説明

遮水壁の継手嵌合部構築方法および雌継手ならびに雄継手

【課題】打設時の地盤抵抗によって破断されない封鎖材を備えた雌継手を使用した遮水壁の継手嵌合部構築方法及びその構築方法に有利な雌継手並びに雄継手を提供すること。
【解決手段】遮水壁材1を地盤に直接打設して遮水壁を構築するに当たり、継手嵌合溝及び側面開口部を有する雌継手5を備えた第1遮水壁材1を打設する前に雌継手5の側面開口部を、隣接する第2遮水壁材1における雄継手3が雌継手5に嵌合して打設することで破断される封鎖材9で封鎖し、その状態で第1遮水壁材1を地盤に打設することで、第1遮水壁材1を打設した後の雌継手5の継手嵌合溝内を空孔状態に保持し、雌継手嵌合溝内に止水用充填材を充填した後、第2遮水壁材1の雄継手3を雌継手5に嵌合させ、雌継手5の側面開口部を封鎖している封鎖材9を雄継手3によって破断しながら第2の遮水壁材1を所定の深度に打設する構築方法。その方法に使用する雌継手と雄継手。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、継手を有する不透水性材料からなる複数の遮水壁を地盤に直接打設して遮水壁を構築する遮水壁の継手構築方法および雌継手に関し、特に、継手部における確実な遮水性を確保するための継手部の構築方法および雌継手ならびに雄継手に関するものである。
【0002】
本発明は、遮水を目的とする遮水壁一般の構造に適用でき、遮水パネル等の各種遮水壁材、例えば、遮水パネルの継手部相互の継手嵌合部、スリット付パイプ(P継手)を有す遮水パネルと断面T形の雄継手(T継手)を有する遮水パネルとの継手相互の嵌合によるP―T継手に限らず、鋼管矢板の継手相互、スリットを有する様々な形状をした継手で、地盤に直接打設する際に、継手内への土砂の流入を防止し、嵌合した継手内部に土砂の混入がない止水材等で充填したい場合等、広範囲に適用できる遮水壁の継手嵌合部構築方法および雌継手である。
【背景技術】
【0003】
従来、遮水壁材における継手溝内の土砂を洗浄排出することが知られているが、この場合には、継手内に、細かい土、砂が残り、止水用充填材内に混入するため、止水用充填材の高い止水作用効果を得ることが難しいという課題がある。
また従来、(1)ソイルセメント地中連続壁が未硬化で流動性を有している状態である場合に、雌継手部におけるスリット(側面開口部)を封鎖材により封鎖した遮水壁材を、ソイルセメント中に建て込み、次に建て込まれる遮水壁材における雄継手により前記雌継手における封鎖材を破断するようにして遮水地中壁を構築する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、(2)鋼管矢板を地中に打設する時に、鋼管矢板における雌継手の下端部に、雌継手の端部を閉塞する閉塞板であると共に、鋼管矢板内へ土砂を誘導する部材でもあるチップを設けて、雌継手におけるスリットからの土砂の流入を軽減することを前提に、雌継手におけるスリットから雌継手内への土砂の流入を防止するために、スリットを事前に布、紙、樹脂等の非金属、金属箔製の材料によりシールすることが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2006−9242号公報
【特許文献2】特開平9−78569
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記(1)の方法の場合には、遮水壁材をソイルセメント中に建て込むので、打設時の抵抗は少なく、雌継手側面開口部の封鎖材は、雄継手が雌継手に嵌合され打設することで破断される強度の材料であればよいが、硬く締まった砂地盤や粘土地盤、更には礫石等を含む地盤では、封鎖材が打設時の地盤抵抗によって損傷してしまい、ソイルセメント地中連続壁が未硬化で流動性を有している状態以外では、実現できなかった。
【0006】
また、前記(2)の場合には、雌継手の下端部を傾斜した状態で閉塞して土砂をガイドする傾斜面を形成し、鋼管矢板本体内に土砂を誘導するようにした形態の雌継手であることを前提とし、雌継手におけるスリットから雌継手内への土砂の流入を防止することを目的に、スリットを事前に布、紙、樹脂等の非金属、金属箔製の材料によりシールする手段を提示しているが、雌継手内に事前に止水材が充填されていないので、雄継手により雌継手におけるシールを破断しながら打設される場合、雌継手内に周囲の土砂が流入し、止水材を充填しても、高い遮水性能をえることが難しいという問題があった。
【0007】
