説明

遠心式ファン

【課題】低騒音化を図った遠心式ファンを提供する。
【解決手段】遠心式ファンは、空気の吸込み口が形成された上ケーシングと、下ケーシングと、上ケーシングおよび下ケーシングの間に位置する羽根車とを備える。羽根車は、上ケーシング側に位置する上シュラウドと、上シュラウドの下に設けられる、円周上に配列される複数の羽根2とを備え、回転軸を中心に回転することが可能である。複数の羽根2のそれぞれの圧力面には、回転軸に平行に伸びる複数の突起2aが形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は遠心式ファンに関し、より特定的には、ケースと羽根車とを有する遠心式ファンに関する。
【背景技術】
【0002】
遠心式ファン(遠心送風機)は、複数の羽根(翼、インペラともいう。)を有する羽根車を回転させることで、遠心方向に送風を行うファンである。この種のファンである遠心式多翼ファンは、モータの回転軸周りに多数の羽根を配置した羽根車を、吸込み口と吐出し口とを有するケーシング内に格納した構成からなる。遠心式多翼ファンは、吸込み口から吸入された空気を羽根車の中心から羽根の間に流入させ、羽根車の回転に伴う遠心作用によって羽根車の径外方に向けて噴出させる。羽根車の外周外側から噴出された空気は、ケーシング内部を通過し、高圧の空気となって吐出し口から吹き出される。
【0003】
遠心式多翼ファンは、家電機器、OA機器、産業機器の冷却、換気、空調や、車両用の送風機などに広く用いられている。遠心式多翼ファンの送風性能と騒音は、羽根車の羽根形状とケーシング形状に大きく影響される。
【0004】
従来技術における羽根形状の工夫として、以下のような先行技術が存在する。
【0005】
下記特許文献1には、各翼の回転方向側の面に、複数の凸条を形成し、この凸条を回転軸に対して略平行とした遠心送風機の羽根車が開示されている。
【0006】
下記特許文献2には、各翼の回転方向側の面に、回転軸に対して略平行状の複数の凸条を形成し、凸条の幅と高さを、側板側から主板側に向かって増加させる遠心送風機の羽根車が開示されている。
【0007】
下記特許文献3には、ケーシング内部に側板と主板を備え、複数のブレードをこの主板上に環状に配置した遠心ファンが開示されている。ブレードの回転軸に垂直な断面におけるブレード背側は、ブレード前縁側からブレード後縁の方向に向かって複数の凹凸部を有する。
【0008】
下記特許文献4には、円周状に配置された多数の羽根を備えるファン本体と、ファン本体を回転駆動するモータとを備え、ファン本体の回転によりファン本体の径内方向から径外方向に向けて空気を吹出す遠心ファンが開示されている。羽根には、その回転方向における下流側の負圧面に凸(または凹み)が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平11−247795号公報
【特許文献2】特開平11−294386号公報
【特許文献3】特開2005−16315号公報
【特許文献4】特開2001−32794号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
機器の小型化、薄型化、高密度実装化、そして省エネ化が進む中、市場からはそれに搭載されるファンモータに対しての高静圧化、高効率化が強く要望されている。またファンにおいて、低騒音化を図ることも重要である。特に従来の遠心式ファンでは、離散周波数騒音(狭帯域騒音)および広帯域騒音のレベルが共に高く、機器に搭載した時の騒音レベルが高いという問題がある。
【0011】
ここで「離散周波数騒音」とは、羽根通過周波数に依拠する騒音であり、NZ騒音とも呼ばれる。離散周波数騒音は、狭い周波数帯域の特定周波数に特徴的なピークを有する騒音である。その周波数は、fnz=〔回転周波数:n〕×〔羽根の枚数:z〕の式で表わされる。離散周波数騒音は、1次成分以外に、2次、3次・・が発生するため、実聴においても大きな問題となる。すなわち、遠心式ファンを機器に搭載した時に、雑音が明瞭な音として発生するリスクがある。広帯域騒音の要因は乱流が支配的であり、トータル騒音レベルを決めるため、広帯域騒音を低減することも求められる。
【0012】
さらに、上記要望を実現させながらも、ファンの生産性を高める必要もある。
【0013】
本発明の目的は、低騒音化を図った遠心式ファンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一の局面に従うと、遠心式ファンは、空気の吸込み口が形成された上ケーシングと、下ケーシングと、前記上ケーシングおよび前記下ケーシングの間に位置する羽根車とを備えた遠心式ファンであって、前記羽根車は、前記上ケーシング側に位置する上シュラウドと、前記上シュラウドの下に設けられる、円周上に配列される複数の羽根とを備え、回転軸を中心に回転することが可能であり、前記複数の羽根の圧力面は、回転方向に凸形状であり、前記複数の羽根のそれぞれの圧力面には、前記回転軸に平行に伸びる複数の突起が形成されている。
