3Gネットワークにハンドオーバされ、MTサービスが接続されると、ユーザは応答したくないかまたは応答することができないために、そのMTサービスを拒否する。eNodeBは、そのようなMTサービスを完了したサービスとみなし、その場合eNodeBは、UEのPSサービスをEPSネットワークにハンドオーバする。正常に実行されないMTサービスのために2回のPSサービスハンドオーバが行われ、このためにネットワークリソースが浪費される。
【0009】
2.UEの進行中のPSサービスに対する影響。例えば、UEが、(私用電話といった)CS MTサービスを受信したとき、EPSネットワーク内で(テレビ会議といった)PSサービスを利用中であるとする。従来技術によれば、eNodeBはテレビ会議を2G/3GネットワークのPSドメインにハンドオーバするが、2G/3GネットワークのPSドメインは、EPSネットワークにおいて、テレビ会議といったいくつかのPSサービスをサポートしないため、そのPSサービスは実行されない。よって、従来技術は進行中のPSサービスに影響を及ぼす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の各実施形態は、ネットワークリソースの浪費を回避し、UEの現在のPSサービスに影響を及ぼさないように、進化型パケットネットワークにおいてCSサービスを処理する方法、システムおよび装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的のために、本発明の各実施形態は、以下の技術的解決法によって実施される。
【0012】
進化型パケットネットワークにおいてCSサービスを処理する方法は、
MMEがMSCからMTサービス表示を受信し、
MMEがUEにMTサービス表示を送信し、
MMEが、UEによって返信されたMTサービス応答を受信し、MTサービス応答に従って後続の動作を行うこと、
を含む。
【0013】
進化型パケットネットワークにおいてCSサービスを処理する方法は、
MMEがMSCからショートメッセージを受信し、
MMEが、UEがアクティブモードにある場合にUEにショートメッセージを送信し、UEがアイドルモードにある場合にUEをアクティブ化してショートメッセージを送信し、
MMEが、UEからショートメッセージ応答を受信すること、
を含む。
【0014】
MMEは、
MSCからMTサービス表示を受信するように構成されたページメッセージ受信ユニットと、
UEにMTサービス表示を送信するように構成されたMTサービス通知ユニットと、
UEによって返信されるMTサービス応答を受信するように構成された応答受信ユニットと、
MTサービス応答に従って後続の動作を行うように構成された応答処理ユニットと、
を含む。
【0015】
MMEは、
MSCからショートメッセージを受信するように構成された受信ユニットと、
UEがアクティブモードにあるかそれともアイドルモードにあるか判断するように構成された状態判断ユニットと、
状態判断ユニットが、UEがアクティブモードにあると判定すると、受信ユニットが受信したショートメッセージをUEに送信するように構成された送信ユニットと、
状態判断ユニットが、UEがアイドルモードにあると判定すると、UEをアクティブ化し、受信ユニットが受信したショートメッセージをアクティブ化されたUEに送信するように構成されたアクティブ化/送信ユニットと、
UEからショートメッセージ応答を受信するように構成されたショートメッセージ応答ユニットと、
を含む。
【0016】
UEは、
MMEによって送信されるMTサービス表示を受信するように構成された通知受信ユニットと、
通知受信ユニットがMTサービス表示を受信した後でユーザにMTサービスを通知するように構成された通知ユニットと、
MTサービスに関するユーザの選択に従ってMMEにMTサービス応答を返信するように構成された応答送信ユニットと、
を含む。
【0017】
進化型パケットネットワークにおいてCSサービスを処理するシステムは、MSCとMMEとを含み、
MSCは、MTサービス表示を受信した後でMMEに前記MTサービス表示を送信するように構成されたサービス表示送信ユニットを含み、
MMEは、
MSCから前記MTサービス表示を受信するように構成されたページメッセージ受信ユニットと、
UEに前記MTサービス表示を送信するように構成されたMTサービス通知ユニットと、
UEによって返信されるMTサービス応答を受信するように構成された応答受信ユニットと、
前記MTサービス応答に従って後続の動作を行うように構成された応答処理ユニットと
を含む。
【発明の効果】
【0018】
この技術的解決法は、以下の利益を提供する。
【0019】
本発明の各実施形態では、CS MTサービスが着信すると、MMEは、UEにMTサービスを通知するためのMTサービス表示を送信し、次いで、UEから受信したMTサービス応答に従って後続の動作を行う。MTサービスが着信すると、MMEは、UEのPSサービスをハンドオーバさせるためのeNodeBのトリガを行わず、UEにMTサービスを通知し、UEが返信するMTサービス応答に従って後続の処理を実行する。このように、本発明の各実施形態は、無意味なPSサービスハンドオーバによって生じるネットワークリソースの浪費を回避し、UEの進行中のPSサービスに影響を及ぼさない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態において提供されるCSフォールバック法を示す流れ図である。
【図2】本発明の第1の実施形態において提供されるCSフォールバック法の信号フローを示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態においてUEがアクティブ化され、着信するMTサービスを通知される場合の信号フローを示す図である。
【図4】本発明の第2の実施形態において提供されるCSフォールバック法の信号フローを示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態においてUEがアクティブ化され、着信するMTサービスを通知される場合の信号フローを示す図である。
【図6】本発明の一実施形態において提供されるMTサービス復元法の信号フローを示す図である。
【図7】本発明の一実施形態において提供されるCSフォールバックシステムの構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の目的、技術的解決法および利点をより適切に説明するために、以下で、添付の図面を参照して、本発明の各実施形態を詳しく説明する。
【0022】
CS MTサービスが着信するとき、図1に示すように、本発明の一実施形態において提供されるCSフォールバックシステムは以下の各ステップを含む。
【0023】