そこで、本発明では、硬く締まった砂地盤や粘土地盤、更には礫石等を含む地盤に直接打設する場合でも、確実な遮水性を確保する継手部を構築することを目的に、その手段として、打設時の地盤抵抗によって破断されない封鎖材を備えた雌継手を使用して打設することで雌継手嵌合溝内を空孔に保ち、その雌継手内に止水材を事前に充填した後に、封鎖材を破断しながら嵌合する雄継手を使用する継手嵌合部構築方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の課題を有利に解決するために、第1発明の遮水壁の継手嵌合部構築方法では、継手を有する不透水性材料からなる複数の遮水壁材を地盤に直接打設すると共に、横方向に隣り合う遮水壁材における継手部相互を嵌合させて遮水壁を構築するに当たり、
継手嵌合溝および側面開口部を有する雌継手を備えた第1の遮水壁材を打設する前に、雌継手の下端部を閉塞すると共に、雌継手の側面に設けられた側面開口部を、隣接する第2の遮水壁材における雄継手が前記雌継手に嵌合して打設することで破断され、かつ地盤の打設抵抗によって破断されない封鎖材で封鎖し、その状態で前記第1の遮水壁材を地盤に打設することで、第1の遮水壁材を打設した後の雌継手の継手嵌合溝内を空孔状態に保持し、その雌継手嵌合溝内に止水用充填材を充填した後、隣接する第2の遮水壁材の雄継手を前記雌継手に嵌合させ、雌継手の側面開口部を封鎖している封鎖材を雄継手によって破断しながら隣接する第2の遮水壁材を所定の深度に打設することを特徴とする。
また、第2発明の雌継手においては、第1発明の遮水壁の継手嵌合部構築方法に使用される遮水壁材における雌継手であって、遮水壁材を地盤に打設する場合、雌継手の側面に設けられた側面開口部を封鎖する封鎖材が、地盤に打設する時の地盤抵抗によって破断されない金属板であって、雄継手により破断される金属板により構成され、前記金属板が溶接により雌継手に固定されていることを特徴とする。
第3発明の雌継手では、第1発明の遮水壁の継手嵌合部構築方法に使用される遮水壁材における雌継手であって、前記雌継手における側面開口部よりも下位レベルにおいて、側方に突出するフリクションカッターが雌継手に設けられていることを特徴とする。
第4発明の雄継手においては、第1発明の遮水壁の継手嵌合部構築方法に使用される遮水壁材における雄継手であって、前記雄継手の先端部に、隣接する遮水壁材における封鎖材を破断するためのカッターが設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
第1発明によると、地盤に直接打設する前に、第1の遮水壁材における継手嵌合溝の側面開口部を、雌継手に嵌合される雄継手により破断され、かつ地盤の打設抵抗によって破断されない封鎖材により封鎖したので、地盤に打設した状態では、遮水壁材における雌継手の継手嵌合溝内に、地中の土砂が混入する恐れを確実に排除したクリーンな雌継手の継手嵌合溝とすることができる。
また、単に、側面開口部に封鎖材を設けるだけで、継手内への土砂流入防止を図ることができるため、継手内への土砂流入防止を図れる雌継手を安価に製造できると共に、品質のよい遮水壁における継手嵌合部を容易に構築することができる。
また、本発明の場合には、地盤に遮水壁材を打設しても、地盤の打設抵抗によって破断されない封鎖材により雌継手の側面開口部が封鎖されているので、従来のように、雌継手の下端部に遮水壁材の本体内に誘導する土砂誘導部材を設けなくても、容易に施工することができる。
また、前記のように地盤に直接打設した第1の遮水壁材における雌継手の継手嵌合溝内がクリーンであるので、その継手嵌合溝内に止水用充填材を充填し、その後に継手嵌合溝内に、隣接する第2の遮水壁材における雄継手を嵌合して、雌継手の側面開口部を封鎖している材料を雄継手によって破断しながら隣接する第2の遮水壁材を打設するので、継手嵌合溝内には充填材が充填されている状態であるので、継手嵌合溝内は止水充填材により側圧がある状態であるので、地中における雌継手周囲の土砂が継手嵌合溝内に混入する恐れを排除することができ、そのため、遮水壁材相互における継手嵌合部の止水性能の高い継手部を構築でき、したがって遮水性能が格段に高い遮水壁を容易に構築することができる。
第2発明によると、雌継手における側面開口部を封鎖する封鎖材を金属板として溶接により固定してあるので、容易に簡単に雌継手の側面開口部を封鎖することができる。また、側面開口部を封鎖している封鎖材を、隣接する遮水壁材における雄継手により破断して、継手相互を嵌合させることができる。
第3発明によると、遮水壁材における雌継手の側面開口部よりも下位レベルにおいて、側方に突出する構造で設けられたフリクションカッターによって側面開口部の封鎖材に直接接触する地盤が乱されて緩むため、封鎖材に及ぼす地盤抵抗が低減し、雌継手における側面開口部を閉塞する材料を薄鋼板等の薄板材料とすることができる効果がある。
