説明

部品内蔵モジュール及びこれを備える電子機器並びに部品内蔵モジュールの製造方法

【課題】耐湿性に優れ、曲面部分に装着しても接続不良が生じにくい部品内蔵モジュールを提供する。
【解決手段】第一の面と第一の面とは異なる第二の面とを有するフレキシブル基板と、上記フレキシブル基板の上記第一の面から上記第二の面へと突出して1つ以上設けられた凹部と、上記フレキシブル基板の上記第一の面の上記凹部内に実装された電子部品と、上記フレキシブル基板の上記第一の面及び上記実装された電子部品を封止する第一の樹脂と、上記フレキシブル基板の上記第二の面を封止する第二の樹脂とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品内蔵モジュール及びこれを備える電子機器、並びに部品内蔵モジュールの製造方法に関し、特に複数の電子部品が実装されたフレキシブル基板を封止して構成された部品内蔵モジュール及びこれを備える電子機器、並びに部品内蔵モジュールの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器は、合成樹脂製の上部筐体及び下部筐体からなる筐体と、それぞれ複数個の電子部品を実装して形成されて筐体内に収納される複数の部品内蔵モジュールと、ディスプレイ、電池等を備えて構成されている。
【0003】
一方、近年、ユビキタスネットワーク社会の本格的な到来を迎え、電子機器の小型化、薄型化への要求が高まっているが、携帯電話等のように、予め準備した筐体内に複数の部品内蔵モジュールとディスプレイと電池等の構成部品を収納する構造では、さらなる薄型化の実現が困難になってきている。
【0004】
更に、小型化に伴い、手首等にウエアラブルに装着する機器の要望が高まっている。
【0005】
特許文献1には、図9に示すように、ICなどの複数の電子部品3が搭載された配線基板2の両面を長繊維強化樹脂1で封止し、内蔵する構成が開示されている。長繊維強化樹脂1は、電子機器の筐体の材料となる各種樹脂と同等もしくはそれ以上の強度を有するので、筐体自体を小さくでき、電子機器をコンパクト化できることが記載されている。この特許文献1においては、複数の部品内蔵モジュールを樹脂に内蔵することで、筐体内部のスペースを削減することができ、さらなる薄型化を可能にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平5−229293号公報(図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した背景技術の部品内蔵モジュールには、以下のような課題がある。
【0008】
特許文献1に記載された部品内蔵モジュールでは、電子部品3が搭載された配線基板2を長繊維強化樹脂1で封止し内蔵する構成のため、小型化や耐湿特性の向上は可能である。その一方、手首等に巻くように曲げようとした場合、長繊維強化樹脂1のような剛性の高い樹脂で封止されているために曲げることが困難である。また、引用文献1の電子部品3が搭載された配線基板2を曲げやすさを考慮して、仮に剛性の低い樹脂により封止した場合、内蔵された電子部品3の部分で曲げが発生する可能性がある。電子部品3の部分で曲げが発生すると、電子部品3と配線基板2との接合面部分で接続不良が生じることが予想される。
【0009】
本発明の目的は、耐湿特性が優れていると共に、手首等の曲面部分に装着しても接続不良が生じにくい部品内蔵モジュール及びこれを備える電子機器、並びに部品内蔵モジュールの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明に係る部品内蔵モジュールは、第一の面と第一の面とは異なる第二の面とを有するフレキシブル基板と、上記フレキシブル基板の上記第一の面から上記第二の面へと突出して1つ以上設けられた凹部と、上記フレキシブル基板の上記第一の面の上記凹部内に実装された電子部品と、上記フレキシブル基板の上記第一の面及び上記実装された電子部品を封止する第一の樹脂と、上記フレキシブル基板の上記第二の面を封止する第二の樹脂とを有することを特徴とする。
【0011】
本発明に係る電子機器は、筐体を有する電子機器であって、第一の面と第一の面とは異なる第二の面とを有するフレキシブル基板、上記フレキシブル基板の上記第一の面から上記第二の面へと突出して1つ以上設けられた凹部、上記フレキシブル基板の上記第一の面の上記凹部内に実装された電子部品、上記フレキシブル基板の上記第一の面及び上記実装された電子部品を封止する第一の樹脂、及び上記フレキシブル基板の上記第二の面を封止する第二の樹脂を有する部品内蔵モジュールを備えており、上記部品内蔵モジュールの上記第一の面を封止する樹脂を、上記筐体の少なくとも一部として有することを特徴とする。
【0012】
