遊技機および遊技システム
【課題】 ゲームに対するプレイヤの興趣の維持が図られた遊技機および遊技システムを提供する。
【解決手段】 本発明に係るゲームマシン1は、遊技者が操る軍勢キャラクタを含む軍勢キャラクタC1〜C4がメインディスプレイ11上に表示され、メインディスプレイ11上において軍勢キャラクタC1〜C4同士の対戦が行われる遊技機であって、所定の遊技条件が成立したときに、軍勢キャラクタC1〜C4のうちの少なくとも1つを攻撃対象とする特別キャラクタC5を、メインディスプレイ11上に出現させる特別キャラクタ制御手段を備える。
【解決手段】 本発明に係るゲームマシン1は、遊技者が操る軍勢キャラクタを含む軍勢キャラクタC1〜C4がメインディスプレイ11上に表示され、メインディスプレイ11上において軍勢キャラクタC1〜C4同士の対戦が行われる遊技機であって、所定の遊技条件が成立したときに、軍勢キャラクタC1〜C4のうちの少なくとも1つを攻撃対象とする特別キャラクタC5を、メインディスプレイ11上に出現させる特別キャラクタ制御手段を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のキャラクタやキャラクタ群が対戦するキャラクタ対戦ゲームを行える遊技機および遊技システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数のキャラクタやキャラクタ群が互いに戦闘を行う(対戦する)キャラクタ対戦ゲームが行える遊技機や遊技システムが知られている。この種のキャラクタ対戦ゲームは、遊技者によるコマンド入力中も遊技がリアルタイムに進行し、各キャラクタが次々と戦闘を繰り返すタイプのゲーム(いわゆるリアルタイムシミュレーションゲーム)や、いわゆるターン制(自分側の行動(ターン)と相手側の行動(ターン)が交互に行われるようにして、遊技が進行するゲームシステム)を採用したゲームがある。
【特許文献1】特開2000−116956号公報
【特許文献2】特開2005−6976号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この種のキャラクタ対戦ゲームにおいては、例えば、ある時点で優勢となったプレイヤがゲーム終了時間までその状況を維持するため等の理由で戦略的に自己のキャラクタが他プレイヤのキャラクタと戦闘状態になることを避ける場合や、複数のキャラクタ間の戦力が拮抗しているため等の理由でいずれのプレイヤも自己のキャラクタを戦闘状態に突入させない場合などがある。
【0004】
そして、優勢なプレイヤが戦闘状態となるのを避けるために自己のキャラクタを他プレイヤのキャラクタから逃げ回らせた場合には、他プレイヤは、逃げるキャラクタを追跡しなければならず、追跡しているときはキャラクタ対戦ゲームの醍醐味であるキャラクタ同士が実際に戦闘するモード(以下、戦闘モードと称す。)を楽しむことができない。つまり、逃げ回るキャラクタを追跡している状態(追跡状態)が続いているようなときは、キャラクタが戦闘モードに突入している時間(以下、戦闘モード時間と称す。)がその分だけ短縮されることとなる。同様に、各プレイヤが自己のキャラクタを戦闘状態に突入させずに膠着状態が続いているようなときも、その分だけ上記戦闘モード時間が短縮されてしまう。
【0005】
その結果、プレイヤがキャラクタ対戦ゲームを行っている時間の中で戦闘モード時間以外の時間(非戦闘モード時間)が長くなり、プレイヤのゲームに対する興趣が低下してしまう。
【0006】
その一方で、キャラクタ対戦ゲームの序盤や中盤の段階において、キャラクタ間に圧倒的な戦力差が生じている状態である場合にも、各プレイヤのゲームに対する興趣がやはり低下してしまう。
【0007】
なお、上記特許文献1には、複数のプレイヤによってチームが編成される遊技機であって、各チームにコンピュータに操作されるキャラクタを含ませて膠着状態を回避する技術が示されている。また、上記特許文献2には、自己の操る複数のキャラクタのうち、対戦相手から攻撃対象となったあるキャラクタを、その他のキャラクタがかばう技術が開示されている。
【0008】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、ゲームに対するプレイヤの興趣の維持が図られた遊技機および遊技システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る遊技機は、プレイヤが操る操作キャラクタ群を含む複数のキャラクタ群がディスプレイ上に表示され、ディスプレイ上において複数のキャラクタ群同士の対戦が行われる遊技機であって、所定の遊技条件が成立したときに、複数のキャラクタ群のうちの少なくとも1つを攻撃対象とする特別キャラクタを、ディスプレイ上に出現させる特別キャラクタ制御手段を備えることを特徴とする。
【0010】
この遊技機においては、特別キャラクタ制御手段により、所定の遊技条件が成立したときに、少なくとも1つのキャラクタ群を攻撃対象とする特別キャラクタがディスプレイ上に出現する。そして、この特別キャラクタの攻撃対象が、逃げ回っているキャラクタ群である場合には、その追跡状態(すなわち、逃げ回るキャラクタ群を別のキャラクタ群が追跡している状態)を解消することが可能である。また、特別キャラクタの攻撃対象が、戦力が拮抗している複数のキャラクタ群である場合には、その膠着状態(すなわち、戦力が拮抗している複数のキャラクタ群が対峙したまま動かない状態)を解消することが可能である。従って、この遊技機においては、プレイヤが操る操作キャラクタ群を含む複数のキャラクタ群同士が実際に戦闘する時間が長くなり、その結果、プレイヤのゲームに対する興趣が維持される。また、特別キャラクタの攻撃対象が、複数のキャラクタ群のうち相対的に強大な戦力を有するキャラクタ群である場合も、キャラクタ群間に圧倒的な戦力差が生じている状態が解消されるため、やはりプレイヤのゲームに対する興趣が維持されることとなる。
【0011】
また、キャラクタ群同士における対戦の状況を判定する戦況判定手段をさらに備え、特別キャラクタ制御手段は、複数のキャラクタ群のうち、戦況判定手段によって戦力が拮抗していると判定された複数の戦力拮抗キャラクタ群全てを、特別キャラクタの攻撃対象とすることが好ましい。この場合には上記膠着状態の解消が実現される。
【0012】
また、キャラクタ群同士における対戦の状況を判定する戦況判定手段をさらに備え、特別キャラクタ制御手段は、複数のキャラクタ群のうち、戦況判定手段によって優勢と判定された優勢キャラクタ群を、特別キャラクタの攻撃対象とすることが好ましい。この場合、優勢キャラクタ群が逃げ回る追跡状態の解消が実現される。
【0013】
また、特別キャラクタ制御手段は、所定の遊技時間が経過したときに、特別キャラクタを出現させることが好ましい。この場合、遊技時間によって特別キャラクタの出現タイミングが制御される。
【0014】
また、各キャラクタ群の戦力の強弱を示す戦力パラメータを比較する戦力パラメータ比較手段をさらに備え、特別キャラクタ制御手段は、戦力パラメータ比較手段によって最強と判定された最強キャラクタ群を、特別キャラクタの攻撃対象とすることが好ましい。この場合、特別キャラクタにより、キャラクタ群間に圧倒的な戦力差が生じている状態の解消が実現される。
【0015】
また、戦力パラメータ比較手段によって、各キャラクタ群の間に所定の戦力差が生じたことが検出されたときに、特別キャラクタ制御手段は、特別キャラクタを出現させることが好ましい。この場合、所定の戦力差がついたタイミングで特別キャラクタが出現する。
【0016】
本発明に係る遊技機は、プレイヤが操る操作キャラクタを含む複数のキャラクタがディスプレイ上に表示され、ディスプレイ上において複数のキャラクタ同士の対戦が行われる遊技機であって、所定の遊技条件が成立したときに、複数のキャラクタのうちの少なくとも1つを攻撃対象とする特別キャラクタを、ディスプレイ上に出現させる特別キャラクタ制御手段を備えることを特徴とする。
【0017】
この遊技機においては、特別キャラクタ制御手段により、所定の遊技条件が成立したときに、少なくとも1つのキャラクタを攻撃対象とする特別キャラクタがディスプレイ上に出現する。そして、この特別キャラクタの攻撃対象が、逃げ回っているキャラクタである場合には、その追跡状態(すなわち、逃げ回るキャラクタを別のキャラクタが追跡している状態)を解消することが可能である。また、特別キャラクタの攻撃対象が、戦力が拮抗している複数のキャラクタである場合には、その膠着状態(すなわち、戦力が拮抗している複数のキャラクタが対峙したまま動かない状態)を解消することが可能である。従って、この遊技機においては、プレイヤが操る操作キャラクタを含む複数のキャラクタ同士が実際に戦闘する時間が長くなり、その結果、プレイヤのゲームに対する興趣が維持される。また、特別キャラクタの攻撃対象が、複数のキャラクタのうち相対的に強大な戦力を有するキャラクタである場合も、キャラクタの間の戦力差が縮小されるため、やはりプレイヤのゲームに対する興趣が維持されることとなる。
【0018】
本発明に係る遊技システムは、プレイヤが操る操作キャラクタ群を含む複数のキャラクタ群がディスプレイ上に表示され、ディスプレイ上において複数のキャラクタ群同士の対戦が行われる遊技システムであって、所定の遊技条件が成立したときに、複数のキャラクタ群のうちの少なくとも1つを攻撃対象とする特別キャラクタを、ディスプレイ上に出現させる特別キャラクタ制御手段を備えることを特徴とする。
【0019】
この遊技システムにおいては、特別キャラクタ制御手段により、所定の遊技条件が成立したときに、少なくとも1つのキャラクタ群を攻撃対象とする特別キャラクタがディスプレイ上に出現する。そして、この特別キャラクタの攻撃対象が、逃げ回っているキャラクタ群である場合には、その追跡状態(すなわち、逃げ回るキャラクタ群を別のキャラクタ群が追跡している状態)を解消することが可能である。また、特別キャラクタの攻撃対象が、戦力が拮抗している複数のキャラクタ群である場合には、その膠着状態(すなわち、戦力が拮抗している複数のキャラクタ群が対峙したまま動かない状態)を解消することが可能である。従って、この遊技システムにおいては、プレイヤが操る操作キャラクタ群を含む複数のキャラクタ群同士が実際に戦闘する時間が長くなり、その結果、プレイヤのゲームに対する興趣が維持される。また、特別キャラクタの攻撃対象が、複数のキャラクタ群のうち相対的に強大な戦力を有するキャラクタ群である場合も、キャラクタ群の間の戦力差が縮小されるため、やはりプレイヤのゲームに対する興趣が維持されることとなる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ゲームに対するプレイヤの興趣の維持が図られた遊技機および遊技システムが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、同一要素には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
【0022】
(ゲームシステムの全体構成)
図1は本発明によるゲームマシン1を複数備えたゲームシステム100のシステム構成図、図2は複数のゲームマシン1とカード販売機6を示す斜視図である。ゲームシステム100は、2つの遊技店舗A,Bにそれぞれ1台および2台設置された合計3台の店舗サーバ2と、専用回線3を介して通信可能に接続された複数(本実施の形態では8台)のゲームマシン1およびカード販売機6と、遊技店舗A,Bに設置された店舗内ルータ7と、店舗内ルータ7、通信回線4aおよびインターネット4を介して接続されたセンターサーバ群5とを有している。さらに、ゲームシステム100では基地局110を介してインターネット4に無線回線により接続可能な携帯電話機111と、インターネット4に接続可能な家庭用ゲーム装置112とが備えられている。
【0023】
各遊技店舗A,Bでは、店舗サーバ2と、ゲームマシン1およびカード販売機6が専用回線3により接続されて店舗内LAN(Local Area Network)を形成し、この店舗内LANが店舗内ルータ7を介してインターネット4に接続されている。
【0024】
(ゲームマシンの構成)
ゲームマシン1は、本発明の実施の形態に係る遊技機であって、後述する対戦国に所属する複数の軍勢キャラクタ(キャラクタ、キャラクタ群)C1〜C4が後述するフィールドマップ125上を移動しながら対戦する様子の画像を表示する画像表示手段を有し、遊技者の操作(主に後述するタッチパネル11aのタッチ操作)に応じた進行、攻撃、防御といった動作を各軍勢キャラクタC1〜C4に行わせるように構成されている。
【0025】
本実施の形態におけるゲームマシン1の遊技者(プレイヤ)では、他のゲームマシン1、携帯電話機111および家庭用ゲーム装置112を使用する遊技者とともに、複数遊技者(本実施の形態では4人)の参加によるキャラクタ対戦ゲームが行える。このキャラクタ対戦ゲームは、各遊技者が将軍として自国を統治しつつ、軍勢を率いて他遊技者が統治する他国に攻め入り、自国の領地拡大を目的とするものである。各軍勢は、戦士や魔法使いといった種々の能力を有する兵士キャラクタによって編成されており、これらの兵士キャラクタが一のリーダキャラクタによって統轄されている。遊技者は、このリーダキャラクタに指示を与えることで軍勢に各種動作を行わせる。
【0026】
なお、この軍勢を示すキャラクタ(すなわち、軍勢キャラクタ)C1〜C4は、リーダキャラクタと同様の一のキャラクタと、リーダキャラクタ及び兵士キャラクタを含む複数のキャラクタとの両方で表示可能となっており、適宜、表示形式の変更により切り替えることができる(図19参照)。
【0027】
また、キャラクタ対戦ゲームは、各遊技者が共通する画像を参照しながらリアルタイムに進行するようになっている。なお、ゲームマシン1の場合、地の国、水の国、火の国および風の国の4つが用意されていて、遊技者はそのいずれかの将軍になるようになっている。
【0028】
ゲームマシン1は、図3に示すように、筐体10の正面に、液晶表示装置を備えたメインディスプレイ11を有している。また、メインディスプレイ11の上側部分に同じく液晶表示装置を備えたサブディスプレイ12を有し、その左右両側に遊技の演出に用いられる音声を出力するスピーカ13L,13Rが配置されている。
【0029】
メインディスプレイ11は、本発明におけるディスプレイであって、遊技の各段階に応じた遊技画像(例えば、フィールドマップ120など)が表示されるようになっている(詳しくは後述する)。サブディスプレイ12は、キャラクタ対戦ゲームについての説明や、遊技の特定の段階における画像が表示されるようになっている。
【0030】
また、ゲームマシン1はメインディスプレイ11の下側に操作パネル14を有し、操作パネル14の手前側にテーブル15を有している。操作パネル14には、ゲームを実行するときに必要なコイン(硬貨、遊技用メダルなどの遊技媒体)を投入するコイン投入口16と、IDカード17を挿入するためのカードスロット18とを有している。
【0031】
ゲームシステム100を構成している各ゲームマシン1には、自機固有のマシンIDが付与されている。このマシンIDは、各店舗サーバ2に固有のサーバIDと、各ゲームマシン1に固有のIDとを有し、例えば、店舗Aに設置されている各ゲームマシン1の場合、A01,A02,A03・・・のようになっている。
【0032】
図4は内部の構成を中心に示すゲームマシン1のブロック図である。ゲームマシン1は、マイクロコンピュータ31を中心に複数の構成要素を有している。
【0033】
マイクロコンピュータ31は、メインCPU(Central Processing Unit)32と、RAM(Random Access Memory)33と、ROM(ReadOnly Memory)34とを有している。メインCPU32は、ROM34に記憶されているプログラムにしたがって作動し、I/Oポート39を介して、操作パネル14に設けられた各構成要素から信号を入力する一方、他の構成要素との信号の入出力を行い、ゲームマシン1全体の動作制御を行う。RAM33はメインCPU32が作動する際に用いるデータやプログラム(本実施の形態では、後述するアプリケーションデータおよびゲームデータ)が記憶される。ROM34には、メインCPU32が実行する制御プログラムと、恒久的なデータが記憶されている。
