説明

遊技機

【課題】ワープルートにライン形状を表示させることができ、ワープルートを遊技球が通過したときでも発光源からの光を遮ることなく、かつワープルート通過中の遊技球が見えなくなってしまうことも無くなる。
【解決手段】センター役物8を備え、センター役物8には、入口部13及び出口部16を連通するワープルート12と、ライン状の光を放出するライン発光部11とが設けられ、ライン発光部11は、ワープルート12以外の箇所のセンター役物8に設けられる発光源22と、発光源22の周囲を覆う不透明部材23に形成され、ワープルート12以外の箇所のセンター役物8に設けられる貫通孔24と、貫通孔24と対向して配置され、貫通孔24を塞ぎながら貫通孔24の箇所のセンター役物8からワープルート12の前面まで延出されるランプカバー25を有し、ランプカバー25には、拡散部28が設けられ、貫通孔24を介して発光源22から貫通孔24と対向する領域に照射された光を拡散部28でワープルート12の前面側に拡散させている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に係り、特に、リーチ予告時、リーチ発生時、大当たり予告時、大当たり発生時などにおいて、遊技者の視覚に対し効果的な演出を行えるように構成した遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的なパチンコ遊技機は、遊技者が遊技盤の下方に設けられた発射ハンドルを操作し、発射された遊技球が遊技盤の始動口に入賞すると、遊技盤中央部の液晶表示器(LCD)やプラズマディスプレイなどからなる図柄表示装置の図柄表示画面に表示されている図柄(例えば、左右中列の各表示図柄)を変動表示させている。また、始動口への入賞に伴う始動条件成立時には、主制御装置において大当たり抽選が行われることになる。
そして、抽選結果が「大当たり」である場合、上記変動を開始した表示図柄は、例えば、リーチ予告演出、リーチ演出、大当たり予告演出などを行い、最終的に大当たり図柄で変動停止させて大当たり演出を行っている。一方、上記抽選結果が「ハズレ」である場合には、リーチ予告演出、リーチ演出を経て(あるいは、これらの演出を行うことなく)、ハズレ図柄で変動を停止させるようにしている。また、大当たり図柄で変動が停止した場合には大当たり状態となり、遊技盤の大入賞口が所定ラウンド数にわたり間欠的に解放されて多数の遊技球が入賞可能となり、多数の賞球が受け皿に払い出されて遊技者に特典が与えられることになる。
【0003】
パチンコ遊技機の遊技盤上には、表示装置と、この表示装置の周囲を装飾する装飾部材としてのセンター役物が設けられている。このようなセンター役物には、遊技盤上の通常ルートとは別に、入った遊技球が盤面上を通らずに別の位置から出て来るようにしたワープルートが設けられており、該ワープルートを遊技球が通過することによって、通過した遊技球が始動口に入賞しやすくなるように構成されている。
【0004】
ところで、従来のパチンコ遊技機の中には、リーチ予告演出、リーチ演出、大当たり予告演出、大当たり演出などを行う際、遊技者の期待感や喜びなどを高揚させるために、遊技盤の遊技領域に設けた発光源を点灯及び点滅させるだけでなく、遊技盤上のセンター役物に図柄表示装置からセンター役物外周まで延在するライン形状をした発光部を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−283246号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した従来のパチンコ遊技機においては、ラインの設置数が増えてワープルートと重なる位置にもライン形状を設ける構成について何も開示されていない。
そこで、単純にワープルートと重なる位置にライン形状が設けられているとした場合、ワープルートの背面側に発光源を設けたときには遊技球がワープルートを通過する際、遊技球が発光源からの光を遮ってしまい、演出効果の低下を招くという問題があった。
また、ワープルートの前面側に発光源を配置することによって、遊技球が発光源からの光を遮らないようにすることも考えられるが、発光源の存在によってワープルートを通過する遊技球が見えなくなってしまうという問題があった。
【0007】
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、ワープルートにライン形状を表示させることができ、ワープルートを遊技球が通過したときでも発光源からの光を遮ることなく、かつワープルート通過中の遊技球が見えなくなってしまうということも無くなり、各種演出効果を更に向上させることが可能な遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、遊技盤上に設けられた表示装置と、該表示装置の周囲を装飾する装飾部材とを備え、該装飾部材には、遊技球を取り込む入口部と、該入口部から取り込まれた遊技球を出す出口部と、これら入口部と出口部とを連通するワープルートと、ライン状の光を放出するライン発光部とが設けられている遊技機において、