本発明に係る部品内蔵モジュールの製造方法は、第一の面と第一の面とは異なる第二の面とを有するフレキシブル基板の上記第一の面に複数の電子部品を実装する工程と、上記複数の電子部品が実装される部分近傍のフレキシブル基板を変形させて、上記フレキシブル基板の上記第一の面から上記第二の面へと突出する凹部を形成する工程と、上記第一の面及び上記電子部品を上記第一の樹脂で封止する工程と、上記第二の面を上記第二の樹脂で封止する工程とを備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、フレキシブル基板の第一の面から第二の面へと突出して、フレキシブル基板に1つ以上の凹部が設けられており、この凹部内に電子部品が実装されている。フレキシブル基板の第一の面と実装された電子部品は第一の樹脂で封止され、フレキシブル基板の第二の面は第二の樹脂で封止されているので、手首などに巻いても接続不良が生じにくく、耐湿特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る部品内蔵モジュールを示す断面図である。
【図2】(a)乃至(c)は、本発明の第1の実施形態に係る部品内蔵モジュールの製造方法を説明するための、製造工程順の断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る部品内蔵モジュールの曲げ特性を説明するための断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る部品内蔵モジュールを示す断面図である。
【図5】(a)乃至(c)は、本発明の第2の実施形態に係る部品内蔵モジュールの製造方法を説明するための、製造工程順の断面図である。
【図6】本発明の第4の実施形態に係る部品内蔵モジュールを示す断面図である。
【図7】(a)乃至(c)は、本発明の第4の実施形態に係る部品内蔵モジュールの製造方法を説明するための、製造工程順の断面図である。
【図8】本発明の部品内蔵モジュールを備える電子機器の一例を説明するための断面図である。
【図9】特許文献1の部品内蔵モジュールの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
〔第1の実施形態〕
初めに、本発明の第1の実施形態による部品内蔵モジュール及びその製造方法について、説明する。
【0016】
図1を参照すると、本実施形態の部品内蔵モジュール100は、第一の面102と第一の面102とは異なる第二の面103とを有する可撓性のフレキシブル基板101と、このフレキシブル基板101の上記第一の面102から上記第二の面103へと突出して複数箇所に設けられた凹部104とを有している。さらに、フレキシブル基板101の上記第一の面102の凹部104内に実装された電子部品105a、105b、105c及び105dと、フレキシブル基板101の第一の面102及び実装された電子部品105a、105b、105c及び105dを封止する第一の樹脂106と、フレキシブル基板101の第二の面103を封止する第二の樹脂107とを有している。図1に示される部品内蔵モジュール100は、フレキシブル基板101に三つの凹部104を設けた例である。
【0017】
図1では、フレキシブル基板101の凹部104の側壁が、第一の面102に対して90°となっているが、断面台形状に形成されている方が好ましい。凹部104の側壁が傾斜部を有し、傾斜部の傾斜角θが60°以下になるようにして形成されているのがよい。凹部104の側壁に傾斜を形成することで、フレキシブル基板101の配線が断線することを防止できる。
【0018】
本実施形態の凹部104は、凹部104に実装される電子部品105のうち最も実装高さが高い電子部品の高さ以上の深さdになるように形成するのが最適である。図1では、複数の電子部品105a、105b、105c及び105dのうち、電子部品105aが最も実装高さが高い場合を示しており、電子部品105aの実装高さを考慮して凹部104の深さdが設計されている。凹部104の深さdは、フレキシブル基板101の凹部104以外の部分の剛性と比較して十分な剛性を確保できるのであれば、浅くすることも可能である。
【0019】
凹部104に実装される電子部品105、105a、105b、105c、105dは、メモリーチップや発光ダイオード(LED)、RFタグ(RFID)、温度センサ、加速度センサ等の実装部品である。電子部品105、105a、105b、105c、105dは、種類が混在していてもよい。フレキシブル基板101には、一つの凹部に電子部品105が複数個実装されていてもよい。図1では断面図中央の凹部104に二個の電子部品105b及び105cが実装された例を示している。
【0020】
フレキシブル基板101の電子部品105が実装される第一の面102を封止する第一の樹脂106としては、アクリル樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合合成樹脂(ABS樹脂)、ポリカーボネート樹脂(PC樹脂)、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂などが、目的に応じて用いられる。
【0021】
