説明

選択的阻害剤

(c)分子多様性をスキャン(scan)するため式(1)の化合物のライブラリーを設計すること;そして(d)前記化合物ライブラリーを、少なくとも2つの異なる生物学的アッセイによりアッセイすること、を含んで定義される選択性プロファイルによる、生物学的活性を有する化合物の同定方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、選択的な生物学的活性を有する化合物を同定する方法、及び化合物のライブラリーに関する。
【背景技術】
【0002】
背景
生物学的標的(例えば酵素や受容体)との分子的相互作用に関わる低分子は、しばしば、標的と直接相互作用する結合成分又はファーマコフォア基(pharmacophore groups)、及び生理活性分子のフレームワークを形成する非結合構成成分の見地から記述される。例えばペプチドリガンド又は基質の場合、通常多数のアミノ酸側鎖が、それらの受容体又は酵素との直接的な相互作用を形成し、一方、ペプチドバックボーン(及び他のアミノ酸残鎖)の特異的な折り畳みが、これらの側鎖の相対的な位置決定をコントロールする構造又は足場を提供する。創薬のためのペプチド模倣アプローチでは、重要なアミノ酸の側鎖は、よりよい結合相互作用を同定するために体系的に調節され得る。これは、スキャニングアプローチと呼ばれる。残念なことに、ペプチドの側鎖はほとんど独立しておらず、それぞれの相互作用は他の側鎖を考慮せずに最適化することはできない。
【0003】
この問題を克服する1つの方法は、多様性のあるライブラリーを構築することである。
【0004】
これまでのところ、普遍的多様性の創造のためのアプローチでは、ほとんどが置換基の組み合わせの面に焦点をおいてきた。これらの置換基の提示での多様性の創造となると、一般に製薬会社はすでに知られた(いわゆる‘プリビレッジ構造’ と強調される)ヘテロ環骨格に注力した。ライブラリーの構造的多様性の創造は大いに望まれてきたが、化学的に有用な足場の構造的多様性の欠如により、制限されてきた。
【0005】
単糖類は、糖足場の周囲の選択された位置に所望の置換基を付加することにより、分子多様性を設計するための優れた糖足場を提供する。単糖ベースの足場は、官能性を有する部位であるキラルを5つ含み、各位置での多様な置換基の付加が可能である。これは、ファーマコフォア基(pharmacophoric groups)、足場及びファーマコフォア基の結合位置を体系的手法により変えることで、構造的に多様な分子ライブラリー創造のための独特の機会を提供する。これらのライブラリーと関連するファーマコフォア基は、薬理学的活性を分子に与える、付加された基もしくは置換基、又はその部分である。
【0006】
分子多様性はファーマコフォア基の組み合わせの多様性(置換基の多様性)とこれらファーマコフォア基の存在様式の多様性(形の多様性)からなると考えられ得る。置換基の多様性、もしくは形の多様性のどちらか、又はこれら両方のパラメータが体系的に変えられた化合物ライブラリーは分子多様性をスキャンすると言われる。
【0007】
副作用を最小にするため、選択された標的と目的通り相互作用し、そして他の標的とは相互作用しない薬物候補の開発を改善する方法の必要性が存在する。選択性プロファイルは、それぞれのアッセイにおいて化合物が特異的な反応を示す生物学的アッセイ(インビトロまたはインビボどちらでもよい)によって決定される。特異的反応のパネルは、選択されたアッセイに渡る選択性プロファイルを表す。本プロファイルはそれぞれのアッセイにおいて、非活性に対して活性を区別する。選択性プロファイルの同定を改善する方法は、この問題を克服又は少なくとも部分的に改善する。
【0008】
先の出願(WO2004014929及びWO2003082846)において、我々は新規化合物のアレイがコンビナトリアル方式で合成され得ることを実証した。これらの発明において記述した分子ライブラリーは、化学的足場の範囲の周りのファーマコフォア基の位置、配向及び化学的特徴が改変、及び/又はコントロールされ得る方式で合成された。
【0009】
後の出願(WO2004032940)において、我々は上記引用出願における分子のクラスが、メラノコルチン及びソマトスタチンGPCRに対するスクリーニング時に生物学的活性を示すことを実証した。出願WO2004014929及びWO2003082846における分子のクラスはまた、インテグリン受容体に対しても検査された(Australian patent Application No. 2003900242)。これらの分子の選択はまた、この受容体クラスに対する活性を示すことも実証した。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
我々は今、出願WO2004014929及びWO2003082846に記述された分子ライブラリーが分子多様性をスキャンするために使用され得ることを見出した。この多様性アプローチは、効率よく選択性プロファイルを同定するための改善された方法を提供する。
【0011】
もし、公知技術の刊行物がこの明細書内で参照されても、この引用は、その刊行物がオーストラリア又は他のどこか国において一般常識的知識の一部を構成するということを承認するわけではないことが、明確に理解されるであろう。
【0012】
発明の要約
1つの局面において、本発明は、
(a)分子多様性をスキャンするための、式1の化合物のライブラリーを設計すること;及び
(b)該化合物ライブラリーを、少なくとも2つの異なる生物学的アッセイにより、アッセイすること;
ここで、式1は以下を示す:
【0013】
【化1】

