説明

部品表示装置

【課題】配電盤の配線用部品の入荷状況を、配電盤の配線用部品の部品配置図および配電盤を含む装置の外形図と同一画面で効率的に確認することができるようにする。
【解決手段】部品表示装置1は入力装置3により、配線用部品の盤面ならびに盤内における部品配置図情報および配電盤を含む装置の外形図情報と、配電盤の配線用部品の入荷状況情報とを入力し、データ処理部2で、入力したデータに基づき部品の配置図データおよび外形図データと入荷状況データとをそれぞれ作成した後、部品配置図・外形図データファイル4および入荷状況データファイル5に格納し、データ処理部2で、部品配置図・外形図データおよび入荷状況データを比較処理し、比較データを作成し、その後表示部6で比較データをもとに、部品配置図・外形図における入荷済み部品をハイライト表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配電盤の配線用部品の入荷状況を効率的に把握することができる部品表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
配電盤の配線を行う際、盤面および盤内に部品の取付を行うが、配線用部品の入荷状況と照らし合わせ、配線に必要な電気部品または電子部品の有無を確認する作業が必要である。
【0003】
従来は手作業により必要な部品の入荷状況の確認作業を行っていた。具体的には、例えばパソコンに入力された配線用部品の入荷状況データをリスト化したものを出力し、その出力内容と、配線用部品の部品配置図情報および配電盤を含む装置の外形図情報とを照らし合わせながら、必要な配線用部品の入荷状況の確認を行っていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した配電盤の電気部品または電子部品の確認作業は手作業で行われるため、多大な作業時間を要し、また配線作業の正確さにも欠けている場合があり、作業の効率化という観点から改善が求められていた。
【0005】
本発明はかかる従来の事情に対処するためになされたものであり、必要な配線用部品の入荷状況の確認をパソコン等の情報処理装置を用いて行い、配線用部品の有無を同一の画面で、視覚的に認識することにより作業の効率化を図ることのできる部品表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明にかかる部品表示装置は、上述した課題を解決するために、配電盤の配線用部品の盤面ならびに盤内における部品配置図情報の入力を受け付ける入力受付手段と、前記入力受付手段により入力された情報から配電盤の配線用部品の盤面ならびに盤内における部品配置図データを作成する作成手段と、配電盤の配線用部品の入荷状況情報の入力を受け付ける入力受付手段と、前記入力受付手段により入力された情報から配電盤の配線用部品の入荷状況データを作成する作成手段と、前記部品配置図データと前記入荷状況データとを比較する比較手段と、前記比較手段により得られた比較データをもとに、前記部品配置図データにおける入荷済み部品をハイライト表示する表示手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明にかかる部品表示装置においては、配電盤の配線用部品の入荷状況を効率的に確認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明にかかる部品表示装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0009】
図1は、本発明にかかる部品表示装置の実施の形態を示す構成図である。
【0010】
部品表示装置1はデータ処理部2、入力装置3、部品配置図・外形図データファイル4、入荷状況データファイル5および表示部6を有する。
【0011】
データ処理部2は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)などからなる。CPUは、ROMに記憶されているプログラムまたはRAMにロードされた各種のアプリケーションプログラムに従って各種の処理を実行するとともに、種々の制御信号を生成し、各部に供給することにより実行し、部品表示装置1を統括的に制御する。RAMは、CPUが各種の処理を実行する上において必要なデータなどを適宜記憶する。データ処理部2はこれらの手段を用いて、入力受付や、データ作成、比較処理等を行う。
【0012】
入力装置3は、例えばキーボードやマウスを用いて、配線用部品の盤面ならびに盤内における部品配置図情報および配電盤を含む装置の外形図情報と、配線用部品の入荷状況情報とを入力する機能を有する。入力された各情報はデータ処理部2に受け付けられ、配線用部品の盤面ならびに盤内における部品配置図データおよび配電盤を含む装置の外形図データと、配線用部品の入荷状況データとが作成される。
【0013】
