説明

遊技機

【課題】大球と特定周波数電磁波の出力装置とを組み合わせることで発生する球の誤検出という状況と同じ条件の下で、常に監視する。
【解決手段】2個の擬似球検出センサ122Sが、球案内パネル200に取り付けられ、磁性体130同士をワイヤ131によって電気的に接続し、ワイヤ131を球案内パネル200に沿わせて配置し、特定周波数電磁波を導き易くした。このため、外部からの特定周波数電磁波の影響を、他の球検出センサ212が受ける条件と同等の条件で受ける。擬似球検出センサ122Sは、もともと通過孔122SAに磁性体130が保持され、他の球入賞センサ212に大球が滞留されている状況と同じであり、常に外部からの特定周波数電磁波の影響を受ける状態を維持することができ、擬似球検出センサ122Sの出力信号を監視していれば、特定周波数電磁波の有無を判別することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技球が遊技盤の表面に沿って、釘及び風車を含む障害物に当接しながら落下する領域に設けられ、入賞することで遊技の進行に変化をもたらす入賞口を備えた遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機、特にパチンコ機において、遊技球の発射操作によって遊技盤に遊技球を発射し、遊技盤に設けられた入賞口にパチンコ球が入賞すると予め定められた賞球数の遊技球が払い出される。また、これに加え、始動入賞口に遊技球が入賞、あるいは、抽選用のゲートを通過し、この通過した遊技球が再度遊技盤面に戻されると、制御上、内部的に抽選(当/落抽選)が実行され、役物内に設けた画像表示装置(LEDやLCD等)による図柄変動表示の演出、及び、他の画像表示演出によって抽選結果を報知する。この抽選結果の当選が報知された場合には、通常遊技状態では常に閉止状態の特別入賞口(「大入賞口」や「アタッカー」等と称する場合がある)が開放され、これにより、遊技盤面に打ち出された遊技球が特別入賞口に入賞し、この入賞に対する賞品球が払い出されるため、通常遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態(以下、「特別遊技状態」という)を付与することがなされている。なお、遊技球の入賞の検出は、入賞路に設けられた球検出センサによって行われる。
【0003】
ところで、球検出センサは、円形の球通過口を球が通過すると、そのときに発生する電磁誘導作用等で、出力信号を変化させ、球の通過を検出している。
【0004】
より具体的には、従来は、通常状態でL信号(例えば、無信号状態「0V」)とし、球が通過するときにH信号(例えば、0V以外の印加電圧(例えば、3.3V、5.0V等))のパルス信号を出力する。このH信号がコントローラ等の監視制御部に入力することで、球の通過があったことを検出している。
【0005】
ところで、前記球検出センサに、特別な電磁波(以下、「特定周波数電磁波」という場合がある)を、例えば、遊技盤面のガラス板に対面する方向に配置された出力装置から発せられると、誤動作することがある。
【0006】
なお、「電磁波」とは、γ線、x線、紫外線、光、赤外線、電波などが総称するものであり、定義としては、「電気と磁気の波が互いに絡み合いながら、その周期的変化が空中を伝わる波動」となる(一例として、
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参照)。
【0007】
前記特定周波数電磁波は、センサ検出信号にノイズを付加するため、L信号がH信号に反転する機能を有しており、球が通過しなくても球が通過したときと同様の信号を出力させる。このH信号パルスが断続して発生すると、球入賞よる賞球が次々と実行されることになる。
【0008】
この誤動作を防止するため、球検出センサの出力信号を通常時(球の非通過時)をH信号(0V以外の印加電圧)とし、球が通過したとき、L信号(0V)となるようにした(例えば、特許文献1参照)。これを実現する回路構成は、例えば、特許文献1の図3等に記載されている。なお、この対策は、球検出センサの出力信号を、後段で反転する構成では前記特定周波数電磁波のノイズの影響を受けるため、球検出センサ自体の出力信号における通常時がH信号である必要がある。
【0009】
この結果、L信号をH信号とする機能を有する出力装置が、意味を持たなくなり、誤動作を防止することができる。なお、ここで言う「誤動作」は、意図的に特定周波数電磁波を出力して、球検出センサの出力信号を操作する、所謂「不正行為」を含む場合がある。
【0010】
しかしながら、上記特許文献1等では、球の非通過時をH信号とすることと、特定周波数電磁波対策との関連性は述べられていない。
【0011】
すなわち、特許文献1では、「特定周波数電磁波による作用で、不正に信号を反転させることを防止するべく、ダミーセンサ(引用文献3の不正検出器30b)を配設し、特定周波数電磁波を検出するようにした。」旨の記載しかない。
【0012】
少なくとも、現在知られている特定周波数電磁波の出力装置では、球検出センサから出力されている信号(H信号)を、無信号状態(L信号)とする機能は持っておらず、この結果、引用文献3におけるダミーセンサ(不正検出器30b)による外部からの特定周波数電磁波に対する信号検出手段は無反応(H信号出力が継続されてL信号にはならない)であり、全く役に立たない構成となっている。
【0013】
一方、近年、所謂大球(球径が、通常の遊技球(11.0mm)よりも大きい球)を用い、この大球が球検出センサの通過口を通らないことを利用して、当該通過口に大球を滞留させることがある。
【0014】
この大球の滞留状態により球検出センサの出力信号がL信号に維持され、この状態で、特定周波数電磁波の出力装置から出力される特定周波数電磁波によって、L信号をH信号に反転させることを繰り返し、パルスを生成する。これは、言い換えれば、球通過を示すL信号が繰り返され、入賞を検出したときと同等の信号となる。
【0015】
すなわち、大球と特定周波数電磁波の出力装置との組み合せにより、誤動作が発生することになる。
【0016】
なお、参考として、球径の異なる遊技球を用いる例として、小球(球径が、通常の遊技球(11.0mm)よりも小さい球)がある。小球は、釘調整の如何に関わらず、釘間を通過し得ることで、入賞し易くなる。このため、小球を発射前に選別し、排除する構造は従来から知られている(特許文献2参照)。
【0017】
参考として、大径球の排除については、特許文献3に、基準寸法(直径11mm程度)の開口を通過しない大球を排除する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】特開2008−245763号公報
【特許文献2】特開平02−265582号公報
【特許文献3】実開昭63−174886号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
