説明

遠心圧縮機

【課題】ベーンの固着を抑制することが可能な遠心圧縮機を提供すること。
【解決手段】本発明は、ハブ側壁18と、ハブ側壁18と対向してディフューザ流路16を形成するシュラウド側壁17と、ハブ側壁18に設けられ、ハブ側壁18の壁面に倒れる横倒し状態と、シュラウド側壁17に向けて起立する起立状態とで切換可能な第1ベーン20と、シュラウド側壁17に設けられ、第1ベーン20よりもディフューザ流路16の正圧側に位置する第2ベーン22と、を具備し、第1ベーン20の長さは、ハブ側壁18とシュラウド側壁17との距離より小さく、起立状態において、第1ベーン20は第2ベーン22に当接するコンプレッサ11である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は遠心圧縮機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インペラとスクロールとの間に設けられ、インペラで増速された流体を減速加圧するディフューザ翼(ベーン)をディフューザ部に設けた遠心圧縮機が知られている。ベーンのディフューザ部への突出量を変化させることで、圧縮効率を高くすることができる。特許文献1には、ディフューザ部に倒立可能なベーンを設けた発明が記載されている。ベーンを起立させる、又は倒すことで、空気流量に応じて、圧縮効率を高める。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−120594号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら従来の技術では、ベーンが起立した状態で固着し、ベーンの動作が困難となることがあった。本発明は上記課題に鑑み、ベーンの固着を抑制することが可能な遠心圧縮機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、第1の壁と、前記第1の壁と対向してディフューザ流路を形成する第2の壁と、前記第1の壁に設けられ、前記第1の壁の壁面に倒れる横倒し状態と、前記第2の壁に向けて起立する起立状態とで切換可能な第1ベーンと、前記第2の壁に設けられ、前記第1ベーンよりも前記ディフューザ流路の正圧側に位置する第2ベーンと、を具備し、前記第1ベーンの長さは、前記第1の壁と前記第2の壁との距離より小さく、前記起立状態において、前記第1ベーンは前記第2ベーンに当接する遠心圧縮機である。本発明によれば、ベーンの固着を抑制することができる。
【0006】
上記構成において、前記起立状態において、前記第2の壁と対向する前記第1ベーンの端部は、前記第1の壁側から前記第2の壁側に向かって幅が小さくなるような斜面を有し、前記第2ベーンの前記第1の壁と対向する端部は、前記第1の壁側から前記第2の壁側に向かって幅が大きくなるような斜面を有し、前記起立状態において、前記第1ベーンの斜面と前記第2ベーンの斜面とは接触する構成とすることができる。この構成によれば、効果的にベーンの固着を抑制することができる。また圧縮効率が高くなる。
【0007】
上記構成において、前記第1の壁はキャビティを有し、前記横倒し状態において、前記第1ベーンは前記キャビティに格納される構成とすることができる。この構成によれば、圧縮効率の低下は抑制される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ベーンの固着を抑制することが可能な遠心圧縮機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、コンプレッサを例示する概略図である。図1(b)は、ベーンを例示する正面図である。
【図2】図2(a)は、比較例1に係るコンプレッサのディフューザ流路を例示する模式図であり、図2(b)は比較例2に係るコンプレッサのディフューザ流路を例示する断面図である。
【図3】図3(a)及び図3(b)は、ベーンの先端部を拡大する模式図である。
【図4】図4は、実施例1に係るコンプレッサのディフューザ流路を例示する模式図である。
【図5】図5は、空気流量と圧力比との関係を例示するグラフである。
【図6】図6(a)は、実施例2に係るコンプレッサのディフューザ流路を例示する模式図である。図6(b)及び図6(c)は、ベーンの先端部を拡大する模式図である。
