説明

遊技機

【課題】所定回数の図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間確変状態を付与する遊技機であっても、遊技状態が有利な状態である可能性を期待させて遊技を行わせることのできる遊技機を提供する。
【解決手段】小当り遊技が付与される場合、及び非確変状態であって非変短状態のときに第2非特定8R大当り遊技又は第3非特定8R大当り遊技が付与された際、それら当り遊技中には、第5出力端子に大当り中信号が出力されない。一方で、他の大当り遊技が付与された場合には、当該大当り遊技中は、第5出力端子に大当り中信号が出力される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、図柄変動ゲームにて大当り表示結果が表示された場合に、当該図柄変動ゲーム終了後に大当り遊技が行われるとともに、大当り遊技が付与されたことを示す情報を遊技機外部へ出力可能な遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機では、遊技盤に配設した始動入賞口への遊技球の入球を契機に大当り判定用の乱数を取得し、当該乱数の値と予め決定された大当り判定値とが一致するか否かの判定によって、大当りか否かの大当り抽選を行っている。また、その大当り抽選の抽選結果を複数列の図柄を変動させて表示する図柄変動ゲームを実行させることにより導出させている。図柄変動ゲームでは、最終的に大当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者は大当りを認識し得るようになっている。また、図柄変動ゲームが大当りとなった場合、当該図柄変動ゲーム終了後には大当り遊技が付与されるようになっている。
【0003】
遊技機の中には、大当り遊技が付与されたことを示す情報を遊技機外部へ出力可能な遊技機がある(例えば、特許文献1)。特許文献1の遊技機では、2R確変大当りを付与するとき、抽選によって2R確変大当りの情報の送信を決定すると、2R確変大当り遊技が付与されたことを示す情報を外部情報表示装置に送信する遊技機が示されている。そして、2R確変大当り遊技が付与されたことを示す情報を外部情報表示装置が入力すると、外部情報表示装置は2R確変大当り遊技が付与されることを表示(報知)する。そのため、外部情報表示装置の表示態様から、遊技者は大当り遊技が付与されたことを認識することができる。また、特許文献1の外部情報表示装置では、大当り遊技が付与されてから実行された図柄変動ゲームの回数をカウントするようになっており、何回の図柄変動ゲームが実行されたかを特定できるようになっている。
【0004】
また、遊技機の中には、大当り抽選に当選した図柄変動ゲームの後に付与される大当り遊技の終了後に、大当り抽選の当選確率が高確率となる確変状態(確率変動状態)が付与される大当り遊技(以下、2R大当り遊技)を付与可能な遊技機がある。このような遊技機の中には、大当り抽選に非当選の場合に小当り抽選を行い、当該小当り抽選に当選したとき、2R大当り遊技と同じ開放態様で大入賞口を開放する小当り遊技を付与する遊技機がある。小当り遊技が付与された場合、小当り抽選当選時に確変状態が付与されていないときには、小当り遊技終了後も確変状態が付与されない。そのため、2R大当り遊技又は小当り遊技の開放態様で大入賞口が開放された場合、当該大入賞口の開放態様からは、2R大当り遊技と小当り遊技の何れが付与されたかについて特定できないようになっている。これにより、確変状態の付与態様が認識できない場合、遊技者は確変状態が付与されていることを期待して、遊技を継続することになる。したがって、2R大当り遊技又は小当り遊技終了後は、遊技者に遊技を継続させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−254687号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、確変状態を付与可能な遊技機の中には、大当り遊技終了後から所定回数(例えば、30回)の図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、確変状態を付与する遊技機がある。このような遊技機では、2R大当り遊技又は小当り遊技の何れが付与された場合であっても、当該当り遊技終了後から前記所定回数の図柄変動ゲームの実行が終了した後は、確変状態が付与されていないことが確定するため、所定回数の図柄変動ゲームの実行が終了した後、遊技を中断してしまう可能性がある。特に、特許文献1に示される遊技機に適用した場合、外部情報表示装置に表示されるゲーム回数から、確変状態が付与される所定回数の図柄変動ゲームの実行が終了したことを容易に認識できてしまい、ゲーム回数が、確変状態が付与される所定回数に達した時点で遊技を中断してしまう虞がある。
【0007】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、所定回数の図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間確変状態を付与する遊技機であっても、遊技状態が有利な状態である可能性を期待させて遊技を行わせることのできる遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、当りが生起されるまでに実行された図柄変動ゲームの回数をカウントする外部装置に対して、前記図柄変動ゲームの回数をカウントさせるためのゲーム情報と、前記当りが生起されたことを示す当り情報を出力する外部端子板を備えた遊技機において、前記当りには、大当り抽選に当選することにより生起されることが決定され、大当り遊技終了後に予め定めた上限回数の図柄変動ゲームが実行されるまでの間、前記大当り抽選の当選確率を高確率状態に変動させる確率変動状態を付与する特定大当りと、小当り抽選に当選することにより生起されることが決定され、前記特定大当りによる大当り遊技と同一開放態様で大入賞口を開放させる小当り遊技を付与するとともに、前記小当り遊技終了後の前記大当り抽選の当選確率を前記小当り抽選の当選時の当選確率に維持する小当りと、を含む複数の種類があり、前記外部端子板には、前記当り情報を出力する出力端子として、前記特定大当り及び前記小当りを除く他の当りの全部又は一部が生起された場合に前記当り情報を出力する特殊当り出力端子を設けたことを要旨とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記外部端子板には、前記当り情報を出力する出力端子として、前記特殊当り出力端子と、小当り以外の当りが生起された場合に前記当り情報を出力する非特殊当り出力端子と、を設けたことを要旨とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の遊技機において、前記大当り抽選に当選したことにより生起される当りによる大当り遊技終了後に図柄変動ゲームの変動時間を短縮させ得る遊技者にとって有利な変短状態を付与する変短状態付与手段を備え、前記変短状態付与手段は、確率変動状態及び変短状態の何れもが付与されていないときに前記特定大当りが生起された場合には、当該特定大当りによる大当り遊技終了後に、前記変短状態を付与しない一方、確率変動状態及び変短状態の何れか一方が付与されているときに前記特定大当りが生起された場合には、当該特定大当りによる大当り遊技終了後に、変短状態を付与するようになっており、前記外部端子板に設けられた前記特殊当り出力端子は、前記特定大当りによる大当り遊技終了後に変短状態が付与される特定大当りが生起された場合には前記当り情報を出力することを要旨とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の遊技機において、前記変短状態付与手段は、確率変動状態が付与されている一方で変短状態が付与されていないときに、大当り抽選に当選して前記特定大当りのうちの第1特定大当りが生起された場合、当該特定大当りによる大当り遊技終了後、第1回数の図柄変動ゲームが実行されるまでの間、前記変短状態を付与し、確率変動状態が付与されている一方で変短状態が付与されていないときに、大当り抽選に当選して前記特定大当りのうちの前記第1特定大当りとは異なる第2特定大当りが生起された場合、当該特定大当りによる大当り遊技終了後、前記第1回数よりも多い第2回数の図柄変動ゲームが実行されるまでの間、前記変短状態を付与することを要旨とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項3又は請求項4に記載の遊技機において、前記当りには、前記特定大当りの他に、大当り抽選に当選することにより生起されることが決定され、前記特定大当りによる大当り遊技よりも遊技者にとって有利な開放態様で大入賞口を開放させる非特定大当りによる大当り遊技を付与する非特定大当りがあり、前記非特定大当りには第1非特定大当りと第2非特定大当りがあり、前記変短状態付与手段は、確率変動状態が付与されているときに前記第1非特定大当りが生起された場合には、当該非特定大当りによる大当り遊技終了後、第1回数又は第1回数よりも多い第2回数の図柄変動ゲームが終了するまでの間、変短状態を付与する一方、確率変動状態が付与されているときに前記第2非特定大当りが生起された場合には、当該非特定大当りによる大当り遊技終了後、前記第2回数の図柄変動ゲームが終了するまでの間、変短状態を付与し、前記外部端子板に設けられた前記特殊当り出力端子は、前記非特定大当りが生起された場合には前記当り情報を出力することを要旨とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、所定回数の図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間確変状態を付与する遊技機であっても、遊技状態が有利な状態である可能性を期待させて遊技を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】パチンコ遊技機及び遊技情報報知装置が備えられた遊技機設置設備を示す説明図。
【図2】遊技盤を示す正面図。
【図3】大当り遊技の種類を説明する説明図。
【図4】大当り当選時における遊技状態の移行態様を説明する説明図。
【図5】パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図。
【図6】変動パターンを示す説明図。
【図7】第3出力端子〜第5出力端子の出力態様を示す説明図。
【図8】(a)は第1の接続パターンにおける大当り中信号及び変短中信号の出力態様を示し、(b)は第2の接続パターンにおける大当り中信号及び変短中信号の出力態様を示す説明図。
【図9】(a)は第1の接続パターンにおける遊技情報報知装置の報知態様を示し、(b)は第2の接続パターンにおける遊技情報報知装置の報知態様を示す説明図。
【図10】第1の接続パターン及び第2の接続パターンにおいてホールコンピュータで得られるデータを比較する説明図。
【図11】第1出力端子〜第7出力端子に出力される制御信号の出力態様を説明するタイミングチャート。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ遊技機に具体化した実施形態について図1〜図11に基づき、説明する。
図1に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機PY(以下、単に「遊技機PY」と示す)は、遊技場の遊技機設置設備(所謂、島設備)WSに設置される。遊技機PYの機体の外郭をなす外枠21の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠22が開放及び着脱自在に組み付けられているとともに、中枠22の前面側には前枠23が開閉及び着脱自在に組み付けられている。また、外枠21の前面側及び中枠22の前面側には、中枠22又は前枠23の開放を検知するための扉開放センサSE(図5に示す)が備えられている。外枠21の前面側に備えられた扉開放センサSEにより中枠22の開閉状態が検知されるようになっており、中枠22の前面側に備えられた扉開放センサSEにより前枠23の開閉状態が検知されるようになっている。本実施形態において、この扉開放センサSEは、前枠23又は中枠22が開放されると、主制御基板30(図5に示す)に前枠23又は中枠22が開放されたことを示す開放信号を出力するようになっている。そして、主制御基板30は、開放信号によって前枠23又は中枠22の開閉状態を検知(管理)している。
【0016】
また、前枠23は、図1に示すように遊技機PYを機正面側から見た場合において、中枠22に重なるように組み付けられている。また、前枠23の裏側には、機内部に配置された遊技盤10を保護するガラスを支持する図示しないガラス支持枠が着脱及び傾動開放可能に組み付けられている。また、遊技盤10は、中枠22に装着されている。また、中枠22には、発射ハンドル24が装着されており、遊技者が発射ハンドル24を操作することにより、遊技球が遊技盤10の遊技領域25に発射されるようになっている。
【0017】
図2に示すように、遊技機PYの遊技盤10のほぼ中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する演出実行手段としての演出表示装置11が配設されている。演出表示装置11には、複数の図柄列(本実施形態では、3列)を変動表示させて行う図柄変動ゲーム(以下、「変動ゲーム」と示す)を含み、該変動ゲームに関連して実行される各種の表示演出が画像表示される。なお、演出表示装置11の変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄、以下、「飾図」と示す)を用いて行われる。
【0018】
また、演出表示装置11の右下には、複数個(本実施形態では、7個)の第1特図発光部を有する第1特別図柄表示装置12aが、演出表示装置11の左下には、複数個(本実施形態では、7個)の第2特図発光部を有する第2特別図柄表示装置12bが、それぞれ配設されている。第1特別図柄表示装置12a又は第2特別図柄表示装置12bでは、特別図柄(以下、「特図」と示す)を変動させて表示する変動ゲームが行われる。特図は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果、小当りか否かの内部抽選(小当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。本実施形態において、変動ゲームは、各表示装置12a,12bにおいて、特図の変動表示が開始されてから確定停止表示される迄を1回として実行される。以下、第1特別図柄表示装置12aで行われる変動ゲームを「第1変動ゲーム(第1図柄変動ゲーム)」と示すことがあり、第2特別図柄表示装置12bで行われる変動ゲームを「第2変動ゲーム(第2図柄変動ゲーム)」と示すことがある。
【0019】
本実施形態において各表示装置12a,12bには、複数種類(本実施形態では、106種類)の特図の中から、大当り抽選の抽選結果又は小当り抽選の抽選結果に対応する1つの特図が選択され、その選択された特図が変動ゲームの終了によって個別に確定停止表示される。106種類の特図は、大当りを認識し得る図柄となる100種類の大当り図柄(大当り表示結果)と、小当りを認識し得る図柄となる5種類の小当り図柄(小当り表示結果)と、はずれを認識し得る図柄となる1種類のはずれ図柄(はずれ表示結果)とに分類される。また、大当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与される。また、小当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者には、小当り遊技が付与される。
【0020】
また、本実施形態において演出表示装置11には、複数の図柄列毎に[1]〜[8]の8種類の数字が飾図として表示されるようになっている。そして、本実施形態において演出表示装置11は、各表示装置12a,12bに比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾図は特図に比較して遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、演出表示装置11に確定停止表示された図柄から当り(大当り及び小当り)又ははずれを認識し得る。
【0021】
そして、演出表示装置11には、各表示装置12a,12bの表示結果に応じた表示結果が表示される。具体的に言えば、第1特別図柄表示装置12a又は第2特別図柄表示装置12bに大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される場合には、原則として、演出表示装置11にも大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される。本実施形態において、飾図による大当り図柄としては、全列の図柄が同一図柄となる図柄組み合わせである(例えば、[222][777]など)。
【0022】
また、第1特別図柄表示装置12a又は第2特別図柄表示装置12bにはずれ図柄が確定停止表示される場合には、原則として、演出表示装置11にもはずれ図柄(はずれ表示結果)が確定停止表示される。本実施形態において、飾図によるはずれ図柄としては、全列の図柄が異なる図柄となる図柄組み合わせ(例えば、[135][246]など)、又は1列の図柄が他の2列の図柄とは異なる図柄となる図柄組み合わせである(例えば、[121][767]など)。
【0023】
また、第1特別図柄表示装置12a又は第2特別図柄表示装置12bに小当り図柄(小当り表示結果)が確定停止表示される場合、演出表示装置11に確変示唆図柄(確変示唆表示結果)が確定停止表示される。また、第1特別図柄表示装置12a又は第2特別図柄表示装置12bに大当りを認識し得る大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される場合でも、演出表示装置11に確変示唆図柄(確変示唆表示結果)が確定停止表示される場合もある。なお、この確変示唆図柄は、大当りの当選確率を低確率状態(本実施形態では、212/65536)から高確率状態(本実施形態では、1695/65536)へ変動させる確率変動状態(以下、「確変状態」と示す)が付与される可能性を示唆する図柄である。本実施形態において、飾図による確変示唆図柄としては、1列の図柄が他の2列の図柄とは異なる図柄となる図柄組み合わせの中でも、所定の図柄組み合わせが該当する(本実施形態では、[676]など)。
【0024】