第4発明によると、遮水壁材における雄継手の先端部に、隣接する遮水壁材における封鎖材を破断するためのカッターが設けられているので、雄継手先端部のカッターにより、容易に確実に封鎖材を破断することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
次に、本発明を図示の実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0011】
図1〜図4は本発明の第1実施形態において使用する一形態の鋼板などの不透水性材料からなる遮水壁材1を示すものであって、板状の遮水壁材本体2の両側部に、上下方向に延長する連続した継手を備えており、この形態では、遮水壁材本体2の一側部に横断面T字状の雄継手3が設けられ、また、遮水壁材本体2の他側部には、スリットからなる側面開口部4により分断された横断面一部切欠円環状の雌継手5を備えている。
【0012】
前記の雌継手5の下端の傾斜端部は、鋼板製の底板6が溶接等により固定されて閉塞され、前記の下端部の側面開口部4には、薄鋼板9および帯状鋼鈑10より広く横断するように断面半円状の雌継手構成片7に固定された鋼製のフリクションカッター8が溶接等により固定されている。前記のフリクションカッター8と底板6とは上下に接続するように、前記フリクションカッター8が設置されて、フリクションカッター8の下側に側面開口部4が残らないようにされている。また、前記のフリクションカッター8と底板6との間に距離がある場合には、適宜鋼板が雌継手構成片7に渡って設けられて、側面開口部4を塞ぐようにされている。
【0013】
フリクションカッター8より上位のレベルに位置する側面開口部4には、側面開口部4の幅寸法よりも広幅寸法で薄肉の帯状鋼板からなる封鎖材9が、側面開口部4に渡って上下方向に連続して配置されると共に、封鎖材9の両側縁部外側に帯状鋼板10が当接されて、薄肉の封鎖材9の縁部および前記帯状鋼板10の縁部が、図3(a)に示すように、Tig溶接Wにより、雌継手構成片7に固定されている。
【0014】
前記のフリクションカッター8の上面レベルの側面開口部4から、ほぼ遮水壁材本体2の上端部までの側面開口部4は、前記の封鎖材9により閉塞されている。
【0015】
図2および図3(c)(d)に示すように、雄継手3における遮水壁材本体2の下端部には、先端部を先細状に形成した封鎖材破断用カッター部11が形成されている。
前記の封鎖材破断用カッター部11は、遮水壁材本体2の先端部の側面の延長面が鋭角で交差するように、刃先が先細状とされ、かつ前記封鎖材破断用カッター部11には、焼入れ等の熱処理が施されて、硬化処理されている。
なお、前記の封鎖材破断用カッター部11により、隣接する雌継手5における封鎖材9を破断していくので、封鎖材9が雌継手の継手嵌合溝12内側に入り込まないようにするために、封鎖材破断用カッター部11により常時、前記封鎖材9を雌継手5における側面開口部4の半径方向外側に向かって破断(切断)するように、前記封鎖材破断用カッター部11の下端部を、遮水壁材本体2の幅方向に雌継手5側に向かって下端レベルが、図2に2点鎖線で示すように、上昇するように傾斜させておいてもよい。
【0016】
前記のフリクションカッター8により、遮水壁材1を地盤13に打設する場合に、フリクションカッター8の上側の封鎖材9と地盤13との間に間隙が形成されるため、封鎖材9の負担を低減でき、封鎖材9を薄鋼板9a等の薄板材料により構成することができる。また、前記の薄鋼板9aの側端部をTig溶接等により雌継手構成片7に固定する場合に、帯状当金として、帯状鋼板10が封鎖材9の両端部に当接されて、封鎖材9の縁部および前記帯状鋼板10の縁部を雌継手構成片7に溶接により固定することで、薄鋼板9aを封鎖材9として実用的に使用することができると共に、地中への打設時や雄継手による封鎖材の破断時に、封鎖材9側の縁部で破損されないようにしている。なお、前記の封鎖材9としての薄鋼板9aとしては、板厚が、0.1mm〜1mm程度、好ましくは、0.2mm〜0.5mm程度の帯状薄鋼板を使用するとよい。
【0017】
なお、予め、前記封鎖材9と帯状鋼板10をスポット溶接等により仮止めしたものを、雌継手構成片7の外面に隅肉溶接により固定するようにすると、封鎖材9の雌継手5への取付施工が容易になる。
【0018】
次に、前記のような遮水壁材1を使用して、本発明の遮水壁の継手嵌合部を構築する方法について図5を参照して説明する。
【0019】
