説明

遠隔検針装置

【課題】無線通信を利用した遠隔検針装置としての通信アンテナの配置の自由度を確保しつつ、環境性能をも高く維持することのできる遠隔検針装置を提供する。
【解決手段】需要家の分電盤から屋外に引き出されてこの需要家における電力系統の電力量を電力メータ50により検針するとともに、この検針された電力量を通信データに変換し、この変換された通信データを通信アンテナ52を介して管理センターである検針センターに送信する遠隔検針装置を構成する。そして、通信アンテナ52を、電力メータ50を覆う非導電性の防護カバーCにより覆われる態様で配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信によって電力量を遠隔検針する遠隔検針装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の遠隔検針装置としては、例えば特許文献1に記載の遠隔検針装置がある。
すなわちこの装置では、まず既設の誘導型電力メータの積算量表示部分及び回転円板が撮像手段によって撮影される。次いで、各々撮影された画像のパターン認識処理を通じて積算量表示部分に表示されている積算量と回転円板に示された積算量とが取得され、それら取得された各積算量が誘導型電力メータによる検針値としてモニタされる。そして、このモニタされた検針値が通信手段により管理センターである検針センターに送信されるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−70869号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上記通信手段は通常、上記検針センターとの通信を制御する通信ユニットを備えている。そして、この通信ユニットには、上記検針値である検針データを電波として発信する通信アンテナが内蔵されている。すなわち、通信ユニットからの検針データは、この通信アンテナを介して上記検針センターに送信される。ただし、このように通信アンテナが通信ユニットに内蔵された遠隔検針装置にあっては、通信アンテナが通信ユニットと一体に組み込まれることにより、通信アンテナの配置にかかる自由度、ひいては、その通信感度の調整にかかる自由度が低下することともなっている。このため、それら通信ユニットと通信アンテナとを別体として構成し、通信アンテナを電力メータの外部に配置することも提案されている。このように、通信アンテナを電力メータの外部に配置することとすれば、通信アンテナの配置箇所の調整を通じてその通信感度を調整することができることから、上記誘導型電力メータによる検針値を検針センターに確実に送信することができるようになる。ただし、このように通信アンテナを電力メータの外部に配置した場合には、通信アンテナが外部に露出することとなり、いたずら等をはじめとする外的要因の影響も避けられない。すなわち、遠隔検針装置としての環境性能が低下することにもなりかねない。
【0005】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、無線通信を利用した遠隔検針装置としての通信アンテナの配置の自由度を確保しつつ、環境性能をも高く維持することのできる遠隔検針装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、需要家の分電盤から屋外に引き出されて当該需要家における電力系統の電力量を電力量計測部により検針するとともに、この検針された電力量を通信ユニットにより通信データに変換し、この変換された通信データを通信アンテナを介して管理センターである検針センターに送信する遠隔検針装置であって、前記電力量計測部及び前記通信ユニットを覆う非導電性の防護カバーを備え、前記通信アンテナは、この防護カバーにより覆われる態様で配置されてなることを要旨とする。
【0007】
上記構成によるように、上記通信アンテナを非導電性の防護カバーによって覆われる態様で配置することとすれば、この通信アンテナを防護カバーによって物理的に防護することが可能となるとともに、防護カバー内での通信アンテナの配置箇所の調整を通じてその通信感度の調整が可能ともなる。これにより、無線通信を利用した遠隔検針装置としての通信アンテナの配置の自由度を確保しつつ、環境性能を高く維持することができるようになる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遠隔検針装置において、前記通信アンテナは、前記防護カバーの内壁面と前記電力量計測部及び前記通信ユニットとの間隙に配置されることを要旨とする。
【0009】
上記構成によるように、上記通信アンテナを防護カバーの内壁面と電力量計測部及び通信ユニットとの間隙に配置することとすれば、防護カバーによって通信アンテナを防護する上で通信アンテナの配置スペースを別途に設ける必要もなく、遠隔検針装置としての小型化が図られるようになる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の遠隔検針装置において、前記通信アンテナは、前記防護カバーの内壁面に沿って配置されてなることを要旨とする。