本発明は上記事実を考慮し、大球と特定周波数電磁波の出力装置とを組み合わせることで発生する球の誤検出という状況と同じ条件の下で、常に監視することができる遊技機を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明は、遊技盤に設けられた入賞口よりも遊技球流動方向下流側の入賞流路に設けられ、当該入賞口に入賞した遊技球が通過する検出領域を備え、当該検出領域を遊技球が通過していない通常状態で0V以外の所定の電圧値に設定された第1の信号を出力し、当該検出領域を遊技球が通過している通過中に出力信号が無信号状態である第2の信号に反転する球検出信号を出力する複数の球検出センサと、前記複数の球検出センサから前記第2の信号が出力された場合に、当該第2の信号が出力された球検出センサに該当する前記入賞口に遊技球が入賞したと認識し、遊技者に対して少なくとも賞球処理を実行する賞球処理実行制御手段と、前記第2の信号への反転信号が生成される特定周波数電磁波を受信する受信範囲内に、前記複数の球検出センサの内の1つが位置している場合でも、当該特定周波数電磁波の受信範囲内に、少なくとも本体受信部の受信範囲又は本体受信部へ前記特定周波数電磁波を導くアンテナ線の受信範囲が入るように取り付けられ、正常な時は常に第2の信号を出力しており、前記本体受信部又は前記アンテナ部で前記特定周波数電磁波を受けた時は反転信号を出力する信号出力手段と、前記信号出力手段からの信号が反転したか否かを監視する監視手段と、を有している。
【0021】
本発明によれば、信号出力手段では、球検出センサと同等の機能を持ち、前記遊技球が検出領域を通過中と同一の信号を継続して出力する。この結果、監視手段により、信号出力手段からの信号が反転したことを検出すると、物理的に起こり得ない信号反転を検出したことになり、外部からの特定周波数電磁波の影響を受けていると判定される。この結果、球検出センサにも同等の影響を受けていることを認識することができ、例えば、迅速に報知等の処理が可能となる。
【0022】
また、特定周波数電磁波を受信する受信範囲内に、前記複数の球検出センサの内の1つが位置している場合でも、当該特定周波数電磁波の受信範囲内に、少なくとも本体受信部の受信範囲又は本体受信部へ前記特定周波数電磁波を導くアンテナ線の受信範囲が入るように取り付けられているため、受信感度が向上する。
【0023】
本発明において、前記信号出力手段が、遊技球の流路以外に配置され、前記球検出センサと同一の機能を持つ擬似球検出センサと、前記遊技球或いは前記擬似球検出センサに対して前記遊技球と同等の影響を与える磁性体の何れかで構成され、前記擬似球検出センサから前記第2の信号を出力させ続けるために、前記擬似球検出センサの検出領域に保持される保持部材とを備え、前記疑似球検出センサには前記本体受信部が設けられ、前記複数の球検出センサが個々に前記特定周波数電磁波を受信することを想定して、前記アンテナ部が張り巡らされていることを特徴としている。
【0024】
擬似球検出センサと保持部材とにより、球検出センサにおける検出領域を遊技球が通過している状態を作り出す。この擬似球検出センサの出力信号を監視することで、球検出センサの通過領域に遊技球が滞留しているときの出力信号を監視しているのと同等の監視を行うことができる。
【0025】
また、前記入賞口に入賞した遊技球を案内すると共に、前記球検出センサがそれぞれ取り付けられた複数の案内流路、並びに前記信号出力手段を備えた球案内パネルをさらに有し、前記球案内パネルには、前記アンテナ部が張り巡らされており、前記球案内パネル上に設けられた、前記球検出センサの一部を対象とする指向性を持つ前記特定周波数電磁波であっても、前記信号出力手段の本体受信部での受信範囲、或いは前記アンテナ部の受信範囲とすることを特徴としている。
【0026】
球検出センサが集中する球案内パネルにアンテナ部を張り巡らせることで、球検出センサと擬似球検出センサとを1対1に対応させず、相対的に少ない数の擬似球検出センサで、相対的に多い球検出センサを監視することができる。
【0027】
さらに、前記遊技盤面に対向するように、当該遊技盤面を隔離し、かつ保護するための透明ガラス板が取り付けられたガラス枠が配置されており、前記アンテナ部が、遊技者の遊技盤面に対する視界を妨げないように、前記ガラス枠又はガラス板の沿って張り巡らされていることを特徴としている。
【0028】
特定周波数電磁波が発振元がガラス枠に対面している領域(例えば、遊技者が着座している領域)であることがほとんどであるため、このガラス枠又はガラス板に沿ってアンテナ部を張り巡らせることで効率的に、特定周波数電磁波を捉えることができる。
【0029】
また、前記アンテナ部の一部が、前記保持部材に電気的に接続されていることを特徴としている。
【0030】
本発明において、前記監視手段で前記信号が反転したと判定した場合に、外部からの前記特定周波数電磁波の影響を受けていると判断して、少なくとも前記賞球処理実行制御手段による賞球処理を禁止する禁止手段をさらに有することを特徴としている。
【0031】
監視手段で前記信号が反転したと判定されると、球検出センサが特定周波数電磁波の影響を受け、誤動作する可能性があるため、賞球処理を禁止する。
【0032】
本発明において、前記アンテナ部が、線状、或いは板状に形成されていることを特徴としている。
【0033】
なお、球検出センサは、遊技盤にもうけられ特定領域を通過した遊技球が遊技機に取り込まれる入賞口に装着された態様だけでなく、遊技盤の特定領域を通過した後、遊技盤に再度戻される所謂チャッカと呼ばれる構成の球検出センサに対しても有効であることは言うまでもない。
【発明の効果】
【0034】
以上説明した如く本発明によれば、大球と特定周波数電磁波の出力装置とを組み合わせることで発生する球の誤検出という状況と同じ条件の下で、常に監視することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本実施の形態に係るパチンコ機の正面図である。
【図2】本実施の形態に係る遊技盤の正面図である。
【図3】本実施の形態に係る制御系のハード構成を示すブロック図である。
【図4】遊技盤の裏面側に取り付けられた球案内パネルの正面図である。
【図5】(A)は遊技盤の裏面側に取り付けられた球案内パネルの斜視図、(B)は図5(A)の分解斜視図、(C)はワイヤを磁性体に取り付けるリベット周辺の拡大図である。
【図6】(A)は球検出センサの斜視図、(B)は球検出センサの動作タイミングチャートである。
【図7】本実施の形態に係る擬似球検出センサの球案内パネルに取付構造であり、(A)は分解斜視図、(B)は斜視図、(C)は6面図である。
【図8】本実施の形態に係る外部特定周波数電磁波監視制御のための機能ブロック図である。
【図9】本実施の形態に係る外部特定周波数電磁波監視制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図10】本実施の形態に係る外部特定周波数電磁波監視制御の動作タイミングチャートである。
【図11】変形例1に係る擬似球検出センサの球案内パネル取付構造であり、(A)は分解斜視図、(B)は斜視図、(C)は6面図である。
【図12】変形例2に係る擬似球検出センサの球案内パネル取付構造であり、(A)は分解斜視図、(B)は斜視図、(C)は6面図である。
【図13】変形例3に係る擬似球検出センサの球案内パネル取付構造であり、アンテナ部の一部として金属板を適用した球案内パネルの正面図である。
【図14】変形例4に係る擬似球検出センサの球案内パネル取付構造であり、アンテナ部の一部として金属板を適用した球案内パネルの斜視図、(B)は図14(A)の分解斜視図である。
【図15】変形例4に係る擬似球検出センサの球案内パネル取付構造であり、アンテナ部の一部として金属板を適用すると共にワイヤに別途擬似球検出センサを介在させた場合の球案内パネルの斜視図である。
【図16】変形例5に係り、球案内パネルの背面に金属製平板を取り付け、特定周波数電磁波の指向性を緩和させる構造とした球案内パネルの斜視図である。
【図17】変形例6に係り、ガラス枠の裏面に設けられた補強板に擬似球検出センサを取り付けた場合を示すガラス枠の斜視図である。