ステップ101:MMEがMSCからMTサービス表示を受信する。
【0024】
ステップ102:MMEがUEにMTサービス表示を転送する。
【0025】
MTサービス表示はUEにMTサービスを通知する。
【0026】
ステップ103:MMEがUEからMTサービス応答を受信する。
【0027】
ステップ104:MMEが、MTサービス応答に従って後続の処理を実行する。
【0028】
以上が、本発明の一実施形態において提供されるCSフォールバック法である。この実施形態では、CS MTサービスが着信すると、MMEはまず、UEにMTサービスを通知するためのMTサービス表示を送信し、UEからのMTサービス応答の受信後に、MMEはMTサービス応答に従って後続の処理を実行する。本発明の実施形態で提供される方法では、MTサービスが着信すると、MMEは、UEのPSサービスをハンドオーバさせるためのeNodeBをトリガせずに、UEにMTサービスを通知し、UEによって返信されるMTサービス応答に従って後続の処理を実行する。このように本方法は、無意味なPSサービスハンドオーバによって生じるネットワークリソースの浪費を回避し、UEの進行中のPSサービスに影響を及ぼさない。
【0029】
本発明の実施形態の具体的実施において、MTサービス応答は、ユーザの選択結果を搬送することができる。ユーザがMTサービスを拒否するよう選択した場合、MMEは、MTサービス応答に従って後続の処理を実行するときに、MSCにMTサービス拒否メッセージを返信する。
【0030】
ユーザがMTサービスを受諾するよう選択した場合、MMEは、eNodeBにPSサービスハンドオーバ要求を送信し、eNodeBは、ハンドオーバ要求を受信するとPSサービスハンドオーバを実行し、UEを2G/3Gネットワークにハンドオーバする。UEが2G/3Gネットワークにハンドオーバされた後で、eNodeBは、MSCに第1(最初)のページ応答を送信し、MTサービス処理を完了する。
【0031】
本発明の別の実施形態では、ユーザがMTサービスを受諾するよう選択した場合、MMEは、構成済みのネットワーク動作ポリシに従ってUEの現在のPSサービスをハンドオーバせず、したがってMMEは、eNodeBにPSサービスハンドオーバ要求を送信しなくてもよく、eNodeBは、後でPSハンドオーバを実行しなくてもよい。この場合、UEがMTサービスの受諾を示す応答を送信した後で、またはUEのMTサービスの受諾に関するMMEからの応答を受信した後で、UEは、2G/3Gネットワークに直接アクセスしてMTサービス処理を完了する。
【0032】
以上が、本発明の一実施形態において提供されるCSフォールバック法の説明である。以下に、本発明の具体的信号フローを示す。
【0033】
図2に示すように、本発明の第1の実施形態におけるCSフォールバック法の信号フローは以下の各ステップを含む。
【0034】
ステップ201:MSCがMTサービス表示を受信し、MMEに第1の(最初の)ページメッセージを送信する。
【0035】
実際には、第1のページメッセージは、UEの国際移動体加入者識別情報(international mobile subscriber identity)(IMSI)を搬送し得る。
【0036】
ステップ202:第1のページメッセージを受信すると、MMEがUEの状態を問い合わせる。UEがアイドルモードにある場合、MMEはeNodeBに第2のページメッセージを送信する。UEがアクティブモードにある場合、プロセスはステップ205に進む。
【0037】
実際には、第1のページメッセージは、MSCによってMMEに送信されたMTサービス表示を搬送することができる。したがって、第1のページメッセージは、MTサービス要求などとも呼ばれ得る。加えて、ステップ302で、第1のページメッセージがMTサービス表示を搬送する場合、MMEは、第1のページメッセージを受信した後で、第1のページメッセージをパース(構文解析)し、MTサービス表示を取得した後でUEの状態を問い合わせる必要がある。
【0038】
また第1のページメッセージは、MTサービス表示を搬送しなくてもよい。この場合MMEは、第1のページメッセージを受信すると、UEの状態を問い合わせるように設定される。この場合、第1のページメッセージは、MTサービス表示と等価である。
【0039】
ステップ203:eNodeBが、その管理下のセル内で第2のページメッセージをブロードキャストする。
【0040】
ステップ204:UEが第2のページメッセージを受信し、MMEにサービス要求を返信する。
【0041】
MMEは、アイドル状態のUEをアクティブ化するために、eNodeBを介して第2のページメッセージを送信する。
【0042】
ステップ205:サービス要求を受信した後で、MMEはUEにMTサービス表示を送信する。MTサービス表示は、UEにMTサービスを通知するためのものである。
【0043】
図2に示すMTサービス表示は、非アクセス層(non access stratum)(NAS)メッセージであり、したがって、MMEからUEに直接送信されることができる。本発明の別の実施形態では、MTサービス表示は(Page(ページ)といった)アクセス層メッセージである。アクセス層メッセージは、MTサービス表示を搬送してもよく、MMEによってeNodeBに送信され、eNodeBによってUEに転送される。このことは、本発明の実施には影響しない。
【0044】
ステップ206:UEが、MTサービス表示を受信した後で、ユーザにMTサービスを通知する。
【0045】
実際にはUEは、ユーザの事前設定に従ってユーザにMTサービスを通知する。例えばUEは、呼出音を鳴らし、または振動し、または呼出音を鳴らして振動し、またはテキストによる通知を表示してユーザにMTサービスを通知する。
【0046】
ユーザがMTサービスに関する選択を行った後で、UEはステップ207を実行する。
【0047】
ステップ207:UEがMMEにMTサービス応答を送信する。
【0048】
MTサービス応答がユーザ選択結果(受諾もしくは拒否)を搬送してもよく、あるいはMTサービス応答はユーザ選択結果を搬送しなくてもよい。この場合、ユーザ選択結果はヌルである。MTサービス応答がユーザ選択結果を搬送しない場合、MMEは、デフォルト設定に従ってユーザ選択を決定する。一般的なシナリオでは、MTサービス応答が選択結果を搬送しない場合、MMEは、ユーザがデフォルトでMTサービスを受諾するものとみなす。
【0049】
ステップ208:MMEが、MTサービス応答で搬送された選択結果を取得する。ユーザがMTサービスを拒否するよう選択した場合、MMEは第1のページ拒否メッセージ(前述のMTサービス拒否)を送信する。ユーザがMTサービスを受諾するよう選択した場合、プロセスはステップ209に進む。
【0050】