【0015】
好ましくは前記複数の突起は、前記羽根の先端付近の領域において密に形成され、前記羽根の付け根付近の領域においては形成されていない。
【0016】
好ましくは前記複数の突起は、前記圧力面から突出し、前記複数の突起の数が3以上15以下であること、および前記複数の突起のそれぞれの直径が0mmより大きく1mm以下であること、の条件のうち少なくとも1つを満たす。
【0017】
好ましくは前記複数の突起は、前記回転軸と平行な方向から見たときに半円形状を示し、前記複数の突起の数が10とされていること、前記複数の突起のピッチが1.5mmとされていること、および、前記複数の突起のそれぞれの直径が0.5mmとされていること、の条件のうち少なくとも1つを満たす。
【0018】
好ましくは前記上ケーシングおよび前記下ケーシングは、開放型のケーシングを構成し、前記羽根車は、前記複数の羽根の下に設けられる下シュラウドを有し、前記下シュラウドの外径は、前記上シュラウドの内径以下であり、前記羽根の内径部分は、前記上シュラウドの内径部分と、前記下シュラウドの内径部分とを結ぶ傾斜部を有する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、低騒音化を図った遠心式ファンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施の形態における遠心式ファンの斜視図である。
【図2】図1の遠心式ファンの中央縦断面図である。
【図3】羽根車3を上シュラウド23側から見た斜視図である。
【図4】図1の遠心式ファンの羽根形状を、上シュラウド23側から透過させて見た状態で示す図である。
【図5】図4におけるA−A断面図である。
【図6】図4におけるB−B断面図である。
【図7】図4におけるC−C断面図である。
【図8】従来の羽根車の断面形状と騒音特性とを示す図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態における羽根車の断面形状と騒音特性とを示す図である。
【図10】変形例における遠心式ファンの羽根車の断面図である。
【図11】第2の実施の形態における遠心式ファンの斜視図である。
【図12】図11の遠心式ファンの中央縦断面図である。
【図13】図2の断面で示される遠心式ファンの上シュラウドと上ケーシングとの間の風の流れを示す図である。
【図14】図12の断面で示される遠心式ファンの上シュラウドと上ケーシングとの間の風の流れを示す図である。
【図15】図2の断面で示される遠心式ファンと、図12の断面で示される遠心式ファンとの風量と圧力の特性を示す図である。
【図16】変形例における遠心式ファンの断面構造を示す図である。
【図17】変形例における遠心式ファンの断面図である。
【図18】第3の実施の形態における遠心ファンの半断面図である。
【図19】第4の実施の形態における羽根車の底面図である。
【図20】図19の羽根車の側面図である。
【図21】突起の半径とピッチ(間隔)との測定方法を示す図である。
【図22】羽根における突起の形成位置を示す図である。
【図23】図1〜7で示した第1の実施の形態における羽根車(比較例)と、第4の実施の形態における羽根車(実施例)とにおける静圧−流量(P−Q)特性を示す図である。
【図24】図9で示した第1の実施の形態における羽根車(比較例)と対比させた、第4の実施の形態における羽根車(実施例)における騒音特性を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施の形態について、図面に基づいて説明する。
【0022】
[第1の実施の形態]
【0023】
図1は、本発明の第1の実施の形態における遠心式ファンの斜視図であり、図2は、図1の遠心式ファンの中央縦断面図である。また図3は、羽根車3を上シュラウド23側から見た斜視図であり、図4は、図1の遠心式ファンの羽根形状を、上シュラウド23側から透過させて見た状態で示す図である。図5〜図7は、それぞれ図4におけるA−A断面図、B−B断面図、およびC−C断面図である。
【0024】
図1〜4を参照して、遠心式ファン1では、中央の羽根車3が回転することにより送風が行われる。羽根車3は、7枚の羽根2を有し、遠心式ファン1に内蔵されるファンモータ13により回転軸11を中心として回転する。その回転方向は、図4における時計回りである。
【0025】
羽根車3は、ケーシング4に収納される。ケーシング4は、板状の上ケーシング5と下ケーシング6とからなっており、両者を等間隔に保持するために支柱7がケーシング4の四つの角部分に設けられている。遠心式ファン1の上部に空気の吸込み口8が設けられる。空気の吹出し口9は、ケーシング4の支柱7と支柱7との間に設けられることになる。すなわち、ケーシング4の4辺4方向がそれぞれ空気の吹出し口9となる(開放ケーシング型)。なおケーシング4は、羽根車3から吹出された空気を1方向に集約する吹出し口を設けることとしてもよい(スクロールケーシング型)。
【0026】
