説明

遠心ポンプ

【課題】ボリュート内の流体の流れを円滑にすることにより吐出効率を高めることができる遠心ポンプを提供する。
【解決手段】遠心ポンプ15は、ケース21内に羽根車23が回転自在に設けられ、羽根車がケース内のボリュート28で覆われ、羽根車を回転することによりボリュート内に吸い込んだ流体をボリュートに沿わせて送り出し、送り出した流体を吐出するものである。この遠心ポンプは、ボリュートの底部28dに開口部29を備え、開口部に蓋プレート55が開閉自在に設けられ、羽根車の回転時に開口部を閉塞可能で、羽根車の停止時に開口部を開放可能な開閉構造体30を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、羽根車がボリュートで覆われ、羽根車を回転することによりボリュート内に吸い込んだ水などの流体をボリュートに沿わせて吐出する遠心ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
遠心ポンプは、ケース内にメカニカルシールなどを介して回転軸が回転自在に突出され、突出させた回転軸に羽根車が設けられている。羽根車は、回転軸にハブが設けられ、ハブに複数の羽根が設けられている。
この遠心ポンプを駆動する際には、自吸運転の呼び水作用でケース内に負圧を発生させ、発生させた負圧でケース内に水などの流体(以下、「流体」という)を吸い込む。
自吸運転で流体を吸い込むことにより定常運転で吸い込んだ流体を羽根車の遠心力で吐出する(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
ここで、遠心ポンプのなかには、ケース内にボリュートが収納され、ボリュートの内部に羽根車が設けられたものがある。
この遠心ポンプは、自吸運転の際にボリュートの内部に呼び流体(呼び水作用を奏する流体)を導入するために、ボリュートの底部に開口部が形成されている。
【0004】
ボリュートの底部に開口部を形成することで、ケース内に供給した呼び流体を開口部を経てボリュートの内部に導入することができる。よって、羽根車を回転することによりボリュートの内部に負圧を発生させて、ボリュートの内部に流体を吸い込むことができる。
一方、遠心ポンプの運転を停止した際に、ボリュートの内部の流体をボリュートの底部の開口部から排出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−230493号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、従来の遠心ポンプは、定常運転において吸い込んだ流体をボリュートに沿わせて送り出し、送り出した流体を吐出ノズルから吐出する。
しかし、この遠心ポンプはボリュートの底部に開口部が形成されている。よって、定常運転において吸い込んだ流体をボリュートに沿わせて送り出す際に、ボリュートの底部に形成した開口部が流体の流れに対して抵抗となる。
このため、ボリュート内の流体の流れが底部の開口部で妨げられ、吐出効率を高める妨げになっていた。
【0007】
本発明は、ボリュート内の流体の流れを円滑にすることにより吐出効率を高めることができる遠心ポンプを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、ケース内に羽根車が回転自在に設けられ、前記羽根車が前記ケース内のボリュートで覆われ、前記羽根車を回転することにより前記ボリュート内に吸い込んだ流体をボリュートに沿わせて送り出し、送り出した流体を吐出する遠心ポンプにおいて、前記ボリュートの底部に開口部を備え、前記開口部に蓋体が開閉自在に設けられ、前記羽根車の回転時に前記開口部を閉塞可能で、前記羽根車の停止時に前記開口部を開放可能な開閉構造体を備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項2は、前記開閉構造体は、前記羽根車の停止時に前記開口部を開放する位置に前記蓋体を付勢する付勢手段を備え、前記羽根車の回転時に発生する前記流体の遠心力で、前記蓋体を前記付勢手段の付勢力に抗して前記開口部を閉塞する位置に保持可能としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る発明では、ボリュートの底部に開口部を形成し、開口部に開閉構造体の蓋体を開閉自在に設けた。