UEがMTサービスを拒否した場合には、MTサービスを実行する必要がなく、MMEは、MSCに第1のページ拒否メッセージを返信してMTサービスを終了させる。本発明の実施形態で提供される方法では、UEがMTサービスを実行しない場合、eNodeBはUEのPSサービスをハンドオーバしない。このように本方法は、無意味なPSハンドオーバによって生じるネットワークリソースの浪費を回避し、UEの現在のPSサービスに影響を及ぼさない。
【0051】
第1のページ拒否メッセージは、MTサービスを拒否する理由を示す原因値を搬送してもよく、原因値を搬送しなくてもよい。メッセージが原因値を搬送するかどうかは、本発明の実施に影響しない。
【0052】
加えて、日常においては、ユーザが、長期間UEの通知を見ないか、または気づかない場合もしばしばある。MMEの作業効率を改善するために、事前に、MMEが事前設定時間T内にUEからMTサービス応答を受信しなかった場合、MMEは、ユーザがMTサービスを拒否したものとみなすと定義されてもよい。またこの場合、MMEは、MTサービスを拒否するためにMSCに第1のページ拒否メッセージを送信する。
【0053】
ステップ209:MMEがeNodeBにPSサービスハンドオーバ要求を送信する。
【0054】
ステップ210:eNodeBがPSサービスハンドオーバ要求を受信し、PSサービスハンドオーバ手順を開始して、UEを2G/3Gネットワークにハンドオーバする。
【0055】
ステップ211:UEが、2G/3Gネットワークにハンドオーバされた後で、第1のページ応答を送信し、MTサービス処理を完了する。
【0056】
本発明の別の実施形態では、MMEは、第1のページメッセージを受信した後で、UEに問い合わせせず、UEがデフォルトでアイドルモードにあるものとみなしてもよい。その場合MMEは、UEに、第2のページメッセージおよびMTサービス表示を送信して、アクティブ状態またはアイドル状態のUEにMTサービスを通知する。
【0057】
以上が、本発明の第1の実施形態で提供される信号フローである。MMEは、ステップ201でMSCによって送信された第1のページメッセージを受信すると、本発明の第1の実施形態におけるステップ202から205によって、または図3に示す信号フローによって、アイドル状態またはアクティブ状態のUEにMTサービスを通知することができる。この信号フローは以下の各ステップを含む。
【0058】
ステップ301:MMEが、MSCから第1のページメッセージを受信し、eNodeBに第3のページメッセージを送信する。第3のページメッセージは、少なくともMTサービス表示を搬送する。
【0059】
実際には、MTサービス表示は、第3のページメッセージ内のページ原因値とすることも、第3のページメッセージ内の独立情報要素とすることもでき、このことは、本発明の実施に影響しない。
【0060】
ステップ302:eNodeBが、その管理下のセル内で第3のページメッセージをブロードキャストする。
【0061】
ステップ303:UEが、第3のページメッセージを受信した後で、ユーザにMTサービスを通知する。
【0062】
図3に示す信号フローは、以下の各側面において、本発明の第1の実施形態のステップ202から205とは異なる。
【0063】
本発明の第1の実施形態では、MMEは、UEがアクティブモードにあるときのみ、UEにMTサービスを通知するメッセージを送信する。UEは、MMEが第1のページメッセージを受信するときにすでにアクティブモードにある場合もあり、MMEからのページングによってアクティブ化される場合もある。しかし、図3に示す信号フローでは、MMEは、UEがアクティブモードにあるかどうかチェックせず、第3のページメッセージによってUEにMTサービスを直接通知する。
【0064】
具体的には、本発明の第1の実施形態では、UEがアイドルモードにあるとき、MMEは第2のページメッセージおよびMTサービス表示を送信して、UEにMTサービスを通知する。UEがアクティブモードにあるとき、MMEは、MTサービス表示を直接送信してUEにMTサービスを通知する。この信号フローは、既存のEPSネットワークにおけるページング機構に影響を及ぼさない点で有益である。
【0065】
図3に示す信号フローでは、MMEは、UEにMTサービスを通知するMTサービス表示を搬送する第3のページメッセージを送信する。これは、MMEの処理効率を向上させ、呼出し遅延を低減する点で有益である。
【0066】
UEにMTサービス発信元を知らせて、ユーザがMTサービスに関する選択を行うのを助けるために、本発明の上記および下記の各実施形態では、MSCによってMMEに送信される第1のページメッセージがさらに、MTサービス関連情報も搬送してもよい。
【0067】
MTサービス関連情報は、発信元の移動局ISDN(MSISDN)、またはショート・メッセージ・サービス(SMS)、位置情報サービス(LCS)、非構造付加サービスデータ(USSD)といったサービス種別表示を含む。加えて、MSCが、受信したMTサービス応答と関連付けられるMTサービスを決定するのを助けるために、MTサービス関連情報はさらに、MSCによって割り振られるMTサービスIDまたは既存のID(電話番号のような)も含み得る。
【0068】
MSCによってMMEに送信される第1のページメッセージはMTサービス関連情報を搬送するため、MMEによってUEに送信されるページメッセージまたはMTサービス表示はさらに、MTサービス関連情報も搬送し得る。この場合UEは、ユーザの事前設定に従い、受信したMTサービス関連情報に応じてユーザにMTサービスを通知する。例えば、UEは、ユーザに発信元のMSISDNを表示するか、またはユーザにサービス種別を通知する。
【0069】
前述の方法では、ユーザは、サービスを受諾または拒否するよう選択してもよい。しかしシナリオによっては、ユーザは、ある一定の時間待機してからMTサービスを処理しようとする場合もある。したがって、MTサービスを保持する必要がある。本発明の第2の実施形態は、別のCSフォールバック法を提供する。この方法は、図1に示す方法に基づく以下の各ステップを含む。
【0070】
ユーザがMTサービスを保持するよう選択した場合、MMEはMSCに、MTサービス保持メッセージを送信する。
【0071】
加えて、MTサービスが復元可能であることを保証するために、本方法はさらに以下を含む。
【0072】
UEが保持されたMTサービスの復元を要求した場合、MMEはMSCにMTサービスを復元するよう通知する。MSCは、MTサービスが復元され得るかどうか判断し、サービスが復元され得る場合、MSCがUEにMMEを介した2G/3Gネットワークへのアクセスを通知し、次いでUEがMTサービスを完了し、あるいはMMEがeNodeBをトリガしてUEを2G/3Gネットワークにハンドオーバさせ、構成済みの動作ポリシに従ってMTサービスを完了する。MSCがMTサービスを復元することができない場合、復元プロセスは終了する。