図2〜7に示されるように羽根車3は、環状の下シュラウド21と、環状の上シュラウド23と、下シュラウド21と上シュラウド23との間に設けられる、円周上に配列される複数の羽根2とを備えた構造を有し、回転軸11を中心に回転することが可能である。
【0027】
図4に示されるように、環状の下シュラウド21は、平面から見たときの内径21Aと外径21Bとを有している。内径21Aと外径21Bは、平面視で円である。環状の上シュラウド23は、平面から見たときの内径23Aと外径23Bとを有している。内径23Aと外径23Bは、平面視で円である。下シュラウド21の外径21Bは、上シュラウド23の内径23Aと重なる。すなわち下シュラウド21の外径21Bと、上シュラウド23の内径23Aとは等しい。なお、下シュラウド21の外径21Bは、上シュラウド23の内径23Aよりも若干小さくても良い。
【0028】
図4においては、上シュラウド23の内径23Aの内側の空間から見えている各羽根2の形状を、実線で示している。上シュラウド23の内径23Aと外径23Bとの間において、上シュラウド23により隠されている各羽根2の形状を、点線で示している。
【0029】
各羽根は図4に示されるように、平面視で内側(回転軸)から外側に向かうにつれて細くなってゆく(厚さが薄くなる)形状を有している。その入口角は45°であり、出口角は22°である。外径23Bの直径は120mmであり、内径21Aの直径は70mmである。羽根2は、後退翼である。
【0030】
図3〜7に示されるように、各羽根2は、その上部が上シュラウド23の下面に、その下部が下シュラウド21の上面に固定されている。ここで、下シュラウド21の外径21Bと、上シュラウド23の内径23Aとが等しく(または下シュラウド21の外径21Bが、上シュラウド23の内径23Aよりも小さく)設計されているため、上下の金型を用いるだけで羽根車3を一体形成することができる。
【0031】
図4〜7に示されるように、各羽根2の上部は、内径側(回転軸に近い側)で上シュラウド23の内径側の端部に接続されている。その位置から各羽根2の上部は、外径側端部まで、上シュラウド23の下面に接続されている。すなわち、図4のように平面視で上シュラウド23と羽根2とが存在する場所(点線で囲まれる場所)において、上シュラウド23と羽根2とは接している。
【0032】
また、各羽根2の下部は、下シュラウド21に接続される。
【0033】
図5に示されているように、各羽根2の上部は、内径側で上シュラウド23の内径側の端部に接続されている。各羽根2の上部は、そこからさらに内径側に向かう部分がテーパ部分(傾斜部)とされている。すなわち、羽根2の内径部分は、上シュラウド23の内径部分(内径端部)と、下シュラウド21の内径部分とを結ぶ傾斜部を有する。
【0034】
各羽根2のテーパ部分は、垂直方向からγ=42°の角度をなす斜面を形成している。図4においては、各羽根2の実線で示される部分がテーパ部分であり、点線で示される部分は、各羽根2の上部が上シュラウド23に接続される部分を示している。また、各羽根2の実線で示される部分は、その下部が下シュラウド21に接続される部分を示している。各羽根2の点線で示される部分は、その下部が下シュラウド21に接続されていない部分(その下に下シュラウド21が無い部分)を示している。
【0035】
図5の角度γ=42°はテーパ角と呼ぶが、その数値は42°に限定されるものではない。
【0036】
なお羽根車3において、平面視で上シュラウド23が存在する部分には、下シュラウド21が存在しない。このため、存在しない下シュラウド21の代わりの働きをする部材として、図2に示すように下ケーシング6に上部に突出する部分6aを設けることが望ましい。突出する部分6aは、平面視で上シュラウド23が存在する部分(下シュラウド21が存在しない部分)に形成されており、羽根2の下部分と下ケーシング6との距離が短くなるようにするものである。突出する部分6aは、下シュラウド21が存在する高さまで突出している。これにより、下ケーシング6に、下シュラウドとして機能させるための構造を持たせることが可能である。
【0037】
上述の羽根車3は、羽根2の内径部分をテーパ状にしている。テーパの底辺部分を下シュラウド21と一体化させている。テーパ部分以外の羽根2の上部は、全て上シュラウド23と一体化している。また図5に示されるように、上シュラウド23の内径D1と下シュラウド21の外径D2とが略等しくされている(D1≒D2、またはD1≧D2である)。このような形状により、羽根車3を上下金型のみで一体成形することが可能となり、量産性の高い羽根車3および遠心式ファン1を提供することが可能となる。
【0038】
さらに、空気流入口の径を広げたり、狭めたりする必要が無いため、静圧・風量の低下を抑制することができる。
【0039】
さらに本実施の形態における遠心式ファン1では、羽根2のテーパ形状により風の流れを改善することができる。また、流入口部をシュラウドで覆うことができる。このため、低騒音化を実現することができる。この点について以下に説明する。
【0040】