また、演出表示装置11では、遊技者側から見て左列→右列→中列の順に図柄の変動表示が停止するようになっており、特定の2列(本実施形態では、左列と右列)に同一の図柄が一旦停止表示された場合、リーチ状態が形成される。ここで、一旦停止表示とは、画像表示部GHにおいてゆれ変動状態で表示されている状態であり、画像表示部GHにおいて図柄が確定停止している確定停止表示とは区別される。
【0025】
第1特別図柄表示装置12aの左下には、複数個(本実施形態では、2個)の第1特図保留発光部を有する第1特別図柄保留表示装置13aが配設されている。第1特別図柄保留表示装置13aは、機内部で記憶した第1変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を遊技者に報知する。なお、以下、第1変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を「第1保留記憶数」と示す。第1保留記憶数は、遊技盤10に配設した始動手段(第1始動手段)としての第1始動入賞口14に遊技球が入賞することで「1」加算される一方で、第1変動ゲームの開始により「1」減算される。したがって、変動ゲーム中に第1始動入賞口14へ遊技球が入賞すると、第1保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では、「4」)まで累積される。
【0026】
第2特別図柄表示装置12bの右下方には、複数個(本実施形態では、2個)の第2特図保留発光部を有する第2特別図柄保留表示装置13bが配設されている。第2特別図柄保留表示装置13bは、機内部で記憶した第2変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を遊技者に報知する。なお、以下、第2変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を「第2保留記憶数」と示す。第2保留記憶数は、遊技盤10に配設した始動手段(第2始動手段)としての第2始動入賞口15に遊技球が入賞することで「1」加算される一方で、第2変動ゲームの開始により「1」減算される。したがって、変動ゲーム中に第2始動入賞口15へ遊技球が入賞すると、第2保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では、「4」)まで累積される。
【0027】
また、第2特別図柄保留表示装置13bの右下方には、複数個(本実施形態では、2個)の普図発光部を有する普通図柄表示装置20が配設されている。普通図柄表示装置20では、複数種類の普通図柄を変動させて表示する普通図柄変動ゲームが行われる。普通図柄は、普通当りか否かの内部抽選(普通当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。なお、以下、普通図柄を「普図」と示し、普通図柄ゲームを「普図ゲーム」と示す。また、この普図ゲームにおいても変動ゲームと同じように、遊技盤10に配設した作動ゲート19に遊技球が通過(入球)することで普図用の始動保留球(普図始動保留球)が記憶される。この普図始動保留球の記憶数(普図保留記憶数)は、作動ゲート19への遊技球の通過により、所定の上限数(本実施形態では、「4」)を上限として「1」加算される一方で、普図ゲームの開始により「1」減算される。
【0028】
また、本実施形態において、第1変動ゲームと第2変動ゲームとが同時に実行されないように構成されており、変動ゲーム(第1変動ゲーム又は第2変動ゲーム)が終了した場合に第1保留記憶数と第2保留記憶数とが共に「1」以上であるときには、第2保留記憶数に基づく第2変動ゲームが優先して実行される。また、本実施形態において、変動ゲームと普図ゲームとは同時に実行可能である。
【0029】
演出表示装置11の下方には、遊技球の第1入賞口14aを有する第1始動入賞口14が配設されている。第1始動入賞口14の奥方には入賞した遊技球を検知する第1始動口スイッチSW1(図5に示す)が配設されている。第1始動入賞口14は、入賞した遊技球を第1始動口スイッチSW1で検知することにより、第1変動ゲームの始動条件と予め定めた個数(本実施形態では、3個)の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。なお、本実施形態において、符号Yに示すように遊技球が遊技盤10の右側から転動したときには、遊技盤10の左側から転動したときよりも、第1始動入賞口14に入賞し難くなるように、障害釘等が配設されている。
【0030】
また、第1始動入賞口14の下方には、遊技球の第2入賞口15aを有する第2始動入賞口15が配設されている。第2始動入賞口15は普通電動役物とされ、普通電動役物ソレノイド(図示しない)の作動により開閉動作を行う開閉手段としての開閉羽根16を備えている。第2始動入賞口15は、開閉羽根16の開動作により入口が拡大されて遊技球が入賞し易い開状態(第1状態)とされる一方で、開閉羽根16の閉動作により入口が拡大されずに遊技球が入賞し難い閉状態(第2状態)とされる。そして、第2始動入賞口15の奥方には入賞した遊技球を検知する第2始動口スイッチSW2(図5に示す)が配設されている。第2始動入賞口15は、入賞した遊技球を第2始動口スイッチSW2で検知することにより、第2変動ゲームの始動条件と予め定めた個数(本実施形態では、3個)の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。なお、本実施形態において、遊技球が遊技盤10の右側から転動するときには、遊技盤10の左側から転動するときよりも、第2始動入賞口15に入賞し易くなるように障害釘等が配設されている。
【0031】
また、演出表示装置11の右方には、作動ゲート19が配設されている。作動ゲート19の奥方には、通過した遊技球を検知するゲートスイッチSW4(図5に示す)が配設されている。作動ゲート19は、通過した遊技球をゲートスイッチSW4で検知することにより、普図ゲームの始動条件を付与し得る。普図ゲームは、第2始動入賞口15の開閉羽根16を開状態とするか否かの抽選結果を導出するために行われる演出である。即ち、普通当り抽選に当選すると、開閉羽根16の開放によって第2始動入賞口15に遊技球を入賞させ易くなり、遊技者は、第2変動ゲームの始動条件と賞球を容易に獲得できる機会を得ることができる。
【0032】
また、第2始動入賞口15の下方には、大入賞口ソレノイド(図示しない)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉17を備えた大入賞口18が配設されている。大入賞口18の奥方には、入賞した遊技球を検知するカウントスイッチSW3(図5に示す)が配設されている。特別入賞口としての大入賞口18は、入賞した遊技球を検知することにより、予め定めた個数(例えば、15個)の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。大入賞口18は、大当り遊技中に大入賞口扉17の開動作によって開放されることで遊技球の入賞が許容される。このため、大当り遊技中、遊技者は、賞球を獲得できる機会を得ることができる。なお、本実施形態において、遊技球が遊技盤10の右側から転動するときには、遊技盤10の左側から転動するときよりも、大入賞口18に入賞し易くなるように障害釘等が配設されている。
【0033】
この大当り遊技は、大当り抽選で大当りに当選し、第1特別図柄表示装置12aの第1変動ゲーム又は第2特別図柄表示装置12bの第2変動ゲームで大当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出の終了後には、大入賞口18が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、大入賞口18の開閉が所定回数行われる迄であり、1回のラウンド遊技中に大入賞口18に、規定個数(入賞上限個数)の遊技球が入賞する迄の間、又は規定時間(ラウンド遊技時間)が経過するまでの間、開放される。ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、規定ラウンド数のラウンド遊技が終了すると、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。
【0034】
また、本実施形態の遊技機PYでは、大当りの種類に関係なく、大当り遊技の終了後には、必ず、遊技者に有利な確変状態が付与される(確変突入率100%)。この確変状態では、大当り遊技終了後に、大当りの当選確率が低確率状態(本実施形態では、212/65536)から高確率状態(本実施形態では、1695/65536)に変動する。
【0035】
また、確変状態は、大当り遊技終了後、予め定めた上限回数(本実施形態では、50回)の変動ゲームが行われるまでの間、又は上限回数の変動ゲームが実行されるまでに大当り遊技が付与されるまでの間、付与される。このように、確変状態は、大当り抽選の抽選確率が高確率状態に変動して大当りが生起され易くなるため、遊技者にとって有利であり、遊技者は、確変状態になることを期待しつつ遊技を行っている。
【0036】
また、大当り遊技の終了後には、変動短縮状態(以下、「変短状態」と示す)が付与される場合がある。この変短状態では、変短状態が付与されていない非変短状態と比較して、変動ゲームの変動時間が短縮される場合があり(短縮され得る)、特に、はずれ表示結果が確定停止表示される変動ゲームの変動時間が短縮される場合がある。また、変短状態では、開閉羽根16を開動作させるか否かの抽選結果を導出する普図ゲームの変動時間が、非変短状態と比較して短縮される。また、変短状態では、普図ゲームの普通当りの当選確率が低確率状態(本実施形態では、1125/65536)から高確率状態(本実施形態では、65535/65536)に変動する。また、変短状態では、普通当り抽選に当選した際、非変短状態とは異なる動作パターンで開閉羽根16が開閉動作するようになっている。なお、本実施形態において、非変短状態で普通当り抽選に当選する場合には、開閉羽根16が1回開放し、開放してから300ms経過するまで開放状態を維持するようになっている。その一方で、変短状態で普通当り抽選に当選する場合には、開閉羽根16が3回開放するとともに、1回の開放において開放してから1240msが経過するまで開放状態を維持するようになっている。つまり、開閉羽根16は、変短状態では、非変短状態と比較して、1回の普通当りに対応する合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。このため、変短状態では、開閉羽根16が開放状態に動作し易く、第1変動ゲームよりも第2変動ゲームが実行され易くなる。
【0037】
なお、普通当りとなった場合に開閉羽根16が開放されるが、閉鎖する前であっても、入賞上限個数(例えば、10球)の遊技球が入賞したときには、開閉羽根16は閉鎖するようになっている。同様に、所定回数開放していなくても、入賞上限個数の遊技球が入賞したときには、開閉羽根16は閉鎖するようになっている。また、変短状態は、大当り遊技の種類、当選時における遊技状態に応じて、予め定めた回数(本実施形態では、50回、100回)の変動ゲームが行われるまでの間、又は前記予め定めた回数の変動ゲームが行われるまでに大当り遊技が付与されるまでの間、付与される場合がある。
【0038】
また、このように変短状態が付与されている場合には、開閉羽根16が開動作し易くなる。このため、第1始動入賞口14に遊技球が入賞し難いが、遊技球が遊技盤10の右側から転動するように遊技球を発射させる(所謂、「右打ち」)方が遊技者にとって有利な遊技状態である。その一方で、変短状態が付与されていない場合には、開閉羽根16が開動作し難くなる。このため、第1始動入賞口14に遊技球が入賞するように、遊技球が遊技盤10の左側から転動するように遊技球を発射させる(所謂、「左打ち」)方が遊技者にとって有利な遊技状態である。なお、大当り遊技中は、大入賞口18に入賞し易くするために、遊技球が遊技盤10の右側から転動するように遊技球を発射させる(所謂、「右打ち」)方が遊技者にとって有利である。
【0039】
また、図1に示すように、本実施形態の遊技機PYが設置される遊技機設置設備WSには、遊技機設置設備WSに配置される遊技機PYの上方に位置するように、遊技情報報知装置YHが配設されている。遊技機設置設備WSにおいて、遊技情報報知装置YHは、1台の遊技機PYに対して1台、配設されており、遊技機設置設備WSに配置される遊技機PYに各別に対応付けられている。図1に示すように、遊技情報報知装置YHには、遊技機PYから出力される各種制御信号に基づき発光演出を実行可能な発光部DHが設けられている。また、遊技情報報知装置YHには、所定の大当り遊技が付与されるまでに実行された変動ゲームの回数を表示(報知)するゲーム回数表示領域GKが設けられている。また、遊技情報報知装置YHには、所定の大当り遊技の付与回数を表示(報知)する大当り回数表示領域AKが設けられている。また、遊技情報報知装置YHには、所定の大当り遊技が付与される確率(大当り確率)を表示(報知)する大当り確率表示領域ADが設けられている。また、遊技情報報知装置YHには、遊技機PYから入力した制御信号に基づき演算処理を実行するとともに、発光部DHの発光演出、及び各表示領域GK,AK,ADの表示内容(報知内容)を制御する制御CPUが搭載されている。また、遊技店の管理室などには、ホールコンピュータHCが設置されている(図5に示す)。本実施形態では、遊技情報報知装置YH及びホールコンピュータHCが外部装置となる。遊技情報報知装置YHやホールコンピュータHCなどの外部装置には、入力端子が1又は複数備えられており、遊技機PYから出力される制御信号を前記入力端子より入力することができるようになっている。
【0040】
次に、本実施形態の遊技機PYに規定する大当り遊技について、図3に基づき説明する。
本実施形態の遊技機PYでは、大当り抽選に当選した場合、図3に示す7種類の大当りの中から1つの大当りが決定され、その決定された大当りに対応する大当り遊技が付与されるようになっている。そして、7種類の大当りのうち、何れの大当りが付与されるかは、大当り抽選に当選した場合に決定する特図(大当り図柄)に応じて決定されるようになっている。本実施形態において各表示装置12a,12bに確定停止表示される100種類の特図の大当り図柄は、図3に示すように、特図毎に分類される。なお、図中においては、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示される図柄を「特図1」、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示される図柄を「特図2」と示す。
【0041】
そして、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示される大当り図柄のうち、図柄Aには10種類の大当り図柄が振分けられている。また、図柄Bには23種類の大当り図柄が、図柄Cには1種類の大当り図柄が、図柄Dには6種類の大当り図柄が、図柄Eには10種類の大当り図柄が、図柄Fには20種類の大当り図柄が、図柄Gには30種類の大当り図柄が、それぞれ振分けられている。また、図3に示す図柄Hには、小当り遊技に対応する5種類の特図(小当り図柄)が振分けられている。
【0042】
その一方で、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示される大当り図柄のうち、図柄aには30種類の大当り図柄が、図柄bには70種類の大当り図柄が、それぞれ振り分けられている。また、図3に示す図柄hには、小当り遊技に対応する5種類の特図(小当り図柄)が振分けられている。なお、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示される大当り図柄には、第1特別図柄表示装置12aにおける図柄C〜Gに対応する図柄は規定されていない。
【0043】
図柄Aに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたとき、又は図柄aに分類される大当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定された大当り遊技であり、以下、「16R大当り遊技」と示す。
【0044】
図柄B〜Gに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたとき、又は図柄bに分類される大当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「8回」に設定された大当り遊技である。以下、図柄Bに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたとき、又は図柄bに分類される大当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたときに付与される大当り遊技を「第1特定8R大当り遊技」と示す。また、図柄Dに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたときに付与される大当り遊技を「第2特定8R大当り遊技」と示し、図柄Fに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたときに付与される大当り遊技を「第3特定8R大当り遊技」と示す。また、図柄Cに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されるときに付与される大当り遊技を「第1非特定8R大当り遊技」と示す。また、図柄Eに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されるときに付与される大当り遊技を「第2非特定8R大当り遊技」と示し、図柄Gに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されるときに付与される大当り遊技を「第3非特定8R大当り遊技」と示す。
【0045】
また、第1〜第3特定8R大当り遊技を「特定8R大当り遊技」と示し、第1〜第3非特定8R大当り遊技を「非特定8R大当り遊技」と示す。なお、この非特定8R大当り遊技は、特定8R大当り遊技と比較して同じ規定ラウンド数(「8回」)であるが、特定8R大当り遊技よりも、大入賞口18の合計開放時間が短いため、実質的に少ない賞球を行う大当り遊技である。また、「第1特定8R大当り遊技」が付与される大当りを「第1特定8R大当り」と示し、他の大当りも同じように、「第2非特定8R大当り遊技」が付与される大当りを「第2非特定8R大当り」と示す。なお、他の各種大当りについては説明を省略する。