フレキシブル基板101の第二の面103を封止する第二の樹脂107としては、第一の樹脂106よりも十分に剛性もしくは硬度が小さいものを用いている。言い換えると、第一の樹脂106で選択された樹脂よりも曲げ剛性が低いか、ゴム硬度が低いものを選択する。例えば、第一の樹脂106にPC樹脂のガラス繊維30%を選択した場合、第二の樹脂107には剛性がはるかに低いABS樹脂等を選択するようにする。
【0022】
本実施形態の部品内蔵モジュール100は、以下に示す製造方法により製造できる。本実施形態の部品内蔵モジュール100の製造方法について、図2を参照しながら説明する。
【0023】
はじめに、複数の電子部品105a、105b、105c、105dを平板状のフレキシブル基板101の第一の面102に実装する(電子部品実装工程)。
【0024】
次に、図2(a)に示すように、フレキシブル基板101を第一の樹脂106で封止するため、電子部品105を実装した状態のフレキシブル基板101を第一の金型108上に設置する。第一の金型108は、上金型108a及び下金型108bで構成されている。上金型108aには、電子部品105を実装した状態のフレキシブル基板101を収容する溝108cが形成されている。フレキシブル基板101の第二の面103側の下金型108bには、図2(a)に示すとおりフレキシブル基板101の凹部104を形成する箇所に対応させて、複数の溝108dが形成されている。下金型108bの溝108dは、電子部品105の中で最も実装高さが高い物と同等以上の深さとなるように、形成されている。
【0025】
次に、図2(a)に示すように第一の金型108を型締めした後、第一の金型108内部の溝108cに第一の樹脂106を射出する。このとき、第一の樹脂106の注入圧力により、フレキシブル基板101が第一の金型108の下金型108bの内面に沿うように変形する。第一の樹脂106の圧力によってフレキシブル基板101が第一の金型108の溝形状に応じて変形して、フレキシブル基板101の第一の面102から第二の面103へと突出する形状で、フレキシブル基板101に複数の凹部104が形成される。これとともに、凹部104内に電子部品105がそれぞれ収まる。これにより、図2(b)に示すように、フレキシブル基板101の第一の面102が第一の樹脂106で封止される(凹部形成工程、樹脂封止工程)。
【0026】
次に、第一の樹脂106により封止されたモジュールを第一の金型108から取り出す。取り出したモジュールを、図2(c)に示すように第二の金型109内にセットする。第二の金型109は、上金型109a及び下金型109bで構成されている。上金型109aには、電子部品105が実装され第一の樹脂106で封止された状態のフレキシブル基板101を収容する溝109cが形成されている。
【0027】
フレキシブル基板101の第二の面103側を封止するために、第二の金型109の溝109cに第二の樹脂107を射出する。これにより、フレキシブル基板101の第二の面103側が第二の樹脂107で封止される。第二の金型109から、部品内蔵モジュール100を取り出して、本実施形態の部品内蔵モジュール100が完成する(凹部形成工程、樹脂封止工程)。
【0028】
本実施形態の製造方法では、樹脂封止工法として射出成形工法を例示したが、使用する樹脂に応じて工法を選択することが可能である。 例えば、熱可塑性樹脂を選択した場合には、フレキシブル基板101をプレス加工して凹部104を形成した後にトランスファーモールド工法によって樹脂封止を行えばよい。
【0029】
次に、本実施形態の部品内蔵モジュール100を曲面に沿うように曲げようとした場合について説明する。図1に示される本実施形態の部品内蔵モジュール100では、電子部品105が実装されているフレキシブル基板101の凹部104には、電子部品105に加え第一の樹脂106が第二の樹脂107より少なくとも厚く形成されている。一方、フレキシブル基板101の隣接する二つの凹部104間を繋ぐ部分では、第二の樹脂107の方が第一の樹脂106よりも厚く形成されている。二つの凹部104間を繋ぐ部分は、電子部品105が実装されていない部分である。
【0030】
一般的に、電子部品105の剛性は封止する封止樹脂よりも剛性が高いという事実がある。これに加えて、本実施形態では、第二の樹脂107の方が第一の樹脂106より剛性、もしくは硬度が低いものを採用している。本実施形態の部品内蔵モジュール100を曲面に沿うように曲げようとした場合、図3に示すように剛性の高い電子部品105が実装されている凹部104は形状を維持し、電子部品105が実装されていない、剛性の低い凹部104間を繋ぐ部分は形状を変えて選択的に曲がることになる。その結果、部品内蔵モジュール100を曲面に沿うように曲げることができ、その際、電子部品105の接続不良を低減できる。表裏が第一樹脂106及び第二の樹脂107で封止されているので、耐湿特性にも優れている部品内蔵モジュール100を実現できる。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態による部品内蔵モジュール及びその製造方法について、説明する。本実施形態による部品内蔵モジュール200は、基本的には第1の実施形態と同様の構成であるが、フレキシブル基板201の凹部204が形成されている第二の面203側に、凹部204と同程度の大きさの補強部材209が設けられていることを特徴とする。