【0073】
図4に、本発明の第2の実施形態におけるCSフォールバック法の信号フローを示す。この信号フローは、ユーザが、MTサービスを保持するよう選択することを可能にする。信号フローは以下の各ステップを含む。
【0074】
ステップ401:MSCがMTサービス要求を受信し、MMEに第1のページメッセージを送信する。
【0075】
システムリソースを消費する長期間のMTサービス保持を回避するために、この方法はさらに、呼出し保持タイマを事前設定するステップを含んでいてもよく、第1のページメッセージはさらにこの呼出し保持タイマ長も搬送する。
【0076】
ステップ402:MMEが、IMSIと関連付けられたUEの状態を問い合わせる。UEがアイドルモードにある場合、MMEはeNodeBに第4のページメッセージを送信する。UEがアクティブモードにある場合、プロセスはステップ405に進む。
【0077】
ステップ403:eNodeBが、その管理下のセル内で第4のページメッセージをブロードキャストする。
【0078】
ステップ404:UEが第4のページメッセージを受信し、MMEにサービス要求を返信する。
【0079】
ステップ405:MMEがUEにMTサービス表示を送信して、UEにMTサービスを通知する。
【0080】
MEサービス表示は、MTサービス関連情報および/または呼出し保持タイマ長を搬送してもしなくてもよく、このことは、本発明の実施には影響しない。
【0081】
ステップ406:UEが、MTサービス表示を受信した後で、ユーザにMTサービスを通知する。
【0082】
実際には、MTサービス表示がMTサービス関連情報を搬送する場合、UEは、ユーザの事前設定に従い、受信したMTサービス関連情報に応じてユーザにMTサービスを通知する。例えばUEは、ユーザに発信元のMSISDNを表示するか、またはユーザにサービス種別を通知する。UEは、呼出音を鳴らすか、または振動するか、または呼出音を鳴らすと共に振動するか、またはテキストによる通知を表示してユーザにMTサービスを通知する。
【0083】
ユーザがMTサービスに関する選択を行った後で、UEはステップ407を実行する。
【0084】
ステップ407:UEがMMEにMTサービス応答を送信する。
【0085】
MTサービス応答がユーザ選択結果(受諾もしくは拒否)を搬送する場合もあり、あるいはMTサービス応答は、ユーザ選択結果を搬送しない場合もあり、この場合、ユーザ選択結果はヌルである。MTサービス応答がユーザ選択結果を搬送しない場合、MMEは、デフォルト設定に従ってユーザ選択を決定し得る。一般的なシナリオでは、MTサービス応答が選択結果を搬送しない場合、MMEは、ユーザがデフォルトでMTサービスを受諾するものとみなす。
【0086】
ユーザがサービスを保持するよう選択した場合、UEは、呼出し保持タイマ長に従って関連するタイマを開始する。
【0087】
ステップ408:MMEが、MTサービス応答で搬送された選択結果を獲得する。ユーザがMTサービスを保持するよう選択した場合、MMEはMSCにMTサービス保持メッセージを送信する。ユーザがMTサービスを拒否または受諾するように選択した場合には、後続の各ステップは、本発明の第1の実施形態において提供される手順と同じである。
【0088】
ステップ409:MSCが、事前設定の呼出し保持タイマ長に従って関連付けられたタイマを開始する。
【0089】
本発明の別の実施形態では、MMEは、第1のページメッセージを受信した後で、UEに問い合わせず、UEがデフォルトでアイドルモードにあるものとみなす。その場合、MMEはUEに、第4のページメッセージおよびMTサービス表示を送信して、アクティブ状態またはアイドル状態のUEにMTサービスを通知する。
【0090】
以上が、本発明の第2の実施形態で提供されるCSフォールバック法の具体的信号フローである。アクティブ状態またはアイドル状態のUEは、ステップ402から405によってMTサービスを通知されることができる。本発明の別の実施形態では、アクティブ状態またはアイドル状態のUEにMTサービスを通知するのに、図5に示す信号フローが用いられ得る。この信号フローは以下の各ステップを含む。
【0091】
ステップ501:MMEがMSCから第1のページメッセージを受信し、eNodeBに第5のページメッセージを送信する。第5のページメッセージは、少なくともMTサービス表示を搬送する。
【0092】
システムリソースを消費する長期間のMTサービス保持を回避し、ユーザがMTサービスに関する選択を行うのを助けるために、MTサービス要求はさらに、事前設定の呼出し保持タイマ長および/またはMTサービス関連情報も搬送してもよい。
【0093】
ステップ502:eNodeBが、その管理下のセル内で第5のページメッセージをブロードキャストする。
【0094】
ステップ503:UEが、第5のページメッセージを受信した後で、ユーザにMTサービスを通知する。
【0095】
以上が、本発明の各実施形態で提供されるCSフォールバック法およびその具体的実施手順である。
【0096】
ユーザ保持のMTサービスでは、ユーザがサービスを継続するよう選択した場合には、MTサービスが復元される必要がある。ユーザがMTサービスの復元を要求するとき、MTサービスが保持されるときにUEがタイマを開始した場合には、UEは、タイマが切れているかどうかチェックする必要がある。タイマが切れている場合、復元手順は終了する(時間切れである)。タイマが切れていない場合、復元手順は実行される。上記MTサービス復元手順に関して、本発明の一実施形態は、MTサービス復元のための信号フローを提供する。図6に示すように、この信号フローは以下の各ステップを含む。
【0097】
ステップ601:UEが現在アイドルモードにある場合、UEはMMEにサービス要求を送信する。UEがアイドルモードからアクティブになると、ステップ602が実行される。UEがアクティブモードにある場合、ステップ602が直接実行される。
【0098】
ステップ602:UEがMMEに第1のMTサービスアクティブ化要求を送信し、保持されたMTサービスを復元するよう要求する。
【0099】
MTサービスアクティブ化要求は、MMEがMTサービスを特定することができるように、アクティブ化されるべきMTサービスのIDを搬送し得る。シナリオによっては(UEがただ1つのサービスしか保持しない場合)、MTサービスIDが搬送されなくてもよく、このことは、本発明の実施には影響しない。
【0100】
ステップ603:MMEがMSCに第2のMTサービスアクティブ化要求を送信する。
【0101】