【0034】
また、ゲームマシン1は、乱数発生器35と、サンプリング回路36と、クロックパルス発生回路37と、分周器38とを有している。乱数発生器35は、メインCPU32の指示にしたがい作動して、一定範囲の乱数を発生させる。サンプリング回路36は、メインCPU32の指示にしたがい、乱数発生器35が発生させた乱数の中から任意の乱数を抽出し、その抽出した乱数をメインCPU32に入力する。クロックパルス発生回路37は、メインCPU32を作動させるための基準クロックを発生させ、分周器38はその基準クロックを一定周期で分周した信号をメインCPU32に入力する。
【0035】
さらに、ゲームマシン1は、タッチパネル11aと、コインセンサ16aと、カードリーダ18aと、通信制御部21および通信処理部22とを有し、さらに、画像制御回路71と、音制御回路72を有している。
【0036】
タッチパネル11aは、メインディスプレイ11の表示画面を覆うように設けられていて、遊技者の指が触れた箇所の位置を検出し、その検出した位置に対応した位置信号をメインCPU32に入力する。遊技者はこのタッチパネル11aを用いて主にリーダキャラクタに命令を与える(例えば、軍勢キャラクタを敵キャラクタから逃げさせる、軍勢キャラクタを援軍に向かわせるなど)ための操作入力を行う。例えば、タッチパネル11aは、長方形の透明板表面に導電物質を塗布しており、その透明板の四角に配置された電極から電圧をかけ、遊技者の指が触れることによる微弱な電流変化を電極で検知して、遊技者の指が触れた箇所の位置を検出する。
【0037】
コインセンサ16aは、コイン投入口16から投入されたコインを検出し、その検出に対応する検出信号をメインCPU32に出力する。カードリーダ18aは、カードスロット18に挿入されたIDカード17に記録されている遊技者ID等のカード情報を読み取り、その読み取ったカード情報をメインCPU32に入力する。
【0038】
通信制御部21は、メインCPU32の指示にしたがい作動して、店舗サーバ2と通信を行うための回線の接続および切断を制御する。通信処理部22は通信制御部21の指示にしたがい作動して、専用回線3を介して行われるデータの送受信を実行する。
【0039】
画像制御回路71は、メインディスプレイ11、サブディスプレイ12のそれぞれにおける画像表示を制御して、軍勢キャラクタが後述するフィールドマップ上で対戦する様子を示す画像をメインディスプレイ11に表示させ、サブディスプレイ12には、キャラクタ対戦ゲームの説明や演出用の画像を表示させる。
【0040】
この画像制御回路71は、図5に示すように、画像制御CPU71a、ワークRAM71b、プログラムROM71c、画像ROM71d、ビデオRAM71eおよびVDP(Video Display Processor)71fを有している。画像制御CPU71aは、マイクロコンピュータ31で設定されたパラメータに基づき、プログラムROM71cに予め記憶されている(メインディスプレイ11、サブディスプレイ12での表示に関する)画像制御プログラムに従い、メインディスプレイ11、サブディスプレイ12に表示される画像を決定する。ワークRAM71bは、画像制御CPU71aが画像制御プログラムを実行するときの一時記憶手段として構成されている。
【0041】
プログラムROM71cは、画像制御プログラムや各種選択テーブルなどを記憶している。画像ROM71dは、画像を形成するためのドットデータを記憶している。ビデオRAM71eは、VDP71fにより画像を形成するときの一時記憶手段として構成されている。VDP71fは制御RAM71gを有し、画像制御CPU71aで決定されたメインディスプレイ11、サブディスプレイ12の表示内容に応じた画像を形成し、その形成された各画像をメインディスプレイ11、サブディスプレイ12に出力する。
【0042】
音制御回路72はスピーカ13L、13Rから音声を出力するための音声信号をスピーカ13L、13Rに入力する。スピーカ13L、13Rからは、例えば、ゲーム開始後、適当な時期にゲームを盛り上げるための音声が出力される。
【0043】
(店舗サーバ、カード販売機、店舗内ルータの構成)
店舗サーバ2は図6に示すように、CPU201、ROM202、RAM203、通信処理部204、通信制御部205およびアプリケーションデータを記憶しているデータ記憶部206を有している。そして、CPU201がROM202に記憶されているプログラムにしたがいRAM203にデータを読み書きしながら作動し、一方、通信制御部205がCPU201の指示にしたがい通信処理部204を作動させる。そして、店舗サーバ2は、各遊技店舗A,Bに設置されている各ゲームマシン1と専用回線3を介してデータの送受信を行い、各ゲームマシン1へのアプリケーションデータの送信(ダウンロード)や、各ゲームマシン1同士およびセンターサーバ群5とにおけるデータ送受信の中継を行う。アプリケーションデータは、ゲームマシン1で行われるキャラクタ対戦ゲームの実行に用いられる各種データ(ゲーム用の画像データなど)が含まれている。
【0044】
カード販売機6は、遊技者が個人情報の入力操作を行う操作部と、カード発行手段とを有し、その操作部を用いた所定の入力操作によって、カード発行手段が各遊技者固有の遊技者IDを含むカード情報を記憶させてIDカード17を発行する。
【0045】
店舗内ルータ7は各遊技店舗A,Bに形成されている店舗内LANと、通信回線4aおよびインターネット4を介してセンターサーバ群5に形成されているLANとを接続している。
【0046】
(センターサーバ群の構成)
センターサーバ群5は、ゲームごとに対応して設置された複数のゲームサーバ(図1では、2台のゲームサーバ101、102)と、データベースサーバ103とを有し、各ゲームサーバが専用回線104を介して接続されてLANを形成し、そのLANが図示しないルータを介してインターネット4に接続されている。
【0047】
ゲームサーバ101は、キャラクタ対戦ゲームを実行するために設置されていて、図7に示すように、CPU301、ROM302、RAM303、通信処理部304、通信制御部305およびデータ記憶部306を有している。そして、ゲームサーバ101では、CPU301がROM302に記憶されているプログラムにしたがいRAM303にデータを読み書きしながら作動し、一方、通信制御部305がCPU301の指示にしたがい通信処理部304を作動させる。
【0048】
ゲームサーバ101は、各店舗サーバ2とインターネット4を介してデータの送受信を行う。そして、各ゲームマシン1、携帯電話機111、家庭用ゲーム機112から送信されるエントリーデータを受信して遊技者のキャラクタ対戦ゲームへの参加(エントリー)受付および遊技者の参加情報の更新を行い、対戦相手となる遊技者を決定し、対戦相手決定の結果をデータベースサーバ103に送信する。
【0049】
ゲームサーバ102は別のゲームを実行するために設置されたもので、ゲームサーバ101と比較して記憶しているデータやプログラムが異なるが、同じ構成を有している。
【0050】
データベースサーバ103は、CPU401、ROM402、RAM403、通信処理部404、通信制御部405およびデータ記憶部406を有している。そして、データベースサーバ103では、CPU401がROM402に記憶されているプログラムにしたがいRAM403にデータを読み書きしながら作動し、一方、通信制御部405がCPU401の指示にしたがい通信処理部404を作動させ、各店舗サーバ2とインターネット4を介してデータの送受信を行う。データ記憶部406には遊技者ID、遊技者の認証に用いられるパスワード、ゲームの種別およびゲームデータが記憶されている。遊技者IDは、ゲームマシン1により、IDカード17から読み取って送信されたものである。
【0051】
ゲームデータには、上述した各軍勢キャラクタについての戦力パラメータ(後述する攻撃力や防御力により決定される値)と、各遊技者におけるキャラクタ対戦ゲームの履歴を示すデータが含まれている。このゲームデータは、データベースサーバ103からゲームマシン1に送信され、キャラクタ対戦ゲームで用いられる。
【0052】
(ゲームマシンの動作内容)
次に、以上の構成を有するゲームマシン1の動作内容について、図8〜図13に示すフローチャートを参照して説明する。なお、以下の説明では、遊技店舗Aに設置されている8台のゲームマシン1のうちの4台のゲームマシン1をそれぞれの遊技者が操作して同じキャラクタ対戦ゲームを行う場合を例にとって説明する。
【0053】
図8は各ゲームマシン1におけるゲームの開始から終了までのゲーム処理の動作手順を示すフローチャートである。なお、図8および後述する図9〜図14、図16ではステップをSと略記している。以下の説明では、図20に示すように、4人の遊技者が操作する4台のゲームマシン1をゲームマシン1A,1B,1C,1Dとし、本発明を説明する上で中心となるゲームマシン1をゲームマシン1Aとし、そのゲームマシン1Aを操作する遊技者(以下「自己遊技者」という)の対戦相手となる遊技者(以下「敵遊技者」という)が操作するゲームマシン1をゲームマシン1B,1C,1Dとしている。自己遊技者は実在する遊技者であるが、敵遊技者は実在する遊技者のほか、実在する遊技者が不在の場合などに後述するCPUプレイヤになり得ることを想定している。
【0054】
ゲームマシン1(1Aおよび1B,1C,1D)は電源投入時に店舗サーバ2に対してアプリケーションデータのダウンロード要求を送信し、一方、店舗サーバ2がダウンロード要求を受信すると、ダウンロード要求を送信してきたゲームマシン1(1Aおよび1B,1C,1D)にアプリケーションデータを送信する。
【0055】
そして、ゲームマシン1Aおよび1B,1C,1Dは、アプリケーションデータを受信すると、そのアプリケーションデータをRAM33に記憶させる。そして、ゲームマシン1Aおよび1B,1C,1Dでは、メインCPU32がアプリケーションデータを読み込むと、遊技進行制御手段として作動して、遊技者の操作入力に応じてキャラクタ対戦ゲームを進行させる。ゲームマシン1Aおよび1B,1C,1Dは店舗サーバ2を介して互いに同期をとりながら、メインディスプレイ11に画像を表示するようになっている。
【0056】
ゲームマシン1Aは、ゲーム処理を開始すると、ステップ1に進んでコイン投入、IDカードの挿入、パスワード入力を含み、ゲームサーバ101による対戦相手決定の結果を受信する処理などを含む後述のゲーム開始処理を行う。ステップ2では、遊技者の操作による軍勢編成処理が行われる。この軍勢編成処理では、ゲームマシン1Aの自己遊技者自らが将軍を務める国1a(以下「自国」ともいう。なお、ゲームマシン1B,1C,1Dの敵遊技者が将軍を務める国1b,1c,1dを「敵国」ともいう)に属している軍勢内の兵士キャラクタの編成を行う。こうして軍勢編成処理が行われると、自己遊技者の操作する軍勢キャラクタ(操作キャラクタ、操作キャラクタ群)が決定し、自己遊技者はこの軍勢キャラクタでの進行や戦闘をおこなうこととなる。
【0057】
次に、ゲームマシン1Aでは、ステップ3に進み、後述するキャラクタ対戦処理が行われる。キャラクタ対戦処理が終了すると、後述するステージのすべてにおける勝敗決定またはゲームマシン1Aの自己遊技者が終了指示入力を行ったか否かを判定し、いずれかが行われたときは、ステップ5に進むが、そうでなければステップ3に戻ってキャラクタ対戦処理を実行する。ステップ5に進むと、それまでに行われたキャラクタ対戦処理の結果から、キャラクタ対戦ゲームに参加した各遊技者の順位を決める順位決定処理を行い、続くステップ6では、キャラクタ対戦処理の結果に基づいて、各キャラクタのパラメータを変更するためのパラメータ変更処理を行う。
【0058】
さらに、ステップ7に進むと、対戦成績などのキャラクタ対戦ゲーム結果の表示を行う一方、データベースサーバ103におけるゲームデータの更新のため、キャラクタ対戦ゲーム結果を示すデータを店舗サーバ2を経由してデータベースサーバ103に送信する後処理を行う。続くステップ8でカード返却処理を行い、ゲームマシン1Aの遊技者が挿入したIDカード17をカードスロット18から返却するとゲーム処理が終了する。
【0059】
そして、メインCPU32は、キャラクタ対戦処理を開始すると、図10に示すようにステップ21に進み、世界マップの表示制御処理を行い、後述する世界マップ画像90をメインディスプレイ11に表示させる。すると、メインディスプレイ11には図17に示すようにして世界マップ画像90が表示される。続くステップ22では、世界マップ画像90に含まれる後述のステージ画像91,92,93,94、・・・のいずれかを指定するステージ選択が行われるまで待機し、ステージ選択が行われるとステップ23に進み、ステージ選択で選択されたステージ(以下「選択ステージ」という)を示すステージ選択情報を店舗サーバ2に送信する一方、店舗サーバ2からゲームマシン1B,1C,1Dにおけるステージ選択情報を受信する。次に、ステップ24に進み、選択ステージ対戦処理が行われる。なお、ゲーム開始時点では、後述する割当手段としてのメインCPU32により、各国1a,1b,1c,1dには、勢力が拮抗するように例えば同数のステージが割り当てられている。
【0060】
選択ステージ対戦処理は、図11に示すフローチャートに沿って行われる。選択ステージ対戦処理が開始されるとメインCPU32はステップ35に進み、選択ステージにおけるフィールドマップの表示制御を行う。ここで、例えば後述するステージ画像91の示すステージが選択ステージであったとすると、メインディスプレイ11に図18に示すようなフィールドマップ120が表示される。続くステップ36では、タッチパネル11aから入力する情報によって戦闘指示の入力があるか否かを判定する。
【0061】
ここで、戦闘指示とは、主として遊技者による軍勢キャラクタ(例えば、ゲームマシン1Aの場合は国1aの軍勢キャラクタ)に対する別の国(ゲームマシン1Bの場合は国1b)の軍勢キャラクタとの戦闘に関する指示であって、その戦闘指示の入力があればステップ37に進むが、戦闘指示の入力がなければステップ37を実行することなくステップ38に進む。
【0062】
ステップ37では、ステップ36で入力された戦闘指示に応じたキャラクタ攻防処理が行われ、戦闘指示に応じて軍勢キャラクタ(例えば、国1aの軍勢キャラクタ)の率いるチームに別の国(例えば、国1b)の軍勢キャラクタに対する攻撃または防御を行わせる。次にステップ38に進むと、異なる国(例えば、国1aと国1b)に属する軍勢キャラクタ同士が接触するキャラクタ接触があったか否かを判定し、キャラクタ接触があったときはステップ39に進んで強制バトル処理が行われるが、キャラクタ接触がなければステップ39を実行することなくステップ40に進む。
【0063】
ステップ40では、選択ステージが後述するホームステージか否かを判定し、ホームステージであればステップ41に進むが、そうでなければステップ43に進み、後述する対戦条件を構成する拠点勝者決定条件が変更されるように制御する。
【0064】
そして、ステップ41では、自国1aのキャラクタが後述するいずれかの拠点に到達したか否かが判定される(自国のキャラクタがいずれかの拠点に到達することがホームステージでの拠点勝者決定条件に相当している)。自国1aのキャラクタがいずれかの拠点に到達するとその拠点での勝者が自国1aに決まり、拠点勝者決定条件が満たされる。このときはステップ42に進んで後述する拠点確保管理テーブル80を更新するが、そうでなければステップ42を実行することなく選択ステージ対戦処理を終了する。
【0065】