【図7】図7(a)は、比較例3に係るコンプレッサのディフューザ流路を例示する模式図である。図7(b)は、実施例3に係るコンプレッサのディフューザ流路を例示する模式図である。図7(c)は、実施例3の変形例に係るディフューザ流路を例示する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図面を用いて、本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
【0011】
図1(a)は、実施例1に係るコンプレッサを例示する概略図である。図1に示すように、コンプレッサ11(遠心圧縮機)は、コンプレッサハウジング12、インペラ13、シャフト14、第1ベーン20、第2ベーン22、及びアクチュエータ21、を備える。
【0012】
コンプレッサハウジング12はコンプレッサ11の筐体をなしている。コンプレッサハウジング12はインペラ収容部12aを備えている。インペラ収容部12aにはインペラ13が収容されている。インペラ13はシャフト14により回転駆動される。
【0013】
コンプレッサハウジング12内には、吸入口12bから流体が吸入される。流体とは、例えば空気等である。吸入された流体はインペラ13に向かって流通し、インペラ13の回転により外側に向けて送り出される。インペラ13の外側にはスクロール部15が設けられている。インペラ13により外側に向けて送り出された流体は、スクロール部15を介して例えばエンジンの吸気マニホルド等に供給される。インペラ13とスクロール部15との間には、ディフューザ流路16が設けられている。ディフューザ流路16は、ハブ側壁18(第1の壁)とシュラウド側壁17(第2の壁)とが対向して形成され、インペラ13の周囲に隣接して設けられている。ディフューザ流路16は、インペラ13が送り出す流体の運動エネルギを圧力に変換する。第1ベーン20は、ハブ側壁18に設けられ、ディフューザ流路16内に配置されている。第2ベーン22は、シュラウド側壁17に設けられている。後述するように、第1ベーン20は倒立式のベーンである。
【0014】
図1(b)は、第1ベーンを例示する正面図である。複数の第1ベーン20は、ハブ側壁18を形成するプレート23に配置されている。第1ベーン20間の空隙が、流体の流路となる。第1ベーン20の接する領域のうち、領域Aは正圧側の領域であり、領域Bは負圧側の領域である。
【0015】
次に第1ベーン20の倒立について説明する。まず比較例について説明する。比較例1及び比較例2においては、第2ベーン22は設けられていない。図2(a)は、比較例1に係るコンプレッサのディフューザ流路を例示する模式図であり、図2(b)は比較例2に係るコンプレッサのディフューザ流路を例示する断面図である。なお、図2(a)及び図2(b)では、図1(b)の矢印の方向から見た状態を図示している。
【0016】
図2(a)に示すように、第1ベーン20はハブ側壁18に設けられている。第1ベーン20のハブ側壁18側の端部にはピボット軸24が設けられている。第1ベーン20はピボット軸24を中心として、図中に矢印で示した方向に回転可能である。このように第1ベーン20は、ハブ側壁18の壁面に倒れる横倒し状態と、シュラウド側壁17に向けて立ち上がる起立状態とで切換可能なベーンである。第1ベーン20の長さL0は、ハブ側壁18とシュラウド側壁17との距離L1と略等しい。なお、第1ベーン20の倒れる方向はディフューザ流路16の負圧側、つまり領域B側である。また図2(b)に示すように、ハブ側壁18にガイド孔18aを設けてもよい。第1ベーン20は、ガイド孔18aに引き込まれることにより起立状態となる。
【0017】