【図18】変形例7に係り、ガラス板にワイヤを張り巡らせてアンテナ部としたた場合のガラス枠の斜視である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
(パチンコ機の構成)
図1に示されるように、パチンコ機10の前面下部には、化粧パネルとなる下飾り12が取り付けられている。
【0037】
また、パチンコ機10の下飾り12の上部には、互いに平行、かつ奥行き方向に所定の間隔をおいて配置された一対のガラス板14を装着したガラス枠16が配置されており、ガラス枠16は左側端部が軸支されて開閉可能に取り付けられている。このガラス枠16の奥側には、着脱交換可能な遊技盤18がセットされており、遊技盤18は、ガラス枠16で閉塞された状態でガラス板14に対向するようになっている。
【0038】
ガラス枠16の下部には、一体皿24が配置されている。一体皿24の図1の右端部には、鍵穴27が設けられ、この鍵穴27にキーを差し込み、左右の内、一方に回すとガラス枠16が開放し、他方に回すと一体皿24が開放する。
【0039】
一体皿24には、上皿部28と、下皿部30とが設けられている。上皿部28を形成する周縁壁部32には、上皿球抜きレバー34が設けられ、この上皿球抜きレバー34を操作することで、上皿部28に貯留された遊技球を下皿部30へ送り出すことができるようになっている。また、下皿部30には、下皿球抜きボタン36が設けられ、この下皿球抜きボタン36を操作することで、下皿部30に貯留された遊技球PBを外部(例えば、所謂「ドル箱」)へ排出することができるようになっている。
【0040】
上皿部28の周縁壁32における図1の右端部には、球貸ボタン42と、返却ボタン44が設けられている。
【0041】
また、一体皿24の右側下部には打球の発射力(飛距離)を調整するためのグリップユニット(発射ハンドル)26が取り付けられ、左側下部には、灰皿46が取り付けられている。
【0042】
一体皿24における下皿部30の図1の右側には受け皿スピーカ60Uが配置されている。
【0043】
ここで、一体皿24における上皿部28の周縁壁32には、遊技者が操作可能な操作ボタン50が設けられている。この操作ボタン50は、遊技中において、操作有効期間中に操作することで、演出画像に対して介入することができるようになっており、それぞれの遊技仕様によって設定される。
【0044】
ガラス枠16におけるガラス板14の周囲には、アーチ状に遊技の進行に応じて点灯、消灯、及び点滅し照明による視覚的効果や、音声等による聴覚的効果等の演出効果を生み出す上部演出部52が配置されている。この上部演出部52の下端部は、一体皿24の周囲に略U字型に配置された下部演出部54の上端部と連結されている。
【0045】
この結果、上演出部52と下演出部54とで、遊技盤18の周囲を取り囲むように、演出部56が形成されている。
【0046】
この演出部56は、上演出部52及び下演出部54共に、照明部材(LED等)が取り付けられた基板(図示省略)と、この基板を覆うように、所定の意匠で形成されたレンズカバー58が取り付けられている。
【0047】
レンズカバー58は、前記照明部材が点灯する領域を区画するよう凹凸状にカットされており、区画された領域(以下、必要に応じて「レンズ部58」という)毎に照明部材の点灯制御がなされる。なお、照明部材は基本的にR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色に点灯するLEDが1組となっており、それぞれの点灯時の光量比により、様々な配色の点灯が可能となっている。また、ガラス枠の上部角部には、それぞれ三連表示62が設けられ、遊技状態の報知(エラー報知等を含む)に適用される。
【0048】
また、前記上演出部52における、ガラス枠16の上部円弧の約1/3に相当する領域の中央及び両端には、ガラス枠スピーカ60C、60L、60Rが内蔵され、照明と同時に、音声を出力する。
【0049】
なお、以下では、前述した受け皿スピーカ60Uと、このガラス枠スピーカ60C、60L、60Rを総称して、「スピーカ60」という。
【0050】
(遊技盤の構成)
図2に示される遊技盤18は、基板となるベニヤ板に樹脂製シート状のセルが貼着されてそのセルの表面が盤面となっており、盤面の外周端部付近に、円弧状の外レール102及び内レール104が取り付けられている。これらの外レール102及び内レール104によって囲まれた円形状の領域は、発射装置165(図3参照)から発射されて打ち込まれた遊技球PBが自重落下により移動可能とされ、この領域が遊技を行う遊技領域とされている。
【0051】
遊技盤18の遊技領域には、釘(図示省略)及び風車21が点在して打ち込まれている。また、遊技領域におけるほぼ中央には、センター役物105が配置されている。センター役物105は、各種演出等の映像を表示する液晶表示部(LCD表示部)106を備えている。
【0052】
LCD表示部106では、例えば、3列の図柄列が独立して変動し、最終的に3列の図柄列が同一図柄で停止した場合に特別図柄抽選の当選を報知するといった、図柄変動パターン演出が実行される。なお、3列の内、先に2列が同一図柄で停止(仮停止)して、残りの1列が変動中の場合を、「リーチ」という。
【0053】
センター役物105の下辺部は、ステージ105Sが形成されている。ステージ105Sには、釘等で跳ね返えることで受け入れた遊技球PB、或いは図示しないワープ路に案内されて受け入れた遊技球PBが送り込まれるようになっている。
【0054】
ステージ105Sは、傾斜面や突起部等が形成され、前記遊技球PBの移動が当該傾斜面や突起部等により不規則に変化し、最終的に下辺手前から遊技盤18へ戻されるようになっている。
【0055】
図2に示される如く、センター役物105の図2に向かって左側には、普通図柄抽選の始動機能を持つ通過ゲート118が配置されている。
【0056】
また、センター役物105の下部には、特別図柄始動入賞口(A)129と特別図柄始動入賞口(B)134とが縦列に配置されている。
【0057】
特別図柄始動入賞口(A)129が常時入賞可能に上部が開口しており、一方、特別図柄始動入賞口(B)134の上部開口は、特別図柄始動入賞口(A)129が閉塞している。
【0058】
この特別図柄始動入賞口(B)134には、電動チューリップ136が取り付けられている。電動チューリップ136は、遊技盤18の裏面側に配設された電チューソレノイド138(図3参照)の通電・非通電によって開閉する構成となっている。
【0059】
ここで、電動チューリップ136が開放状態になると、特別図柄始動入賞口(B)の入賞開口部へのパチンコ球PBの受け入れが可能となり、パチンコ球PBの入賞が可能となる。
【0060】
さらに、図2に示される如く、前記特別図柄始動入賞口(B)134のさらに下部には、遊技領域の下端部付近に位置してアタッカー112が配置されている。
【0061】
アタッカー112には、開閉扉116が設けられている。この開閉扉116が、アタッカーソレノイド148(図3参照)の通電・非通電によって開放又は閉塞する。すなわち、開閉扉116の開放時には、開閉扉116上に落下した遊技球PBが開閉扉116に案内されてアタッカー112へ入賞する。
【0062】
また、遊技領域の最下位置には、外れ球を遊技盤18の裏側へ排出するアウト口124が設けられている。
【0063】
さらに、センター役物105よりも下、かつ特別図柄始動入賞口(A)129と特別図柄始動入賞口(B)134の左右には、複数の一般入賞口120(本実施の形態では、図2に向かって左側に2個の一般入賞口120A、120C、右側に1個の一般入賞口120Cとする。)が設けられている。なお、一般入賞口120は、3個の限られるものではなく、例えば、入賞率等の設計上の演算によってその数を決めればよい。