上記構成によるように、上記通信アンテナを防護カバーの内壁面に沿って配置することとすれば、防護カバーによって通信アンテナを防護する上で、通信アンテナを防護カバーの内壁面に固定することができるようになり、その配置箇所の調整、ひいては、通信感度の調整にかかる自由度の向上が図られるようになる。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の遠隔検針装置において、前記通信アンテナは、前記防護カバーの内部に埋設されて配置されてなることを要旨とする。
上記構成によるように、上記通信アンテナを防護カバーの内部に埋設して配置することとすれば、防護カバーによって通信アンテナを防護する上で、防護カバーと通信アンテナとが一体とされた遠隔検針装置を構成することができるようになる。これにより、遠隔検針装置としての構造上の簡略化が図られるようになる。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の遠隔検針装置において、前記電力量計測部には前記検針された電力量を可視表示する電力量表示部が設けられてなり、前記通信アンテナは、前記電力量表示部を避ける位置に配置されてなることを要旨とする。
【0013】
上記構成によるように、電力量表示部を避ける位置に上記通信アンテナを配置することとすれば、防護カバーによって通信アンテナを覆う上で、電力量表示部による表示機能を好適に維持することができるようになる。これにより、遠隔検針装置としての実用性がより高められるようになる。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の遠隔検針装置において、前記電力量計測部及び前記通信ユニットは電力線との接続端子が含まれる端子台に接続されてなり、前記通信アンテナは、前記通信ユニットと前記端子台との接触面にアンテナ入力端子を備えるとともに、前記防護カバーの端面にアンテナ出力端子を備え、前記端子台の前記電力量計測部及び前記通信ユニットの搭載面には、前記アンテナ入力端子に嵌合により電気的に接続される入力用アンテナ接続端子と、この入力用アンテナ接続端子から前記アンテナ出力端子に向けて延設された通信経路の端部に設けられて前記アンテナ出力端子に嵌合により電気的に接続される出力用アンテナ接続端子とが設けられてなることを要旨とする。
【0015】
上記構成によれば、上記端子台に電力量計測部及び通信ユニットが接続されるとともに同じく端子台に防護カバーが設置されることにより、入力用アンテナ接続端子が嵌合により通信アンテナ入力端子に電気的に接続されるとともに出力用アンテナ接続端子が嵌合により通信アンテナ出力端子に電気的に接続されるようになる。このため、通信アンテナと通信ユニットとの通信経路が、防護カバーの開閉を通じて自動的に形成されるようになり、上記遠隔検針装置をより容易に形成することができるようになる。
【0016】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の遠隔検針装置において、前記防護カバーが、樹脂材料からなることを要旨とする。
上記構成によるように、上記防護カバーを樹脂材料によって構成することとすれば、この防護カバーにより通信アンテナを覆う上で、通信アンテナの通信感度を好適に維持することができるようになる。
【0017】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の遠隔検針装置において、前記通信アンテナが、フィルムアンテナであることを要旨とする。
上記構成によるように、上記通信アンテナをフィルムアンテナによって構成することとすれば、このフィルムアンテナの貼り付けによってその配置が可能なことから、防護カバーによって覆われる領域内で通信アンテナの配置箇所を調整する上でその配置箇所の調整を高い自由度のもとに行うことができるようになる。
【0018】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の遠隔検針装置において、前記遠隔検針装置は、前記電力量計測部及び前記通信ユニットが各別のユニットとして構成されたユニット式の電力メータによって構成されることを要旨とする。
【0019】
上記構成によるように、上記電力メータとしてユニット式の電力メータを採用することとすれば、この電力メータを構成する各ユニットの交換を通じてその仕様等を容易に変更することができるようになり、ひいては、遠隔検針装置としての自由度がより高められるようになる。
【0020】
請求項10に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の遠隔検針装置において、前記遠隔検針装置は、前記電力量計測部及び前記通信ユニットが一体に内蔵された一体型の電力メータによって構成されることを要旨とする。