【0031】
図4を参照すると、本実施形態の部品内蔵モジュール200は、第一の面202と第一の面202とは異なる第二の面203とを有する可撓性のフレキシブル基板201と、このフレキシブル基板201の上記第一の面202から上記第二の面203へと突出して複数箇所に設けられた凹部204と、フレキシブル基板201の上記第一の面202の凹部204内に実装された電子部品205a、205b、205c及び205dと、第一の面202の凹部204の第二の面203側の凸部、或いは第二の面203の凸部近傍に設けられた補強部材209と、フレキシブル基板201の第一の面202及び実装された電子部品205a、205b、205c及び205dを封止する第一の樹脂206と、フレキシブル基板201の第二の面203及び補強部材209を封止する第二の樹脂207とを有している。
【0032】
本実施形態の部品内蔵モジュール200の補強部材209は、ステンレススティール(SUS)を初めとする金属等であり、第一の樹脂206と比較してもはるか剛性の高い物質の部材である。図4では、第一の面202から第二の面203へと突出する凹部204の、第二の面203側に凹部204と同程度の大きさの補強部材209を用いた場合を示している。しかしながら、凹部204と同程度の大きさの形状ではない形状の補強部材209とすることも考えられる。
【0033】
本実施形態の部品内蔵モジュール200は、以下に示す製造方法により製造できる。第1の実施形態の製造方法と同様な部分については、説明を簡略化する。本実施形態の部品内蔵モジュール200の製造方法について、図5を参照しながら説明する。
【0034】
はじめに、複数の電子部品205a、205b、205c、205dを平板状のフレキシブル基板201の第一の面202に実装する(電子部品実装工程)。
【0035】
次に、図5(a)に示すように、フレキシブル基板201を第一の樹脂206で封止するため、電子部品205を実装した状態のフレキシブル基板201を第一の金型210上に設置する。第一の金型210は、上金型210a及び下金型210bで構成されている。上金型210aには、電子部品205を実装した状態のフレキシブル基板201を収容する溝210cが形成されている。フレキシブル基板201の第二の面203側の下金型210bには、図5(a)に示すとおりフレキシブル基板201の凹部204を形成する箇所に対応させて、複数の溝210dが形成されている。下金型210bの溝210dは、電子部品205の中で最も実装高さが高い物と同等以上の深さとなるように、形成されている。
【0036】
次に、図5(a)に示すように第一の金型210を型締めした後、第一の金型210内部の溝210cに第一の樹脂206を射出する。このとき、第一の樹脂206の注入圧力により、フレキシブル基板201が第一の金型210の下金型210bの内面に沿うように変形する。第一の樹脂206の圧力によってフレキシブル基板201が第一の金型210の溝形状に応じて変形して、フレキシブル基板201の第一の面202から第二の面203へと突出する形状で、フレキシブル基板201に複数の凹部204が形成される。これとともに、凹部204内に電子部品205がそれぞれ収まる。これにより、図5(b)に示すように、フレキシブル基板201の第一の面202が第一の樹脂206で封止される(凹部形成工程、樹脂封止工程)。
【0037】
次に、第一の樹脂206により封止されたモジュールを第一の金型210から取り出す。取り出したモジュールのフレキシブル基板201の凹部204が形成されている第二の面203側に、凹部204と同程度の大きさの補強部材209を接着し固定する(補強部材固定工程)。
【0038】
補強部材209が固定されたモジュールを、図5(c)に示すように第二の金型211内にセットする。第二の金型211は、上金型211a及び下金型211bで構成されている。上金型211aには、電子部品205が実装され第一の樹脂206で封止され補強部材209が固定された状態のフレキシブル基板201を収容する溝211cが形成されている。
【0039】
フレキシブル基板201の第二の面203側を封止するために、第二の金型211の溝211cに第二の樹脂207を射出する。これにより、フレキシブル基板201の第二の面203側が第二の樹脂207で封止される。第二の金型211から、部品内蔵モジュール200を取り出して、本実施形態の部品内蔵モジュール200が完成する(凹部形成工程、樹脂封止工程)。
【0040】