【0046】
また、16R大当り遊技、特定8R大当り遊技では、オープニング時間として「10(秒)」が、各ラウンド遊技の最大時間として「25(秒)」が、各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)として「2.0(秒)」が、エンディング時間として「9.5(秒)」がそれぞれ設定されている。このように、16R大当り遊技は、1回のラウンド遊技の開放態様が特定8R大当り遊技と同じであり、遊技者に有利な大当り遊技といえる。その一方で、非特定8R大当り遊技では、オープニング時間として「0.02(秒)」が、各ラウンド遊技の最大時間として「0.06(秒)」が、各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)として「1.5(秒)」が、エンディング時間として「2(秒)」がそれぞれ設定されている。なお、図3には図示しないが、これらの大当り遊技では、各ラウンド遊技における大入賞口18の開放回数として「1回」が、1回のラウンド遊技の入賞上限個数として「9球」が、それぞれ設定されている。
【0047】
また、前述したように、大当り図柄の振分によれば、第2変動ゲームでは、第1変動ゲームよりも高い確率で、16R大当り遊技、特定8R大当り遊技が付与され、第1変動ゲームでは、第2変動ゲームよりも高い確率で、非特定8R大当り遊技が付与される。このように、16R大当り遊技、特定8R大当り遊技は、非特定8R大当り遊技よりも合計開放時間が長いため、第2変動ゲームのほうが、第1変動ゲームよりも合計開放時間が長くなる可能性が高く、遊技球の払い出しが多くなる(なり得る)等、有利な大当りとして規定されている。因みに、遊技機PYでは、1分間あたりの遊技球の発射個数が約「100球」に設定されているので、遊技球を1球発射させるために要する時間は、「0.6(秒)」となる。すなわち、非特定8R大当り遊技における1回のラウンド遊技の最大時間(0.06(秒))内に、入賞上限個数となる「9球」の遊技球を発射して、入賞させるのは実質的に困難である。
【0048】
また、大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態を問わず(遊技状態に関係なく)、予め定められた一定の回数(50回)の変動ゲームが終了するまでを上限回数として、確変状態が付与されるようになっている。
【0049】
また、大当り遊技の終了後には、大当り遊技の種類と、大当り抽選の当選時における遊技状態が確変状態、変短状態であるか否かと、に応じて、予め定められた回数の変動ゲームが終了するまでを上限回数(50回、100回)として、変短状態が付与される、又は変短状態が付与されないようになっている。なお、以下、変短状態を継続する上限回数を「変短回数」と示し、変短状態が付与されない場合は特に、変短状態を継続する上限回数が「0回」となる(図3でも「0回」と示す)。
【0050】
また、16R大当り遊技(図柄A)、第1特定8R大当り遊技(図柄B)及び第1非特定8R大当り遊技(図柄C)の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態が非変短状態である場合には、大当り抽選の当選時における遊技状態が確変状態であるか否か、変短状態であるか否かを問わず、変短回数が「100回」となる。
【0051】
また、第2特定8R大当り遊技(図柄D)、第3特定8R大当り遊技(図柄F)、第2非特定8R大当り遊技(図柄E)及び第3非特定8R大当り遊技(図柄G)の終了後でも、大当り抽選の当選時における遊技状態が変短状態である場合、大当り遊技の種類、当選時に確変状態であるか否かを問わず、変短回数が「100回」となる。
【0052】
また、第2特定8R大当り遊技、第3特定8R大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態が非確変状態及び非変短状態である場合には、変短回数が「50回」となる。その一方で、第2非特定8R大当り遊技、第3非特定8R大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態が非確変状態及び非変短状態である場合には、変短回数が「0回」となる。
【0053】
また、第2特定8R大当り遊技、第2非特定8R大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態が確変状態及び非変短状態である場合には、変短回数が「100回」となる。その一方で、第3特定8R大当り遊技、第3非特定8R大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態が非確変状態及び非変短状態である場合には、変短回数が「50回」となる。
【0054】
また、図柄Hに分類される小当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたとき、又は図柄hに分類される小当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたときに付与される小当り遊技では、オープニング時間として「0(秒)」が、エンディング時間として「2.02(秒)」がそれぞれ設定されている。また、小当り遊技では、入賞上限個数(カウント数)として「9球」が、大入賞口18の開放回数として「8回」が、1回の開放時間として「0.06(秒)」が、それら開放の後にはインターバル時間として「1.5(秒)」が、それぞれ設定されている。これにより、小当り遊技において1回の開放から直後の開放までの開閉時間は、「0.06(秒)+1.5(秒)」からなる「1.56(秒)」に設定されていることになる。このように、小当り遊技では、非特定8R大当り遊技におけるラウンド遊技と大入賞口18の開放態様が同じとなるように制御される。
【0055】
また、小当り遊技の終了後には、小当り抽選の当選時における遊技状態が継続されるようになっている。すなわち、小当り遊技の終了後には、小当り抽選の当選時に確変状態が付与されていれば確変状態を継続して付与させる一方、確変状態が付与されていなければ確変状態を付与しない。また、小当り遊技の終了後には、小当り抽選の当選時に変短状態が付与されていれば変短状態を継続して付与させる一方、変短状態が付与されていなければ変短状態を付与しない。
【0056】
次に、本実施形態の遊技機PYにおける遊技状態の移行遷移について、図4に基づき説明する。なお、図4においては、特定8R大当り遊技(図柄B,D,F)、非特定8R大当り遊技(図柄C,E,G)について示し、16R大当り遊技(図柄A)、小当り遊技(図柄H)については省略する。また、大当り遊技の種類としては、第1変動ゲーム、第2変動ゲームに関係なく、大文字の記号で示し、特定8R大当り遊技を丸印で示し、非特定8R大当り遊技を四角印で示し、特定8R大当り遊技、非特定8R大当り遊技の全てを六角形印で示す。
【0057】
まず、第3非特定8R大当り遊技(図柄G)が付与される場合を中心に遊技状態の移行態様について説明する。
図4に示すように、当選時に非確変状態及び非変短状態である場合において、連続して大当りに当選する起点となる1回目の第3非特定8R大当り遊技が付与されたときには、変短回数は変短状態が付与されない「0回」となり、確変状態及び非変短状態となる。
【0058】
次に、当選時に確変状態及び非変短状態である場合において、遊技状態が変化することなく、2回目の第3非特定8R大当り遊技が付与されたときには、変短回数は確変状態の上限回数と同じ「50回」となり、確変状態及び変短状態となる。
【0059】
続いて、当選時に確変状態及び変短状態である場合において、遊技状態が変化することなく、3回目の第3非特定8R大当り遊技が付与されたときには、変短回数は確変状態の上限回数を超える「100回」となり、確変状態及び変短状態となる。
【0060】
このように、第3非特定8R大当り遊技の終了後、予め定められた上限回数(「50回」)の図柄変動ゲームの間で確変状態が必ず付与される。また、第3非特定8R大当りの当選時における遊技状態が非確変状態及び非変短状態である場合、その大当り遊技の終了後に変短状態が付与されず、確変状態及び非変短状態とする。その一方で、第3非特定8R大当りの当選時における遊技状態が確変状態及び非変短状態である場合、その大当り遊技の終了後に変短状態が付与され、確変状態及び変短状態とする。
【0061】
また、第3非特定8R大当りの当選時における遊技状態が、非確変状態及び非変短状態である場合、確変状態及び非変短状態である場合、確変状態及び変短状態である場合の順に、変短回数が段階的に増加される(「0回」、「50回」、「100回」)。特に、変短回数は、第3非特定8R大当りの当選時における遊技状態が、非確変状態及び非変短状態である場合、零回になり、確変状態及び非変短状態である場合、確変状態が付与される上限回数と同じ回数(「50回」)になり、確変状態及び変短状態である場合、確変状態が付与される上限回数を超える回数(「100回」)になる。なお、本実施形態では、確変状態及び変短状態で第3非特定8R大当りに当選した後に、大当りに当選することなく50回の変動ゲームが終了した場合には、非確変状態及び変短状態となる。
【0062】
また、第3非特定8R大当り遊技と大入賞口18の開放態様が同じ第1非特定8R大当り遊技(図柄C)、第2非特定8R大当り遊技(図柄E)、小当り遊技が付与された場合について以下に説明する。
【0063】
当選時に非確変状態及び非変短状態である場合において、第1非特定8R大当り遊技(図柄C)が付与されたときには、第3非特定8R大当り遊技が付与されたときとは異なり、変短回数は確変状態の上限回数を超える「100回」となり、確変状態及び変短状態となる。このように、第1非特定8R大当りの当選時に非確変状態及び非変短状態である場合、確変状態及び非変短状態の段階を飛び越して、確変状態及び変短状態となり、更には、第3非特定8R大当りの当選時に確変状態及び変短状態である場合と同じように変短回数が決定される。
【0064】
また、当選時に確変状態及び非変短状態である場合において、第1非特定8R大当り遊技(図柄C)又は第2非特定8R大当り遊技(図柄E)が付与されたときには、変短回数は確変状態の上限回数を超える「100回」となり、確変状態及び変短状態となる。このように、第1非特定8R大当り又は第2非特定8R大当りの当選時に確変状態及び非変短状態である場合、第3非特定8R大当りの当選時に確変状態及び変短状態である場合と同じように変短回数が決定される。
【0065】
また、当選時に非確変状態及び非変短状態である場合において、小当り遊技が付与されたときには、当選時の遊技状態を継続させることとなる。このため、第3非特定8R大当り遊技が付与されたときと同じように、変短回数は、変短状態が付与されない「0回」となる一方で、確変状態が付与されず、第3非特定8R大当り遊技が付与されたときとは異なり、非確変状態及び非変短状態となる。
【0066】
このように、第1非特定8R大当り、第2非特定8R大当り又は小当りに当選したときには、非確変状態及び非変短状態である場合、確変状態及び非変短状態である場合、確変状態及び変短状態である場合の順に、変短回数が段階的には増加されない。
【0067】
また、第1非特定8R大当り又は第2非特定8R大当りに当選した場合に、第2非特定8R大当り遊技の終了後、予め定められた上限回数の図柄変動ゲームの間で確変状態が付与される一方で、小当りに当選した場合に、小当り遊技の終了後、当選時の遊技状態が維持される。
【0068】
次に、第2特定8R大当り遊技(図柄D)、第2非特定8R大当り遊技(図柄E)が付与される場合を中心に遊技状態の移行遷移について説明する。
第2特定8R大当り遊技が付与される場合、変短回数は、その当選時に(当選時の遊技状態が)非確変状態及び非変短状態であるときには、確変状態の上限回数以下(上限回数を超えない)「50回」となり、当選時に確変状態及び非変短状態であるときには、確変状態の上限回数を超える「100回」となる。
【0069】
また、第2非特定8R大当り遊技が付与される場合、変短回数は、当選時に非確変状態及び非変短状態であるときには、確変状態の上限回数以下の「0回」となり、当選時に確変状態及び非変短状態であるときには、確変状態の上限回数を超える「100回」となる。
【0070】
このように、変短回数は、第2特定8R大当り、第2非特定8R大当りの当選時に非変短状態である場合において、当選時に確変状態であるときには、確変状態の上限回数を超える回数(「100回」)になり、当選時に確変状態ではないときには、上限回数以下か(「0回」又は「50回」)になる。つまり、変短回数は、当選時に非変短状態である場合、当選時に確変状態であるか否かによって変短回数が確変状態の上限回数を超える回数か否かが異なるようになる。なお、本実施形態における「確変状態の上限回数以下の回数」とは、「0回」又は「50回」の何れかである。
【0071】
また、第2特定8R大当り遊技と大入賞口18の開放態様が同じ第1特定8R大当り遊技(図柄B)が付与される場合、変短回数は、その当選時に確変状態であるか否かに関係なく非変短状態であるときには、確変状態の上限回数を超える「100回」となる。
【0072】
また、第2非特定8R大当り遊技と大入賞口18の開放態様が同じ第1非特定8R大当り遊技(図柄C)が付与される場合も、変短回数は、その当選時に確変状態であるか否かに関係なく非変短状態であるときには、確変状態の上限回数を超える「100回」となる。
【0073】
また、第2特定8R大当り遊技と大入賞口18の開放態様が同じ第3特定8R大当り遊技(図柄F)が付与される場合、変短回数は、その当選時に確変状態であるか否かに関係なく非変短状態であるときには、確変状態の上限回数以下の「50回」となる。
【0074】
また、第2非特定8R大当り遊技と大入賞口18の開放態様が同じ第3非特定8R大当り遊技(図柄G)が付与される場合、変短回数は、当選時に非確変状態及び非変短状態であるときには、確変状態の上限回数以下の「0回」となる。その一方で、当選時に確変状態及び非変短状態であるときには、確変状態の上限回数以下の「50回」となる。
【0075】
このように、第3非特定8R大当り遊技が付与される場合、変短回数は、当選時に非変短状態であるときには、当選時に確変状態が付与されているか否かによって、確変状態の上限回数以下で異なる回数(「0回」及び「50回」)になる。
【0076】
また、第2非特定8R大当り遊技と大入賞口18の開放態様が同じ小当り遊技が付与される場合、当選時の遊技状態に関係なく、その遊技状態を継続させることとなり、変短回数は、変短状態が付与されない「0回」となる。
【0077】
このように、変短状態が付与されていない場合において、特定8R大当り遊技(図柄B,D,F)が付与されたときには、大入賞口18の開放態様が同じである。また、同じように、変短状態が付与されていない場合において、非特定8R大当り遊技(図柄C,E,G)、小当り遊技が付与されたときには、大入賞口18の開放態様が同じである。このため、変短回数が確変状態の上限回数を超えるか上限回数以下となるかが、当選時に確変状態が付与されているか否かによって異なるか同じとなるかが、大入賞口18の開放態様からは容易には特定できない。また、大入賞口18の開放態様から、変短回数が確変状態の上限回数を超えるか上限回数以下となるかも容易には特定できない。
【0078】
更には、第2非特定8R大当り遊技、第3非特定8R大当り遊技、小当り遊技が付与される場合、その当選時に非確変状態及び非変短状態である場合には、変短回数が「0回」となる。このため、その大入賞口18の開放態様から、第2非特定8R大当り遊技、第3非特定8R大当り遊技の何れかが付与されたか、小当り遊技が付与されたかも特定できず、確変状態が付与されたか否かも特定できない。
【0079】
また、特定8R大当り遊技、非特定8R大当り遊技が付与されるときに、その当選時に変短状態が付与されている場合には、変短回数は、その当選時に確変状態が付与されているか否かに関係なく、確変状態の上限回数を超えた回数(「100回」)になる。
【0080】
最後に、特定8R大当り遊技(図柄B,D,F)と、非特定8R大当り遊技(図柄C,E,G)が付与される場合を中心に遊技状態の移行態様について説明する。
特定8R大当り遊技、非特定8R大当り遊技では、それぞれ大入賞口18の開放態様が同じとなり、特定8R大当り遊技での大入賞口18の開放態様の方が、非特定8R大当り遊技での大入賞口18の開放態様よりも合計開放時間が長く規定されている。
【0081】
当選時に非確変状態及び非変短状態である場合において、非特定8R大当り遊技が付与されたときには、変短回数は、変短状態が付与されない「0回」か、変短状態が確変状態の上限回数を超える「100回」かになる。また、当選時に非確変状態及び非変短状態である場合において、特定8R大当り遊技が付与されたときには、変短回数は、確変状態の上限回数と同じ「50回」か、確変状態の上限回数を超える「100回」かになる。
【0082】
このように、当選時に非確変状態及び非変短状態である場合において、特定8R大当り遊技が付与されたときと、非特定8R大当り遊技が付与されたときとでは、変短回数が異なる組み合わせとなる。つまり、大入賞口18の開放態様から、変短回数が容易に予測できることとなる。
【0083】
その一方で、当選時に確変状態及び非変短状態である場合において、非特定8R大当り遊技が付与されたときには、変短回数は、確変状態の上限回数と同じ「50回」か、変短状態が確変状態の上限回数を超える「100回」かになる。また、当選時に確変状態及び非変短状態である場合において、特定8R大当り遊技が付与されたときには、変短回数は、確変状態の上限回数と同じ「50回」か、確変状態の上限回数を超える「100回」かになる。
【0084】
このように、当選時に確変状態及び非変短状態である場合において、特定8R大当り遊技が付与されたときと、非特定8R大当り遊技が付与されたときとでは、変短回数が同じ組み合わせとなる。つまり、大入賞口18の開放態様からは、変短回数が容易には予測できないこととなる。
【0085】
したがって、特定8R大当り、非特定8R大当りの当選時に同じように変短状態が付与されていない場合、その当選時に確変状態が付与されていないときには、特定8R大当りと非特定8R大当りとで異なる変短回数になるが、その当選時に確変状態が付与されているときには、同じ変短回数になる。また、同じ変短回数となる場合には、確変状態の上限回数を超える回数(「100回」)と確変状態の上限回数以下の回数(「50回」)との両方が含まれる。
【0086】