また、ステップ43に進むと(この場合は、選択ステージが後述するアウェイステージの場合である)、自国1aのキャラクタが拠点を守る敵国1b,1c,1dのいずれかのキャラクタを倒し、その拠点を制圧できたか否かが判定される(自国のキャラクタが拠点を守る敵国のキャラクタを倒すことがアウェイステージでの拠点勝者決定条件に相当している)。自国のキャラクタが拠点を守る敵国のキャラクタを倒すと、その拠点での勝者が自国に決まり、拠点勝者決定条件が満たされる。このときはステップ42に進んで拠点確保管理テーブルを更新するが、そうでなければステップ42を実行することなく選択ステージ対戦処理を終了する。
【0066】
なお、拠点勝者決定条件とは、各拠点での勝者を決定するための条件であって、各拠点について、上記の内容で設定されている。また、拠点勝者決定条件は、選択ステージがホームステージの場合とアウェイステージでの場合とで異なる条件に設定されていればよく、上記の条件に限定されるものではない。例えば、ホームステージの場合は各拠点に設置されている旗をとること、アウェイステージでの場合は拠点を守る敵国のキャラクタを倒し、旗をとることなどである。
【0067】
選択ステージ対戦処理が終了すると図10に戻ってステップ25に進み、選択ステージ対戦処理の結果をフィールドマップ120に反映させる対戦結果反映処理が行われ、選択ステージ対戦処理の結果に応じてフィールドマップ120が更新される。すなわち、拠点が制圧されていれば、そのことがメインCPU32の処理によりフィールドマップ120に反映され、メインディスプレイ11に変化後のフィールドマップが表示される。
【0068】
次に、ステップ26に進み、選択ステージにおいて、後述する城拠点が制圧され、城拠点勝者決定条件が満たされているか否かをメインCPU32が判定し、城拠点が制圧されていなければステップ27に進むが、城拠点が制圧されているとき、すなわち、城拠点の制圧による選択ステージの勝者が決まっているときはステップ27を実行することなくステップ28に進む。また、ステップ27に進むと、選択ステージにおけるすべての拠点が制圧されているか否かを判定し、すべての拠点が制圧されていることによって、選択ステージの勝者が決まっているときはステップ28に進む。そうでなければ、メインCPU32は特別キャラクタ制御手段として作動して後述する特別キャラクタ抽選処理(ステップ31)を行い、その後ステップ24に戻って上記の処理を繰り返す。
【0069】
ステップ28に進むと、城拠点の制圧または拠点すべての制圧によって、選択ステージの勝者を決めるため、選択ステージで勝者となった国を決める勝利国決定処理を行う。この場合、城拠点を制圧した国か、または制圧した拠点の個数が最大となる国が選択ステージの勝者となる。
【0070】
このステップ28を実行するためには、ステップ26またはステップ27で肯定的な判定(YES)がなされる必要がある。こうして、対戦条件設定手段としてのメインCPU32は、拠点勝者決定条件と城拠点勝者決定条件とを用いて対戦条件を設定している。
【0071】
続くステップ29では、選択ステージ対戦処理で各国が獲得した報酬を管理するための報酬管理手段としての報酬管理テーブルを更新してステージ終了に伴う報酬獲得処理を行う。さらに、ステップ30に進むと、メインCPU32が割当手段として作動して、選択ステージを選択ステージ対戦処理(選択ステージにおけるキャラクタ対戦)の結果に応じて割り当てるため、勝者となった国に選択ステージを新たに割り当てる。この場合、メインCPU32が拠点確保管理テーブル80における拠点名エリア80aが城拠点になっている国エリア80bを勝者となった国に更新する。また、メインCPU32により、世界マップを割り当て後の内容にする更新処理が行われ、これ以降、更新後の世界マップ画像90がメインディスプレイ11に表示される。ステップ30が終了すると、キャラクタ対戦処理が終了する。
【0072】
なお、図示はしないが、各国のキャラクタは上記のように遊技者の戦闘指示に応じて攻防処理を行うが、その他、遊技者の戦闘指示によることなく移動するなどの動作をリアルタイムに行っている。
【0073】
次に、上述したステップ31の特別キャラクタ抽選処理について、図12及び図13を参照しつつ詳しく説明する。
【0074】
ゲームマシン1では、上述した軍勢キャラクタの他に、特別キャラクタがメインディスプレイ11上に登場することがある。この特別キャラクタは、上述した4人の遊技者に操作されるキャラクタではなく、メインCPU32が特別キャラクタ制御手段としてメインディスプレイ11上に出現させると共にその行動様式を決定する。この特別キャラクタの外見は他の軍勢キャラクタとほぼ同様である。そして、他の軍勢キャラクタ同様に特別キャラクタも、いずれかの軍勢キャラクタを攻撃対象とした動作を行う。
【0075】
特別キャラクタ抽選処理では、まずステップ51として、特別キャラクタがメインディスプレイ11のフィールドマップ上に既に出現しているか否かのチェック処理を行う。そして、まだ特別キャラクタが出現していない場合にはステップ52に進み、既に特別キャラクタが出現している場合には特別キャラクタ抽選処理を終了する。
【0076】
続くステップ52では、メインCPU32は、対戦ゲームが実際に開始されてからの時間(例えば、ゲーム開始処理が終了してからの経過時間、以下、遊技時間と称す。)を検出する。そして、次のステップ53では、その遊技時間が所定の時間(例えば、15分)を経過しているか否かのチェック処理を行う。そして、所定の遊技時間になっている場合にはステップ54に進み、まだ所定の遊技時間になっていない場合には特別キャラクタ抽選処理を終了する。
【0077】
続くステップ54では、メインCPU32は、上述した乱数発生器35及びサンプリング回路36により得られた乱数を利用して、特別キャラクタを出現させるか否かの抽選を行う。そして、次のステップ55では当選のチェック処理を行い、当選した場合にはステップ56に進んで特別キャラクタ出現処理を行い、当選しなかった場合には特別キャラクタ抽選処理を終了する。
【0078】
続いて、特別キャラクタ出現処理について、図13を参照しつつ説明する。特別キャラクタ出現処理が開始して、ステップ61に進むと、メインCPU32は、戦況判定手段として作動して、キャラクタ対戦ゲームにおける各軍勢キャラクタ同士の対戦の状況(つまり、戦況)を判定する。具体的には、確保した拠点の数や兵士数、使用可能なアイテムの数等、又はそれらの組合せによって判定される。
【0079】
そして、戦況判定の結果、軍勢キャラクタが拮抗しておらず、いずれかの軍勢キャラクタが優勢となっている場合にはステップ63に進んで図18のフィールドマップ120上に第1の特別キャラクタC5を出現させ、その後、特別キャラクタ抽選処理を終了する。この第1の特別キャラクタは、上述した特別キャラクタであって、上記戦況判定において優勢であると判定された軍勢キャラクタ(すなわち、優勢軍勢キャラクタ)をその攻撃対象とするものである。すなわち、第1の特別キャラクタは、優勢軍勢キャラクタ(優勢キャラクタ群)に対する攻撃的な行動(例えば、攻撃や追い回し、待ち伏せ等)をおこし、優勢軍勢キャラクタの戦況を不利な方向へ導く。第1の特別キャラクタに攻撃的な行動をさせるには、公知のAI技術(人工知能技術)を利用する。
【0080】
一方、戦況判定の結果、複数の軍勢キャラクタが拮抗している場合にはステップ63に進んで図18のフィールドマップ120上に第2の特別キャラクタC5を出現させ、その後、特別キャラクタ抽選処理を終了する。この第2の特別キャラクタは、上述した特別キャラクタであって、上記戦況判定において拮抗していると判定された軍勢キャラクタ(すなわち、拮抗軍勢キャラクタ)それぞれをその攻撃対象とするものである。すなわち、第2の特別キャラクタは、拮抗軍勢キャラクタ(拮抗キャラクタ群)それぞれに対する攻撃的な行動(例えば、攻撃や追い回し等)をおこし、互いの間で優劣がつく方向へと拮抗軍勢キャラクタを導く。第2の特別キャラクタに攻撃的な行動をさせるには、やはり公知のAI技術を利用する。
【0081】
以上で説明したとおり、このゲームマシン1においては、所定の遊技条件が成立したとき(つまり、所定の遊技時間が経過し、且つ、出現抽選に当選したとき)に、軍勢キャラクタC1〜C4を攻撃対象とする特別キャラクタ(第1の特別キャラクタ若しくは第2の特別キャラクタ)C5がメインディスプレイ11のフィールドマップ120(125)上に出現する(図18、図19参照)。
【0082】
そして、メインCPU32は、キャラクタ対戦ゲームにおける戦況判定を行った上で、優勢軍勢キャラクタに対して攻撃的な行動を行う。ここで、優勢軍勢キャラクタを操作するゲーム上有利な立場にいる遊技者は、一般に、防御的な行動(例えば、戦闘を回避して逃げ回る、攻撃を仕掛けない等)を行うことが多い。このような場合、その他の遊技者は、逃げる優勢軍勢キャラクタを追跡しなければならず、追跡しているときはキャラクタ対戦ゲームの醍醐味である軍勢キャラクタ同士が実際に戦闘するモード(戦闘モード)を楽しむことができない。それにより、戦闘モードに突入している時間(戦闘モード時間)がその分だけ短縮され、遊技者のキャラクタ対戦ゲームに対する興趣が次第に低下してしまう。
【0083】
ところが、上述したように第1の特別キャラクタが出現した場合には、その第1の特別キャラクタが、優勢軍勢キャラクタを待ち伏せしたり追いかけたりするので、優勢軍勢キャラクタをその他の軍勢キャラクタが追跡する時間が有意に短縮される。その結果、戦闘モード時間が延びるため、対戦ゲームに対する遊技者の興趣が維持される。
【0084】
また、メインCPU32は、キャラクタ対戦ゲームにおける戦況判定を行った上で、拮抗軍勢キャラクタそれぞれに対して攻撃的な行動を行う。ここで、複数の軍勢キャラクタが拮抗しているときは、それらを操る遊技者は相手遊技者の出方を見るために自分のほうからは攻撃を仕掛けず、膠着状態が続くことがあった。このような場合も、戦闘モードを楽しむことができず、戦闘モード時間がその分だけ短縮されて、遊技者のキャラクタ対戦ゲームに対する興趣が低下してしまう。
【0085】
ところが、上述したように第2の特別キャラクタが出現した場合には、その第2の特別キャラクタが、拮抗軍勢キャラクタそれぞれに対して攻撃を仕掛けたりするので、拮抗軍勢キャラクタの間のパワーバランスが崩れて膠着状態が解消される。その結果、戦闘モード時間が延びるため、対戦ゲームに対する遊技者の興趣が維持される。
【0086】
特に、遊技者の興趣はゲームの終盤に低下していくため、所定の遊技時間が経過した後でないと特別キャラクタが出現しないようにその出現タイミングを制御することで、より効果的に遊技者の興趣の維持が図られる。加えて、出現抽選を行うため、特別キャラクタが出現したり出現しなかったりするので、特別キャラクタの出現は意外性があり遊技者にとってはドラマチックなものとなる。
【0087】
なお、上述した特別キャラクタ抽選処理の別態様として、図14のフロー図に示すような態様も可能である。
【0088】
この態様では、まずステップ71に進むと、メインCPU32は、戦力パラメータ比較手段として作動して、各軍勢キャラクタC1〜C4の戦力パラメータを比較する。この戦力パラメータとは、軍勢キャラクタC1〜C4それぞれの戦力の強弱を示すものであり、具体的には図15の表に示すようなものである。つまり、各軍勢キャラクタC1〜C4の兵士数パラメータ、攻撃力パラメータ、防御力パラメータの各数値の積を、それぞれの軍勢キャラクタC1〜C4の戦力パラメータとする。なお、図15に示した表の内容を示すデータベースは、例えば、RAM33等に予め格納しておけばよい。
【0089】
そして、戦力パラメータを比較して、その戦力パラメータが最大である軍勢キャラクタの戦力パラメータと、二番目に大きな軍勢キャラクタの戦力パラメータとの差が所定の戦力差(例えば、2000)になっているか否か、ステップ72において行う。所定の戦力差がついていればステップ73に進み、ついていなければステップ77に進む。
【0090】
ステップ73では、特別キャラクタがメインディスプレイ11のフィールドマップ上に既に出現しているか否かのチェック処理を行う。そして、まだ特別キャラクタが出現していない場合にはステップ74に進み、既に特別キャラクタが出現している場合には特別キャラクタ抽選処理を終了する。
【0091】
続くステップ74では、メインCPU32は、上述した乱数発生器35及びサンプリング回路36により得られた乱数を利用して、特別キャラクタを出現させるか否かの抽選を行う。そして、次のステップ75では当選のチェック処理を行い、当選した場合にはステップ76に進み、当選しなかった場合には特別キャラクタ抽選処理を終了する。
【0092】
そして、ステップ76では、図18のフィールドマップ120上に第3の特別キャラクタC5を出現させる。この第3の特別キャラクタは、上述した特別キャラクタであって、上記戦力パラメータ比較において戦力が最大と判定された軍勢キャラクタ(すなわち、最強軍勢キャラクタ)をその攻撃対象とするものである。すなわち、第3の特別キャラクタは、最強軍勢キャラクタ(最強キャラクタ群)に対する攻撃的な行動(例えば、攻撃や追い回し、待ち伏せ等)をおこし、最強軍勢キャラクタの戦力パラメータを低下させる方向へ導く。第3の特別キャラクタに攻撃的な行動をさせるには、公知のAI技術を利用する。
【0093】
一方、ステップ77でも、第3の特別キャラクタがメインディスプレイ11のフィールドマップ上に既に出現しているか否かのチェック処理を行う。そして、既に第3の特別キャラクタが出現している場合にはステップ78に進み、まだ第3の特別キャラクタが出現していない場合には特別キャラクタ抽選処理を終了する。
【0094】
ステップ78では、フィールドマップ上に出現している第3の特別キャラクタを消滅させて、その後、特別キャラクタ抽選処理を終了する。
【0095】
以上で説明したとおり、この特別キャラクタ抽選処理の別態様においては、所定の遊技条件が成立したとき(つまり、所定の戦力差がついており、且つ、出現抽選に当選したとき)に、軍勢キャラクタC1〜C4を攻撃対象とする特別キャラクタ(第3の特別キャラクタ)C5がメインディスプレイ11のフィールドマップ120(125)上に出現する(図18、図19参照)。
【0096】
そして、メインCPU32は、戦力パラメータ比較を行った際に判明した最強軍勢キャラクタに対して攻撃的な行動を行う。ここで、軍勢キャラクタ間に圧倒的な戦力差が生じている状態である場合には、各遊技者のゲームに対する興趣が低下してしまう。ところが、上述したように第3の特別キャラクタが出現した場合には、その第3の特別キャラクタが、最強軍勢キャラクタを攻撃したりするので、最強軍勢キャラクタの戦力パラメータが低減される。その結果、各軍勢キャラクタC1〜C4間の戦力差が縮小されるため、対戦ゲームに対する遊技者の興趣が維持される。
【0097】
なお、所定の戦力差がなくなったときには、ステップ72からステップ77に進んで、ステップ78において第3の特別キャラクタが消滅するので、弱小化した最強軍勢キャラクタが第3の特別キャラクタからいつまでも攻撃を受け続ける事態は回避される。
【0098】
特に、所定の戦力差がついたタイミングで、第3の特別キャラクタを出現させることで、ゲームの序盤、中盤及び終盤に関わらず、その戦力差によって遊技者がゲームへの興趣を感じなくなったタイミングで第3の特別キャラクタが出現する。そのため、より効果的に遊技者の興趣の維持が図られる。加えて、出現抽選を行うため、特別キャラクタが出現したり出現しなかったりするので、特別キャラクタの出現は意外性があり遊技者にとってはドラマチックなものとなる。
【0099】
ここで、世界マップ画像90およびステージ画像91,92,93,94・・・について説明する。世界マップ画像90は、ゲームマシン1によるキャラクタ対戦ゲームの舞台となる世界マップを示す画像であって、キャラクタ対戦ゲームを実行するときの1つの単位となり、キャラクタ対戦の行われる区域を示す戦闘区域としてのステージが複数(ステージ画像91,92,93,94の示すステージを初めとする複数個)含まれている。なお、ステージ画像91,92,93,94は、それぞれ国1a,1b,1c,1dに割り当てられているステージを示している。
【0100】