【0021】
上記構成によるように、上記電力メータとして一体型の電力メータを採用することとすれば、この電力メータを覆うカバーによって上記通信アンテナを防護する上で、遠隔検針装置としての汎用性が高められるようになる。
【発明の効果】
【0022】
本発明にかかる遠隔検針装置によれば、無線通信を利用した遠隔検針装置としての通信アンテナの配置の自由度を確保しつつ、環境性能を高く維持することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の遠隔検針装置が適用される電力供給システムについて、その概略構成を示すブロック図。
【図2】本発明にかかる遠隔検針装置の第1の実施の形態について、その概略構成を模式的に示す図。
【図3】同実施の形態における通信アンテナの配置態様を示す断面図。
【図4】同実施の形態の遠隔検針装置を側面から見た断面構造を模式的に示す断面図。
【図5】同実施の形態における通信ユニットと通信アンテナとを接続する各端子について、(a)は、非接続状態の拡大断面構造を示す断面図。(b)は、接続状態の拡大断面構造を示す断面図。
【図6】本発明にかかる遠隔検針装置の第2の実施の形態について、その概略構成を模式的に示す図。
【図7】同実施の形態における通信アンテナの配置態様を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(第1の実施の形態)
以下、本発明にかかる遠隔検針装置が適用される電力供給システムを、図1を参照して説明する。
【0025】
図1に示すように、電力の需要家としての住宅には、宅内に設置された各種機器(照明機器、エアコン、家電、オーディオビジュアル機器等)に電力を供給する電力供給システム1が設けられている。電力供給システム1は、家庭用の交流の商用電源(AC電源)2を電力として各種機器を動作させる他に、太陽光により発電する太陽電池3の電力も各種機器に電源として供給する。電力供給システム1は、直流電源(DC電源)から直流電力を入力して動作するDC機器5の他に、商用電源(AC電源)から交流電力を入力して動作するAC機器6にも電力を供給する。
【0026】
電力供給システム1には、同システム1の分電盤としてコントロールユニット7及びDC分電盤(直流ブレーカ内蔵)8が設けられている。また、電力供給システム1には、住宅のDC機器5の動作を制御する機器として制御ユニット9及びリレーユニット10が設けられている。
【0027】
コントロールユニット7には、交流電力を分岐させるAC分電盤11が交流系電力線12を介して接続されている。コントロールユニット7は、このAC分電盤11を介して商用電源2に接続されるとともに、直流系電力線13を介して太陽電池3に接続されている。コントロールユニット7は、AC分電盤11から交流電力を取り込むとともに太陽電池3から直流電力を取り込み、これら電力を機器電源として所定の直流電力に変換する。そして、コントロールユニット7は、この変換後の直流電力を、直流系電力線14を介してDC分電盤8に出力したり、又は直流系電力線15を介して蓄電池16に出力して同電力を蓄電したりする。コントロールユニット7は、AC分電盤11から交流電力を取り込むのみならず、太陽電池3や蓄電池16の電力を交流電力に変換してAC分電盤11に供給することも可能である。コントロールユニット7は、信号線17を介してDC分電盤8とデータのやり取りを実行する。
【0028】
DC分電盤8は、直流電力対応の一種のブレーカである。DC分電盤8は、コントロールユニット7から入力した直流電力を分岐させ、その分岐後の直流電力を、直流系電力線18を介して制御ユニット9に出力したり、直流系電力線19を介してリレーユニット10に出力したりする。また、DC分電盤8は、信号線20を介して制御ユニット9とデータのやり取りをしたり、信号線21を介してリレーユニット10とデータのやり取りをしたりする。
【0029】
制御ユニット9には、複数のDC機器5,5…が接続されている。これらDC機器5は、直流電力及びデータの両方を同じ配線によって搬送可能な直流供給線路22を介して制御ユニット9と接続されている。直流供給線路22は、DC機器の電源となる直流電力に、高周波の搬送波によりデータを電送する通信信号を重畳する、いわゆる電力線搬送通信により、1対の線で電力及びデータの両方をDC機器5に搬送する。制御ユニット9は、
直流系電力線18を介してDC機器5の直流電力を取得し、DC分電盤8から信号線20を介して得る動作指令を基に、どのDC機器5をどのように制御するのかを把握する。そして、制御ユニット9は、指示されたDC機器5に直流供給線路22を介して直流電力及び動作指令を出力し、DC機器5の動作を制御する。
【0030】
制御ユニット9には、宅内のDC機器5の動作を切り換える際に操作するスイッチ23が直流供給線路22を介して接続されている。また、制御ユニット9には、例えば赤外線リモートコントローラからの発信電波を検出するセンサ24が直流供給線路22を介して接続されている。よって、DC分電盤8からの動作指示のみならず、スイッチ23の操作やセンサ24の検知によっても、直流供給線路22に通信信号を流してDC機器5が制御される。