本発明では、第1の遮水壁材1を直接地盤13に打設するため、また、継手嵌合溝12内に周囲の土砂が流入するのを防止するために、予め、雌継手5における側面開口部4が封鎖材9により封鎖された状態とし、図5(a)に示すように、この状態で、第1の遮水壁材1を地盤13に所定の深度まで打設している。
したがって、地盤13に打設された遮水壁材1の雌継手5の継手嵌合溝12は、上下方向に連続した空孔状態が保持されており、この空孔状態の雌継手5の継手嵌合溝12内に、図5(b)に示すように、無収縮モルタル、ベントナイトあるいはアスファルト等の止水用充填材14が、雌継手5の上端レベルまで充填されている。
【0020】
前記のように止水用充填材14を雌継手5内に充填することにより、隣接する第2の遮水壁材1における雄継手3を、前記止水用充填材14が充填された雌継手5に嵌合して打設するとき、周囲の地盤13から土砂が、止水用充填材14が充填されている継手嵌合溝12に流入するのを防止し、継手嵌合部の止水性能が向上するようにされている。
【0021】
そして、図5(c)に示すように、前記のように雌継手5の継手嵌合溝12内に止水用充填材14を充填し、その止水用充填材14が硬化する前に、隣接する第2の遮水壁材1における雄継手3が、前記第1の遮水壁材1における雌継手5に嵌合されて地盤13に打設される。
このとき、第2の遮水壁材1の雄継手3における封鎖材破断用カッター部11により、前記第1の遮水壁材1における薄鋼板の封鎖材9を破断しながら、第2の遮水壁材1が地盤13に打設される。
破断された封鎖材9の破断側縁部は、モルタルあるいは無収縮モルタル等の周囲の地盤13よりも比重が大きく側圧の大きい止水用充填材14の側圧を受けているので、封鎖材9は雌継手5の外側に押し広げられ、破断された封鎖材9におけるフリー端部は、雄継手3側に圧着されて、周囲の土砂が継手溝内に流入するのを防止することができる。
なお、前記の薄鋼板の封鎖材9の幅方向の中央部付近を、幅方向の両側部よりも、薄い低強度部として、上下方向に連続した低強度部を形成しておくと、封鎖材9の低強度部のみを確実に雄継手3における封鎖材破断用カッター部11により破断することができる。前記の薄い低強度部として、帯状薄鋼板からなる封鎖材9の幅方向中央部の継手嵌合溝12側を薄くしておくのが好ましい。
【0022】
前記第2の遮水壁材1は、第1の遮水壁材1と同様な構成であり、前記の第2の遮水壁材1を地盤13の所定の位置に打設した後、その雌継手5の空孔とされている継手嵌合溝12内に、前記と同様に止水用充填材14を充填する。
以下、同様に、前記第2の遮水壁材1を第1の遮水壁材1として、これに隣接して、第2の遮水壁材1を打設する工程を必要回数、横方向に繰り返して、所要幅の連続した遮水壁15を構築していく。
【0023】
前記のようにして構築された遮水壁15では、硬化された止水用充填材14による継手嵌合部の止水性能は、周囲の土砂の流入がないので、継手性能を格段に向上させることができる。
なお、従来のように、継手溝内の土砂を洗浄排出する場合には、洗浄した後に、スリット部(側面開口部4)から細かい土、砂が崩落して、細かい土、砂が残り、止水用充填材14内に混入するため、止水用充填材14の高い止水作用効果を得ることが難しいが、本発明では、側面開口部4からの土砂の流入がないので、止水用充填材14による「高い止水効果を得ることができる。
【0024】
(遮水壁材1の他の形態について、)
前記の実施形態では、遮水壁材1の一形態について説明したが、本発明を実施する場合には、前記の形態以外の形態についても可能であるので、以下では、他の形態の遮水壁材1、特に継手嵌合溝12を有する雌継手5の形態および雄継手3との嵌合形態について、図6〜図11を参照して説明する。なお、前記の実施形態と同様な要素には同様な符号を付している。
【0025】
図6(a)〜(h)には、それぞれ他の形態の遮水壁材1における雌継手5が示され、図7(a)〜(h)には、それぞれ、前記図6(a)〜(h)の雌継手5に対応して、雄継手3が嵌合された雄・雌継手嵌合部16が示されている。
【0026】
図6(a)および図7(a)では、前記の第1実施形態とほぼ同様に、スリット4aなどの側面開口部4を有する横断面一部切欠円環状の雌継手5に封鎖材9が設けられた雌継手5とされ、他方の遮水壁材1では、封鎖材9を備えていない継手を雄継手3として使用されて、止水用充填材14が充填された雌継手5に封鎖材9を破断しながら雄継手3を嵌合するようにしている形態である。
【0027】
図6(b)および図7(b)では、前記の第1実施形態とほぼ同様に、スリット4aなどの側面開口部4を有する横断面一部切欠円環状の雌継手5に封鎖材9が設けられた雌継手5とされ、他方の遮水壁材1では、横断面Y形の雄継手3が使用されて、止水用充填材14が充填された雌継手5に封鎖材9を破断しながら雄継手3を嵌合するようにしている形態である。