図1(a)に示したアクチュエータ21は、第1ベーン20の横倒し状態と起立状態との切換を制御する。ECU10は、エアフローメータ19及びアクチュエータ21と接続されている。ECU10は、エアフローメータ19により測定された、コンプレッサ11に流入する空気の流量(空気流量)に応じて、アクチュエータ21を制御し、第1ベーン20の状態を調整する。例えば、空気流量が大きい高空気流量時には、第1ベーン20を横倒し状態とすることで、コンプレッサ11の圧縮効率を高めることができる。また空気流量が小さい低空気流量時には、第1ベーン20を起立状態とすることで、コンプレッサ11の圧縮効率を高めることができる。圧縮効率を効果的に高めるためには、起立状態の第1ベーン20の端部がシュラウド側壁17に当接することが好ましい。言い換えれば、第1ベーン20がハブ側壁18とシュラウド側壁17とを接続することが好ましい。しかしながら、比較例1及び比較例2においては、第1ベーン20が起立状態のまま固着して、動作が困難となる可能性がある。
【0018】
図3(a)及び図3(b)は、ベーンの先端部を拡大する模式図である。図3(a)及び図3(b)では、図2(a)及び図2(b)において破線の円で囲んだ領域を拡大して図示している。
【0019】
図3(a)に示すように、第1ベーン20の端部がシュラウド側壁17に当接した状態で固着するスティック現象が発生することがある。スティック現象が発生すると、第1ベーン20の動作が困難になり、空気流量に応じた第1ベーン20の状態の切換が難しくなる。その結果、圧縮効率が低下する可能性がある。また、第1ベーン20は図の左右両方向に動くことが可能であるため、正確に位置を定めて起立状態を維持することが難しい。
【0020】
図3(b)に示すように、第1ベーン20の長さをL1より小さくすることで、シュラウド側壁17に当接させない構成とすることができる。この場合、スティック現象は抑制される。しかしながら図中に矢印で示すように、第1ベーン20の端部とシュラウド側壁17との間に隙間が形成され、空気の漏れが生じる。この場合、圧縮効率が低下する。
【0021】
次に実施例1の第1ベーン20の倒立について説明する。図4は、実施例1に係るコンプレッサのディフューザ流路を例示する模式図である。
【0022】
図4に示すように、ハブ側壁18には第1ベーン20が設けられ、シュラウド側壁17には第2ベーン22が設けられている。第2ベーン22は、端部がハブ側壁18に対向するように設けられており、第1ベーン20よりもディフューザ流路16の正圧側(領域A側)に位置している。第1ベーン20の長さL2は、シュラウド側壁17とハブ側壁18との距離L1よりも小さい。第2ベーンの長さは、第1ベーンの長さL2よりも小さい。起立状態において、第1ベーン20は第2ベーン22に当接する。より具体的には、第1ベーン20の側面と第2ベーン22の側面とが接触する。このように、第2ベーン22は、第1ベーン20の正圧側への移動を規制することができる。また、第1ベーン20の端部はシュラウド側壁17に当接しない。
【0023】
実施例1に係るコンプレッサ11は、ハブ側壁18に設けられ、横倒し状態と起立状態とで切換可能な第1ベーン20と、シュラウド側壁17に設けられ第2ベーン22と、を備える。第1ベーン20の長さL2は距離L1より小さく、起立状態において第1ベーン20は第2ベーン22に当接する。従って、第1ベーン20はシュラウド側壁17に当接せず、第1ベーン20が固着するスティック現象を抑制することができる。
【0024】
例えば第2ベーン22が第1ベーンよりも負圧側に位置している場合、第1ベーン20はディフューザ流路16内の圧力により第2ベーン22に付勢され固着する恐れがある。実施例1では、第2ベーン22が第1ベーン20よりも正圧側に位置しているため、第1ベーン20が第2ベーン22に付勢され固着する恐れが小さくなる。第1ベーン20は、第2ベーン22と当接することで、精度高く位置決めをして、起立状態を維持することができる。
【0025】
第1ベーン20の状態の切換について詳しく説明する。図5は、空気流量と圧力比との関係を例示するグラフである。横軸は空気流量、縦軸は圧力比を表す。実線は、コンプレッサ11が搭載される車両が備えるエンジンの作動線を表す。破線は第1ベーン20の起立状態におけるサージライン、点線は横倒し状態におけるサージラインを表す。
【0026】