前記ライン発光部は、前記ワープルート以外の箇所の前記装飾部材に設けられる発光源と、該発光源の周囲を覆う不透明部材と、該不透明部材に形成され、前記ワープルート以外の箇所の前記装飾部材に設けられる孔部と、該孔部と対向して配置され、かつ前記孔部を塞ぎながら前記孔部の箇所の前記装飾部材から前記ワープルートの前面まで延出して設けられるランプカバーとを有し、該ランプカバーには、拡散部が設けられ、前記孔部を介して前記発光源から前記孔部と対向する領域に照射された光を前記拡散部によって前記ワープルートの前面側に拡散させるように構成されている。
【発明の効果】
【0009】
上述の如く、本発明に係る遊技機は、遊技盤上に設けられた表示装置と、該表示装置の周囲を装飾する装飾部材とを備え、該装飾部材には、遊技球を取り込む入口部と、該入口部から取り込まれた遊技球を出す出口部と、これら入口部と出口部とを連通するワープルートと、ライン状の光を放出するライン発光部とが設けられているものであって、前記ライン発光部は、前記ワープルート以外の箇所の前記装飾部材に設けられる発光源と、該発光源の周囲を覆う不透明部材と、該不透明部材に形成され、前記ワープルート以外の箇所の前記装飾部材に設けられる孔部と、該孔部と対向して配置され、かつ前記孔部を塞ぎながら前記孔部の箇所の前記装飾部材から前記ワープルートの前面まで延出して設けられるランプカバーとを有し、該ランプカバーには、拡散部が設けられ、前記孔部を介して前記発光源から前記孔部と対向する領域に照射された光を前記拡散部によって前記ワープルートの前面側に拡散させるように構成されているので、発光源によってワープルートの前面側を光らせ、かつワープルートを遊技球が通過したときでも発光源からの光を遮ることが無くなり、演出効果を向上させることができると共に、ワープルートに表示したライン形状を強調することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施の形態に係るパチンコ遊技機の遊技盤を示す正面図である。
【図2】上記実施の形態に係る遊技盤のセンター役物を示す正面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る遊技盤のセンター役物を示すものであって、図2のA−A線断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る遊技盤のセンター役物において、ワープルートの付近を概念的に示す斜視図である。
【図5】図2のセンター役物におけるステージ部を示す斜視図である。
【図6】図5のステージ部の後側ステージを示す正面図である。
【図7】図5のステージ部の前側ステージを示す正面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る遊技盤のセンター役物を示すものであって、図2のA−A線断面図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る遊技盤のセンター役物において、ワープルートの付近を概念的に示す斜視図である。
【図10】本発明の実施の形態の変形例に係る遊技盤のセンター役物を示すものであって、図2のA−A線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
【0012】
図1〜図7は本発明の遊技機であるパチンコ遊技機の実施の形態を示している。図1は本発明の実施の形態に係るパチンコ遊技機の遊技盤の正面図、図2は本実施の形態に係る遊技盤のセンター役物の正面図、図3は本発明の第1実施形態に係る遊技盤のセンター役物を示すものであって、図2のA−A線矢視図、図4は本発明の第1実施形態に係る遊技盤のセンター役物におけるワープルートの付近の概念的斜視図である。図5は図2のセンター役物におけるステージ部の斜視図、図6は図5のステージ部の後側ステージの正面図、図7は図5のステージ部の前側ステージの正面図である。
【0013】
本実施の形態のパチンコ遊技機は、図1に示すように、意匠フィルムが貼着された表面に遊技釘(図示せず)、風車1、始動入賞口2、大入賞口3、アウト口4、誘導レール5などが所定位置に配設された遊技盤6を備えている。この遊技盤6上には、図1に示すような図柄表示装置(LCD)7と、該図柄表示装置7の周囲を装飾する装飾部材としてのセンター役物8が設けられている。