また、非特定8R大当り遊技と大入賞口18の開放態様が同じ小当り遊技が付与された場合、当選時の遊技状態を継続させることとなり、変短回数は、変短状態が付与されない「0回」となる。しかし、確変状態が付与されないため、非特定8R大当り遊技が付与されたときとは異なり、非確変状態及び非変短状態となる。このため、非特定8R大当り遊技(又は小当り遊技)の開放態様で大入賞口18が開放されても、その開放態様から確変状態が付与されるか否かが容易には特定できない。
【0087】
なお、本実施形態では、第2特定8R大当り(図柄D)が第1非特定大当りに、第3特定8R大当り(図柄F)が第2非特定大当りに、第2非特定8R大当り(図柄E)が第1特定大当りに、第3非特定8R大当り(図柄G)が第2特定大当りに、それぞれ相当する。また、非確変状態で第1特定大当り又は第2特定大当りに当選した場合の変短回数が第1期間(「0回」又は「50回」)に、非確変状態で第1非特定大当り又は第2非特定大当りに当選した場合の変短回数が、第1期間と同じ又はそれよりも長い第2期間(「50回」又は「100回」)に、それぞれ相当する。また、確変状態で第1特定大当り又は第1非特定大当りに当選した場合の変短回数が、確変状態の上限回数を超える第3期間(「100回」)に、確変状態及び非変短状態で第2特定大当り又は第2非特定大当りに当選した場合の変短回数のうち確変状態の上限回数以下の回数が第4期間(「50回」)に、それぞれ相当する。
【0088】
次に、遊技機PYの制御構成について、図5に基づき説明する。
本実施形態の遊技機PYの機裏側には、遊技機全体を制御する主制御基板30が配設されている。主制御基板30は、遊技機全体を制御するための各種処理を実行するとともに、該処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、統括制御基板31と表示制御基板32とが配設されている。統括制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、表示制御基板32を制御する。表示制御基板32は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、演出表示装置11の表示態様(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの表示画像など)を制御する。また、機裏側には、払出制御基板50が配設されている。払出制御基板50は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、遊技機PYの機裏側に配設されている球払出装置51に賞球としての遊技球を払い出すよう制御する。また、球払出装置51には、遊技球を払い出すことを許容あるいは規制する賞球ソレノイド51aと、当該賞球ソレノイド51aが払い出した遊技球を検出する賞球センサ51bが備えられている。また、賞球センサ51bは、遊技球を検出する毎に、主制御用CPU30a及び払出制御用CPU50aに、検知信号を出力するようになっている。
【0089】
ここで、主制御基板30、統括制御基板31、表示制御基板32及び払出制御基板50の具体的な構成について以下に説明する。
まず、主制御基板30について図5を参照して以下に説明する。
【0090】
主制御基板30には、制御動作を所定の手順で実行する主制御用CPU30aと、主制御用CPU30aのメイン制御プログラムを格納する主制御用ROM30bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30cが設けられている。そして、主制御用CPU30aには、各種スイッチSW1〜SW4が遊技球を検知して出力する検知信号を入力可能に接続されている。また、主制御用CPU30aには、第1特別図柄表示装置12a、第2特別図柄表示装置12b、第1特別図柄保留表示装置13a、第2特別図柄保留表示装置13b、普通図柄表示装置20が接続されている。また、主制御用CPU30aには、扉開放センサSEが、前枠23又は中枠22が開放されていることを検知して出力する開放信号を入力可能に接続されている。また、主制御用CPU30aには、球払出装置51の賞球センサ51bが、当該賞球センサ51bが出力する検知信号を入力可能に接続されている。
【0091】
また、主制御用CPU30aには、遊技機PYの機裏側に配設されている外部端子板40が接続されている。本実施形態における外部端子板40には、第1出力端子GT1〜第7出力端子GT7の7つの出力端子が配設されている。それら出力端子に外部装置の入力端子を配線接続することで、主制御用CPU30aが指示する制御信号(情報)が、遊技機の外部へと出力されるようになっている。そして、外部装置となる遊技情報報知装置YHやホールコンピュータHCの入力端子を、外部端子板40の出力端子に配線接続することで、外部装置は遊技機PYの情報を取得できるようになっている。
【0092】
また、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数、特図振分乱数、及びリーチ判定用乱数の値などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。当り判定用乱数は、大当り抽選(大当り判定)及び小当り抽選(小当り判定)で用いる乱数である。特図振分乱数は、大当り図柄となる特図の決定で用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、大当り抽選で大当りに当選しなかった場合、すなわちはずれの場合にリーチを形成するか否かのリーチ抽選(リーチ判定)で用いる乱数である。また、主制御用RAM30cには、遊技機PYの動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。例えば、主制御用RAM30cには、普図ゲームにおいて普通当りとなるか否かを判定する場合に用いる普通当り判定用乱数が記憶されている。
【0093】
主制御用ROM30bには、メイン制御プログラム、各種の判定値(大当り判定値、及びリーチ判定値など)が記憶されている。大当り判定値は、大当り抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値(0〜65535までの全65536通りの整数)の中から定められている。本実施形態では、非確変状態では大当り判定値として212個の値が設定されており、大当り抽選で当選する確率は65536分の212となり、その一方で、確変状態では大当り判定値として1695個の値が設定されており、大当り抽選で当選する確率は65536分の1695となる。また、リーチ判定値は、はずれを決定する場合にリーチを形成するか否かの内部抽選(リーチ判定)で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値(0〜238までの全239通りの整数)の中から定められている。
【0094】
また、主制御用ROM30bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、変動ゲームが開始してから変動ゲームが終了するまでの間の演出(遊技演出)のベースとなるパターンであって、変動ゲームの変動内容(演出内容)及び変動時間(演出時間)を特定(指定)し得る。本実施形態において、複数種類の変動パターンは、大当り変動用の変動パターン、確変示唆変動用の変動パターン、はずれリーチ変動用の変動パターン及びはずれ通常変動用の変動パターンに概ね分類できる。大当り変動は、16R大当り遊技、特定8R大当り遊技が付与されると決定された場合に行われる変動であり、演出表示装置11では、リーチ演出を経て、変動ゲームが最終的に大当り図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。確変示唆変動は、非特定8R大当り遊技又は小当り遊技が付与されると決定された場合に行われる変動であり、演出表示装置11では、リーチ演出を経て、変動ゲームが最終的に大当り図柄又は小当り図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。はずれリーチ変動は、大当り遊技が付与されないと決定された場合に行われる変動であり、演出表示装置11では、リーチ演出を経て、変動ゲームが最終的にはずれ図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。はずれ通常変動は、大当り遊技が付与されないと決定された場合に行われる変動であり、演出表示装置11では、リーチ演出を経ないで、変動ゲームが最終的にはずれ図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。
【0095】
また、本実施形態では、16R大当り遊技又は特定8R大当り遊技が決定された場合に同じ大当り変動用の変動パターンを決定する。よって、変動ゲームの演出内容から、16R大当り遊技及び特定8R大当り遊技の何れが付与されたかを特定することができないようになっている。また、本実施形態では、非特定8R大当り遊技又は小当り遊技が決定された場合に同じ確変示唆変動用の変動パターンを決定する。よって、変動ゲームの演出内容から、非特定8R大当り遊技及び小当り遊技の何れが付与されたかを特定することができないようになっている。
【0096】
なお、本実施形態では、図6に示すように、変動パターンHP1〜HP8の変動パターンが主制御用ROM30bに記憶されている。変動パターンHP1〜HP4は、遊技状態が非変短状態であるときに決定される変動パターンであり、変動パターンHP1がはずれ通常変動用の変動パターン、変動パターンHP2がはずれリーチ変動用の変動パターンである。また、変動パターンHP3が確変示唆変動用の変動パターン、変動パターンHP4が大当り変動用の変動パターンである。一方、変動パターンHP5〜HP8は、遊技状態が変短状態であるときに決定される変動パターンであり、変動パターンHP5がはずれ通常変動用の変動パターン、変動パターンHP6がはずれリーチ変動用の変動パターンである。また、変動パターンHP7が確変示唆変動用の変動パターン、変動パターンHP8が大当り変動用の変動パターンである。
【0097】
また、図6に示すように、同じ種類の変動パターンであっても、非変短状態時に決定される変動パターンに定められた変動時間(演出時間)は、変短状態時に決定される変動パターンに定められた変動時間(演出時間)よりも長い設定されている。換言すると、同じ種類の変動パターンであっても、変短状態時に決定される変動パターンに定められた変動時間は、非変短状態時に決定される変動パターンに定められた変動時間よりも短い時間が設定されている。例えば、図6に示すように、同じはずれリーチ変動用の変動パターンであっても、変動パターンHP6に定められた変動時間(41.5(秒))は、変動パターンHP2に定められた(62(秒))よりも短い時間が設定されている。
【0098】
次に、統括制御基板31について、図5に基づき説明する。
統括制御基板31には、制御動作を所定の手順で実行する統括制御用CPU31aと、統括制御用CPU31aの統括制御プログラムを格納する統括制御用ROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる統括制御用RAM31cが設けられている。統括制御用RAM31cには、遊技機PYの動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。また、統括制御用CPU31aには、表示制御基板32が接続されている。統括制御用CPU31aは、各種制御コマンドを入力すると、統括制御プログラムに基づいて各種制御を実行する。
【0099】
次に、表示制御基板32について、図5に基づき説明する。
表示制御基板32には、表示制御動作を所定の手順で実行する表示制御用CPU32aと、表示制御用CPU32aの表示制御プログラムを格納する表示制御用ROM32bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる表示制御用RAM32cが設けられている。表示制御用ROM32bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。表示制御用RAM32cには、遊技機PYの表示動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。また、表示制御用CPU32aには、演出表示装置11が接続されている。表示制御用CPU32aは、各種制御コマンドを入力すると、表示制御プログラムに基づいて各種制御を実行する。
【0100】
次に、払出制御基板50について、図5に基づき説明する。
払出制御基板50には、賞球の払出制御動作を所定の手順で実行する払出制御用CPU50aと、適宜書き換えられる賞球として払い出す遊技球の個数(賞球個数)が記憶されている払出制御用RAM50bが設けられている。また、払出制御基板50には、賞球として遊技球を払い出すための球払出装置51が接続されている。そして、払出制御用CPU50aには、球払出装置51の賞球センサ51bが、当該賞球センサ51bが出力する検知信号を入力可能に接続されている。
【0101】
次に、主制御基板30の主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づいて実行する特別図柄入力処理、特別図柄開始処理などの各種処理について以下に説明する。本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期(本実施形態では、4ms)毎に各種処理を実行する。
【0102】
まず、特別図柄入力処理について以下に説明する。
最初に、主制御用CPU30aは、第1始動口スイッチSW1から検知信号を入力しているか否かに基づいて、第1始動入賞口14に遊技球が入賞したか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第1保留記憶数が上限数の「4」未満であるか否かを判定する。また、主制御用CPU30aは、第1始動入賞口14に遊技球が入賞したことを特定した場合、「3個」の遊技球を賞球として払い出すことを指示する第1払出信号を払出制御基板50に出力する。それとともに、主制御用CPU30aは、始動入賞口に遊技球が入賞したことを遊技機PYの外部へ出力するため、外部端子板40の第6出力端子GT6に、1パルス(56(ms))の制御信号を出力する。以下、第6出力端子GT6に出力される制御信号を「始動口入賞信号」と示す。なお、ホールコンピュータHCや遊技情報報知装置YHの入力端子を第6出力端子GT6に配線接続した場合、ホールコンピュータHCや遊技情報報知装置YHは、第6出力端子GT6に出力される始動口入賞信号を入力すると、当該制御信号から始動入賞口14,15に遊技球が入賞したことを特定することができる。
【0103】
第1保留記憶数が「4」未満である場合、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数を「1」加算する。第1保留記憶数を更新(「1」加算)した主制御用CPU30aは、更新後(加算後)の第1保留記憶数を表示するように第1特別図柄保留表示装置13aの表示内容を制御する。次に、主制御用CPU30aは、各種乱数の値(本実施形態では、当り判定用乱数の値など)を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を第1保留記憶数に対応する主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
【0104】
その一方で、第1始動入賞口14に遊技球が入賞しない場合、又は第1始動入賞口14に遊技球が入賞したが第1保留記憶数が「4」未満でない場合、主制御用CPU30aは、第2始動口スイッチSW2から検知信号を入力しているか否かに基づいて、第2始動入賞口15に遊技球が入賞したか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第2保留記憶数が上限数の「4」未満であるか否かを判定する。また、主制御用CPU30aは、第2始動入賞口15に遊技球が入賞したことを特定した場合、「3個」の遊技球を賞球として払い出すことを指示する第1払出信号を払出制御基板50に出力する。それとともに、主制御用CPU30aは、始動入賞口に遊技球が入賞したことを遊技機PYの外部へ出力するため、外部端子板40の第6出力端子GT6に始動口入賞信号を出力する。
【0105】
第2保留記憶数が「4」未満でない場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、第2保留記憶数が「4」未満である場合、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数を「1」加算する。第2保留記憶数を更新(「1」加算)した主制御用CPU30aは、更新後(加算後)の第2保留記憶数を表示するように第2特別図柄保留表示装置13bの表示内容を制御する。次に、主制御用CPU30aは、各種乱数の値(本実施形態では当り判定用乱数の値など)を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を第2保留記憶数に対応する主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
【0106】
次に、特別図柄開始処理について以下に説明する。
最初に、主制御用CPU30aは、変動ゲームの実行中、又は当り遊技中(大当り遊技中及び小当り遊技中)か否かの実行条件を判定する。この判定結果が肯定(変動ゲーム中、又は当り遊技中である)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0107】
その一方で、この判定結果が否定(変動ゲーム中ではなく、かつ当り遊技中ではない)の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第2保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する第2保留判定処理を実行する。第2保留記憶数が「1」以上の場合、第2保留記憶数を「1」減算し、更新後(減算後)の第2保留記憶数を表示するように第2特別図柄保留表示装置13bの表示内容を制御する。そして、主制御用CPU30aは、第2大当り判定処理を実行する。
【0108】
その一方で、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数が「0」である場合、主制御用RAM30cに記憶されている第1保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する第1保留判定処理を実行する。第1保留記憶数が「1」以上の場合、第1保留記憶数を「1」減算し、更新後(減算後)の第1保留記憶数を表示するように第1特別図柄保留表示装置13aの表示内容を制御する。そして、主制御用CPU30aは、第1大当り判定処理を実行する。