本実施形態の部品内蔵モジュール200によれば、上述した第1の実施形態の部品内蔵モジュール200と同じく、曲面に沿うように曲げようとした場合、剛性の高い電子部品205が実装されている凹部204は形状を維持し、電子部品205が実装されていない、剛性の低い凹部204間を繋ぐ部分は形状を変えて選択的に曲がることになる。その結果、部品内蔵モジュール200を曲面に沿うように曲げることができ、その際、電子部品205の接続不良を低減できる。表裏が第一樹脂206及び第二の樹脂207で封止されているので、耐湿特性にも優れている部品内蔵モジュール200を実現できる。
【0041】
さらに、本実施形態の部品内蔵モジュール200では、フレキシブル基板201の凹部204が形成されている第二の面203側に固定された補強部材209の働きにより、電子部品205が実装されている凹部204はより剛性が高くなっている。その結果、部品内蔵モジュール200を曲面に沿うように曲げる際に、電子部品205の接続不良の発生を更に軽減できる。
【0042】
本実施形態の部品内蔵モジュール200の製造方法によれば、第1の実施形態の部品内蔵モジュールの製造方法に対し補強部材固定工程を追加することにより、第1の実施形態の製造方法で使用する第一の金型及び第二の金型と同じ製造設備で、電子部品が実装されている凹部の剛性を高めた部品内蔵モジュールを製造することができる。樹脂封止のために新たな製造設備を用意することなく、剛性を高めた部品内蔵モジュールを製造することができる。
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態による部品内蔵モジュール及びその製造方法について、説明する。本実施形態による部品内蔵モジュールは、基本的には構造、製造方法ともに第1の実施形態と同様の構成である。
【0043】
本実施形態の部品内蔵モジュールは、第一の面と第一の面とは異なる第二の面とを有するフレキシブル基板と、フレキシブル基板の第一の面から第二の面へと突出して1つ以上設けられた凹部と、フレキシブル基板の第一の面の凹部内に実装された電子部品と、フレキシブル基板の第一の面及び実装された電子部品を封止する第一の樹脂と、フレキシブル基板の第二の面を封止する第二の樹脂とを有している。
【0044】
さらに、本実施形態の部品内蔵モジュールでは、フレキシブル基板の第二の面を封止する第二の樹脂が、前記第一の樹脂とベースとなる樹脂が同じであり、第一の樹脂と比較して曲げ剛性もしくは硬度が小さくなるように第二の樹脂が含有する強化繊維の含有量が調整されていることを特徴としている。
【0045】
すなわち、第一の樹脂と第二の樹脂は、ベースとなる樹脂は同一であるが、ベースとなる樹脂に混錬させる強化繊維の含有量により剛性の調整、もしくは架橋密度を可変させて硬度を調整している。これにより、フレキシブル基板の第一の面及び実装された電子部品を封止する第一の樹脂と、フレキシブル基板の第二の面を封止する第二の樹脂との間に、剛性差、もしくは硬度差を設けている事を特徴とする。
【0046】
例えば、第一の樹脂は、PC樹脂にガラス繊維を40%含有させて曲げ剛性を10GPaとし、第二の樹脂は、ガラス繊維を含有させずに曲げ剛性を0.1GPa程度とする。或いは、第一の樹脂はゴム硬度60程度とし、第二の樹脂はゴム硬度10程度とする。これにより、ベースとなる樹脂は同一としながら、第一の樹脂と第二の樹脂との間に、剛性の差を設けることができる。
【0047】
本実施形態の部品内蔵モジュールでは、第1の実施形態の部品内蔵モジュールによる効果に加えて、第一の樹脂と第二の樹脂のベースとなる樹脂が同一のため、第二の樹脂で封止する際の第一の樹脂との密着性が向上するという効果がある。
〔第4の実施形態〕
次に、本発明の第4の実施形態による部品内蔵モジュール及びその製造方法について、説明する。
【0048】
図6を参照すると、本実施形態の部品内蔵モジュール400は、第一の面402と第一の面402とは異なる第二の面403とを有する可撓性のフレキシブル基板401と、このフレキシブル基板401の上記第一の面402から上記第二の面403へと突出して複数箇所に設けられた凹部404と、フレキシブル基板401の上記第一の面402の凹部404内に実装された電子部品405a、405b、405c及び405dと、別の電子部品が実装されている隣り合った凹部404とを繋ぐフレキシブル基板401に形成された、凹部404よりも浅い凹凸部408と、フレキシブル基板401の第一の面402及び実装された電子部品405a、405b、405c及び405dを封止する第一の樹脂406と、フレキシブル基板401の第二の面403を封止する第二の樹脂407とを有している。
【0049】
凹部204と比較して十分浅い凹凸部408は、隣接する凹部204と凹部204との間を繋ぐ部分、すなわち、フレキシブル基板401の電子部品405が実装されていない部分に設けられている。
【0050】
本実施形態の部品内蔵モジュール400は、以下に示す製造方法により製造できる。本実施形態の部品内蔵モジュール400の製造方法について、図7を参照しながら説明する。
【0051】