また、作成された配線用部品の盤面ならびに盤内における部品配置図データおよび配電盤を含む装置の外形図データは部品配置図・外形図データファイル4に、配線用部品の入荷状況データは入荷状況データファイル5にそれぞれ格納される。
【0014】
表示部6は、データ処理部2における比較処理データを、例えばCRT(Cathode Ray Tube)を表示手段として表示する機能を有する。具体的には部品配置図および外形図を画面に表示し、比較データに基づき入荷されている部品をハイライト表示する。
【0015】
なお、本発明の実施の形態では、比較データに基づき入荷済みの部品を表示部6にハイライト表示することとしたが、点滅表示や色彩を変える等の表示手段を単独で、または組み合わせて用いることもできる。
【0016】
次に部品表示装置1で行われる処理について説明する。
【0017】
図2は部品表示装置1で行われる情報処理を表したフローチャートである。
【0018】
まず、ステップS1で配線用部品の盤面ならびに盤内における部品配置図情報および配電盤を含む装置の外形図情報を入力装置3により入力する。その後、ステップS2で、入力された外形図情報と部品配置図情報に基づき、配線用部品の盤面ならびに盤内における部品配置図データと配電盤を含む装置の外形図データとがデータ処理部2において作成され、部品配置図・外形図データファイル4に格納される。
【0019】
また、ステップS3において入荷状況情報が入力装置3により入力される。さらにステップS4で、入力された入荷状況情報に基づき、入荷状況データがデータ処理部2において作成され、入荷状況データファイル5に格納される。
【0020】
次に、ステップS5で部品配置図データと外形図データ、および入荷状況データは、データ処理部2において比較処理され、ステップS6で、ステップS5にて得られた比較処理結果を示す比較データが作成される。ステップS6で得られた比較データはデータ処理部2に格納される。
【0021】
さらに、ステップS7ではステップS6で作成された比較データを表示部6に表示する。表示は、画面に部品配置図および外形図を表示し、入荷されている部品をハイライト表示することにより行う。
【0022】
これにより、部品の入荷状況情報と、配電盤の部品配置図および配電盤を含む装置の外形図を別個に見ることなく、同一の画面で視覚的に確認することができ、必要な配線用電気部品または電子部品等の部品の有無を容易に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明にかかる部品表示装置の構成を示す構成図。
【図2】本発明にかかる情報処理について説明したフローチャート。
【符号の説明】
【0024】
1 部品表示装置
2 データ処理部
3 入力装置
4 部品配置図・外形図データファイル
5 入荷状況データファイル
6 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配電盤の配線用部品の盤面ならびに盤内における部品配置図情報の入力を受け付ける入力受付手段と、
前記入力受付手段により入力された情報から配電盤の配線用部品の盤面ならびに盤内における部品配置図データを作成する作成手段と、
配電盤の配線用部品の入荷状況情報の入力を受け付ける入力受付手段と、
前記入力受付手段により入力された情報から配電盤の配線用部品の入荷状況データを作成する作成手段と、
前記部品配置図データと前記入荷状況データとを比較する比較手段と、
前記比較手段により得られた比較データをもとに、前記部品配置図データにおける入荷済み部品をハイライト表示する表示手段とを備えたことを特徴とする部品表示装置。
【請求項2】
前記入力受付手段はさらに、配電盤を含む装置の外形図情報の入力を受け付ける一方、
前記作成手段は、前記入力受付手段により入力された情報から配電盤を含む装置の外形図データを作成し、
前記比較手段は、前記外形図データおよび前記部品配置図データと、前記入荷状況データとを比較し、
前記表示手段は、前記比較手段により得られた比較データをもとに、前記外形図データおよび前記部品配置図データにおける入荷済み部品をハイライト表示することを特徴とする請求項1に記載の部品表示装置。
【請求項3】
前記表示手段における比較データの表示は、入荷済み部品を点滅表示することを特徴とする請求項1または2に記載の部品表示装置。
【請求項4】
前記表示手段における比較データの表示は、入荷済み部品の色彩を変えて表示することを特徴とする請求項1または2に記載の部品表示装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−217692(P2008−217692A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−57556(P2007−57556)
【出願日】平成19年3月7日(2007.3.7)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】