【0064】
また、この遊技領域に設けられたセンター役物105や盤面周縁には、遊技の進行に応じて点灯、消灯、及び点滅し照明による演出効果を生み出す照明演出用の発光素子136(図3参照)が多数設けられている。
【0065】
ここで、特別図柄始動入賞口(A)129又は特別図柄始動入賞口(B)134に遊技球PBが入賞すると、特別図柄抽選が実行され、この特別図柄抽選に当選すると、前記アタッカー112の開閉扉116が所定のパターンで開閉動作し、これを所定回数(所定ラウンド)繰り返すようになっている(「特別遊技状態」又は「大役処理」等と言う場合がある)。
【0066】
なお、前記特別図柄抽選の当選/落選は、主としてLCD表示部106の図柄変動表示演出において報知され、この図柄変動パターン演出中、或いは、前記大役処理中の場合は、抽選結果を保留し、順次報知していくようになっている。また、図柄変動表示演出と共に、動物などが擬人化されたキャラクタが表示され、抽選で当選した旨を暗示させることにより、遊技者に期待感を持たせるといった、視覚的な演出をすることがあり、その場合は効果音によって聴覚からも遊技者の興趣を増大させる。
【0067】
なお、本実施の形態では、1個の特別図柄始動入賞口に対して最大4個(本実施の形態では、特別図柄始動入賞口(A)129及び特別図柄始動入賞口(B)134の2個の特別図柄始動入賞口なので、8個となる。)の保留が可能となっている。なお、この保留球数に限定されるものではない。
【0068】
保留球数は、センター役物105における、図2に向かって右下に配置され、主として特図表示部を備えた遊技進行ガイドランプユニット109の一部である保留ランプによって報知される他、LCD106の一部を用いて、遊技者に見易く表示するようになっている。
(制御系の構成)
次に、図3を用いてパチンコ機10の制御系について説明する。
【0069】
図3に示されるように、本実施形態に係るパチンコ機10の制御系は、主制御部150を中心として構成されており、この主制御部150には、演出制御部152と払出制御部154とが接続されている。主制御部150には、遊技に関する基本的なプログラムが記憶されており、この主制御部150からの命令信号に基づいて、各部の動作が制御されるようになっている。
【0070】
主制御部150からは盤用外部端子190を介してホールコンピュータ(図示省略)へ遊技の進行状態を示す情報(始動入賞信号や大当たり信号、図柄確定回数信号)が送信される。
【0071】
主制御部150には、入力系として、通過ゲート118を通過する遊技球PBを検出する通過ゲートセンサ118S、特別図柄始動入賞口(A)129への入賞球を検出する特図A始動口センサ129S、特図B始動入賞口134への入賞球を検出する特図B始動口センサ134S、特別遊技状態の際に開放するアタッカー112への入賞球を検出するアタッカーセンサ112S、一般入賞口120A、120B、120Cへの入賞球を検出する一般入賞センサ120AS、120BS、120CSが接続されている。
【0072】
また、主制御部150には、出力系として、遊技情報をランプの点灯状態で報知するガイドランプユニット109、電動チューリップ136を開閉する電チューソレノイド138、アタッカー112の開閉扉116を開閉するためのアタッカーソレノイド148が接続されている。
【0073】
演出制御部152には、入力系として、操作ボタン50が接続されている。また、演出制御部152には、出力系として、パチンコ機10の各種遊技部品に設けられた照明演出用の発光素子136、スピーカ60が接続されている。
【0074】
さらに、演出制御部152には、図柄制御部156を介してLCD表示部106が接続されている。
【0075】
払出制御部154には、払出装置160及び発射制御部164が接続され、発射制御部164には発射装置165が接続されている。この払出制御部154は、パチンコ機10内に設けられた払出装置160を作動させて、賞球又は貸し球の払い出し及び停止動作と払出数を制御する。また、発射制御部164は、遊技者によるグリップユニット26(図1参照)の操作により発射装置165を作動させて、遊技球PBの発射開始、及び、グリップユニット26の操作量に応じた発射力を制御する。
【0076】
さらに、払出制御部154では、枠用外部端子191を介して払出情報をホールに設置されたホールコンピュータ(図示省略)へ送信するようになっている。
【0077】
ここで、図4及び図5(A)〜(C)に示される如く、遊技盤18の裏面側(遊技者と対面する側を表面とする)における、役物ユニット105の下部には、球案内パネル200が取付られている。この球案内パネル200は、図2に鎖線で示されるように、役物ユニット105の下部に集中している入賞口(特別図柄始動入賞口(A)129、特別図柄始動入賞口(B)134、一般入賞口120A、120B、120C)に対応するように取り付けられている。
【0078】
図5(A)及び(B)に示される如く、球案内パネル200は、遊技盤18の幅方向寸法と略同一の幅寸法を有し、前記役物ユニット105の下部の領域に相当する遊技盤18の高さ寸法と略同一の高さ寸法を有しており、全体として横長の薄板形状であり、この薄板形状の主面部200Aの少なくとも周縁から壁面部200Bが突出されて箱型に形成されている。
【0079】
球案内パネル200には、前記周縁の壁面部200Bに加え、各所に壁面部200Cが突出されている。これにより、球案内パネル200には、前記5個の入賞口(特別図柄始動入賞口(A)129、特別図柄始動入賞口(B)134、一般入賞口120A、120B、120C)から入賞した遊技球PBを案内するための、それぞれ独立した球案内流路202、204、206、208、210が形成されている。
【0080】
それぞれの球案内流路202、204、206、208、210の途中には、特図A始動入賞センサ129S、特別B始動入賞センサ134S、一般入賞センサ120AS、120BS、120CS(総称する場合、「球検出センサ212」という)が配置されている。
【0081】
図6(A)に示される如く、球検出センサ212は、薄型板状の直方体形状であり、円形の通過孔212Aが形成されている。
【0082】
この通過孔212Aが遊技球PBを検出する検出領域であり、この検出領域(通過孔212Aの周縁)に検出部212Bが設けられている。また、球検出センサ212には、前記検出部212Bからの信号を受けて、出力信号を生成する信号生成部212Cが設けられている。本実施の形態では、図6(B)に示される如く、球検出センサ212に駆動電力が供給されると、前記通過孔212Aに遊技球PBが通過していない状態(通常状態)において、検出信号としてH信号(3.3V又は5.0V)を出力する構成となっている(第1の信号)。逆に、通過孔212Aを遊技球PBが通過しているときL信号(無信号)となる(第2の信号)。
【0083】
なお、上記H信号/L信号は相対的な信号レベルを表すものであり、逆に、第1の信号が−3.3V又は−5.0Vであり、第2の信号が0Vである場合は、第1の信号がL信号、第2の信号がH信号となる場合もある。ここで、重要なのは、遊技球PBを検出していないとき、0V以外の電圧が印加されていること(第1の信号)、並びに、遊技球PBを検出すると0Vとなること(第2の信号)、を条件とした出力信号を持つ球検出センサ212が適用されることである。
【0084】