また、世界マップに含まれる各ステージは、キャラクタ対戦ゲーム開始直後、各遊技者の勢力が拮抗するように各国に例えば同数ずつ割り当てられ、各国に割り当てられているステージはその国が統治するステージ(統治ステージ)となっている。上述のとおり、キャラクタ対戦の結果に応じて、ステージの各国への割り当てが変わり、世界マップが更新されているため、各国の勢力分布が随時変化している。各ステージは、いずれかの国によって統治されているため、そのステージを統治している国に属するキャラクタからみると、自己の所属する国に統治されているホームステージ(当地戦闘区域)であり、そのステージを統治していない国に属するキャラクタからみると、自己の所属しない国に統治されているアウェイステージ(敵地戦闘区域)である。
【0101】
さらに、各ステージには、キャラクタ対戦ゲームの進行を左右し、各国のキャラクタ軍の攻防の対象となる拠点が設定されている。各拠点はステージごとに配置が異なるようにして、拠点設定手段としてのメインCPU32により設定されている。拠点は、例えば、鉄工所、木工所など、地域の産業に関わる建物で構成され、制圧することで資材が入手できるような施設を想定したものとなっている。また、入手された資材は報酬管理テーブルに登録されて管理されるようになっている。いずれのステージも、そのステージが割り当てられて統治国となっている国の城が中央に配置され、その城の周囲に各拠点が配置されている。図18に示すように、ステージ画像(図18はステージ画像91の示すステージに対応したフィールドマップ120を示している)には、中央の城を示す城画像121と、各拠点を示す拠点画像122、123、124・・・とが含まれ、さらに城画像121と拠点画像122,123,124・・・とを結ぶ経路を示す経路画像121aも含まれている。
【0102】
拠点確保管理テーブル80は、拠点確保管理手段であって、各ステージ内に設けられている拠点または城拠点を制圧した国、すなわち、拠点勝者決定条件または城拠点勝者決定条件を満たすことになった国を管理するためのテーブルである。この拠点確保管理テーブル80は、図21に示すように、各拠点を示す拠点名が登録されている拠点名エリア80aと、制圧した国が登録される国エリア80bとを関連付けた管理エリア80cをステージごとに設けたもので、各項目には、キャラクタ対戦ゲームの開始当初、初期値が登録されている。図21に示した拠点確保管理テーブル80によると、ステージ画像91の示すステージ(ステージ91と表示している。ステージ92の表示はステージ画像92の示すステージ)では、城拠点121を国1aが制圧し、拠点122,123,124をそれぞれ国1a、1b、1aが制圧したものとして管理されている。つまり、ステージ画像91の示すステージでは、拠点122,123,124の各拠点勝者決定条件を満たすことになったのは国1a、1b、1aであり、城拠点勝者決定条件を満たすことになったのは国1aである。
【0103】
一方、メインCPU32は、図16に示すフローチャートに沿ってキャラクタ対戦処理に所定時間(例えば1ms)ごとに割り込む割込処理を実行している。メインCPU32は、割込処理を開始するとステップ111に進み、メモリ内の記憶領域(レジスタ)に記憶された実行中のプログラムを一旦退避させてステップ112に進む。ステップ112ではメインCPU32により、戦闘画面タッチがあったか否かが判定され、戦闘画面タッチがあったときはステップ113に進んで戦闘画面の表示制御を行い、ステップ114に進むが、戦闘画面タッチがなければステップ113を実行することなくステップ114に進む。ステップ114では、フィールドマップタッチがあったか否かを判定し、フィールドマップタッチがあったときはステップ115に進んでフィールドマップの表示制御を行い、ステップ116に進むが、フィールドマップタッチがなければステップ115を実行することなくステップ116に進む。そして、ステップ116で退避させたプログラムのレジスタを復帰させて、キャラクタ対戦処理を中断した(退避させた)時点から再開する。
【0104】
ここで、戦闘画面タッチとは、選択ステージ対戦処理中にメインディスプレイ11に表示されているフィールドマップを戦闘画面に切り替えるためのタッチ操作を意味している。また、フィールドマップタッチとは、戦闘画面をフィールドマップに切り替えるためのタッチ操作を意味している。例えば、メインディスプレイ11に図19左側に示すようなフィールドマップ125が表示されているときに、矢印aに示す箇所(“戦闘中”の文字列が表示されているバトルメッセージ)に指などを触れてタッチすると、図19右側に示すような戦闘画面126が表示される。また、戦闘画面126が表示されているときに、矢印bに示す箇所(マップウィンドウ127)に指などを触れてタッチすると、フィールドマップ125が表示される。
【0105】
フィールドマップ125は、選択ステージにおけるキャラクタ対戦が行われているときにメインディスプレイ11に表示されるもので、各拠点のほか、経路画像121aの示す経路上で各国のリーダキャラクタ同士が対面していることを示す画像となっている。また、戦闘画面126は、戦闘画面タッチで指定された箇所で行われているキャラクタ対戦の詳細(各国の兵士キャラクタ同士が入り乱れて対戦する様子)を示す画像となっている。
【0106】
以上のように、ゲームマシン1では、図11のステージ対戦処理におけるステップ40〜ステップ43に示すように、国に属するキャラクタがホームステージでキャラクタ対戦を行うときと、アウェイステージでキャラクタ対戦を行うときとで、対戦条件が変更されるようになっている。そのため、ゲームマシン1では、遊技者が複数あるステージのそれぞれでキャラクタ対戦を行うときに、そのステージがホームステージなのかアウェイステージなのかによって、キャラクタ対戦における戦略ないし戦術を変えることができる。したがって、ゲームマシン1は、遊技者に対して、ホームステージの場合とアウェイステージの場合とでリーダキャラクタに与える指示をステージ属性(ステージがホームステージなのか、アウェイステージなのか)に適合したものとするように促すようになり(例えば、ホームステージの場合は拠点制圧を優先する戦略を採用させるなど)、遊技者のとる戦略ないし戦術に多様性を持たせることができる。こうして、ゲームマシン1は、キャラクタ対戦ゲームの遊技性を高めたものとなっている。
【0107】
そして、ゲームマシン1の場合、拠点勝者決定条件と城拠点勝者決定条件とを用いて対戦条件が設定されているため、対戦条件が複数の条件によって構成されることになり、対戦条件自体に多様性を持たせることができる。この点でも、ゲームマシン1は、キャラクタ対戦ゲームの遊技性を高めたものとなっている。
【0108】
さらに、ゲームマシン1は拠点確保管理手段としての拠点確保管理テーブル80を有し、拠点確保管理テーブル80によって、拠点勝者決定条件または城拠点勝者決定条件を満たすことになった国を管理している。そのため、拠点勝者決定条件または城拠点勝者決定条件が満たされているのか否か、満たしたのはどの国か、といったことを確実に管理できるようになっている。
【0109】
(ゲーム開始処理)
ステップ1のゲーム開始処理は図9に示すフローチャートに沿って行われる。図9はゲーム開始処理の動作手順を示すフローチャートである。
【0110】
メインCPU32はゲーム開始処理を開始するとステップ11に進み、メッセージ出力処理を行い、画像制御回路71に指示してメインディスプレイ11に所定のメッセージ(コイン投入要求、IDカードの挿入要求およびパスワードの入力要求)を表示させる。続いて、ステップ12,13と処理を実行する。
【0111】
遊技者は、ゲームを開始するためには、コインをコイン投入口6から投入するとともに、IDカード17をカードスロット18に挿入し、タッチパネル11aなどを用いてパスワードを入力する。すると、投入されたコインの検出信号がコインセンサ16aからメインCPU32に入力され、カードリーダ18aからはIDカード17に記憶されているカード情報が入力される。これらすべての入力があるとステップ13に進み、メインCPU32が通信制御部21に指示して通信処理部22を作動させ、読み取ったカード情報および入力されたパスワードを店舗サーバ2に送信する。
【0112】
続くステップ14では、遊技者が登録されている遊技者であることの認証結果を示す応答信号をセンターサーバ群5から受信するまで待機して、その応答信号を受信するとステップ15に進む。ステップ15では、ゲームサーバ101による対戦相手決定の結果を示す対戦相手決定データを受信するまで待機して、対戦相手決定データを受信するとステップ16に進む。この対戦相手決定データの受信待機中、ゲームマシン1では、待機中を示す画像をメインディスプレイ11に表示させている。
【0113】
次に、ステップ16に進むと、受信した対戦相手決定データから、対戦相手としての遊技者が4人集まっているか否かを判定し、遊技者が4人集まっているときはゲーム開始処理が終了する。4人集まっていなければステップ17に進み、所定の待ち時間を経過するまで待機して、待ち時間を経過するとステップ18に進み、メインCPU32が定員(4人)に不足している遊技者(これはメインCPU32の処理によって設定される遊技者であり、CPUプレイヤともいう)を追加すると、ゲーム開始処理が終了する。
【0114】
ところで、上述の実施の形態では、キャラクタ対戦ゲームを行えるゲームマシン1を例にとって説明しているが、他のキャラクタ対戦ゲームを行えるゲーム機についても適用がある。上述したゲームマシン1におけるキャラクタ対戦ゲームは、キャラクタを複数備えた対戦キャラクタ群として国が複数用意され、異なる国に属する複数のキャラクタが対戦するキャラクタ対戦が行われるようになっている。しかし、本発明は、複数のキャラクタが互いに対戦するキャラクタ対戦が行われるゲームマシンであればよい。例えば、各国にキャラクタが1人ずつ属していて、その各キャラクタが互いに対戦するキャラクタ対戦が行えるゲームマシンについても適用がある。このゲームマシンの場合、各国に属するキャラクタが1人であるため、上述のゲームマシン1のように軍勢編成処理(ステップ2)を行うことを要しないようになる。
【0115】
また、ゲームマシン1では、メインディスプレイ11、サブディスプレイ12を備えていたが、メインディスプレイ11、サブディスプレイ12を別体としてもよい。さらに、特別キャラクタは、必ずしも、軍勢キャラクタと同様の外見を有する必要はなく、適宜その形態を変更することもできる。
【0116】
上記実施の形態では、ゲームマシン1が特別キャラクタ制御手段、戦況判定手段および戦力パラメータ比較手段を有する場合を例にとって説明しているが、上記各手段は、ゲームマシン1と、店舗サーバ2のいずれかに設けるようにして、ゲームシステム(本発明における遊技システム)を構成してもよい。さらに、ゲームマシン1と、店舗サーバ2とは別に、上記各手段と同様の機能を有する装置を設けてゲームシステムを構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】本発明によるゲームマシンを複数備えたゲームシステムのシステム構成図である。
【図2】複数のゲームマシンとカード販売機を示す斜視図である。
【図3】ゲームマシンの全体構成を示す斜視図である。
【図4】内部の構成を中心に示すゲームマシンのブロック図である。
【図5】画像制御回路の内部構成の一例を示すブロック図である。
【図6】店舗サーバを示すブロック図である。
【図7】ゲームサーバおよびデータベースサーバを示すブロック図である。
【図8】ゲームマシンにおけるゲームの開始から終了までのゲーム処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図9】ゲーム開始処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図10】キャラクタ対戦処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図11】選択ステージ対戦処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図12】特別キャラクタ抽選処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図13】特別キャラクタ出現処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図14】図12に示した特別キャラクタ抽選処理の別態様を示したフローチャートである。
【図15】各軍勢キャラクタの戦力パラメータを示した表である。
【図16】割込処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図17】世界マップの一例を示す図である。
【図18】フィールドマップの一例を示す図である。
【図19】フィールドマップおよび戦闘画面の一例を示す図である。
【図20】店舗サーバと4台のゲームマシン1とを示すブロック図である。
【図21】拠点確保管理テーブルの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0118】
1…ゲームマシン、2…店舗サーバ
5…センターサーバ群
11…メインディスプレイ、11a…タッチパネル
12…サブディスプレイ、17…IDカード
31…マイクロコンピュータ
32…CPU、33…RAM、34…ROM
100…ゲームシステム、
C1〜C4…軍勢キャラクタ、C5…特別キャラクタ
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のキャラクタやキャラクタ群が対戦するキャラクタ対戦ゲームを行える遊技機および遊技システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数のキャラクタやキャラクタ群が互いに戦闘を行う(対戦する)キャラクタ対戦ゲームが行える遊技機や遊技システムが知られている。この種のキャラクタ対戦ゲームは、遊技者によるコマンド入力中も遊技がリアルタイムに進行し、各キャラクタが次々と戦闘を繰り返すタイプのゲーム(いわゆるリアルタイムシミュレーションゲーム)や、いわゆるターン制(自分側の行動(ターン)と相手側の行動(ターン)が交互に行われるようにして、遊技が進行するゲームシステム)を採用したゲームがある。
【特許文献1】特開2000−116956号公報
【特許文献2】特開2005−6976号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この種のキャラクタ対戦ゲームにおいては、例えば、ある時点で優勢となったプレイヤがゲーム終了時間までその状況を維持するため等の理由で戦略的に自己のキャラクタが他プレイヤのキャラクタと戦闘状態になることを避ける場合や、複数のキャラクタ間の戦力が拮抗しているため等の理由でいずれのプレイヤも自己のキャラクタを戦闘状態に突入させない場合などがある。
【0004】
そして、優勢なプレイヤが戦闘状態となるのを避けるために自己のキャラクタを他プレイヤのキャラクタから逃げ回らせた場合には、他プレイヤは、逃げるキャラクタを追跡しなければならず、追跡しているときはキャラクタ対戦ゲームの醍醐味であるキャラクタ同士が実際に戦闘するモード(以下、戦闘モードと称す。)を楽しむことができない。つまり、逃げ回るキャラクタを追跡している状態(追跡状態)が続いているようなときは、キャラクタが戦闘モードに突入している時間(以下、戦闘モード時間と称す。)がその分だけ短縮されることとなる。同様に、各プレイヤが自己のキャラクタを戦闘状態に突入させずに膠着状態が続いているようなときも、その分だけ上記戦闘モード時間が短縮されてしまう。
【0005】
その結果、プレイヤがキャラクタ対戦ゲームを行っている時間の中で戦闘モード時間以外の時間(非戦闘モード時間)が長くなり、プレイヤのゲームに対する興趣が低下してしまう。
【0006】
その一方で、キャラクタ対戦ゲームの序盤や中盤の段階において、キャラクタ間に圧倒的な戦力差が生じている状態である場合にも、各プレイヤのゲームに対する興趣がやはり低下してしまう。
【0007】