図5に示すように、高空気流量時には横倒し状態の方が圧力比、つまり圧縮効率は高い。低空気流量時には起立状態の方が圧力比は高い。またエンジンの作動線がサージラインより高圧力比側、又は低空気流量側にある場合、サージングが発生し、コンプレッサ11が破損する可能性がある。サージングを抑制するため、例えば空気流量がFより小さい場合、第1ベーン20は起立状態となる。空気流量がFより大きい場合、第1ベーン20は横倒し状態となる。起立状態において、第1ベーン20と第2ベーン22とは、ハブ側壁18とシュラウド側壁17とを接続するベーンとして機能する。従って、効果的に圧縮効率を高めることができる。このように、実施例1によれば、第1ベーン20の固着の抑制と、高い圧縮効率とを両立することができる。既述したように、ECU10はエアフローメータ19により測定された空気流量に基づいて第1ベーン20の状態を切り換える。このため、圧縮効率を高めることができる。
【実施例2】
【0027】
実施例2はベーンの形状を変更した例である。図6(a)は、実施例2に係るコンプレッサのディフューザ流路を例示する模式図である。
【0028】
図6(a)に示すように、起立状態において第1ベーンのシュラウド側壁17と対向する端部は、ハブ側壁18側からシュラウド側壁17側に向けて幅が小さくなるような斜面20aを有する。幅方向は図の左右方向である。第2ベーンのハブ側壁18と対向する端部は、ハブ側壁18側からシュラウド側壁17側に向けて幅が大きくなるような斜面22aを有する。言い換えれば、斜面22aは、シュラウド側壁17側からハブ側壁18側に向けて幅が小さくなるような斜面である。起立状態において、第1ベーン20の端部と第2ベーンの端部とは対向し、斜面20aと斜面20bとは接触する。なお、第1ベーン20は横倒し状態において、第2ベーン22よりも負圧側に倒れる。言い換えれば、第2ベーン22は第1ベーン20よりも正圧側に位置する。
【0029】
図6(a)の例においては、斜面20aの全体と斜面20bの全体とが接触している。これにより、第1ベーン20は起立状態を安定して維持する。拡大図を参照して別の例について説明する。図6(b)及び図6(c)は、ベーンの先端部を拡大する模式図である。
【0030】
図6(b)に示すように、第1ベーン20が図6(a)の例よりも傾いて起立状態となることがある。また例えば図6(c)に示すように、第1ベーン20が図6(a)の例より正圧側に位置する場合、斜面20aと斜面20bとは全体で接触せず、ずれた状態で接触することもある。図6(a)及び図6(b)の例では、図6(a)の例よりも、斜面20aと斜面20bとの接触する面積は小さくなる。しかし図6(b)及び図6(c)のような場合においても、第1ベーン20は第2ベーン22に当接するため、精度高く位置決めをして、起立状態を維持することができる。
【0031】
実施例2によれば、実施例1と同様に、第1ベーン20の固着を抑制することができる。また、例えば製造工程において寸法、組み付けのバラつき等が生じた場合でも、斜面20aと斜面22bとが接触することで、効果的に第1ベーン20の固着を抑制することができる。また、図6(a)に示すように、横倒し状態において、第1ベーン20の斜面20aはディフューザ流路16に露出する。斜面20aが形成されているため、第1ベーン20の形状に段差は少なくなる。このため、ディフューザ流路16内における空気の流れは滑らかになり、圧縮効率は高くなる。
【実施例3】
【0032】
実施例3は第1ベーンを格納するキャビティが設けられている例である。まず、ハブ側壁18がキャビティを備える例として、比較例3について説明する。図7(a)は、比較例3に係るコンプレッサのディフューザ流路を例示する模式図である。
【0033】
図7(a)に示すように、ハブ側壁18はキャビティ18bを有する。第1ベーン20は、キャビティ18bの底面に設けられている。キャビティ18bは、横倒し状態の第1ベーン20を格納することができる程度の幅W1を有する。横倒し状態の第1ベーン20は、キャビティ18bに格納され、ハブ側壁18の壁面よりディフューザ流路16側に突出しない。比較例1等では、横倒し状態の第1ベーン20がディフューザ流路16内に凸状に存在する。この場合、第1ベーン20は、ディフューザ流路16内の空気の流れを妨げる障害物となり、圧縮効率は低下する可能性がある。比較例3では、横倒し状態の第1ベーン20はキャビティ18bに格納される。従って、ディフューザ流路16内の空気の流れは妨げられない。
【0034】