このように、球非検出でH信号、球検出L信号とすると、例えば、外部からの特定周波数電磁波が当該球検出センサ212の検出領域に届いた場合でも、H信号が維持されることになる。すなわち、外部からの特定周波数電磁波は、L信号(無信号状態)の出力を、H信号に変換させる能力はあるが、H信号をL信号に変換する能力はないからである。
【0085】
前述したように、図4及び図5に示す球案内パネル200には、上記のように複数の球検出センサ212が点在している。ここで、球案内パネル200には、当該複数の球検出センサ212と同一の条件下となるように、擬似球検出センサ122Sが取り付けられている。この擬似球検出センサ122Sは、他の球検出センサ212と同様に、図3に示される如く、主制御部150に接続されている。
【0086】
具体的には、擬似球検出センサ122Sは、球案内パネル200の両端近傍にそれぞれ設けられている。すなわち、球案内パネル200には、2個の疑似球検出センサ122Sが取り付けられている。
【0087】
球案内パネル200における、擬似球検出センサ122Sの取り付け位置には、枠状に形成されたリブ214により固定ベース部となっている。このリブ214の一部から突出した第1の爪部材216とで構成されており、リブ214に囲まれた領域に前記擬似球検出センサ122Sをあてがい、そのまま押し込むと、第1の爪部材216が一時的に弾性変形して復帰し、擬似球検出センサ122Sを係合するようになっている。
【0088】
また、図7に示される如く、擬似球検出センサ122Sの通過孔122SAに対応する部分には、爪が互いに相反する外向きとされた第2の爪部材218(取付手段)が形成されている。
【0089】
前記擬似球検出センサ122Sの通過孔122SAには、当該通過孔122SAの内径よりも若干小さい外径の円筒形状の磁性体130が収容されている。前記第2の爪部材218は、この円筒形状の磁性体130の内側を通過するときに一時的に弾性変形し、磁性体130が完全に通過孔122SAに収容されると、磁性体130の手前側端面に係合するようになっている。
【0090】
前記擬似球検出センサ122S及び磁性体130は、球検出センサ212の検出領域(通過孔212A)を遊技球PBが通過している状況を作っている。このため、擬似球検出センサ122Sの出力信号は、球検出状態であるため、常時L信号(無信号)となる。
【0091】
常時L信号の擬似球検出センサ122Sは、例えば、外部からの特定周波数電磁波により、H信号に変換される可能性がある。言い換えれば、常に、特定周波数電磁波に影響される状況となっており、この信号の変化を主制御部150の監視制御部250(図8参照)によって監視することで、少なくとも、球案内パネル200に取り付けられた他の球検出センサ212にも、特定周波数電磁波の影響が及んでいるか否かを監視することができるようになっている。
【0092】
例えば、球検出センサ212の通過孔212Aに、何らかの理由で磁性体が保持された状態で、特定周波数電磁波が発生すると、この特定周波数電磁波によりL信号−H信号が繰り返されると、入賞があったと認識する場合がある。このような場合、擬似球検出センサ122Sの出力信号を監視しておけば、外部からの特定周波数電磁波の有無を認識できるため、誤った入賞検出を未然に防止することができることになる。
【0093】
なお、球検出センサ212の通過孔212Aに、磁性体が保持される状況の一例としては、通常の遊技球PBの外径規格(11.5mm)程度よりも大きく、通過孔212Aに引っ掛かる程度の大球(直径d≦11.5mm)が混在することが考えられる。
【0094】
ところで、本実施の形態では、2個の疑似球検出センサ122Sを、球案内パネル200の両端に配置したのは、当該球案内パネル200に各所に配置される球検出センサ212の何れか1つが、前記特定周波数電磁波を受けた場合でも、確実に何れかの疑似球検出センサ122Sでも当該特定周波数電磁波を受けるようにするためである。
【0095】
しかしながら、特定周波数電磁波の指向性等の伝搬状態は予め把握されるものではないため、例えば、特定周波数電磁波の指向性が強い場合は、所謂ピンポイントで特定の球検出センサ212にのみ特定周波数電磁波の受信範囲となる場合がある。
【0096】
そこで、本実施の形態では、図4及び図5(A)、(B)に示される如く、2個の疑似球検出センサ122Sのそれぞれに取り付けられている磁性体130同士を金属製のワイヤ(線材)131によって電気的に接続すると共に、ワイヤ131を球案内パネル200の外周縁の一部に合わせて沿わせるによる配置した。このワイヤ131がアンテナ部となる疑似球検出センサ122S内の本体受信部として機能する検出部260へ特定周波数電磁波を導き易くした。
【0097】
図5(C)に示される如く、ワイヤ131の両端部は輪状に形成され、リベット133が通過する構造となっている。リベット133は、前記第2の爪部材218(図7参照)を回避する切欠部133Aが形成されており、当該リベット133を磁性体130の内側に圧入することでワイヤ131と磁性体130と電気的接続を可能としている。
【0098】
なお、後述するビス止め構造(図11参照)においては、そのまま、輪状のワイヤ131をビスに貫通させて螺合すれば、電気的接続も同時に行うことができる。
【0099】
図8は、主制御部150における、各入賞口の球検出センサ212、擬似球検出センサ122Sからの出力信号に基づく、外部からの特定周波数電磁波の有無の監視を行う監視制御部250の動作を機能別に示した機能ブロック図である。
【0100】
(球検出センサ212)
各入賞口(特別図柄始動入賞口(A)129、特別図柄始動入賞口(B)134、一般入賞口120A、120B、120C等)の流路に取り付けられた球検出センサ212(特図A始動入賞センサ129S、特図B始動入賞センサ134S、一般入賞センサ120AS、120BS、120CS等)は、検出部212Bを備えている。検出部212Bとしては、前記検出領域である通過孔212Aの周縁に埋め込まれたコイル等が代表的である。検出部212Bは、信号生成部212Cに接続されている。信号生成部212Cは、前記コイルに発生する電界(又は磁界)によって変化する信号の発生源である発振回路、変化する信号を検出する検波回路、波形整形回路等で構成されている。なお、電界と磁界は交互に発生するものであるので、コイルに予め電流を流し電界を生成しておけば球が通過するとき磁界が発生するということができ、コイルに電流が流さないでおけば球が通過するとすれば電界が発生するということもできる(以下、「電界」、「磁界」に関しては同様とする)。
【0101】
信号生成部212Cは、主制御部150のセンサ信号取得部252に接続されている。このセンサ信号取得部252で、球検出センサ212の信号生成部212Cで生成された信号を取得すると、この信号は、判定信号生成部254へ送出されるようになっている。
【0102】
判定信号生成部254では、最終的に遊技球PBが入賞したか否かの判断をする二値の判定信号が生成され、入賞判定部256へ送出する。
【0103】
入賞判定部256では、遊技球PBが入賞したか否かを、前記判定信号によって判定し、入賞したと判定されると、賞球数演算部258へ入賞信号を送出する。これにより、賞球数演算部258では、賞球数データを演算し、払出制御部154へ送出することで、払出制御部154では、払出装置160(図3参照)を制御して、払出処理が実行されるようになっている。
【0104】
(擬似球検出センサ122S)
擬似球検出センサ122Sは、前記球検出センサ212と同一構造であり、検出部260を備えている。検出部260としては、前記検出領域である通過孔122SA(図7参照)の周縁に埋め込まれたコイル等が代表的である。検出部260は、信号生成部262に接続されている。信号生成部262は、前記コイルに発生する電界によって変化する信号の発生源である発振回路、変化する信号を検出する検波回路、波形整形回路等で構成されている。