【0028】
図6(c)および図7(c)では、前記の第1実施形態とほぼ同様に、スリット4aなどの側面開口部4を有する横断面一部切欠円環状の雌継手5に封鎖材9が設けられた雌継手5とされ、他方の遮水壁材1では、板状の遮水壁材本体2の先端部に狭幅の板材を固定した横断面T字状の雄継手3が使用されて、止水用充填材14が充填された雌継手5に封鎖材9を破断しながら雄継手3を嵌合するようにしている形態である。
【0029】
図6(d)および図7(d)では、横断面倒F字状の雌継手5とされ、一方の横断面倒F状字状の先端側の間隔をおいた2つの張り出しアームからなる雌継手構成片7間の溝を継手嵌合溝12とされ、前記雌継手構成片7に渡って封鎖材9を固定して、一方の雌継手5を構成し、他方の継手は、前記の雌継手構成片7間に渡って封鎖材9を設けないで、雄継手3とされ、その雄継手3の先端側の雌継手構成片7を、止水用充填材14が充填された前記継手嵌合溝12を有する雌継手5に、封鎖材9を破断しながら雄継手3を嵌合させるようにした形態である。
【0030】
図6(e)および図7(e)では、継手構成片の先端部に爪部を有する爪付雌継手5の雌継手構成片7間に渡って封鎖材9を設けた雌継手5とされ、他方の遮水壁材1では、板状の遮水壁材本体2の先端部の片側に、上下方向に連続した突部18を形成して雄継手3とし、前記雌継手5の溝内に前記突部18が位置するように、止水用充填材14が充填された雌継手5に封鎖材9を破断しながら雄継手3を嵌合するようにしている形態である。
【0031】
図6(f)および図7(f)では、スリット4aなどの側面開口部4を有する横断面一部切欠角形の雌継手5に封鎖材9が設けられた雌継手5とされ、他方の遮水壁材1では、板状の遮水壁材本体2の先端部に狭幅の板材を固定した横断面T字状の雄継手3が使用されて、止水用充填材14が充填された雌継手5に封鎖材9を破断しながら雄継手3を嵌合するようにしている形態である。
【0032】
図6(g)および図7(g)では、遮水壁本体2の端部を、係止突部を備えた係止端部とし、断面ほぼエ字状で蟻溝状の嵌合溝12を有する継手金具19を固定して、その継手金具19の他端側の蟻溝状の嵌合溝12の側面開口部4を封鎖材9により閉塞するようにした雌継手5とされ、また、他方の遮水壁材1では、遮水壁本体2の端部を、係止突部を備えた係止端部とした雄継手3を備えた遮水壁材1が使用されて、止水用充填材14が充填された雌継手5に封鎖材9を破断しながら雄継手3を嵌合するようにしている形態である。
【0033】
図6(h)および図7(h)では、スリット4aなどの側面開口部4を有する横断面一部切欠円環状の雌継手5で側面開口部4側が薄肉とされた雌継手構成片7に渡って封鎖材9が設けられた雌継手5とされ、他方の遮水壁材1では、板状の遮水壁材本体2の先端部の片側に、上下方向に連続した突部18を形成して雄継手3とし、前記雌継手5の溝内に前記突部18が位置するように、止水用充填材14が充填された雌継手5に封鎖材9を破断しながら雄継手3を嵌合するようにしている形態である。
【0034】
また、図8(a)〜(g)には、それぞれ他の形態の遮水壁材1における雌継手5が示され、図9(a)〜(g)には、それぞれ、前記図8(a)〜(g)の雌継手5に対応して、雄継手3が嵌合された雄・雌継手嵌合部16が示されている。これらの形態では、遮水壁材1の本体側の中心軸線が同一中心軸線上になるようにした形態である。
【0035】
図8(a)および図9(a)では、一方の遮水壁材1における雌継手5は、遮水壁本体に直角に交差するように扁平横長の雌継手5とされ、側面開口部4は片側に偏心した位置に設けられ、他方の雄継手3は、雌継手5の溝に嵌合する側の継手構成片の基端側突出寸法が大きくされた雄継手3とされて、封鎖材9に干渉することなく、止水用充填材14が充填された雌継手5に封鎖材9を破断しながら雄継手3を嵌合するようにしている形態である。
【0036】
図8(b)および図9(b)では、一方の遮水壁材1における雌継手5は、遮水壁本体に対して嵌合溝の中心軸線が傾斜して交差するように設けた形態の雌継手5とされ、継手先端部と継手本体とに渡って封鎖材9を設けるようにした雌継手5が使用され、他方の雄継手3は、前記雌継手5における封鎖材を設けない形態の雄継手3とされ、雌継手5と雄継手3とが点対称の形状となるようにされ(ただし前記封鎖材9を除いた状態で)、止水用充填材14が充填された雌継手5に封鎖材9を破断しながら雄継手3を嵌合するようにしている形態である。
【0037】