なお、上記特許文献1には、複数のプレイヤによってチームが編成される遊技機であって、各チームにコンピュータに操作されるキャラクタを含ませて膠着状態を回避する技術が示されている。また、上記特許文献2には、自己の操る複数のキャラクタのうち、対戦相手から攻撃対象となったあるキャラクタを、その他のキャラクタがかばう技術が開示されている。
【0008】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、ゲームに対するプレイヤの興趣の維持が図られた遊技機および遊技システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る遊技機は、プレイヤが操る操作キャラクタ群を含む複数のキャラクタ群がディスプレイ上に表示され、ディスプレイ上において複数のキャラクタ群同士の対戦が行われる遊技機であって、所定の遊技条件が成立したときに、複数のキャラクタ群のうちの少なくとも1つを攻撃対象とする特別キャラクタを、ディスプレイ上に出現させる特別キャラクタ制御手段を備えることを特徴とする。
【0010】
この遊技機においては、特別キャラクタ制御手段により、所定の遊技条件が成立したときに、少なくとも1つのキャラクタ群を攻撃対象とする特別キャラクタがディスプレイ上に出現する。そして、この特別キャラクタの攻撃対象が、逃げ回っているキャラクタ群である場合には、その追跡状態(すなわち、逃げ回るキャラクタ群を別のキャラクタ群が追跡している状態)を解消することが可能である。また、特別キャラクタの攻撃対象が、戦力が拮抗している複数のキャラクタ群である場合には、その膠着状態(すなわち、戦力が拮抗している複数のキャラクタ群が対峙したまま動かない状態)を解消することが可能である。従って、この遊技機においては、プレイヤが操る操作キャラクタ群を含む複数のキャラクタ群同士が実際に戦闘する時間が長くなり、その結果、プレイヤのゲームに対する興趣が維持される。また、特別キャラクタの攻撃対象が、複数のキャラクタ群のうち相対的に強大な戦力を有するキャラクタ群である場合も、キャラクタ群間に圧倒的な戦力差が生じている状態が解消されるため、やはりプレイヤのゲームに対する興趣が維持されることとなる。
【0011】
また、キャラクタ群同士における対戦の状況を判定する戦況判定手段をさらに備え、特別キャラクタ制御手段は、複数のキャラクタ群のうち、戦況判定手段によって戦力が拮抗していると判定された複数の戦力拮抗キャラクタ群全てを、特別キャラクタの攻撃対象とすることが好ましい。この場合には上記膠着状態の解消が実現される。
【0012】
また、キャラクタ群同士における対戦の状況を判定する戦況判定手段をさらに備え、特別キャラクタ制御手段は、複数のキャラクタ群のうち、戦況判定手段によって優勢と判定された優勢キャラクタ群を、特別キャラクタの攻撃対象とすることが好ましい。この場合、優勢キャラクタ群が逃げ回る追跡状態の解消が実現される。
【0013】
また、特別キャラクタ制御手段は、所定の遊技時間が経過したときに、特別キャラクタを出現させることが好ましい。この場合、遊技時間によって特別キャラクタの出現タイミングが制御される。
【0014】
また、各キャラクタ群の戦力の強弱を示す戦力パラメータを比較する戦力パラメータ比較手段をさらに備え、特別キャラクタ制御手段は、戦力パラメータ比較手段によって最強と判定された最強キャラクタ群を、特別キャラクタの攻撃対象とすることが好ましい。この場合、特別キャラクタにより、キャラクタ群間に圧倒的な戦力差が生じている状態の解消が実現される。
【0015】
また、戦力パラメータ比較手段によって、各キャラクタ群の間に所定の戦力差が生じたことが検出されたときに、特別キャラクタ制御手段は、特別キャラクタを出現させることが好ましい。この場合、所定の戦力差がついたタイミングで特別キャラクタが出現する。
【0016】
本発明に係る遊技機は、プレイヤが操る操作キャラクタを含む複数のキャラクタがディスプレイ上に表示され、ディスプレイ上において複数のキャラクタ同士の対戦が行われる遊技機であって、所定の遊技条件が成立したときに、複数のキャラクタのうちの少なくとも1つを攻撃対象とする特別キャラクタを、ディスプレイ上に出現させる特別キャラクタ制御手段を備えることを特徴とする。
【0017】
この遊技機においては、特別キャラクタ制御手段により、所定の遊技条件が成立したときに、少なくとも1つのキャラクタを攻撃対象とする特別キャラクタがディスプレイ上に出現する。そして、この特別キャラクタの攻撃対象が、逃げ回っているキャラクタである場合には、その追跡状態(すなわち、逃げ回るキャラクタを別のキャラクタが追跡している状態)を解消することが可能である。また、特別キャラクタの攻撃対象が、戦力が拮抗している複数のキャラクタである場合には、その膠着状態(すなわち、戦力が拮抗している複数のキャラクタが対峙したまま動かない状態)を解消することが可能である。従って、この遊技機においては、プレイヤが操る操作キャラクタを含む複数のキャラクタ同士が実際に戦闘する時間が長くなり、その結果、プレイヤのゲームに対する興趣が維持される。また、特別キャラクタの攻撃対象が、複数のキャラクタのうち相対的に強大な戦力を有するキャラクタである場合も、キャラクタの間の戦力差が縮小されるため、やはりプレイヤのゲームに対する興趣が維持されることとなる。
【0018】
本発明に係る遊技システムは、プレイヤが操る操作キャラクタ群を含む複数のキャラクタ群がディスプレイ上に表示され、ディスプレイ上において複数のキャラクタ群同士の対戦が行われる遊技システムであって、所定の遊技条件が成立したときに、複数のキャラクタ群のうちの少なくとも1つを攻撃対象とする特別キャラクタを、ディスプレイ上に出現させる特別キャラクタ制御手段を備えることを特徴とする。
【0019】
この遊技システムにおいては、特別キャラクタ制御手段により、所定の遊技条件が成立したときに、少なくとも1つのキャラクタ群を攻撃対象とする特別キャラクタがディスプレイ上に出現する。そして、この特別キャラクタの攻撃対象が、逃げ回っているキャラクタ群である場合には、その追跡状態(すなわち、逃げ回るキャラクタ群を別のキャラクタ群が追跡している状態)を解消することが可能である。また、特別キャラクタの攻撃対象が、戦力が拮抗している複数のキャラクタ群である場合には、その膠着状態(すなわち、戦力が拮抗している複数のキャラクタ群が対峙したまま動かない状態)を解消することが可能である。従って、この遊技システムにおいては、プレイヤが操る操作キャラクタ群を含む複数のキャラクタ群同士が実際に戦闘する時間が長くなり、その結果、プレイヤのゲームに対する興趣が維持される。また、特別キャラクタの攻撃対象が、複数のキャラクタ群のうち相対的に強大な戦力を有するキャラクタ群である場合も、キャラクタ群の間の戦力差が縮小されるため、やはりプレイヤのゲームに対する興趣が維持されることとなる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ゲームに対するプレイヤの興趣の維持が図られた遊技機および遊技システムが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、同一要素には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
【0022】
(ゲームシステムの全体構成)
図1は本発明によるゲームマシン1を複数備えたゲームシステム100のシステム構成図、図2は複数のゲームマシン1とカード販売機6を示す斜視図である。ゲームシステム100は、2つの遊技店舗A,Bにそれぞれ1台および2台設置された合計3台の店舗サーバ2と、専用回線3を介して通信可能に接続された複数(本実施の形態では8台)のゲームマシン1およびカード販売機6と、遊技店舗A,Bに設置された店舗内ルータ7と、店舗内ルータ7、通信回線4aおよびインターネット4を介して接続されたセンターサーバ群5とを有している。さらに、ゲームシステム100では基地局110を介してインターネット4に無線回線により接続可能な携帯電話機111と、インターネット4に接続可能な家庭用ゲーム装置112とが備えられている。
【0023】
各遊技店舗A,Bでは、店舗サーバ2と、ゲームマシン1およびカード販売機6が専用回線3により接続されて店舗内LAN(Local Area Network)を形成し、この店舗内LANが店舗内ルータ7を介してインターネット4に接続されている。
【0024】
(ゲームマシンの構成)
ゲームマシン1は、本発明の実施の形態に係る遊技機であって、後述する対戦国に所属する複数の軍勢キャラクタ(キャラクタ、キャラクタ群)C1〜C4が後述するフィールドマップ125上を移動しながら対戦する様子の画像を表示する画像表示手段を有し、遊技者の操作(主に後述するタッチパネル11aのタッチ操作)に応じた進行、攻撃、防御といった動作を各軍勢キャラクタC1〜C4に行わせるように構成されている。
【0025】
本実施の形態におけるゲームマシン1の遊技者(プレイヤ)では、他のゲームマシン1、携帯電話機111および家庭用ゲーム装置112を使用する遊技者とともに、複数遊技者(本実施の形態では4人)の参加によるキャラクタ対戦ゲームが行える。このキャラクタ対戦ゲームは、各遊技者が将軍として自国を統治しつつ、軍勢を率いて他遊技者が統治する他国に攻め入り、自国の領地拡大を目的とするものである。各軍勢は、戦士や魔法使いといった種々の能力を有する兵士キャラクタによって編成されており、これらの兵士キャラクタが一のリーダキャラクタによって統轄されている。遊技者は、このリーダキャラクタに指示を与えることで軍勢に各種動作を行わせる。
【0026】
なお、この軍勢を示すキャラクタ(すなわち、軍勢キャラクタ)C1〜C4は、リーダキャラクタと同様の一のキャラクタと、リーダキャラクタ及び兵士キャラクタを含む複数のキャラクタとの両方で表示可能となっており、適宜、表示形式の変更により切り替えることができる(図19参照)。
【0027】
また、キャラクタ対戦ゲームは、各遊技者が共通する画像を参照しながらリアルタイムに進行するようになっている。なお、ゲームマシン1の場合、地の国、水の国、火の国および風の国の4つが用意されていて、遊技者はそのいずれかの将軍になるようになっている。
【0028】
ゲームマシン1は、図3に示すように、筐体10の正面に、液晶表示装置を備えたメインディスプレイ11を有している。また、メインディスプレイ11の上側部分に同じく液晶表示装置を備えたサブディスプレイ12を有し、その左右両側に遊技の演出に用いられる音声を出力するスピーカ13L,13Rが配置されている。
【0029】
メインディスプレイ11は、本発明におけるディスプレイであって、遊技の各段階に応じた遊技画像(例えば、フィールドマップ120など)が表示されるようになっている(詳しくは後述する)。サブディスプレイ12は、キャラクタ対戦ゲームについての説明や、遊技の特定の段階における画像が表示されるようになっている。
【0030】
また、ゲームマシン1はメインディスプレイ11の下側に操作パネル14を有し、操作パネル14の手前側にテーブル15を有している。操作パネル14には、ゲームを実行するときに必要なコイン(硬貨、遊技用メダルなどの遊技媒体)を投入するコイン投入口16と、IDカード17を挿入するためのカードスロット18とを有している。
【0031】
ゲームシステム100を構成している各ゲームマシン1には、自機固有のマシンIDが付与されている。このマシンIDは、各店舗サーバ2に固有のサーバIDと、各ゲームマシン1に固有のIDとを有し、例えば、店舗Aに設置されている各ゲームマシン1の場合、A01,A02,A03・・・のようになっている。
【0032】
図4は内部の構成を中心に示すゲームマシン1のブロック図である。ゲームマシン1は、マイクロコンピュータ31を中心に複数の構成要素を有している。
【0033】
マイクロコンピュータ31は、メインCPU(Central Processing Unit)32と、RAM(Random Access Memory)33と、ROM(ReadOnly Memory)34とを有している。メインCPU32は、ROM34に記憶されているプログラムにしたがって作動し、I/Oポート39を介して、操作パネル14に設けられた各構成要素から信号を入力する一方、他の構成要素との信号の入出力を行い、ゲームマシン1全体の動作制御を行う。RAM33はメインCPU32が作動する際に用いるデータやプログラム(本実施の形態では、後述するアプリケーションデータおよびゲームデータ)が記憶される。ROM34には、メインCPU32が実行する制御プログラムと、恒久的なデータが記憶されている。
【0034】
また、ゲームマシン1は、乱数発生器35と、サンプリング回路36と、クロックパルス発生回路37と、分周器38とを有している。乱数発生器35は、メインCPU32の指示にしたがい作動して、一定範囲の乱数を発生させる。サンプリング回路36は、メインCPU32の指示にしたがい、乱数発生器35が発生させた乱数の中から任意の乱数を抽出し、その抽出した乱数をメインCPU32に入力する。クロックパルス発生回路37は、メインCPU32を作動させるための基準クロックを発生させ、分周器38はその基準クロックを一定周期で分周した信号をメインCPU32に入力する。
【0035】
さらに、ゲームマシン1は、タッチパネル11aと、コインセンサ16aと、カードリーダ18aと、通信制御部21および通信処理部22とを有し、さらに、画像制御回路71と、音制御回路72を有している。
【0036】
タッチパネル11aは、メインディスプレイ11の表示画面を覆うように設けられていて、遊技者の指が触れた箇所の位置を検出し、その検出した位置に対応した位置信号をメインCPU32に入力する。遊技者はこのタッチパネル11aを用いて主にリーダキャラクタに命令を与える(例えば、軍勢キャラクタを敵キャラクタから逃げさせる、軍勢キャラクタを援軍に向かわせるなど)ための操作入力を行う。例えば、タッチパネル11aは、長方形の透明板表面に導電物質を塗布しており、その透明板の四角に配置された電極から電圧をかけ、遊技者の指が触れることによる微弱な電流変化を電極で検知して、遊技者の指が触れた箇所の位置を検出する。
【0037】
コインセンサ16aは、コイン投入口16から投入されたコインを検出し、その検出に対応する検出信号をメインCPU32に出力する。カードリーダ18aは、カードスロット18に挿入されたIDカード17に記録されている遊技者ID等のカード情報を読み取り、その読み取ったカード情報をメインCPU32に入力する。
【0038】
通信制御部21は、メインCPU32の指示にしたがい作動して、店舗サーバ2と通信を行うための回線の接続および切断を制御する。通信処理部22は通信制御部21の指示にしたがい作動して、専用回線3を介して行われるデータの送受信を実行する。
【0039】
画像制御回路71は、メインディスプレイ11、サブディスプレイ12のそれぞれにおける画像表示を制御して、軍勢キャラクタが後述するフィールドマップ上で対戦する様子を示す画像をメインディスプレイ11に表示させ、サブディスプレイ12には、キャラクタ対戦ゲームの説明や演出用の画像を表示させる。
【0040】
この画像制御回路71は、図5に示すように、画像制御CPU71a、ワークRAM71b、プログラムROM71c、画像ROM71d、ビデオRAM71eおよびVDP(Video Display Processor)71fを有している。画像制御CPU71aは、マイクロコンピュータ31で設定されたパラメータに基づき、プログラムROM71cに予め記憶されている(メインディスプレイ11、サブディスプレイ12での表示に関する)画像制御プログラムに従い、メインディスプレイ11、サブディスプレイ12に表示される画像を決定する。ワークRAM71bは、画像制御CPU71aが画像制御プログラムを実行するときの一時記憶手段として構成されている。
【0041】