【0109】
このように、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数及び第2保留記憶数の両方が「1」以上である場合、第2大当り判定処理を優先して行うことによって、第2変動ゲームを優先的に実行させることとなる。
【0110】
第1大当り判定処理において、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数の値を読み出す。続いて、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数に対応付けられた当り判定用乱数の値と大当り判定値を比較し、両値が一致するか否かの大当り判定をする。なお、本実施形態において、主制御用CPU30aは、変動ゲーム(第1変動ゲーム及び第2変動ゲーム)の大当りの当選確率を、非確変状態では低確率状態(本実施形態では、212/65536)で、確変状態では高確率状態(本実施形態では、1695/65536)で大当り判定を行うこととなる。また、主制御用CPU30aは、確変状態の付与態様を示す確変フラグに「1」が設定されている場合には確変状態であることを特定し、確変フラグに「0」が設定されている場合には非確変状態であることを特定する。
【0111】
この大当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、大当りとなる変動ゲームであることを示す大当りフラグに「1」を設定し、大当りとなる変動ゲームを実行させるための第1大当り時変動処理を実行する。第1大当り時変動処理において主制御用CPU30aは、第1保留記憶数に対応付けられた特図振分乱数の値を主制御用RAM30cから読み出し、該特図振分乱数の値に基づいて、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示させる特図(最終停止図柄)として大当り図柄を決定する。続いて、主制御用CPU30aは、決定した大当り図柄から大当り遊技の種類を特定し、その大当り遊技の種類に対応する変動パターンを決定する。具体的には、主制御用CPU30aは、大当り遊技の種類が16R大当り遊技又は特定8R大当り遊技であると特定した場合、複数種類の大当り変動用の変動パターンの中から変動パターンを選択し、決定する。このとき、本実施形態における主制御用CPU30aは、変短状態の付与態様を示す作動フラグに非変短状態であることを示す値「0」が設定されているときには変動パターンHP4を選択し、作動フラグに変短状態であることを示す値「1」が設定されているときには変動パターンHP8を選択する。その一方で、主制御用CPU30aは、非特定8R大当り遊技であると特定した場合、複数種類の確変示唆変動用の変動パターンの中から変動パターンを選択し、決定する。このとき、本実施形態における主制御用CPU30aは、作動フラグに「0」が設定されているときには変動パターンHP3を選択し、作動フラグに「1」が設定されているときには変動パターンHP7を選択する。そして、主制御用CPU30aは、変動パターンを決定すると特別図柄開始処理を終了する。
【0112】
その一方で、上記大当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数の値と小当り判定値を比較し、両値が一致するか否かの小当り判定をする。なお、本実施形態において、主制御用CPU30aは、変動ゲームの小当り確率を、確変状態であるか否かに関係なく、所定の確率(本実施形態では、327/65536)で、小当り判定を行うこととなる。
【0113】
この小当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、小当りとなる変動ゲームであることを示す小当りフラグに「1」を設定し、小当りとなる変動ゲームを実行させるための第1小当り時変動処理を実行する。第1小当り時変動処理において主制御用CPU30aは、第1保留記憶数に対応付けられた特図振分乱数の値を主制御用RAM30cから読み出し、該特図振分乱数の値に基づいて、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示させる特図として小当り図柄を決定する。続いて、主制御用CPU30aは、複数種類の確変示唆変動用の変動パターンの中から変動パターンを選択し、決定する。このとき、本実施形態における主制御用CPU30aは、作動フラグに「0」が設定されているときには変動パターンHP3を選択し、作動フラグに「1」が設定されているときには変動パターンHP7を選択する。そして、主制御用CPU30aは、変動パターンを決定すると特別図柄開始処理を終了する。
【0114】
その一方で、上記小当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数の値が大当り又は小当りとなる値ではないことからはずれを特定する。このため、主制御用CPU30aは、リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値を比較し、両値が一致するか否かのリーチ判定を行う。
【0115】
このリーチ判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、リーチ判定に当選したことから、はずれリーチ変動となる変動ゲームを実行させるための第1リーチ時変動処理を実行する。第1リーチ時変動処理において主制御用CPU30aは、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定するとともに、複数種類のはずれリーチ変動用の変動パターンの中から変動パターンを選択し、決定する。このとき、本実施形態における主制御用CPU30aは、作動フラグに「0」が設定されているときには変動パターンHP2を選択し、作動フラグに「1」が設定されているときには変動パターンHP6を選択する。そして、主制御用CPU30aは、変動パターンを決定すると特別図柄開始処理を終了する。
【0116】
その一方で、リーチ判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、リーチ判定に当選しなかったことから、はずれ変動となる変動ゲームを実行させるための第1はずれ時変動処理を実行する。第1はずれ時変動処理において主制御用CPU30aは、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定する。続いて、主制御用CPU30aは、複数種類のはずれ通常変動用の変動パターンの中から変動パターンを選択し、決定する。このとき、本実施形態における主制御用CPU30aは、作動フラグに「0」が設定されているときには変動パターンHP1を選択し、作動フラグに「1」が設定されているときには変動パターンHP5を選択する。そして、主制御用CPU30aは、変動パターンを決定すると特別図柄開始処理を終了する。
【0117】
その一方で、第2大当り判定処理において、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数の値を読み出す。続いて、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数に対応付けられた当り判定用乱数の値と大当り判定値を比較し、両値が一致するか否かの大当り判定をする。
【0118】
この大当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、大当りとなる変動ゲームであることを示す大当りフラグに「1」を設定し、大当りとなる変動ゲームを実行させるための第2大当り時変動処理を実行する。第2大当り時変動処理において主制御用CPU30aは、第2保留記憶数に対応付けられた特図振分乱数の値を主制御用RAM30cから読み出し、該特図振分乱数の値に基づいて、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示させる特図(最終停止図柄)として大当り図柄を決定する。続いて、主制御用CPU30aは、決定した大当り図柄から大当り遊技の種類を特定し、その大当り遊技の種類に対応する変動パターンを決定する。具体的には、主制御用CPU30aは、大当り遊技の種類が16R大当り遊技又は特定8R大当り遊技であると特定した場合、大当り変動用の変動パターンの中から変動パターンを選択し、決定する。このとき、本実施形態における主制御用CPU30aは、作動フラグに「0」が設定されているときには変動パターンHP4を選択し、作動フラグに「1」が設定されているときには変動パターンHP8を選択する。なお、第2変動ゲームでは非特定8R大当り遊技には当選しないため、この処理において、主制御用CPU30aは、確変示唆変動用の変動パターンを選択することはない。そして、主制御用CPU30aは、変動パターンを決定すると特別図柄開始処理を終了する。
【0119】
その一方で、上記大当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数の値と小当り判定値を比較し、両値が一致するか否かの小当り判定をする。
この小当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、小当りとなる変動ゲームであることを示す小当りフラグに「1」を設定し、小当りとなる変動ゲームを実行させるための第2小当り時変動処理を実行する。第2小当り時変動処理において主制御用CPU30aは、第2保留記憶数に対応付けられた特図振分乱数の値を主制御用RAM30cから読み出し、該特図振分乱数の値に基づいて、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示させる特図として小当り図柄を決定する。続いて、主制御用CPU30aは、複数種類の確変示唆変動用の変動パターンの中から変動パターンを選択し、決定する。このとき、本実施形態における主制御用CPU30aは、作動フラグに「0」が設定されているときには変動パターンHP3を選択し、作動フラグに「1」が設定されているときには変動パターンHP7を選択する。そして、主制御用CPU30aは、変動パターンを決定すると特別図柄開始処理を終了する。
【0120】
その一方で、上記小当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数の値が大当り又は小当りとなる値ではないことからはずれを特定する。このため、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数に対応付けられたリーチ判定用乱数の値を読み出すとともに、リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値を比較し、両値が一致するか否かのリーチ判定を行う。
【0121】
このリーチ判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、リーチ判定に当選したことから、はずれリーチ変動となる変動ゲームを実行させるための第2リーチ時変動処理を実行する。第2リーチ時変動処理において主制御用CPU30aは、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定するとともに、複数種類のはずれリーチ変動用の変動パターンの中から変動パターンを選択し、決定する。このとき、本実施形態における主制御用CPU30aは、作動フラグに「0」が設定されているときには変動パターンHP2を選択し、作動フラグに「1」が設定されているときには変動パターンHP6を選択する。そして、主制御用CPU30aは、変動パターンを決定すると特別図柄開始処理を終了する。
【0122】
その一方で、リーチ判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、リーチ判定に当選しなかったことから、はずれ変動となる変動ゲームを実行させるための第2はずれ時変動処理を実行する。第2はずれ時変動処理において主制御用CPU30aは、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定する。続いて、主制御用CPU30aは、複数種類のはずれ通常変動用の変動パターンの中から変動パターンを選択し、決定する。このとき、本実施形態における主制御用CPU30aは、作動フラグに「0」が設定されているときには変動パターンHP1を選択し、作動フラグに「1」が設定されているときには変動パターンHP5を選択する。そして、主制御用CPU30aは、変動パターンを決定すると特別図柄開始処理を終了する。
【0123】
その後、特別図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理において決定した決定事項にしたがって生成した制御コマンドを所定のタイミングで統括制御基板31(統括制御用CPU31a)に出力する。具体的に、主制御用CPU30aは、変動パターンを指示するとともに変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを変動ゲームの開始に際して最初に出力する。また、主制御用CPU30aは、特図を指定する特図用の特図指定コマンドを変動パターン指定コマンドの出力後、次に出力する。
【0124】
また、主制御用CPU30aは、特図の確定停止表示に際して全図柄停止コマンドを統括制御基板31に出力する。このとき、主制御用CPU30aは、図柄変動ゲームの実行が終了したことを遊技機PYの外部へ出力するため、外部端子板40の第7出力端子GT7に、1パルス(56(ms))の制御信号を出力する。以下、第7出力端子GT7に出力される制御信号を「ゲーム終了信号」と示す。なお、ホールコンピュータHCや遊技情報報知装置YHの入力端子を第7出力端子GT7に接続した場合、ホールコンピュータHCや遊技情報報知装置YHは、第7出力端子GT7に出力されるゲーム終了信号を入力すると、当該制御信号から変動ゲームが終了したことを特定することができる。また、ホールコンピュータHCや遊技情報報知装置YHにて、ゲーム終了信号を入力した回数をカウントした場合、何回の図柄変動ゲームが実行されたかについて特定することもできる。本実施形態において、ゲーム終了信号がゲーム情報となる。
【0125】
次に、当り遊技に関して主制御用CPU30aが実行する処理について説明する。
主制御用CPU30aは、全図柄停止コマンドを出力した後、大当りフラグに「1」が設定されている場合、最終停止図柄に基づいて特定された種類の大当り遊技の制御を開始し、統括制御用CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。また、主制御用CPU30aは、全図柄停止コマンドを出力した後、小当りフラグに「1」が設定されている場合、小当り遊技の制御を開始し、統括制御用CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。
【0126】
具体的には、主制御用CPU30aは、最初にオープニング演出の実行を指示するオープニングコマンドを出力する。次に、主制御用CPU30aは、オープニング時間の経過後、大当り遊技の場合には、ラウンド遊技を開始させる毎に、ラウンド遊技の開始を指示するラウンドコマンドを出力する。また、主制御用CPU30aは、ラウンド遊技の開始に伴って大入賞口18を開放させるとともに、ラウンド遊技の終了を契機に大入賞口18を閉鎖させる。このとき、主制御用CPU30aは、当り遊技の種類毎に設定されたラウンド遊技中の大入賞口18の開放態様に応じて、大入賞口18を開放及び閉鎖させる。なお、主制御用CPU30aは、オープニング時間の経過後、小当り遊技の場合には、大入賞口18の1回目〜8回目の開放に対応する演出の実行を指示するコマンドを出力する。それとともに、主制御用CPU30aは、小当り遊技に設定された開放態様で大入賞口18を開放及び閉鎖させる。そして、主制御用CPU30aは、最終回のラウンド遊技が終了(小当り遊技の場合、大入賞口18の8回目の開放が終了)すると、インターバル時間の経過後、エンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを出力する。そして、主制御用CPU30aは、大当り遊技の場合、エンディング時間の経過後、大当りフラグに「0」を設定し、大当り遊技を終了させる。一方、主制御用CPU30aは、小当り遊技の場合、エンディング時間の経過後、小当りフラグに「0」を設定し、小当り遊技を終了させる。
【0127】
また、主制御用CPU30aは、カウントスイッチSW3からの検知信号を入力した場合、「15個」の遊技球を賞球として払い出すことを指示する第2払出信号を払出制御基板50に出力する。
【0128】
また、主制御用CPU30aは、大当り遊技の種類に関係なく、大当り遊技の開始時に、確変フラグ、作動フラグ、確変回数及び作動回数をクリアする(「0」を設定する)。この確変回数は、確変状態が付与された回数を計数するためのカウンタであり、作動回数は、変短状態が付与された回数を計数するためのカウンタである。
【0129】
また、主制御用CPU30aは、大当り遊技の終了後に、確変状態を付与する場合には、確変フラグに「1」を設定する一方、確変状態を付与しない場合には、確変フラグに「0」を設定する。
【0130】
また、主制御用CPU30aは、予め定めた回数(本実施形態では、50回)を上限回数として確変状態が付与される場合には、その回数を示す値を確変回数として主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する。また、主制御用CPU30aは、変動ゲーム毎に(変動ゲームの終了時に)確変回数を「1」減算し、当該減算後の値が「0」となると、確変フラグをクリアする(「0」を設定する)。特に、大当り遊技の終了後に、確変状態が付与された場合、主制御用CPU30aは、確変回数に「50」を設定し、変動ゲーム毎に(変動ゲームの終了時に)、「1」減算する。このため、主制御用CPU30aは、50回目の変動ゲームが終了すると、直後の51回目の変動ゲームから確変状態を終了させ、非確変状態とする制御を行うこととなる。なお、この制御は、50回目の変動ゲームにおいてはずれ又は小当りとなった場合に限り行われる。その一方で、50回目の変動ゲームにおいて大当りとなった場合、主制御用CPU30aは、再度、大当り遊技終了後に確変回数に「50」を設定する制御を行うこととなる。
【0131】