図8は、従来の羽根車の断面形状と騒音特性とを示す図である。
【0041】
図8(A)の断面図に示されるように、従来の羽根車3’は、下シュラウド21’と、上シュラウド23’と、下シュラウド21’および上シュラウド23’の間に設けられる複数の羽根2’とを備えている。下シュラウド21’の外径は、上シュラウド23’の外径と等しい。このため、羽根車3’を上下金型のみで一体成形することができない。
【0042】
図8(B)においては、図8(A)の羽根車3’を駆動したときの騒音特性を、その横軸に周波数を、縦軸に騒音値(dB(A))をとって示している。
【0043】
騒音は全体で、58.0dB(A)であり、また、図8(B)に示されるように、離散周波数騒音、広帯域騒音(乱流騒音)のいずれにおいても高めの数値を示している。
【0044】
図9は、本発明の実施の形態における羽根車の断面形状と騒音特性とを示す図である。
【0045】
図9(A)の断面図に示されるように、本実施の形態における羽根車3は、下シュラウド21と、上シュラウド23と、下シュラウド21および上シュラウド23の間に設けられる複数の羽根2とを備えている。下シュラウド21の外径は、上シュラウド23の内径と略等しい。このため、羽根車を上下金型のみで一体成形することが可能である。
【0046】
図9(B)においては、図9(A)の羽根車を駆動したときの騒音特性を、その横軸に周波数を、縦軸に騒音値(dB(A))をとって示している。
【0047】
騒音は全体で、57.3dB(A)であり、また、図9(B)の実線の円内に示されるように、離散周波数騒音(羽根ブレードの1次、2次騒音)が図8(B)と比べて低下している。また、図9(B)の一点鎖線の円内に示されるように、広帯域騒音(乱流騒音)も、図8(B)と比べて低下している。
【0048】
図10は、変形例における遠心式ファンの羽根車の断面図である。
【0049】
この羽根車が図1〜7で示した羽根車と異なる点は、下シュラウド21の外径を外方向に延在させるための底板(プレート)21aが、羽根車3の下に取り付けられている点である。底板21aの中空部分の直径(内径)は、下シュラウド21の外径に等しい。底板21aの外径は、上シュラウド23の外径に等しい。これにより、上シュラウド23の外径と底板21aの外径とを一致させることができ、図8のような羽根車の構成と同様のP−Q特性を確保することができる。すなわち底板21aは、いわば後付の下シュラウドとして機能する。底板21aを取り付けることにより、P−Q特性は維持しつつ騒音を低減することも可能となる。
【0050】
本実施の形態においても、底板21aを除いた羽根車3の部分は、上下金型のみで一体成形することが可能であり、羽根車の生産性を高めることができる。
【0051】
[その他]
【0052】
本実施の形態におけるファンは、ターボ型、多翼型、ラジアル型等のあらゆる遠心式ファンに適応することができる。ファンを搭載する装置としては、主に吸込み冷却を要する製品(家電、PC、OA機器、車載機器等)などに適用が可能である。
【0053】
[実施の形態における効果]
【0054】
以上のように本実施の形態における羽根車は、平面視で上シュラウドと下シュラウドとの重なり部分がない。このため、上下金型による一体成形で羽根車を製造することが出来、羽根車の生産性が高いという効果がある。
【0055】
各羽根の内径部分の上部は、上シュラウドの頂点に接する。各羽根の内径部分は、その位置からある傾き(テーパ角度(γ))を持って下部へ下っており、各羽根の内径部分の下部は下シュラウドと接している。これにより、流入口径が広がることがないため、最大静圧が低下することもない。
【0056】
また本実施の形態によると、空気の流れに沿った効率の良い羽根形状の作成が可能となり、高流量・高静圧化・低騒音化につながるという効果がある。
【0057】
[第2の実施の形態]
【0058】
図11は、第2の実施の形態における遠心式ファンの斜視図であり、図12は、図11の遠心式ファンの中央縦断面図である。
【0059】
図11の遠心式ファンが図1の遠心式ファンと異なる点は、上ケーシング5Aの構造が異なる点である。すなわち上ケーシング5Aの上面には、複数の凹部54が形成されており、凹部と凹部との間(凹部54が形成されていない部分)がリブ52となっている。
【0060】
凹部54は、回転軸11の周りを取り囲むように複数形成されている。リブ52は、回転軸11を中心として放射状に形成されている。凹部54の数は、図11に示されるように16個である。リブ52の数も16個である。凹部54やリブ52の個数は、これに限定されるものではない。
【0061】
図12に示されるように、上シュラウド23の上面(上ケーシング5Aと向き合う面)は、回転軸11から離れるにつれて下ケーシング6に近付く部分(第1の部分)を有している。この部分において、上シュラウド23の上面は曲面である。
【0062】