【0031】
リレーユニット10には、複数のDC機器5,5…がそれぞれ個別の直流系電力線25を介して接続されている。リレーユニット10は、直流系電力線19を介してDC機器5の直流電力を取得し、DC分電盤8から信号線21を介して得る動作指令を基に、どのDC機器5を動作させるのかを把握する。そして、リレーユニット10は、指示されたDC機器5に対し、内蔵のリレーにて直流系電力線25への電源供給をオン/オフすることで、DC機器5の動作を制御する。また、リレーユニット10には、DC機器5を手動操作するための複数のスイッチ26が接続されており、スイッチ26の操作によって直流供給線路22への電源供給をリレーにてオン/オフすることにより、DC機器5が制御される。
【0032】
DC分電盤8には、例えば壁コンセントや床コンセントの態様で住宅に建て付けられた直流コンセント27が直流系電力線28を介して接続されている。この直流コンセント27にDC機器のプラグ(図示略)を差し込めば、同機器に直流電力を直接供給することが可能である。
【0033】
また、商用の交流電源2とAC分電盤11との間の電力系統には、商用の交流電源2の使用量、すなわち買電電力量を遠隔検針可能な電力メータ50が接続されている。この電力メータ50は、電力会社等にあって電力情報の管理センターである検針センターに無線通信を介して検針結果を送信する。
【0034】
電力供給システム1には、宅内の各種機器をネットワーク通信によって制御可能とするネットワークシステム30が設けられている。ネットワークシステム30には、同システム30のコントロールユニットとして宅内サーバ31が設けられている。宅内サーバ31は、インターネットなどのネットワークNを介して宅外の管理サーバ32と接続されるとともに、信号線33を介して宅内機器34に接続されている。また、宅内サーバ31は、DC分電盤8から直流系電力線35を介して取得する直流電力を電源として動作する。
【0035】
宅内サーバ31には、ネットワーク通信による宅内の各種機器の動作制御を管理するコントロールボックス36が信号線37を介して接続されている。コントロールボックス36は、信号線17を介してコントロールユニット7及びDC分電盤8に接続されるとともに、直流供給線路38を介してDC機器5を直接制御可能である。コントロールボックス36には、例えば使用したガス量や水道量を遠隔検針可能なガス/水道メータ39が接続されるとともに、ネットワークシステム30の操作パネル40に接続されている。操作パネル40には、例えばドアホン子機やセンサやカメラからなる監視機器41が接続されている。
【0036】
宅内サーバ31は、ネットワークNを介して宅内の各種機器の動作指令を入力すると、コントロールボックス36に指示を通知して、各種機器が動作指令に準じた動作をとるよ
うにコントロールボックス36を動作させる。また、宅内サーバ31は、ガス/水道メータ39から取得した各種情報を、ネットワークNを通じて管理サーバ32に提供可能であるとともに、監視機器41で異常検出があったことを操作パネル40から受け付けると、その旨もネットワークNを通じて管理サーバ32に提供する。
【0037】
こうした電力供給システムによれば、需要家としての宅内に設置された各種機器の駆動態様を宅内サーバ31により一括管理することができるようになるとともに、それら各種機器に効率よく電力を供給することができるようになる。
【0038】
ところで、上記電力メータ50によって検針された電力情報を、上述のように無線通信によって検針センターに送信するためには、電力情報を送信する通信アンテナを設ける必要がある。ただし、こうした通信アンテナが電力メータを構成する通信ユニットと一体に内蔵された場合には、通信アンテナの配置にかかる自由度の低下に伴ってその通信感度の調整にかかる自由度が低下することとなる。一方、こうした通信アンテナを電力メータの外部に配置した場合には、通信アンテナが外部に露出することとなり、いたずら等をはじめとする外的要因の影響も避けられない。すなわち、遠隔検針装置としての環境性能が低下することにもなりかねない。
【0039】
そこで、本実施の形態では、電力メータ50の通信アンテナを、電力メータ50を防護するカバーによって防護することとする。図2に、本実施の形態の電力メータ50の概略構成を示す。
【0040】
この図2に示すように、この電力メータ50は、電力の供給先としての需要家毎に設けられており、電力会社等から供給される電力を変圧して各需要家に供給する柱上トランスに繋がる電力線Lt1〜Lt3を中継する端子台TBに搭載されている。また、この電力メータ50は、いたずら等の外的要因から電力メータ50を防護するための非導電性の樹脂材料からなる防護カバーCによって覆われている。
【0041】