ステップ604:MSCが、第2のMTサービスアクティブ化要求を受信した後で、MTサービスIDを保持しているMTサービスと照合する。サービスが存在する場合、MSCはアクティブ化要求を受諾し、呼出し保持タイマを停止し、要求されたリソースを割り振り、MMEに第2のMTサービスアクティブ化応答を送信する。第2のMTサービスアクティブ化応答は、動作成功の原因値を搬送する。そうでない場合、MSCはアクティブ化要求を拒否し、MMEに第2のMTサービスアクティブ化応答を送信する。第2のMTサービスアクティブ化応答は、動作失敗の原因値を搬送する。
【0102】
さらに、MSCの呼出し保持タイマが切れている場合、MSCはMTサービスの保持を停止し、保持されたリソースを解放し、タイマを停止する。
【0103】
任意選択的に、成功と失敗の各シナリオにおいて、MMEに異なる応答メッセージが送信されてもよい。またこの応答メッセージは、UEがMTサービスを特定するのを助けるために、MTサービスIDも搬送し得る。
【0104】
ステップ605:MMEは、第2のMTサービスアクティブ化応答を受信すると、UEに第1のMTサービスアクティブ化応答を送信できる。
【0105】
第1のMTサービスアクティブ化応答は、第2のMTサービスアクティブ化応答で搬送されたMTサービスIDを搬送し得る。あるいはMMEは、第1のMTサービスアクティブ化応答を送信しなくてもよく、これは本発明の実施には影響しない。
【0106】
ステップ606:MMEがeNodeBにPSサービスハンドオーバ要求を送信する。
【0107】
実際には、MMEが構成済みのネットワーク動作ポリシに従ってUEの現在のPSサービスをハンドオーバせずに動作し続けることができ、したがってMMEは、eNodeBにPSサービスハンドオーバ要求を送信しなくてもよく、eNodeBは、PSハンドオーバ手順を実行しなくてもよい。
【0108】
ステップ607:eNodeBがPSサービスハンドオーバ要求を受信し、UEを2G/3GネットワークにハンドオーバするためのPSサービスハンドオーバ手順を開始する。
【0109】
ステップ608:UEが2G/3Gネットワークにハンドオーバされた後で、UEは、第1のページ応答を送信し、MTサービス処理を完了する。
【0110】
以上が、本発明の各実施形態において提供されるCSフォールバック法の説明である。CSフォールバックシナリオでは、UEを2G/3Gネットワークにハンドオーバすることを必要とせずに、SMS MTサービスが、EPSネットワークにおいてUEのシグナリングによってUEに送信され得る。例えば、第1のページメッセージがショート・メッセージ・コンテンツを搬送し、次いでそのショートメッセージが、EPSネットワークを介してUEに送信される。UEは、ショートメッセージを受信し、関連する処理を完了する。
【0111】
当業者は、本発明の上記各実施形態における方法の各ステップの全部または一部が、プログラムの命令に基づき、ハードウェアによって実施され得ることを理解するだろう。このプログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されていてもよい。プログラムが実行されると、
MMEがMSCからMTサービス表示を受信するステップと、
UEにMTサービス表示を送信するステップと、
UEによって返信されたMTサービス応答を受信し、MTサービス応答に従って後続の動作を行うステップと、
が実行される。
【0112】
記憶媒体は、読取り専用メモリ、磁気ディスクまたはコンパクトディスクとすることができる。
【0113】
図7に、本発明の一実施形態において提供されるCSフォールバックシステムを示す。システムは、MME701と、MSC702と、eNodeB703とを含む。
【0114】
MSC702は、サービス表示送信ユニット7021を含む。
【0115】
サービス表示送信ユニット7021は、MTサービス表示を受信した後で、MME701にMTサービス表示を送信するように構成されている。
【0116】
本発明の実施形態で提供されるMME701は、
MSC702からMTサービス表示を受信するように構成されたページメッセージ受信ユニット7011と、
UE704にMTサービス表示を送信するように構成されたMTサービス通知ユニット7012と、
UE704によって返信されるMTサービス応答を受信するように構成された応答受信ユニット7013と、
MTサービス応答に従って後続の動作を行うように構成された応答処理ユニット7014と
を含む。
【0117】
具体的には、MTサービス応答はユーザ選択結果を搬送し、応答処理ユニット7014は、
ユーザがMTサービスを拒否するよう選択した場合に、MSC702にMTサービス拒否メッセージを返信するように構成された第1の応答処理ユニットと、
ユーザがMTサービスを保持するよう選択した場合に、MSC702にMTサービス保持メッセージを返信するように構成された第2の応答処理ユニットと、
ユーザがMTサービスを受諾するよう選択した場合、またはユーザ選択結果がヌルである場合に、UE704をトリガして2G/3Gネットワークにアクセスさせるように構成された第3の応答処理ユニットと、
を含む。
【0118】
UEが保持されたMTサービスを復元することを可能するために、MME701はさらに、
UE704によって送信される、保持されたMTサービスを復元するよう要求する第1のMTサービスアクティブ化要求を受信するように構成されたアクティブ化要求受信ユニットと、
MSC702に第2のMTサービスアクティブ化要求を送信するように構成されたアクティブ化要求送信ユニットと、
MSC702によって返信される第2のMTサービスアクティブ化応答を受信し、UE704に、UE704が2G/3Gネットワークにアクセスすべきであると指示するように構成されたアクティブ化応答受信ユニットと、
を含む。
【0119】
MSC702はさらに、
MMEから第2のMTサービスアクティブ化要求を受信するように構成されたアクティブ化要求受信ユニットと、
アクティブ化要求受信ユニットが要求を受信した後で、第2のMTサービスアクティブ化応答を返信するように構成されたアクティブ化応答送信ユニットと、
を含む。
【0120】
UEの中にはEPSネットワークにおいてアイドルモードにあるものもあるために、これらのUEをアクティブ化するために、MTサービス通知ユニット7012は、
eNodeB703を介してUE704をアクティブ化するように構成されたUEアクティブ化ユニットと、
UE704の状態を問い合わせ、UE704がアクティブモードにある場合に送信ユニットをトリガし、UE704がアイドルモードにある場合にUEアクティブ化ユニットをトリガするように構成された状態問い合わせユニットと、
UE704がアクティブモードにある場合、UE704にMTサービス表示を送信するように構成された送信ユニットと、
を含む。
【0121】
実際には、UEアクティブ化ユニットには2つの実装形態がある。