凹部54は、回転軸11に近い部分で浅く、回転軸11から遠い部分で深くなっており、両部分を結ぶ凹部54の底面は曲面となっている。凹部54の底面と、その裏側にある上ケーシング5Aの下面(上シュラウド23と対向する面)とで挟まれる部分の厚さは、一定に保たれている。この厚さが一定に保たれる部分における、上ケーシング5Aの下面部分(第2の部分)は、凹部54の底面形状と略等しい(または等しい)曲面となっている。第1の部分における面と、第2の部分における面とは、略等しい(または等しい)曲面である。
【0063】
このような構成により、本実施の形態における遠心式ファンは、以下のような特徴を有する。
【0064】
(1)吸込み口(吸入口)8が存在する側のケース(上ケーシング5A)の下面を、上シュラウド23の上面と近似させた(または等しい)曲率を持たせた形状としている。これにより、羽根車3の吐き出し側から出てきた空気が、上ケーシング5Aと上シュラウド23との間の空間を、吸込み口8方向に逆流することが抑制される。これにより、ファン特性の悪化が防止される。
【0065】
(2)上ケーシング5Aの下面を、単純に上記(1)で述べた形状とすると、上ケーシング5Aが肉厚となる。凹部54を設けることで、上ケーシング5Aが肉厚となることを防ぐことができる(材料の使用量を少なくすることができる)。凹部54は回転軸11を中心としたドーナツ形状の1つの凹部としてもよいが、所定の角度毎にリブ52を設けることで、上ケーシング5Aに一定の剛性を持たせることができる。
【0066】
(3)羽根車3としては、図1〜10のいずれのものを用いてもよい(従来のものを用いてもよい)。また、羽根2の形状も任意である。
【0067】
図13は、図2の断面で示される遠心式ファンの上シュラウドと上ケーシングとの間の風の流れを示す図であり、図14は、図12の断面で示される遠心式ファンの上シュラウドと上ケーシングとの間の風の流れを示す図である。
【0068】
図13に示されるように、上ケーシング5の羽根車3に向かう側の面が平らである場合、羽根車3と上ケーシング5との間に小室が形成され、羽根車3から吹き出した空気の一部がこの小室内を吸込み口8方向に逆流する。また、逆流した空気の一部は小室内で渦を巻く。
【0069】
これに対して図14に示されるように、上ケーシング5Aに凹部54を設け、上ケーシング5Aの羽根車3に向かう側の面に、羽根車3の上シュラウドと同じ曲率の形状を付与することで、空気の逆流が抑制(改善)される。
【0070】
図15は、図2の断面で示される遠心式ファンと、図12の断面で示される遠心式ファンとの風量と圧力の特性を示す図である。
【0071】
図においては、図12の断面で示される遠心式ファンの特性を「本発明(逆流防止ケース)」のマークで示しており、図2の断面で示される遠心式ファンの特性を「従来例(フラットケース)」のマークで示している。すなわち、図2に示される上ケーシング5の下部がフラットな構造をフラットケースと呼んでおり、図12に示される上ケーシング5Aの構造を逆流防止ケースと呼んでいる。
【0072】
図15に示されるように、空気の逆流を防止する構造を採用することにより、ファンの特性を改善することができる。
【0073】
図16は、変形例における遠心式ファンの断面構造を示す図であり、図17は、変形例における遠心式ファンの断面図である。
【0074】
本変形例における遠心式ファンは、図11および12で示したファンの上ケーシング5Aに遠心式ファンの取り付け用のフランジ56A,56Bを一体構造として形成したものである。フランジ56A,56Bにはねじ穴が開けられており、ねじ穴にねじを通すことで、ファンを他の部品に取り付けることが容易となる。フランジは、1個以上または複数個あればよく、ファンの取付を容易にすることができる。
【0075】
[第3の実施の形態]
【0076】
図18は、本発明の第3の実施の形態における遠心ファンの半断面図である。この遠心ファンの羽根車は、図3〜7に示されるものである。
【0077】
図18を参照して、第3の実施の形態における遠心ファンは、多数の羽根104を配置した羽根車103と、羽根車103を格納したケーシングとにより構成されている。モータ102によって羽根車103は回転駆動される。
【0078】
羽根車103は、円周方向に等間隔で多数の羽根104を配置し、これらの羽根104の一端側を環状のシュラウド105で支持した構成である。羽根104の他端側には、主板が備えられていない。環状のシュラウド105の上面は、所定の曲面にて形成されており、シュラウド105の中央には円筒部109が形成されている。円筒部109の内側は、吸込み口を形成している。
【0079】
羽根車103は、その中央にカップ状のボス部106を有している。羽根104は所定の曲率で湾曲した形状であって、すべて同じ形状に形成されている。羽根104は後向き羽根であり、回転方向に対して後向きに湾曲傾斜した羽根形状となっており、ターボファンを構成している。羽根104と環状のシュラウド105とボス部106とは、合成樹脂にて一体成型で形成される。カップ状のボス部106の内側にモータ102のロータが接合される。モータ102の回転に伴って、羽根車103が回転する。
【0080】