こうした電力メータ50が搭載される端子台TBには、その内部配線を介して電力メータ50の入力端子に接続される接続端子T1〜T3と、同じく端子台TBの内部配線を介して電力メータ50の出力端子に接続される接続端子T4〜T6とが設けられている。このうち、接続端子T1〜T3には、柱上トランスから延設された単相3線式の電力線Lt1〜Lt3が接続されている。この単相3線式の電力線Lt1〜Lt3は、対地電圧が100Vの位相が相反する電力が送電される電力線Lt1及びLt3と接地処理がなされた中性線Lt2とによって構成されている。また、端子台TBの接続端子T4〜T6には、需要家毎に設けられた分電盤に接続される電力線Lh1〜Lh3が接続されている。これにより、電力会社等から供給される電力が柱上トランスを介して需要家の分電盤に供給される際には、上記電力メータ50において、柱上トランス側から供給される電力を同電力メータ50の入力端子と出力端子とを順に介して需要家の分電盤に供給する電力経路が形成される。
【0042】
このような端子台TBに搭載される電力メータ50は、通信ユニット50A、電力量計測ユニット50B、負荷開閉ユニット50Cといった三つのユニットからなるユニット式の電力メータとして構成されている。このうち、電力量計測ユニット50Bは、需要家で使用された電力量が検針される電力量計測部(図示省略)とこの電力量計測部により検針された電力量を可視表示する電力量表示部51とによって構成されている。また、通信ユニット50Aでは、電力量計測ユニット50Bによって検針された電力量が取り込まれ、この取り込まれた電力量が通信データに変換される。なお、この通信ユニット50Aでは、本遠隔検針装置の通信機能を担う通信アンテナ52が別体として構成されている。この通信アンテナ52は、防護カバーCの端面に設けられたアンテナ出力端子62を基点とし
て防護カバーCの内壁面に沿って延設されている。そして、通信ユニット50Aにより変換された通信データが、この通信アンテナ52を介して上記検針センターに送信される。また、電力量計測ユニット50Bでは、検針センター等からの各種情報や制御指令が通信アンテナ52を介して受信される。そして、負荷開閉ユニット50Cでは、上記電力量計測ユニット50Bにより受信される電力会社等からの制御指令に応じて開閉制御されることにより、例えば需要家の入退居等に伴う給停電が行われる。
【0043】
次に、こうした電力メータ50に外付けされる通信アンテナ52の配置態様を、図3を参照して説明する。なお、この図3は、上記遠隔検針装置を上面から見た断面構造を示したものである。
【0044】
図3に示すように、この通信アンテナ52は、フィルムアンテナによって構成され、上記アンテナ出力端子62から防護カバーCの前面に向けて同防護カバーCの内壁面Ciに沿って貼り付けられるとともに、防護カバーCの角部で一旦回折されたのちに防護カバーCの前面に沿って貼り付けられている。これにより、通信アンテナ52は、防護カバーCによって覆われる態様で同防護カバーC内部に収容されることとなる。なお、この通信アンテナ52の配置に際しては、この通信アンテナ52が上記電力量表示部51を避ける位置に配置されるとともに、電力メータ50と検針センターとの間の通信を確立する上でその通信感度が最適となる態様で配置箇所の調整が行われる。そしてこれにより、通信アンテナ52としての配置箇所の調整、ひいては、通信感度の調整にかかる自由度を確保しつつも、防護カバーCによっていたずら等の外部要因から通信アンテナ52を防護することができるようになる。また、通信アンテナ52が電力量表示部51を避ける位置に配置されることにより、電力量表示部51による電力量の表示機能が好適に維持されるようにもなる。
【0045】
次に、こうした電力メータ50、端子台TB、防護カバーC等によって構成される遠隔検針装置の側面構造を、図4を参照して説明する。
この図4に示すように、電力メータ50を構成する各ユニット50A〜50Cは、その下面に、端子台TBとの雄型ユニット接続端子53〜55がそれぞれ設けられている。一方、こうした各ユニット50A〜50Cが搭載される端子台TBの搭載面には、各雄型ユニット接続端子53〜55と嵌合により電気的に接続される雌型ユニット接続端子56〜58が設けられている。
【0046】
また、こうした電力メータ50に外付けされる通信アンテナ52は、通信ユニット50Aと端子台TBとの接触面にアンテナ入力端子61を備えるとともに、防護カバーCの端面にアンテナ出力端子62を備えている。一方、端子台TBの搭載面には、アンテナ入力端子61と嵌合により電気的に接続される入力用アンテナ接続端子63が設けられている。同じく、端子台TBの搭載面には、入力用アンテナ接続端子63からアンテナ出力端子62に向けて延設された通信経路Rcの端部に設けられて、アンテナ出力端子62と嵌合により電気的に接続される出力用アンテナ接続端子64が設けられている。
【0047】
次に、こうした各端子61〜64の構成を、図5を参照して説明する。なお、この図5において、図5(a)は、防護カバーCを開状態としたとき、すなわち各端子61〜64の未接続状態を示しており、図5(b)は、防護カバーCを閉状態としたとき、すなわち各端子61〜64の接続状態を示している。