また、主制御用CPU30aは、大当り遊技の終了後に、変短状態を付与する場合には、変短状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する一方、変短状態を付与しない場合には、変短フラグに「0」を設定する。
【0132】
また、主制御用CPU30aは、予め定めた回数(本実施形態では、50回又は100回)を上限回数として変短状態が付与される場合には、その回数を示す値を作動回数として主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する。また、主制御用CPU30aは、変動ゲーム毎に(変動ゲームの終了時に)作動回数を「1」減算し、当該減算後の値が「0」となると、作動フラグをクリアする(「0」を設定する)。
【0133】
特に、大当り遊技の終了後に、変短状態が付与された場合、主制御用CPU30aは、変短回数に「50」又は「100」を設定し、変動ゲーム毎に(変動ゲームの終了時に)「1」減算する。このため、主制御用CPU30aは、変短回数として「50」が設定された場合には、50回目の変動ゲームが終了すると、直後の51回目の変動ゲームからは変短状態を終了させる制御を行う。その一方で、主制御用CPU30aは、変短回数として「100」が設定された場合には、50回目の変動ゲームが終了しても、直後の51回目の変動ゲームでも変短状態を継続させ、100回目の変動ゲームが終了すると、直後の101回目の変動ゲームから変短状態を終了させる制御を行う。なお、この制御は、50回目の変動ゲームや100回目の変動ゲームにおいてはずれ又は小当りとなる場合に限り行われる。その一方で、50回目の変動ゲームや100回目の変動ゲームにおいて大当りとなる場合、主制御用CPU30aは、再度、大当り遊技終了後に変短回数に「100」を設定する制御を行うこととなる。このように本実施形態では、主制御用CPU30aが変短状態付与手段として機能する。
【0134】
また、主制御用CPU30aは、オープニングコマンドを出力する際、大当りフラグに「1」が設定されている場合、大当り遊技中であることを遊技機PYの外部へ出力する場合がある。大当り遊技中であることを遊技機PYの外部へ出力する場合、主制御用CPU30aは、大当り遊技中、外部端子板40の第3出力端子GT3〜第5出力端子GT5に、1パルス(56(ms))の制御信号を所定間隔(56(ms))毎に出力する。以下、大当り遊技中に第3出力端子GT3〜第5出力端子GT5に出力される制御信号を「大当り中信号」と示す。なお、大当り中信号が出力される「大当り遊技中」とは、少なくとも大当り遊技において大入賞口18が開閉動作している間の期間を示す。また、本実施形態において、大当り中信号が当り情報となる。
【0135】
本実施形態では、第3出力端子GT3〜第5出力端子GT5に出力される大当り中信号の出力態様がそれぞれ異なる場合がある。具体的には、第3出力端子GT3と第5出力端子GT5に出力される大当り中信号の出力態様は同じである。その一方、第4出力端子GT4に出力される大当り中信号の出力態様は、第3出力端子GT3及び第5出力端子GT5に出力される大当り中信号の出力態様と異なる。以下、第3出力端子GT3〜第5出力端子GT5に出力される大当り中信号の出力態様について、図7に基づき説明する。なお、図7では、主制御用CPU30aが大当り中信号を出力する場合を「○」と示し、大当り中信号を出力しない場合を「×」と示す。
【0136】
図7に示すように、主制御用CPU30aは、図柄A,図柄B,図柄C,図柄D,図柄F,図柄a,図柄bに基づく大当り遊技中、当該特図を確定停止表示させた図柄変動ゲーム実行時の遊技状態に関係なく、第3出力端子GT3〜第5出力端子GT5に大当り中信号を出力する。また、主制御用CPU30aは、図柄E,図柄Gに基づく大当り遊技中、当該大当り遊技当選時の遊技状態が非確変状態及び非変短状態である場合には、第4出力端子に大当り中信号を出力する一方で第3出力端子GT3及び第5出力端子GT5に大当り中信号を出力しない。また、主制御用CPU30aは、図柄E,図柄Gに基づく大当り遊技中、当該大当り遊技当選時の遊技状態が非確変状態及び非変短状態でない場合には、第3出力端子GT3〜第5出力端子GT5に大当り中信号を出力する。
【0137】
すなわち、大当り遊技終了後に変短状態が付与されるときには、当該大当り遊技中、第3出力端子GT3及び第5出力端子GT5に大当り中信号が出力される。その一方で、大当り遊技終了後に変短状態が付与されないときには、当該大当り遊技中、第3出力端子GT3及び第5出力端子GT5に大当り中信号が出力されない。また、非確変状態及び非変短状態時に図柄E又は図柄Gに基づく大当り遊技が付与されたとしても、当該大当り遊技中、第4出力端子GT4には、大当り中信号が出力される。なお、図柄H及び図柄hに基づく小当り遊技中は、大当り遊技でないため、第3出力端子GT3〜第5出力端子GT5に大当り中信号が出力されることはない。
【0138】
なお、ホールコンピュータHCや遊技情報報知装置YHの入力端子を第4出力端子GT4及び第5出力端子GT5の何れかに配線接続した場合、ホールコンピュータHCや遊技情報報知装置YHは、前記出力端子GT4,GT5に出力される大当り中信号を入力すると、当該制御信号から大当り遊技が付与されたことを特定することができる。また、ホールコンピュータHCや遊技情報報知装置YHにて、大当り中信号を入力した回数をカウントした場合、大当り遊技が何回付与されたかについて特定することもできる。また、本実施形態では、第5出力端子GT5が特殊当り出力端子となり、第4出力端子GT4が非特殊当り出力端子となる。
【0139】
また、主制御用CPU30aは、作動フラグに「1」が設定されている場合、変短状態が付与されていることを遊技機PYの外部へ出力するため、変短状態中、外部端子板40の第3出力端子GT3に、1パルス(56(ms))の制御信号を所定間隔(56(ms))毎に出力する。以下、変短状態中に、第3出力端子GT3に出力される制御信号を「変短中信号」と示す。なお、図7に示すように、第3出力端子GT3と同様に大当り中信号を出力する第4出力端子GT4及び第5出力端子GT5には、変短中信号は出力されない。また、図7では、変短中信号を出力する場合を「○」と示し、変短中信号を出力しない場合を「×」と示す。
【0140】
前述のように、本実施形態における第3出力端子GT3に出力される大当り中信号と変短中信号の出力態様(1パルスの制御信号を所定間隔毎に出力する)は同じである。大当り遊技終了後に変短状態が付与される大当り遊技が付与された場合、大当りフラグに「0」を設定してから作動フラグに「1」が設定されるまで処理が、所定間隔(56(ms))の間に実行される。そのため、大当り遊技終了後も、第3出力端子GT3には1パルスの制御信号が所定間隔毎に出力され続けることとなる。
【0141】
一般的に「連荘(れんちゃん)状態」と呼ばれるものは、遊技者にとって有利に変動ゲームを行うことのできる状態(変短状態)と大入賞口18に遊技球を入賞させて賞球を獲得しやすい状態(大当り遊技中)が交互に連続している状態である。つまり、ホールコンピュータHCや遊技情報報知装置YHの入力端子を第3出力端子GT3に配線接続した場合、ホールコンピュータHCや遊技情報報知装置YHは、第3出力端子GT3に出力される変短中信号及び大当り中信号を入力すると、当該制御信号を入力している間、「連荘状態」であることを特定することができる。因みに、一般的に「連荘回数」と呼ばれるものは、「連荘状態」中に付与された大当り遊技の回数を示す。
【0142】
次に、普図ゲームに関する普通図柄入力処理について説明する。
普通図柄入力処理において、主制御用CPU30aは、遊技球が作動ゲート19を通過したと判定した場合、主制御用RAM30cに記憶されている普図保留記憶数が上限数の「4」未満であるか否かを判定する。そして、その判定結果が肯定(普図保留記憶数<「4」)の場合、主制御用CPU30aは、普図保留記憶数を「1」加算し、普図保留記憶数を書き換える。続いて、主制御用CPU30aは、普通当り判定用乱数の値を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を普図保留記憶数に対応付けられた主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定し、普通図柄入力処理を終了する。
【0143】
次に、主制御用CPU30aは、以下のような処理を所定の制御周期(本実施形態では、4ms)毎に実行する。主制御用CPU30aは、まず、普図が変動表示中又は普通当り遊技中ではない場合において、読み出した普図保留記憶数が「0」よりも大きいときには、普図保留記憶数の数を「1」減算し、当該普図保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている普通当り判定用乱数の値を取得する。そして、主制御用CPU30aは、取得した普通当り判定用乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されている普通当り判定値と一致するか否かを判定して普通当り判定を行い、判定結果に対応する普図を、普通図柄表示装置20にて確定停止表示される最終停止図柄として決定する。そして、主制御用CPU30aは、普図の変動表示を開始させるように普通図柄表示装置20の表示内容を制御するなど、普図ゲームに関する各種処理を実行する。
【0144】
そして、主制御用CPU30aは、普通当りを決定した場合、普図ゲームの終了後、普通当り遊技に関する制御を実行する。また、主制御用CPU30aは、普図ゲームが開始したときに変短状態が付与されているか否かによって異なる開放態様にて、開閉羽根16を開放させるよう普通電動役物ソレノイドを制御する。なお、本実施形態において、主制御用CPU30aは、普図ゲームの普通当りの当選確率を、非変短状態では低確率状態(本実施形態では、1125/65536)で、変短状態では高確率状態(本実施形態では、65535/65536)で普通当り判定を行うこととなる。また、主制御用CPU30aは、変短状態が付与されているか否かに応じた普図ゲームの変動パターンを選択し、決定する。これにより、主制御用CPU30aは、変短状態では、非変短状態よりも普図ゲームの変動時間を短くさせるよう制御するとともに、1回の普通当りに対応する合計開放時間を長く開放させるよう制御する。
【0145】
次に、賞球に関する処理について説明する。
主制御用CPU30aは、第1始動口スイッチSW1又は第2始動口スイッチSW2からの検知信号を入力すると、「3個」の遊技球を賞球として払い出すことを指示する第1払出信号を払出制御用CPU50aに出力する。また、主制御用CPU30aは、カウントスイッチSW3からの検知信号を入力すると、「15球」の遊技球を賞球として払い出すことを指示する第2払出信号を払出制御用CPU50aに出力する。
【0146】
また、主制御用CPU30aは、球払出装置51の賞球センサ51bから検知信号を入力すると、主制御用RAM30cに記憶する払出個数を読み出し、1加算する。そして、検知信号の入力を契機に1加算した後の値が「10」に達した場合、主制御用CPU30aは、10個の遊技球が賞球として払い出されたことを遊技機PYの外部へ出力するため、外部端子板40の第2出力端子GT2に、1パルス(56(ms))の制御信号をする。以下、第2出力端子GT2に出力される制御信号を「賞球信号」と示す。なお、ホールコンピュータHCや遊技情報報知装置YHの入力端子を第2出力端子GT2に配線接続した場合、ホールコンピュータHCや遊技情報報知装置YHは、第2出力端子GT2に出力される賞球信号を入力すると、当該制御信号から賞球として遊技球が払い出されたことを特定することができる。なお、ホールコンピュータHCや遊技情報報知装置YHにおいて、第2出力端子GT2に出力される賞球信号を入力した数に、賞球信号が出力されるまでに払い出された賞球の個数(本実施形態では、10個)を乗算した値を、賞球として払い出された遊技球の個数として特定することができる。
【0147】
また、主制御用CPU30aは、賞球センサ51bからの検知信号の入力を契機に1加算した後の値が「10」に達した場合には、当該払出個数をリセットする(「0」を設定する)。一方、賞球センサ51bからの検知信号の入力を契機に1加算した後の値が「10」に達しない場合(「0」〜「9」の場合)、主制御用CPU30aは、加算後の値を払出個数として主制御用RAM30cに記憶する。
【0148】
また、主制御用CPU30aは、扉開放センサSEから出力される開放信号を入力している間、前枠23又は中枠22が開放されていることを遊技機PYの外部へ出力するため、外部端子板40の第1出力端子GT1に、1パルス(56(ms))の制御信号を所定間隔(56(ms))毎に出力する。以下、第1出力端子GT1に出力される制御信号を、「開放状態信号」と示す。
【0149】
次に、各種演出を含む変動ゲームを実行させるために統括制御用CPU31aが実行する制御内容について以下に説明する。
主制御用CPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、統括制御用CPU31aは、統括制御プログラムに基づいて、入力した制御コマンドに応じた制御を行う。また、統括制御用CPU31aは、オープニングコマンドを入力すると、オープニングコマンドを表示制御基板32に出力する。また、統括制御用CPU31aは、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを入力すると、当該ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを表示制御基板32に出力する。また、統括制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該コマンドを表示制御基板32に出力する。また、統括制御用CPU31aは、特図指定コマンドを入力すると、当該コマンドを表示制御基板32に出力する。
【0150】
また、統括制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンド及び特図指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン及び当該特図指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づいて、演出表示装置11に表示させる飾図を決定する。
【0151】
より詳しくは、統括制御用CPU31aは、16R大当り遊技又は特定8R大当り遊技が付与される大当り図柄の場合、飾図を大当り図柄の中から決定する。本実施形態では、大当り図柄として、[111][222][333][444][555][666][777][888]の中から決定する。このように、本実施形態では、16R大当り遊技又は特定8R大当り遊技が決定された場合、大当り図柄から何れかが決定されるため、図柄の種類が同じとなる。このため、図柄から、16R大当り遊技及び特定8R大当り遊技の何れが付与されるかを特定することができないようになっている。
【0152】
また、統括制御用CPU31aは、非特定8R大当り遊技又は小当り遊技が付与される大当り図柄の場合、飾図を確変示唆図柄の中から決定する。このように、本実施形態では、非特定8R大当り遊技又は小当り遊技が決定された場合、確変示唆図柄から何れかが決定されるため、図柄の種類が同じとなる。このため、図柄から、非特定8R大当り遊技及び小当り遊技の何れが付与されるかを特定することができないようになっている。
【0153】
また、統括制御用CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれリーチ変動用の変動パターンが指定された場合、リーチ状態を形成するはずれ図柄の中から飾図を決定する。また、統括制御用CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれ通常変動用の変動パターンが指定された場合、飾図をはずれ図柄の中から決定する。そして、統括制御用CPU31aは、決定した飾図を指定する飾図柄指定コマンドを表示制御基板32に出力する。また、統括制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、当該コマンドを表示制御基板32に出力する。
【0154】
次に、表示制御基板32の表示制御用CPU32aが表示制御プログラムに基づいて実行する各種処理について以下に説明する。
表示制御用CPU32aは、統括制御基板31(統括制御用CPU31a)から制御コマンドを入力すると、表示制御プログラムに基づいて、入力した制御コマンドに応じた制御を行う。具体的には、表示制御用CPU32aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、飾図を変動表示させて変動ゲームを開始させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。そして、表示制御用CPU32aは、全図柄停止コマンドを入力すると、飾図柄指定コマンドで指定された飾図を確定停止表示させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。この制御により、演出表示装置11では変動ゲームが行われる。
【0155】
次に、表示制御用CPU32aは、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、表示制御用CPU32aは、ラウンドコマンドを入力すると、各ラウンド演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、表示制御用CPU32aは、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。
【0156】
次に、払出制御基板50の払出制御用CPU50aが実行する処理について説明する。
払出制御用CPU50aは、主制御用CPU30aから賞球として払い出す遊技球の個数が指示されると、当該個数を、払出制御用RAM50bに記憶されている賞球個数に加算して、当該加算後の値を賞球個数として記憶する。具体的には、払出制御用CPU50aは、第1払出信号を入力すると、賞球個数を読み出し、3加算し、当該加算後の値を賞球個数として記憶する。また、払出制御用CPU50aは、第2払出信号を入力すると、賞球個数を読み出し、15加算し、当該加算後の値を賞球個数として記憶する。
【0157】
また、払出制御用CPU50aは、払出制御用RAM50bに記憶されている賞球個数の値が「0」でない場合(「1」以上である場合)、1球の遊技球を賞球として払い出すように球払出装置51の賞球ソレノイド51aを制御する。また、払出制御用CPU50aは、球払出装置51の賞球センサ51bからの検知信号を入力する毎に、賞球個数を読み出し、1減算して、当該減算後の値を賞球個数として記憶する。