ケーシングの形状は四角形である。ケーシングは、中央に円形の開口が形成された合成樹脂製の上板111を備える。上板111の4箇所のコーナー部近傍には、それぞれ略円筒状の支柱が備えられている。上板111の開口の周縁には下方に突出する返し部112が形成されている。返し部112の内側(羽根車103の回転軸側)に所定の隙間を隔ててシュラウド105の円筒部109が配置されている。
【0081】
上板111と対向するようにモータベース114が配置されている。上板111とモータベース114との間に4箇の支柱が介装された構成となっている。上板111と支柱とは、連結材128(例えば、ボルト、ねじ、リベットなど)によって結合される。支柱とモータベース114とは、連結材128(例えば、ボルト、ねじ、リベットなど)によって結合されている。支柱を上板111と一体成型にて形成し、支柱とモータベース114を連結材128によって結合した構成であってもよい。
【0082】
複数の支柱のうち隣り合う支柱同士と、上板111と、モータベース114とによって
囲まれる部分が開口となる。開口は、空気の噴出口となる。
【0083】
このように、本実施の形態の遠心ファンのケーシングの側面は、4面ともに開口が形成されている。すなわちケーシングの側面は、支柱のみを備えた構成(支柱が存在する部分以外で開口が形成される構成)となっている。
【0084】
ケーシングの中に収納される羽根車103の外径寸法は、ケーシングの一辺の寸法より小さく設定されている。羽根車103の外径寸法がケーシングの一辺の寸法より大きい場合、回転する羽根車103がケーシングの外縁より突出してしまうため、他部材との接触や接触による破損等の虞があり、好ましくない。このため、羽根車103の外径はケーシングの外縁から突出しないように設定することが好ましい。
【0085】
モータ102は、アウターロータ型のブラシレスモータである。ロータはカップ状のロータヨーク125とリング状のマグネット127とシャフト107とから構成される。マグネット127は、ロータヨーク125の内周面に固着される。シャフト107は、ロータヨーク125の中央部に形成されたボス126に固着されている。
【0086】
シャフト107は、ベアリングホルダー118に装着された一対のベアリング119にて回転可能に支持されている。ベアリングホルダー118の外周面には積層されたステータコア120が装着される。ステータコア120には、コイル121を巻回したインシュレータ122が装着されている。ベアリングホルダー118は、モータベース114に装着される。ベアリングホルダー118に装着されたステータコア120は、半径方向(図18左右方向)においてマグネット127と所定のギャップを隔てて対向配置されている。モータベース114は、金属製のプレート(例えば、鉄製のプレート)をプレス加工することによって形成したものである。モータベース114の形状は、ケーシングと同様、四角形であり、中央には凹部115が形成される。外周縁は、軸方向(図18上下方向)に曲げられて側板116を構成している。側板116を形成することによって、モータベース114の剛性を向上させることができる。モータベース114の凹部115の中央には開口が形成されており、この開口にベアリングホルダー118が装着され、モータ102が凹部115に収納される。
【0087】
ロータヨーク125に接合した羽根車103の羽根104は、軸方向(図18上下方向)においてモータベース114の平面部117と所定のギャップ長Gを隔てて対向配置されている。すなわち、羽根車103は複数の羽根104を備えているが、各々の羽根104の下部は、その少なくとも一部分がモータベース114の平面部117側に露出している。各々の羽根104は、下部の全部分がモータベース114の平面部117側に露出していてもよい。インシュレータ122の下面にはPCB基板123が取り付けられている。PBC基板123には、モータ102を制御するための電子部品124が実装されている。
【0088】
モータ102の駆動によって羽根車103が回転することにより、吸込み口から吸入された空気は羽根車103の羽根104の間を通過し、羽根車103の回転に伴う遠心作用による流体力で羽根車103の径外方に向けて吹き出される。
【0089】
モータベース114は、従来の羽根車底部に設けられていた主板(下シュラウド)の機能を兼ねると共に、ケーシングの下板(下ケーシング)の機能も兼ねている。このため、羽根車103とモータベース114の平面部117との間に形成されたギャップ長Gの設定は重要である。ギャップ長Gが大きすぎる場合、吸込み口から吸入された空気は、羽根104の間を通過すると共にギャップにも流れてしまう。この結果、羽根車103から吹き出された空気の圧力が低減し、送風特性が低下する。一方でギャップ長Gが小さすぎる場合において、各部品の寸法精度のバラツキが生じたとき、羽根車103の羽根104がモータベース114の平面部117に接触してしまう虞がある。このような接触を防止するためには、各部品の寸法精度を高精度に管理する必要が生じ、ひいては遠心ファンのコスト高となってしまう。