【0105】
信号生成部262で生成した信号は、主制御部150に設けられた監視制御部250へ送出されるようになっている。
【0106】
すなわち、監視制御部250には、センサ信号取得部264が設けられ、信号生成部262は、このセンサ信号取得部264に接続されている。このセンサ信号取得部264で、擬似球検出センサ122Sの信号生成部262で生成された信号を取得すると、この信号は、判定信号生成部266へ送出されるようになっている。
【0107】
判定信号生成部266では、二値の判定信号が生成され、出力信号監視部268へ送出する。ここで、擬似球検出センサ122Sでは、通常は、磁性体130(図7参照)が常に通過孔122SAに収容されているため、擬似的に遊技球PBが通過している状態を形成しており、その結果として、通常状態では、二値の判定信号の内、遊技球検出中の信号が継続して出力されることになる。逆に、この判定信号が反転するのは、外部からの特定周波数電磁波の影響を受けたときということができる。このような特定周波数電磁波を受けたときの信号は、異常信号である。
【0108】
出力信号監視部268では、異常か否かを、前記判定信号によって判定し、異常と判定されると、エラー報知部270へ異常信号を送出する。エラー報知部270では、盤用外部端子190及び演出制御部152へエラー報知情報を送出する。
【0109】
この結果、盤用外部端子190は、ホールコンピュータへ接続されているため、当該エラーはホール側へ報知され、演出制御部152は、接続されてスピーカ60やLCD106、発光素子136を制御して、聴覚、視覚を通じて、エラー発生を報知する。
【0110】
また、出力信号監視部268は、賞球禁止指示部272に接続されている。賞球禁止指示部272は、前記出力信号監視部268からエラー信号を取得すると、前記入賞判定部256に対して無効信号を出力する。これにより、入賞判定部256は、球検出センサ212からの信号に基づいて入賞を判定しても、これを無効とし、賞球を行わない(禁止処理)。
【0111】
以下に本実施の形態の作用を説明する。
【0112】
パチンコ機10による遊技では、遊技者がグリップユニット26を操作すると、一球ずつ発射装置165によって上方へ発射される。発射された遊技球PBは、外レール102に沿って遊技盤18の遊技領域19に打ち込まれ、遊技釘や風車に当たり方向を変えながら遊技領域19内を落下する。そして、入賞せずに遊技領域19の下端部に至った遊技球PBはアウト口40からパチンコ機10内に回収される。
【0113】
また、遊技球PBが遊技領域19内に設けた始動入賞口20に入賞したり、通過ゲート22を通過すると、それぞれの遊技仕様に基づく処理(例えば、抽選等)が実行されると共に、表示盤106への画像表示演出、スピーカ60を用いた音演出等が実行される。また、図示は省略したが、普通入賞口に入賞すると、予め定めた賞球(払い出し)が実行される。
【0114】
(遊技仕様の概要)
まず、主制御部150における抽選処理を中心とした遊技制御について説明する。
【0115】
特別図柄始動入賞口(A)129又は特別図柄始動入賞口(B)134に、遊技球PBが入賞すると、有効始動入賞か否かが判断される。この有効始動入賞とは、保留球が満杯(例えば、1個の始動口に対して4個)ではなく、かつ特別図柄始動入賞口(A)129又は特別図柄始動入賞口(B)134へ遊技球PBが入賞したことを言い、これによって抽選権利を得ることになる。なお、無効始動入賞時は、抽選の権利は与えられないが、所定数(3〜5個程度)の賞球払出しがなされる場合もある。
【0116】
上記始動入賞が有効始動入賞であった場合には、乱数を取得し、予め記憶されている当り値を読み出し、双方を比較して、抽選が当りか外れかを判定する。
【0117】
なお、現在の遊技状態が大当たり処理中、或いは図柄変動パターン演出中の場合は、抽選の権利を保留にするべく、保留数を1つ加算(+1)し、現在の遊技状態が大当たり処理中ではなく、或いは図柄変動パターン演出中でもなくなったときに、保留数を1つ減算して抽選処理が実行される。
【0118】
この抽選の当り/外れに基づいて、図柄変動パターン演出時間を設定し、抽選結果、図柄変動パターン時間を含むコマンドを演出制御部152へ送出する。
【0119】
演出制御部152では、抽選の結果を、設定された演出時間を使って報知する。
【0120】
この報知後、抽選の結果が当たりの場合には、特別遊技状態(大当たり処理)が実行される。通常遊技状態では常に閉止状態のアタッカー112を所定のラウンド数(5R,10R,15R)だけ開閉する。なお、アタッカー112の開放時間は最大30秒であり、アタッカー112が開放中に所定数(例えば、8〜10個)の遊技球の入賞があった時点で閉止し、所定の閉止時間をおいて、次のラウンド(開放)に移行する。これにより、遊技者は短時間で多くの遊技球の賞球を受けることができる。
【0121】
ところで、各入賞口(特別図柄始動入賞口(A)129、特別図柄始動入賞口(B)134、一般入賞口120A、120B、120C等)に遊技球PBが入賞すると、これを球案内流路202、204、206、208、210に設けられた球検出センサ212(特図A始動入賞センサ129S、特図B始動入賞センサ134S、一般入賞センサ120AS、120BS、120CS等)によって検出している。
【0122】
この球検出センサ212では、球非検出状態では、その出力信号をH信号(3.3V又は5.0V等)とし、球検出状態、すなわち、通過孔212Aを遊技球PBが通過している間だけ、出力信号をL信号(無信号、0V)としている。
【0123】
例えば、球検出センサ212の出力信号として、前記と逆に、球非検出状態でL信号、球検出状態でH信号とすると、外部から特定周波数電磁波の影響で電界が変化し、ノイズが発生し、球検出と同等のH信号が出力されることがある。外部からの特定周波数電磁波が、出力されている信号を無信号化する能力はない。そこで、球非検出時をH信号、球検出時をL信号とすれば、外部からの特定周波数電磁波による、「入賞」という誤判定を回避できる。
【0124】
ところが、球検出センサ212の通過孔212Aに遊技球PBが滞留されたり、遊技球PBと同等の物性の部材が滞留されると、この滞留中は、球検出センサ212からの出力信号がL信号となる。この状態で、外部からの特定周波数電磁波があると、球検出センサ212からの出力信号がL信号、H信号を繰り返す場合があり、この繰り返し分、「入賞」という誤判定をすることになる。
【0125】
前記滞留の一例としては、規格上の遊技球PBの直径が11.5mmであるのに対し、規格以上の直径を持つ球(大球)が発射され、かつ入賞口に入賞した場合等が考えられる。
【0126】
そこで、本実施の形態では、入賞口の案内流路202、204、206、208、210とは別で、かつ外部から特定周波数電磁波の影響を受ける可能性のある球検出センサ212と同等に影響を受ける位置に、擬似球検出センサ122Sを設け、この擬似球検出センサ122Sの通過孔122SAに磁性体130を保持した。
【0127】
より具体的には、擬似球検出センサ122Sは、球案内パネル200に取り付けられている。この球案内パネル200は、センター役物105の下部に設けられ、特別図柄始動入賞口(A)129、特別図柄始動入賞口(B)134、一般入賞口120A、120B、120Cに入賞した遊技球の案内流路202、204、206、208、210が形成されている。案内流路202、204、206、208、210には、それぞれ特図A始動入賞センサ129S、特図B始動入賞センサ134S、一般入賞センサ120AS、120BS、120CSに相当する球検出センサ212が配置されている。