【0014】
上記センター役物8の中央部には、図2に示すように、四角形状の組付孔9が形成されており、この組付孔9には、図柄表示装置7の図柄表示画面10が挿入配置されて取付けられている。また、センター役物8の外周辺部の正面側には、図1及び図2に示すように、種々の装飾が施されており、図柄表示装置7の図柄表示画面10側からセンター役物8の外周に向けてライン状の光を放出する複数のライン発光部11が間隔を置いて設けられている。
一方、センター役物8の外周辺部の片側には、図2〜図4に示すように、遊技球が通過する中空状のワープルート12が設けられている。このワープルート12は、センター役物8の外周面に設けられ、遊技盤6を落下する遊技球を取り込む上端部の入口部13と、該入口部13から入った遊技球を通過させる中間部の連通路14と、センター役物8の内周面に設けられ、連通路14内を落下した遊技球をステージ部15へ誘導する下端部の出口部16とから構成されている。
【0015】
ステージ部15は、図1、図2及び図5〜図7に示すように、センター役物8の下端内周部に形成されており、ワープルート12の出口部16から放出された遊技球は、ステージ部15上に落下するようになっている。また、ステージ部15は、連続的に高さが異なる湾曲形状に形成されており、遊技者から見て前後位置で異なる形状の後側ステージ17及び前側ステージ18を有している。後側ステージ17は、ほぼ中央部が山形状の凸部17aとなっており、その左右両側は凹部17bとなっている。
後側ステージ17の凸部17aの頂部には、後側ほど低くなっている案内溝19が形成されており、該案内溝19の奥側には直通入口20が設けられている。凹部17bは、前側ほど低くなっている傾斜面に形成されており、導かれた多くの遊技球がここから前側ステージ18へ導出されるようになっている。そして、直通入口20に遊技球が入ったときには、当該遊技球が通過可能な直通ルート(図示せず)内を落下するように構成されている。また、直通ルートの下端部に位置するセンター役物8の中央下部には、直通ルート内を落下した遊技球を放出する直通出口21が形成されており、該直通出口21から放出された遊技球は、その開口部のほぼ真下の位置に設けられた始動入賞口2(図1参照)に案内されやすくなっている。ただし、直通出口21から放出された遊技球が100%の割合で始動入賞口2に案内されるものではない。
一方、前側ステージ18は、前面視で中央部が円弧凹状に形成されている。このような円弧凹状の凹部18aは、前側ほど低くなっている傾斜面に形成されており、導かれた多くの遊技球がここから始動入賞口2(図1参照)へ向けて導出されるようになっている。なお、円弧凹状の凹部18aの遊技球が始動入賞口2へ向けて導出される幅は、直通出口21の幅よりも広く設定されている。したがって、前側ステージ18の凹部18aから始動入賞口2へ向けて遊技球が導出されたとしても、直通出口21から放出された遊技球が始動入賞口2に入る確率よりも悪くなっている。
【0016】
上記ライン発光部11は、ワープルート12以外の箇所のセンター役物8に設けられる発光源22と、該発光源22の周囲を覆う不透明部材23と、該不透明部材23に形成され、ワープルート12以外の箇所のセンター役物8に設けられる孔部である矩形状の貫通孔24と、該貫通孔24と対向して配置され、かつ貫通孔24を塞ぎながら貫通孔24の箇所のセンター役物8からワープルート12の前面まで延出して設けられるランプカバー25とをそれぞれ有している。
発光源22は、ワープルート12の側方に位置する空洞部26に設けられ、図外の電源に接続された回路基板27の上に実装されている。
不透明部材23は、少なくともワープルート12の側方に位置する正面板8aと、ワープルート12を形成する側面壁23a及び背面壁23bの一部とを構成しており、発光源22からの光が必要な箇所以外に漏れないようにしてライン発光部11のラインを強調するために設けられている。
貫通孔24は、センター役物8の正面となる不透明部材23の上面側に形成されており、この貫通孔24を介して発光源22からの光が通過してランプカバー25を照射するようになっている。貫通孔24は、ワープルート12の側方に位置する正面板8aにおいてライン発光部11のラインと同じ形状で、センター役物8の正面板8aに形成されている。
【0017】
上記ランプカバー25は、発光源22から照射された光を透過させる材料で形成されている。また、ランプカバー25は、図3及び図4に示すように、ライン発光部11のラインと対応して、図柄表示装置7の図柄表示画面10から外周に向けて設けられており、センター役物8の正面板8aからワープルート12の連通路14の上方を横切って配置されている。