【0014】
(式中、環は任意の立体配置をとり得;
Zは硫黄、酸素、CH、C(O)、C(O)NR、NH、NR又は水素であり、Zが水素である場合にはRは存在せず、RはRからRで定義されるセットから選択され、又はここでZとR1が一緒にヘテロ環を形成し、
Xは酸素又は窒素であり、Xが窒素のとき、各Xは対応するRからRと独立に結合してアジドを形成し得、あるいは各Xはまた対応するRからRのいずれか1つと独立に結合してヘテロ環を形成し得;
からRは、これらに限定されないが、H又はC1からC20のアルキルもしくはアシル;C2からC20のアルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル;C5からC20のアリール、ヘテロアリール、アリールアルキルもしくはヘテロアリールアルキル(これらは必要に応じて置換され、及び分枝鎖又は直鎖であり得る)を含む群より独立に選択される)
を含む明確な選択性プロファイル(単数及び複数)を有する生物学的活性化合物の同定方法を提供する。
【0015】
好ましい実施形態において、本発明は、最初に言及した方法に使用されるとき、式1の化合物から選択された化合物のライブラリーに関する。
【0016】
好ましい実施形態において、本発明は、少なくとも1つのXが窒素である、最初に言及した方法に関する。
【0017】
好ましい実施形態において、本発明は、2つのXが窒素である、最初に言及した方法に関する。
【0018】
好ましい実施形態において、本発明は最初に言及した方法に関し、ここで、RからRの必要に応じた置換基が、OH、NO、NO、NH、N、ハロゲン、CF、CHF、CHF、ニトリル、アルコキシ、アリールオキシ、アミジン、グアニジニウム、カルボン酸、カルボン酸エステル、カルボン酸アミド、アリール、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、アミノアルキル、アミノジアルキル、アミノトリアルキル、アミノアシル、カルボニル、置換もしくは非置換イミン、スルフェート、スルホンアミド、ホスフェート、ホスホルアミド、ヒドラジド、ヒドロキサメート、ヒドロキサム酸、ヘテロアリールオキシ、アミノアリール、アミノヘテロアリール、チオアルキル、チオアリール又はチオヘテロアリール(ここで、これらは必要に応じて更に置換され得る)から選択される。
【0019】
用語“ハロゲン”はフッ素、塩素、臭素又はヨウ素を示し、好ましくはフッ素、塩素又は臭素を示す。
【0020】
単独又は“必要に応じて置換されたアルキル”、“必要に応じて置換されたシクロアルキル”、“アリールアルキル”もしくは“ヘテロアリールアルキル”といった複合語のいずれかで用いられる用語“アルキル”は、好ましくはC1−20アルキル又はシクロアルキルである、直鎖、分枝もしくは環状アルキルを示す。直鎖及び分枝アルキルの例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、 tert−ブチル、アミル、イソアミル、sec−アミル、1,2−ジメチルプロピル、1,1−ジメチルプロピル、ヘキシル、4−メチルペンチル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、1,2,2トリメチルプロピル、1,1,2−トリメチルプロピル、ヘプチル、5メチルベキシル、1−メチルヘキシル、2,2−ジメチルペンチル、3,3ジメチルペンチル、4,4−ジメチルペンチル、1,2−ジメチルペンチル,1,3−ジメチルペンチル,1,4−ジメチルペンチル, 1,2,3トリメチルブチル、1,1,2−トリメチルブチル, 1,1,3−トリメチルブチル、 オクチル、6−メチルヘプチル、1−メチルヘプチル、1,1,3,3テトラメチルブチル、ノニル、1−,2−,3−,4−,5−,6−又は7−メチルオクチル,1−,2−,3−,4−または5−エチルヘプチル、 1−,2−または3プロピルヘキシル、デシル、1−,2−,3−,4−,5−,6−,7−又は8メチルノニル,1−,2−,3−,4−,5−又は6−エチルオクチル,1−,2−,3又は4−プロピルヘプチル、ウンデシル1−,2−,3−,4−,5−,6−,7−,8又は9−メチルデシル,1−,2−,3−,4−,5−,6−又は7−エチルノニル,1−,2−,3−,4−又は5−プロピルオクチル、1−,2−又は3−ブチルヘプチル,1−ペンチルヘキシル,ドデシル、1−,2−,3−,4−,5−,6−,7−,8−,9又は10−メチルウンデシル、1−,2−,3−,4−,5−,6−,7−又は8エチルデシル、1−,2−,3−,4−,5−又は6−プロピルノニル、1−,2−,3又は4−ブチルオクチル、1−2ペンチルヘプチルなどが挙げられる。環状アルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシルなどの単環又は多環アルキルが挙げられる。
【0021】
単独又は“必要に応じて置換されたアルキレン”といった複合語のいずれかで用いられる用語“アルキレン”は、さらに水素が除去されて二価の基を形成している点を除いては上に定義した“アルキル”と同様の基を示す。任意の置換基が付加されてもよく、又はアルキレン鎖の一部を形成してもよい、と理解されるであろう。
【0022】
単独又は“必要に応じて置換されたアルケニル”といった複合語のいずれかで用いられる用語“アルケニル”は、エチレン性モノ、ジもしくはポリ不飽和の、上記にて定義したアルキル又はシクロアルキル基を含む、直鎖、分枝又は環状アルケンから構成される基を示し、好ましくはC2−6アルケニルを示す。アルケニルの例としては、ビニル、アリル、1−メチルビニル、ブテニル、イソブテニル、3−メチル−2ブテニル、1−ペンテニル、 シクロペンテニル、1−メチル−シクロペンテニル、1−ヘキセニル,3−ヘキセニル, シクロヘキセニル,1−ヘプテニル、3−ヘプテニル、1−オクテニル、シクロオクテニル、1−ノネニル、2−ノネニル、3−ノネニル、1−デセニル、3−デセニル、1,3−ブタジエニル、1,4−ペンタジエニル、1,3シクロペンタジエニル、1,3−ヘキサジエニル、1,4−ヘキサジエニル、1,3シクロヘキサジエニル、1,4−シクロヘキサジエニル、1,3−シクロヘプタジエニル、1,3,5−シクロヘプタトリエニル及び1,3,5,7−シクロオクタテトラエニルを含む。
【0023】
単独又は“必要に応じて置換されたアルキニル”といった複合語のいずれかで用いられる用語“アルキニル”は、直鎖、分枝又は単環もしくは多環アルキンから構成される基を示し、好ましくはC2−6アルキニルを示す。
【0024】
アルキニルの例としては、エチニル、1−プロピニル、1−及び2ブチニル、2−メチル−2−プロピニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4ペンチニル、2−ヘキシニル、 3−ヘキシニル(3-hexylnyl)、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル、10ウンデシニル、4−エチル−l−オクチン−3−イル, 7−ドデシニル、9−ドデシニル、10−ドデシニル、3−メチル−1−ドデシン−3−イル、2−トリデシニル、11−トリデシニル, 3−テトラデシニル、7−ヘキサデシニル、3−オクタデシニルなどが挙げられる。
【0025】
単独又は“必要に応じて置換されたアルコキシ”といった複合語のいずれかで用いられる用語“アルコキシ”は、直鎖又は分枝アルコキシを示し、好ましくはC1−7アルコキシを示す。アルコキシの例としては、メトキシ、エトキシ、nプロピルオキシ、イソプロピルオキシ及び異なるブトキシ異性体が挙げられる。
