説明

遮水シートの端部の保護方法及び保護構造

【課題】 遮水シートの端部を起立した状態に保持し続けることにより、漏水検知手段による初期の検知精度を長期に渡って維持し続ける。
【解決手段】 廃棄物を収容する処分場15の内面に敷設され、処分場15の内面を被覆する遮水シート20の端部21の保護方法であって、遮水シート20の端部21を処分場15の開口縁部16まで延出させて起立させ、この起立部22に絶縁性を有する材料からなる保護部材2を取り付け、この保護部材2によって起立部22を被覆するとともに、起立した状態に保持する。保護部材2によって遮水シート20の起立部22を起立した状態に保持し続けることができるので、起立部22を介して処分場15の内外で水、土砂、草木等が行き渡るのを阻止でき、遮水シート20を介しての処分場11の内外での絶縁性を維持することができ、漏水検知手段の初期の検知精度を長期に渡って維持し続けることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遮水シートの端部の保護方法及び保護構造に関し、特に、電気的な手法により遮水シートの損傷部を検知する漏水検知手段を備えた廃棄物最終処分場に適用され、漏水検知手段による初期の検知精度を長期に渡って維持することができる遮水シートの端部の保護方法及び保護構造に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の廃棄物最終処分場の一例として、例えば、特許文献1には、処分場の内面に、合成樹脂、合成ゴム等からなる二枚の遮水シートを積層した状態で敷設し、上下の遮水シート間に砂等の保護材を充填し、上下の遮水シート間に複数の計測用電極を網目状に埋設し、上側の遮水シートの上部に覆土を所定の厚さで敷設し、処分場内に収容される廃棄物の中央部に基準電極を埋設し、基準電極と各計測用電極との間に電圧を印加するように構成した廃棄物最終処分場が開示されている。
【0003】
このような構成の廃棄物最終処分場にあっては、基準電極と各計測用電極との間に電圧を印加して電位差を順次測定し、測定した各地点の測定値を基にして電位分布図を作成することにより、電位分布図から漏水の有無や漏水位置を検知することができるというものである。
【特許文献1】特公平6−63901号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のような構成の廃棄物最終処分場にあっては、一般には、遮水シートの端部を処分場の開口縁部で起立させて、水、土砂、草木等が処分場の遮水シートの内外に行き渡るのを防止しているが、経年変化によって遮水シートの端部の起立状態を保てなくなった場合に、水、土砂、草木等が処分場の遮水シートの内外に行き渡ってしまい、遮水シートを介しての処分場の内外での絶縁性が損なわれ、漏水の検知精度が低下してしまう問題が生じる。
【0005】
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みなされたものであって、遮水シートを介しての処分場内外での絶縁性を長期的に維持することができて、漏水検知手段による初期の検知精度を長期的に維持することができる遮水シートの端部の保護方法及び保護構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記のような課題を解決するために、本発明は、以下のような手段を採用している。
すなわち、請求項1に係る発明は、廃棄物を収容する処分場の内面に敷設され、該処分場の内面を被覆する遮水シートの端部の保護方法であって、前記遮水シートの端部を前記処分場の開口縁部まで延出させて起立させ、該遮水シートの起立部に絶縁性を有する材料からなる保護部材を取り付け、該保護部材によって該起立部を被覆するとともに、該起立部を起立した状態に保持することを特徴とする。
【0007】
本発明による遮水シートの端部の保護方法によれば、絶縁性を有する材料からなる保護部材によって遮水シートの起立部を被覆するとともに、起立した状態に保持するように構成したので、水、土砂、草木等が起立部を越えて処分場の内外に行き渡るのを阻止することができる。従って、遮水シートを介しての処分場の内外での絶縁性を維持することができるので、遮水シートの破損部を検知する漏水検知手段の初期の検知精度を長期に渡って維持することが可能となる。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の遮水シートの端部の保護方法であって、前記保護部材は、前記遮水シートの起立部を被覆する被覆部と、該被覆部に一体に設けられるとともに、該被覆部を前記処分場の開口縁部に起立した状態に支持する脚部とからなることを特徴とする。