【0018】
そして、ランプカバー25の裏面側には、ワープルート12の前面側(センター役物8の正面側)を光らせ、かつワープルート12を遊技球が通過したときでもワープルート12の前面側を光らせるために、貫通孔24を介して発光源22から貫通孔24と対向する領域に照射された光をワープルート12の前面側に拡散させる拡散部28が設けられている。このような拡散部28は、ワープルート12の側方に設置した発光源22から真上に位置する正面板8aの貫通孔24のみを通ってランプカバー25に到達した光がワープルート12の前面側全域まで届くような構造となっている。
すなわち、拡散部28は、ランプカバー25の裏面に多数のカット部28aを設けることにより構成されている。これらカット部28aは、断面三角形状(断面台形形状、断面四角形状等でもよい)に形成されており、ランプカバー25の全幅に沿って設けられていると共に、正面板8a及びワープルート12の上方に位置するランプカバー25の長手方向に沿って連続的に(または一定の間隔を置いて)設けられている。
【0019】
なお、拡散部28は、ランプカバー25の裏面及び表面の少なくとも一方に設けられていれば良く、ランプカバー25の裏面側ではなく、表面側に設けられていても良く、あるいはランプカバー25の裏面及び表面の両方に設けられていても良い。また、拡散部28は、多数のカット部28aを設けることにより構成されているが、発光源22からの光がワープルート12の前面側全域まで届くような構造であれば、ランプカバー25を長手方向に沿って波形に形成することにより設けることも可能である。
【0020】
本発明の第1実施形態のパチンコ遊技機において、図外の発射ハンドルの操作によって遊技球が遊技盤6上に発射されると、遊技球の多くは遊技盤6の面上を落下し、遊技球の一部はセンター役物8に設けたワープルート12の入口部13に入ることになる。ワープルート12の入口部13から入った遊技球は、ワープルート12の連通路14を落下しながら通過し、ワープルート12の下端部の出口部16から放出されてステージ部15に導かれ、後側ステージ17の奥側に位置する直通入口20又は前側ステージ18の凹部18aより直通出口21を経て始動入賞口2などに案内されることになる。
その際、ワープルート12の側方に配置された発光源22から照射された光が、センター役物8の正面板8aに穿設された貫通孔24から出る。この貫通孔24は、ランプカバー25によって塞がれていることから、貫通孔24から出た光はランプカバー25の拡散部28によってワープルート12側に拡散される。ワープルート12側に光が拡散されると、ランプカバー25の全体が光ることになる。ランプカバー25はワープルート12の表面に設けられていることから、ワープルート12側に発光源22が設置されていなくても、光のラインを作ることができる。また、ワープルート12を通過する遊技球によって光が遮られことが無くなり、遊技球が見えなくなってしまうことも発生しない。
また、ランプカバー25は、ライン発光部11のラインと対応する箇所に設けられ、かつライン発光部11のラインと同一の形状に形成されていると共に、発光源22の周囲を不透明部材23によって覆っているため、発光源22からの光が必要な箇所以外に漏れず、ライン発光部11のラインを強調することが可能となり、各種演出効果を向上させ、遊技者に対して強いインパクトなどを与えることができる。
【0021】
図8及び図9は本発明の遊技機であるパチンコ遊技機の第2実施形態を示しており、上記第1実施形態と同一部位には同一符号を付して説明を省略する。
本発明の第2実施形態に係るパチンコ遊技機が第1実施形態のものと異なるのは、図8及び図9に示すように、正面板8aに接続するワープルート12の側面壁23aに側面貫通孔29が形成されている点である。この側面貫通孔29は、側面壁23aの正面板8a寄りの一部を切欠くことにより、各正面板8a側の貫通孔24と互いに連通している。
正面板8a側の貫通孔24は、ライン発光部11のラインと同一の形状に形成されていると共に、側面壁23a側の側面貫通孔29は、側面壁23aの一部のみに形成されている。また、これら貫通孔24,29の幅は、ランプカバー25の幅と同等となるように形成されている。なお、側面貫通孔29の幅は、ランプカバー25の幅よりも狭くなるように形成されていても良い。その他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0022】