【0026】
単独又は“必要に応じて置換されたアリールオキシ”といった複合語のいずれかで用いられる用語“アリールオキシ”は、芳香族、ヘテロ芳香族、アリールアルコキシ又はヘテロアリールアルコキシを示し、好ましくはC6−13アリールオキシを示す。アリールオキシの例としては、フェノキシ、ベンジルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシが挙げられる。
【0027】
単独又は“必要に応じて置換されたアシル”もしくは“ヘテロアリールアシル”といった複合語のいずれかで用いられる用語“アシル”は、カルバモイル、脂肪族アシル基及び、芳香族アシルと呼ばれる芳香環を含むアシル基もしくはヘテロ環アシルと呼ばれるヘテロ環を含むアシル基を示す。アシルの例としては、カルバモイル;ホルミル、アセチル、プロパノイル、ブタノイル、2−メチルプロパノイル、ペンタノイル、2,2−ジメチルプロパノイル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、オクタノイル、ノナノイル、デカノイル、ウンデカノイル、ドデカノイル、トリデカノイル、テトラデカノイル、ペンタデカノイル、ヘキサデカノイル、ヘプタデカノイル、オクタデカノイル、ノナデカノイル、及びイコサノイルといった直鎖又は分枝鎖のアルカノイル;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tブトキシカルボニル、t−ペンチルオキシカルボニル及びヘプチルオキシカルボニルといったアルコキシカルボニル;シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル及びシクロヘキシルカルボニルといったシクロアルキルカルボニル;メチルスルホニル及びエチルスルホニルといったアルキルスルホニル;メトキシスルホニル及びエトキシスルホニルといったアルコキシスルホニル;ベンゾイル、トルオイル及びナフトイルといったアロイル;フェニルアルカノイル(例えばフェニルアセチル、フェニルプロパノイル、フェニルブタノイル、フェニルイソブチル、フェニルペンタノイル及びフェニルヘキサノイル)及びナフチルアルカノイル(例えばナフチルアセチル、ナフチルプロパノイル、及びナフチルブタノイル)といったアラルカノイル;フェニルアルケノイル(例えばフェニルプロペノイル、フェニルブテノイル、フェニルメタクリリル、フェニルペンテノイル及びフェニルヘキセノイル)及びナフチルアルケノイル(例えばナフチルプロペノイル、ナフチルブテノイル及びナフチルペンテノイル)といったアラルケノイル;フェニルアルコキシカルボニル(例えばベンジルオキシカルボニル)といったアラルコキシカルボニル;フェノキシカルボニル及びナフチルオキシカルボニルといったアリールオキシカルボニル;フェノキシアセチル及びフェノキシプロピオニルといったアリールオキシアルカノイル;フェニルカルバモイルといったアリールカルバモイル;フェニルチオカルバモイルといったアリールチオカルバモイル;フェニルグリオキシロイル及びナフチルグリオキシロイルといったアリールグリオキシロイル;フェニルスルホニル及びナフチルスルホニルといったアリールスルホニル;ヘテロ環カルボニル;チエニルアセチル、チエニルプロパノイル、チエニルブタノイル、チエニルペンタノイル、チエニルヘキサノイル、チアゾリルアセチル、チアジアゾリルアセチル及びテトラゾリルアセチルといったヘテロ環アルカノイル;ヘテロ環プロペノイル、ヘテロ環ブテノイル、ヘテロ環ペンテノイル及びヘテロ環ヘキセノイルといったヘテロ環アルケノイル;並びにチアゾリルグリオキシロイル及びチエニルグリオキシロイル(thienyglyoxyloyl)といったヘテロ環グリオキシロイルが挙げられる。
【0028】
単独又は“必要に応じて置換されたアリール”、“アリールアルキル”もしくは“ヘテロアリール”といった複合語のいずれかで用いられる用語“アリール”は、芳香族炭化水素又は芳香族ヘテロ環系の、単独、多核、共役及び融合した残基を示す。アリールの例としては、フェニル、ビフェニル、ターフェニル、クォーターフェニル、フェノキシフェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、アントラセニル、ジヒドロアントラセニル、ベンゾアントラセニル、ジベンゾアントラセニル、フェナントレニル、フルオレニル、ピレニル、インデニル、アズレニル、クリセニル、ピリジル、4−フェニルピリジル、3−フェニルピリジル、チエニル、フリル、ピリル(pyrryl)、ピロリル、フラニル、イマダゾリル(imadazolyl)、ピルリジニル、ピリジニル、ピペリジニル、インドリル、ピリダジニル、ピラゾリル、ピラジニル、チアゾリル、ピリミジニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、プリニル、キナゾリニル、フェナジニル、アクリジニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリルなどが挙げられる。好ましくは、芳香族ヘテロ環系は、N、O及びSから独立して選択される1から4のヘテロ原子を含み、及び環に9までの炭素原子を含む。
【0029】
単独又は“必要に応じて置換されたヘテロ環”といった複合語のいずれかに用いられる用語“ヘテロ環”は、窒素、硫黄及び酸素から選択される、少なくとも1つのヘテロ原子を含む、単環または多環のヘテロシクリル基を示す。適当なヘテロシクリル基は、1から4の窒素原子を含む不飽和の3から6員のヘテロ単環基(例えば、ピロリル、ピロリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル又はテトラゾリル)といった窒素含有ヘテロ環基;1から4の窒素原子を含む、飽和の3から6員のヘテロ単環基(例えば、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジン又はピペラジニル);1から5の窒素原子を含む不飽和の縮合ヘテロ環基(例えば、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、ベンゾイミダゾイル(benzimidazoyl)、キノリル、イソキノリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル又はテトラゾロピリダジニル);酸素原子を含む、不飽和の3から6員のヘテロ単環基(例えば、ピラニル又はフリル);1から2の硫黄原子を含む、不飽和の3から6員のヘテロ単環基(例えばチエニル);1から2の酸素原子及び1から3の窒素原子を含む、不飽和の3から6員のヘテロ単環基(例えば、オキサゾリル、イソオキサゾリル又はオキサジアゾリル);1から2の酸素原子及び1から3の窒素原子を含む、飽和の3から6員のヘテロ単環基(例えば、モルホリニル);1から2の酸素原子及び1から3の窒素原子を含む、不飽和の縮合ヘテロ環基(例えば、ベンゾオキサゾリル又はベンゾオキサジアゾリル);1から2の硫黄原子及び1から3の窒素原子を含む、不飽和の3から6員のヘテロ単環基(例えば、チアゾリル又はチアジアゾリル);1から2の硫黄原子及び1から3の窒素原子を含む、飽和の3から6員のヘテロ単環基(例えば、チアゾリジニル);並びに1から2の硫黄原子及び1から3の窒素原子を含む、不飽和の縮合ヘテロ環基(例えば、ベンゾチアゾリル又はベンゾチアジアゾリル)を含む。
【0030】
好ましい実施形態において、本発明は、式IIの化合物から選択される化合物のライブラリーを含む、最初に言及した方法に関する。
【0031】
【化2】