【0122】
第1の実装形態では、このユニットは、
eNodeB703に第2のページメッセージを送信するように構成されたページメッセージ送信ユニットと、
UE704によって返信されるサービス要求を受信した後で、MTサービス通知ユニット7012をトリガするように構成されたサービス要求受信ユニットと、
を含む。
【0123】
第2の実装形態では、UEアクティブ化ユニットは、アクティブ化/通知ユニットである。
【0124】
アクティブ化/通知ユニットは、eNodeB703にMTサービス表示を搬送する第3のページメッセージを送信するように構成されている。eNodeB703に第3のページメッセージを送信することにより、UEがアクティブ化され、MTサービス表示がUEに送信される。
【0125】
本発明の一実施形態は、CSフォールバックシナリオにおけるSMS MTサービスの処理のためのMMEを提供する。このMMEは、
MSCからショートメッセージを受信するように構成された受信ユニットと、
UEがアクティブモードにあるかそれともアイドルモードにあるか判断するように構成された状態判断ユニットと、
状態判断ユニットが、UEがアクティブモードにあると判定すると、UEに、受信ユニットが受信したショートメッセージを送信するように構成された送信ユニットと、
状態判断ユニットが、UEがアイドルモードにあると判定すると、UEをアクティブ化し、アクティブ化されたUEに、受信ユニットが受信したショートメッセージを送信するように構成されたアクティブ化/送信ユニットと、
UEからショートメッセージ応答を受信するように構成されたショートメッセージ応答受信ユニットと、
を含み得る。
【0126】
アクティブ化/送信ユニットは、
eNodeBに第2のページメッセージを送信するように構成されたページ送信ユニットと、
UEによって返信されるサービス要求を受信するように構成された返信メッセージ受信ユニットと、
返信メッセージ受信ユニットが受信するサービス要求に従ってUEにショートメッセージを送信するように構成されたショートメッセージ送信ユニットと、
を含み得る。
【0127】
あるいはアクティブ化/送信ユニットは、
eNodeBにショートメッセージを搬送する第3のページメッセージを送信するように構成されたページ送信ユニット、
を含み得る。
【0128】
図7には、本発明の一実施形態において提供されるUE704が示されている。UE704は、
MME701によって送信されるMTサービス表示を受信するように構成された通知受信ユニット7041と、
通知受信ユニット7041がMTサービス表示を受信した後で、ユーザにMTサービスを通知するように構成された通知ユニット7042と、
MTサービスに関するユーザの選択に従ってMMEにMTサービス応答を返信するように構成された応答送信ユニット7043と、
を含む。
【0129】
保持されたMTサービスを復元可能にするために、UEはさらに、
MMEに、第1のMTサービスアクティブ化要求を送信し、保持されたMTサービスを復元するよう要求するように構成されたアクティブ化要求送信ユニット、
を含み得る。
【0130】
さらにUEは、MTサービスを処理するように構成されたMTサービス処理ユニットも含み得る。
【0131】
以上本発明をいくつかの例示的実施形態によって説明したが、本発明はそれらの実施形態だけに限定されるものではない。当業者は、本発明の趣旨および範囲を逸脱することなく、本発明に様々な改変および変形を加えることができることは明らかである。本発明は、それらの改変および変形が添付の特許請求の範囲またはその均等物によって定義される保護の範囲内に該当する限りにおいて、それらの改変および変形を包含するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
進化型パケットネットワークにおいて回線交換(CS)ドメインサービスを処理する方法であって、
モビリティ管理エンティティ(MME)が移動交換局(MSC)からモバイル着信(MT)サービス表示を受信し、
前記MMEがユーザ端末(UE)に前記MTサービス表示を送信し、
前記MMEが前記UEによって返信されたMTサービス応答を受信し、前記MTサービス応答に従って後続の動作を行うこと、
を含む方法。
【請求項2】
前記MTサービス応答はユーザ選択結果を搬送し、後続の動作を行う前記ステップは、
前記ユーザ選択結果が前記MTサービスを拒否するものである場合、前記MMEが前記MSCにMTサービス拒否メッセージを返信し、
前記ユーザ選択結果が前記MTサービスを保持するものである場合、前記MMEが前記MSCにMTサービス保持メッセージを返信し、
前記ユーザ選択結果が前記MTサービスを受諾するものである場合、前記MMEが前記UEをトリガして、第2世代または第3世代(2G/3G)ネットワークにアクセスさせ、
前記ユーザ選択結果がヌルである場合、前記MMEがデフォルト設定に従って前記ユーザ選択結果を判断すること、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記MMEが前記MSCにMTサービス保持メッセージを返信した後で前記ユーザが保持されたMTサービスの復元を要求する場合に、
前記MMEが、前記保持されたMTサービスの復元を要求する前記UEから第1のMTサービスアクティブ化要求を受信し、
前記MMEが前記MSCに第2のMTサービスアクティブ化要求を送信し、
前記MSCが前記MMEに第2のMTサービスアクティブ化応答を返信し、前記UEに、前記2G/3Gネットワークにアクセスするよう通知すること、
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記MTサービスアクティブ化要求はMTサービスIDを搬送し、前記MMEに前記第2のMTサービスアクティブ化応答を返信する前記ステップは、
前記MSCが、前記MTサービスIDを保持されたMTサービスと照合し、前記MTサービスが存在する場合に、前記アクティブ化要求を受諾し、前記MMEに前記第2のMTサービスアクティブ化応答を送信すること、
を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記MTサービス表示はMTサービス関連情報を含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記UEが、前記MTサービス表示を受信し、前記ユーザに前記MTサービスを通知し、前記ユーザの選択に従って前記MMEにMTサービス応答を返信すること、
をさらに含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記UEに前記MTサービス表示を送信する前記ステップは、