図8(c)および図9(c)では、一方の遮水壁材1における横断面一部切欠円環状の側面開口部4は、雌継手5の周方向に偏心した位置に設けられ、側面開口部4を封鎖するように封鎖材9が設けられた雌継手5とされ、他方の雄継手3は、前記雌継手5における封鎖材9を設けない形態の雄継手3とされ、雌継手5と雄継手3とが点対称の形状となるようにされ(ただし前記封鎖材9を除いた状態で)、止水用充填材14が充填された雌継手5に封鎖材9を破断しながら雄継手3を嵌合するようにしている形態である。
【0038】
図8(d)および図9(d)では、スリット4aなどの側面開口部4を有する横断面一部切欠角形の雌継手5に封鎖材9が設けられた雌継手5とされ、他方の遮水壁材1では、フランジ付U字状の雄継手3が使用されて、止水用充填材14が充填された雌継手5に、雄継手3におけるフランジ部21が雌継手5の溝内に位置するように雄継手3を嵌合するようにしている形態である。
【0039】
図8(e)および図9(e)では、スリット4aなどの側面開口部4を有する横断面一部切欠角形の雌継手5に封鎖材9が設けられた雌継手5を有する遮水壁材1を間隔をおいて対抗するように直列に地盤に打設し、各雌継手5に断面I形の雄型遮水壁材20の両フランジ21を雄継手3として、それぞれ止水用充填材14が充填された雌継手5に雄継手3を封鎖材9を破断しながら嵌合するようにした形態である。
【0040】
図8(f)および図9(f)では、スリット4aなどの側面開口部4を有する横断面一部切欠長円形の雌継手5に封鎖材9が設けられた雌継手5とされ、他方の遮水壁材1における雄継手3は封鎖材9を設けない形態の雄継手3とされ、止水用充填材14が充填された雌継手5に封鎖材9を破断しながら雄継手3を嵌合するようにした形態である。
【0041】
図8(g)および図9(g)では、鋼板を渦状に360度程度巻回された継手とされ、雌継手5外面と遮水壁材1の基端側(本体2側)とに渡って封鎖材9が設けられている形態の遮水壁材1とされ、他方の遮水壁材1における雄継手3は、前記と同様に鋼板を渦状に360度程度巻回されかつ雌継手5における封鎖材9の基端側固定部の干渉を防止するように半径方向外側に膨らむような雄継手3とされ、止水用充填材14が充填された雌継手5に封鎖材9を破断しながら雄継手3を嵌合するようにした形態である。
【0042】
また、図10(a)〜(d)には、それぞれ他の形態の遮水材本体とした遮水壁材1における雌継手5が示され、図11(a)〜(c)には、それぞれ、前記図10(a)〜(c)の雌継手5に対応して、雄継手3が嵌合された雄・雌継手嵌合部16が示されている。
【0043】
図10(a)(b)および図11(a)(b)では、遮水壁材1の本体としては、鋼管2aからなる遮水壁材本体2としており、このような場合には、鋼管2aの直径方向の一方の外側面に、一対の断面L形鋼材を、間隔をおいて平行に対向するように配置して基端側を溶接により固定して、一方の雌継手5を構成し、前記遮水壁材本体2の半径方向の外側面に上下方向に延長するように断面T字状の鋼材におけるウェブ3aの基端部を溶接により固定することにより、他方の雄継手3を構成し、止水用充填材14が充填された雌継手5に、隣接する遮水壁材1における雄継手3を封鎖材9を破断しながら嵌合するようにしている形態である。
【0044】
図10(c)および図11(c)では、遮水壁材本体2が鋼管2aとされ、これに雌継手5が溶接により固定され、かつスリット等の側面開口部4を有する一部切欠円環状の雌継手5に封鎖材9を設けて一方の雌継手5が構成されているが、その他の構成は、前記ずれ止め部材8(c)および図9(c)に示す形態と同様である。
【0045】
図10(d)および図11(d)では、遮水壁本体2が鋼管2aとされ、横断面T字状の雄継手3のウェブ基端側が溶接により鋼管2aに溶接により固定された雄継手3とされている形態で、雌継手5の嵌合溝に雄継手3を嵌合した形態としているが、その他の構成の前記の場合と同様である。
【0046】
図12〜図14は、さらに本発明の他の形態を示すものであって、この形態では、遮水壁材1の幅方向中間部で遮水壁材1の全長に渡って補剛フレーム21に重合するように配置して、前記遮水壁材1を補剛フレーム21により着脱可能に仮保持した状態で地盤13に打設し、その後、仮保持状態を解除して、補剛フレーム21のみを回収する形態の遮水壁材1により遮水壁15を構築する形態である。
前記のような遮水壁材1における雌継手5にも、前記実施形態と同様に、雌継手5における側面開口部4を塞ぐ封鎖材9を備え、下端部にはフリクションカッター8を備えた形態を適用してもよい。
【0047】