【0032】
式中、R、R、R、R、Z及びXは式Iのように定義される。
【0033】
好ましい実施形態において、本発明は、式IIの化合物から選択される化合物のライブラリーに関する。
【0034】
好ましい実施形態において、本発明は、式IIIの化合物から選択される化合物のライブラリーを含む、最初に言及した方法に関する。
【0035】
【化3】

【0036】
式中、Aは水素、SR、又はOR(ここでRは式Iのように定義される)と定義され、並びに、X及びRからRは式Iのように定義される。
【0037】
好ましい実施形態において、本発明は、式IIIの化合物から選択される化合物のライブラリーに関する。
【0038】
好ましい実施形態において、本発明は、式IVの化合物から選択される化合物のライブラリーを含む、最初に言及した方法に関する。
【0039】
【化4】

【0040】
式中、R、R、R及びRは式Iのように定義される。
【0041】
好ましい実施形態において、本発明は、式IVの化合物から選択される化合物のライブラリーに関する。
【0042】
好ましい実施形態において、本発明は、式Vの化合物から選択される化合物のライブラリーを含む、最初に言及した方法に関する。
【0043】
【化5】

【0044】
式中、R、R、R及びRは式Iのように定義される。
【0045】
好ましい実施形態において、本発明は、式Vの化合物から選択される化合物のライブラリーに関する。
【0046】
好ましい実施形態において、本発明は、式VIの化合物から選択される化合物のライブラリーを含む、最初に言及した方法に関する。
【0047】
【化6】

【0048】
式中、R、R、R及びRは式Iのように定義される。
【0049】
好ましい実施形態において、本発明は、式VIの化合物から選択される化合物のライブラリーに関する。
【0050】
好ましい実施形態において、本発明は、式VIIの化合物から選択される化合物のライブラリーを含む、最初に言及した方法に関する。
【0051】
【化7】

【0052】
式中、R、R、R及びRは式Iのように定義される。
【0053】
好ましい実施形態において、本発明は、式VIIの化合物から選択される化合物のライブラリーに関する。
【0054】
好ましい実施形態において、本発明は、式VIIIの化合物から選択される化合物のライブラリーを含む、最初に言及した方法に関する。
【0055】
【化8】

【0056】
式中、R、R、R及びRは式Iのように定義される。
【0057】
好ましい実施形態において、本発明は、式VIIIの化合物から選択される化合物のライブラリーに関する。
【0058】
好ましい実施形態において、本発明は、式IXの化合物から選択される化合物のライブラリーを含む、最初に言及した方法に関する。
【0059】
【化9】