【0009】
本発明による遮水シートの端部の保護方法によれば、保護部材の被覆部によって遮水シートの起立部が被覆されるとともに、被覆部に一体に設けられている脚部によって被覆部が処分場の開口縁部に起立した状態に支持されることになるので、遮水シートの起立部を起立した状態に保持することができ、遮水シーとの起立部を介して処分場の内外を区画することができることになる。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の遮水シートの端部の保護方法であって、前記保護部材の脚部は、前記処分場の開口縁部に固定手段を介して固定されていることを特徴とする。
【0011】
本発明による遮水シートの端部の保護方法によれば、保護部材の脚部は固定手段によって処分場の開口縁部に固定されているので、遮水シートの起立部を起立した状態に確実に保持することができる。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項1から3の何れかに記載の遮水シートの端部の保護方法であって、前記保護部材の被覆部は、前記遮水シートの端部を挿入させる挿入溝を有していることを特徴とする。
【0013】
本発明による遮水シートの端部の保護方法によれば、遮水シートの端部を被覆部で被覆する際に、被覆部の挿入溝内に遮水シートの端部を挿入させるだけでよいので、遮水シートの端部を被覆部で被覆する作業が容易となる。
【0014】
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の遮水シートの端部の保護方法であって、前記保護部材は、元に戻ろうとする性質を有する材料から形成されるとともに、前記被覆部の挿入溝の入口部が内部よりも幅狭に形成されていることを特徴とする。
【0015】
本発明による遮水シートの端部の保護方法によれば、被覆部の挿入溝の入口部を押し広げるようにして挿入溝内に遮水シートの起立部を挿入することにより、被覆部の入口部によって遮水シートの起立部が挟持され、起立部が挿入溝内から脱落するのが防止されることになる。
【0016】
請求項6に係る発明は、廃棄物を収容する処分場の内面に敷設され、該処分場の内面を被覆する遮水シートの端部の保護構造であって、前記遮水シートの端部は、前記処分場の開口縁部まで延出されて起立され、該遮水シートの起立部には絶縁性を有する材料からなる保護部材が取り付けられ、該保護部材により該起立部が被覆されるとともに、起立した状態に保持されていることを特徴とする。
【0017】
本発明による遮水シートの端部の保護構造によれば、絶縁性を有する材料からなる保護部材によって遮水シートの起立部が被覆されるとともに、起立した状態に保持されているので、水、土砂、草木等が起立部を越えて処分場の内外に行き渡るのを阻止することができる。従って、遮水シートを介しての処分場の内外での絶縁性を維持することができるので、遮水シートの破損部を検知する漏水検知手段の初期の検知精度を長期に渡って維持することが可能となる。
【発明の効果】
【0018】
以上、説明したように、本発明の遮水シートの端部の保護方法及び保護構造によれば、保護部材によって遮水シートの起立部を被覆するとともに、起立した状態に保持することができるので、遮水シートの起立部を越えて処分場の内外に水、土砂、草木等が行き渡るのを阻止できる。
従って、水、土砂、草木等の存在によって遮水シートを介しての処分場内外での絶縁性が損なわれるようなことがないので、遮水シートの損傷部を電気的に検知する漏水検知手段の初期の検知精度を長期に渡って維持することができ、長期に渡って遮水シートの損傷部の検知を高精度で行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1及び図2には、本発明による遮水シートの端部の保護方法及び保護構造の第1の実施の形態が示されていて、図1は遮水シートの端部の保護構造の全体を示す縦断面図、図2は図1の保護部材の側面図である。
【0020】
すなわち、本実施の形態に示す遮水シートの端部の保護方法及び保護構造は、漏水を電気的に検知する漏水検知手段を備えた廃棄物最終処分場に有効なものであって、漏水検知手段の初期の検知精度を長期に渡って維持するのに有効なものである。