したがって、本発明の第2実施形態のパチンコ遊技機によれば、正面板8a側の貫通孔24と連通する側面貫通孔29が側面壁23aの一部のみに形成されているため、発光源22から発光される光が正面板8a側の貫通孔24からランプカバー25に直接照射されるだけでなく、ワープルート12の側面壁23aの側面貫通孔29からも光が放出され、ワープルート12内を光が通過してランプカバー25に照射されるようになる。ランプカバー25には、ワープルート12側へ光を拡散させる拡散部28が設けられていることから、正面板8aから照射される光だけでもワープルート12側へ光が拡散してランプカバー25の全体が光るようになるが、更にワープルート12内を光が通過して、ワープルート12上のランプカバー25に直接光を照射させることができ、より効果的にランプカバー25の全体を光らせることができる。その他の作用効果は、上記第1実施形態と同様である。
なお、側面貫通孔29の幅をランプカバー25の幅よりも狭く形成した場合には次の効果が得られる。すなわち、光は元々拡散するものであり、側面貫通孔29とランプカバー25とが離れて設置されていることから、側面貫通孔29の幅とランプカバー25の幅を同じに設定すると、側面貫通孔29から出た光が拡散して光の照射されたときの幅がランプカバー25の幅よりも大きくなってしまうおそれがある。ランプカバー25の幅よりも照射されたときの光の幅が大きいと、ランプカバー25の周囲も透光性部材で構成されているときにランプカバー25以外の部分も光ってしまう。そのため、側面貫通孔29の幅をランプカバー25の幅よりも狭くなるように形成することによって、側面貫通孔29から出た光が拡散したとしても、ランプカバー25にだけ光が照射されることになり、ランプカバー25のみを光らせ、光のラインを強調させることができる。
【0023】
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
【0024】
例えば、既述の第2実施形態では、発光源19及び回路基板20がランプカバー22に対して平行に設置されているが、図10に示すように、ワープルート12と反対側に位置する回路基板27の端部を持ち上げることにより、発光源22がセンター役物8の正面板8aと直交する方向に対してワープルート12側に臨むように傾斜して配置されていても良い。このような位置関係に発光源22が配置されると、図10の鎖線Xで示すように、発光源22からの光がワープルート12の側面壁23aの側面貫通孔29を通して直接光が放出され、その光がワープルート12内を通過してランプカバー25に照射されるようになることから、ワープルート12側のランプカバー25にも直接光が照射され、より効果的にランプカバー25の全体を光らせることができる。
【符号の説明】
【0025】
6 遊技盤
7 図柄表示装置
8 センター役物(装飾部材)
8a 正面板
10 図柄表示画面
11 ライン発光部
12 ワープルート
13 入口部
14 連通路
15 ステージ部
16 出口部
22 発光源
23 不透明部材
24 貫通孔
25 ランプカバー
26 空洞部
27 回路基板
28 拡散部
28a カット部
29 側面貫通孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技盤上に設けられた表示装置と、該表示装置の周囲を装飾する装飾部材とを備え、該装飾部材には、遊技球を取り込む入口部と、該入口部から取り込まれた遊技球を出す出口部と、これら入口部と出口部とを連通するワープルートと、ライン状の光を放出するライン発光部とが設けられている遊技機において、
前記ライン発光部は、前記ワープルート以外の箇所の前記装飾部材に設けられる発光源と、該発光源の周囲を覆う不透明部材と、該不透明部材に形成され、前記ワープルート以外の箇所の前記装飾部材に設けられる孔部と、該孔部と対向して配置され、かつ前記孔部を塞ぎながら前記孔部の箇所の前記装飾部材から前記ワープルートの前面まで延出して設けられるランプカバーとを有し、該ランプカバーには、拡散部が設けられ、前記孔部を介して前記発光源から前記孔部と対向する領域に照射された光を前記拡散部によって前記ワープルートの前面側に拡散させるように構成されていることを特徴とする遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−240200(P2011−240200A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−195935(P2011−195935)
【出願日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【分割の表示】特願2006−134970(P2006−134970)の分割
【原出願日】平成18年5月15日(2006.5.15)
【出願人】(000121693)奥村遊機株式会社 (978)
【Fターム(参考)】