【0060】
式中、R、R及びRは式Iのように定義される。
【0061】
好ましい実施形態において、本発明は、式IXの化合物から選択される化合物のライブラリーに関する。
【0062】
好ましい実施形態において、本発明は、生物学的アッセイがGPCRのペプチドリガンドクラス(Peptide Ligand class)に関係する、前記方法に関する。
【0063】
好ましい実施形態において、本発明は、生物学的アッセイがオピオイド、メラノコルチン、メラニン凝集ホルモン、ニューロキニン、ニューロペプチド及びウロテンシン受容体に関係する、最初に言及した方法に関する。
【0064】
好ましい実施形態において、本発明は、生物学的アッセイがδ−オピオイド(DOP)、κ−オピオイド(KOP)、メラノコルチンMC3、メラノコルチンMC4、メラノコルチンMC5、メラニン凝集ホルモン(MCH1)、μ−オピオイド(MOP)、ニューロキニン(NK1)、ニューロペプチドY(NPY−Y1)、オピオイド(ORL1)及びウロテンシン(UR2)受容体に関係する、最初に言及した方法に関する。
【0065】
他の局面において、本発明は、少なくとも1つのXが窒素であり、そしてこのXが対応するRからRと結合してヘテロ環を形成する、式1に記載の化合物を提供する。
【0066】
好ましい実施形態において、本発明は、XとRが結合してヘテロ環を形成する、式1に記載の化合物を提供する。
【0067】
好ましい実施形態において、本発明は、ヘテロ環が、トリアゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾイミダゾロン、ベンゾイミダゾロチオン(benzimidazolothione)、イミダゾール、ヒダントイン、チオヒダントイン及びプリンを含むヘテロアリールである、式1に記載の化合物を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0068】
発明の詳細な説明
本発明の実施形態を次に続く実施例に関して記述する。適切な場合、次の省略を使用する。
Ac アセチル
DTPM 5−アシル−1,3−ジメチルバルビツレート
Ph フェニル
TBDMS t−ブチルジメチルシリル
TBDPS t−ブチルジフェニルシリル
Bn ベンジル
Bz ベンゾイル
Me メチル
DCE 1,2−ジクロロエタン
DCM ジクロロメタン,メチレンクロライド
Tf トリフルオロメタンスルホニル
Ts 4−メチルフェニルスルホニル,p−トルエンスルホニル
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMAP N,N−ジメチルアミノピリジン
α,α−DMT α,α−ジメトキシトルエン,ベンズアルデヒドジメチルアセタール
DMSO ジメチルスルホキシド
DTT ジチオスレイトール
DMTST ジメチル(メチルチオ)スルホニウムトリフルオロ−メタンスルホネートTBAF テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオライド
選択性プロファイルは、それぞれのアッセイにおいて化合物が特異的な反応を示す生物学的アッセイ(インビトロまたはインビボどちらでもよい)により、決定される。特異的反応のパネルは、選択されたアッセイに渡る選択性プロファイルを表す。選択性プロファイルは、化合物を(a)一連の商業的に利用可能なアッセイ、及び/又は(b)自ら設計したアッセイに対してテストすることで決定され得る。後の表3に示すように、本プロファイルは、それぞれのアッセイにおいて、非活性に対して活性を区別する。
【0069】
ライブラリーの設計は、当該分野で公知の方法(分子モデリングを用いた分子多様性をスキャンするための設計を含む)に基づく。本ライブラリーは、Thanh Le et al (Drug Discovery Today 8, 701−709 (2003))に記載の分子モデリング技術を用いて設計され得る。
【0070】
パートA:構築ブロックの調製:
本発明を十分に実施可能にするために、本発明の化合物の調製に用いられる、個々の構築ブロックの調製方法を次に詳述する。記載される構築ブロックは、本発明の化合物の液相及び固相合成の両方に適している。
【0071】
ここに挙げるようなライブラリーの化合物は、異なる選択性プロファイルを示す。異なる選択性プロファイルを有する新規化合物が設計され得ることは、また、これらの関係から明白である。
【0072】
実施例A:2,4二窒素含有ガラクトピラノシド構築ブロックの合成
【0073】
【化10】

【0074】
条件: (i) α,α−ジメトキシトルエン(α,α−DMT), p−トルエンスルホン酸(TsOH), アセトニトリル(MeCN),76℃,85%;(ii)ベンゾイルクロライド(BzCl),トリエチルアミン;DCM,99%;(iii)メタノール(MeOH)/MeCN/水,TsOH,75℃,98%;(iv)t−ブチルジフェニルシリルクロライド(TBDPS−Cl),イミダゾール,ピリジン,120C,99%;(v) TfO,ピリジン,DCM,0℃,100%;(b)NaN,DMF,16hr,RT, 99%。
【0075】
実施例B:3−窒素含有グルコピラノシド構築ブロックの合成
【0076】
【化11】

【0077】
条件:(i)(a)トリフルオロメタンスルホニックアンハイドライド(TfO),ピリジン,−20℃,ジクロロメタン(DCM),1時間,100%,(b)アジ化ナトリウム(NaN),N,N−ジメチルホルムアミド(DMF),50℃,5時間,定量的;(ii)TsOH,MeCN/MeOH/水(12:3:1),90℃,6時間,88%(iii)TBDPSCl,DMAP,ピリジン,120℃,12時間,93%。
【0078】
実施例C:2,6−二窒素置換グルコピラノシド構築ブロックの合成
【0079】
【化12】