この開閉構造体は、羽根車の回転時に開口部を蓋体で閉塞可能で、羽根車の停止時に開口部を開放可能とした。
【0011】
このように、羽根車の回転時に開口部を蓋体で閉塞することで、定常運転においてボリュートの内部に吸い込んだ流体をボリュートに沿わせて送り出す際に、開口部が流体の流れに対して抵抗となることを抑えることができる。
このように、開口部が流体の流れに対して抵抗となることを防いで、ボリュート内の流体の流れを円滑にして吐出効率を高めることができる。
【0012】
加えて、羽根車の回転時に開口部を蓋体で閉塞することで、定常運転においてボリュートを一層好ましい渦巻形状とすることができる。
これにより、ボリュート内の流体の流れを一層円滑にして吐出効率をさらに高めることができる。
【0013】
請求項2に係る発明では、開閉構造体に付勢手段を備え、この付勢手段で羽根車の停止時に開口部を開放する位置に蓋体を付勢するようにした。
そして、羽根車の回転時に発生する流体の遠心力で、蓋体を付勢手段の付勢力に抗して開口部を閉塞する位置に保持可能とした。
【0014】
よって、開閉構造体に付勢手段を備えるだけの簡単な構成で、羽根車の回転時に開口部を閉塞可能で、羽根車の停止時に開口部を開放可能とすることができる。
これにより、開閉構造体の簡素化を図るとともにコストを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係る遠心ポンプを備えた遠心ポンプユニットを示す斜視図である。
【図2】図1の遠心ポンプを示す斜視図である。
【図3】図2の遠心ポンプにおいて羽根車およびボリュートの破断状態を示す斜視図である。
【図4】図2の遠心ポンプを示す断面図である。
【図5】本発明に係る遠心ポンプに備えた開閉構造体を示す斜視図である。
【図6】図4の6−6線断面図である。
【図7】図5の開閉構造体で開口部を閉塞した状態を示す斜視図である。
【図8】図6の開閉構造体で開口部を閉塞した状態を示す背面図である。
【図9】本発明に係るボリュートの開口部を自吸運転時に開放して定常運転時に閉塞する例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
【実施例】
【0017】
実施例に係る遠心ポンプ15について説明する。
図1に示すように、遠心ポンプユニット10は、略矩形体枠状に形成されたフレーム11と、フレーム11のベース12に設けられたエンジン13と、エンジン13に設けられるとともにベース12に設けられた遠心ポンプ15とを備えている。
【0018】
エンジン13は、図4に示すように、クランクシャフト(回転軸)18の端部18aが遠心ポンプ15内に突出され、突出された端部18aが遠心ポンプ15の羽根車23に連結されている。
クランクシャフト18は、端部18aの近傍部位18bがメカニカルシール41に回転自在に支持されている。
【0019】
図2、図3に示すように、遠心ポンプ15は、エンジン13のシリンダブロック17に蓋部材36を介してボルト止めされたケース21と、ケース21の内部(ケース内)22に設けられてクランクシャフト18の端部18aに連結された羽根車23と、羽根車23を覆うボリュート28と、ボリュート28に設けられた開閉構造体30とを備えている。
【0020】
また、遠心ポンプ15は、ケース21の吸込口21a(図4参照)に設けられた吸込ノズル32と、ケース21の吐出口21bに設けられた吐出ノズル33とを備えている。
【0021】
図4に示すように、ケース21は、蓋部材36に対向するとともにケース21の吸込口21aを有する吸込口側壁部37と、吸込口側壁部37の吸込口21aをボリュート28の吸込口28bに連通する連通路31と、吸込口側壁部37および蓋部材36間の各上端部に設けられた頂部38とを有する。
以下、ボリュート28の吸込口28bを「ボリュート吸込口」と略記する。
【0022】
蓋部材36は、クランクシャフト18(端部18aの近傍部位18b)と同軸上に支持孔36aが形成され、支持孔36aにメカニカルシール41が同軸上に支持され、メカニカルシール41に端部18aの近傍部位18bが回転自在に支持されている。