しかし、キャビティ18bにより、ディフューザ流路16内の空気の流れ(空気流)が乱され、圧縮効率が低下することがある。特に高空気流量時においては圧縮効率が大きく低下する可能性がある。また、図7(a)に示すように、比較例3の第1ベーン20は、シュラウド側壁17まで当接することができる程度の長さL3を有する。長さL3は、ハブ側壁18とシュラウド側壁17との間の距離L1より大きい。第1ベーン20を格納するために、キャビティ18bの幅W1はL3以上となる。このため、キャビティ18bによる空気流の乱れは大きくなる可能性がある。さらに、比較例3においても、比較例1及び比較例2と同様に、スティック現象が発生することがある。
【0035】
図7(b)は、実施例3に係るコンプレッサのディフューザ流路を例示する模式図である。図7(c)は、実施例3の変形例に係るディフューザ流路を例示する模式図である。
【0036】
図7(b)に示すように、シュラウド側壁17に第2ベーン22が設けられている。第1ベーン20は、起立状態において第2ベーン22に当接する。従って実施例3における第1ベーン20の長さL4は、比較例3における第1ベーン20の長さL3よりも小さくすることができる。キャビティ18bの幅W2は、第1ベーン20を格納することができる程度の大きさであればよい。具体的には、幅W2は長さL4以上であればよく、幅W1より小さくすることができる。また図7(c)に示すように、斜面20aを有する第1ベーン20をキャビティ18bに格納するとしてもよい。
【0037】
実施例3によれば、ハブ側壁18はキャビティ18bを有し、第1ベーン20はキャビティ18bに格納されるため、空気流の乱れは少なくなり、圧縮効率の低下は抑制される。特に幅W2を幅W1より小さくすることができるため、圧縮効率の低下は効果的に抑制される。キャビティ18bの高さは、横倒し状態の第1ベーン20がハブ側壁18の壁面よりもディフューザ流路16側に突出しない程度の大きさとすることができる。例えばキャビティ18bの高さは、横倒し状態の第1ベーン20の側面がハブ側壁18の壁面と同一平面となる程度の高さとすることができる。これにより、第1ベーン20が障害物となりにくくなる。従って、空気流の乱れはより少なくなり、圧縮効率の低下は更に抑制される。
【0038】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0039】
11 コンプレッサ
16 ディフューザ流路
17 シュラウド側壁
18 ハブ側壁
18b キャビティ
20 第1ベーン
22 第2ベーン
20a 斜面
22a 斜面
24 ピボット軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の壁と、
前記第1の壁と対向してディフューザ流路を形成する第2の壁と、
前記第1の壁に設けられ、前記第1の壁の壁面に倒れる横倒し状態と、前記第2の壁に向けて起立する起立状態とで切換可能な第1ベーンと、
前記第2の壁に設けられ、前記第1ベーンよりも前記ディフューザ流路の正圧側に位置する第2ベーンと、を具備し、
前記第1ベーンの長さは、前記第1の壁と前記第2の壁との距離より小さく、
前記起立状態において、前記第1ベーンは前記第2ベーンに当接することを特徴とする遠心圧縮機。
【請求項2】
前記起立状態において、前記第2の壁と対向する前記第1ベーンの端部は、前記第1の壁側から前記第2の壁側に向かって幅が小さくなるような斜面を有し、
前記第2ベーンの前記第1の壁と対向する端部は、前記第1の壁側から前記第2の壁側に向かって幅が大きくなるような斜面を有し、
前記起立状態において、前記第1ベーンの斜面と前記第2ベーンの斜面とは接触することを特徴とする請求項1記載の遠心圧縮機。
【請求項3】
前記第1の壁はキャビティを有し、
前記横倒し状態において、前記第1ベーンは前記キャビティに格納されることを特徴とする請求項1又は2記載の遠心圧縮機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−215107(P2012−215107A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−80434(P2011−80434)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】