なお、このような形態の遮水壁材1では、その下端部に幅方向に複数の係止フック22を備えており、上端部には、ピンまたはボルト挿通孔を有する複数の連結用ブラケット23を備えている。また、補剛フレーム21の下端部には幅方向に間隔をおいて複数個の縦ピン24を備え、上部には、ターンバックル25の一端側に、連結金具26に一体の右ねじ軸部がねじ込まれ、また補剛フレーム21に一端側が回動可能に連結された左ねじ軸部28が前記ターンバックル25の他端側にねじ込まれた長さ調整機能を有する緊張連結金具27を備えており、前記緊張連結金具27は補剛フレーム21に回動可能に設けられている。
【0048】
このような形態の遮水壁材1を補剛フレーム21に仮保持させる場合には、補剛フレーム21先端側の各縦ピン24を、遮水壁材1における係止フック22に挿入係止するようにして補剛フレーム21を遮水壁材1に重合し、遮水壁材1の連結用ブラケット23に、補剛フレーム21における緊張連結金具27の連結金具26をボルト等の横軸により連結し、この状態で前記ターンバックル25を回動して、前記遮水壁材1を補剛フレーム21の上部に引き上げるようにすると、補剛フレーム21における縦ピン24により遮水壁材1の係止フック22の移動が阻止されて、遮水壁材1が緊張状態となり、補剛フレーム21と共に運搬あるいは地中への打ち込みが可能になる形態で、ターンバックル25を逆回転させて、前記緊張連結金具27を開放し、補剛フレーム21を遮水壁材1に沿って、例えば、スライド移動させると、補剛フレーム21を遮水壁材1から分離することができる。
【0049】
(実施例)
前記のように遮水壁材1としては、各種の形態が可能であるが、一例として、図1に示す形態の一例として下記のような寸法に製作される。
雌継手5における鋼管の直径が114.3mmで、側面開口部4(スリット)の幅寸法が30mmで、鋼管の長さが12mに製作される。
封鎖材9として帯状の薄鋼板を用いた場合、薄鋼板の板厚が0.2mmで、幅が140mmで、長さがが12mに製作される。
前記の帯状の薄鋼板にからなる封鎖材9の両側縁部に、厚さ3.0mmで幅13mmで長さ12mの帯状鋼板10を重ねて、Tig溶接により雌継手構成片7に固定して、側面開口部4を封鎖する。
なお、雄継手3は、板状の遮水材本体2の先端部に直角に、板厚9mmで、幅寸法65mmの鋼板を溶接により固定して形成している。
【0050】
前記のように、継手内への土砂流入防止のために、側面開口部4の封鎖材9として、帯状の薄鋼板を使用すると、適宜、添板等を薄鋼板の側縁部に重合して、Tig溶接により雌継手構成片7の外面に固定することができるため、側面開口部4を閉塞するための安価な封鎖材9とすることができ、そのような封鎖材9を備えた雌継手5を容易に安価に製造することができる。
また、底部が底板6により閉塞され、かつ側面開口部4が封鎖材9により閉塞されて、土砂の流入が防止されたシール構造の雌継手5では、遮水壁材1の打設後の雌継手5内を空孔に保持することができ、従来実施していた継手内の洗浄工程を不要となり、施工費を削減できる。
また、雌継手内の空孔に止水用充填材14を充填した後に、雄継手3が薄鋼板からなる封鎖材9を破断しながら嵌合することで、止水用充填材14が破断された封鎖材9から外側に出ることがあっても、雌継手5内に土砂を混入しない緻密な継手部を築造することができる。したがって、継手品質の向上を図ることができる。従来のように継手内土砂を洗浄による排出では大きな異物が排出できても、細砂な泥は側面開口部(スリット)4から次々に流入し、継手内を洗いきれず、残存した異物が一部充填材に混在するようになるが、本発明では、地盤に直接遮水壁材1を打設して継手嵌合部を構築する方法でも、前記従来技術のようなことがなく、格段に優れた継手構造を構築することができる。
【0051】
また、前記のように、本発明の場合には、地盤13に遮水壁材1を打設しても、地盤13の打設抵抗によって破断されない封鎖材9により雌継手5の側面開口部4が封鎖されているので、従来のように、雌継手5の下端部に、遮水壁材本体内に誘導する土砂誘導部材を設けなくても、容易に施工することができる。
【0052】
前記のような本発明の継手部の構築方法によると、壁厚を50cmとした換算透水係数で、10−6cm/秒以下の透水係数を有した継手嵌合部を施工することができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の第1実施形態において使用する遮水壁材の第1実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1の上端部付近および下端部付近を拡大して示す一部切欠斜視図である。
【図3】(a)は第1実施形態の遮水壁材の中間部の横断平面図、(b)はフリクションカッター付近を示す横断平面図、(c)は遮水壁材における雄継手下端部のカッター付近を拡大して示す側面図、(d)は(c)のA−A線断面図である。