さらに、クランクシャフト18の端部18aがメカニカルシール41を介してケース21の内部22(具体的には、ボリュート28の内部)に突出されている。
【0023】
クランクシャフト18(端部18aの近傍部位18b)はメカニカルシール41を用いて回転自在に支持されている。
よって、ケース21の内部22の流体が、近傍部位18bの支持部位から外部に漏れることをメカニカルシール41で機械的に制限することができる。
【0024】
ケース21の内部22に突出されたクランクシャフト18の端部18aに羽根車23が設けられている。
羽根車23は、クランクシャフト18の端部18aに設けられたハブ24と、ハブ24のうちのメカニカルシール41の反対側の面(以下、「表面」という)24aに設けられた複数の羽根25とを備えている。
なお、ハブ24のうちのメカニカルシール41側の面を、以下「裏面」24bという。
【0025】
この羽根車23は、ケース21の内部22に収容されたボリュート28で覆われている。
図5、図6に示すように、ボリュート28は、渦巻形に形成されたケーシングであり、側壁28aにクランクシャフト18に対して同軸上に吸込口28b(図4参照)を備え、上部に上向きに開口した吐出口28cを備え、底部28dに開口部29を備えている。
【0026】
開口部29は、略楕円形状に形成され、ボリュート28の内部から外部に向かうにつれて開口面積が徐々に小さくなるように内周縁29aがテーパ状に形成されている。
【0027】
ボリュート28内に収容された羽根車23を矢印A方向に回転させることにより、吸込口28b(図4参照)からボリュート28内に流体が吸い込まれる。
ボリュート28内に吸い込まれた流体がボリュート28の内周壁28eに沿って矢印Bの如く送り出され、送り出された流体が吐出口28cから吐出される。
ボリュート28の内周壁28eに沿わせて流体を矢印Bの如く送り出すことにより、ボリュート28の内周壁28eに流体の遠心力が作用する。
【0028】
このボリュート28に開閉構造体30を備えている。
開閉構造体30は、ボリュート28の底部28dに設けられた支持部44と、支持部44にスイング移動(揺動)自在に設けられた蓋体45と、蓋体45を開放位置P1に保持する付勢手段46とを備えている。
【0029】
支持部44は、ボリュート28の底部28dのうち、開口部29の近傍から下方に向けて突出された一対の支持片51と、一対の支持片51間に蓋体45をスイング移動自在(揺動自在)に支持する支持軸52とを備えている。
【0030】
蓋体45は、開口部29を開閉可能な略楕円形の蓋プレート55と、蓋プレート55に設けられた支持アーム56とを備えている
【0031】
蓋プレート55は、板厚寸法がボリュート28(底部28d)の板厚寸法と略同じ大きさに形成されている。
また、蓋プレート55は、開口部29より僅かに小さく形成されることで開口部29内に嵌合可能なプレートである。
さらに、蓋プレート55は、内面55a側から表面55b側に向かうにつれて面積が徐々に小さくなるように外周縁55cがテーパ状に形成されている。
【0032】
蓋プレート55を開口部29に嵌合させた状態において、開口部29を蓋プレート55で塞ぐ(閉塞する)ことができる。
この状態において、蓋プレート55の内面55aをボリュート28の内周壁28eと略面一に配置することができる。
【0033】
ここで、開口部29の内周縁29aがテーパ状に形成され、かつ、蓋プレート55の外周縁55cがテーパ状に形成されている。
これにより、蓋プレート55の内面55aがボリュート28の内周壁28eと略面一に配置された状態において、蓋プレート55が開口部29からボリュート28の外側に抜け出さないように保持される。
【0034】
蓋プレート55の上流側端部55dから支持アーム56が底部28dの外側に向けて、かつ流体の流れに対して上流側に向けて突出されている。
支持アーム56の基部56aが支持軸52に回転自在に支持されている。
【0035】
すなわち、支持軸52(すなわち、支持部44)は、蓋プレート55の下流側端部55eより流体の流れに対して上流側に設けられている。