【0048】
この図5に示すように、アンテナ入力端子61及びアンテナ出力端子62は、防護カバーCに形成された凹部65cに埋設された導電性の部材によって構成されている。また、入力用アンテナ接続端子63及び出力用アンテナ接続端子64は、端子台TBに形成された凹部65tに埋設された導電性の部材によって構成されている。このうち、アンテナ入
力端子61及びアンテナ出力端子62は、図5(a)に示すように、その中心付近から下端にかけて入力用アンテナ接続端子63及び出力用アンテナ接続端子64側に湾曲する湾曲部61c及び62cを有して形成されている。また、こうしたアンテナ入力端子61及びアンテナ出力端子62が埋設される凹部65cは、接続状態においてアンテナ入力端子61及びアンテナ出力端子62の湾曲部61c及び62cを収容するための収容空間Sを有している。
【0049】
このように構成される各端子61〜64によれば、防護カバーCが閉状態とされると、図5(b)に示すように、アンテナ入力端子61及びアンテナ出力端子62の湾曲部61c及び62cに入力用アンテナ接続端子63及び出力用アンテナ接続端子64が接触するとともに、この接触に伴い湾曲部61c及び62cが収容空間Sに収容される。そしてこれにより、アンテナ入力端子61及びアンテナ出力端子62と入力用アンテナ接続端子63及び出力用アンテナ接続端子64とがそれぞれ電気的に接続されるようになる。
【0050】
電力メータ50としてこのような構成によれば、端子台TBに各ユニット50A〜50Cが搭載されると、各雄型ユニット接続端子53〜55と各雌型ユニット接続端子56〜58とがそれぞれ嵌合されることによって、各ユニット50A〜50Cが端子台TBに電気的に接続され、上述のような電力経路が形成される。また、端子台TBに防護カバーCがねじ止め等によって閉状態とされることにより、アンテナ入力端子61と入力用アンテナ接続端子63とがそれぞれ嵌合されるとともに、アンテナ出力端子62と出力用アンテナ接続端子64とがそれぞれ嵌合される。これにより、通信ユニット50Aと通信アンテナ52とが電気的に接続される通信経路が形成される。このように、本実施の形態では、防護カバーCが端子台TBに設置されることによって、通信ユニット50Aと通信アンテナ52との通信経路が自動的に形成されるようになる。また、このような構成によれば、通信ユニット50Aと通信アンテナ52とを別体として構成する上で、それら通信ユニット50Aと通信アンテナ52とを電気的に接続する通信配線を別途に形成する必要もなく、遠隔検針装置としての構造上の簡略化が図られるようになる。
【0051】
以上説明したように、本実施の形態にかかる遠隔検針装置によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)通信アンテナ52を、防護カバーCにより覆われる態様で配置することとした。このため、防護カバーCによって通信アンテナ52を物理的に防護することが可能となるとともに、防護カバーC内での通信アンテナ52の配置箇所の調整を通じてその通信感度の調整が可能ともなる。これにより、無線通信を利用した遠隔検針装置としての通信アンテナ52の配置の自由度を確保しつつ、環境性能を高く維持することができるようになる。
【0052】
(2)通信アンテナ52を、防護カバーCの内壁面Ciに沿って配置することとした。これにより、防護カバーCによって通信アンテナ52を覆う上で、通信アンテナ52を防護カバーCの内壁面Ciに固定することができるようになり、その配置箇所の調整、ひいては、通信感度の調整にかかる自由度の向上が図られるようになる。
【0053】
(3)通信アンテナ52を、電力量表示部51を避ける位置に配置することとした。これにより、防護カバーCによって通信アンテナ52を覆う上で、電力量表示部51による表示機能を好適に維持することができるようになる。これにより、上記遠隔検針装置としての実用性がより高められるようになる。
【0054】
(4)通信ユニット50Aと通信アンテナ52との接続/非接続を、アンテナ入力端子61と入力用アンテナ接続端子63との嵌合、及びアンテナ出力端子62と出力用アンテナ接続端子64との嵌合によって行うこととした。これにより、通信ユニット50Aと通
信アンテナ52との通信経路の形成を、防護カバーCの開閉によって自動的に行うことができるようになる。また、この構成によれば、別体として構成された通信ユニット50Aと通信アンテナ52との通信経路を確保する上で、それら通信ユニット50Aと通信アンテナ52とを電気的に接続する通信配線を別途に設ける必要もなく、遠隔検針装置としての構造上の簡略化が図られるようになる。
【0055】
(5)防護カバーCを、樹脂材料によって構成することとした。これにより、この防護カバーCにより通信アンテナ52を覆う上で、通信アンテナ52の通信感度を好適に維持することができるようになる。
【0056】