【0080】
条件:(i)(a)トシルクロライド,ピリジン,RT,24時間,33%(b)NaN,DMF,RT,168時間。
【0081】
実施例D:2−窒素含有タロピラノシド構築ブロックの合成
【0082】
【化13】

【0083】
条件:(i)TBDPSCl,イミダゾール,1,2−DCE,還流;(ii)NaOMe/MeOH;(iii)(a)TfO,ピリジン,−20℃,DCM,1時間,(b)NaN,DMF,50℃,5時間;(iv)TsOH,MeCN/MeOH/水;(v)ベンゾイルクロライド,DMAP,1,2−DCE,−20℃。
【0084】
実施例E:2つの3−窒素含有アルトロピラノシド構築ブロックの合成
【0085】
【化14】

【0086】
条件:(i)シクロヘキサノンジメチルアセタール,TsOH,MeCN;(ii)p−メトキシベンズアルデヒドジメチルアセタール,TsOH,MeCN;(iii)DIBAL, −78℃,ジエチルエーテル;(iv)(a)TfO,ピリジン,−20℃,DCM,1時間,(b)NaN,DMF,50℃,5時間;(v)TsOH,MeCN/MeOH/水;(vi)TBDPSCl,DMAP,1,2−DCE;(vii)(a)CAN,(b)BzCl,DMAP,1,2−DCE,(c)TsOH,MeCN/MeOH/水;(viii)TBDPSCl,DMAP,1,2−DCE。
【0087】
実施例F:2−窒素含有グルコピラノシド構築ブロックの合成
【0088】
【化15】

【0089】
条件:(i)α,α−DMT,TsOH,MeCN;(ii)1,2−DCE,BzCl, DMAP;(iii)TsOH,MeOH/MeCN;(iv)TBDPS−Cl,DMAP, 1,2−DCE。
【0090】
【化16】

【0091】
条件:(i)TBDPSCl,DMAP,ピリジン,120℃,0.5時間,81%;(ii)a.(Bu)2SnO,MeOH;b.ベンゾイルクロライド,RT,24時間;
【0092】
実施例G:2−窒素含有アロピラノシド構築ブロックの合成
【0093】
【化17】

【0094】
条件:(i)DCM/ピリジン,MsCl,DMAP,0℃;(ii)安息香酸ナトリウム, ジメチルスルホキシド(DMSO),140℃;(iii)TsOH,MeOH/MeCN/水;(iv)TBDPS−Cl,イミダゾール,DCM,1時間,還流。
【0095】
パートB:生物学的アッセイ実験方法
Perkin Elmer BiosignalTMによるクローン化受容体メンブレン調製物がラジオリガンド結合アッセイに用いられた。
【0096】
メンブレン(Membranes)(A1−A11=表3のコード:結果)。
A1 ヒトδ−オピオイド(DOP)、A2 ヒトκ−オピオイド(KOP)、A3 ヒトメラノコルチン(MC3)、A4 ヒトメラノコルチン(MC4)、A5 ヒトメラノコルチン(MC5)、A6 ヒトメラニン凝集ホルモン(MCH1)、A7 ヒトμ−オピオイド(MOP)、A8 ヒトニューロキニン(NK1)、A9 ヒトニューロペプチドY(NPY−Y1)、A10 ヒトオピオイド(ORL1)A11 マウスウロテンシン(mUR2)
【0097】
材料と方法
スクリーニング実験は、次のプロトコールを用いた、50μl濾過又は25μl FlashPlateアッセイフォーマットで行われた。
【0098】
【表1】

【0099】
【表2】

【0100】
フォーマット1:FlashPlateアッセイ量
19.5μlの緩衝液、DMSOで希釈した0.5μlの化合物、結合緩衝液で希釈した5μlのラジオリガンド。
【0101】
フォーマット2:濾過アッセイ量
緩衝液で希釈した44μlのメンブレン、DMSOで希釈した1μlの化合物、結合緩衝液で希釈した5μlのラジオリガンド。
【0102】
化合物の取り扱い及び希釈
実験を行うより前の日に50μlのDMSOを化合物プレートの各ウェルに加え、終濃度10mMの化合物を得る。そして、0.5mMの濃度になるようさらにDMSOで化合物を希釈し、ドータープレートを作成する。マザープレートは直ちに凍結する。
【0103】
プロトコール
濾過
氷上でメンブレンを解凍し、そして結合緩衝液で、1ユニット/ウェルの濃度にメンブレンを希釈する。ラジオ−リガンドを結合緩衝液で10倍終濃度に希釈する。44μlの希釈メンブレンをディープウェルプレートの各ウェルに加える。1μlのDMSO(トータル値(total value)、5ウェル)、リファレンスリガンド(非特異値(non−specific value)、3ウェル)又は化合物をディープウェルプレートの対応するウェルに加える。各ウェルに5μlのラジオリガンドを加え、そして穏やかにボルテックスすることで、反応を開始する。室温で1時間インキュベートする。インキュベートしている間に、マルチスクリーンハーベストプレート(Multiscreen Harvest plates)を0.3%PEI中でプレインキュベートする。Tomtec Harvesterを用いて、あらかじめ浸されたマルチスクリーンハーベストプレート越しに濾過する。4℃にて、500μlの冷50mM Tris−HCl pH 7.4を用いて9回洗浄し、そして、ヒュームフード下で、室温にて30分間風乾する。ボトムシール(bottom seal)をマルチスクリーンハーベストプレートに適用する。25μlのMicroScint−0を各ウェルに加える。TopSeal−Aをプレートに適用する。TopCount Microplate Scintillation and Luminescence Counter (PerkinElmer)上で60秒のディレイカウントを用いて、ウェル毎に30秒間カウントする。
【0104】
FlashPlate
PerkinElmer BioSignalの専有のコーティング手順を用いて、メンブレンをFlashPlateマイクロプレート内へ固定化する。ラジオリガンドを結合緩衝液で5xの終濃度に希釈する。19.5μlの緩衝液をFlashPlateの各ウェルに加える。0.5μlのDMSO(トータル値、5ウェル)、リファレンスリガンド(非特異的値、3ウェル)又は化合物をFlashPlateマイクロプレートの対応するウェルに加える。各ウェルに5μlのラジオリガンドを加えることで、反応を開始する。TopSeal−AをFlashPlateマイクロプレート上に適用する。室温にて、1時間暗所でインキュベートする。TopCount Microplate Scintillation and Luminescence Counter (PerkinElmer)上で60秒のディレイカウントを用いて、ウェル毎に30秒間カウントする。
【0105】
データ解析
阻害率は次の式を用いて計算する。
%阻害={(化合物−トータル量)x100}/(非特異的−トータル量)
【0106】
表3のブロック記号:結果
【0107】
【化18】