前記MMEが、前記UEの状態を問い合わせ、前記UEがアクティブモードにある場合に前記UEに前記MTサービス表示を送信し、前記UEがアイドルモードにある場合に進化型NodeB(eNodeB)を介して前記UEをアクティブ化し、前記UEに前記MTサービス表示を送信すること、
を含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記eNodeBを介して前記UEをアクティブ化し、前記UEに前記MTサービス表示を送信する前記ステップは、
前記MMEが前記eNodeBに第2のページメッセージを送信し、
前記eNodeBが、前記eNodeBによって管理されるセル内のUEに前記第2のページメッセージをブロードキャストし、前記MMEが前記UEによって返信されたサービス要求を受信し、
前記MMEが前記UEに前記MTサービス表示を送信すること、
を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記eNodeBを介して前記UEをアクティブ化し、前記UEに前記MTサービス表示を送信する前記ステップは、
前記MMEが前記eNodeBに前記MTサービス表示を搬送する第3のページメッセージを送信し、
前記eNodeBが、前記eNodeBによって管理されるセル内のUEに前記第3のページメッセージをブロードキャストすること、
を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
進化型パケットネットワークにおいて回線交換(CS)ドメインサービスを処理する方法であって、
モビリティ管理エンティティ(MME)が移動交換局(MSC)からショートメッセージを受信し、
前記MMEが、ユーザ端末(UE)がアクティブ状態である場合には前記UEに前記ショートメッセージを送信し、前記UEがアイドル状態である場合には前記UEをアクティブ化し、前記UEに前記ショートメッセージを送信し、
前記MMEが前記UEからショートメッセージ応答を受信すること、
を含む方法。
【請求項11】
前記UEをアクティブ化し、前記UEに前記ショートメッセージを送信する前記ステップは、
前記MMEが進化型NodeB(eNodeB)に第2のページメッセージを送信し、
前記eNodeBが、前記eNodeBによって管理されるセル内のUEに前記第2のページメッセージをブロードキャストし、
前記MMEが前記UEからサービス要求を受信し、
前記MMEが前記サービス要求に従って前記UEに前記ショートメッセージを送信すること、
を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記UEをアクティブ化し、前記UEに前記ショートメッセージを送信する前記ステップは、
前記MMEが進化型NodeB(eNodeB)に前記ショートメッセージを搬送する第3のページメッセージを送信し、
前記eNodeBが、前記eNodeBによって管理されるセル内のUEに前記第3のページメッセージをブロードキャストすること、
を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
移動交換局(MSC)からモバイル着信(MT)サービス表示を受信するように構成されたページメッセージ受信ユニットと、
ユーザ端末(UE)に前記MTサービス表示を送信するように構成されたMTサービス通知ユニットと、
前記UEによって返信されるMTサービス応答を受信するように構成された応答受信ユニットと、
前記MTサービス応答に従って後続の動作を行うように構成された応答処理ユニットと、
を備える、モビリティ管理エンティティ(MME)。
【請求項14】
前記MTサービス応答はユーザ選択結果を搬送し、前記応答処理ユニットは、
前記ユーザ選択結果が前記MTサービスを拒否するものである場合、前記MSCにMTサービス拒否メッセージを返信するように構成された第1の応答処理ユニット、
前記ユーザ選択結果が前記MTサービスを保持するものである場合、前記MSCにMTサービス保持メッセージを返信するように構成された第2の応答処理ユニット、
前記ユーザ選択結果が前記MTサービスを受諾するものである場合、もしくは前記ユーザ選択結果がヌルである場合、前記UEをトリガして第2世代または第3世代(2G/3G)ネットワークにアクセスさせるように構成された第3の応答処理ユニット、
のうちの少なくとも1つを備える、請求項13に記載のMME。
【請求項15】
前記MMEが前記MSCにMTサービス保持メッセージを返信した後で、前記ユーザが保持されたMTサービスの復元を要求する場合に、
前記保持されたMTサービスの復元を要求する前記UEによって送信される第1のMTサービスアクティブ化要求を受信するように構成されたアクティブ化要求受信ユニットと、
前記MSCに第2のMTサービスアクティブ化要求を送信するように構成されたアクティブ化要求送信ユニットと、
前記MSCによって返信される第2のMTサービスアクティブ化応答を受信し、前記UEに、前記2G/3Gネットワークにアクセスするよう通知するように構成されたアクティブ化応答受信ユニットと、
をさらに備える、請求項14に記載の前記MME。
【請求項16】
前記MTサービス通知ユニットは、
進化型NodeB(eNodeB)を介して前記UEをアクティブ化するように構成されたUEアクティブ化ユニットと、
前記UEの状態を問い合わせ、前記UEがアクティブモードにある場合に送信ユニットをトリガし、前記UEがアイドルモードにある場合に前記UEアクティブ化ユニットをトリガするように構成された状態問い合わせユニットと、
前記UEがアクティブモードにある場合に、前記UEに前記MTサービス表示を送信するように構成された前記送信ユニットと、
を備える、請求項13から15のいずれか1項に記載の前記MME。
【請求項17】
前記MTサービス通知ユニットは、
前記eNodeBに第2のページメッセージを送信するように構成されたページメッセージ送信ユニットと、
前記UEによって返信されるサービス要求を受信した後で前記MTサービス通知ユニットをトリガするように構成されたサービス要求受信ユニットと、
を備える、請求項16に記載のMME。
【請求項18】
前記UEアクティブ化ユニットは、前記eNodeBに前記MTサービス表示を搬送する第3のページメッセージを送信するように構成されたアクティブ化/通知ユニットである、請求項17に記載の前記MME。
【請求項19】
移動交換局(MSC)からショートメッセージを受信するように構成された受信ユニットと、
ユーザ端末(UE)がアクティブ状態であるかアイドル状態であるか判断するように構成された状態判断ユニットと、
前記状態判断ユニットが、前記UEがアクティブ状態であると判定すると、前記UEに、前記受信ユニットが受信した前記ショートメッセージを送信するように構成された送信ユニットと、