【0090】
上述のように、ギャップ長Gは遠心ファンの送風特性に影響を及ぼす重要な要素である。ギャップ長Gは具体的には、遠心ファンの送風特性とコストとの兼ね合いで設定される。従来の渦巻き状ケーシングを備える遠心ファンにおける騒音が61dB(A)であるのに対して、本実施の形態による遠心ファンで、羽根車103とモータベース114の平面部117との間のギャップ長Gを0.5mmに設定したところ、その騒音は58dB(A)であった。このように本実施の形態によると、騒音を抑制することができる。
【0091】
[第4の実施の形態]
【0092】
図19は、第4の実施の形態における羽根車の底面図であり、図20は図19の羽根車の側面図である。図19中の(B)は、図19(A)のB部分の拡大図である。
【0093】
本実施の形態における羽根車は、図1〜14、および図16〜18に記載された羽根車の羽根の圧力面に対して、突起を設けるものである。すなわち、複数の羽根2の圧力面は回転方向に凸形状であり、複数の羽根2のそれぞれの圧力面には、回転軸に平行に伸びる複数の突起(凸条)2aが形成されている。この羽根車を図1、2、11、12、および16〜18に開示された上ケーシング(図18では、上板111に相当)と下ケーシング(図18では、モータベース114に相当)との間に位置させることで、遠心式ファンを形成することができる。
【0094】
複数の突起2aは、羽根2の先端(外側)付近の領域において密に形成され、羽根2の付け根(内側)付近の領域においては形成されていない。図19および20では、1つの羽根2に形成される突起2aの数は10であり、それらの突起の間の間隔(ピッチ)は、等しくされている。また、図19に示されるように突起2aは羽根の圧力面から突出した形状を示し、その平面形状は半円形である。図20に示されるように、各突起2aは、羽根2の上端部から下端部まで伸びる筋状の突起である。
【0095】
図21は、突起2aの半径とピッチ(間隔)との測定方法を示す図である。
【0096】
圧力面から突起が突出する高さHは、平面視による突起の半径であり、突起と突起との間隔がピッチPとされる。高さHは、平面視における突起の半円形状を外挿して円としたときの、その直径(以下、「突起の直径」と呼ぶ。)の1/2でもある。高さH、ピッチP、および突起の個数を変化させることで以下のように静圧−流量(P−Q)特性やファンの騒音が変化する。高さH、ピッチP、および突起の個数を調整することで、最適なファン特性を得ることができることについて、以下に説明する。
【0097】
実験により、突起の数を変えた場合の静圧−流量(P−Q)特性を各種求め、突起の数を変えた場合の流量と騒音とを各種求めた。
【0098】
突起の個数が10個、ピッチPが1.5mm、平面視における突起の直径が0.5mm(突起の高さH=0.25mm)の羽根車が最適な実施例であることが、以下のようにして求められた。
【0099】
最適な実施例の羽根車(実施例_10凸)に対し、突起(凸)の数を3個としたもの(A1_3凸)、15個としたもの(A2_15凸)、20個としたもの(A3_20凸)、および、25個としたもの(A4_25凸)を作成し、それぞれの静圧−流量(P−Q)特性および騒音を示すグラフを求めた。
【0100】
突起の数を変えても、静圧−流量(P−Q)特性は誤差の範囲であった。騒音は、突起の個数が10個であるときが最も少なかった。また、突起の数を3以上15以下とすると、騒音が低下することがわかった。突起の数(凸数)が0である場合と比較して、突起を形成することで騒音が大きく低下する。
【0101】
実験により、突起のピッチを変えた場合の静圧−流量(P−Q)特性を各種求め、突起のピッチを変えた場合の流量と騒音とを各種求めた。
【0102】
最適な実施例の羽根車(実施例_ピッチ1.5)に対し、ピッチPを1mmとしたもの(A5_ピッチ1)、2mmとしたもの(A6_ピッチ2)、および、2.5mmとしたもの(A7_ピッチ2.5)を作成し、それぞれの静圧−流量(P−Q)特性および騒音を示すグラフを求めた。
【0103】
ピッチPの長さを変えても、静圧−流量(P−Q)特性は誤差の範囲であった。騒音は、ピッチPが1.5mmであるときが最も少なかった。
【0104】
実験により、突起の直径を変えた場合の静圧−流量(P−Q)特性を各種求め、突起の直径を変えた場合の流量と騒音とを各種求めた。
【0105】
最適な実施例の羽根車(実施例_R0.5)に対し、直径を1mmとしたもの(A8_R1)、および、1.5mmとしたもの(A9_R1.5)を作成し、それぞれの静圧−流量(P−Q)特性および騒音を示すグラフを求めた。
【0106】
高静圧域において、静圧−流量(P−Q)特性は直径0.5mmの場合が最もよかった。また騒音は、直径0.5mmであるときが最も少なかった。また、複数の突起のそれぞれの直径が0mmより大きく1mm以下である場合には、ある程度の騒音を低下させる効果があることがわかった。
【0107】
図22は、羽根における突起の形成位置を示す図である。