【0108】
【表3】

【0109】

【0110】

【0111】

【0112】

【0113】

【0114】

【0115】

【0116】

【0117】

【0118】

【0119】

【0120】
表3の記号:結果
“+”は10μMにて50%より大きい阻害を示し、“−”は10μMにて50%より小さい阻害を示す。“P”は沈殿を示す。
【0121】
X1−X30は、下図より選択されるサイドアームである。
【0122】
【化19】

【0123】
本明細書及び特許請求の範囲(もし存在すれば)を通して、文脈が違うように要求する場合以外、用語“含む(comprise)”又は派生語“含む(comprises)”もしくは“含む(comprising)”は、示された整数又は整数の群の包含を適用されるが、他のいずれの整数又は整数の群をも除外するものではないと理解されるであろう。
【0124】
本明細書及び特許請求の範囲(もし存在すれば)を通して、文脈が違うように要求する場合以外、用語“実質的に(substantially)”又は“約(about)”は、その用語によって認定された範囲の値を制限するものではないと理解されるであろう。
【0125】
本発明の精神と範囲を逸脱せず、記載されたいずれの実施形態もさまざまな他の変化及び修飾がなされうることは、認識されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)分子多様性をスキャンするため、式1の化合物のライブラリーを設計すること;及び
(b)前記化合物ライブラリーを、少なくとも2つの異なる生物学的アッセイにより、アッセイすること;
ここで式1は以下を示す:
【化1】

(式中、環は任意の立体配置をとり得;
Zは硫黄、酸素、CH、C(O)、C(O)NR、NH、NR又は水素であり、Zが水素である場合にはRは存在せず、RはRからRで定義されるセットから選択され、又はここでZとRが一緒にヘテロ環を形成し;
Xは酸素又は窒素であり、Xが窒素のとき、各Xは対応するRからRと独立に結合してアジドを形成し得、又は各Xはまた対応するRからRのいずれか1つと独立に結合してヘテロ環を形成し得;
からRは、これらに限定されないが、H又はC1からC20のアルキルもしくはアシル;C2からC20のアルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル;C5からC20のアリール、ヘテロアリール、アリールアルキルもしくはヘテロアリールアルキル(これらは必要に応じて置換され、及び分枝鎖又は直鎖であり得る)を含む群より独立に選択される)
を含む明確な選択性プロファイルを有する生物学的活性化合物の同定方法。
【請求項2】
少なくとも1つのXが窒素である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
2つのXが窒素である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
XとRが結合してヘテロ環を形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
からRの必要に応じた置換基が、OH、NO、NO、NH、N、ハロゲン、CF、CHF、CHF、ニトリル、アルコキシ、アリールオキシ、アミジン、グアニジニウム、カルボン酸、カルボン酸エステル、カルボン酸アミド、アリール、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、アミノアルキル、アミノジアルキル、アミノトリアルキル、アミノアシル、カルボニル、置換もしくは非置換イミン、スルフェート、スルホンアミド、ホスフェート、ホスホルアミド、ヒドラジド、ヒドロキサメート、ヒドロキサム酸、ヘテロアリールオキシ、アミノアリール、アミノヘテロアリール、チオアルキル、チオアリール又はチオヘテロアリール(これらは更に置換され得る)からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
化合物のライブラリーが、式II:
【化2】

(式中、Zは硫黄、酸素、CH、C(O)、C(O)NR、NH、NR又は水素であり、Zが水素である場合にはRは存在せず、RはRからRで定義されるセットから選択され、又はここでZとRが一緒にヘテロ環を形成し;
Xは酸素又は窒素であり、Xが窒素のとき、各Xは対応するRからRと独立に結合してアジドを形成し得、あるいは各Xはまた対応するRからRのいずれか1つと独立に結合してヘテロ環を形成し得;
からRは、H又はC1からC20のアルキルもしくはアシル;C2からC20のアルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル;C5からC20のアリール、ヘテロアリール、アリールアルキルもしくはヘテロアリールアルキル(これらは置換されてもよく、分枝鎖又は直鎖であり得る)を含む群より独立に選択される)
の化合物から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
化合物のライブラリーが、式III:
【化3】