【0158】
ここで、外部装置(ホールコンピュータHCや遊技情報報知装置YH)の入力端子と、外部端子板40の出力端子GT1〜GT7の配線接続例(接続パターン)について説明する。
【0159】
本実施形態では、出力端子GT1〜GT7のうち、少なくとも第3出力端子GT3と第4出力端子GT4を外部装置の入力端子に配線接続するとともに、第5出力端子GT5を外部装置の入力端子に配線接続しない接続パターンを「第1の接続パターン」と示す。また、出力端子GT1〜GT7のうち、少なくとも第3出力端子GT3と第5出力端子GT5を外部装置の入力端子に配線接続するとともに、第4出力端子GT4を外部装置の入力端子に配線接続しない接続パターンを「第2の接続パターン」と示す。
【0160】
まず、第1の接続パターンにて外部端子板40の出力端子を外部装置の入力端子に配線接続したときの大当り中信号と変短中信号の出力態様について、図8(a)に基づき説明する。
【0161】
図8(a)に示すように、外部端子板40の出力端子を第1の接続パターンで外部装置の入力端子と配線接続した場合、遊技機PYにおいて大当り遊技が付与されたとき当該大当り遊技中、第4出力端子GT4に大当り中信号が出力される。また、遊技機PYにおいて、変短状態が付与されているときには、第3出力端子GT3に変短中信号が出力される。
【0162】
そのため、外部装置は、第4出力端子GT4に出力される制御信号を入力すると大当り遊技中であることを認識することができ、第3出力端子GT3に出力される制御信号を入力すると大当り遊技中又は変短状態が付与されていること(連荘中であること)を認識できる。また、第1の接続パターンにて外部端子板40の出力端子を外部装置の入力端子に配線接続する場合、外部装置は、第3出力端子GT3から制御信号を入力している一方で、第4出力端子GT4から制御信号を入力しない場合には変短状態が付与されていること(大当り遊技中でないこと)を認識できる。
【0163】
次に、第2の接続パターンにて外部端子板40の出力端子を外部装置の入力端子に配線接続したときの大当り中信号と変短中信号の出力態様について、図8(b)に基づき説明する。
【0164】
図8(b)に示すように、外部端子板40の出力端子を第2の接続パターンで外部装置の入力端子と配線接続した場合、遊技機PYにおいて非確変状態及び非変短状態において図柄E,図柄Gに基づく大当り遊技が付与されたときの当該大当り遊技を除く種類の大当り遊技中、第5出力端子GT5に大当り中信号が出力される。また、遊技機PYにおいて変短状態が付与されているときには、第3出力端子GT3に変短中信号が出力される。
【0165】
そのため、外部装置は、第5出力端子GT5に出力される制御信号から大当り遊技(非確変状態及び非変短状態に図柄E,図柄Gに基づく大当り遊技が付与されたとき以外の大当り遊技)中であることを認識することができる。また、外部装置は、第3出力端子GT3に出力される制御信号から大当り遊技中又は変短状態が付与されていること(連荘中であること)を認識できる。また、第2の接続パターンにて外部端子板40の出力端子を外部装置の入力端子に配線接続する場合、外部装置は、第3出力端子GT3から制御信号を入力している一方で、第5出力端子GT5から制御信号を入力しない場合には変短状態が付与されていること(大当り遊技中でないこと)を認識できる。
【0166】
本実施形態における遊技情報報知装置YHには、第1入力端子〜第3入力端子の3つの入力端子が配設されている。そして、遊技情報報知装置YHの各入力端子を第1の接続パターンにて外部端子板40の出力端子と配線接続する場合、第1入力端子と第3出力端子GT3、第2入力端子と第4出力端子GT4、第3入力端子と第7出力端子GT7がそれぞれ配線接続される。また、遊技情報報知装置YHの各入力端子を第2の接続パターンにて外部端子板40の出力端子と配線接続する場合、第1入力端子と第3出力端子GT3、第2入力端子と第5出力端子GT5、第3入力端子と第7出力端子GT7がそれぞれ配線接続される。
【0167】
そして、遊技情報報知装置YHが第1入力端子から1パルスの制御信号を入力すると、発光部DHが発光するようになっている。また、遊技情報報知装置YHが第2入力端子からの1パルスの制御信号を所定間隔(56(ms))以上の間隔をあけて入力した場合(大当り中信号の入力を開始した場合)、大当り遊技が付与されたことを認識し、大当り回数表示領域AKに表示される大当り回数が1加算されて表示されるようになっている。また、遊技情報報知装置YHが第3入力端子からの1パルスの制御信号を入力すると、変動ゲームが終了したことを認識し、ゲーム回数表示領域GKに表示されるゲーム回数が1加算されて表示される。また、遊技情報報知装置YHが大当り回数表示領域AKにて表示する大当り回数に1を加算する際には、ゲーム回数表示領域GKに表示されるゲーム回数がリセットされる(「0回」と表示される)。また、遊技情報報知装置YHでは、第3入力端子からの1パルスの制御信号を入力する毎に、当該制御信号を入力した回数(総回数)をカウントしている。そして、カウントする総回数を、大当り回数表示領域AKにて表示する大当り回数の値で除算した値(小数点以下を切り捨てた値)を分母とし、分子を「1」とする大当り確率が、大当り確率表示領域ADに表示される。なお、大当り回数表示領域AKにて表示する大当り回数の値が「0」のとき、つまり、遊技機PYにおいて一度も大当り遊技が付与されていないとき(第2の接続パターンの場合、実際には、大当り遊技が付与されている場合もある)、大当り確率表示領域ADには「?」と表示させる。なお、ゲーム回数表示領域GKにて表示されるゲーム回数が、「当りが生起されるまでに実行された図柄変動ゲームの回数」に相当する。
【0168】
ここで、第1の接続パターンにて外部端子板40の各出力端子と遊技情報報知装置YHの入力端子を配線接続した場合と、第2の接続パターンにて外部端子板40の各出力端子と遊技情報報知装置YHの入力端子を配線接続した場合における遊技情報報知装置YHの報知態様について、図9に基づき説明する。なお、第1の接続パターンにて外部端子板40の各出力端子と遊技情報報知装置YHの入力端子を配線接続したときの、遊技情報報知装置YHにおける報知態様は図9(a)に示す。また、第2の接続パターンにて外部端子板40の各出力端子と遊技情報報知装置YHの入力端子を配線接続したときの、遊技情報報知装置YHにおける報知態様は図9(b)に示す。
【0169】
なお、遊技が開始される最初の遊技時点YJ11,YJ21において、総回数は1000回であって、大当り回数は10回であるものとする。その結果、遊技時点YJ11,YJ12における遊技情報報知装置YHの大当り確率表示領域には「1/100」と表示される。また、遊技時点YJ11,YJ21において、ゲーム回数は100回であるものする。また、遊技時点YJ11,YJ21における遊技状態は、非確変状態及び非変短状態であるものとする。また、遊技時点YJ12,YJ22において、図柄Gに基づく大当り遊技が付与されたものとする。
【0170】
図9(a)における遊技時点YJ11から20回目の変動ゲームにおいて図柄Gに基づく大当り遊技が付与されると、遊技情報報知装置YHにおける大当り回数表示領域AKにおける大当り回数が11回と表示される。それとともに、遊技情報報知装置YHにおけるゲーム回数表示領域GKに表示されるゲーム回数はリセットされる。なお、遊技時点YJ12における総回数は1020回となる。非確変状態及び非変短状態において図柄Gに基づく大当り遊技が付与されたとき、当該大当り遊技中は小当り遊技中と同じ開放態様で大入賞口18が開放される。その一方で、ゲーム回数表示領域GKのゲーム回数がリセットされるとともに大当り回数表示領域AKの大当り回数が更新される。そのため、遊技情報報知装置YHの報知態様から、非特定8R大当り遊技が付与されたことを認識させることができる。つまり、ゲーム回数が「50回」となるまで(遊技時点YJ13)の間、確変状態が付与されることを遊技者に認識させることができる。これにより、遊技者は確変状態が付与されたことを認識して遊技を行うことができる。
【0171】
図9(b)における遊技時点YJ21から20回目の変動ゲームにおいて図柄Gに基づく大当り遊技が付与されると、遊技情報報知装置YHにおける大当り回数表示領域AKの大当り回数、及びゲーム回数表示領域GKのゲーム回数は変更されない。なお、遊技時点YJ22における総回数は、遊技時点YJ12における総回数と同じ1020回である。図9(b)では、ゲーム回数がリセットされることや大当り回数が更新されることがないため、小当り遊技と非特定8R大当り遊技の何れが付与されたかについて、遊技情報報知装置YHの報知態様からは特定できない。そのため、遊技者は、少なくとも50回の変動ゲームが実行されるまで(遊技時点YJ23)、確変状態が付与されたことを期待して遊技を継続することとなる。
【0172】
本実施形態におけるホールコンピュータHCには6つの入力端子が備えられている。そして、ホールコンピュータHCの入力端子を第1の接続パターンにて外部端子板40の出力端子と配線接続する場合、ホールコンピュータHCの6つの入力端子が、外部端子板40の第5出力端子GT5以外の出力端子GT1〜GT4,GT6,GT7と一対一で配線接続される。また、ホールコンピュータHCの入力端子を第2接続パターンにて外部端子板40の出力端子と配線接続する場合、ホールコンピュータHCの6つの入力端子が、外部端子板40の第4出力端子GT4以外の出力端子GT1〜GT3,GT5〜GT7と一対一で配線接続される。
【0173】
ホールコンピュータHCは、遊技情報報知装置YHと同様に、入力端子を外部端子板40の出力端子と第1の接続パターンにて配線接続する場合、第4出力端子GT4(第2の接続パターンの場合、第5出力端子GT5)に出力される大当り中信号の入力を開始した回数をカウントすることで大当り遊技が付与された回数を認識できる。ホールコンピュータHCは、第4出力端子GT4(第2の接続パターンの場合、第5出力端子GT5)に出力される大当り中信号を入力している間に、第2出力端子GT2に出力された賞球信号を入力した回数に、10(賞球信号の出力契機となる遊技球の個数)を乗算した値から、大当り遊技中に払い出された遊技球の個数を認識できる。
【0174】
また、ホールコンピュータHCは、大当り遊技中に第6出力端子GT6に出力された始動口入賞信号を入力した回数に「3(始動入賞口14,15に遊技球が入賞したときの賞球の数)」を乗算した値から、大当り遊技中に始動入賞口14,15へ遊技球が入賞したことによって賞球として払い出された遊技球の個数を特定することができる。そして、ホールコンピュータHCは、大当り遊技中に払い出された遊技球の個数から、大当り遊技中に始動入賞口14,15へ遊技球が入賞したことによって賞球として払い出された遊技球の個数を減算した値から、大当り遊技中に大入賞口18へ遊技球が入賞したことよって賞球として払い出された遊技球の個数を認識できる。
【0175】
また、ホールコンピュータHCは、第3出力端子GT3に出力された制御信号(大当り中信号及び変短中信号)を入力している間に、第2出力端子GT2に出力された賞球信号を入力した回数に10(賞球信号の出力契機となる遊技球の個数)を乗算した値から、「連荘状態」中に賞球として払い出された遊技球の個数を認識できる。また、ホールコンピュータHCは、第1出力端子GT1に出力された開放状態信号を入力すると、遊技機PYにおいて中枠22又は前枠23が開放されていることを認識できる。
【0176】
以下、第1接続パターンにて外部端子板40の出力端子をホールコンピュータHCの入力端子と配線接続した場合、及び第2接続パターンにて外部端子板40の出力端子をホールコンピュータHCの入力端子と配線接続した場合において、ホールコンピュータHCにて得られるデータ(情報)の比較を、図10に基づき説明する。
【0177】
図10に示すように、遊技機PYにおける通常(非確変状態)の大当り抽選の当選確率をX1とする。なお、本実施形態における遊技機PYにおける通常の大当り抽選の当選確率は、212/65536(約1/309.1)である。
【0178】
第1の接続パターンにて外部端子板40の出力端子とホールコンピュータHCの入力端子を配線接続した場合、ホールコンピュータHCにて得られる大当り抽選の当選確率(大当り遊技が付与される確率)となるX2は、X1よりも高い確率となる。なぜなら、通常の大当り抽選の当選確率よりも高確率となる確変状態時において大当り遊技が付与される確率がX2には含まれるため、必然的にX1よりもX2は高い確率となる。一方で、第2の接続パターンにて外部端子板40の出力端子とホールコンピュータHCの入力端子を配線接続した場合、ホールコンピュータHCにて得られる大当り抽選の当選確率(大当り遊技が付与される確率)となるX3は、X1よりも低い確率となる。なぜなら、遊技機PYにおける大当り抽選に当選して大当り遊技が付与されたとしても大当り遊技が付与されたことが遊技機PYの外部へ出力されない場合(遊技機PYにおいて非確変状態及び非変短状態時に図柄E,図柄Gに基づく大当り遊技が付与された場合)があるからである。なお、第1の接続パターンにて外部端子板40の出力端子と遊技情報報知装置YHの入力端子を配線接続した場合、X2に近い値が遊技情報報知装置YHの大当り確率表示領域ADに表示される。また、第2の接続パターンにて外部端子板40の出力端子と遊技情報報知装置YHの入力端子を配線接続した場合、X3に近い値が遊技情報報知装置YHの大当り確率表示領域ADに表示される。また、本実施形態における遊技機PYにおいて、X2の値は約1/248、X3の値は約1/359に近い値になる。
【0179】
また、遊技機PYにおいて連荘状態の開始となり得る大当り遊技中に賞球として払い出される遊技球の個数(初当り期待数)として得られるデータは、第1の接続パターンで各出力端子と入力端子を配線接続した場合と、第2の接続パターンで各出力端子と入力端子を配線接続した場合と、で異なる。なお、ホールコンピュータHCは、第3出力端子GT3に出力される制御信号と、第4出力端子GT4(第2の接続パターンの場合、第5出力端子GT5)に出力される制御信号の入力を開始したときに付与された大当り遊技が連荘状態の開始となる大当り遊技であることを認識できる。第1の接続パターンにて各出力端子と入力端子を配線接続した場合の初当り期待数となるY1は、第2の接続パターンにて各出力端子と入力端子を配線接続した場合の初当り期待数となるY2よりも少なくなる。なぜなら、第1の接続パターンにて各出力端子と入力端子を配線接続した場合には、非確変状態及び非変短状態時に獲得できる賞球の個数が少ない図柄E,図柄Gに基づく大当り遊技が連荘状態の開始となり得る大当り遊技とされるため、初当り期待数の平均が少なくなる。換言すると、第2の接続パターンにて各出力端子と入力端子を配線接続した場合には、大当り遊技中に賞球として獲得できる遊技球の個数が少ない大当り遊技が連荘状態の開始となり得る大当り遊技とされない場合があるため、初当り期待数の平均が多くなる。
【0180】
同様に、「連荘状態」中に賞球として払い出される遊技球の個数(連続大当り期待数)は、第1の接続パターンにて各出力端子と入力端子を配線接続した場合と、第2の接続パターンにて各出力端子と入力端子を配線接続した場合と、で異なる。具体的には、第1の接続パターンにて各出力端子と入力端子を配線接続した場合の連続大当り期待数となるZ1は、第2の接続パターンにて各出力端子と入力端子を配線接続した場合の連続大当り期待数となるZ2よりも少なくなる。第1の接続パターンにて各出力端子と入力端子を配線接続した場合には、非確変状態及び非変短状態時に図柄E,図柄Gに基づく大当り遊技が付与されたときも当該大当り遊技の開始から終了までが、連荘状態が開始してから終了するまでと認識されるため、大当り期待数の平均が少なくなる。
【0181】
このように、第1の接続パターンにて各出力端子と入力端子を配線接続する場合と、第2の接続パターンにて各出力端子と入力端子を配線接続する場合とで、ホールコンピュータHCにて得られるデータ(情報)が異なるため、遊技場は、取得したいデータを得るための接続パターンにて各出力端子と入力端子を配線接続する。すなわち、遊技場が取得したいデータを得るために複数の接続パターンから各出力端子と入力端子の接続パターンを選択することができる。
【0182】
最後に、外部端子板40の第1出力端子GT1〜第7出力端子GT7に出力される制御信号について、図11に基づき改めて説明する。
図11に示すように、中枠22(又は、前枠23)が時間T1の間だけ開放されると、時間T1の間だけ、第1出力端子GT1に1パルスの制御信号が所定間隔毎に出力される。
【0183】
また、タイミングt11,t12,t13,t14において第1始動入賞口14(又は、第2始動入賞口15)へ遊技球が入賞すると、各タイミングにおいて第6出力端子に1パルスの制御信号が出力される。なお、タイミングt11及びタイミングt14において第1始動入賞口14に遊技球が入賞したことを契機に実行される変動ゲーム(以下、「第1回目の変動ゲーム」、「第4回目の変動ゲーム」と示す)は、はずれの変動ゲームであるものとする。また、タイミングt12及びタイミングt13において第1始動入賞口14に遊技球が入賞したことを契機に実行される変動ゲーム(以下、「第2回目の変動ゲーム」、「第3回目の変動ゲーム」と示す)は、大当りの変動ゲームであるものとする。また、第2回目の変動ゲーム終了後には、第3非特定8R大当り遊技(図柄Gに基づく大当り遊技)が付与されるものとする。また、第3回目の変動ゲーム終了後には、16R大当り遊技が付与されるものとする。なお、第2回目の変動ゲーム開始時の遊技状態は、非確変状態及び非変短状態であるものとする。
【0184】
また、変動ゲームが終了する毎に、第7出力端子GT7に1パルスの制御信号が出力される。例えば、第1回目の変動ゲームの終了後、第2回目の変動ゲームの変動時間T2後に、第7出力端子GT7に1パルスの制御信号が出力される。本実施形態において、変短状態が付与されていないときの確変示唆変動用の変動パターンの変動時間は23(秒)であるため、図11に示す変動時間T2は23(秒)以上となる。
【0185】
第2回目の変動ゲームの終了後には、前提の通り、第3非特定8R大当り遊技が付与される。そのため、第2回目の変動ゲーム終了後には、大当り遊技中(時間T3)、第4出力端子GT4に1パルスの制御信号が所定間隔毎に出力される。なお、非確変状態及び非変短状態時に第3非特定8R大当り遊技の付与が決定されたため、当該大当り遊技中、第3出力端子GT3及び第5出力端子GT5に制御信号が出力されない。
【0186】