【0128】
このため、これらが集中する領域に擬似球検出センサ122Sを配置することで、例えば、外部からの特定周波数電磁波の影響を、他の球検出センサ212が受ける条件と同等の条件で受けることになる。
【0129】
この擬似球検出センサ122Sは、もともと通過孔122SAに磁性体130が保持されているため、他の球入賞センサ212に大球が滞留されている状況と同じであり、常に、該部からの特定周波数電磁波の影響を受ける状態を維持することができるため、この擬似球検出センサ122Sの出力信号を監視していれば、特定周波数電磁波の有無を判別することができる。
【0130】
以下に、擬似球検出センサ122Sによる監視制御を図9の監視制御ルーチンを示すフローチャート、図10に示すタイミングチャートである。
【0131】
ステップ300では、擬似球検出センサ122Sからの信号を取得し、次いで、ステップ302へ移行して判定信号を生成する。
【0132】
次のステップ304では、この判定信号に変化があったか否かが判断され、否定判定された場合は、特定周波数電磁波の影響を受けていないと判断し、このルーチンは終了する。一方、ステップ304で肯定判定、すなわち、前記判定信号に変化があったと判定されると、外部からの特定周波数電磁波の影響を受けていると判断し、ステップ306へ移行して、賞球禁止を指示し、次いでステップ308へ移行して、エラー報知を実行する。
【0133】
エラー報知としては、店のホールコンピュータへ通知すると共に、特定周波数電磁波の影響を受けているパチンコ機10に搭載しているスピーカ60から聴覚を通じたエラー報知、LCD106や発光素子136等から視覚を通じたエラー報知等が実行される。なお、エラー報知として、店員の形態する受信機等に通知するようにしてもよいし、監視カメラと連動して、特定周波数電磁波の影響を受けている領域を集中的に撮影するようにしてもよい。
【0134】
さらには、特定周波数電磁波の影響を受けているパチンコ機10の電源を遮断するようにしてもよい。この場合、誤った電源遮断で一般遊技者に迷惑がかからないように、停電処理(必要データのバックアップ)をするようにしてもよい。
【0135】
なお、本実施の形態では、擬似球検出センサ122Sに磁性体130を第2の爪部材218によって係合するようにしたが、取付手段として、図11に示される如く、リブ214で囲まれた固定ベース部にビス274により螺合するようにしてもよい(変形例1)。
【0136】
すなわち、固定ベース部には、磁性体130の内周円130Aに対応する部分に、円筒部276が形成されている。
【0137】
円筒部276は、円筒形状の磁性体130の内側を通過し、その突出先端が前記磁性体130とほぼ面一状態とされ、ビス274を円筒部276に螺合することで、磁性体130が固体される。なお、この場合、ビス274により、疑似球検出センサ122SSも所謂共締めすることができる。
【0138】
また、他の取付手段として、図12に示される如く、磁性体130を固定ベース部と擬似球検出センサ122Sとの間に挟持する構成としてもよい(変形例2)。
【0139】
この場合、磁性体130の固定ベース部側端面に、擬似球検出センサ122Sの通過孔122SAからの抜け止め用のフランジ130Bが形成されており、これにより、擬似球検出センサ122Sを第1の爪部材216で係合することで、磁性体130を挟持することができる。この場合、第1の爪部材216が取付手段となり得る。
【0140】
さらに、磁性体130は、擬似球検出センサ122Sの通過孔122SAから突出させるように取り付けてもよい。この突出によって、磁性体130がアンテナ機能を持ち、感度が向上されて、外部からの特定周波数電磁波の影響を受け易くすることができる。
【0141】
なお、本実施の形態では、球検出センサ212と同型の疑似球検出センサ122Sをダミーセンサとして適用し、さらに、遊技球PBと同等の物性の磁性体130を疑似球検出センサ122Sの検出領域に配置するようにして、可能な限り、球検出センサ212が受ける状況と同等の状況を形成したが、実験等を重ねることで、球検出センサ212が受ける状況と同等の状況となる回路基板等を新たに設計、製作し、遊技盤18に取り付けるようにしてもよい。
【0142】
(特定周波数電磁波の受信範囲対策)
本実施の形態では、複数の球検出センサ212が取り付けられた球案内パネル200の両端に、それぞれ疑似球検出センサ122Sを配置し、さらに、それぞれの疑似球検出センサ122Sに取り付けられた磁性体130同士をワイヤ131によって電気的に接続すると共に、当該ワイヤ131を、球案内パネル200の外周縁の一部に沿うように張り巡らし、このワイヤ131に、擬似球検出センサ122Sが特定周波数電磁波を受信するときのアンテナとしての役目を持たせるようにした。
【0143】
(アンテナ部の有用性)
特定周波数電磁波の指向性等の伝搬状態は予め把握されるものではないため、例えば、特定周波数電磁波の指向性が強い場合は、所謂ピンポイントで特定の球検出センサ212にのみ特定周波数電磁波の受信範囲となる場合がある。
【0144】
このため、2個の疑似球検出センサ122Sでは、このようなピンポイントの特定周波数電磁波を受信できない。特に、球案内パネル200の中央付近に設けられた球検出センサ212等がピンポイントで狙われると、疑似球検出センサ122Sで受信できない可能性がある。
【0145】
一つの方法として、球検出センサ212と疑似球検出センサ122Sとを1対1で配置することも考えられるが、疑似検出センサ122Sの数を1つでも軽減するべく、当該疑似検出センサ122Sを互いに最も遠い球案内パネル200の両端に配置し、それぞれに取り付けられている磁性体130同士を金属製のワイヤ131によって電気的に接続した。このとき、ワイヤ131を球案内パネル200の外周縁の一部に合わせて沿わせるにように張り巡らせることで、ワイヤ131がアンテナ部となって、疑似球検出センサ122S内の本体受信部として機能する検出部260へ特定周波数電磁波を導き易くできる。
【0146】
なお、本実施の形態では、アンテナ部として、球案内パネル200の外周縁の一部に沿ってワイヤ131を張り巡らせたが、さらに、図13、図14(A)、(B)に示される如く、一方を疑似球検出センサ122S、他方を電磁波検出センサ123Sとし、この電磁波検出センサ123Sに対向するように金属製板材(金属板)135を取り付けることで、疑似球検出センサ122S自体の受信範囲を拡大するようにしてもよい(変形例3)。
【0147】
電磁波検出センサ123Sとしては、オムロンアミューズメント株式会社製、電波検知センサ(型式W2DJ−12)等が適用可能である。
【0148】
なお、この場合、金属板135の取り付け状態によって、指向性を高めてしまう(受信範囲が狭まる方向ができてしまう)可能性があるため、実験的又は経験的に金属板135の形状、板厚、加工状態(エンボス加工や貫通孔加工等)を設定してもよい。また、金属板135は平板に限らず、部分的に屈曲させた、例えばパラボラアンテナ等に見られるお椀型等の三次元的な形状であってもよい。さらには、金属板135に限らず、前記ワイヤを周状に巻くことで面性を持ったアンテナ部を形成するようにしてもよい。
【0149】