(6)通信アンテナとして、フィルムアンテナを採用することとした。これにより、通信アンテナ52を防護カバーCの内壁面Ciに容易に配置することができるようになり、通信アンテナ52の配置箇所の調整を高い自由度のもとに行うことができるようになる。
【0057】
(7)電力メータとして、ユニット式の電力メータ50を採用することとした。このため、この電力メータ50を構成する各ユニット50A〜50Cの交換を通じてその仕様等を容易に変更することができるようになり、ひいては、遠隔検針装置としての自由度がより高められるようになる。
【0058】
(第2の実施の形態)
以下、本発明にかかる遠隔検針装置を具体化した第2の実施の形態を、図6及び図7を参照して説明する。なお、この第2の実施の形態における遠隔検針装置は、上記通信アンテナを防護カバーの内部に埋設して配置したものであり、その他の基本的な構成は共通したものとなっている。
【0059】
図6及び図7は、先の図2及び図3に対応する図として、この第2の実施の形態にかかる遠隔検針装置の概略構成を示したものである。なお、この図6及び図7において先の図2及び図3に示した各要素と同一の要素についてはそれぞれ同一の符号を付して示しており、それら要素についての重複する説明は割愛する。
【0060】
すなわち、図6に示すように、この遠隔検針装置を構成する通信アンテナ52は、その端部にあって防護カバーCの端面に設けられたアンテナ出力端子62から直線状に延設される態様で防護カバーCの内部に埋設されている。
【0061】
この通信アンテナ52が埋設される防護カバーCには、図7に示すように、アンテナ出力端子62が設けられる端面から同防護カバーCの角部に向けて延設されるとともに、さらにこの角部から同防護カバーCの前面に沿って延設された収容空間Scが形成されている。そして、こうした収容空間Scに、通信アンテナ52が配置されている。これにより、通信アンテナ52は、防護カバーCの外壁面Coによって覆われる態様で防護カバーCの内部に埋設して配置されることとなる。
【0062】
以上説明したように、本実施の形態にかかる遠隔検針装置によれば、前記(1)、(3)〜(7)に準じた効果が得られるとともに、前記(2)の効果に代えて以下の効果が得られるようになる。
【0063】
(8)通信アンテナ52を、防護カバーCの内部に埋設して配置することとした。このため、通信アンテナ52を防護カバーCによって覆うことによってその環境性能の向上を図る上で、防護カバーCと通信アンテナ52とが一体とされた遠隔検針装置を構成することができるようになる。これにより、遠隔検針装置としての構造上の簡略化が図られるようになる。
【0064】
(他の実施の形態)
なお、上記各実施の形態は、以下のような形態をもって実施することもできる。
・上記各実施の形態では、別体として構成された通信ユニット50Aと通信アンテナ52との接続を、湾曲部61cを有するアンテナ入力端子61と入力用アンテナ接続端子63との嵌合、及び湾曲部62cを有するアンテナ出力端子62と出力用アンテナ接続端子64との嵌合によって行うこととした。これに限らず、別体として構成された通信ユニット50Aと通信アンテナ52とを接続する端子として、各種コネクタを採用する構成であってもよい。要は、通信ユニット50Aと通信アンテナ52とを接続する端子の構造は、その嵌合を通じて通信ユニット50Aと通信アンテナ52とを電気的に接続可能な構造であればよく、これらに限定されるものではない。また、通信アンテナ52を防護カバーCによって覆うことによってその防護を図る上では、各端子61〜64を割愛し、通信ユニット50Aと通信アンテナ52とを電気的に接続する通信配線を設けることとしてもよい。
【0065】
・上記第1の実施の形態では、通信アンテナとしてフィルムアンテナを採用することとしたが、通信アンテナとしては、防護カバーCの内壁面Ciに沿って通信アンテナを配置可能なものであればよく、その他、各種アンテナを採用することも可能である。
【0066】
・上記各実施の形態では、電力量表示部51を避ける位置に通信アンテナ52を配置することとした。これに限らず、通信アンテナ52の配置箇所は、防護カバーCによって覆われる範囲内で配置されるものであればよく、これに限定されるものではない。また、通信アンテナ52を防護カバーCによって覆うことによってその防護を図る上では、電力量表示部51を割愛する構成であっても本発明の適用は可能である。
【0067】
・上記第1実施の形態では、通信アンテナ52を防護カバーCの内壁面Ciに沿って配置することとした。また、上記第2の実施の形態では、通信アンテナ52を防護カバーCの内部に埋設して配置することとした。これに限らず、通信アンテナ52を、防護カバーCと電力メータ50との間隙に配置する構成であってもよい。この構成によれば、防護カバーCによって通信アンテナ52を防護する上で、通信アンテナ52の配置スペースを別途に設ける必要もなく、遠隔検針装置としての小型化が図られるようになる。またこの他、通信アンテナ52の配置位置は、防護カバーCによって覆われる範囲内であればよく、その配置位置は任意である。