はじめに、複数の電子部品405a、405b、405c、405dを平板状のフレキシブル基板401の第一の面402に実装する(電子部品実装工程)。
【0052】
次に、図7(a)に示すように、フレキシブル基板401を第一の樹脂406で封止するため、電子部品405を実装した状態のフレキシブル基板401を第一の金型409上に設置する。第一の金型409は、上金型409a及び下金型409bで構成されている。上金型409aには、電子部品405を実装した状態のフレキシブル基板401を収容する溝409cが形成されている。フレキシブル基板401の第二の面403側の下金型409bには、図7(a)に示すとおりフレキシブル基板401の凹部404を形成する箇所に対応させて、複数の溝409dが形成されている。下金型109bの溝109dは、電子部品105の中で最も実装高さが高い物と同等以上の深さとなるように、形成されている。さらに、本実施形態の製造方法で使用する第一の金型409の下金型409bには、隣接する複数の溝408dと溝408dとの間に、溝408dの深さと比較して十分浅い溝409eが形成されている。
【0053】
次に、図7(a)に示すように第一の金型409を型締めした後、第一の金型409内部の溝409cに第一の樹脂406を射出する。このとき、第一の樹脂406の注入圧力により、フレキシブル基板401が第一の金型409の下金型409bの内面に沿うように変形する。第一の樹脂406の圧力によってフレキシブル基板401が第一の金型409の溝形状に応じて変形して、フレキシブル基板401の第一の面402から第二の面403へと突出する形状で、フレキシブル基板401に複数の凹部404が形成される。これとともに、凹部404内に電子部品405がそれぞれ収まる。さらに、これとともに、隣接する凹部404と凹部404との間に、凹部404よりも浅い凹凸部408が形成される。これにより、図7(b)に示すように、フレキシブル基板401の第一の面402が第一の樹脂406で封止される(凹部形成工程、樹脂封止工程)。
【0054】
次に、第一の樹脂406により封止されたモジュールを第一の金型409から取り出す。取り出したモジュールを、図7(c)に示すように第二の金型410内にセットする。第二の金型410は、上金型410a及び下金型410bで構成されている。上金型410aには、電子部品405が実装され第一の樹脂406で封止された状態のフレキシブル基板401を収容する溝410cが形成されている。
【0055】
フレキシブル基板401の第二の面403側を封止するために、第二の金型410の溝410cに第二の樹脂407を射出する。これにより、フレキシブル基板401の第二の面403側が第二の樹脂407で封止される。第二の金型410から、部品内蔵モジュール400を取り出して、本実施形態の部品内蔵モジュール400が完成する(凹部形成工程、樹脂封止工程)。
【0056】
本実施形態の部品内蔵モジュール400では、フレキシブル基板401の電子部品405が実装されていない部分に、凹部404と比較して十分浅い凹凸部408が形成されている。部品内蔵モジュール400を曲面に沿うように曲げようとした場合、フレキシブル基板401の凹凸部408が形成されている部分が第1の実施形態で説明したように選択的に曲がる。本実施形態の部品内蔵モジュール400では、凹部404と凹部404との間に形成された凹凸部408が余長となり、より屈曲半径が小さい曲げに対してもフレキシブル基板401に断線が生じにくいという効果がある。
〔第5の実施形態〕
次に、本発明の第5の実施形態として、部品内蔵モジュールを備えた電子機器の一例を図面を参照しながら、説明する。
【0057】
図8を参照すると、本実施形態の電子機器113は、上述した第1の実施形態の部品内蔵モジュール100を備えたものであり、部品内蔵モジュール100の第一の面102を封止する第一の樹脂106を筐体の少なくとも一部として有するように構成した例である。
【0058】
すなわち、本実施形態の電子機器113は、筐体、ディスプレイ111、ディスプレイ111や電子部品105に電源を供給する電池112を有する電子機器113であって、第一の面102と第一の面102とは異なる第二の面103とを有する可撓性のフレキシブル基板101、フレキシブル基板101の第一の面102から第二の面103へと突出して設けられた複数の凹部104、フレキシブル基板101の第一の面102の凹部104内に実装された電子部品105、フレキシブル基板101の第一の面102及び実装された電子部品105を封止する第一の樹脂106、及びフレキシブル基板101の第二の面103を封止する第二の樹脂107を有する部品内蔵モジュール100を備えている。さらに、部品内蔵モジュール113の第一の面102を封止する第一の樹脂106が、筐体110と共に、上記筐体を構成しているものである。
【0059】
ディスプレイ111や電池112は、電子機器113を曲面に沿うように曲げる場合を考慮して、フレキシブル基板101の凹部104の第二の面103側に配置している。
【0060】