また、上記図13、図14(A)(B)の構成に加え、図15に示される如く、ワイヤ131の途中に、球擬似検出センサ122Sを介在させることで、受信範囲の調整を行うようにしてもよい(変形例4)。例えば、実験的、経験的に特定周波数電磁波の受信可能範囲が確定したとき、例えば、球案内パネル200の範囲内で、受信されない範囲があったとき、当該部分に球擬似検出センサ122Sを介在させればよい。
【0150】
また、図16に示される如く、アンテナ部として、球案内パネル200の背面側に、当該球案内パネル200の外形と同一の外形が形成された金属製平板137を取り付けて、全体を被覆する構成であってもよい(変形例5)。この場合、金属製平板137は、擬似球検出センサ122Sや磁性体130とは電気的接続がなされていなくても、球案内パネル200に到達する特定周波数電磁波の形状(電気力線等の形)を偏平とし、指向性を緩和させることができる。なお、金属製平板137は、擬似球検出センサ122Sや磁性体130と電気的接続してもよい。
【0151】
また、本実施の形態では、疑似球検出センサ122Sを球案内パネル200に取り付けたが、外部からの特定周波数電磁波がガラス板14(図1参照)側からくることを想定し、疑似球検出センサ122Sをガラス枠16やガラス板14に取り付けるようにしてもよい(以下に示す、変形例6、変形例7)。
【0152】
例えば、図17に示される如く、ガラス枠16の裏面には金属製の補強板16Aが設けられており、この補強板16Aの下辺に沿って2個の疑似球検出センサ122Sが取り付けられている(変形例6)。この2個の疑似球検出センサ122Sは、互いに磁性体130同士が、補強板16Aを介して導通状態となり、結果として補強板16Aがアンテナ部の役目を有することになり、疑似球検出センサ122Sによる特定周波数電磁波の受信が広範囲に亘り可能となる。
【0153】
また、図18には、補強板16Aに取り付けた2個の疑似球検出センサ122Sのそれぞれの磁性体130同士を、ガラス板14に沿ってアンテナ部としてのワイヤ131によって電気的に接続された構成が示されている(変形例7)。ガラス板14にワイヤ131を張り巡らせることで、特定周波数電磁波の発信源により近づけることができ、かつ、ワイヤ131を用いたので、ガラス板14を通した遊技者の遊技盤面の視野を妨げることを防止することができる。
【符号の説明】
【0154】
10 パチンコ機
18 遊技盤
60(60L、60C、60R、60U) スピーカ
105 センター役物
106 液晶表示部(LCD表示部)
112 アタッカー
112S アタッカーセンサ
122S 擬似球検出センサ
122SA 通過孔
129 特別図柄始動入賞口(A)
129S 特図A始動口センサ
130 磁性体
131 ワイヤ(アンテナ部)
133 リベット
133A 切欠
134 特別図柄始動入賞口(B)
134S 特図B始動口センサ
135 金属板
136 電動チューリップ
137 金属製平板
138 電チューソレノイド
148 アタッカーソレノイド
150 主制御部
152 演出制御部
154 払出制御部
200 球案内パネル
200A 主面部
200B 壁面部
200C 壁面部
202、204、206、208、210 球案内流路
212 球検出センサ
212A 通過孔
212B 検出部
212C 信号生成部
214 リブ
216 第1の爪部材
218 第2の爪部材(取付手段)
250 監視制御部
252 センサ信号取得部
254 判定信号生成部
256 入賞判定部
258 賞球数演算部
260 検出部
262 信号生成部
264 センサ信号取得部
266 判定信号生成部
268 出力信号監視部
270 エラー報知部
272 賞球禁止指示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技盤に設けられた入賞口よりも遊技球流動方向下流側の入賞流路に設けられ、当該入賞口に入賞した遊技球が通過する検出領域を備え、当該検出領域を遊技球が通過していない通常状態で0V以外の所定の電圧値に設定された第1の信号を出力し、当該検出領域を遊技球が通過している通過中に出力信号が無信号状態である第2の信号に反転する球検出信号を出力する複数の球検出センサと、
前記複数の球検出センサから前記第2の信号が出力された場合に、当該第2の信号が出力された球検出センサに該当する前記入賞口に遊技球が入賞したと認識し、遊技者に対して少なくとも賞球処理を実行する賞球処理実行制御手段と、
前記第2の信号への反転信号が生成される特定周波数電磁波を受信する受信範囲内に、前記複数の球検出センサの内の1つが位置している場合でも、当該特定周波数電磁波の受信範囲内に、少なくとも本体受信部の受信範囲又は本体受信部へ前記特定周波数電磁波を導くアンテナ線の受信範囲が入るように取り付けられ、正常な時は常に第2の信号を出力しており、前記本体受信部又は前記アンテナ部で前記特定周波数電磁波を受けた時は反転信号を出力する信号出力手段と、
前記信号出力手段からの信号が反転したか否かを監視する監視手段と、
を有する遊技機。
【請求項2】
前記信号出力手段が、
遊技球の流路以外に配置され、前記球検出センサと同一の機能を持つ擬似球検出センサと、
前記遊技球或いは前記擬似球検出センサに対して前記遊技球と同等の影響を与える磁性体の何れかで構成され、前記擬似球検出センサから前記第2の信号を出力させ続けるために、前記擬似球検出センサの検出領域に保持される保持部材とを備え、
前記疑似球検出センサには前記本体受信部が設けられ、前記複数の球検出センサが個々に前記特定周波数電磁波を受信することを想定して、前記アンテナ部が張り巡らされていることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
前記入賞口に入賞した遊技球を案内すると共に、前記球検出センサがそれぞれ取り付けられた複数の案内流路、並びに前記信号出力手段を備えた球案内パネルをさらに有し、
前記球案内パネルには、前記アンテナ部が張り巡らされており、
前記球案内パネル上に設けられた、前記球検出センサの一部を対象とする指向性を持つ前記特定周波数電磁波であっても、前記信号出力手段の本体受信部での受信範囲、或いは前記アンテナ部の受信範囲とすることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の遊技機。
【請求項4】
前記遊技盤面に対向するように、当該遊技盤面を隔離し、かつ保護するための透明ガラス板が取り付けられたガラス枠が配置されており、
前記アンテナ部が、遊技者の遊技盤面に対する視界を妨げないように、前記ガラス枠又はガラス板の沿って張り巡らされていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の遊技機。
【請求項5】
前記アンテナ部の一部が、前記保持部材に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項記載の遊技機。
【請求項6】
前記監視手段で前記信号が反転したと判定した場合に、外部からの前記特定周波数電磁波の影響を受けていると判断して、少なくとも前記賞球処理実行制御手段による賞球処理を禁止する禁止手段をさらに有することを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項記載の遊技機。
【請求項7】
前記アンテナ部が、線状、或いは板状に形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか1項記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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