【0108】
図に示されるように、突起の個数が10個、ピッチPが1.5mm、平面視における突起の直径が0.5mm(突起の高さH=0.25mm)の羽根車を形成する時において、下シュラウド外径21B(上シュラウド内径23Aに等しい)から羽根2の先端部に到るまでの圧力面の長さをL1、下シュラウド外径21Bから最も内径側の突起2aが形成されている位置までの圧力面の長さをL2、最も外径側の突起2aが形成されている位置から羽根2の先端部に到るまでの圧力面の長さをL3とすると、L1=56mm、L2=40mm、L3=2.6mmである。すなわち複数の突起2aは、羽根2の先端付近の領域において密に形成され、羽根2の付け根付近の領域においては形成されていない。また、L1に対するL2の割合は、50%以上とし、L1に対するL3の比率は0〜10%程度とすることが望ましいことが実験によりわかっている。
【0109】
図23は、図1〜7で示した第1の実施の形態における羽根車(比較例)と、第4の実施の形態における羽根車(実施例)とにおける静圧−流量(P−Q)特性を示す図である。また図24は、図9で示した第1の実施の形態における羽根車(比較例)と対比させた、第4の実施の形態における羽根車(実施例)における騒音特性を示す図である。
【0110】
図23に示されるように、静圧−流量(P−Q)特性は、突起を設けることでほとんど変化が無かった。上述のように、図9での騒音は全体で、57.3dB(A)であったが、図24での騒音は全体で、54.3dB(A)となり、突起を設けることで3.0dB(A)改善されることがわかった。
【0111】
[その他]
【0112】
第4の実施の形態で示した羽根車は、ターボ型に限らず、多翼型・ラジアル型等のあらゆる遠心ファンに用いることができる。主に、吸込み冷却を要する製品(家電・PC・OA機器・車載機器等)に好適に用いることができる。
【0113】
突起の平面形状は、半円に限らず、三角、四角、多角形、くさび形などであってもよい。1つの羽根における突起の配置数は、2個以上であればよい。また、1つの羽根に3個以上の突起を設ける場合、そのピッチは等ピッチ(突起間の距離がすべて同じとなる配置方法)であっても、不等ピッチ(突起間の距離に差を設けた配置方法)であってもよい。
【0114】
突起の配置位置は、羽根の前端部、中央部、後端部のいずれでもよく、羽根の全面に設けてもよい。図22に示されるような突起2aの集合体を、1つの羽根に複数形成してもよい。
【0115】
突起は回転軸方向に平行で、樹脂成形用金型で一体成形されることが望ましい。
【0116】
上述の実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0117】
1 遠心式ファン
2 羽根
2a 突起
3 羽根車
4 ケーシング
5 上ケーシング
5A 上ケーシング
6 下ケーシング
6a 下ケーシングの突出部
7 支柱
8 吸込み口
9 吹出し口
11 回転軸
13 ファンモータ
21 下シュラウド
21A 下シュラウド内径
21B 下シュラウド外径
23 上シュラウド
23A 上シュラウド内径
23B 上シュラウド外径
52 リブ
54 凹部
56A,56B フランジ
D1 上シュラウド内径
D2 下シュラウド外径

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気の吸込み口が形成された上ケーシングと、
下ケーシングと、
前記上ケーシングおよび前記下ケーシングの間に位置する羽根車とを備えた遠心式ファンであって、
前記羽根車は、前記上ケーシング側に位置する上シュラウドと、前記上シュラウドの下に設けられる、円周上に配列される複数の羽根とを備え、回転軸を中心に回転することが可能であり、
前記複数の羽根の圧力面は、回転方向に凸形状であり、前記複数の羽根のそれぞれの圧力面には、前記回転軸に平行に伸びる複数の突起が形成されている、遠心式ファン。
【請求項2】
前記複数の突起は、前記羽根の先端付近の領域において密に形成され、前記羽根の付け根付近の領域においては形成されていない、請求項1に記載の遠心式ファン。
【請求項3】
前記上ケーシングおよび前記下ケーシングは、開放型のケーシングを構成し、
前記羽根車は、前記複数の羽根の下に設けられる下シュラウドを有し、
前記下シュラウドの外径は、前記上シュラウドの内径以下であり、
前記羽根の内径部分は、前記上シュラウドの内径部分と、前記下シュラウドの内径部分とを結ぶ傾斜部を有する、請求項1または2に記載の遠心式ファン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−76335(P2013−76335A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−215167(P2011−215167)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(000114215)ミネベア株式会社 (846)
【Fターム(参考)】