本実施形態の電子機器113によれば、上述した第1の実施形態の部品内蔵モジュール100を用いているので、曲面に沿うように曲げようとした場合、剛性の高い電子部品105が実装されている凹部104は形状を維持し、電子部品105が実装されていない、剛性の低い凹部104間を繋ぐ部分は形状を変えて選択的に曲がることになる。その結果、部品内蔵モジュール100を曲面に沿うように曲げることができ、その際、電子部品105の接続不良を低減できる。ディスプレイ111や電池112を、フレキシブル基板101の凹部104の第二の面103側に配置しているので、ディスプレイ111や電池112の破損や接続不良も低減される。
【0061】
部品内蔵モジュール100の第一の面102を封止する第一の樹脂106が筐体の一部をなしているので、電子機器113の薄型化が実現できる。耐湿特性にも優れている電子機器113を実現できる。
【0062】
上述した実施形態については、その新規な技術的内容の要点をまとめると、以下のようになる。
なお、上記の実施形態の一部又は全部は、新規な技術として以下のようにまとめられるが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。
(付記1)第一の面と第一の面とは異なる第二の面とを有するフレキシブル基板と、前記フレキシブル基板の前記第一の面から前記第二の面へと突出して1つ以上設けられた凹部と、前記フレキシブル基板の前記第一の面の前記凹部内に実装された電子部品と、前記フレキシブル基板の前記第一の面及び前記実装された電子部品を封止する第一の樹脂と、前記フレキシブル基板の前記第二の面を封止する第二の樹脂とを有することを特徴とする部品内蔵モジュール。
(付記2)前記フレキシブル基板の前記凹部の深さは、前記凹部内に実装された電子部品の中で一番実装高さの高いものと略同じ、又はそれ以上であることを特徴とする付記1に記載の部品内蔵モジュール。
(付記3)前記第二の樹脂は前記第一の樹脂と比較して、曲げ剛性もしくは硬度が小さい異種部材であることを特徴とする付記1又は付記2に記載の部品内蔵モジュール。
(付記4)前記第二の樹脂は前記第一の樹脂とベースとなる樹脂が同じであり、前記第一の樹脂と比較して曲げ剛性もしくは硬度が小さくなるように前記第二の樹脂が含有する強化繊維の含有量が調整されていることを特徴とする付記1又は付記2に記載の部品内蔵モジュール。
(付記5)前記電子部品が実装されている前記凹部と、別の電子部品が実装されている隣り合った凹部とを繋ぐ前記フレキシブル基板に、前記凹部よりも浅い凹部が形成されていることを特徴とする付記1から付記4のいずれかに記載の部品内蔵モジュール。
(付記6)付記1から付記5のいずれかに記載の部品内蔵モジュールにおいて、前記第一の面及び前記第二の面の全面が樹脂で封止されていることを特徴とする部品内蔵モジュール。
(付記7)付記1から付記6のいずれかに記載の部品内蔵モジュールにおいて、前記第一の面の前記凹部の前記第二の面側の凸部、或いは前記第二の面の凸部近傍に補強部材が設けられていることを特徴とする部品内蔵モジュール。
(付記8)付記7に記載の部品内蔵モジュールにおいて、前記第二の樹脂は前記フレキシブル基板の前記第二の面及び前記補強部材を封止していることを特徴とする部品内蔵モジュール。
(付記9)付記1から付記8のいずれかに記載の部品内蔵モジュールにおいて、前記凹部が射出成形によって形成されていることを特徴とする部品内蔵モジュール。
(付記10)筐体を有する電子機器であって、付記1から付記9のいずれかに記載の部品内蔵モジュールを備えており、前記部品内蔵モジュールの前記第一の面を封止する樹脂を前記筐体の少なくとも一部として有することを特徴とする電子機器。
(付記11)第一の面と第一の面とは異なる第二の面とを有するフレキシブル基板の前記第一の面に複数の電子部品を実装する工程と、前記複数の電子部品が実装される部分近傍のフレキシブル基板を変形させて、前記フレキシブル基板の前記第一の面から前記第二の面へと突出する凹部を形成する工程と、前記第一の面及び前記電子部品を前記第一の樹脂で封止する工程と、前記第二の面を前記第二の樹脂で封止する工程とを備えていることを特徴とする部品内蔵モジュールの製造方法。
(付記12)付記11記載の部品内蔵モジュールの製造方法において、前記凹部を形成する工程では射出成形により前記凹部が形成されることを特徴とする部品内蔵モジュールの製造方法。
(付記13)付記12記載の部品内蔵モジュールの製造方法において、前記凹部を形成する工程では前記第一の面を封止する樹脂の圧力によって前記凹部が形成されることを特徴とする部品内蔵モジュールの製造方法。
(付記14)付記11に記載の部品内蔵モジュールの製造方法において、前記凹部を形成する工程では、前記電子部品が実装されている前記凹部と、別の電子部品が実装されている隣り合った凹部とを繋ぐ前記フレキシブル基板に、前記凹部よりも浅い凹部が形成されることを特徴とする部品内蔵モジュールの製造方法。