前記状態判断ユニットが、前記UEがアイドル状態であると判定すると、前記UEをアクティブ化し、前記アクティブ化されたUEに前記受信ユニットが受信した前記ショートメッセージを送信するように構成されたアクティブ化/送信ユニットと、
前記UEからショートメッセージ応答を受信するように構成されたショートメッセージ応答受信ユニットと、
を備える、モビリティ管理エンティティ(MME)。
【請求項20】
前記アクティブ化/送信ユニットは、
進化型NodeB(eNodeB)に第2のページメッセージを送信するように構成されたページ送信ユニットと、
前記UEによって返信されるサービス要求を受信するように構成された返信メッセージ受信ユニットと、
前記返信メッセージ受信ユニットが受信する前記サービス要求に従って前記UEに前記ショートメッセージを送信するように構成されたショートメッセージ送信ユニットと、
を備えるか、または前記アクティブ化/送信ユニットは、
前記eNodeBに前記ショートメッセージを搬送する第3のページメッセージを送信するように構成されたページ送信ユニット、
を備える、請求項19に記載のMME。
【請求項21】
モビリティ管理エンティティ(MME)によって送信されるモバイル着信(MT)サービス表示を受信するように構成された通知受信ユニットと、
前記通知受信ユニットが前記MTサービス表示を受信した後で、ユーザに前記MTサービスを通知するように構成された通知ユニットと、
前記MTサービスに関する前記ユーザの選択に従って前記MMEにMTサービス応答を返信するように構成された応答送信ユニットと、
を備える、ユーザ端末(UE)。
【請求項22】
前記MMEに、保持されたMTサービスを復元するよう要求する第1のMTサービスアクティブ化要求を送信するように構成されたアクティブ化要求送信ユニット、
をさらに備える、請求項21に記載のUE。
【請求項23】
前記MTサービスを処理するように構成されたMTサービス処理ユニット
をさらに備える、請求項21または22に記載のUE。
【請求項24】
移動交換局(MSC)と、モビリティ管理エンティティ(MME)とを備える、進化型パケットネットワークにおいて回線交換(CS)サービスを処理するシステムであって、
前記MSCは、モバイル着信(MT)サービス表示を受信した後で、前記MMEに前記MTサービス表示を送信するように構成されたサービス表示送信ユニットを備え、
前記MMEは、
前記MSCから前記MTサービス表示を受信するように構成されたページメッセージ受信ユニットと、
ユーザ端末(UE)に前記MTサービス表示を送信するように構成されたMTサービス通知ユニットと、
前記UEによって返信されるMTサービス応答を受信するように構成された応答受信ユニットと、
前記MTサービス応答に従って後続の動作を行うように構成された応答処理ユニットと
を備えるシステム。
【請求項25】
前記MTサービス応答はユーザ選択結果を搬送し、前記応答処理ユニットは、
前記ユーザ選択結果が前記MTサービスを拒否するものである場合、前記MSCにMTサービス拒否メッセージを返信するように構成された第1の応答処理ユニットと、
前記ユーザ選択結果が前記MTサービスを保持するものである場合、前記MSCにMTサービス保持メッセージを返信するように構成された第2の応答処理ユニットと、
前記ユーザ選択結果が前記MTサービスを受諾するものである場合、もしくは前記ユーザ選択結果がヌルである場合、前記UEをトリガして第2世代または第3世代(2G/3G)ネットワークにアクセスさせるように構成された第3の応答処理ユニットと、
を備える、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記第2の応答処理ユニットが前記MSCにMTサービス保持メッセージを返信した後で、前記ユーザが保持されたMTサービスの復元を要求する場合に、
前記保持されたMTサービスの復元を要求する前記UEによって送信される第1のMTサービスアクティブ化要求を受信するように構成されたアクティブ化要求受信ユニットと、
前記MSCに第2のMTサービスアクティブ化要求を送信するように構成されたアクティブ化要求送信ユニットと、
前記MSCによって返信される第2のMTサービスアクティブ化応答を受信し、前記UEに、前記2G/3Gネットワークにアクセスするよう通知するように構成されたアクティブ化応答受信ユニットと
をさらに備える、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記MSCは、
前記MMEから前記第2のMTサービスアクティブ化要求を受信するように構成されたアクティブ化要求受信ユニットと、
前記アクティブ化要求受信ユニットが前記要求を受信した後で、前記第2のMTサービスアクティブ化応答を返信するように構成されたアクティブ化応答送信ユニットと、
をさらに備える、請求項24に記載のシステム。
【請求項28】
進化型NodeB(eNodeB)をさらに備え、前記MMEは、
前記eNodeBを介して前記UEをアクティブ化するように構成されたUEアクティブ化ユニットと、
前記UEの状態を問い合わせ、前記UEがアクティブモードにある場合に前記MTサービス通知ユニットをトリガし、または前記UEがアイドルモードにある場合に前記UEアクティブ化ユニットをトリガするように構成された状態問い合わせユニットと、
をさらに備える、請求項24から27のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項29】
前記UEアクティブ化ユニットは、
前記eNodeBに第2のページメッセージを送信するように構成されたページメッセージ送信ユニットと、
前記UEによって返信されるサービス要求を受信した後で前記MTサービス通知ユニットをトリガするように構成されたサービス要求受信ユニットと、
を備える、請求項28に記載のシステム。
【請求項30】
前記UEアクティブ化ユニットは、前記eNodeBに前記MTサービス表示を搬送する第3のページメッセージを送信するように構成されたアクティブ化/通知ユニットである、請求項28に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2011−512065(P2011−512065A)
【公表日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−542499(P2010−542499)
【出願日】平成20年11月26日(2008.11.26)
【国際出願番号】PCT/CN2008/073200
【国際公開番号】WO2009/089704
【国際公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【出願人】(502385872)華為技術有限公司 (139)
【Fターム(参考)】