プログラムROM71cは、画像制御プログラムや各種選択テーブルなどを記憶している。画像ROM71dは、画像を形成するためのドットデータを記憶している。ビデオRAM71eは、VDP71fにより画像を形成するときの一時記憶手段として構成されている。VDP71fは制御RAM71gを有し、画像制御CPU71aで決定されたメインディスプレイ11、サブディスプレイ12の表示内容に応じた画像を形成し、その形成された各画像をメインディスプレイ11、サブディスプレイ12に出力する。
【0042】
音制御回路72はスピーカ13L、13Rから音声を出力するための音声信号をスピーカ13L、13Rに入力する。スピーカ13L、13Rからは、例えば、ゲーム開始後、適当な時期にゲームを盛り上げるための音声が出力される。
【0043】
(店舗サーバ、カード販売機、店舗内ルータの構成)
店舗サーバ2は図6に示すように、CPU201、ROM202、RAM203、通信処理部204、通信制御部205およびアプリケーションデータを記憶しているデータ記憶部206を有している。そして、CPU201がROM202に記憶されているプログラムにしたがいRAM203にデータを読み書きしながら作動し、一方、通信制御部205がCPU201の指示にしたがい通信処理部204を作動させる。そして、店舗サーバ2は、各遊技店舗A,Bに設置されている各ゲームマシン1と専用回線3を介してデータの送受信を行い、各ゲームマシン1へのアプリケーションデータの送信(ダウンロード)や、各ゲームマシン1同士およびセンターサーバ群5とにおけるデータ送受信の中継を行う。アプリケーションデータは、ゲームマシン1で行われるキャラクタ対戦ゲームの実行に用いられる各種データ(ゲーム用の画像データなど)が含まれている。
【0044】
カード販売機6は、遊技者が個人情報の入力操作を行う操作部と、カード発行手段とを有し、その操作部を用いた所定の入力操作によって、カード発行手段が各遊技者固有の遊技者IDを含むカード情報を記憶させてIDカード17を発行する。
【0045】
店舗内ルータ7は各遊技店舗A,Bに形成されている店舗内LANと、通信回線4aおよびインターネット4を介してセンターサーバ群5に形成されているLANとを接続している。
【0046】
(センターサーバ群の構成)
センターサーバ群5は、ゲームごとに対応して設置された複数のゲームサーバ(図1では、2台のゲームサーバ101、102)と、データベースサーバ103とを有し、各ゲームサーバが専用回線104を介して接続されてLANを形成し、そのLANが図示しないルータを介してインターネット4に接続されている。
【0047】
ゲームサーバ101は、キャラクタ対戦ゲームを実行するために設置されていて、図7に示すように、CPU301、ROM302、RAM303、通信処理部304、通信制御部305およびデータ記憶部306を有している。そして、ゲームサーバ101では、CPU301がROM302に記憶されているプログラムにしたがいRAM303にデータを読み書きしながら作動し、一方、通信制御部305がCPU301の指示にしたがい通信処理部304を作動させる。
【0048】
ゲームサーバ101は、各店舗サーバ2とインターネット4を介してデータの送受信を行う。そして、各ゲームマシン1、携帯電話機111、家庭用ゲーム機112から送信されるエントリーデータを受信して遊技者のキャラクタ対戦ゲームへの参加(エントリー)受付および遊技者の参加情報の更新を行い、対戦相手となる遊技者を決定し、対戦相手決定の結果をデータベースサーバ103に送信する。
【0049】
ゲームサーバ102は別のゲームを実行するために設置されたもので、ゲームサーバ101と比較して記憶しているデータやプログラムが異なるが、同じ構成を有している。
【0050】
データベースサーバ103は、CPU401、ROM402、RAM403、通信処理部404、通信制御部405およびデータ記憶部406を有している。そして、データベースサーバ103では、CPU401がROM402に記憶されているプログラムにしたがいRAM403にデータを読み書きしながら作動し、一方、通信制御部405がCPU401の指示にしたがい通信処理部404を作動させ、各店舗サーバ2とインターネット4を介してデータの送受信を行う。データ記憶部406には遊技者ID、遊技者の認証に用いられるパスワード、ゲームの種別およびゲームデータが記憶されている。遊技者IDは、ゲームマシン1により、IDカード17から読み取って送信されたものである。
【0051】
ゲームデータには、上述した各軍勢キャラクタについての戦力パラメータ(後述する攻撃力や防御力により決定される値)と、各遊技者におけるキャラクタ対戦ゲームの履歴を示すデータが含まれている。このゲームデータは、データベースサーバ103からゲームマシン1に送信され、キャラクタ対戦ゲームで用いられる。
【0052】
(ゲームマシンの動作内容)
次に、以上の構成を有するゲームマシン1の動作内容について、図8〜図13に示すフローチャートを参照して説明する。なお、以下の説明では、遊技店舗Aに設置されている8台のゲームマシン1のうちの4台のゲームマシン1をそれぞれの遊技者が操作して同じキャラクタ対戦ゲームを行う場合を例にとって説明する。
【0053】
図8は各ゲームマシン1におけるゲームの開始から終了までのゲーム処理の動作手順を示すフローチャートである。なお、図8および後述する図9〜図14、図16ではステップをSと略記している。以下の説明では、図20に示すように、4人の遊技者が操作する4台のゲームマシン1をゲームマシン1A,1B,1C,1Dとし、本発明を説明する上で中心となるゲームマシン1をゲームマシン1Aとし、そのゲームマシン1Aを操作する遊技者(以下「自己遊技者」という)の対戦相手となる遊技者(以下「敵遊技者」という)が操作するゲームマシン1をゲームマシン1B,1C,1Dとしている。自己遊技者は実在する遊技者であるが、敵遊技者は実在する遊技者のほか、実在する遊技者が不在の場合などに後述するCPUプレイヤになり得ることを想定している。
【0054】
ゲームマシン1(1Aおよび1B,1C,1D)は電源投入時に店舗サーバ2に対してアプリケーションデータのダウンロード要求を送信し、一方、店舗サーバ2がダウンロード要求を受信すると、ダウンロード要求を送信してきたゲームマシン1(1Aおよび1B,1C,1D)にアプリケーションデータを送信する。
【0055】
そして、ゲームマシン1Aおよび1B,1C,1Dは、アプリケーションデータを受信すると、そのアプリケーションデータをRAM33に記憶させる。そして、ゲームマシン1Aおよび1B,1C,1Dでは、メインCPU32がアプリケーションデータを読み込むと、遊技進行制御手段として作動して、遊技者の操作入力に応じてキャラクタ対戦ゲームを進行させる。ゲームマシン1Aおよび1B,1C,1Dは店舗サーバ2を介して互いに同期をとりながら、メインディスプレイ11に画像を表示するようになっている。
【0056】
ゲームマシン1Aは、ゲーム処理を開始すると、ステップ1に進んでコイン投入、IDカードの挿入、パスワード入力を含み、ゲームサーバ101による対戦相手決定の結果を受信する処理などを含む後述のゲーム開始処理を行う。ステップ2では、遊技者の操作による軍勢編成処理が行われる。この軍勢編成処理では、ゲームマシン1Aの自己遊技者自らが将軍を務める国1a(以下「自国」ともいう。なお、ゲームマシン1B,1C,1Dの敵遊技者が将軍を務める国1b,1c,1dを「敵国」ともいう)に属している軍勢内の兵士キャラクタの編成を行う。こうして軍勢編成処理が行われると、自己遊技者の操作する軍勢キャラクタ(操作キャラクタ、操作キャラクタ群)が決定し、自己遊技者はこの軍勢キャラクタでの進行や戦闘をおこなうこととなる。
【0057】
次に、ゲームマシン1Aでは、ステップ3に進み、後述するキャラクタ対戦処理が行われる。キャラクタ対戦処理が終了すると、後述するステージのすべてにおける勝敗決定またはゲームマシン1Aの自己遊技者が終了指示入力を行ったか否かを判定し、いずれかが行われたときは、ステップ5に進むが、そうでなければステップ3に戻ってキャラクタ対戦処理を実行する。ステップ5に進むと、それまでに行われたキャラクタ対戦処理の結果から、キャラクタ対戦ゲームに参加した各遊技者の順位を決める順位決定処理を行い、続くステップ6では、キャラクタ対戦処理の結果に基づいて、各キャラクタのパラメータを変更するためのパラメータ変更処理を行う。
【0058】
さらに、ステップ7に進むと、対戦成績などのキャラクタ対戦ゲーム結果の表示を行う一方、データベースサーバ103におけるゲームデータの更新のため、キャラクタ対戦ゲーム結果を示すデータを店舗サーバ2を経由してデータベースサーバ103に送信する後処理を行う。続くステップ8でカード返却処理を行い、ゲームマシン1Aの遊技者が挿入したIDカード17をカードスロット18から返却するとゲーム処理が終了する。
【0059】
そして、メインCPU32は、キャラクタ対戦処理を開始すると、図10に示すようにステップ21に進み、世界マップの表示制御処理を行い、後述する世界マップ画像90をメインディスプレイ11に表示させる。すると、メインディスプレイ11には図17に示すようにして世界マップ画像90が表示される。続くステップ22では、世界マップ画像90に含まれる後述のステージ画像91,92,93,94、・・・のいずれかを指定するステージ選択が行われるまで待機し、ステージ選択が行われるとステップ23に進み、ステージ選択で選択されたステージ(以下「選択ステージ」という)を示すステージ選択情報を店舗サーバ2に送信する一方、店舗サーバ2からゲームマシン1B,1C,1Dにおけるステージ選択情報を受信する。次に、ステップ24に進み、選択ステージ対戦処理が行われる。なお、ゲーム開始時点では、後述する割当手段としてのメインCPU32により、各国1a,1b,1c,1dには、勢力が拮抗するように例えば同数のステージが割り当てられている。
【0060】
選択ステージ対戦処理は、図11に示すフローチャートに沿って行われる。選択ステージ対戦処理が開始されるとメインCPU32はステップ35に進み、選択ステージにおけるフィールドマップの表示制御を行う。ここで、例えば後述するステージ画像91の示すステージが選択ステージであったとすると、メインディスプレイ11に図18に示すようなフィールドマップ120が表示される。続くステップ36では、タッチパネル11aから入力する情報によって戦闘指示の入力があるか否かを判定する。
【0061】
ここで、戦闘指示とは、主として遊技者による軍勢キャラクタ(例えば、ゲームマシン1Aの場合は国1aの軍勢キャラクタ)に対する別の国(ゲームマシン1Bの場合は国1b)の軍勢キャラクタとの戦闘に関する指示であって、その戦闘指示の入力があればステップ37に進むが、戦闘指示の入力がなければステップ37を実行することなくステップ38に進む。
【0062】
ステップ37では、ステップ36で入力された戦闘指示に応じたキャラクタ攻防処理が行われ、戦闘指示に応じて軍勢キャラクタ(例えば、国1aの軍勢キャラクタ)の率いるチームに別の国(例えば、国1b)の軍勢キャラクタに対する攻撃または防御を行わせる。次にステップ38に進むと、異なる国(例えば、国1aと国1b)に属する軍勢キャラクタ同士が接触するキャラクタ接触があったか否かを判定し、キャラクタ接触があったときはステップ39に進んで強制バトル処理が行われるが、キャラクタ接触がなければステップ39を実行することなくステップ40に進む。
【0063】
ステップ40では、選択ステージが後述するホームステージか否かを判定し、ホームステージであればステップ41に進むが、そうでなければステップ43に進み、後述する対戦条件を構成する拠点勝者決定条件が変更されるように制御する。
【0064】
そして、ステップ41では、自国1aのキャラクタが後述するいずれかの拠点に到達したか否かが判定される(自国のキャラクタがいずれかの拠点に到達することがホームステージでの拠点勝者決定条件に相当している)。自国1aのキャラクタがいずれかの拠点に到達するとその拠点での勝者が自国1aに決まり、拠点勝者決定条件が満たされる。このときはステップ42に進んで後述する拠点確保管理テーブル80を更新するが、そうでなければステップ42を実行することなく選択ステージ対戦処理を終了する。
【0065】
また、ステップ43に進むと(この場合は、選択ステージが後述するアウェイステージの場合である)、自国1aのキャラクタが拠点を守る敵国1b,1c,1dのいずれかのキャラクタを倒し、その拠点を制圧できたか否かが判定される(自国のキャラクタが拠点を守る敵国のキャラクタを倒すことがアウェイステージでの拠点勝者決定条件に相当している)。自国のキャラクタが拠点を守る敵国のキャラクタを倒すと、その拠点での勝者が自国に決まり、拠点勝者決定条件が満たされる。このときはステップ42に進んで拠点確保管理テーブルを更新するが、そうでなければステップ42を実行することなく選択ステージ対戦処理を終了する。
【0066】
なお、拠点勝者決定条件とは、各拠点での勝者を決定するための条件であって、各拠点について、上記の内容で設定されている。また、拠点勝者決定条件は、選択ステージがホームステージの場合とアウェイステージでの場合とで異なる条件に設定されていればよく、上記の条件に限定されるものではない。例えば、ホームステージの場合は各拠点に設置されている旗をとること、アウェイステージでの場合は拠点を守る敵国のキャラクタを倒し、旗をとることなどである。
【0067】
選択ステージ対戦処理が終了すると図10に戻ってステップ25に進み、選択ステージ対戦処理の結果をフィールドマップ120に反映させる対戦結果反映処理が行われ、選択ステージ対戦処理の結果に応じてフィールドマップ120が更新される。すなわち、拠点が制圧されていれば、そのことがメインCPU32の処理によりフィールドマップ120に反映され、メインディスプレイ11に変化後のフィールドマップが表示される。
【0068】
次に、ステップ26に進み、選択ステージにおいて、後述する城拠点が制圧され、城拠点勝者決定条件が満たされているか否かをメインCPU32が判定し、城拠点が制圧されていなければステップ27に進むが、城拠点が制圧されているとき、すなわち、城拠点の制圧による選択ステージの勝者が決まっているときはステップ27を実行することなくステップ28に進む。また、ステップ27に進むと、選択ステージにおけるすべての拠点が制圧されているか否かを判定し、すべての拠点が制圧されていることによって、選択ステージの勝者が決まっているときはステップ28に進む。そうでなければ、メインCPU32は特別キャラクタ制御手段として作動して後述する特別キャラクタ抽選処理(ステップ31)を行い、その後ステップ24に戻って上記の処理を繰り返す。
【0069】
ステップ28に進むと、城拠点の制圧または拠点すべての制圧によって、選択ステージの勝者を決めるため、選択ステージで勝者となった国を決める勝利国決定処理を行う。この場合、城拠点を制圧した国か、または制圧した拠点の個数が最大となる国が選択ステージの勝者となる。
【0070】
このステップ28を実行するためには、ステップ26またはステップ27で肯定的な判定(YES)がなされる必要がある。こうして、対戦条件設定手段としてのメインCPU32は、拠点勝者決定条件と城拠点勝者決定条件とを用いて対戦条件を設定している。
【0071】
続くステップ29では、選択ステージ対戦処理で各国が獲得した報酬を管理するための報酬管理手段としての報酬管理テーブルを更新してステージ終了に伴う報酬獲得処理を行う。さらに、ステップ30に進むと、メインCPU32が割当手段として作動して、選択ステージを選択ステージ対戦処理(選択ステージにおけるキャラクタ対戦)の結果に応じて割り当てるため、勝者となった国に選択ステージを新たに割り当てる。この場合、メインCPU32が拠点確保管理テーブル80における拠点名エリア80aが城拠点になっている国エリア80bを勝者となった国に更新する。また、メインCPU32により、世界マップを割り当て後の内容にする更新処理が行われ、これ以降、更新後の世界マップ画像90がメインディスプレイ11に表示される。ステップ30が終了すると、キャラクタ対戦処理が終了する。
【0072】
なお、図示はしないが、各国のキャラクタは上記のように遊技者の戦闘指示に応じて攻防処理を行うが、その他、遊技者の戦闘指示によることなく移動するなどの動作をリアルタイムに行っている。