【0021】
廃棄物最終処分場は、地盤を掘削して形成した凹状の処分場15の内面に、合成樹脂、合成ゴム等の絶縁性を有する材料からなる二枚の遮水シート20、20を重ね合わせた状態で全体に亘って敷設し、上下の遮水シート20、20間に不織布、砂等からなる保護材23を充填し、上側の遮水シート20の上部に所定の厚さで覆土30を敷設して構成したものであって、漏水検知手段を所定の位置に設置することにより、遮水シート20の各地点における漏水の有無や漏水箇所を検知することができ、遮水シート20の破損部を検知することができる。
【0022】
漏水検知手段としては、例えば、二枚の遮水シート20、20間の複数箇所に設けられる複数の測定電極(図示せず)と、処分場15内に収容される廃棄物の中央部に設けられる基準電極(図示せず)と、基準電極と各測定電極との間に電圧を印加する電源(図示せず)とを備えたものが挙げられる。
【0023】
このような構成の漏水検知手段を作動させて、基準電極と各測定電極との間に電圧を印加させ、遮水シート20の各地点における電位差を順次測定し、測定した各地点の測定値を基にして電位分布図を作成することにより、電位分布図から漏水の有無や漏水位置を検知することができ、遮水シート20の破損部を検知することができる。
なお、漏水検知手段は、上記のような構成のものに限らず、遮水シート20の破損部を電気的に検知できる構成のものであればよい。
【0024】
遮水シート20は、端部21が処分場15の開口縁部16まで延出されるとともに、その端部21が開口縁部16上で略U形状に屈曲されて、開口縁部16に設けられている凹部17の内面に沿わされ、この状態で先端部22が開口縁部16の表面から上方に立ち上げられ、その部分で処分場15の内外を区画する所定の高さの起立部22が形成されている。
【0025】
遮水シート20の略U形状に屈曲された内側の部分には、処分場15の開口縁部16の表面と面一となるようにコンクリート18が打設され、これにより遮水シート20の端部21が処分場15の開口縁部16に強固に固定されている。なお、コンクリート18を打設する代わりに、遮水シート20の略U形状に合致するように形成したコンクリート製のブロックを装着するようにしてもよい。
【0026】
保護部材2は、元に戻ろうとする性質を有する材料、例えば絶縁性及び弾性を有する材料(例えば、各種の合成樹脂等)から形成されるものであって、遮水シート20の起立部22を被覆する被覆部3と、被覆部3に一体に設けられて被覆部3を処分場15の開口縁部16に起立した状態に支持する一対の脚部8、8とを備えている。
【0027】
被覆部3は、内側に遮水シート20の起立部22を挿入させる挿入溝4を有する略U形状をなすものであって、この挿入溝4内に遮水シート20の起立部22を挿入させることにより、遮水シート20の起立部22が被覆部3によって被覆され、周囲の水、土砂、草木等から絶縁される。
【0028】
挿入溝4は、内部5の幅が遮水シート20の起立部22の厚さと略同一寸法に設定されるとともに、入口部6の幅が遮水シート20の起立部22の厚さよりも小さく設定され、これにより、被覆部3の入口部6で遮水シート20の起立部22が挟持され、起立部22が挿入溝4から脱落するのが防止される。
【0029】
被覆部3には、厚み方向に貫通するボルト挿通用の孔7が長手方向に沿って所定の間隔ごとに複数箇所に設けられ、このボルト挿通用の孔7と遮水シート20の起立部22に設けたボルト挿通用の孔24との間にボルト25を挿通させてナット26で締め付けることにより、被覆部3と遮水シート20とが一体に連結される。
なお、保護部材2及び遮水シート20が共に合成樹脂製である場合には、被覆部3のボルト挿通用の孔7と遮水シート20の起立部22のボルト挿通用の孔24との間に溶融樹脂を充填して硬化させ、被覆部3と遮水シート20の起立部22とを一体に連結するように構成してもよい。
【0030】
脚部8は、被覆部3の挿入溝4の入口部6の両側に、被覆部3から外方に突出するように一体に設けられ、被覆部3の挿入溝4内に遮水シート20の起立部22を挿入させた状態で、この一対の脚部8、8を処分場15の開口縁部16の表面に当接させることにより、遮水シート20の起立部22を起立した状態に保持することができる。
【0031】