(式中、Aは水素、SR又はORとして定義され、
からRは、H又はC1からC20のアルキルもしくはアシル;C2からC20のアルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル;C5からC20のアリール、ヘテロアリール、アリールアルキルもしくはヘテロアリールアルキル(これらは置換されてもよく、分枝鎖又は直鎖であり得る)を含む群より独立に選択され、
Xは酸素又は窒素であり、Xが窒素のとき、各Xは対応するRからRと独立に結合してアジドを形成し得、あるいは各Xはまた対応するRからRのいずれか1つと独立に結合してヘテロ環を形成し得る)
の化合物から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
化合物のライブラリーが、式IV:
【化4】

(式中、R、R、R及びRは、H又はC1からC20のアルキルもしくはアシル;C2からC20のアルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル;C5からC20のアリール、ヘテロアリール、アリールアルキルもしくはヘテロアリールアルキル(これらは置換されてもよく、分枝鎖又は直鎖であり得る)を含む群より独立に選択される)
の化合物から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
化合物のライブラリーが、式V:
【化5】

(式中、R、R、R及びRは、H又はC1からC20のアルキルもしくはアシル;C2からC20のアルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル;C5からC20のアリール、ヘテロアリール、アリールアルキルもしくはヘテロアリールアルキル(これらは置換されてもよく、分枝鎖又は直鎖であり得る)を含む群より独立に選択される)
の化合物から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
化合物のライブラリーが、式VI:
【化6】

(式中、R、R、R及びRは、H又はC1からC20のアルキルもしくはアシル;C2からC20のアルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル;C5からC20のアリール、ヘテロアリール、アリールアルキルもしくはヘテロアリールアルキル(これらは置換されてもよく、分枝鎖又は直鎖であり得る)を含む群より独立に選択される)
の化合物から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
化合物のライブラリーが、式VII:
【化7】

(式中、R、R、R及びRは、H又はC1からC20のアルキルもしくはアシル;C2からC20のアルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル;C5からC20のアリール、ヘテロアリール、アリールアルキルもしくはヘテロアリールアルキル(これらは置換されてもよく、分枝鎖又は直鎖であり得る)を含む群より独立に選択される)
の化合物から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
化合物のライブラリーが、式VIII:
【化8】

(式中、R、R、R及びRは、H又はC1からC20のアルキルもしくはアシル;C2からC20のアルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル;C5からC20のアリール、ヘテロアリール、アリールアルキルもしくはヘテロアリールアルキル(これらは置換されてもよく、分枝鎖又は直鎖であり得る)を含む群より独立に選択される)
の化合物から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
化合物のライブラリーが、式IX:
【化9】

(式中、R、R及びRは、H又はC1からC20のアルキルもしくはアシル;C2からC20のアルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル;C5からC20のアリール、ヘテロアリール、アリールアルキルもしくはヘテロアリールアルキル(これらは置換されてもよく、分枝鎖又は直鎖であり得る)を含む群より独立に選択される)
の化合物から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
生物学的アッセイが、GPCRのペプチドリガンドクラス(Peptide Ligand class)を包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
生物学的アッセイが、オピオイド、メラノコルチン、メラニン凝集ホルモン、ニューロキニン、ニューロペプチド及びウロテンシン受容体を包含する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
生物学的アッセイが、δ−オピオイド(DOP)、κ−オピオイド(KOP)、メラノコルチンMC3、メラノコルチンMC4、メラノコルチンMC5、メラニン凝集ホルモン(MCH1)、μ−オピオイド(MOP)、ニューロキニン(NK1)、ニューロペプチドY(NPY−Y1)、オピオイド(ORL1)及びウロテンシン(UR2)受容体を包含する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
請求項1に従って使用されるとき、式1の化合物から選択される化合物のライブラリー。
【請求項18】
請求項6に従って使用されるとき、式IIの化合物から選択される化合物のライブラリー。
【請求項19】
請求項7に従って使用されるとき、式IIIの化合物から選択される化合物のライブラリー。
【請求項20】
請求項8に従って使用されるとき、式IVの化合物から選択される化合物のライブラリー。
【請求項21】
請求項9に従って使用されるとき、式Vの化合物から選択される化合物のライブラリー。
【請求項22】
請求項10に従って使用されるとき、式VIの化合物から選択される化合物のライブラリー。
【請求項23】
請求項11に従って使用されるとき、式VIIの化合物から選択される化合物のライブラリー。
【請求項24】
請求項12に従って使用されるとき、式VIIIの化合物から選択される化合物のライブラリー。
【請求項25】
請求項13に従って使用されるとき、式IXの化合物から選択される化合物のライブラリー。
【請求項26】
請求項1の方法により同定される、生物学的活性化合物。
【請求項27】
少なくとも1つのXが窒素であり、前記Xが対応するRからRと結合してヘテロ環を形成する、式1に記載の化合物。
【請求項28】
XとRが結合してヘテロ環を形成する、請求項27に記載の化合物。
【請求項29】
ヘテロ環がヘテロアリールである、請求項28に記載の化合物。
【請求項30】
ヘテロアリールがトリアゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾイミダゾロン、ベンゾイミダゾロチオン(benzimidazolothione)、イミダゾール、ヒダントイン、チオヒダントイン及びプリンから選択される、請求項29に記載の化合物。

【公表番号】特表2008−516194(P2008−516194A)
【公表日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−533827(P2007−533827)
【出願日】平成17年10月4日(2005.10.4)
【国際出願番号】PCT/AU2005/001510
【国際公開番号】WO2006/037159
【国際公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【出願人】(501284228)アルケミア リミティッド (7)
【Fターム(参考)】