(付記15)付記14に記載の部品内蔵モジュールの製造方法において、前記第一の面、前記電子部品及び前記凹部よりも浅い前記凹部を前記第一の樹脂で封止することを特徴とする部品内蔵モジュールの製造方法。
(付記16)付記11に記載の部品内蔵モジュールの製造方法において、第二の面を前記第二の樹脂で封止する工程の前に、第一の面の前記凹部の前記第二の面側の凸部、或いは前記第二の面の凸部近傍に補強部材を設ける工程をさらに備えることを特徴とする部品内蔵モジュールの製造方法。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明の活用例としては、携帯電話、携帯電子機器、ICカード、RFタグなどが考えられる。
【符号の説明】
【0064】
100 部品内蔵モジュール
101 フレキシブル基板
102 第一の面
103 第二の面
104 凹部
105、105a、105b、105c、105d 電子部品
106 第一の樹脂
107 第二の樹脂
108 第一の金型
108a、109a 上金型
108b、109b 下金型
109 第二の金型
110 筐体
111 ディスプレイ
112 電池
113 電子機器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の面と第一の面とは異なる第二の面とを有するフレキシブル基板と、前記フレキシブル基板の前記第一の面から前記第二の面へと突出して1つ以上設けられた凹部と、前記フレキシブル基板の前記第一の面の前記凹部内に実装された電子部品と、前記フレキシブル基板の前記第一の面及び前記実装された電子部品を封止する第一の樹脂と、前記フレキシブル基板の前記第二の面を封止する第二の樹脂とを有することを特徴とする部品内蔵モジュール。
【請求項2】
前記フレキシブル基板の前記凹部の深さは、前記凹部内に実装された電子部品の中で一番実装高さの高いものと略同じ、又はそれ以上であることを特徴とする請求項1に記載の部品内蔵モジュール。
【請求項3】
前記第二の樹脂は前記第一の樹脂と比較して、曲げ剛性もしくは硬度が小さい異種部材であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の部品内蔵モジュール。
【請求項4】
前記第二の樹脂は前記第一の樹脂とベースとなる樹脂が同じであり、前記第一の樹脂と比較して曲げ剛性もしくは硬度が小さくなるように前記第二の樹脂が含有する強化繊維の含有量が調整されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の部品内蔵モジュール。
【請求項5】
前記電子部品が実装されている前記凹部と、別の電子部品が実装されている隣り合った凹部とを繋ぐ前記フレキシブル基板に、前記凹部よりも浅い凹部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の部品内蔵モジュール。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の部品内蔵モジュールにおいて、前記第一の面及び前記第二の面の全面が樹脂で封止されていることを特徴とする部品内蔵モジュール。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の部品内蔵モジュールにおいて、前記第一の面の前記凹部の前記第二の面側の凸部、或いは前記第二の面の凸部近傍に補強部材が設けられていることを特徴とする部品内蔵モジュール。
【請求項8】
請求項7に記載の部品内蔵モジュールにおいて、前記第二の樹脂は前記フレキシブル基板の前記第二の面及び前記補強部材を封止していることを特徴とする部品内蔵モジュール。
【請求項9】
筐体を有する電子機器であって、
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の部品内蔵モジュールを備えており、前記部品内蔵モジュールの前記第一の面を封止する樹脂を前記筐体の少なくとも一部として有することを特徴とする電子機器。
【請求項10】
第一の面と第一の面とは異なる第二の面とを有するフレキシブル基板の前記第一の面に複数の電子部品を実装する工程と、前記複数の電子部品が実装される部分近傍のフレキシブル基板を変形させて、前記フレキシブル基板の前記第一の面から前記第二の面へと突出する凹部を形成する工程と、前記第一の面及び前記電子部品を前記第一の樹脂で封止する工程と、前記第二の面を前記第二の樹脂で封止する工程とを備えていることを特徴とする部品内蔵モジュールの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−134272(P2012−134272A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−284139(P2010−284139)
【出願日】平成22年12月21日(2010.12.21)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】