【0073】
次に、上述したステップ31の特別キャラクタ抽選処理について、図12及び図13を参照しつつ詳しく説明する。
【0074】
ゲームマシン1では、上述した軍勢キャラクタの他に、特別キャラクタがメインディスプレイ11上に登場することがある。この特別キャラクタは、上述した4人の遊技者に操作されるキャラクタではなく、メインCPU32が特別キャラクタ制御手段としてメインディスプレイ11上に出現させると共にその行動様式を決定する。この特別キャラクタの外見は他の軍勢キャラクタとほぼ同様である。そして、他の軍勢キャラクタ同様に特別キャラクタも、いずれかの軍勢キャラクタを攻撃対象とした動作を行う。
【0075】
特別キャラクタ抽選処理では、まずステップ51として、特別キャラクタがメインディスプレイ11のフィールドマップ上に既に出現しているか否かのチェック処理を行う。そして、まだ特別キャラクタが出現していない場合にはステップ52に進み、既に特別キャラクタが出現している場合には特別キャラクタ抽選処理を終了する。
【0076】
続くステップ52では、メインCPU32は、対戦ゲームが実際に開始されてからの時間(例えば、ゲーム開始処理が終了してからの経過時間、以下、遊技時間と称す。)を検出する。そして、次のステップ53では、その遊技時間が所定の時間(例えば、15分)を経過しているか否かのチェック処理を行う。そして、所定の遊技時間になっている場合にはステップ54に進み、まだ所定の遊技時間になっていない場合には特別キャラクタ抽選処理を終了する。
【0077】
続くステップ54では、メインCPU32は、上述した乱数発生器35及びサンプリング回路36により得られた乱数を利用して、特別キャラクタを出現させるか否かの抽選を行う。そして、次のステップ55では当選のチェック処理を行い、当選した場合にはステップ56に進んで特別キャラクタ出現処理を行い、当選しなかった場合には特別キャラクタ抽選処理を終了する。
【0078】
続いて、特別キャラクタ出現処理について、図13を参照しつつ説明する。特別キャラクタ出現処理が開始して、ステップ61に進むと、メインCPU32は、戦況判定手段として作動して、キャラクタ対戦ゲームにおける各軍勢キャラクタ同士の対戦の状況(つまり、戦況)を判定する。具体的には、確保した拠点の数や兵士数、使用可能なアイテムの数等、又はそれらの組合せによって判定される。
【0079】
そして、戦況判定の結果、軍勢キャラクタが拮抗しておらず、いずれかの軍勢キャラクタが優勢となっている場合にはステップ63に進んで図18のフィールドマップ120上に第1の特別キャラクタC5を出現させ、その後、特別キャラクタ抽選処理を終了する。この第1の特別キャラクタは、上述した特別キャラクタであって、上記戦況判定において優勢であると判定された軍勢キャラクタ(すなわち、優勢軍勢キャラクタ)をその攻撃対象とするものである。すなわち、第1の特別キャラクタは、優勢軍勢キャラクタ(優勢キャラクタ群)に対する攻撃的な行動(例えば、攻撃や追い回し、待ち伏せ等)をおこし、優勢軍勢キャラクタの戦況を不利な方向へ導く。第1の特別キャラクタに攻撃的な行動をさせるには、公知のAI技術(人工知能技術)を利用する。
【0080】
一方、戦況判定の結果、複数の軍勢キャラクタが拮抗している場合にはステップ63に進んで図18のフィールドマップ120上に第2の特別キャラクタC5を出現させ、その後、特別キャラクタ抽選処理を終了する。この第2の特別キャラクタは、上述した特別キャラクタであって、上記戦況判定において拮抗していると判定された軍勢キャラクタ(すなわち、拮抗軍勢キャラクタ)それぞれをその攻撃対象とするものである。すなわち、第2の特別キャラクタは、拮抗軍勢キャラクタ(拮抗キャラクタ群)それぞれに対する攻撃的な行動(例えば、攻撃や追い回し等)をおこし、互いの間で優劣がつく方向へと拮抗軍勢キャラクタを導く。第2の特別キャラクタに攻撃的な行動をさせるには、やはり公知のAI技術を利用する。
【0081】
以上で説明したとおり、このゲームマシン1においては、所定の遊技条件が成立したとき(つまり、所定の遊技時間が経過し、且つ、出現抽選に当選したとき)に、軍勢キャラクタC1〜C4を攻撃対象とする特別キャラクタ(第1の特別キャラクタ若しくは第2の特別キャラクタ)C5がメインディスプレイ11のフィールドマップ120(125)上に出現する(図18、図19参照)。
【0082】
そして、メインCPU32は、キャラクタ対戦ゲームにおける戦況判定を行った上で、優勢軍勢キャラクタに対して攻撃的な行動を行う。ここで、優勢軍勢キャラクタを操作するゲーム上有利な立場にいる遊技者は、一般に、防御的な行動(例えば、戦闘を回避して逃げ回る、攻撃を仕掛けない等)を行うことが多い。このような場合、その他の遊技者は、逃げる優勢軍勢キャラクタを追跡しなければならず、追跡しているときはキャラクタ対戦ゲームの醍醐味である軍勢キャラクタ同士が実際に戦闘するモード(戦闘モード)を楽しむことができない。それにより、戦闘モードに突入している時間(戦闘モード時間)がその分だけ短縮され、遊技者のキャラクタ対戦ゲームに対する興趣が次第に低下してしまう。
【0083】
ところが、上述したように第1の特別キャラクタが出現した場合には、その第1の特別キャラクタが、優勢軍勢キャラクタを待ち伏せしたり追いかけたりするので、優勢軍勢キャラクタをその他の軍勢キャラクタが追跡する時間が有意に短縮される。その結果、戦闘モード時間が延びるため、対戦ゲームに対する遊技者の興趣が維持される。
【0084】
また、メインCPU32は、キャラクタ対戦ゲームにおける戦況判定を行った上で、拮抗軍勢キャラクタそれぞれに対して攻撃的な行動を行う。ここで、複数の軍勢キャラクタが拮抗しているときは、それらを操る遊技者は相手遊技者の出方を見るために自分のほうからは攻撃を仕掛けず、膠着状態が続くことがあった。このような場合も、戦闘モードを楽しむことができず、戦闘モード時間がその分だけ短縮されて、遊技者のキャラクタ対戦ゲームに対する興趣が低下してしまう。
【0085】
ところが、上述したように第2の特別キャラクタが出現した場合には、その第2の特別キャラクタが、拮抗軍勢キャラクタそれぞれに対して攻撃を仕掛けたりするので、拮抗軍勢キャラクタの間のパワーバランスが崩れて膠着状態が解消される。その結果、戦闘モード時間が延びるため、対戦ゲームに対する遊技者の興趣が維持される。
【0086】
特に、遊技者の興趣はゲームの終盤に低下していくため、所定の遊技時間が経過した後でないと特別キャラクタが出現しないようにその出現タイミングを制御することで、より効果的に遊技者の興趣の維持が図られる。加えて、出現抽選を行うため、特別キャラクタが出現したり出現しなかったりするので、特別キャラクタの出現は意外性があり遊技者にとってはドラマチックなものとなる。
【0087】
なお、上述した特別キャラクタ抽選処理の別態様として、図14のフロー図に示すような態様も可能である。
【0088】
この態様では、まずステップ71に進むと、メインCPU32は、戦力パラメータ比較手段として作動して、各軍勢キャラクタC1〜C4の戦力パラメータを比較する。この戦力パラメータとは、軍勢キャラクタC1〜C4それぞれの戦力の強弱を示すものであり、具体的には図15の表に示すようなものである。つまり、各軍勢キャラクタC1〜C4の兵士数パラメータ、攻撃力パラメータ、防御力パラメータの各数値の積を、それぞれの軍勢キャラクタC1〜C4の戦力パラメータとする。なお、図15に示した表の内容を示すデータベースは、例えば、RAM33等に予め格納しておけばよい。
【0089】
そして、戦力パラメータを比較して、その戦力パラメータが最大である軍勢キャラクタの戦力パラメータと、二番目に大きな軍勢キャラクタの戦力パラメータとの差が所定の戦力差(例えば、2000)になっているか否か、ステップ72において行う。所定の戦力差がついていればステップ73に進み、ついていなければステップ77に進む。
【0090】
ステップ73では、特別キャラクタがメインディスプレイ11のフィールドマップ上に既に出現しているか否かのチェック処理を行う。そして、まだ特別キャラクタが出現していない場合にはステップ74に進み、既に特別キャラクタが出現している場合には特別キャラクタ抽選処理を終了する。
【0091】
続くステップ74では、メインCPU32は、上述した乱数発生器35及びサンプリング回路36により得られた乱数を利用して、特別キャラクタを出現させるか否かの抽選を行う。そして、次のステップ75では当選のチェック処理を行い、当選した場合にはステップ76に進み、当選しなかった場合には特別キャラクタ抽選処理を終了する。
【0092】
そして、ステップ76では、図18のフィールドマップ120上に第3の特別キャラクタC5を出現させる。この第3の特別キャラクタは、上述した特別キャラクタであって、上記戦力パラメータ比較において戦力が最大と判定された軍勢キャラクタ(すなわち、最強軍勢キャラクタ)をその攻撃対象とするものである。すなわち、第3の特別キャラクタは、最強軍勢キャラクタ(最強キャラクタ群)に対する攻撃的な行動(例えば、攻撃や追い回し、待ち伏せ等)をおこし、最強軍勢キャラクタの戦力パラメータを低下させる方向へ導く。第3の特別キャラクタに攻撃的な行動をさせるには、公知のAI技術を利用する。
【0093】
一方、ステップ77でも、第3の特別キャラクタがメインディスプレイ11のフィールドマップ上に既に出現しているか否かのチェック処理を行う。そして、既に第3の特別キャラクタが出現している場合にはステップ78に進み、まだ第3の特別キャラクタが出現していない場合には特別キャラクタ抽選処理を終了する。
【0094】
ステップ78では、フィールドマップ上に出現している第3の特別キャラクタを消滅させて、その後、特別キャラクタ抽選処理を終了する。
【0095】
以上で説明したとおり、この特別キャラクタ抽選処理の別態様においては、所定の遊技条件が成立したとき(つまり、所定の戦力差がついており、且つ、出現抽選に当選したとき)に、軍勢キャラクタC1〜C4を攻撃対象とする特別キャラクタ(第3の特別キャラクタ)C5がメインディスプレイ11のフィールドマップ120(125)上に出現する(図18、図19参照)。
【0096】
そして、メインCPU32は、戦力パラメータ比較を行った際に判明した最強軍勢キャラクタに対して攻撃的な行動を行う。ここで、軍勢キャラクタ間に圧倒的な戦力差が生じている状態である場合には、各遊技者のゲームに対する興趣が低下してしまう。ところが、上述したように第3の特別キャラクタが出現した場合には、その第3の特別キャラクタが、最強軍勢キャラクタを攻撃したりするので、最強軍勢キャラクタの戦力パラメータが低減される。その結果、各軍勢キャラクタC1〜C4間の戦力差が縮小されるため、対戦ゲームに対する遊技者の興趣が維持される。
【0097】
なお、所定の戦力差がなくなったときには、ステップ72からステップ77に進んで、ステップ78において第3の特別キャラクタが消滅するので、弱小化した最強軍勢キャラクタが第3の特別キャラクタからいつまでも攻撃を受け続ける事態は回避される。
【0098】
特に、所定の戦力差がついたタイミングで、第3の特別キャラクタを出現させることで、ゲームの序盤、中盤及び終盤に関わらず、その戦力差によって遊技者がゲームへの興趣を感じなくなったタイミングで第3の特別キャラクタが出現する。そのため、より効果的に遊技者の興趣の維持が図られる。加えて、出現抽選を行うため、特別キャラクタが出現したり出現しなかったりするので、特別キャラクタの出現は意外性があり遊技者にとってはドラマチックなものとなる。
【0099】
ここで、世界マップ画像90およびステージ画像91,92,93,94・・・について説明する。世界マップ画像90は、ゲームマシン1によるキャラクタ対戦ゲームの舞台となる世界マップを示す画像であって、キャラクタ対戦ゲームを実行するときの1つの単位となり、キャラクタ対戦の行われる区域を示す戦闘区域としてのステージが複数(ステージ画像91,92,93,94の示すステージを初めとする複数個)含まれている。なお、ステージ画像91,92,93,94は、それぞれ国1a,1b,1c,1dに割り当てられているステージを示している。
【0100】
また、世界マップに含まれる各ステージは、キャラクタ対戦ゲーム開始直後、各遊技者の勢力が拮抗するように各国に例えば同数ずつ割り当てられ、各国に割り当てられているステージはその国が統治するステージ(統治ステージ)となっている。上述のとおり、キャラクタ対戦の結果に応じて、ステージの各国への割り当てが変わり、世界マップが更新されているため、各国の勢力分布が随時変化している。各ステージは、いずれかの国によって統治されているため、そのステージを統治している国に属するキャラクタからみると、自己の所属する国に統治されているホームステージ(当地戦闘区域)であり、そのステージを統治していない国に属するキャラクタからみると、自己の所属しない国に統治されているアウェイステージ(敵地戦闘区域)である。
【0101】
さらに、各ステージには、キャラクタ対戦ゲームの進行を左右し、各国のキャラクタ軍の攻防の対象となる拠点が設定されている。各拠点はステージごとに配置が異なるようにして、拠点設定手段としてのメインCPU32により設定されている。拠点は、例えば、鉄工所、木工所など、地域の産業に関わる建物で構成され、制圧することで資材が入手できるような施設を想定したものとなっている。また、入手された資材は報酬管理テーブルに登録されて管理されるようになっている。いずれのステージも、そのステージが割り当てられて統治国となっている国の城が中央に配置され、その城の周囲に各拠点が配置されている。図18に示すように、ステージ画像(図18はステージ画像91の示すステージに対応したフィールドマップ120を示している)には、中央の城を示す城画像121と、各拠点を示す拠点画像122、123、124・・・とが含まれ、さらに城画像121と拠点画像122,123,124・・・とを結ぶ経路を示す経路画像121aも含まれている。
【0102】
拠点確保管理テーブル80は、拠点確保管理手段であって、各ステージ内に設けられている拠点または城拠点を制圧した国、すなわち、拠点勝者決定条件または城拠点勝者決定条件を満たすことになった国を管理するためのテーブルである。この拠点確保管理テーブル80は、図21に示すように、各拠点を示す拠点名が登録されている拠点名エリア80aと、制圧した国が登録される国エリア80bとを関連付けた管理エリア80cをステージごとに設けたもので、各項目には、キャラクタ対戦ゲームの開始当初、初期値が登録されている。図21に示した拠点確保管理テーブル80によると、ステージ画像91の示すステージ(ステージ91と表示している。ステージ92の表示はステージ画像92の示すステージ)では、城拠点121を国1aが制圧し、拠点122,123,124をそれぞれ国1a、1b、1aが制圧したものとして管理されている。つまり、ステージ画像91の示すステージでは、拠点122,123,124の各拠点勝者決定条件を満たすことになったのは国1a、1b、1aであり、城拠点勝者決定条件を満たすことになったのは国1aである。
【0103】
一方、メインCPU32は、図16に示すフローチャートに沿ってキャラクタ対戦処理に所定時間(例えば1ms)ごとに割り込む割込処理を実行している。メインCPU32は、割込処理を開始するとステップ111に進み、メモリ内の記憶領域(レジスタ)に記憶された実行中のプログラムを一旦退避させてステップ112に進む。ステップ112ではメインCPU32により、戦闘画面タッチがあったか否かが判定され、戦闘画面タッチがあったときはステップ113に進んで戦闘画面の表示制御を行い、ステップ114に進むが、戦闘画面タッチがなければステップ113を実行することなくステップ114に進む。ステップ114では、フィールドマップタッチがあったか否かを判定し、フィールドマップタッチがあったときはステップ115に進んでフィールドマップの表示制御を行い、ステップ116に進むが、フィールドマップタッチがなければステップ115を実行することなくステップ116に進む。そして、ステップ116で退避させたプログラムのレジスタを復帰させて、キャラクタ対戦処理を中断した(退避させた)時点から再開する。