【図4】図2の状態から封鎖材を分離して示す一部切欠斜視図である。
【図5】(a)は遮水壁材を地盤に打設した状態を示す横断平面図、(b)は嵌合溝に充填材を充填している状態を示す横断平面図、(c)は隣接する遮水壁材における雄継手により、雌継手に封鎖材を破断しながら打設している状態を示す横断平面図である。
【図6】(a)〜(h)は、各種形態の嵌合溝を有する雌継手に封鎖材を設けた状態を示す横断平面図である。
【図7】(a)〜(h)は、図6に示す各種形態の嵌合溝を有する雌継手に、隣接する遮水壁材の雄継手を嵌合している状態を示す平面図である。
【図8】(a)〜(g)は、他の各種形態の嵌合溝を有する雌継手を示す横断平面図である。
【図9】(a)〜(g)は、図8に示す他の各種形態の嵌合溝を有する雌継手に、隣接する遮水壁材の雄継手を嵌合した状態を示す横断平面図である。
【図10】矢板本体を鋼管とし、その鋼管に嵌合溝を有する各種の雌継手に、隣接する遮水壁材の雄継手を嵌合した状態を示す平面図である。
【図11】図10に示す雌継手に、隣接する遮水壁材における雄継手を嵌合した状態を示す横断平面図である。
【図12】他の形態の遮水壁材を示す斜視図である。
【図13】図12の上端部付近および中間部付近を拡大して示す一部切欠斜視図である。
【図14】補剛フレームを遮水壁材に重合して添わせた状態を示す斜視図である。
【図15】図14の一部を拡大示示す拡大図である。
【符号の説明】
【0054】
1 遮水壁材
2 遮水壁材本体
2a 鋼管
3 雄継手
3a ウェブ
4 側面開口部
4a スリット
5 雌継手
6 底板
7 雌継手構成片
8 フリクションカッター
9 封鎖材
9a 薄鋼板
10 帯状鋼板
11 カッター部
12 継手嵌合溝
13 地盤
14 止水用充填材
15 遮水壁
16 嵌合部
17 張り出しアーム
18 突部
19 継手金具
20 雄型遮水壁材
21 補剛フレーム
22 係止フック
23 連結用ブラケット
24 縦ピン
25 ターンバックル
26 連結金具
27 緊張連結金具
28 左ねじ軸部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
継手を有する不透水性材料からなる複数の遮水壁材を地盤に直接打設すると共に、横方向に隣り合う遮水壁材における継手部相互を嵌合させて遮水壁を構築するに当たり、
継手嵌合溝および側面開口部を有する雌継手を備えた第1の遮水壁材を打設する前に、雌継手の下端部を閉塞すると共に、雌継手の側面に設けられた側面開口部を、隣接する第2の遮水壁材における雄継手が前記雌継手に嵌合して打設することで破断され、かつ地盤の打設抵抗によって破断されない封鎖材で封鎖し、その状態で前記第1の遮水壁材を地盤に打設することで、第1の遮水壁材を打設した後の雌継手の継手嵌合溝内を空孔状態に保持し、その雌継手嵌合溝内に止水用充填材を充填した後、隣接する第2の遮水壁材の雄継手を前記雌継手に嵌合させ、雌継手の側面開口部を封鎖している封鎖材を雄継手によって破断しながら隣接する第2の遮水壁材を所定の深度に打設することを特徴とする遮水壁の継手嵌合部構築方法。
【請求項2】
請求項1の遮水壁の継手嵌合部構築方法に使用される遮水壁材における雌継手であって、遮水壁材を地盤に打設する場合、雌継手の側面に設けられた側面開口部を封鎖する封鎖材が、地盤に打設する時の地盤抵抗によって破断されない金属板であって、雄継手により破断される金属板により構成され、前記金属板が溶接により雌継手に固定されていることを特徴とする雌継手。
【請求項3】
請求項1の遮水壁の継手嵌合部構築方法に使用される遮水壁材における雌継手であって、前記雌継手における側面開口部よりも下位レベルにおいて、側方に突出するフリクションカッターが雌継手に設けられていることを特徴とする雌継手。
【請求項4】
請求項1の遮水壁の継手嵌合部構築方法に使用される遮水壁材における雄継手であって、前記雄継手の先端部に、隣接する遮水壁材における封鎖材を破断するためのカッターが設けられていることを特徴とする雄継手。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2007−291630(P2007−291630A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−117885(P2006−117885)
【出願日】平成18年4月21日(2006.4.21)
【出願人】(000006655)新日本製鐵株式会社 (6,474)
【出願人】(000133881)株式会社テノックス (62)
【Fターム(参考)】