各脚部8の上面側には上方に突出する凸部9が一体に設けられ、被覆部3の入口部6を押し広げる際に、この凸部9を利用して両脚部8、8を互いに離れる方向に引っ張ることにより、被覆部3の入口部6を容易に押し広げることができる。
【0032】
各脚部8には、全長に亘って所定の間隔ごとにボルト挿通用の孔11が設けられ、このボルト挿通用の孔11内に固定手段であるアンカーボルト12を挿通させて、処分場15の開口縁部16に打設することにより、各脚部8を処分場15の開口縁部16に強固に固定することができる。
なお、各脚部8が処分場15の開口縁部16の所定の位置からずれる心配がない場合には、アンカーボルト12を使用する必要はなく、各脚部8にボルト挿通用の孔11を設ける必要もないものである。
【0033】
上記のように構成した本実施の形態による遮水シートの保護方法及び保護構造にあっては、遮水シート20の端部21を処分場15の開口縁部16まで延出させて、その先端部22を上方に立ち上げて起立部22に形成し、この起立部22に絶縁性を有する保護部材2を取り付けて被覆するとともに、起立した状態に保持するように構成したので、長年の使用によっても起立部22が倒れるようなことはなく、水、土砂、草木等が遮水シート20の起立部22を乗り越えて処分場15の内外に行き渡るようなことはなく、処分場15の内外を遮水シート20を介して長期に亘って絶縁し続けることができる。従って、絶縁不良によって漏水検知手段による漏水の検知精度が低下するようなことはなく、漏水検知手段による初期の検知精度を長期に渡って維持することができ、漏水及び漏水箇所を高精度で検知し続けることができる。
また、遮水シート20の起立部22を保護部材2によって起立した状態に保持し続けることができるので、見栄えをよくすることもできる。
さらに、保護部材2によって外部から処分場15内に流入する雨水の量を低減できるので、廃棄物からの浸出水の処理量を低減させることもできる。
さらに、保護部材2の材料としてリサイクル品を用いることができるので、コストを低減させることもできる。
【0034】
図3には、本発明による遮水シートの保護方法及び保護構造の第2の実施の形態が示されていて、本実施の形態に示す遮水シートの保護方法及び保護構造は、保護部材2の脚部8の被覆部3に隣接する部分を所定の角度で傾斜する傾斜部8aに形成し、傾斜部8aと遮水シート20の起立部22との間に三角形状の空間28を形成したものであって、その他の構成は前記第1の実施の形態に示すものと同様である。
【0035】
そして、本実施の形態に示す遮水シートの保護方法及び保護構造にあっても、前記第1の実施の形態に示すものと同様の作用効果を奏する他に、傾斜部8aと起立部22との間に空間28を設けているので、外部から水が毛細管現象によって外側の脚部8の下面8cと地表面27との間を浸透しても、空間28の存在によってその水が挿入溝4まで達するのを阻止できる。
【0036】
図4には、本発明による遮水シートの保護方法及び保護構造の第3の実施の形態が示されていて、本実施の形態に示す遮水シート保護方法及び保護構造は、脚部8の上面側に凸部9を設けずに下面側に凹部10を設けたものであって、その他の構成は前記第1の実施の形態に示すものと同様である。
【0037】
そして、本実施の形態に示す遮水シートの保護方法及び保護構造にあっても、前記第1の実施の形態に示すものと同様の作用効果を奏する他に、脚部8の下面側に凹部10を設けているので、保護部材2の被覆部3の入口部6を押し広げる際に、両脚部8、8をより引っ張りやすくすることができるものである。
【0038】
図5には、本発明による遮水シートの保護方法及び保護構造の第4の実施の形態が示されていて、本実施の形態に示す遮水シート保護方法及び保護構造は、脚部8の上面側に凸部9を設けずに脚部8の下面側に凹部10を設けるとともに、被覆部3と脚部8との境界部を肉厚に形成したものであって、その他の構成は前記第1の実施の形態に示すものと同様である。
【0039】
そして、本実施の形態に示す遮水シートの保護方法及び保護構造にあっても、前記第1の実施の形態に示すものと同様の作用効果を奏する他に、被覆部3と脚部8との境界部を肉厚に形成しているので、その部分の剛性を高めることができ、保護部材2の耐久性を高めることができ、保護部材2によって遮水シート20の起立部22を長期に渡って起立した状態に保持し続けることができる。
【0040】