また、第3回目の変動ゲーム終了後には、前提の通り、16R大当り遊技が付与される。そのため、第3回目の変動ゲーム終了後には、大当り遊技中(時間T4)、第3出力端子GT3〜第5出力端子GT5に1パルスの制御信号が所定間隔毎に出力される。
【0187】
また、16R大当り遊技終了後には変短状態が付与されるため、16R大当り遊技終了後から変短状態が付与されている間(時間T5)、第3出力端子GT3に、1パルスの制御信号が所定間隔毎に出力される。また、賞球として10球の遊技球が払い出される毎に、第2出力端子GT2に1パルスの制御信号が出力される(タイミングt21,t22,t23)。
【0188】
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)小当り遊技中の大入賞口18の開放態様と、特定大当りによる大当り遊技(第2非特定8R大当り遊技及び第3非特定8R大当り遊技)中の大入賞口18の開放態様と同一である。そのため、大入賞口18の開放態様から、小当り遊技と特定大当りによる大当り遊技の何れが付与されたかについて特定することができない。また、外部端子板40には、特殊当り出力端子(第5出力端子GT5)が設けられており、当該特殊当り出力端子からは特定大当り及び小当りを除く他の当りの全部又は一部が生起された場合には当り情報(大当り中信号)が出力される。すなわち、小当りが生起された場合であっても、特定大当りが生起された場合であっても、特殊当り出力端子からは当り情報が出力されない。その結果、特殊当り出力端子に出力される当り情報の出力態様からも、小当り遊技と特定大当りによる大当り遊技の何れが付与されたかについて特定することができない。
【0189】
また、外部装置(ホールコンピュータHCや遊技情報報知装置YH)を特殊当り出力端子に配線接続した場合、特定当り及び小当りが生起されても、当該当りが生起された外部装置は認識しない。そのため、外部装置がカウントする当りが生起されるまでに実行された変動ゲームの回数(ゲーム回数)が、確変状態が付与される上限回数(本実施形態では、50回)以下の回数でなくても、特定大当りによる大当り遊技終了後から確変状態が付与される上限回数を超える回数の変動ゲームが実行されたかについて特定できない。つまり、外部装置がカウントする当りが生起されるまでに実行された変動ゲームの回数が、確変状態が付与される上限回数を超える回数であっても、確変状態が付与されていることを期待させて遊技を行わせることができる。つまり、遊技店側としては、外部装置を特殊当り出力端子に配線接続する場合、特定大当りによる大当り遊技及び小当り遊技が付与された場合にも当り情報を出力する端子を設け、当該端子に外部装置を配線接続する場合と比較して、稼働率が向上することを期待できる。
【0190】
(2)外部端子板40には、特殊当り出力端子(第5出力端子GT5)の他に、小当り以外の当りが生起された場合に当り情報(大当り中信号)を出力する非特殊当り出力端子(第4出力端子GT4)を設けた。外部装置を特殊当り出力端子と接続する場合、外部装置がカウントする当りが生起されるまでに実行された変動ゲームの回数がリセットされる確率は、特定大当り及び小当り以外の当りの全部又は一部が生起される確率となる。そのため、遊技店がその確率(特定大当り及び小当り以外の当りの全部又は一部が生起される確率)を知りたい場合には、外部装置を特殊当り出力端子に配線接続することで知ることができる。
【0191】
一方で、外部装置を非特殊当り出力端子に配線接続する場合、外部装置がカウントする当りが生起されるまでに実行された変動ゲームの回数がリセットされる確率は、小当り以外の当りが生起される確率となる。そのため、遊技店がその確率(小当り以外の当りが生起される確率)を知りたい場合には、外部装置を非特殊当り出力端子に配線接続することで知ることができる。このように、外部端子板40に複数種類の当り出力端子を設けることで、遊技店が外部装置を配線接続する当り出力端子の種類を選択でき、遊技店が知りたい種類の情報を容易に得ることができるので、データ収集の幅(自由度)が広がる。
【0192】
(3)特定大当りによる大当り遊技(第2非特定8R大当り遊技及び第3非特定8R大当り遊技)終了後に変短状態が付与される場合には、変短状態の付与態様から特定大当りが生起されたこと(小当りが生起されていないこと)が特定できてしまう。そのため、特殊当り出力端子(第5出力端子GT5)からの当り情報(大当り中信号)の出力態様で、小当り遊技と特定大当りによる大当り遊技の何れが付与されたかについて秘匿する必要性がなくなる。その結果、特定大当りによる大当り遊技が付与された場合であっても、当該大当り遊技終了後に変短状態が付与されるときには、特殊当り出力端子に当り情報が出力されるようにした。これにより、外部装置がカウントする当りが生起されるまでに実行された変動ゲームの回数によって確変状態が付与されたことが報知されるので、遊技者の興趣を向上させることができる。
【0193】
(4)外部装置を特殊当り出力端子(第5出力端子GT5)に接続した場合、確変状態及び非変短状態時に、特定大当りのうちの第1特定大当りによる大当り遊技(第3非特定8R大当り遊技)と、第2特定大当りによる大当り遊技(第2非特定8R大当り遊技)の何れが付与されたかによって変短状態が付与される期間(ゲーム回数)を異ならせた。これにより、特殊当り出力端子に出力される当り情報(大当り中信号)の出力態様からは、特定大当りによる大当り遊技終了後に、変短状態がどれだけ付与されるかについて秘匿することができる。また、遊技者には、変短状態がどれだけ付与されるかについて注目させることができる。
【0194】
(5)非特定大当りによる大当り遊技(第2特定8R大当り遊技及び第3特定8R大当り遊技)が付与された場合には、特殊当り出力端子(第5出力端子GT5)に当り情報(大当り中信号)が出力される。確変状態が付与されているとき、第1非特定大当りによる大当り遊技(第3特定8R大当り遊技)が付与されたとき、当該大当り遊技終了後には、第1回数(本実施形態では、50回)又は第2回数(本実施形態では、100回)の変動ゲームが実行されるまで変短状態が付与される。一方で、確変状態が付与されているとき、第2非特定大当りによる大当り遊技(第2特定8R大当り遊技)が付与されたとき、当該大当り遊技終了後には、第2回数の変動ゲームが終了するまで変短状態が付与される。そのため、確変状態が付与されているとき非特定大当りによる大当り遊技が付与されても、当該大当り遊技終了後に変短状態がどれだけ付与されるかについて秘匿することができる。また、特殊当り出力端子に出力される当り情報の出力態様も同じであるため、特殊当り出力端子に出力される当り情報の出力態様からも変短状態がどれだけ付与されるかについて秘匿することができる。また、遊技者には、変短状態がどれだけ付与されるかについて注目させて楽しませることができる。
【0195】
(6)非特定大当りによる大当り遊技(第2特定8R大当り遊技及び第3特定8R大当り遊技)よりも遊技者にとって不利な特定大当りよる大当り遊技(第2非特定8R大当り遊技及び第3非特定8R大当り遊技)が付与された場合であっても、有利な非特定大当りによる大当り遊技終了後よりも、変短状態が付与される期間(回数)が長くなる可能性を遊技者に期待させることができる。
【0196】
尚、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記実施形態において、第1特定8R大当り遊技又は第1非特定8R大当り遊技終了後、その当選時に確変状態が付与されているか否か、又は当選時に変短状態が付与されるか否かに応じて、変短状態が付与される回数を異ならせても良い。
【0197】
・上記実施形態において、第2特定8R大当り(図柄D)又は第2特定8R大当り(図柄E)の当選時に確変状態が付与されているときに、変短回数が確変状態の上限回数以下の回数となっても良い。
【0198】
・上記実施形態において、第2特定8R大当り(図柄D)又は第2特定8R大当り(図柄E)の当選時に変短状態時であり、確変状態が付与されているか否かにより、変短回数が確変状態の上限回数を超える回数であるか上限回数以下の回数であるかを異ならせても良い。
【0199】
・上記実施形態において、特定大当りによる大当り遊技(第2特定8R大当り遊技及び第3特定8R大当り遊技)終了後には、その当選時の遊技状態に関係なく変短状態を付与しないようにしても良い。この場合、第3出力端子GT3及び第5出力端子GT5に、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、特定大当りによる大当り遊技中、大当り中信号が出力されないようにしても良い。
【0200】
・上記実施形態において、特定大当りによる大当り遊技(第2特定8R大当り遊技及び第3特定8R大当り遊技)終了後に変短状態が付与される場合であっても、当該大当り遊技中に第3出力端子GT3及び第5出力端子GT5に大当り中信号が出力されないようにしても良い。
【0201】
・上記実施形態において、特定大当りによる大当り遊技(第2特定8R大当り遊技及び第3特定8R大当り遊技)以外の大当り遊技の種類として少なくとも1種類あれば他の大当り遊技を備えなくても良い。但し、特定大当りによる大当り遊技以外の大当り遊技が付与される際には、第3出力端子GT3及び第5出力端子GT5に大当り中信号が出力されるようにしなければならない。
【0202】
・上記実施形態において、特定大当りによる大当り遊技(第2特定8R大当り遊技及び第3特定8R大当り遊技)以外の大当り遊技のうち、大当り遊技中に第3出力端子GT3及び第5出力端子GT5に大当り中信号が出力されない大当り遊技を備えても良い。但し、少なくとも1種類の大当り遊技が付与された際には、当該大当り遊技中に第3出力端子GT3及び第5出力端子GT5に大当り中信号が出力されるようにしなければならない。
【0203】
・上記実施形態において、外部端子板40に少なくとも第5出力端子GT5及び第7出力端子GT7が設けられていれば良い。すなわち、第1出力端子GT1、第2出力端子GT2、第3出力端子GT3、第4出力端子GT4、第6出力端子GT6の全部又は一部を外部端子板40に設けなくても良い。
【0204】
・上記実施形態において、どの種類の大当り遊技が付与された場合であっても、大当り遊技終了後に変短状態を付与しないようにしても良い。
・上記実施形態において、第2特定8R大当り(図柄D)及び第3特定8R大当り(図柄F)と、第2非特定8R大当り(図柄E)及び第3非特定8R大当り(図柄G)と、で大入賞口18の開放態様が異なれば、合計開放時間が同じであってもよい。
【0205】
・上記実施形態において、変短状態が付与されているときと、変短状態が付与されていないときと、で同じ変動パターンが決定されるようにしても良い。また、第1変動ゲームを実行する際と、第2変動ゲームを実行する際と、で決定する変動パターンの種類を異ならせても良い。そして、変動ゲームの演出内容から第1変動ゲームと第2変動ゲームを区別できるときには、特定大当りによる大当り遊技(第2特定8R大当り遊技及び第3特定8R大当り遊技)が付与される可能性を特定できる。
【0206】
・上記実施形態において、第1変動ゲームよりも第2変動ゲームの方が有利な大当り遊技が付与される可能性を期待できるようにしたが、これに限らず、例えば、第2変動ゲームよりも第1変動ゲームの方が有利な大当り遊技が付与される可能性を期待できるようにしても良い。また、第1変動ゲームと第2変動ゲームで付与される大当り遊技の種類を異ならせなくても良い。
【0207】
・上記実施形態において、確変状態の上限回数以下の回数としては、「0回」や「50回」以外であってもよく、確変状態の上限回数に至らない「25回」等、別の回数を含んでもよい。また、確変状態の上限回数以下の回数としては、2つに限らず、1つ又は3つ以上であってもよい。
【0208】
・上記実施形態において、確変状態が付与されていない通常の大当り抽選の当選確率として分子を1としたときの分母よりも小さい数を、確変状態の上限回数とすることが好ましい。具体的には、上記実施形態において、低確率状態の大当りの当選確率が212/65536であり、約1/309.1となるため、確変状態の上限回数としては309回以下が好ましい。また、確変状態が付与されている高確率状態の大当りの当選確率を、分子を1としたときの分母よりも小さい数や大きい数を、確変状態の上限回数とすることが考えられる。具体的には、上記実施形態において、高確率状態の大当りの当選確率が1695/65536であり、約1/38.6となるため、確変状態の上限回数としては1〜38回の場合や、39〜309回の場合が考えられる。
【0209】
・上記実施形態において、変動ゲーム開始時に、第7出力端子GT7にゲーム終了信号を出力するようにしても良い。また、変動パターンに定められた変動時間経過後に、第7出力端子GT7にゲーム終了信号を出力するようにしても良い。
【0210】
・上記実施形態では、第1変動ゲームと第2変動ゲームの2つの変動ゲームを実行可能としたが、第1変動ゲームのみ実行するようにしても良い。この場合、遊技球が第2始動入賞口15に入賞した場合には、第1始動入賞口14に入賞した場合と同じように制御する。
【0211】
・上記実施形態において、遊技盤10に、普図ゲームや変動ゲームの始動条件を付与しない普通入賞口を配設し、当該普通入賞口に遊技球が入賞した場合には所定個数(例えば、7個)の遊技球を賞球として払い出すようにしても良い。この場合、主制御用CPU30aは、普通入賞口に遊技球が入賞したことをスイッチなどによって検知すると、払出制御基板50に所定個数の遊技球を払い出すことを指示する制御コマンドを出力する。このようにする場合には、賞球として払い出された遊技球の個数を特定するための賞球信号には、普通入賞口に遊技球が入賞したことによって払い出された遊技球の個数が含まれることになる。
【符号の説明】
【0212】
11…演出表示装置、14…第1始動入賞口、15…第2始動入賞口、18…大入賞口、30…主制御基板、30a…主制御用CPU、30b…主制御用ROM、30c…主制御用RAM、31…統括制御基板、32…表示制御基板、40…外部端子板、50…払出制御基板、51…球払出装置、GT1…第1出力端子、GT2…第2出力端子、GT3…第3出力端子、GT4…第4出力端子、GT5…第5出力端子、GT6…第6出力端子、GT7…第7出力端子、YH…遊技情報報知装置、HC…ホールコンピュータ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
当りが生起されるまでに実行された図柄変動ゲームの回数をカウントする外部装置に対して、前記図柄変動ゲームの回数をカウントさせるためのゲーム情報と、前記当りが生起されたことを示す当り情報を出力する外部端子板を備えた遊技機において、
前記当りには、大当り抽選に当選することにより生起されることが決定され、大当り遊技終了後に予め定めた上限回数の図柄変動ゲームが実行されるまでの間、前記大当り抽選の当選確率を高確率状態に変動させる確率変動状態を付与する特定大当りと、小当り抽選に当選することにより生起されることが決定され、前記特定大当りによる大当り遊技と同一開放態様で大入賞口を開放させる小当り遊技を付与するとともに、前記小当り遊技終了後の前記大当り抽選の当選確率を前記小当り抽選の当選時の当選確率に維持する小当りと、を含む複数の種類があり、
前記外部端子板には、前記当り情報を出力する出力端子として、前記特定大当り及び前記小当りを除く他の当りの全部又は一部が生起された場合に前記当り情報を出力する特殊当り出力端子を設けたことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記外部端子板には、前記当り情報を出力する出力端子として、前記特殊当り出力端子と、小当り以外の当りが生起された場合に前記当り情報を出力する非特殊当り出力端子と、を設けたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記大当り抽選に当選したことにより生起される当りによる大当り遊技終了後に図柄変動ゲームの変動時間を短縮させ得る遊技者にとって有利な変短状態を付与する変短状態付与手段を備え、
前記変短状態付与手段は、
確率変動状態及び変短状態の何れもが付与されていないときに前記特定大当りが生起された場合には、当該特定大当りによる大当り遊技終了後に、前記変短状態を付与しない一方、確率変動状態及び変短状態の何れか一方が付与されているときに前記特定大当りが生起された場合には、当該特定大当りによる大当り遊技終了後に、変短状態を付与するようになっており、
前記外部端子板に設けられた前記特殊当り出力端子は、
前記特定大当りによる大当り遊技終了後に変短状態が付与される特定大当りが生起された場合には前記当り情報を出力することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記変短状態付与手段は、
確率変動状態が付与されている一方で変短状態が付与されていないときに、大当り抽選に当選して前記特定大当りのうちの第1特定大当りが生起された場合、当該特定大当りによる大当り遊技終了後、第1回数の図柄変動ゲームが実行されるまでの間、前記変短状態を付与し、
確率変動状態が付与されている一方で変短状態が付与されていないときに、大当り抽選に当選して前記特定大当りのうちの前記第1特定大当りとは異なる第2特定大当りが生起された場合、当該特定大当りによる大当り遊技終了後、前記第1回数よりも多い第2回数の図柄変動ゲームが実行されるまでの間、前記変短状態を付与することを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
【請求項5】
前記当りには、前記特定大当りの他に、大当り抽選に当選することにより生起されることが決定され、前記特定大当りによる大当り遊技よりも遊技者にとって有利な開放態様で大入賞口を開放させる非特定大当りによる大当り遊技を付与する非特定大当りがあり、
前記非特定大当りには第1非特定大当りと第2非特定大当りがあり、
前記変短状態付与手段は、
確率変動状態が付与されているときに前記第1非特定大当りが生起された場合には、当該非特定大当りによる大当り遊技終了後、第1回数又は第1回数よりも多い第2回数の図柄変動ゲームが終了するまでの間、変短状態を付与する一方、
確率変動状態が付与されているときに前記第2非特定大当りが生起された場合には、当該非特定大当りによる大当り遊技終了後、前記第2回数の図柄変動ゲームが終了するまでの間、変短状態を付与し、
前記外部端子板に設けられた前記特殊当り出力端子は、
前記非特定大当りが生起された場合には前記当り情報を出力することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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