換言すれば、ボリュート28の内周壁28eに沿って矢印Bの如く送り出される流体の流れに対して、蓋プレート55の下流側端部55eより上流側に支持部44(すなわち、支持軸52)が配設されている。
【0036】
支持アーム56を支持軸52を軸にして矢印Cの如くスイング移動することにより、蓋プレート55を矢印Dの如く開放位置P1および閉塞位置P2間でスイング移動することができる。
蓋プレート55を開放位置P1に配置することで、開口部29を開放することができる。また、蓋プレート55を閉塞位置P2に配置することで、開口部29を閉塞することができる。
【0037】
支持アーム56に付勢手段46が設けられている。
付勢手段46は、底部28dに設けられた支持突片61と、支持突片61および支持アーム56間に介在されたばね部材(圧縮ばね)62とを備えている。
支持突片61は、支持アーム56に対して所定間隔をおいて設けられている。
【0038】
ばね部材62は、ボリュート28の内周壁28eに沿って流体が矢印Bの如く送り出される際に発生する遠心力Fより小さな付勢力(ばね力)を作用させる部材である。
すなわち、「ばね部材62の付勢力」<「遠心力F」の関係が成立している。
【0039】
開閉構造体30によれば、羽根車23の停止時に、ばね部材62の付勢力で蓋プレート55を開放位置P1に保持(付勢)して開口部29を開放することができる。
一方、図7、図8に示すように、羽根車23が矢印Aの如く回転することで流体による遠心力Fが発生する。
【0040】
ここで、前述したように、支持部44(すなわち、支持軸52)は、ボリュート28の内周壁28eに沿って矢印Bの如く送り出される流体の流れに対して蓋プレート55の下流側端部55eより上流側に配設されている。
【0041】
よって、羽根車23の回転により発生する遠心力Fが蓋プレート55の内面55aに作用する。
これにより、羽根車23の回転により発生する遠心力Fで、蓋プレート55をばね部材62の付勢力に抗して閉塞位置P2に保持し、開口部29を蓋プレート55で閉塞できる。
【0042】
以上説明したように、開閉構造体30に付勢手段46(ばね部材62)を備え、ばね部材62で羽根車23の停止時に開口部29を開放する開放位置P1に蓋プレート55を付勢するようにした。
そして、羽根車23の回転時に発生する流体の遠心力で、蓋プレート55をばね部材62の付勢力に抗して開口部29を閉塞する閉塞位置P2に保持可能とした。
【0043】
よって、開閉構造体30に付勢手段46(ばね部材62)を備えるだけの簡単な構成で、羽根車23の回転時に開口部29を閉塞可能で、羽根車23の停止時に開口部29を開放可能とすることができる。
これにより、開閉構造体30の簡素化を図るとともにコストを抑えることができる。
【0044】
つぎに、ボリュート28の開口部29を自吸運転時に開放し、定常運転時に閉塞する例を図9に基づいて説明する。
図9(a)に示すように、自吸運転を開始する前は羽根車23が停止している。羽根車23が停止しているので、ボリュート28の内周壁28eに作用する遠心力が発生していない。
【0045】
よって、羽根車23の停止時には、蓋プレート55をばね部材62の付勢力で開口部29の上方の開放位置P1に保持(付勢)することができる。
これにより、開口部29が開放され、ケース21の内部22(図4参照)に供給した呼び流体(呼び水作用を奏する流体)を開口部29を経てボリュート28の内部に導入することができる。
【0046】
図9(b)に示すように、自吸運転で羽根車23を矢印Aの如く回転する。羽根車23を回転することにより、ボリュート28の内部に負圧を発生させて、ボリュート28の内部に流体を吸い込むことができる。
自吸運転で流体を吸い込むことにより、定常運転でボリュート28の内部に吸い込まれた流体をボリュート28の内周壁28eに沿って矢印Bの如く送り出す。
内周壁28eに沿って送り出された流体が吐出口28cから矢印Eの如く吐出される。
【0047】
定常運転を開始して流体を矢印Bの如く送り出すことにより、ボリュート28の内周壁28eに流体の遠心力Fが作用する。
ボリュート28の内周壁28eに発生する遠心力Fで、蓋プレート55をばね部材62の付勢力に抗して矢印Fの如く閉塞位置P2にスイング移動することができる。