図6には、本発明による遮水シートの保護方法及び保護構造の第5の実施の形態が示されていて、本実施の形態に示す遮水シート保護方法及び保護構造は、保護部材2の被覆部3と脚部8とを一体化して略半円形状に形成するとともに、脚部8の下面側に凹部10を設けたものであって、その他の構成は前記第1の実施の形態に示すものと同様である。
【0041】
そして、本実施の形態に示す遮水シートの保護方法及び保護構造にあっても、前記第1の実施の形態に示すものと同様の作用効果を奏する他に、被覆部3と脚部8とを一体化して略半円形状に形成しているので、保護部材2の全体の剛性を高めることができ、保護部材2の耐久性を高めることができ、保護部材2によって遮水シート20の起立部22を長期に渡って起立した状態に保持し続けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明による遮水シートの端部の保護方法及び保護構造の第1の実施の形態を示した縦断面図である。
【図2】図1の保護部材の側面図である。
【図3】本発明による遮水シートの端部の保護方法及び保護構造の第2の実施の形態を示した縦断面図である。
【図4】本発明による遮水シートの端部の保護方法及び保護構造の第3の実施の形態を示した縦断面図である。
【図5】本発明による遮水シートの端部の保護方法及び保護構造の第4の実施の形態を示した縦断面図である。
【図6】本発明による遮水シートの端部の保護方法及び保護構造の第5の実施の形態を示した縦断面図である。
【符号の説明】
【0043】
1 保護構造
2 保護部材
3 被覆部
4 挿入溝
5 内部
6 入口部
7 ボルト挿通用の孔
8 脚部
8a 傾斜部
8c 下面
9 凸部
10 凹部
11 ボルト挿通用の孔
12 固定手段(アンカーボルト)
15 処分場
16 開口縁部
17 凹部
18 コンクリート
20 遮水シート
21 端部
22 先端部(起立部)
23 保護材
24 ボルト挿通用の孔
25 ボルト
26 ナット
27 地表面
28 空間
30 覆土

【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃棄物を収容する処分場の内面に敷設され、該処分場の内面を被覆する遮水シートの端部の保護方法であって、
前記遮水シートの端部を前記処分場の開口縁部まで延出させて起立させ、該遮水シートの起立部に絶縁性を有する材料からなる保護部材を取り付け、該保護部材によって該起立部を被覆するとともに、該起立部を起立した状態に保持することを特徴とする遮水シートの端部の保護方法。
【請求項2】
前記保護部材は、前記遮水シートの起立部を被覆する被覆部と、該被覆部に一体に設けられるとともに、該被覆部を前記処分場の開口縁部に起立した状態に支持する脚部とからなることを特徴とする請求項1に記載の遮水シートの端部の保護方法。
【請求項3】
前記保護部材の脚部は、前記処分場の開口縁部に固定手段を介して固定されていることを特徴とする請求項2に記載の遮水シートの端部の保護方法。
【請求項4】
前記保護部材の被覆部は、前記遮水シートの端部を挿入させる挿入溝を有していることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の遮水シートの端部の保護方法。
【請求項5】
前記保護部材は、元に戻ろうとする性質を有する材料から形成されるとともに、前記被覆部の挿入溝の入口部が内部よりも幅狭に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の遮水シートの端部の保護方法。
【請求項6】
廃棄物を収容する処分場の内面に敷設され、該処分場の内面を被覆する遮水シートの端部の保護構造であって、
前記遮水シートの端部は、前記処分場の開口縁部まで延出されて起立され、該遮水シートの起立部には絶縁性を有する材料からなる保護部材が取り付けられ、該保護部材により該起立部が被覆されるとともに、起立した状態に保持されていることを特徴とする遮水シートの端部の保護構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−63999(P2010−63999A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−232506(P2008−232506)
【出願日】平成20年9月10日(2008.9.10)
【出願人】(509152378)太陽工業ジオテクノサービス株式会社 (2)
【Fターム(参考)】