【0104】
ここで、戦闘画面タッチとは、選択ステージ対戦処理中にメインディスプレイ11に表示されているフィールドマップを戦闘画面に切り替えるためのタッチ操作を意味している。また、フィールドマップタッチとは、戦闘画面をフィールドマップに切り替えるためのタッチ操作を意味している。例えば、メインディスプレイ11に図19左側に示すようなフィールドマップ125が表示されているときに、矢印aに示す箇所(“戦闘中”の文字列が表示されているバトルメッセージ)に指などを触れてタッチすると、図19右側に示すような戦闘画面126が表示される。また、戦闘画面126が表示されているときに、矢印bに示す箇所(マップウィンドウ127)に指などを触れてタッチすると、フィールドマップ125が表示される。
【0105】
フィールドマップ125は、選択ステージにおけるキャラクタ対戦が行われているときにメインディスプレイ11に表示されるもので、各拠点のほか、経路画像121aの示す経路上で各国のリーダキャラクタ同士が対面していることを示す画像となっている。また、戦闘画面126は、戦闘画面タッチで指定された箇所で行われているキャラクタ対戦の詳細(各国の兵士キャラクタ同士が入り乱れて対戦する様子)を示す画像となっている。
【0106】
以上のように、ゲームマシン1では、図11のステージ対戦処理におけるステップ40〜ステップ43に示すように、国に属するキャラクタがホームステージでキャラクタ対戦を行うときと、アウェイステージでキャラクタ対戦を行うときとで、対戦条件が変更されるようになっている。そのため、ゲームマシン1では、遊技者が複数あるステージのそれぞれでキャラクタ対戦を行うときに、そのステージがホームステージなのかアウェイステージなのかによって、キャラクタ対戦における戦略ないし戦術を変えることができる。したがって、ゲームマシン1は、遊技者に対して、ホームステージの場合とアウェイステージの場合とでリーダキャラクタに与える指示をステージ属性(ステージがホームステージなのか、アウェイステージなのか)に適合したものとするように促すようになり(例えば、ホームステージの場合は拠点制圧を優先する戦略を採用させるなど)、遊技者のとる戦略ないし戦術に多様性を持たせることができる。こうして、ゲームマシン1は、キャラクタ対戦ゲームの遊技性を高めたものとなっている。
【0107】
そして、ゲームマシン1の場合、拠点勝者決定条件と城拠点勝者決定条件とを用いて対戦条件が設定されているため、対戦条件が複数の条件によって構成されることになり、対戦条件自体に多様性を持たせることができる。この点でも、ゲームマシン1は、キャラクタ対戦ゲームの遊技性を高めたものとなっている。
【0108】
さらに、ゲームマシン1は拠点確保管理手段としての拠点確保管理テーブル80を有し、拠点確保管理テーブル80によって、拠点勝者決定条件または城拠点勝者決定条件を満たすことになった国を管理している。そのため、拠点勝者決定条件または城拠点勝者決定条件が満たされているのか否か、満たしたのはどの国か、といったことを確実に管理できるようになっている。
【0109】
(ゲーム開始処理)
ステップ1のゲーム開始処理は図9に示すフローチャートに沿って行われる。図9はゲーム開始処理の動作手順を示すフローチャートである。
【0110】
メインCPU32はゲーム開始処理を開始するとステップ11に進み、メッセージ出力処理を行い、画像制御回路71に指示してメインディスプレイ11に所定のメッセージ(コイン投入要求、IDカードの挿入要求およびパスワードの入力要求)を表示させる。続いて、ステップ12,13と処理を実行する。
【0111】
遊技者は、ゲームを開始するためには、コインをコイン投入口6から投入するとともに、IDカード17をカードスロット18に挿入し、タッチパネル11aなどを用いてパスワードを入力する。すると、投入されたコインの検出信号がコインセンサ16aからメインCPU32に入力され、カードリーダ18aからはIDカード17に記憶されているカード情報が入力される。これらすべての入力があるとステップ13に進み、メインCPU32が通信制御部21に指示して通信処理部22を作動させ、読み取ったカード情報および入力されたパスワードを店舗サーバ2に送信する。
【0112】
続くステップ14では、遊技者が登録されている遊技者であることの認証結果を示す応答信号をセンターサーバ群5から受信するまで待機して、その応答信号を受信するとステップ15に進む。ステップ15では、ゲームサーバ101による対戦相手決定の結果を示す対戦相手決定データを受信するまで待機して、対戦相手決定データを受信するとステップ16に進む。この対戦相手決定データの受信待機中、ゲームマシン1では、待機中を示す画像をメインディスプレイ11に表示させている。
【0113】
次に、ステップ16に進むと、受信した対戦相手決定データから、対戦相手としての遊技者が4人集まっているか否かを判定し、遊技者が4人集まっているときはゲーム開始処理が終了する。4人集まっていなければステップ17に進み、所定の待ち時間を経過するまで待機して、待ち時間を経過するとステップ18に進み、メインCPU32が定員(4人)に不足している遊技者(これはメインCPU32の処理によって設定される遊技者であり、CPUプレイヤともいう)を追加すると、ゲーム開始処理が終了する。
【0114】
ところで、上述の実施の形態では、キャラクタ対戦ゲームを行えるゲームマシン1を例にとって説明しているが、他のキャラクタ対戦ゲームを行えるゲーム機についても適用がある。上述したゲームマシン1におけるキャラクタ対戦ゲームは、キャラクタを複数備えた対戦キャラクタ群として国が複数用意され、異なる国に属する複数のキャラクタが対戦するキャラクタ対戦が行われるようになっている。しかし、本発明は、複数のキャラクタが互いに対戦するキャラクタ対戦が行われるゲームマシンであればよい。例えば、各国にキャラクタが1人ずつ属していて、その各キャラクタが互いに対戦するキャラクタ対戦が行えるゲームマシンについても適用がある。このゲームマシンの場合、各国に属するキャラクタが1人であるため、上述のゲームマシン1のように軍勢編成処理(ステップ2)を行うことを要しないようになる。
【0115】
また、ゲームマシン1では、メインディスプレイ11、サブディスプレイ12を備えていたが、メインディスプレイ11、サブディスプレイ12を別体としてもよい。さらに、特別キャラクタは、必ずしも、軍勢キャラクタと同様の外見を有する必要はなく、適宜その形態を変更することもできる。
【0116】
上記実施の形態では、ゲームマシン1が特別キャラクタ制御手段、戦況判定手段および戦力パラメータ比較手段を有する場合を例にとって説明しているが、上記各手段は、ゲームマシン1と、店舗サーバ2のいずれかに設けるようにして、ゲームシステム(本発明における遊技システム)を構成してもよい。さらに、ゲームマシン1と、店舗サーバ2とは別に、上記各手段と同様の機能を有する装置を設けてゲームシステムを構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】本発明によるゲームマシンを複数備えたゲームシステムのシステム構成図である。
【図2】複数のゲームマシンとカード販売機を示す斜視図である。
【図3】ゲームマシンの全体構成を示す斜視図である。
【図4】内部の構成を中心に示すゲームマシンのブロック図である。
【図5】画像制御回路の内部構成の一例を示すブロック図である。
【図6】店舗サーバを示すブロック図である。
【図7】ゲームサーバおよびデータベースサーバを示すブロック図である。
【図8】ゲームマシンにおけるゲームの開始から終了までのゲーム処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図9】ゲーム開始処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図10】キャラクタ対戦処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図11】選択ステージ対戦処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図12】特別キャラクタ抽選処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図13】特別キャラクタ出現処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図14】図12に示した特別キャラクタ抽選処理の別態様を示したフローチャートである。
【図15】各軍勢キャラクタの戦力パラメータを示した表である。
【図16】割込処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図17】世界マップの一例を示す図である。
【図18】フィールドマップの一例を示す図である。
【図19】フィールドマップおよび戦闘画面の一例を示す図である。
【図20】店舗サーバと4台のゲームマシン1とを示すブロック図である。
【図21】拠点確保管理テーブルの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0118】
1…ゲームマシン、2…店舗サーバ
5…センターサーバ群
11…メインディスプレイ、11a…タッチパネル
12…サブディスプレイ、17…IDカード
31…マイクロコンピュータ
32…CPU、33…RAM、34…ROM
100…ゲームシステム、
C1〜C4…軍勢キャラクタ、C5…特別キャラクタ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤが操る操作キャラクタ群を含む複数のキャラクタ群がディスプレイ上に表示され、前記ディスプレイ上において前記複数のキャラクタ群同士の対戦が行われる遊技機であって、
所定の遊技条件が成立したときに、前記複数のキャラクタ群のうちの少なくとも1つを攻撃対象とする特別キャラクタを、前記ディスプレイ上に出現させる特別キャラクタ制御手段を備える、遊技機。
【請求項2】
前記キャラクタ群同士における対戦の状況を判定する戦況判定手段をさらに備え、
前記特別キャラクタ制御手段は、前記複数のキャラクタ群のうち、前記戦況判定手段によって戦力が拮抗していると判定された複数の戦力拮抗キャラクタ群全てを、前記特別キャラクタの攻撃対象とする、請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記キャラクタ群同士における対戦の状況を判定する戦況判定手段をさらに備え、
前記特別キャラクタ制御手段は、前記複数のキャラクタ群のうち、前記戦況判定手段によって優勢と判定された優勢キャラクタ群を、前記特別キャラクタの攻撃対象とする、請求項1に記載の遊技機。
【請求項4】
前記特別キャラクタ制御手段は、所定の遊技時間が経過したときに、前記特別キャラクタを出現させる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の遊技機。
【請求項5】
前記各キャラクタ群の戦力の強弱を示す戦力パラメータを比較する戦力パラメータ比較手段をさらに備え、
前記特別キャラクタ制御手段は、前記戦力パラメータ比較手段によって最強と判定された最強キャラクタ群を、前記特別キャラクタの攻撃対象とする、請求項1に記載の遊技機。
【請求項6】
前記戦力パラメータ比較手段によって、前記各キャラクタ群の間に所定の戦力差が生じたことが検出されたときに、前記特別キャラクタ制御手段は、前記特別キャラクタを出現させる、請求項5に記載の遊技機。
【請求項7】
プレイヤが操る操作キャラクタを含む複数のキャラクタがディスプレイ上に表示され、前記ディスプレイ上において前記複数のキャラクタ同士の対戦が行われる遊技機であって、
所定の遊技条件が成立したときに、前記複数のキャラクタのうちの少なくとも1つを攻撃対象とする特別キャラクタを、前記ディスプレイ上に出現させる特別キャラクタ制御手段を備える、遊技機。
【請求項8】
プレイヤが操る操作キャラクタ群を含む複数のキャラクタ群がディスプレイ上に表示され、前記ディスプレイ上において前記複数のキャラクタ群同士の対戦が行われる遊技システムであって、
所定の遊技条件が成立したときに、前記複数のキャラクタ群のうちの少なくとも1つを攻撃対象とする特別キャラクタを、前記ディスプレイ上に出現させる特別キャラクタ制御手段を備える、遊技システム。
【請求項1】
プレイヤが操る操作キャラクタ群を含む複数のキャラクタ群がディスプレイ上に表示され、前記ディスプレイ上において前記複数のキャラクタ群同士の対戦が行われる遊技機であって、
所定の遊技条件が成立したときに、前記複数のキャラクタ群のうちの少なくとも1つを攻撃対象とする特別キャラクタを、前記ディスプレイ上に出現させる特別キャラクタ制御手段を備える、遊技機。
【請求項2】
前記キャラクタ群同士における対戦の状況を判定する戦況判定手段をさらに備え、
前記特別キャラクタ制御手段は、前記複数のキャラクタ群のうち、前記戦況判定手段によって戦力が拮抗していると判定された複数の戦力拮抗キャラクタ群全てを、前記特別キャラクタの攻撃対象とする、請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記キャラクタ群同士における対戦の状況を判定する戦況判定手段をさらに備え、
前記特別キャラクタ制御手段は、前記複数のキャラクタ群のうち、前記戦況判定手段によって優勢と判定された優勢キャラクタ群を、前記特別キャラクタの攻撃対象とする、請求項1に記載の遊技機。
【請求項4】
前記特別キャラクタ制御手段は、所定の遊技時間が経過したときに、前記特別キャラクタを出現させる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の遊技機。
【請求項5】
前記各キャラクタ群の戦力の強弱を示す戦力パラメータを比較する戦力パラメータ比較手段をさらに備え、
前記特別キャラクタ制御手段は、前記戦力パラメータ比較手段によって最強と判定された最強キャラクタ群を、前記特別キャラクタの攻撃対象とする、請求項1に記載の遊技機。
【請求項6】
前記戦力パラメータ比較手段によって、前記各キャラクタ群の間に所定の戦力差が生じたことが検出されたときに、前記特別キャラクタ制御手段は、前記特別キャラクタを出現させる、請求項5に記載の遊技機。
【請求項7】
プレイヤが操る操作キャラクタを含む複数のキャラクタがディスプレイ上に表示され、前記ディスプレイ上において前記複数のキャラクタ同士の対戦が行われる遊技機であって、
所定の遊技条件が成立したときに、前記複数のキャラクタのうちの少なくとも1つを攻撃対象とする特別キャラクタを、前記ディスプレイ上に出現させる特別キャラクタ制御手段を備える、遊技機。
【請求項8】
プレイヤが操る操作キャラクタ群を含む複数のキャラクタ群がディスプレイ上に表示され、前記ディスプレイ上において前記複数のキャラクタ群同士の対戦が行われる遊技システムであって、
所定の遊技条件が成立したときに、前記複数のキャラクタ群のうちの少なくとも1つを攻撃対象とする特別キャラクタを、前記ディスプレイ上に出現させる特別キャラクタ制御手段を備える、遊技システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2007−44206(P2007−44206A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−231050(P2005−231050)
【出願日】平成17年8月9日(2005.8.9)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年8月9日(2005.8.9)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
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