スイング移動した蓋プレート55は閉塞位置P2に保持される。
これにより、開口部29を蓋プレート55で閉塞した状態に保つことができる。
【0048】
このように、羽根車23の回転時に開口部29を蓋プレート55で閉塞することで、定常運転においてボリュート28の内部に吸い込んだ流体をボリュート28の内周壁28eに沿わせて送り出す際に、開口部29が流体の流れに対して抵抗となることを抑えることができる。
このように、開口部29が流体の流れに対して抵抗となることを防いで、ボリュート28内の流体の流れを円滑にして吐出効率を高めることができる。
【0049】
加えて、羽根車23の回転時に開口部29を蓋プレート55で閉塞することで、定常運転においてボリュート28を一層好ましい渦巻形状とすることができる。
これにより、ボリュート28内の流体の流れを一層円滑にして吐出効率をさらに高めることができる。
【0050】
ここで、定常運転を停止することにより、ボリュート28の内周壁28eに作用する遠心力Fが除去される。
よって、ばね部材62の付勢力で蓋プレート55を開放位置P1に保持(付勢)することができる。これにより、ボリュート28の内部の流体を開口部29からケース21の内部22に排出することができる。
ケース21の内部22に排出された流体は、ケース21のプラグ64(図3参照)を外すことによりケース21の排出口65からケース21の外部に排出することができる。
【0051】
なお、本発明に係る遠心ポンプは、前述した実施例に限定されるものではなく適宜変更、改良などが可能である。
例えば、前記実施例では、蓋体45の蓋プレート55として略楕円形の形状を例示したが、これに限らないで、円形、半円形、半楕円形や矩形などの他の形状を採用することも可能である。
【0052】
また、前記実施例では、付勢手段46にばね部材62を用いた例について説明したが、これに限らないで、弾性ゴムなどの他の弾性部材を用いることも可能である。
【0053】
さらに、前記実施例で示した遠心ポンプ15、ケース21、羽根車23、ボリュート28、開口部29、開閉構造体30、蓋体45、付勢手段46、蓋プレート55およびばね部材62などの形状や構成は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、羽根車がボリュートで覆われ、羽根車を回転することによりボリュート内に吸い込んだ流体をボリュートに沿わせて吐出する遠心ポンプへの適用に好適である。
【符号の説明】
【0055】
15…遠心ポンプ、21…ケース、23…羽根車、28…ボリュート、28d…ボリュートの底部、29…開口部、30…開閉構造体、45…蓋体、46…付勢手段、55…蓋プレート、62…ばね部材、P1…開放位置(開口部を開放する位置)、P2…閉塞位置(開口部を閉塞する位置)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケース内に羽根車が回転自在に設けられ、前記羽根車が前記ケース内のボリュートで覆われ、前記羽根車を回転することにより前記ボリュート内に吸い込んだ流体をボリュートに沿わせて送り出し、送り出した流体を吐出する遠心ポンプにおいて、
前記ボリュートの底部に開口部を備え、
前記開口部に蓋体が開閉自在に設けられ、前記羽根車の回転時に前記開口部を閉塞可能で、前記羽根車の停止時に前記開口部を開放可能な開閉構造体を備えたことを特徴とする遠心ポンプ。
【請求項2】
前記開閉構造体は、
前記羽根車の停止時に前記開口部を開放する位置に前記蓋体を付勢する付勢手段を備え、
前記羽根車の回転時に発生する前記流体の遠心力で、前記蓋体を前記付勢手段の付勢力に抗して前記開口部を閉塞する位置に保持可能としたことを特徴とする請求項1記載の遠心ポンプ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2012−72696(P2012−72696A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−217864(P2010−217864)
【出願日】平成22年9月28日(2010.9.28)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】