【0068】
・上記各実施の形態では、上記電力メータをユニット式の電力メータ50によって構成することとした。これに限らず、上記電力量計測部及び上記ユニットが一体に構成された一体型の電力メータを採用する構成であってもよい。この構成によれば、この電力メータを覆うカバーによって通信アンテナを防護する上で、遠隔検針装置としての汎用性がより高められるようになる。
【符号の説明】
【0069】
1…電力供給システム、2…商用の交流電源、3…太陽電池、5…DC機器、6…AC機器、7…コントロールユニット、8…DC分電盤、9…制御ユニット、10…リレーユニット、11…AC分電盤、12…交流系電力線、13〜15、18、19、25、28、35…直流系電力線、16…蓄電池、17、20、21、33、37…信号線、22…直流供給線路、23…スイッチ、24…センサ、26…スイッチ、27…直流コンセント、30…ネットワークシステム、30…システム、31…宅内サーバ、32…管理サーバ、34…宅内機器、36…コントロールボックス、38…直流供給線路、39…ガス/水道メータ、40…操作パネル、41…監視機器、50…電力メータ、50A…通信ユニット、50B…電力量計測ユニット、50C…負荷開閉ユニット、51…電力量表示部、5
2…通信アンテナ、53〜55…雄型ユニット接続端子、56〜58…雌型ユニット接続端子、61…アンテナ入力端子、61c、62c…湾曲部、62…アンテナ出力端子、63…入力用アンテナ接続端子、64…出力用アンテナ接続端子、65c、65t…凹部、C…防護カバー、Ci…防護カバーの内壁面、Co…防護カバーの外壁面、N…ネットワーク、Rc…通信経路、TB…端子台、Lt1…電力線(電圧線)、Lt2…電力線(中性線)、Lt3…電力線(電圧線)、T1〜T6…接続端子。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
需要家の分電盤から屋外に引き出されて当該需要家における電力系統の電力量を電力量計測部により検針するとともに、この検針された電力量を通信ユニットにより通信データに変換し、この変換された通信データを通信アンテナを介して管理センターである検針センターに送信する遠隔検針装置であって、
前記電力量計測部及び前記通信ユニットを覆う非導電性の防護カバーを備え、前記通信アンテナは、この防護カバーにより覆われる態様で配置されてなる
ことを特徴とする遠隔検針装置。
【請求項2】
前記通信アンテナは、前記防護カバーの内壁面と前記電力量計測部及び前記通信ユニットとの間隙に配置される
請求項1に記載の遠隔検針装置。
【請求項3】
前記通信アンテナは、前記防護カバーの内壁面に沿って配置されてなる
請求項1に記載の遠隔検針装置。
【請求項4】
前記通信アンテナは、前記防護カバーの内部に埋設されて配置されてなる
請求項1に記載の遠隔検針装置。
【請求項5】
前記電力量計測部には前記検針された電力量を可視表示する電力量表示部が設けられてなり、
前記通信アンテナは、前記電力量表示部を避ける位置に配置されてなる
請求項1〜4のいずれか一項に記載の遠隔検針装置。
【請求項6】
前記電力量計測部及び前記通信ユニットは電力線との接続端子が含まれる端子台に接続されてなり、
前記通信アンテナは、前記通信ユニットと前記端子台との接触面にアンテナ入力端子を備えるとともに、前記防護カバーの端面にアンテナ出力端子を備え、
前記端子台の前記電力量計測部及び前記通信ユニットの搭載面には、前記アンテナ入力端子に嵌合により電気的に接続される入力用アンテナ接続端子と、この入力用アンテナ接続端子から前記アンテナ出力端子に向けて延設された通信経路の端部に設けられて前記アンテナ出力端子に嵌合により電気的に接続される出力用アンテナ接続端子とが設けられてなる
請求項1〜5のいずれか一項に記載の遠隔検針装置。
【請求項7】
前記防護カバーが、樹脂材料からなる
請求項1〜6のいずれか一項に記載の遠隔検針装置。
【請求項8】
前記通信アンテナが、フィルムアンテナである
請求項1〜7のいずれか一項に記載の遠隔検針装置。
【請求項9】
前記遠隔検針装置は、前記電力量計測部及び前記通信ユニットが各別のユニットとして構成されたユニット式の電力メータによって構成される
請求項1〜8のいずれか一項に記載の遠隔検針装置。
【請求項10】
前記遠隔検針装置は、前記電力量計測部及び前記通信ユニットが一体に内蔵された一体型の電力メータによって構成される
請求項1〜8のいずれか一項に記載の遠隔検針装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−81518(P2011−81518A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−232011(P2009−232011)
【出願日】平成21年10月5日(2009.10.5)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】